JP4593098B2 - 液晶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶媒体、その電気光学用途における使用、およびこの媒
体を含有する表示デバイスに関する。
液晶は原則的に、表示デバイスに誘電体として使用される。この理由は、このような物質の光学的物性は印加電圧により変更することができるからである。液晶に基づく電気光学デバイスは当業者に広く充分に知られており、各種効果に基づくことができる。このようなデバイスの例には、動的散乱を有するセル、DAP(整列相の変形)セル、ゲスト/ホストセル、ねじれネマティック構造を有するTNセル、STN(スーパーツィストネマティック)セル、SBE(超複屈折効果)セルおよびOMI(光学モード干渉)セルがある。最も慣用の表示デバイスは、シャット−ヘルフリッヒ(Schadt-Helfrich)効果に基づいており、ねじれネマティック構造を有する。
液晶材料は、良好な化学的安定性および熱に対する安定性を有し、また電場および電磁波照射線に対する良好な安定性を有していなければならない。さらにまた、液晶材料は、低粘度を有するべきであり、またセルにおいて、短いアドレス時間、低いしきい値電圧および大きいコントラストをもたらさなければならない。
液晶はまた、通常の動作温度において、すなわち室温以上ないし室温以下のできるだけ広い温度範囲において、適当な中間相、例えば前記セル用のネマティックまたはコレステリック中間相を有していなければならない。液晶は一般に、複数の成分の混合物として使用されることから、これらの成分は相互に容易に混和できるものであることが重要である。さらに別の性質、例えば導電性、誘電異方性および光学異方性などは、セルのタイプおよび用途分野に応じて種々の要件を満たしていなければならない。一例として、ねじれネマティック構造を有するセル用の材料は、正の誘電異方性および小さい導電率を有していなければならない。
一例として、各画素の切換えに集積非線型素子を備えたマトリックス液晶ディスプレイ(MLCディスプレイ)の場合、大きい正の誘電異方性、広いネマティック相、比較的小さい複屈折率、非常に大きい比抵抗、良好な紫外線および温度安定性、ならびに低い蒸気圧を有する媒体が望まれる。
この型式のマトリックス液晶ディスプレイは公知である。各画素それぞれの切換えに使用することができる非線型素子の例には、能動的素子(すなわち、トランジスター)がある。この素子はまた、「アクティブマトリックス」の用語で表わされ、二つのタイプに分けることができる:
1.基板としてのシリコンウエファー上のMOS(金属酸化物半導体)または別のダイオード。
2.基板としてのガラス板上の薄膜トランジスター(TFT類)。
基板材料として単結晶シリコンを使用すると、種々の部分表示をモジュラー集合させてさえも、接合部分に問題が生じることから、ディスプレイの大きさが制限される。
好適であって、さらに有望なタイプ2の場合、使用される電気光学効果は通常、TN効果である。この効果は2種のテクノロジイ間で相違点を有する:すなわち化合物半導体、例えばCdSeなどを含有するTFT類、または多結晶形または無定形シリコンを基材とするTFT類である。後者の技術に関して、格別の研究が世界的規模で行われている。
TFTマトリックスは、当該ディスプレイの一枚のガラス板の内側面に適用され、他方、もう一枚のガラス板の内側面は透明な対向電極を担持している。画素電極の大きさに比較すると、TFTは非常に小さく、また像に対してほとんど有害な効果を有していない。このテクノロジイはまた、各赤色、緑色および青色フィルター素子が切換え可能な画素に対して反対に位置するように、各フィルターがモザイク状に配置されている全色可能ディスプレイにまで発展させることができる。
TFTディスプレイは通常、透過光内に交差偏光板を備えたTNセルとして動作し、裏側から照射される。
本明細書において、MLCディスプレイの用語は、集積非線型素子を備えたマトリックスディスプレイの全部を包含する。すなわちアクティブマトリックスに加えて、またバリスターまたはダイオード(MIM=金属−絶縁体−金属)などの受動的素子を備えたディスプレイを包含する。
このタイプのMLCディスプレイは、TV用途に(例えば、ポケット型テレビ受像機)またはコンピューター用途(ラップトップ型)または自動車または航空機構築用の高度情報ディスプレイ用に特に適している。コントラストの角度依存性および応答時間に関連する問題に加えて、MLCディスプレイでは、液晶混合物の不充分に高い比抵抗値による問題が生じる(非特許文献1および非特許文献2参照)。
この抵抗値が減少するほど、MLCディスプレイのコントラストは低下し、残像消去の問題が生じることがある。液晶混合物の比抵抗値は一般に、MLCディスプレイの内部表面との相互作用によって、MLCディスプレイの寿命を全体的に一般に減少させることから、許容される動作寿命を得るためには、大きい(初期)抵抗値は非常に重要である。特に、低電圧混合物の場合、非常に大きい比抵抗値を得ることは従来、不可能であった。温度上昇、ならびに加熱および/または紫外線照射線に露光した後、この抵抗値の増加をできるだけ小さくすることがまた重要である。従来技術からの混合物の低温物性もまた、特に不利である。低温でさえも、結晶化および/またはスメクティック相が生成せず、また粘度に対する温度依存性ができるだけ小さいことが要求される。しかるに、従来技術のMLCディスプレイは、これらの要件を満たすものではない。
従って、広い動作温度範囲、低温においてさえも短い応答時間、および低いしきい値電圧を有すると同時に、非常に大きい比抵抗値を有し、また上記欠点を有していないか、または有していても減少された程度である、MLCディスプレイに対する多大の要求が継続している。
