JP5105666B2 - 液晶媒体 - Google Patents

液晶媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP5105666B2
JP5105666B2 JP2001084217A JP2001084217A JP5105666B2 JP 5105666 B2 JP5105666 B2 JP 5105666B2 JP 2001084217 A JP2001084217 A JP 2001084217A JP 2001084217 A JP2001084217 A JP 2001084217A JP 5105666 B2 JP5105666 B2 JP 5105666B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
liquid crystal
formula
compounds
crystal medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001084217A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001311078A (ja
Inventor
ミヒャエル・ヘックマイヤー
ブリギッテ・シューラー
ピール・キルシュ
アイケ・ポーチュ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck Patent GmbH
Original Assignee
Merck Patent GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Merck Patent GmbH filed Critical Merck Patent GmbH
Publication of JP2001311078A publication Critical patent/JP2001311078A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5105666B2 publication Critical patent/JP5105666B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/04Liquid crystal materials characterised by the chemical structure of the liquid crystal components, e.g. by a specific unit
    • C09K19/42Mixtures of liquid crystal compounds covered by two or more of the preceding groups C09K19/06 - C09K19/40
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/04Liquid crystal materials characterised by the chemical structure of the liquid crystal components, e.g. by a specific unit
    • C09K19/06Non-steroidal liquid crystal compounds
    • C09K19/34Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least one heterocyclic ring
    • C09K19/3402Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least one heterocyclic ring having oxygen as hetero atom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/04Liquid crystal materials characterised by the chemical structure of the liquid crystal components, e.g. by a specific unit
    • C09K19/06Non-steroidal liquid crystal compounds
    • C09K19/34Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least one heterocyclic ring
    • C09K19/3402Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least one heterocyclic ring having oxygen as hetero atom
    • C09K2019/3422Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least one heterocyclic ring having oxygen as hetero atom the heterocyclic ring being a six-membered ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K2323/00Functional layers of liquid crystal optical display excluding electroactive liquid crystal layer characterised by chemical composition

