JPH10157444A - 車両用空調制御装置 - Google Patents

車両用空調制御装置

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JPH10157444A
JPH10157444A JP8336404A JP33640496A JPH10157444A JP H10157444 A JPH10157444 A JP H10157444A JP 8336404 A JP8336404 A JP 8336404A JP 33640496 A JP33640496 A JP 33640496A JP H10157444 A JPH10157444 A JP H10157444A
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JP
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air
foot
ptc
heater
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Takanobu Tamada
隆信 玉田
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン冷却水を熱源とするヒータコアとP
TCヒータとを備えた車両用空調制御装置において、エ
ンジン冷却水の温度が低い暖房初期において、足元吹出
口からもデフロスト吹出口からも温風を供給できるよう
にし、吹出モードに応じてPTCヒータの通電を適切に
制御し省エネを図る。 【解決手段】 ヒータコア9の下流側に第1及び第2の
PTCヒータ13、14を設け、第2のPTCヒータ1
4をフット吹出部12cに配置する。PTCヒータの使
用が必要となる条件下において、吹出モードがフットモ
ード又はデフフットモードに設定されている場合に全P
TCヒータに通電し、吹出モードがデフロストモードに
設定されている場合に第2のPTCヒータ14への通電
を遮断して第1のPTCヒータ13のみに通電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジン冷却水
を熱源とするヒータコアの他に、加熱補助用のPTCヒ
ータを備えた車両用空調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の車両用空調制御装置とし
て、例えば特開平5−169967号公報に示されるも
のが公知となっている。これは、空調ダクト内に空気を
温調するエバポレータとヒータコアとを配し、最下流側
にモードドアにて開閉する吹出口(デフロスト吹出口、
ベント吹出口、フット吹出口)を形成し、フット吹出口
にPTCヒータを更に配置し、エンジン冷却水温が上昇
してヒータコアによる加熱が十分になるまでPTCヒー
タに通電し、フット吹出口からの温風を確保しようとす
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来構成は、エンジン冷却水の温度が低い暖房初期にあ
っても温風の足元吹出しが優先されるので、快適な温熱
感を得るためには有効な構成であるが、フット吹出口に
のみPTCヒータが配されているので、暖房初期のデフ
ロストの確保には対応できないものであった。
【0004】つまり、暖房初期に吹出モードがフットモ
ードに選択されればよいが、霜や曇りの除去を優先的に
除去したいデフロストモードが選択された場合や、ガラ
ス面の霜や曇りの除去と乗員の快適な温熱感の確保とを
同時に考慮したいデフフットモードが選択された場合に
は、上述の構成では温風の足元吹出しを優先するあま
り、デフロスト吹出口からの温風が不十分となり、結
局、エンジン冷却水の温度が上がるのを待つしかなかっ
た。
【0005】だからと言って、デフロスト吹出口から供
給される熱量をフット吹出口から供給される熱量と同等
にしたのでは、頭寒足熱を実現しにくくなる。このた
め、どちらかと言えば温風の足元吹き出しにウエイトを
置く方が好ましい。
【0006】また、PTCヒータは、バッテリー等の電
源が利用されるが、フット吹出口を閉塞するデフロスト
モードが暖房初期に選択された場合には、フット吹出口
に配されたPTCヒータの周囲に空気が流れなくなるの
で、PTCヒータは吹出空気の加熱作用に寄与しなくな
り、無駄な電力を消費することとなる。
