JP2004522818A - 液晶媒体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、正の誘電異方性を有する極性化合物の混合物に基づく液晶媒体に関する。前述の媒体は、これが、式(I)、式中、R、A、A、Z、Z、X、X、nおよびoは、請求項1で定義した通りである、で表される1種または2種以上の化合物を含むことを特徴とする。

Description

【0001】
本発明は、液晶媒体、この電気光学的目的への使用、この媒体を含むディスプレイおよび本発明の液晶媒体において用いるための新規な化合物に関する。
【0002】
液晶は、原理的に、ディスプレイ装置において誘電体として用いられる。その理由は、このような物質の光学的特性を、印加された電圧により修正することができるからである。液晶に基づく電気光学的装置は、当業者に極めて十分に知られており、種々の効果に基づくことができる。このような装置の例は、動的散乱を有するセル、DAP(「整列層の変形」)セル、ゲスト/ホストセル、ねじれネマティック構造を有するTNセル、STN(「スーパーツイストネマティック」)セル、SBE(「超複屈折効果」)セル、OMI(「光学モード干渉」)セル、OCB(「光学的に補償された曲がりモード」)およびIPS(「面内切換」)セルである。
【0003】
最も一般的なディスプレイ装置は、シャット−ヘルフリッヒ(Schadt−Helfrich)効果に基づいており、ねじれネマティック構造を有し、例えばTN−およびSTNのようなものに存するそれらは、マルチプレックス・ディスプレイとして、またはアクティブマトリクス・ディスプレイ(AMD−TN,AMD=アクティブマトリクス駆動)として駆動することができる。
【0004】
TNディスプレイの場合において、セルにおいて以下の利点を可能にする液晶媒体が、望ましい:拡大されたネマティック相範囲(特に低温まで)、極めて低い温度における切換可能性(野外での使用、自動車、航空機)およびUV照射線に対する増大された耐性(一層長い有効寿命)。しかし、従来技術から入手可能な媒体について、これらの利点を達成し、同時に前述のパラメーターを維持することは、可能ではなかった。
【0005】
一層高度にねじれたSTNディスプレイの場合において、一層大きい時分割特性および/または一層低いしきい値電圧および/または一層広いネマティック相範囲(特に低い温度において)を可能にする液晶媒体が、望ましい。このために、利用できるパラメーター(透明点、スメクティック−ネマティック転移または融点、粘度、誘電パラメーター、弾性パラメーター)の幅のさらなる拡大が、早急に望まれている。
【0006】
OCBディスプレイは、いわゆる「曲がり」構造を有する液晶相を含む。また「π」セルとして知られている「曲がり」セルは、電気的に制御可能なλ/s遅延板のために、P. Bos et al., SID 83 Digest, 30 (1983)により最初に提案された。OCBセルに基づく光学的ディスプレイは、Y. Yamaguchi, T. MiyashitaおよびT. Uchida, SID 93 Digest, 277 (1993), T. Miyashita et al. Proc. Eurodisplay, 149 (1993), J. Appl. Phys. 34, L177 (1995), SID 95 Digest, 797 (1995)中およびC.−L. Kuo et al., SID 94 Digest, 927 (1994)により記載された。OCBセルは、通常、均一な端部整列(即ち表面に平行に)および正の誘電異方性を有する液晶層を含む。さらに、前述の文献中に開示されているOCBディスプレイは、通常、1または2以上の光学的遅延フィルムを有して、暗い状態における「曲がり」セルの不所望な光透過を減少させる。OCBディスプレイは、慣用のTNセルにまさるいくつかの利点、例えば一層広い視野角および一層短い応答時間を有する。
【0007】
OCBディスプレイは、多くの要求を満たさなければならない液晶媒体を必要とする。ここで、特に重要なのは、水分、空気および物理的影響、例えば熱、赤外線、可視および紫外線領域における照射線並びに直流および交流電場に対する化学的耐性である。さらに、工業的に用いることができるOCB効果のための液晶媒体は、好適な温度範囲における液晶相、比較的高い複屈折、正の誘電異方性、弾性定数の比率K/Kについての比較的低い値および低い粘度を有することが要求される。従って、特に、複屈折および誘電異方性についての高い値並びに同時に低い粘度を示すOCBディスプレイのための液晶媒体についての大きい要求がある。
【0008】
再配列のための電場が、本質的に液晶層に垂直に発生する既知の液晶ディスプレイ(TN、STN、OMI、AMD−TNおよびOCB)に加えて、電気的信号が、電場が液晶層に平行な有効な成分を有するように発生するディスプレイもまた、存在する。IPS(「面内切換」)ディスプレイとして知られている、このタイプのディスプレイは、例えば、国際特許出願WO 91/10936中に開示されている。このタイプのディスプレイの動作の原理は、例えば、R.A. Sorefにより、Journal of Applied Physics, Vol. 45, No. 12, pp. 5466−5468 (1974)中に記載されている。例えば、EP 0 588 568には、電極を設計し、このタイプのディスプレイをアドレスするための種々の可能性が開示されている。DE 198 24 137には、同様に、このタイプのIPSディスプレイの種々の態様が記載されている。IPSディスプレイのための液晶材料は、例えば、DE 195 28 104に記載されている。
【0009】
既知の液晶媒体を含むIPSディスプレイは、不適切な長い応答時間およびしばしば過剰に高い動作電圧を特徴とする。従って、これらの欠点を有しないかまたは一層低い程度に有するのみである、IPSディスプレイ用の液晶媒体に対する要求がある。このために、適切な相範囲、低温での結晶化に対する低い傾向、低い複屈折および適切な電気抵抗に加えて、特に、応答時間に決定的である、低いしきい値電圧(V10)および低い回転粘度(γ)を有する液晶材料に対する特別の要求がある。
【0010】
TNディスプレイと同様に、OCBおよびIPSディスプレイはまた、マトリックスディスプレイとして動作することができる。
このタイプのマトリックス液晶ディスプレイは、知られている。個別の画素を個別に切り換えるために用いることができる非線型素子は、例えば能動的素子(即ちトランジスタ)である。次に、用語「アクティブマトリックス」を用い、ここで、2つのタイプの間で区別をすることができる:
1.基板としてのシリコンウエファー上のMOS(金属酸化物半導体)または他のダイオード。
2.基板としてのガラス板上の薄膜トランジスタ(TFT)。
【0011】
基板材料としての単結晶シリコンの使用は、ディスプレイの大きさを制限する。この理由は、種々の部分表示をモジュラー集合させても、接合部分に問題が生じるからである。
さらに有望なタイプ2の場合、これは好ましいが、用いられる電気光学効果は、通常TN効果である。2つの技術の間で、区別がなされる:化合物半導体、例えばCdSeを含むTFT、または多結晶形もしくは無定形シリコンを基材とするTFT。後者の技術に関しては、世界中で格別の研究がなされている。
【0012】
