JP2004520459A - ゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
【0050】
透明性と耐衝撃性に優れるゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法を提供すること。また、透明性と耐衝撃性に優れており、さらに光沢にも優れるゴム変性スチレン系共重合透明樹脂を提供すること。
【解決手段】
【0051】
スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体の存在下で、スチレン系モノマーと(メタ)アクリレートモノマーとをグラフト共重合する工程を含むゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、透明性と耐衝撃性に優れるゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法に関し、特に、スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体の存在下で、スチレン系モノマーと(メタ)アクリレートモノマーとをグラフト共重合する工程を含む、透明性と耐衝撃性に優れるゴム変性スチレン系共重合透明樹脂を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
耐衝撃性を向上させたゴム変性熱可塑性スチレン系樹脂は、ゴム重合体の存在下でスチレン系モノマーをグラフト共重合して得られる。しかし、従来のゴム変性スチレン系樹脂は、樹脂中に分散されたゴム粒子のためにスチレン系樹脂が有する長所の一つである透明性を失い、その用途が制限されてきた。
【0003】
ゴム変性スチレン系樹脂に透明性を付与するための方法としては、例えば、ヨーロッパ公開特許公報第0703252号、日本国特開平5−54484号、平4−180907号に、ゴム重合体の存在下でスチレン系モノマーと(メタ)アクリレート系モノマーとをグラフト共重合する方法が開示されている。
【0004】
しかし、前記方法で製造されたゴム変性スチレン系透明樹脂において、グラフトされたゴム粒子の形態は主にサラミ構造をしており、ごくまれにオニオン構造またはコア−シェル構造をしている。ゴム粒子の形態は、ゴム重合体の粘度、分子量、及びスチレン骨格含有率に影響を受け、反応器の撹拌速度とグラフト率に依存する。一般に、サラミ構造の粒子形態を有するゴム変性スチレン系透明樹脂は耐衝撃性が優れているが、コア−シェル構造のものより透明性に劣る。樹脂の透明性はゴム粒子の大きさが小さいほど有利であり、またコア−シェル構造の粒子はサラミ構造の粒子より有利である。さらに、コア−シェル構造のゴム変性スチレン系樹脂は光沢に優れていることが知られている。しかし、このような構造の透明樹脂は耐衝撃性が著しく劣る。オニオン構造は、サラミ構造とコア−セル構造との中間の耐衝撃性を有する。
【0005】
日本国特開平10−72512号には、サラミ構造で小粒子径のものを得る技術が開示されている。しかし、この技術も透明性に劣るという問題点を有している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、透明性と耐衝撃性に優れるゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の他の目的は、透明性と耐衝撃性に優れており、さらに光沢にも優れるゴム変性スチレン系共重合透明樹脂を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明は、スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体の存在下で、スチレン系モノマーと(メタ)アクリレートモノマーとをグラフト共重合する工程を含む、透明性と耐衝撃性に優れており、さらに光沢にも優れるゴム変性スチレン系共重合樹脂の製造方法を提供する。製造されるゴム変性スチレン系共重合透明樹脂中のゴム粒子は、オニオン構造とコア−シェル構造の両構造を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
本発明は、スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体の存在下で、スチレン系モノマーと(メタ)アクリレートモノマーとをグラフト共重合する工程を含む、透明性と耐衝撃性に優れており、さらに光沢にも優れるゴム変性スチレン系共重合樹脂の製造方法を提供する。樹脂中のゴム粒子は、オニオン構造とコア−シェル構造の二重構造を有する。
【0011】
この目的を達成するために、本発明は、a)スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体を、スチレン系モノマーと(メタ)アクリレートモノマーとの混合モノマーに溶解して原料混合溶液を製造する工程;
b)2基以上の反応器が直列に連結した連続重合装置の第1反応器内で、前記a)の原料混合溶液をグラフト共重合させる工程;
c)前記b)工程の共重合体を第2又はそれ以上の反応器に連続供給してグラフト共重合させる工程;及び
d)前記c)工程の共重合体の揮発分を除去し、ペレット化する工程を含むゴム変性スチレン系共重合樹脂の製造方法を提供する。
【0012】