【0007】そこで、この発明においては、エンジン冷
却水の温度が低くヒータコアの加熱作用が十分でない暖
房初期において、フット吹出口から空気を吹き出す場合
には十分に加熱された温風を供給することができ、ま
た、デフロスト吹出口から空気を吹き出す場合にも、温
風の供給を可能にすることができる車両用空調制御装置
を提供することを課題としている。さらに、吹出モード
に応じてPTCヒータの通電を適切に制御し、省エネを
図ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を達成するた
めに、本発明にかかる車両用空調制御装置は、空調ダク
ト内に送風機と、エンジン冷却水を熱源として前記送風
機によって吸引された空気を加熱するヒータコアとを有
し、足元へ空気を吹き出すフット吹出部及びガラス面に
沿って空気を吹き出すデフロスト吹出部とが空調ダクト
の下流側に形成され、前記吸引された空気を開放されて
いる前記吹出口から車室へ供給するようにした構成にお
いて、前記ヒータコアの下流側に複数のPTCヒータを
設け、これら複数のPTCヒータのうちの一部を前記フ
ット吹出部に配置し、前記PTCヒータの使用が必要と
なる条件下において、吹出モードが前記フット吹出部を
開とするモードに設定されている場合に前記複数のPT
Cヒータの全部に通電する全通電手段と、吹出モードが
前記フット吹出部を閉とするモードに設定されている場
合に前記フット吹出部に配されたPTCヒータへの通電
を遮断し、残りのPTCヒータに通電する一部通電手段
とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0009】例えば、ヒータコアの下流側に第1及び第
2の2つのPTCヒータが設けられる場合には、第1の
PTCヒータをヒータコアからフット吹出部とデフロス
ト吹出部との両方へ空気が導かれる通路上に配置し、第
2のPTCヒータをフット吹出部に配置すればよく(請
求項2)、この場合には、吹出モードがフットモード、
デフフットモードである場合に前記第1及び第2のPT
Cヒータに通電し、吹出モードがデフロストモードであ
る場合に前記第2のPTCヒータへの通電を遮断して前
記第1のPTCヒータのみに通電すればよい(請求項
3)。
【0010】全通電手段と一部通電手段とは、PTCヒ
ータの通電、非通電を吹出モードの切り換えレバーの動
きに連動させるものであっても、マイクロコンピュータ
を利用して予め記憶された制御プログラムから吹出モー
ドを演算選択し、この選択された吹出モードに応じてP
TCヒータを切換制御するものであってもよい。たとえ
ば、マイクロコンピュータを利用する場合には、PTC
ヒータの使用が必要となる条件下にあることを判定し、
且つ、吹出モードが前記フット吹出部を開とするモード
に設定されていると判定された場合に複数のPTCヒー
タの全部に通電し、吹出モードがフット吹出部を閉塞す
るモードに設定されていると判定された場合にフット吹
出部に配されたPTCヒータへの通電を遮断し、残りの
PTCヒータに通電する制御プログラムを記憶した媒体
を備えばよい。
【0011】したがって、暖房初期に吹出モードがフッ
ト吹出部を開とする例えばフットモードに設定された場
合には、ヒータコア下流側の全PTCヒータに通電さ
れ、ヒータコアを通過した空気は、フット吹出部に配さ
れたPTCヒータ以外の他のPTCヒータ(請求項2の
構成では第1のPTCヒータ)によって先ず加熱され、
次いでフット吹出部に配されたPTCヒータ(請求項2
の構成では第2のPTCヒータ)でさらに加熱されて乗
員の足元へ吹き出される。
【0012】同じく、吹出モードがフット吹出部を開と
するデフフットモードに設定された場合には、フット吹
出部から吹き出される空気は、フットモードと同様に全
PTCヒータによって加熱され、デフロスト吹出部から
吹き出される空気は、フット吹出部に配されたPTCヒ
ータ以外の他のPTCヒータ(請求項2の構成では第1
のPTCヒータ)によってのみ加熱される。よって、デ
フフットモードでは、デフロスト吹出部から吹き出され
る温風よりもフット吹出部から吹き出される温風の方が
高い温度となり、ガラス面のデフロス機能も確保する
が、乗員への温熱感にウエイトを置いた空調制御がなさ
れる。
【0013】吹出モードがフット吹出部を閉とするデフ
ロストモードに設定された場合には、ヒータコアを通過
した空気がフット吹出部に配されたPTCヒータ以外の
