JP2004316067A - プリント用複層糸条メッシュシート - Google Patents

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Abstract

【課題】 水性又は油性インクにより鮮明なプリント画像を形成できるプリント用複層糸条メッシュシートの提供。
【解決手段】 メッシュシートを構成する繊維糸条として重合体繊維からなる芯層と、それを被覆し、合成樹脂を含む鞘層とからなる芯/鞘型複層糸条を用い、芯層の溶融温度が鞘層の溶融温度よりも高く、編織成された複層糸条がその交差部において熱接着されており、複層糸条がその断面形状において、偏平化され、そのシートに平行な方向の最大長さL1 と、それに直角をなす方向の最大長さL2 の比が1.3:1〜5:1の範囲内にあり、鞘層のマンセル明度が8.0以上であり、複層糸条の間に形成された透孔の合計面積がメッシュシートの全表面積の0.5以下になるように規定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プリント用複層糸条メッシュシートに関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は芯/鞘型複層糸条により構成され、かつ水性インク及び油性インクにより画像を鮮明に描画プリントするのに好適なプリント用複層糸条メッシュシートに関するものである。本発明のプリント用複層糸条メッシュシートは、広告媒体、掲示媒体、日除けテント、ブラインド、建築用工事シート、及びスポーツ施設用シート(例えばテニスコート遮光用シートなど)などに有用であって、インクジェットプリンターを用いても、画像を容易に、かつ高生産効率をもってプリントすることができるという利点を有するものである。また、本発明のプリント用複層糸条メッシュシートは、画像をきわめて鮮明に描画することができるという利点を有するものである。
インクジェット方式の印刷によりメッシュシート上に所望の画像(文字、模様など)を描画し、これを広告媒体、掲示媒体、建築用工事シート、及びスポーツ施設用シート(例えばプール用、又はテニスコート遮光用シートなど)などとして用いることが知られている。
従来、インクジェット印刷に用いられるメッシュシートは、それを構成する樹脂被覆糸条の交叉部が盛り上がっており、また、描画された画像を構成するインクドットの真円度が低いため画像の鮮明さが低く、またプリントされたインクがメッシュシートの樹脂被覆糸条の裏側に滲み出るという問題点が知られている。この現象はインクの裏まわりと称されている。
インクジェット印刷に用いられるメッシュシートは、白色系が多く、かつ軟質ポリ塩化ビニル系樹脂により被覆されているメッシュシート構成糸条の遮光性が低いため、メッシュシートの1面(描画面)に水性又は油性インクにより画像を描画したとき、この画像が、メッシュシートの他の面(非描画面)に、不鮮明な画像として透視されるという不都合があり、特にメッシュシートの描画面における可視光の照度が、非描画面における可視光の照度より高い場合、描画面に描画された画像が、非描画面に透けて見え、非描画面側に位置している人々に不快感を与えることがある。
メッシュシートは、本来、構成糸条の間隙に多数の空孔部が形成されているものであり、この空孔部は光を透過する。従って、従来から、メッシュシートは、その糸条間隙空孔を透過する光を利用し、このメッシュシートにより囲われた内側空間の照度を高くするという目的により利用されている。この場合、従来技術においては、メッシュシート構成糸条の遮光率を意図的に高くして、メッシュシートを透過する光量を削減するという処理は、ほとんど施されることがなかった。このように、メッシュシート構成糸条の遮光率が低いことにより、メッシュシートの描画面に描画された画像が、メッシュシートの反対側非描画面においても、上記画像が不必要に、かつ不鮮明に透視されるという不都合を生じていた。
実開平5−93831(特許文献1)には、繊維糸条の全周を不透明な樹脂で被覆して、メッシュシートの両面にプリントすることを可能にしている。しかし、この場合、樹脂被覆層の隠蔽性が不十分であると、描画が裏面に透けて見えたり、また隠蔽性を高くするために被覆層に添加する隠蔽材料の添加量が増大すると、樹脂被覆層の強度が低下するという問題が生じている。
また、特開平8−190355(特許文献2)及び特開平8−263005(特許文献3)には、裏面を暗色に着色して、描画面の画像を鮮明にする処方が記載されている。しかし、この場合、両面に鮮明な画像を描画することはできない。そこで、上記不都合を回避することが可能な、両面印刷可能なプリント用メッシュシートの出現が強く要望されていたのである。
実開平5−93831号公報 特開平8−190355号公報 特開平8−263005号公報
本発明は、水性インク及び油性インクのいずれにおいても画像を鮮明に描画プリントするのに好適なプリント用複層糸条メッシュシートを提供しようとするものである。特に本発明は、描画された画像を構成するインクドットの真円度が高く、画像がより鮮明であり、またインクの裏まわりが無く、メッシュシートの隠蔽性が高いため、両面に鮮明な画像を描画することも可能であり、屋外の過酷な使用条件下においても、被覆樹脂層の剥離、脱落などによる損傷が少ないプリント用複層糸条メッシュシートを提供しようとするものである。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートは、繊維糸条が、その間に透孔を形成するように編織成されているメッシュシートであって、
(a)前記繊維糸条が、重合体繊維からなる芯層と、合成樹脂を含み、かつ前記芯層を被覆している鞘層とからなる芯/鞘型複層糸条であり、
(b)前記芯層を構成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成している合成樹脂の溶融温度よりも高く、
(c)前記メッシュシートに編織成された複層糸条が、それに隣接する糸条との接合部において、前記鞘層の接合部が互に熱接着されており、
(d)前記複層糸条の断面形状が、前記複層糸条メッシュシート表面に沿う方向に偏平化されていて、この偏平断面形状の、前記複層糸条メッシュシート表面に平行な方向の最大長さL1 と、それに直角な方向の最大長さL2 との比L1 :L2 が、1.3:1〜5:1の範囲内にあり、
(e)前記鞘層のマンセル明度が8.0以上であり、
(f)前記複層糸条間に形成された透孔の合計面積が、前記メッシュシートの全表面積の0.5以下である、
ことを特徴とするものである。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートに用いられる前記複層糸条において、前記芯層を構成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成する合成樹脂の溶融温度よりも20℃以上高いことが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートに用いられる前記芯/鞘型複層糸条において、前記芯層を構成する重合体繊維が100〜500℃の溶融温度を有し、前記鞘層を構成する合成樹脂が80〜250℃の溶融温度を有し、前記芯層の重合体繊維の溶融温度が前記鞘層の合成樹脂の溶融温度よりも20〜50℃高いことが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、前記複層糸条の芯層のマンセル明度が7.5以下であることが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートに用いられる前記芯/鞘型複層糸条において、その芯層のマンセル明度が8.0以上9.0未満であることが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、前記複層糸条の前記芯層を構成する重合体繊維及び前記鞘層を構成する合成樹脂が着色されていることが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、前記芯/鞘型複層糸条の鞘層のみの、又は芯鞘両層が、それぞれの層を構成する重合体成分の質量に対し1〜10質量%の難燃性付与剤を含有していることが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、前記難燃性付与剤が、芳香族系臭素化合物、脂環族系臭素化合物、脂肪族系臭素化合物、ポリ燐酸アンモニウム系化合物、ポリ燐酸エステル系化合物、および(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、前記芯/鞘型複層糸条の芯層を構成する重合体繊維が、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、およびポリオレフィン繊維から選ばれることが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、前記芯/鞘型複層糸条の鞘層を構成する合成樹脂が、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、およびウレタン系樹脂から選ばれることが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、前記芯/鞘型複層糸条の鞘層が、芯層を構成する重合体繊維を、前記鞘層を構成する合成樹脂含有組成物をもってディッピング及び/又は(押出し)コーティングすることにより形成されたものであることが好ましい。
