JP2004311720A - 多層配線基板、多層配線基板用基材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性ペーストを用いた多層配線基板において、多層接続電気回路の電気抵抗が低く、電気的特性に優れた多層配線基板を得ること。
【解決手段】ビアホール25を絶縁性基材21の表面に対して傾斜させて穿孔し、傾斜したビアホール25に導電性ペースト27を充填する。
【選択図】 図4
【解決手段】ビアホール25を絶縁性基材21の表面に対して傾斜させて穿孔し、傾斜したビアホール25に導電性ペースト27を充填する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多層配線基板(多層プリント配線板)、多層配線基板用基材およびその製造方法に関し、特に、絶縁性基材の表裏導通を導電性樹脂組成物(導電性ペースト)によって行う多層配線基板、多層配線基板用基材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の多層配線基板には、多層積層後、絶縁層にスルーホールを開口し、スルーホールの内周面をめっきし、めっき層によって層間導通を取るスルーホールめっき法によるものがある(例えば、非特許文献1)。
【0003】
スルーホールめっき法による多層配線基板は、各層の回路を低く安定した接続抵抗で接続できる利点をもつが、工程が複雑で、工数も多いため、コストが高くなり、多層配線基板の用途を制限する要因となっている。また、スルーホールめっき法による多層配線基板では、スルーホールの直上には部品を実装できず、配線の自由度が低いと云う欠点もある。
【0004】
この欠点を解消するために、スルーホールめっき法による多層配線基板において、実装部品の配置位置を避けるように、スルーホールを基板表面に対して傾斜させて形成したものもある(特許文献1)。
【0005】
近年、めっきに代わる層間接続法として、スルーホールに導電性ペーストを充填したIVH(Interstitial Via Hole)による多層配線基板が実用化されている(例えば、非特許文献1)。導電性ペーストを用いた多層配線基板は、スルーホールめっき法によるものに比して製造工程が簡素化され、低コストを図ることができる。
【0006】
例えば、松下グループのALIVH(Any Layer Interstitial Via Hole)基板では、図5(a)〜(f)に示されているように、絶縁樹脂板(プリプレグ)101を出発材として、これにレーザを用いてビアホール(バイアホール)102をあけ、印刷法によってビアホール102にペースト状の導電性樹脂103を充填し、この導電性樹脂103の充填によって所望の箇所に表裏導通接続部、すなわち、導電ペースト充填のIVH(Interstitial Via Hole)を有する絶縁層104を作成する。
【0007】
そして、絶縁層104の表裏に銅箔105を貼り付け、銅箔105をエッチングして配線パターン(銅回路部)106を形成したものを、複数枚、貼り合わせて多層配線基板100を得る。
【0008】
導電性ペーストを用いたその他の多層配線基板としては、絶縁性基材の一方の面に銅箔を有する片面銅張り積層板(片面CCL)を出発材として、絶縁性基材にビアホールを穿孔し、銅箔をエッチングして回路形成を行い、ビアホールに導電性ペーストを充填したもの(多層配線基板用基材)を複数枚、一括積層するものがある(特許文献2)。
【0009】
【非特許文献1】
高木 清著 「ビルドアップ多層プリント基板配線板技術」日刊工業新聞社出版、2001年6月15日、初版2刷、18頁〜19頁
【非特許文献2】
高木 清著 「ビルドアップ多層プリント基板配線板技術」日刊工業新聞社出版、2001年6月15日、初版2刷、77頁〜78頁
【特許文献1】
特開平5−259599号公報
【特許文献2】
特開2002−353621号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
導電ペースト充填のIVHによる多層配線基板は、安価である反面、導電ペーストと銅回路との電気的な接続において次のような欠点がある。導電ペーストは、導電フィラとして樹脂バインダ中に分散している銀や銅などの導電性粒子同士の接触によって電気的な導通を取るため、めっきによる場合に比して回路抵抗が増大する傾向がある。
【0011】
回路抵抗を低減する方策として、ビアホールの口径を大きくしてビアホールに充填された導電ペーストと銅回路との接触面積を増大することが考えられる。しかし、ビアホールの口径を大きくすると、これに伴い回路ピッチが大きくなり、高密度実装が阻害される。
【0012】
