JP3778871B2 - フープ応力層を備えた多層ゴルフボール - Google Patents
フープ応力層を備えた多層ゴルフボール Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、全体としてゴルフボールに関し、より詳細には、層構造内にフープ応力層を有し、該層を使用してゴルフボールの永久変形をなくす、または、実質的に抑制するようにしたゴルフボールに関する。特に、本発明は、コア、少なくとも1つの、引張弾性率が少なくとも約10,000kpsiである材料を含んだフープ応力層、少なくとも1つの弾性エラストマー層及びカバー層から成る少なくとも4層を有したゴルフボールに関する。本発明の斯かるゴルフボールは、スピンを低減すると共に弾性を改善して距離を伸ばすことができる。
【0002】
【従来の技術】
多数のゴルフボールの製造方法がある。1つのタイプのゴルフボールでは、ぴんと張った材料を球形のセンターの周りに巻きつける。別のタイプのゴルフボールは、単に、中実層、典型的には熱硬化性または熱可塑性材料から成る中実層を使用する。糸巻きボールは、典型的には、中実ゴムセンターまたは流体センターの何れかを有し、該センターの周りを何ヤードにも及ぶ典型的にはポリイソプレンであるピンと張った弾性スレッドで包んで糸巻きコアを形成する。熱硬化性または熱可塑性の層を1層以上追加して前記スレッドを巻いた層を囲繞して前記のゴルフボール構造を完成することが可能となる。液体センターを備えた従来の技術のゴルフボールは、伝統的に弾性材料で包まれた層により囲繞されている。
【0003】
巻きつけた材料から成る層は、中実で弾性を有した材料から成る層とは、前者の層の方が、衝撃力に対してしばしば横方向に伸縮し易いと言う点で異なる。この理由から、糸巻きゴルフボールは、中実ゴルフボールに比較して、衝撃時により容易に収縮する傾向にある(ダルトン(Dalton)、ゴルフと科学III、1999年)。
【0004】
糸巻きゴルフボールの性能及びフィールを備えた非糸巻き構造のゴルフボールを創出することがゴルフボール製造者の長年の目標であった。多層非糸巻き構造を使用したゴルフボールデザインが導入された。これらは、中実な単一部材コアを備えたダブルカバーデザイン、2つのコア部材及び単一のカバー層を備えたデュアルコアデザイン、マルチコア及び/またはマルチカバー層を備えたボール、及び弾性巻き糸を有さない液体センターを備えたボールを含む。モリター(Molitor)等の米国特許第5,480,155号及び5,150,906号及びボーム(Boehm)等の米国特許第5,683,312号及び5,919,100号は、非糸巻き液体センターボールの例である。球形キャビティがセンター内にある中空ゴルフボールは、ボーム等により開示されており、更に、ツジナカ(Tsujinaka)等の米国特許第5,944,621号に記載される。
【0005】
過度に硬く堅牢なカバーが有する問題点を避けるために従来の技術において提案された1つの技術がネスビット(Nesbitt)に対して発行された米国特許第4,431,193号中に記載されていた。コアの上に単一層のカバーを有するより、寧ろ、カバーは、かなり大きなフープ応力をもたらす高曲げ弾性率材料から成る硬く堅牢な内側層が低曲げ弾性率材料から成る柔らい可撓性を有した外側カバーに囲繞された2つの層に成型される。このデザインのボールは、暫くの間ストラタ(Strata)の名を冠して販売されてきたが、内側層の厚さが約0.1143cm(0.045インチ)乃至0.127cm(0.050インチ)であり、且つ、50,000psiを超える高曲げ弾性率であることから、斯かるゴルフボールは、硬いフィールを有することになり、多数のゴルファーは、これを好まない。
【0006】
アオヤマ(Aoyama)に対して発行された米国特許第5,713,801号は、中実で弾性的な材料から成るコアを提供し、該コアの周りに高弾性率のファイバーを巻付けて第1の糸巻き層を創出して「フープ応力層」を形成し、且つ、該第1の糸巻き層の周りに弾性材料から成る外側層を成型するゴルフボールの製造方法を教示する。斯かる発明は、実質的に球形のコアと、該コアの周りに巻きつけられた高引張弾性率のファイバーを有した第1の糸巻き層と、該糸巻き層を囲繞する弾性材料から成る第2の成型層とを有したゴルフボールを含む。上記方法のコア及び用具は、低弾性率ファイバーで巻かれ且つ初期張力を備えたセンターから形成することも可能である。
【0007】
マエハラ(Maehara)等に対して発行された米国特許第5,913,736号は、アオヤマのものに基づいて成されており、コアの周りに形状記憶合金(Ti−Ni)から成るフープ応力層を巻付けて形状記憶合金層を形成する事が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、フープ応力層及び少なくとも1つの弾性エラストマー層を含んだ少なくとも4層以上の層を有してゴルフボールの性能特性を改善したたゴルフボールを提供することが有益となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、4層以上の層を含んだ多層ゴルフボールにおいて、前記層の中1層が、引張弾性率が少なくとも約10,000kpsiである少なくとも1つの材料を含んだ、3つの内側層のうちの2つの層間に配置されるフープ応力層である多層ゴルフボールに関する。斯かるゴルフボールは、従来の中実配合物ボールの低スピン速度を提供する一方で、従来の糸巻きボールに類似したより柔らかいフィールを効果的に提供することが出来る。下記に詳細に述べる如く、本発明のフープ応力層を備えた多層ゴルフボールは、各々が所望の特性を有すると共に、様々な材料から形成する事が可能な様々な構造成分(例えば、コア、フープ応力層、弾性エラストマー層及びカバー)を有したボールを形成することにより提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施例では、ゴルフボールは、流体を充填したセンターと、該流体を収容する少なくとも1つの層から成る保護シェルと、引張弾性率が少なくとも約10,000kpsiであり、好適には20,000kpsiである少なくとも1つの材料を含んだ、前記保護シェルから成る前記少なくとも1つの層の周りまたは内に配置されたフープ応力層と、該フープ応力層の周りに配置された弾性エラストマー成分を含んだ少なくとも1つの層と、該弾性エラストマー成分の周りに配置された少なくとも1つの層を含んだカバーとを含む。好適には、前記フープ応力層は、ワイヤ、スレッドまたはフィラメントを含む。1実施例では、前記フープ応力層は、ガラス、芳香族ポリアミド、カーボン、金属、形状記憶合金、天然ファイバーまたはそれらの組合わせを含む。該フープ応力層は、十字模様、バスケットの目の様に織った模様またはオープンパターンに巻きつけまたは包むことができ且つ多数の編組要素を含むことができる。1実施例では、前記フープ応力層の前記ワイヤ、スレッドまたはフィラメントは、結合剤で被覆される。別の実施例では、前記保護シェルを形成する前記少なくとも1つの層は、2つの層を含み、且つ、前記フープ応力層を形成する前記材料が、該2つの層の間に配置される。
