JP2004520495A - 紙塗工組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、水性紙塗工組成物に関する。かかる組成物は、紙に適用され、特に紙の印刷に適している。紙塗工組成物は、0.01〜100重量%の高分枝ポリエステルアミドを含有する。また、本発明は、SMAおよび高分枝ポリエステルアミドの水溶液を少なくとも50℃で加熱する、SMAを含有する本発明の組成物の製造方法にも関する。さらに、本発明は、本発明の組成物で塗被された紙に関する。

Description

【0001】
本発明は、水および固体の重量に対して1〜75重量%の固体含有量で水および固体を含んで成る水性紙塗工組成物に関する。紙に適用されるかかる組成物は、特に、紙の印刷に適している。本発明において紙という場合、ボール紙および印刷可能なフィルムを含むことは明らかである。
【0002】
紙塗工組成物は、Encyclopedia Chemical Technology 4th Ed., Vol 18, pp.35-60, 1996(ISBN0−471−52687−9)から公知のものである。この刊行物によると、慣用的な紙は表面が粗く、高速印刷にあまり適していない。加えて、上質印刷は、しばしば、高光沢を必要し、または、他の場合には、逆に、紙の印刷部および非印刷部の両方においてマット表面を必要とする。このことは多くの紙が塗工されている理由である。印刷可能な紙塗被剤の主な特性は、単に滑らかなまたはマット表面だけはなく、紙を用いて生産された印刷物の高インク吸収性および良い解像度である。さらに、高速印刷工程における高紙張力により紙が裂けることを回避するために、紙の表面強度は十分に高くなければならない。
【0003】
紙塗工組成物は、一般的に、固体含有量が1〜75重量%である水性スラリーである。原則として、これらは、色素、結合剤および他の添加剤も含有する。多くの場合、組成物は、溶液を中性にするためにアンモニウム塩を含有する。
【0004】
紙塗工組成物は、一般的に、塗工ナイフを用いて紙に適用される。この工程を望むように進行させるために、組成物は若干の粘度を必要とする。あまりに高い粘度は、膨脹性により、塗工ナイフの下に高い剪断力を誘発し、したがって、組成物を適用できる速度が減少する。あまりに高い水分含有量により生じるあまりに低い粘度は、乾燥時間が長くなるために工程が遅くなる。低粘度が紙塗工剤中に残存する低分子量化合物を添加することにより生じる場合、一般的に、このことは紙塗工剤の特性に悪影響を及ぼす。
【0005】
本発明の目的は、紙に適用した後に紙塗工組成物の特性に影響を与えることなく低粘度を有する塗工組成物を提供する。
この目的は、紙塗工組成物が、0.01〜100重量%(固体重量に対して)の高分枝ポリエステルアミドを含有することにより達成される。
これにより、紙に適用される塗工組成物のインク吸収率、解像度および表面強度のような特性を減少させることなく、紙塗工組成物は、実質的に、より低い粘度を有することができる。
【0006】
本明細書でハイブラン(Hybrane)(登録商標)とも称される高分枝ポリエステルアミドは、骨格にエステル基および少なくとも1つのアミド基を含有し、少なくとも800g/molの数平均モル質量を有する直鎖または分枝鎖の縮合重合体であることは明らかである。好ましくは、高分枝ポリエステルアミドは、800〜15,000g/molのモル質量を有する。好ましくは、紙塗工組成物は、式(1):
【化1】
Figure 2004520495
[式中、
Yは、
【化2】
Figure 2004520495
(C−C20)(シクロ)アルキルまたは(C−C10)アリール、H、A−OR
【化3】
Figure 2004520495
であり、
Dは、置換または非置換の、(C−C24)アリールまたは(シクロ)アルキル脂肪族ビラジカルであり、
は、
【化4】
Figure 2004520495
(式中、
は、Xが少なくとも1回繰り返して存在し、
【化5】
Figure 2004520495
で終了する)
であり、および
、R、R、R、RおよびRは、互いに独立して、H、(C−C10)アリールまたは(C−C)(シクロ)アルキルラジカルから選択され、nは1〜4であり、ORは、ヒドロキシ官能モノマー、オリゴマーまたはポリマー由来であり、ここに、Rは、H、アリール、アルキル、シクロアルキルまたはポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリテトラヒドロフランまたはナイロンオリゴマーのラジカルであってもよく、RおよびRは、互いに独立して、ヘテロ原子により置換されていても、置換されていなくてもよい(C−C10)アリール基またはヘテロ原子により置換されていても、置換されていなくてもよい(C−C28)アルキル基の群から選択され、C(O)R10は、モノマー、オリゴマーまたはポリマー単官能カルボン酸由来である。nが1である場合、エステル化が最も速くなるので、好ましくは、nは1である]
