JPS61199936A - リブ付ｖベルトの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ベルト基帯に対して複数のリブ（突条）がベ
ルト長手方向において突設されたリブ付Ｖベルトの製造
方法に関するものである。

（従来技術） 一般にベルト基帯に対して複数のリブがベルト長手方向
において突設されたリブ付Ｖベルトが知られている。そ
のようなリブ付Ｖベルトは、伝動ベルトとして、例えば
家庭用乾燥機において小径のリブ溝プーリと大径の平プ
ーリ（ドラム）とに巻回して用いられる。

上記リブ付Ｖベルトは、リブ外表面に帆布を付設すると
、Ｗｉ造上リブが突出し難いことから、リブを帆布で被
覆することなくゴムのみで製造しているのが通例である
。そのため、上述した如き家庭用乾燥機に用いた場合、
リブ側面の摩擦抵抗が大きくなり、起動時およびストッ
プ時（過負荷時）ならびに、気温が０℃以下となる冬場
、ベルト走行５０時間以上経過したとき等に異音を発生
させるという問題がある。また、リブに短繊維を混入し
て摩擦抵抗を小さくする技術が知られているが、屈曲性
が低下するので、小径のリブ溝プーリに小さい曲率半径
でもって屈曲状態で繰返し係合すると、リブに早期に亀
裂が発生するという別の問題がある。

また、特公昭４２−２０６６号公報において、リブ外表
面に、帆布に代えて、微細、密なかつ短かい繊維からな
る繊維毛屑を堆積かつ接着したリブ付Ｖベルトが提案さ
れているが、リブ外表面において繊維を一様に付着させ
ることが困難で品質上問題があるとともに、多くの製造
工数を要し、コスト高になる。

（発明の目的） 本発明は、異音の発生を防止することができるリブ付Ｖ
ベルトの製造方法を提供することを目的とする。

（発明の開示） 本発明は、ベルト基帯に対し複数のリブがベルト長手方
向に沿って突設されたリブ付ベルトの製造方法の改良に
係るものである。

本発明製造方法は、成形金型に外嵌されたゴムスリーブ
の外周面上に帆布、未加硫ゴムシート。

抗張体、未加硫ゴムシートおよび、摩擦係数低下剤を含
有する不織布または不織紙を順に巻付けて円筒状の未加
硫成形体を形成し、その後、未加硫成形体を成形金型お
よびゴムスリーブより取外し。

加硫金型に適用して加硫成形を行うことを特徴とするも
のである。

上記不織布または不織紙は、例えばポリエステル、ポリ
アミド、レーヨン、ビニロン、セルロース、パルプ等の
合成繊維、人造繊維、天然繊維の単体またはそれらのブ
レンドが用いられる。その厚さは０．０１＝０．３ｍｓ
程度で、単位重量（目付量）は３〜１００ｇ／ｍ”であ
る。

上記摩擦係数低下剤としては、グラファイト、二硫化モ
リブデン、フッ素樹脂粉末等が用いられる。グラファイ
トを用いる場合には、ゴム成分１００重量部に対しグラ
ファイト１〜３０重量部混入したものを、不織布または
不織紙に直接的に含浸させまたはコーティング処理して
間接的に含浸させることが望ましい。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に沿って説明する。

第１図において、１は本発明製造方法によって製造され
るリブ付Ｖベルトで、ベルト基帯２に対゛し複数のリブ
３がベルト長手方向に沿って突設されている。

４は上帆布層で、例えば２層の綿帆布からなる。

５は抗張体層で、抗張体コード６（例えばポリエステル
コード、ガラスコード、芳香族ポリアミドコード等）が
接着ゴム７（例えば天然ゴム、クロロプレンゴム、スチ
レンナタジェンゴム、イソプレンゴム、ニトリルブタジ
ェンゴム、またはそれらのブレンドゴム）中に埋設され
ている。

８はリブゴム層で１例えば天然ゴム、クロロプレンゴム
、スチレンナタジエンゴム、イソプレンゴム、ニトリル
ブタジェンゴム、またはそれらのブレンドゴムからなり
、その一部がリブ３を形成している。

