JP2002327353A - プリント用複層糸条メッシュシート - Google Patents

プリント用複層糸条メッシュシート

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JP2002327353A
JP2002327353A JP2001310414A JP2001310414A JP2002327353A JP 2002327353 A JP2002327353 A JP 2002327353A JP 2001310414 A JP2001310414 A JP 2001310414A JP 2001310414 A JP2001310414 A JP 2001310414A JP 2002327353 A JP2002327353 A JP 2002327353A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性又は油性インクにより鮮明なプリント画
像を形成できるプリント用複層糸条メッシュシートの提
供。 【解決手段】 メッシュシートを構成する繊維糸条とし
て(1)それぞれ互に融点温度において異なる重合体か
らなる芯層と、それを被覆している鞘層とからなる芯/
鞘型複層モノフィラメント糸条、或は(2)重合体繊維
からなる芯層と、それを被覆し、合成樹脂を含む鞘層と
からなる芯/鞘型複層糸条を用い、芯層の溶融温度が鞘
層の溶融温度よりも高く、編織成された複層糸条がその
交差部において熱接着されており鞘層のマンセル明度が
8.0以上であり、複層糸条の間に形成された透孔の合
計面積がメッシュシートの全表面積の0.5以下になる
ように規定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント用複層糸
条メッシュシートに関するものである。更に詳しく述べ
るならば、本発明は芯/鞘型複層糸条により構成され、
かつ水性インク及び油性インクにより画像を鮮明に描画
プリントするのに好適なプリント用複層糸条メッシュシ
ートに関するものである。本発明のプリント用複層糸条
メッシュシートは、広告媒体、掲示媒体、日除けテン
ト、ブラインド、建築用工事シート、及びスポーツ施設
用シート(例えばテニスコート遮光用シートなど)など
に有用であって、インクジェットプリンターを用いて
も、画像を容易に、かつ高生産効率をもってプリントす
ることができるという利点を有するものである。また、
本発明のプリント用複層糸条メッシュシートは、画像を
きわめて鮮明に描画することができるという利点を有す
るものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式の印刷によりメッシ
ュシート上に所望の画像(文字、模様など)を描画し、
これを広告媒体、掲示媒体、建築用工事シート、及びス
ポーツ施設用シート(例えばプール用、又はテニスコー
ト遮光用シートなど)などとして用いることが知られて
いる。従来、インクジェット印刷に用いられるメッシュ
シートは、それを構成する樹脂被覆糸条の交叉部が盛り
上がっており、また、描画された画像を構成するインク
ドットの真円度が低いため画像の鮮明さが低く、またプ
リントされたインクがメッシュシートの樹脂被覆糸条の
裏側に滲み出るという問題点が知られている。この現象
はインクの裏まわりと称されている。
【0003】インクジェット印刷に用いられるメッシュ
シートは、白色系が多く、かつ軟質ポリ塩化ビニル系樹
脂により被覆されているメッシュシート構成糸条の遮光
性が低いため、メッシュシートの1面(描画面)に水性
又は油性インクにより画像を描画したとき、この画像
が、メッシュシートの他の面(非描画面)に、不鮮明な
画像として透視されるという不都合があり、特にメッシ
ュシートの描画面における可視光の照度が、非描画面に
おける可視光の照度より高い場合、描画面に描画された
画像が、非描画面に透けて見え、非描画面側に位置して
いる人々に不快感を与えることがある。
【0004】メッシュシートは、本来、構成糸条の間隙
に多数の空孔部が形成されているものであり、この空孔
部は光を透過する。従って、従来から、メッシュシート
は、その糸条間隙空孔を透過する光を利用し、このメッ
シュシートにより囲われた内側空間の照度を高くすると
いう目的により利用されている。この場合、従来技術に
おいては、メッシュシート構成糸条の遮光率を意図的に
高くして、メッシュシートを透過する光量を削減すると
いう処理は、ほとんど施されることがなかった。このよ
うに、メッシュシート構成糸条の遮光率が低いことによ
り、メッシュシートの描画面に描画された画像が、メッ
シュシートの反対側非描画面においても、上記画像が不
必要に、かつ不鮮明に透視されるという不都合を生じて
いた。
【0005】実開平5−93831には、繊維糸条の全
周を不透明な樹脂で被覆して、メッシュシートの両面に
プリントすることを可能にしている。しかし、この場
合、樹脂被覆層の隠蔽性が不十分であると、描画が裏面
に透けて見えたり、また隠蔽性を高くするために被覆層
に添加する隠蔽材料の添加量が増大すると、樹脂被覆層
の強度が低下するという問題が生じている。
【0006】また、特開平8−190355及び特開平
8−263005には、裏面を暗色に着色して、描画面
の画像を鮮明にする処方が記載されている。しかし、こ
の場合、両面に鮮明な画像を描画することはできない。
そこで、上記不都合を回避することが可能な、両面印刷
可能なプリント用メッシュシートの出現が強く要望され
ていたのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水性インク
及び油性インクのいずれにおいても画像を鮮明に描画プ
リントするのに好適なプリント用複層糸条メッシュシー
トを提供しようとするものである。特に本発明は、描画
された画像を構成するインクドットの真円度が高く、画
像がより鮮明であり、またインクの裏まわりが無く、メ
ッシュシートの隠蔽性が高いため、両面に鮮明な画像を
描画することも可能であり、屋外の過酷な使用条件下に
おいても、被覆樹脂層の剥離、脱落などによる損傷が少
ないプリント用複層糸条メッシュシートを提供しようと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のプリント用複層
糸条メッシュシート(I)は繊維糸条が、その間に透孔
を形成するように編織成されているメッシュシートであ
って、(1)前記繊維糸条が、それぞれ互に溶融温度に
おいて異なる重合体からなる芯層と、それを被覆してい
る鞘層とからなる芯/鞘型複層モノフィラメントからな
り、(2)前記芯層を構成する重合体の溶融温度が、前
記鞘層を構成する重合体の溶融温度よりも高く、(3)
前記メッシュシートに編織成された複層糸条が、それに
隣接する糸条との接合部において、前記鞘層の接合部が
互に熱接着されており、(4)前記鞘層のマンセル明度
が8.0以上であり、(5)前記複層糸条間に形成され
た透孔の合計面積が、前記メッシュシートの全表面積の
0.5以下である、ことを特徴とするものである。本発
明のプリント用複層糸条メッシュシート(I)に用いら
れる前記複層モノフィラメント糸条において、前記芯層
を構成する重合体の溶融温度が、前記鞘層を構成する重
合体の溶融温度よりも20℃以上高いことが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシート(I)に用
いられる前記複層モノフィラメント糸条において、前記
芯層を構成する重合体が100〜300℃の溶融温度を
有し、かつ前記鞘層を構成する重合体が、80〜250
℃の溶融温度を有し、但し、前記芯層構成重合体の溶融
温度が、前記鞘層構成重合体の溶融温度より20〜50
℃高いことが好ましい。本発明のプリント用複層糸条メ
ッシュシート(I)に用いられる前記複層モノフィラメ
ント糸条において、その芯層のマンセル明度が7.5以
下であることが好ましい。本発明のプリント用複層糸条
メッシュシート(I)に用いられる前記複層モノフィラ
メント糸条において、その芯層のマンセル明度が8.0
以上であることが好ましい。本発明のプリント用複層糸
条メッシュシート(I)において、前記複層モノフィラ
メント糸条の芯層及び鞘層の少なくとも1層が着色され
ていることが好ましい。本発明のプリント用複層糸条メ
ッシュシート(I)に用いられる前記複層モノフィラメ
ント糸条において、その芯層及び鞘層の少なくとも1層
が、それぞれを構成する重合体成分の質量に対して、
0.05〜5.0質量%の光安定剤を含むことが好まし
い。本発明のプリント用複層糸条メッシュシート(I)
において、前記光安定剤が、ベンゾトリアゾール系、ヒ
ンダードアミン系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、
サリシレート系、シアノアクリレート系、及びニッケル
錯塩系光安定剤から選ばれることが好ましい。本発明の
プリント用複層糸条メッシュシート(I)において、前
記複層モノフィラメント糸条の芯層及び鞘層の少なくと
も1層が、それぞれを構成する重合体成分の質量に対し
1〜10質量%の難燃性付与剤を含むことが好ましい。
本発明のプリント用複層糸条メッシュシート(I)にお
いて、前記難燃性付与剤が、芳香族系臭素化合物、脂環
族系臭素化合物、脂肪族系臭素化合物、ポリ燐酸アンモ
ニウム系化合物およびポリ燐酸エステル系化合物から選
ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。本発明の
プリント用複層糸条メッシュシート(I)において、前
記複層モノフィラメント糸条の、前記芯層を構成する重
合体がポリオレフィン系樹脂又はポリエステル系樹脂で
あることが好ましい。本発明のプリント用複層糸条メッ
シュシート(I)において、前記複層モノフィラメント
糸条の、前記鞘層を構成する重合体がポリオレフィン系
樹脂又はポリエステル系樹脂であることが好ましい。本
発明のプリント用複層糸条メッシュシート(I)におい
て、前記複層モノフィラメント糸条の断面形状が、前記
複層糸条メッシュシート表面に沿う方向に偏平化されて
いて、この偏平断面形状の、前記複層糸条メッシュシー
ト表面に平行な方向の最大長さL1 と、それに直角な方
向の最大長さL2 との比L1 :L2 が、1.3:1〜
5:1の範囲内にあることが好ましい。本発明のプリン
ト用複層糸条メッシュシート(II)は、繊維糸条が、そ
の間に透孔を形成するように編織成されているメッシュ
シートであって、(a)前記繊維糸条が、重合体繊維か
らなる芯層と、合成樹脂を含み、かつ前記芯層を被覆し
ている鞘層とからなる芯/鞘型複層糸条であり、(b)
前記芯層を構成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層