TFTマトリックスは、ディスプレイの1枚のガラス板の内側に施され、一方他方のガラス板は、この内側に、透明な対向電極を担持している。画素電極の大きさと比較すると、TFTは極めて小さく、像に対する悪影響をほとんど有していない。この技術はまた、フィルター素子が各々の切換可能な画素に対向するように、モザイク状の赤色、緑色および青色フィルターを一般的に配列した全色可能性ディスプレイに拡張することができる。
【0013】
TFTディスプレイは、通常、透過光内に交差偏光板を備えたTNセルとして動作し、裏側から照射される。OCBディスプレイの場合において、反射性ディスプレイはまた、例えばT. Uchida, T. IshinabeおよびM. Suzukiにより、SID 96 Digest, 618 (1996)中に提案されている。
用語MLCディスプレイは、ここで、集積非線型素子を備えたすべてのマトリックスディスプレイを含み、即ちアクティブマトリックスに加えて、受動素子、例えばバリスターまたはダイオード(MIM=金属−絶縁体−金属)を有するディスプレイをも含む。
【0014】
個別の画素を切り換えるための集積非線型素子を有するマトリックス液晶ディスプレイ(MLCディスプレイ)について、大きい正の誘電異方性、広いネマティック相、比較的低い複屈折、極めて高い比抵抗、良好なUVおよび温度安定性並びに低い蒸気圧を有する液晶媒体が、望ましい。
【0015】
MLCディスプレイは、TV用途に(例えばポケット型TV受像機)またはコンピューター用途(ラップトップ型)用および自動車もしくは航空機構築における高度情報ディスプレイ用に特に適する。コントラストの角度依存性および応答時間に関連する問題に加えて、MLCディスプレイでは、液晶混合物の不十分に高い比抵抗値による問題が生じる[TOGASHI, S., SEKIGUCHI, K., TANABE, H., YAMAMOTO, E., SORIMACHI, K., TAJIMA, E., WATANABE, H., SHIMIZU, H., Proc. Eurodisplay 84, 1984年9月: A210−288 Matrix LCD Controlled by Double Stage Diode Rings, 141頁以降、Paris; STROMER, M., Proc. Eurodisplay 84, 1984年9月: Design of Thin Film Transistors for Matrix Addressing of Television Liquid Crystal Displays, 145頁以降、Paris]。
【0016】
減少する抵抗値に従って、MLCディスプレイのコントラストは低下し、残像消去の問題が生じ得る。液晶混合物の比抵抗値は一般に、ディスプレイの内部表面との相互作用によって、MLCディスプレイの寿命全般を通じて減少するため、許容し得る有効寿命を得るためには、大きい(初期)抵抗値は極めて重要である。特に、低電圧混合物の場合、極めて大きい比抵抗値を達成することは、従来不可能であった。さらに、温度上昇に伴って、および加熱および/またはUVへの暴露の後に、比抵抗値が、可能な限り低い低下を示すことが重要である。従来技術からの混合物の低温特性もまた、特に不利である。低温において、結晶化および/またはスメクティック相が生じず、かつ粘度の温度依存性が可能な限り小さいことが要求される。従って、従来技術からのMLCディスプレイは、今日の要求を満たさない。
【0017】
背面照射を用いる、即ち透過的に、および随意に透過反射的に(transflectively)動作する液晶ディスプレイに加えて、反射性液晶ディスプレイもまた、特に興味深い。これらの反射性液晶ディスプレイは、周囲光を情報ディスプレイに用いる。従って、これらは、対応する大きさおよび解像度を有する背面照射された液晶ディスプレイよりも顕著に低いエネルギーを消費する。TN効果は、極めて良好なコントラストにより特徴づけられるため、このタイプの反射性ディスプレイは、明るい周囲条件下でさえも容易に読みとり可能である。これは、すでに、例えば腕時計およびポケット型計算機において用いられるように、単純な反射性TNディスプレイとして知られている。
【0018】
しかし、前記原理はまた、高品質、高解像度アクティブマトリックスアドレスディスプレイ、例えばTFTディスプレイに適用することができる。ここで、すでに、一般的に慣用の透過性TFT−TNディスプレイにおける場合のように、低い複屈折(Δn)を有する液晶を用いることは、低い光学的遅延(d・Δn)を達成するために必要である。この低い光学的遅延により、コントラストの通常は許容し得る低い視野角依存性がもたらされる(DE 30 22 818参照)。反射性ディスプレイにおいて、低い複屈折を有する液晶を用いることは、透過性ディスプレイにおけるよりもはるかに一層重要である。その理由は、反射性ディスプレイにおいて、光が通過する有効な層の厚さが、同一の層の厚さを有する透過性ディスプレイの約2倍大きいからである。
【0019】
従って、これらの欠点を有しないか、または有しても小さい程度のみである、極めて高い比抵抗値および同時に大きい動作温度範囲、低温においても短い応答時間および低いしきい値電圧を有するMLCディスプレイに対する多大の要求が継続している。
【0020】
一般的に、前述のディスプレイタイプのための液晶材料は、良好な化学的および熱的安定性並びに電場および電磁放射線に対する良好な安定性を有していなければならない。さらに、液晶材料は、低い粘度を有し、セルにおいて短いアドレス時間、低いしきい値電圧および高いコントラストを付与しなければならない。
【0021】
さらに、これらは、通常の動作温度において、即ち室温より低い、および高い、可能な限り広い範囲において、好適な中間相、例えば前述のセルについてのネマティックまたはコレステリック中間相を有しなければならない。液晶は、一般的に、多数の成分の混合物の形態において用いられるため、成分が、高いに容易に混和可能であるのが重要である。他の特性、例えば導電性、誘電異方性および光学異方性は、セルのタイプおよび適用の領域に依存して、種々の要求を満たさなければならない。例えば、ねじれネマティック構造を有するセルのための材料は、正の誘電異方性および低い導電性を有しなければならない。
【0022】
現在まで開示されている液晶相を有する一連の化合物のいずれもが、前述の要求をすべて満たす単一の化合物を含まない。従って、一般的に、2〜25種、好ましくは3〜18種の化合物の混合物を、液晶相として用いることができる物質を得るために調製する。しかし、このようにして最適な相を調製することは、容易ではなかった。その理由は、高い複屈折、正の誘電異方性および高い透明点、同時に低い回転粘度を有する液晶材料が、現在までは入手可能ではなかったからである。
【0023】
本発明は、特に、前述の要求を満たし、前述の欠点を有しないかまたは比較的小さい程度に有するのみであり、好ましくは同時に極めて高い比抵抗値および低いしきい値電圧を有する、前述のMLC、TN、STN、OCBおよびIPSディスプレイのための液晶媒体を提供することを目的とする。
【0024】
ここで、前述の目的は、本発明の媒体をディスプレイにおいて用いる場合に達成することができることが見出された。
【0025】
従って、本発明は、極性化合物の混合物に基づく液晶媒体であって、これが、1種または2種以上の式I
【化7】
Figure 2004522818
式中、
