JP2004351034A - 高強度ゴルフボール - Google Patents

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雅央 小川
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裕里 中
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Abstract

【課題】ソフトフィーリングと飛距離とを兼ね備えるとともに、耐久性に優れるゴルフボール及びその効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】コア及びそれを被覆する層のいずれか1以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれているゴルフボール。コア又は中間層にはカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーンのようなカーボンナノチューブ類の1種以上を使用でき、カバーにはこれらに加えてフラーレンも使用できる。コア又は中間層にカーボンナノチューブ類が含まれることによりボール内部に生じたクラックが伝播し難く極めて耐久性が良好なボールとなる。カバーにカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれることにより極めて耐久性及び耐摩耗性に優れるボールとなる。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高強度ゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ツーピースソリッドゴルフボールとしては、ブタジエンゴム製のコアとアイオノマー樹脂製のカバーとからなるものが主流である。アイオノマー樹脂製のカバーを有するゴルフボールは、優れた飛距離及び耐久性を有する一方、打球感が硬く、また打撃時の球離れが速いためにコントロール性に劣る傾向にある。
【0003】
そこで、近年は、打撃時のソフトフィーリングおよびコントロール性を向上させるために、コアとカバーとの間に柔らかい材料からなる中間層を設けたり、カバーを柔らかい材料からなるものとしたマルチピースソリッドゴルフボールも用いられている。
【0004】
ここで、ゴルフボールにおいては、ソフトフィーリングおよびコントロール性と飛距離とを兼ね備えることが求められる。各層材料として柔らかい材料を用いるとフィーリングは柔らかくなるが、飛距離が伸びず、逆に硬い材料を用いると飛距離は伸びるが、フィーリングが硬くなる。相反するこれらの性質を全て満足するゴルフボールの実現は困難である。
【0005】
さらに、ゴルフボールには激しい打撃に対する耐久性も求められる。例えば、打撃によりボール内部に生じた亀裂が瞬時に伝播して割れたり、また、特にアイアンショット時にカバー表面が毛羽立ったり、傷がついたり、ディンプルが削られたりすることがある。このような亀裂伝播や表面損傷を避けるために、引張強度及び伸度が高い材料や高硬度の材料を用いると、弾性率の増大により打球感が硬くなったり飛距離が伸びないボールになってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ソフトフィーリングと飛距離とを兼ね備えるとともに、耐久性に優れるゴルフボールを提供することを主目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明者は研究を重ね、以下の知見を得た。
▲1▼ マルチピースゴルフボールにおいて、コアや中間層に、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー又はカーボンナノホーンのような繊維状を呈するカーボンナノチューブ類を含ませることにより、打球時の衝撃応力に起因してコア又は中間層内に生じた亀裂の伝播が抑制され、即ちボールの耐久性が著しく向上する。また、ボールの耐久性が向上してもコアや中間層の弾性率が増大せず又は殆ど増大せず、その結果、耐久性、ソフトフィーリング及び飛距離を兼ね備えたボールとなる。
▲2▼ マルチピースゴルフボールにおいて、カバーにカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー及びカーボンナノホーンのようなカーボンナノチューブ類並びにフラーレン及びその誘導体のようなフラーレン類からなる群より選ばれる材料を含ませることにより、打球時の衝撃応力に起因してカバー内に生じた亀裂の伝播が抑制されるとともに、耐摩耗性が著しく向上する。また、カバーの耐久性が向上してもその弾性率が増大せず又は殆ど増大せず、その結果、耐摩耗性を含む耐久性、ソフトフィーリング及び飛距離を兼ね備えたボールとなる。
【0008】
本発明は、前記知見に基づきさらに研究を重ねて完成されたものであり、以下の高強度ゴルフボールを提供する。
【0009】
項1. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0010】
項2. カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている項1に記載の高強度ゴルフボール。
【0011】
項3. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0012】
項4. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0013】
項5. 中間層のいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類が含まれている項4に記載の高強度ゴルフボール。
【0014】
項6. カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている項4又は5に記載の高強度ゴルフボール。
【0015】
項7. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、中間層のいずれか1層以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0016】
項8. カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている項7に記載の高強度ゴルフボール。
【0017】
項9. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、カバーのいずれか1層以上にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0018】
項10. コアとその外側に形成されたカバーとからなるツーピースゴルフボールにおいて、コアにカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0019】
項11. カバーにカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている項10に記載の高強度ゴルフボール。
【0020】
項12. コアとその外側に形成されたカバーとからなるツーピースゴルフボールにおいて、カバーにカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0021】
項13. コアとカバーとそれらの間に形成された中間層とからなるスリーピースゴルフボールにおいて、コアにカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0022】
項14. 中間層にカーボンナノチューブ類が含まれている項13に記載の高強度ゴルフボール。
【0023】
項15. カバーにカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている項13又は14に記載の高強度ゴルフボール。
【0024】