で示される高分枝ポリエステルアミドを含有する。
【0007】
ハイブランの調製は、WO−A−99/16810、WO−A−00/58388およびWO−A−00/56804に記載されているような公知の方法で行う。これらの公報は、ハイブランを、環状無水物またはジカルボン酸とアルカノールアミン、好ましくは、ジ(アルカノールアミン)とを反応させることにより調製することを記載している。ハイブランの調製に関する他の方法は:
a)ヒドロキシまたはアミン官能モノマー、オリゴマーまたはポリマーと、第1のモル過剰の環状カルボン酸無水物とを接触させ、酸官能エステル、それぞれ、酸官能アミドおよび環状カルボン酸無水物の混合物を形成すること;
b)混合物と、第1のモル過剰に対して第2のモル過剰のアルカノールアミンとを接触させること;
による。
【0008】
高分枝ポリエステルアミドの調製に適当なジカルボン酸は、C−C24(シクロ)アルキル、アリールまたは(シクロ)アルキル−アリールラジカル由来のジカルボン酸である。
ジカルボン酸は、飽和であっても、または不飽和であってもよい。ジカルボン酸の例としては、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、コハク酸またはグルタル酸が挙げられる。
適当な環状無水物は、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水マレイン酸、無水(メチル)コハク酸および無水グルタル酸である。
好ましくは、アルカノールアミンは、ジ(アルカノール)アミン、より好ましくは、ジ−β−アルカノールアミンである。例としては、ジイソブタノールアミンおよびジイソプロパノールアミンが挙げられる。
【0009】
本発明の組成物の利点は、組成物が優れた保水性を有することである。このことにより、本発明の組成物は、公知の組成物よりも高い固体含有量を有することができ、これにより色素が紙に染み込み、高い不透明性を誘発することを防ぐ。
保水性は、色素および結合剤と接触して水を保持する組成物の能力の尺度である。組成物からの水が紙により吸収される速度が非常に高い場合、組成物を用いた時に、例えば、結合剤の移動、色素の浸透、光沢および不透明性の減少、ならびにインクの浸透度の増加のような問題が生じる。
【0010】
本発明の組成物のさらなる利点は、組成物が蛍光増白剤の活性化に適していることである。
本発明の組成物のさらなる別の利点は、組成物を紙に有効に適用することができなくなるような粘度の増加なしに、固体含有量を増加させることができることである。
本発明の組成物の別の利点は、組成物を紙に適用しうる速度を増加させることができることである。
【0011】
本発明の次の利点は、アンモニウム塩も含有する塗工組成物に関する。アンモニウム塩を含有する公知の組成物の欠点は、しばしば、浸透性のアンモニア臭気を放つことが知覚されることである。本発明の組成物を含むアンモニア塩は、アンモニア臭気を放つことが全く、または、あまり知覚されない。
【0012】
本発明の組成物の次の利点は、ハイブランを容易に修飾することができ、組成物の特性を簡単に変更できることである。組成物の疎水性を増加させる方法は、C−C22カルボン酸で、ハイブランのヒドロキシル基を、部分的にエステル化することによる方法である。好ましくは、C−C16カルボン酸をこの方法に用いる。疎水性を増加させる第2の方法は、ハイブランの調製に用いる環状無水物を変更することによる方法である。例えば、完全に無水コハク酸に基くハイブラン中の無水コハク酸を、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水フタル酸または無水アルケニルコハク酸により部分的に置換することにより、疎水性は大幅に増加する。
また、疎水性を増加させるこの2つの方法は組み合わせることもできる。
また、環状無水物および置換基の選択は、組成物の水溶性、乳化性および分散性、フィルム形成特性、表面張力およびレオロジー特性およびそれで作られた紙塗工剤に影響を及ぼす。
【0013】