Rは、F、Cl、Br、I、CN、NCS、SFあるいは、非置換であるか、CNもしくはCFにより一置換されているか、またはハロゲンにより一置換もしくは多置換されており、ここで、1つまたは2つの隣接していないCH基は、−O−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CO−、−OCO−または−COO−により、O原子が互いに直接結合しないように置換されていることができる、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基であり、
【0026】
およびAは、各々、互いに独立して、さらに、1つもしくは2つのCH基がNにより置換されていることができ、また、Lにより一置換もしくは多置換されていることができる1,4−フェニレン、または、さらに、1つもしくは2つ以上の隣接していないCH基が−O−および/または−S−により置換されていることができるトランス−1,4−シクロヘキシレン、または1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり、Lは、F、Cl、Br、I、CN、NCS、SFまたは、1〜3個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニルもしくはオキサアルケニルであり、ここで、さらに、1つまたは2つ以上のH原子は、FまたはClにより置換されていることができ、
【0027】
およびZは、各々、互いに独立して、
【化8】
Figure 2004522818
または単結合であり、
およびXは、各々、互いに独立して、F、Cl、Br、I、CN、NCS、SFまたは、5個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニルもしくはオキサアルケニルであり、ここで、さらに、1個または2個以上のH原子は、FまたはClにより置換されていることができ、基XおよびXの1つは、あるいはまたHまたはRであり、
nおよびoは、各々、互いに独立して、0、1または2であり、ここで、n+oは、≦3である、
で表される化合物を含むことを特徴とする、前記液晶媒体に関する。
【0028】
式Iで表される化合物は、低い回転粘度、同時に好ましい透明点および高い誘電異方性Δεを有し、本発明の媒体においてしきい値電圧の低下、同時に低温挙動の最適化をもたらす。これらは、特に、すべての一般的な動作電圧(5V、4V、3.3Vおよび2.5Vの駆動電圧)を有するTFT−TNディスプレイ、特に低いしきい値電圧(2.5および3.3Vの駆動電圧)を有するTFT−TNディスプレイに用いるのに、およびこれらの好ましい複屈折値のために、グーチ(Gooch)およびタリー(Tarry)の第一透過極小値[C.H. GoochおよびH.A. Tarry, Electron. Lett. 10, 2−4, 1974,およびAppl. Phys., Vol. 8, 1575−1584, 1975]におけるTNディスプレイに適する。
【0029】
式Iで表される化合物は、広い範囲の用途を有する。これらの化合物を、液晶媒体が主に構成されるベース材料として用いることができる;しかし、式Iで表される化合物を、他の群の化合物からの液晶ベース材料に加えて、例えば、このタイプの誘電体の誘電および/または光学異方性を修正し、および/またはこのしきい値電圧および/またはこの粘度を最適にすることも可能である。
【0030】
純粋な状態において、式Iで表される化合物は無色であり、電気光学的使用について好ましく位置する温度範囲で液晶中間相を形成する。これらは、化学的、熱的および光に対して安定である。式Iで表される化合物は、文献(例えば標準的な学術書、例えばHouben−Weyl, Methoden der Organischen Chemie[有機化学の方法]、Georg−Thieme−Verlag, Stuttgart)中に記載されているように、正確には知られており、前述の反応に好適な反応条件下で、それ自体知られている方法により調製する。また、ここで、それ自体知られているが、ここでは一層詳細には述べない変法を用いることができる。式Iで表されるいくつかの化合物およびこれらの製造は、DE 43 03 634およびDE 44 09 526中に開示されている。式Iで表される新規な化合物は、本発明の他の主題である。
【0031】
特に好ましいのは、n+oが0または1である、式Iで表される化合物である。
好ましいのは、さらに、基XおよびXの一方または両方が、F、Cl、CNまたは1〜3個の炭素原子を有するフッ素化されたアルキルもしくはアルコキシ、特にCF、OCF、CFHまたはOCFH、さらにOCHまたはOCである、式Iおよびこれらの従属式で表される化合物である。
【0032】
好ましいのは、さらに、ZおよびZが、−OCO−、−COO−、−CFO−、−OCF−、−CHCH−、−CFCF−または単結合である、式Iおよびこれらの従属式で表される化合物である。
好ましいのは、さらに、Rが、1〜8個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシである、式Iおよびこれらの従属式で表される化合物である。
【0033】
以下の従属式で表される化合物が、特に好ましい。これらにおいて、Cycは、また1および/または4位においてF、Cl、CNまたはCHにより置換されていることができる1,4−シクロヘキシレン基を示し、Dioは、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を示し、Pheは、2、3および/または5位においてLにより置換されていることができる1,4−フェニレン基を示す。Zは、式IにおけるZについて示した意味の1つを有する。InXは、5位においてXにより、および6位においてXにより置換されている、式Iによるインダン−2−イル基を示す。L、R、XおよびXは、式Iにおいて定義した通りである。
【化9】
Figure 2004522818
【0034】
特に好ましいのは、従属式I1、I2、I4、I5、I6およびI7およびI26で表される化合物である。
【0035】
式Iで表される極めて特に好ましい化合物は、以下の従属式Ia〜Ieから選択される:
【化10】
Figure 2004522818
式中、R、Z、Z、XおよびXは、式Iにおいて定義した通りである。
【0036】
特に好ましいのは、式Ia、IbおよびIdで表される化合物、特にXおよびXがFであり、Zが単結合であり、Rが1〜8個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシである化合物である。
【0037】
好ましいのは、さらに、式IおよびIa〜Idで表される化合物であり、ここで、
−XおよびXは、F、Cl、CN、CF、OCF、CFHまたはOCFHであり、
−基XおよびXの一方は、F、CN、Cl、CFまたはOCFであり、
他方は、Hまたは1〜8個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニルまたはアルキルカルボニルオキシであり、
−ZおよびZは、単結合であり、
−基ZおよびZの一方または両方は、−CFO−、−OCF−または−CFCF−であり、
−Rは、1〜8個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシである。
【0038】
用語「1〜3個の炭素原子を有するフッ素化されたアルキルまたはアルコキシ」は、好ましくは、
【化11】
Figure 2004522818
である。
ハロゲンは、好ましくは、FまたはCl、特にFである。
【0039】
