JP6398031B1 - 粉末チョコレート - Google Patents

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【課題】本発明は、無脂カカオ固形分の含有量が従来品と比して高いカカオ組成物、及び当該カカオ組成物の製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】無脂カカオ固形分の含有量が38〜44質量%であり、油脂の含有量が25〜30質量%であり、粉末状、フレーク状又は顆粒状であることを特徴とする、カカオ組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、チョコレートドリンクに適した粉末チョコレートに関する。
近年、ココア、及びホットチョコレート等のいわゆるチョコレートドリンクが有する様々な良い効果が注目を集めている。例えば、チョコレートドリンクを飲用することで、美肌効果、冷え性改善効果、便秘解消効果、疲労回復効果等があることが知られている。
これらの様々な効果は、カカオに含まれるポリフェノール及び食物繊維等の、いわゆる「無脂カカオ固形分」が影響していると考えられている。
チョコレートドリンクは、粉末状、フレーク状、あるいは顆粒状のカカオ組成物を、水又は牛乳等に溶解又は分散させて飲用するタイプのものが良く知られている。
これら粉末状等のカカオ組成物は、ココアパウダー、カカオマス、カカオバター等のカカオ分、糖類、香料、油脂等の原料を混合し、チョコレート生地とした後、ロール挽きにより当該生地をフレーク状、又は粉末状とすることで製造するのが一般的である。
例えば、特許文献1には、原料を混合した後、ロール掛けを行い微粒化したフレーク状のチョコレート生地を焼成することで、風味豊かでかつ分散性に優れたチョコレートドリンクを調製できることが記載されている。
特開2016−167986号公報
ところで、現在市場に出回っている、ロール挽き工程を経る一般的なチョコレートのうち、水又は牛乳等に溶解又は分散させて飲用するタイプのドリンク用チョコレートにおいては、そのカカオ組成物に含まれる無脂カカオ固形分は、35%が上限となっている。
組成物中の無脂カカオ固形分が35%を超えると、ロール挽きの際にカカオ組成物がロール間に架橋し、ロール挽き処理が停まってしまう。すなわち、カカオ組成物の生地性状がロール挽きに適さなくなり、大量生産を行うことができないという問題があった。
したがって、本発明は、無脂カカオ固形分の含有量が従来品と比して高いカカオ製品、及び当該カカオ製品の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、無脂カカオ固形分が高含有であっても、油脂の含有量を特定の範囲内とすることで、ロール挽きによりカカオ製品を製造できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、前記課題を解決する本発明は、無脂カカオ固形分が38〜44質量%であり、油脂の含有量が25〜30質量%であり、粉末状、フレーク状又は顆粒状である、カカオ製品である。
本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分の含有量が従来品と比して高含有でありながら、ロール挽きによる製造が可能であり、濃厚なチョコレートドリンクを調製することが可能である。
また、無脂カカオ固形分を前記数値範囲内とすることで、苦すぎず、薄すぎない、良好な呈味感を有する濃厚なチョコレートドリンクを調製することができる。
また、油脂の含有量を上記範囲内とすることで、ロール挽きが可能になるのみならず、カカオ組成物を熟成する際に生じる、固着を抑制することができる。
本発明の好ましい形態では、前記カカオ製品は、さらに糖類を含み、前記糖類の含有量が25〜35質量%である。
糖類の含有量が上記範囲内とすることで、さらに、ロール挽き適性が向上する。
本発明の好ましい形態では、前記カカオ製品は、総カカオ分が61〜68質量%である。
総カカオ分を上記範囲内とすることで、チョコレートドリンクの呈味が向上する。
