JP2004511386A - 乗物用暖房空調設備 - Google Patents
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Abstract
本発明は、流体力学にしたがって蒸発器(10)と、加熱要素(12)(14)と、ファンと、種々の空気吹出しチャンネル(2)(4)(6)と、少なくとも上記蒸発器(10)のそばに配置される空気流を制御する手段(20)とを備える、乗物用暖房空調設備に関する。異なる位置の空気流制御手段においては、異なる方向の空気が、上記暖房空調設備の一部を横切ることが可能であり、これにより、更なる構造量を必要とすることなく、上記蒸発器に関する迂回チャンネルを作り出すことが可能となる。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、暖房空調設備、特に乗物用暖房空調設備に関する。
【0002】
(背景技術)
慣例上、上記のような暖房空調設備は、蒸発器と、ヒータ本体と、ファンとを備えており、空気が、継続的に上記蒸発器およびヒータ本体を通り抜けて、処理された後に、種々の空気吹出しダクトによって、所望の位置へ放散されるようになっている。自動車においては、たとえば、足元で選択された処理済みの空気を、ダッシュボードに放散するか、ダッシュボードの上側で、フロントガラスの方へ向けて放散することが望ましい。
【0003】
近年、異なる空気吹出しダクトにおいて、異なる温度レベルとする試みがなされている。これは、空気の流れを制御する手段を用いるか、または空気処理装置を制御することによって達成される。
【0004】
未処理の新しい空気を、任意に乗物のキャビンに導けるようにしたいという要求から、新しい空気に対して、さらに通風ダクトを設けるという試みが行われている。この通風ダクトは、通常は空調設備全体を迂回するか、または部分的に空調装置の内側に沿って延びており、そのため、設備全体が必要とする建設量が増大したり、作業の妨げになったりしている。
【0005】
別の一般的な要求としては、乗物のキャビンに空気を供給することができると同時に、最小限のファン力を維持し、たとえば乗物のエンジンがオフの時に、キャビン内を快適な温度に維持すること、または少なくともキャビン内の温度を、自由に調節できるようにしたいということがある。
【0006】
(発明の開示)
本発明の目的は、上述した要求を考慮した上で、設備費ができる限り少ないか、または設備量の追加をまったく必要としない暖房空調設備を提供することである。
【0007】
本発明によると、上記目的は、特許請求の範囲の請求項1記載の特徴を有する暖房空調設備によって達成される。好ましい改善点は、上記請求項1に従属する請求項に記載されている。
【0008】
本発明は、蒸発器と、ヒータ本体と、ファンと、種々の空気吹出しダクトと、上記蒸発器のそばに配置された少なくとも1つの空気流を制御する手段とを有する、特に乗物用の暖房空調設備であって、流体力学的観点から、上記蒸発器を迂回するとともに、空気吹出しダクトに通ずる空気の通路であって、空気流を制御する手段が閉鎖された場合には、別の方向を向いた少なくとも複数の区分ごとに、上記空気流が横切るようになされている空気通路を開閉できるようになっている暖房空調設備を提供するものである。
【0009】
言い換えると本発明は、暖房空調設備の内側のスペースを、2つの目的を兼ねるように用いることを提案している。すなわち、1つは、暖房空調設備の従来の目的のため、もう1つは、蒸発器を通過しない空気通路として用いるものである。この構成により、特に容積を追加することなく、蒸発器を通過しない空気の通路を供給することが可能となり、このようにして、最小限のファン力のみで、供給された空気を、上記通路を通して導くことが可能となる。
【0010】
本発明による設備は、また、空気が上記蒸発器の中を進むとともに、これを通り過ぎて進ませるように使用することが可能である。
【0011】
好ましい形態の実施例においては、蒸発器を迂回する空気の通路は、空気流を制御する手段によって開放することが可能であり、上記空気流を制御する手段が閉鎖されると、空気は実質的に直角の角度で、少なくとも複数の区分において、上記通路を横切ることが可能である。
【0012】
例としては、空気は、従来の暖房空調設備のように、連続して蒸発器を通過し、その後、ヒータ本体を通過し、その後、フロントガラスに給気する拡散器の方へ向けて、実質的に上向きに偏向される。ここで、たとえばダッシュボード内の上記拡散器へ新しい空気を導くために、上記新しい空気が上向きに走る上記ダクトを、実質的に水平に通過することができれば、このスペースは、結果的に2つの目的を兼ねた形で使用されることになる。
【0013】
この設備内のその他のスペースもまた、従来の作動モードにおいて、たとえば水平に延びるスペースにより、足元に給気するために用いられる1つ以上のダクトの方へ空気が導かれるように、異なる方向において、対応する態様で使用することが可能であることは明らかである。
【0014】