項16. コアとカバーとそれらの間に形成された中間層とからなるスリーピースゴルフボールにおいて、中間層にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0025】
項17. カバーに、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている項16に記載の高強度ゴルフボール。
【0026】
項18. コアとカバーとそれらの間に形成された中間層とからなるスリーピースゴルフボールにおいて、カバーにカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0027】
項1〜18のゴルフボールを構成する各部ないしは各層は基材を含む組成物からなっており、特定部分ないしは特定層はこのような組成物にさらにカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている。基材としては、それには限定されないが、通常ゴム又は/及び樹脂が用いられる。
【0028】
項19. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上が、基材としてのゴムとカーボンナノチューブ類とを含む高強度ゴルフボール。
【0029】
項20. カバーのいずれか1層以上が、基材としての樹脂又は/及びゴムとカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類とを含む項19に記載の高強度ゴルフボール。
【0030】
項21. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、カバーのいずれか1層以上が、基材としての樹脂又は/及びゴムとカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類とを含む高強度ゴルフボール。
【0031】
項22. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上が、基材としてのゴムとカーボンナノチューブ類とを含む高強度ゴルフボール。
【0032】
項23. 中間層のいずれか1層以上が、基材としての樹脂又は/及びゴムとカーボンナノチューブ類とを含む項22に記載の高強度ゴルフボール。
【0033】
項24. カバーのいずれか1層以上が、基材としての樹脂又は/及びゴムとカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類とを含む請求項22又は23に記載の高強度ゴルフボール。
【0034】
項25. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、中間層のいずれか1層以上が、基材としての樹脂又は/及びゴムとカーボンナノチューブ類とを含む高強度ゴルフボール。
【0035】
項26. カバーのいずれか1層以上が、基材としての樹脂又は/及びゴムとカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類とを含む項25に記載の高強度ゴルフボール。
【0036】
項27. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、カバーのいずれか1層以上が、基材としての樹脂又は/及びゴムとカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類とを含む高強度ゴルフボール。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0038】
(I) 第1のゴルフボールの層構成
本発明の第1のゴルフボールは、メインコア又はさらに1層以上のサブコア層からなるコアと、1層以上のカバーとからなるゴルフボールであって、これらの1以上にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボールである。
【0039】
コアは、メインコアのみからなるものであってもよく、メインコアとそれを被覆する1層以上のサブコア層とからなるものであってもよい。
【0040】
カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類の中で、コアに含まれるのはカーボンナノチューブ類であり、カバーに含まれるのは、カーボンナノチューブ類及びフラーレン類から選ばれる材料である。カーボンナノチューブ類及びフラーレン類については後に説明する。
【0041】
具体的には、以下の(1)〜(3)の層構成のゴルフボールが挙げられる。
【0042】
即ち、メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、
(1) メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
(2) カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
(3) メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれているとともに、カバーのいずれか1層以上にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0043】
(II) 第2のゴルフボールの層構成
本発明の第2のゴルフボールは、メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールであって、これらの1以上にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボールである。
【0044】
コアは、メインコアのみからなるものであってもよく、メインコアとそれを被覆する1層以上のサブコア層とからなるものであってもよい。
【0045】
カーボンナノチューブ類及びフラーレン類の中で、コア及び中間層に含まれるのはカーボンナノチューブ類であり、カバーに含まれるのはカーボンナノチューブ類及びフラーレン類から選ばれる材料である。
【0046】
具体的には、以下の(4)〜(10)の層構成のゴルフボールが挙げられる。
【0047】
即ち、メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、
(4) メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
(5) 中間層のいずれか1層以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
(6) カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
(7) メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれているとともに、中間層の1層以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
(8) メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれているとともに、カバーの1層以上にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
(9) 中間層のいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれているとともに、カバーの1層以上にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
(10) メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれており、中間層のいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれており、かつ、カバーの1層以上にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
【0048】
(III) カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類
