JP2002168307A - Vリブドベルト及びvリブドベルト成形用金型 - Google Patents

Vリブドベルト及びvリブドベルト成形用金型

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JP2002168307A
JP2002168307A JP2000365608A JP2000365608A JP2002168307A JP 2002168307 A JP2002168307 A JP 2002168307A JP 2000365608 A JP2000365608 A JP 2000365608A JP 2000365608 A JP2000365608 A JP 2000365608A JP 2002168307 A JP2002168307 A JP 2002168307A
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rib
forming
concave
ribbed belt
convex portion
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JP2000365608A
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Kazuhiro Takeda
和浩 竹田
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に亘って安定して発音を抑制することが
でき、しかも多量の切削屑が発生するようなことなく製
造することができるVリブドベルトを提供する。 【解決手段】 ベルト長手方向に沿った複数条のVリブ
1を有し、Vリブ1の表面に凹凸部2が設けられたVリ
ブドベルトに関する。Vリブ1は成形用金型に設けられ
たVリブ成形用凹溝によって成形されている。また凹凸
部2はVリブ成形用凹溝に形成された凹凸成形用凹凸部
によって成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力伝動用などの
用途に用いられるVリブドベルト及びこのVリブドベル
トを成形するたための金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Vリブドベルトはベルト長手方向に沿っ
て複数条のVリブ1を設けて形成されるものであり、こ
のVリブドベルトは図8に示すように、内周側の圧縮ゴ
ム層11、外周側の伸張ゴム層12、圧縮ゴム層11と
伸張ゴム層12の間の接着ゴム層13のゴム構成からな
っている。Vリブ1は圧縮ゴム層11を切削加工するこ
とによって形成されるものであり、また接着ゴム層13
にはベルト長手方向に沿って複数本の心線14が埋設し
てあると共に、伸張ゴム層12の外周面にはカバー帆布
15が張ってある。
【0003】そしてこのVリブドベルトは、Vベルトと
平ベルトの長所を兼ね備えた動力伝動用ベルトであり、
特にVベルトより屈曲性に優れるという特性を有するの
で、小径プーリを用いた駆動システムにおいて有用であ
る。しかし、比較的高いベルト張力を設定して走行駆動
させるときには、Vリブ1の表面に露出するゴムの粘着
による異音が発生したり、Vリブドベルトやプーリが被
水した際のスリップに起因する異音が発生したりする問
題があった。
【0004】そこで実開平4−5547号公報には、V
リブの側面にタルク、炭酸カルシウム、クレー、シリカ
等のパウダー状の粘着抑制剤を付着させることよって、
発音を抑制するようにしたVリブドベルトが提案されて
いる。
【0005】また実開平5−59012号公報には、圧
縮ゴム層11にアラミド繊維を混入して埋設しておき、
圧縮ゴム層11を切削加工してVリブ1を形成する際
に、Vリブ1の表面にアラミド繊維を突出させ、このV
リブ1の表面に露出するアラミド繊維で粘着を低減した
りすることによって、発音を抑制するようにしたVリブ
ドベルトが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の実開平
4−5547号公報のものでは、Vリブの表面に粘着抑
制剤を均一に付着させることが難しく、発音の抑制を安
