JP2004519379A - 特に自動車のガラス板を掃除するためのワイパブレード - Google Patents

Abstract

特に自動車の、ガラス板の掃除に役立つワイパブレードが提案される。ワイパブレード（１０）は、バンド状に細長い、ばね弾性的な支持エレメント（１２）を有しており、その、ガラス板に面した下方のバンド面（２２）に、ガラス板に当て付け可能な、細長い、ゴム弾性的なワイパ条片（２４）が配置されており、かつその上方のバンド面（１６）に、支持エレメントの縦方向に延びる、走行風主流動方向（矢印５２）に面した流動面（５４）を備えた、弾性的な材料から成る風そらせ条片（４２）がある。特に有利なかつ安価に製作することのできるワイパブレードは、風そらせ条片が、横断面で見て、２つの、共通なベース（４６）から発散にている、このベースにおいて互いに結合されている脚部（４８，５０）を有しており、それらの自由な、ガラス面（１４）に面した端部は、ワイパブレードに支えられていると、かつ更に、一方の脚部（５０）に流動面（５４）が構成されており、かつ風そらせ条片（４２）の横断面のプロフィールがその全体の長さにわたって同じであると、生じる。

Description

【０００１】
背景技術
ばねバンド状の支持エレメントを備えたワイパブレードにおいては、支持エレメントは、ワイパブレードにより拭われる全体のワイパ領域にわたって、ワイパアームにより及ぼされるワイパブレード圧着圧力をガラス板に可及的に均一に分配することを保証するようにする。負荷されていない支持エレメントの相応する、形状を与える湾曲によって−要するにワイパブレードが単にその両方の端部をもってだけ、ガラス板に接触しているときに−ワイパブレードの運転の間に完全にガラス板に当て付けられるワイパ条片の端部はその場合緊張せしめられる支持エレメントによって、球面状に湾曲せしめられている自動車ガラス板の曲率半径が各ワイパブレード位置において変化する場合でも、ガラス板に向かって負荷される。ワイパブレードの湾曲は要するに、ワイパ領域内で拭うべきガラス板において測定された最も強い湾曲よりも、幾分が強くなければならない。それは、ワイパ運転の間にワイパ条片若しくはその、ガラス板に接触するワイパリップが常に特定の力でガラス板を押さなければならないからである。支持エレメントはこれにより、従来のワイパブレードにおいて実行されているような、２つのワイパ条片内に配置されているばねレールを備えた高価な支持構造体を代用する（ＤＥ−ＯＳ １５ ０５ ２５７）。それは支持エレメントは圧着圧力の分配のほかに、ゴム弾性的なワイパ条片の必要な横補強を生ぜしめるからである。公知のワイパブレードにおいては、すなわち、１つのワイパアームから主湾曲材に及ぼされる、ガラス板に向けられた接触力は２つのかぎ爪湾曲材に伝達され、かつこれらのかぎ爪湾曲材から４つのかぎ爪を介して、ゴム弾性的なワイパ条片に分配される。このワイパブレードの両方のばねレールは主として、ワイパブレードがその縦延びに対して横方向にガラス板上をしゅう動せしめられるときに、かぎ爪の間でワイパ条片の横補強を行う。
【０００２】
本発明は、請求項１の上位概念によるワイパブレードから出発する。この形式の公知のワイパブレード（ＤＥ １９７ ３６ ３６８．７）においては、ワイパブレードはいわゆる風そらせ条片を備えており、これにより高い走行速度において生ずる、流動に基づく、ガラス板からのワイパブレードの持ち上がり傾向に対して、ガラス板に向けられた力成分が反対作用せしめられる。このために風そらせ条片は、振子ワイパ運転の際に生ずる、走行風により主として負荷される前面を有しており、この前面は流動面として構成されている。風そらせ条片の横断面はほぼ直角三角形の形状を有しており、その直角を挟む一方の辺が支持エレメントに面しており、かつその斜辺は流動面を形成している。