裏側からの照射を用いる液晶ディスプレイ、すなわち透過により、および所望により、半透過により動作する液晶ディスプレイに加えて、反射型液晶ディスプレイに特別の関心が向けられている。これらの反射型液晶ディスプレイは、情報表示に周辺光を用いる。従って、これらのディスプレイは、対応する大きさおよび解像力を有するバックライト型液晶ディスプレイに比較して、エネルギー消費量が格別に少ない。TN効果は、非常に良好なコントラストを有することを特徴とするものであることから、このタイプの反射型液晶ディスプレイは、明るい周辺状況下においてさえも、容易に読むことができる。これは、例えば時計およびポケット型計算機で用いられているように、簡単な反射型TNディスプレイとしてすでに知られている。
しかしながら、この原理はまた、高品質で高解像力を有するアクティブマトリックス型ディスプレイ、例えばTFTディスプレイにもまた適用することができる。この場合、すでに慣用の透過型TFT−TNディスプレイの場合におけるように、小さい光学リターデーション(d・△n)を得るためには、低複屈折率(△n)を有する液晶の使用が必要である。この小さい光学リターデーションは、通常で許容されるコントラストの低視野角依存性をもたらす(特許文献1参照)。光が通過する有効層厚さが、同一層厚さを有する透過型ディスプレイのほぼ2倍の大きさを有することから、反射型ディスプレイでは、透過型ディスプレイに比較して、小さい複屈折率を有する液晶のを使用することがさらに重要である。
透過型ディスプレイに優る反射型ディスプレイの利点は、少ない電力消費量(裏側からの照射が不必要であることによる)に加えて、空間が節約されることにあり、これにより非常に短い物理的深さが得られ、また裏側からの照射による相違する加熱度によって生じる温度勾配による問題が減少されることにある。
TN(シャット−ヘルフリッヒ)セルの場合、このセルには下記の利点を助長する媒体が望まれる:
−拡大したネマティック相範囲(特に、低温に降下した場合でも)
−超低温における駆動能力(野外用途、自動車、航空機)
−紫外線照射線に対する増大した抵抗性(より長い寿命)
低いしきい値(アドレス)電圧
改良された視野角範囲のための小さい複屈折率(△n)。
従来技術から利用することができた媒体は、これらの利点を達成することができると同時に、他のパラメーターを保有するものではない。
スーパーツイスト(STN)セルの場合、より大きい時分割特性および/またはより低いしきい値電圧および/またはより広いネマティック相範囲(特に、低温における)が可能である媒体が望まれる。この目的に利用できるパラメーター(透明点、スメクティック−ネマティック転移または融点、粘度、誘電パラメーター、弾性パラメーター)の幅のさらなる拡大が格別に望まれている。
ドイツ国特許第3022818号明細書(German Patent 3022818) 西独国特許出願公開第4023107号明細書(DE 4023107 A1) 欧州特許出願公開第0418362号明細書(EP 0418362 A1) トガシ,エス.(TOGASHI,S.)、セキグチ,ケイ.(SEKIGUCHI,K)、タナベ,エイチ.(TANABE,H)、ヤマモト,イー.(YAMAMOTO,E)、ソリマチ,ケイ.(SORIMACHI,K)、タジマ,イー.(TAJIMA,E.)、ワタナベ,エイチ.(WATANABE,H)、シミズ,エイチ.(SHIMIZU,H)著、プロク.ユーロディスプレイ(Proc.Eurodisplay )84,1984年9月、「ア 210−288 マトリックス エルシーディ コントロールド バイ ダブル ステージ ダイオード リングス」(A 210-288 Matrix LCD Controlled by Double Stage Diode Rings),141頁以降、パリ(Paris) ストロマー,エム.(STROMER,M)著、プロク.ユーロディスプレイ(Proc.Eurodisplay )84,1984年9月、「デザイン オブ シン フィルム トランジスタース フォア マトリックス アドレッシング オブ テレビジョン リキド クリスタル ディスプレイス」(Design of Thin Film Transistors for Matrix Addressing of Television Liquid Crystal Displays)、145頁以降、パリ(Paris) ホーベン−ベイル著、メソーデン デル オルガニッシェン ケミエ(Methoden der Organischen Chemie)[有機化学の方法]、ゲオルグ−チーメ(Georg-Thieme)出版社、シュツッガルト(Stuttgart) シー.エイチ.グーチ(C.H.Gooch)およびエイチ.エイ.タリイ(H.A.Tarry)著、エレクトロン.レット.(Electron.Lett.)、10、2−4、1974年 シー.エイチ.グーチ(C.H.Gooch)およびエイチ.エイ.タリイ(H.A.Tarry)著、アプル.フィス.(Appl.Phys.)、8巻、1575−1584頁、1975年 ダイジェスト オブ テクニカル ペーパース(Digest of Technical Papers)、SID シンポジュウム(SID Symposium)、1998年 エス.マツモト(S.Matsumoto)等著、リキド クリスタルス(Liquid Crystals)、5、1320(1989年) ケイ.ニワ(K.Niwa)等著、プロク.エスアイディー コンフェレンス(Proc.SID Conference),サンフランシスコ(San Francisco)、1984年6月、304頁(1984年) ジー.ウエーバー(G.Weber)等著、リキド クリスタルス(Liquid Crystals)、5、1381頁(1989年)
本発明の課題は、前記欠点を有していないか、または有していても小さい程度であると同時に、また好ましくは非常に大きい比抵抗値、低いしきい値電圧および低い複屈折値を有する、MLC、TNまたはSTNディスプレイ用、特に反射型MLCディスプレイ用の液晶媒体を提供することにある。
ここに、本発明による媒体をディスプレイで使用すると、この課題を達成することができることが見出された。
