JP4613828B2 - 立体回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高密度で立体的な配線を実現する立体回路基板およびその製造方法に関する。
近年、携帯電話や携帯情報端末などは、様々な機能を内部に取り込むことにより総合情報機器へと急激に進展している。そのため、限られた容積で多様化する機能を実現するためには、半導体チップなどの各種デバイスの小型化・高性能化が前提となっている。しかし、高集積化が実現されてきた半導体チップでさえも、コスト面や技術面などの点で、今までどおりの方法では、大幅な性能向上が困難になりつつある。
そこで、現在、デバイスをコンパクトに収納するための高密度実装技術の重要性が増している。
また、デバイスを高集積化するには、デバイスの微細な配線に対応できる、2次元から3次元への立体的な配線が要望されている。そのため、いかに高密度で、かつ簡単なプロセスで立体配線を形成するかが、開発のポイントになっている。
従来、一般的に図17に示すような立体配線構造からなるプリント基板が実現されている(例えば、特許文献1参照)。
以下に、従来の4層に積層された多層構造を有するプリント基板について簡単に説明する。
図17は、従来の4層に積層された多層構造を有するプリント基板の要部構造およびその製造方法を説明する部分斜視図である。
まず、図17(a)に示すように、樹脂フィルム1010の片面に、例えば導電ペーストを印刷して形成された導体パターン1020と、ビアホールを導電ペーストで充填した導電ビア1030を有する、例えば3枚の片面導体フィルム1050を形成する。ここで、導体パターン1020には、片面導体フィルム1050の積層時に、導電ビア1030との位置ずれを許容するためのランド1040が形成される。
つぎに、図17(b)に示すように、3枚の片面導体フィルム1050を、導体パターン1020と導電ビア1030との位置を合わせて載置する。そして、3枚の片面導体フィルム1050の上下から、例えばプレス機などを用いて、加熱しながら加圧することにより、図17(c)に示すような4層構造を有するプリント基板1000が形成される。
また、光造形法を用いて、立体配線構造を有する配線基板の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
以下、光造形法を用いて、立体配線構造を有する配線基板を製造する方法について、図18と図19を用いて説明する。
図18は配線基板の製造装置を模式的に示す断面図で、図19は図18の製造装置を用いた配線基板の製造方法を説明する断面図である。
図18に示すように、配線基板の製造装置1100は、絶縁性液状樹脂1110を貯めた第1の貯溜槽1120と導電性液状樹脂1130を貯めた第2の貯溜槽1140を備えている。そして、テーブル1150に設置した基板1160を、第1の貯溜槽1120と第2の貯溜槽1140を交互に移動させる移動制御部1180を有している。さらに、例えば所定の深さに配置された基板1160の上の絶縁性液状樹脂1110または導電性液状樹脂1130を、紫外線などを発生するレーザ照射装置1190で所定のパターンを走査することにより硬化させ、所定のパターンを光造形法により形成するものである。
以下、具体的な製造方法について、図19を用いて説明する。
まず、図19(a)に示すように、基板1160を第1の貯溜槽1120の絶縁性液状樹脂1110に浸漬し、光造形法により基板1160の表面に電気的絶縁層1200を所定の厚みで形成する。
つぎに、図19(b)に示すように、第2の貯溜槽1140の導電性液状樹脂1130に浸漬し、導電性液状樹脂1130が所定の厚みで平坦化した後、所定の導体パターン1210を、光造形法により電気的絶縁層1200の上に形成する。その後、導体パターン1210以外の導電性液状樹脂1130を除去することにより、1層目の導体パターン1210を形成する。
つぎに、図19(c)に示すように、基板1160を第1の貯溜槽1120の絶縁性液状樹脂1110に浸漬し、光造形法により基板1160の導体パターン1210の上に電気的絶縁層1220を所定の厚みで形成する。このとき、導体パターン1210の所定の位置の絶縁性液状樹脂1110に光を照射せずに、絶縁性液状樹脂1110を除去することによりビア穴1230が形成される。
つぎに、図19(d)に示すように、第2の貯溜槽1140の導電性液状樹脂1130に浸漬し、導電性液状樹脂1130が所定の厚みで平坦化した後、ビア穴1230を被覆する2層目の導体パターン1240を、光造形法により電気的絶縁層1220の上に形成する。
つぎに、図19(e)に示すように、上記と同様の方法により、導体パターン1240の上に電気的絶縁層1250と3層目の導体パターン1260が形成される。
以上の工程により、多層の配線基板が得られる。
特開2002−368418号公報 特開2004−22623号公報
しかしながら、上記特許文献1に示すようなプリント基板では、複数枚の樹脂フィルムの上下面に導体パターンを形成し、樹脂フィルム中に形成した導電ビアと接続することにより積層基板を構成している。そのため、樹脂フィルムの積層時の導電ビアと導体パターンとの接続位置のずれを考慮して、ランドを形成している。