本発明の好ましい形態では、前記カカオ製品中に含まれる無脂カカオ固形分の粒度が、10μm〜30μmである。
粒度を上記範囲内とすることで、溶解、又は分散性が向上し、容易にチョコレートドリンクを製造することができる。
本発明の好ましい形態では、前記カカオ製品は、チョコレートドリンク用である。
本発明のカカオ製品は、例えば、ココアパウダーのように、菓子類やパン類に振りかけたり、配合することも可能であるが、チョコレートドリンクに用いるのが適している。
また、前記課題を解決する本発明は、カカオ組成物を調製する調製工程と、前記調製工程により得たカカオ組成物をロール挽きにより粉砕する粉砕工程と、粉砕されたカカオ組成物を熟成する熟成工程を備える、カカオ製品の製造方法であって、
前記混合工程が、前記混合物全量に対して、無脂カカオ固形分の含有量が38〜44質量%であり、油脂の含有量が25〜30質量%となるように混合する工程である、粉末状、フレーク状、又は顆粒状のカカオ製品の製造方法である。
本発明のカカオ製品の製造方法によれば、無脂カカオ固形分量が高い粉末状、フレーク状、又は顆粒状のカカオ製品を、ロール挽きにより容易に製造することができる。
また、熟成工程におけるカカオ組成物同士の固着を抑制することができる。
本発明の好ましい形態では、前記調製工程が、さらに、糖類の含有量が25〜35質量%となるように、カカオ組成物を調製する工程である。
さらに、糖類が特定量となるようにカカオ組成物を調製することで、よりロール挽き適性が向上する。
本発明のカカオ組成物は、無脂カカオ固形分が高含有でありながら、粉末状、フレーク状又は顆粒状とすることができ、又は粉末状等を維持することができる。
本発明のカカオ組成物の製造方法によれば、無脂カカオ固形分が高含有のカカオ組成物を、ロール挽きにより容易に製造することができる。
(1)カカオ製品
本明細書中において「カカオ製品」とは、全量中の総カカオ分が40質量%以上である飲食品を意味する。なお、後述するカカオ原料そのものは、本明細書中の「カカオ製品」には含まれない。
本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分が38〜44質量%である。
無脂カカオ固形分とは、総カカオ分から、カカオ油脂分(カカオバター分)を引いた値を指す。
無脂カカオ固形分が前記数値範囲内であるカカオ製品は、従来のチョコレートドリンクと比して、薄すぎず、又は苦すぎず、濃厚な呈味感のチョコレートドリンクを調製することができる。
本発明のカカオ製品に配合可能なカカオ原料は、一般に使用されているものであれば特に限定されず、カカオニブ、カカオマス、カカオバター、ココアパウダー等が例示できる。
本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分の含有量が38〜44質量%となるように、上述したカカオ原料を適宜配合することができる。
本発明のカカオ製品の総カカオ分は、好ましくは61〜68質量%である。
総カカオ分が前記数値範囲内であるカカオ製品は、より呈味感に優れるチョコレートドリンクを調製することができる。
本発明のカカオ製品は、油脂の含量量が25〜30質量%である。
油脂の含有量が前記数値範囲内である本発明のカカオ製品は、無脂カカオ固形分の含有量が35質量%以上であっても、ロール挽き適性を有する。
ここで、本明細書中において「ロール挽き適性を有する」とは、ロールリファイナー等のロール機を用いて、粉末状、フレーク状、又は顆粒状のカカオ製品とすることが可能な性質を有するということを意味する。
前記油脂の含有量は、好ましくは26〜30質量%であり、より好ましくは27〜30質量%である。
また、カカオ製品は、製造直後は品質が安定していないため、一定期間の熟成を行い、品質を安定化させる必要があることが知られている。
当該カカオ製品が、粉末状、フレーク状、又は顆粒状である場合には、この熟成期間に粉末同士、フレーク片同士、又は顆粒同士が固着してしまい、所望の大きさよりも大きな塊となってしまうことが問題となっている。
本発明のカカオ製品は、上述した熟成工程における固着を抑制し、粉末状、フレーク状、又は顆粒状を維持することができる。