を構成している合成樹脂の溶融温度よりも高く、(c)
前記メッシュシートに編織成された複層糸条が、それに
隣接する糸条との接合部において、前記鞘層の接合部が
互に熱接着されており、(d)前記鞘層のマンセル明度
が8.0以上であり、(e)前記複層糸条間に形成され
た透孔の合計面積が、前記メッシュシートの全表面積の
0.5以下である、ことを特徴とするものである。本発
明のプリント用複層糸条メッシュシート(II)に用いら
れる前記複層糸条において、前記芯層を構成する重合体
繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成する合成樹脂の溶融
温度よりも20℃以上高いことが好ましい。本発明のプ
リント用複層糸条メッシュシート(II)に用いられる前
記芯/鞘型複層糸条において、前記芯層を構成する重合
体繊維が100〜500℃の溶融温度を有し、前記鞘層
を構成する合成樹脂が80〜250℃の溶融温度を有
し、前記芯層の重合体繊維の溶融温度が前記鞘層の合成
樹脂の溶融温度よりも20〜50℃高いことが好まし
い。本発明のプリント用複層糸条メッシュシート(II)
において、前記複層糸条の芯層のマンセル明度が7.5
以下であることが好ましい。本発明のプリント用複層糸
条メッシュシート(II)に用いられる前記芯/鞘型複層
糸条において、その芯層のマンセル明度が8.0以上で
あることが好ましい。本発明のプリント用複層糸条メッ
シュシート(II)において、前記複層糸条の前記芯層を
構成する重合体繊維及び前記鞘層を構成する合成樹脂が
着色されていることが好ましい。本発明のプリント用複
層糸条メッシュシート(II)において、前記芯/鞘型複
層糸条の鞘層のみの、又は芯鞘両層が、それぞれの層を
構成する重合体成分の質量に対し1〜10質量%の難燃
性付与剤を含有していることが好ましい。本発明のプリ
ント用複層糸条メッシュシート(II)において、前記難
燃性付与剤が、芳香族系臭素化合物、脂環族系臭素化合
物、脂肪族系臭素化合物、ポリ燐酸アンモニウム系化合
物、ポリ燐酸エステル系化合物、および(イソ)シアヌ
ル酸誘導体化合物から選ばれた少なくとも1種を含むこ
とが好ましい。本発明のプリント用複層糸条メッシュシ
ート(II)において、前記芯/鞘型複層糸条の芯層を構
成する重合体繊維が、ポリアミド繊維、ポリエステル繊
維、芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、およびポリ
オレフィン繊維から選ばれることが好ましい。本発明の
プリント用複層糸条メッシュシート(II)において、前
記芯/鞘型複層糸条の鞘層を構成する合成樹脂が、オレ
フィン系樹脂、アクリル系樹脂、およびウレタン系樹脂
から選ばれることが好ましい。本発明のプリント用複層
糸条メッシュシート(II)において、前記芯/鞘型複層
糸条の鞘層が、芯層を構成する重合体繊維を、前記鞘層
を構成する合成樹脂含有組成物をもってディッピング及
び/又は(押出し)コーティングすることにより形成さ
れたものであることが好ましい。本発明のプリント用複
層糸条メッシュシート(II)において、前記複層糸条の
断面形状が、前記複層糸条メッシュシート表面に沿う方
向に偏平化されていて、この偏平断面形状の、前記複層
糸条メッシュシート表面に平行な方向の最大長さL1
と、それに直角な方向の最大長さL2 との比L1 :L2
が、1.3:1〜5:1の範囲内にあることが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のプリント用複層糸条メッ
シュシート(I)又は(II)は複層糸条により構成され
た、粗目(メッシュ)布帛であって、この布帛の組織に
も格別の制限はないが、例えば、少なくともそれぞれ、
糸間間隙をおいて平行に配置された経糸及び緯糸を含む
糸条により構成された粗目布状の編物又は織物が好適に
用いられる。図1に示されているように、本発明に使用
される粗目織物1は、それぞれ間隔をあけて配置された
経糸2及び緯糸3により織成されたものであって、経緯
糸の間に透孔4が形成されている。図2は本発明のプリ
ント用複層糸条メッシュシート(I)又は(II)の一例
を示す粗目編織物1の模式図である。粗目編織物21
は、それぞれ間隔をあけて配置された複層経糸22及び
複層緯糸23により織成されたものであって、経緯糸の
間に透孔24が形成されている。複層経糸22及び緯糸
23の各々は、芯層25と、それをとりかこむ鞘層26
から形成されている。経糸22と緯糸23とは、交差部
27において交差し、それぞれの糸条が交差部27にお
いて鞘層同志の熱融着により接着固定されている。従っ
て経糸22と緯糸23とは、その交差部27において加
圧熱接着固定されていて、糸ずれの発生が防止され交差
部が平らに形成される。
【0010】図3は、図2に示された複層糸条メッシュ
シート(I)又は(II)の、線C−Cに沿う糸条断面図
である。図3に示された複層糸条31の断面においてそ
の長径L1 はシートの表面に平行な方向の断面長さであ
り、短径L2 は、シートの表面に直角をなす方向の断面
長さである。複層糸条31は、芯層32とそれをとりか
こむ鞘層33とから形成されている。本発明のプリント
用複層糸条メッシュシート(I)又は(II)の、複層糸
条の断面形状における偏平化の程度は、複層糸条の断面
形状における、複層糸条メッシュシートの表面に平行な
方向の長さ(長径)L1 と、複層糸条メッシュシート表
面に直角をなす方向の長さ(短径)L2 との比L1 :L
2 (以下、これを断面偏平比と記す)により表され、本
発明の複層糸条においては、断面偏平比L1 :L2 が、
1.3:1〜5:1の範囲内にあり、1.5:1〜2.
5:1であることが好ましく、例えば2:1であること
が、更に好ましい。この断面形状において、断面偏平比
1 :L2 <1.3:1のときは、複層糸条が形成する
印刷面の曲率が大きく、このため複層糸条に固着するイ
ンクドットの真円度が低くなり、従って画像の鮮明性が
低下する。またL1 :L2 >5:1になると、複層糸条
の偏平度が適度に高いため、従ってメッシュシートの強
度が低下する傾向があり柔軟性も低下する。
【0011】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(I)は、繊維糸条が、その間に透孔を形成するよう
に編織成されているメッシュシートであって、下記要
件:(1)前記繊維糸条が、それぞれ互に溶融温度にお
いて異なる重合体からなる芯層と、それを被覆している
鞘層とからなる芯/鞘型複層モノフィラメントからなる
こと、(2)前記芯層を構成する重合体の溶融温度が、
前記鞘層を構成する重合体の溶融温度よりも高いこと、
(3)前記メッシュシートに編織成された複層糸条が、
それに隣接する糸条との接合部において、前記鞘層の接
合部が互に熱接着されていること、(4)前記鞘層のマ
ンセル明度が8.0以上であること、及び(5)前記複
層糸条間に形成された透孔の合計面積が、前記メッシュ
シートの全表面積の0.5以下であること、を満すもの
である。前記メッシュシート(I)は、粗目織物、編物
及びこれらの複合布帛のいずれであってもよいが、その
目付は30〜700g/m2 であることが好ましく、ま
たこのメッシュシート(I)の透孔面積率は、メッシュ
シート(I)の面積に対して0.5以下であり、0.4
5〜0.20であることが好ましい。透孔面積率とは、
糸条間に形成されている透孔の合計面積の、粗目編織物
の全表面積に対する比(%)である。この透孔面積率が
0.5を超えるとインキ塗布面積の減少と、糸条間隙空
孔を透過する光が増加することにより画像の鮮明さが低
くなる、という不都合を生ずる。
【0012】上記複層モノフィラメント糸条の芯層を形
成する重合体は、例えば、プロピレン、及びエチレン−
プロピレン共重合体等のオレフィン系樹脂などから選ば
れることが好ましく、その溶融温度は130〜180℃
であることが好ましく、ポリエステル系樹脂などから選
ばれることも好ましく、その溶融温度は110〜300
℃であることが好ましい。その他ポリアミド系樹脂等の
熱溶融可能な熱可塑性樹脂も使用できる。
【0013】上記複層モノフィラメント糸条の鞘層を形
成する重合体は、芯層を形成する重合体の溶融温度より
も低い溶融温度、好ましくは80〜250℃、より好ま
しくは100〜130℃の溶融温度を有するもの、例え
ばエチレン、エチレン−プロピレン共重合体等のオレフ
ィン系樹脂及びポリエステル系樹脂、その他熱溶融可能
な熱可塑性樹脂などから選ばれる。
【0014】前記複層モノフィラメント糸条において、
前記芯層を構成する重合体の溶融温度が、前記鞘層を構
成する重合体の溶融温度よりも20℃以上高いことが好
ましく20〜50℃高いことがより好ましい。このよう
にするとこの複層モノフィラメント糸条から編織製され
た編織物に、芯層の溶融温度よりも低く、鞘層の溶融温
度よりも高い、又はそれに近い温度において加熱押圧を
施せば、芯層を溶融することなく、互いに交差接合して
いる複層モノフィラメントを、それらの鞘層において熱
接着することができる。そして交差部は加熱押圧により
平らになり突出部を形成しないものが得られる。
【0015】複層糸条メッシュシート(I)の、複層糸
条の鞘層は無彩色であってもよく、あるいは有彩色であ
ってもよいが、そのマンセル明度は8.0以上であり、
8.5〜9.0であることが好ましい。このマンセル明
度が8.0未満では、色相によっては描画像が不鮮明に
なることがあり、プリント画像の色相調整が煩雑にな
る。
【0016】前記複層モノフィラメント糸条において、
その芯層のマンセル明度が7.5以下であることが好ま
しく、より好ましくは、4.0〜7.5である。そのマ
ンセル明度が7.5を超えると繊維糸条の遮光性が不十
分になり、表面側の画像が裏面に透けて見えることがあ
り、このため両面に鮮明な画像を描画することができな
くなることがある。しかし、前記複層モノフィラメント
糸条の芯層のマンセル明度が8.0以上であってもよ
い。この場合は、メッシュシートにより囲われた内側空
間の照度を高くするという効果がある。前記複層モノフ
ィラメント糸条の芯層及び鞘層のマンセル明度は、それ
ぞれ着色することにより適宜に調整することができるか
ら、芯層及び鞘層の少なくとも1層が着色されていても
よい。
【0017】上記複層糸条の芯層及び鞘層を形成する重
合体には、光安定剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、無機充填剤、顔料、滑剤などの1種以上を適宜添加
してもよい。
【0018】前記複層モノフィラメント糸条において、
その芯層及び鞘層の少なくとも1層が、それぞれを構成
する重合体成分の質量に対して、好ましくは0.05〜
5.0質量%の光安定剤を含み、より好ましくは、0.