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶媒体、および該媒体を電気光学的目的に使用すること、ならびに該媒体を含有するディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶は、特に、このような物質の光学的性質を適用電圧によって変えることができるので、ディスプレイ装置の誘電体として使用される。液晶に基づく電気光学装置は、当業者に非常によく知られており、種々の効果に基づくことができる。このような装置の例は、動的散乱を有するセル、DAP(配向相の変形)セル、ゲスト/ホストセル、ねじれネマチック構造を有するTNセル、STN(超ねじれネマチック)セル、SBE(超複屈折効果)セルおよびOMI(光学モード干渉)セルである。もっとも一般的なディスプレイ装置は、スチャッド−ヘルフリッチ(Schadt-Helfrich))効果に基づくものであり、ねじれネマチック構造を持っている。
【0003】
液晶材料は、良好な化学的および熱的安定性ならびに電場および電磁放射に対する良好な安定性を持っていなければならない。さらに、液晶物質は比較的低い粘度を持ち、セル中で短い応答時間、低いしきい値電圧および高いコントラストを与えるものでなければならない。
【0004】
さらに、液晶物質は、通常の操作温度、すなわち室温以上および以下の可能な最大範囲で適切な中間相、たとえば、前記セルに対してネマチックまたはコレステリック中間相を持っていなければならない。液晶は、一般に多数の成分の混合物の形で使用されているので、各成分が互いに容易に混合できることが重要である。導電性、誘電異方性および光学的異方性のようなその他の性質は、セルの型および応用分野によって異なった様々な要求を満たさなければならない。たとえば、ねじれネマチック構造を持つセル用の材料は、正の誘電異方性、および低い導電性を持っていなければならない。
【0005】
たとえば、大きな正の誘電異方性、広いネマチック相、比較的低い複屈折、非常に高い固有抵抗、良好な紫外線および温度安定性、および低い蒸気圧を持つ媒体は、個々のピクセルをスイッチするための集積非線形要素を含むマトリックス液晶ディスプレイ(MLCディスプレイ)にとって望ましいものである。
【0006】
この型のマトリックス液晶ディスプレイは公知である。個々のピクセルを個別にスイッチするために使用することのできる非線形素子は、例えば活性素子(すなわちトランジスタ)である。これは、以下に「アクティブマトリックス」として表され、2つの型に区別される。
1.基質としてのシリコンウエハ上のMOS(金属酸化物半導体)またはその他のダイオード。
2.基質としてのガラス板上の薄層トランジスタ(TFTs)。
種々の部分ディスプレイのモジューラ集合であっても、その接合点で問題があるので基質材料として単結晶シリコンを使用するとディスプレイの寸法が制限される。
【0007】
より有望な、好ましい、型2の場合に、使用される電子光学的効果は、通常TN効果である。2つの技術の間に、次のような区別がある。たとえばCdSeのような化合物半導体からなるTFTか、または、多結晶またはアモルファスシリコンを基材とするTFTである。後者の技術に関しては世界中で熱心に研究が行われている。
【0008】
TFTマトリックスは、ディスプレイの一方のガラス板の内側に適用されるが、他方のガラス板はその内側に透明な対電極を備えている。ピクセル電極の寸法を比較すると、TFTは非常に小さく、実際上、画像に悪影響がない。この技術は、またフルカラー互換性画像ディスプレイに拡張することができ、このディスプレイにおいては、赤、緑、および青フィルターのモザイクが、各フィルター素子がスイッチ可能なピクセルに対向して位置するように配置されている。
TFTディスプレイは、透過光内に交差偏光板とともにTNセルとして通常作動し、裏側から照射される。
【0009】
ここで、MLCディスプレイという用語は、集積非線形素子を含む任意のマトリックスディスプレイを包含し、すなわちアクティブマトリックスのほかに、バリスタまたはダイオード(MIM=金属−絶縁体−金属)のような受動素子を含むディスプレイも包含する。
【0010】
この型のMLCディスプレイは、特に、TVへの応用(たとえば、ポケットTVセット)またはコンピュータ使用のための高度情報ディスプレイ(ラップトップ)および自動車または航空機の構造物において適している。コントラストの角度依存性および応答時間に関する問題のほかに、液晶混合物の不充分な固有抵抗のためにMLCディスプレイ内に難点が生じる(TOGASHI, S., SEKIGUCHI, K., TANABE, H., YAMAMOTO, E., SORIMACHI, K., TAJIMA, E., WATANABE, H., SHIMIZU, H., Proc. Eurodisplay 84,1984年 9月、「2段階ダイオードリングにより制御された210−288マトリックスLCD」、第141ページ以下、パリ。STROMER, M, Proc. Eurodisplay 84,1984年、9月「テレビ用液晶ディスプレイのマトリックス・アドレス用薄層フィルムトランジスタの設計」、第145ページ以下、パリ)。MLCディスプレイのコントラストは、抵抗の低下につれて低下し、残像消去の問題が生じる。液晶混合物の固有抵抗は、ディスプレイの内面との相互作用によりMLCディスプレイの寿命の間に一般に低下するので、受容可能な使用寿命を得るためには、高い(初期)抵抗が極めて重要である。特に、低電圧混合物の場合には、従来、非常に高い固有抵抗値を得る事ができなかった。さらに、固有抵抗は温度上昇とともに、かつ加熱および/または紫外線照射への露出後にできるだけ増加の少ないことが重要である。また、特に、従来技術の混合物の低温特性は、不利なものである。結晶化および/またはスメチック相が低温であっても生じないこと、および粘度の温度依存性ができるだけ少ないことが要求される。したがって、従来技術のMLCディスプレイは、現在の要求を満たしていない。
【0011】
バックライトを使用する液晶ディスプレイ、すなわち透過的および任意には半透過反射的に(transflectively)動作される液晶ディスプレイに加えて、反射型液晶ディスプレイに対する特別な関心が存在する。これらの反射型液晶ディスプレイは、情報表示のために周辺光を使用する。したがって、これらの液晶ディスプレイは、同様のサイズおよび解像度を有するバックライト液晶ディスプレイよりも、はるかに少ないエネルギーしか消費しない。TN効果は非常に良好なコントラストによって特徴づけられるので、このタイプの反射型ディスプレイは、あたりが眩しくても容易に認識することができる。例えば、腕時計および小型計算機に使用されるように、単純な反射型TNディスプレイはすでに周知である。しかしながら、この原理はまた、TFTディスプレイなどの、高品質、高解像度のアクティブマトリックスアドレスディスプレイに適用することもできる。慣用の透過型TFT−TNディスプレイがすでにそうなのであるが、低い光学遅延(d・Δn)を達成するために、複屈折率(Δn)が小さい液晶の使用が必要である。この低い光学遅延は、通常は許容される、コントラストの低い視野角度依存性をもたらす(DE 30 22 818参照)。反射型ディスプレイでは、光が通過する有効層厚が、透過型ディスプレイの同様の層厚の約2倍の厚さなので、反射型ディスプレイにおいて、複屈折率が小さい液晶を使用することは、透過型ディスプレイの場合に比べてはるかに重要なことである。
【0012】
電力消費が少ない(バックライトの必要がない)ことに加えて、透過型ディスプレイより増して反射型ディスプレイの他の利点は、空間を節約して、非常に浅い設置深さ(installation depth)をもたらすことができること、およびバックライトを原因とする加熱の差から生じる温度勾配に起因する問題を軽減できることである。
【0013】
したがって、非常に高い固有抵抗を持つと同時に広い操作温度範囲、低温であっても短い応答時間そして低いしきい値電圧を持つが、前記の不利な点を有しないか、または少ない程度にしか示さないようなMLCディスプレイに対する大きな要望が続けられている。