本発明のメッシュシートにおいて、複合糸条の鞘層及び芯層のマンセル明度(マンセルバリュー)は、JIS Z 8721に準拠する。財団法人 日本色彩研究所製作、財団法人 日本規格協会発行の標準色票、明度スケールに対比して判定した。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートは、水性インク及び油性インクにより鮮明なインク画像を記録することができる。特に本発明の複層糸条メッシュシートに記録されるインク画像のドットの真円度が高く、インクの裏まわりがなくメッシュシートの隠蔽性が高いため、両面プリントに好適であって、屋外使用に適している。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートは複層糸条により構成された、粗目(メッシュ)布帛であって、この布帛の組織にも格別の制限はないが、例えば、少なくともそれぞれ、糸間間隙をおいて平行に配置された経糸及び緯糸を含む糸条により構成された粗目布状の編物又は織物が好適に用いられる。
図1に示されているように、本発明に使用される粗目織物1は、それぞれ間隔をあけて配置された経糸2及び緯糸3により織成されたものであって、経緯糸の間に透孔4が形成されている。
図2は本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの一例を示す粗目編織物1の模式図である。粗目編織物21は、それぞれ間隔をあけて配置された複層経糸22及び複層緯糸23により織成されたものであって、経緯糸の間に透孔24が形成されている。複層経糸22及び緯糸23の各々は、芯層25と、それをとりかこむ鞘層26から形成されている。経糸22と緯糸23とは、交差部27において交差し、それぞれの糸条が交差部27において鞘層同志の熱融着により接着固定されている。従って経糸22と緯糸23とは、その交差部27において加圧熱接着固定されていて、糸ずれの発生が防止され交差部が平らに形成される。
図3は、図2に示された複層糸条メッシュシートの、線C−Cに沿う糸条断面図である。図3に示された複層糸条31の断面においてその長径L1 はシートの表面に平行な方向の断面長さであり、短径L2 は、シートの表面に直角をなす方向の断面長さである。複層糸条31は、芯層32とそれをとりかこむ鞘層33とから形成されている。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの、複層糸条の断面形状における偏平化の程度は、複層糸条の断面形状における、複層糸条メッシュシートの表面に平行な方向の長さ(長径)L1 と、複層糸条メッシュシート表面に直角をなす方向の長さ(短径)L2 との比L1 :L2 (以下、これを断面偏平比と記す)により表され、本発明の複層糸条においては、断面偏平比L1 :L2 が、1.3:1〜5:1の範囲内にあり、1.5:1〜2.5:1であることが好ましく、例えば2:1であることが、更に好ましい。
この断面形状において、断面偏平比L1 :L2 <1.3:1のときは、複層糸条が形成する印刷面の曲率が大きく、このため複層糸条に固着するインクドットの真円度が低くなり、従って画像の鮮明性が低下する。またL1 :L2 >5:1になると、複層糸条の偏平度が適度に高いため、従ってメッシュシートの強度が低下する傾向があり柔軟性も低下する。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートは、繊維糸条が、その間に透孔を形成するように編織成されているメッシュシートであって、下記要件:
(a)前記繊維糸条が、重合体繊維からなる芯層と、合成樹脂を含み、かつ前記芯層を被覆している鞘層とからなる芯/鞘型複層糸条であること、
(b)前記芯層を構成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成している合成樹脂の溶融温度よりも高いこと、
(c)前記メッシュシートに編織成された複層糸条が、それに隣接する糸条との接合部において、前記鞘層の接合部が互に熱接着されていること、
(d)前記複層糸条の断面形状が、前記複層糸条メッシュシート表面に沿う方向に偏平化されていて、この偏平断面形状の、前記複層糸条メッシュシート表面に平行な方向の最大長さL1 と、それに直角な方向の最大長さL2 との比L1 :L2 が、1.3:1〜5:1の範囲内にあり、
(e)前記鞘層のマンセル明度が8.0以上であること、
(f)前記複層糸条間に形成された透孔の合計面積が、前記メッシュシートの全表面積の0.5以下であること、を満すものである。
前記複層糸条において、前記芯層を構成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成する合成樹脂の溶融温度よりも20℃以上高いことが好ましい。
さらに、前記芯/鞘型複層糸条において、前記芯層を構成する重合体繊維が100〜500℃の溶融温度を有し、前記鞘層を構成する合成樹脂が80〜250℃の溶融温度を有し、前記芯層の重合体繊維の溶融温度が前記鞘層の合成樹脂の溶融温度よりも20〜50℃高いことが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、その複層糸条の芯層に用いられる重合体繊維は、芯層を構成する重合体繊維は100〜500℃の溶融温度を有することが好ましく、例えば天然繊維、例えば木綿、麻など、無機繊維、例えばガラス繊維など、再生繊維、例えばビスコースレーヨン、キュプラなど、半合成繊維、例えば、ジ−及びトリアセテート繊維など、及び合成繊維、例えば、ナイロン6、及びナイロン66などのポリアミド繊維、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、及びポリオレフィン繊維などの公知の繊維から選ぶことが好ましく、より好ましくは、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、及びポリオレフィン繊維から選ばれる。前記複層糸条中の芯層形成重合体繊維は、短繊維紡績糸条、長繊維糸条、スプリットヤーン、テープヤーンなどのいずれの形状に形成されていてもよい。この芯層用重合体繊維糸条の太さには制限はないが一般に50〜1000dtexの太さを有することが好ましい。
前記複層糸条の芯層形成用重合体繊維糸条には、それに難燃性を付与する目的をもって、例えば、難燃性付与剤及び樹脂バインダーを含むエマルジョン及び溶液などを噴霧し、又はそれに浸漬する方法により難燃前処理を予め施しておいてもよい。難燃性付与剤には格別な制限はなく、公知の薬剤を適宜に使用できる。また、合成繊維の場合、糸を製造する段階にて糸原料に難燃性付与剤を予め添加して糸を製造してもかまわない。この場合でも難燃性付与剤には格別の制限はなく、公知の薬剤を適宜使用できる。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートを構成する芯層用重合体繊維糸条は、前記複層糸条メッシュシート表面に沿う方向に偏平化された断面形状を付与しやすいものであることが好ましい。すなわちこの芯層用重合体繊維糸条に樹脂被覆を施して鞘層を形成して得られた複層糸条に、所望の偏平化された断面形状を与えるためには、この複層糸条がメッシュシートの表面にほゞ直角方向に施される押圧処理により変形して偏平化されやすいものであることが好ましく、このために芯層形成重合体繊維糸条として無撚り糸、又は甘撚り糸が用いられることが好ましい。甘撚り糸とは、好ましくは150t/m以下の撚り数を有するもので、さらに好ましくは120t/m以下の撚り数であり、さらに好ましくは撚り数は100t/m以下であり、さらに好ましくは50〜100t/mである。また芯層用重合体繊維糸条はもともと偏平な断面形状を有しているものであってもよく、例えば引揃え糸、又は甘撚り双糸などであってもよい。
