JP2881365B2 - チョコレート製造の方法 - Google Patents

チョコレート製造の方法

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JP2881365B2
JP2881365B2 JP5160176A JP16017693A JP2881365B2 JP 2881365 B2 JP2881365 B2 JP 2881365B2 JP 5160176 A JP5160176 A JP 5160176A JP 16017693 A JP16017693 A JP 16017693A JP 2881365 B2 JP2881365 B2 JP 2881365B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原料中の固形物(本発
明で固形物とは非油溶性で水分不存在下、約60℃にお
いても溶融しない成分のものをいう)たとえば、ペース
ト状のカカオマス中の油脂分以外の固形物、全粉乳又は
粉糖の如きを超微粉砕して非常にきめの細かいなめらか
な性状と食味とを有するチョコレートを製造する方法に
かかわるものである。
【0002】
【従来の技術と本発明が解決しようとしている課題】チ
ョコレートは、その製造工程においては微粒化された固
形粒子が油脂に包まれている構造をなしているから、固
形粒子の粒径は小さければ小さい程、口になめらかに感
ぜられ、高品質であると評価される。しかし、過度に微
粒化すると表面積が増加するために微粒子外周面に付着
する油脂の量が不足勝ちになり、つれてチョコレートの
流動性が低下して高粘度を呈し、ために製造が容易でな
いとか、出来上りの製品の口溶けが悪くなるなどの欠点
を生じる。
【0003】そこで、従来は固形粒子の粒径は大よそ2
0μ程度にしてあり、それより小さな粒径たとえば、1
0μの粒径をもつチョコレートは、油脂を通常に較べて
大過剰量加える場合を除き、通常程度の油脂使用量では
事実上製造困難であった。なお、粉砕手段についても従
来一般的に使用されている方法(たとえば、砂糖類はハ
ンマー機構を有する粉糖機、カカオマスはリファイニン
グロール)でもよいが、これらは微粉砕の容易さ、得ら
れる粒子の粒径の均一性において劣り、粉砕に長時間を
要するなどの不利を伴いやすい。
【0004】本発明は、上述の如く従来製造できなかっ
た乃至は不利であった超微粒子を効率よく生成させ、し
かも油脂を過剰に使用せずとも流動性にすぐれたチョコ
レートを収得することを目的としており、それを達成し
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】チョコレートは通常、カ
カオマス,カカオバター,全粉乳,粉糖及びレシチンを
その主要構成原料としており、本発明においてはかかる
原料のうち、第一発明(請求項1,2,3,4又は5に
記載のものを、夫々、第一,第二,第三,第四又は第五
発明という。以下おなじ)においては粉糖(しょ糖より
なるもの)を、第二発明においては粉糖その他の低脂肪
(本発明においては脂肪分約10%未満のものを低脂
肪、約10%以上のものを高脂肪という)原料中の固体
粒子を及び第三発明においては粒状物を含む全原料を、
夫々、超微粉砕する。超微粉砕の程度としては、粒子の
殆んどすべての粒径が15μ以下であり10μ以下のも
のが過半量を占めるように、就中、殆んどすべてが10
μ以下であり5μ以下が過半量となるようにするのであ
る。
【0006】第四発明においては、超微粉砕の手段とし
て低脂肪原料(しょ糖を含む)についてはジェットミル
を使用し、高脂肪原料(たとえばカカオマスや全粉乳)
については更にこれに油脂を加えて流動性をもつものに
した上で超高圧ホモゲナイザーによって行うところに特
徴がある。
【0007】なお、ジェットミルとは、加圧空気を噴射
し、それによって粒子同志を又は粒子をチャンバー壁に
衝突させることによって一定の粒度になるまで粉砕する
機構のものであって、空気圧は大抵7〜8kg/cm2
程度としている。また、超高圧ホモゲナイザーとは、液
状物に分散させた固形物に利用されるものであって、た
とえば1600kg/cm2 といった超高圧下、流体を
衝突させてその衝撃力で粉砕するのである。
【0008】使用する乳化剤は、風味に悪影響を及ぼす
ことなく粘度低下効果をもつものならどのようなもので
もよく、たとえばレシチン、しょ糖脂肪酸エステル、グ
リセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
プロピレングリコール脂肪酸エステル等が数えられる
が、第五発明においては特にしょ糖エルカ酸エステル又
はポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルを使用す
る。乳化剤添加の時期は格別制限はないが、通常はコン
チング工程において行う。添加量は全原料に対して0.