定して行なうことができないと共に、粘着抑制剤は短時
間で剥落するおそれがあって、長期に亘って発音の抑制
を行なうことができないという問題があった。
【0007】また後者の実開平5−59012号公報の
ものでは、圧縮ゴム層11を切削加工してVリブ1を形
成するときに用いる研磨ホイールによって、Vリブ1の
表面に露出するアラミド繊維の突出量が変化し、このも
のも発音の抑制を安定して行なうことが難しいものであ
った。
【0008】さらに、圧縮ゴム層11を切削加工してV
リブ1を形成する際に、Vリブ1の表面にベルト長手方
向あるいはベルト幅方向に凹凸を切削加工し、この凹凸
による粘着低減などで発音を抑制する試みがあるが、圧
縮ゴム層11を切削加工してVリブ1を形成する際に発
生する切削屑に加えて、凹凸の切削加工によっても切削
屑が発生するので、大量に発生する切削屑の処理が問題
になると共に、省資源の上でも問題を有するものであっ
た。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、長期に亘って安定して発音を抑制することがで
き、しかも多量の切削屑が発生するようなことなく製造
することができるVリブドベルトを提供することを目的
とするものであり、またこのようなVリブドベルトを成
形することができるVリブドベルト成形用金型を提供す
ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
Vリブドベルトは、ベルト長手方向に沿った複数条のV
リブ1を有し、Vリブ1の表面に凹凸部2が設けられた
Vリブドベルトにおいて、Vリブ1は成形用金型3に設
けられたVリブ成形用凹溝4によって成形されていると
共に、凹凸部2はVリブ成形用凹溝4に形成された凹凸
成形用凹凸部5によって成形されていることを特徴とす
るものである。
【0011】また請求項2の発明は、凹凸部2の凹部2
bと凸部2aはVリブ1の表面に規則的に配置されて形
成されていることを特徴とするものである。
【0012】また請求項3の発明は、凹凸部2の凹部2
bと凸部2aはVリブ1の表面に不規則に配置されて形
成されていることを特徴とするものである。
【0013】また請求項4の発明は、凹凸部2の凸部2
aの面積がVリブ1の表面の面積の50%以上であるこ
とを特徴とするものである。
【0014】本発明の請求項5に係るVリブドベルト成
形用金型は、ベルト長手方向に沿った複数条のVリブ1
を有し、Vリブ1の表面に凹凸部2が設けられた請求項
1乃至4のいずれかに記載のVリブドベルトを成形する
ための金型であって、外周に複数条設けられ、上記Vリ
ブ1を成形するためのVリブ成形用凹溝4と、各Vリブ
成形用凹溝4に設けられ、上記凹凸部2を成形するため
の凹凸成形用凹凸部5を具備して成ることを特徴とする
ものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0016】図1乃至図3はそれぞれ本発明に係るVリ
ブドベルトの各実施の形態を示すものであり、断面略V
字形乃至断面台形のVリブ1を平行に複数条、ベルト長
手方向に沿って全長に亘って設けてある。このVリブド
ベルトにあって、その断面構成は、内周側の圧縮ゴム層
11と、外周側の伸張ゴム層12と、圧縮ゴム層11と
伸張ゴム層12の間の接着ゴム層13を積層一体化した
ものとして形成してある。各Vリブ1は圧縮ゴム層11
によって形成してある。また接着ゴム層13には複数本
の心線14がベルト長手方向に沿った全長に埋設してあ
り、伸張ゴム層12の外周面にはカバー帆布15が張っ
てある。
【0017】そして各Vリブ1の表面には、その両側の
側面において凹凸部2が全長に亘って設けてある。図1
の実施の形態では、凹部2bがVリブ1の表面の基準面
となって、凸部2aがVリブ1の表面から突出した態様
に凹凸部2が形成してある。この凸部2aは円柱状に形
成してあり、Vリブ1の側面にベルト長手方向に沿って
一列に等間隔で設けてある。
【0018】また図2の実施の形態では、凸部2aがV
リブ1の表面の基準面となって、凹部2bがVリブ1の
表面から凹没した態様に凹凸部2が形成してある。この
凹部2bは円柱状に形成してあり、Vリブ1の側面にベ