別の好ましい形態の実施例においては、蒸発器を迂回する空気流を制御する手段によって開放することが可能である空気通路は、上記空気流を制御する手段が閉鎖されると、実質的に上記空気流を制御する手段が開放された場合に取られる方向とは反対の方向に、空気が横切ることができる。
【0015】
このような形態の実施例に関しては、通常の動作の間、空気を上向きに運ぶようになされているダクトは、たとえば未処理の空気、または少なくとも蒸発器を迂回する空気を、乗物の下部へ導くために使用される。
【0016】
上記異なる方向が、垂直であるのか、そうではないのかなどといったこととは関係なく、上記空気流を制御する手段は、その閉鎖位置において、関係するダクト部分の壁の一部を形成していても構わない。
【0017】
上記空気流を制御する手段は、蒸発器の上側の、特に空気吹出しダクトの1つの近くに設けると都合がよい。このような構成によると、ファンから吹出し位置までの最も短いルートを設定することができ、その結果、このルートに沿って進む少なくとも若干の空気については、流量の損失、または圧力の急落が最小限に抑えられるようになる。
【0018】
また、空気流を制御する手段によって開放することが可能である、蒸発器を迂回する空気通路にとっては、空気処理装置を介して進むことなく、少なくとも1つの空気吹出しダクトに直接進むことができるということは、利点である。この特定の通路に対しては、蒸発器を通して、加熱用熱交換器を通して、または存在すると思われるあらゆる加熱器具を通してのいずれにおいても、圧力の急落はない。
【0019】
本発明による暖房空調設備は、少なくとももう1つの別の空気流を制御する手段を有している。上記手段は、蒸発器とヒータ本体との間のスペースの方を向いている空気通路を、開放したり封鎖したりすることができる。この別の空気流を制御する手段により、蒸発器を通過しない空気が、他の異なる空気通路を利用することができるようになる。
【0020】
たとえば2つの空気流、すなわち、蒸発器を通り過ぎて進む空気流と、蒸発器の中を進む空気流とは、流体力学的観点から、蒸発器の後で混合され、種々の拡散器の方へ導かれる空気が、温度に関して、または湿度に関して、もしくは影響を与えるあらゆる場合において調節される。
【0021】
本発明による実施例の1つの好ましい形態においては、空気流を制御する手段によって開放されて、蒸発器を迂回する空気通路は、蒸発器とヒータ本体との間において、別の空気流を制御する手段によって開放される空気の気道を通って延びている。
【0022】
上記蒸発器とヒータ本体との間に、蒸発器を迂回する空気を導くことは、たとえばこのスペースは、通常は他の空気導入要素などによる流れに対する抵抗がまったくなく、とりわけ、正常に暖房/空調が作動している間は、蒸発器上に形成される水滴が、ヒータ本体に作用して、これに損傷を与えるまでになることを避けうるという点において、利点があるといえる。
【0023】
空気流を制御する手段によって開放されることができる、蒸発器を迂回する空気通路内の空気は、本質的にわずかに触れる程度に、蒸発器またはヒータ本体を通り過ぎて進むことが可能であり、これによって、存在するあらゆる残りの暖房作用または冷房作用を、空気処理装置を通る流れによって圧力を急落させることなく、吸収することができる利点が得られる。
【0024】
また、さらに別の空気流を制御する手段を設けて、少なくとも多少の空気が、ヒータ本体を通過するようにすることが好ましい。このために、加熱用熱交換器、たとえばPTC加熱要素といったさらなる加熱装置、および上記要素の1つを通る選択的気道を、連続して通過することが可能となる。
【0025】
したがって、たとえば、エンジンが作動していない場合に、何らかの節電が好都合であると考えられている場合に、ファンを通して空気を供給する上で、低い電力しか必要ではなく、しかも、電気加熱装置手段によって、運転キャビンを予熱することが可能である。
【0026】
最後に、空気流を制御する手段によって開放することができる、蒸発器を迂回する空気通路は、少なくとも、空気が蒸発器を離れる方向と実質的に反対の方向である、少なくとも1つのヒータ本体を通る方向に延びていることが好ましい。
【0027】
したがって、この実施例の形態においては、最小の圧力低下をもって、残留熱を使用すること、および最小の圧力低下をもって、乗物のキャビンを予熱することが期待される。
【0028】
要約すると、本発明の暖房空調設備によると、ファンにおける電力に関して最小限の要件で、建設量を追加する必要なく、キャビン内に空気を供給することができるのである。
【0029】
これと並行する都合のよい現象としては、本発明による暖房空調設備によると、通過していない空気は、常に相対湿度が高いため、キャビン内の湿度を調節することもできるようになる。したがって、たとえば、暖房空調設備が正常に作動している際に、たとえば後部に供給を行う1つのダクトが不要な場合には、このダクトを、蒸発器を迂回する空気の通路として使用することが可能であり、このようにして、キャビン内に水分を導くことが可能である。
【0030】