Rが、アルキル基および/またはアルコキシ基である場合には、これは、直鎖状または分枝状であることができる。これは、好ましくは、直鎖状であり、2、3、4、5、6または7個の炭素原子を有し、従って、好ましくは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシまたはヘプチルオキシ、さらにメチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、メトキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシまたはテトラデシルオキシである。
【0040】
オキサアルキルは、好ましくは、直鎖状2−オキサプロピル(=メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)もしくは3−オキサブチル(=2−メトキシエチル)、2−、3−もしくは4−オキサペンチル、2−、3−、4−もしくは5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−もしくは6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−もしくは7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−オキサノニルまたは2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−もしくは9−オキサデシルである。
【0041】
Rが、1つのCH基が−CH=CH−により置換されているアルキル基である場合には、これは、直鎖状であるかまたは分枝状であることができる。これは、好ましくは、直鎖状であり、2〜10個の炭素原子を有する。従って、これは、特に、ビニル、プロプ−1−もしくは−2−エニル、ブト−1−、−2−もしくは−3−エニル、ペント−1−、−2−、−3−もしくは−4−エニル、ヘクス−1−、−2−、−3−、−4−もしくは−5−エニル、ヘプト−1−、−2−、−3−、−4−、−5−もしくは−6−エニル、オクト−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−もしくは−7−エニル、ノン−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−もしくは−8−エニルまたはデク−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−、−8−もしくは−9−エニルである。
【0042】
Rが、1つのCH基が−O−により置換されており、1つが−CO−により置換されているアルキル基である場合には、これらは、好ましくは隣接している。従って、これらは、アシルオキシ基−CO−O−またはオキシカルボニル基−O−COを含む。これらは、好ましくは直鎖状であり、2〜6個の炭素原子を有する。従って、これらは、特に、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ペンタノイルオキシメチル、2−アセトキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、3−アセトキシプロピル、3−プロピオニルオキシプロピル、4−アセトキシブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、プロポキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(プロポキシカルボニル)エチル、3−(メトキシカルボニル)プロピル、3−(エトキシカルボニル)プロピルまたは4−(メトキシカルボニル)ブチルである。
【0043】
Rは、1つのCH基が非置換または置換−CH=CH−により置換されており、隣接するCH基がCOまたはCO−OまたはO−COにより置換されているアルキル基である場合には、これは、直鎖状または分枝状であることができる。これは、好ましくは、直鎖状であり、4〜13個の炭素原子を有する。従って、これは、特に、アクリロイルオキシメチル、2−アクリロイルオキシエチル、3−アクリロイルオキシプロピル、4−アクリロイルオキシブチル、5−アクリロイルオキシペンチル、6−アクリロイルオキシヘキシル、7−アクリロイルオキシヘプチル、8−アクリロイルオキシオクチル、9−アクリロイルオキシノニル、10−アクリロイルオキシデシル、メタクリロイルオキシメチル、2−メタクリロイルオキシエチル、3−メタクリロイルオキシプロピル、4−メタクリロイルオキシブチル、5−メタクリロイルオキシペンチル、6−メタクリロイルオキシヘキシル、7−メタクリロイルオキシヘプチル、8−メタクリロイルオキシオクチルまたは9−メタクリロイルオキシノニルである。
【0044】
Rが、CNまたはCFにより一置換されているアルキルまたはアルケニル基である場合には、この基は、好ましくは直鎖状である。CNまたはCFによる置換は、任意の所望の位置においてである。
【0045】
Rが、ハロゲンにより少なくとも一置換されているアルキルまたはアルケニル基である場合には、この基は、好ましくは、直鎖状であり、ハロゲンは、好ましくはFまたはClである。多置換の場合において、ハロゲンは、好ましくはFである。得られた基はまた、パーフルオロ基を含む。一置換の場合において、フッ素または塩素置換基は、任意の所望の位置においてとすることができるが、好ましくはω位においてである。
重合反応に適する翼基(wing groups)Rを有する、式Iで表される化合物は、液晶ポリマーの製造に適する。
【0046】
分枝状翼基Rを含む化合物は、時々、慣用の液晶ベース材料への一層良好な溶解度のために、重要であり得るが、特にこれらが、光学的に活性である場合には、キラルなドーパントとして重要である。このタイプのスメクティック化合物は、強誘電性材料の成分として適する。
相を有する式Iで表される化合物は、熱的にアドレスされたディスプレイに適する。
【0047】
このタイプの分枝状基は、一般的に、1つのみの鎖分枝を含む。好ましい分枝状基Rは、イソプロピル、2−ブチル(=1−メチルプロピル)、イソブチル(=2−メチルプロピル)、2−メチルブチル、イソペンチル(=3−メチルブチル)、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキシルオキシ、1−メチルヘキシルオキシおよび1−メチルヘプチルオキシである。
【0048】
Rが、2つまたは3つ以上のCH基が−O−および/または−CO−O−により置換されているアルキル基である場合には、これは、直鎖状または分枝状であることができる。これは、好ましくは、分枝状であり、3〜12個の炭素原子を有する。従って、これは、特に、ビスカルボキシメチル、2,2−ビスカルボキシエチル、3,3−ビスカルボキシプロピル、4,4−ビスカルボキシブチル、5,5−ビスカルボキシペンチル、6,6−ビスカルボキシヘキシル、7,7−ビスカルボキシヘプチル、8,8−ビスカルボキシオクチル、9,9−ビスカルボキシノニル、10,10−ビスカルボキシデシル、ビス(メトキシカルボニル)メチル、2,2−ビス(メトキシカルボニル)エチル、3,3−ビス(メトキシカルボニル)プロピル、4,4−ビス(メトキシカルボニル)ブチル、5,5−ビス(メトキシカルボニル)ペンチル、6,6−ビス(メトキシカルボニル)ヘキシル、7,7−ビス(メトキシカルボニル)ヘプチル、8,8−ビス(メトキシカルボニル)オクチル、ビス(エトキシカルボニル)メチル、2,2−ビス(エトキシカルボニル)エチル、3,3−ビス(エトキシカルボニル)プロピル、4,4−ビス(エトキシカルボニル)ブチルまたは5,5−ビス(エトキシカルボニル)ヘキシルである。