ルト長手方向に沿って一列に等間隔で設けてある。
【0019】さらに図3の実施の形態では、凸部2aが
Vリブ1の表面の基準面となって、凹部2bがVリブ1
の表面から凹没した態様に凹凸部2が形成してある。こ
の凹部2bは矩形柱状に形成してあって、Vリブ1の側
面の上縁と下縁においてベルト長手方向に沿って二列に
等間隔で設けてあり、凸部2aが格子状に形成されるよ
うにしてある。
【0020】凹凸部2を形成する凸部2aや凹部2bは
円柱状や矩形柱状に形成する他、円錐状、多角錐状、多
角柱状など任意の形状に形成することができるものであ
り、また凸部2aや凹部2bは所定間隔で設ける他、隣
り合う凸部2aや隣り合う凹部2bを連結して、リブ状
に形成したり溝状に形成したりするようにしてもよい。
また、凹凸部2を形成する凸部2aや凹部2bは上記の
図1〜図3の実施の形態では規則的に配置するようにし
てあるが、凸部2aや凹部2bは不規則に配置するよう
にしてあってもよい。
【0021】また凹凸部2は、凸部2aの面積がVリブ
1の側面の面積の50%以上を占めるように形成するの
が好ましい。Vリブ1の側面は凸部2aによってプーリ
の表面に接触して動力を伝動しながら走行駆動されるの
で、凸部2aの摩耗による耐久性を考慮するとと、凸部
2aの面積がVリブ1の側面の面積の50%以上である
ことが好ましいのである。Vリブ1の側面が凸部2aで
部分的にプーリの表面に接触しながら走行駆動されるこ
とによって、後述のように発音を抑制しているので、発
音の抑制の効果を確保するためには、凸部2aの面積が
Vリブ1の側面の面積の80%以下であることが望まし
い。さらに、凹凸部2を形成する凸部2aの高さや凹部
2bの深さは0.5mm以下であることが好ましく、特
に0.1mm〜0.2mmであることが好ましい。
【0022】上記のように形成されるVリブドベルト
は、Vリブ1に適合したV溝を外周に設けた複数のプー
リの間に懸架して使用されるものであり、V溝にVリブ
1を嵌合させてVリブドベルトを走行させることによっ
てプーリの動力伝達を行なうにあたって、プーリのV溝
に対してVリブドベルトのVリブ1の側面の凹凸部2の
うち凸部2aが接触するものであり、プーリに対するV
リブ1の接触面積を小さくすることができ、従って、V
リブドベルトをプーリに懸架して走行駆動する際に、V
リブ1の表面に露出するゴムの粘着による異音の発生が
凹凸部2の変形によって低減することができるものであ
り、またプーリが被水しても凹凸部2で水を効率的に排
除することができ、スリップの発生を抑制してスリップ
による発音を低減することができるものである。
【0023】次に、上記のVリブドベルトの成形方法に
ついて説明する。図4はVリブドベルトの成形に用いる
金型3を示すものであり、この成形用金型3は外周の断
面形状が円形となった円筒形あるいは円柱形に形成して
ある。成形用金型3の外周には全周方向のVリブ成形用
凹溝4が凹設してあり、Vリブ成形用凹溝4は所定の等
間隔で平行に、軸方向に複数本配列して設けてある。そ
して各Vリブ成形用凹溝4の両側の内側面には凹凸成形
用凹凸部5が形成してある。凹部2bを基準面として凸
部2aがVリブ1の表面から突出する図1のような態様
に凹凸部2を形成する場合には、凸部2aを成形するた
めの成形凹部5aを設けて凹凸成形用凹凸部5が形成さ
れるものであり、凸部2aを基準面として凹部2bがV
リブ1の表面から凹没する図2や図3のような態様に凹
凸部2を形成する場合には、凹部2bを成形するための
凸部を設けて凹凸成形用凹凸部5が形成されるものであ
るが、図4の実施の形態では、成形用凹部5aを設けて
凹凸成形用凹凸部5を形成するようにしてある。
【0024】そして、図5に示すように、圧縮ゴム層形
成用の未加硫ゴムシート17を成形用金型3の外周に巻
き、この未加硫ゴムシート17の上から心線14をスパ
イラルに巻き付け、さらにこの上から、接着ゴム層形成
用の未加硫ゴムシート18、伸張ゴム層形成用の未加硫
ゴムシート19を巻くと共に、この上からカバー帆布1
5を巻く。このとき、カバー帆布15と伸張ゴム層形成
用の未加硫ゴムシート19は予め貼着しておいてもよ
く、カバー帆布15は予め円筒形に成形したものを被せ