言い換えると、本発明による暖房空調設備は、通常の暖房空調作動モードに加えて、補助的換気装置、または加熱装置として使用することも可能であり、この場合において、少なくとも蒸発器を通過することなく、多少の空気が、未処理の形で、キャビン内に進入することが可能である。
【0031】
本発明のその他の利点および特徴は、現時点において好ましいと思われる1つの実施例を添付図面を参照しながら説明することにより、明らかとなると思う。
【0032】
(発明を実施するための最良の形態)
図1〜図5は、本発明の好ましい形態の実施例である暖房空調の概略断面図であり、各図においては、蒸発器を迂回するための種々の空気通路が示されている。
【0033】
図1は、図示されないファンを介して空気を供給することができる暖房空調設備の概略断面図である。図示の暖房空調設備は、従来と同様に、蒸発器10と、ヒータ本体12と、電気加熱装置14とを有している。図示の実施例は、PTC(正の温度係数)タイプのものである。
【0034】
この設備は、空気を制御する種々の手段を、さらに包含し、この手段は、全体的または部分的に、混合バルブの形で製造可能であるとともに、バタフライ弁およびシェル弁8の形で図示してある実施例においては、開位置と閉位置とのあらゆる中間位置にある。これにより、種々の空気吹出しダクト2、4、6には、空気が調整できるように供給することが可能である。
【0035】
図示の形態の実施例においては、空気吹出しダクト2は、フロントガラスの高さで、直接開くノズルを供給するために用いられ、たとえばフロントガラスが曇るのを防ぐことができるようにされている。空気吹出しダクト4は、ダッシュボード内の図示されない拡散器に接続され、空気吹出しダクト6は、図1の平面の内側に向かって延びており、暖房空調装置を通り越えて、足元の拡散器の方へ、または横向きに配された拡散器の方へも導かれる。
【0036】
図示の実施例によると、空気吹出しダクト6は、同乗者の快適さを相当に損なうというようなことなく、最も容易に供給を止めることができるダクトであると考えられる。この場合、空気吹出しダクト6は、後方右側部分に供給を行うのに役立っていると理解することも可能であり、この場合、必要な場合にのみ、言い換えると、同乗者が乗物の後方右側にいる場合にのみ、上記ダクト6を使用することが可能である。
【0037】
図示の形態の実施例は、これまでに知られている暖房空調設備とは異なり、空気流を制御する手段20を有する。この空気流を制御する手段20は、閉位置において、空気流を制御する要素20が、これに連結されるスペース壁を確定するような通常の態様で、空気吹出しダクト6への供給を行うことができるようにするものである。
【0038】
図示の態様の実施例においては、上記空気流を制御する手段の下側には、気道を蒸発器10とヒータ本体12との間のスペースの方へ向けることができる空気流を制御する手段30と、種々の作動モードに対して種々の機能を実行する、すなわち、空気流を制御する手段20が閉鎖されている場合には、蒸発器10およびヒータ本体12を通過してきた空気を、空気吹出しダクト2または6の方へ偏向させ、かつ空気流を制御する手段20が開放されている場合には、蒸発器10を通過してきた空気が、ヒータ本体12を通過できるようにする上で役立つ空気流を制御する手段40も備えている。
【0039】
図1〜図5に示される空気通路A、B、C、D、Eについて、以下述べる。
【0040】
図1に示すように、空気通路Aの構成においては、暖房空調設備のモードは、たとえば補助動作モードであってもよい。このモードにおいては、たとえば空気吹出しダクト4を介して、ヒータ本体12からキャビン内に残留熱が運ばれることが望ましい。この場合、空気流を制御する手段20は開位置にあり、これによって、正常動作における背後のダクト位置は、上記空気流によって反対の方向にあちこち移動し、上記空気が空気流を制御する手段40に到達する。
【0041】
蒸気空気流を制御する手段40は、上記空気がヒータ本体12を通るようにし、その後上記空気は、たとえば空気混合バルブの形態におけるシェルバルブ8の対応する位置に向けて、空気吹出しダクト4に移ることができる。
【0042】
図示されてはいないが、空気流を制御する手段が対応する位置にある場合、上記空気流も、多少は空気吹出しダクト2を通して漏れると思われるが、これは、空気の流量率が低い場合であっても、すなわち使用するファンの電力が低くても、キャビン内の温度を漸次変化させることが可能であるということを意味する。
【0043】
図2に示されている空気通路Bの場合、空気は、加熱用熱交換機12を通過する代わりに、さらなる加熱装置を通過する。このさらなる加熱装置とは、たとえば電気加熱装置か、その他のあらゆる追加的加熱装置であってもよい。したがって、図示のように、エンジンから独立した補助暖房が達成される。
【0044】
図3に示す場合においては、空気流を制御する手段20によって開放される、蒸発器を迂回する空気通路は、蒸発器10とヒータ本体12との間に延びている。そのため、さらなる空気流を制御する手段30は、開位置になるようになっている。
【0045】