流動面は、ワイパブレードの振子しゅう動面若しくはガラス板の表面と鋭角を形成している。利用される三角形プロフィールは、風そらせ条片を製作するために、比較的に極めて多くの材料を必要とし、このことはワイパブレードのために費用を大きくする。これに加えて、ワイパブレードの重量が、望ましくなく著しく増大せしめられる。振子ワイパ運転の際に加速すべき、増大せしめられた質量は、すなわち、より強い駆動装置並びに高価な、これに後置された振子伝動装置の構成を必要とする。更に、このように形成されたワイパ条片のプロフィールに基づく曲げ強度によって、支持エレメント若しくはワイパブレードの作業特性が損なわれることがある。
【０００３】
発明の利点
請求項１の必須構成要件を備えた本発明によるワイパブレードにおいては、風そらせ条片の重量は、角度プロフィールの横断面形状によって、著しく減少せしめられる。これに加えて、材料節減のほかに、動かされる質量の減少も生じ、これから得られる駆動装置及び振子伝動装置の構成に関する利点が得られる。更に、風そらせ条片の曲げ剛性が減少せしめられ、これによりワイパブレード支持エレメントの曲げ特性及びばね特性に対する支持エレメントの影響が減少せしめられる。この風そらせ条片は、高価な形状形成において、射出部分としても、また簡単かつ安価な押し出し法でも、製作することができる。
【０００４】
本発明の展開において、風そらせ条片の両方の脚部の間に、それらの共通のベースから間隔をおいて、少なくとも１つの、これらの脚部を安定にする支持手段が配置されている。これによって、風そらせ条片の製作のために比較的に柔らかい材料を使用する場合でも、ある程度の補強が達成され、この補強は、高い流動負荷の場合にも、風そらせ条片の必要な形状安定性を生ぜしめる。
【０００５】
合目的的にはこの場合、支持手段は、両方の脚部と結合された、風そらせ条片の縦方向に延びる壁によって形成され、この壁は場合によっては風そらせ条片の全体の長さにわたって延びることができる。
【０００６】
支持エレメントが、２つのばねレールを含み、これらのばねレールはその都度、これらのばねレールに所属する、ワイパ条片の互いに逆の側の縦側面に向かって縁が開いた縦溝内に位置し、かつ外側の縁条片をもってこれらの縦溝から突出している場合には、支持手段は支持エレメントから間隔をおいて位置せしめられている。これによって、ワイパ条片と支持手段との間にスペースが生じ、このスペース内で支持エレメントの上方にある、ワイパ条片の範囲が延びることができる。このスペースを相応して寸法決めする場合に、このようにしてワイパ条片と風そらせ条片との間の不所望な摩擦が回避される。
【０００７】
本発明思想の別の構成では、風そらせ条片がその脚部の自由な端部に、その都度、かぎ爪状の突出部を備えており、これらの突出部は、支持エレメントの外側の縁条片を少なくとも部分的にぴったりとつかんでいる。したがって、風そらせ条片を外側の縁範囲において係止し、若しくはこれらの縁範囲において縦方向にしゅう動させることが可能である。これによって、風そらせ条片と支持エレメントとの間に接着結合を行う必要はない。このような接着結合はその剛性によって、満足し得るワイパ結果を達成するのに必要な、支持エレメントのフレキシビリティーを不都合に限定することがある。
【０００８】
この場合、風そらせ条片が２成分構成部材として構成されており、その、かぎ爪状の突出部を備えた縦範囲は、ベースにより近い縦範囲よりも、硬い材料から成っているのが、有利なことがある。この形式で、突出部を備えた、風そらせ条片の縦範囲は、支持エレメントと風そらせ条片との間の固定に関して特に有利であると分かった材料から製作することができ、これに対し、流動面を備えた、風そらせ条片の範囲は、風そらせ条片に対する別の要求を考慮した材料から製作することができる。