【0049】
本発明はまた、本発明の液晶媒体を含む電気光学的ディスプレイ、特に、フレームと共に、セル、外板上で個別の画素を切り換えるための集積非線型素子並びにセル中に配置される正の誘電異方性および高い比抵抗のネマティック液晶混合物を形成する、2枚の面平行外板を有するTN、STN、OCB、IPSまたはMLCディスプレイに関する。本発明は、さらに、本発明の液晶媒体の、電気光学的用途への使用に関する。
【0050】
本発明の液晶混合物は、利用できるパラメーターの幅の顕著な拡大を可能にする。従って、透明点、低温における粘度、熱およびUV安定性並びに誘電異方性の達成できる組み合わせは、従来技術からの前の材料にはるかにまさる。
高い透明点、低温におけるネマティック相、高いΔεおよび同時に低い粘度に対する要求は、現在までは、不十分な程度に達成されたに過ぎない。現在まで知られている混合物は、透明点およびΔεについての比較的高い値並びに好ましい複屈折を有するが、これらは尚、回転粘度γについての不適切に低い値を有する。
【0051】
他の混合物系は、相当する粘度およびΔε値を有するが、約60℃の透明点を有するに過ぎない。
本発明の液晶混合物は、−20℃まで、好ましくは−30℃まで、特に好ましくは−40℃までネマティック相を維持する一方、75℃を超える、好ましくは80℃を超える、特に好ましくは85℃を超える透明点、同時に≧5、好ましくは≧7の誘電異方性値Δεおよび比抵抗についての高い値を達成することを可能にし、優れたSTNおよびMLCディスプレイを得ることを可能にする。特に、この混合物は、低い動作電圧を特徴とする。TNしきい値は、<2.0V、好ましくは<1.8V、特に好ましくは<1.6V、極めて特に好ましくは<1.4Vである。
【0052】
また、本発明の混合物の成分の好適な選択により、他の有利な特性を維持しながら、一層高いしきい値電圧において一層高い透明点(例えば110℃を超える)を達成することが可能であるか、または一層低いしきい値電圧において一層低い透明点を達成することが可能であることは、言うまでもない。わずかにのみ対応して増大する粘度において、同様に、比較的高いΔεおよび従って比較的低いしきい値を有する混合物を得ることが可能である。本発明のMLCディスプレイは、グーチおよびタリーの第一透過率極小値で好ましく動作し[C.H. GoochおよびH.A. Tarry, Electron. Lett. 10, 2−4, 1974; C.H. GoochおよびH.A. Tarry, Appl. Phys., Vol. 8, 1575−1584, 1975]、ここで、特に好ましい電気光学的特性、例えば特性曲線の高い急峻度およびコントラストの低い角度依存性(ドイツ国特許30 22 818)に加えて、一層低い誘電異方性は、第二極小値において、類似ディスプレイにおけるのと同一のしきい値電圧において十分である。
【0053】
これは、シアノ化合物を含む混合物の場合と比較して、本発明の混合物を用いて第一極小値において顕著に高い比抵抗値を達成することを可能にする。個別の成分およびこれらの重量割合を好適に選択することにより、当業者は、MLCディスプレイの既定の層の厚さに必要な複屈折率を、簡単で常習的な方法を用いて設定することができる。
【0054】
20℃における回転粘度γは、好ましくは<160mPa・s、特に好ましくは<140mPa・sである。ネマティック相範囲は、好ましくは少なくとも90°、特に少なくとも100°である。この範囲は、好ましくは少なくとも−20°〜+80°まで拡大される。
【0055】
「容量保持率」(HR)の測定値は、[S. Matsumoto et al., Liquid Crystals , 1320 (1989); K. Niwa et al., Proc. SID Conference, San Francisco, 1984年6月、 p. 304 (1984); G. Weber et al., Liquid Crystals , 1381 (1989)]式Iで表される化合物を含む本発明の混合物は、例えば、式
【化12】
Figure 2004522818
で表されるシアノフェニルシクロヘキサンまたは式
【化13】
Figure 2004522818
で表されるエステルを、式Iで表される化合物の代わりに含む類似する混合物よりも、温度の上昇に伴うHRの顕著に小さい減少を示すことを示した。
【0056】
さらに、式Iで表される化合物を含む本発明の混合物は、前述の式で表されるシアノフェニルシクロヘキサンを含む類似する混合物よりも高い透明点および高いΔεを有することが見出された。最後に述べた混合物と比較して、本発明の混合物はまた、一層小さいΔnを有し、これは、多くの用途、特に反射性および透過反射性用途に有利である。
本発明の混合物のUV安定性はまた、顕著に良好である。即ち、これらは、UVへの露光において、顕著に小さいHRの減少を示す。
【0057】
式Iで表される化合物の、本発明の媒体の全体としての混合物中での比率は、好ましくは2〜55%、好ましくは3〜35%および特に好ましくは5〜15%である。
本発明の媒体において用いることができる、以下の式およびこれらの従属式で表される個別の化合物は、知られているか、または既知の化合物と同様にして製造することができる。
【0058】
好ましい態様を、以下に示す:
−媒体は、さらに、一般式II〜VII:
【化14】
Figure 2004522818
式中、個別の基は、以下の意味を有する:
は、各々9個までの炭素原子を有するn−アルキル、アルコキシ、フルオロアルキル、アルケニルまたはオキサアルケニルであり、
は、−COO−、−CFO−、−C−または単結合であり、
は、−COO−、−CFO−、−C−または−C−であり、
は、F、Cl、6個までの炭素原子を有するハロゲン化アルキル、アルケニルまたはアルコキシであり、
およびYは、各々、互いに独立して、HまたはFであり、
rは、0または1である、
からなる群から選択された1種または2種以上の化合物を含む。
【0059】
−式IIで表される化合物は、好ましくは、以下の群:
【化15】
Figure 2004522818
式中、RおよびXは、前に定義した通りであり、Rは、特に好ましくは、1〜8個の炭素原子を有するn−アルキルまたは2〜7個の炭素原子を有するアルケニルであり、Xは、特に好ましくはF、Cl、CF、OCFまたはOCHFである、
から選択されている;
【0060】
−式IVで表される化合物は、好ましくは、以下の群:
【化16】
Figure 2004522818
【0061】
【化17】
Figure 2004522818
【0062】
【化18】
Figure 2004522818
【0063】
【化19】
Figure 2004522818
式中、R、XおよびYは、前に定義した通りである、
から選択されている。Rは、特に好ましくは、1〜8個の炭素原子を有するn−アルキルまたは2〜7個の炭素原子を有するアルケニルである。Xは、特に好ましくは、OCF、OCHFまたはFである。特に好ましいのは、式IVa、IVb、IVc、IVdおよびIVpで表される化合物である;
【0064】
−式VIで表される化合物は、好ましくは、以下の群から選択される:
【化20】
Figure 2004522818