2〜1.0%好ましくは0.2〜0.6%程度である。
【0009】本発明におけるチョコレート製造の工程は
上述の他は常法による。即ち、微粉砕済みの原料を混合
し、リファイニングロールを通し、コンチェにかけ、テ
ンパリング後、モールドに充填し冷却硬化後、離型して
パッケージに詰めるのである。
【0010】
【作用】チョコレート原料中の固形物粒径の殆んどすべ
てを15μ以下にした場合、粒子の表面積は通常のチョ
コレートに比し、計算上、約2〜4倍程度となる。従っ
て、油脂添加量をそれに伴って増量しない限り粒子に対
する油脂付着量が減少し、ために粘度が上昇し流動性が
なくなり、マヨネーズの如き物質が示す挙動(これを流
下させようとしても液状に流下せず、塊状に落下する挙
動。いわゆるボテ現象)となる。ボテ現象が生じるとチ
ョコレートの輸送、モールドへの定量充填などに支障を
きたし、生産が混乱する。
【0011】ボテ現象解消のためには粘度低下効果を有
する乳化剤を添加すればよいが、本発明では殊にしょ糖
エルカ酸エステル又はポリグリセリン縮合リシノレイン
酸エステルが著効を奏する。添加量は前述の如く0.2
〜1.0%でよい。これより少量ではボテ現象解消効果
は余りみられず、多すぎれば粘度が下がりすぎて適度の
粘度・組織のものにならない。
【0012】(実験例1)ジェットミル 予め60μ程度に粉砕した粉糖をジェットミル(株式会
社セイシン企業製STJ−200型)に能力4kg/H
で供給し粉砕した。このものをレーザー回折式粒度分布
測定機で測定したところ、粒度5.69μ以下が90
%、5μ以下が約85%、2.77μ以下が50%であ
った。 (実験例2)グラニュ糖を実験例1のジェットミルを使
って、能力4kg/Hで原料供給し、粉砕したものは、
7.13μ以下が90%、5μ以下が約70%、3.2
0μ以下が50%であった。
【0013】(実験例3)カカオマスを60℃のウォー
ターバスで溶融し、これに全粉乳を加えて混合後、ココ
アバターと植物性油脂とレシチンとを更に加えて混合し
均一にした後、超高圧ホモゲナイザー(マイクロフルイ
デックスコーポレーション製マイクロフルイダイザー)
で処理した。その時の配合表は下記の表1の通りであ
り、得られたものの粒径は、7.43μ以下が90%,
5μ以下が約70%,3.65μ以下が50%であっ
た。
【0014】
【表1】
【0015】
【実施例】(実施例1) 常法に従ってチョコレートを作成する。即ち、カカオマ
ス、ココアバターを別々に60℃程度にウォーターバス
で加熱し、溶解する。粉体原料(実験例1と同様処理し
た粉糖、全粉乳及び脱粉)をカカオマスに混入し、更に
ココアバターを加える。ココアバターの一部をコンチン
グ工程において加えることやレシチンの添加は常法に従
って行う。混合物をリファイニングロールに通した後、
コンチング工程でしょ糖エルカ酸エステルを0.6部添
加し、コンチング後、香料を添加し、その後常法に従っ
て処理してチョコレートに成形した。なお、各原料の配
合比は下記の表2の通りである。
【0016】
【表2】
【0017】(実施例2) 実験例1と同様処理して粉糖を得た。一方、高脂肪原料
(カカオマス、全粉乳、ココアバター、植物性油脂及び
レシチン)を実験例3と同様処理した。前者(粉糖)3
3部と後者(高脂肪原料)66.4部とを混合したもの
をリファイニングロールに通し、コンチングする際、ポ
リグリセリン縮合リシノレイン酸エステル0.4部を添
加し、コンチング後香料0.2部を添加し、その後、常
法に従って処理してチョコレートに成形した。なお、上
記配合物は粘度200P(温度40℃、B型粘度計によ
る)でコンチング作業も可能であったが、ポリグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステル無添加のものを調製した
ところ、それのコンチング時の粘度は600P(温度4
0℃、B型粘度計による)であって、コンチングが容易
でなく、爾後の工程、即ちテンパリング、充填成形が困
難であった。
【0018】
【効果】本発明になるチョコレートは、従来のチョコレ
ートとテクスチュアが異っている。即ち、従来のチョコ
レートに較べ、本発明品はねっとりと徐々になめらかに
口中に溶けて行き、肌目の細かいとろりとした舌触りの
ものであって、従来のものより品質に上品な趣きがあり
香味にすぐれている。高脂肪原料の固形物の微粉砕を必
須としない第一発明チョコレートは、たしかに第二又は
第三発明チョコレートより粗粒状のものも含まれてはい
るが、従来のものに較べると遥かに微細であること及び
全体的にねっとりとした品質のものになる関係上、多少
の粒度の粗があっても隠蔽されて感知されず、充分に本
発明の初期の品質をもったものになる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪分10%未満の粉体原料は、その原
    料中の殆どすべてが15μ以下であって、10μ以下の
    ものが過半量となるように、ジェットミルにより超微粉
    砕したものと、脂肪分10%以上で固形物を含む原料
    は、これに油脂を加えて流動状にした上で、超高圧ホモ
    ゲナイザーにより超微粉砕したものと、さらに乳化剤を
    使用することを特徴とするチョコレートの製造方法。
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