【０００９】
このように構成されたワイパブレードにおいては、より硬い縦範囲からより柔らかい縦範囲への移行が壁の範囲内で行われていると、有利なことがある。
【００１０】
本発明の他の実施形では、特定の用途の場合に、風そらせ条片及びワイパ条片が一体の構造部分を形成しており、この構造部分は縦通路により貫通されていて、この縦通路内に、一体のばねバンドとして構成されている支持エレメントが位置しており、かつ更に支持エレメントの上方のバンド面に面した通路壁が、風そらせ条片の両方の脚部の間に配置されている支持手段を形成していると、有利なことがある。本発明によるワイパブレードのこのような構成は特に安価に組み立てることができる。それは風そらせ条片がワイパ条片と一緒に、一体に製作されていて、かつこれにより特定の組み立てステップを省略することができるからである。
【００１１】
支持エレメントの両方のバンド面に面した、縦通路の壁面が、バンド面に接触する縦リブを備えていると、支持エレメントの縦通路内への浸入が、摩擦面の減少によって、著しく容易になる。
【００１２】
風そらせ条片とワイパ条片とをつかむ一体の構造部分を備えたワイパブレードにおいては、構造部分が、横断面で見て、３つの、互いに固く結合された縦条片範囲を有しており、これらの縦条片範囲のうち、ワイパ条片はガラス板に接触可能であり、かつ縦通路を有しているベース条片と結合されており、かつベース条片の、ワイパ条片とは逆の側に、風そらせ条片が配置されている。このようにして生じた３つの条片範囲はその都度、これらの条片範囲に課されている要求に応じて構成することができる。
【００１３】
この場合、構造部分の条片範囲の少なくとも１つが、他の条片範囲の材料の硬さとは異なる硬さの材料から成っていると、極めて有益であることができる。この形式で、使用されるべき材料を個々の条片範囲のその都度の課題に関して最適化することが可能である。
【００１４】
ベース条片に課された課題によって、ベース条片が、風そらせ条片よりも硬い材料から成っていると、理に適っている。この場合、より硬い材料からより柔らかい材料への移行が、縦通路の、支持エレメントの、上方のバンド面に面した壁の範囲内で行われていると、有利であることができる。
【００１５】
満足し得るワイパ結果を達成するために、ワイパ条片が、ベース条片よりも柔らかい材料から成っていると、理に適っている。
【００１６】
この場合、より柔らかい材料からより硬い材料への移行が、ワイパ条片の根範囲内で行われていると、製作技術上の利点が生じる。
【００１７】
ワイパ作業の間に、雪，氷などのような、押しずらされる材料の硬い締め付けを回避するために、横断面で見て、ベース条片がワイパ条片に向かって先細になっている。
【００１８】
接続装置をワイパブレードに固定して、この接続装置によって、ワイパブレードを被駆動のワイパアームに接続し得るようにするために、風そらせ条片の縦中心区分に、この装置を受容するための切り欠き部が配置されている。この切り欠き部は、風そらせ条片の中心の中間区分を後から切り取ることによって、形成することができる。別個の風そらせ条片を備えたワイパブレードにおいては、しかしながら、風そらせ条片を、縦方向で見て、２部分から構成し、したがって、接続装置の両側に、風そらせ条片のそれぞれ一方の半部が支持エレメント上に取り付けられているようにすることも、考えられる。
【００１９】
合目的的に、風そらせ条片及びベース条片はが可とう性のプラスティックから製作されている。
【００２０】
実施例の説明
本発明の展開及び構成の別の利点は、図面に示した実施例の以下の説明に記載されている。
【００２１】