そのため、以下に示す、図20を用いて説明するような課題を生じている。
図20は、導電ビア1030と導体パターン1020がランド1040を介して接続された状態を説明する模式図である。
つまり、図20(b)の平面図に示すように、導電ビア1030と接続するランド1040により、導体パターン1020をランド1040を避けて配置しなければならず、微細なピッチで導体パターン1020を形成することができないという課題があった。
また、導体パターン1020を樹脂フィルムの両面にしか形成できないため、高密度の立体的な配線が制限されていた。
また、導電ビア1030と導体パターン1020が圧接や圧着により接続されるため、接続界面への異物の混入や酸化膜の形成により、接続抵抗の増加など接続の信頼性に課題があった。それを、防止するために、界面をエッチングなどにより処理すると、工程数の増加などにより生産性が低下するという問題が発生する。
また、複数枚の樹脂フィルムを積層して一体化する場合、気泡などの残存により、剥離などが発生しやすく信頼性に課題があった。
同様に、特許文献2に示されている配線基板は、導体パターンと電気的絶縁層を貯溜槽の切り替えにより形成するため、多層構造を有する配線基板を容易に製造できるという利点を備えるものである。しかし、上記配線基板においても、導電ビアの形状よりも導体パターンが大きいために、微細なピッチの導体パターンが形成できないという課題があった。
また、導体パターンが平坦に形成された電気的絶縁層の上に形成されるため、任意の位置に導体パターンを形成できないという課題があった。
また、導体パターンと導電ビアおよび電気的絶縁層を、別々の工程で層ごとに形成するため、導体パターンと導電ビアとの層間での接続信頼性に課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、微細なピッチの配線電極群を形成できるとともに、接続信頼性に優れた立体回路基板およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
上述したような目的を達成するために、本発明の立体回路基板は、基板と、基板上に複数段に設けられた第1の配線電極群と、第1の配線電極群の間を少なくとも高さ方向に接続する第2の配線電極と、を備え、第1の配線電極群と第2の配線電極との少なくとも接続部は、同一形状で設けられた構成を有する。
この構成により、ランドや接続界面のない、高密度で信頼性の高い第1の配線電極群と第2の配線電極からなる配線電極群を有する立体回路基板を実現できる。
さらに、第1の配線電極群と第2の配線電極の外表面に金属層が設けられていてもよい。
これにより、配線抵抗の低い、高周波特性に優れた立体回路基板を実現できる。
さらに、少なくとも最上段の第1の配線電極群までは第1の配線電極と第2の配線電極を埋設する絶縁層が設けられていてもよい。
これにより、機械的な強度を向上させるとともに、配線電極群の環境変化などに対する信頼性の高い立体回路基板が得られる。
さらに、基板が取り除かれていてもよい。
これにより、薄型の立体回路基板が得られる。
さらに、最上段および最下段の少なくとも一方の第1の配線電極群に電子部品を搭載してもよい。
これにより、多機能な立体回路基板が得られる。
さらに、電子部品間のみを接続する接続電極および一方の端部が少なくとも自由端を有する第1の配線電極群に、接続電極および第1の配線電極群を保持するダミー電極を設けてもよい。
これにより、配線電極と接続しない接続電極の形成や機械的な強度の低い第1の配線電極群を補強した汎用性に優れた立体回路基板を実現できる。
さらに、第1の配線電極群および第2の配線電極が、水平方向に対して任意の角度で設けられていてもよい。
これにより、短距離での接続が可能となるとともに、さらに狭ピッチの配線電極を有する立体回路基板が得られる。
また、本発明の立体回路基板の製造方法は、基板の上に複数段の第1の配線電極群と、第1の配線電極群の間を少なくとも高さ方向に接続する第2の配線電極とを、導電性光硬化樹脂を用いた光造形法により一体に連続して形成する方法を有する。
この方法により、ランドや接続界面のない、高密度で信頼性の高い配線電極を有する立体回路基板を一括して連続的に容易に作製できる。
さらに、第1の配線電極群と第2の配線電極の外表面に金属層を形成する工程をさらに含んでもよい。
この方法により、配線抵抗の低い、高周波特性に優れた立体回路基板を生産性よく形成することができる。
さらに、少なくとも最上段の第1の配線電極群までは第1の配線電極群と第2の配線電極を埋設する絶縁層を形成する工程をさらに含んでもよい。
この方法により、機械的な強度を向上させるとともに、配線電極群の環境変化などに対する信頼性の高い立体回路基板を一括で形成できる。
さらに、基板を取り除く工程をさらに含んでいてもよい。
この方法により、さらに薄型の立体回路基板を作製できる。