1〜1.5質量%含まれる。光安定剤の含有量が0.0
5質量%未満では、光安定剤添加による光安定効果が不
十分なことがありまたそれが5質量%をこえると、複層
モノフィラメント糸条の機械的強度が、不十分になるこ
とがあり、さらに光安定剤が芯層及び/又は鞘層から滲
出することがある。前記光安定剤は、ベンゾトリアゾー
ル系、ヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系、トリア
ジン系、サリシレート系、シアノアクリレート系、及び
ニッケル錯塩系光安定剤から選ぶことができる。
【0019】光安定剤として用いられるベンゾトリアゾ
ール系化合物としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’
−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジtert−ブチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジtert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(4’−オクトキシ−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ビス(2−フェニルイソプロピル)ベンゾトリアゾー
ル、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3'',4'',
5'',6''−テトラヒドロフタロイド−メチル)−5’
−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチ
レンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フ
ェノール〕、メチル−3−〔3−tert−ブチル−5
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒド
ロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコ
ール(分子量300)との縮合物などが挙げられる。
【0020】光安定剤として用いられるヒンダードアミ
ン系化合物としてはビス(2,2,6,6,−テトラメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、デカン二酸ビス(2,2,6,6,−テトラメチル
−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステ
ル、1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオク
タンの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)[〔3,5−ビス(1,1−
ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル]
ブチルマロネート、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ
−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタ
ノールの縮合物、N,N’,N'',N''' −テトラキス
[4,6−ビス〔ブチル(N−メチル−2,2,6,
6,−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ〕ト
リアジン−2−イル]−4,7−ジアザデカン−1,1
0−ジアミン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オ
キサ−3,20−ジアザジスピロ[5.1.11.2]
−ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラ
メチル−21−オキソ−7−オキサ−3,20−ジアザ
ジスピロ[5.1.11.2]−ヘネイコサン−20−
プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、
2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,10
−ジアザ−20(2,3−エポキシプロピル)ジスピロ
[5.1.11.2]−ヘネイコサン−21−オンの重
縮合物、プロパンジオン酸[(4−メトキシフェニル)
−メチレン]−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペラジニル)エステル、1,3−ベンゼンジ
カルボキシアミド−N,N’−ビス(2,2,6,6,
−テトラメチル−4−ピペラジニル)、ポリ[〔6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,
3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキ
サメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ〕]、ジブチルアミン−1,3,5−
トリアジン−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジア
ミン−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)ブチルアミンの重縮合物などが挙げられる。
【0021】光安定剤として用いられるベンゾフェノン
系化合物としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−n−オクト
キシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメト
キシベンゾフェノンなどが挙げられる。また前記シアノ
アクリレート系化合物としてはエチル−2−シアノ−
3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル
−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどが
挙げられる。さらに前記サリシレート系化合物としては
フェニルサリシレート、4−t−ブチル−フェニルサリ
シレート、4−t−オクチル−フェニルサリシレート、
ビスフェノールA−ジサリシレートなどが挙げられる。
さらに、前記トリアジン系化合物としては2−(4,6
−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−
5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノールなどが用いら
れる。またニッケル錯塩系光安定剤としては[2,2’
−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−n−
ブチルアミノ−ニッケル(II)などが用いられる。
【0022】本発明の複層モノフィラメント糸条の芯層
及び/又は鞘層に用いられる光安定剤は上記化合物から
選ばれた2種以上を組み合わせて使用することもでき
る。特にこれらの化合物の融点が150℃以下のもの
が、芯層及び/又は鞘層形成用重合体がポリオレフィン
系樹脂ブレンドである場合、それとの混練時、分散性が
良好であるので好ましく、またヒンダードアミン系化合
物としては、ピペリジル基のN位水素がメチル基などの
アルキル基で置換されたもの、メトキシ基などのアルコ
キシ基で置換されたものが、より安定性に優れているた
め特に好ましい。
【0023】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(I)おいて、前記複層モノフィラメント糸条の芯層
及び鞘層の少なくとも1層が、それぞれを構成する重合
体成分の質量に対し1〜10質量%の難燃性付与剤を含
むことが好ましく、より好ましくは、1〜5質量%であ
る。複層モノフィラメント糸条の芯層及び/又は鞘層に
含まれる難燃性付与剤は、芳香族系臭素化合物、脂環族
系臭素化合物、脂肪族系臭素化合物、ポリ燐酸アンモニ
ウム系化合物およびポリ燐酸エステル系化合物から選ば
れた少なくとも1種を含むことが好ましい。さらに、無
機難燃剤として三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム
及び/又は水酸化マグネシウムなどを用いてもよい。
【0024】難燃性付与剤として用いられる芳香族系、
脂環式系及び脂肪族系臭素化合物としては、2,4,
6、−トリブロモフェノール、テトラブロモビスフェノ
ールA、ビス(トリプロモフェノキシ)エタン、ビス
(ペンタブロモフェノキシ)エタン、ヘキサブロモシク
ロドデカン、テトラブロモビスフェノールA−ビス
(2,3−ジブロモフェニルエーテル)、テトラブロモ
ビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテ
ル)、ポリ(ペンタブロモベンジル)アクリレート、ト
リス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、
ポリ−ジブロモフェニレンオキシド、トリス(2,4,
6、−トリブロモフェノキシ)トリアジン、デカブロモ
ジフェニルエーテル、ヘキサブロモベンゼンなどがあ
る。特に、デカブロモジフェニルエーテル、及びビス
(ペンタブロモフェノキシ)エタンを用いることが好ま
しい。
【0025】難燃性付与剤として用いられるポリ燐酸ア
ンモニウム系化合物としては、好ましくはオルソ燐酸ア
ンモニウムと尿素との縮合生成物が用いられる。またポ
リ燐酸アンモニウムはこのまま用いてもよいし、その粒
子表面をメラミンにより被覆されたもの、或はマイクロ
カプセル化されたものを用いてもよい。またポリ燐酸エ
ステル系化合物としては、例えばトリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェ
ート、トリクレジルホスフェート、ビスフェノールAビ
ス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス
(ジフェニルホスフェート)、及びオクチルジフェニル
ホスフェートなどの燐酸エステル類、及び高分子量化し
たポリホスフェートなどの縮合燐酸エステル類を用いる
ことができる。
【0026】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(I)の複層糸条を偏平化する場合には、このメッシ
ュシートにプレスロール押圧処理を施せばよい。前記押
圧処理は、エンボス板プレス機又はエンボスプレスロー
ルを用いて行うことができる。押圧処理とともに被覆糸
条メッシュシートに加熱を施してもよい。この加熱のた
めに、プレス機又はプレスロールの前に加熱装置を配置
してもよく、或いはプレス板、又はプレスロールに加熱
装置を組み込んでもよい。このとき、加熱温度及びプレ
ス圧力は、芯層及び鞘層を形成している重合体及び添加
剤の種類及び所望の偏平化程度などによって異なるが、
プレスロールを用いる場合、一般に20〜150℃、好
ましくは50〜130℃の温度と、0.1〜50kPa ・
m、好ましくは1.0〜20kPa ・mの範囲内の圧力を
用いることが好ましい。勿論、加熱を伴わない室温押圧
もしばしば実用されている。
【0027】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(II)は、繊維糸条が、その間に透孔を形成するよう
に編織成されているメッシュシートであって、下記要
件:(a)前記繊維糸条が、重合体繊維からなる芯層
と、合成樹脂を含み、かつ前記芯層を被覆している鞘層
とからなる芯/鞘型複層糸条であること、(b)前記芯
層を構成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成
している合成樹脂の溶融温度よりも高いこと、(c)前
記メッシュシートに編織成された複層糸条が、それに隣
接する糸条との接合部において、前記鞘層の接合部が互
に熱接着されていること、(d)前記鞘層のマンセル明
度が8.0以上であること、(e)前記複層糸条間に形
成された透孔の合計面積が、前記メッシュシートの全表
面積の0.5以下であること、を満すものである。
【0028】前記複層糸条において、前記芯層を構成す
る重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成する合成樹
脂の溶融温度よりも20℃以上高いことが好ましい。さ
らに、前記芯/鞘型複層糸条において、前記芯層を構成
する重合体繊維が100〜500℃の溶融温度を有し、
前記鞘層を構成する合成樹脂が80〜250℃の溶融温
度を有し、前記芯層の重合体繊維の溶融温度が前記鞘層
の合成樹脂の溶融温度よりも20〜50℃高いことが好
ましい。
【0029】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(II)において、その複層糸条の芯層に用いられる重
合体繊維は、芯層を構成する重合体繊維は100〜50
0℃の溶融温度を有することが好ましく、例えば天然繊
維、例えば木綿、麻など、無機繊維、例えばガラス繊維
など、再生繊維、例えばビスコースレーヨン、キュプラ
など、半合成繊維、例えば、ジ−及びトリアセテート繊
維など、及び合成繊維、例えば、ナイロン6、及びナイ
ロン66などのポリアミド繊維、ポリエステル(ポリエ
チレンテレフタレート等)繊維、芳香族ポリアミド繊
維、アクリル繊維、及びポリオレフィン繊維などの公知
の繊維から選ぶことが好ましく、より好ましくは、ポリ
アミド繊維、ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊
維、アクリル繊維、及びポリオレフィン繊維から選ばれ
る。前記複層糸条中の芯層形成重合体繊維は、短繊維紡
績糸条、長繊維糸条、スプリットヤーン、テープヤーン
などのいずれの形状に形成されていてもよい。この芯層
用重合体繊維糸条の太さには制限はないが一般に50〜
1000dtexの太さを有することが好ましい。前記複層
糸条の芯層形成用重合体繊維糸条には、それに難燃性を
付与する目的をもって、例えば、難燃性付与剤及び樹脂
バインダーを含むエマルジョン及び溶液などを噴霧し、
又はそれに浸漬する方法により難燃前処理を予め施して
おいてもよい。難燃性付与剤には格別な制限はなく、公
知の薬剤を適宜に使用できる。また、合成繊維の場合、
糸を製造する段階にて糸原料に難燃性付与剤を予め添加
して糸を製造してもかまわない。この場合でも難燃性付
与剤には格別の制限はなく、公知の薬剤を適宜使用でき
る。
【0030】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(II)を構成する芯層用重合体繊維糸条は、前記複層
糸条メッシュシート表面に沿う方向に偏平化された断面
形状を付与しやすいものであることが好ましい。すなわ
ちこの芯層用重合体繊維糸条に樹脂被覆を施して鞘層を
形成して得られた複層糸条に、所望の偏平化された断面
形状を与えるためには、この複層糸条がメッシュシート
の表面にほゞ直角方向に施される押圧処理により変形し
て偏平化されやすいものであることが好ましく、このた
めに芯層形成重合体繊維糸条として無撚り糸、又は甘撚
り糸が用いられることが好ましい。甘撚り糸とは、好ま
しくは150t/m以下の撚り数を有するもので、さら
に好ましくは120t/m以下の撚り数であり、さらに
好ましくは撚り数は100t/m以下であり、さらに好
ましくは50〜100t/mである。また芯層用重合体
繊維糸条はもともと偏平な断面形状を有しているもので