この構成により、蒸発器10とヒータ本体12との間のスペースが、能率的に使用されるようになり、図示の流れの方向は、通常使用される流れの方向と実質的に直角となる。したがって、空気は、蒸発器10に反して空気流を制御する手段20を通過し、蒸発器10と加熱用熱交換機12との間を進んだ後、シェルバルブ8を通過することによって、空気吹出しダクト4まで到達することができる。
【0046】
図4は、すべての空気処理装置、すなわち蒸発器10、加熱用熱交換器12、および電気加熱装置14から離れた支流の形での考えられ得る空気通路の別の構成を示す。空気通路Dは、上記空気処理装置の上を越えて延びており、したがって新しい空気または湿気が供給される乗物のキャビン内に直接通じている。
【0047】
当該技術分野における技術者であれば、上記空気通路Dのこの構成もまた、直接空気吹出しダクト2で終わることが分かると思う。この場合、暖房空調装置の同時作用もまた、可能であると思われ、これにより蒸発器10、ヒータ本体12、およびさらなる加熱装置14によって連続して処理された空気が、空気吹出しダクト4に供給される一方で、フロントガラスのあたりでは、新しい空気のみが偏向される。この新しい空気は、空気流を制御する要素20が閉鎖されている場合には、空気吹出しダクト6に供給を行うために、代替的に使用されるスペースを通して案内される。
【0048】
最後に図5は、蒸発器10は迂回するものの、加熱用熱交換器12または電気加熱装置14は通過するような、空気通路に対するさらに別の構成を示す。
【0049】
上記空気通路により、たとえば正常の作動時に、空気吹出し開口6に供給を行う必要がないことを条件として、特に外部の温度が非常に低く、その空気の湿度が自然と低いような場合には、空調済みの、そしておそらくは、加熱された空気を介して、湿気をキャビン内に運ぶことができるようになる。
【0050】
本発明について、好ましい形態の実施例を参照しながら、例として十分に説明してきたが、当該技術分野における技術者であれば、特許請求の範囲内において、非常に多様な変更が可能であることは認識すると思われる。
【0051】
また、たとえば例として説明された通路の組み合わせや、分岐している通路など、非常に多様な空気通路を想定することが可能であるということを強調しなければならない。
【0052】
重要なことは、暖房空調設備の一部を、2つの目的を兼ねた態様で用いることができるということ、すなわち、蒸発器10から離れて、支流となる支流通路の形態で用いる一方で、関係する空気の流れが、種々のモードにおいて少なくとも複数の区分で、たとえば互いに垂直または反対の方向などといった異なる方向を採択するような従来の空気導入通路として用いることができる、ということである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図示しないファンを介して空気を供給することが可能な、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【図2】
蒸発器を迂回するための空気通路を示す、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【図3】
蒸発器を迂回するための別の空気通路を示す、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【図4】
蒸発器を迂回する空気通路の別の構成を示す、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【図5】
蒸発器を迂回する空気通路に対するさらに別の構成を示す、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【符号の説明】
2,4,6 空気吹き出しダクト
8 シェル弁
10 蒸発器
12 ヒータ本体
14 電気加熱装置
20、30、40 空気流を制御する手段
(技術分野)
本発明は、暖房空調設備、特に乗物用暖房空調設備に関する。
【0002】
(背景技術)
慣例上、上記のような暖房空調設備は、蒸発器と、ヒータ本体と、ファンとを備えており、空気が、継続的に上記蒸発器およびヒータ本体を通り抜けて、処理された後に、種々の空気吹出しダクトによって、所望の位置へ放散されるようになっている。自動車においては、たとえば、足元で選択された処理済みの空気を、ダッシュボードに放散するか、ダッシュボードの上側で、フロントガラスの方へ向けて放散することが望ましい。
【0003】
近年、異なる空気吹出しダクトにおいて、異なる温度レベルとする試みがなされている。これは、空気の流れを制御する手段を用いるか、または空気処理装置を制御することによって達成される。
【0004】
未処理の新しい空気を、任意に乗物のキャビンに導けるようにしたいという要求から、新しい空気に対して、さらに通風ダクトを設けるという試みが行われている。この通風ダクトは、通常は空調設備全体を迂回するか、または部分的に空調装置の内側に沿って延びており、そのため、設備全体が必要とする建設量が増大したり、作業の妨げになったりしている。
【0005】