複層糸条の鞘層は、合成樹脂を含みかつ芯層を被覆するものであり、それによって芯/鞘型複層糸条が構成されている。鞘層用合成樹脂の溶融温度は、芯層を構成する重合体繊維の溶融温度よりも低く、好ましくは20℃以上低い。また、好ましくは、鞘層形成合成樹脂の溶融温度は80〜250℃の範囲内にありかつ、芯層を構成する重合体繊維の溶融温度よりも20〜50℃低い。このような複層糸条は、それを編織物に形成し、これに、鞘層用合成樹脂の溶融温度よりも高く、又はそれに近く、かつ芯層用重合体繊維の溶融温度よりも低い温度において加熱押圧を施せば、芯層を溶融することなく、鞘層同士を互に熱接着することができる。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の鞘層に用いられる合成樹脂としては、オレフィン系樹脂、好ましくはエチレンとエチレン性不飽和単量体との共重合樹脂、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、及びエチレン−バ−サチック酸ビニル共重合体など、アクリル系樹脂、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、及びポリ酢酸ビニル系樹脂などの汎用熱可塑性樹脂類;アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体などの熱可塑性エラストマー類;並びに天然及び合成ゴムなどから選ばれた少なくとも1種を含むものである。また可撓性を妨げない範囲で熱硬化性樹脂、その他の高分子材料を使用することもできる。ハロゲンを含まない樹脂が環境を配慮して、特に好ましく用いられる。鞘層用合成樹脂の溶融温度は、芯層形成重合体繊維の溶融温度よりも低く、好ましくは20℃以上低いものである。また鞘層は、2層以上の複数層から構成されていてもよい。この場合、鞘層を形成している複数の樹脂層は、その組成、厚さ(又は付着量)において互に同一であってもよく、或は異なるものであってもよい。
鞘層形成用オレフィン系樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂を用いることが好ましく、このエチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂としては、高圧法のラジカル共重合方式で製造され、酢酸ビニル成分含有率が比較的低い共重合体樹脂、及び低圧溶液重合法で製造され、酢酸ビニル成分含有率の比較的に高い共重合体樹脂のいずれを用いてもよい。エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂中に占める酢酸ビニル成分含有率は、50〜95質量%であることが好ましく、更に好ましくは70〜90質量%である。酢酸ビニル成分含有率が50質量%未満では、得られる樹脂の柔軟性が不十分になることがあり、酢酸ビニル成分含有率が95質量%を超えると、得られる樹脂の耐熱強度が不十分になり、また製品が粘着性を示すという欠点を生ずることがある。エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂としては、酢酸ビニル成分含有率が前記範囲内にある単一族を用いてもよいし、また、酢酸ビニル成分含有率の異る共重合体の2種以上を混合して用いてもよい。
鞘層形成用アクリル系樹脂とは、アクリル酸化合物系樹脂及びメタアクリル酸化合物系樹脂を包含し、アクリル酸あるいはメタアクリル酸のアルキルエステル、及び、これらと、架橋性官能基を含有するα,β−エチレン性不飽和単量体とを共重合して得られる変性アクリル酸エステル共重合体などを好適に用いることができる。アクリル酸あるいはメタアクリル酸のアルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ノルマルブチルエステル、及び(メタ)アクリル酸ノルマル及びイソプロピルエステルなどから選ばれた少なくとも1種のアルキルエステル、またはこれらアルキルエステルの共重合体からなるものである。ここに表記される(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタアクリル酸の両者を含むものであり、以下同様に表記する。また、これらに共重合用の架橋性官能基を含有するα,β−エチレン性不飽和単量体は、例えば、カルボキシル基含有単量体、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸など;エポキシド基含有単量体、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなど;アミノ基含有単量体、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジンなど;水酸基含有単量体、例えばアリルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、多価アルコールのモノアリルエーテルなど;イソシアネート基含有単量体、例えばアリルイソシアネートなど、から選ぶことができる。アクリル系樹脂は、乳化重合法、縣濁重合法、溶液重合法、塊状重合法などのいずれの重合法で製造されたものでもよいが、低温時に高い柔軟性を維持するためにはガラス転移温度が0℃以下であるものを用いることが好ましい。また、更に柔軟性を向上させる目的から、アクリロニトリル−ブタジエン、スチレン−ブタジエンなどの合成ゴムを樹脂成分に添加してもよい。
鞘層形成用ウレタン系樹脂としては、ポリオールとジイソシアネートとを反応させて得られた樹脂を用いることができる。このウレタン系樹脂の合成に用いられるポリオールとしては、両末端に水酸基を有するポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、及びポリカーボネート系ジオールなどを使用することができる。また、ジイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、及びイソホロンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、及び脂肪族ジイソシアネートを用いることができる。特に、ポリオール成分としてポリカーボネート系ジオールを用い、ジイソシアネート成分として脂肪族ジイソシアネートを用いて得られたポリカーボネート系ウレタン系樹脂が、耐候性及び耐久性が高く、本発明に好適に用いられる。
更に前記鞘層には、アジリジン系化合物、カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソシアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも1種からなる架橋剤が含まれていてもよい。この架橋剤は、鞘層の耐水性、耐候性、樹脂強度の低下を防止抑制する効果を有している。
鞘層用架橋剤として用いられるアジリジン系化合物は、その分子内にアジリジニル基を含有するものであればよく、分子内に2個のアジリジニル基を含有する化合物、例えば、ジフェニルメタン−ビス−4−4’−N−N’−ジエチレンウレアなど、及び分子内に3個のアジリジニル基を含有する化合物、例えば、2,2−ビスハイドロキシメチルブタノール−トリス〔3−(1−アジリジニル)プロピオネート〕などが用いられる。
鞘層用架橋剤として用いられるカルボジイミド系化合物としては、有機ジイソシアネートを、ホスホレン化合物、金属カルボニル錯体化合物、及び燐酸エステルなどのように、カルボジイミド化を促進する触媒の存在下に、反応させることにより得られたものが好適に用いられる。具体的に述べるならば、ジプロピルカルボジイミド、ジヘキシルカルボジイミド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジ−P−トルオイルカルボジイミド、及びトリイソプロピルベンゼンポリカルボジイミドなどを用いることができる。特に、トリイソプロピルベンゼンポリカルボジイミドなどのように多官能性カルボジイミドは、耐久性がすぐれた鞘層を形成するので、本発明において好適に用いられる。
鞘層用架橋剤として用いられるオキサゾリン系化合物としては、オキサゾール−4−カルボン酸の脱炭酸反応により得られるオキサゾールから誘導、生成される化合物が好適に用いられ、例えば、2−オキサゾリン、4−メチル−2−オキサゾリン、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、並びにスチレン、又はアクリル系化合物などのポリマーにオキサゾリル基をグラフトして得られる多官能オキサゾリンポリマーが用いられる。特に、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)などのような多官能オキサゾリンは、耐久性がすぐれている鞘層を形成することができるので、本発明に好ましく用いられる。
鞘層用架橋剤として用いられるイソシアネート系化合物としては、脂肪族ジイソシアネート類、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、及びリジンジイソシアネートなど;脂環式ジイソシアネート類、例えば、イソホロンジイソシアネート、及び水添トリレンジイソシアネートなど;芳香族ジイソシアネート、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、及びキシレンジイソシアネートなど;イソシアヌレート類、例えば、トリス(ヘキサメチレンイソシアネート)イソシアヌレート、及びトリス(3−イソシアネートメチルベンジル)イソシアヌレートなど;前記イソシアネート化合物のイソシアネート基末端をフェノール類、オキシム類、アルコール類、又はラクタム類等のブロック化剤でブロックして得られるブロックイソシアネート化合物類;並びに、前記化合物のイソシアネート基の一部に、例えばエチレングリコールなど親水性単量体が付加された変性イソシアヌレート化合物類など、を例示することができる。分散性、耐水性の改良及び基布への接着性向上の観点から、特に、ブロックイソシアネート化合物、及びイソシアネート基の1個にエチレングリコールなど親水性単量体が付加された変性部分三量化イソシアヌレート化合物を用いることが好ましい。
