JP2002372108A - Vリブドベルト - Google Patents

Vリブドベルト

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JP2002372108A
JP2002372108A JP2001182191A JP2001182191A JP2002372108A JP 2002372108 A JP2002372108 A JP 2002372108A JP 2001182191 A JP2001182191 A JP 2001182191A JP 2001182191 A JP2001182191 A JP 2001182191A JP 2002372108 A JP2002372108 A JP 2002372108A
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JP
Japan
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belt
rubber layer
core wire
ribbed belt
rib
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Pending
Application number
JP2001182191A
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English (en)
Inventor
Fumichika Nakagawa
文史 中川
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトの伸びやスリップを抑えて弛み側での
振動、異音を軽減し、更にベルト寿命を延長し自動車の
雨中走行時にもスリップ音を抑えられるVリブドベルト
を提供する。 【解決手段】 伸張部2と、ベルト長手方向に沿って心
線4を埋設したクッションゴム層5と、クッションゴム
層5に隣接して設けられベルト長手方向に延びる複数本
のリブを有する圧縮ゴム層6とからなるVリブドベルト
に関する。心線4として、ポリエステル心線であって、
その繊維量を1リブ当り17500dtex〜2150
0dtexとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力伝動に用いら
れるVリブドベルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】Vリブドベルトは、クッションゴム層中
に心線を埋設し、該クッションゴム層の上部には必要に
応じてカバー帆布を積層し、そして該クッションゴム層
の下部に複数のリブ部を設けている。このVリブドベル
トは、Vベルトに代わって自動車のウォータポンプや発
電機等の多軸駆動の動力伝動用として広く使用されてき
ている。従来、ベルトの動力を効率良く伝達する為に
は、ベルトとプーリ間のスリップ率を小さくする必要が
あり、ベルト張力を高めてスリップ率を小さくしてい
た。又、自動車の雨中走行時にはエンジンルーム内に水
が入ることにより、ベルトとプーリの間に水が付着しベ
ルトがスリップする為にスリップ音が発生していた。
【0003】さらには、現在の自動車は静粛化が進み、
特にエンジン音以外の音は異音とされる。従って雨中走
行時にエンジンルーム内に水が入っても水によるベルト
のスリップ音が発生しないようによりベルト張力を高め
てスリップ率を小さくしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベルト張力を
高める上で、ベルト乾熱時収縮応力を高くすると、ベル
ト乾熱収縮率が高くなり、ベルト長さの経時収縮が大き
くなるという問題が発生した。更に、従来の多軸駆動装
置では、心線としてポリエチレンテレフタレート繊維の
コードを有するVリブドベルトが懸架されており、大き
な回転慣性を持った発電機のプーリから離れ出たベルト
は、大きな慣性トルクと発電トルクを担持するために瞬
時に伸ばされ、そして弛み側のプーリ間で起こる共振現
象によって異音を発生していた。
【0005】本発明はこのような問題点を改善するもの
であり、これに対処するものでベルトの伸びやスリップ
を抑えて弛み側での振動、異音を軽減し、更にベルト寿
命を延長し自動車の雨中走行時にもスリップ音を抑えら
れるVリブドベルトを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、伸張部と、ベ
ルト長手方向に沿って心線を埋設したクッションゴム層
と、クッションゴム層に隣接して設けられベルト長手方
向に延びる複数本のリブを有する圧縮ゴム層とからなる
Vリブドベルトにおいて、前記心線がポリエステル繊維
であって、その繊維量を1リブ当り17500dtex
〜21500dtexとしたVリブドベルトにある。
【0007】請求項1に記載の発明によると、前記心線
がポリエステル繊維であって、その繊維量を1リブ当り
17500dtex〜21500dtexとしたVリブ
ドベルトであることから、ベルトの振動音と被水時の発
音を低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明に係るVリブドベルトを示す断面斜
視図である。図1において、Vリブドベルト1は、カバ
ー帆布3からなる伸張部2と、コードよりなる心線4を