他のPTCヒータ(請求項2の構成では第1のPTCヒ
ータ)によって加熱され、そのままデフロスト吹出部か
ら吹き出される。そして、このモードでは、フット吹出
部に配されたPTCヒータ(請求項2の構成では第2の
PTCヒータ)の通電が遮断されることから、PTCヒ
ータに用いられる電力が他のモードよりも低減されるこ
ととなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により説明する。図1において、車両用空調制御装置
は、空調ダクト1の最上流側に内気導入口2と外気導入
口3とを有するインテーク切替装置4が設けられ、内気
と外気との導入割合がインテークドア5によって調節さ
れるようになっている。空調ダクト1には、モータ6に
よって回転する送風機7が前記導入口に臨むように設け
られ、送風機7の回転によって導入口から空気を吸引
し、下流側へ圧送するようになっている。
【0015】送風機7の下流側には、エバポレータ8が
配され、このエバポレータ8は、図示しないコンプレッ
サ、コンデンサ、リキッドタンク、エクスパンションバ
ルブ等と共に配管結合されて冷房サイクルを構成してお
り、コンプレッサの稼動によりエバポレータ8へ冷媒を
供給してこのエバポレータ8を通過する空気を冷却する
ようになっている。
【0016】エバポレータ8の下流側には、エンジン冷
却水を熱源とするヒータコア9が配置されており、この
ヒータコア9の手前にエアミックスドア10が配されて
いる。エバポレータ8を通過した空気は、このエアミッ
クスドア10によってヒータコア9を通過する空気とこ
れをバイパスする空気との割合が調節されるようになっ
ている。
【0017】そして、エバポレータ8及びヒータコア9
によって温調された空気は、 空調ダクト1の最下流側に
設けられたモードドア11a,11b,11cによって
開閉される吹出口(デフロスト吹出口12a、ベント吹
出口12b、フット吹出口12c)から車室へ送風され
るようになっている。
【0018】ヒータコアの下流側には、第1及び第2の
PTCヒータ13、14が設けられ、第1のPTCヒー
タ13は、ヒータコア9の後方近傍に設けられてヒータ
コア9を通過した空気全体を加熱して各吹出口へ温風を
供給できるようになっており、第2のPTCヒータ14
は、フット吹出口12cのモードドア11cよりも下流
側に配されて、フット吹出口12cに導かれる空気のみ
を加熱できるようになっている。
【0019】第1及び第2のPTCヒータ13、14
は、第1及び第2のリレー15、16の接点15a,1
6aを介してバッテリー等の電源17に接続されてお
り、また、第1のリレー15の励磁コイル15bは、ノ
ーマルオープンの第1のスイッチ(SW1)18を介し
て電源17に接続され、第2のリレー16の励磁コイル
16bは、ノーマルクローズの第2のスイッチ(SW
2)19とこれに直列に接続された前記第1のスイッチ
18を介して電源17に接続されている。
【0020】前記エアミックスドア10は、コントロー
ルパネル20の温調レバー21と連動しており、温調レ
バーをHOTにすれば、エアミックスドア10が吸入空
気の全てをヒータコア9に導く開度(=100%)に設
定され、COLD側へ温調レバー21を動かすにつれて
開度を徐々に小さくし、温調レバー21をCOLDの位
置に設定すれば、ヒータコア9を通過する空気がなくな
る開度(=0%)に設定される。
【0021】また、モードドア11a,11b,11c
は、モード切換レバー22と連動しており、モード切換
レバーがDEFの位置に設定されれば、デフロスト吹出
口12aのみが開放し、ベント吹出口12bとフット吹
出口12cとが閉鎖される。DEF/FOOTの位置に
設定されると、ベント吹出口12bは閉鎖されたままで
あるが、デフロスト吹出口12aとフット吹出口12c
を開閉するモードドア11a,11cがそれぞれ中間開
度に設定され、フット吹出口12cから総風量の50〜
60%が送風され、デフロスト吹出口12aから残りが
送風するようになっている。モード切換レバー22がF
OOTの位置に設定されると、ベント吹出口12bは閉
鎖、フット吹出口12cは全開、デフロスト吹出口12
aは少しに開けられた状態に設定され、フット吹出口1
2cへ総風量の70〜80%が送られ、デフロスト吹出
口12aへ残りが送られるようになっている。
【0022】尚、暖房初期にあっては、吹出モードをバ
イレベルモード(BI/L)やベントモード(VEN