従って、本発明は正の誘電異方性を有する極性化合物の混合物を基材とする液晶媒体に関し、この液晶媒体は、1種または2種以上の一般式Iで表わされる化合物を含有することを特徴とする液晶媒体である:
Figure 0004593098
式中、
Rは、水素であり、もしくは炭素原子1〜15を有し、未置換であるか、1個のCNまたはCF3により置換されていてもよく、または少なくとも1個のハロゲンにより置換されていてもよいアルキル基またはアルケニル基であり、これらの基中に存在する1個または2個以上のCH2 基は、それぞれ相互に独立し、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして、
−O−、−S−、
Figure 0004593098
−CO−、−CO−O−、−O−CO−または−O−CO−O−により置き換えられていてもよく、
Figure 0004593098
は、相互に独立し、同一または相違していてもよく、トランス−1,4−シクロヘキサン環またはジオキサン環であり;
Zは、相互に独立し、同一または相違していてもよく、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−−C24−または単結合であり、および
nは、1または2である、
ただし、少なくとも1個の環Aは、ジオキサン環である。
式Iで表わされる化合物は、広い用途範囲を有する。これらの化合物は液晶媒体を主として構成する基材として使用することができ、またはこれらの化合物はまた、別種の化合物からの液晶基材に添加して、例えばこの種の誘電体の誘電異方性および/または光学異方性を変えることができ、および/またはそのしきい値電圧および/またはその粘度を最適にすることができる。
式Iで表わされる化合物は、純粋な状態で無色であり、また電気光学用途に対して好ましく位置する温度範囲で液晶中間相を形成する。これらの化合物は化学物質、熱および光に対して安定である。
式Iにおいて、Zが単結合である化合物は好適化合物として挙げられる。
式Iにおいて、Zが単結合であり、および1個の環Aがジオキサン環である化合物は好適化合物として挙げられる。
Rがアルキル基および/またはアルコキシ基である場合、この基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。この基は好ましくは直鎖状であって、炭素原子2個、3個、4個、5個、6個または7個を有し、従ってエチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシまたはヘプチルオキシは特に好適であり、さらにまたメチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、メトキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシまたはテトラデシルオキシであることができる。
オキサアルキル基は、好ましくは直鎖状の2−オキサプロピル(=メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)または3−オキサブチル(=2−メトキシエチル)、2−、3−または4−オキサペンチル、2−、3−、4−または5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−または6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−または7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−オキサノニル、もしくは2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−オキサデシルである。
Rがアルキル基であって、この基中に存在する1個のCH2基が−CH=CH−により置き換えられている場合、この基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。この基は好ましくは、直鎖状であって、炭素原子2〜10個を有する。従って、この基は特に、ビニル、プロプ(prop)−1−またはプロプ−2−エニル(enyl)、ブト(but)−1−、−2−または−3−エニル、ペント(pent)−1−、−2−、−3−または−4−エニル、ヘキシ(hex)−1−、−2−、−3−、−4−または−5−エニル、ヘプト(hept)−1−、−2−、−3−、−4−、−5−または−6−エニル、オクト(oct)−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−または−7−エニル、ノン(non)−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−エニル、もしくはデク(dec)−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−、−8−または−9−エニルである。
Rがアルキル基であって、この基中に存在する1個のCH2基が−O−により置き換えられており、および1個のCH2基が−CO−により置き換えられている場合、これらの基は隣接していると好ましい。従って、これらの基はアシルオキシ基−CO−O−またはオキシカルボニル基−O−CO−を含有する。これらの基は好ましくは、直鎖状であって、炭素原子2〜6個を有する。従って、これらの基は特に、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ペンタノイルオキシメチル、2−アセトキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、3−アセトキシプロピル、3−プロピオニルオキシプロピル、4−アセトキシブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、プロポキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(プロポキシカルボニル)エチル、3−(メトキシカルボニル)プロピル、3−(エトキシカルボニル)プロピルまたは4−(メトキシカルボニル)チルである。
