JP2004362789A - 負極材料及びそれを用いた二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高容量を有しかつサイクル特性に優れた負極材料を提供し、またこの負極材料を有する二次電池を提供する。
【解決手段】リチウムイオンをドープ・脱ドープできる正極と非水電解液と負極とを備えた再充電可能な非水電解液二次電池において、負極活物質がLi吸蔵粒子1a1種類以上と黒鉛粒子2a1種類以上からなり、前記黒鉛粒子2aにおいて、X線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする負極材料。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池用の負極材料及びそれを用いた二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の携帯機器の小型軽量化に伴い、高容量かつサイクル特性に優れた二次電池が求められている。これに対し、リチウムイオン二次電池は、高電圧、高エネルギー密度を有する電池として期待されている。
【0003】
現在、リチウムイオン二次電池の負極活物質には黒鉛材料が広く用いられている。黒鉛は372mAh/gの理論電気容量を有するが、今後のさらなる高容量化の要求に対応するためには、黒鉛に代わる新規材料の開発が必要とされている。このような高容量材料として、SiやSnといったLi吸蔵合金あるいはその化合物が知られている。
【0004】
しかしながら、これらのLi吸蔵粒子は充放電時の膨張収縮が非常に大きく、負極活物質として用いた場合、粒子間の剥離や集電体からの剥離が起こり、初回充放電効率の低下や、サイクル特性の劣化を招くことが問題となっている。
【0005】
そこで、Li吸蔵粒子と炭素の複合化により充放電時の粒子の膨張収縮による応力を緩和し、サイクル劣化を抑制する方法が試みられている。
【0006】
例えば、特許文献1では、Siを含む合金粒子に黒鉛質粒子ならびに炭素質粒子を焼結して特定の細孔体積を有する焼結複合粒子について開示されており、あらかじめ体積変化に追従できる程度の細孔体積を見積もることにより、複合粒子内で液絡が確保され、優れたサイクルを示すことが述べられている。
【0007】
また、特許文献2では、黒鉛部分と非晶質炭素部分および珪素を含有してなる複合粒子とそれを用いた二次電池用負極が開示されており、高黒鉛質炭素の電解液との反応性が低い、樹枝上金属リチウムが生成しづらい、といった特徴を維持しつつ、優れたサイクル特性を示すことが述べられている。
【0008】
また、特許文献3では、珪素と炭素材料を含む焼結体を負極とし、満充電時に吸蔵させるリチウムの量を珪素1gあたり200〜800mAhとする二次電池が開示されており、充放電時の負極構造の崩壊を抑制し、サイクル特性を向上させることが述べられている。
【0009】
さらに、特許文献4、及び特許文献5では、黒鉛粒子の周りに珪素と珪素および炭素を少なくとも含有する複合粒子を分散して配置し、さらにこれを非晶質炭素膜によって被覆した材料の製造方法およびそれを用いた二次電池が開示されており、サイクル特性の改善が提案されている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−210323号公報
【0011】
【特許文献2】
特開2000−203818号公報
【0012】
【特許文献3】
特開2000−251879号公報
【0013】
【特許文献4】
特開2002−255529号公報
【0014】
【特許文献5】
特開2002−255530号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術には以下のような問題点がある。
【0016】
まず、特許文献1では、あらかじめ体積変化に追従できる程度の細孔体積を見積もっているものの、細孔が多いために充放電時に粒子が割れやすく、集電性が低下し、サイクル特性が劣化してしまう。
【0017】
また、特許文献3では、満充電時に珪素と炭素材料を含む焼結体に吸蔵させるリチウムの量を制限しているものの、充放電時の膨張収縮は避けることができず、サイクルに伴い徐々に集電性が失われ、サイクル特性が劣化してしまう。
【0018】
また、特許文献2、特許文献4、および特許文献5では、ケイ素と炭素の複合化および非晶質炭素被覆によるサイクル特性の改善が述べられているが、非晶質炭素は硬くつぶれにくいため、膨張収縮による応力緩和効果が得られず、サイクル特性が劣化してしまう。
【0019】
本発明は、このような従来の問題点を解決するべくなされたものであり、その技術的課題は、高容量を有しかつ初回充放電効率が高く、サイクル特性に優れた負極材料を提供し、またこの負極材料を有する二次電池を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、リチウムイオンをドープ及び脱ドープできる正極と非水電解液と負極とを備えた再充電可能な非水電解液二次電池の前記負極に用いられる材料において、負極活物質がLi吸蔵粒子1種類以上と黒鉛粒子1種類以上からなり、前記黒鉛粒子において、X線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする負極材料が得られる。ここで、Gピークとは結晶性黒鉛に起因するピークであり、1580〜1600cm−1にピークをなすものである。一方、Dピークとは無定形黒鉛に起因するピークであり、1350cm−1付近にピークをなすものである。
【0021】
また、本発明によれば、前記負極材料において、前記Li吸蔵粒子と前記黒鉛粒子が混在して電極形成していることを特徴とする負極材料が得られる。
【0022】
また、本発明によれば、前記負極材料において、集電体上に前記黒鉛粒子からなる層が存在し、さらにその上に前記Li吸蔵粒子と前記黒鉛粒子からなる混合層が存在することを特徴とする負極材料が得られる。
【0023】
また、本発明によれば、前記負極材料において、集電体上に前記Li吸蔵粒子と前記黒鉛粒子からなる混合層が存在し、さらにその上に前記黒鉛粒子からなる層が存在することを特徴とする負極材料が得られる。
【0024】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの負極材料において、前記黒鉛粒子の割合が前記負極活物質の40重量%以上であることを特徴とする負極材料が得られる。
【0025】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの負極材料において、前記Li吸蔵粒子が黒鉛と複合粒子を形成し、かつ前記Li吸蔵粒子と複合粒子を形成する黒鉛のX線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする負極材料が得られる。
【0026】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの負極材料において、前記Li吸蔵粒子が、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、銀、カルシウム、及びマグネシウムうちの少なくとも1種類以上含むことを特徴とする負極材料が得られる。
【0027】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの負極材料において、前記Li吸蔵粒子が、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物のうちの少なくとも1種類を含むことを特徴とする負極材料が得られる。
【0028】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの負極材料おいて、前記Li吸蔵粒子がシリコン、スズ、ゲルマニウム、鉛、インジウム、酸化シリコン、酸化スズ、シリコン−炭素複合粒子、シリコン粒子−スズ粒子混合物、珪化鉄、珪化マグネシウムの内の少なくとも一種であることを特徴とする負極材料が得られる。