なお、粉末状、フレーク状、又は顆粒状を維持するとは、固着が生じていたとしても、容易にほぐすことが可能な状態も含む。
本発明のカカオ製品に配合可能な油脂としては、カカオバター、カカオバター代用脂、カカオバター代用脂以外の植物油脂、中鎖脂肪酸トリアシルグリセロール、その他食用油脂、又はこれらの油脂を2種以上組み合わせたもの等が例示できる。
カカオバター代用脂としては、一般に食用に用いられるものであれば特に限定されず、パーム油、シア脂、モーラー脂、イリッペ脂、サル脂及びそれらの加工油脂等が例示できる。
複数の油脂を配合する場合には、カカオ製品に含まれる全油脂の総量が25〜30質量%となるように配合する。
また、複数の油脂を配合する場合には、全油脂分に対するカカオバター又はカカオバター代用脂の含有量は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%であり、特に好ましくは80質量%以上である。
本発明のカカオ製品は、さらに糖類を含むことが好ましい。
糖類の含有量は、ロール挽き適性の観点から、25〜35質量%であることが好ましい。
本発明のカカオ製品に配合可能な糖類は、特に限定されないが、グラニュー糖、粉糖、上白糖、ザラメ糖等のショ糖、転化糖、ブドウ糖、乳糖、果糖等が例示でき、グラニュー糖又は乳糖を用いることが好ましい。
本発明のカカオ製品は、2種以上の糖類を組み合わせて配合してもよく、この場合には、全糖類の総量が25〜35質量%であることが好ましい。
本発明のカカオ製品は、粉末状、フレーク状又は顆粒状である。
従来、無脂カカオ固形分の含有量が高いカカオ製品は、粉末状、フレーク状又は顆粒状とすること、あるいは粉末状、フレーク状又は顆粒状の形態を維持することが困難であったが、本発明のカカオ製品は、この形態とすることができ、かつこの形態を維持することができる。
本発明のカカオ製品中に含まれる無脂カカオ固形分の粒度は、好ましくは10〜30μm、より好ましくは10〜20μmである。
粒度を上記数値範囲内とすることで、溶媒への溶解性、又は分散性が向上する。
粒度は、常法により、マイクロメーターを用いて測定することができる。マイクロメーターとしては、例えば、DIGIMATIC MICROMETER(株式会社ミツトヨ製)を用いることができる。
本発明のカカオ製品には、上述した本発明の構成を外れない限り、副原料として、通常の飲食品に配合される成分を配合することができる。
副原料としては、乳原料、安定剤、乳化剤、pH調整剤、香料、調味料、甘味料等を、必要に応じて選択して配合することができる。
例えば、乳原料として、市販の牛乳、練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、又は脱脂粉乳等、安定剤として、セルロース、又はキサンタンガム等の増粘剤等、乳化剤として、ショ糖脂肪酸エステル、又はポリグリセリン脂肪酸エステル等、pH調整剤として、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、リン酸、又はこれらの塩類等、調味料として、食塩等、甘味料としてアスパルテーム、スクラロース等を、必要に応じて選択して用いることができる。
本発明のカカオ製品は、菓子類、パン類等に使用することも可能であるが、チョコレートドリンクに用いるのが適している。
本発明のカカオ製品を、水又は牛乳により希釈することで、チョコレートドリンクを調製することができる。
本発明のカカオ製品を牛乳により希釈する場合には、希釈率は特に限定されないが、好ましくは3〜10倍、より好ましくは4〜8倍に希釈する。希釈率を上記範囲内とすることで、薄すぎ、苦すぎない、より濃厚なチョコレートドリンクを調製することができる。
(2)カカオ製品の製造方法
本発明のカカオ製品は、カカオ組成物を調製し、前記カカオ組成物をロール挽きにより粉砕し、粉砕された前記カカオ組成物を熟成することで製造することができる。
調製工程では、カカオ原料を用いて、無脂カカオ固形分が38〜44質量%であり、油脂の含有量が25〜30質量%であるカカオ組成物を調製する。
ここで、本明細書中において「カカオ組成物」とは、便宜上、上述した「カカオ製品」と区別するために用いられるものであり、後述する粉砕工程及び熟成工程の何れか1つ以上の工程を経ていないものをいう。別の言い方をすれば、粉砕工程、及び熟成工程を経た「カカオ組成物」は、「カカオ製品」と称する。