T)に設定する要請は殆どないが、バイレベルモード
(BI/L)にすれば、デフロスト吹出口12aを閉、
ベント吹出口12bとフット吹出口12cを開とし、ベ
ントモード(VENT)にすれば、デフロスト吹出口1
2aとフット吹出口12cとを閉とし、ベント吹出口1
2bのみを開とするようになっている。
【0023】さらに、第1及び第2のスイッチ18、1
9は、モード切換レバー22によって選択された吹出モ
ードを検出し、暖房初期において吹出モードに応じた動
作指令を出力するスイッチ制御部23によって制御され
る。このスイッチ制御部23は、電気回路のみで構成す
るものであっても、スイッチ制御用プログラムをマイク
ロコンピュータで処理する構成を含むものであってもよ
く、例えば、マイクロコンピュータによってスイッチ1
8、19を制御し、もって第1及び第2のPTCヒータ
13、14を制御する例が図2にフローチャートとして
示されている。
【0024】スイッチ制御部23は、イグニッションス
イッチの投入初期において、温調レバー21やモード切
換レバー22の位置に対応する温度調節に関する信号や
吹出モードに関する信号を入力し(ステップ50)、温
調レバー21がHOT位置に設定されてエアミックスス
ドアの開度を100%にするフルホット条件下にあるか
否かを判定する(ステップ52)。始動初期にフルホッ
トの条件下でなければPTCヒータをあえて用いる要請
がないとみなしてPTCヒータを初期状態(第1のスイ
ッチ18は開、第2のスイッチ19は閉)のままとして
作動させず(ステップ54)、始動初期にフルホットの
条件下であれば、モード切換レバー22によって選択さ
れた吹出モードを判定し(ステップ56、58)、吹出
モードに応じて次のようにスイッチ18,19を制御す
る。
【0025】先ず、吹出モードがベントモード又はバイ
レベルモードである場合には、暖房初期に通常とり得る
モードではないので、第1及び第2のスイッチ18、1
9を初期状態(第1のスイッチ18は開、第2のスイッ
チ19は閉)のままとし(ステップ54)、フットモー
ド、デフフットモードである場合には第1のスイッチ1
8を閉、第2のスイッチ19を初期状態(閉)のままと
し(ステップ60)、デフロストモードである場合に
は、第1のスイッチ18を閉、第2のスイッチ19を開
とする(ステップ62)。
【0026】したがって、暖房初期であると否とを問わ
ず、吹出モードがベントモード乃至はバイレベルモード
であれば、PTCヒータが作動しない通常の制御が行わ
れるが、暖房初期において、温調レバー21がHOTに
設定され、吹出モードがフットモードである場合には、
第1のスイッチが閉成されて各リレー15、16の励磁
コイル15b,16bに通電し、これにより各リレーの
接点15a,16aが閉成されて第1及び第2のPTC
ヒータ13、14に通電する。この吹出モードでは、フ
ット吹出口12cが全開、デフロスト吹出口12aが少
し開けられた状態であり、フット吹出口12cから吹き
出す空気は、ヒータコア9を通過した後に第1のPTC
ヒータ13で加熱され、さらに第2のPTCヒータ14
で加熱される。また、デフロスト吹出口12aからも、
僅かではあるが第1のPTCヒータ13で加熱された空
気が吹き出すこととなる。
【0027】また、暖房初期に吹出モードがデフフット
モードである場合には、フットモードと同様に第1及び
第2のPTCヒータ13、14に通電する。この吹出モ
ードでは、フット吹出口12cとデフロスト吹出口12
aとを開閉するモードドア11c,11aが中間開度に
設定されるので、ヒータコア9を通過して第1のPTC
ヒータ13で加熱された空気は、その約半分がフット吹
出口12cへ導かれ、ここで第2のPTCヒータ14で
さらに加熱された後に吹き出される。第1のPTCヒー
タ13で加熱された残りの約半分の空気は、デフロスト
吹出口12aからガラス面へ沿って吹き出される。した
がって、吸入空気が略等しく2分されてガラス面と足元
とに供給されるが、フット吹出口12cから吹き出す空
気は、デフロスト吹出口12aから吹き出す空気よりも
温度が高くなるので、頭寒足熱の空調環境を形成するこ
とができると共に、乗員の快適な温熱感を得ることに比
重を置いた制御が実現される。
【0028】暖房初期に吹出モードがデフロストモード
である場合には、ヒータコア9を通過した空気が第1の
PTCヒータ13で加熱された後、全てデフロスト吹出
口12aから吹き出される。よって、ヒータコア9によ