あってもよく、例えば引揃え糸、又は甘撚り双糸などで
あってもよい。
【0031】複層糸条の鞘層は、合成樹脂を含みかつ芯
層を被覆するものであり、それによって芯/鞘型複層糸
条が構成されている。鞘層用合成樹脂の溶融温度は、芯
層を構成する重合体繊維の溶融温度よりも低く、好まし
くは20℃以上低い。また、好ましくは、鞘層形成合成
樹脂の溶融温度は80〜250℃の範囲内にありかつ、
芯層を構成する重合体繊維の溶融温度よりも20〜50
℃低い。このような複層糸条は、それを編織物に形成
し、これに、鞘層用合成樹脂の溶融温度よりも高く、又
はそれに近く、かつ芯層用重合体繊維の溶融温度よりも
低い温度において加熱押圧を施せば、芯層を溶融するこ
となく、鞘層同士を互に熱接着することができる。
【0032】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(II)の複層糸条の鞘層に用いられる合成樹脂として
は、オレフィン系樹脂、好ましくはエチレンとエチレン
性不飽和単量体との共重合樹脂、例えばエチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共
重合体、及びエチレン−バ−サチック酸ビニル共重合体
など、アクリル系樹脂、例えば、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルなど、ポリエステル系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、
及びポリ酢酸ビニル系樹脂などの汎用熱可塑性樹脂類;
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体などの熱可塑性エラストマー類;並び
に天然及び合成ゴムなどから選ばれた少なくとも1種を
含むものである。また可撓性を妨げない範囲で熱硬化性
樹脂、その他の高分子材料を使用することもできる。ハ
ロゲンを含まない樹脂が環境を配慮して、特に好ましく
用いられる。鞘層用合成樹脂の溶融温度は、芯層形成重
合体繊維の溶融温度よりも低く、好ましくは20℃以上
低いものである。また鞘層は、2層以上の複数層から構
成されていてもよい。この場合、鞘層を形成している複
数の樹脂層は、その組成、厚さ(又は付着量)において
互に同一であってもよく、或は異なるものであってもよ
い。
【0033】鞘層形成用オレフィン系樹脂としては、エ
チレン−酢酸ビニル系共重合樹脂を用いることが好まし
く、このエチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂としては、
高圧法のラジカル共重合方式で製造され、酢酸ビニル成
分含有率が比較的低い共重合体樹脂、及び低圧溶液重合
法で製造され、酢酸ビニル成分含有率の比較的に高い共
重合体樹脂のいずれを用いてもよい。エチレン−酢酸ビ
ニル系共重合樹脂中に占める酢酸ビニル成分含有率は、
50〜95質量%であることが好ましく、更に好ましく
は70〜90質量%である。酢酸ビニル成分含有率が5
0質量%未満では、得られる樹脂の柔軟性が不十分にな
ることがあり、酢酸ビニル成分含有率が95質量%を超
えると、得られる樹脂の耐熱強度が不十分になり、また
製品が粘着性を示すという欠点を生ずることがある。エ
チレン−酢酸ビニル系共重合樹脂としては、酢酸ビニル
成分含有率が前記範囲内にある単一族を用いてもよい
し、また、酢酸ビニル成分含有率の異る共重合体の2種
以上を混合して用いてもよい。
【0034】鞘層形成用アクリル系樹脂とは、アクリル
酸化合物系樹脂及びメタアクリル酸化合物系樹脂を包含
し、アクリル酸あるいはメタアクリル酸のアルキルエス
テル、及び、これらと、架橋性官能基を含有するα,β
−エチレン性不飽和単量体とを共重合して得られる変性
アクリル酸エステル共重合体などを好適に用いることが
できる。アクリル酸あるいはメタアクリル酸のアルキル
エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチルエ
ステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)
アクリル酸ノルマルブチルエステル、及び(メタ)アク
リル酸ノルマル及びイソプロピルエステルなどから選ば
れた少なくとも1種のアルキルエステル、またはこれら
アルキルエステルの共重合体からなるものである。ここ
に表記される(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメ
タアクリル酸の両者を含むものであり、以下同様に表記
する。また、これらに共重合用の架橋性官能基を含有す
るα,β−エチレン性不飽和単量体は、例えば、カルボ
キシル基含有単量体、例えば(メタ)アクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸など;エポキシド基含有単量体、例
えばグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジ
ルエーテルなど;アミノ基含有単量体、例えばジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルピリジンな
ど;水酸基含有単量体、例えばアリルアルコール、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、多価アルコールのモノ
アリルエーテルなど;イソシアネート基含有単量体、例
えばアリルイソシアネートなど、から選ぶことができ
る。アクリル系樹脂は、乳化重合法、縣濁重合法、溶液
重合法、塊状重合法などのいずれの重合法で製造された
ものでもよいが、低温時に高い柔軟性を維持するために
はガラス転移温度が0℃以下であるものを用いることが
好ましい。また、更に柔軟性を向上させる目的から、ア
クリロニトリル−ブタジエン、スチレン−ブタジエンな
どの合成ゴムを樹脂成分に添加してもよい。
【0035】鞘層形成用ウレタン系樹脂としては、ポリ
オールとジイソシアネートとを反応させて得られた樹脂
を用いることができる。このウレタン系樹脂の合成に用
いられるポリオールとしては、両末端に水酸基を有する
ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオー
ル、及びポリカーボネート系ジオールなどを使用するこ
とができる。また、ジイソシアネートとしては、2,4
−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソ
シアネート、テトラメチレンジイソシアネート、及びイ
ソホロンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネー
ト、及び脂肪族ジイソシアネートを用いることができ
る。特に、ポリオール成分としてポリカーボネート系ジ
オールを用い、ジイソシアネート成分として脂肪族ジイ
ソシアネートを用いて得られたポリカーボネート系ウレ
タン系樹脂が、耐候性及び耐久性が高く、本発明に好適
に用いられる。
【0036】更に前記鞘層には、アジリジン系化合物、
カルボジイミド系化合物、オキサゾリン系化合物、イソ
シアネート系化合物、及びカップリング剤から選ばれた
少なくとも1種からなる架橋剤が含まれていてもよい。
この架橋剤は、鞘層の耐水性、耐候性、樹脂強度の低下
を防止抑制する効果を有している。
【0037】鞘層用架橋剤として用いられるアジリジン
系化合物は、その分子内にアジリジニル基を含有するも
のであればよく、分子内に2個のアジリジニル基を含有
する化合物、例えば、ジフェニルメタン−ビス−4−
4’−N−N’−ジエチレンウレアなど、及び分子内に
3個のアジリジニル基を含有する化合物、例えば、2,
2−ビスハイドロキシメチルブタノール−トリス〔3−
(1−アジリジニル)プロピオネート〕などが用いられ
る。
【0038】鞘層用架橋剤として用いられるカルボジイ
ミド系化合物としては、有機ジイソシアネートを、ホス
ホレン化合物、金属カルボニル錯体化合物、及び燐酸エ
ステルなどのように、カルボジイミド化を促進する触媒
の存在下に、反応させることにより得られたものが好適
に用いられる。具体的に述べるならば、ジプロピルカル
ボジイミド、ジヘキシルカルボジイミド、ジシクロヘキ
シルカルボジイミド、ジ−P−トルオイルカルボジイミ
ド、及びトリイソプロピルベンゼンポリカルボジイミド
などを用いることができる。特に、トリイソプロピルベ
ンゼンポリカルボジイミドなどのように多官能性カルボ
ジイミドは、耐久性がすぐれた鞘層を形成するので、本
発明において好適に用いられる。
【0039】鞘層用架橋剤として用いられるオキサゾリ
ン系化合物としては、オキサゾール−4−カルボン酸の
脱炭酸反応により得られるオキサゾールから誘導、生成
される化合物が好適に用いられ、例えば、2−オキサゾ
リン、4−メチル−2−オキサゾリン、2,2’−ビス
(2−オキサゾリン)、並びにスチレン、又はアクリル
系化合物などのポリマーにオキサゾリル基をグラフトし
て得られる多官能オキサゾリンポリマーが用いられる。
特に、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)などのよう
な多官能オキサゾリンは、耐久性がすぐれている鞘層を
形成することができるので、本発明に好ましく用いられ
る。
【0040】鞘層用架橋剤として用いられるイソシアネ
ート系化合物としては、脂肪族ジイソシアネート類、例
えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、及びリジンジ
イソシアネートなど;脂環式ジイソシアネート類、例え
ば、イソホロンジイソシアネート、及び水添トリレンジ
イソシアネートなど;芳香族ジイソシアネート、例え
ば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、及びキシレンジイソシアネートなど;イ
ソシアヌレート類、例えば、トリス(ヘキサメチレンイ
ソシアネート)イソシアヌレート、及びトリス(3−イ
ソシアネートメチルベンジル)イソシアヌレートなど;
前記イソシアネート化合物のイソシアネート基末端をフ
ェノール類、オキシム類、アルコール類、又はラクタム
類等のブロック化剤でブロックして得られるブロックイ
ソシアネート化合物類;並びに、前記化合物のイソシア
ネート基の一部に、例えばエチレングリコールなど親水
性単量体が付加された変性イソシアヌレート化合物類な
ど、を例示することができる。分散性、耐水性の改良及
び基布への接着性向上の観点から、特に、ブロックイソ
シアネート化合物、及びイソシアネート基の1個にエチ
レングリコールなど親水性単量体が付加された変性部分
三量化イソシアヌレート化合物を用いることが好まし
い。
【0041】鞘層用架橋剤として用いられるカップリン
グ剤としては、シラン系カップリング剤、チタン系カッ
プリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、アルミニ
ウム系カップリング剤、及びジルコアルミニウム系カッ
プリング剤から選ばれた少なくとも1種からなるものが
好ましく用いられる。シラン系カップリング剤として
は、アミノシラン類、例えば、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、及びN−フェニル−γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシランなど;エポキシシラン類、例え
ば、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
など;ビニルシラン類、例えば、ビニルトリエトキシシ
ラン、及びビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ンなど;メルカプトシラン類、例えば、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシランなど、が挙げられる。チタ
ン系カップリング剤としては、アルコキシ類、例えば、
テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチ
タン、及びテトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン
など;アシレート類、例えば、トリ−n−ブトキシチタ
ンステアレート、及びイソプロポキシチタントリステア
レートなどが挙げられる。ジルコニウム系カップリング
剤としては、例えば、テトラブチルジルコネート、テト
ラ(トリエタノールアミン)ジルコネート、及びテトラ
イソプロピルジルコネートなどが挙げられる。アルミニ
ウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコ
キシアルミニウムジイソプロピレートが挙げられる。ま
た、ジルコアルミニウム系カップリング剤としては、テ
トラプロピルジルコアルミネートが挙げられる。これら
の中で、耐水性、耐候性の観点から、特にγ−グリシド
キシプロピルメチルジエトキシシラン、及びγ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラ
ンを用いることが好ましい。
【0042】これら架橋剤化合物は単独で用いてもよい
し、また、2種以上を併用してもよい。架橋剤の添加量
は、鞘層の合計質量に対して0.5〜15固形分質量%
であることが好ましい。その添加量が0.5質量%未満
では、得られる樹脂被覆層の耐水性、耐候性が不十分に
なることがあり、またそれが15質量%を超えると、製
品の柔軟性が損なわれるという問題を生ずることがあ
る。
【0043】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(II)に難燃性を付与することを目的として鞘層の
み、又は芯鞘両層中に難燃性付与剤が添加されることが
好ましい。難燃性付与剤のうち非ハロゲン系難燃性付与
剤として、ポリ燐酸アンモニウム系化合物、ポリ燐酸エ
ステル系化合物及び(イソ)シアヌル酸誘導体化合物か
ら選ばれた少なくとも1種を使用することができる。ポ
リ燐酸アンモニウム系化合物としては、好ましくはオル
ソ燐酸アンモニウムと尿素との縮合生成物が用いられ
る。またポリ燐酸アンモニウムはこのまま用いてもよい
し、その粒子表面をメラミンにより被覆されたもの、或
はマイクロカプセル化されたものを用いてもよい。
【0044】前記(イソ)シアヌル酸誘導体化合物とし
ては、メラミン、硫酸メラミン、燐酸メラミン、ポリ燐
酸メラミン、メチロールメラミン、シアヌル酸トリメチ
ルエステル、シアヌル酸トリエチルエステル、アンメリ
ン、アンメリド、及び2,4,6−トリオキシシアニジ
ンなどのシアヌル酸誘導体を用いることができる。ま
た、イソアンメリン、イソメラミン、イソアンメリド、
トリメチルカルボジイミド、トリエチルカルボジイミ
ド、及びトリカルボイミドなどのイソシアヌル酸誘導体
を用いることができる。特に、メラミンのシアヌル酸と
の反応により得られるメラミンシアヌレートが本発明に
好適に用いることができる。
【0045】また、燐酸エステル系化合物としては、例
えばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェー
ト、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェー
ト)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェー
ト)、及びオクチルジフェニルホスフェートなどの燐酸
エステル類;及び高分子量化したポリホスフェートなど