【0014】
TN(Schadt-Helfrich)セルの場合、セル内で次の利点を促進する媒体が望まれている。
−拡張されたネマチック相領域(特に、低温の低下)
−極低温におけるスイッチ性(戸外使用、自動車、航空電子機器(avionics)))
−紫外線露出に対する増加された抵抗性(長い寿命)
−低いしきい値(アドレス)電圧
−視野角範囲を改善するための低い複屈折率
従来技術の使用されている媒体では、その他のパラメータの維持を達成して同時に前記の利点を得ることはできない。
【0015】
超ねじれセル(STN)の場合、より大きな時分割性(multiplexability)、および/または低いしきい値電圧、および/またはより広いネマチック相領域(特に低温時)を達成可能な媒体が望まれている。この目的のために、さらに拡張された有効なパラメータ巾(透明点、スメクチック−ネマチック転位点または融点、粘度、誘電率、弾性率)が熱望されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特に、前記の欠点を持たないか、または少ない程度にしか示さず、そして好ましくは同時に非常に高い固有抵抗値、および低いしきい値電圧を有する型の、これらのMLC、TN、またはSTNディスプレイ、特に反射型MLCディスプレイ用の媒体を提供することである。
この目的は、ディスプレイにおいて本発明による媒体を使用することで達成できることが現在ではわかっている。本発明の混合物は、そのしきい値電圧の低さに、特に注目される。
【0017】
【課題を解決するための手段】
したがって、本発明は、正の誘電異方性を持つ極性化合物の混合物を基材とする液晶媒体に関するものであり、この液晶媒体は一般式I
【化8】
Figure 0005105666
(式中、RはH15個までの炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基であり、これらの基は非置換かまたはCNまたはCFにより一置換されているか、またはハロゲンにより少なくとも一置換され、また、これらの基の中の1個、またはそれ以上のCH基が互いに独立して、
【化9】
Figure 0005105666
により酸素原子が互いに直結しないようにして置換されていてもよく、L1〜4はそれぞれ互いに独立してH、またはFを表し、
【化10】
Figure 0005105666
YはF、Cl、7個までの炭素原子を有するハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン化アルケニル基、ハロゲン化アルキルアルコキシ基またはハロゲン化アルケニルオキシ基である)
で表される1種、またはそれ以上の化合物を含むことを特徴としている。
【0018】
式Iの化合物は広範囲の応用性を持っている。置換基の選択により、これらの化合物は液晶媒体を主として構成する基材として作用するものである。しかしながら、式Iの化合物は、例えば前記型の誘電体の誘電的、および/または光学的異方性を変えるため、および/またはそのしきい値電圧、および/またはその粘度を最適化するために、他の群の化合物の液晶基材に添加することもできる。
式Iの化合物は純粋な状態で無色であり、また電子光学的用途に好ましい温度領域においての液晶中間相を形成する。これらの化合物は化学的、熱的および光に対して安定である。
式Iで表される化合物は、EP 0441 932 B1の一般式に含まれる。
特定の好適な形態が、式Iで表される化合物に与えられる。ここで、
Yは、F、CI、OCF、OCHF、OCFCF、またはOCFCHFCFである。
【0019】
Rがアルキル基および/またはアルコキシ基であるときに、これらの基は直鎖状、または枝分かれ状であってもよい。好ましくは直鎖状であって炭素原子を2個、3個、4個、5個、6個または7個持ち、したがって好ましくはエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基またはヘプトキシ基であり、さらにメチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、メトキシ基、オクトキシ基、ノノキシ基、デコキシ基、ウンデコキシ基、ドデコキシ基、トリデコキシ基またはテトラデコキシ基である。
【0020】
オキサアルキル基は好ましくは直鎖状2−オキサプロピル(=メトキシメチル)基、2−(=エトキシメチル)基、または3−オキサブチル(=2−メトキシエチル)基、2−、3−または4−オキサペンチル基、2−、3−、4−または5−オキサヘキシル基、2−、3−、4−、5−または6−オキサヘプチル基、2−、3−、4−、5−、6−または7−オキサオクチル基、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−オキサノニル基、あるいは、2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−オキサデシル基である。
【0021】
Rが、1個のCH基が−CH=CH−によって置換されているようなアルキル基であるときに、この基は直鎖状または枝分かれ状であってもよい。好ましくは直鎖状であって、炭素原子を2個から10個持つ。したがって、この基は特にビニル基、プロプ−1−または−2−エニル基、ブト−1−、−2−または−3−エニル基、ペント−1−、−2−、−3−または−4−エニル基、ヘキシ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−エニル基、ヘプト−1−、−2−、−3−、−4−、−5−または−6−エニル基、オクト−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−または−7−エニル基、ノナ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−エニル基、またはデセ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−、−8−または−9−エニル基である。
【0022】
Rが、1個のCH基が−O−によって置換され、そして1個のCH基が−CO−によって置換されているようなアルキル基であるときに、これらの基は隣接していることが好ましい。したがって、この基は1個のアシルオキシ基−CO−O−または1個のオキシカルボニル基−O−CO−を持っている。これらの基は好ましくは直鎖状であって、炭素原子を2個から6個持つ。したがってこれらの基は特にアセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、アセチルオキシメチル基、プロピオニルオキシメチル基、ブチリルオキシメチル基、ペンタノイルオキシメチル基、2−アセチルオキシエチル基、2−プロピオニルオキシエチル基、2−ブチリルオキシエチル基、3−アセチルオキシプロピル基、3−プロピオニルオキシプロピル基、4−アセチルオキシブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ペントキシカルボニル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、2−(メトキシカルボニル)エチル基、2−(エトキシカルボニル)エチル基、2−(プロポキシカルボニル)エチル基、3−(メトキシカルボニル)プロピル基、3−(エトキシカルボニル)プロピル基または4−(メトキシカルボニル)ブチル基である。
【0023】