る加熱が十分でない暖房初期にあっても、ある程度の温
風をガラス面へ沿って供給することができ、寒冷時のデ
フロスト能力の向上を図ることができる。また、第2の
PTCヒータ14への通電が遮断されるので、フット吹
出口12cが閉塞されて足元への吹き出しが無くなると
きにまで全PTCヒータに通電しなければならない不都
合がなくなり、無駄な電力を消費することがなくなる。
【0029】図3に送風機7、インテークドア5、エア
ミックスドア10、モードドア11a〜11c、第1及
び第2のスイッチ18、19をコントロールユニット2
4からの制御信号によって駆動制御する構成例が示され
ている。このコントロールユニット24は、周知のCP
U、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータや
信号の入出力ポート、駆動制御回路等を備え、予め与え
られた所定のプログラムに基づいて各種入力信号(車室
内温度を検出する室内温度センサ25、外気温を検出す
る外気温センサ26、車室内の目標温度を設定する温度
設定器27等の信号)を入力し、これら信号に基づいて
制御信号を演算し、各種ドア5、10、11a〜11
c、送風機7、第1及び第2のスイッチ18、19等を
駆動制御するようになっている。
【0030】また、コントロールユニット24には、手
動にて吹出モードを設定する吹出モード設定器28から
の信号が入力され、手動にて吹き出しモードが選択され
た場合には、各種信号に基づいて演算された吹出モード
に優先してこの手動にて選択された吹き出しモードが得
られるようになっている。
【0031】図4にコントロールユニット24によって
PTCヒータ13、14の通電、非通電を制御する例が
フローチャートとして示され、コントロールユニット2
4は、イグニッションスイッチの投入直後にこの処理ル
ーチンに入り、車室内温度、外気温、目標温度等の各種
情報や、吹出モード設定器28からの信号を入力し(ス
テップ70)、これら信号を演算処理してイグニッショ
ンスイッチを投入した始動初期に車室内の暖房要求があ
るか否かを判定する(ステップ72)。
【0032】始動初期に暖房要求がなければ、車室内温
度、外気温、目標温度等の各種情報から車室に最も適切
な吹出モードを演算設定し(ステップ74)、PTCヒ
ータ13、14をあえて用いる要請がないものとみなし
てPTCヒータを初期状態(第1のスイッチ18は開、
第2のスイッチ19は閉)のままとする(ステップ7
6)。これに対して、始動初期に暖房要求があれば、エ
アミックスドア10をフルホットの位置へ設定し(ステ
ップ78)、吹出モードが入力情報に基づく自動演算に
よって、或いは、吹出モード設定器28のマニュアル操
作によって選択された吹出モードを判定し(ステップ8
0、82)、吹出モードに応じて次のようにモードドア
11a〜11cとスイッチ18,19を制御する。
【0033】先ず、吹出モードがベントモード又はバイ
レベルモードである場合には、モードドア11a〜11
cをベントモード又はバイレベルモードが得られる位置
に設定し(ステップ84)、第1及び第2のスイッチ1
8、19を初期状態(第1のスイッチ18は開、第2の
スイッチ19は閉)のままとする(ステップ76)。吹
出モードがフットモード又はデフフットモードである場
合にはモードドア11a〜11cをフットモード又はデ
フフットモードが得られる位置に設定し(ステップ8
6)、第1のスイッチ18を閉、第2のスイッチ19を
初期状態(閉)のままとし(ステップ88)、デフロス
トモードである場合には、モードドアをデフロストモー
ドが得られる位置に設定し(ステップ90)、第1のス
イッチ18を閉、第2のスイッチ19を開とする(ステ
ップ92)。
【0034】したがって、この場合にも、暖房初期であ
ると否とを問わず、吹出モードがベントモード乃至はバ
イレベルモードであれば、PTCヒータ13、14が作
動しない通常の制御が行われるが、暖房初期において吹
出モードがフットモード又はデフフットモードである場
合には、第1及び第2のPTCヒータ13、14に通電
し、吹出モードがデフロストモードに設定されている場
合には、第1のPTCヒータ13のみに通電し、前記構
成例と同様の作用効果を奏する。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
ヒータコアの下流側に複数のPTCヒータを設け、これ