この発明は、上述の如き課題を解決するためになされたもので、導電性ペーストを用いた多層配線基板において、ビアホールの口径を大きくすることなく導電ペースト(導電性樹脂組成物)と銅回路(導電層)との接触面積を増大し、回路抵抗を低減した多層配線基板用基材およびその多層配線基板用基材を用いた多層配線基板、および多層配線基板用基材の製造方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明による多層配線基板用基材は、絶縁性基材に貫通形成されたビアホールに導電性樹脂組成物が充填され、前記導電性樹脂組成物によって表裏の導通を得る多層配線基板用基材において、前記ビアホールが前記絶縁性基材の表面に対して傾斜しており、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されている。
【0014】
また、この発明による多層配線基板用基材は、絶縁性基材の表裏両面に配線パターンをなす導電層を有し、前記ビアホールに充填された前記導電性樹脂組成物が両端面部にて前記絶縁性基材の表裏両面の導電層の各々に導通接触している。
【0015】
また、この発明による多層配線基板用基材は、絶縁性基材の一方の面に配線パターンをなす導電層を有し、前記ビアホールに充填された前記導電性樹脂組成物が一方の端面部にて前記絶縁性基材の一方の面の導電層に導通接触している。
【0016】
これらの発明による多層配線基板用基材によれば、ビアホールが絶縁性基材の表面に対して傾斜してあれられ、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されているから、ビアホールに充填された導電性樹脂組成物が導電層と接触する端面部は楕円形になる。ビアホールが基材表面に対して直角にあけられていることにより、ビアホールに充填された導電性樹脂組成物の端面形状が真円であるもの(従来技術)に比して、ビアホールの傾斜角に応じて導電層との接触面積が大きくなる。この接触面積の増大により、多層配線基板における回路抵抗が低減する。また、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されていることにより、製造過程での導電性樹脂組成物の抜け落ちが防止される。
【0017】
また、この発明による多層配線基板用基材は、前記導電層に前記ビアホールより小径で前記ビアホールに連通した小孔があけられている。小孔は、ビアホールに導電性樹脂組成物を充填する際に、ビアホール内の空気抜き孔として作用する。また、小孔にも導電性樹脂組成物を充填して、導電性樹脂組成物と導電層と接触面積の拡大、導電性樹脂組成物の抜け落ち防止を図ることもできる。
【0018】
この発明による多層配線基板用基材で使用する導電性樹脂組成物としは、熱硬化性樹脂等の合成樹脂に、銀、銅等の導電性フィラが混入されたものである。
【0019】
また、この発明による多層配線基板は、上述の発明による多層配線基板用基材を含むものである。
【0020】
また、上述の目的を達成するために、多層配線基板用基材の製造方法は、絶縁性基材に当該絶縁性基材の表面に対して傾斜したビアホールを貫通形成する穴あけ工程と、前記ビアホールにペースト状の導電性樹脂組成物を充填するペースト充填工程と、導電性樹脂組成物充填後の絶縁性基材の表裏両面に導電性層を設ける導電性層形成工程と、前記導電性層をエッチングして回路形成を行う回路形成工程とを有する。
【0021】
また、上述の目的を達成するために、多層配線基板用基材の製造方法は、絶縁性基材の一方の面に配線パターンをなす導電層を有する片面導電箔張り積層板を出発材として、前記絶縁性基材に当該絶縁性基材の表面に対して傾斜したビアホールを穿孔する穿孔工程と、前記導電性層をエッチングして回路形成を行う回路形成工程と、前記ビアホールにペースト状の導電性樹脂組成物を充填するペースト充填工程とを有する。
【0022】
【発明の実施の形態】
この発明による多層配線基板用基材は、基本構成として、図1(b)に示されているように、プリプレグ等による絶縁性基材11にビアホール(貫通孔)12が基材表面に対して傾斜して貫通形成されており、傾斜したビアホール12に導電性樹脂組成物である導電性ペースト13が充填されている。
【0023】
ビアホール12が基材表面に対して傾斜して貫通形成されていることにより、ビアホール12に充填されている導電性ペースト13の端面、すなわち、導電層との接触面が、図2に示されているように、楕円になり、同一径Rのビアホールとの比較において、ビアホールが基材表面に対して直角に貫通形成されていることにより、そこに充填された導電性ペーストの端面形状が真円である場合に比して、斜線領域分、大きくなる。これにより、導電性ペースト13とこれに接触する導電層との電気抵抗が低減する。
【0024】
ビアホールの傾斜角は、回路ピッチと必要とされる接触面積等に応じて任意の値に設定することが可能であり、実際には10度〜70度程度に設定される。
【0025】
つぎに、この発明の一つの実施形態による多層配線基板用基材およびその製造方法を、図1(a)〜(f)を参照して説明する。この実施形態はALIVHに対する適用例である。
【0026】
まず、穴あけ工程として、図1(a)に示されているように、プリプレグ等による絶縁性基材11にビアホール(貫通孔)12を、基材表面に対して傾斜させて貫通形成する。