の縮合燐酸エステル類から選ばれた1種以上が用いられ
る。
【0046】難燃性付与剤のうち、ハロゲン系難燃性付
与剤として、臭素を含む芳香族、脂環族及び脂肪族有機
化合物が好適に用いられる。臭素を含む有機系化合物と
しては、2,4,6、−トリブロモフェノール、テトラ
ブロモビスフェノールA、ビス(トリプロモフェノキ
シ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、
ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモビスフェノ
ールA−ビス(2,3−ジブロモフェニルエーテル)、
テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシ
エチルエーテル)、ポリ(ペンタブロモベンジル)アク
リレート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシ
アヌレート、ポリ−ジブロモフェニレンオキシド、トリ
ス(2,4,6、−トリブロモフェノキシ)トリアジ
ン、デカブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモベン
ゼンなどがある。特に、デカブロモジフェニルエーテ
ル、及びビス(ペンタブロモフェノキシ)エタンを用い
ることが好ましい。ハロゲン系難燃性付与剤を含む難燃
性鞘層の難燃性をさらに増進するために、難燃性鞘層中
に無機系難燃助剤が添加されてもよい。この無機系難燃
助剤としては、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウ
ム、及び水酸化マグネシウムから選ばれた少なくとも1
種が用いられる。
【0047】鞘層のみ、又は芯鞘両層に含まれる難燃性
付与剤の配合量は鞘層の、又は芯鞘両層の合計質量の1
〜10質量%であることが好ましく1〜5質量%である
ことがさらに好ましい。この配合量が1質量%未満では
難燃性付与効果が不十分になることがありまた、それが
10質量%をこえると、得られる鞘層の機械的強度及び
製品の柔軟性などが不十分になることがある。
【0048】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(II)は、前記芯/鞘型複層糸条を、編製又は織製し
て得られた粗目編織物及びその複合物のいずれであって
もよいが、その目付は、30〜700g/m2 であるこ
とが好ましく、複層糸条間に形成されている透孔の合計
面積が、メッシュシート(II)の面積の0.5以下であ
り、好ましくは0.45〜0.20である。この透孔面
積率とは、前記定義に同じである。この透孔面積率が
0.5を超えるとインキ塗布面積の減少と、糸条間隙空
孔を透過する光が増加することにより画像の鮮明さが低
くなるという不都合を生ずる。
【0049】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(II)において、その複層糸条の鞘層は無彩色であっ
てもよく、或は有彩色であってもよいが、マンセル明度
は8.0以上であり、好ましくは8.5〜9.0であ
る。鞘層のマンセル明度が8.0未満の場合、メッシュ
シート(II)にプリントされる画像の色相によっては、
その画像が不鮮明になることがあるため、プリント画像
の色相の調整が煩雑になる。
【0050】複層糸条メッシュシート(II)の複層糸条
の芯層のマンセル明度は7.5以下であることが好まし
く、更に好ましいマンセル明度は4.0〜7.5であ
る。そのマンセル明度が7.5を超えると複層糸条の遮
光性が不十分になり、表面側の画像が裏面に透けて見え
ることがあり、このため両面に鮮明な画像を描画するこ
とができなくことがある。しかし、芯層は8.0以上の
マンセル明度を有していてもよい。この場合はメッシュ
シートにより囲われた内側空間の照度を高くするという
利点がある。
【0051】複層糸条メッシュシート(II)の複層糸条
の芯層を構成する重合体繊維及び鞘層を構成する合成樹
脂が着色されていてもよい。この着色によって、芯層及
び鞘層の各々のマンセル明度を所望値に調整することが
できる。
【0052】複層糸条メッシュシート(II)の複層糸条
の芯層及び鞘層の各々には、必要に応じて、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、無機充填剤、顔料、滑剤などの1種以
上を適宜添加してもよい。
【0053】本発明のプリント用複層糸条メッシュシー
ト(II)の、複層糸条の断面形状における偏平化の程度
は、複層糸条の断面形状における、複層糸条メッシュシ
ートの表面に平行な方向の長さ(長径)L1 と、複層糸
条メッシュシート表面に直角をなす方向の長さ(短径)
2 との比L1 :L2 (以下、これを断面偏平比と記
す)により表され、本発明の複層糸条においては、断面
偏平比L1 :L2 が、1.3:1〜5:1の範囲にある
ことが好ましく、1.5:1〜2.5:1であることが
より好ましく、例えば2:1であることが、更に好まし
い。この断面形状において、断面偏平比L1 :L2
1.3:1のときは、複層糸条が形成する印刷面の曲率
が大きく、このため複層糸条に固着するインクドットの
真円度が低くなり、従って画像の鮮明性が低下すること
がある。またL1 :L 2 >5:1になると、複層糸条の
偏平度が適度に高いため、従ってメッシュシートの強度
が低下する傾向があり柔軟性も低下することがある。
【0054】複層糸条を偏平化するには、複層糸条メッ
シュシートに押圧処理を施せばよい。前記押圧処理は、
エンボス板プレス機又は(エンボス)プレスロールを用
いて行うことができる。押圧処理とともに複層糸条メッ
シュシートに加熱を施してもよい。この加熱のために、
プレス機又はプレスロールの前に加熱装置を配置しても
よく、或いはプレス板、又はプレスロールに加熱装置を
組み込んでもよい。このとき、加熱温度及びプレス圧力
は、糸条を構成する物質の種類及び所望の偏平化程度な
どによって異なるが、プレスロールを用いる場合、一般
に20〜150℃、好ましくは50〜130℃の温度
と、0.1〜50kPa ・m、好ましくは1.0〜20kP
a ・mの範囲内の圧力を用いることが好ましい。勿論、
加熱を伴わない常温押圧もしばしば実用されている。
【0055】
【実施例】本発明を下記実施例により更に具体的に説明
する。製品の性能評価に用いられた測定方法は下記の通
りである。印刷適性 油性インクジェットプリンター(ぺんてる(株)製Dy
najetII)、又は水性インクジェットプリンター
(ローランド・ディ・ジー(株)製FJ−50)を用い
たインクジェット画像、或はスクリーンインキ(セリコ
ールPPE帝国インキ製造(株)製)を用いる225メ
ッシュのスクリーンにより描画したスクリーン印刷画像
の描画面に、セロハンテープを強く擦り付けて貼着し、
これを剥離したときのインキの剥離量を目視判断して印
刷適性を評価した。油性インクジェットプリンター(ぺ
んてる(株)製DynajetII)、又は水性インクジ
ェットプリンター(ローランド・ディ・ジー(株)製F
J−50)を用いたインクジェット画像、或はスクリー
ンインキ(セリコールPPE帝国インキ製造(株)製)
を用いる225メッシュのスクリーンにより描画したス
クリーン印刷画像の鮮明性を目視により評価した。
【0056】実施例1 複層ポリオレフィンモノフィラメントからなるプリント
用複層糸条メッシュシートを作製した。複層ポリオレフ
ィンモノフィラメントは下記の方法で作製した。芯層に
は、ポリプロピレン(MFR=3.4g/10分、密度
=0.90g/cm3 )に、光安定剤としてビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケー
ト0.1質量%、及びカーボンブラック顔料1.0質量
%を配合して調製された樹脂組成物を用いた。鞘層には
エチレン−プロピレン共重合体(MFR=16.5g/
分、密度=0.90g/cm3 )に、光安定剤としてビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セ
バケート0.1質量%、及び二酸化チタン顔料3.0質
量%を配合して得られた樹脂組成物を用いた。複層ポリ
オレフィンモノフィラメントは、押出機に連結された2
層の吐出孔が同心円状に設けられたモノフィラメント成
形ダイスから芯層のポリプロピレン及び鞘層のポリオレ
フィン組成物を押出し、延伸温度98℃、延伸倍率9.
5倍で延伸し、処理温度140℃でアニーリングを施し
複層ポリオレフィンモノフィラメントを形成した。得ら
れた複層ポリオレフィンモノフィラメントの芯層及び鞘
層の繊度は、それぞれ356dtex(320d)及び15
6dtex(140d)であり、総繊度が511dtex(46
0d)であった。そしてグレーに着色された芯層の融点
は150℃であり、そのマンセル明度は4.0であっ
た。また鞘層の融点は125℃であり、そのマンセル明
度は8.0であった。こうして得られた複層ポリオレフ
ィンモノフィラメントを用いて、経:26本/インチ、
緯:26本/インチの粗目織物を織成し、135℃、1
0hPa ・mで加熱加圧して経・緯糸交点で鞘層を溶融接
着させて芯層を鞘層で被覆したプリント用複層糸条メッ
シュシートを作成した。このメッシュシートの複層糸条
の断面偏平比L1 :L2 は経糸において約1.5:1、
緯糸において約1.4:1であり、鞘層の質量が32g
/m2 であった。得られた本発明のプリント用複層モノ
フィラメント糸条メッシュシートの透孔面積率は0.3
0であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易で
あり、環境への悪影響も無いという利点を有するもので
あった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成
及び試験結果を表1に示す。また、前記メッシュシート
に対するカレンダー処理において、押圧力を5.0hPa
・mに変更したところ、モノフィラメント糸条の断面に
おける偏平比L1 :L2 は経糸において約1.3:1で
あり、緯糸において、約1.3:1であった。また、メ
ッシュシートの透孔面積率は0.40であった。その試
験結果において、印刷適性及び画像鮮明性は、前記実施
例1に比し、やゝ劣るが、実用上良好なものであった。
【0057】実施例2 複層ポリオレフィンモノフィラメントからなるプリント
用複層糸条メッシュシートを作製した。複層ポリオレフ
ィンモノフィラメントは下記の方法で作製した。芯層に
は、ポリプロピレン(MFR=3.4g/10分、密度
=0.90g/cm3 )に、光安定剤としてビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケー
ト0.1質量%、デカブロモジフェニルオキサイド5.
0質量%、及びカーボンブラック顔料1.0質量%を配
合して調製された樹脂組成物を用いた。鞘層にはエチレ
ン−プロピレン共重合体(MFR=16.5g/分、密
度=0.90g/cm3 )に、光安定剤としてビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケー
ト0.1質量%、及び二酸化チタン顔料3.0質量%を
配合して得られた樹脂組成物を用いた。複層ポリオレフ
ィンモノフィラメントは、押出機に連結された2層の吐
出孔が同心円状に設けられたモノフィラメント成形ダイ
スから芯層用ポリプロピレン組成物及び鞘層用ポリオレ
フィン組成物を押出し、延伸温度98℃、延伸倍率9.
5倍で延伸し、処理温度140℃でアニーリングを施し
複層ポリオレフィンモノフィラメントを形成した。得ら
れた複合ポリオレフィンモノフィラメントの芯層及び鞘
層の繊度は、それぞれ356dtex(320d)及び15
6dtex(140d)であり、総繊度が511dtex(46
0d)であった。そして芯層の融点は150℃、鞘層の
融点は125℃であり、複層ポリオレフィンモノフィラ
メントは難燃性を有するものであった。こうして得られ
た複層ポリオレフィンモノフィラメントを用いて、経:
26本/インチ、緯:26本/インチの粗目織物を織成
し、135℃で加熱加圧して経・緯糸交点で鞘層を溶融
接着させて芯層を鞘層で被覆したプリント用複層糸条メ
ッシュシートを作成した。このときの芯層のマンセル明
度は4.0であり、グレーに着色された芯層の全面上に
形成されている鞘層のマンセル明度は8.0であった。
このメッシュシート糸条の断面偏平比L1 :L2 は経糸
において約1.5:1、緯糸において約1.4:1であ
り、鞘層の質量が32g/m2 であった。得られた本発
明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は
0.30であり、JIS L−1091の45度防炎試
験にて防炎区分3に合格するものであった。このプリン
ト用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1
に示す。
【0058】実施例3 複層ポリエステルモノフィラメントからなるプリント用
複合メッシュシートを作製した。複層ポリエステルモノ
フィラメントは以下の方法で作製した。芯層には、ポリ
エステル(溶融温度254℃)に、光安定剤としてビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セ
バケート0.1質量%、及びカーボンブラック顔料1.
0質量%を配合して用いた。鞘層にはポリエステル(溶
融温度110℃)に、光安定剤としてビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート
0.1質量%、及び二酸化チタン顔料3.0質量%を配
合して用いた。複層ポリエステルモノフィラメントは、
押出機に連結された2層の吐出孔が同心円状に設けられ
たモノフィラメント成形ダイスから芯層のポリエステル
及び鞘層のポリエステル組成物を押出し、引き続き熱延
伸して複層ポリエステルモノフィラメントを形成した。
得られた複層ポリエステルモノフィラメントの繊度は、
芯層/鞘層が389dtex(350d)/167dtex(1
50d)で、総繊度が556dtex(500d)であっ
た。そしてグレーに着色された芯層の融点は254℃で
あり、そのマンセル明度は4.0であった。また鞘層の
融点は110℃であり、そのマンセル明度は8.0であ
った。こうして得られた複層ポリエステルモノフィラメ
ントで、経26本/インチ、緯26本/インチの粗目編
織物を織成し、120℃、10hPa ・mで加熱加圧して
経・緯糸交点で鞘層を溶融接着させて芯層を鞘層で被覆
したプリント用複層糸条メッシュシートを作成した。こ
のメッシュシートの複層糸条の断面偏平比L1:L2
経糸において約1.5:1、緯糸において約1.4:1
であり、鞘層の質量が35g/m2 であった。得られた
本発明のプリント用複層モノフィラメント糸条メッシュ
シートの透孔面積率は0.30であり、ハロゲン元素を
含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無
いという利点を有するものであった。このプリント用複
層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示
す。
【0059】実施例4 複層熱可塑性樹脂モノフィラメントからなるプリント用
複合メッシュシートを作製した。複層熱可塑性樹脂モノ
フィラメントは以下の方法で作製した。芯層には、ポリ
エステル(溶融温度254℃)に、光安定剤としてビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セ
バケート0.1質量%、及びカーボンブラック顔料1.