【0065】
【化21】
Figure 2004522818
式中、RおよびXは、前に定義した通りである。Rは、特に好ましくは、1〜8個の炭素原子を有するn−アルキルまたは2〜7個の炭素原子を有するアルケニルである。Xは、好ましくはOCF、OCHFまたはFである。特に好ましいのは、式VIa、VIb、VIc、VIh、VIiおよびVIkで表される化合物である;
【0066】
−式VIIで表される化合物は、好ましくは、以下の群から選択される:
【化22】
Figure 2004522818
【0067】
【化23】
Figure 2004522818
式中、RおよびXは、前に定義した通りである。Rは、特に好ましくは、1〜8個の炭素原子を有するn−アルキルまたは2〜7個の炭素原子を有するアルケニルである。Xは、好ましくはOCFまたはF、特に好ましくはFである。特に好ましいのは、式VIIaおよびVIIbで表される化合物である;
【0068】
−媒体は、さらに、以下の群から選択された1種または2種以上の化合物を含む:
【化24】
Figure 2004522818
式中、R、X、YおよびYは、各々、互いに独立して、前に示した意味の1つを有する。Yは、HまたはFであり、Xは、好ましくは、F、Cl、CF、OCF、OCHF、各々6個までの炭素原子を有するアルキル、オキサアルキル、フルオロアルキルまたはアルケニルである。
特に好ましいのは、式VIIIで表される化合物、特にY、Y、YおよびXがFである化合物である。
【0069】
−媒体は、好ましくは以下の群から選択された他の化合物を含む:
【化25】
Figure 2004522818
式中、RおよびXは、前に定義した通りであり、1,4−フェニレン環は、CN、塩素またはフッ素により置換されていることができる。1,4−フェニレン環は、好ましくは、フッ素原子により一置換または多置換されている。化合物XVIIIにおいて、Xは、特に好ましくはFまたはClである。
【0070】
−媒体は、さらに、以下の式から選択された1種または2種以上の化合物を含む:
【化26】
Figure 2004522818
式中、Xは、Xの意味の1つを有するか、または、CNもしくはNCSであり、R、X、Y、Yおよびrは、前に定義した通りである。
【0071】
式XIXおよびXXで表される化合物からなる群からの特に好ましい従属式は、以下のものである:
【化27】
Figure 2004522818
式中、Rは、前に定義した通りであり、特に好ましくは、1〜8個の炭素原子を有するn−アルキルまたは2〜7個の炭素原子を有するアルケニルである。
【0072】
−媒体は、好ましくは、式D1およびD2で表される1種または2種以上のジオキサンを含む:
【化28】
Figure 2004522818
式中、Rは、前に定義した通りである。
【0073】
−媒体は、さらに、以下の群から選択された1種または2種以上の化合物を含む:
【化29】
Figure 2004522818
式中、RおよびYは、前に定義した通りであり、RおよびRは、各々、互いに独立して、1〜8個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシまたは2〜7個の炭素原子を有するアルケニルである。
式XXII〜XXVIIで表される化合物において、RおよびRは、好ましくは、1〜8個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシである。
【0074】
特に好ましいのは、以下の群から選択された化合物である:
【化30】
Figure 2004522818
【0075】
【化31】
Figure 2004522818
式中、R1aおよびR2aは、各々、互いに独立して、H、CH、Cまたはn−Cであり、alkylは、1〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、sは、0または1であり、Lは、HまたはFである。
【0076】
【化32】
Figure 2004522818
は、好ましくは、
【化33】
Figure 2004522818
である。
【0077】
−Rは、2〜7個の炭素原子を有する直鎖状アルキルまたはアルケニルである;
−媒体は、式II、III、IV、V、VI、VII、VIII、XIX、XX、XXI、XXII、XIII、XXIVおよびXXVIIから選択された化合物を含む;
−媒体は、式IIa、IIb、IVa、IVb、IVc、IVdおよびXがFであるVIkから選択された1種または2種以上の化合物を含む、
−媒体は、式IIa、IVp、VIhおよびXがOCFまたはOCHFであるVIiから選択された1種または2種以上の化合物を含む、
−I:(II+III+IV+V+VI+VII)の重量比は、好ましくは、1:10〜10:1である;
【0078】
−媒体は、本質的に、一般式I〜VIIIおよびXIX〜XXIVからなる群から選択された化合物からなる;
−媒体は、好ましくは式IaおよびIcから選択された、式Iで表される1種、2種または3種の化合物を含む;
−式Iで表される化合物の、全体としての混合物中での比率は、2〜55重量%、特に3〜35重量%、極めて特に好ましくは5〜15重量%である;
−式I〜VIIで表される化合物の合計の、全体としての混合物中での比率は、少なくとも50重量%である;
−式II〜VIIおよびXIX〜XXVIIで表される化合物の、全体としての混合物中での比率は、30〜95重量%である。
【0079】
式Iで表される化合物を比較的小さい割合で慣用の液晶材料に混合した場合でも、特に式II、III、IV、V、VIおよび/またはVIIで表される1種または2種以上の化合物と混合した場合には、しきい値電圧の顕著な低下および低い複屈折値をもたらし、同時に低いスメクティック−ネマティック転移温度を有する広いネマティック相が観察され、貯蔵寿命を改善することが見出された。特に好ましいのは、1種または2種以上の式Iで表される化合物に加えて、1種または2種以上の式IVで表される化合物、特に、XがFまたはOCFである、式IVa、IVb、IVcおよびIVdで表される化合物を含む混合物である。式I〜VIIで表される化合物は、無色であり、安定であり、相互におよび他の液晶材料と容易に混和可能である。
【0080】
「alkyl」の用語は、1〜7個の炭素原子を有する直鎖状および分枝状アルキル基、特に直鎖状基メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびヘプチルを包含する。2〜5個の炭素原子を有する基が、一般的に好ましい。
【0081】
「alkenyl」の用語は、2〜7個の炭素原子を有する直鎖状および分枝状アルケニル基、特に直鎖状基を包含する。特定のアルケニル基は、C〜C−1E−アルケニル、C〜C−3E−アルケニル、C〜C−4−アルケニル、C〜C−5−アルケニルおよびC−6−アルケニル、特にC〜C−1E−アルケニル、C〜C−3E−アルケニルおよびC〜C−4−アルケニルである。好ましいアルケニル基の例は、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニル等である。5個までの炭素原子を有する基が、一般的に好ましい。
【0082】
「フルオロアルキル」の用語は、好ましくは、末端フッ素を有する直鎖状基、即ちフルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシルおよび7−フルオロヘプチルを包含する。しかし、フッ素の他の位置は、除外されない。