【0027】
この穴あけは、図3に示されているように、絶縁性基材11を、傾斜保持治具(図示省略)等を用いて水平面より所定の傾斜角Xだけ傾斜配置し、これに真上よりのレーザビームLを位置決め照射する。このレーザビームLの照射により絶縁性基材11に傾斜角Xだけ傾斜したビアホール12が穿孔される。
【0028】
なお、この傾斜した穴あけは、絶縁性基材11の傾斜配置以外に、傾斜可能なレーザ加工ノズルの使用によって絶縁性基材11に対するレーザビームLの照射角度を変更することによって行うことも可能である。
【0029】
つぎに、導電性ペースト充填工程として、図1(b)に示されているように、ビアホール12に導電性ペースト13を満杯に充填する。このペースト充填は、スキージング等によって導電性ペースト13をビアホール12に穴埋め充填することにより行うことができる。より確実には、負圧による吸引充填を併用することができる。
【0030】
導電性ペースト13としては、銀、銅等の導電機能を有する平均粒子径が3μm〜10μm程度の金属粉末、すなわち導電性フィラをエポキシ樹脂等による熱硬化型の樹脂バインダで固着したポリマ型導電性樹脂がある。
【0031】
つぎに、導電性層形成工程として、図1(c)に示されているように、導電性ペースト充填後の絶縁性基材11の表裏両面に導電性層をなす銅箔14、15を貼り合わせる。そして、つぎに、回路形成工程として、図1(d)に示されているように、銅箔14、15をエッチングして回路形成を行う。これにより、絶縁性基材11の表裏両面に回路部16、17が形成される。
【0032】
ビアホール12に満杯充填された導電性ペースト13は、両端面にて回路部16、17に導通接触している。ビアホール12に充填された導電性ペースト13が回路部16、17と接触する端面部13A、13Bの形状は、図2に示されているように、ビアホール12の傾斜角Xに応じて楕円形になっているから、これが真円であるものに比して、導電性ペースト13と回路部16あるいは17との接触面積が大きくなる。
【0033】
この接触面積の増大により、多層配線基板における回路抵抗の低減が図られる。また、傾斜したビアホール13に導電性ペースト13が充填されていることにより、製造過程での導電性ペースト13の抜け落ちが防止される。
【0034】
多層配線基板における内層材は、上述したように、ビアホール12の導電性ペースト13によって表裏導通をとられた絶縁性基材11の表裏両面に銅箔14、15が貼り合わせられて絶縁性基材11の表裏両面に回路部16、17が形成されるのに対し、最上層、或いは最下層のものには、図1(e)に示されているように、ビアホール12の導電性ペースト13によって表裏導通をとられた絶縁性基材11の片面にのみ銅箔14或いは15が貼り合わせられ、図1(d)に示されているように、一括積層後に、銅箔14或いは15をエッチングして回路形成を行う。これにより、一つの多層配線基板が完成する。
【0035】
つぎに、この発明の他の実施形態による多層配線基板用基材およびその製造方法を、図4(a)〜(g)を参照して説明する。
【0036】
この実施形態では、図4(a)に示されているように、絶縁性基材をなすポリイミドフィルム21の片面に導電層をなす銅箔22を設けられた片面銅張基板(CCL:Copper Clad Laminate)20を出発材料とする。
【0037】
ここで使用するCCLには、ポリイミド等の絶縁樹脂と導体箔とを接着剤を用いて接着したタイプ、銅箔上にポリイミドの前駆体を塗布して加熱焼成したタイプやポリイミドフィルム上に金属膜を蒸着したタイプ、蒸着した金属膜をシード層としてめっきにより銅を成長させたタイプがある。
【0038】
まず、ロールラミネータを用いて銅箔22の表面にレジストフィルム(図示省略)を熱圧着し、パターンを露光・現像してレジストマスクパターン(図示省略)を形成した後、塩化第二鉄を主成分とするエッチング液を用いて銅のケミカルエッチングを行い、図4(b)に示されているように、銅回路部23を形成する。
【0039】
つぎに、図4(c)に示されているように、ポリイミドフィルム21の表面(銅回路部23とは反対側)にPETフィルム等によるカバーフィルム24をラミネートとする。この後に、ビアホール穿孔工程として、上述の実施形態と同様に、ポリイミドフィルム21を水平面に対して傾斜角Xだけ傾斜させて配置し、真上からカバーフィルム24側にYAGレーザ等を照射し、カバーフィルム24、ポリイミドフィルム21に、ビアホール25を形成する。穴あけ用のレーザとしては、YAGレーザ以外にも、CO2レーザやエキシマレーザを用いることもできる。
【0040】
続いて、銅回路部23にYAGレーザによって小孔26を穿設する。小孔26の直径は、ビアホール25の孔径半分以下、たとえば、ビアホール25の孔径が100μm程度であると、30〜50μm程度とする。小孔26は、ビアホール25と連通していることは必須であるが、必ずしもビアホール25と同様に傾斜していなくてもよく、基板表面に対して直角にあけらていてもよい。この場合、小孔26は、ビアホール25を形成する前に、レジストマスクを利用して銅のケミカルエッチングによって形成することもできる。