別の一般的な要求としては、乗物のキャビンに空気を供給することができると同時に、最小限のファン力を維持し、たとえば乗物のエンジンがオフの時に、キャビン内を快適な温度に維持すること、または少なくともキャビン内の温度を、自由に調節できるようにしたいということがある。
【0006】
(発明の開示)
本発明の目的は、上述した要求を考慮した上で、設備費ができる限り少ないか、または設備量の追加をまったく必要としない暖房空調設備を提供することである。
【0007】
本発明によると、上記目的は、特許請求の範囲の請求項1記載の特徴を有する暖房空調設備によって達成される。好ましい改善点は、上記請求項1に従属する請求項に記載されている。
【0008】
本発明は、蒸発器と、ヒータ本体と、ファンと、種々の空気吹出しダクトと、上記蒸発器のそばに配置された少なくとも1つの空気流を制御する手段とを有する、特に乗物用の暖房空調設備であって、流体力学的観点から、上記蒸発器を迂回するとともに、空気吹出しダクトに通ずる空気の通路であって、空気流を制御する手段が閉鎖された場合には、別の方向を向いた少なくとも複数の区分ごとに、上記空気流が横切るようになされている空気通路を開閉できるようになっている暖房空調設備を提供するものである。
【0009】
言い換えると本発明は、暖房空調設備の内側のスペースを、2つの目的を兼ねるように用いることを提案している。すなわち、1つは、暖房空調設備の従来の目的のため、もう1つは、蒸発器を通過しない空気通路として用いるものである。この構成により、特に容積を追加することなく、蒸発器を通過しない空気の通路を供給することが可能となり、このようにして、最小限のファン力のみで、供給された空気を、上記通路を通して導くことが可能となる。
【0010】
本発明による設備は、また、空気が上記蒸発器の中を進むとともに、これを通り過ぎて進ませるように使用することが可能である。
【0011】
好ましい形態の実施例においては、蒸発器を迂回する空気の通路は、空気流を制御する手段によって開放することが可能であり、上記空気流を制御する手段が閉鎖されると、空気は実質的に直角の角度で、少なくとも複数の区分において、上記通路を横切ることが可能である。
【0012】
例としては、空気は、従来の暖房空調設備のように、連続して蒸発器を通過し、その後、ヒータ本体を通過し、その後、フロントガラスに給気する拡散器の方へ向けて、実質的に上向きに偏向される。ここで、たとえばダッシュボード内の上記拡散器へ新しい空気を導くために、上記新しい空気が上向きに走る上記ダクトを、実質的に水平に通過することができれば、このスペースは、結果的に2つの目的を兼ねた形で使用されることになる。
【0013】
この設備内のその他のスペースもまた、従来の作動モードにおいて、たとえば水平に延びるスペースにより、足元に給気するために用いられる1つ以上のダクトの方へ空気が導かれるように、異なる方向において、対応する態様で使用することが可能であることは明らかである。
【0014】
別の好ましい形態の実施例においては、蒸発器を迂回する空気流を制御する手段によって開放することが可能である空気通路は、上記空気流を制御する手段が閉鎖されると、実質的に上記空気流を制御する手段が開放された場合に取られる方向とは反対の方向に、空気が横切ることができる。
【0015】
このような形態の実施例に関しては、通常の動作の間、空気を上向きに運ぶようになされているダクトは、たとえば未処理の空気、または少なくとも蒸発器を迂回する空気を、乗物の下部へ導くために使用される。
【0016】
上記異なる方向が、垂直であるのか、そうではないのかなどといったこととは関係なく、上記空気流を制御する手段は、その閉鎖位置において、関係するダクト部分の壁の一部を形成していても構わない。
【0017】
上記空気流を制御する手段は、蒸発器の上側の、特に空気吹出しダクトの1つの近くに設けると都合がよい。このような構成によると、ファンから吹出し位置までの最も短いルートを設定することができ、その結果、このルートに沿って進む少なくとも若干の空気については、流量の損失、または圧力の急落が最小限に抑えられるようになる。
【0018】
また、空気流を制御する手段によって開放することが可能である、蒸発器を迂回する空気通路にとっては、空気処理装置を介して進むことなく、少なくとも1つの空気吹出しダクトに直接進むことができるということは、利点である。この特定の通路に対しては、蒸発器を通して、加熱用熱交換器を通して、または存在すると思われるあらゆる加熱器具を通してのいずれにおいても、圧力の急落はない。
【0019】
本発明による暖房空調設備は、少なくとももう1つの別の空気流を制御する手段を有している。上記手段は、蒸発器とヒータ本体との間のスペースの方を向いている空気通路を、開放したり封鎖したりすることができる。この別の空気流を制御する手段により、蒸発器を通過しない空気が、他の異なる空気通路を利用することができるようになる。
【0020】
たとえば2つの空気流、すなわち、蒸発器を通り過ぎて進む空気流と、蒸発器の中を進む空気流とは、流体力学的観点から、蒸発器の後で混合され、種々の拡散器の方へ導かれる空気が、温度に関して、または湿度に関して、もしくは影響を与えるあらゆる場合において調節される。