図１に示したワイパブレード１０はバンド状に細長い、ばね弾性的な、１部分あるいは複数の部分から成る支持エレメント１２を有し、これは負荷されていない状態では縦方向で湾曲せしめられている。拭うべきガラス板１４とは逆の側の、凸面の、上方若しくは外方のバンド面１６（図１及び２）には、その中心区分において例えば面状にバンド面１６に接触する接続装置１８が配置されており、この接続装置によって、ワイパブレード１０が、自動車の車体に沿って案内されている被駆動のワイパアーム２０と解離可能に結合されている。ガラス板に面した、湾曲した支持エレメント１２の凹面の、下側若しくは内側のバンド面２２には細長い、ゴム弾性的なワイパ条片２４が配置されており、これは支持エレメント１２に対して縦軸線平行に延びている。ワイパアームの自由な端部には詳細に図示していない対応接続手段が設けられており、これはワイパブレードの接続装置１８とヒンジのように協働する。ワイパアーム２０ひいてはまたワイパブレード１０は、拭うべきガラス板に向かって矢印２６の方向に負荷されており、このガラス板の拭うべき表面は図１において鎖線１４によって示されている。鎖線はガラス板表面の最も強い湾曲を示しているので、明確に分かるように、その端部１０′をもってガラス板１４に接触している、まだ負荷されていないワイパブレード１０の湾曲は最大のガラス板湾曲よりも強い。ワイパブレードは−負荷されていない状態で−要するにガラス板に対して凹面の経過を有している。圧着圧力（矢印２６）の下で、ワイパブレード１０はその、ワイパ作業を行うワイパリップ２８をもって、その全体の長さにわたって、ガラス板表面１４に接触し、かつ伸長位置に近い作業位置に移行する。この場合、バンド状の、ばね弾性的な支持エレメント１２内に張力が構成され、これは、ワイパ条片２４若しくはワイパリップ２８のその全体の長さにわたっての、自動車ガラス板１４への規定どおりの接触を生ぜしめる。普通は球面状に湾曲せしめられているガラス板は球表面の１つの区分をなしていないので、ワイパブレード１０はワイパアーム２０に対して、そのワイパ運動（二重矢印３０）の間に、常にガラス板表面１４のその都度の位置及び経過に適合し得なければならない。したがって、接続装置のヒンジ軸線を中心とする振動運動（二重矢印３２）を可能にする、ワイパアーム２０とワイパブレード１０との間の関節的な結合が必要である。
【００２２】
以下においては、ところで、本発明によるワイパブレード１０の特別な構成を図２に示した第１の実施形によって詳細に説明する。
【００２３】
本発明によるワイパブレードの図２に示した実施形はワイパ条片２４を有し、このワイパ条片はその両方の、互いに向き合った、互いに逆の縦側面に、それぞれ１つの互いに向き合った縦溝３４を備えており、これらの縦溝は縦側面に向かって縁が開いている。縦溝３４内にはそれぞれ１つのばねレール３６が配置されており、その幅は縦溝３４の深さよりも大きい。両方のばねレール３６は支持エレメント１２に所属している。ばねレールはその都度その外方の縦縁範囲若しくは縁条片３８をもって、縦溝３４から突出している。両方のばねレール３６をその縦溝３４内で規定どおりに固定することは、端部キャップ４０（図１）によって行われる。更に、接続装置１８（図１）は、ばねレール３６をその縦溝３４内で固定するために、寄与することができる。支持エレメントの、そのワイパリップ２８とは逆の側のバンド面において、ワイパ条片１０は、２つの部分片４１から成る風そらせ条片４２を備えており、これらの部分片の間のすき間６５内でワイパアーム２０のための接続装置１８が支持エレメント上に座着している。風そらせ条片４２の作用する範囲はその都度、端部キャップ４０から接続装置１８（図１）に延びている。風そらせ条片４２は弾性的な材料、例えばプラスティック、から製作されている。