埋設したクッションゴム層5と、その下側に弾性体層で
ある圧縮ゴム層6からなっている。この圧縮ゴム層6
は、ベルト長手方向に延びる断面略三角形である台形の
複数のリブ7を有している。
【0009】前記リブ7には、水素化ニトリルゴム、ク
ロロプレンゴム、天然ゴム、CSM、ACSM、SBR
が使用され、水素化ニトリルゴムは水素添加率80%以
上であり、耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮するため
に、好ましくは90%以上が良い。水素添加率80%未
満の水素化ニトリルゴムは、耐熱性及び耐オゾン性が極
度に低下する。耐油性及び耐寒性を考慮すると、結合ア
クリロニトリル量は20〜45%の範囲が好ましい。
【0010】前記クッションゴム層5にはリブ7と同様
に水素化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、
CSM、ACSM、SBRが使用される。
【0011】カバー帆布3は、ナイロン、綿等の織布に
ゴムを溶剤に溶かしたゴム糊による接着処理が施されて
ベルト背面に貼付されており、ベルト背面がフラットな
プーリに当接するように巻き掛けられた場合には動力伝
達の一端を担う。
【0012】又、前記リブ7のゴム中には、ナイロン
6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミドからな
る短繊維を混入してリブ7の耐側圧性を向上させるとと
もに、プーリと接する面となるリブ7の表面に該短繊維
を突出させ、リブ7の摩擦係数を低下させて、ベルト走
行時の騒音を軽減する。これらの短繊維のうち、剛直で
強度を有し、しかも耐摩耗性を有するアラミド短繊維が
最も効果がある。
【0013】上記アラミド短繊維が前述の効果を十分に
発揮する為には、アラミド繊維の繊維長さは1〜20m
mで、その添加量はエチレン−アルファ−オレフィンエ
ラストマー100質量部に対して1〜30質量部であ
る。このアラミド繊維は分子構造中に芳香環を持つアラ
ミド、例えば商品名コーネックス、ノーメックス、ケブ
ラー、テクノーラ、トワロン等である。
【0014】尚、アラミド短繊維の添加量が1質量部未
満の場合には、リブ7のゴムが粘着しやすくなって摩耗
する欠点があり、また一方30質量部を超えると短繊維
がゴム中に均一に分散しなくなる。但し、このアラミド
短繊維の添加は必須ではなく、他の素材からなる短繊維
を添加したものでも良い。
【0015】心線4としては、ポリエステル繊維が使用
され、特にその繊維量として、1リブ当り17500d
tex〜21500dtexのものが使用される。
【0016】前記繊維量は、次式によって求められる。 撚り糸1本の太さ×リブピッチ/心線ピッチ×撚り糸本
【0017】前記繊維量が17500dexより少なく
なると、雨水が掛かった場合等Vリブドベルトが懸架さ
れるプーリが被水した時の、リブ7とプーリの間の摩擦
係数が低下した際にスリップが発生することを防止する
効果を高く得ることができる。すなわち、Vリブドベル
トの1リブ当りの繊維量が少ない場合、即ち心線4が伸
び易い場合は、リブ7のゴムがプーリとの摩擦で変形す
る際に心線4も大きく伸びるので、リブ7のゴム変形は
小さい。そして被水してリブ7のゴムの摩擦抵抗が低下
すると、ゴム変形が小さいリブ7に小さなスリップ振動
が生じて心線4に伸び縮みが発生し、この心線4の伸び
縮みによってスリップが大きく発生する。このように、
Vリブドベルトの1リブ当りの心線の繊維量が1750
0dtexより少ないと被水時にスリップが大きく発生
し易く、発音が起こり易くなる。
【0018】一方、前記繊維量が多い場合は、1リブ当
りに占める繊維の割合が多くなり、ベルトの剛性が大き
くなり、従って、負荷変動が大きい場合にベルトが伸び
ない為に張力変動を吸収することができない為にオート
テンショナーの振れが大きくなる。その結果、さらにベ
ルトの張力変動が大きくなり、ベルト振動が発生し、振
動音が大きくなることになる。Vリブドベルトの1リブ
当りの心線の繊維量が21500dtexより大きくな
ると、ベルト剛性が大きくなり、急激な負荷変動を吸収
できず振動音が大きくなる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 (実施例)円筒状の加硫ドラムの外周に綿の平織物にク
ロロプレンゴムをフリクションしたカバー帆布10を1
プライ巻き付け、その上に表1のゴム組成からなる伸張
部用ゴムシートを巻き、またその上に表1のゴム組成か
らなるクッションゴム層用ゴムシートを巻くと共に、そ
の上に心線を螺旋状に巻き、さらにその上に表1のゴム
組成からなる圧縮ゴム層用ゴムシートを巻き付けた。そ
してこれを160°Cで30分間加硫して成形すること
によって、伸張部1の層、心線2が埋入されたクッショ
ンゴム層3、圧縮ゴム層5が一体に積層された円筒状の
加硫ゴムスリーブを得た。
【0020】次に、150メッシュのダイヤモンドを表
面に装着した研磨ホイールを回転駆動させ、回転させた
加硫ドラムの外周の圧縮ゴム層6に研磨ホイールを当接
させ、圧縮ゴム層6を切削・研磨することによって、円
周方向に多数本のV字形のリブ4を形成した。
【0021】そしてこのリブ4を形成した加硫ゴムスリ
ーブを加硫ドラムから取り出し、輪切りに切断すること
によって、図1の構造を有する、RMA規格によるベル