本発明の組成物は、0.01〜100重量%の高分枝ポリエステルアミドを含有する。0.01重量%よりも少ない量では、粘度の減少は極めてわずかである。好ましくは、本発明の印刷用紙組成物は、0.01〜50重量%の高分枝ポリエステルアミドを含有する。50重量%を超えるポリエステルアミドを有する組成物はいくらかの粘性を有することが見出された。
本発明で重量パーセントを用いる場合、特記しない限り、これは紙塗工組成物の総固体含有量に対する重量パーセントである。
【0014】
種々の型の紙塗工組成物、例えば、サイジング組成物、塗工組成物およびインクジェット塗工組成物が知られている。
この適用に関連して、サイジング組成物は、80重量%を超えるでんぷんおよび相対的に少量の、例えば15重量%未満のポリマーを含有する組成物であることは明らかである。
好ましくは、本発明のサイジング組成物は4〜6重量%のハイブランを含有する。
塗工組成物は、1〜99重量%の色素を含有する組成物であることは明らかである。かかる組成物は、一般的には、色素を一緒に保持し、紙への粘着を担う結合剤を含む。好ましくは、本発明の組成物は、70〜90重量%の色素を含有する。ハイブランの粘度減少効果は、特に、色素の高含有量領域で最も高くなる。好ましくは、塗工組成物は、0.2〜1.0重量%のハイブラン、より好ましくは0.2〜0.4重量%のハイブランを含有する。
【0015】
でんぷんは、しばしば、SBR共重合体または三元重合体よりも安価な結合剤として用いられる。しかしながら、でんぷんの欠点は、強力な膨脹性を示すことである。これは、高い剪断速度で粘度が増大することを意味する。このことにより、紙塗工組成物を適用できる速度が制限される。意外にも、この度、本発明の塗工組成物中のハイブランの存在が、粘度を減少させるだけでなく、でんぷんを含有する組成物の膨脹性も減少させることを見出した。
【0016】
インクジェット塗工組成物は、15重量%を超えるポリマーを含有する紙塗工組成物であることは明らかである。インクジェット塗工用の公知の組成物において用いられるポリマーの例としては、ポリビニルピロリドン(PVP)、SBR、でんぷん、ポリビニルアルコールおよびそれらの組み合わせが挙げられる。これらの公知の組成物に用いられる平均モル質量は、一般的には、600,000g/molよりも高い。公知の組成物の欠点は、これらの組成物が膨脹性を示すことである。結果として、紙をこれらの組成物で塗工することは、高くとも200〜300m/分の速度に制限される。インクジェット塗工組成物中の公知のポリマーの代替物としてのハイブランの使用の利点は、1000m/分以上にまで及ぶ塗工速度が可能になることである。本発明のインクジェット塗工組成物のさらなる利点は、瞬時に乾燥し、50重量%未満のハイブラン含有率で不粘着性であり、固体含有量をより多くすることができ、全く黄変をも示さないことである。
【0017】
紙塗工組成物の組成の固定基準は存在しない。色素および結合剤に加えて、頻繁に紙塗工組成物に用いられる成分は、でんぷん、分散剤、蛍光増白剤用の増量剤、消泡剤、脱気剤、着色剤、殺生剤、疎水性を増大させる薬剤および組成物のレオロジー特性に影響する薬剤である。
頻繁に用いられる色素の例としては、炭酸カルシウム、タルク、カオリン(kaolin)、ベントナイトおよび二酸化チタンが挙げられる。
結合剤に関しては、でんぷんまたは大豆粉のような天然ポリマーを用いて作られるか、または合成ポリマーを用いて製造される。合成ポリマーとしては、スチレン−ブタジエン(SBR)共重合体または三元重合体、バールテート(versatate)、スチレンアクリレートおよび酢酸ビニルを用いて製造される。また、2つまたはそれ以上の結合剤の混合物を用いても製造される。
頻繁に用いられるでんぷん種の例としては、ポテトでんぷん、トウモロコシでんぷんおよび小麦でんぷんが挙げられる。
【0018】
頻繁に用いられる分散剤は、例えば、石鹸およびポリアクリル酸誘導体である。
疎水性を増加させるために頻繁に用いられる薬剤は、例えば、ステアレート、アルケニルダイマー、コハク酸アルケニル無水物およびワックスである。
レオロジー特性に影響を与えるために頻繁に用いられる薬剤の例としては、大豆蛋白、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸およびポリアクリレートが挙げられる。
【0019】
紙塗工組成物のpHは変化させることができるが、一般的には、組成物は塩基性である。好ましくは、本発明の組成物のpHは、7〜10である。
本発明の組成物の固体含有量は、広範囲内、例えば、固体および水の重量に対して、1〜75重量%の範囲で変更することができる。