風そらせ条片は大体において三角形の横断面を有しており、これにより−横断面で見て−２つの、共通のベース４６から発散する、ベースにおいて互いに結合されている脚部４８，５０が生じ、これらの脚部のうち、脚部５０は、その外面に走行風主流動方向５２に面した、凹面にされた流動面５４を備えている（図２）。両方の脚部４８及び５０は、その自由な、ガラス板１４に面した端部をもって、ワイパブレード若しくは支持エレメント１２の縦縁範囲３８に支えられている。このために、これらの脚部はかぎ爪状の突出部５６をもって、ぴったりと、少なくとも部分的に縦縁範囲３８をつかんでいる。これらの脚部は、要するに、一面では支持エレメント１２の上方のバンド面１６に支えられており、かつ突出部５６をもってその都度支持エレメントの下方のバンド面２２をつかんでいる。風そらせ条片４２を組み立てるために、風そらせ条片は、ワイパ条片２４と１つにまとめられた、支持エレメント１２のばねレール３６上に差しはめられ、したがって縦縁範囲３８は風そらせ条片４２のかぎ爪状の突出部５６により、ぴったりと、つかまれる。弾性的な材料から成る風そらせ条片４２が、高い走行風速度ひいては高い風圧においても、必要な安定性を有しているようにするために、風そらせ条片４２の両方の脚部４８，５０の間に、その共通のベース４６から間隔をおいて、これらの脚部を安定にする支持手段が配置されている。実施例では、この支持手段は、両方の脚部４８，５０と結合されている壁５８によって形成されている。
【００２４】
更に図２が示すように、風そらせ条片４２は、２つの、互いに異なる材料から成る縦範囲６２及び６４を有している。これらの材料は互いに異なった硬さを有している。実施例では、−風そらせ条片の主たる課題を流動面５４をもって果たす−縦範囲６４は、特にかぎ爪状の突出部５６を有していて、支持エレメント１２における風そらせ条片４２の固定に役立つ縦範囲６２よりも柔らかい材料から製作されている。この場合、より硬い縦範囲６２からより柔らかい縦範囲６４への移行は壁５８の範囲内で行われている。一般に、壁５８は、かぎ爪状の突出部５６若しくは支持エレメント１２から間隔をおいて、支持エレメントと両方の脚部４８，５０の共通のベース４６との間に配置されており、支持エレメントと壁５８との間に切り欠き部６０が生じ、この切り欠き部は、ワイパ条片２４の、支持エレメントの上方にある条片ストリップ２５のためのスペースを提供する。これによって、ワイパ作業を妨害する、ワイパ条片２４と風そらせ条片４２若しくはその壁５８との間の接触が回避される。以上述べた２物質より成る風そらせ条片４２はその全体の長さにわたって一定不変のプロフィールを有している。したがって、風そらせ条片は特に安価にいわゆる多物質押し出し法で製作することができる。
【００２５】
図３に示した本発明によるワイパブレード１１０は、図２に示したワイパブレードと特に、風そらせ条片１１２及びワイパ条片１１４が固くベース条片１３０と結合されていることによって、異なっている。要するに、ただ１つの条片状の構造部分１１６が生じ、そのベース条片範囲は縦通路１１８により貫通されていて、縦通路は、一体のばね弾性的なバンドとして構成されている支持エレメント１２０を受容するために役立つ。この縦通路は、支持エレメント１２０の両方のバンド面１２２も、また両方の縦縁１２３も、取り囲んでいる。バンド面に面した通路壁において、通路壁は複数の縦切り欠き部１２４を備えており、したがってこれらの縦切り欠き部の間に、バンド面１２２に接触する縦リブ１２６が生ずる。これによって、支持エレメント１２０の縦通路１１８内への挿入が容易になる。ベース条片１３０の、ガラス板１１４に面した下面には、ガラス板に当て付け可能な、ワイパリップ１２８を備えたワイパ条片１１４が配置されている。ベース条片は−横断面で見て−ワイパ条片１１４に向かって先細になっており、したがってガラス板１４に向かって傾斜した壁が生じ、このことは、氷結したあるいは湿雪で覆われたガラス板の拭い取りの場合に特に有利である。