0質量%を配合して用いた。鞘層にはエチレン−プロピ
レン共重合体(溶融温度125℃)に、光安定剤として
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ン)セバケート0.1質量%、及び二酸化チタン顔料
3.0質量%を配合して用いた。複層熱可塑性樹脂モノ
フィラメントは、押出機に連結された2層の吐出孔が同
心円状に設けられたモノフィラメント成形ダイスから芯
層のポリエステル及び鞘層のポリオレフィン組成物を押
出し、引き続き熱延伸して複層熱可塑性樹脂モノフィラ
メントを形成した。得られた複層熱可塑性樹脂モノフィ
ラメントの繊度は、芯層/鞘層が389dtex(350
d)/167dtex(150d)で、総繊度が556dtex
(500d)であった。そしてグレーに着色された芯層
の融点は254℃であり、そのマンセル明度は4.0で
あった。また鞘層の融点は125℃であり、そのマンセ
ル明度は8.0であった。こうして得られた複層ポリエ
ステルモノフィラメントで、経26本/インチ、緯26
本/インチの粗目編織物を織成し、135℃、10hPa
・mで加熱加圧して経・緯糸交点で鞘層を溶融接着させ
て芯層を鞘層で被覆したプリント用複層糸条メッシュシ
ートを作成した。このメッシュシートの複層糸条の断面
偏平比L1:L2 は経糸において約1.5:1、緯糸に
おいて約1.4:1であり、鞘層の質量が35g/m2
であった。得られた本発明のプリント用複層モノフィラ
メント糸条メッシュシートの透孔面積率は0.30であ
り、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、
環境への悪影響も無いという利点を有するものであっ
た。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び
試験結果を表1に示す。
【0060】比較例1 実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、鞘層の樹脂組成物中
の二酸化チタン顔料に代えてカーボンブラック顔料を
1.0質量%添加した。得られたメッシュシートの芯層
のマンセル明度は4.0であり、グレーに着色されてい
た。また鞘層のマンセル明度は4.0であった。このメ
ッシュシート糸条の断面偏平比L1 :L2 は経糸におい
て約1.5:1、緯糸において約1.4:1であり、鞘
層の質量が32g/m2 であり、透孔面積率は0.30
であった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組
成及び試験結果を表2に示す。
【0061】比較例2 実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、鞘層の樹脂組成物中
の二酸化チタン顔料を添加しなかった。得られたメッシ
ュシートの芯層のマンセル明度は4.0であり、グレー
に着色された芯層の全面上に鞘層が形成されており、こ
の鞘層のマンセル明度は7.0であった。このメッシュ
シート糸条の断面偏平比L1 :L2 は経糸において約
1.5:1、緯糸において約1.4:1であり、鞘層の
質量が32g/m2 であり、透孔面積率は0.30であ
った。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及
び試験結果を表2に示す。
【0062】比較例3 実施例1と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、得られた複層ポリオ
レフィンモノフィラメントを用いて、経:26本/イン
チ、緯:26本/インチの粗目織物を織成した後の加熱
加圧処理を省いた。得られたメッシュシートの経糸と緯
糸の交差点は接着されていなかった。この芯層のマンセ
ル明度は4.0に相当し、グレーに着色された芯層の全
面上に鞘層が形成されており、この鞘層のマンセル明度
は8.0であった。このメッシュシート糸条の断面偏平
比L1 :L2 は経糸において約1:1、緯糸において約
1:1であり、被覆層(鞘層)質量が32g/m2 であ
り、透孔面積率は0.30であった。このプリント用複
層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表1に示
す。
【0063】
【表1】
【0064】表1から明らかなように、本発明に係る実
施例1〜4のプリント用複層モノフィラメント糸条メッ
シュシート(I)は、良好な印刷適性及び画像の鮮明性
を示した。しかし、比較例1及び2の、マンセル明度
8.0未満の鞘層を有するメッシュシート及び比較例3
の、芯・鞘両層が、その交差部において熱接着していな
いメッシュシートにおいては、印刷適性は良好であった
が画像の鮮明性は不良であった。
【0065】実施例5 オレフィン系樹脂及びウレタン系樹脂の混合物水性エマ
ルジョンを用いて、下記組成の鞘層形成用樹脂エマルジ
ョンを調製した。 (樹脂被覆層用エマルジョン組成) エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50質量%) 50質量部 (住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752) ウレタン系樹脂(固形分:30質量%) 50質量部 (旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386) 白色顔料(二酸化チタン) 20質量部 紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部 繊度2222.2dtex(2000デニール)/256フ
ィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマルチ
フィラメント糸条を、連続的に上記鞘層用樹脂エマルジ
ョン中に浸漬し、マングルでピックアップ178質量%
に絞り、100℃で乾燥してポリエステル芯層上に鞘層
を形成して、芯/鞘型複層糸条を製造した。芯層のマン
セル明度は8.5であり、溶融温度は216℃であっ
た。また鞘層のマンセル明度は8.5であり、その溶融
温度は110℃であった。上記複層糸条を経緯糸として
使用して、経密度13本/25.4mm、緯密度13本/
25.4mmのメッシュシート(粗目織物)を製織した。
上記メッシュシートを、140℃で熱処理し、上記メッ
シュシートが40℃以上の温度を保有している間に、1
対の加圧ロールを有するカレンダーで10 kPa・mの圧
力で押圧した。得られたプリント用複層糸条メッシュシ
ートの糸条断面における偏平比L1 :L2 は、経糸にお
いて約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、
鞘層の付着質量が200g/m2 であり、得られた本発
明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率は
0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が
容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有する
ものであった。このプリント用複層糸条メッシュシート
の組成及び試験結果を表2に示す。
【0066】実施例6 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、鞘層を形成するため
に下記組成の熱可塑性エラストマーエマルジョンを調製
し、使用した。 (鞘層用エマルジョン組成) 熱可塑性エラストマーエマルジョン(固形物:40質量%) 100質量部 (三井化学(株)製、商標;ケミパールA−100) 白色顔料(二酸化チタン) 20質量部 紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 0.4) 0.5質量部 得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条
の断面における偏平比L1 :L2 は経糸において約2.
5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着
質量が200g/m2 であり、鞘層のマンセル明度は
8.5であり、その溶融温度は110℃であった。得ら
れた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔
面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼
却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利
点を有するものであった。このプリント用複層糸条メッ
シュシートの組成及び試験結果を表2に示す。
【0067】実施例7 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、鞘層形成のために下
記組成のスチレン−ブタジエン系ラテックスを調製して
用いた。 (鞘層用ラテックス) スチレン−ブタジエン系ラテックス(固形分:50質量%) 100質量部 (日本ゼオン(株)製、商標;ニッポールLX435) 白色顔料(二酸化チタン) 20質量部 紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部 得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条
の偏平比L1 :L2 は経糸において約2.5:1、緯糸
において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200
g/m2 であり、そのマンセル明度は8.5であり、そ
の溶融温度は120℃であった。このとき、得られた本
発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面積率
は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄
が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有す
るものであった。このプリント用複層糸条メッシュシー
トの組成及び試験結果を表2に示す。
【0068】実施例8 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、鞘層形成のために下
記組成のポリ塩化ビニル系樹脂液を用いた。 (鞘層用樹脂液) ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部 DOP 65質量部 三酸化アンチモン 15質量部 エポキシ化大豆油 2.0質量部 Ba−Zn系安定剤 1.5質量部 紫外線吸収剤 0.3質量部 二酸化チタン 100質量部 製織されたメッシュシートを180℃で熱処理し、上記
メッシュシートが40℃以上の温度を保有している間
に、1対の加圧ロールを有するカレンダーで10kPa・
mの圧力で押圧した。得られたプリント用複層糸条メッ
シュシートの複層糸条断面の偏平比L1 :L2 は、経糸
において約2.5:1、緯糸において約2.3:1であ
り、鞘層の付着質量が300g/m2 であり、そのマン
セル明度は9.0であり、その溶融温度は160℃であ
った。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシ
ートの透孔面積率は0.20であり、JIS L−10
91の45度防炎試験にて防炎区分3に合格するもので
あった。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成
及び試験結果を表2に示す。
【0069】実施例9 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、芯層形成用糸条とし
て、予めマンセル明度5.5の、グレー色に着色され
た、繊度2222.2dtex(2000デニール)/25
6フィラメント、撚り数100t/mの原着色ポリエス
テルマルチフィラメント糸条を用いたこの芯層用マルチ
フィラメントの溶融温度は216℃であった。得られた
芯/鞘型複層糸条を経及び緯糸として用いて、経・緯密
度13本/25.4mmのメッシュシートを製織した。得
られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の
断面の偏平比L1 :L2 は経糸において約2.5:1、
緯糸において約2.0:1であり、鞘層の付着質量が2
00g/m2 であり、そのマンセル明度は8.5であっ
た。このとき、得られた本発明のプリント用複層糸条メ
ッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロゲン
元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影
響も無いという利点を有するものであった。このプリン
ト用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表2
に示す。
【0070】実施例10 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを製作し、試験を行った。但し、芯層形成用糸条とし
て、繊度2222.2dtex(2000デニール)/25
6フィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマ
ルチフィラメント糸条、分散アセテート染料を用いて高
温染色法により予めマンセル明度4.5のグレー色に染
色した。この芯層用糸条の溶融温度は216℃であっ
た。この着色糸条を実施例5と同様の鞘層形成工程に供
した。また得られた芯/鞘型複層糸条を経緯糸として用
いて、経・緯密度13本/25.4mmのメッシュシート
を製織した。得られたプリント用複層糸条メッシュシー
トの複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は経糸において
約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層
の付着質量が200g/m2 であり、そのマンセル明度
は8.5であった。得られた本発明のプリント用複層糸
条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、ハロ
ゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への
悪影響も無いという利点を有するものであった。このプ
リント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を
表2に示す。
【0071】実施例11 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、芯層形成用糸条とし
て、繊度2222.2dtex(2000デニール)/25
6フィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマ
ルチフィラメント糸条を用いた。この糸条の溶融温度は
216℃であった。別に芯層用糸条の下染め用着色液と
して下記組成の下染め液を調製した。 (下染め液) アクリル系樹脂(固形分:45質量%) 2質量部 (ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製、商標;プライマルHA−8) 顔料(大日精化工業(株)製、商標;EP510ブラック) 0.05質量部 希釈水 98質量部 前記下染め液中に、連続的に前記芯層用糸条を通し、ピ
ックアップ率50%にてマングルで絞った後100℃で
乾燥し、更に140℃で熱処理して、グレーに着色され
た芯層用糸条を得た。この着色芯層用糸条のマンセル明
度は、(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測
定したところ4.5であった。上記着色芯層用糸条に実
施例5と同様の鞘層形成処理を施して複層糸条を作製
し、これを経緯糸に用いて、実施例5と同一の組織を有
するメッシュシートに製織した。得られたプリント用複
層糸条メッシュシートの複層糸条の断面における偏平比
1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸におい
て約2.0:1であり、鞘層の付着質量が200g/m
2 であり、そのマンセル明度は8.5であった。得られ
た本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの透孔面
積率は0.24であり、ハロゲン元素を含まず、焼却、
廃棄が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を
有するものであった。このプリント用複層糸条メッシュ
シートの組成及び試験結果を表2に示す。
【0072】実施例12 実施例8と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、芯層形成のために、
下記組成の樹脂被覆中間層及び樹脂被覆最外層形成用ポ
リ塩化ビニル系樹脂液を用いた。 (樹脂被覆中間層用樹脂液) ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部 DOP 65質量部 三酸化アンチモン 15質量部 エポキシ化大豆油 2.0質量部 Ba−Zn系安定剤 1.5質量部 紫外線吸収剤 0.3質量部 カーボンブラック 0.5質量部 (樹脂被覆最外層用樹脂液) ポリ塩化ビニル樹脂 100質量部 DOP 65質量部 三酸化アンチモン 15質量部 エポキシ化大豆油 2.0質量部 Ba−Zn系安定剤 1.5質量部 紫外線吸収剤 0.3質量部 二酸化チタン 100質量部 前記樹脂被覆中間層用樹脂液中に、芯層形成用糸条を浸
漬し、マングルで絞った後180℃で熱処理した後、得
られた前記中間層被覆糸条を、前記樹脂被覆最外層樹脂
液に浸漬し、マングルで絞った後180℃で熱処理して
鞘層を形成し、芯/鞘型複層糸条を作製した。この複合
糸条の鞘層の最外層の溶融温度は160℃であった。こ
の複層糸条を経緯糸として用いてメッシュシートを製織
した。このメッシュシートを加熱し、メッシュシートが
40℃以上の温度を保有している間に、1対の加圧ロー
ルを有するカレンダーで10 kPa・mの圧力で押圧し
た。得られたプリント用複層糸条メッシュシートの複層
糸条の断面の偏平比L1 :L 2 は、経糸において約2.