トサイズが5PK980のVリブドベルトを得た。この
Vリブドベルトは内周と外周を反転して使用することが
できる。
【0022】ここで、心線2としては、表2に示すよう
に、その種類が、PET(ポリエチレンテレフタレート
繊維)からなり、その構成が1100デニールの糸の5
本撚り(1100d/5)からなるロープを選択して用
い、心線2のピッチpを表2のように設定した。
【0023】そして、比較例としては、実施例と同じ製
造方法で、その構成においても、構成材料は全て同じ
で、心線としてPETを用い、心線の撚り本数が異なる
ものを用いた。比較例1としては、1100デニールの
糸の3本撚り(1100d/3)、比較例2としては、
1100デニールの糸の4本撚り(1100d/4)、
比較例3としては、1100デニールの糸の6本撚り
(1100d/6)、比較例4としては、1100デニ
ールの糸の7本撚り(1100d/7)、比較例5とし
ては、1100デニールの糸の8本撚り(1100d/
8)の心線を用いた。
【0024】上記のようにして得た実施例及び比較例1
〜5のVリブドベルトについて、リブ4を内側にして、
図2に示すレイアウトの自動車エンジンの実機に装着し
駆動側プーリを750rpmで回転させた。この図2に
おいて、符号10は、エンジン本体を示し、このエンジ
ン本体10の前面の中央部には、クランク軸が設けら
れ、その上部には、エンジン冷却水を循環させる為の水
ポンプ、及びその左側には、オルタネータが設けられて
いる。これらのクランク軸、水ポンプ及びオルタネータ
には、それぞれクランク軸用プーリ11、水ポンプ用プ
ーリ13及びオルタネータ用プーリ15が設けられ、こ
れらの各プーリ11、13、15には、Vリブドベルト
1が巻き掛けられている。このVリブドベルト1によ
り、クランク軸から駆動力が水ポンプに伝達される。な
お、21は、オートテンショナであり、このオートテン
ショナ21により、Vリブドベルト1に所定の張力が付
与される。
【0025】一方、エンジン本体10の前面の左側部に
は、更に、エアコン用コンプレッサ、パワーステアリン
グ用ポンプ及び固定アイドラプーリ23が設けられてい
る。これらのエアコン用のコンプレッサ、オールタネー
タ及びパワーステアリング用ポンプには、それぞれコン
プレッサ用プーリ17、オールタネータ用プーリ15及
びパワーステアリング用プーリ19が設けられている。
【0026】そして、上記のエンジンを用い、乾燥時の
振動による発音と注水することによって被水時の発音の
状況を調べた。その結果を図3に示す。図3は発音レベ
ル指数で振動時の発音と被水時の発音状態を評価したも
のである。発音レベルとしては、“2”は全く音が聞こ
えない、“3”は若干音が聞こえる、“4”は気になら
ない発音、“5”はエンジン周辺で聞こえるが、自動車
の乗員が気にしない音、“8”は車外では聞こえるが、
車内では聞こえない発音、“10”は車内でも聞こえる
発音のように定義した。ここで、合格範囲は、振動によ
る発音と被水による発音が全て“4”以下、つまり発音
が気にならないことが前提である。
【0027】図3からもわかるように、実施例のベルト
は、振動による発音と被水時の発音の発音レベルがいず
れも合格範囲内にあり、比較例に比べて両方の発音レベ
ル基準を満たす結果となっている。
【0028】
【発明の効果】上記のように、前記心線がポリエステル
繊維であって、その繊維量を1リブ当り17500dt
ex〜21500dtexとしたVリブドベルトとする
ことによって、ベルトの振動音と被水時の発音を低減す
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のVリブドベルトの断面斜視図である。
【図2】本発明のVリブドベルトを用いた駆動装置を示
す概略図である。
【図3】図2の駆動装置を使用して、乾燥時の振動によ
る発音と注水することによる被水時の発音の状況を示し
た図である。
【符号の説明】
1 Vリブドベルト 2 伸張部 3 カバー帆布 4 心線 5 クッションゴム層 6 圧縮ゴム層 7 リブ 10 エンジン本体 11 クランク軸用プーリ 13 水ポンプ用プーリ 15 オルタネータ用プーリ 17 コンプレッサ用プーリ 19 パワーステアリング用プーリ 21 オートテンショナ 23 固定アイドラプーリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸張部と、ベルト長手方向に沿って心線
    を埋設したクッションゴム層と、クッションゴム層に隣
    接して設けられベルト長手方向に延びる複数本のリブを
    有する圧縮ゴム層とからなるVリブドベルトにおいて、
    前記心線がポリエステル繊維であって、その繊維量を1
    リブ当り17500dtex〜21500dtexとし
    たことを特徴とするVリブドベルト。
JP2001182191A 2001-06-15 2001-06-15 Vリブドベルト Pending JP2002372108A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007314895A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Nitta Ind Corp 糸撚りベルト

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