カーボンナノチューブ類
カーボンナノチューブ類の種類は特に限定されず、それ自体公知のカーボンナノチューブ類を制限なく使用できる。このようなカーボンナノチューブ類として、例えば、いわゆるカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン等が挙げられる(以下、これらを総称して、以下「CNT類」という)。
【0049】
カーボンナノチューブは、グラフェンシートを丸めて筒状にした形状のものであり、グラフェンシート1層のみからなる単層カーボンナノチューブであっても、複数層のグラフェンシートが入れ子状になっている複層カーボンナノチューブであってもよい。さらにグラフェンシートが巻かれることにより全体として螺旋状の複層カーボンナノチューブとなっているものであってもよい。
【0050】
複層カーボンナノチューブの層数は、製造可能なものであればよく、特に限定されないが、得られるボールの耐久性を向上させるとともに柔らかい打球感を得るために、層数が少ない方が好ましい。これは、層数が少ない方が柔軟かつ高強度なカーボンナノチューブとなるためである。従って、単層カーボンナノチューブと複層カーボンナノチューブとでは、得られるボールの特性向上のためには単層カーボンナノチューブの方が好ましいが、複層カーボンナノチューブは安価である点で好ましい。
【0051】
本発明においてカーボンナノチューブは直径が70nm以下のCNT類をいう。本発明のカーボンナノチューブは必ずしも一定の直径を有していなくてもよく、一端と他端とで直径が異なっていてもよい。カーボンナノチューブの形状は、直径が70nm以下で製造できるものであればよく特に限定されないが、例えば、直径が0.8〜70nm程度、特に10〜20nm程度、L/D(チューブ長さ/直径)が10〜10000程度のものが好ましく使用できる。カーボンナノチューブの長さの上限は、製造可能なものであればよく特に限定されないが、通常10μm程度である。
【0052】
カーボンナノチューブの直径が余りに大きいと、カーボンナノチューブが剛直になるために得られるボールの弾性率が高くなりすぎて打球感が硬くなる。直径が余りに小さいと加工性が劣り、即ち分散性が低下しマトリックス基材中に均一に混合し難くなる。上記範囲であれば、十分に柔らかい打球感が得られるとともに加工性にも優れる。また、カーボンナノチューブの長さが余りに短いと補強効果が低下し、逆に余りに長いとマトリックス基材中に均一に混合し難くなる。上記範囲であれば、ボールの耐久性を十分に向上させることができるとともに、加工性にも優れる。
【0053】
本発明において、カーボンナノファイバーは、直径70nmを超えるCNT類をいう。本発明のカーボンナノファイバーには、一端の直径と他端の直径とが異なる錘状、コーン状ないしはホーン状のものも含まれる。本発明で使用するカーボンナノファイバーの形状は、直径70nmを超え製造できるものであればよく特に限定されないが、例えば直径が100〜200nm程度、特に100〜150nm程度、L/Dが60以上、特に200以上、1000以下のものを好ましく使用できる。カーボンナノファイバーの長さの上限は、製造可能なものであればよく特に限定されないが、通常100μm程度である。
【0054】
カーボンナノファイバーの直径が余りに大きいと剛直であるために、得られるボールの弾性率が高くなりすぎて打球感が硬くなる。逆に直径が余りに小さいと、ファイバーの見かけ嵩の増大によりマトリックスの補強効果が低下して得られるボールの強度が低下し、また基材に均一に分散し難いために混合の手間が増大する。上記範囲であれば、十分に柔らかい打球感が得られ、ボールの耐久性を十分に向上させることができ、さらに加工性にも優れる。また、カーボンナノファイバーの長さが余りに短いとマトリックスの補強効果が低下して得られるボールの強度が低下し、逆に余りに長いと基材中に均一に混合し難くなる。上記範囲であれば、ボールの耐久性を十分に向上させることができるとともに、加工性にも優れる。
【0055】
本発明において、カーボンナノファイバーの中で、上面及び/又は底面が開放した円錐台が多数積層されることにより全体としてチューブ状になったカップ積層型カーボンナノチューブ類をカーボンナノホーンという。
【0056】
カーボンナノホーンは、外径が80〜100nm程度、内径が50〜70nm程度、L/Dが10〜5000程度のものが好ましく使用できる。カーボンナノホーンの長さの上限は、製造可能なものであればよく特に限定されないが、通常20〜50μm程度のものを好ましく使用できる。
【0057】
カーボンナノホーンの長さが余りに短いとマトリックスの補強効果が低下して得られるボールの強度が低下し、逆に余りに長いと基材に均一分散させることが困難になる。上記範囲であれば、ボールの耐久性を十分に向上させることができるとともに、加工性にも優れる。
【0058】
この他にも、CNT類は製造できる形状である限り制限なく使用できる。
【0059】
これらのCNT類は、アーク放電法、レーザアブレーション法、触媒化学気相反応(CVD)法などの公知の方法で製造できる。またカーボンナノファイバーは「VGCF」、「VGCF−H」(商品名)(昭和電工社製)等、カーボンナノチューブは「CNT20」(商品名)(カーボン・ナノテク・リサーチ・インスティチュート社製:以下「CNRI」社製と略称する)等、カーボンナノホーンは、「カルベール24PS」(商品名)(GSIクレオス社製)等の市販品を購入することもできる。
フラーレン類
フラーレン類には、フラーレン及びフラーレン誘導体が含まれる。フラーレンは、20個以上の炭素原子がそれぞれ隣接する3原子と結合して閉じた多面体かご型構造を有する分子をいう。フラーレンの形状は、製造可能なものであればよく特に限定されない。例えば単層中空の多面体であってもよく、入れ籠状に配置された複数の多面体からなるものであってもよい。その他、内部に金属、シリコンその他の原子、分子を内包したものであってもよい。一般的にはフラーレン混合物(商品名)(メイン成分はC60 、C70 及びC85、その他に高次フラーレンを含む)(フロンティアカーボン社製)を使用できる。
【0060】
現在知られているフラーレンとしては、代表的なC60の他に、C70、C74、C76、C78、C80、C82、C84、C85などが挙げられる。また、フラーレンの誘導体としては、例えばこれらのフラーレンの水素化物、水酸化物、アルキル化物、ハロゲン化物等が挙げられる。また、水素化フラーレン(フロンティアカーボン社製)は白色であることからカバーに配合するのに適している。
【0061】
(IV) コア材料
コア基材としてはゴムを使用できる。すなわち、コア材料としては、マルチピースゴルフボールのコア材料として公知のゴム組成物に、場合によりCNT類を添加したものを用いることができる。
【0062】
基材ゴムとしては、天然ゴムおよび合成ゴムの双方を用いることができる。中でも、シス−1,4−結合を40%以上、特に80%以上含むハイシスポリブタジエンゴムが好ましい。必要であれば、ハイシスポリブタジエンゴムに天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などを配合してもよい。基材ゴムは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0063】
ゴム組成物には、このほか、架橋剤、共架橋剤、充填剤、酸化防止剤、しゃく解剤などが含まれていてよい。
【0064】
架橋剤としては、ゴムの架橋剤として公知の化合物を使用できる。このような架橋剤として、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイドのような有機過酸化物などを例示できる。特に、ジクミルパーオキサイドが好ましい。架橋剤の配合量は、特に限定されず、広い範囲から適宜選択できるが、基材ゴム100重量部に対して、通常0.5〜3重量部程度、特に0.7〜2.2重量部程度が好ましい。この範囲内であれば、得られるゴルフボールについて、十分な反発性能ひいては十分な飛距離が得られるとともに、十分なソフトフィーリングが得られる。
【0065】
