JP2007314895A - 糸撚りベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】糸撚りベルトに発生するベルト厚さ方向の振動を防止する。
【解決手段】糸撚りベルト10は、糸撚りを行うために糸に当接する表面ゴム層21と、表面ゴム層21に積層される補強層22とを備える。補強層22は、第1及び第2の基布24、25で中間ゴム層23を挟持して構成する。中間ゴム層23に、ベルト周長方向に螺旋状に巻いた心線コード30を埋設する。ベルト幅方向において隣接する心線コード30間の距離は、心線コード30の直径より大きい。また、中間ゴム層23のゴム硬度は、表面ゴム層21のゴム硬度より低い。
【選択図】図2

Description

本発明は、延伸仮撚装置等に使用され、2本のベルト間に糸をニップして加撚するための撚糸用ベルトに関する。
従来、糸撚りベルトは、糸撚りを行うために糸に当接する表面ゴム層と、表面ゴム層を補強するための補強層が積層されて構成され、補強層が、例えば2枚の基布で、心線コードが埋設された中間ゴム層を挟持して形成されている。この糸撚りベルトでは、中間ゴム層が基布で強固に挟持され、中間ゴム層に作用される力が分散されるので、中間ゴム層が心線コードに沿って割れるのが防止され、糸撚りベルトの寿命を長くすることができる。
上記糸撚りベルトが使用されるとき、一対のベルトが交差するように配設されるとともに、それぞれプーリにより互いに交差走行させられ、これにより、一対のベルトが、互いに対向する面によって糸をニップして、糸を撚ることが一般的である。ここで、糸撚りベルトはその速度が適宜変化させられて使用されるが、特定の速度域では、他の機械や部材と共振し、厚さ方向に振動が生じる場合がある。このような振動が生じると、糸の撚りが不均一になる等、糸の撚り具合に悪影響が及ぼされることがある。
ベルトに生じる振動を低減させる方法としては、特許文献1に記載されるように、ポリノルボルネンを主体とし、ゴム様弾性を示すエラストマーから形成される制振層が、ベルト基体中に設けられることが知られている。
特開2003−119686号公報
しかし、特許文献1に開示された制振層はベルト配合が限定的であるため、糸撚りベルトに適した特性を持たせることが難しく、糸撚りベルトに好適に適用することはできない。
本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであり、特定の速度域で発生する共振に基づく振動を低減させることができる糸撚りベルトを提供することを目的としたものである。
本発明に係る糸撚りベルトは、糸撚りを行うために糸に当接する表面ゴム層と、表面ゴム層に積層され、かつ第1及び第2の基布で中間ゴム層を挟持して構成される補強層とを備え、中間ゴム層には、ベルト周長方向に巻かれた心線コードが埋設され、ベルト幅方向において隣接する心線コード間の離間距離は、心線コードの直径より大きいことを特徴とする。
中間ゴム層のゴム硬度は、表面ゴム層のゴム硬度より低いことが好ましい。なお、本明細書において、ゴム硬度とは、JIS K6253 TypeAによって測定されたJIS A硬度をいう。
補強層の表面ゴム層が積層される側とは反対側に、表面ゴム層よりゴム硬度が低い第1のゴム層がさらに積層されることが好ましい。これにより、糸撚りベルトに生じる厚さ方向の振動をさらに低減させることができる。
中間ゴム層は、例えば、心線コードを境に、表面ゴム層とは反対側に位置する第2のゴム層と、表面ゴム層側に位置する第3のゴム層とから形成される。また、心線コードの繊度が900〜1500デニールであった方が良い。このように、心線コードに比較的繊度が高い糸を用いれば、心線コードの離間距離を大きくしたことにより発生する周長方向の張力不足を、補うことができる。
本発明に係る糸撚りベルトは、糸撚りを行うために糸に当接する表面ゴム層と、表面ゴム層に積層され、かつ第1及び第2の基布で中間ゴム層を挟持して構成される補強層とを備え、中間ゴム層には、ベルト周長方向に巻かれた心線コードが埋設され、中間ゴム層のゴム硬度は、表面ゴム層のゴム硬度より低いことを特徴とする。
以上のように、本発明においては、心線コード間の離間距離を心線コードの直径より大きくし、又は中間ゴム層の硬度を、表面ゴム層の硬度より低くすることにより、糸撚りベルトに生じる厚さ方向における振動を低減させることができる。
以下、本発明について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る糸撚りベルトが適用されるニップツイスタを示すための斜視図である。