【0041】
つぎに、図4(d)に示されているように、樹脂ペースト充填工程として、カバーフィルム24の側からスキージを用いたスクリーン印刷法等によって導電性樹脂ペースト27を、ビアホール25と小孔26の全てに穴埋め充填する。小孔26は、この樹脂ペースト充填時に、ビアホール25の空気抜き孔として作用する。
【0042】
導電性ペースト27は、前述した実施形態のものと同様に、銀、銅等の導電機能を有する平均粒子径が3μm〜10μm程度の導電性フィラをエポキシ樹脂等による熱硬化型の樹脂バインダで固着したポリマ型導電性樹脂である。
【0043】
つぎに、導電性ペースト27の硬化後に、図4(e)に示されているように、カバーフィルム24を剥離除去する。これにより、ポリイミドフィルム21の表面(多層化接合面)に、カバーフィルム24の厚さ相当の導電性ペースト27による突起部27Cが突出形成される。以上で、1枚の多層配線基板用基材40が完成する。
【0044】
この実施形態でも、ビアホール25に充填された導電性ペースト27が銅回路部26や多層の銅回路部26と接触する端面部27A、27Bの形状は、ビアホール25の傾斜角Xに応じた楕円形になっているから、これが真円であるものに比して、導電性ペースト27と銅回路部26との接触面積が大きくなる。
【0045】
この接触面積の増大により、多層配線基板における回路抵抗の低減が図られる。また、傾斜したビアホール25に導電性ペースト27が充填されていることにより、製造過程での導電性ペースト27の抜け落ちが防止される。
【0046】
多層配線基板の製作は、図4(f)、(g)に示されているように、複数枚の多層配線基板用基材40を重ね合わせて多層化接合を行う。なお、最下層のものには、回路形成だけで、ビアホール等を形成しない。導電性ペースト27の突起部27Cは、多層化接合によって接合相手の銅回路部26に突き刺さるように圧着する。このことによっても、導電性ペースト27と接合相手の銅回路部26との接触抵抗が低減する。
【0047】
なお、この多層配線基板用基材40の多層化接合は、実際には、ポリイミドフィルム21の表面に予め貼り合わせられている熱可塑性ポリイミド等による接着層により行う。ポリイミドフィルム21自身が熱可塑性ポリイミドあるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したものなど、層間接着のための接着性を有するもので構成されている場合には、別途、接着層を設ける必要がない。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、この発明による多層配線基板、多層配線基板用基材およびその製造方法によれば、ビアホールが絶縁性基材の表面に対して傾斜してあらわれ、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されているから、ビアホールに充填された導電性樹脂組成物が導電層と接触する端面部は楕円形になり、ビアホールが基材表面に対して直角にあけられていることにより、ビアホールに充填された導電性樹脂組成物の端面形状が真円であるものに比して、ビアホールの傾斜角に応じて導電層との接触面積が大きくなり、この接触面積の増大により、多層配線基板における回路抵抗が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、この発明の一つの実施形態による多層配線基板用基材およびその製造方法を示す断面図である。
【図2】この発明の一つの実施形態による多層配線基板用基材の導電性ペーストの端面形状を示す酢である。
【図3】この発明の一つの実施形態による多層配線基板用基材の製造方法における穴あけ工程の実例を示す図である。
【図4】(a)〜(g)は、この発明の他の実施形態による多層配線基板用基材およびその製造方法を示す断面図である。
【図5】(a)〜(f)は従来の多層配線基板の製造工程を示す工程図である。
【符号の説明】
11 絶縁性基材
12 ビアホール
13 導電性ペースト
14、15 銅箔
16、17 回路部
20 片面銅張基板
21 絶縁性基材
22 銅箔
23 銅回路部
24 カバーフィルム
25 ビアホール
26 小孔
27 導電性ペースト
40 多層配線基板用基材
【発明の属する技術分野】
この発明は、多層配線基板(多層プリント配線板)、多層配線基板用基材およびその製造方法に関し、特に、絶縁性基材の表裏導通を導電性樹脂組成物(導電性ペースト)によって行う多層配線基板、多層配線基板用基材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の多層配線基板には、多層積層後、絶縁層にスルーホールを開口し、スルーホールの内周面をめっきし、めっき層によって層間導通を取るスルーホールめっき法によるものがある(例えば、非特許文献1)。
【0003】