てもよい。
【0025】ここで、圧縮ゴム層形成用の未加硫ゴムシ
ート17としては、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン−
ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピ
レンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレ
ン、水素化ニトリルゴム、不飽和カルボン酸を添加した
水素化ニトリルゴム等のゴム材の単独、又はこれらの混
合物にパラ系アラミド繊維(例えば「トワロン」、「ケ
ブラー」、「テクノーラ」等の市販品が使用できる)、
ナイロン、ポリエステル、ビニロン、綿等の短繊維をベ
ルト幅方向に配向するように添加したもので作製したも
のを用いることができる。短繊維の添加量は、ゴム材1
00質量部に対して5〜40質量部の範囲が好ましい。
接着ゴム層形成用の未加硫ゴムシート18、伸張ゴム層
形成用の未加硫ゴムシート19についても、上記と同様
な材料で作製したものを用いることができる。
【0026】また、心線14としてはポリエステル繊
維、アラミド繊維、ガラス繊維等のコードを用いること
ができる。さらにカバー帆布15としては帆布を後述の
RFL液で処理した後にゴムをコーティングしたゴム付
き帆布を用いることができる。
【0027】次に、上記の成形用金型3を加硫缶などに
セットし、所定の温度・圧力で加熱加圧して未加硫ゴム
シート17,18,19を加硫する。このように加硫す
ることによって、未加硫ゴムシート17の加硫で形成さ
れる圧縮ゴム層11、未加硫ゴムシート18の加硫で形
成される接着ゴム層13、未加硫ゴムシート19の加硫
で形成される伸張ゴム層12が積層一体化されるもので
あり、このとき、図6に示すように、未加硫ゴムシート
17の一部がVリブ成形用凹溝4に充填されて加硫さ
れ、圧縮ゴム層11にVリブ1が成形されるものであ
る。またこのようにVリブ1が成形される際に同時に、
凹凸成形用凹凸部5によって、Vリブ1の表面に凹凸部
2が成形されるものである。
【0028】このようにして成形用金型3の外周に円筒
スリーブ状の加硫成形体20が得られるものであり、こ
の加硫成形体20を成形用金型3から脱型し、脱型した
円筒スリーブ状の加硫成形体20を輪切りするようにカ
ットすることによって、図1〜図3に示すようなVリブ
ドベルトを得ることができるものである。ここで、上記
の成形は、圧縮ゴム層形成用の未加硫ゴムシート17を
成形用金型3の外周に巻いた後に所定温度・圧力で予備
成形をし、未加硫ゴムシート17の一部をVリブ成形用
凹溝4に充填させた後に、心線14を巻き付ける以降の
作業を行なうようにしてもよい。また、内周にVリブ1
が成形された円筒スリーブ状の加硫成形体20を成形用
金型3の外周から脱型する作業が容易になるように、例
えば特開2000−102988号公報で提供されてい
るような、割型に形成された成形用金型3を用いるよう
にしてもよい。
【0029】上記のようにして得られるVリブドベルト
は、成形用金型3のVリブ成形用凹溝4で成形すること
によってVリブ1が形成されているものであり、圧縮ゴ
ム層11を切削加工してVリブ1を形成する場合のよう
な切削屑が発生するようなことがなくなるものである。
しかもVリブ1の表面の凹凸部2もVリブ成形用凹溝4
の凹凸成形用凹凸部5で成形することによって形成され
ているものであり、凹凸部2を切削加工で形成する場合
のような切削屑が発生するようなこともなくなるもので
ある。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0031】(実施例1)圧縮ゴム層形成用の未加硫ゴ
ムシート17と伸張ゴム層形成用の未加硫ゴムシート1
9を(表1)に示す配合のクロロプレンゴムで作製し、
接着ゴム層形成用の未加硫ゴムシート18を(表2)に
示す配合のクロロプレンゴムで作製した。また心線14
として、1100デニールのポリエチレンテレフタレー
ト繊維を上撚り数11.4回/10cm、下撚り数2
1.0回/10cmで上下逆方向に撚糸して2×3の撚
り構成としたトータルデニール6600デニールのコー