本発明のカカオ製品の製造方法によれば、無脂カカオ固形分及び油脂の含有量が上記数値範囲内となるようにカカオ組成物を調製することで、カカオ組成物をロール挽きすることが可能となる。また、熟成工程中における、カカオ組成物の固着を防止することができる。
配合可能なカカオ原料及び油脂は、上記(1)で説明したものをそのまま適用することができる。
以下に、本発明のカカオ組成物中のカカオ原料の配合量、及び配合割合の一例を示すが、無脂カカオ固形分及び油脂の含有量が本発明に規定の範囲内であれば、カカオ原料の配合量及び配合割合は特に限定されない。
本発明のカカオ製品は、カカオ原料として脂肪含有量が22〜24%程度のココアパウダーを、好ましくは20〜30質量%、より好ましくは23〜29質量%含む。
また、本発明のカカオ製品は、カカオ原料として脂肪含有量が10〜12%程度のココアパウダーを、好ましくは5〜10質量%含み、より好ましくは7〜9質量%含む。
さらに、本発明のカカオ製品は、カカオ原料としてカカオマスを、好ましくは20〜40質量%含み、より好ましくは25〜35質量%含む。
本発明のカカオ製品は、脂肪含有量が10〜12%程度のココアパウダー1質量部に対して、脂肪含有量が22〜24%程度のココアパウダーを、好ましくは2〜5質量部含み、より好ましくは3〜4質量部含み、さらに好ましくは3〜3.5質量部含む。
また、本発明のカカオ製品は、脂肪含有量が10〜12%程度のココアパウダー1質量部に対して、カカオマスを、好ましくは2〜5質量部含み、より好ましくは2.5〜4.5質量部含み、さらに好ましくは3〜4.5質量部含む。
さらに、本発明のカカオ製品は、脂肪含有量が22〜24%程度のココアパウダー1質量部に対して、カカオマスを、好ましくは0.5〜2質量部含み、より好ましくは0.7〜1.5質量部含み、さらに好ましくは1〜1.5質量部含む。
カカオ組成物の調製は、常法により行うことができ、例えば、各原料をミキサー及びニーダー等の混合機に投入し、混合することで行うことができる。この時、適宜40〜50℃程度に加温しながら調製を行うことが好ましい。
前記調製工程は、さらに前記カカオ組成物全量に対して、糖類の含有量が25〜35質量%となるように、糖類を混合することを含むことが好ましい。
糖類を上記数値範囲内となるように混合することで、よりロール挽き適性が向上する。
配合可能な糖類としては、上記(1)で説明したものをそのまま適用することができる。
前記調製工程は、上記(1)で説明した副原料を混合することを含むことができる。
カカオ組成物の粉砕は、常法により行うことができ、ロールリファイナー等のロール挽きが可能な粉砕機を用いることができる。
本発明の製造方法によれば、無脂カカオ固形分の含有量が高いカカオ組成物であっても、ロール挽きにより粉末状、又はフレーク状とすることができる。
前記粉砕工程を経て得た粉末状、又はフレーク状のカカオ組成物は、常法により造粒することで、顆粒状のカカオ組成物としてもよい。
カカオ組成物の熟成は、常法により行うことができ、カカオ組成物の組成や量により、熟成の条件を適宜設定することが可能であり、例えば、カカオ組成物を、20−25℃の環境下で一昼夜ほど静置しておくことで、熟成が可能である。
本発明の製造方法によれば、熟成工程中におけるカカオ組成物の粉末同士、フレーク片同士、又は顆粒同士の固着を抑制することができる。
(試験例1)カカオ組成物のロール挽き適性、及び固着度合いの評価
表1に記載の配合で、ニーダーを用いて原料を混合し、カカオ組成物の生地を製造した(実施例1、比較例1〜2)。次に、リファイナー(5段ロール)を用いて、各カカオ組成物の生地のロール挽きを試みた。結果を表2に示す。
次に、ロール挽きによりフレーク状となったカカオ組成物を、45℃で1時間温調し、300gのフレーク状カカオ組成物を、23℃で一昼夜静置し、カカオ組成物を熟成させることで、カカオ製品を完成させた。なお、工業的にフレーク状カカオ組成物を熟成させる場合には、一度に数kg以上の単位で熟成を行うため、下側に位置するフレーク状カカオ組成物は、数kgの荷重がかかることにより、固着しやすい傾向にある。これを考慮して、静置の間、前記フレーク状カカオ組成物に対して、2kgの荷重を行った。その後、各カカオ製品について、固着度合いを評価した。結果を表2に示す。なお、表1中の数字は、全て質量%である。