鞘層用架橋剤として用いられるカップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、及びジルコアルミニウム系カップリング剤から選ばれた少なくとも1種からなるものが好ましく用いられる。
シラン系カップリング剤としては、アミノシラン類、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなど;エポキシシラン類、例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなど;ビニルシラン類、例えば、ビニルトリエトキシシラン、及びビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランなど;メルカプトシラン類、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなど、が挙げられる。
チタン系カップリング剤としては、アルコキシ類、例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、及びテトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタンなど;アシレート類、例えば、トリ−n−ブトキシチタンステアレート、及びイソプロポキシチタントリステアレートなどが挙げられる。
ジルコニウム系カップリング剤としては、例えば、テトラブチルジルコネート、テトラ(トリエタノールアミン)ジルコネート、及びテトライソプロピルジルコネートなどが挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが挙げられる。また、ジルコアルミニウム系カップリング剤としては、テトラプロピルジルコアルミネートが挙げられる。
これらの中で、耐水性、耐候性の観点から、特にγ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシランを用いることが好ましい。
これら架橋剤化合物は単独で用いてもよいし、また、2種以上を併用してもよい。架橋剤の添加量は、鞘層の合計質量に対して0.5〜15固形分質量%であることが好ましい。その添加量が0.5質量%未満では、得られる樹脂被覆層の耐水性、耐候性が不十分になることがあり、またそれが15質量%を超えると、製品の柔軟性が損なわれるという問題を生ずることがある。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートに難燃性を付与することを目的として鞘層のみ、又は芯鞘両層中に難燃性付与剤が添加されることが好ましい。難燃性付与剤のうち非ハロゲン系難燃性付与剤として、ポリ燐酸アンモニウム系化合物、ポリ燐酸エステル系化合物及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を使用することができる。ポリ燐酸アンモニウム系化合物としては、好ましくはオルソ燐酸アンモニウムと尿素との縮合生成物が用いられる。またポリ燐酸アンモニウムはこのまま用いてもよいし、その粒子表面をメラミンにより被覆されたもの、或はマイクロカプセル化されたものを用いてもよい。
前記(イソ)シアヌル酸誘導体化合物としては、メラミン、硫酸メラミン、燐酸メラミン、ポリ燐酸メラミン、メチロールメラミン、シアヌル酸トリメチルエステル、シアヌル酸トリエチルエステル、アンメリン、アンメリド、及び2,4,6−トリオキシシアニジンなどのシアヌル酸誘導体を用いることができる。また、イソアンメリン、イソメラミン、イソアンメリド、トリメチルカルボジイミド、トリエチルカルボジイミド、及びトリカルボイミドなどのイソシアヌル酸誘導体を用いることができる。特に、メラミンのシアヌル酸との反応により得られるメラミンシアヌレートが本発明に好適に用いることができる。
また、燐酸エステル系化合物としては、例えばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、及びオクチルジフェニルホスフェートなどの燐酸エステル類;及び高分子量化したポリホスフェートなどの縮合燐酸エステル類から選ばれた1種以上が用いられる。
難燃性付与剤のうち、ハロゲン系難燃性付与剤として、臭素を含む芳香族、脂環族及び脂肪族有機化合物が好適に用いられる。臭素を含む有機系化合物としては、2,4,6、−トリブロモフェノール、テトラブロモビスフェノールA、ビス(トリプロモフェノキシ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモフェニルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)、ポリ(ペンタブロモベンジル)アクリレート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、ポリ−ジブロモフェニレンオキシド、トリス(2,4,6、−トリブロモフェノキシ)トリアジン、デカブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモベンゼンなどがある。特に、デカブロモジフェニルエーテル、及びビス(ペンタブロモフェノキシ)エタンを用いることが好ましい。ハロゲン系難燃性付与剤を含む難燃性鞘層の難燃性をさらに増進するために、難燃性鞘層中に無機系難燃助剤が添加されてもよい。この無機系難燃助剤としては、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、及び水酸化マグネシウムから選ばれた少なくとも1種が用いられる。
鞘層のみ、又は芯鞘両層に含まれる難燃性付与剤の配合量は鞘層の、又は芯鞘両層の合計質量の1〜10質量%であることが好ましく1〜5質量%であることがさらに好ましい。この配合量が1質量%未満では難燃性付与効果が不十分になることがありまた、それが10質量%をこえると、得られる鞘層の機械的強度及び製品の柔軟性などが不十分になることがある。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートは、前記芯/鞘型複層糸条を、編製又は織製して得られた粗目編織物及びその複合物のいずれであってもよいが、その目付は、30〜700g/m2 であることが好ましく、複層糸条間に形成されている透孔の合計面積が、メッシュシートの面積の0.5以下であり、好ましくは0.45〜0.20である。この透孔面積率とは、前記定義に同じである。この透孔面積率が0.5を超えるとインキ塗布面積の減少と、糸条間隙空孔を透過する光が増加することにより画像の鮮明さが低くなるという不都合を生ずる。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートにおいて、その複層糸条の鞘層は無彩色であってもよく、或は有彩色であってもよいが、マンセル明度は8.0以上9.0未満である。鞘層のマンセル明度が8.0未満の場合、メッシュシートにプリントされる画像の色相によっては、その画像が不鮮明になることがあるため、プリント画像の色相の調整が煩雑になる。
複層糸条メッシュシートの複層糸条の芯層のマンセル明度は7.5以下であることが好ましく、更に好ましいマンセル明度は4.0〜7.5である。そのマンセル明度が7.5を超えると複層糸条の遮光性が不十分になり、表面側の画像が裏面に透けて見えることがあり、このため両面に鮮明な画像を描画することができなくことがある。しかし、芯層は8.0以上9.0未満のマンセル明度を有していてもよい。この場合はメッシュシートにより囲われた内側空間の照度を高くするという利点がある。
複層糸条メッシュシートの複層糸条の芯層を構成する重合体繊維及び鞘層を構成する合成樹脂が着色されていてもよい。この着色によって、芯層及び鞘層の各々のマンセル明度を所望値に調整することができる。
複層糸条メッシュシートの複層糸条の芯層及び鞘層の各々には、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、無機充填剤、顔料、滑剤などの1種以上を適宜添加してもよい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの、複層糸条の断面形状における偏平化の程度は、複層糸条の断面形状における、複層糸条メッシュシートの表面に平行な方向の長さ(長径)L1 と、複層糸条メッシュシート表面に直角をなす方向の長さ(短径)L2 との比L1 :L2 (以下、これを断面偏平比と記す)により表され、本発明の複層糸条においては、断面偏平比L1 :L2 が、1.3:1〜5:1の範囲にあり、1.5:1〜2.5:1であることが好ましく、例えば2:1であることが、更に好ましい。
この断面形状において、断面偏平比L1 :L2 <1.3:1のときは、複層糸条が形成する印刷面の曲率が大きく、このため複層糸条に固着するインクドットの真円度が低くなり、従って画像の鮮明性が低下する。またL1 :L2 >5:1になると、複層糸条の偏平度が適度に高いため、従ってメッシュシートの強度が低下する傾向があり柔軟性も低下する。