ベース条片１３０の、ワイパ条片１１４とは逆の側の、上方の面において、その流動面１４０を備えた風そらせ条片１１２が配置されている。風そらせ条片はやはり縦中空室１４２を有しており、この縦中空室は、次のように、すなわち、縦中空室と縦通路１１８との間に、このようにして形成された、共通のベース１３４からガラス板１４に向かって発散している脚部１３６，１３８を結合している壁１４４が残されるように、配置されている。壁は風そらせ条片１１２の両方の脚部１３６，１３８を安定化する。その下面において、縦リブ１２６の一部分が配置されている。更に、構造部分１１６の３つの条片範囲１１２，１２８，１３０のそれぞれは、異なった材料から製作されている。これによって、その都度の材料特性を次のように、すなわち、その都度の範囲に課された種々の要求に対して考慮し得るように、選ぶことが可能である。例えば、１つの条片範囲の硬さ値は、別の条片範囲の硬さ値と異なることができる。特に、ベース条片１３０が、風そらせ条片１１２及び又はワイパ条片１１４よりも硬い材料から成っていると、有利である。より硬い材料からより柔らかい材料への移行はこの場合、合目的的には、安定化壁１４４の範囲若しくはワイパ条片１１４がベース条片１３０内に移行しているところの、ワイパ条片の根範囲１４６内で、行われる。要するに、２つの互いに隣り合っている条片範囲１１２と１３０との間、若しくは１３０と１１４との間に、移行範囲が生じる。この移行範囲の正確な位置は、技術者がケースバイケースで、−その都度ワイパブレードに課されている特別な要求を考慮して−確定する。
【００２６】
図３に示したワイパブレード１１０の実施形では、構造部分１１６は先ず支持エレメント１２０と同じ長さを有している。構造部分１１６を支持エレメントに縦方向で固定するために、支持エレメントはその両方の端部にそれぞれ１つの切り欠き部を備えており、したがって支持エレメント１２０の両方の端部範囲は露出せしめられており、かつ端部キャップ４０の係止のために接近可能である。更に、風そらせ条片１１２はその中央区分に、原理において図１のすき間６５に相応しているすき間を備えている。この切り欠き部の深さは、この実施形において支持エレメント１２０が露出せしめられ、かつこれにより接続装置１８の組み立てのために準備されるように、定められている。この実施形においては、このすきま６５が「水ジェット切断」との名称で公知の方法で取り付けられると、特に合目的的であると分かった。
【００２７】
風そらせ条片１１２及びワイパ条片１１４も、またベース部分１１６も、その全体の長さにわたって一定不変のプロフィールを有しており、かつしたがって特に安価に、いわゆる押し出し法で製作することができる。この場合、これらの部分をいわゆる多物質押し出し法で製作するのが、全く合目的的である。必要な長さ片の切断は−図２に示した実施形におけるように−必要に応じて行われる。
【００２８】
すべての実施例に共通なことは、風そらせ条片４２若しくは１１２が横断面で見て２つの、共通のベース４６若しくは１３４から発散しいている、このベースにおいて互いに結合されている脚部４８，５０若しくは１３６，１３８を有しており、これらの脚部の自由な、ガラス板１４に面した端部はワイパブレードに支えられており、一方の脚部５０若しくは１３８に流動面５４若しくは１４０が構成されており、かつ風そらせ条片の横断面のプロフィールがその全体の長さにわたって同じであることである。更に両方の実施例では、両方の脚部４８，５０若しくは１３６，１３８と風そらせ条片４２若しくは１１２との間に、共通なベース４６若しくは１３４から間隔をおいて、少なくとも１つの脚部を安定化する支持手段が配置されており、この支持手段は、両方の脚部を結合する、風そらせ条片の縦方向に延びる壁５８若しくは１４４によって形成されており、この壁は風そらせ条片の全体の長さにわたって延びることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明によるワイパブレードの、ワイパアームを鎖線で示した、斜視図を示す。