Rがアルキル基であって、この基中に存在する1個のCH2基が未置換または置換基を有する−CH=CH−により置き換えられおり、および隣接するCH2基がCOまたはCO−OまたはO−COにより置き換えられている場合、この基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。この基は、好ましくは直鎖状であって、炭素原子4〜13個を有する。従って、この基は特に、アクリロイルオキシメチル、2−アクリロイルオキシエチル、3−アクリロイルオキシプロピル、4−アクリロイルオキシブチル、5−アクリロイルオキシペンチル、6−アクリロイルオキシヘキシル、7−アクリロイルオキシヘプチル、8−アクリロイルオキシオクチル、9−アクリロイルオキシノニル、10−アクリロイルオキシデシル、メタアクリロイルオキシメチル、2−メタアクリロイルオキシエチル、3−メタアクリロイルオキシプロピル、4−メタアクリロイルオキシブチル、5−メタアクリロイルオキシペンチル、6−メタアクリロイルオキシヘキシル、7−メタアクリロイルオキシヘプチル、8−メタアクリロイルオキシオクチルまたは9−メタアクリロイルオキシノニルである。
Rがアルキル基またはアルケニル基であって、1個のCNまたはCF3により置換されている場合、この基は好ましくは、直鎖状である。CNまたはCF3による置換は、いずれか所望の位置であることができる。
Rがアルキル基またはアルケニル基であって、少なくとも1個のハロゲンにより置換されている場合、この基は好ましくは、直鎖状であり、またハロゲンは好ましくは、FまたはClである。多置換されている場合、ハロゲンは好ましくは、Fである。生成する基はまた、過フッ素化されている基を包含する。1個の置換基を有する場合、このフッ素または塩素置換基はいずれか所望の位置に存在することができるが、好ましくはω−位置に存在する。
重合反応に適する側鎖基Rを有する化合物は、液晶ポリマーの製造に適する。
分枝鎖状側鎖基Rを有する化合物は、慣用の液晶基材中で良好な溶解性を有することから、場合により重要であるが、特にこれらが光学活性である場合、カイラルドープ剤として重要である。この種のスメクティック化合物は、強誘電性材料の成分として適している。
SA相を有する式Iで表わされる化合物は、熱駆動型ディスプレイに適する。
この種の分枝鎖状基は一般に、1個よりも多くない鎖分枝を有する。好適分枝鎖状基Rは、イソプロピル、2−ブチル(=1−メチルプロピル)、イソブチル(=2−メチルプロピル)、2−メチルブチル、イソペンチル(=3−メチルブチル)、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキシルオキシ、1−メチルヘキシルオキシまたは1−メチルヘプチルオキシである。
Rがアルキル基であって、この基中に存在する2個または3個以上のCH2基が−O−および/または−CO−O−により置き換えられている場合、この基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。この基は好ましくは、分枝鎖状であって、炭素原子3〜12個を有する。従って、この基は特に、ビスカルボキシメチル、2,2−ビスカルボキシエチル、3,3−ビスカルボキシプロピル、4,4−ビスカルボキシブチル、5,5−ビスカルボキシペンチル、6,6−ビスカルボキシヘキシル、7,7−ビスカルボキシヘプチル、8,8−ビスカルボキシオクチル、9,9−ビスカルボキシノニル、10,10−ビスカルボキシデシル、ビス(メトキシカルボニル)メチル、2,2−ビス(メトキシカルボニル)エチル、3,3−ビス(メトキシカルボニル)プロピル、4,4−ビス(メトキシカルボニル)ブチル、5,5−ビス(メトキシカルボニル)ペンチル、6,6−ビス(メトキシカルボニル)ヘキシル、7,7−ビス(メトキシカルボニル)ヘプチル、8,8−ビス(メトキシカルボニル)オクチル、ビス(エトキシカルボニル)メチル、2,2−ビス(エトキシカルボニル)エチル、3,3−ビス(エトキシカルボニル)プロピル、4,4−ビス(エトキシカルボニル)ブチルまたは5,5−ビス(エトキシカルボニル)ペンチルである。
式Iで表わされる化合物は、刊行物(例えば、非特許文献3のような標準的学術書参照)に記載されているようなそれ自体公知の方法により、当該反応に適する公知の反応条件下に製造することができる。本明細書には詳細に記載されていないが、それ自体は公知である変法を用いることもできる。さらにまた、式Iで表わされる化合物は、刊行物に記載されているとおりに製造することができる(特許文献2および特許文献3参照)。
本発明はまた、この種の媒体を含有する電気光学ディスプレイ(特に、フレームとともにセルを形成している2枚の面平行外側基板、外側基板上の各画素を切換えるための集積非線型素子、およびセル内に位置している正の誘電異方性および大きい比抵抗を有するネマティック液晶混合物を備えたSTNまたはMLCディスプレイ)に関し、およびこれらの媒体の電気光学用途における使用に関する。
本発明による液晶混合物は、利用できるパラメーター範囲の格別の拡大を可能にする。透明点、低温における粘度、熱および紫外線安定性、ならびに光学異方性およびしきい値電圧の達成される組合せは、従来技術からの従来の材料に比較して、はるかに優れている。
高い透明点、低温におけるネマティック相および低い複屈折率(△n)、および同時に、低いしきい値電圧にかかわる要件は、従来では、不適当な程度に達成されていたのみであった。例えばMLC−6476およびMLC−6625(Merck KGaA、Darmstadt)などの混合物は匹敵する透明点および低温安定性を有する。しかしながら、これらの混合物は約0.075のより大きい△n値および約≧1.7Vのより高いしきい値電圧の両方を有する。