好ましくは、本発明のサイジング組成物は6〜10重量%、本発明の塗工組成物は35〜70重量%、およびインクジェット塗工組成物は15〜60重量%の固体含有量を有し、ここに、すべての重量パーセントは固体および水の重量に対するものである。
【0020】
本発明の組成物の製造は、通例の方法、例えば、T.W.R. Dean Ed. PITA, Bury, 1997(ISDN9530227−0−6)の「Essential Guide to Aqueous Coatings of Papers and Board」に記載の方法で行う。成分を別の成分に加える順番は重要ではない。したがって、例えば、ハイブランを紙塗工組成物に加えるのは、色素の前後どちらでもよい。好ましくは、ハイブランは色素の直後に加える。
【0021】
好ましい組成物は、本発明の組成物が、スチレンおよび無水マレイン酸のモノマー単位を含むポリマー(SMA)または該ポリマーの誘導体を含有することを特徴とする。また、該誘導体は塩を包含することも明らかである。このことにより、本発明の組成物は、低粘度を有し、さらに、頑丈で柔軟性のあるフィルムを形成することができる。さらに、好ましい組成物を用いて製造された紙塗工剤は、少なくとも360DPIの印刷解像度を可能にし、さらに、カラーインクを結合的に定着させ、特に、深紅色、黄色、緑色および黒色を結合的に定着させて、優れた色再現性を与える。本発明のSMA含有組成物の他の利点は、より良いフィルム形成、保水性および紙への粘着性、ならびに、乾燥時間がより短いことである。また、加えて、インクの持ちおよび塗工の持ちが強力に改善される。
【0022】
SMAポリマーの平均モル質量は、広範囲であり、例えば、3000〜400,000g/molの範囲内で変化させることができる。好ましくは、本発明の組成物は、30,000〜150,000g/molのモル質量を有するSMAを含有する。スチレンモノマー単位と無水マレイン酸単位間の比は、広範囲であり、例えば、0.1:1〜15:1の範囲内で変化させることができる。好ましくは、本発明の組成物は、スチレンモノマー単位と無水マレイン酸単位間の比が、2.5:1〜3:1の範囲であるSMAを含有する。
【0023】
ハイブランの量とSMAの量の比、ならびに、それぞれポリエステルアミドおよびSMAポリマーの組成は、本発明の組成物の疎水性に大きな影響を与える。
好ましくは、高速プレ塗工工程により紙に適用するのに適した紙塗工組成物は、0.1〜0.3重量%のハイブランおよび0.1〜0.3重量%のSMA誘導体を含有する。SMA誘導体としては、TOPCHIMからのPRETOP85から作られる。
【0024】
また、本発明は、本発明のSMA含有組成物の製造方法に関する。この組成物の上記した利点は、特に、少なくとも50℃でSMAまたはSMA誘導体の水溶液を加熱することにより得られることを見出した。
10〜80重量%のアクリレートエマルジョンを含有する本発明の組成物が特に優れている。かかる組成物で製造された塗工剤は、非常に改善された疎水性を有することができる。
【0025】
また、本発明は、気密性でハロゲン不含の再パルプ化可能な塗工剤に関する。
公知の気密性塗工剤において、紙は、一般的に、ハロゲン含有塗工剤で塗工されている。かかる気密性塗工紙の不利点は、ハロゲン含有化合物が存在するために、再処理できないことである。
気密性で再パルプ化可能な塗工剤の製造に関して、50重量%〜100重量%の高分枝ポリエステルアミド含有する組成物が好ましく、より好ましくは、かかる組成物1〜50重量%の疎水性付与剤を含有する。疎水性付与剤の例としては、ワックスおよびパラフィンが挙げられる。
かかる本発明の水性組成物で塗工された紙の利点は、気密性で、ハロゲン不含の再パルプ化可能な塗工剤を得るために用いることができる。
また、本発明は、本発明の水性組成物でコートされた紙に関する。
【0026】
実施例および比較実験
実施例1
ハイブランを、WO−A−99/16810、WO−A−00/68388およびWO−A−00/56804に記載の方法を用いて製造した。構成成分の型および量を変化させた。ハイブランを形成する構成成分のモル比を表1に示す。また、これらの比から、化学量論により、得られたハイブランの数平均モル質量を決定する。
塗工組成物をISDN9530227−0−6に示されている方法に従って製造した。基本的な組成を表2に示す。すべての処方において、0.2重量%のハイブランを加えた。これらの組成物の粘度を、フィンテック社(Fintech)のACAV A2高剪断粘度計で測定した。結果を図1に示し、系列番号(2〜6)は表1の最後の列の番号に対応する。
【0027】
比較実験1