5:1、緯糸において約2.3:1であり、樹脂被覆中
間層の付着質量が60g/m2 であり、そのマンセル明
度は2.0であり、樹脂被覆最外層の付着質量が240
g/m2 であり、そのマンセル明度は9.0であった。
得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの
透孔面積率は0.20であり、JIS L−1091の
45度防炎試験にて防炎区分3に合格するものであっ
た。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び
試験結果を表2に示す。
【0073】実施例13 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、芯層形成用糸条とし
て、繊度1111.1dtex(1000デニール)/12
8フィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマ
ルチフィラメント糸条の引揃え双糸を用い、これに、実
施例5と同様にして鞘層を形成した。得られた複層糸条
の芯層及び鞘層の溶融温度はそれぞれ216℃及び13
5℃であった。この複層糸条を、経緯糸として、下記組
織の粗目織物に製織した。 この(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定
したところ芯層のマンセル明度は8.5であり、鞘層の
マンセル明度は8.5であった。得られたプリント用複
層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1
2 は、経糸において約2.7:1、緯糸において約
2.4:1であり、鞘層の付着質量が200g/m2
あり、その透孔面積率は0.20であった。この複層糸
条メッシュシートはハロゲン元素を含まず、焼却、廃棄
が容易であり、環境への悪影響も無いという利点を有す
るものであった。このプリント用複層糸条メッシュシー
トの組成及び試験結果を表2に示す。
【0074】実施例14 繊度2222.2dtex(2000d)/256フィラメ
ント、撚り数100t/mの芯層用ポリエステルマルチ
フィラメント糸条を下記組成の下 の液を用いて着色し
た。 (下染め液) アクリル系樹脂(固形分:45質量%) 2質量部 (ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製、商標;プライマルHA−8) 顔料(大日精化工業(株)製、商標;EP510ブラック) 0.05質量部 希釈水 98質量部 前記下染め液中に、前記芯層用糸条を通し、ピックアッ
プ率50%にてマングルで絞った後100℃で乾燥し、
更に140℃で熱処理して、着色複層糸条を得た。この
着色芯層用糸条のマンセル明度は、(財)日本色彩研究
所製マンセル色標を用いて測定したところ4.5であっ
た。次に、難燃性鞘層を形成するために、オレフィン系
樹脂及びウレタン系樹脂の混合物の水性エマルジョンを
用いて、下記組成の難燃樹脂被覆層用エマルジョンを調
製した。 (難燃樹脂被覆層用エマルジョン組成) エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50質量%) 50質量部 (住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752) ウレタン系樹脂(固形分:30質量%) 50質量部 (旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386) メラミンシアヌレート 60質量部 白色顔料(二酸化チタン) 60質量部 トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド 4.0質量部 紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部 前記難燃樹脂被覆層用エマルジョン中に、前記着色芯層
用糸条を通し、マングルで絞った後100℃で乾燥して
芯/鞘型複層糸条を作製した。この複層糸条の芯層及び
鞘層の溶融温度はそれぞれ216℃及び135℃であっ
た。この複層糸条を経緯糸として、下記組織のメッシュ
シート: を製織した。これを140℃で熱処理し、上記メッシュ
シートが40℃以上の温度を保有している間に、1対の
加圧ロールを有するカレンダーで10 kPa・mの圧力で
押圧した。得られたプリント用複層糸条メッシュシート
の複層糸条の断面の偏平比L1 :L2 は、経糸において
約2.5:1、緯糸において約2.0:1であり、鞘層
の付着質量が200g/m2 でありこのメッシュシート
の透孔面積率は0.24であり、ハロゲン元素を含ま
ず、JIS L−1091の45度防炎試験にて防炎区
分3に合格するものであり、焼却、廃棄が容易であり、
環境への悪影響も無いという利点を有するものであっ
た。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び
試験結果を表2に示す。
【0075】実施例15 実施例14と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシ
ートを作製し、試験を行った。但し、難燃性を有する鞘
層を形成するために、オレフィン系樹脂及びウレタン系
樹脂の混合物の水性エマルジョンを用いて、下記組成の
難燃樹脂被覆層用エマルジョンを調製した。 (難燃樹脂被覆層用エマルジョン組成) エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(固形分:50質量%) 50質量部 (住友化学工業(株)製、商標;スミカフレックス752) ウレタン系樹脂(固形分:30質量%) 50質量部 (旭電化(株)製、商標;アデカボンタイターHUX−386) デカブロモジフェニルエーテル 40質量部 三酸化アンチモン 20質量部 白色顔料(二酸化チタン) 60質量部 2,2’−ビス(2−オキサゾリン) 4.0質量部 紫外線吸収剤(共同薬品(株)製、商標;Viosorb 04) 0.5質量部 得られた複層糸条の芯層及び鞘層の溶融温度はそれぞれ
216℃及び140℃であった。得られたプリント用複
層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1
2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約
2.0:1であり、難燃性鞘層の付着重量が280g/
2 であった。また得られた本発明のプリント用複層糸
条メッシュシートの透孔面積率は0.24であり、JI
S L−1091の45度防炎試験にて防炎区分3に合
格するものであった。このプリント用複層糸条メッシュ
シートの組成及び試験結果を表2に示す。
【0076】実施例16 実施例8と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを製作し、試験を行った。但し、芯層用糸条に、その
製糸時に、樹脂組成物に燐酸エステル系難燃付与剤を
0.2質量%を添加した。繊度2222.2dtex(20
00デニール)/256フィラメント、撚り数100t
/mの難燃ポリエステルマルチフィラメント糸条に実施
例8と同様にして鞘層を形成した。得られた複層糸条の
芯層及び鞘層の溶融温度はそれぞれ210℃及び160
℃であった。得られた複層糸条を経緯糸に使用している
下記組織の粗目織物を用いた。 (財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定した
ところ芯層のマンセル明度は8.5であり、鞘層のマン
セル明度は8.5であった。得られたプリント用複層糸
条メッシュシートは粗目織物の複層糸条の断面の偏平比
1 :L2 は、経糸において約2.5:1、緯糸におい
て約2.3:1であり、鞘層の付着質量が300g/m
2 であった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッ
シュシートの透孔面積率は0.24であり、JIS L
−1091の45度防炎試験にて防炎区分3に合格する
ものであった。このプリント用複層糸条メッシュシート
の組成及び試験結果を表2に示す。
【0077】実施例17 実施例8と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを製作し、試験を行った。但し、芯層用糸条として、
繊度2222.2dtex(2000デニール)/256フ
ィラメント、撚り数100t/mのポリエステルマルチ
フィラメント糸条を用いた。この芯層用糸条に予め、難
燃前処理を施した後に鞘層を形成させた。この芯層用糸
条の難燃前処理のために下記組成の難燃前処理液を調製
した。 (難燃前処理液) 難燃処理剤(固形分:50質量%) 100質量部 (丸菱油化工業(株)製、商標;ノンネンK−8) 希釈水 50質量部 前記難燃前処理液中に、前記芯層用糸条を通し、ピック
アップ率50%にてマングルで絞った後100℃で乾燥
し、さらにその上に、実施例8と同様にして鞘層を形成
して複層糸条を作製した。得られた複層糸条の芯層及び
鞘層の溶融温度はそれぞれ216℃及び160℃であっ
た。この複層糸条を経緯糸として、下記組織: のメッシュシートを製織した。このメッシュシートを1
80℃で熱処理して難燃性を有するメッシュシートを得
た。(財)日本色彩研究所製マンセル色標を用いて測定
したところ芯層のマンセル明度は8.5であり、鞘層の
マンセル明度は9.0であった。得られたプリント用複
層糸条メッシュシートの複層糸条の断面の偏平比L1
2 は、経糸において約2.5:1、緯糸において約
2.3:1であり、鞘層の付着質量が300g/m2
あった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュ
シートの透孔面積率は0.20であり、JIS L−1
091の45度防炎試験にて防炎区分3に合格するもの
であり、このプリント用複層糸条メッシュシートの組成
及び試験結果を表2に示す。
【0078】実施例18 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し芯層用糸条として、マ
ンセル明度4.5のグレー色に着色された原着複層ポリ
オレフィンモノフィラメントを用いた。この原着複層ポ
リオレフィンフィラメントは以下の方法で作製した。ポ
リプロピレン(MFR=3.4g/10分、密度=0.
90g/cm3)に、光安定剤としてビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート0.1質
量%、及びカーボンブラック顔料1.0質量%を配合し
て内層形成用樹脂組成物を調製し、別にエチレン−プロ
ピレン共重合体(MFR=16.5g/分、密度=0.
90g/cm3)に、光安定剤としてビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート0.1質
量%、及びカーボンブラック顔料1.0質量%を配合し
て外層用樹脂組成物を調製し、ほぼ同色になるように配
合された内層用及び外層用樹脂組成物を、押出機に連結
された2層の吐出孔が同心円状に設けられたモノフィラ
メント成形ダイスから押出し、延伸温度98℃、延伸倍
率9.5倍で延伸し、処理温度140℃でアニーリング
を施し芯層用複層ポリオレフィンモノフィラメントを形
成した。この時の内層の融点は150℃、外層の融点は
125℃であった。得られた芯層用複層ポリオレフィン
モノフィラメントの繊度は、内層及び外層においてそれ
ぞれ356dtex(320d)及び156dtex(140
d)であり、総繊度が511dtex(460d)であり、
そのマンセル明度は4.5であった。この芯層用モノフ
ィラメントを、実施例5と同様の鞘層形成工程に供し
た。鞘層の溶融温度は110℃であった。得られた複層
糸条を用い、経:26本/インチ、緯:26本/インチ
の粗目織物を織成し、135℃で加熱加圧して経・緯糸
交点の鞘層及び芯層中の外層を溶融させて接合し粗目織
物を作成した。得られたプリント用複層糸条メッシュシ
ートの複層糸条の断面偏平比L1 :L2 は経糸において
約1.5:1であり、緯糸において約1.4:1であ
り、鞘層の付着質量が120g/m2 であり、マンセル
明度は8.5であり、得られた本発明のプリント用複層
糸条メッシュシートの透孔面積率は0.30であり、ハ
ロゲン元素を含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境へ
の悪影響も無いという利点を有するものであった。この
プリント用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果
を表2に示す。
【0079】実施例19 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し芯層用糸条として、内
層のマンセル明度4.5、外層のマンセル明度が8.0
に調製された原着複層ポリオレフィンモノフィラメント
を用いた。この原着複層ポリオレフィンフィラメントを
以下の方法で作製した。ポリプロピレン(MFR=3.