複層糸条を偏平化するには、複層糸条メッシュシートに押圧処理を施せばよい。前記押圧処理は、エンボス板プレス機又は(エンボス)プレスロールを用いて行うことができる。押圧処理とともに複層糸条メッシュシートに加熱を施してもよい。この加熱のために、プレス機又はプレスロールの前に加熱装置を配置してもよく、或いはプレス板、又はプレスロールに加熱装置を組み込んでもよい。このとき、加熱温度及びプレス圧力は、糸条を構成する物質の種類及び所望の偏平化程度などによって異なるが、プレスロールを用いる場合、一般に20〜150℃、好ましくは50〜130℃の温度と、0.1〜50kPa ・m、好ましくは1.0〜20kPa ・mの範囲内の圧力を用いることが好ましい。勿論、加熱を伴わない常温押圧もしばしば実用されている。
本発明を下記実施例により更に具体的に説明する。
製品の性能評価に用いられた測定方法は下記の通りである。
印刷適性
油性インクジェットプリンター(ぺんてる(株)製DynajetII)、又は水性インクジェットプリンター(ローランド・ディ・ジー(株)製FJ−50)を用いたインクジェット画像、或はスクリーンインキ(セリコールPPE帝国インキ製造(株)製)を用いる225メッシュのスクリーンにより描画したスクリーン印刷画像の描画面に、セロハンテープを強く擦り付けて貼着し、これを剥離したときのインキの剥離量を目視判断して印刷適性を評価した。
油性インクジェットプリンター(ぺんてる(株)製DynajetII)、又は水性インクジェットプリンター(ローランド・ディ・ジー(株)製FJ−50)を用いたインクジェット画像、或はスクリーンインキ(セリコールPPE帝国インキ製造(株)製)を用いる225メッシュのスクリーンにより描画したスクリーン印刷画像の鮮明性を目視により評価した。
実施例1
オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂の混合物水性エマルジョンを用いて、下記組成の鞘層形成用樹脂エマルジョンを調製した。
(樹脂被覆層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50質量%) 50質量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752)
ウレタン系樹脂(固形分:30質量%) 50質量部
(旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
白色顔料(二酸化チタン) 20質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04)
0.5質量部
繊度2222.2dtex(2000デニール)/256フィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマルチフィラメント糸条を、連続的に上記鞘層用樹脂エマルジョン中に浸漬し、マングルでピックアップ178質量%に絞り、100℃で乾燥してポリエステル芯層上に鞘層を形成して、芯/鞘型複層糸条を製造した。芯層のマンセル明度は8.5であり、溶融温度は216℃であった。また鞘層のマンセル明度は8.5であり、その溶融温度は110℃であった。
上記複層糸条を経緯糸として使用して、経密度13本/25.4mm、緯密度13本/25.4mmのメッシュシート(粗目織物)を製織した。
上記メッシュシートを、140℃で熱処理し、上記メッシュシートが40℃以上の温度を保有している間に、1対の加圧ロールを有するカレンダーで10 kPa・mの圧力で押圧した。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの糸条断面における偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2 であり、得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例2
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、鞘層を形成するために下記組成の熱可塑性エラストマーエマルジョンを調製し、使用した。
(鞘層用エマルジョン組成)
熱可塑性エラストマーエマルジョン(固形物:40質量%) 100質量部
(三井化学(株)製、商標;ケミパールA−100)
白色顔料(二酸化チタン) 20質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 0.4)
0.5質量部
得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面における偏平比L1 :L2 は経糸において約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2 であり、鞘層のマンセル明度は8.5であり、その溶融温度は110℃であった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例3
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、鞘層形成のために下記組成のスチレン−ブタジエン系ラテックスを調製して用いた。
(鞘層用ラテックス)
スチレン−ブタジエン系ラテックス(固形分:50質量%) 100質量部
(日本ゼオン(株)製、商標;ニッポールLX435)
白色顔料(二酸化チタン) 20質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04)
0.5質量部
得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の偏平比L1 :L2 は経糸において約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2 であり、そのマンセル明度は8.5であり、その溶融温度は120℃であった。このとき、得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例4
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、鞘層形成のために下記組成のポリ塩化ビニル系樹脂液を用いた。
(鞘層用樹脂液)
ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部
DOP 65質量部
三酸化アンチモン 15質量部
エポキシ化大豆油 2.0質量部
Ba−Zn系安定剤 1.5質量部
紫外線吸収剤 0.3質量部
二酸化チタン 100質量部
製織されたメッシュシートを180℃で熱処理し、上記メッシュシートが40℃以上の温度を保有している間に、1対の加圧ロールを有するカレンダーで10 kPa・mの圧力で押圧した。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条断面の偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約2.3:1であり、鞘層の付着質量が300g/m2 であり、そのマンセル明度は9.0であり、その溶融温度は160℃であった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.20であり、JIS L−1091の45度防炎試験にて防炎区分3に合格するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例5
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、芯層形成用糸条として、予めマンセル明度5.5の、グレー色に着色された、繊度2222.2dtex(2000デニール)/256フィラメント、撚り数100t/mの原着色ポリエステルマルチフィラメント糸条を用いたこの芯層用マルチフィラメントの溶融温度は216℃であった。
得られた芯/鞘型複層糸条を経及び緯糸として用いて、経・緯密度13本/25.4mmのメッシュシートを製織した。
得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は経糸において約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2 であり、そのマンセル明度は8.5であった。このとき、得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例6
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを製作し、試験を行った。但し、芯層形成用糸条として、繊度2222.2dtex(2000デニール)/256フィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマルチフィラメント糸条、分散アセテート染料を用いて高温染色法により予めマンセル明度4.5のグレー色に染色した。この芯層用糸条の溶融温度は216℃であった。この着色糸条を実施例1と同様の鞘層形成工程に供した。また得られた芯/鞘型複層糸条を経緯糸として用いて、経・緯密度13本/25.4mmのメッシュシートを製織した。