Rが、1個のCH基が非置換か、または置換された−CH=CH−によって置換され、隣接するCH基がCOまたはCO−OまたはO−COによって置換されているようなアルキル基であるとき、この基は直鎖状または枝分かれ状であってよい。好ましくは、この基は、直鎖状であって、4個から13個の炭素原子を持つ。したがって、これらの基は特にアクリロイルオキシメチル基、2−アクリロイルオキシエチル基、3−アクリロイルオキシプロピル基、4−アクリロイルオキシブチル基、5−アクリロイルオキシペンチル基、6−アクリロイルオキシヘキシル基、7−アクリロイルオキシヘプチル基、8−アクリロイルオキシオクチル基、9−アクリロイルオキシノニル基、10−アクリロイルオキシデシル基、メタクリロイルオキシメチル基、2−メタクリロイルオキシエチル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基、4−メタクリロイルオキシブチル基、5−メタクリロイルオキシペンチル基、6−メタクリロイルオキシヘキシル基、7−メタクリロイルオキシヘプチル基、8−メタクリロイルオキシオクチル基および9−メタクリロイルオキシノニル基である。
【0024】
RがCNまたはCFによって一置換されたアルキル基またはアルケニル基であるとき、この基は好ましくは直鎖状である。CNまたはCFによる置換は所望の位置で行われる。
Rがハロゲンによって少なくとも一置換されたアルキル基またはアルケニル基であるとき、この基は好ましくは直鎖状であり、ハロゲンは好ましくはFまたはClである。多置換の場合にハロゲンは好ましくはFである。得られる基にはパーフルオロ化された基も含まれる。モノ置換の場合にフッ素または塩素置換成分は任意所望の位置にあるが、好ましくはω−位に存在する。
【0025】
重合反応に適している側鎖基Rを含有する式Iの化合物は液晶ポリマー重合体を製造するのに適している。
枝分かれした側鎖基Rを含有する式Iの化合物は、従来のの液晶基材物質中でより良好な溶解度を有するので場合により重要であるが、光学的に活性であると特にキラル・ドープ(Chiral dope)として重要である。この型のスメクチック化合物は強誘電体物質の成分として適している。
相を持つ式Iの化合物は例えば熱駆動ディスプレイに適している。
【0026】
この型の枝分かれ状基は通常1個以下の枝分かれ鎖を含有する。好ましい枝分かれ状基Rはイソプロピル基、2−ブチル基(=1―メチルプロピル基)、イソブチル基(=2―メチルプロピル基)、2−メチルブチル基、イソペンチル基(=3―メチルブチル基)、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、イソプロポキシ基、2−メチルプロポキシ基、2−メチルブトキシ基、3−メチルブトキシ基、2−メチルペントキシ基、3−メチルペントキシ基、2−エチルヘキソキシ基、1−メチルヘキソキシ基または1−メチルヘプトキシ基である。
【0027】
Rが2個またはそれ以上のCH基が−O−および/または−CO−O−によって置換されているようなアルキル基であるときに、この基は直鎖状または枝分かれ状であって良い。この基は、好ましくは枝分かれ状で3個から12個の炭素素子を持つ。したがって、これらの基は特にビスカルボキシメチル基、2,2―ビスカルボキシエチル基、3,3−ビスカルボキシプロピル基、4,4−ビスカルボキシブチル基、5,5−ビスカルボキシペンチル基、6,6−ビスカルボキシヘキシル基、7,7−ビスカルボキシヘプチル基、8,8−ビスカルボキシオクチル基、9,9−ビスカルボキシノニル基、10,10−ビスカルボキシデシル基、ビス(メトキシカルボニル)メチル基、2,2−ビス(メトキシカルボニル)エチル基、3,3−ビス(メトキシカルボニル)プロピル基、4,4−ビス(メトキシカルボニル)ブチル基、5,5−ビス(メトキシカルボニル)ペンチル基、6,6−ビス(メトキシカルボニル)ヘキシル基、7,7−ビス(メトキシカルボニル)ヘプチル基、8,8−ビス(メトキシカルボニル)オクチル基、ビス(エトキシカルボニル)メチル基、2,2−ビス(エトキシカルボニル)エチル基、3,3−ビス(エトキシカルボニル)プロピル基、4,4−ビス(エトキシカルボニル)ブチル基または5,5−ビス(エトキシカルボニル)ヘキシル基である。
【0028】
式Iの化合物はそれ自体は既知の方法により、文献(例えば、Houben-Weyl、「有機化学の方法」、George-Thieme出版社、シュツットガルト、のような標準的操作で)に記載されているように、既知であり当該反応に適している反応条件下で正確に行うことにより製造される。それ自体は既知であるが、ここにより詳しく記載しない変法も利用することができる。
【0029】
本発明はさらに前記の型の媒体を含有している電気光学的ディスプレイ(特に、枠と一緒になって、セル、外板上の個々のピクセルをスイッチするための集積非線形素子、および正の誘電異方性の、およびセル中に配置された高い固有抵抗のネマチック液晶混合物を形成する、2枚の面平行外側板を有するSTNまたはMLCディスプレイ)、およびこの媒体を電気光学的目的に使用することに関する。
【0030】
本発明による液晶混合物は有効なパラメーター巾の顕著な拡張を可能とする。
透明点、低温における粘度、熱およびUV安定性、光学異方性およびしきい値電圧の達成可能な組み合わせは、現在の従来技術の材料よりもはるかに優れている。
【0031】
高い透明点、低温かつ同時に低いしきい値電圧のネマティック相にかかわる要件は、これまでは不十分にしか満たされてこなかった。MLC−6476およびMLC−6625のような液晶混合物(Merck KGaA、 Darmstadt、 Germany)は、遜色のない透明点と低温安定性を有するが、約≧1.7Vという、はるかに高いしきい値電圧を有する。
ネマティック相を−20°C、好ましくは−30°C、特に好ましくは−40°Cに維持しながら、本発明の液晶混合物は、70°C以上、好ましくは80°C以上の透明点と、同時に≦0.100、好ましくは≦0.095、特に好ましくは≦0.090の複屈折値と、はるかに低いしきい値電圧を実現し、優れたSTLおよびMLCディスプレイ、特に反射型MLCディスプレイを実現する。特に、混合物は、低い動作電圧によって特徴づけられる。TNしきい値は、約1.5V、好ましくは1.4V以下、特に好ましくは≦1.3Vである。反射型MLC混合物は、TNしきい値が<1.5Vである点で、特に注目される。
【0032】
本発明による混合物の成分を適切に選択することにより、低い誘電異方性値で、ひいては高いしきい値電圧で達成される高い透明点(例えば、110℃以上)または高い誘電異方性値で(例えば>12)、ひいては低いしきい値電圧(例えば<1.5V)で達成される低い透明点を、その他の有利な性質を保持しながら得られることは云うまでもない。同様に、粘度が対応して少し増加すれば、高いΔε値の混合物、したがって、低いしきい値の混合物を得ることができる。本発明によるMLCディスプレイはGoochおよびTarryの第一次透過(transmission)最小値で作動するのが好ましい(C. H. GoochおよびH. A. Tarry, Electron. Lett. 10, 2-4, 1974; C. H. GoochおよびH. A. Tarry, Appl. Phys., Vol. 8, 1575-1584, 1975)。この場合には、特に好ましい電気光学的性質、例えば高勾配の特性曲線、および低い角度依存性のコントラスト(ドイツ特許第3022818号)のほかに、第2次最小値における同様なディスプレイにおける同じしきい値電圧では低い誘電異方性で充分である。従って、シアノ化合物含有混合物を使用せずに本発明による混合物を使用して、第1次最小値で非常に高い固有抵抗値を達成できる。当業者は個々の成分、およびその重量割合を適当に選択することにより、MLCディスプレイの特定された層厚さに必要な複屈折を得るために簡単な慣用方法を使用することができる。反射型MLCディスプレイの要求事項は、例えばDigest of Technical Papers, SIDS Symposium 1998 に記載されている。
【0033】
20℃での回転粘度γは、好ましくは<220mPa.s、特に好ましくは<190mPa.sである。ネマチック相領域は、好ましくは少なくとも100°、特に少なくとも110°である。この領域は、好ましくは少なくとも−30°から+70°にわたっている。
【0034】