【0021】
本発明による実施例の1つの好ましい形態においては、空気流を制御する手段によって開放されて、蒸発器を迂回する空気通路は、蒸発器とヒータ本体との間において、別の空気流を制御する手段によって開放される空気の気道を通って延びている。
【0022】
上記蒸発器とヒータ本体との間に、蒸発器を迂回する空気を導くことは、たとえばこのスペースは、通常は他の空気導入要素などによる流れに対する抵抗がまったくなく、とりわけ、正常に暖房/空調が作動している間は、蒸発器上に形成される水滴が、ヒータ本体に作用して、これに損傷を与えるまでになることを避けうるという点において、利点があるといえる。
【0023】
空気流を制御する手段によって開放されることができる、蒸発器を迂回する空気通路内の空気は、本質的にわずかに触れる程度に、蒸発器またはヒータ本体を通り過ぎて進むことが可能であり、これによって、存在するあらゆる残りの暖房作用または冷房作用を、空気処理装置を通る流れによって圧力を急落させることなく、吸収することができる利点が得られる。
【0024】
また、さらに別の空気流を制御する手段を設けて、少なくとも多少の空気が、ヒータ本体を通過するようにすることが好ましい。このために、加熱用熱交換器、たとえばPTC加熱要素といったさらなる加熱装置、および上記要素の1つを通る選択的気道を、連続して通過することが可能となる。
【0025】
したがって、たとえば、エンジンが作動していない場合に、何らかの節電が好都合であると考えられている場合に、ファンを通して空気を供給する上で、低い電力しか必要ではなく、しかも、電気加熱装置手段によって、運転キャビンを予熱することが可能である。
【0026】
最後に、空気流を制御する手段によって開放することができる、蒸発器を迂回する空気通路は、少なくとも、空気が蒸発器を離れる方向と実質的に反対の方向である、少なくとも1つのヒータ本体を通る方向に延びていることが好ましい。
【0027】
したがって、この実施例の形態においては、最小の圧力低下をもって、残留熱を使用すること、および最小の圧力低下をもって、乗物のキャビンを予熱することが期待される。
【0028】
要約すると、本発明の暖房空調設備によると、ファンにおける電力に関して最小限の要件で、建設量を追加する必要なく、キャビン内に空気を供給することができるのである。
【0029】
これと並行する都合のよい現象としては、本発明による暖房空調設備によると、通過していない空気は、常に相対湿度が高いため、キャビン内の湿度を調節することもできるようになる。したがって、たとえば、暖房空調設備が正常に作動している際に、たとえば後部に供給を行う1つのダクトが不要な場合には、このダクトを、蒸発器を迂回する空気の通路として使用することが可能であり、このようにして、キャビン内に水分を導くことが可能である。
【0030】
言い換えると、本発明による暖房空調設備は、通常の暖房空調作動モードに加えて、補助的換気装置、または加熱装置として使用することも可能であり、この場合において、少なくとも蒸発器を通過することなく、多少の空気が、未処理の形で、キャビン内に進入することが可能である。
【0031】
本発明のその他の利点および特徴は、現時点において好ましいと思われる1つの実施例を添付図面を参照しながら説明することにより、明らかとなると思う。
【0032】
(発明を実施するための最良の形態)
図1〜図5は、本発明の好ましい形態の実施例である暖房空調の概略断面図であり、各図においては、蒸発器を迂回するための種々の空気通路が示されている。
【0033】
図1は、図示されないファンを介して空気を供給することができる暖房空調設備の概略断面図である。図示の暖房空調設備は、従来と同様に、蒸発器10と、ヒータ本体12と、電気加熱装置14とを有している。図示の実施例は、PTC(正の温度係数)タイプのものである。
【0034】
この設備は、空気を制御する種々の手段を、さらに包含し、この手段は、全体的または部分的に、混合バルブの形で製造可能であるとともに、バタフライ弁およびシェル弁8の形で図示してある実施例においては、開位置と閉位置とのあらゆる中間位置にある。これにより、種々の空気吹出しダクト2、4、6には、空気が調整できるように供給することが可能である。
【0035】
図示の形態の実施例においては、空気吹出しダクト2は、フロントガラスの高さで、直接開くノズルを供給するために用いられ、たとえばフロントガラスが曇るのを防ぐことができるようにされている。空気吹出しダクト4は、ダッシュボード内の図示されない拡散器に接続され、空気吹出しダクト6は、図1の平面の内側に向かって延びており、暖房空調装置を通り越えて、足元の拡散器の方へ、または横向きに配された拡散器の方へも導かれる。
【0036】
図示の実施例によると、空気吹出しダクト6は、同乗者の快適さを相当に損なうというようなことなく、最も容易に供給を止めることができるダクトであると考えられる。この場合、空気吹出しダクト6は、後方右側部分に供給を行うのに役立っていると理解することも可能であり、この場合、必要な場合にのみ、言い換えると、同乗者が乗物の後方右側にいる場合にのみ、上記ダクト6を使用することが可能である。