得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は経糸において約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2 であり、そのマンセル明度は8.5であった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例7
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、芯層形成用糸条として、繊度2222.2dtex(2000デニール)/256フィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマルチフィラメント糸条を用いた。この糸条の溶融温度は216℃であった。
別に芯層用糸条の下染め用着色液として下記組成の下染め液を調製した。
(下染め液)
アクリル系樹脂(固形分:45質量%) 2質量部
(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製、商標;プライマルHA−8)
顔料(大日精化工業(株)製、商標;EP510ブラック) 0.05質量部
希釈水 98質量部
前記下染め液中に、連続的に前記芯層用糸条を通し、ピックアップ率50%にてマングルで絞った後100℃で乾燥し、更に140℃で熱処理して、グレーに着色された芯層用糸条を得た。この着色芯層用糸条のマンセル明度は、(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定したところ4.5であった。上記着色芯層用糸条に実施例5と同様の鞘層形成処理を施して複層糸条を作製し、これを経緯糸に用いて、実施例5と同一の組織を有するメッシュシートに製織した。
得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面における偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2 であり、そのマンセル明度は8.5であった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例8
実施例4と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、芯層形成のために、下記組成の樹脂被覆中間層及び樹脂被覆最外層形成用ポリ塩化ビニル系樹脂液を用いた。
(樹脂被覆中間層用樹脂液)
ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部
DOP 65質量部
三酸化アンチモン 15質量部
エポキシ化大豆油 2.0質量部
Ba−Zn系安定剤 1.5質量部
紫外線吸収剤 0.3質量部
カーボンブラック 0.5質量部
(樹脂被覆最外層用樹脂液)
ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部
DOP 65質量部
三酸化アンチモン 15質量部
エポキシ化大豆油 2.0質量部
Ba−Zn系安定剤 1.5質量部
紫外線吸収剤 0.3質量部
二酸化チタン 100質量部
前記樹脂被覆中間層用樹脂液中に、芯層形成用糸条を浸漬し、マングルで絞った後180℃で熱処理した後、得られた前記中間層被覆糸条を、前記樹脂被覆最外層樹脂液に浸漬し、マングルで絞った後180℃で熱処理して鞘層を形成し、芯/鞘型複層糸条を作製した。この複合糸条の鞘層の最外層の溶融温度は160℃であった。この複層糸条を経緯糸として用いてメッシュシートを製織した。このメッシュシートを加熱し、メッシュシートが40℃以上の温度を保有している間に、1対の加圧ロールを有するカレンダーで10 kPa・mの圧力で押圧した。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約2.3:1であり、樹脂被覆中間層の付着質量が60g/m2 であり、そのマンセル明度は2.0であり、樹脂被覆最外層の付着質量が240g/m2 であり、そのマンセル明度は9.0であった。
得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.20であり、JIS L−1091の45度防炎試験にて防炎区分3に合格するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例9
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、芯層形成用糸条として、繊度1111.1dtex(1000デニール)/128フィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマルチフィラメント糸条の引揃え双糸を用い、これに、実施例5と同様にして鞘層を形成した。得られた複層糸条の芯層及び鞘層の溶融温度はそれぞれ216℃及び135℃であった。この複層糸条を、経緯糸として、下記組織の粗目織物に製織した。
1111.1dtex(1000d)//2×1111.1dtex(1000d)//2
──────────────────────────
13×13(本/25.4mm)
この(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定したところ芯層のマンセル明度は8.5であり、鞘層のマンセル明度は8.5であった。
得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.7:1、緯糸において約2.4:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2 であり、その透孔面積率は0.20であった。この複層糸条メッシュシートはハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例10
繊度2222.2dtex(2000d)/256フィラメント、撚り数100t/mの芯層用ポリエステルマルチフィラメント糸条を下記組成の下染め液を用いて着色した。
(下染め液)
アクリル系樹脂(固形分:45質量%) 2質量部
(ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製、商標;プライマルHA−8)
顔料(大日精化工業(株)製、商標;EP510ブラック) 0.05質量部
希釈水 98質量部
前記下染め液中に、前記芯層用糸条を通し、ピックアップ率50%にてマングルで絞った後100℃で乾燥し、更に140℃で熱処理して、着色複層糸条を得た。この着色芯層用糸条のマンセル明度は、(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定したところ4.5であった。
次に、難燃性鞘層を形成するために、オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂の混合物の水性エマルジョンを用いて、下記組成の難燃樹脂被覆層用エマルジョンを調製した。
(難燃樹脂被覆層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50質量%) 50質量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752)
ウレタン系樹脂(固形分:30質量%) 50質量部
(旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
メラミンシアヌレート 60質量部
白色顔料(二酸化チタン) 60質量部
トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 4.0質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04)
0.5質量部
前記難燃樹脂被覆層用エマルジョン中に、前記着色芯層用糸条を通し、マングルで絞った後100℃で乾燥して芯/鞘型複層糸条を作製した。この複層糸条の芯層及び鞘層の溶融温度はそれぞれ216℃及び135℃であった。この複層糸条を経緯糸として、下記組織のメッシュシート:
2222.2dtex(2000d)×2222.2dtex(2000d)
────────────────────────
13×13(本/25.4mm)
を製織した。これを140℃で熱処理し、上記メッシュシートが40℃以上の温度を保有している間に、1対の加圧ロールを有するカレンダーで10 kPa・mの圧力で押圧した。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2 でありこのメッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、JIS L−1091の45度防炎試験にて防炎区分3に合格するものであり、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例11