電圧保持率(HR)としても知られている容量保持率の測定(S. Matsumoto等、液晶5, 1320 (1989); K. Niwa等、Proc. SID Conference, サンフランシスコ、June 1984, p. 304 (1984); G. Weber等、液晶5, 1381 (1989))は、式Iで表される化合物からなる本発明の混合物が、MLCディスプレイに十分なHRを有していることを示している。
【0035】
本発明による媒体は、一般式Iで表される複数(好ましくは2種またはそれ以上)の化合物を含むのが好ましい。すなわち、これらの化合物の割合は、5%から50%、好ましくは5%から40%、そして特に好ましくは5%から35%の範囲の内にある。
式IからXVIおよび本発明による媒体中に使用することのできるその下位式で表されるそれぞれの化合物は、既知であるかまたは既知の化合物と同様に製造することができる。
【0036】
好ましい例を以下に示す。
−式I1からI60で表される1種またはそれ以上の化合物からなる混合物
【化11】
Figure 0005105666
【0037】
【化12】
Figure 0005105666
【0038】
【化13】
Figure 0005105666
【0039】
【化14】
Figure 0005105666
【0040】
【化15】
Figure 0005105666
【0041】
【化16】
Figure 0005105666
【0042】
【化17】
Figure 0005105666
【0043】
【化18】
Figure 0005105666
【0044】
【化19】
Figure 0005105666
【0045】
各式中、アルキルは、炭素原子1〜8個を有する直鎖状のアルキル基であり、アルケニルは、炭素原子2〜8個を有する1E−または3E−アルケニル基である。
【0046】
式Iの化合物を包含する、本発明の媒体において、
【化20】
Figure 0005105666
【0047】
特に好適な形態が、Lおよび/またはLがフッ素である、式Iの化合物に与えられる。
− 媒体は、式I2、I3、I4、I5、I6、I8、I9、I14、I15、I17、I18、I20、I21、I23、I24、I32、I33、I34、I36、I47、I48、I50および/またはI51の1つまたは複数の化合物を含むことが好ましい。
− 媒体は付加的に、一般式II〜IXからなる群(group)から選択された、1つまたは複数の化合物を含む。
【0048】
【化21】
Figure 0005105666
【0049】
【化22】
Figure 0005105666
(各式中、各基は以下の意味を有する。
: それぞれ9個までの炭素素子を有するn−アルキル基、オキサアルキル基、フルオロアルキル基またはアルケニル基、
: F、Cl、1個から6個の炭素素子を有するハロゲン化アルキル基またはアルコキシ基、または2個から6個の炭素素子を有するハロゲン化アルケニル基、
: −C−、−CFO−、−OCF−、−CF=CF−または−C−、
、Y、YおよびY: それぞれ互いに独立してHまたはF、
r: 0または1)。
− 媒体は、2、3、4、または5個の式IIの化合物を含むことが好ましい。
− 媒体は、式IIa〜IIhの1つまたは複数の化合物を含むことが好ましい。
【0050】
【化23】
Figure 0005105666
【0051】
【化24】
Figure 0005105666
【0052】
− 式IVで表される化合物は、好ましくは
【化25】
Figure 0005105666
− 一般式XからXVIの群から選択した1種またはそれ以上の化合物をさらに含む媒体:
【0053】
【化26】
Figure 0005105666
(各式中、R、X、YおよびYはそれぞれ互いに独立して請求項2に定義した通りであり、Xは好ましくはF、Cl、CF、OCF、OCHFであり、Rは好ましくはそれぞれ6個までの炭素素子を有するアルキル基、オキサアルキル基、フルオロアルキル基またはアルケニル基である)。
− 媒体は付加的に、式D1および/または式D2の1つまたはそれ以上の化合物を含む。
【0054】
【化27】
Figure 0005105666
各式中、RおよびXは、上記定義のとおりである。
− 媒体は付加的に、式E1〜E5の1つまたはそれ以上のエステル化合物を含む。
【0055】
【化28】
Figure 0005105666
【0056】
各式中、R、X、Y、およびYは上記定義のとおりである。LはHまたはFであり、AlkylおよびAlkylはそれぞれ、相互に独立し、炭素原子1〜8個を有する直鎖状アルキル基である。
AlkenylおよびAlkenylはそれぞれ、相互に独立し、炭素原子2〜8個を有する1E−または3E−アルケニル基である。
− 媒体は付加的に、式Xa〜Xfの1つまたはそれ以上の化合物を有する。
【化29】
Figure 0005105666
【0057】
各式中、AlkylおよびAlkylはそれぞれ、相互に独立し、炭素原子1〜8個を有する直鎖状アルキル基である。
AlkenylおよびAlkenylはそれぞれ、相互に独立し、炭素原子2〜8個を有する1E−または3E−アルケニル基である。
− 媒体は、式E1aの1つまたはそれ以上の化合物を有する。
【化30】
Figure 0005105666
(式中、Rは上記に定義した通りである。)
− 式1からIXで表される化合物の割合が全混合物中で少なくとも50重量%である。
− 式Iの化合物の割合が全混合物中で5から50重量%である。
− 式IIからIXの化合物の割合が全混合物中で20から80重量%である。
【0058】
【化31】
Figure 0005105666
【0059】
− 媒体は式II、III、IV、V、VI、VII、VIIIまたはIXで表される化合物を含む;
は、2個から7個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基またはアルケニル基である。
− 媒体は式IからIXで表される化合物から本質的になる;
− 媒体は好ましくは、一般式XVIIからXXIで表される以下の群から選択された化合物をさらに含む:
【0060】
【化32】
Figure 0005105666
(式中、RおよびXは上記定義の通りであり、1,4−フェニレン環はCN、塩素またはフッ素によって置換されていてもよい。1,4−フェニレン環は好ましくはフッ素原子によって一置換または多置換されている)。
【0061】
− 式Iのもの:(II+III+IV+V+VI+VII+VIII+IX)の重量比は好ましくは1:10〜10:1である。
− 媒体は、一般式I〜XVIの群から選択された化合物から本質的になる。
− 式XaからXbで表される化合物の割合が全混合物中で3〜45重量%、好ましくは5〜40重量%、特に3〜15重量%である。
− 式E1で表される化合物の割合が全混合物中で10〜60重量%、好ましくは10〜45重量%、特に15〜40重量%である。
− 式E2および/またはE3で表される化合物の割合が全混合物中で1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%、特に5〜35重量%である。
− 式E4で表される化合物の割合が、好ましくは20重量%以下、特に10重量%である。
【0062】
式Iで表される化合物の比較的小割合を通常の液晶物質と、特に式II、III、IV、V、VI、VIIおよび/またはIXで表される1種またはそれ以上と混合すると、しきい値電圧の減少および低い複屈折値をもたらし、同時に低いスメクチック−ネマチック転移温度の広いネマチック相が観察され、保存安定性が大きく改善されることがわかった。式Iで表される1種またはそれ以上の化合物の外に、式IVで表される1種またはそれ以上の化合物、特に式IVaにおいてXがFまたはOCFであるような化合物を含む混合物が特に好ましい。
【0063】
式IからIXの化合物は、無色であり、安定であり、また相互におよび他の液晶材料と容易に混和する。「Alkyl」または「Alkyl」の用語は、炭素原子1〜7個を有する直鎖状および分枝鎖状のアルキル基を包含し、特に直鎖状基、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびヘプチルを包含する。炭素原子2〜5個を有する基は一般的に好適である。