さらに、最上段および最下段の少なくとも一方の第1の配線電極群に電子部品を搭載する工程をさらに含んでもよい。
この方法により、多機能な立体回路基板を容易に作製できる。
本発明の立体回路基板およびその製造方法によれば、高密度実装を実現する微細で立体的な配線電極を形成できるとともに、生産性の向上や信頼性などに優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)は本発明の第1の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分平面図で、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図で、同図(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
図1に示すように、立体回路基板10は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、ガラスエポキシ樹脂、シリコン、ガラスなどからなる基板20の少なくとも一方の面に、例えば銀、金、銅、銀パラジウム粒子などの導電フィラーを含む光硬化性樹脂からなる導電性光硬化樹脂により立体的に形成された配線電極群が設けられている。ここでは、説明をわかりやすくするために、図1(a)の配線電極群で帯状に示されているものを第1の配線電極群30とし、円状に示されているものを第2の配線電極40とする。なお、第2の配線電極40は、従来の配線基板での導電ビアと同様の作用を有するもので、複数段に形成された第1の配線電極群30を、高さ(厚み)方向に接続するものである。
また、本発明の第1の実施の形態においては、第1の配線電極群30は、立体回路基板10の高さ方向に設けられた、最下段に相当する1段目の第1の配線電極32、2段目の第1の配線電極34と最上段に相当する3段目の第1の配線電極36の、例えば3段に構成した例で示している。
以下に、図2を用いて、本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の第1の配線電極群と第2の配線電極の接続の状態を模式的に説明する。
図2(a)は、第1の配線電極群と第2の配線電極の接続の状態を示す部分斜視図で、同図(b)は第1の配線電極群と第2の配線電極との配置関係を説明する部分平面図である。
図2(a)に示すように、1段目の第1の配線電極32と2段目の第1の配線電極34は、第2の配線電極40を介して、以下の光造形法を用いた製造方法で詳細に説明するように、少なくともその接続部45は、同一形状で連続的に、かつ一体的に形成される。そのため、図2(b)に示すように、従来必要であった図17のランド1040のような不要な部分を設ける必要がない。
つまり、本発明の第1の実施の形態によれば、複数段の第1の配線電極群の間を接続する第2の配線電極40との接続部45にランドを設ける必要がないため、各段の第1の配線電極を微細で狭ピッチに設けることができる。その結果、立体的に配線電極群を高密度に設けた立体回路基板10を実現できる。
また、従来のような樹脂フィルムの両面に制限されずに、第1の配線電極群30を形成できるため、第1の配線電極群30を立体回路基板10の任意の高さに設けることができる。その結果、設計自由度の高い立体回路基板10を実現できる。
また、第1の配線電極群30と第2の配線電極40が連続して一体的に設けられるため、例えば第1の配線電極群30と第2の配線電極40との界面に酸化膜などが形成されず、界面での接続抵抗の増加やばらつきの小さい立体回路基板10を実現できる。
以下に、本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の変形例について、図3および図4を用いて説明する。
図3(a)は本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の変形例を示す部分平面図で、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図で、同図(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
図3において、少なくとも最上段に相当する3段目の第1の配線電極36までの第2の配線電極40と第1の配線電極32、34を埋設する絶縁層50を設けた点で、図1とは異なるものである。
すなわち、基板20の上に、光造形法により、例えば銀粒子などの導電フィラーを含む光硬化性樹脂からなる導電性光硬化樹脂を硬化させて、第1の配線電極群30と第2の配線電極40で立体的な配線電極群を形成した後、それ以外の導電性光硬化樹脂を除去する。そして、例えばPETなどの熱可塑性樹脂やエポキシなどの熱硬化性樹脂を、少なくとも3段目の第1の配線電極36までの第2の配線電極40と第1の配線電極32、34を埋設するように、例えば浸漬法や注入法などを用いて、充填し硬化させることにより絶縁層50を形成する。なお、電子部品を実装しない場合には、耐湿性などの信頼性を高めるために、3段目の第1の配線電極36も絶縁層50に埋設してもよいことはいうまでもない。