実施例10と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、難燃性を有する鞘層を形成するために、オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂の混合物の水性エマルジョンを用いて、下記組成の難燃樹脂被覆層用エマルジョンを調製した。
(難燃樹脂被覆層用エマルジョン組成)
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50質量%) 50質量部
(住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752)
ウレタン系樹脂(固形分:30質量%) 50質量部
(旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386)
デカブロモジフェニルエーテル 40質量部
三酸化アンチモン 20質量部
白色顔料(二酸化チタン) 60質量部
2,2’−ビス(2−オキサゾリン) 4.0質量部
紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04)
0.5質量部
得られた複層糸条の芯層及び鞘層の溶融温度はそれぞれ216℃及び140℃であった。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、難燃性鞘層の付着重量が280g/m2 であった。また得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、JIS L−1091の45度防炎試験にて防炎区分3に合格するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例12
実施例4と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを製作し、試験を行った。但し、芯層用糸条に、その製糸時に、樹脂組成物に燐酸エステル系難燃付与剤を0.2質量%を添加した。繊度2222.2dtex(2000デニール)/256フィラメント、撚り数100t/mの難燃ポリエステルマルチフィラメント糸条に実施例8と同様にして鞘層を形成した。得られた複層糸条の芯層及び鞘層の溶融温度はそれぞれ210℃及び160℃であった。得られた複層糸条を経緯糸に使用している下記組織の粗目織物を用いた。
2222.2dtex(2000d)×2222.2dtex(2000d)
────────────────────────
13×13(本/25.4mm)
(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定したところ芯層のマンセル明度は8.5であり、鞘層のマンセル明度は8.5であった。
得られたプリント用複層糸条メッシュシートは粗目織物の複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約2.3:1であり、鞘層の付着質量が300g/m2 であった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、JIS L−1091の45度防炎試験にて防炎区分3に合格するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例13
実施例4と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを製作し、試験を行った。但し、芯層用糸条として、繊度2222.2dtex(2000デニール)/256フィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマルチフィラメント糸条を用いた。この芯層用糸条に予め、難燃前処理を施した後に鞘層を形成させた。
この芯層用糸条の難燃前処理のために下記組成の難燃前処理液を調製した。
(難燃前処理液)
難燃処理剤(固形分:50質量%) 100質量部
(丸菱油化工業(株)製、商標;ノンネンK−8)
希釈水 50質量部
前記難燃前処理液中に、前記芯層用糸条を通し、ピックアップ率50%にてマングルで絞った後100℃で乾燥し、さらにその上に、実施例8と同様にして鞘層を形成して複層糸条を作製した。得られた複層糸条の芯層及び鞘層の溶融温度はそれぞれ216℃及び160℃であった。この複層糸条を経緯糸として、下記組織:
2222.2dtex(2000d)×2222.2dtex(2000d)
────────────────────────
13×13(本/25.4mm)
のメッシュシートを製織した。このメッシュシートを180℃で熱処理して難燃性を有するメッシュシートを得た。(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定したところ芯層のマンセル明度は8.5であり、鞘層のマンセル明度は9.0であった。
得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約2.3:1であり、鞘層の付着質量が300g/m2 であった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.20であり、JIS L−1091の45度防炎試験にて防炎区分3に合格するものであり、このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例14
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し芯層用糸条として、マンセル明度4.5のグレー色に着色された原着複層ポリオレフィンモノフィラメントを用いた。この原着複層ポリオレフィンフィラメントは以下の方法で作製した。
ポリプロピレン(MFR=3.4g/10分、密度=0.90g/cm3)に、光安定剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート0.1質量%、及びカーボンブラック顔料1.0質量%を配合して内層形成用樹脂組成物を調製し、別にエチレン−プロピレン共重合体(MFR=16.5g/分、密度=0.90g/cm3)に、光安定剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート0.1質量%、及びカーボンブラック顔料1.0質量%を配合して外層用樹脂組成物を調製し、ほぼ同色になるように配合された内層用及び外層用樹脂組成物を、押出機に連結された2層の吐出孔が同心円状に設けられたモノフィラメント成形ダイスから押出し、延伸温度98℃、延伸倍率9.5倍で延伸し、処理温度140℃でアニーリングを施し芯層用複層ポリオレフィンモノフィラメントを形成した。この時の内層の融点は150℃、外層の融点は125℃であった。得られた芯層用複層ポリオレフィンモノフィラメントの繊度は、内層及び外層においてそれぞれ356dtex(320d)及び156dtex(140d)であり、総繊度が511dtex(460d)であり、そのマンセル明度は4.5であった。この芯層用モノフィラメントを、実施例5と同様の鞘層形成工程に供した。鞘層の溶融温度は110℃であった。
得られた複層糸条を用い、経:26本/インチ、緯:26本/インチの粗目織物を織成し、135℃で加熱加圧して経・緯糸交点の鞘層及び芯層中の外層を溶融させて接合し粗目織物を作成した。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面偏平比L1 :L2 は経糸において約1.5:1であり、緯糸において約1.4:1であり、鞘層の付着質量が120g/m2 であり、マンセル明度は8.5であり、得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.30であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
実施例15
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し芯層用糸条として、内層のマンセル明度4.5、外層のマンセル明度が8.0に調製された原着複層ポリオレフィンモノフィラメントを用いた。この原着複層ポリオレフィンフィラメントを以下の方法で作製した。