4g/10分、密度=0.90g/cm3)に、光安定剤と
してビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジン)セバケート0.1質量%、及びカーボンブラック
顔料1.0質量%を配合して内層用組織物を調製し、別
に、エチレン−プロピレン共重合体(MFR=16.5
g/分、密度=0.90g/cm3)に、光安定剤としてビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)
セバケート0.1質量%、及び二酸化チタン顔料3.0
質量%を配合して外層用組成物を調製した。上記内外層
用組成物を押出機に連結された2層の吐出孔が同心円状
に設けられたモノフィラメント成形ダイスから押出し、
延伸温度98℃、延伸倍率9.5倍で延伸し、処理温度
140℃でアニーリングを施して芯層用複層ポリオレフ
ィンモノフィラメントを作製した。この時の内層の融点
は150℃、外層の融点は125℃であった。得られた
芯層用複層ポリオレフィンモノフィラメントの繊度は、
内層及び外層においてそれぞれ356dtex(320d)
及び156dtex(140d)であり、総繊度が511dt
ex(460d)であった。また、この芯層用モノフィラ
メントのマンセル明度は8.0であった。こうして得ら
れた複層ポリオレフィンモノフィラメントに、実施例5
と同様の鞘層形成処理を施して、複層糸条を作製した。
鞘層の溶融温度は110℃であり、そのマンセル明度は
8.5であった。この複層糸条を用い、経:26本/イ
ンチ、緯:26本/インチの粗目織物を織成し、135
℃で加熱加圧して経・緯糸交点の鞘層及び外層を溶融さ
せて接合し粗目織物を作成した。得られたプリント用複
層糸条メッシュシートの複層糸状の断面偏平比L1 :L
2 は経糸において約1.5:1であり、緯糸において約
1.4:1であり、鞘層の付着質量が120g/m2
あった。得られた本発明のプリント用複層糸条メッシュ
シートの透孔面積率は0.30であり、ハロゲン元素を
含まず、焼却、廃棄が容易であり、環境への悪影響も無
いという利点を有するものであった。このプリント用複
層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表2に示
す。
【0080】比較例4 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、鞘層形成用エマルジ
ョンの二酸化チタン(白色顔料)20質量部の代りにカ
ーボンブラック顔料1.0質量部を用いた。得られた鞘
層のマンセル明度は5.5であった。得られたプリント
用複層糸条メッシュシートの組成及び試験結果を表2に
示す。
【0081】比較例5 実施例5と同様にしてプリント用複層糸条メッシュシー
トを作製し、試験を行った。但し、芯層用糸条として、
繊度6666.6dtex(6000デニール)/768フ
ィラメント撚り数100t/mのポリエステルマルチフ
ィラメントヤーンを用いた。また得られたメッシュシー
トは下記組織の粗目織物であった。 使用した芯層用糸条のマンセル明度は、(財)日本色彩
研究所製マンセル色標を用いて測定したところ8.5で
あり、鞘層のマンセル明度は8.5であった。得られた
プリント用複層糸条メッシュシートの複層糸条の断面偏
平比L1 :L2は、経糸において約2.0:1であり、
緯糸において約1.8:1であり、鞘層の付着質量が3
00g/m2 であった。このとき、得られたプリント用
複層糸条メッシュシートの透孔面積率は0.55であっ
た。このプリント用複層糸条メッシュシートの組成及び
試験結果を表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】表2から明らかなように、本発明の複層糸
条から形成されたプリント用複層糸条メッシュシート
(II)は、印刷適性に優れ、印刷された画像の鮮明性も
著しく向上していた。
【0084】
【発明の効果】本発明により得られるプリント用複層糸
条メッシュシート(I)及び(II)は、印刷適性、描画
像の鮮明性に優れており、表裏両面に異なる画像を鮮明
に描画することも可能であり、広告媒体、掲示媒体、日
除けテント、ブラインド、建築用工事シート、及びスポ
ーツ施設用シート(例えばテニスコート遮光用シートな
ど)などに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの
基布に用いられる粗目織物の一例の構成を示す平面説明
図。
【図2】本発明のプリント用複層糸条メッシュシートの
一例の構成を示す平面説明図。
【図3】図2のプリント用複層糸条メッシュシートの線
C−Cに沿う経糸断面の説明図。
【符号の説明】
1…粗目織物 2…経糸 3…緯糸 4…透孔 21…複層糸条メッシュシート 22…複層経糸 23…複層緯糸 24…透孔 25,32…芯層 26,33…鞘層 27…複層経緯糸の交差部 31…複層糸条の断面 L1 …偏平断面の長径 L2 …偏平断面の長径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D03D 15/02 B41J 3/04 101Y

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維糸条が、その間に透孔を形成するよ
    うに編織成されているメッシュシートであって、(1)
    前記繊維糸条が、それぞれ互に溶融温度において異なる
    重合体からなる芯層と、それを被覆している鞘層とから
    なる芯/鞘型複層モノフィラメントからなり、(2)前
    記芯層を構成する重合体の溶融温度が、前記鞘層を構成
    する重合体の溶融温度よりも高く、(3)前記メッシュ
    シートに編織成された複層糸条が、それに隣接する糸条
    との接合部において、前記鞘層の接合部が互に熱接着さ
    れており、(4)前記鞘層のマンセル明度が8.0以上
    であり、(5)前記複層糸条間に形成された透孔の合計
    面積が、前記メッシュシートの全表面積の0.5以下で
    ある、 ことを特徴とするプリント用複層糸条メッシュシート。
  2. 【請求項2】 前記複層モノフィラメント糸条におい
    て、前記芯層を構成する重合体の溶融温度が、前記鞘層
    を構成する重合体の溶融温度よりも20℃以上高い、請
    求項1に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  3. 【請求項3】 前記複層モノフィラメント糸条におい
    て、前記芯層を構成する重合体が100〜300℃の溶
    融温度を有し、かつ前記鞘層を構成する重合体が、80
    〜250℃の溶融温度を有し、但し、前記芯層構成重合
    体の溶融温度が、前記鞘層構成重合体の溶融温度より2
    0〜50℃高い、請求項1又は2に記載のプリント用複
    層糸条メッシュシート。
  4. 【請求項4】 前記複層モノフィラメント糸条におい
    て、その芯層のマンセル明度が7.5以下である、請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メ
    ッシュシート。
  5. 【請求項5】 前記複層モノフィラメント糸条におい
    て、その芯層のマンセル明度が8.0以上である、請求
    項1〜3のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メ
    ッシュシート。
  6. 【請求項6】 前記複層モノフィラメント糸条の芯層及
    び鞘層の少なくとも1層が着色されている、請求項1〜
    5のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュ
    シート。
  7. 【請求項7】 前記複層モノフィラメント糸条におい
    て、その芯層及び鞘層の少なくとも1層が、それぞれを
    構成する重合体成分の質量に対して、0.05〜5.0
    質量%の光安定剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項
    に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  8. 【請求項8】 前記光安定剤が、ベンゾトリアゾール
    系、ヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系、トリアジ
    ン系、サリシレート系、シアノアクリレート系、及びニ
    ッケル錯塩系光安定剤から選ばれる、請求項7に記載の
    プリント用複層糸条メッシュシート。
  9. 【請求項9】 前記複層モノフィラメント糸条の芯層及
    び鞘層の少なくとも1層が、それぞれを構成する重合体
    成分の質量に対し1〜10質量%の難燃性付与剤を含
    む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のプリント用複
    層糸条メッシュシート。
  10. 【請求項10】 前記難燃性付与剤が、芳香族系臭素化
    合物、脂環族系臭素化合物、脂肪族系臭素化合物、ポリ
    燐酸アンモニウム系化合物およびポリ燐酸エステル系化
    合物から選ばれた少なくとも1種を含む、請求項9に記
    載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  11. 【請求項11】 前記複層モノフィラメント糸条におい
    て、前記芯層を構成する重合体がポリオレフィン系樹脂
    又はポリエステル系樹脂である、請求項1〜10のいず
    れか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  12. 【請求項12】 前記複層モノフィラメント糸条におい
    て、前記鞘層を構成する重合体がポリオレフィン系樹脂
    又はポリエステル系樹脂である、請求項1〜11のいず
    れか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  13. 【請求項13】 前記複層モノフィラメント糸条の断面
    形状が、前記複層糸条メッシュシート表面に沿う方向に
    偏平化されていて、この偏平断面形状の、前記複層糸条
    メッシュシート表面に平行な方向の最大長さL1 と、そ
    れに直角な方向の最大長さL2 との比L1 :L2 が、
    1.3:1〜5:1の範囲内にある、請求項1〜12の
    いずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシー
    ト。
  14. 【請求項14】 繊維糸条が、その間に透孔を形成する
    ように編織成されているメッシュシートであって、
    (a)前記繊維糸条が、重合体繊維からなる芯層と、合
    成樹脂を含み、かつ前記芯層を被覆している鞘層とから
    なる芯/鞘型複層糸条であり、(b)前記芯層を構成す
    る重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成している合
    成樹脂の溶融温度よりも高く、(c)前記メッシュシー
    トに編織成された複層糸条が、それに隣接する糸条との
    接合部において、前記鞘層の接合部が互に熱接着されて
    おり、(d)前記鞘層のマンセル明度が8.0以上であ
    り、(e)前記複層糸条間に形成された透孔の合計面積
    が、前記メッシュシートの全表面積の0.5以下であ
    る、 ことを特徴とするプリント用複層糸条メッシュシート。
  15. 【請求項15】 前記複層糸条において、前記芯層を構
    成する重合体繊維の溶融温度が、前記鞘層を構成する合
    成樹脂の溶融温度よりも20℃以上高い、請求項14に
    記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  16. 【請求項16】 前記芯/鞘型複層糸条において、前記
    芯層を構成する重合体繊維が100〜500℃の溶融温
    度を有し、前記鞘層を構成する合成樹脂が80〜250
    ℃の溶融温度を有し、前記芯層の重合体繊維の溶融温度
    が前記鞘層の合成樹脂の溶融温度よりも20〜50℃高
    い、請求項14又は15に記載のプリント用複層糸条メ
    ッシュシート。
  17. 【請求項17】 前記複層糸条の芯層のマンセル明度が
    7.5以下である、請求項14〜16のいずれか1項に
    記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  18. 【請求項18】 前記芯/鞘型複層糸条において、その
    芯層のマンセル明度が8.0以上である、請求項14〜
    16のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条メッシ
    ュシート。
  19. 【請求項19】 前記複層糸条の前記芯層を構成する重
    合体繊維及び前記鞘層を構成する合成樹脂が着色されて
    いる、請求項14〜18のいずれか1項に記載のプリン
    ト用複層糸条メッシュシート。
  20. 【請求項20】 前記芯/鞘型複層糸条の鞘層のみの、
    又は芯鞘両層が、それぞれの層を構成する重合体成分の
    質量に対し1〜10質量%の難燃性付与剤を含有してい
    る、請求項14〜19のいずれか1項に記載のプリント
    用複層糸条メッシュシート。
  21. 【請求項21】 前記難燃性付与剤が、芳香族系臭素化
    合物、脂環族系臭素化合物、脂肪族系臭素化合物、ポリ
    燐酸アンモニウム系化合物、ポリ燐酸エステル系化合
    物、および(イソ)シアヌル酸誘導体化合物から選ばれ
    た少なくとも1種を含む、請求項20に記載のプリント
    用複層糸条メッシュシート。
  22. 【請求項22】 前記芯/鞘型複層糸条の芯層を構成す
    る重合体繊維が、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、
    芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、およびポリオレ
    フィン繊維から選ばれる、請求項14〜21のいずれか
    1項に記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
  23. 【請求項23】 前記芯/鞘型複層糸条において、前記
    鞘層を構成する合成樹脂が、オレフィン系樹脂、アクリ
    ル系樹脂、およびウレタン系樹脂から選ばれる、請求項
    14〜22のいずれか1項に記載のプリント用複層糸条
    メッシュシート。
  24. 【請求項24】 前記芯/鞘型複層糸条において、前記
    鞘層が、芯層を構成する重合体繊維を、前記鞘層を構成
    する合成樹脂含有組成物をもってディッピング及び/又
    は(押出し)コーティングすることにより形成されたも
    のである、請求項14〜23のいずれか1項に記載のプ
    リント用複層糸条メッシュシート。
  25. 【請求項25】 前記複層糸条の断面形状が、前記複層
    糸条メッシュシート表面に沿う方向に偏平化されてい
    て、この偏平断面形状の、前記複層糸条メッシュシート
    表面に平行な方向の最大長さL1 と、それに直角な方向
    の最大長さL2との比L1 :L2 が、1.3:1〜5:
    1の範囲内にある、請求項14〜24のいずれか1項に
    記載のプリント用複層糸条メッシュシート。
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