【0064】
「Alkenyl」または「Alkenyl*」の用語は、2個から7個の炭素原子を有する直鎖状および枝分かれ状アルケニル基を包含し、特に直鎖状基である。特に、アルケニル基は、C〜C−1E−アルケニル基、C〜C−3E−アルケニル基、C〜C−4−アルケニル基、C〜C−5−アルケニル基およびC−6−アルケニル基、特にC〜C−1E−アルケニル基、C〜C−3E−アルケニル基、およびC〜C−4−アルケニル基である。好ましいアルケニル基は、例えばビニル基、1E−プロぺニル基、1E−ブテニル基、1E−ペンテニル基、1E−ヘキセニル基、1E−ヘプテニル基、3−ブテニル基、3E−ペンテニル基、3E−ヘキセニル基、3E−ヘプテニル基、4−ペンテニル基、4Z−ヘキセニル基、4E−ヘキセニル基、4Z−ヘプテニル基、5−ヘキセニル基、6−ヘプテニル基などである。5個までの炭素原子を有する基が一般に好ましい。
【0065】
「フルオロアルキル」の用語は、好ましくは末端にあるフッ素原子を含有する直鎖状基を包含し、例えばフルオロメチル基、2−フルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、5−フロオロペンチル基、6−フルオロヘキシル基および7−フルオロヘプチル基である。しかしながら、他の位置のフッ素も排除されない。
【0066】
「オキサアルキル」の用語は、好ましくは式C2n+1−O−(CH(式中、nおよびmはそれぞれ互いに独立して1〜6である。好ましくはn=1であり、mは1〜6である)で表される直鎖状基を包含する。
【0067】
およびXの定義を適切に選択することにより、応答時間、しきい値電圧、透過(transmission)特性曲線の勾配などを所望のように変えることができる。例えば、1E−アルケニル基、3E−アルケニル基、2E−アルケニルオキシ基などは、アルキル基およびアルコキシ基と比較して、通常、より短い応答時間、改良されたネマチック傾向および弾性常数k33(ベント)とk11(スプレイ)のより高い比率を与える。4−アルケニル基、3−アルケニル基などは一般にアルキル基およびアルコキシ基と比較してより低いしきい値電圧およびより小さいk33/k11値を与える。
【0068】
式IおよびII+III+IV+V+VI+VII+VIII+IXで表される化合物の最適重量比は、おおむね所望の性質、式I、II、III、IV、V、VI、VIIおよび/またはIXで表される化合物の選択、および存在し得る他の成分の選択にかかっている。上記範囲内の適当な重量比は、場合によって容易に決定することができる。
【0069】
本発明による混合物中の式I〜XVIで表される化合物の全量は、決定的なものではない。したがってこの混合物は、種々の性質を最適化するために1種またはそれ以上のその他の成分を含有することができる。しかしながら、応答時間およびしきい値電圧に観察される効果は通常、式I〜XVIで表される化合物の全濃度が高いほど大きい。
【0070】
特に好ましい実施態様において、本発明による媒体は、式II〜IX(好ましくは、II、IIIおよび/またはIV、特にIVa;式中、XはF、OCF、OCHF、F、OCH=CF、OCF=CFまたはOCF−CFHである)で表される化合物を含む。式Iで表される化合物による好ましい相乗効果は、特に有利な性質をもたらす。特に、式Iで表される化合物および式IVaで表される化合物からなる混合物は、その低いしきい値電圧によって特に優れている。
【0071】
偏光板(polarizer)、電極基板および表面処理した電極からなる本発明によるSTNまたはMLCディスプレイの構成は、この型のディスプレイにおける従来の構造に対応するものである。ここで従来の構造という語は広義に解釈され、MLCディスプレイの総ての変形型および改変型、特にポリ−Si TFTまたはMIM、および特に反射型ディスプレイに基づくマトリックスディスプレイ要素を包含するものである。
しかしながら、本発明によるディスプレイと、ねじれネマチックセルに基づく従来のディスプレイとの間の大きな相違は、液晶層における液晶パラメーターの選択である。
【0072】
本発明に従い使用することができる液晶混合物は、それ自体慣用の方法により製造することができる。一般に、少ない方の量で使用する成分の所望量を、有利には高められた温度で、主要成分を構成する成分中に溶解する。有機溶剤、例えばアセトン、クロロホルム、またはメタノール中の成分の溶液を混合し、ついで十分に混合した後、例えば蒸留によって溶剤を分離することもできる。また、他の慣用の方法、例えば同族の混合物などの事前混合物を使用することで、またはいわゆる「マルチボトル」系を使用することで、混合物を製造することもできる。
この誘電体はさらに、当業者にとって公知であり、文献に記載されているその他の添加剤を含有することができる。例えば0%〜15%、好ましくは0%〜10%の多色染料またはカイラルドーピング剤、安定剤、および/または酸化防止剤を添加することができる。上記添加剤は0.01%から6%、好ましくは0.1%から3%の濃度で用いられている。
【0073】
しかし、液晶混合物、すなわち液晶化合物またはメソジェニック化合物の他の成分についての濃度データは、これらの添加物の濃度を考慮することなく与えられる。
【0074】
本願および以下の実施例において、液晶化合物の構造は頭文字によって示され、以下の表AおよびBの化学式に変えられる。すべての基C2n+1およびC2n+1はそれぞれn個またはm個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である。nおよびmはそれぞれ整数、好ましくは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12である。表Bの記号は自明である。表Aには基本構造の頭文字のみが記載してある。それぞれの場合において、基本構造の頭文字の次に、置換基の記号R、R、LおよびLが付けられ、ハイフンで分けられている。
【0075】
【表1】
Figure 0005105666
【0076】
好ましい混合成分を表AおよびBに示す。
【化33】
Figure 0005105666
【0077】
【化34】
Figure 0005105666
【0078】
【化35】
Figure 0005105666
【0079】
【化36】
Figure 0005105666
【0080】
以下の例は、本発明を制限することなく、本発明を説明しようとするものである。本明細書全体をとおして、パーセンテージは重量パーセントである。温度はいずれも摂氏度で示されている。m.p.は融点を表し、cl.p.は透明点である。さらにまた、Cは結晶状態、Nはネマティック相、Sはスメクティック相、およびIはアイソトロピック相である。これらの記号間のデータは転移温度を表している。光学異方性(589nm、20°C)、流動粘度(flow viscosity)v20(mm/sec)および回転粘度γ1(mPa・s)はそれぞれ、20°Cで測定した。
【0081】
10は、10%透過の電圧を示す(プレート表面に対して垂直の視野方向)。V10値の2倍に相当する動作電圧において、tonはオンタイムを示し、toffはオフタイムを示す。Δnは光学異方性を示し、nは屈折率を示す。Δεは誘電異方性を示す(Δε=ε−εここで、εは、分子の長軸に平行の誘電定数であり、εは、分子の長軸に垂直の誘電定数である)。電気光学データは、20°Cで、第1次の最小値(すなわち0.5のd・Δn値)で、TNセルにおいて測定された。特に言及がなければ、光学データは20°Cで測定された。
【0082】
【表2】
Figure 0005105666
【0083】
【表3】
Figure 0005105666
【0084】
【表4】
Figure 0005105666
【0085】
【表5】
Figure 0005105666
【0086】
【表6】
Figure 0005105666
【0087】
【表7】
Figure 0005105666
【0088】
【表8】
Figure 0005105666
【0089】
【表9】
Figure 0005105666