ドを、イソシアネート系接着剤にプレディップした後、
約170〜180℃で乾燥し、(表3)に示すの組成の
RFL液に浸漬して200〜240℃で延伸熱固定処理
をしたものを使用した。さらにカバー帆布15として、
平織りの綿帆布を(表3)のRFL液に浸漬して150
℃で2分間熱処理した後、さらにゴム糊に浸漬して乾燥
させたものを用いた。
【0032】
【表1】
【0033】そして図5のように、Vリブ成形用凹溝4
と凹凸成形用凹凸部5を設けて割金型として形成される
成形用金型3の外周に圧縮ゴム層形成用の未加硫ゴムシ
ート17を巻き、この上から心線14をスパイラルに巻
き付け、次にこの上から接着ゴム層形成用の未加硫ゴム
シート18、さらに伸張ゴム層形成用の未加硫ゴムシー
ト19を巻き、この上からカバー帆布15を巻き付け
た。この後、成形用金型3を加硫缶に設置し、160
℃、40分の条件で加硫を行ない、図6のようなスリー
ブ状の加硫成形体20を得た。次に、成形用金型3を割
って内側に折り畳み、加硫成形体20を成形用金型3か
ら脱型した。この後、加硫成形体20を輪切りするよう
にカットすることによってVリブドベルトを得た。Vリ
ブドベルトの基本形状は、Vリブ1のピッチ3.56m
m、Vリブ1の高さ2.7mm、リブ数3条、ベルト長
さ1100mmである。
【0034】ここで実施例1では、VリブドベルトのV
リブ1の両側面に、図1のような円柱状の凸部2aを規
則的に配列して設けることによって凹凸部2を形成する
ようにしてあり、Vリブ1の側面の面積の80%を占め
るように凸部2aが形成してある。
【0035】(実施例2)実施例1と同様にしてVリブ
ドベルトを得た。ここで実施例2では、Vリブドベルト
のVリブ1の両側面に、図2のような円柱状の凹部2b
を規則的に配列して設けることによって凹凸部2を形成
するようにしてあり、Vリブ1の側面の面積の30%を
占めるように凸部2aが形成してある。
【0036】(実施例3)実施例1と同様にしてVリブ
ドベルトを得た。ここで実施例3では、Vリブドベルト
のVリブ1の両側面に、凸部2aを格子状に設けること
によって凹凸部2を形成するようにしてあり、Vリブ1
の側面の面積の70%を占めるように凸部2aが形成し
てある。
【0037】(比較例1)実施例1と同様にしてVリブ
ドベルトを得た。ここで比較例1では、Vリブドベルト
のVリブ1の表面には凹凸部2が形成されていない。
【0038】上記の実施例1〜3及び比較例1で得たV
リブドベルトについて、発音試験と注水スリップ試験を
行ない、結果を(表4)に示した。
【0039】発音試験は、図7(a)に示すように、直
径167.9mmの駆動プーリ23と直径72.3mm
の従動プーリ24の間にVリブドベルト(A)を懸架
し、2000rpmで24時間走行駆動してならし運転
を行なった後、600rpmで走行駆動して、そのとき
の聴感を採点することによって行なった。聴感は5点法
で採点し、高いほど静粛で良好であり、3.0が合格ラ
インである。
【0040】また注水時のスリップ試験は、図7(b)
に示すように、直径120mmの駆動プーリ23と直径
60mmの従動プーリ24と直径120mmのテンショ
ンプーリ25の間にVリブドベルト(A)を懸架し、テ
ンションプーリ25でテンションを掛けて、図7(b)
のイ矢印の箇所に水をかけながら950rpmで走行駆
動し、このときのスリップ率を測定することによって行
なった。
【0041】
【表2】
【0042】(表4)にみられるように、実施例1〜3
において、良好な発音抑制効果とスリップ率低減効果が
得られることが確認される。これは、Vリブ1の凹凸部
2の変形がスリップによる回転変動を吸収し、これが発
音抑制効果を生じさせたものと考えられる。また注水時
のスリップ率の低減は、Vリブ1の凹凸部2が水を効率
的に排除したためであると考えられる。
【0043】
【発明の効果】上記のように本発明に係るVリブドベル
トは、ベルト長手方向に沿った複数条のVリブを有し、
Vリブの表面に凹凸部が設けられたVリブドベルトにお
いて、Vリブは成形用金型に設けられたVリブ成形用凹
溝によって成形されていると共に、凹凸部はVリブ成形
用凹溝に形成された凹凸成形用凹凸部によって成形され