表2の組成を用いて、ハイブランを30,000のK値を有する11.2gの湿潤(2.8gの乾燥)ピロリドンに置き換えて、製造した。測定した粘度は、「系列1」として図1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 2004520495
【0029】
【表2】
Figure 2004520495
【0030】
広範囲の剪断速度に関して図1に示した結果から、本発明の組成物は公知の組成物と比較して低粘度を有することが明らかである。
【0031】
【表3】
Figure 2004520495
【0032】
実施例2
でんぷん含有水性塗工組成物でのハイブランの影響を明らかにするため、本発明のハイブラン含有水性組成物(S1200、組成に関しては表1を参照のこと)および表3の組成に基くハイブラン不含組成物(比較実験2)を製造した。両方の場合での固体含有量は、固体および水の総重量に対して69重量%であった。
【0033】
【表4】
Figure 2004520495
ACAV A2高剪断粘度計で測定した剪断速度を表4に示し、図2にプロットする。
【0034】
【表5】
Figure 2004520495
【0035】
【表6】
Figure 2004520495
これは、明らかに、でんぷん含有塗工組成物において、高剪断速度領域での、ハイブランの粘度減少効果を示している。
【0036】
比較実験3
表5に示した成分を、表に示した順番で、水および色素(CaCOおよびカオリン)の撹拌混合物に加える。得られた組成物は、公知のトップコート処方の一例である。
【0037】
【表7】
Figure 2004520495
【0038】
比較実験4:SMA含有組成物
この比較実験において、SMA誘導体を比較実験3の組成物に加えた。その組成を表6に示す。
【0039】
【表8】
Figure 2004520495
【0040】
実施例3:ハイブランおよびSMA含有組成物
この実施例により、ハイブランS1520(その組成に関しては、表1を参照のこと)と、モル質量125,000g/molおよびスチレン:無水マレイン酸比3:1(トップブラン(Topbrane)125−SL152)の共重合体に基くSMA誘導体との1:1混合物の、トップコート組成物の剪断下での粘度への影響を示す。その組成は表7に示す。本発明の組成物のブルックフィールド粘度は、SMAだけを含有する組成物のものよりも高いにもかかわらず、高い剪断速度での粘度は、実質的に、ハイブランを用いていない比較実験3および4のものよりも低い(表8を参照のこと)。
この粘度の向上は、調合物の固体濃度の増加にかかわらず達成された。加えて、この組成物で塗工された試験紙の表面は、公知の組成物と比較して、改善された接触角を有する。
【0041】
【表9】
Figure 2004520495
【0042】
【表10】
Figure 2004520495

Claims (13)

  1. 水および固体の重量に対して1〜75重量%の固体含有量で水および固体を含んで成る水性紙塗工組成物であって、0.01〜100重量%(固体重量に対して)の高分枝ポリエステルアミドを含有することを特徴とする組成物。
  2. 0.01〜50重量%の高分枝ポリエステルアミドを含有する請求項1記載の組成物。
  3. ポリエステルアミドが少なくとも800g/molの数平均モル質量を有する1〜2いずれかに記載の組成物。
  4. 1〜99重量%の色素を含有する請求項1〜3いずれか1項記載の組成物。
  5. 70〜99重量%の色素も含有する請求項4記載の組成物。
  6. 0.01〜15重量%の高分枝ポリエステルアミドを含有し、でんぷんも含有する請求項1〜3いずれか1項記載の組成物。
  7. SMAまたはSMA誘導体も含有する請求項1〜6いずれか1項記載の組成物。
  8. SMAまたはSMA誘導体の存在下で高分枝ポリエステルアミドを加熱することにより得ることができる請求項6記載の組成物。
  9. アクリル酸エマルジョンも含有することを特徴とする請求項1〜8いずれか1項記載の組成物。
  10. SMAおよび高分枝ポリエステルアミドの水溶液を少なくとも50℃で加熱することを特徴とする請求項7または8記載の組成物の製造方法。
  11. 請求項1〜9いずれか1項記載の組成物で塗被された紙。
  12. 紙の印刷適性を改善するための請求項1〜5いずれか1項記載の組成物の使用。
  13. 気密性再パルプ化可能紙またはボール紙の製造のための、組成物が50〜100重量%の高分枝ポリエステルアミドを含有する請求項1記載の化合物の使用。
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