【0029】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの負極材料において、前記Li吸蔵粒子がアモルファス構造を有することを特徴とする負極材料が得られる。
【0030】
また、本発明によれば、リチウムイオンをドープおよび脱ドープできる正極と非水電解液と負極とを備えた再充電可能な非水電解液二次電池において、負極活物質がLi吸蔵粒子1種類以上と黒鉛粒子1種類以上からなり、前記黒鉛粒子において、X線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする二次電池が得られる。ここで、本発明において、Gピークとは結晶性黒鉛に起因するピークであり、1580〜1600cm−1にピークをなすものである。一方、Dピークとは無定形黒鉛に起因するピークであり、1350cm−1付近にピークをなすものである。
【0031】
また、本発明によれば、前記二次電池において、前記Li吸蔵粒子と黒鉛粒子が混在して電極形成していることを特徴とする二次電池が得られる。
【0032】
また、本発明によれば、前記二次電池において、集電体上に黒鉛粒子からなる層が存在し、さらにその上にLi吸蔵粒子と黒鉛粒子からなる混合層が存在することを特徴とする二次電池が得られる。
【0033】
また、本発明によれば、前記二次電池において、集電体上に前記Li吸蔵粒子と前記黒鉛粒子からなる混合層が存在し、さらにその上に黒鉛粒子からなる層が存在することを特徴とする二次電池が得られる。
【0034】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの二次電池において、前記負極活物質において前記黒鉛粒子の割合が当該負極活物質の40重量%以上であることを特徴とする二次電池が得られる。
【0035】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの二次電池においてLi吸蔵粒子が黒鉛と複合粒子を形成し、かつLi吸蔵粒子と複合粒子を形成する黒鉛のX線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする二次電池が得られる。
【0036】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの二次電池において、前記Li吸蔵粒子が、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、銀、カルシウム、及びマグネシウムうちの少なくとも1種類含むことを特徴とする二次電池が得られる。
【0037】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの二次電池において、前記Li吸蔵粒子が、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物のうちの少なくとも1種類を含むことを特徴とする二次電池が得られる。
【0038】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの二次電池において、前記Li吸蔵粒子がシリコン、スズ、ゲルマニウム、鉛、インジウム、酸化シリコン、酸化スズ、シリコン−炭素複合粒子、シリコン粒子−スズ粒子混合物、珪化鉄、珪化マグネシウムの内の少なくとも一種であることを特徴とする二次電池が得られる。
【0039】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの二次電池において、前記Li吸蔵粒子がアモルファス構造を有することを特徴とする二次電池が得られる。
【0040】
ここで、Li吸蔵粒子の充放電に伴う粒子の膨張収縮によって発生する応力を緩衝するためには、加圧によってつぶれやすく、膨張収縮による応力を緩和するクッションの働きをするような黒鉛粒子と混合することが有効であると考えられる。このような働きをする黒鉛粒子としては、X線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることが必要である。
【0041】
このような黒鉛粒子とLi吸蔵粒子を混合することにより、Li吸蔵粒子の膨張収縮による応力が緩和され、サイクル特性劣化の原因となる粒子間、および集電体や下地層からの電極剥離を抑制することができる。したがって、本発明によれば、高容量かつサイクル特性に優れた負極材料及びそれを用いた二次電池を得ることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0043】
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0044】
図1および図2は本発明の第1の実施の形態による二次電池の負極を示す断面図である。
【0045】
図1を参照すると、集電体6aは、充放電の際、電流を電池の外部に取り出したり外部から電池内に電流を取り込んだりするための電極である。この集電体6aは、導電性の金属箔であればよく、たとえば、アルミニウム、銅、ステンレス、金、タングステン、モリブデン等を用いることができ、その膜厚は5〜25μmである。
【0046】
高Li吸蔵粒子1aは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出する負極部材である。この高Li吸蔵粒子1aの例としては、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子、シリコンと炭素、シリコンと鉄、シリコンとチタン、シリコンとニッケルの複合粒子、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物、アモルファス構造を有するシリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子等が挙げられ、これらの中から1種類あるいは2種類以上から形成される。また、その粒子の平均粒径は50μm以下とするのが望ましい。
【0047】
黒鉛粒子2aは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出すると共に、高Li吸蔵粒子1aの膨張収縮によって発生する応力を緩衝する負極部材である。黒鉛粒子2aとしては、加圧に対してつぶれやすい、すなわち結晶性の高い黒鉛粒子が挙げられる。具体的には、結晶の層間距離が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D≧9の黒鉛粒子である。その平均粒径は50μm以下とするのが望ましい。
【0048】
これらの活物質にポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により集電体6a上に塗布する。
【0049】
また、図2に示すように集電体6aの両面に高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aを混合した混合層4aを塗布してもよい。
【0050】
本発明によるリチウム二次電池において用いることのできる正極としては、LixMyOz(ただしMは、少なくとも1つの遷移金属を表す。0<x≦2、0<y≦2、0<z≦4)である複合酸化物、例えば、層状構造を有するLiCoO、LiNiOやLiMnO、スピネル構造を有するLiMn、またこれら遷移金属や酸素を他元素で置換したものなどを、カーボンブラック等の導電性物質、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤と分散混練したものをアルミニウム箔等の基体上に塗布したものを用いることができる。
【0051】
また、本発明におけるリチウム二次電池において用いることのできるセパレータとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、フッ素樹脂等の多孔性フィルムを用いることができる。
【0052】