ているので、Vリブに設けた凹凸部によって長期に亘っ
て安定して発音を抑制することができるものであり、し
かもVリブは成形用金型のVリブ成形用凹溝で成形する
ことによって形成されていると共に、凹凸部はVリブ成
形用凹溝の凹凸成形用凹凸部で成形することによって形
成されているものであって、Vリブや凹凸部を切削加工
で形成する場合のように多量の切削屑が発生するような
ことなく製造することができるものである。
【0044】また、凹凸部の凸部の面積がVリブの表面
の面積の50%以上になるようにしたので、凹凸部の凸
部の摩耗による耐久性を高めることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るVリブドベルトの実施の形態の一
例を示す一部の斜視図である。
【図2】本発明に係るVリブドベルトの実施の形態の他
の一例を示す一部の斜視図である。
【図3】本発明に係るVリブドベルトの実施の形態のさ
らに他の一例を示す一部の斜視図である。
【図4】本発明に係る成形用金型の実施の形態の一例を
示すものであり、(a)は一部の水平断面図、(b)は
一部の縦断面図である。
【図5】同上のVリブドベルトの製造の一工程を示すも
のであり、(a)は一部の水平断面図、(b)は一部の
縦断面図である。
【図6】同上のVリブドベルトの製造の他の一工程を示
すものであり、(a)は一部の水平断面図、(b)は一
部の縦断面図である。
【図7】(a)は発音試験を示す概略図、(b)は注水
スリップ試験を示す概略図である。
【図8】従来のVリブドベルトを示す一部の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 Vリブ 2 凹凸部 3 成形用金型 4 Vリブ成形用凹溝 5 凹凸成形用凹凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F203 AA45 AA46 AC03 AD15 AD16 AG17 DA11 DB01 DC01 DL10 DL14 4F213 AA45 AD15 AD16 AG17 WA03 WA52 WA58 WA60 WA87 WB01 WB11 WB22 WC01 WE02 WE16 WE30 WF06 WF37 WK03 WW02 WW06 WW15 WW23 WW33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルト長手方向に沿った複数条のVリブ
    を有し、Vリブの表面に凹凸部が設けられたVリブドベ
    ルトにおいて、Vリブは成形用金型に設けられたVリブ
    成形用凹溝によって成形されていると共に、凹凸部はV
    リブ成形用凹溝に形成された凹凸成形用凹凸部によって
    成形されていることを特徴とするVリブドベルト。
  2. 【請求項2】 凹凸部の凹部と凸部はVリブの表面に規
    則的に配置されて形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載のVリブドベルト。
  3. 【請求項3】 凹凸部の凹部と凸部はVリブの表面に不
    規則に配置されて形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載のVリブドベルト。
  4. 【請求項4】 凹凸部の凸部の面積がVリブの表面の面
    積の50%以上であることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載のVリブドベルト。
  5. 【請求項5】 ベルト長手方向に沿った複数条のVリブ
    を有し、Vリブの表面に凹凸部が設けられた請求項1乃
    至4のいずれかに記載のVリブドベルトを成形するため
    の金型であって、外周に複数条設けられ、上記Vリブを
    成形するためのVリブ成形用凹溝と、各Vリブ成形用凹
    溝に設けられ、上記凹凸部を成形するための凹凸成形用
    凹凸部を具備して成ることを特徴とするVリブドベルト
    成形用金型。
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