これにより、立体的に配線された第1の配線電極群30と第2の配線電極40を絶縁層50により補強し機械的な強度を向上させるとともに、耐湿性などの耐環境性および信頼性に優れた立体回路基板60を実現できる。
また、図4(a)は本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の変形例の別の例を示す部分平面図で、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図で、同図(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
図4において、基板20を取り除いている点で、図3に示す立体回路基板60とは異なるものである。
すなわち、図3に示す立体回路基板60から、例えば研磨法やエッチング法や機械的な剥離などを用いて、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、フッ素樹脂、ガラスなどからなる基板20を除去して立体回路基板80を構成したものである。
これにより、さらに薄型化できるとともに、絶縁層50の上下面に露出した第1の配線電極群30に、例えば電子部品などを実装できる立体回路基板80を実現できる。
以下に、図5と図6を用いて、本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の製造方法を説明する。なお、図1と同じ構成要素には同じ符号を付して説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の製造方法を説明する断面図である。さらに、図6は、図5(b)の工程を詳細に説明する断面図である。
まず、図5(a)に示すように、例えば200μm〜1000μmの厚みのPETフィルム、ガラスエポキシ基板またはセラミック基板などの基板20を準備する。
つぎに、図5(b)に示すように、基板20の上に、光造形法を用いて、順次1段目の第1の配線電極32、第2の配線電極40、2段目の第1の配線電極34、第2の配線電極40、3段目の第1の配線電極36を形成する。
ここで、図6を用いて第1の配線電極群30と第2の配線電極40の形成方法を詳細に説明する。
まず、図6(a)に示すように、例えば銀粒子などの導電フィラーを含むウレタン系の光硬化性樹脂からなる導電性光硬化樹脂100で満たされた容器110の中に、少なくともZ方向に移動可能なテーブル120の上に設置した基板20を浸漬する。
そして、基板20の上の導電性光硬化樹脂100に、例えば光照射装置130から出射される照射光140で、例えば走査ミラー150を用いて、X−Y方向、例えば1段目の第1の配線電極32のパターンで走査する。
ここで、光照射装置130として、アルゴンレーザ、He−Cdレーザ、YAGレーザ、ヘリウムネオンレーザや半導体レーザまたは高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプや蛍光ランプを対物レンズで集光して利用することができる。
また、導電性光硬化樹脂100の光硬化性樹脂としては、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系やアクリレート系などの紫外光や可視光で硬化する樹脂などを用いることができる。さらに、導電フィラーとして、銀粒子以外に、銅、金、ニッケルなどの粒子で、例えば数μm〜10数μm程度の平均径を有する、例えば球状のものが用いられる。なお、樹脂などに金属をコーティングしたものを用いてもよい。
つぎに、図6(b)および図6(c)に示すように、順次テーブル120をZ方向に第1の配線電極群30および第2の配線電極40を形成しながら導電性光硬化樹脂100の中に沈める。これにより、図5(b)に示すような立体的な配線電極群が導電性光硬化樹脂100の中に形成された状態となる。ここで、テーブル120の移動速度は、照射光140の強度、照射時間や走査時間に同期させ、さらに導電性光硬化樹脂100の銀粒子の形状や大きさに応じて制御装置160により制御される。また、照射光140や走査ミラー150の動作は、光照射装置130に入力された3次元の配線電極群のデータ、例えば3次元のCADデータに基づいて制御される。なお、テーブル120は、Z方向だけでなく、X−Y方向に移動するものでもよい。この場合、走査ミラー150は、固定してもよい。
また、上記では、照射光140を容器110の上面から照射する例で説明したがこれに限られない。例えば、図7に示すように、容器110の底面を照射光140が透過する、例えば石英などの光透過窓115などで形成し、テーブル120の設置された基板20を引き上げながら、3次元の立体的な配線電極群を形成してもよい。この場合、導電性光硬化樹脂100が、容器110の底面と基板20で規制されるため平坦性よく供給できる。そのため、導電性光硬化樹脂100の粘性を利用して平坦化させた後、テーブル120を引き下げて立体的な配線電極群を形成する場合と比較して、短時間での形成が可能となる。