９は不織布または不織紙からなる一様密度の表面層で、
リブ３の外表面に設けられている。この不織布には、摩
擦係数低下剤としてのグラファイトが含浸されている。

続いて、上記リブ付Ｖベルトｌの製造方法について説明
する。

１）工程１ 先ず、従来より周知のリブ付Ｖベルトの成形方法と同様
に、成形金型１１の外側に円筒状のゴムスリーブ１２を
外嵌する。

ｉ）工程２ 工程１で外嵌したゴムスリーブ１２の外周面上に上帆布
層４となる綿帆布４ａ、接着ゴム７となる比較的薄い未
加硫ゴムシート１３、抗張体コード６およびリブゴム層
８となる比較的厚い別の未加硫ゴムシート１４を順に巻
付け、その後、その上に、表面層９となるグラファイト
を含有する不織布１５をベルト長手方向（円周方向）に
巻き付けて未加硫成形体１６を形成する（第２図参照）
。

ｉｉｉ　）工程３ 工程２の成形終了後、成形金型１１よりゴムスリーブ１
２とともに未加硫成形体１６を取り外し、それから、ゴ
ムスリーブ１２より未加硫成形体１６を取り外す。

■）工程４ 内周面にリブ溝１７ａが形成された筒状の加硫金型１７
に対し、第３図に示すように、未加硫成形体１６を装入
し、内側（すなわち綿帆布４ａ側）に加硫スリーブ１８
を適用する。しかして、加熱加圧により加硫スリーブ１
８の内側より熱と圧力を加え、第４図に示すようにリブ
を突出させてベルＩ・全体を加硫成形する。この場合、
不織布１５は、織成された強度のある帆布とは異なり、
リブの突出変形を妨げることはない。

Ｖ）工程５ 工程４で加硫成形された筒状の加硫成形体１９を加硫ス
リーブ１８より取外し、所定のリブ数となるように幅切
りを行い、所望のリブ付Ｖベルト１を得る。

次いで１本発明例のリブ付Ｖベルト１　（第１図参照）
と、第１、第２および第３比較例のりブ付■ベルト２１
，２２．２３　（第５図、第６図および第７図参照）と
に対して行った試験について説明する。

試験ベルト 第１比較例のリブ付Ｖベルト２１は、本発明例のリブ付
Ｖベルト１とは、表面層９を備えていない点で異なる。

第２比較例のリブ付Ｖベルト２２は、本発明例のリブ付
Ｖベルト１とは１表面層９を備えずかつリブゴム層２４
中にポリアミド繊維２５（２デニール、ｌａｍカットし
たもの）が体積含有率８％でもって混入されている点で
異なる。

第３比較例のリブ付Ｖベルト２３は、本発明例のリブ付
Ｖベルトｌとは１表面層２６となる不織布が摩擦係数低
下剤としてグラファイトを含有していない点で異なる。

寸法は、第１図、第５図、第６図および第７図において
、ｔ、、＝４．ｇ■、ｔ、２＝＝２．：３■、Ｌ３”２
．０閣、Ｌ４＝０．９７■、Ｌ５＝１．６閣、θ＝４０
”、ベルト全長は２２１０■で、リブは３つである。な
お、第３比較例および本発明例のリブ付Ｖベルト２３，
１の表面層に用いた不織布はパルプ、レーヨンの混合繊
維（パルプ１５重量％、レーヨン８５重量％）からなり
単位重量が１４ｇ／ｍ”で、さらに本発明例のリブ付Ｖ
ベルト１の表面層に用いた不織布は、ゴム成分１００の
重量部に対しグラファイト５重量部混入してなるものが
含浸されている。

試験方法 １）異音試験 第８図に示す駆動系を有する乾燥機に用いて行った。す
なわち、ドラム４１　（直径６００ｍ＋）。

モータプーリ４２（直径１７ｍｍ、回転数１６５゜ｒｐ
ｍ）およびファンプーリ４３（直径１０ｍ）に試験ベル
ト４４を巻回し、アイドルプーリ４５゜４６（直径４０
Ｉ）に適用し、乾布３．０Ｋｇｆの負荷でもって走行さ
せた。

しかして、５０時間走行後、室温５℃の室内に１５時間
放置後、起動時およびストップ時の異音の発生について
調べた。

ｈ）摩擦係数測定試験 第９図に示すように、ロードセル５１より駆動側プーリ
５２（直径１４■９回転数７２ｒｐｍ）に角度α（ｒａ
ｄ）でもって試験ベルト５３を巻付け、デッドウェイト
ＤＷ！＝１．７５Ｋｇｆを加えた。