ニップツイスタ50は、一対の無端状の糸撚りベルト10、10と、糸撚りベルト10それぞれが掛け回される原動プーリ11、11及び従動プーリ12、12とを備える。一対の糸撚りベルト10は、両者が交差するように配設され、それぞれ原動プーリ11により互いに逆方向に走行させられる。
一対の糸撚りベルト10、10は互いに交差しかつ対向する対向面Pで糸をニップしながら、互いに反対方向に走行することによって、下流側となる矢印方向に糸Yを進行させると共に、糸Yに施撚作用を付与することにより上流側において糸Yを加撚する。なお、上流側で加撚された糸Yは、下流側においては解撚させられている。
ニップツイスタ50において、各ベルトの走行速度を0m/分から所定速度(例えば1300m/分)まで上昇させると、従動・原動プーリ11、12と、糸撚りベルト10との共振により、特定の速度域で、ベルト厚さ方向に振動が生じる。すなわち、糸撚りベルト10は、所定の速度域で使用されるとき、振動が生じることとなる。
図2は、糸撚りベルト10の断面図である。糸撚りベルト10は、表面ゴム層21と、表面ゴム層21の下面側に積層される補強層22と、補強層22の下面側(すなわち、表面ゴム層21が積層される側とは反対側)に積層される第1のゴム層26とを備える。表面ゴム層21の上面21Uは、糸撚りベルト10の外周面を構成し、糸に当接して糸撚りを行うための当接面となる。第1のゴム層26の下面26Dは、糸撚りベルト10の内周面を構成し、ベルトがプーリに掛け回されたとき、プーリに当接する。
補強層22は、中間ゴム層23と、中間ゴム層23の下方に積層された第1の基布24と、中間ゴム層23の上方に積層された第2の基布25とを備え、これにより補強層22は、第1及び第2の基布24、25で中間ゴム層23を挟持して構成される。中間ゴム層23には、ベルト周長方向に螺旋状に巻かれた心線コード30が埋設され、すなわち図2に示す断面図では、心線コード30はベルト幅方向に複数並べられている。
中間ゴム層23は、心線コード30を境に、下側(すなわち、表面ゴム層21とは反対側)に位置する第2のゴム層27と、上側(すなわち、表面ゴム層21側)に位置する第3のゴム層28とによって一体的に形成される。
第1及び第2の基布24、25は織布又は編布であって、例えばポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維等から構成される。心線コート30も同様に、例えばポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維等から構成される。
後述するように、糸撚りベルト10は1つの加硫スリーブから複数得られるので、各ベルトに埋設される心線本数はベルトによって異なる場合がある。この心線本数の相違により、各ベルト間には張力差が生じるが、各ベルトに埋設される心線本数が少なくなると、上記張力差が大きくなり、ベルト性能のばらつきが生じやすくなる。したがって、各ベルトに埋設される心線本数は所定の本数以上であることが好ましく、例えば心線コードは、ベルト幅方向において1インチあたり24本以上並べられることが好ましい。一方、心線コード30を32本より多く並べると、後述する心線コード30の離間距離Lを、心線コード30の直径より大きくすることが難しくなるので、心線コード30はベルト幅方向において1インチあたり24〜32本並べられることが好ましい。
また、心線コード30は、繊度900〜1500デニールの糸から構成され、その直径が0.28〜0.40mmになる。これにより、隣接する心線コード間の離間距離Lは、心線コード30の直径より大きく、例えば0.40〜0.80mmになり、好ましくは心線コード30の直径の1.5〜2.3倍になる。
心線の直径及び繊度を上記範囲より小さく設定すると、糸撚りベルト10において張力不足が発生しやすくなる。一方、上記範囲より大きく設定すると、1インチあたりの心線本数が減少し、上述したように各ベルト間の張力差が大きくなりやすくなるので、心線の直径及び繊度は、上記範囲が好ましい。
表面ゴム層21のゴム成分としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体配合物)、EPM(エチレン−プロピレンゴム)、NBR(アクリロニトリルゴム)、C−NBR(カルボキシル基含有アクリロニトリルゴム)、水素添加アクリロニトリルゴム、フッ素ゴム等の単体、またはこれらの混合物から選択されたものが使用される。中間ゴム層(第2及び第3のゴム層27、28)23及び第1のゴム層26のゴム成分も上記表面ゴム層21に用いられたゴム成分と同様のものが使用される。