また、上記では、テーブルをX−Y方向に移動させたが、Z方向のみ移動させ、各段ごとに異なった回路パターン形状に開口したマスクを介し、段ごとに回路パターンを一括に形成しても構わない。さらに、液晶マスクを用いても構わない。
つぎに、図5(c)に示すように、照射光140が照射されていない未硬化の導電性光硬化樹脂100を、例えば溶剤への浸漬やエアーブローにより取り除いて、図1に示す立体回路基板10が作製される。
つぎに、図5(d)に示すように、例えばエポキシ、イミド系またはアクリル系などの液状樹脂で満たされた容器(図示せず)に、図5(c)に示す立体回路基板10を浸漬する。そして、例えば冷却して硬化させることにより、絶縁層50を有する立体回路基板60が作製される。なお、絶縁層50は、エポキシ、イミド系またはアクリル系などの樹脂を、例えば毛細管現象を利用して、配線電極群の周囲に注入して形成することもできる。
さらに、図5(e)に示すように、図5(d)に示す立体回路基板60の基板20を、例えば研磨法、エッチング法や機械的な剥離などを用いて除去することにより、さらに薄型の立体回路基板80が作製される。
上記で説明したように、本発明の第1の実施の形態の立体回路基板の製造方法によれば、第1の配線電極群と第2の配線電極から構成される立体的な配線電極群を、一体的に連続して形成できるため、生産効率の高い製造方法を実現できる。
また、第1の配線電極群と第2の配線電極が連続して形成されるため、位置ずれなどを考慮したランドを形成する必要がなく、微細なピッチで第1の配線電極群や第2の配線電極を形成できる。
また、照射光の走査により、第1の配線電極群や第2の配線電極を形成できるため、それらを、例えば立体回路基板の任意の位置に配置して形成することができる。その結果、第1の配線電極群や第2の配線電極の形成位置が制限されないため、形成密度を飛躍的に向上させた立体回路基板を実現できる。
また、第1の配線電極群と第2の配線電極とを連続して形成できるため、第1の配線電極群と第2の配線電極との界面が存在しない。そのため、界面での接続抵抗の増加やばらつきの小さい接続の信頼性に優れた立体回路基板を作製することができる。
(第2の実施の形態)
図8(a)は本発明の第2の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分断面図で、同図(b)は本発明の第2の実施の形態における立体回路基板の変形例を模式的に示す部分断面図である。
図8に示すように、本発明の第2の実施の形態における立体回路基板200は、基板220の水平方向に対して任意の角度で設けられた第1の配線電極235や断面形状の異なる第1の配線電極238などで構成された第1の配線電極群230および斜め方向に設けられた第2の配線電極244などで構成された第2の配線電極群240を有する点で、第1の実施の形態の立体回路基板10とは異なるものである。ここで、水平方向に対して任意の角度とは、上記第1の配線電極群や第2の配線電極の少なくとも一部は鉛直方向に対して角度を有していることを意味し、全体が一定の角度を有している必要は特にない。
すなわち、第1の配線電極群230は、最下段に相当する1段目の第1の配線電極232、2段目の第1の配線電極234、最上段に相当する3段目の第1の配線電極235、236や断面形状の異なる第1の配線電極238などで構成される。また、第2の配線電極群240は、垂直方向で第1の配線電極群230を接続する第2の配線電極242と斜め方向で接続する第2の配線電極244などで構成される。
この構成により、例えば水平方向に対して斜めに設けた第1の配線電極235は、第1の配線電極群230の間隔が狭い箇所で配線する場合に、狭ピッチ化を実現するための効果が大きいものである。
また、斜めに形成された第2の配線電極244は、接続する第1の配線電極群230の間を短い距離で接続できるため、配線抵抗の低減に大きな効果を奏するものである。
また、任意の角度で設けられる第1の配線電極235や断面形状の異なる第1の配線電極238および第2の配線電極(図示せず)などの任意の方向の断面形状や断面積を自由に変えることができる。そのため、要求される配線抵抗などに応じて自由に配線電極群を設計できる立体回路基板200を実現できる。例えば、低抵抗で電子部品などと接続する箇所や、浮遊容量や配線電極群間の容量と配線抵抗とによるフィルタなどを形成する場合に有効である。
なお、上記の説明では断面形状が長方形の例を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、曲線状、らせん状あるいは多角形など、任意の形状で形成してもよいことはいうまでもない。
以下に、本発明の第2の実施の形態における立体回路基板の変形例について、図8(b)を用いて説明する。
図8(b)において、少なくとも最上段に相当する3段目の第1の配線電極235、236までの第2の配線電極群240と第1の配線電極232、234、238を埋設する絶縁層250を設けた点で、図8(a)の立体回路基板200とは異なるものである。