ポリプロピレン(MFR=3.4g/10分、密度=0.90g/cm3)に、光安定剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート0.1質量%、及びカーボンブラック顔料1.0質量%を配合して内層用組織物を調製し、別に、エチレン−プロピレン共重合体(MFR=16.5g/分、密度=0.90g/cm3)に、光安定剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート0.1質量%、及び二酸化チタン顔料3.0質量%を配合して外層用組成物を調製した。上記内外層用組成物を押出機に連結された2層の吐出孔が同心円状に設けられたモノフィラメント成形ダイスから押出し、延伸温度98℃、延伸倍率9.5倍で延伸し、処理温度140℃でアニーリングを施して芯層用複層ポリオレフィンモノフィラメントを作製した。この時の内層の融点は150℃、外層の融点は125℃であった。得られた芯層用複層ポリオレフィンモノフィラメントの繊度は、内層及び外層においてそれぞれ356dtex(320d)及び156dtex(140d)であり、総繊度が511dtex(460d)であった。また、この芯層用モノフィラメントのマンセル明度は8.0であった。
こうして得られた複層ポリオレフィンモノフィラメントに、実施例5と同様の鞘層形成処理を施して、複層糸条を作製した。鞘層の溶融温度は110℃であり、そのマンセル明度は8.5であった。この複層糸条を用い、経:26本/インチ、緯:26本/インチの粗目織物を織成し、135℃で加熱加圧して経・緯糸交点の鞘層及び外層を溶融させて接合し粗目織物を作成した。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸状の断面偏平比L1 :L2 は経糸において約1.5:1であり、緯糸において約1.4:1であり、鞘層の付着質量が120g/m2 であった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.30であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
比較例1
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、鞘層形成用エマルジョンの二酸化チタン(白色顔料)20質量部の代りにカーボンブラック顔料1.0質量部を用いた。得られた鞘層のマンセル明度は5.5であった。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
比較例2
実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシートを作製し、試験を行った。但し、芯層用糸条として、繊度6666.6dtex(6000デニール)/768フィラメント撚り数100t/mのポリエステルマルチフィラメントヤーンを用いた。また得られたメッシュシートは下記組織の粗目織物であった。
6666.6dtex(6000d)×6666.6dtex(6000d)
────────────────────────
5×5(本/25.4mm)
使用した芯層用糸条のマンセル明度は、(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定したところ8.5であり、鞘層のマンセル明度は8.5であった。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面偏平比L1 :L2 は、経糸において約2.0:1であり、緯糸において約1.8:1であり、鞘層の付着質量が300g/m2 であった。このとき、得られたプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.55であった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示す。
Figure 2004316067
表1から明らかなように、本発明の複層糸条から形成されたプリント用複層糸条メッシュシートは、印刷適性に優れ、印刷された画像の鮮明性も著しく向上していた。
本発明により得られるプリント用複層糸条メッシュシートは、印刷適性、描画像の鮮明性に優れており、表裏両面に異なる画像を鮮明に描画することも可能であり、広告媒体、掲示媒体、日除けテント、ブラインド、建築用工事シート、及びスポーツ施設用シート(例えばテニスコート遮光用シートなど)などに好適である。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの基布に用いられる粗目織物の一例の構成を示す平面説明図。 本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの一例の構成を示す平面説明図。 図2のプリント用複層糸条メッシュシートの線C−Cに沿う経糸断面の説明図。
符号の説明
1 粗目織物
2 経糸
3 緯糸
4 透孔
21 複層糸条メッシュシート
22 複層経糸
23 複層緯糸
24 透孔
25,32 芯層
26,33 鞘層
27 複層経緯糸の交差部
31 複層糸条の断面
1 偏平断面の長径
2 偏平断面の長径

Claims (11)

  1. 繊維糸条が、その間に透孔を形成するように編織成されているメッシュシートであって、
    (a)前記繊維糸条が、重合体繊維からなる芯層と、合成樹脂を含み、かつ前記芯層を被覆している鞘層とからなる芯/鞘型複層糸条であり、
    (b)前記芯層を構成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成している合成樹脂の溶融温度よりも高く、
    (c)前記メッシュシートに編織成された複層糸条が、それに隣接する糸条との接合部において、前記鞘層の接合部が互に熱接着されており、
    (d)前記複層糸条の断面形状が、前記複層糸条メッシュシート表面に沿う方向に偏平化されていて、この偏平断面形状の、前記複層糸条メッシュシート表面に平行な方向の最大長さL1 と、それに直角な方向の最大長さL2 との比L1 :L2 が、1.3:1〜5:1の範囲内にあり、
    (e)前記鞘層のマンセル明度が8.0以上であり、
    (f)前記複層糸条間に形成された透孔の合計面積が、前記メッシュシートの全表面積の0.5以下である、
    ことを特徴とするプリント用複層糸条メッシュシート。
  2. 前記複層糸条において、前記芯層を構成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成する合成樹脂の溶融温度よりも20℃以上高い、請求項1に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  3. 前記芯/鞘型複層糸条において、前記芯層を構成する重合体繊維が100〜500℃の溶融温度を有し、前記鞘層を構成する合成樹脂が80〜250℃の溶融温度を有し、前記芯層の重合体繊維の溶融温度が前記鞘層の合成樹脂の溶融温度よりも20〜50℃高い、請求項1又は2に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  4. 前記複層糸条の芯層のマンセル明度が7.5以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  5. 前記芯/鞘型複層糸条において、その芯層のマンセル明度が8.0以上9.0未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  6. 前記複層糸条の前記芯層を構成する重合体繊維及び前記鞘層を構成する合成樹脂が着色されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  7. 前記芯/鞘型複層糸条の鞘層のみの、又は芯鞘両層が、それぞれの層を構成する重合体成分の質量に対し1〜10質量%の難燃性付与剤を含有している、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  8. 前記難燃性付与剤が、芳香族系臭素化合物、脂環族系臭素化合物、脂肪族系臭素化合物、ポリ燐酸アンモニウム系化合物、ポリ燐酸エステル系化合物、および(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含む、請求項7に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  9. 前記芯/鞘型複層糸条の芯層を構成する重合体繊維が、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、およびポリオレフィン繊維から選ばれる、請求項1〜8のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  10. 前記芯/鞘型複層糸条において、前記鞘層を構成する合成樹脂が、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、およびウレタン系樹脂から選ばれる、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  11. 前記芯/鞘型複層糸条において、前記鞘層が、芯層を構成する重合体繊維を、前記鞘層を構成する合成樹脂含有組成物をもってディッピング及び/又は(押出し)コーティングすることにより形成されたものである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
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