本発明による液晶混合物は、−20℃、好ましくは−30℃、特に好ましくは−40℃にまで低下したネマティック相を保有しながら、80℃以上、好ましくは90℃以上、特に好ましくは100℃以上の透明点を得ることができると同時に、≦0.08、好ましくは≦0.07、特に好ましくは≦0.065の複屈折率および低いしきい値電圧の獲得を可能にし、これにより優れたSTNおよびMLCディスプレイ、特に半透過型および反射型MLCディスプレイを得ることが可能となる。特に、本混合物は低い動作電圧を有するという特徴を有する。そのしきい値電圧は一般に、1.7V付近、好ましくは<1.5V、特に好ましくは、<1.3Vである。
本発明による混合物の成分を適当に選択することによってまた、その他の有利な性質を保有しながら、より小さい誘電異方性値、従ってより高いしきい値電圧においてより高い透明点(例えば、110℃以上)を得ることができ、またはより大きい誘電異方性値(例えば、>12)、従ってより低いしきい値電圧(例えば、<1.5V)においてより低い透明点を得ることができることは云うまでもない。同様に、粘度を対応して僅かに高めると、大きい△ε値を有し、従って低いしきい値電圧を有する混合物を得ることができる。
本発明による透過型MLCディスプレイは、グーチ(Gooch)およびタリイ(Tarry)の第一次透過率極小値で好ましく動作する(非特許文献4および非特許文献5参照)。この場合、特に好ましい電気光学的性質、例えば特性曲線の大きい急峻度およびコントラストの低い角度依存性に加えて(特許文献1参照)、第二次透過率極小値において、類似ディスプレイにおけるしきい値電圧と同一のしきい値電圧において、より小さい誘電異方性でも充分である。これは、シアノ化合物を含有する混合物の場合に比較して、本発明による混合物を使用することによって、第一次極小値で格別に大きい比抵抗値を得ることを可能にする。
本発明による反射型および半透過型MLCディスプレイは、積d・△n値、液晶のねじれ角Ф、基板ラビング方向および偏光子透過方向に関するリターデーション薄膜の固定軸の方向を包含する光学的分散性およびコントラスト比について最適化されるパラメーター寛容度をもって動作する。反射型MLCディスプレイの要件は、証明されている(例えば、非特許文献6参照)。各成分およびそれらの重量割合を適当に選択することによって、MLCディスプレイの既定の層厚さに要求される複屈折率の設定に、当業者は簡単で常習的方法を用いることができる。
20℃における回転粘度γ1は、好ましくは<200mPa・秒、特に好ましくは<150mPa・秒である。ネマティック相範囲は、好ましくは少なくとも90℃、特に少なくとも100℃である。この範囲は好ましくは、少なくとも−20℃から+80℃まで拡大される。
「電圧保持率」(HR)としても知られている「容積保持率」の測定値は、式Iで表わされる化合物を含有する本発明による混合物が、MLCディスプレイに適するHRを有することを示した(非特許文献7、非特許文献8および非特許文献9参照)。
本発明による媒体は、好ましくは複数種、好ましくは2種、3種または4種以上の式Iで表わされる化合物を含有する。すなわち、混合物中のこれらの化合物の割合は、全体として、3〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは5〜30重量%の範囲である。
本発明による媒体に使用することができる式I〜XVおよびそれらの付属式で表わされる各化合物は公知であるか、または公知化合物と同様にして製造することができる。
好適態様を以下に示す:
−1種または2種以上の式Ia〜Ieで表わされる化合物を含有する混合物:
Figure 0004593098
式中、Rは請求項1に定義されているとおりであるが、好ましくは炭素原子1〜7個を有する直鎖状アルキル基または炭素原子2〜7個を有する直鎖状アルケニル基、特に好ましくは炭素原子1〜7個を有する直鎖状アルキル基である。
−媒体は、特に好ましくは少なくとも1種の式Iaで表わされる化合物を含有する。
−媒体は、一般式II〜VIIIで表わされる化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物をさらに含有する:
Figure 0004593098
上記各式中、各基は、下記に定義されているとおりである:
0は、それぞれ9個までの炭素原子を有するn−アルキル、オキサアルキル、フルオロアルキルまたはアルケニルであり;
0は、FまたはClであり、もしくは炭素原子1〜6個を有するハロゲン化されているアルキル基またはハロゲン化されているアルコキシ基、もしくは炭素原子2〜6個を有するハロゲン化されているアルケニル基であり;
0は、−C48−、−CF2O−、−OCF2−、−C −、−CH2O−、−OCH2−または−COO−であり;
1、Y2、Y3およびY4は、それぞれ相互に独立し、HまたはFであり;
rは、0または1である。
一態様において、X 0 は、F、CF またはOCF である。
−式IVで表わされる化合物は好ましくは以下のものである:
Figure 0004593098
−媒体は一般式IX〜XVで表わされる化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物をさらに含有する:
Figure 0004593098
各式中、R0、X0、Y1、Y2、Y3およびY4はそれぞれ、相互に独立し、上記の意味の一つを有する。X0は好ましくは、F、Cl、CF3、OCF3またはOCHF2である。R0は好ましくは、それぞれ6個までの炭素原子を有するアルキル、オキサアルキル、フルオロアルキルまたはアルケニルである。
−式IXで表わされる化合物は、好ましくは以下のものである:
Figure 0004593098
−媒体は、1種または2種以上の下記式で表わされる化合物をさらに含有する:
Figure 0004593098
式中、R0およびX0は上記定義のとおりである。
−媒体は、1種または2種以上の式E1〜E4で表わされるエステル化合物をさらに含有する:
Figure 0004593098
式中R0は上記定義のとおりである。