「オキサアルキル」の用語は、好ましくは、nおよびmが、各々、互いに独立して、1〜6である、式C2n+1−O−(CHで表される直鎖状基を包含する。nは、好ましくは=1であり、mは、好ましくは1〜6である。
【0083】
およびXの意味を好適に選択することにより、アドレス時間、しきい値電圧、透過特性曲線の急峻性などを、所望の方法で改変することができる。例えば、1E−アルケニル基、3E−アルケニル基、2E−アルケニルオキシ基などは、一般的に、アルキル基またはアルコキシ基と比較して、短いアドレス時間、改善されたネマティック傾向および弾性定数K(曲がり)とK(広がり)との大きい比率をもたらす。4−アルケニル基、3−アルケニル基などは、一般的に、アルキル基およびアルコキシ基と比較して、低いしきい値電圧およびK/Kの小さい値をもたらす。
【0084】
−CHCH−基は、一般的に、単共有結合と比較して大きいK/Kの値をもたらす。K/Kの一層大きい値は、例えば、90°のねじれを有するTNセルにおいて、一層平坦な透過特性曲線を容易にし(グレーシェードを達成するために)、STN、SBEおよびOMIセル(一層大きい時分割特性)において一層急峻な透過特性曲線を容易にし、その逆もまた同様である。
【0085】
式Iで表される化合物とII+III+IV+V+VI+VIIで表される化合物との最適な混合比は、実質的に、所望の特性、式I、II、III、IV、V、VIおよび/またはVIIで表される成分の選択および存在できるすべての他の成分の選択に依存する。前述の範囲内の好適な混合比は、場合毎に容易に決定することができる。
【0086】
本発明の混合物中の式I〜XXVIIで表される化合物の総量は、決定的ではない。従って、この混合物は、種々の特性を最適にする目的のために、1種または2種以上の他の成分を含むことができる。しかし、アドレス時間およびしきい値電圧に対して観察される効果は、一般的に、式I〜XXVIIで表される化合物の総濃度が高いほど大きくなる。
【0087】
特に好ましい態様において、本発明の媒体は、式II〜VII(好ましくはII、IIIおよび/またはVI、特にIVa)で表され、ここで、Xが、F、OCF、OCHF、F、OCH=CF、OCF=CFまたはOCF−CFHである化合物を含む。式Iで表される化合物との好ましい相乗効果は、特に有利な特性をもたらす。特に、式Iで表される化合物並びに式IVa、IVb、IVcおよびIVdで表される化合物を含む混合物は、これらの低いしきい値電圧により区別される。
【0088】
本発明のMLCディスプレイの、偏光板、電極ベース板および表面処理した電極からの構成は、このタイプのディスプレイについての慣用の構成に対応する。用語「慣用の構成」は、本明細書中では広く解釈され、特にポリ−Si TFTまたはMIMに基づくマトリックスディスプレイ素子を含む、MLCディスプレイのすべての誘導体および修正を包含する。
【0089】
しかし、本発明のディスプレイと、ねじれネマティックセルに基づく慣用のディスプレイとの間の顕著な差異は、液晶層の液晶パラメーターの選択にある。
【0090】
本発明に従って用いることができる液晶混合物は、それ自体慣用の方法において製造される。一般的に、少ないほうの量で用いる成分の所望の量を、主成分を構成する成分中に、有利には高温で溶解する。また、有機溶媒、例えばアセトン、クロロホルムまたはメタノールに溶解した成分の溶液を混合し、完全に混合した後に、溶媒を再び、例えば蒸留により除去することも可能である。
【0091】
誘電体はまた、当業者に知られており、文献中に記載されている他の添加剤を含むことができる。例えば、0〜15%の多色性染料またはキラルなドーパントを、加えることができる。
以下の例において、Cは、結晶相を示し、Sは、スメクティック相を示し、Sは、スメクティックC相を示し、Nは、ネマティック相を示し、Iは、アイソトロピック相を示す。
【0092】
10は、10%透過率(視野角は板表面に対して垂直)にかかわる電圧を示す。tonは、V10の数値の2倍に対応する動作電圧におけるスイッチオン時間を示し、toffは、スイッチオフ時間を示す。Δnは、光学異方性を示し、nは、屈折率を示す。Δεは、誘電異方性を示す(Δε=ε−ε、この式においてεは分子の長軸に対して平行な誘電定数を示し、εは、分子の長軸に対して垂直な誘電定数を示す)。電気光学的データは、他に特に述べない限り、20℃でTNセルにおいて第一極小値(即ち0.5のd・Δn値において)で測定した。γは、回転粘度を示す。
前述のデータは、他に特に述べない限り、20℃で測定した。
【0093】
本出願および以下の例において、液晶化合物の構造を頭文字で示し、化学式への変換は、以下の表AおよびBに従って得られる。すべての基C2n+1およびC2m+1は、それぞれn個およびm個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である。表Bにおけるコードは自明である。表Aにおいて、基本構造にかかわる頭文字のみを示す。各場合において、基本構造にかかわる頭文字の後に、ダッシュで分離して、置換基R、R、LおよびLに関するコードが示される:
【0094】
【表1】
Figure 2004522818
【0095】
【表2】
Figure 2004522818
【0096】
好ましい混合物成分を、表AおよびBに示す。
表A:
【化34】
Figure 2004522818
【0097】
【化35】
Figure 2004522818
【0098】
【化36】
Figure 2004522818
【0099】
表B:
【化37】
Figure 2004522818
【0100】
【化38】
Figure 2004522818
【0101】
【化39】
Figure 2004522818
【0102】
【化40】
Figure 2004522818
【0103】
【化41】
Figure 2004522818
【0104】
【化42】
Figure 2004522818
【0105】
表C:
表Cは、一般的に本発明の混合物に加えられる可能なドーパントを示す。
【化43】
Figure 2004522818
【0106】
【化44】
Figure 2004522818
【0107】
【化45】
Figure 2004522818
【0108】
表D
例えば本発明の混合物に加えることができる安定剤を、以下に示す。
【化46】
Figure 2004522818
【0109】
【化47】
Figure 2004522818
【0110】
【化48】
Figure 2004522818
【0111】
【化49】
Figure 2004522818
【0112】
【化50】
Figure 2004522818
【0113】
以下の例は、本発明を限定せずに、本発明を説明することを意図する。本明細書中、パーセンテージは重量パーセントである。すべての温度を、摂氏度で示す。m.p.は融点を示し、cl.p.は透明点を示す。さらに、C=結晶状態、N=ネマティック相、S=スメクティック相およびI=アイソトロピック相である。これらの記号間のデータは、転移温度を示す。Δnは、光学異方性を示す(589nm、20℃)。回転粘度γ(mPa・s)は、20℃において測定した。
【0114】
例1
以下のものを含む液晶媒体
【表3】
Figure 2004522818
【0115】
例2
以下のものを含む液晶媒体
【表4】
Figure 2004522818
【0116】
例3
以下のものを含む液晶媒体
【表5】