スルーホールめっき法による多層配線基板は、各層の回路を低く安定した接続抵抗で接続できる利点をもつが、工程が複雑で、工数も多いため、コストが高くなり、多層配線基板の用途を制限する要因となっている。また、スルーホールめっき法による多層配線基板では、スルーホールの直上には部品を実装できず、配線の自由度が低いと云う欠点もある。
【0004】
この欠点を解消するために、スルーホールめっき法による多層配線基板において、実装部品の配置位置を避けるように、スルーホールを基板表面に対して傾斜させて形成したものもある(特許文献1)。
【0005】
近年、めっきに代わる層間接続法として、スルーホールに導電性ペーストを充填したIVH(Interstitial Via Hole)による多層配線基板が実用化されている(例えば、非特許文献1)。導電性ペーストを用いた多層配線基板は、スルーホールめっき法によるものに比して製造工程が簡素化され、低コストを図ることができる。
【0006】
例えば、松下グループのALIVH(Any Layer Interstitial Via Hole)基板では、図5(a)〜(f)に示されているように、絶縁樹脂板(プリプレグ)101を出発材として、これにレーザを用いてビアホール(バイアホール)102をあけ、印刷法によってビアホール102にペースト状の導電性樹脂103を充填し、この導電性樹脂103の充填によって所望の箇所に表裏導通接続部、すなわち、導電ペースト充填のIVH(Interstitial Via Hole)を有する絶縁層104を作成する。
【0007】
そして、絶縁層104の表裏に銅箔105を貼り付け、銅箔105をエッチングして配線パターン(銅回路部)106を形成したものを、複数枚、貼り合わせて多層配線基板100を得る。
【0008】
導電性ペーストを用いたその他の多層配線基板としては、絶縁性基材の一方の面に銅箔を有する片面銅張り積層板(片面CCL)を出発材として、絶縁性基材にビアホールを穿孔し、銅箔をエッチングして回路形成を行い、ビアホールに導電性ペーストを充填したもの(多層配線基板用基材)を複数枚、一括積層するものがある(特許文献2)。
【0009】
【非特許文献1】
高木 清著 「ビルドアップ多層プリント基板配線板技術」日刊工業新聞社出版、2001年6月15日、初版2刷、18頁〜19頁
【非特許文献2】
高木 清著 「ビルドアップ多層プリント基板配線板技術」日刊工業新聞社出版、2001年6月15日、初版2刷、77頁〜78頁
【特許文献1】
特開平5−259599号公報
【特許文献2】
特開2002−353621号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
導電ペースト充填のIVHによる多層配線基板は、安価である反面、導電ペーストと銅回路との電気的な接続において次のような欠点がある。導電ペーストは、導電フィラとして樹脂バインダ中に分散している銀や銅などの導電性粒子同士の接触によって電気的な導通を取るため、めっきによる場合に比して回路抵抗が増大する傾向がある。
【0011】
回路抵抗を低減する方策として、ビアホールの口径を大きくしてビアホールに充填された導電ペーストと銅回路との接触面積を増大することが考えられる。しかし、ビアホールの口径を大きくすると、これに伴い回路ピッチが大きくなり、高密度実装が阻害される。
【0012】
この発明は、上述の如き課題を解決するためになされたもので、導電性ペーストを用いた多層配線基板において、ビアホールの口径を大きくすることなく導電ペースト(導電性樹脂組成物)と銅回路(導電層)との接触面積を増大し、回路抵抗を低減した多層配線基板用基材およびその多層配線基板用基材を用いた多層配線基板、および多層配線基板用基材の製造方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明による多層配線基板用基材は、絶縁性基材に貫通形成されたビアホールに導電性樹脂組成物が充填され、前記導電性樹脂組成物によって表裏の導通を得る多層配線基板用基材において、前記ビアホールが前記絶縁性基材の表面に対して傾斜しており、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されている。
【0014】
また、この発明による多層配線基板用基材は、絶縁性基材の表裏両面に配線パターンをなす導電層を有し、前記ビアホールに充填された前記導電性樹脂組成物が両端面部にて前記絶縁性基材の表裏両面の導電層の各々に導通接触している。
【0015】
また、この発明による多層配線基板用基材は、絶縁性基材の一方の面に配線パターンをなす導電層を有し、前記ビアホールに充填された前記導電性樹脂組成物が一方の端面部にて前記絶縁性基材の一方の面の導電層に導通接触している。
【0016】