表面ゴム層21のゴム硬度は、例えば60〜90°に設定される。表面ゴム層21のゴム硬度が60°以上に設定されると、糸が撚られるとき、糸が表面ゴム層21内に沈み込むことが防止され、糸撚りが安定的に行われるとともに、表面ゴム層21の耐磨耗性が向上され、糸撚りベルト10の寿命を長くすることができる。一方、90°以上に設定されると、ベルト10の柔軟性が損なわれる。
中間ゴム層(第2及び第3のゴム層27、28)23及び第1のゴム層26のゴム硬度は50〜70°に設定され、中間ゴム層(第2及び第3のゴム層27、28)23及び第1のゴム層26のゴム硬度は、表面ゴム層21のゴム硬度より低く設定される。
中間ゴム層の硬度を50°より低く設定すると、ベルトが柔らかく成りすぎ、ベルトの強度が低下する。また、第1のゴム層26のゴム硬度を50°未満にすると、ベルト内周面の耐摩耗性が低下する。また、これらゴム層の硬度を70°より高くすると、表面ゴム層21のゴム硬度との差がなくなるので、これらゴム層のゴム硬度は上記範囲が好ましい。
次に、本実施形態の作用を説明する。本実施形態においては、上述したようにベルト中央部(中間ゴム層23)の硬度を相対的に低くするとともに、ベルト外周面(表面ゴム層22)の硬度を相対的に高くすることにより、ベルト外周面に対する、ベルト中央部のゴムの柔軟性を相対的に向上させている。このように、ベルト中央部の柔軟性を相対的に向上させると、そのベルト中央部が、上述した共振による振動を吸収するので、本実施形態ではベルトの厚さ方向における振動を低減することができる。また、本実施形態では、ゴム硬度が相対的に低い第1のゴム層26が、プーリ11、12に当接する部分にも設けられるが、このゴム層も振動を吸収するので、上記振動をさらに低減することができる。
さらに、糸撚りベルト10では、離間距離Lを大きくし、ベルト中央部(中間ゴム層23)の幅方向において、心隣が埋設される部分より、心線が埋設されないゴム部分を多くしているが、このように、心線が埋設されない部分が多くなると、糸撚りベルト10の厚さ方向における柔軟性が向上する。これにより、糸撚りベルト10は、ベルト厚さ方向に生じる振動を吸収しやすくなるので、ベルトの厚さ方向の振動はさらに効果的に低減することができる。
なお、中間ゴム層23に埋設される心線コード30の離間距離Lが大きくなると、ベルトの周長方向における張力不足が懸念されるが、本実施形態では、心線コード30に径及び繊度が大きい糸が使用されるので、張力不足が生じることはない。
なお、本実施形態においては、補強層22の下側に第1のゴム層26が積層されたが、第1のゴム層26は積層されていなくても良い。この場合、ベルトがプーリ11、12に掛け回されたとき、第1の基布24の下面がプーリ11、12に当接する。
次に、糸撚りベルト10の製造方法を図3を用いて説明する。糸撚りベルト10の製造においては、まず第1の基布24’の両面に、ペースト状の未加硫ゴムがコートされ、第1の基布24’の両面に、第1及び第2の未加硫ゴム層26’、27’が形成される。同様に、第2の基布25’の一方の面に、ペースト状の未加硫ゴムがコートされ、第2の基布25’上に第3の未加硫ゴム層28’が形成される。
次いで、円筒形ドラム40が用意され、その円筒形ドラム40の外周に第1の基布24’が、第1の未加硫ゴム層26’がドラム40の外周に面するように、巻きつけられる。その後、第2のゴム層27’の上に、心線コード30’が周長方向に沿って螺旋状に巻きつけられる。なお、心線コード30’の巻き付けは、1本のコードがまず時計回りに螺旋状に巻き付けられた後、その螺旋状に巻き付けられた心線間にさらに別のコードが反時計回りに螺旋状に巻き付けられて行われる。心線コード30’の上には、第3の未流ゴム層28’が心線30’に面するように第2の基布25’が巻きつけられ、その第2の基布25’の上には、さらに表面ゴムシート21’が巻き付けられる。