Figure 2004522818
【0117】
例4
以下のものを含む液晶媒体
【表6】
Figure 2004522818
【0118】
例5
以下のものを含む液晶媒体
【表7】
Figure 2004522818
【0119】
例6
以下のものを含む液晶媒体
【表8】
Figure 2004522818
【0120】
例7
以下のものを含む液晶媒体
【表9】
Figure 2004522818
【0121】
例8
以下のものを含む液晶媒体
【表10】
Figure 2004522818
【0122】
例9
以下のものを含む液晶媒体
【表11】
Figure 2004522818
【0123】
例10
以下のものを含む液晶媒体
【表12】
Figure 2004522818
【0124】
例11
【表13】
Figure 2004522818
【0125】
例12
【表14】
Figure 2004522818
【0126】
例13
【表15】
Figure 2004522818
【0127】
例14
【表16】
Figure 2004522818
【0128】
例15
【表17】
Figure 2004522818
【0129】
例16
【表18】
Figure 2004522818
【0130】
例17
【表19】
Figure 2004522818
【0131】
例18
【表20】
Figure 2004522818
【0132】
例19
【表21】
Figure 2004522818
【0133】
例20
【表22】
Figure 2004522818
【0134】
例21
【表23】
Figure 2004522818
【0135】
例22
【表24】
Figure 2004522818

Claims (11)

  1. 正の誘電異方性を有する極性化合物の混合物に基づく液晶媒体であって、これが、1種または2種以上の式I
    Figure 2004522818
    式中、
    Rは、F、Cl、Br、I、CN、NCS、SFあるいは、非置換であるか、CNもしくはCFにより一置換されているか、またはハロゲンにより一置換もしくは多置換されており、ここで、1つまたは2つの隣接していないCH基は、−O−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CO−、−OCO−または−COO−により、O原子が互いに直接結合しないように置換されていることができる、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    およびAは、各々、互いに独立して、さらに、1つもしくは2つのCH基がNにより置換されていることができ、また、Lにより一置換もしくは多置換されていることができる1,4−フェニレン、または、さらに、1つもしくは2つ以上の隣接していないCH基が−O−および/または−S−により置換されていることができるトランス−1,4−シクロヘキシレン、または1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルであり、Lは、F、Cl、Br、I、CN、NCS、SFまたは、1〜3個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニルもしくはオキサアルケニルであり、ここで、さらに、1つまたは2つ以上のH原子は、FまたはClにより置換されていることができ、
    およびZは、各々、互いに独立して、
    Figure 2004522818
    または単結合であり、
    およびXは、各々、互いに独立して、F、Cl、Br、I、CN、NCS、SFまたは、5個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニルもしくはオキサアルケニルであり、ここで、さらに、1個または2個以上のH原子は、FまたはClにより置換されていることができ、基XおよびXの1つは、あるいはまたHまたはRであり、
    nおよびoは、各々、互いに独立して、0、1または2であり、ここで、n+oは、≦3である、
    で表される化合物を含むことを特徴とする、前記液晶媒体。
  2. 1種または2種以上の式Ia〜Ie:
    Figure 2004522818
    式中、
    R、Z、XおよびXは、請求項1中で定義した通りである、
    で表される化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の液晶媒体。
  3. 式Iにおいて、n+oが0または1であることを特徴とする、請求項1または2に記載の液晶媒体。
  4. 式Iにおいて、Xおよび/またはXが、F、Cl、CN、各々1〜3個の炭素原子を有する、フッ素化されたアルキルまたはフッ素化されたアルコキシであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の液晶媒体。
  5. さらに、一般式II、III、IV、V、VIおよびVII:
    Figure 2004522818
    式中、個別の基は、以下の意味を有する:
    は、各々9個までの炭素原子を有する、n−アルキル、アルコキシ、フルオロアルキル、アルケニルまたはオキサアルケニルであり、
    は、−COO−、−CFO−、−C−または単結合であり、
    は、−COO−、−CFO−、−C−または−C−であり、
    は、F、Cl、1〜6個の炭素原子を有するハロゲン化アルキル、アルケニルまたはアルコキシであり、
    およびYは、各々、互いに独立して、HまたはFであり、
    rは、0または1である、
    からなる群から選択された1種または2種以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の液晶媒体。
  6. さらに、一般式VIII〜XIV:
    Figure 2004522818
    式中、
    、X、YおよびYは、請求項5中で定義した通りであり、Yは、HまたはFである。
    からなる群から選択された1種または2種以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶媒体。
  7. さらに、一般式XXI〜XXVII:
    Figure 2004522818
    式中、RおよびYは、請求項5中で定義した通りであり、RおよびRは、各々、互いに独立して、1〜8個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシまたは2〜7個の炭素原子を有するアルケニルである、
    からなる群から選択された1種または2種以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の液晶媒体。
  8. 混合物全体中の式Iで表される化合物の比率が、2〜55重量%であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の液晶媒体。
  9. 混合物全体中の式I〜VIIで表される化合物の比率が、少なくとも50重量%であることを特徴とする、請求項2〜7のいずれかに記載の液晶媒体。
  10. 請求項1に記載の液晶媒体の、電気光学的目的への使用。
  11. 請求項1に記載の液晶媒体を含む、電気光学的液晶ディスプレイ。
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