【図２】
図１の線ＩＩ−ＩＩに沿ったワイパブレードの拡大した横断面図を示す。
【図３】
本発明によるワイパブレードの他の実施例における、図２に示した配置を示す。
【符号の説明】
１０ ワイパブレード、 １０′ 端部、 １２ 支持エレメント、 １４ ガラス板、 １６ バンド面、 １８ 接続装置、 ２０ ワイパアーム、 ２２ バンド面、 ２４ ワイパ条片、 ２５ 条片ストリップ、 ２６ 矢印、 ２８ ワイパリップ、 ３０ 矢印、 ３２ 矢印、 ３４ 縦溝、 ３６ ばねレール、 ３８ 縁条片、 ４０ 端部キャップ、 ４１ 部分片、 ４２ 風そらせ条片、 ４４ 中空室、 ４６ ベース、 ４８ 脚部、 ５０ 脚部、 ５２ 走行風主流動方向、 ５４ 流動面、 ５６ 突出部、 ５８ 壁、 ６０ 切り欠き部、 ６２ 縦範囲、 ６４ 縦範囲、 ６５ すき間、 １１０ ワイパブレード、 １１２ 風そらせ条片、 １１４ ワイパ条片、 １１６ 構造部分、 １１８ 縦通路、 １２０ 支持エレメント、 １２２ バンド面、 １２３ 縦縁、 １２４ 縦切り欠き部、 １２６ 縦リブ、 １２８ ワイパリップ、 １３０ ベース条片、 １３４ ベース、 １３６ 脚部、 １３８ 脚部、 １４０ 流動面、 １４２ 縦中空室、 １４４ 壁、 １４６ 根範囲

Claims (20)

1. 特に自動車のガラス板（１４）を掃除するためのワイパブレード（１０）であって、バンド状に細長い、ばね弾性的な支持エレメント（１２）を備え、この支持エレメントの、ガラス板に面した下方のバンド面（２２）に、ガラス板に当て付け可能な、ゴム弾性的なワイパ条片（２４）が縦軸線平行に配置されており、かつこの支持エレメントの上方のバンド面（１６）に、支持エレメントの縦方向に延びる、走行風主流動方向（矢印５２）に面した流動面（５４；１４０）を備えた、弾性的な材料から成る風そらせ条片（４２；１１２）が位置している形式のものにおいて、
   風そらせ条片が、横断面で見て共通のベース（４６；１３４）から分岐する、このベースにおいて互いに結合されている２つの脚部（４８，５０；１３６，１３８）を有しており、一方の脚部（５０；１３８）の外面には、流動面（５４；１４０）が構成されており、かつ風そらせ条片の横断面のプロフィールはその全長にわたって同じであることを特徴とする、特に自動車のガラス板を掃除するためのワイパブレード。
2. 風そらせ条片（４２；１１２）の両方の脚部（４８，５０；１３６，１３８）の間に、それらの共通のベース（４６；１３４）から間隔をおいて、これらの脚部を安定にする少なくとも１つの支持手段（５８；１４４）が配置されていることを特徴とする、請求項１記載のワイパブレード。
3. 支持手段が、両方の脚部（４８，５０；１３６，１３８）と結合された、風そらせ条片（４２；１１２）の縦方向に延びる壁（５８；１４４）によって形成されていることを特徴とする、請求項２記載のワイパブレード。
4. 壁（５８；１４４）が風そらせ条片（４２；１１２）の全長にわたって延びていることを特徴とする、請求項３記載のワイパブレード。
5. 支持エレメント（１２）が、２つのばねレール（３６）を含み、これらのばねレールはそれぞれ、これらのばねレールに対応した、ワイパ条片（２４）の互いに逆の側の長辺に向かって縁が開いた縦溝（３４）内に位置し、かつ外側の縁条片（３８）をもって前記縦溝から突出しており、かつ支持手段（５８；１４４）は支持エレメント（１２）から間隔をおいて位置決めされていることを特徴とする、請求項２から４までのいずれか１項に記載のワイパブレード。