さらに、本発明は、a)スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体3乃至15重量部を、
1)スチレン系モノマー30乃至60重量部、及び
2)(メタ)アクリレートモノマー40乃至70重量部を含む混合物100重量部に溶解して原料混合溶液を製造する工程;
b)2基以上の反応器が直列に連結した連続重合装置の第1反応器内で、前記a)の原料混合溶液を120〜145℃でグラフト共重合させる工程;
c)前記b)工程の共重合体を第2又はそれ以上の反応器に連続供給して、重合率が60〜90%になるまでグラフト共重合させる工程;及び
d)前記c)工程の共重合体の揮発分を除去し、ペレット化する工程を含むゴム変性スチレン系共重合樹脂の製造方法を提供する。
【0013】
本発明のゴム変性スチレン系共重合樹脂は、マトリックス樹脂中のゴム粒子がオニオン構造とコア−シェル構造との二重構造を有する場合に透明性と耐衝撃性に優れており、さらに光沢も良好である。一般に、ゴム変性スチレン系樹脂から得られるサラミ構造の粒子は透明性に劣り、コア−シェル構造の粒子は耐衝撃性に劣る。オニオン構造の粒子は、サラミ構造とコア−シェル構造の中間の耐衝撃性を有するが、コア−シェル構造に比べて透明性に劣る。反面、オニオン構造とコア−シェル構造が同時に存在する場合には、透明性と耐衝撃性の両方が良好である。
【0014】
前記a)工程において、スチレン骨格含有率が30〜50%であるブロック又はランダム共重合体を用いることができる。スチレン骨格含有率が30%未満であったり50%を超える場合には、ゴムの粒子構造がオニオン構造とコア−シェル構造の二重構造を示さず、透明性と耐衝撃性の均衡が取れない。スチレン骨格含有率が30%未満であると透明性が著しく低下し、スチレン骨格含有率が50%を超えると耐衝撃性が低下する。
【0015】
また、25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエン共重合体は、透明性と耐衝撃性に優れ、オニオン構造とコア−シェル構造の二重構造を有する。
【0016】
前記a)工程における混合溶液中のスチレン−ブタジエン共重合体の量は、a)1)スチレン系モノマーとa)2)(メタ)アクリレートモノマー、又は溶媒との混合物を基準として3〜15重量部であることが好ましい。共重合体が3重量部未満であると、製造される樹脂の耐衝撃性が著しく低下し、15重量部を超えると透明性が低下する。
【0017】
前記a)1)のスチレン系モノマーは、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチルスチレン、i−ブチルスチレン、及びt−ブチルスチレンのようなアルキルスチレン、o−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、及びm−クロロスチレンのようなハロゲン化スチレンからなる群より選択されるモノマーの一つである。これらの中でスチレンが好ましい。前記a)2)の(メタ)アクリレートモノマーは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択される一つである。これらの中で、メチルメタクリレートとn−ブチルアクリレートとを混合して用いることが好ましい。
【0018】
本発明の原料溶液中のa)1)スチレン系モノマーとa)2)(メタ)アクリレートモノマーの重量比は、30〜60:40〜70であることが好ましい。透明性は、スチレン−ブタジエン共重合体の屈折率と、a)1)スチレン系モノマーとa)2)(メタ)アクリル酸エステルモノマーとの共重合体の屈折率を調節することによって達成することができる。
【0019】
本発明の製造方法において、ゴム変性スチレン系共重合樹脂は、通常の重合に用いられる重合開始剤、溶媒、連鎖移動剤、可塑剤、酸化防止剤、離型剤、潤滑剤、又は紫外線吸収剤を添加して製造することができる。
【0020】
詳しくは、重合開始剤は、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのパーオキシケタール類;ジ−t−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなどのジアルキルパーオキシド類;ジベンゾイルパーオキシドなどのジアシルパーオキシド類;t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどのパーオキシエステル類;シクロヘキサノンパーオキシドなどのケノンパーオキシド類;及び2,2´−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物;からなる群より選択される少なくとも1種である。グラフト率を高め、ゴム粒子の平均粒径を小さくすることができる有機過酸化物を用いることが好ましい。
【0021】
溶媒は、共重合溶液の粘性を低くするため原料モノマー100重量部に対して10〜25重量部用いられ、トルエン、エチルベンゼン、キシレンからなる群より選択される。
【0022】
連鎖移動剤は、ゴム変性スチレン系共重合樹脂の重量平均分子量を調節するために用いられ、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、及びα−メチルスチレンダイマーからなる群より選択される。