ゴムシート等が巻き付けられた円筒形ドラム40は、加硫釜(図示せず)内に入れられ、所定の温度、圧力で加圧加熱される。加圧加熱により、心線コード30’は、第2及び第3の未加硫ゴム層27’、28’中に埋設される。そして、加圧加熱により、各ゴムシート、及び未加硫ゴム層は加硫され、第1の未加硫ゴム層26’、第1の基布24’、第2の未加硫ゴム層27’、心線コード30’、第3の未加硫ゴム層28’、第2の基布25’、表面ゴムシート21’は、一体的に成型され、円筒状の加硫スリーブに形成される。加硫スリーブは、周方向に沿って所定のベルト幅に切断されるとともに、表面ゴム層21(表面ゴムシート)が研磨され、平ベルト状の糸撚りベルト10が得られる。なお、第1の未加硫ゴム層26’、第1の基布24’、第2の未加硫ゴム層27’、心線コード30’、第3の未加硫ゴム層28’、第2の基布25’、及び表面ゴムシート21’は、糸撚りベルト10において、第1のゴム層26、第1の基布24、第2のゴム層27、心線コード30、第3のゴム層28、第2の基布25、及び表面ゴム層21にそれぞれ対応する。なお、第1乃至第3未加硫ゴム層26’〜28’は、表面ゴムシート21’と同様にシート状に形成され、円筒形ドラム40に巻き付けられても良い。
糸撚りベルト10を上述するように一体成型加工により製造した場合、通常、ベルト幅方向における両端部が外側に反る、いわゆる凹反りが発生する。したがって、図1に示すニップツイスタ50では、対向面Pにおいて、反らされたベルト両端部同士が接触し、その両端部が局所的に磨耗されやすくなる。しかし、本実施形態では、上述したように中間ゴム層は柔軟性を有するので、その反らされた両端部は、接触することにより内周側に凹まされやすい。したがって、対向面Pはその全体が接触されやすくなり、ベルトの幅方向における両端部のみが局所的に磨耗されることが防止される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は以下述べる実施例に限定されるものではない。
以下述べる各実施例、比較例では、表面ゴム層に補強層が積層されるとともに、補強層の表面ゴム層が積層される側とは反対側に、第1のゴム層が積層される糸撚りベルトを、上記製造方法に倣って製造し、そのベルトを用いて振動試験を実施した。ここで、補強層は、第1及び第2の基布で、第2及び第3のゴム層から成る中間ゴム層を挟持して構成され、心線コードが埋設されていた。
[実施例1]
実施例1では、表面ゴム層を、ゴム硬度75°のNBRで形成し、中間ゴム層(第2及び第3のゴム層)並びに第1のゴム層それぞれを、互いに同一の配合を有するゴム硬度80°のC−NBRから形成した。第1及び第2の基布としては、ポリエステル繊維によって織られた織布を使用した。心線コードとしては、1000デニールのポリエステル糸を使用し、ベルト幅方向において、1インチ(25.4mm)あたり28本並べた。心線コードの直径は0.33mm、隣接する心線コード間の離間距離Lは0.58mmで、この離間距離Lは、心線コードの直径の1.76倍であった。
糸撚りベルトの周長さは322mm、ベルト幅は8mm、ベルトの厚さは1.65mmであった。
なお、実施例1乃至4、及び比較例1の心線コードの直径は、以下の式(1)より計算されたものであった。また、離間距離Lは、心線の1インチあたりの本数、及び心線の直径を基に算出した。
ρ×π×(φ/2)×9000=D/1000 ・・・・(1)
ここで、式(1)において、ρは心線コードの密度(kg/m)、φは心線コードの直径(m)、Dは心線コードの繊度(デニール)を示す。また、ポリエステル糸の密度は、1300kg/mとして計算した。
[実施例2]
実施例2のベルトは、中間ゴム層(第2及び第3のゴム層)並びに第1のゴム層の構成と、中間ゴム層に埋設される心線コードの構成以外は、実施例1のベルトと同様の構成を有するベルトであった。すなわち、中間ゴム層(第2及び第3のゴム層)並びに第1のゴム層それぞれを、同一の配合を有するゴム硬度60°のNBRから形成した。また、心線コードとしては、500デニールのポリエステル糸を使用し、幅方向において1インチ(25.4mm)あたり56本並べた。心線コードの直径は0.23mm、隣接する心線コード間の離間距離Lは0.22mmであり、離間距離Lは、心線コードの直径より小さかった。
[実施例3]
実施例3のベルトは、中間ゴム層(第2及び第3のゴム層)並びに第1のゴム層の構成以外は、実施例1のベルトと同様の構成を有するベルトであった。すなわち、中間ゴム層(第2及び第3のゴム層)並びに第1のゴム層を、実施例2と同様のゴム配合で構成し、ゴム硬度60°のNBRから形成した以外は、実施例1と同様の構成を有するベルトであった。
[実施例4]