これらの発明による多層配線基板用基材によれば、ビアホールが絶縁性基材の表面に対して傾斜してあれられ、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されているから、ビアホールに充填された導電性樹脂組成物が導電層と接触する端面部は楕円形になる。ビアホールが基材表面に対して直角にあけられていることにより、ビアホールに充填された導電性樹脂組成物の端面形状が真円であるもの(従来技術)に比して、ビアホールの傾斜角に応じて導電層との接触面積が大きくなる。この接触面積の増大により、多層配線基板における回路抵抗が低減する。また、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されていることにより、製造過程での導電性樹脂組成物の抜け落ちが防止される。
【0017】
また、この発明による多層配線基板用基材は、前記導電層に前記ビアホールより小径で前記ビアホールに連通した小孔があけられている。小孔は、ビアホールに導電性樹脂組成物を充填する際に、ビアホール内の空気抜き孔として作用する。また、小孔にも導電性樹脂組成物を充填して、導電性樹脂組成物と導電層と接触面積の拡大、導電性樹脂組成物の抜け落ち防止を図ることもできる。
【0018】
この発明による多層配線基板用基材で使用する導電性樹脂組成物としは、熱硬化性樹脂等の合成樹脂に、銀、銅等の導電性フィラが混入されたものである。
【0019】
また、この発明による多層配線基板は、上述の発明による多層配線基板用基材を含むものである。
【0020】
また、上述の目的を達成するために、多層配線基板用基材の製造方法は、絶縁性基材に当該絶縁性基材の表面に対して傾斜したビアホールを貫通形成する穴あけ工程と、前記ビアホールにペースト状の導電性樹脂組成物を充填するペースト充填工程と、導電性樹脂組成物充填後の絶縁性基材の表裏両面に導電性層を設ける導電性層形成工程と、前記導電性層をエッチングして回路形成を行う回路形成工程とを有する。
【0021】
また、上述の目的を達成するために、多層配線基板用基材の製造方法は、絶縁性基材の一方の面に配線パターンをなす導電層を有する片面導電箔張り積層板を出発材として、前記絶縁性基材に当該絶縁性基材の表面に対して傾斜したビアホールを穿孔する穿孔工程と、前記導電性層をエッチングして回路形成を行う回路形成工程と、前記ビアホールにペースト状の導電性樹脂組成物を充填するペースト充填工程とを有する。
【0022】
【発明の実施の形態】
この発明による多層配線基板用基材は、基本構成として、図1(b)に示されているように、プリプレグ等による絶縁性基材11にビアホール(貫通孔)12が基材表面に対して傾斜して貫通形成されており、傾斜したビアホール12に導電性樹脂組成物である導電性ペースト13が充填されている。
【0023】
ビアホール12が基材表面に対して傾斜して貫通形成されていることにより、ビアホール12に充填されている導電性ペースト13の端面、すなわち、導電層との接触面が、図2に示されているように、楕円になり、同一径Rのビアホールとの比較において、ビアホールが基材表面に対して直角に貫通形成されていることにより、そこに充填された導電性ペーストの端面形状が真円である場合に比して、斜線領域分、大きくなる。これにより、導電性ペースト13とこれに接触する導電層との電気抵抗が低減する。
【0024】
ビアホールの傾斜角は、回路ピッチと必要とされる接触面積等に応じて任意の値に設定することが可能であり、実際には10度〜70度程度に設定される。
【0025】
つぎに、この発明の一つの実施形態による多層配線基板用基材およびその製造方法を、図1(a)〜(f)を参照して説明する。この実施形態はALIVHに対する適用例である。
【0026】
まず、穴あけ工程として、図1(a)に示されているように、プリプレグ等による絶縁性基材11にビアホール(貫通孔)12を、基材表面に対して傾斜させて貫通形成する。
【0027】
この穴あけは、図3に示されているように、絶縁性基材11を、傾斜保持治具(図示省略)等を用いて水平面より所定の傾斜角Xだけ傾斜配置し、これに真上よりのレーザビームLを位置決め照射する。このレーザビームLの照射により絶縁性基材11に傾斜角Xだけ傾斜したビアホール12が穿孔される。
【0028】
なお、この傾斜した穴あけは、絶縁性基材11の傾斜配置以外に、傾斜可能なレーザ加工ノズルの使用によって絶縁性基材11に対するレーザビームLの照射角度を変更することによって行うことも可能である。
【0029】
つぎに、導電性ペースト充填工程として、図1(b)に示されているように、ビアホール12に導電性ペースト13を満杯に充填する。このペースト充填は、スキージング等によって導電性ペースト13をビアホール12に穴埋め充填することにより行うことができる。より確実には、負圧による吸引充填を併用することができる。
【0030】
導電性ペースト13としては、銀、銅等の導電機能を有する平均粒子径が3μm〜10μm程度の金属粉末、すなわち導電性フィラをエポキシ樹脂等による熱硬化型の樹脂バインダで固着したポリマ型導電性樹脂がある。
【0031】