−媒体は、1種または2種以上の式C1〜C4で表わされる化合物をさらに含有する:
Figure 0004593098
−全体として、混合物中の式I〜VIIIで表わされる化合物の割合は一緒になって、少なくとも50重量%である。
−全体として、混合物中の式Iで表わされる化合物の割合は、3〜50重量%である。
−全体として、混合物中の式II〜VIIIで表わされる化合物の割合は、20〜80重量%である。
Figure 0004593098
−媒体は、式II、式III、式IV、式V、式VI、式VIIおよび/または式VIIIで表わされる化合物を含有する。
−R0は、炭素原子2〜7個を有する直鎖状アルキルまたはアルケニルである。
−媒体は基本的に、式I〜VIIIで表わされる化合物からなる。
−媒体は、1種または2種以上の一般式XVIで表わされる化合物をさらに含有する:
Figure 0004593098
−I:(II+III+IV+V+VI+VII+VIII)重量比は好ましくは、1:10〜10:1である。
−媒体は基本的に、一般式I〜XVIで表される化合物からなる群から選択される化合物からなる。
−全体として、混合物中の式C1〜C4で表わされる化合物の割合は、好ましくは3〜45重量%、特に好ましくは5〜40重量%、特に5〜30重量%である。
−全体として、混合物中の式E1で表わされる化合物の割合は、好ましくは10〜60重量%、特に好ましくは10〜45重量%、特に15〜40重量%である。
−式IIで表わされる化合物は好ましくは、付属式IIa〜IIdで表わされる化合物から選択される:
Figure 0004593098
−全体として、混合物中の式E2および/またはE3で表わされる化合物の割合は、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは3〜20重量%、特に3〜15重量%である。
−式E4で表わされる化合物の割合は、好ましくは≦20重量%、特に好ましくは≦10重量%である。
慣用の液晶材料と、特に1種または2種以上の式II、式III、式IV、式V、式VI、式VIIおよび/または式VIIIで表わされる化合物と混合されている式Iで表わされる化合物は、比較的少ない割合でさえも、しきい値電圧の低下および小さい複屈折率値をもたらすと同時に、低いスメクティック−ネマティック転移温度を有する広いネマティック相を生じさせ、従って保存寿命を改良することが見出された。1種または2種以上の式Iで表わされる化合物に加えて、1種または2種以上の式IVおよび/または式IXで表わされる化合物、特に式IXaにおいて、X0がFまたはOCF3である化合物を含有する混合物は、好ましいものとして挙げられる。
式I〜VIIIで表わされる化合物は、無色であり、安定であり、また相互におよび他の液晶材料と容易に混和する。
「alkyl」または「alkyl*」の用語は、炭素原子1〜7個を有する直鎖状および分枝鎖状のアルキル基を包含し、好ましくは直鎖状基、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびヘプチルを包含する。炭素原子2〜5個を有する基は特に好適である。
「alkenyl」または「alkenyl*」の用語は、炭素原子2〜7個を有する直鎖状および分枝鎖状のアルケニル基、好ましくは直鎖状基を包含する。特に好適なアルケニル基には、C2−C7−1E−アルケニル、C4−C7−3E−アルケニル、C5−C7−4−アルケニル、C6−C7−5−アルケニルおよびC7−6−アルケニル、特にC2−C7−1E−アルケニル、C4−C7−3E−アルケニルおよびC5−C7−4−アルケニルがある。好適アルケニル基の例には、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニルおよび6−ヘプテニルがある。しかしながら、特に5個までの炭素原子を有する基は好適である。
「フルオロアルキル」の用語は好ましくは、末端フッ素を有する直鎖状基、すなわちフルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシルおよび7−フルオロヘプチルを包含する。しかしながら、別の位置のフッ素も除外されない。
「オキサアルキル」の用語は好ましくは、式Cn2n+1−O−(CH2mで表わされる直鎖状基(式中、nおよびmは、それぞれ相互に独立し、1〜6である)を包含する。好ましくは、n=1であり、およびmは1〜6である。
0およびX0の意味を適当に選択することによって、アドレス時間、しきい値電圧、透過特性曲線の急峻度などを所望の様相で改変することができる。一例として、1E−アルケニル基、3E−アルケニル基および2E−アルケニルオキシ基などは一般に、アルキル基およびアルコキシ基に比較して、より短いアドレス時間、改良されたネマティック相形成傾向および弾性定数K33(ベンド)とK11(スプレイ)とのより大きい比をもたらす。4−アルケニル基および3−アルケニル基は一般に、アルキル基およびアルコキシ基に比較して、より低いしきい値電圧およびより小さいK33/K11値をもたらす。
−CH2CH2−基は一般に、単共有結合に比較して、大きいK33/K11値をもたらす。大きいK33/K11値は、例えば90°のねじれを有するTNセルにおいて、より平坦な透過特性曲線(中間調が得られる)を容易にし、またSTN、SBEおよびOMIセルにおいて、より急峻な透過特性曲線(より大きい時分割比が得られる)を助長し、またその逆も生じる。
式Iで表わされる化合物および式II+III+IV+V+VI+VII+VIIIで表わされる化合物の最適混合比は、所望の性質、式I、式II、式III、式IV、式V、式VI、式VIIおよび/または式VIIIで表わされる成分の選択および存在することができるいずれか別の成分の選択に実質的に依存する。前記範囲内の適当な混合比は、場合毎に容易に決定することができる。
本発明よる混合物中の式I〜XVIで表わされる化合物の総量に制限はない。従って、これらの混合物は、各種性質を最適化する目的で1種または2種以上の追加の成分を含有することができる。しかしながら、アドレス時間およびしきい値電圧に対して見出される効果は一般に、式I〜XVIで表わされる化合物の総濃度が高いほど大きくなる。