しかして、ロードセル５１の測定値Ｔを測定し、ｕ＝　
Ｑ　ｎ　（Ｔ／ＤＷＩ　）　／　ａにより、摩擦係数μ
を計算した。

、ｉ）摩耗試験 第１０図に示すように、平プーリ６１（直径４０ｍｍ）
とリブ溝付プーリ６２（直径１４閣９回転数４８０Ｏｒ
ｐｍ）との間に試験ベルト６３を巻回し、平プーリ６１
にデッドウェイトＤ　Ｗ　２　＝１８Ｋｇｆを加えた状
態で２４時間走行させた後、摩耗量を測定した。

摩耗量＝ （（初期重量）−（２４時間走行後重量））／（リブゴ
ム比重） ｉｖ）多軸屈曲試験 第１１図に示すように、６つの平プーリ７１（直径７６
ａｎ）と、駆動側リブ溝プーリ７２（直径１６．５ｍｍ
、回転数１７８’Ｏｒ　ｐｍ）と、６つの従動側リブ溝
プーリ７３（直径１６．５１１１１）とに試験ベルト７
４を多軸屈曲させて巻回し、デッドウェイトＤＶ／３＝
１３．５Ｋｇｆを加え、その状態で走行させ、リブに亀
裂が発生するまでの時間を測定し、屈曲寿命とした。

試験結果 試験結果は、次表に示す通りである。

ただし、異音の有無は、ｘ印が起動時およびストップ時
にキュッという異音あり、Δ印が異音がかすかにあり、
０印は異音なしである。また、摩擦係数μは第１比較例
が基準で１００とし、指数表示した。

したがって、上記試験結果より、リブ表面を、グラファ
イトを含有する不織布（または不織紙）で構成すること
によって、屈曲寿命を低下させることなく、プーリとベ
ルトの摺動面の摩擦係数μを大きく下げ、このことによ
り、乾燥機等において、起動時およびストップ時（過負
荷時）等に滑かなスリップをさせ、異音をなくすことが
できる。

また、摩耗に対しても、リブ表面を、グラファイトを含
有する不織布（または不織紙）で構成することによって
、耐摩耗性を著しく向上させることができる。

なお、本発明製造方法によって製造されたリブ付Ｖベル
トは、上述した乾燥機用のほか、自動車における補機駆
動用、洗濯機用等の各種の用途に用いることができる。

（発明の効果） 本発明製造方法によれば、屈曲性を損うことなく、摩擦
係数を低下させ、異音の発生を防止し。

耐摩耗性の向上を図ることができるリブ付Ｖべ、ルトを
容易に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明製造方法によって製造されるリブ付Ｖベ
ルトの一例の縦断面図、第２図ないし第４図は本発明の
一実施例であるリブ付Ｖベルトの製造方法の説明図、第
５図は第１比較例のリブ付Ｖベルトの縦断面図、第６図
は第２比較例のリブ付Ｖベルトの縦断面図、第７図は第
３比較例のリブ付Ｖベルトの縦断面図、第８図は異音試
験に用いたシステムの説明図、第９図は摩擦係数測定試
験に用いたシステムの説明図、第１Ｏ図は摩耗試験に用
いたシステムの説明図、第１１図は多軸屈曲試験に用い
たシステムの説明図である。 ■・・・・・・リブ付Ｖベルト、２・・・・・・ベルト
基帯、３・・・・・・リブ、４ａ・・・・・・綿帆布、
６・・・・・・抗張体コード、１１・・・・・・成形金
型、１２・・・・・・ゴムスリーブ、１３゜１４・・・
・・・未加硫ゴムシート、１５・・・・・・不織布、１
６・・・・・・未加硫成形体、１７・・・・・・加硫金
型。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ベルト基帯に対し複数のリブがベルト長手方向に
   沿って突設されたベルトの製造方法であって、成形金型
   に外嵌されたゴムスリーブの外周面上に、帆布、未加硫
   ゴムシート、抗張体、別の未加硫ゴムシートおよび、摩
   擦係数低下剤を含有する不織布または不織紙を順に巻付
   けて円筒状の未加硫成形体を形成し、その後、未加硫成
   形体を成形金型およびゴムスリーブより取外し、加硫金
   型に適用して加硫成形を行うことを特徴とするリブ付Ｖ
   ベルトの製造方法。
2. （２）摩擦係数低下剤はグラファイトで、不織布または
   不織紙に、ゴム成分１００重量部に対しグラファイト１
   〜３０重量部を混入したものが含浸されているところの
   特許請求の範囲第３項記載のリブ付Ｖベルトの製造方法
   。