つぎに、導電性層形成工程として、図1(c)に示されているように、導電性ペースト充填後の絶縁性基材11の表裏両面に導電性層をなす銅箔14、15を貼り合わせる。そして、つぎに、回路形成工程として、図1(d)に示されているように、銅箔14、15をエッチングして回路形成を行う。これにより、絶縁性基材11の表裏両面に回路部16、17が形成される。
【0032】
ビアホール12に満杯充填された導電性ペースト13は、両端面にて回路部16、17に導通接触している。ビアホール12に充填された導電性ペースト13が回路部16、17と接触する端面部13A、13Bの形状は、図2に示されているように、ビアホール12の傾斜角Xに応じて楕円形になっているから、これが真円であるものに比して、導電性ペースト13と回路部16あるいは17との接触面積が大きくなる。
【0033】
この接触面積の増大により、多層配線基板における回路抵抗の低減が図られる。また、傾斜したビアホール13に導電性ペースト13が充填されていることにより、製造過程での導電性ペースト13の抜け落ちが防止される。
【0034】
多層配線基板における内層材は、上述したように、ビアホール12の導電性ペースト13によって表裏導通をとられた絶縁性基材11の表裏両面に銅箔14、15が貼り合わせられて絶縁性基材11の表裏両面に回路部16、17が形成されるのに対し、最上層、或いは最下層のものには、図1(e)に示されているように、ビアホール12の導電性ペースト13によって表裏導通をとられた絶縁性基材11の片面にのみ銅箔14或いは15が貼り合わせられ、図1(d)に示されているように、一括積層後に、銅箔14或いは15をエッチングして回路形成を行う。これにより、一つの多層配線基板が完成する。
【0035】
つぎに、この発明の他の実施形態による多層配線基板用基材およびその製造方法を、図4(a)〜(g)を参照して説明する。
【0036】
この実施形態では、図4(a)に示されているように、絶縁性基材をなすポリイミドフィルム21の片面に導電層をなす銅箔22を設けられた片面銅張基板(CCL:Copper Clad Laminate)20を出発材料とする。
【0037】
ここで使用するCCLには、ポリイミド等の絶縁樹脂と導体箔とを接着剤を用いて接着したタイプ、銅箔上にポリイミドの前駆体を塗布して加熱焼成したタイプやポリイミドフィルム上に金属膜を蒸着したタイプ、蒸着した金属膜をシード層としてめっきにより銅を成長させたタイプがある。
【0038】
まず、ロールラミネータを用いて銅箔22の表面にレジストフィルム(図示省略)を熱圧着し、パターンを露光・現像してレジストマスクパターン(図示省略)を形成した後、塩化第二鉄を主成分とするエッチング液を用いて銅のケミカルエッチングを行い、図4(b)に示されているように、銅回路部23を形成する。
【0039】
つぎに、図4(c)に示されているように、ポリイミドフィルム21の表面(銅回路部23とは反対側)にPETフィルム等によるカバーフィルム24をラミネートとする。この後に、ビアホール穿孔工程として、上述の実施形態と同様に、ポリイミドフィルム21を水平面に対して傾斜角Xだけ傾斜させて配置し、真上からカバーフィルム24側にYAGレーザ等を照射し、カバーフィルム24、ポリイミドフィルム21に、ビアホール25を形成する。穴あけ用のレーザとしては、YAGレーザ以外にも、CO2レーザやエキシマレーザを用いることもできる。
【0040】
続いて、銅回路部23にYAGレーザによって小孔26を穿設する。小孔26の直径は、ビアホール25の孔径半分以下、たとえば、ビアホール25の孔径が100μm程度であると、30〜50μm程度とする。小孔26は、ビアホール25と連通していることは必須であるが、必ずしもビアホール25と同様に傾斜していなくてもよく、基板表面に対して直角にあけらていてもよい。この場合、小孔26は、ビアホール25を形成する前に、レジストマスクを利用して銅のケミカルエッチングによって形成することもできる。
【0041】
つぎに、図4(d)に示されているように、樹脂ペースト充填工程として、カバーフィルム24の側からスキージを用いたスクリーン印刷法等によって導電性樹脂ペースト27を、ビアホール25と小孔26の全てに穴埋め充填する。小孔26は、この樹脂ペースト充填時に、ビアホール25の空気抜き孔として作用する。
【0042】
導電性ペースト27は、前述した実施形態のものと同様に、銀、銅等の導電機能を有する平均粒子径が3μm〜10μm程度の導電性フィラをエポキシ樹脂等による熱硬化型の樹脂バインダで固着したポリマ型導電性樹脂である。
【0043】
つぎに、導電性ペースト27の硬化後に、図4(e)に示されているように、カバーフィルム24を剥離除去する。これにより、ポリイミドフィルム21の表面(多層化接合面)に、カバーフィルム24の厚さ相当の導電性ペースト27による突起部27Cが突出形成される。以上で、1枚の多層配線基板用基材40が完成する。
【0044】
この実施形態でも、ビアホール25に充填された導電性ペースト27が銅回路部26や多層の銅回路部26と接触する端面部27A、27Bの形状は、ビアホール25の傾斜角Xに応じた楕円形になっているから、これが真円であるものに比して、導電性ペースト27と銅回路部26との接触面積が大きくなる。