Claims (10)

  1. 正の誘電異方性を有する極性化合物の混合物を基材とする液晶媒体であって、
    該液晶媒体が一般式I:
    Figure 0005105666
    (式中、Rは15個までの炭素原子を有する、非置換のアルキルまたはアルケニル基であり
    およびLFであり、
    Figure 0005105666
    YはF、Cl、7個までの炭素原子を有するハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン化アルケニル基、ハロゲン化アルキルアルコキシ基またはハロゲン化アルケニルオキシ基である。)
    で表される1種、またはそれ以上の化合物を含み、
    さらに、下記式Xa〜Xf
    Figure 0005105666
    各式中、
    Alkyl、および
    Alkyl はそれぞれ、相互に独立し、炭素原子1〜8個を有する直鎖状アルキル基であり、
    Alkenyl、および
    Alkenyl はそれぞれ、相互に独立し、炭素原子2〜8個を有する1E−または3E−アルケニル基である、
    で表される1つまたはそれ以上の化合物を含むことを特徴とする、液晶媒体。
  2. 一般式II、III、IV、V、VI、VII、VIIIおよびIXからなる群から選択される1種またはそれ以上の化合物をさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載の媒体:
    Figure 0005105666
    各式中、各基は下記の意味を有する:
    :いずれも7個までの炭素原子を有するn−アルキル基、オキサアルキル基、フルオロアルキル基またはアルケニル基、
    :F、Cl、1個から6個の炭素原子を有するハロゲン化アルキル基、アルケニル基またはアルコキシ基、
    :−C−、−CFO−、−OCF−、−CF=CF−または−C−、
    ,Y,YおよびY:いずれも互いに独立してHまたはF、
    r:0または1。
  3. 一般式IからIXで表される化合物の割合は、全混合物の少なくとも50重量%であることを特徴とする、請求項2に記載の液晶媒体。
  4. 一般式Iで表される化合物の割合は、全混合物の5重量%から50重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の液晶媒体。
  5. 一般式IIからIXで表される化合物の割合は、全混合物の20重量%から80重量%であることを特徴とする、請求項2または3に記載の液晶媒体。
  6. 式E1
    Figure 0005105666
    (式中、R、XおよびYは請求項2に定義した通りである。)
    で表される1種またはそれ以上の化合物をさらに含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶媒体。
  7. はFまたはOCFであり、YはHまたはFであることを特徴とする、請求項6に記載の液晶媒体。
  8. 下記式IVaで表される1種またはそれ以上の化合物をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜7いずれかに記載の媒体:
    Figure 0005105666
    式中、RおよびXは請求項2で定義したとおりである。
  9. 請求項1に記載の液晶媒体の電気光学的目的への使用。
  10. 請求項1に記載の液晶媒体を含有する電気光学的液晶ディスプレイ。
JP2001084217A 2000-03-23 2001-03-23 液晶媒体 Expired - Fee Related JP5105666B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10014293 2000-03-23
DE10014293.1 2000-03-23