【0023】
本発明で用いられる重合工程は、連続又はバッチ塊状重合、溶液重合、又は塊状−懸濁重合が可能であり、生産性と品質の均一性、及び樹脂の純度の関係から、連続塊状重合又は溶液重合が好ましい。
【0024】
ゴム粒子の平均粒径が1.2μm以下の場合に透明性が優れており、透明性及び耐衝撃性の関係からゴム粒子の平均粒径は0.4〜0.8μmが好ましい。
【0025】
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲を限定するわけではない。
【0026】
実施例1
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(25℃での5%トルエン溶液粘度39cp、スチレン骨格含有率40%)7重量部、スチレン35重量部、メチルメタクリレート30重量部、n−ブチルアクリレート3重量部、及びエチルベンゼン25重量部を含む原料混合溶液を調製した後、重合開始剤として1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.03重量部、及び連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン0.05重量部をこれに添加した。
【0027】
原料混合溶液を4基の反応器が直列に連結された連続重合装置中で連続的にグラフト共重合した。該重合装置入口での温度は125℃、出口での温度は145℃であった。
【0028】
230℃、20torr以下の揮発分除去槽中で残存モノマーと溶媒を除去した後、ペレット化してゴム変性スチレン系共重合樹脂を得た。
【0029】
前記方法で得られた樹脂の電子顕微鏡(TEM)写真の分析結果、樹脂中のゴム粒子はオニオン構造とコア−シェル構造との二重構造であった。
【0030】
実施例2
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(25℃での5%トルエン溶液粘度20cp、スチレン骨格含有率35%)7重量部、スチレン35重量部、メチルメタクリレート30重量部、n−ブチルアクリレート3重量部、及びエチルベンゼン25重量部を含む原料混合溶液を使用した以外は、実施例1と同様の方法でゴム変性スチレン系共重合樹脂を製造した。
【0031】
前記方法で製造した樹脂の電子顕微鏡(TEM)写真の分析結果、樹脂中のゴム粒子はオニオン構造とコアシェル構造との二重構造であった。
【0032】
実施例3
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(25℃での5%トルエン溶液粘度30cp、スチレン骨格含有率30%)7重量部、スチレン35重量部、メチルメタクリレート30重量部、n−ブチルアクリレート3重量部、及びエチルベンゼン25重量部を含む原料混合溶液を使用した以外は、実施例1と同様の方法でゴム変性スチレン系共重合樹脂を製造した。
【0033】
前記方法で製造した樹脂の電子顕微鏡(TEM)写真の分析結果、樹脂中のゴム粒子はオニオン構造とコアシェル構造との二重構造であった。
【0034】
実施例4
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(25℃での5%トルエン溶液粘度39cp、スチレン骨格含有率40%)5重量部、スチレン35重量部、メチルメタクリレート30重量部、n−ブチルアクリレート3重量部、及びエチルベンゼン25重量部を含む原料混合溶液を使用した以外は、実施例1と同様の方法でゴム変性スチレン系共重合樹脂を製造した。
【0035】
前記方法で製造した樹脂の電子顕微鏡(TEM)写真の分析結果、樹脂中のゴム粒子はオニオン構造とコアシェル構造との二重構造であった。
【0036】
実施例5
4基の反応器が直列に連結された連続重合装置に原料混合溶液を供給する際の重合装置入口での温度を120℃、出口の温度を137℃にした以外は、実施例1と同様の方法でゴム変性スチレン系共重合樹脂を製造した。
【0037】
前記方法で製造した樹脂の電子顕微鏡(TEM)写真の分析結果、樹脂中のゴム粒子はオニオン構造とコアシェル構造との二重構造であった。
【0038】
比較例1
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(25℃での5%トルエン溶液粘度33cp、スチレン骨格含有率22%)7重量部、スチレン35重量部、メチルメタクリレート30重量部、n−ブチルアクリレート3重量部、及びエチルベンゼン25重量部を含む原料混合溶液を使用した以外は、実施例1と同様の方法でゴム変性スチレン系共重合樹脂を製造した。
【0039】
前記方法で製造した樹脂の電子顕微鏡(TEM)写真の分析結果、樹脂中のゴム粒子はサラミ構造であった。
【0040】
比較例2
スチレン−ブタジエンブロック共重合体(25℃での5%トルエン溶液粘度40cp、スチレン骨格含有率65%)7重量部、スチレン35重量部、メチルメタクリレート30重量部、n−ブチルアクリレート3重量部、及びエチルベンゼン25重量部を含む原料混合溶液を使用した以外は、実施例1と同様の方法でゴム変性スチレン系共重合樹脂を製造した。
【0041】
前記方法で製造した樹脂の電子顕微鏡(TEM)写真の分析結果、樹脂中のゴム粒子はコア−シェル構造であった。
【0042】