【0037】
図示の形態の実施例は、これまでに知られている暖房空調設備とは異なり、空気流を制御する手段20を有する。この空気流を制御する手段20は、閉位置において、空気流を制御する要素20が、これに連結されるスペース壁を確定するような通常の態様で、空気吹出しダクト6への供給を行うことができるようにするものである。
【0038】
図示の態様の実施例においては、上記空気流を制御する手段の下側には、気道を蒸発器10とヒータ本体12との間のスペースの方へ向けることができる空気流を制御する手段30と、種々の作動モードに対して種々の機能を実行する、すなわち、空気流を制御する手段20が閉鎖されている場合には、蒸発器10およびヒータ本体12を通過してきた空気を、空気吹出しダクト2または6の方へ偏向させ、かつ空気流を制御する手段20が開放されている場合には、蒸発器10を通過してきた空気が、ヒータ本体12を通過できるようにする上で役立つ空気流を制御する手段40も備えている。
【0039】
図1〜図5に示される空気通路A、B、C、D、Eについて、以下述べる。
【0040】
図1に示すように、空気通路Aの構成においては、暖房空調設備のモードは、たとえば補助動作モードであってもよい。このモードにおいては、たとえば空気吹出しダクト4を介して、ヒータ本体12からキャビン内に残留熱が運ばれることが望ましい。この場合、空気流を制御する手段20は開位置にあり、これによって、正常動作における背後のダクト位置は、上記空気流によって反対の方向にあちこち移動し、上記空気が空気流を制御する手段40に到達する。
【0041】
蒸気空気流を制御する手段40は、上記空気がヒータ本体12を通るようにし、その後上記空気は、たとえば空気混合バルブの形態におけるシェルバルブ8の対応する位置に向けて、空気吹出しダクト4に移ることができる。
【0042】
図示されてはいないが、空気流を制御する手段が対応する位置にある場合、上記空気流も、多少は空気吹出しダクト2を通して漏れると思われるが、これは、空気の流量率が低い場合であっても、すなわち使用するファンの電力が低くても、キャビン内の温度を漸次変化させることが可能であるということを意味する。
【0043】
図2に示されている空気通路Bの場合、空気は、加熱用熱交換機12を通過する代わりに、さらなる加熱装置を通過する。このさらなる加熱装置とは、たとえば電気加熱装置か、その他のあらゆる追加的加熱装置であってもよい。したがって、図示のように、エンジンから独立した補助暖房が達成される。
【0044】
図3に示す場合においては、空気流を制御する手段20によって開放される、蒸発器を迂回する空気通路は、蒸発器10とヒータ本体12との間に延びている。そのため、さらなる空気流を制御する手段30は、開位置になるようになっている。
【0045】
この構成により、蒸発器10とヒータ本体12との間のスペースが、能率的に使用されるようになり、図示の流れの方向は、通常使用される流れの方向と実質的に直角となる。したがって、空気は、蒸発器10に反して空気流を制御する手段20を通過し、蒸発器10と加熱用熱交換機12との間を進んだ後、シェルバルブ8を通過することによって、空気吹出しダクト4まで到達することができる。
【0046】
図4は、すべての空気処理装置、すなわち蒸発器10、加熱用熱交換器12、および電気加熱装置14から離れた支流の形での考えられ得る空気通路の別の構成を示す。空気通路Dは、上記空気処理装置の上を越えて延びており、したがって新しい空気または湿気が供給される乗物のキャビン内に直接通じている。
【0047】
当該技術分野における技術者であれば、上記空気通路Dのこの構成もまた、直接空気吹出しダクト2で終わることが分かると思う。この場合、暖房空調装置の同時作用もまた、可能であると思われ、これにより蒸発器10、ヒータ本体12、およびさらなる加熱装置14によって連続して処理された空気が、空気吹出しダクト4に供給される一方で、フロントガラスのあたりでは、新しい空気のみが偏向される。この新しい空気は、空気流を制御する要素20が閉鎖されている場合には、空気吹出しダクト6に供給を行うために、代替的に使用されるスペースを通して案内される。
【0048】
最後に図5は、蒸発器10は迂回するものの、加熱用熱交換器12または電気加熱装置14は通過するような、空気通路に対するさらに別の構成を示す。
【0049】
上記空気通路により、たとえば正常の作動時に、空気吹出し開口6に供給を行う必要がないことを条件として、特に外部の温度が非常に低く、その空気の湿度が自然と低いような場合には、空調済みの、そしておそらくは、加熱された空気を介して、湿気をキャビン内に運ぶことができるようになる。
【0050】
本発明について、好ましい形態の実施例を参照しながら、例として十分に説明してきたが、当該技術分野における技術者であれば、特許請求の範囲内において、非常に多様な変更が可能であることは認識すると思われる。
【0051】
また、たとえば例として説明された通路の組み合わせや、分岐している通路など、非常に多様な空気通路を想定することが可能であるということを強調しなければならない。