また、本発明によるリチウム二次電池において用いることができる電解液としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1、2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1、3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1、3−プロパンサルトン、アニソール、N−メチル−2−ピロリドン、などの非プロトン性有機溶媒を一種又は二種以上を混合して使用し、これらの有機溶媒に溶解するリチウム塩を溶解させる。リチウム塩としては、例えばLiPF、LiAsF、LiAlCl、LiClO、LiBF、LiSbF、LiCFSO、LiCFCO、Li(CFSO、LiN(CFSO、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸カルボン酸リチウム、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiBr、LiI、LiSCN、LiCl、イミド類などがあげられる。また、電解液に代えてポリマー電解質を用いてもよい。
【0053】
本発明における電池の形状としては、特に制限はないが例えば、円筒型、角型、コイン型などがあげられる。また、金属あるいは金属ラミネートフィルムをその容器として使用することができる。
【0054】
次に、図1に示す非水電解液二次電池の負極の動作について詳細に説明する。充電の際、負極は正極側から電解液を介しリチウムを受け取る。まずリチウムイオンは負極電極内に存在する高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aに吸蔵される。放電の際には、充電時に吸蔵したリチウムイオンを、高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aから放出する。充電時高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aは、リチウムイオンを吸蔵するため体積膨張する。逆に放電時には、リチウムイオンを放出するため元に戻ろうとして収縮する。特に高Li吸蔵粒子1aは黒鉛粒子2aに比べて体積膨張・収縮が激しいため、その際に発生する応力によって徐々に微粉化し、粒子間、あるいは集電体−電極層間での電気的接触が失われてしまう恐れがある。しかしながら本発明における形態では、高Li吸蔵粒子1aの周りに、加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2aが配置されているため、クッションのような働きをし、充放電時の高Li吸蔵粒子1aの膨張収縮によって発生する応力を緩和することができる。そのため、充放電を繰り返しても集電性が保たれ、サイクル劣化を防止することができる。
【0055】
以下、本発明の第1の実施の形態による二次電池の製造の具体例を例1として説明する。
【0056】
本発明の例1においては、図1に示すような集電体6a上に高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aを混合した混合層4aをもつ構造をとり、次のような方法によりコイン型電池を作製して評価を行った。
【0057】
集電体6aには厚さ10μmの圧延銅箔を用い、高Li吸蔵粒子1aには平均粒径2μmの結晶性のSn粒子を、黒鉛粒子2aには平均粒径5μmの黒鉛粒子2aを用い、これらを高Li吸蔵粒子1a:黒鉛粒子2a=10wt%:90wt%の割合で混合して活物質とした。なお、黒鉛粒子2aとして、X線回折法による(002)面間隔d(002)と、ラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比G/Dの異なる9種類の黒鉛粒子2aを用いた。
【0058】
高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aにポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液とした。このスラリー液を、ドクターブレード法により集電体6a上に塗布し、混合層4aを作製した。乾燥後プレス機を用いて圧縮し、膜厚50μm、電極密度1.6×10kg/mの作用極とした。対極には円形に打ち抜いた金属リチウムを用い、コイン型電池を作製した。
【0059】
セパレータにはポリプロピレン不織布を用いた。電解液には1モル/Lの濃度のLiPFを溶解させたエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=30/70)を用いた。
【0060】
作製した電池について、20℃において充放電サイクル試験を行った。充放電試験の電圧範囲は0〜2.5Vとした。
【0061】
下記表1は、各黒鉛粒子2aのd(002)、G/Dと、それを用いて作製したコイン型電池の初回充放電効率を示し、下記表2は100サイクル後の放電容量比率(C100/C)を示している。
【0062】
下記表1及び表2より、d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9の黒鉛粒子2aを使用した場合において初回充放電効率、放電容量比率共に90%以上の高い値を示していることがわかる。
【0063】
本発明の例1における評価結果から、本発明に係る負極、すなわちd(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9である黒鉛粒子を備える二次電池は、初回充放電効率が高く、かつ優れたサイクル特性を有することが証明された。
【0064】
【表1】
Figure 2004362789
【0065】
【表2】
Figure 2004362789
【0066】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態による二次電池の具体例を例2として詳細に説明する。
【0067】
本発明の例2においては、図1に示すような集電体6a上に高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aを混合した混合層4aをもつ構造をとる。集電体6aには厚さ10μmの圧延銅箔を用い、高Li吸蔵粒子1aには平均粒径5μmの結晶性Si粒子、黒鉛粒子2aには平均粒径10μmかつ結晶の層間距離が0.336nmかつG/D=10の黒鉛粒子2aを用いた。これらの高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aを活物質とし、例1と同様の方法でコイン型電池を作製し、高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aの混合比率を変化させた電池の特性を比較した。電極膜厚は50μmとした。
【0068】
図3は活物質中の黒鉛粒子2aの重量比率(黒鉛粒子2a重量/(黒鉛粒子2a+高Li吸蔵粒子1a)%)を変化させた時の、初回充放電効率と100サイクル後の放電容量比率(C100/C)を示す図である。
【0069】
図3より、黒鉛粒子2aの比率が増えるほど、初回充放電効率は高く、100サイクル後の放電容量比率も高くなることがわかる。特に黒鉛粒子2aの比率が40重量%以上において、初回充放電効が85%以上、放電容量比率(C100/C)が80%以上の、良好な特性を示すことがわかった。これは、40重量%(即ち、質量パーセント,以下,wt%で示す)未満では、黒鉛粒子2aの混合量が少なすぎるため、緩衝材としての効果が、不十分であったためと考えられる。
【0070】
以上の結果から、黒鉛粒子2aの重量比率を負極材活物質の40重量%以上にすることが、初回充放電効率、サイクル特性を向上させるのに有効であることが明らかとなった。
【0071】
本例2における評価結果から、本発明に係る負極、すなわち黒鉛粒子2aの重量比率が負極材活物質の40重量%以上である二次電池は、初回充放電効率が高く、かつ優れたサイクル特性を有することが証明された。
【0072】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態による二次電池の具体例としての例3について説明する。
【0073】
本発明の例3においては、図1に示すような集電体6a上に高Li吸蔵粒子1aと黒鉛粒子2aを混合した混合層4aをもつ構造をとる。集電体6aには厚さ10μmの圧延銅箔を用いた。黒鉛粒子2aには、例1において優れた特性を示した、平均粒径5μmかつ結晶の層間距離が0.336nmかつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D=10の黒鉛粒子2aを使用し、下記表3に示すように、混合する高Li吸蔵粒子1aを変えて、例1と同様の方法でコイン型電池を作製し、初回充放電効率と100サイクル後の放電容量比率(C100/C)の評価を行った。なお、混合比率は高Li吸蔵粒子1a:黒鉛粒子2a=20wt%:80wt%とした。
【0074】
下記表3は、本例3で用いた高Li吸蔵粒子1aと、それを用いて作製したコイン型電池の、初回充放電効率および100サイクル後の放電容量比率(C100/C)を示している。
【0075】
下記表3より、いずれの材料を用いた場合も、初回充放電効率、放電容量比率(C100/C)が90%以上の高い値を示していることがわかる。これは、黒鉛粒子2aが、高Li吸蔵粒子1aの膨張による応力を緩和し、高Li吸蔵粒子1aの破砕や、電極の集電体6aからの剥離を抑制したためであると考えられる。
【0076】
本例3における評価結果から、本発明に係る負極を備える二次電池は、初回充放電効率が高く、かつ優れたサイクル特性を有することが証明された。
【0077】
【表3】
Figure 2004362789
【0078】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0079】
図4は本発明の第4の実施の形態による負極の断面図である。
【0080】
図4に示すように、集電体6b上に、Li吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bからなる層を配置した構成である。集電体6bは、充放電の際、電流を電池の外部に取り出したり外部から電池内に電流を取り込んだりするための電極である。この集電体6bは導電性の金属箔であればよく、たとえば、アルミニウム、銅、ステンレス、金、タングステン、モリブデン等を用いることができ、その膜厚は5〜25μmである。
【0081】
Li吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出する負極部材である。Li吸蔵粒子3bの例としては、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子、シリコンと炭素、シリコンと鉄、シリコンとチタン、シリコンとニッケルの複合粒子、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物、アモルファス構造を有するシリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子等が挙げられ、これらの中から1種類あるいは2種類以上から形成される。
【0082】
黒鉛粒子2bは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出すると共に、Li吸蔵粒子3bの膨張収縮によって発生する応力を緩衝する負極部材である。黒鉛粒子2bとしては、加圧に対してつぶれやすい、すなわち結晶性の高い粒子が挙げられる。具体的には、結晶の層間距離が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D≧9の黒鉛粒子2bである。
【0083】
図5(a)乃至(c)は図4の高Li吸蔵粒子1bを示す断面図である。図5(a)乃至(c)に示すように、Li吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bは、上記Li吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを粉砕して混合し、造粒したものである。
【0084】
高Li吸蔵粒子1bはLi吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bが一体となり粒子を形成し、Li吸蔵粒子3bが黒鉛粒子2b内に均一に存在する。あるいは黒鉛粒子2b表面にLi吸蔵粒子3bが存在する形態や、Li吸蔵粒子3b表面に黒鉛粒子2bが存在する、という形態を例としてあげることができる。この高Li吸蔵粒子1bの平均粒径は50μm以下にすることが望ましい。
【0085】
高Li吸蔵粒子1bを活物質とし、ポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により集電体6b上に塗布する。また、この電極を使い電池を作製する際には、本発明の第1の実施の形態に示すようなセパレータ・正極・電解液・電池形状・容器を同様に使用することができる。
【0086】
次に、第4の実施の形態による非水電解液二次電池の負極の動作について詳細に説明する。充電の際、負極は正極側から電解液を介しリチウムを受け取る。
【0087】
まず、リチウムイオンは負極電極内に存在するLi吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bに吸蔵される。
【0088】
放電の際には、充電時に吸蔵したリチウムイオンを、Li吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bから放出する。充電時Li吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bは、リチウムイオンを吸蔵するため体積膨張する。逆に放電時には、リチウムイオンを放出するため元に戻ろうとして収縮する。特にLi吸蔵粒子3bは黒鉛粒子2bに比べて体積膨張・収縮が激しいため、その際に発生する応力によって徐々に微粉化し、粒子間、あるいは集電体−電極層間での電気的接触が失われてしまう恐れがある。
【0089】
しかしながら、本発明の第4の実施の形態においては、Li吸蔵粒子3bと、加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2bが複合化されているため、黒鉛粒子2bがクッションのような働きをし、充放電時のLi吸蔵粒子3bの膨張収縮によって発生する応力を緩和することができる。そのため、充放電を繰り返しても集電性が保たれ、サイクル劣化を防止することができる。
【0090】
次に、本発明の第2の実施の形態による二次電池の具体例を例4としてさらに詳しく説明する。
【0091】
本例4では、図4に示すような集電体6b上にLi吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bからなる層4bをもつ構造をとる。集電体6bには、厚さ10μmの圧延銅箔を、Li吸蔵粒子3bには、粒径2μmのアモルファスSi粒子を用い、黒鉛粒子2bには、平均粒径5μmかつ結晶の層間距離が0.336nmかつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D=10の粒子を使用した。これらのLi吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを粉砕し、Li吸蔵粒子3b:黒鉛粒子2b=50wt%:50wt%の比率で混合して造粒し、平均粒径10μmの高Li吸蔵粒子1bを得た。このLi吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bにポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液とした。このスラリー液を、ドクターブレード法により集電体6b上に塗布した。乾燥後プレス機を用いて圧縮して作用極とし、円形に打ち抜いた金属リチウムを対極として、コイン型電池を作製した。Li吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bからなる電極膜厚は50μm、電極密度は1.6×10kg/mとした。
【0092】
セパレータには、ポリプロピレン不織布を用いた。電解液には1モル/Lの濃度のLiPFを溶解させたエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=30/70)を用いた。
【0093】
作製した電池について、20℃において充放電サイクル試験を行った。充放電試験の電圧範囲は0〜2.5Vとした。
【0094】
下記表4には初回充放電効率と100サイクル後の放電容量比率(C100/C)を示す。下記表4より、初回充放電効率と100サイクル後の放電容量比率(C100/C)ともに90%という高い値が得られた。これは、本例4ではLi吸蔵粒子3bと加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2bが複合化されているため、充放電時におけるLi吸蔵粒子3bの膨張収縮による応力が、周りの黒鉛粒子2bによって緩和され、Li吸蔵粒子3bの破砕や電極の集電体6bからの剥離が抑制され、集電性が保たれたためと考えられる。
【0095】
本例4における評価結果から、本発明に係る負極、すなわち集電体6b上にLi吸蔵粒子3bと黒鉛粒子2bを複合した高Li吸蔵粒子1bからなる層4bをもつ形態をとる二次電池は、初回充放電効率が高く、かつ優れたサイクル特性を有することが証明された。
【0096】
【表4】
Figure 2004362789
【0097】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0098】
図6は、本発明の第5の実施の形態による負極の断面図である。図6に示すように、本発明の第5の実施の形態による負極では、集電体6c上に、Li吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cと黒鉛粒子2cを混合した混合層4cを配置している。集電体6cは、充放電の際、電流を電池の外部に取り出したり外部から電池内に電流を取り込んだりするための電極である。この集電体6cは導電性の金属箔であればよく、たとえば、アルミニウム、銅、ステンレス、金、タングステン、モリブデン等を用いることができ、その膜厚は5〜25μmである。
【0099】
Li吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cおよび黒鉛粒子2cは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出する負極部材である。このLi吸蔵粒子3cの例としては、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子、シリコンと炭素、シリコンと鉄、シリコンとチタン、シリコンとニッケルの複合粒子、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物、アモルファス構造を有するシリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子等が挙げられ、これらの中から1種類あるいは2種類以上から形成される。
【0100】
黒鉛粒子2cおよび黒鉛粒子2c′は、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出すると共に、Li吸蔵粒子3cの膨張収縮によって発生する応力を緩衝する負極部材である。黒鉛粒子2cとしては、加圧に対してつぶれやすい、すなわち結晶性の高い粒子が挙げられる。具体的には、結晶の層間距離が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D≧9の黒鉛粒子である。黒鉛粒子2cの平均粒径は50μm以下にすることが望ましい。黒鉛粒子2c′としては、結晶の層間距離が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D≧9の、加圧に対してつぶれやすい結晶性の高い黒鉛粒子を選択することもできるが、この範囲に限定されるものではない。
【0101】
Li吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cは、上記Li吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を粉砕して混合し、造粒したものであり、図6示すように黒鉛粒子2c′表面にLi吸蔵粒子3cが存在する。あるいは、Li吸蔵粒子3c表面に黒鉛粒子2c′が存在する形態や、Li吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′が一体となり粒子を形成し、Li吸蔵粒子3cが黒鉛粒子2c′内に均一に存在する、という形態をとる。高Li吸蔵粒子1cの平均粒径は50μm以下にすることが望ましい。
【0102】
これらのLi吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cおよび黒鉛粒子2cを活物質とし、ポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により集電体6c上に塗布する。また、これらの負極を使い電池を作製する際には、発明の第1の実施の形態に示すようなセパレータ・正極・電解液・電池形状・容器を同様に使用することができる。
【0103】
図6に示す非水電解液二次電池の負極の動作について詳細に説明する。充電の際、負極は正極側から電解液を介しリチウムを受け取る。まず、リチウムイオンは負極電極内に存在するLi吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cおよび黒鉛粒子2cに吸蔵される。放電の際には、充電時に吸蔵したリチウムイオンを、Li吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cおよび黒鉛粒子2cから放出する。充電時Li吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2cおよび黒鉛粒子2c′は、リチウムイオンを吸蔵するため体積膨張する。逆に放電時には、リチウムイオンを放出するため元に戻ろうとして収縮する。特にLi吸蔵粒子3cは黒鉛粒子2cや黒鉛粒子2c′に比べて体積膨張・収縮が激しいため、その際に発生する応力によって徐々に微粉化し、粒子間、あるいは集電体−電極層間での電気的接触が失われてしまう恐れがある。
【0104】
しかしながら、本発明の第5の実施の形態では、Li吸蔵粒子3cと、黒鉛粒子2c′が複合化され、さらにその周りに加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2cが配置されているため、黒鉛粒子2cと黒鉛粒子2c′がクッションのような働きをし、充放電時のLi吸蔵粒子3cの膨張収縮によって発生する応力を緩和することができる。そのため、充放電を繰り返しても集電性が保たれ、サイクル劣化を防止することができる。
【0105】
次に本発明の第5の実施の形態による二次電池の製造の具体例としての例5について説明する。
【0106】
本例5では、図6に示すような集電体6c上にLi吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cと黒鉛粒子2cを混合した混合層4cをもつ構造をとる。集電体6cには厚さ10μmの圧延銅箔を、Li吸蔵粒子3cには、粒径2μmのアモルファスSi粒子を用い、黒鉛粒子2cおよび黒鉛粒子2c′には、平均粒径5μmかつ結晶の層間距離が0.336nmかつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D=10の粒子を使用した。これらのLi吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を粉砕し、Li吸蔵粒子3c:黒鉛粒子2c′=50wt%:50wt%の比率で混合して造粒し、平均粒径10μmの高Li吸蔵粒子1cを得た。このLi吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cと黒鉛粒子2cを、高Li吸蔵粒子1c:黒鉛粒子2c=50wt%:50wt%の割合で混合したものにポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液とした。このスラリー液を、ドクターブレード法により集電体6c上に塗布し、乾燥後プレス機を用いて圧縮して、膜厚を50μm、電極密度を1.6×10kg/mとし、作用極とした。対極には円形に打ち抜いた金属リチウムを用い、コイン型電池を作製した。
【0107】
セパレータにはポリプロピレン不織布を用いた。電解液には1モル/Lの濃度のLiPFを溶解させたエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=30/70)を用いた。
【0108】
作製した電池について、20℃において充放電サイクル試験を行った。充放電試験の電圧範囲は0〜2.5Vとした。
【0109】
下記表5には初回充放電効率と100サイクル後の放電容量比率(C100/C)を示す。下記表5より、初回充放電効率91%、100サイクル後の放電容量比率(C100/C)92%という高い値が得られた。これは、本例5ではLi吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′が複合化され、さらにその周りに加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2cが配置されているため、充放電時におけるLi吸蔵粒子3cの膨張収縮による応力が、黒鉛粒子2cおよび黒鉛粒子2c′によって緩和され、Li吸蔵粒子3cの破砕や電極の集電体6cからの剥離が抑制され、集電性が保たれたためと考えられる。
【0110】
本例5における評価結果から、本発明に係る負極、すなわち集電体6c上にLi吸蔵粒子3cと黒鉛粒子2c′を複合した高Li吸蔵粒子1cと黒鉛粒子2cを混合した混合層4cをもつ形態をとる二次電池は、初回充放電効率が高く、かつ優れたサイクル特性を有することが証明された。
【0111】
【表5】
Figure 2004362789
【0112】
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0113】
図7は、本発明の第6の実施の形態を示す負極の断面図である。図7に示すように、本発明の第6の実施の形態を示す負極では、集電体6d上に、黒鉛粒子層5d、さらにその上に高Li吸蔵粒子1dと黒鉛粒子2dを混合した混合層4dを配置している。集電体6dは、充放電の際、電流を電池の外部に取り出したり外部から電池内に電流を取り込んだりするための電極である。この集電体6dは導電性の金属箔であればよく、たとえば、アルミニウム、銅、ステンレス、金、タングステン、モリブデン等を用いることができ、その膜厚は5〜25μmである。
【0114】
高Li吸蔵粒子1dおよび黒鉛粒子2d、黒鉛粒子5dは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出する負極部材である。
【0115】
この高Li吸蔵粒子1dの例としては、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子、シリコンと炭素、シリコンと鉄、シリコンとチタン、シリコンとニッケルの複合粒子、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物、アモルファス構造を有するシリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子等が挙げられ、これらの中から1種類あるいは2種類以上から形成される。その平均粒径は50μm以下とするのが望ましい。
【0116】
黒鉛粒子2dおよび黒鉛粒子5dは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出すると共に、高Li吸蔵粒子1dの膨張収縮によって発生する応力を緩衝する負極部材である。黒鉛粒子2dおよび黒鉛粒子5dとしては、加圧に対してつぶれやすい、すなわち結晶性の高い粒子が挙げられる。具体的には、結晶の層間距離が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D≧9の黒鉛粒子である。その平均粒径は50μm以下とするのが望ましい。
【0117】
黒鉛粒子5dにポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により集電体6d上に塗布する。さらに、この層上に、高Li吸蔵粒子1dと黒鉛粒子2dを混合して活物質とし、ポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により塗布する。また本発明において、黒鉛粒子層5dと混合層4dは、いずれも単数でも複数でもよく、多層化した構造も採用することができる。
【0118】
これらの負極を使い電池を作製する際には、発明の第1の実施の形態に示すようなセパレータ・正極・電解液・電池形状・容器を同様に使用することができる。
【0119】
次に、図7に示す非水電解液二次電池の負極の動作について詳細に説明する。
【0120】
充電の際、負極は正極側から電解液を介しリチウムを受け取る。
【0121】
まず、リチウムイオンは負極電極内に存在する高Li吸蔵粒子1dおよび黒鉛粒子2d、黒鉛粒子5dに吸蔵される。放電の際には、充電時に吸蔵したリチウムイオンを高Li吸蔵粒子1dおよび黒鉛粒子2d、5dから放出する。充電時高Li吸蔵粒子1dおよび黒鉛粒子2d、黒鉛粒子5dは、リチウムイオンを吸蔵するため体積膨張する。
【0122】
逆に、放電時には、リチウムイオンを放出するため元に戻ろうとして収縮する。特に、高Li吸蔵粒子1dは黒鉛粒子2dや5dに比べて体積膨張・収縮が激しいため、その際に発生する応力によって徐々に微粉化し、粒子間、あるいは集電体−電極層間での電気的接触が失われてしまう恐れがある。
【0123】
しかしながら、本発明の第6の実施の形態によるものでは、高Li吸蔵粒子1dの周りに加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2dが配置され、さらにその下には、加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子層5dが形成されているため、黒鉛粒子2dと5dがクッションのような働きをし、充放電時の高Li吸蔵粒子1dの膨張収縮によって発生する応力を緩和することができる。そのため、充放電を繰り返しても集電性が保たれ、サイクル劣化を防止することができる。
【0124】
以下、本発明の第6の実施の形態による二次電池の具体例を例6として説明する。
【0125】
本例6では、図7に示すような、集電体6d上に黒鉛粒子5d層、その上に高Li吸蔵粒子1dと黒鉛粒子2dを混合した混合層4dをもつ構造をとる。
【0126】
集電体6dには厚さ10μmの圧延銅箔を、高Li吸蔵粒子1dには、粒径2μmのアモルファスSi粒子を用い、黒鉛粒子2dおよび黒鉛粒子5dには、平均粒径5μmかつ結晶の層間距離が0.336nmかつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D=10の粒子を使用した。
【0127】
黒鉛粒子5dにポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により集電体6d上に塗布した。さらに、この層上に、高Li吸蔵粒子1dと黒鉛粒子2dを高Li吸蔵粒子1d:黒鉛粒子2d=50wt%:50wt%の比率で混合して活物質とし、ポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により塗布した。乾燥後プレス機を用いて圧縮して作用極とし、円形に打ち抜いた金属リチウムを対極として、コイン型電池を作製した。
【0128】
黒鉛粒子層5dの膜厚は20μm、高Li吸蔵粒子1dと黒鉛粒子2dの混合層4dの膜厚は30μm、電極密度は1.6×10kg/mとした。
【0129】
セパレータには、ポリプロピレン不織布を用いた。電解液には1モル/Lの濃度のLiPFを溶解させたエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=30/70)を用いた。
【0130】
作製した電池について、20℃において充放電サイクル試験を行った。充放電試験の電圧範囲は0〜2.5Vとした。
【0131】
下記表6には初回充放電効率と100サイクル後の放電容量比率(C100/C)を示している。
【0132】
下記表6より、初回充放電効率90%、100サイクル後の放電容量比率(C100/C)92%という高い値が得られた。これは、本例6では高Li吸蔵粒子1dの周りに加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2dが配置され、さらにその下には加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子層5dが形成されているため、充放電時における高Li吸蔵粒子1dの膨張収縮による応力が、黒鉛粒子2dおよび黒鉛粒子5dによって緩和され、高Li吸蔵粒子1dの破砕や電極の集電体6dからの剥離が抑制され、集電性が保たれたためと考えられる。
【0133】
本例6における評価結果から、本発明に係る負極、すなわち集電体6d上に黒鉛粒子5d層、その上に高Li吸蔵粒子1dと黒鉛粒子2dを混合した混合層4dをもつ形態をとる二次電池は、初回充放電効率が高く、かつ優れたサイクル特性を有することが証明された。
【0134】
【表6】
Figure 2004362789
【0135】
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0136】
図8は本発明の第7の実施の形態による負極の断面図である。図8に示すように、本発明の第7の実施の形態による負極では、集電体6e上に、高Li吸蔵粒子1eと黒鉛粒子2eを混合した混合層4e、さらにその上に黒鉛粒子層5eを配置した構成である。集電体6eは、充放電の際、電流を電池の外部に取り出したり外部から電池内に電流を取り込んだりするための電極である。この集電体6eは導電性の金属箔であればよく、たとえば、アルミニウム、銅、ステンレス、金、タングステン、モリブデン等を用いることができ、その膜厚は5〜25μmである。
【0137】
高Li吸蔵粒子1eおよび黒鉛粒子2e、黒鉛粒子5eは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出する負極部材である。
【0138】
この高Li吸蔵粒子1eの例としては、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子、シリコンと炭素、シリコンと鉄、シリコンとチタン、シリコンとニッケルの複合粒子、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物、アモルファス構造を有するシリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、カルシウム、マグネシウムおよびこれらの複合粒子等が挙げられ、これらの中から1種類あるいは2種類以上から形成される。その平均粒径は50μm以下とするのが望ましい。
【0139】
黒鉛粒子2eおよび黒鉛粒子5eは、充放電の際リチウムを吸蔵あるいは放出すると共に、高Li吸蔵粒子1eの膨張収縮によって発生する応力を緩衝する負極部材である。黒鉛粒子2eおよび黒鉛粒子5eとしては、加圧に対してつぶれやすい、すなわち結晶性の高い粒子が挙げられる。具体的には、結晶の層間距離が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D≧9の黒鉛粒子である。その平均粒径は50μm以下とするのが望ましい。
【0140】
これらの高Li吸蔵粒子1eと黒鉛粒子2e混合して活物質とし、ポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により集電体6e上に塗布する。さらにこの層上に、黒鉛粒子5eにポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により塗布する。
【0141】
また本発明において、混合層4eと黒鉛粒子層5eは、いずれも単数でも複数でもよく、多層化した構造も採用することができる。これらの負極を使い電池を作製する際には、発明の第1の実施の形態に示すようなセパレータ・正極・電解液・電池形状・容器を同様に使用することができる。
【0142】
次に、図7に示す非水電解液二次電池の負極の動作について詳細に説明する。充電の際、負極は正極側から電解液を介しリチウムを受け取る。まずリチウムイオンは負極電極内に存在する高Li吸蔵粒子1eおよび黒鉛粒子2e、黒鉛粒子5eに吸蔵される。放電の際には、充電時に吸蔵したリチウムイオンを高Li吸蔵粒子1eおよび黒鉛粒子2e、黒鉛粒子5eから放出する。充電時高Li吸蔵粒子1eおよび黒鉛粒子2e、黒鉛粒子5eは、リチウムイオンを吸蔵するため体積膨張する。逆に放電時には、リチウムイオンを放出するため元に戻ろうとして収縮する。特に高Li吸蔵粒子1eは黒鉛粒子2eや黒鉛粒子5eに比べて体積膨張・収縮が激しいため、その際に発生する応力によって徐々に微粉化し、粒子間、あるいは集電体−電極層間での電気的接触が失われてしまう恐れがある。
【0143】
しかしながら、本発明においては、高Li吸蔵粒子1eの周りに加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2eが配置され、さらにその層上には、加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子層5eが形成されているため、黒鉛粒子2eと5eがクッションのような働きをし、充放電時の高Li吸蔵粒子1eの膨張収縮によって発生する応力を緩和することができる。そのため、充放電を繰り返しても集電性が保たれ、サイクル劣化を防止することができる。
【0144】
以下、本発明の第7の実施の形態による具体例としての例7について説明する。
【0145】
本例7では、図8に示すような集電体6e上に高Li吸蔵粒子1eと黒鉛粒子2eを混合した混合層4e、その上に黒鉛粒子5e層をもつ構造をとる。
【0146】
集電体6eには厚さ10μmの圧延銅箔を、高Li吸蔵粒子1eには粒径2μmのアモルファスSi粒子を用い、黒鉛粒子2eおよび黒鉛粒子5eには、平均粒径5μmかつ結晶の層間距離が0.336nmかつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比はG/D=10の粒子を使用した。
【0147】
これらの高Li吸蔵粒子1eと黒鉛粒子2eを高Li吸蔵粒子1e:黒鉛粒子2e=50wt%:50wt%の比率で混合して活物質とし、ポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により集電体6e上に塗布した。さらに、この層上に、黒鉛粒子5eにポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリー液としたものを、ドクターブレード法により塗布した。乾燥後プレス機を用いて圧縮して作用極とし、円形に打ち抜いた金属リチウムを対極として、コイン型電池を作製した。高Li吸蔵粒子1eと黒鉛粒子2eの混合層4eの膜厚は30μm、黒鉛粒子5e層の膜厚は20μm、電極密度は1.6×10kg/mとした。
【0148】
セパレータにはポリプロピレン不織布を用いた。電解液には1モル/Lの濃度のLiPFを溶解させたエチレンカーボネイト(EC)とジエチルカーボネイト(DEC)の混合溶媒(混合容積比:EC/DEC=30/70)を用いた。
【0149】
作製した電池について、20℃において充放電サイクル試験を行った。充放電試験の電圧範囲は0〜2.5Vとした。
【0150】
下記表7は初回充放電効率と100サイクル後の放電容量比率(C100/C)を示している。
【0151】