特に好適な態様において、本発明による媒体は、式II〜XI(好ましくは、式II、式III、式IVおよび/または式IX、特に式IXa)において、X0がF、OCF3、OCHF2、OCH=CF2、OCF=CF2またはOCF2−CF2Hである化合物を含有する。式Iで表わされる化合物との好ましい相乗効果は、特に有利な性質をもたらす。特に、式Iで表わされる化合物および式IXaで表わされる化合物を含有する混合物は、それらの低いしきい値電圧の点で際立っている。
偏光板、電極基板および表面処理された電極からの本発明によるSTNおよびMLCディスプレイの構造は、この種のディスプレイに慣用の構造に相当する。ここで、「慣用の構造」の用語は広く解釈されるべきであり、また誘導型および改変型のMLCディスプレイの全部を包含し、特にポリ−SiTFTまたはMIMに基づくマトリックスディスプレイ素子、非常に特に半透過型および反射型ディスプレイを包含する。
しかしながら、本発明によるディスプレイとねじれネマティックセルに基づく従来慣用のディスプレイとの間の重要な差違は、液晶層の液晶パラメーターの選択にある。
本発明に従い使用することができる液晶混合物は、それ自体慣用の方法で製造することができる。一般に、主成分を構成する成分中に、有利には高められた温度において、少量で用いられる諸成分の所望量を溶解させる。有機溶媒、例えばアセトン、クロロホルムまたはメタノール中の諸成分の溶液を混合し、充分に混合した後、次いで溶媒を、例えば蒸留により、再度分離することができる。さらにまた、混合物は別の慣用の方法で、例えば同族混合物などの予備混合物を用いるか、または通称、「マルチボトル」法を用い、製造することもできる。
誘電体はまた、当業者にとって公知であり、刊行物に開示されている追加の添加剤を含有することができる。一例として、0〜15%、好ましくは0〜10%の多色染料および/またはカイラルドープ剤を添加することができる。添加される各化合物は、0.01〜6%、好ましくは0.1〜3%の濃度で使用される。しかしながら、液晶混合物中の別種の成分、すなわち液晶化合物またはメソゲン化合物の濃度データは、これらの添加剤の濃度を考慮していない濃度である。
本特許出願書および下記例において、液晶化合物の構造は頭文字で示されており、その化学式への変換は下記表AおよびBに従い達成される。基Cn2n+1およびCm2m+1は全部が、n個またはm個の炭素原子をそれぞれ有する直鎖状アルキル基である;ここでnおよびmは相互に独立し整数であり、好ましくは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10である。表Bのコードは、自明である。表Aには、基本構造にかかわる頭文字のみが示されている。各場合、この基本構造にかかわる頭文字の後に、ダッシュにより分離して、置換基R1、R2、L1およびL2に関するコードが示されている。
Figure 0004593098
好適混合物成分を表AおよびBに示す。
表A:
Figure 0004593098
Figure 0004593098
表B:
Figure 0004593098
Figure 0004593098
Figure 0004593098
Figure 0004593098
1種、2種または3種の式Iで表わされる化合物以外に、1種、2種、3種、4種、5種、6種または7種以上の表Bからの化合物を含有する液晶混合物は、好ましい混合物として挙げられる。
下記例は、本発明を説明しようとするものであり、制限を示すものではない。本明細書全体をとおして、パーセンテージは重量パーセントである。全部の温度は摂氏度で示されている。cl.p.は透明点を表わす。光学異方性△n(589nm、20℃)、流動粘度V20(mm2/秒)および回転粘度γ1(mPa・秒)はそれぞれ、20℃で測定した。
10は10%透過率(基板表面に対して垂直の視野角)にかかわる電圧を表わす。△εは誘電異方性を表わす(△ε=ε−ε、ここでεは分子長軸に対して平行の誘電率を表わし、およびεはそこに垂直な誘電率を表わす)。電気光学データは、別段の記載がないかぎり、TNセルにおいて第一次極小値で(すなわち、0.5μmのd・△n値で)、20℃において測定した。光学データは、別段の記載がないかぎり、20℃において測定した。
例1−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例2−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例3−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例4−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例5−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例6−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例7−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例8−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例9−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例10−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例11−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例12−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例13−