ら複数のPTCヒータのうちの一部をフット吹出部に配
置し、フット吹出部を開とする吹出モードが選択された
場合には全PTCヒータに通電し、フット吹出部を閉と
する吹出モードが選択された場合にはフット吹出部に配
したPTCヒータへの通電を遮断するようにしたので、
暖房初期にフット吹出口から空気を吹き出す場合には十
分に加熱された温風を供給できると共に、デフロスト吹
出部から空気を吹き出す場合にも、温風の供給が可能と
なり、ガラス面の霜や曇りの速やかな除去を実現でき
る。
【0036】また、デフロスト吹出部から吹き出される
温風よりもフット吹出部から吹き出される温風の方が温
度が高くなるので、ガラス面の霜や曇りの除去に配慮し
つつも、乗員の温熱感に対する配慮にウエイトを置いた
温調制御が可能となり、また、頭寒足熱の温風吹き出し
を実現することができる。
【0037】さらに、暖房初期にデフロストモードのよ
うにフット吹出部を閉とする吹出モードが選択された場
合には、フット吹出部に配されたPTCヒータへの通電
が遮断されるので、フット吹出部に配されたPTCヒー
タが吹出空気の加熱に寄与するモードとそれ以外のモー
ドとで適切に電力管理を行うことができ、省エネを図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明にかかる車両用空調制御装置
の構成例を示す図である。
【図2】図2は、図1に示すスイッチ制御部23の制御
作動例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、この発明にかかる車両用空調制御装置
の他の構成例を示す図である。
【図4】図4は、図3に示すコントロールユニット24
の制御作動例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 空調ダクト 7 送風機 9 ヒータコア 12a デフロスト吹出口 12c フット吹出口 13 第1のPTCヒータ 14 第2のPTCヒータ 15 第1のリレー 16 第2のリレー 18 第1のスイッチ 19 第2のスイッチ 20 コントロールパネル 21 温調レバー 22 モード切換レバー 23 スイッチ制御部 24 コントロールユニット 28 吹出モード設定器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調ダクト内に送風機と、エンジン冷却
    水を熱源として前記送風機によって吸引された空気を加
    熱するヒータコアとを有し、足元へ空気を吹き出すフッ
    ト吹出部及びガラス面に沿って空気を吹き出すデフロフ
    ト吹出部とが空調ダクトの下流側に形成され、前記吸引
    された空気を開放されている前記吹出口から車室へ供給
    するようにした車両用空調制御装置において、 前記ヒータコアの下流側に複数のPTCヒータを設け、
    これら複数のPTCヒータのうちの一部を前記フット吹
    出部に配置し、 前記PTCヒータの使用が必要となる条件下において、
    吹出モードが前記フット吹出部を開とするモードに設定
    されている場合に前記複数のPTCヒータの全部に通電
    する全通電手段と、吹出モードが前記フット吹出部を閉
    とするモードに設定されている場合に前記フット吹出部
    に配されたPTCヒータへの通電を遮断し、残りのPT
    Cヒータに通電する一部通電手段とを備えたことを特徴
    とする車両用空調制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ヒータコアの下流側に第1及び第2
    の2つのPTCヒータが設けられ、前記第1のPTCヒ
    ータは前記ヒータコアから前記フット吹出部とデフロス
    ト吹出部との両方へ空気が導かれる通路上に配置され、
    前記第2のPTCヒータは前記フット吹出部に配されて
    いる請求項1記載の車両用空調制御装置。
  3. 【請求項3】 吹出モードがフットモード又はデフフッ
    トモードである場合に前記第1及び第2のPTCヒータ
    に通電し、吹出モードがデフロストモードである場合に
    前記第2のPTCヒータへの通電を遮断して前記第1の
    PTCヒータのみに通電する請求項2記載の車両用空調
    制御装置。
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