6. 風そらせ条片（４２）がその脚部（４８，５０）の自由な端部に、それぞれかぎ爪状の突出部（５６）を備えており、これらの突出部は、支持エレメント（１２）の外側の縁条片（３８）に少なくとも部分的に適合するように係合していることを特徴とする、請求項５記載のワイパブレード。
7. 風そらせ条片（４２）が２成分構成部材として構成されており、その、かぎ爪状の突出部（５６）を備えた縦範囲は、ベース（４６）により近い縦範囲よりも硬い材料から成っていることを特徴とする、請求項１から６までのいずれか１項に記載のワイパブレード。
8. より硬い縦範囲からより柔らかい縦範囲への移行が壁（５８）の範囲内で行われていることを特徴とする、請求項７記載のワイパブレード。
9. 風そらせ条片（１１２）及びワイパ条片（１１４）が一体の構造部分（１１６）を形成しており、この構造部分は縦通路（１１８）により貫通されていて、この縦通路内に、有利には一体のばねバンドとして構成されている支持エレメント（１２０）が位置しており、かつ支持エレメントの上方のバンド面（１２２）に面した通路壁が、風そらせ条片（１１２）の両方の脚部（１３６，１３８）の間に配置されている支持手段を形成していることを特徴とする、請求項２から４までのいずれか１項に記載のワイパブレード。
10. 支持エレメント（１２０）の両方のバンド面（１２２）に面した、縦通路（１１８）の壁面が、バンド面（１２２）に接触する縦リブ（１２６）を備えていることを特徴とする、請求項９記載のワイパブレード。
11. 前記構造部分（１１６）が、横断面で見て互いに固く結合された３つの縦条片範囲を有しており、これらの縦条片範囲のうち、ワイパ条片（１１４）はガラス板（１４）に接触可能でありかつ縦通路（１１８）を有しているベース条片（１３０）と結合されており、ベース条片の、ワイパ条片とは逆の側に風そらせ条片（１１２）が配置されていることを特徴とする、請求項９又は１０記載のワイパブレード。
12. 構造部分（１１６）の条片範囲（１１２，１１４，１３０）の少なくとも１つが、他の条片範囲の材料の硬さとは異なる硬さの材料から成っていることを特徴とする、請求項１１記載のワイパブレード。
13. ベース条片（１３０）が、風そらせ条片（１１２）よりも硬い材料から成っていることを特徴とする、請求項１２記載のワイパブレード。
14. より硬い材料からより柔らかい材料への移行が、支持エレメント（１２０）の上方のバンド面（１２２）に面した縦通路（１１８）の壁（１４４）の範囲内で行われていることを特徴とする、請求項１３記載のワイパブレード。
15. ワイパ条片（１１４）が、ベース条片（１３０）よりも柔らかい材料から成っていることを特徴とする、請求項１２から１４までのいずれか１項に記載のワイパブレード。
16. より柔らかい材料からより硬い材料への移行が、ワイパ条片（１１４）の根元範囲（１４６）内で行われていることを特徴とする、請求項１５記載のワイパブレード。
17. 横断面で見て、ベース条片（１３０）がワイパ条片（１１４）に向かって先細になっていることを特徴とする、請求項１１から１６までのいずれか１項に記載のワイパブレード。
18. 風そらせ条片（４２；１１２）の縦中心区分に、駆動されるワイパアーム（２０）を接続するための装置（１８）を取り付けるための切り欠き部（６５）が配置されていることを特徴とする、請求項１から１７までのいずれか１項に記載のワイパブレード。
19. 風そらせ条片（４２；１１２）がフレキシブルなプラスティックから製作されていることを特徴とする、請求項１から１８までのいずれか１項に記載のワイパブレード。
20. ベース条片（１３０）がフレキシブルなプラスティックから製作されていることを特徴とする、請求項１１から１９までのいずれか１項に記載のワイパブレード。