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001311078A JP2001311078A (ja) 2001-11-09
JP5105666B2 true JP5105666B2 (ja) 2012-12-26

Family

ID=7635953

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001084217A Expired - Fee Related JP5105666B2 (ja) 2000-03-23 2001-03-23 液晶媒体

Country Status (3)

Country Link
US (2) US6592951B2 (ja)
JP (1) JP5105666B2 (ja)
DE (1) DE10111572B4 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19859421A1 (de) * 1998-12-22 2000-06-29 Merck Patent Gmbh Flüssigkristallines Medium
DE19961702B4 (de) * 1999-12-21 2010-09-30 Merck Patent Gmbh Flüssigkristallines Medium und seine Verwendung
DE10111572B4 (de) * 2000-03-23 2009-11-12 Merck Patent Gmbh Flüssigkristallines Medium und seine Verwendung
WO2002046329A1 (de) * 2000-12-07 2002-06-13 Merck Patent Gmbh Flüssigkristallines medium
JP5497249B2 (ja) * 2000-12-20 2014-05-21 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 液晶媒体およびそれを含む電気光学ディスプレイ
TW584662B (en) * 2001-04-20 2004-04-21 Merck Patent Gmbh Liquid-crystalline medium
SE519781C2 (sv) * 2001-08-29 2003-04-08 Volvo Aero Corp Förfarande för framställning av en stator-eller rotorkomponent
JP4352690B2 (ja) * 2002-12-04 2009-10-28 チッソ株式会社 液晶組成物および液晶表示素子
JP4400041B2 (ja) * 2002-12-04 2010-01-20 チッソ株式会社 液晶組成物および液晶表示素子
FR2851568B1 (fr) * 2003-02-26 2007-05-25 Nemoptic Melanges cristaux liquides nematiques pour dispositifs d'affichage bistables
JP2007504340A (ja) * 2003-05-21 2007-03-01 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング 液晶媒体
DE102004020461A1 (de) * 2003-05-27 2004-12-16 Merck Patent Gmbh Flüssigkristallines Medium
CN109134423B (zh) * 2017-11-23 2020-03-17 江苏和成显示科技有限公司 一种化合物及其液晶组合物和光电显示器件

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE464424B (sv) 1988-11-10 1991-04-22 Swedoor Ab Karmkonstruktion
EP0400861A1 (en) * 1989-05-31 1990-12-05 Seiko Epson Corporation 1,3-dioxane derivative and liquid crystal composition incorporating the same
JPH03200782A (ja) * 1989-05-31 1991-09-02 Seiko Epson Corp 1,3―ジオキサン誘導体及び1,3―ジオキサン誘導体を用いた液晶組成物
US5487845A (en) 1989-09-06 1996-01-30 Merck Patent Gesellschaft Mit Beschrankter Haftung Fluorobenzene derivatives and liquid-crystalline medium
JPH10168076A (ja) * 1996-10-11 1998-06-23 Chisso Corp 誘電率異方性値が負の液晶性化合物、この液晶性化合物を含有する液晶組成物、及びこの液晶組成物を用いた液晶表示素子
JP3511846B2 (ja) * 1996-10-22 2004-03-29 チッソ株式会社 液晶組成物および液晶表示素子
JPH10139778A (ja) * 1996-11-07 1998-05-26 Chisso Corp フルオロアルキル基を有するジオキサン誘導体、液晶組成物および液晶表示素子
DE19707941B4 (de) * 1997-02-27 2007-04-26 Merck Patent Gmbh Flüssigkristallines Medium
JPH10245349A (ja) * 1997-02-28 1998-09-14 Chisso Corp 不飽和炭化水素基を有する液晶性化合物、液晶組成物および液晶表示素子
JPH10316969A (ja) * 1997-05-16 1998-12-02 Chisso Corp 新規トリフルオロフェニル誘導体
JP2000144135A (ja) * 1998-11-05 2000-05-26 Chisso Corp 液晶組成物および液晶表示素子
KR20020026355A (ko) * 1999-07-22 2002-04-09 플레믹 크리스티안 액정 스위칭 성분 및 액정 디스플레이 장치
DE10111572B4 (de) * 2000-03-23 2009-11-12 Merck Patent Gmbh Flüssigkristallines Medium und seine Verwendung

Also Published As

Publication number Publication date
US6592951B2 (en) 2003-07-15
DE10111572A1 (de) 2001-10-25
US6805923B2 (en) 2004-10-19
US20020003226A1 (en) 2002-01-10
JP2001311078A (ja) 2001-11-09
US20030207047A1 (en) 2003-11-06
DE10111572B4 (de) 2009-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5058598B2 (ja) モノフルオロターフェニル化合物を含む液晶媒体
JP5031965B2 (ja) 液晶媒体
KR101463990B1 (ko) 액정 매질
JP5550951B2 (ja) 液晶媒体
JP5657739B2 (ja) 液晶媒体
JP4932705B2 (ja) 液晶媒体
JP4777279B2 (ja) 液晶媒体
JP4596719B2 (ja) 液晶媒体
JP4738597B2 (ja) 液晶媒体
KR101602510B1 (ko) 액정 매질
JP5726843B2 (ja) 四環状および五環状化合物およびそれらの液晶媒体における使用
JP5105666B2 (ja) 液晶媒体
KR100653015B1 (ko) 액정 매질
KR20020042861A (ko) 에스테르 화합물, 및 액정 매질에서의 그의 용도
JP5657187B2 (ja) 液晶媒体
US6171665B1 (en) Liquid-crystalline medium
JP4738718B2 (ja) 液晶媒体
JP2000192041A (ja) 液晶媒体
US20020027217A1 (en) Liquid-crystalline medium
JP2001207171A (ja) 液晶媒体
JP2000109840A (ja) 液晶化合物及び液晶媒体
JP2001192357A (ja) エステル化合物およびその液晶媒体における使用
JP4663827B2 (ja) 液晶媒体
JP4593098B2 (ja) 液晶媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080321

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110628

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110928

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20111003

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20111028

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20111102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121002

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5105666

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151012

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees