JP2004357616A - ココアパウダーの処理方法及び粉末調整ココアの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ココアパウダーの微細化処理方法を提供するとともに、溶解性に優れた、ココアパウダーのざらつきのない粉末調整ココアの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ココアパウダーに上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂及び、その他原料を混合し、加熱溶融した後ロールリファイナーで微細化処理し、このココアパウダーに砂糖、粉乳、その他の風味原料を加えて、上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂を用いて造粒することにより、溶解性に優れた、ココアパウダーのざらつきがない粉末調整ココア提供する。
【選択図】なし
【解決手段】ココアパウダーに上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂及び、その他原料を混合し、加熱溶融した後ロールリファイナーで微細化処理し、このココアパウダーに砂糖、粉乳、その他の風味原料を加えて、上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂を用いて造粒することにより、溶解性に優れた、ココアパウダーのざらつきがない粉末調整ココア提供する。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ココアパウダーをロールリファイナーで微細化するココアパウダーの処理方法及び粉末調整ココアの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ココアパウダーは、カカオ豆を原料として製造される。まず、カカオ豆を選別、焙焼、破砕して表皮などを除去した後に、カカオミル、ボールミル、ロールリファイナーなどで磨砕してカカオマスが得られる。このカカオマスをココアプレスによりココアバターを圧搾して得られた圧搾粕がココアケーキで、これを粉砕機で粉砕したものがココアパウダーである。
【0003】
粉末調整ココアとは、ココアパウダーに、砂糖、粉乳、香料等を加え混合したもの、
または混合後造粒したものをいう。粉末調整ココアを一定量容器に計り取り、適量の湯または牛乳で加えて溶かすと簡便にココア飲料を作ることができ、また、粉末状態で長期間風味を損なわず保存可能であることから、一般に普及した嗜好飲料調整ミックスであるといえる。
【0004】
しかしながら、従来の方法で得られたココアパウダーを使用した粉末調整ココアでは、湯や牛乳に溶かして飲用する際、溶解性が悪く粉末の固まりが残る場合や、官能上ざらつきが感じられ、なめらかでのどごしのよい飲用感が得られないなどの問題があった。
【0005】
溶解性が悪い原因として、ココアパウダーは、油脂分や不溶性の食物繊維分を含み、湯または牛乳に対する溶解性が十分ではないことが考えられる。官能上ざらつきが感じられるのは、ココアパウダーの粒度が粗いために溶け残った粗大粒子がざらつきの原因になることが挙げられる。従来の方法で得られたココアパウダーは、平均粒度は7〜8μmのものから30μm以上の粗大粒子が存在する。
【0006】
また、粉末調整ココアの溶解性、分散性もざらつきと深い関係がある。粉末調整ココアの溶解性、分散性が悪いと、ココアパウダーが分散せずにざらつきを感じやすくなる。
【0007】
粉末調整ココアのざらつきを軽減する方法として、ココアパウダーを30μm以下の粒子に分級することが考えられるが、目開き30μmの篩を使用した分級では、ココアパウダー由来の油脂分により結着を起こし、篩で目詰まりして分級できない。また、スクリーンを使用してココアパウダーを微細化する方法では、同様の理由でココアパウダーがスクリーンで目詰まりを起こし微細化が不十分である。
【0008】
特開平11−169079に、篩またはスクリーンを使用しないココアパウダーの微細化方法が提案されているが、従来の方法で得られたココアパウダーを温水に分散した後に微細化処理され、ココアパウダー含有懸濁液が得られる。粉末調整ココアに配合するためは、これを再度乾燥させ粉末化させなければならず、製造工程が煩雑になり合理的な製法であるとはいいがたい。
【0009】
また、特開平11−103780では、ココアパウダーと乳原料とを含有する原料を温水または熱水に溶解し、ホモゲナイザーで均質化した後スプレードライする方法が述べられている。この方法によると、得られた調整ココアの湯または牛乳に対する溶解性は向上すると考えられるが、ホモゲナイザーによる均質化でココアパウダー自体が微細化されているとは考えにくく、また、スプレードライ時の加熱により調整ココアの風味が損なわれてしまう。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−169079
【特許文献2】
特開平11−103780
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点の解決を意図するものであり、ココアパウダーの微細化処理方法を提供するとともに、溶解性に優れ、飲用時にざらつきがなく、なめらかなのどごしのよい飲用感が得られる粉末調整ココアの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
従来の方法で得られたココアパウダーに上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂を混合、加熱溶融すること、または従来の方法で得られたココアパウダーに上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂及び、糖類、乳原料、乳化剤から選ばれる原料から少なくとも1種以上を混合、加熱溶融することのいずれかの処理を行った後にロールリファイナーを用いて微細化処理し、得られたココアパウダー微細化粉体に砂糖、粉乳、その他の風味原料を最終的に調整ココアの配合となるように加えて、上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂を用いて造粒することにより、溶解性に優れ、ざらつきのない粉末調整ココアが得ることができた。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のココアパウダーの微細化処理は、従来の処理方法で得られたココアパウダーをロールリファイナーで微細化する。用いるロールリファイナーは、一般的な装置でよく、特にその仕様を選ばない。少量の試験であれば、横型3段ロールリファイナー(井上製作所製)、工業的には、縦5段ロールリファイナー(ビューラー社製)などを用いて製造することができる。処理条件としては、ロールのゲージ圧を20〜80kg/cm2、好ましくは、30〜60kg/cm2で適宜調整すればよい。また、ロールに冷却水を通して取り出し品温を30〜40℃に調整する場合もある。
【0014】
一般にロールリファイナーの処理に供する原料素材は、油脂を混合してペースト状の物性にしたものを用いる。ただし、ココアパウダー自体も油脂分を含有していることから、ココアパウダーのみをロールリファイナーで処理することも可能である。しかしながらココアパウダーだけではロール表面への付着が均一になりにくいため、安定した効果が得られない。また、装置に負荷をかけないよう少量ずつ処理する必要があり、効率が悪い。
【0015】
効率よく処理するためには、ココアパウダーに常温固体油脂を添加し混合加熱溶融によりペースト状にしたものをロールリファイナーで処理することが好ましい。粉体混合、造粒などの後工程を考慮して、処理品が、フレーク状または、粉体の状態でロールリファイナーより排出されるように配合を調整することが好ましい。ココアパウダーと常温固体油脂以外に他の粉体原料、例えば、糖類、粉乳類を添加してから混合加熱溶融した後に処理してもよい。さらに、得られたペーストの粘性を調整する目的で乳化剤を添加することもできる。
【0016】
ロールリファイナー処理に使用する常温固体油脂は、上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂であることが好ましい。本発明に用いる常温固体油脂の上昇融点が24℃未満の場合は、粉末調整ココアの流動性が低下し、ブロッキングを起こすなど取扱いが困難になる。また、常温固体油脂の上昇融点が40℃を越える場合は、粉末調整ココアの溶解性が悪くなり、風味が重くなる。
【0017】
ロールリファイナーで処理するココアパウダー、またはココアパウダー及び他の粉体原料、例えば、糖類、粉乳類を添加した混合品の油分はココアパウダーに含有されるココアバター分も含めて12%以上35%以下、好ましくは、15%以上30%以下になるように常温固体油脂を添加する。油分が12%未満の場合、粘性が高くなりすぎロールリファイナーへの供給が難しい。また、35%を超える場合は、ロールリファイナーの処理は円滑に行われるが、処理後もペースト状の物性であるため、調整ココア造粒での取り扱いが難しく、得られた調整ココアについても油っぽくなりすぎ風味上好ましくない。
【0018】
従来の方法で得られたココアパウダーの平均粒子径は8μmに対し、こうして得られたロールリファイナーによる処理で平均粒子径は6μm以下である。90%粒子径は、処理前140μm以上に対し、処理後10μm以下となった。90%粒子径とは、粒子径が小さいものから粒子数を累積していき、粒子数の累積が90%のときの粒子径をいう。
【0019】
粒子径は、「レーザー散乱式粒度分布測定装置LA−700」(堀場製作所製)を用いて測定した。粒度分布測定用ココアパウダー懸濁液は、サンプル1gに常温液体油脂50gを加えて、マグネチックスターラーで10分間撹拌し、超音波処理を20分間行って調製した。
【0020】
本明細書では、常温固体油脂とは常温で固体である油脂をいい、具体的には、20℃で24時間静置した際に固体である油脂をいう。また、同様に静置した際に液体である油脂を常温液体油脂という。常温固体油脂の原料は特に限定しないが、例として、ダイズ油、ナタネ油、コーン油、綿実油、米ぬか油、ヒマワリ油、アマニ油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、カカオ脂などの植物油脂、牛脂、豚脂、魚油などの動物油脂が挙げられる。これらの原料は単体で用いてもよいし、複数混合して用いてもよい。また、これらの原料はそのまま用いてもよいし、精製、硬化、分別、脱臭など加工して用いてもよい。
【0021】
本明細書では、上昇融点とは、試料を規定の方法に基づき加熱した場合、軟化して流動し始める温度をいう。上昇融点の測定方法は、社団法人日本油化学協会編「基準油脂分析試験法」に詳しい。
【0022】
本明細書では、ロールリファイナー処理及び、調整ココア造粒に用いる糖類とは、粉末状のものであれば特にその種類を限定しない。砂糖、含水及び無水ぶどう糖、麦芽糖、果糖、乳糖、粉末水あめなどの他、各種糖アルコール類、デキストリン・デンプン類なども使用することができる。1種類または複数組み合わせて用いてもよい。粒度の大きいものについては、粉砕機や篩を用いて適切な粒度に調整して用いることが好ましい。
【0023】
本明細書では、ロールリファイナー処理及び、調整ココア造粒に用いる粉乳類とは、粉末状のものであれば特にその種類を限定しない。例えば、脱脂粉乳、全脂粉乳、ホエイパウダー、クリーミングパウダー等があげられ、1種類または、複数組み合わせて用いることができる。
【0024】
本明細書では、ロールリファイナー処理に用いる乳化剤とは、特にその種類を限定しない。例えば、植物レシチン、卵黄レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、PGPR(ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)等から、1種類または、複数組み合わせて用いればよく、安価で粘度調整に効果があることから大豆レシチンを使用する場合が一般的である。
【0025】
得られたロールリファイナー処理済みココアパウダー混合品は、含有するココアパウダーの粒子自体は細かいが、圧着してフレーク状になる場合があり、粒度が大きくそのままでは粉末調整ココアの造粒に適さない。粉末調整ココアに配合するには、一旦、粉砕機等を用いて砂糖などと共に細粒化し、他の粉末調整ココア原料の一部または全部と混合するか、加熱溶融した上で他の粉末調整ココア原料の一部または全部に滴下混合し、造粒に供することが好ましい。
【0026】
本明細書では、造粒とは粉から粒を造る操作をいい、より詳しくは、粒状、塊状、溶液状あるいは溶融液状などの原料から、ほぼ均一な形状と大きさをもつ粒を造る操作をいう。粉と粒の境界は100μm程度であり、100μmより細かいものを粉、100μmより大きいものを粒とよぶ。粉を造粒することにより、流動性が向上する、微粉の飛散が防止できる、偏析が防止できる、通気抵抗が減少する、凝集性が減少する、液体に対する溶解性が向上する、密度の調整ができる、外観が美しくなる、タブレットやペレットに造粒した場合は秤量が簡便になる、などの利点がある。造粒の方法は特に限定しないが、流動層造粒法、押し出し造粒法が製造の簡便性の面から特に好ましい。流動層造粒法とは、流動層造粒法とは、流動層の下部から空気を送入することにより粉を流動状態に保ち、これにバインダーを噴霧して造粒する方法である。押し出し造粒法とは、粉にバインダー液を混合した原料を、加圧してスクリーンの小孔から押し出して造粒する方法である。
【0027】
造粒に使用する常温固体油脂は、上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂であることが好ましい。本発明に用いる常温固体油脂の上昇融点が24℃未満の場合は、粉末調整ココアの流動性が低下し、ブロッキングを起こすなど取扱いが困難になる。また、常温固体油脂の上昇融点が40℃を越える場合は、粉末調整ココアの溶解性が悪くなり、風味が重くなる。
【0028】
造粒に使用する常温固体油脂の量は、造粒に使用する常温固体油脂以外の原料に対して1%以上20%以下が好ましい。1%未満の場合には、造粒が不十分であり、出来上がった調整ココアの溶解性が悪い。20%を超える場合には油脂の風味が強くなり、調整ココアの風味の上で好ましくない。
【0029】
本明細書では、流動層造粒機とは、流動層本体、整流板、流動化用ガス供給管、熱交換器、バインダー噴霧ノズル装置および飛散固体粒子の回収装置から構成される造粒機をいう。流動層造粒機の例としては、GPCG−300(パウレック製)、WST/WSG−120(パウレック製)などが挙げられる。
【0030】
本明細書では、押し出し造粒機とは、ダイやスクリーンなどの小孔板と撹拌羽根やスクリューなどの押し出し機構から構成される造粒機をいう。押し出し造粒機の例としては、
グラニュマスターEG−220型(大川原製作所製)、ドームグランDG−L1型(ダルトン製)などが挙げられる。
【0031】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、「部」は「重量部」を意味する。
【0032】
【実施例】
(実施例1)
(押し出し造粒による粉末調整ココアの製造)
ココアバター20%を含有するココアパウダー50部、粉糖24部、脱脂粉乳12部、常温固体油脂13.5部、大豆レシチン0.5部を混合機で、60℃、1時間混合してペースト状のココアパウダー混合品を得た。これを、5段ロールリファイナー(ビューラー社製)で処理した。この処理により、最初に8μmであったココアパウダーの平均粒子径は6μmとなるココアパウダー微細化粉末が得られた。このココアパウダー微細化粉末30部と砂糖30部を混合して、スクリーン径0.8mmの粉砕機を用いて粉砕した。この粉砕品60部に砂糖10部、乳糖5部、脱脂粉乳8部、全粉乳4部、香料2部を粉体ミキサー(深江パウテック製ハイスピードミキサー)で混合しながら、上昇融点35℃の油脂11部を50℃に加熱溶融して滴下し均一に混合した。これを押し出し造粒機(ダルトン製ドームグランDG−L1型)で0.5mmのスクリーンを用いて造粒し、粉末調整ココアを得た。この粉末調整ココア23gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0033】
(実施例2)
(流動層造粒による粉末調整ココアの製造)
実施例1でも使用したココアパウダー微細化粉末を30部と砂糖30部を混合して、スクリーン径0.8mmの粉砕機を用いて粉砕した。この粉砕品60部に砂糖10部、乳糖5部、脱脂粉乳8部、全粉乳4部、香料2部を流動層造粒機で混合して、上昇融点35℃の油脂11部を50℃に加熱溶融した後、噴霧しながら造粒した。この粉末調整ココア23gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0034】
(比較例1)
(押し出し造粒による粉末調整ココアの製造)
従来の処理方法で得られたココアバター20%を含有するココアパウダー15部、砂糖47.2部、乳糖5部、脱脂粉乳11.6部、全粉乳4部、香料2部を粉体ミキサー(深江パウテック製ハイスピードミキサー)で混合しながら、水11部を滴下して均一に混合した。これを押し出し造粒(ダルトン製DG−L1)で0.5mmのスクリーンを用いて造粒し、流動層乾燥機で乾燥して粉末調整ココアを得た。この粉末調整ココア21gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0035】
(比較例2)
(流動層造粒による粉末調整ココアの製造)
従来の処理方法で得られたココアバター20%を含有するココアパウダー15部、砂糖47.2部、乳糖5部、脱脂粉乳11.6部、全粉乳4部、香料2部を流動層造粒機で混合して、水を噴霧して造粒し、乾燥して粉末調整ココアを得た。この粉末調整ココア21gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0036】
(比較例3)
(押し出し造粒による粉末調整ココアの製造)
従来の処理方法で得られたココアバター20%を含有するココアパウダー15部、砂糖47.2部、乳糖5部、脱脂粉乳11.6部、全粉乳4部、香料2部を粉体ミキサー(深江パウテック製ハイスピードミキサー)で混合しながら、上昇融点35℃の油脂15部を50℃に加熱溶融して滴下し、均一に混合した。これを押し出し造粒機(ダルトン製DG−L1)で0.5mmのスクリーンを用いて造粒して粉末調整ココアを得た。この粉末調整ココア23gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0037】
(比較例4)
(流動層造粒による粉末調整ココアの製造)
従来の処理方法で得られたココアバター20%を含有するココアパウダー15部、砂糖47.2部、乳糖5部、脱脂粉乳11.6部、全粉乳4部、香料2部を粉体ミキサー(深江パウテック製ハイスピードミキサー)で混合しながら、上昇融点35℃の油脂15部を50℃に加熱溶融して噴霧し、造粒した。この粉末調整ココア23gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0038】
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2、比較例3、比較例4について、評価した結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
実施例1、2は、全ての評価項目について良好以上の結果であった。比較例1、2は溶解性がやや好ましくなく、なめらかさについてはざらつきがあり好ましくなかった。比較例3、4については、溶解性は良いものの、なめらかさについてはやや好ましくなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、ココアパウダーの微細化処理方法を提供することができ、ざらつきがなく、溶解性に優れた、粉末調整ココアの製造方法を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ココアパウダーをロールリファイナーで微細化するココアパウダーの処理方法及び粉末調整ココアの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ココアパウダーは、カカオ豆を原料として製造される。まず、カカオ豆を選別、焙焼、破砕して表皮などを除去した後に、カカオミル、ボールミル、ロールリファイナーなどで磨砕してカカオマスが得られる。このカカオマスをココアプレスによりココアバターを圧搾して得られた圧搾粕がココアケーキで、これを粉砕機で粉砕したものがココアパウダーである。
【0003】
粉末調整ココアとは、ココアパウダーに、砂糖、粉乳、香料等を加え混合したもの、
または混合後造粒したものをいう。粉末調整ココアを一定量容器に計り取り、適量の湯または牛乳で加えて溶かすと簡便にココア飲料を作ることができ、また、粉末状態で長期間風味を損なわず保存可能であることから、一般に普及した嗜好飲料調整ミックスであるといえる。
【0004】
しかしながら、従来の方法で得られたココアパウダーを使用した粉末調整ココアでは、湯や牛乳に溶かして飲用する際、溶解性が悪く粉末の固まりが残る場合や、官能上ざらつきが感じられ、なめらかでのどごしのよい飲用感が得られないなどの問題があった。
【0005】
溶解性が悪い原因として、ココアパウダーは、油脂分や不溶性の食物繊維分を含み、湯または牛乳に対する溶解性が十分ではないことが考えられる。官能上ざらつきが感じられるのは、ココアパウダーの粒度が粗いために溶け残った粗大粒子がざらつきの原因になることが挙げられる。従来の方法で得られたココアパウダーは、平均粒度は7〜8μmのものから30μm以上の粗大粒子が存在する。
【0006】
また、粉末調整ココアの溶解性、分散性もざらつきと深い関係がある。粉末調整ココアの溶解性、分散性が悪いと、ココアパウダーが分散せずにざらつきを感じやすくなる。
【0007】
粉末調整ココアのざらつきを軽減する方法として、ココアパウダーを30μm以下の粒子に分級することが考えられるが、目開き30μmの篩を使用した分級では、ココアパウダー由来の油脂分により結着を起こし、篩で目詰まりして分級できない。また、スクリーンを使用してココアパウダーを微細化する方法では、同様の理由でココアパウダーがスクリーンで目詰まりを起こし微細化が不十分である。
【0008】
特開平11−169079に、篩またはスクリーンを使用しないココアパウダーの微細化方法が提案されているが、従来の方法で得られたココアパウダーを温水に分散した後に微細化処理され、ココアパウダー含有懸濁液が得られる。粉末調整ココアに配合するためは、これを再度乾燥させ粉末化させなければならず、製造工程が煩雑になり合理的な製法であるとはいいがたい。
【0009】
また、特開平11−103780では、ココアパウダーと乳原料とを含有する原料を温水または熱水に溶解し、ホモゲナイザーで均質化した後スプレードライする方法が述べられている。この方法によると、得られた調整ココアの湯または牛乳に対する溶解性は向上すると考えられるが、ホモゲナイザーによる均質化でココアパウダー自体が微細化されているとは考えにくく、また、スプレードライ時の加熱により調整ココアの風味が損なわれてしまう。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−169079
【特許文献2】
特開平11−103780
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点の解決を意図するものであり、ココアパウダーの微細化処理方法を提供するとともに、溶解性に優れ、飲用時にざらつきがなく、なめらかなのどごしのよい飲用感が得られる粉末調整ココアの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
従来の方法で得られたココアパウダーに上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂を混合、加熱溶融すること、または従来の方法で得られたココアパウダーに上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂及び、糖類、乳原料、乳化剤から選ばれる原料から少なくとも1種以上を混合、加熱溶融することのいずれかの処理を行った後にロールリファイナーを用いて微細化処理し、得られたココアパウダー微細化粉体に砂糖、粉乳、その他の風味原料を最終的に調整ココアの配合となるように加えて、上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂を用いて造粒することにより、溶解性に優れ、ざらつきのない粉末調整ココアが得ることができた。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のココアパウダーの微細化処理は、従来の処理方法で得られたココアパウダーをロールリファイナーで微細化する。用いるロールリファイナーは、一般的な装置でよく、特にその仕様を選ばない。少量の試験であれば、横型3段ロールリファイナー(井上製作所製)、工業的には、縦5段ロールリファイナー(ビューラー社製)などを用いて製造することができる。処理条件としては、ロールのゲージ圧を20〜80kg/cm2、好ましくは、30〜60kg/cm2で適宜調整すればよい。また、ロールに冷却水を通して取り出し品温を30〜40℃に調整する場合もある。
【0014】
一般にロールリファイナーの処理に供する原料素材は、油脂を混合してペースト状の物性にしたものを用いる。ただし、ココアパウダー自体も油脂分を含有していることから、ココアパウダーのみをロールリファイナーで処理することも可能である。しかしながらココアパウダーだけではロール表面への付着が均一になりにくいため、安定した効果が得られない。また、装置に負荷をかけないよう少量ずつ処理する必要があり、効率が悪い。
【0015】
効率よく処理するためには、ココアパウダーに常温固体油脂を添加し混合加熱溶融によりペースト状にしたものをロールリファイナーで処理することが好ましい。粉体混合、造粒などの後工程を考慮して、処理品が、フレーク状または、粉体の状態でロールリファイナーより排出されるように配合を調整することが好ましい。ココアパウダーと常温固体油脂以外に他の粉体原料、例えば、糖類、粉乳類を添加してから混合加熱溶融した後に処理してもよい。さらに、得られたペーストの粘性を調整する目的で乳化剤を添加することもできる。
【0016】
ロールリファイナー処理に使用する常温固体油脂は、上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂であることが好ましい。本発明に用いる常温固体油脂の上昇融点が24℃未満の場合は、粉末調整ココアの流動性が低下し、ブロッキングを起こすなど取扱いが困難になる。また、常温固体油脂の上昇融点が40℃を越える場合は、粉末調整ココアの溶解性が悪くなり、風味が重くなる。
【0017】
ロールリファイナーで処理するココアパウダー、またはココアパウダー及び他の粉体原料、例えば、糖類、粉乳類を添加した混合品の油分はココアパウダーに含有されるココアバター分も含めて12%以上35%以下、好ましくは、15%以上30%以下になるように常温固体油脂を添加する。油分が12%未満の場合、粘性が高くなりすぎロールリファイナーへの供給が難しい。また、35%を超える場合は、ロールリファイナーの処理は円滑に行われるが、処理後もペースト状の物性であるため、調整ココア造粒での取り扱いが難しく、得られた調整ココアについても油っぽくなりすぎ風味上好ましくない。
【0018】
従来の方法で得られたココアパウダーの平均粒子径は8μmに対し、こうして得られたロールリファイナーによる処理で平均粒子径は6μm以下である。90%粒子径は、処理前140μm以上に対し、処理後10μm以下となった。90%粒子径とは、粒子径が小さいものから粒子数を累積していき、粒子数の累積が90%のときの粒子径をいう。
【0019】
粒子径は、「レーザー散乱式粒度分布測定装置LA−700」(堀場製作所製)を用いて測定した。粒度分布測定用ココアパウダー懸濁液は、サンプル1gに常温液体油脂50gを加えて、マグネチックスターラーで10分間撹拌し、超音波処理を20分間行って調製した。
【0020】
本明細書では、常温固体油脂とは常温で固体である油脂をいい、具体的には、20℃で24時間静置した際に固体である油脂をいう。また、同様に静置した際に液体である油脂を常温液体油脂という。常温固体油脂の原料は特に限定しないが、例として、ダイズ油、ナタネ油、コーン油、綿実油、米ぬか油、ヒマワリ油、アマニ油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、カカオ脂などの植物油脂、牛脂、豚脂、魚油などの動物油脂が挙げられる。これらの原料は単体で用いてもよいし、複数混合して用いてもよい。また、これらの原料はそのまま用いてもよいし、精製、硬化、分別、脱臭など加工して用いてもよい。
【0021】
本明細書では、上昇融点とは、試料を規定の方法に基づき加熱した場合、軟化して流動し始める温度をいう。上昇融点の測定方法は、社団法人日本油化学協会編「基準油脂分析試験法」に詳しい。
【0022】
本明細書では、ロールリファイナー処理及び、調整ココア造粒に用いる糖類とは、粉末状のものであれば特にその種類を限定しない。砂糖、含水及び無水ぶどう糖、麦芽糖、果糖、乳糖、粉末水あめなどの他、各種糖アルコール類、デキストリン・デンプン類なども使用することができる。1種類または複数組み合わせて用いてもよい。粒度の大きいものについては、粉砕機や篩を用いて適切な粒度に調整して用いることが好ましい。
【0023】
本明細書では、ロールリファイナー処理及び、調整ココア造粒に用いる粉乳類とは、粉末状のものであれば特にその種類を限定しない。例えば、脱脂粉乳、全脂粉乳、ホエイパウダー、クリーミングパウダー等があげられ、1種類または、複数組み合わせて用いることができる。
【0024】
本明細書では、ロールリファイナー処理に用いる乳化剤とは、特にその種類を限定しない。例えば、植物レシチン、卵黄レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、PGPR(ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)等から、1種類または、複数組み合わせて用いればよく、安価で粘度調整に効果があることから大豆レシチンを使用する場合が一般的である。
【0025】
得られたロールリファイナー処理済みココアパウダー混合品は、含有するココアパウダーの粒子自体は細かいが、圧着してフレーク状になる場合があり、粒度が大きくそのままでは粉末調整ココアの造粒に適さない。粉末調整ココアに配合するには、一旦、粉砕機等を用いて砂糖などと共に細粒化し、他の粉末調整ココア原料の一部または全部と混合するか、加熱溶融した上で他の粉末調整ココア原料の一部または全部に滴下混合し、造粒に供することが好ましい。
【0026】
本明細書では、造粒とは粉から粒を造る操作をいい、より詳しくは、粒状、塊状、溶液状あるいは溶融液状などの原料から、ほぼ均一な形状と大きさをもつ粒を造る操作をいう。粉と粒の境界は100μm程度であり、100μmより細かいものを粉、100μmより大きいものを粒とよぶ。粉を造粒することにより、流動性が向上する、微粉の飛散が防止できる、偏析が防止できる、通気抵抗が減少する、凝集性が減少する、液体に対する溶解性が向上する、密度の調整ができる、外観が美しくなる、タブレットやペレットに造粒した場合は秤量が簡便になる、などの利点がある。造粒の方法は特に限定しないが、流動層造粒法、押し出し造粒法が製造の簡便性の面から特に好ましい。流動層造粒法とは、流動層造粒法とは、流動層の下部から空気を送入することにより粉を流動状態に保ち、これにバインダーを噴霧して造粒する方法である。押し出し造粒法とは、粉にバインダー液を混合した原料を、加圧してスクリーンの小孔から押し出して造粒する方法である。
【0027】
造粒に使用する常温固体油脂は、上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂であることが好ましい。本発明に用いる常温固体油脂の上昇融点が24℃未満の場合は、粉末調整ココアの流動性が低下し、ブロッキングを起こすなど取扱いが困難になる。また、常温固体油脂の上昇融点が40℃を越える場合は、粉末調整ココアの溶解性が悪くなり、風味が重くなる。
【0028】
造粒に使用する常温固体油脂の量は、造粒に使用する常温固体油脂以外の原料に対して1%以上20%以下が好ましい。1%未満の場合には、造粒が不十分であり、出来上がった調整ココアの溶解性が悪い。20%を超える場合には油脂の風味が強くなり、調整ココアの風味の上で好ましくない。
【0029】
本明細書では、流動層造粒機とは、流動層本体、整流板、流動化用ガス供給管、熱交換器、バインダー噴霧ノズル装置および飛散固体粒子の回収装置から構成される造粒機をいう。流動層造粒機の例としては、GPCG−300(パウレック製)、WST/WSG−120(パウレック製)などが挙げられる。
【0030】
本明細書では、押し出し造粒機とは、ダイやスクリーンなどの小孔板と撹拌羽根やスクリューなどの押し出し機構から構成される造粒機をいう。押し出し造粒機の例としては、
グラニュマスターEG−220型(大川原製作所製)、ドームグランDG−L1型(ダルトン製)などが挙げられる。
【0031】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、「部」は「重量部」を意味する。
【0032】
【実施例】
(実施例1)
(押し出し造粒による粉末調整ココアの製造)
ココアバター20%を含有するココアパウダー50部、粉糖24部、脱脂粉乳12部、常温固体油脂13.5部、大豆レシチン0.5部を混合機で、60℃、1時間混合してペースト状のココアパウダー混合品を得た。これを、5段ロールリファイナー(ビューラー社製)で処理した。この処理により、最初に8μmであったココアパウダーの平均粒子径は6μmとなるココアパウダー微細化粉末が得られた。このココアパウダー微細化粉末30部と砂糖30部を混合して、スクリーン径0.8mmの粉砕機を用いて粉砕した。この粉砕品60部に砂糖10部、乳糖5部、脱脂粉乳8部、全粉乳4部、香料2部を粉体ミキサー(深江パウテック製ハイスピードミキサー)で混合しながら、上昇融点35℃の油脂11部を50℃に加熱溶融して滴下し均一に混合した。これを押し出し造粒機(ダルトン製ドームグランDG−L1型)で0.5mmのスクリーンを用いて造粒し、粉末調整ココアを得た。この粉末調整ココア23gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0033】
(実施例2)
(流動層造粒による粉末調整ココアの製造)
実施例1でも使用したココアパウダー微細化粉末を30部と砂糖30部を混合して、スクリーン径0.8mmの粉砕機を用いて粉砕した。この粉砕品60部に砂糖10部、乳糖5部、脱脂粉乳8部、全粉乳4部、香料2部を流動層造粒機で混合して、上昇融点35℃の油脂11部を50℃に加熱溶融した後、噴霧しながら造粒した。この粉末調整ココア23gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0034】
(比較例1)
(押し出し造粒による粉末調整ココアの製造)
従来の処理方法で得られたココアバター20%を含有するココアパウダー15部、砂糖47.2部、乳糖5部、脱脂粉乳11.6部、全粉乳4部、香料2部を粉体ミキサー(深江パウテック製ハイスピードミキサー)で混合しながら、水11部を滴下して均一に混合した。これを押し出し造粒(ダルトン製DG−L1)で0.5mmのスクリーンを用いて造粒し、流動層乾燥機で乾燥して粉末調整ココアを得た。この粉末調整ココア21gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0035】
(比較例2)
(流動層造粒による粉末調整ココアの製造)
従来の処理方法で得られたココアバター20%を含有するココアパウダー15部、砂糖47.2部、乳糖5部、脱脂粉乳11.6部、全粉乳4部、香料2部を流動層造粒機で混合して、水を噴霧して造粒し、乾燥して粉末調整ココアを得た。この粉末調整ココア21gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0036】
(比較例3)
(押し出し造粒による粉末調整ココアの製造)
従来の処理方法で得られたココアバター20%を含有するココアパウダー15部、砂糖47.2部、乳糖5部、脱脂粉乳11.6部、全粉乳4部、香料2部を粉体ミキサー(深江パウテック製ハイスピードミキサー)で混合しながら、上昇融点35℃の油脂15部を50℃に加熱溶融して滴下し、均一に混合した。これを押し出し造粒機(ダルトン製DG−L1)で0.5mmのスクリーンを用いて造粒して粉末調整ココアを得た。この粉末調整ココア23gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0037】
(比較例4)
(流動層造粒による粉末調整ココアの製造)
従来の処理方法で得られたココアバター20%を含有するココアパウダー15部、砂糖47.2部、乳糖5部、脱脂粉乳11.6部、全粉乳4部、香料2部を粉体ミキサー(深江パウテック製ハイスピードミキサー)で混合しながら、上昇融点35℃の油脂15部を50℃に加熱溶融して噴霧し、造粒した。この粉末調整ココア23gを100mlの80℃の湯に溶解した。
【0038】
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2、比較例3、比較例4について、評価した結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
実施例1、2は、全ての評価項目について良好以上の結果であった。比較例1、2は溶解性がやや好ましくなく、なめらかさについてはざらつきがあり好ましくなかった。比較例3、4については、溶解性は良いものの、なめらかさについてはやや好ましくなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、ココアパウダーの微細化処理方法を提供することができ、ざらつきがなく、溶解性に優れた、粉末調整ココアの製造方法を提供することができる。
Claims (5)
- ココアパウダーに油脂を混合して加熱溶融後ロールリファイナーで微細化することを特徴とするココアパウダーの処理方法。
- ココアパウダーと油脂及び、糖類、粉乳類、乳化剤から選ばれる1種以上の原料素材を混合して、加熱溶融後ロールリファイナーで微細化することを特徴とするココアパウダーの処理方法。
- 請求項1または2記載の処理をされたココアパウダーを配合することを特徴とする粉末調整ココアの製造方法。
- 油脂をバインダーに用いて造粒することを特徴とする請求項3記載の粉末調整ココアの製造方法。
- 油脂が上昇融点24℃以上40℃以下の常温固体油脂であることを特徴とする請求項1及び2記載のココアパウダーの処理方法、及び請求項3及び4記載の粉末調整ココアの製造方法。
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