下記表7より、初回充放電効率、100サイクル後の放電容量比率(C100/C)ともに90%という高い値が得られた。これは、本例7では、高Li吸蔵粒子1eの周りに加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子2eが配置され、さらにその上には加圧によってつぶれやすい黒鉛粒子5e層が形成されているため、充放電時における高Li吸蔵粒子1eの膨張収縮による応力が、黒鉛粒子2eおよび黒鉛粒子5eによって緩和され、高Li吸蔵粒子1eの破砕や電極の集電体6eからの剥離が抑制され、集電性が保たれたためと考えられる。
【0152】
本例7における評価結果から、本発明に係る負極、すなわち集電体6e上に高Li吸蔵粒子1eと黒鉛粒子2eを混合した混合層4e、その上に黒鉛粒子5e層をもつ形態をとる二次電池は、初回充放電効率が高く、かつ優れたサイクル特性を有することが証明された。
【0153】
【表7】
Figure 2004362789
【0154】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、負極活物質をLi吸蔵粒子1種類以上と黒鉛粒子1種類以上からなり、前記黒鉛粒子のX線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比をG/D≧9とすることにより、高容量かつサイクル特性に優れた負極材料及びそれを用いた二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による二次電池の負極構成を示す断面図の一例である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による二次電池の負極構成を示す断面図の一例である。
【図3】本発明の第3の実施の形態における活物質中の黒鉛粒子の重量比率を変化させた時の初回充放電効率と100サイクル後の放電容量比率(C100/C)を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態による二次電池の負極構成を示す断面図の一例である。
【図5】本発明の第4の実施の形態による高Li吸蔵粒子を示す断面図の一例である。
【図6】本発明の第5の実施の形態による二次電池の負極構成を示す断面図の一例である。
【図7】本発明の第6の実施の形態による二次電池の負極構成を示す断面図の一例である。
【図8】本発明の第7の実施の形態による二次電池の負極構成を示す断面図の一例である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1e 高Li吸蔵粒子
2a、2b、2c、2c′、2d、2e 黒鉛粒子
3b、3c Li吸蔵粒子
4a、4c、4d、4e 混合層
5d、5e 黒鉛粒子
6a、6b、6c、6d、6e 集電体
10a、10b、10c、10d、10e 負極
20a 電極構造

Claims (20)

  1. リチウムイオンをドープ及び脱ドープできる正極と非水電解液と負極とを備えた再充電可能な非水電解液二次電池の前記負極に用いられる材料において、負極活物質がLi吸蔵粒子1種類以上と黒鉛粒子1種類以上からなり、前記黒鉛粒子において、X線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする負極材料。
  2. 請求項1記載の負極材料において、前記Li吸蔵粒子と前記黒鉛粒子が混在して電極形成していることを特徴とする負極材料。
  3. 請求項1記載の負極材料において、集電体上に前記黒鉛粒子からなる層が存在し、さらにその上に前記Li吸蔵粒子と前記黒鉛粒子からなる混合層が存在することを特徴とする負極材料。
  4. 請求項1記載の負極材料において、集電体上に前記Li吸蔵粒子と前記黒鉛粒子からなる混合層が存在し、さらにその上に前記黒鉛粒子からなる層が存在することを特徴とする負極材料。
  5. 請求項1乃至4の内のいずれか一つに記載の負極材料において、前記黒鉛粒子の割合が前記負極活物質の40重量%以上であることを特徴とする負極材料。
  6. 請求項1乃至5の内のいずれか一つに記載の負極材料において、前記Li吸蔵粒子が黒鉛と複合粒子を形成し、かつ前記Li吸蔵粒子と複合粒子を形成する黒鉛のX線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする負極材料。
  7. 請求項1乃至6の内のいずれか一つに記載の負極材料において、前記Li吸蔵粒子が、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、銀、カルシウム、及びマグネシウムうちの少なくとも1種類以上含むことを特徴とする負極材料。
  8. 請求項1乃至7の内のいずれか一つに記載の負極材料において、前記Li吸蔵粒子が、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物のうちの少なくとも1種類を含むことを特徴とする負極材料。
  9. 請求項1乃至8の内のいずれか一つに記載の負極材料おいて、前記Li吸蔵粒子がシリコン、スズ、ゲルマニウム、鉛、インジウム、酸化シリコン、酸化スズ、シリコン−炭素複合粒子、シリコン粒子−スズ粒子混合物、珪化鉄、珪化マグネシウムの内の少なくとも一種であることを特徴とする負極材料。
  10. 請求項1乃至9の内のいずれか一つに記載の負極材料において、前記Li吸蔵粒子がアモルファス構造を有することを特徴とする負極材料。
  11. リチウムイオンをドープおよび脱ドープできる正極と非水電解液と負極とを備えた再充電可能な非水電解液二次電池において、負極活物質がLi吸蔵粒子1種類以上と黒鉛粒子1種類以上からなり、前記黒鉛粒子において、X線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする二次電池。
  12. 請求項11記載の二次電池において、前記Li吸蔵粒子と黒鉛粒子が混在して電極形成していることを特徴とする二次電池。
  13. 請求項11記載の二次電池において、集電体上に黒鉛粒子からなる層が存在し、さらにその上にLi吸蔵粒子と黒鉛粒子からなる混合層が存在することを特徴とする二次電池。
  14. 請求項11記載の二次電池において、集電体上に前記Li吸蔵粒子と前記黒鉛粒子からなる混合層が存在し、さらにその上に黒鉛粒子からなる層が存在することを特徴とする二次電池。
  15. 請求項11乃至14の内のいずれか一つに記載の二次電池において、前記負極活物質において前記黒鉛粒子の割合が当該負極活物質の40重量%以上であることを特徴とする二次電池。
  16. 請求項11乃至15の内のいずれか一つに記載の二次電池においてLi吸蔵粒子が黒鉛と複合粒子を形成し、かつLi吸蔵粒子と複合粒子を形成する黒鉛のX線回折法による(002)面間隔d(002)が0.3354nm以上0.338nm以下、かつラマン分光分析によるGピークとDピークの面積比がG/D≧9であることを特徴とする二次電池。
  17. 請求項11乃至16の内のいずれか一つに記載の二次電池において、前記Li吸蔵粒子が、シリコン、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム、鉛、インジウム、銀、カルシウム、及びマグネシウムうちの少なくとも1種類含むことを特徴とする二次電池。
  18. 請求項11乃至16の内のいずれか一つに記載の二次電池において、前記Li吸蔵粒子が、酸化シリコン、酸化スズ、酸化ホウ素、酸化リン、酸化ゲルマニウム、酸化アルミニウムおよびこれらの複合酸化物のうちの少なくとも1種類を含むことを特徴とする二次電池。
  19. 請求項11乃至16の内のいずれか一つに記載の二次電池において、前記Li吸蔵粒子がシリコン、スズ、ゲルマニウム、鉛、インジウム、酸化シリコン、酸化スズ、シリコン−炭素複合粒子、シリコン粒子−スズ粒子混合物、珪化鉄、珪化マグネシウムの内の少なくとも一種であることを特徴とする二次電池。
  20. 請求項11乃至19の内のいずれか一つに記載の二次電池において、前記Li吸蔵粒子がアモルファス構造を有することを特徴とする二次電池。
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