【0011】
第2の実施例では、ゴルフボールは、流体を充填したセンターと、該流体を収容する少なくとも1つの層から成る保護シェルと、引張弾性率が少なくとも約10,000kpsiであり、好適には約20,000kpsiである少なくとも1つの材料を含んだ、第1の弾性エラストマー成分を含んだ前記少なくとも1つの層の周りまたは内に配置されたフープ応力層と、該フープ応力層の周りに配置された第2の弾性エラストマー成分を含んだ少なくとも1つの層と、該第2の弾性エラストマー成分を含んだ少なくとも1つの層周りに配置された少なくとも1つの層を含んだカバーとを含む。好適には、前記フープ応力層は、ワイヤ、スレッドまたはフィラメントを含む。1実施例では、前記フープ応力層を形成する前記材料は、ガラス、芳香族ポリアミド、カーボン、金属、形状記憶合金、天然ファイバーまたはそれらの組合わせを含む。該フープ応力層は、十字模様、バスケットの目の様に織った模様またはオープンパターンに巻きつけまたは包むことができ且つ多数の編組要素を含むことができる。1実施例では、前記フープ応力層の前記ワイヤ、スレッドまたはフィラメントは、結合剤で被覆される。別の実施例では、前記第1及び第2の弾性エラストマー成分は、同じである。更に、別の実施例では、前記第1及び第2の弾性エラストマー成分は、互いに異なる。
【0012】
本発明の第3の実施例では、ゴルフボールは、第1の弾性エラストマー成分を含んだ少なくとも1つのコア層と、引張弾性率が少なくとも約10,000kpsiであり、好適には約20,000kpsiである少なくとも1つの材料を含んだ、前記少なくとも1つのコア層の表面の周りに巻きつけられたまたは該表面に埋設されたフープ応力層と、該フープ応力層の周りに配置された第2の弾性エラストマー成分から成る少なくとも1つの中間層と、該少なくとも1つの中間層の周りに配置された少なくとも1つの層から成るカバーとを含む。好適には、前記フープ応力層は、ガラス、芳香族ポリアミド、カーボン、金属、形状記憶合金、天然ファイバーまたはそれらの組合わせから成るワイヤ、スレッド、またはフィラメントを含む。該フープ応力層は、十字模様、バスケットの目の様に織った模様またはオープンパターンに巻きつけまたは包むことができ且つ多数の編組要素を含むことができる。1実施例では、前記フープ応力層の前記ワイヤ、スレッドまたはフィラメントは、結合剤で被覆される。別の実施例では、前記第1及び第2の弾性エラストマー成分は、同じである。更に、別の実施例では、前記第1及び第2の弾性エラストマー成分は、互いに異なる。1実施例では、前記第1の弾性エラストマー成分は、約50を超える圧縮を有する。
【0013】
本発明の第4の実施例は、センターと、少なくとも1つの層から成るカバーと、引張弾性率が少なくとも約10,000kpsiであり、好適には約20,000kpsiである少なくとも1つの材料を含んだ、3つの最内層の中の2つの層の間に配置されたフープ応力層とを備えたゴルフボールにおいて、前記材料が、第1の断面積を有すると共に、該材料が、結合剤で被覆されて前記第1の断面積より大きな第2の断面積を創出するゴルフボールを含む。前記センターは、中実または流体充填されており、その直径は、約1.27cm(0.5インチ)乃至3.937cm(1.55インチ)であり、好適には、約2.794cm(1.1インチ)乃至3.81cm(1.5インチ)である。1好適な実施例では、センターは、追加の囲繞弾性巻き層により囲繞される。前記フープ応力層は、径が約0.01016cm(0.004インチ)乃至0.1016cm(0.04インチ)の連続したストランドを含むことができる。好適には、前記結合剤は、前記フープ応力層の前記ワイヤ、スレッドまたはフィラメントを被覆して、前記第2の断面積が、前記第1の断面積より少なくとも約5パーセント大きくなるようにする。結合剤は、熱可塑性ポリビニルブチラル、熱可塑性エポキシ、熱可塑性ポリエステルフェノール樹脂、熱可塑性ポリアミド、熱硬化性接着剤エポキシ、熱可塑性ポリアミド−イミドまたはそれらの組合わせを含む。1実施例では、材料前記カバー材料の硬度は、約75ショアD未満であり、且つ、別の実施例では、前記材料の硬度は、約65ショアD未満である。
【0014】
定義
「約」なる用語は、本明細書において1つ以上の数字または数値で表した範囲と関係して使用した場合には、1つの範囲の全ての数字を含んだ斯かる全ての数字を示すものである。
【0015】
「流体」なる用語は、本明細書で使用した場合には、液体、ペースト、ゲル、気体(圧力の如何に拘わらず空気を含む)またはそれらの任意の組合わせを含む。
【0016】
「多層」なる用語は、本明細書で使用した場合には、少なくとも4層を意味し、流体センターボール、糸巻きボール、中空センターボール、及び少なくとも2つの中間層及び/またはカバー層を備えたボールを含む。
【0017】
「シス−ツー−トランス触媒」は、本明細書で使用した場合には、所定の温度で少なくともシス−異性体の一部をポリブタジエンから成るトランス異性体へ転化する任意の成分またはそれらの組合わせを意味する。
【0018】
「phr」と知られている「100部に対する部数」は、本明細書で使用した場合には、100重量部の全ポリマー成分に対する混合物中に存在する特定の成分の重量による部数を示す数字として定義される。数学的には、これは、ポリマーの総重量で割って、100倍した1成分の重量として表すことができる。
【0019】
「分子量」なる用語は、本明細書で使用した場合には、絶対重量平均分子量として定義される。分子量は、次の方法により決定する。約20mgのポリマーを10mLのテトラヒドロフラン(「THF」)内に溶解する。これには、ポリマーの分子量及び分布により異なるが室温で2、3日を要する場合がある。1リットルのTHFをろ過すると共に、高性能液体クロマトグラフィ(「HPLC」)容器内に設置する前に脱泡する。HPLCの流量をビスコゲル(Viscogel)コラムを介して1mL/分に設定する。この内径が7.8mmで長さが300mmの非噴出性(non−shedding)混合ベッドコラムモデルGMHHR−Hは、テキサス州ヒューストンのビスコテック社(Viscotek Corp.of Houston,TX)から市販されている。試料分析を開始する前、または、検出ベースラインが安定するまで少なくとも1時間のTHFの流量を1mL/分に設定する。このコラム及び検出器を掃気する間にビスコテックTDAモデル300(Viscotek TDA Model 300)トリプル検出器の内部温度を40℃に設定する。この検出器は、また、ビスコテック社から市販されている。3台の検出器(即ち、屈折指数、差圧、及び光の散乱)及びコラムを熱平衡させると共に、検出器を掃気してゼロにして、この装置に備わったインストラクションに従って装置の校正の準備をする。次いで、100μLアリコートの試料溶液を装置内へ注入して、ビスコテック社のトリプル検出器ソフトを使用して各試料の分子量を算出することができる。ポリブタジエン材料の分子量を測定する時には、0.130のdn/dcを使用するのが常である。本装置及び本方法は、本明細書に記載、特許請求された分子量数を齎すものであり、その他の装置または方法は本明細書に使用するのと同等な値を必ずしも齎すものではない点に留意する必要がある。
【0020】
【実施例】
ゴルフボールの形成に際して、本発明に従って、複数の弾性エラストマー層を必要なフープ応力を付与する糸で巻いたまたは包んだフープ応力層と組合わせて使用すればゴルフボールの性能を望む如く改善できると言った効果が得られることが判明している。
【0021】
本発明によれば、センター成分は、中実であれ、または、流体を含んだものであれ、ゴルフボールのセンター及びカバー間に配置されたフープ応力層を含んだ幾つかの中間層を設ける異なった方法で、衝撃後に形が元に戻り、永久変形が避けられるように構成される点で効果的である。斯かるフープ応力層は、スレッド、ファイバー、フィラメントまたはワイヤ等の巻きつけた高引張弾性率を有した材料から形成される。この糸巻き高引張弾性率層は、多層センターの1つ以上の層内に組み込むことができ、特に、これは最内側部材が流体である場合にはそうである。フープ応力層は、直接センターに装着する必要はないが、センターと最外側カバー層との間の任意の層に巻きつけることができる。フープ応力層は中実多層センターの1つ以上の層内に組み込むことができ、この場合、センターの最内側層は、ゴルフクラブでの衝撃時に著しく撓むことが可能となる。更に、結合剤でフープ応力層を被覆して、該応力層がゴルフボールのセンターまたはコアの周りに適切に位置決めされたままとなる。
【0022】
本発明のゴルフボールは、ゴルファーがショートゲームをする際に更に有益となる。例えば、ドライバー等での大きな力で打った後のボールのスピンは、ゴルフボールのカバーの柔軟性(可撓性)とセンターの圧縮性との関係により規制される。ショートゲーム時等の衝撃力が小さい場合には、斯かる小さい衝撃力で生じたゴルフボールのスピンは、ほぼ全て表面(カバー)硬度により規制される。柔らかいカバーはショートゲーム時のスピンを改善するにはゴルファーにとっては望ましいものであるが、ドライバーでのスピンを高めて、距離が短くなる。ある程度ではあるが、センターを柔軟にすれば柔らかいカバーのゴルフボールのドライバーでのスピンを低減することができるが、カバー及びコアが柔らか過ぎると、ゴルフボールのレジリエンスが喪失されて、其の結果ゴルフボールに望まれる初速度や距離が喪失される。従って、ゴルフボールの製造者等は、ドライバーでのスピンが少ない柔らかなカバーのゴルフボールを製造することに挑戦しており、本発明は、斯かる挑戦を達成する効果がある。
【0023】
従って、本発明によれば、(a)センターを設け、(b)高引張弾性率の材料から成るフープ応力層を前記サンタ-の周りに巻きつけまたは包んで、任意に該フープ応力層と前記センターとの間に1つ以上の層を配置し、(c)弾性エラストマー成分を含んで形成した少なくとも1つの層で前記フープ応力層を囲繞し、且つ(d)少なくとも1つの層を含んだカバーを配置して、改良したゴルフボールを作製することができる。
【0024】
図1において、ゴルフボールセンター95は、少なくとも10,000kpsiの高引張弾性率のフープ応力層105を有しており、1つ以上の層100が、ゴルフボールセンターとフープ応力層との間に配置される。このフープ応力層は、弾性エラストマー成分110を含んだ少なくとも1つの層により囲繞される。少なくとも1つの層から成るカバー115が前記弾性エラストマー層110を囲繞する。
【0025】
図2に図示した1実施例では、本発明のゴルフボールは、流体センター120を有しており、該流体センターは、少なくとも1つの層から成る保護シェル125に囲繞される。フープ応力層130は、好適には、前記保護シェル125の周りに巻きつけられるか包むようにされ、または、図示しない実施例では、前記保護シェル125は、多層から構成されると共に、フープ応力層が斯かる多層の間に配置される。フープ応力層130は、本明細書に記載する特性を有する。弾性エラストマー成分135から成る少なくとも1つの層がフープ応力層130を囲繞すると共に、好適には、中実な少なくとも1つの層を有する。カバー140は、任意で1つ以上の層から成るのが好適であり、層135を囲繞する。
【0026】
図3に図示する第2の実施例では、流体センターを含んだゴルフボールが、保護シェル、第1の弾性エラストマー層、フープ応力層、第2の弾性エラストマー層及びカバーに含まれる。斯かる複数の層は、ボールの永久変形を低減またはなくすことができるが、ボールまたはその成分の硬度を不利に増大することはない。少なくとも1層から成る保護シェル125は、流体センター120を含む。少なくとも1層から成る第1の弾性エラストマー材料145は、前記保護シェル125及び流体センター120を囲繞する。フープ応力層130は、好適には、第1の弾性エラストマー層145に巻きつけられるかまたは包み、または、1実施例(図示なし)では、第1の弾性エラストマー成分145は、2つ以上の層を含み、且つ、フープ応力層がそれらの層の間に配置される。少なくとも1層から成る第2の弾性エラストマー成分135は、フープ応力層130を囲繞する。1層以上から成るカバー140は、第2の弾性エラストマー層135の周りに形成する事ができる。第1及び第2の弾性エラストマー層を形成する成分は、必ずしも同一である必要は無いが、1実施例では、前記成分は同一の特性を有する。
【0027】
本発明の第3の実施例を図4に図示し、斯かる第3の実施例は、中実センター及びフープ応力層を含んだ少なくとも4つの層を備えたゴルフボールに関する。斯かるゴルフボールは、良好なショートゲームスピンを提供することができ、其の結果、グリーンまたはグリーン周りにおけるゴルフボールのコントロールがより良くなるが、その他の特性を望ましくない方法で逆に影響を及ぼすことはない。ゴルフボールのセンターは、第1の弾性エラストマー材料150から形成され、該材料は、高引張弾性率の材料から形成されるフープ応力層155に囲繞される。センター層150は、少なくとも1層を含み、好適には、前記層の少なくとも1つを有しており、中実材料から成る。第2の弾性エラストマー成分160は、前記フープ応力層を包む。1つ以上の層から成るカバー165は、弾性エラストマー材料160を囲繞することができる。
【0028】
本発明の第4の実施例では、フープ応力層のワイヤ、スレッド、またはフィラメントを結合剤で被覆して、低スピン、高弾性多層ゴルフボールを生成する。斯かる結合剤は、フープ応力層を囲繞して、製造中にフープ応力層がセンターの周りに繰り返し適切に位置決めされるのを確実にして効果的である。図5は、センター190がフープ応力層195に囲繞されるの図示する。センターは流体または中実であることができる。センターが流体の場合には、少なくとも1つの層から成る保護シェルがセンターを囲繞すると共に、次いで、フープ応力層が保護シェルを囲繞するか、または、保護シェルの1つ以上の層内に十分に埋設するようにする。センターの径は、好適には、約2.54cm乃至約4.04cm(約1インチ乃至約1.59インチ)の範囲である。より好適には、センターの径は、約3.05cm乃至約3.56cm(約1.2乃至約1.4インチ)の範囲である。1つの好適な実施例(図示なし)では、弾性糸巻き層をセンター190及びフープ応力層195内に配置することができる。フープ応力層195は、好適には、連続した単一のストランドから作製され、該ストランドの径は約0.01cm乃至約0.05cm(約0.004インチ乃至約0.02インチ)の範囲であり、該ストランドは、高比重合金、好適には鋼、真鍮または青銅を含むのが好適である。
【0029】
フープ応力層195のワイヤ、スレッドまたはフィラメントは、結合剤200で被覆され、該結合剤は、活性化されるとセンター及び該結合剤自体に接着する。カバー205は、ボールの内側層を囲繞し、且つ、当業者に利用可能な任意の適当な熱硬化性または熱可塑性材料から成る少なくとも1つの層から形成することができる。1実施例では、斯かるカバー材料の硬度は、約75ショアD未満であるのが好適である。別の実施例では、カバー材料の硬度は約65ショアD未満である。
【0030】
センター
本発明のゴルフボールに使用されるセンターの径は、好適には、約1.27cm乃至約4.06cm(約0.5インチ乃至約1.6インチ)であり、より好適には、約2.79cm乃至約3.81cm(約1.1インチ乃至約1.5インチ)である。
【0031】
ゴルフボールのセンターが堅牢で中実な部材で囲繞された流体である場合には、斯かる構造は、曲げ弾性率が約50,000psiを超える硬いセンターと同様にゴルフボールの全体的な性能に影響をあたえることがあり得る。硬いセンター特性は、ゴルフボールのスピンを増大して、流体センターの目的を阻害する。従って、図2、図3及び図5に図示した本発明の他の実施例では、流体の保持を助けるために使用した保護シェルが十分な可撓性を有する、即ち、曲げ弾性率が約50,000psi未満であって、ボールのセンターが衝撃後に迅速に当初の形状に戻りながらスピンの低減が促進される。
【0032】
図4に図示した1実施例では、センターは、中実であり、本明細書に記載する弾性エラストマー成分の特性を有する。斯かるセンターは、好適には、ポリブタジエンである。1実施例では、斯かるセンターの圧縮荷重は、約50を超える。
【0033】
多くのゴルフボールでは、コアのエラストマー配合物に充填剤を添加して、コアの密度及び/または比重を調整する。好適な実施例では、本発明のゴルフボールでは、使用したとしても、充填剤は多くは使用しない。本明細書で使用する場合には、「充填剤」なる用語は、ゴルフボールの1つの層または一部の密度及びその他の特性を変えるのに使用する任意のコンパウンドまたは配合物である。必要な場合には、本発明のゴルフボールに使用可能な充填剤は、例えば、沈殿水和シリカ、クレー、タルク、アスベスト、グラスファイバー、アラミドファイバー、マイカ、カルシウムメタシリケート、硫酸バリウム、硫化亜鉛、リトポン、シリケート、炭化珪素、珪藻土、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩、チタン、タングステン(例えば、粉末)鉛、アルミニウム、ビスマス、ニッケル、モリブデン、鉄、銅、ボロン、コバルト、ベリリウム、亜鉛及び錫等の金属、鋼、真鍮、青銅、ボロンカーバイドホイスカー及びタングステンカーバイドホイスカー等の金属合金、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム及び酸化ジルコニウム等の酸化金属、黒鉛、カーボンブラック、コットンフロック、天然ビチューメン、セルロースフロック及びレザーファイバー等の粒状炭質材料、ガラス及びセラミック等のマイクロバルーン、フライアッシュ、及びそれらの組合わせを含む。使用する充填剤の量及び種類は、ゴルフボールの最大重量は、45.93グラム(1.62オンス)と合衆国ゴルフ協会(USGA)により決定されていることから、配合物中の他の成分の量及び重量により決定される。一般的に使用する適切な充填剤の比重は、約2乃至20である。1つの好適な実施例では、比重が約12乃至20の充填剤を含むことができる。
【0034】
保護シェル
当業者に利用できるボールからの流体損失を禁止または防止できる任意の適当なシェル材料またはそれらのブレンドを使用して、本発明の保護シェルを形成する事が可能である。
【0035】
斯かる保護シェルに使用する代表的な材料は、ポリイソプレン、天然ゴム、ポリエーテルエステルコポリマー、注型可能な熱硬化性ウレタン、塩化ビニルの重合または塩化ビニルと酢酸ビニル、アクリル酸エステルまたは塩化ビニリデンとの共重合から形成される如きビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン及びメタクリル酸ポリエチレン、酢酸ビニルポリエチレン、メタクリル酸またはアクリル酸ポリエチレン、アクリル酸ポリプロピレン、または、それらとアクリル酸エステル及びその金属イオノマーとのターポリマー等のコポリマー等のポリオレフィン、ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)またはジアミン及び二塩基酸から調製されるその他のもの、ポリ(カプロラクタム)、PEBAX、ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia, PA)のエルフ・アトケム(Elf Atochem)社から市販されているポリ(エーテルアミド)ブロックコポリマー及びポリアミドとSURLYN、ポリエチレンまたはそれらのコポリマーとのブレンドであるEPDM等のポリアミド、アクリル樹脂、ウレタン、スチレン及びブタジエンブロックコポリマーまたはイソプレンまたはエチレンブタジエンゴム等のオレフィン熱可塑性ゴム等の熱可塑性ゴム、酸化ポリフェニレン樹脂またはそれらとポリスチレンとのブレンド、PET、PBT、PETG及び、デラウェア州ウィルミントンのE.I.デュポン・デ・ネモーズ社(E.I.DuPont De Nemours & Company of Wilmington,DE)から市販されているHYTREL等のエラストマー等の熱硬化性ポリエステル、ポリカーボネートとABS、PBT、PET、SMA、PEエラストマー、及びPVCとABSまたはEVAまたはその他のエラストマーとのブレンド及び合金を含んだブレンド及び合金、熱可塑性ゴムとポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタル、ナイロン、ポリエステル、セルロースエステルとのブレンド、メタローセン触媒ポリオレフィン、シリコン、ポリブチレンテレフタレート、等、またはそれらの組合わせを含んだ熱硬化性または熱可塑性材料を含む。
【0036】
本発明のゴルフボールに使用する保護シェルの厚さは、好適には、約0.025cm乃至0.305cm(約0.01インチ乃至0.12インチ)であり、より好適には、約0.102cm乃至0.229cm(約0.04インチ乃至0.09インチ)である。好適な実施例では、保護シェルの厚さは約0.076cm(約0.03インチ)である。保護シェルの外径は、好適には、約2.54cmないし約3.81cm(約1インチ乃至約1.5インチ)である。
【0037】
フープ応力層
本発明のフープ応力層は、少なくとも約10,000kpsiの引張弾性率を有すると共に、高引張力「フィラメント」から形成され、斯かるフィラメントは、スレッド、フィラメント、または、ワイヤであり、好適には、ガラス、芳香族ポリアミド、カーボン、金属、形状記憶合金、または、天然ファイバーまたはそれらの組合わせまたはブレンドとすることができる。フープ応力層は、1つ以上の層から成るコアの周りに巻きつけられるかまたは包み込むようにされる。より好適な実施例では、斯かる糸巻き層の引張弾性率は、少なくとも約20,000kpsiである。糸巻き層を金属等の高密度材料を使用して生成する場合には、ボールの慣性モーメントが増大し、従って、ゴルフクラブで打った時のスピンが少なくなる傾向を示すと共に、飛行中はスピンをより長く維持する。フープ応力層に高密度材料を使用することで、ゴルフボールの総重量を一定に維持しつつ、ゴルフボールの他の成分からの充填剤を低減するかまたは除去することが可能となる。具体的には、ゴルフボールの別の層として使用される弾性エラストマー材料等の弾性成分から充填剤を除去すれば、柔軟になり、当該成分及びボールのレジリエンスを高めることができる。
【0038】
当業者に公知の任意の適当な巻きつけまたは包み込み方法を使用してフープ応力層を形成する事ができる。好適には、フープ応力層は、ストランドを十字パターン、バスケットの織り目パターンまたはオープンパターンに巻付けて創出され、これによれば、大きなサークルパターンより包装材料が少なくて済み、また、球状対称を得るための付与の密度も低くて済む。十字パターンでは、巻きつけ中にかなり大きな横方向の回転を利用する。斯かる適当な方法は、ノムラ(Nomura)等の米国特許第4,938,471号に記載されており、センターの周りにストランドを10回回転させる後と少なくとも8回の回転の連続した2つの回転間の交差角度は12°乃至45°である。フープ応力層は、多数のストランドを含むことができ、斯かるストランドは、巻きつけまたは包み込み工程中に編組、または、絡むようにされる。
【0039】
1実施例では、好適には、結合剤が、フープ応力層を形成する第1の断面積を有した材料を被覆して、前記第1の断面積より大きな第2の断面積を創出する。結合剤は、好適には、フープ応力層のストランドを膨潤させて各ストランドの断面積を増大するようにする。これにより、ゴルフボールのセンターまたはコアの周りにフープ応力層を繰り返し適切に位置決めすることが可能と成る効果がある。好適な実施例では、結合剤がフープ応力層の断面積を少なくとも約5パーセント増大する。好適な実施例では、前記断面積が少なくとも約10パーセント増大することができる。
【0040】
結合剤は、1つ以上の熱可塑性または熱硬化性材料を含むことができる。熱可塑性プラスチックは、加熱されると粘着性が出てきて、従って、フープ応力層内での接着性が改善されるか、または、フープ応力層の一部または全てと完全に溶融される。熱硬化性成分は、また、発泡剤を含んで、フープ応力層内に発泡構造を創出することが可能である。結合剤に使用可能な熱可塑性プラスチックの例は、熱可塑性ポリビニルブチラル、熱可塑性エポキシ、熱可塑性ポリエステルフェノール、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ポリアミドイミド、または、それらの組合わせを含む。或いは、熱硬化性接着剤エポキシ等の熱硬化性材料は、高温に応答して層内及び/または層間接着を促進して、フープ応力層を膨潤させることが可能である。
【0041】
結合剤は、例えば、熱、圧力、化学または光活性化により巻きつけ工程前,該工程中または該工程の終了後に活性化することができる。
【0042】
フープ応力層は、1本以上のストランドを含むことができるが、好適には、径が約0.0102cm乃至0.102cm(約0.004インチ乃至0.04インチ)の範囲にある1本の連続したストランドから形成される。フープ応力層を形成する材料は、好適には、1つ以上の高比重合金を含む。
【0043】
適当な高比重合金の例は、比重が約7.6を超える合金であり、鋼、真鍮、青銅、銅、ニッケル、鉛、チタン、金、銀、及びプラチナを含む。代表的な合金は、鋼、真鍮及び青銅を含むが、これは、これらの合金が、引張強度(約250N/mm2を超える)と高比重(約7.6乃至約9の範囲)との組合わせが最善だからである。金、銀、及びプラチナの比重はその他の適当な合金の比重より高いが、高価であり、銅及びニッケルは前記代表的な合金の比重と同様ではあるが、強度が匹敵せず、且つ、チタンは強度はあるが、鋼の比重より比重が小さい。
【0044】
本発明のゴルフボールに使用するフープ応力層の厚さは、好適には、約0.025cm乃至0.25cm(約0.01インチ乃至0.1インチ)であり、より好適には、約0.051cm乃至0.203cm(約0.02インチ乃至0.08インチ)である。1実施例では、フープ応力層の厚さは、約0.102cm(約0.04インチ)である。フープ応力層の外径は、約3.302cm乃至約4.140cm(約1.3インチ乃至約1.63インチ)である。
【0045】
弾性エラストマー層
弾性エラストマー材料を形成する代表的なベース配合物は、ポリブタジエンを含み、ポリブタジエン100部に基づく重量部数で表される。好適な実施例では、斯かる配合物は、20乃至50部のジアクリレート、ジメタクリレート、または、モノメタクリレート、好適にはジアクリル酸亜鉛等の金属塩を含む。ポリブタジエンのシス1,4含有量は、好適には、約90%を超えるものであり、より好適には、約96%を超えるものである。
【0046】
ポリブタジエンの好適な市場での購入源は、シェルケミカル(Shell Chemical)社が製造するシェル(Shell)1220、エニケム・エラストマーズ社(Enichem Elastomers)が製造するネオシス(Neocis)BR40及びBR60、宇部興産(Ube Industries, Ltd.)が製造するウベポール(Ubepol)BR150及び360、バイエル(Bayer)AGが製造するCB23、及びグッドイヤー(Goodyear)が製造するブデン(BUDENE)1207Gである。所望であれば、ポリブタジエンを当技術分野で公知のその他のエラストマーと混合することができ、斯かるその他のエラストマーは、天然ゴム、スチレンブタジエン、及び/またはイソプレン等を含み、材料の特性を更に改質することができる。エラストマの混合物を使用する場合には、コア配合物中のその他の成分の量は、全体として、全エラストマー混合物の重量を100部に基づくものである。
【0047】
また、弾性エラストマー層は、弾性制限異性体(resilient controlled−isomer)ポリブタジエンポリマーを含み、該ポリマーは、少なくとも約10パーセント乃至80パーセントのトランス異性体を含み、残りは、シス異性体及びビニル異性体であって、同一のポリブタジエン主鎖に沿ってランダムに擬似ランダム、または、ブロック状に配分される。斯かる材料は、2000年12月21日に出願された米国特許出願番号第09/741,052号に開示されており、斯かる特許出願は参照として本明細書に組み入れられる。
【0048】
本発明で使用するのに適した金属塩ジアクリレート及びモノメタクリレートは、金属が、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、ナトリウム、リチウムまたはニッケルである金属塩を含む。ジアクリル酸亜鉛が、USGA試験においてゴルフボールの初速度が高いことから好適である。ジアクリル酸亜鉛の純度の等級は様々である。本発明の目的上、ジアクリル酸亜鉛中に存在するステアリン酸亜鉛の量が低くなればなる程、ジアクリル酸亜鉛の純度が高くなる。約1乃至10パーセントのステアリン酸亜鉛を含んだジアクリル酸亜鉛が好適である。1実施例では、約4乃至8パーセントのステアリン酸亜鉛を含んだジアクリル酸亜鉛を使用するのが好適である。適当な市販されているジアクリル酸亜鉛は、ジョージア州ロックマートのロックランド・リアクト−ライト社(Rockland React−Rite Inc. of Rockmart,GA)及びペンシルベニア州エクストンのサートマー社(Sartomer Co.,Inc.of Exton,PA)から市販されているものを含む。使用できるジアクリル酸亜鉛の好適な濃度は、ポリブタジエンまたはその他のエラストマーの混合物を備えたポリブタジエン100部に対して約20部乃至50部である。
【0049】
遊離基開始剤を使用して金属塩ジアクリレート、ジメタクリレート、またはモノメタクリレート及びポリブタジエンの架橋を促進する。任意の適当な遊離基開始剤を本発明に使用することができる。代表的な開始剤は、過酸化物コンパウンドを含むがそれに限定されるものではない。代表的な過酸化物は、ジクミルペルオキシド、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、a−aビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンまたはジ−t−ブチルペルオキシド及びそれらの混合物を含む。その他の利用可能な開始剤は、実験をする必要なく当業者には容易に明白となる。活動率が100パーセントの開始剤をブタジエンまたは1つ以上のその他のエラストマーと混合したブタジエン100部に対して約0.05乃至2.5部の範囲の量を添加するのが好適である。より好適には、斯かる添加する開始剤の量は、約0.15乃至2部であり、最も好適には、約0.25部乃至1.5部である。
【0050】
1実施例では、コアのレジリエンス指数は、約40を超えるものであり、好適には約45を超えるものである。好適な実施例では、コアのレジリエンス指数は、約50を超えるものである。従って、コアの圧縮荷重を低減することができ、これによりボールの全スピン速度をゴルフボールの初速度を著しく損なうことなく低減することができる。本発明による代表的な最終製品としてのボールの速度は、効果的には、約253.5乃至254.5ft/秒とすることができる。これらは、それぞれ、0.812及び0.818のCORに匹敵する。弾性コアを製造するポリマーは、CB23、BR60またはそれらのブレンドを含むが、それらに限定されるものではない。CB23は、オハイオ州アクロンのバイエル社(Bayer Corporation of Akron,OH)から市販されている。
【0051】
弾性エラストマー材料の分子量は、約200,000を超えるものであり、1実施例では、約300,000を超えるのが好適である。より好適には、弾性エラストマー層のゴム材料の分子量は、約350,000を超える。
【0052】
弾性エラストマー成分を含む各層は、ゴルフボールの任意のその他の弾性エラストマーと同一とすることも、または、違えることもできる。
【0053】
カバー
任意の数の広範なカバー材料を本発明に使用することが可能であり、イオノマー樹脂、ポリウレタン、バラタ及びそれらのブレンドを含むが、イオノマー樹脂(「Surlyn」の商標名でデュポン・ケミカル社より市販されている種類のイオノマー等)が好適であり、それらの全ては、当業者には公知である。本発明のカバーは、少なくとも1つの層、好適には、熱可塑性または熱硬化性材料から成る層を含む。
【0054】
カバー層は、内側カバー層及び外側カバー層を含むことが可能であり、各々、熱可塑性及び熱硬化性材料を含んだ当業者に公知の任意の材料を含むことができるが、好適には、内側カバー層は、任意の適当な材料を含むことができ、斯かる材料は、エチレン及び不飽和モノカルボン酸のイオンコポリマー等を含み、該コポリマーは、デラウエア州ウィルミントンのE.I.デュポン・デ・ネモーズ社のSURLYN、エクソン社(Exxon)のIOTEKまたはESCORの商標名で市販されている。これらは、エチレン及び亜鉛、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、ポタシウム、カルシウム、マンガン、ニッケル等の塩で部分的に中和したメタクリル酸またはアクリル酸のコポリマーまたはターポリマーであり、斯かるポリマーまたはターポリマーでは、前記塩は、炭素原子が2乃至8個のオレフィンと炭素原子が3乃至8個の不飽和モノカルボン酸との反応生成物である。コポリマーのカルボン酸基を全体的にまたは部分的に中和することが可能であり、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸を含むことが可能である。
【0055】
このゴルフボールは、同様に、1つ以上のホモポリマーまたはコポリマー材料を含むことができ、ホモポリマーまたはコポリマーは、以下の通りである、即ち、
(1)塩化ビニルの重合、塩化ビニルと酢酸ビニル、アクリル酸エステルまたは塩化ビニリデンとの共重合により形成される如きビニル樹脂;
(2)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン及びメタクリル酸エチレン、エチルアクリル酸エチレン、酢酸アセテートエチレン、メタクリル酸エチレンまたはアクリル酸エチレンまたはアクリル酸プロピレン等のコポリマー及びシングルサイト触媒またはメタローセン触媒を使用して生成されるコポリマー及びホモポリマー等のポリオレフィン;
(3)ポリオール及びジイソシアネートまたはポリイソシアネートから作製される如き、及び米国特許第5,334,673号に開示された如きポリウレタン;
(4)米国特許第5,484,870号に開示された如きポリ尿素;
(5)ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)及びジアミン及び二塩基酸から調整したその他のもの、ポリ(カプロラクタム)等のアミノ酸から調整したもの、及び、ポリアミドとSURLYN、ポリエチレン、エチレンコポリマー、エチル−プロピレン−ノン−共役−ジエンターポリマー等とのブレンド等のポリアミド;
(6)アクリル酸樹脂及び該樹脂と塩化ポリビニル、エラストマー等とのブレンド;
(7)ウレタン、ポリオレフィンとエチレン−プロピレン−ノン−共役−ジエンターポリマーとのブレンド等のオレフィン熱可塑性ゴム;スチレンとブタジエン、イソプレンまたはエチレン−ブチレンゴムとのブロックコポリマー;または、ペンシルベニア州フィラデルフィアのアトフィナ社(Atofina)(以前のアトケム社)により市販されるPEBAX等のコポリ(エーテル−アミド)等の熱可塑性プラスチック;
(8)酸化ポリフェニレン樹脂または酸化ポリフェニレンとマサチューセッツ州ピッツフィールドのジェネラル・エレクトリック社(General Electric Company of Pittsfield,MA)によりNORYLの商標名で市販されている高衝撃ポリエチレンとのブレンド;
(9)ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、改質ポリエチレンテレフタレート/グリコール及びデラウエア州ウィルミントンノE.I.デュポン・デ・ネモーズ社によりHYTRELの商標名で市販されている、及び、マサチューセッツ州ピッツフィールドのジェネラル・エレクトリック社によりLOMODの商標名で市販されているエラストマー等の熱可塑性ポリエステル;
(10)ポリカーボネートとアクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、マレイン酸スチレン無水物、ポリエチレン、エラストマー等とのブレンド及び合金、及び塩化ポリビニルとアクリロニトリルブタジエンスチレンまたは酢酸ビニルエチレンまたはその他のエラストマーとのブレンド及び合金を含んだブレンド及び合金;及び
(11)熱可塑性ゴムとポリエチレン、プロピレン、ポリアセタル、ナイロン、ポリエステル、セルロースエステル等とのブレンドを含む。
【0056】
本発明のゴルフボールに使用するカバーの厚さは、約0.051cm乃至0.254cm(約0.02インチ乃至0.1インチ)であるのが好適である。より好適には、カバーの厚さは、約0.102cm乃至0.216cm(約0.04インチ乃至0.085インチ)であり、好適には、約0.102cmないし0.165cm(約0.04インチ乃至0.65インチ)である。
【0057】
カバー層は、好適には、射出または圧縮成型、反応射出成型、注型、またはゴルフボールの製造に関する技術分野の当業者に公知のその他の方法で形成される。
【0058】
本発明の多層ゴルフボールは、任意のサイズの楕円の径にすることができる。合衆国ゴルフ協会の仕様では、競技用ゴルフボールの最小径を約4.267cm(1.68インチ)以上に規定しているが、最大径に関しての仕様はない。更に、娯楽用のプレーでは任意のサイズのゴルフボールを使用することができる。本発明のゴルフボールの好適な径は、約4.267cm乃至約4.572cm(約1.68インチ乃至1.8インチ)である。より好適な径は約4.267cm乃至4.470cm(約1.68インチ乃至1.76インチ)である。最も好適な径は約4.267cm乃至4.318cm(約1.68インチ乃至1.7インチ)である。
【0059】
本発明は本明細書に例示且つ記載した構成に正確に限定されるものではない。例えば、様々な材料が詳細な説明によるゴルフボールを作製する配合物や方法に使用するのに適しているのは明白である。従って、本明細書に記載した開示から、または、斯かる開示からの通常の実験から当業者が容易に実施できる全ての適切な修正は、添付の特許請求の範囲により画定される本発明の趣旨及び範囲内に入るものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
本発明の更なる特徴及び効果は、添付の図面と関連した下記の詳細な説明から確かと成る。図中、
【図1】本発明によるフープ応力層を備えた多層非糸巻きゴルフボールの切欠き図である。
【図2】フープ応力層及び本発明の1実施例による少なくとも1つの弾性エラストマー層を備えた多層非糸巻き流体センターゴルフボールの断面図である。
【図3】フープ応力層及び本発明の第2の実施例による弾性エラストマー層を複数備えた多層非糸巻き流体センターゴルフボールの断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例によるフープ応力層を備えた多層非糸巻き中実センターゴルフボールの断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例による結合剤で被覆したフープ応力層を備えた多層ゴルフボールの断面図である。
Claims (41)
- 4つ以上の層を備えたゴルフボールにおいて、
前記層の1つがフープ応力層であり、該フープ応力層は、センターの周りに配置する引張弾性率が少なくとも10,000kpsi(68.9GPa)である少なくとも1つの材料から成り、
前記少なくとも1つの材料は、巻き付け前に結合剤で被覆されており、前記結合剤は巻き付け後に活性化して機能したものであって、このフープ応力層と共に弾性エラストマー成分を含んだ層を有していることを特徴とするゴルフボール。 - 請求項1のゴルフボールであって、
流体を充填したセンターを備え、
該流体を収容する少なくとも1つの層から成る保護シェルを備え、
フープ応力層の周りに配置される弾性エラストマー成分から成る少なくとも1つの層を備え、
カバーとして、前記弾性エラストマー成分を含んだ少なくとも1つの層の周りに配置された少なくとも1つの層を備えるゴルフボール。 - 請求項2のゴルフボールであって、前記フープ応力層の材料が、ワイヤ、スレッドまたはフィラメントから成るゴルフボール。
- 請求項2のゴルフボールであって、前記フープ応力層が、ガラス、芳香族ポリアミド、カーボン、金属、形状記憶合金、天然ファイバーまたはそれらの組合わせから成るゴルフボール。
- 請求項4のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、十字模様、バスケットの織り目模様またはオープンパターンに巻きつけまたは包みこまれるゴルフボール。
- 請求項5のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、複数の編組要素から成るゴルフボール。
- 請求項2のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、少なくとも20,000kpsi(137.8GPa)の引張弾性率を有するゴルフボール。
- 請求項3のゴルフボールであって、前記ワイヤ、スレッドまたはフィラメントは、結合剤により被覆されて、より大きな断面積を創出しているゴルフボール。
- 請求項2のゴルフボールであって、前記保護シェルは第1の層と第2の層で形成され、前記フープ応力層は保護シェルの2つの層の間に配置されるゴルフボール。
- 請求項1のゴルフボールであって、
流体を充填したセンターを備え、
該流体を収容する少なくとも1つの層から成る保護シェルを備え、
第1の弾性エラストマー成分から成る少なくとも1つの層を備え、
前記第1の弾性エラストマー成分から成る前記少なくとも1つの層の周りに配置されたフープ応力層を備え、
該フープ応力層の周りに配置された第2の弾性エラストマー成分から成る少なくとも1つの層を備え、
カバーとして、前記第2の弾性エラストマー成分から成る少なくとも1つの層の周りに配置された少なくとも1つの層を備えるゴルフボール。 - 請求項10のゴルフボールであって、前記第1の弾性エラストマー成分が、前記第2の弾性エラストマー成分と同一であるゴルフボール。
- 請求項10のゴルフボールであって、前記第1の弾性エラストマー成分が、前記第2の弾性エラストマー成分とは異なるゴルフボール。
- 請求項10のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、ワイヤ、スレッドまたはフィラメントから成るゴルフボール。
- 請求項10のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、ガラス、芳香族ポリアミド、カーボン、金属、形状記憶合金、天然ファイバーまたはそれらの組合わせから成るゴルフボール。
- 請求項14のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、十字模様、バスケットの織り目模様またはオープンパターンに巻きつけまたは包みこまれるゴルフボール。
- 請求項15のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、複数の編組要素から成るゴルフボール。
- 請求項10のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、少なくとも20,000kpsi(137.8GPa)の引張弾性率を有するゴルフボール。
- 請求項13のゴルフボールであって、前記ワイヤ、スレッドまたはフィラメントは、結合剤により被覆されて、より大きな断面積を有するゴルフボール。
- 請求項10のゴルフボールであって、前記第1の弾性エラストマー成分から成る層が、2つの層から成り、且つ、前記フープ応力層を形成する前記材料が、該2つの層の間に配置されるゴルフボール。
- 請求項1のゴルフボールであって、
第1の弾性エラストマー成分を含んだ少なくとも1つのコア層を備え、
前記少なくとも1つのコア層の周りに巻きつけられた少なくとも1つのフープ応力層を備え、
該フープ応力層の周りに配置された第2の弾性エラストマー成分から成る少なくとも1つの中間層を備え、
カバーとして、前記少なくとも1つの中間層の周りに配置された少なくとも1つの層を備えるゴルフボール。 - 請求項20のゴルフボールであって、前記第1の弾性エラストマー成分が、50を超える圧縮荷重を有するゴルフボール。
- 請求項20のゴルフボールであって、前記第1の弾性エラストマー成分が、前記第2の弾性エラストマー成分と同一であるゴルフボール。
- 請求項20のゴルフボールであって、前記第1の弾性エラストマー成分が、前記第2の弾性エラストマー成分と異なるゴルフボール。
- 請求項20のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、ワイヤ、スレッドまたはフィラメントから成るゴルフボール。
- 請求項20のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、ガラス、芳香族ポリアミド、カーボン、金属、形状記憶合金、天然ファイバーまたはそれらの組合わせから成るゴルフボール。
- 請求項25のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、十字模様、バスケットの織り目模様またはオープンパターンに巻きつけまたは包み込むゴルフボール。
- 請求項26のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、複数の編組要素から成るゴルフボール。
- 請求項20のゴルフボールであって、前記フープ応力層を形成する前記少なくとも1つの材料が、少なくとも20,000kpsi(137.8GPa)の引張弾性率を有するゴルフボール。
- 請求項24のゴルフボールであって、前記ワイヤ、スレッドまたはフィラメントは、結合剤により被覆され、より大きな断面積を有するゴルフボール。
- 請求項20のゴルフボールであって、第1の弾性エラストマー成分から成る層が2つの層から成り、且つ、前記フープ応力層を形成する前記材料が、該2つの層の間に配置されるゴルフボール。
- 4つ以上の層を有したゴルフボールにおいて、
センターと、
少なくとも1つの層から成るカバーと、
引張弾性率が少なくとも10,000kpsi(68.9GPa)であり、前記センターの周りに配置された少なくとも1つの素材から成るフープ応力層を備え、
前記素材は第1の断面積を有すると共に、該素材が、巻き付け前に結合剤で被覆されて前記第1の断面積よりも少なくとも5パーセント大きな第2の断面積を有し、
前記結合剤は巻き付け後に活性化して機能しており、
少なくとも前記フープ応力層の外側に弾性エラストマー成分からなる1つの層を有するゴルフボール。 - 請求項31のゴルフボールであって、前記センターは、中実であるゴルフボール。
- 請求項31のゴルフボールであって、前記センターは、流体充填されるゴルフボール。
- 請求項31のゴルフボールであって、前記センターの径が、1.27cm乃至3.937cm(0.5インチ乃至1.55インチ)であるゴルフボール。
- 請求項34のゴルフボールであって、前記センターの径が、2.794cm乃至3.81cm(1.1インチ乃至1.5インチ)であるゴルフボール。
- 請求項31のゴルフボールであって、前記センターが、弾性巻き付け層により囲繞されるゴルフボール。
- 請求項31のゴルフボールであって、前記第2の断面積が、前記第1の断面積
より少なくとも10パーセント大きいゴルフボール。 - 請求項31のゴルフボールであって、前記素材が連続しており、素材の径が0.01016cm(0.004インチ)乃至0.0508cm(0.02インチ)の連続したストランドから成るゴルフボール。
- 請求項31のゴルフボールであって、前記結合剤は、熱可塑性ポリビニルブチラル、熱可塑性エポキシ、熱可塑性ポリエステルフェノール樹脂、熱可塑性ポリアミド、熱硬化性接着剤エポキシ、熱可塑性ポリアミド−イミドまたはそれらの組合わせから成るゴルフボール。
- 請求項31のゴルフボールであって、前記カバー材料の硬度が、75ショアD未満であるゴルフボール。
- 請求項40のゴルフボールであって、前記カバー材料の硬度が、65ショアD未満であるゴルフボール。
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