実施例4のベルトは、ベルト幅方向において、1インチあたりに並べられる心線本数以外は、実施例3のベルトと同様の構成を有するベルトであった。すなわち、実施例4では、心線コードとして、実施例1、3と同様の心線コードを用い、ベルト幅方向において1インチあたり24本並べた。心線コードの直径は0.33mm、隣接する心線コード間の離間距離Lは0.73mmであり、その離間距離Lは、心線コードの直径の2.21倍であった。
[比較例1]
比較例1のベルトは、中間ゴム層に埋設される心線コードの構成以外は、実施例1のベルトと同様の構成を有するベルトであった。すなわち、比較例1においては、心線コードとして、実施例2と同様のものを使用し、1インチ(25.4mm)あたり56本並べた。心線コードの直径は0.23mm、隣接する心線コード間の離間距離Lは0.22mmであり、その離間距離Lは、心線コードの直径より小さかった。
[振動試験]
上記各実施例及び比較例のベルトを、振動試験により評価した。図4に示すように振動試験では、原動プーリ71及び従動プーリ72に、糸撚りベルト10を掛け、従動プーリ72には9kgfの定軸荷重を作用させるとともに、原動プーリ71を回転させ、糸撚りベルト10を走行させた。ここで、糸撚りベルト10は、その速度を0m/分から1300m/分までを上昇させて走行させた。糸撚りベルト10には、レーザー変位計73よりレーザーLを照射させ、ベルト厚さ方向の位置を測定し、各速度における、ベルト厚さ方向のベルトの振幅値を測定した。なお、レーザーが照射される位置は、ベルトスパンの中間位置、すなわち原動プーリ72及び従動プーリ73の中間位置であった。
振幅試験の結果を表1に示す。本試験では、各実施例及び比較例それぞれにおいて、3つの速度域(速度域1(550〜650m/分付近)、速度域2(800〜900m/分付近)、速度域3(1100〜1200m/分付近))において共振が発生した。表1では、0〜1300m/分まで速度を上昇させる間に測定された最大振幅値を記載した。
Figure 2007314895
実施例1及び2から明らかなように、本実施例では、隣接する心線コード間の距離を心線コードの直径より大きくし、又は中間ゴム層の硬度を、表面ゴム層の硬度より低くすることにより、糸撚りプーリで発生する厚さ方向における振動を低減することができた。また、心線コードの離間距離を、心線コードの直径より大きくし、かつ中間ゴム層の硬度を表面ゴム層のゴム硬度より低くした実施例3、4では、厚さ方向における振動をさらに低減することができた。
ニップツイスタを示すための斜視図である。 本実施形態に係る糸撚りベルトを示すための断面図である。 糸撚りベルトの製造方法を示すための模式的な断面図である。 振動試験方法を説明するための模式図である。
符号の説明
10 糸撚りベルト
21 表面ゴム層
22 補強層
23 中間ゴム層
24 第1の基布
25 第2の基布
26 第1のゴム層
27 第2のゴム層
28 第3のゴム層
30 心線コード
L 離間距離

Claims (6)

  1. 糸撚りを行うために糸に当接する表面ゴム層と、
    前記表面ゴム層に積層され、かつ第1及び第2の基布で中間ゴム層を挟持して構成される補強層とを備え、
    前記中間ゴム層には、ベルト周長方向に巻かれた心線コードが埋設され、
    ベルト幅方向において隣接する前記心線コード間の離間距離は、前記心線コードの直径より大きいことを特徴とする無端状糸撚りベルト。
  2. 前記中間ゴム層のゴム硬度は、前記表面ゴム層のゴム硬度より低いことを特徴とする請求項1に記載の無端状糸撚りベルト。
  3. 前記補強層の前記表面ゴム層が積層される側とは反対側に、前記表面ゴム層よりゴム硬度が低い第1のゴム層がさらに積層されることを特徴とする請求項1に記載の無端状糸撚りベルト。
  4. 前記中間ゴム層は、前記心線コードを境に、表面ゴム層とは反対側に位置する第2のゴム層と、表面ゴム層側に位置する第3のゴム層とから形成されることを特徴とする請求項1に記載の無端状糸撚りベルト。
  5. 前記心線コードの繊度が900〜1500デニールであることを特徴とする請求項1に記載の無端状糸撚りベルト。
  6. 糸撚りを行うために糸に当接する表面ゴム層と、
    前記表面ゴム層に積層され、かつ第1及び第2の基布で中間ゴム層を挟持して構成される補強層とを備え、
    前記中間ゴム層には、ベルト周長方向に巻かれた心線コードが埋設され、
    前記中間ゴム層のゴム硬度は、前記表面ゴム層のゴム硬度より低いことを特徴とする無端状糸撚りベルト。
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