実施例1〜5及び比較例1、2で得たゴム変性スチレン系共重合樹脂の物性を下記a)〜e)の方法で測定した。その結果を表1に示す。
【0043】
a)ゴム粒子の平均粒径:ゴム変性スチレン系共重合樹脂0.5gをメチルエチルケノン100mlに溶解し、コルターカウンター(Beckman Coulter社、LS230)を用いてゴム粒子の平均粒径を測定した。
【0044】
b)粒子の形態:透過電子顕微鏡(TEM、Joel社、JEM−1010)を用いて観察した。試料はオスミウムテトロキサイドで処理した後、ミクロトームを用いて超薄層切断試験片を作製した。
【0045】
c)ヘイズ値:厚さ3mmの試験片を製作し、ASTM1003の手順に基づいて測定した。
【0046】
d)透過率:厚さ3mmの試験片を製作し、ASTM1003の手順に基づいて測定した。
【0047】
e)アイゾッド衝撃強度:12.7×64×6.4mmの試験片を製作し、ASTM D256の手順に基づいて測定した。
【0048】
【表1】
Figure 2004520459
【0049】
表1に示されているように、オニオン構造及びコア−シェル構造の二重構造は本発明の実施例1〜5で得られ、その樹脂は優れた透明性と耐衝撃性を示す。しかし、比較例1で製造された共重合樹脂はサラミ構造を有し、透明性に劣る。比較例2で得られた樹脂はコア−シェル構造だけの粒子を有しており、耐衝撃性に劣る。

Claims (8)

  1. スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体の存在下で、スチレン系モノマーと(メタ)アクリレートモノマーとをグラフト共重合する工程を含むゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。
  2. a)スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体を、スチレン系モノマーと(メタ)アクリレートモノマーとの混合モノマーに溶解して原料混合溶液を製造する工程;
    b)2基以上の反応器が直列に連結した連続重合装置の第1反応器内で、前記a)の原料混合溶液をグラフト共重合させる工程;
    c)前記b)工程の共重合体を第2又はそれ以上の反応器に連続供給してグラフト共重合させる工程;及び
    d)前記c)工程の共重合体の揮発分を除去し、ペレット化する工程;
    を含む請求項1記載のゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。
  3. a)スチレン骨格含有率が30〜50%であり、かつ25℃での5%トルエン溶液粘度が20〜40cpであるスチレン−ブタジエンブロック又はランダム共重合体3乃至15重量部を、
    1)スチレン系モノマー30乃至60重量部、及び
    2)(メタ)アクリレートモノマー40乃至70重量部を含む混合物100重量部に溶解して原料混合溶液を製造する工程;
    b)2基以上の反応器が直列に連結した連続重合装置の第1反応器内で、前記a)の原料混合溶液を温度120〜145℃でグラフト共重合させる工程;
    c)前記b)工程の共重合体を第2又はそれ以上の反応器に連続供給して、最終重合率が60〜90%になるまでグラフト共重合させる工程;及び
    d)前記c)工程の共重合体の揮発分を除去し、ペレット化する工程;
    を含む請求項1記載のゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。
  4. 前記ゴム変性スチレン系樹脂中に分散されるゴム粒子が、オニオン構造とコア−シェル構造の二重構造を有する請求項1〜3のいずれかに記載のゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。
  5. 前記スチレン系モノマーが、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチルスチレン、i−ブチルスチレン、及びt−ブチルスチレンのようなアルキルスチレン、o−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、及びm−クロロスチレンのようなハロゲン化スチレンからなる群より選択されるものである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。
  6. 前記(メタ)アクリレートモノマーが、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択されるものである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。
  7. 前記重合方法が、連続又はバッチ塊状重合、溶液重合、及び塊状−懸濁重合からなる群より選択される方法である請求項1記載のゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。
  8. 前記ゴム変性スチレン系共重合透明樹脂中に分散されるゴム粒子の平均粒径が1.2μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のゴム変性スチレン系共重合透明樹脂の製造方法。
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