【0052】
重要なことは、暖房空調設備の一部を、2つの目的を兼ねた態様で用いることができるということ、すなわち、蒸発器10から離れて、支流となる支流通路の形態で用いる一方で、関係する空気の流れが、種々のモードにおいて少なくとも複数の区分で、たとえば互いに垂直または反対の方向などといった異なる方向を採択するような従来の空気導入通路として用いることができる、ということである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図示しないファンを介して空気を供給することが可能な、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【図2】
蒸発器を迂回するための空気通路を示す、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【図3】
蒸発器を迂回するための別の空気通路を示す、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【図4】
蒸発器を迂回する空気通路の別の構成を示す、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【図5】
蒸発器を迂回する空気通路に対するさらに別の構成を示す、本発明による実施例の暖房空調設備の概略断面図である。
【符号の説明】
2,4,6 空気吹き出しダクト
8 シェル弁
10 蒸発器
12 ヒータ本体
14 電気加熱装置
20、30、40 空気流を制御する手段
Claims (10)
- 蒸発器(10)と、ヒータ本体(12)(14)と、ファンと、種々の空気吹出しダクト(2)(4)(6)と、上記蒸発器(10)のそばに配置された少なくとも1つの空気流を制御する手段(20)とを包含し、流体力学の観点に基づいて、上記蒸発器(10)を迂回するとともに、空気吹出しダクト(2)(4)に通ずる空気通路であって、空気流を制御する手段(20)が閉鎖された場合には、別の方向の少なくとも複数の区分ごとに、上記空気流が横切るようになされている空気通路(A)(B)(C)(D)(E)を開閉することができるようになっている乗物用の暖房空調設備。
- 前記空気流を制御する手段(20)によって開放可能であり、かつ上記蒸発器(10)を迂回する上記空気通路(A)(B)(C)(D)(E)は、上記空気流を制御する手段(20)が閉鎖されると、実質的に直角に、少なくとも複数の区分において、上記空気流が上記空気通路を横切ることができるようにした、請求項1記載の暖房空調設備。
- 前記空気流を制御する手段(20)によって開放可能であり、かつ上記蒸発器(10)を迂回する上記空気通路(A)(B)(C)(D)(E)は、上記空気流を制御する手段(20)が閉鎖されると、実質的に反対の方向に、上記空気流が上記空気通路を横切ることができるようになっている、請求項1または2に記載の暖房空調設備。
- 前記空気流を制御する手段(20)は、上記蒸発器(10)の上側の空気吹出しダクト(6)の近くに設けられている、請求項1〜3のいずれかに記載の暖房空調設備。
- 前記空気流を制御する手段(20)によって開放可能であり、かつ上記蒸発器(10)を迂回する上記空気通路(A)(B)(C)(D)(E)は、特に空気処理装置(10)(12)(14)を通過することなく、少なくとも1つの空気吹出しダクト(6)に直接開かれているようになっている、請求項1〜4のいずれかに記載の暖房空調設備。
- 少なくとももう1つの空気流を制御する手段(30)が設けられ、この手段は、前記蒸発器(10)と前記ヒータ本体(12)(14)との間のスペースの方を向く気道を開放および閉鎖することができるようになっている、請求項1〜5のいずれかに記載の暖房空調設備。
- 前記空気流を制御する手段(20)によって開放可能であり、かつ上記蒸発器(10)を迂回する上記空気通路(A9(B)(C)(D)(E)は、少なくとも部分的には、上記蒸発器(10)と上記ヒータ本体(12)(14)との間に延びている、請求項6記載の暖房空調設備。
- 前記空気流を制御する手段(20)によって開放可能であり、かつ上記蒸発器(10)を迂回する上記空気通路(A)(B)(C)(D)(E)は、実質的に接線方向に、上記蒸発器(10)または上記ヒータ本体(12)(14)を通り過ぎて進むことができるようになっている請求項1〜7のいずれかに記載の暖房空調設備。
- 多少の空気が前記ヒータ本体(12)(14)を通過することができるように、別の空気流を制御する手段(40)が設けられる、請求項1〜8のいずれかに記載の暖房空調設備。
- 前記空気流を制御する手段(20)によって開放可能であり、かつ上記蒸発器(10)を迂回する上記空気通路(A)(B)(C)(D)(E)は、上記蒸発器を通過する空気が流れる方向と実質的に逆の方向に、少なくともヒータ本体(12)(14)を、少なくとも部分的に横切って延びている、請求項1〜9のいずれかに記載の暖房空調設備。
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