共架橋剤としては、特に限定されず、ゴムの共架橋剤として公知の化合物を広い範囲から選択して使用できる。このような架橋剤として、不飽和カルボン酸の金属塩、特にアクリル酸またはメタクリル酸のような炭素数3〜8程度の1価または2価の不飽和カルボン酸の金属塩を例示できる。高い反発性能を得る上で、アクリル酸の亜鉛塩が好ましい。
【0066】
共架橋剤の配合量は、特に限定されず、広い範囲から適宜選択できるが、基材ゴム100重量部に対して、通常20〜50重量部程度、特に25〜45重量部程度が好ましい。この範囲内であれば、得られるゴルフボールについて、十分な反発性能ひいては十分な飛距離が得られるとともに、十分なソフトフィーリングが得られる。
【0067】
充填剤としては、この分野で用いられているものを広い範囲から使用でき、例えば酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タングステン粉末、モリブデン粉末および有機質充填剤などが挙げられる。充填剤の配合量は、特に限定されず、広い範囲から適宜選択できるが、基材ゴム100重量部に対して、通常1〜30重量部程度が好ましい。この範囲内であれば、得られるゴルフボールの重量が適正なものとなる。
【0068】
また、コアには場合によりCNT類の1種以上が含まれる。CNT類の添加量は、その種類によっても異なるが、基材ゴム100重量部に対して通常0.01〜8重量部程度、特に0.1〜3重量部程度とするのが好ましい。コアへのCNT類の添加量が余りに少ないと耐久性向上効果が不十分になり、CNT類の添加量が余りに多いと硬くなり過ぎて、耐衝撃性が低下することになる。上記の範囲であれば、ボールを硬くしすぎることなくその耐久性を十分に向上させることができる。
【0069】
CNT類は、極めて微細でL/Dの大きい繊維であるため、ゴム組成物内で複雑に絡み合って優れた補強部材として機能していると考えられる。また、CNT類はラジカル連鎖反応に関与することにより架橋形態に寄与している可能性もある。さらに、CNT類は微細な筒状であるため、ヤング率及び引張強度が極めて大きく曲げても破断しない。これらのことから、コアにCNT類を含む場合は、コア内部にクラックが生じてもそれが伝播せずボールの破損が効果的に抑制される。また、CNT類は、L/Dが極めて大きいために、コアに対して屈曲力、曲げ荷重、圧縮荷重又は衝撃荷重などが生じた場合にも、マトリックス内で可撓性のある挙動をとることができると考えられる。従って、CNT類を添加してもコアは硬くならない。これにより、打球時の衝撃応力に対して亀裂が生じ難いものになるとともに、ソフトな打球感及び長い飛距離が得られる。
【0070】
コアは、前記コア用ゴム組成物を用いて、圧縮成型などの公知の方法で成型することができる。
【0071】
コアの直径は、通常29〜39mm程度、特に33〜37mm程度が好ましい。なお、コアの直径は、コアが突起やリブなどを有する場合にも、突起やリブを除外した球体部分の直径を指す。コアの硬度は、JIS−C硬度で、通常60〜80程度、特に65〜75程度が好ましい。
【0072】
コアは、メインコアのみの単一構造のものであってもよく、メインコアとそれを被覆する1層以上のサブコア層とからなるものであってもよい。メインコア及びサブコア層を備える場合は、上記ゴム組成物の範囲で互いに組成が異なるものとすればよい。また、CNT類が含まれる場合は、コアを構成する部分のいずれか1以上に含まれていればよい。
(V) 中間層
中間層基材としては樹脂又は/及びゴムを使用できる。すなわち、中間層は、マルチピースゴルフボールの中間層材料として従来公知のアイオノマー樹脂、熱可塑性エラストマー等またはそれらの混合物を主成分とする樹脂組成物に、場合によりCNT類及びフラーレン類の1種以上を添加したもので構成することができる。また、中間層はゴム組成物からなるものであってもよい。特に、合成樹脂組成物(例えばアイオノマー、熱可塑性エラストマー又はこれらの混合物)にCNT類及びフラーレン類の1種以上を添加したものが好ましい。
【0073】
アイオノマー樹脂としては、エチレンとα,β‐不飽和カルボン酸との共重合体においてカルボキシル基の少なくとも一部が金属イオンで中和されたもの、またはエチレンとα,β‐不飽和カルボン酸とα,β‐不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体においてカルボキシル基の少なくとも一部が金属イオンで中和されたもの等が挙げられる。α,β‐不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられる。また、α,β‐不飽和カルボン酸エステルとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸等のメチル、エチル、プロピル、n‐ブチル、イソブチルエステル等が挙げられる。金属イオンとしては、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、アルミニウム、錫、ジルコニウム、カドミウム等のイオンが挙げられる。特にナトリウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性等の点で好ましい。
【0074】
アイオノマー樹脂の具体例としては、ハイミラン1555、1557、1605、1702、1705、1706、1707、1855(三井デュポンポリケミカル社製)、サーリン8945、サーリン9945、サーリン6320、サーリン8320、サーリン9320(デュポン社製)、アイオテック(IOTEK)7010、8000(エクソン(Exxon)社製)等を例示することができる。
【0075】
アイオノマー樹脂は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。前記例示したアイオノマーの中では、ナトリウムイオンで中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、亜鉛イオンで中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ナトリウムイオンで中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル三元共重合体及び亜鉛イオンで中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル三元共重合体等が好ましく、これらのうちナトリウムイオンで中和された重合体と亜鉛イオンで中和された重合体との混合物がより好ましい。
【0076】
また、熱可塑性エラストマーとしては、ウレタン系、アミド系、ポリエステル系、スチレン系、オレフィン系等の従来公知のものを広く使用できる。熱可塑性エラストマーの具体例としては、ポリアミド系熱可塑性エラストマーのペバックス2533(商品名)(東レ社製)、ポリエステル系熱可塑性エラストマーのハイトレル3548、ハイトレル4047(商品名)(東レ・デュポン社製)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーのエラストランET880(商品名)(武田バーディシェウレタン工業社製)、パンデックスT‐8180、T‐7298、T‐7895、T‐7890(商品名)(大日本インキ化学工業社製)等が挙げられる。熱可塑性エラストマーとしてはウレタン系エラストマーが好ましい。
【0077】
また、中間層をゴム組成物からなるものとする場合は、基材ゴム及びその他の配合物の種類はコアの項目で述べた通りである。但し配合量は、基材ゴム100重量部に対して、架橋剤が0.1〜3重量部程度、特に0.7〜1重量部程度、共架橋剤が15〜35重量部程度、特に18〜30重量部程度、充填剤が30〜40重量部程度とすることが好ましい。基材ゴムとしてはブタジエンゴムが好ましく、シス−1,4−結合を40%以上、特に80%以上含むハイシスポリブタジエンゴムがより好ましい。
【0078】
中間層を構成する材料には、基材樹脂又は基材ゴムに加えて、充填剤、顔料、酸化防止剤等の添加剤が含まれていてもよい。
【0079】
また、中間層には場合によりCNT類の1種以上が含まれる。CNT類の添加量は、その種類によっても異なるが、基材ゴム100重量部に対して通常0.1〜8重量部程度、特に0.1〜3重量部程度とするのが好ましい。中間層へのCNT類の添加量が余りに少ないと耐久性向上効果が不十分になり、CNT類の添加量が余りに多いと硬くなり、また耐衝撃性が低下することとなる。上記の範囲であれば、ボールの耐久性を十分に向上させることができるとともに、ボールが硬くなりすぎず、その結果、十分な耐衝撃性が得られて、中間層における亀裂の発生や打球時のフィーリングの低下が抑制される。
【0080】
中間層中にCNT類が含まれる場合も、コアにCNT類が含まれる場合と略同様の効果が得られる。
【0081】
中間層は、樹脂組成物からなる場合は例えば射出成型等の公知の方法で形成することができ、例えばゴム組成物からなる場合は例えば圧縮成形のような公知の方法により形成することができる。
【0082】
中間層の厚さは、全体として、通常0.5〜3mm程度、特に1〜2mm程度が好ましい。また、各中間層の硬度は、通常JIS−C硬度70〜90程度、特に75〜85程度が好ましい。
【0083】
中間層は、単一層からなるものであってもよく、2層以上からなるものであってもよい。2層以上の中間層を備える場合は、上記樹脂組成物又はゴム組成物の範囲で互いに組成が異なるものとすればよい。また中間層が2層以上からなる場合は、CNT類が含まれるとすれば、いずれか1層以上に含まれていればよい。
(VI) カバー
カバー基材としては樹脂及び/又はゴムを使用できる。すなわち、カバーは、マルチピースゴルフボールのカバー材料として従来公知のアイオノマー、熱可塑性エラストマー、ジエン系ブロック共重合体、バラタゴム等またはそれらの混合物を主成分とする組成物に、場合によりCNT類及びフラーレン類の1種以上を添加したもので構成することができる。
【0084】
アイオノマー及び熱可塑性エラストマーについては中間層の項目で説明した通りである。ジエン系ブロック共重合体は、共役ジエン系二重結合を有するブロック共重合体又はその部分水添ブロック共重合体であり、例えば芳香族系ビニル化合物と共役ジエン系化合物とのブロック共重合体又はこれに部分的に水添したものを使用できる。芳香族系ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン等が挙げられる。共役ジエン系化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。芳香族ビニル系化合物及び共役ジエン系化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0085】
ジエン系ブロック共重合体は、例えばダイセル化学工業社の「エポフレンド」シリーズ、クラレ社の「セプトン」シリーズ等の市販品を使用することができる。
【0086】
基材樹脂としては、アイオノマー、熱可塑性エラストマー(特にウレタン系エラストマー)又はこれらの混合物を用いることが好ましい。
【0087】
カバーには、基材樹脂に加えて、充填剤や、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、分散剤、可塑剤などの公知の添加剤が含まれていてよい。
【0088】
充填剤の種類についてはコアの項目で説明した通りである。充填剤の含有量は、基材100重量部に対して通常0〜7重量部程度が好ましい。この範囲であれば、得られるゴルフボールの重量が適正なものとなる。
【0089】
また、カバーには場合によりCNT類及びフラーレン類からなる群より選ばれる少なくとも1種のカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれる。カバーにCNT類が含まれる場合の効果についてはコアについて説明したのと略同様である。また、カバーにフラーレン類が含まれる場合は、フラーレン類は摺動性があるため、カバーに含ませることにより、ゴルフクラブヘッドによる繰り返し打撃による磨耗に対して、耐摩耗性を著しく向上させることができる。
【0090】
カバーの厚さは、特に限定されないが、通常0.5〜2mm程度、特に0.8〜2mm程度が好ましい。また、カバーの硬度は、特に限定されないが、通常ショアD硬度50〜75程度、特に50〜60程度が好ましい。
【0091】
また、カバー表面には、通常ディンプルが形成される。ディンプルの幾何学的配列は特に制限されず、8面体、20面体などの公知の配列を採用できる。また、ディンプルの形状も特に制限されず、スクウェアー型、ヘキサゴン型、ペンタゴン型、トライアングル型などの公知の形状を採用できる。
【0092】
カバーは、例えば射出成型などの公知の方法で形成することができる。
【0093】
カバーは、単一層からなるものであってもよく、2層以上からなるものであってもよい。2層以上のカバーを備える場合は、上記樹脂組成物の範囲で互いに組成が異なるものとすればよい。フラーレン類を含むと弾性率が増大する原因になるため、耐摩耗性向上の目的を達成できる範囲で、カバーのフラーレン類の含有量は少ないことが望ましい。従って、1層以上のカバーを備える場合は、露出しない内側のカバー層にはフラーレン類が含まれなくてよい。
(VII) 材料の具体的な組み合わせ
基材
基材の具体的な組み合わせとしては、1層以上のコア及び1層以上のカバーからなるツーパーツゴルフボール(特に単一のコアと1層のカバーとからなるツーピースゴルフボール)では、コア基材がゴム(好ましくはブタジエンゴム)であり、カバー基材がアイオノマー、熱可塑性エラストマー(好ましくはウレタン系エラストマー)又はこれらの混合物である組み合わせが挙げられる。
【0094】
また1層以上のコア、1層以上の中間層及び1層以上のカバーからなるスリーパーツゴルフボール(特に単一のコアと1層の中間層と1層のカバーとからなるスリーピースゴルフボール)では、コア基材がゴム(好ましくはブタジエンゴム)であり、中間層基材が熱可塑性エラストマー(好ましくはウレタン系エラストマー)であり、カバー基材がアイオノマーである組み合わせ;コア基材がゴム(好ましくはブタジエンゴム)であり、中間層基材がアイオノマーであり、カバー基材が熱可塑性エラストマー(好ましくはウレタン系エラストマー)である組み合わせ;コア基材及び中間層基材がゴム(好ましくはブタジエンゴム)であり、カバー基材がアイオノマーと熱可塑性エラストマー(好ましくはウレタン系エラストマー)との混合物である組み合わせ;コア基材及び中間層基材がゴム(好ましくはブタジエンゴム)であり、カバー基材がアイオノマーである組み合わせ;コア基材がゴム(好ましくはブタジエンゴム)であり、中間層基材がアイオノマーと熱可塑性エラストマー(好ましくはウレタン系エラストマー)との混合物であり、カバー基材がアイオノマーである組み合わせなどが挙げられる。
カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類
また、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類の好ましい組み合わせとしては、ツーパーツゴルフボール、特にツーピースゴルフボールでは以下の表1の組み合わせが挙げられる。なお、表1には、各部にカーボンナノチューブ類及びフラーレン類の中の1種類が含まれる例を好ましいものとして挙げたが、各部にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が2種以上含まれることも可能である。
【0095】
【表1】
Figure 2004351034
【0096】
スリーパーツゴルフボール(特にスリーピースゴルフボール)では以下の表2の組み合わせが挙げられる。なお、表2には、各部にカーボンナノチューブ類及びフラーレン類の中の1種類が含まれる例を好ましいものとして挙げたが、各部にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が2種以上含まれることも可能である。
【0097】
【表2】
Figure 2004351034
【0098】
【発明の効果】
本発明によると、ソフトフィーリングと飛距離とを兼ね備えるとともに、耐久性に優れるゴルフボール及びその効率的な製造方法が提供される。
【0099】
さらにいえば、本発明のゴルフボールには、コア、中間層又はカバーを構成するいずれかの層又は部分にCNT類及び/又はフラーレン類が含まれている。コアや中間層にはCNT類が配合される。
【0100】
CNT類は、極めて細く且つL/D(縦横比)が極めて大きいという特徴を有する。このため、それが添加されるマトリクス内で複雑に絡み合っていると考えられる。また、微細な筒状であるために、ヤング率及び引張強度が極めて高く、折り曲げても破断しない。これらのことから、ボール内部にクラックが生じてもそれが伝播せず、ボールの破損を効果的に抑制できる。
【0101】
また、ボールの耐久性を向上させるために引張強度及び伸度や硬度の高い材料を使用すると、一般に、弾性率も高くなる。弾性率が大きいほど外力に対する変形量が小さい。従って、引張強度及び伸度や硬度の高い材料を使用すると、一般に、耐久性は向上するが打球感や飛距離が低下する傾向にある。
【0102】
これに対して本発明のゴルフボールは、極めて縦横比が大きく長いカーボンナノチューブ類を使用するところ、これらは配合されるマトリクス内で、屈曲力、曲げ荷重、圧縮荷重、衝撃荷重のような外力に対してフレキシブルな挙動を採ることができる。その結果マトリクスの弾性率を増大させず、それにより柔らかい打球感や長い飛距離を達成しつつ、耐久性を向上させることができる。
【0103】
また、カバーには、CNT類に代えて、又はこれに加えて、フラーレン類が含まれる場合がある。CNT類及びフラーレン類は自己潤滑性や摺動性を有する。従って、カバーにCNT類又は/及びフラーレン類が含まれることにより、ゴルフクラブヘッドの打球面に接触した際にボールの摩擦抵抗が極めて少なくなり、その結果、ゴルフクラブヘッドによる繰り返し打撃に耐して著しく耐摩耗性が向上する。
【0104】
以上より、耐摩耗性に優れるとともに、ソフトフィーリング及び長い飛距離を達成できるゴルフボールが得られる。
【0105】
【実施例】
以下、本発明を、実施例および試験例を示して詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<各層材料へのカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類添加の影響の検討>
カーボンナノファイバーとして気相成長炭素繊維(VGCF)である昭和電工社製のVGCF−H(商品名)(直径150nm、繊維長30〜40μm)を使用した。カーボンナノチューブとして、カーボン・ナノテク・リサーチ・インスティチュート(CNRI)社製のCN−20(商品名)(直径20nm、長さ0.25μm)の複層カーボンナノチューブを使用した。フラーレンとして、フロンティアカーボン社製の混合フラーレン(C60を60%、C70を25%含むもの)を使用した。
カバー
カバーに用いられるアイオノマー樹脂(ハイミラン1605とハイミラン1706(商品名)とを50重量%ずつ混合したもの;いずれも三井デュポンポリケミカル社製)を100重量部に対して、上記のVGCF、CNT及びフラーレンをそれぞれ、0.005〜10重量部添加して成形した、150mm×150mm×厚さ2mmの各試験片を作製した。また、これらのカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加しない他は同様にして対照試験片も作製した。
【0106】
これらの試験片について、引張強度(JIS K7311)、伸び(JIS K7311)、5%モデュラス(JIS K7113)及びDIN摩耗(JIS K6264)を測定した。引張強度及び伸びは500mm/分の速度で試験片を伸長させつつ測定した。
【0107】
カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類の添加量とこれらの測定値との関係を図1に示す。図1の(A)は引張強度、(B)は伸度、(C)は抗張積(引張強度と伸度との積)、(D)はDIN摩耗量、(E)は5%モデュラスを示す。また、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類の添加量と引張強度、伸度、抗張積、DIN摩耗量及び5%モデュラスとの関係を表3〜5に示す。
【0108】
【表3】
Figure 2004351034
【0109】
【表4】
Figure 2004351034
【0110】
【表5】
Figure 2004351034
【0111】
図1及び表3〜5から明らかなように、アイオノマーにカーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ又はフラーレンを0.01〜8重量部程度添加した場合に、これらを添加しない場合に較べて抗張積がより増大し、摩耗体積がより小さくなっている。
【0112】
またカーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ又はフラーレンの添加が5%モデュラスに及ぼす影響については、いずれのカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を用いた場合も、添加量8重量部程度までの範囲であれば、大幅な5%モデュラスの増大は見られない。
【0113】
効果的に、抗張積を増大させ摩耗体積を低下させるとともに、弾性率の増大を抑えることができるカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類の添加量は、基材樹脂100重量部に対して、カーボンナノチューブでは0.1〜8重量部程度、カーボンナノファイバーでは0.1〜8重量部程度、フラーレンでは0.1〜3重量部程度であることが分かる。
コア
コアに用いられるBR−11(商品名)(日本合成ゴム工業(JSR)社製)100重量部に対して、上記のカーボンナノファイバー及びカーボンナノチューブをそれぞれ、0.005〜10重量部添加して成形した、150mm×150mm×厚さ2mmの各試験片を作製した。
【0114】
これらの試験片について、引張強度(JIS K6251)、伸び(JIS K6251)及び10%モデュラス(引張耐力)を測定した。引張強度及び伸びは500mm/分の速度で試験片を伸長させつつ測定した。
【0115】
上記CNT類の添加量とこれらの測定値との関係を図2に示す。図2の(A)は引張強度、(B)は伸度、(C)は抗張積(引張強度と伸度との積)、(D)は10%モデュラスを示す。また、各CNT類の添加量と引張強度、伸度、抗張積及び10%モデュラスとの関係を以下の表6及び表7に示す。
【0116】
【表6】
Figure 2004351034
【0117】
【表7】
Figure 2004351034
【0118】
図2及び表6及び表7から明らかなように、ブタジエンにカーボンナノチューブを所定量配合することにより著しく抗張積が増大している。また、CNT類の添加が10%モデュラスに及ぼす影響については、添加量8重量部までの範囲であれば、大幅な10%モデュラスの増大は見られなかった。
【0119】
また、効果的に、抗張積を増大させ、それにより耐衝撃性を向上するとともに、弾性率の増大を抑えることができるCNT類の添加量は、基材樹脂100重量部に対して、カーボンナノチューブでは0.1〜8重量部程度、カーボンナノファイバーでは0.1〜3重量部程度であることが分かる。
<ボール製造例>
以下の、ボール製造例では、カーボンナノチューブとしてカーボン・ナノテク・リサーチ・インスティチュート(CNRI)社製のCNT−20(商品名)(直径20nm、長さ0.25μm、複層)を使用した。
【0120】
カーボンナノファイバーとしては昭和電工社製のVGCF−H(商品名)(直径150nm、長さ30〜40μm)を使用した。
【0121】
カーボンナノホーンとしてはGSIクレオス社製のカルベールTEM(商品名)(外径100nm、内径70nm、長さ20〜50μm)を使用した。またフラーレンとしては、フロンティアカーボン社製の混合フラーレン(C60を60%、C70を25%含むもの)を使用した。
(1) ツーピースゴルフボールのコア(ゴム組成物)にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加した例
実施例1−1〜1− 10
ブタジエンゴムBR−11(JSR社製)、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類として上記カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー及びカーボンナノホーンの1種又は2種、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ジクミルパーオキサイド、アクリル酸亜鉛及び老化防止剤の2− 2’−メチレンビス−4−メチル−6‐t‐ブチルフェノールを添加したゴム組成物を用いて、圧縮成型により直径39.1mmのコアを形成した。
【0122】
コアの上に、アイオノマー樹脂(ハイミラン1605とハイミラン1706(商品名)とを50重量%ずつ混合したもの;いずれも三井デュポンポリケミカル社製)を用いて射出成形により厚さ1.8mmのカバーを形成した。
比較例1−1
実施例1において、コアにカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加しない他は、実施例1と同様にしてツーピースゴルフボールを作製した。
比較例1−2〜1−4
コアへのカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類の添加量を、ブタジエンゴム100重量部に対して10重量部とした他は、実施例1〜10と同様にして、ツーピースゴルフボールを製造した。
比較例1−5、1−6
コアに添加するカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を、フラーレンとした他は、実施例1〜10と同様にして、ツーピースゴルフボールを製造した。
(2) スリーピースゴルフボールのコア・中間層(ゴム組成物)にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加した例
実施例2−1〜2−6
ブタジエンゴムBR−11(JSR社製)100重量部に、酸化亜鉛5重量部、硫酸バリウム11重量部、ジクミルパーオキサイド1重量部、アクリル酸亜鉛26重量部、老化防止剤の2− 2’−メチレンビス−4−メチル−6‐t‐ブチルフェノール0.1重量部、及び、場合により上記CNT又はカーボンナノファイバー(以下CNFと略称する)1重量部を添加したゴム組成物を用いて、圧縮成型により直径36.3mmのコアを形成した。
【0123】
コアの上に、ブタジエンゴム(BR−11(商品名)、JSR社製)100重量部に、酸化亜鉛5重量部、硫酸バリウム34重量部、ジクミルパーオキサイド1重量部、アクリル酸亜鉛21重量部、老化防止剤の2− 2’−メチレンビス−4−メチル−6‐t‐ブチルフェノール、及び、場合により上記CNT又はCNF1重量部を添加したゴム組成物を用いて、圧縮成型により厚さ1.5mmの中間層を形成した。
【0124】
中間層の上に、アイオノマー樹脂(ハイミラン1605とハイミラン1706(商品名)とを50重量%ずつ混合したもの;いずれも三井デュポンポリケミカル社製)を用いて射出成形により厚さ1.7mmのカバーを形成した。
比較例2−1
実施例2−1において、コア及び中間層のいずれにもカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加しない他は、実施例2−1と同様にしてツーピースゴルフボールを作製した。
比較例2−2
実施例2−1において、中間層材料として、アイオノマー樹脂のサーリンAD8269(デュポン社製)を使用し、カバーとしてポリウレタン樹脂のエラストラン 1154D(BASF社製)を使用し、またカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を含まない他は、実施例2−1と同様にしてスリーピースゴルフボールを製造した。
比較例2−3
実施例2−1において、コア及び中間層の双方に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類としてフラーレンを添加した他は、実施例2−1と同様にしてスリーピースゴルフボールを製造した。
(3) スリーピースゴルフボールの中間層・カバー(アイオノマー樹脂)にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加した例
後述する種々のゴム組成物を用いて、圧縮成型により直径36.3mmのコアを形成した。
【0125】
コアの上に、ゴム組成物又はアイオノマー樹脂のサーリンAD8269(デュポン社製)若しくはポリウレタン樹脂のエラストランET890(BASF社製)に、必要に応じて上記カーボンナノチューブ又はカーボンナノファイバーを添加した組成物を用いて、厚さ1.5mmの中間層を形成した。ゴム組成物は圧縮成型又は樹脂組成物は射出成型により成形した。
【0126】
中間層の上に、アイオノマー樹脂のハイミラン1706とハイミラン1605(いずれも三井デュポンポリケミカル社製)とを重量比1:1で配合したもの、又はウレタン樹脂のエラストラン1154D(BASF社製)に、必要に応じて上記カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー又はフラーレンを添加した樹脂組成物を用いて、射出成型により厚さ1.7mmのカバーを形成した。
比較例3−1
実施例3−1において、コア及び中間層のいずれにもカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加しない他は、実施例3−1と同様にしてスリーピースゴルフボールを作製した。
比較例3−2
実施例3−1において、中間層材料として、アイオノマー樹脂のサーリンAD8269(デュポン社製)を使用し、カバーとしてウレタン樹脂のエラストラン1154D(BASF社製)を使用し、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加しない他は、実施例3−1と同様にしてスリーピースゴルフボールを製造した。比較例3−3
実施例3−3において、カバーに添加するCNT量を基材アイオノマー樹脂100重量部に対して10重量部とした他は、実施例3−3と同様にしてスリーピースゴルフボールを製造した。
比較例3−4
実施例3−1において、カバーに添加するCNT量を基材アイオノマー樹脂100重量部に対して0.05重量部とした他は、実施例3−1と同様にしてスリーピースゴルフボールを製造した。
飛距離・バックスピン速度試験>
各実施例及び比較例のボールを、ミヤマエ社製のスィングロボットにドライバー(#W1)を取り付け、ヘッドスピード43m/秒に設定して各ボールを打撃し、キャリー(着弾点までの距離)及びバックスピン速度を測定した。バックスピン速度は、打撃直後のボールの挙動を高速度カメラで写真撮影し、画像処理計測により求めた。各例5回づつ行い、平均値を求めた。
<フィーリング>
実施例1〜3、比較例1〜6の各ボールを、トップアマチュアゴルファー10名が、1番ウッド及び5番アイアンを用いて打撃し、フィーリングの評価は10人の三段階評価(○:2点、△:1点、×:0点)の平均値を求めることにより行った。
<耐久性試験>
各実施例及び比較例のボールを、ヘッドスピード40m/秒の速度に設定して各ボールを順に打撃し、鉄製の衝突板に衝突させ、3個割れるまでの衝突回数を測定した。各例の衝突回数の平均値を算出し、実施例1−1〜1−10及び比較例1−1〜1−6では実施例1−1の平均衝突回数を100とした場合の比率で表し、実施例2−1〜2−6及び比較例2−1〜2−3では実施例2−1の平均衝突回数を100とした場合の比率で表し、実施例3−1〜3−9及び比較例3−1〜3−4では実施例3−1の平均衝突回数を100とした場合の比率で表した。
<ツーピースゴルフボール>
実施例1−1〜1−10及び比較例1−1〜1−6のコアの組成を以下の表8に示す。表中、チューブはカーボンナノチューブを示し、ファイバはカーボンナノファイバーを示し、ホーンはカーボンナノホーンを示す。また表中の数値の単位は重量部(phr)である。
【0127】
【表8】
Figure 2004351034
【0128】
実施例1−1〜1−10及び比較例1−1〜1−6のボールの層構成及び耐久性、飛距離、フィーリングの結果を以下の表9に示す。いずれの例も、基材は、コアがブタジエンゴム、カバーがアイオノマー(ハイミラン1605+ハイミラン1706)である。
【0129】
【表9】
Figure 2004351034
【0130】
表9から、ツーピースゴルフボールのゴム組成物からなるコアに、CNT、CNF及びカーボンナノホーンを単独で又は組み合わせて添加し、その添加量を基材ゴム100重量部に対して8重量部以下とすることにより(実施例1−1〜1−10)、これらを添加しない場合(比較例1−1)に較べてボールの耐久性が大幅に向上することが分かる。また、これらを添加しない場合(比較例1−1)に較べて飛距離は同程度又はそれ以上であり、また同程度の良好なフィーリングが得られることも分かる。
【0131】
一方、コアにCNT、CNF又はカーボンナノホーンを含むが、その量が基材ゴム100重量部に対して10重量部と多い場合は(比較例1−2〜1−4)、耐久性及び飛距離はこれらを添加しない場合(比較例1−1)に較べて高いが、フィーリングが硬くなることが分かる。
【0132】
また、コアにフラーレンを添加した場合は(比較例1−5、1−6)、耐久性及び飛距離がこれらを添加しない場合(比較例1−1)に較べて高いが、フィーリングが硬くなることが分かる。
【0133】
さらに、コアに適正量(基材ゴム100重量部に対して8重量部以下)のカーボンナノチューブ類を添加した場合は(実施例1−1〜1−10)、コアにフラーレンを含む場合(比較例1−5、1−6)に較べて、耐久性が良好であることも分かる。
<スリーピースゴルフボール>
スリーピースゴルフボールのコア及び中間層にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類を添加した実施例2−1〜2−6及び比較例2−1〜2−3のボールの層構成及び耐久性、飛距離、フィーリングの結果を以下の表10に示す。
▲1▼基材
実施例2−1〜2−6、比較例2−1及び2−3
コア:ブタジエンゴム
中間層:ブタジエンゴム
カバー:アイオノマー(ハイミラン1605+ハイミラン1706)
比較例2−2
コア:ブタジエンゴム
中間層:アイオノマー(サーリンAD8269)
カバー:ポリウレタン樹脂(エラストラン1154D)
▲2▼カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類の添加量は全て基材ゴム又は基材樹脂100重量部(phr)に対して1重量部(phr)である。
【0134】
【表10】
Figure 2004351034
【0135】
表10から、スリーピースゴルフボールのゴム組成物からなるコア又は中間層に、カーボンナオチューブ又はカーボンナノファイバーを添加することにより(実施例2−1〜2−6)、これらを添加しない場合(比較例2−1、2−2)に較べてボールの耐久性及び飛距離が大幅に向上することが分かる。また、また同程度の良好なフィーリングが得られることも分かる。
【0136】
一方、コア及び中間層にフラーレンを添加した場合は(比較例2−3)、耐久性及び飛距離ともに、これらを添加しない場合(比較例2−1)に較べて高いが、フィーリングが硬くなることが分かる。
<スリーピースゴルフボール>
実施例3−1〜3−9及び比較例3−1〜3−4においては、以下の表11に示すブタジエンゴム組成物BR1〜BR5を使用した。
【0137】
【表11】
Figure 2004351034
【0138】
実施例3−1〜3−9及び比較例3−1〜3−4のボールの各層の基材構成を以下の表12に示し、各層のカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類構成、耐久性、飛距離、バックスピン及びフィーリングの結果を以下の表13に示す。
【0139】
【表12】
Figure 2004351034
【0140】
【表13】
Figure 2004351034
【0141】
表13から、スリーピースゴルフボールの樹脂組成物からなる中間層又は/及びカバーに、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー及びフラーレンを単独で又は組み合わせて添加し、その添加量を基材樹脂100重量部に対して8重量部以下とすることにより(実施例3−1〜3−9)、これらを添加しない場合(比較例3−1、3−2)に較べてボールの耐久性が大幅に向上することが分かる。
【0142】
アイオノマー樹脂からなるカバーにカーボンナノチューブを適性量添加することにより(実施例3−1〜3−3)、これを添加しない場合(比較例3−1)に較べて、飛距離が長くなるとともに、バックスピン量も抑えられていることが分かる。バックスピン量が抑えられていることも飛距離が伸びる一因となっていると考えられる。
【0143】
ポリウレタン樹脂からなるカバーにカーボンナノチューブを適性量添加することより(実施例3−6)、これを添加しない場合(比較例3−2)に較べて、飛距離が長くなるとともに、バックスピン量も抑えられていることが分かる。この場合も、バックスピン量が抑えられていることも飛距離が伸びる一因となっていると考えられる。
【0144】
また、カバーに添加するカーボンナノチューブ量が基材樹脂100重量部に対して10重量部と多すぎる場合は(比較例3−3)、適性量(基材樹脂100重量部に対して8重量部以下)を添加した場合(実施例3−3)に較べて、耐久性が低いことが分かる。また、カバーに添加するCNT量が基材樹脂100重量部に対して0.05重量部と少なすぎる場合も(比較例3−4)、適性量を添加した場合(実施例3−1)に較べて、耐久性が低いことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カバーに用いられるアイオノマー樹脂からなる試験片にカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー又はフラーレンを添加した場合の添加量と試験片の特性との関係を示すグラフである。
【図2】コアに用いられるゴムからなる試験片にカーボンナノチューブ又はカーボンナノファイバーを添加した場合の添加量と試験片の特性との関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
  2. カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている請求項1に記載の高強度ゴルフボール。
  3. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
  4. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、メインコア又はさらに1層以上のサブコアのいずれか1以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
  5. 中間層のいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類が含まれている請求項4に記載の高強度ゴルフボール。
  6. カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている請求項4又は5に記載の高強度ゴルフボール。
  7. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、中間層のいずれか1層以上にカーボンナノチューブ類が含まれている高強度ゴルフボール。
  8. カバーのいずれか1層以上に、カーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている請求項7に記載の高強度ゴルフボール。
  9. メインコア又はさらに1層以上のサブコアからなるコアと、その外側に形成された1層以上の中間層と、その外側に形成された1層以上のカバーとからなるゴルフボールにおいて、カバーのいずれか1層以上にカーボンナノチューブ類及び/又はフラーレン類が含まれている高強度ゴルフボール。
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