表2に示す通り、油脂含量が27.4質量%である実施例1、及び油脂含量が30.4質量%である比較例2は、ロール挽き適性に優れている。
一方で、油脂含量が24.4質量%である比較例1は、ロール挽き適性が低く、ロール挽きによりフレーク状とすることが困難であった。
また、表2に示す通り、実施例1は熟成後において、一部固着を有していたが、当該固着はもろく崩れるものであり、フレーク性を維持していた。
一方で、比較例2は、カカオ組成物の大部分が強く固着しており、容易に崩せるものではなく、フレーク性が喪失していた。
これらの結果から、無脂カカオ固形分の含量が高いカカオ組成物であったとしても、油脂の含有量が25〜30質量%であれば、ロール挽き適性が高く、かつフレーク性を維持することが可能であることがわかる。
(試験例2)カカオ製品を使用したチョコレートドリンクの嗜好性の評価
表3に記載の配合で、試験例1に記載の方法を用いてフレーク状のカカオ製品を製造した(実施例2〜3、比較例3〜4)。なお、実施例2〜3、及び比較例3〜4はいずれも、ロール挽き適性に優れていた。各フレーク状のカカオ組成物19.5gを、それぞれ温めた牛乳120mLに懸濁し、チョコレートドリンクを製造した。これらのチョコレートドリンクを、本発明の技術分野に精通する評価員8名(男女4名ずつ)に供し、表4に記載の評価基準に基づいて、各チョコレートドリンクの呈味感を評価した。結果を表5に示す。
表5に示す通り、8名の評価員の過半数が、無脂カカオ固形分が38.2質量%の実施例2、及び43.4質量%の実施例3は薄くなく、又は苦くなく、濃厚なチョコレートドリンクとして好ましいと評価した。一方で、8名の評価員の半数が、無脂カカオ固形分が33.5質量%である比較例3、及び無脂カカオ固形分が50.1質量%である比較例4は、薄く、又は苦く、濃厚なチョコレートドリンクとして明確に劣ると評価した。
以上の結果から、無脂カカオ固形分の含有量が38〜44質量%であるカカオ組成物を懸濁させたチョコレートドリンクは、無脂カカオ固形分の含有量が上記範囲外であるチョコレートドリンクと比して、濃厚なチョコレートドリンクとして好ましい傾向にあることがわかる。
本発明は、チョコレート飲料に応用することができる。

Claims (6)

  1. 無脂カカオ固形分が38〜44質量%であり、油脂の含有量が2〜30質量%であり、総カカオ分が61〜68質量%であり、粉末状、フレーク状又は顆粒状であることを特徴とする、カカオ製品。
  2. さらに糖類を含み、前記糖類の含有量が25〜35質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のカカオ製品。
  3. カカオ製品中に含まれる無脂カカオ固形分の粒度が、10μm〜30μmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカカオ製品。
  4. チョコレートドリンク用であることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載のカカオ製品。
  5. カカオ組成物を調製する調製工程と、前記調製工程により得たカカオ組成物をロール挽きにより粉砕する粉砕工程と、粉砕された前記カカオ組成物を熟成する熟成工程を備えるカカオ製品の製造方法であって、
    前記調製工程が、カカオ原料を用いて、無脂カカオ固形分が38〜44質量%であり、油脂の含有量が2〜30質量%となるようにカカオ組成物を調製する工程であることを特徴とする、粉末状、フレーク状、又は顆粒状のカカオ製品の製造方法。
  6. 前記調製工程が、さらに、糖類の含有量が25〜35質量%となるように、カカオ組成物を調製する工程であることを特徴とする、請求項に記載のカカオ製品の製造方法。

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