【0045】
この接触面積の増大により、多層配線基板における回路抵抗の低減が図られる。また、傾斜したビアホール25に導電性ペースト27が充填されていることにより、製造過程での導電性ペースト27の抜け落ちが防止される。
【0046】
多層配線基板の製作は、図4(f)、(g)に示されているように、複数枚の多層配線基板用基材40を重ね合わせて多層化接合を行う。なお、最下層のものには、回路形成だけで、ビアホール等を形成しない。導電性ペースト27の突起部27Cは、多層化接合によって接合相手の銅回路部26に突き刺さるように圧着する。このことによっても、導電性ペースト27と接合相手の銅回路部26との接触抵抗が低減する。
【0047】
なお、この多層配線基板用基材40の多層化接合は、実際には、ポリイミドフィルム21の表面に予め貼り合わせられている熱可塑性ポリイミド等による接着層により行う。ポリイミドフィルム21自身が熱可塑性ポリイミドあるいは熱可塑性ポリイミドに熱硬化機能を付与したものなど、層間接着のための接着性を有するもので構成されている場合には、別途、接着層を設ける必要がない。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、この発明による多層配線基板、多層配線基板用基材およびその製造方法によれば、ビアホールが絶縁性基材の表面に対して傾斜してあらわれ、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されているから、ビアホールに充填された導電性樹脂組成物が導電層と接触する端面部は楕円形になり、ビアホールが基材表面に対して直角にあけられていることにより、ビアホールに充填された導電性樹脂組成物の端面形状が真円であるものに比して、ビアホールの傾斜角に応じて導電層との接触面積が大きくなり、この接触面積の増大により、多層配線基板における回路抵抗が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は、この発明の一つの実施形態による多層配線基板用基材およびその製造方法を示す断面図である。
【図2】この発明の一つの実施形態による多層配線基板用基材の導電性ペーストの端面形状を示す酢である。
【図3】この発明の一つの実施形態による多層配線基板用基材の製造方法における穴あけ工程の実例を示す図である。
【図4】(a)〜(g)は、この発明の他の実施形態による多層配線基板用基材およびその製造方法を示す断面図である。
【図5】(a)〜(f)は従来の多層配線基板の製造工程を示す工程図である。
【符号の説明】
11 絶縁性基材
12 ビアホール
13 導電性ペースト
14、15 銅箔
16、17 回路部
20 片面銅張基板
21 絶縁性基材
22 銅箔
23 銅回路部
24 カバーフィルム
25 ビアホール
26 小孔
27 導電性ペースト
40 多層配線基板用基材
Claims (8)
- 絶縁性基材に貫通形成されたビアホールに導電性樹脂組成物が充填され、前記導電性樹脂組成物によって表裏の導通を得る多層配線基板用基材において、
前記ビアホールが前記絶縁性基材の表面に対して傾斜しており、傾斜したビアホールに導電性樹脂組成物が充填されている多層配線基板用基材。 - 絶縁性基材の表裏両面に配線パターンをなす導電層を有し、前記ビアホールに充填された前記導電性樹脂組成物が両端面部にて前記絶縁性基材の表裏両面の導電層の各々に導通接触している請求項1記載の多層配線基板用基材。
- 絶縁性基材の一方の面に配線パターンをなす導電層を有し、前記ビアホールに充填された前記導電性樹脂組成物が一方の端面部にて前記絶縁性基材の一方の面の導電層に導通接触している請求項1記載の多層配線基板用基材。
- 前記導電層に前記ビアホールより小径で前記ビアホールに連通した小孔があけられている請求項3記載の多層配線基板用基材。
- 前記導電性樹脂組成物は、合成樹脂に導電性フィラが混入されたものである請求項1〜3の何れか1記載の多層配線基板用基材。
- 請求項1〜5の何れか1項記載の多層配線基板用基材を含む多層配線基板。
- 絶縁性基材に当該絶縁性基材の表面に対して傾斜したビアホールを貫通形成する穴あけ工程と、
前記ビアホールにペースト状の導電性樹脂組成物を充填するペースト充填工程と、
導電性樹脂組成物充填後の絶縁性基材の表裏両面に導電性層を設ける導電性層形成工程と、
前記導電性層をエッチングして回路形成を行う回路形成工程と、
を有する多層配線基板用基材の製造方法。 - 絶縁性基材の一方の面に配線パターンをなす導電層を有する片面導電箔張り積層板を出発材として、前記絶縁性基材に当該絶縁性基材の表面に対して傾斜したビアホールを穿孔する穿孔工程と、
前記導電性層をエッチングして回路形成を行う回路形成工程と、
前記ビアホールにペースト状の導電性樹脂組成物を充填するペースト充填工程と、
を有する多層配線基板用基材の製造方法。
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