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例14−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例15−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例16−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例17−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例18−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例19−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例20−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例21−低△nTFT混合物
Figure 0004593098
例22−低△nTFT混合物
Figure 0004593098

Claims (14)

  1. 正の誘電異方性を有する極性化合物の混合物を基材とする液晶媒体であって、1種または2種以上の一般式Iで表わされる化合物を含有することを特徴とする、上記液晶媒体:
    Figure 0004593098
    式中、
    Rは、水素であり、もしくは炭素原子1〜15を有し、未置換であるか、1個のCNまたはCF3により置換されていてもよく、または少なくとも1個のハロゲンにより置換されていてもよいアルキル基またはアルケニル基であり、これらの基中に存在する1個または2個以上のCH2 基は、それぞれ相互に独立し、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして、
    −O−、−S−、
    Figure 0004593098
    −CO−、−CO−O−、−O−CO−または−O−CO−O−により置き換えられていてもよく、
    Figure 0004593098
    は、相互に独立し、同一または相違していてもよく、トランス−1,4−シクロヘキサン環またはジオキサン環であり;
    Zは、相互に独立し、同一または相違していてもよく、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−または単結合であり、および
    nは、1または2である、
    ただし、少なくとも1個の環Aは、ジオキサン環である。
  2. 全てのZが単結合であることを特徴とする、請求項1に記載の液晶媒体。
  3. 1個の環Aがジオキサン環であることを特徴とする、請求項1または2に記載の液晶媒体。
  4. Ia〜Ieのいずれかで表わされる化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶媒体:
    Figure 0004593098
    各式中、Rは請求項1に定義されているとおりである。
  5. 1種または2種以上の式Iaで表わされる化合物を含有することを特徴とする、請求項4に記載の液晶媒体
  6. Rが炭素原子1〜7個を有する直鎖状アルキル基または炭素原子2〜7個を有する直鎖状アルケニル基であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の液晶媒体。
  7. 混合物中の式Iで表わされる化合物の割合が全体として、3〜50重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の液晶媒体。
  8. 般式II〜VIIIのいずれかで表わされる化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の液晶媒体:
    Figure 0004593098
    各式中、各基は、下記意味を有する:
    0は、それぞれ9個までの炭素原子を有するn−アルキル、オキサアルキル、フルオロアルキルまたはアルケニルであり;
    0は、F、Cl、炭素原子1〜6個を有するハロゲン化されているアルキル基、炭素原子1〜6個を有するハロゲン化されているアルコキシ基、または炭素原子2〜6個を有するハロゲン化されているアルケニル基であり;
    0は、−C48−、−CF2O−、−OCF2−、−C24−、−CH2O−、−OCH2−または−COO−であり、
    1、Y2、Y3およびY4は、それぞれ相互に独立し、HまたはFであり;
    rは、0または1である。
  9. 0が、F、CF3またはOCF3であることを特徴とする、請求項に記載の液晶媒体。
  10. 混合物中の式II〜VIIIのいずれかで表わされる化合物の割合が全体として、20〜80重量%であることを特徴とする、請求項8またはに記載の液晶媒体。
  11. 混合物中の式I〜VIIIで表わされる化合物の割合が一緒になって全体として、少なくとも50重量%であることを特徴とする、請求項10のいずれか一項に記載の液晶媒体。
  12. 記式で表わされる1種または2種以上の化合物をさらに含有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の液晶媒体:
    Figure 0004593098
    式中、alkylおよびalkyl*は、相互に独立し、同一または相違していてもよく、炭素原子1〜7個を有する直鎖状または分枝鎖状アルキル基である。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の液晶媒体の電気光学用途における使用。
  14. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の液晶媒体を含有する電気光学液晶ディスプレイ。
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