すなわち、基板220の上に、光造形法により、例えば銀粒子を含む光硬化性樹脂からなる導電性光硬化樹脂を硬化させて、第1の配線電極群230と第2の配線電極群240で立体的な配線電極群を形成した後、それ以外の導電性光硬化樹脂を除去する。そして、例えばPETなどの熱可塑性樹脂やエポキシなどの熱硬化性樹脂を、少なくとも3段目の第1の配線電極235、236までの第2の配線電極群240と第1の配線電極232、234、238を埋設するように、例えば浸漬法や注入法などを用いて、充填し硬化させることにより絶縁層250を形成する。
なお、電子部品を実装しない場合、例えば立体回路基板と立体回路基板を電気的に接続するモジュール基板においては、信頼性を高めるために3段目の第1の配線電極235、236も絶縁層250に埋設してもよいことはいうまでもない。
また、本発明の第2の実施の形態における立体回路基板の製造方法は、第1の実施の形態の立体回路基板の製造方法と同様であり、その説明は省略する。
上記により、任意の角度および形状で形成された第1の配線電極群230や第2の配線電極群240を有する立体回路基板280が実現される。
これにより、立体的に配線された第1の配線電極群や第2の配線電極群を絶縁層により補強し機械的な強度を向上させるとともに、耐湿性などの耐環境性および信頼性が向上した立体回路基板を実現できる。
なお、第1の実施の形態と同様に、立体回路基板280の基板220を取り除いて、さらに薄型の立体回路基板を実現できることはいうまでもない。
(第3の実施の形態)
図9(a)は本発明の第3の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分平面図で、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図で、同図(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
図9に示すように、立体回路基板300は、例えば第1の配線電極310のように、その一方の端部が自由端になる場合や立体的な配線電極群を形成する過程において、空中に浮いた状態で形成される接続電極320の場合、それらを保持するために、他の第1の配線電極群や第2の配線電極とは接続しないダミー電極330、340を設けた点で、第1の実施の形態の変形例の立体回路基板60とは異なるものである。
すなわち、図9(b)に示すように、例えば立体回路基板300に実装される電子部品間のみを接続する接続電極320は、通常、他の第1の配線電極群と接続する必要がない。そのため、光造形法を用いて、接続電極320を形成する場合、硬化していない導電性光硬化樹脂を除去する工程で、接続電極320が同時に除去されてしまう。その結果、電子部品間が接続されない場合が生じる。また、電子部品を実装する場合、その配置により、電子部品の接続端子のみと接続するために、第1の配線電極310の一方の端部が自由端で形成され、その端部の位置が固定されない場合がある。
そこで、接続電極320の位置を固定するために、ダミー電極340を接続電極320と一体に形成して設けるものである。同様に、第1の配線電極310の自由端を保持するダミー電極330を設け、絶縁層350に埋設して立体回路基板300を構成するものである。
これにより、電子部品を実装する場合の設計自由度が向上した立体回路基板を実現できる。
また、自由端を有する第1の配線電極群をなくすことにより、絶縁層を形成する過程において、自由端の変形に起因する、他の第1の配線電極群との短絡などを未然に防止した信頼性の高い立体回路基板を実現できる。
なお、上記では、製造の過程で空中に浮く接続電極320や自由端を有する第1の配線電極310を例に説明したが、これに限られない。例えば第1の配線電極群の間の配線長が長く、第2の配線電極ではその配置位置を保持できない場合に、第2の配線電極の間の所定の位置にダミー電極を形成してもよい。これにより、信頼性が高い立体回路基板を得ることができる。
(第4の実施の形態)
図10(a)は本発明の第4の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分断面図で、同図(b)は本発明の第4の実施の形態における立体回路基板の変形例を模式的に示す部分断面図である。
図10(a)に示すように、第1の実施の形態の立体回路基板60の最上段に相当する3段目の第1の配線電極36に、例えば半導体チップ410やチップ状のコンデンサ420などの電子部品430を実装して立体回路基板400を構成したものである。
また、図10(b)に示すように、第1の実施の形態の立体回路基板80の両面の最上段および最下段に相当する第1の配線電極群に電子部品430を実装して立体回路基板480を構成したものである。
これらの構成により、高密度に立体的に形成された配線電極群により、電子部品の実装密度を向上できるとともに、高機能化と多機能化が容易な立体回路基板を実現できる。
なお、本発明の第4の実施の形態は、上記各実施の形態における立体回路基板に適用できることはいうまでもない。特に、第4の実施の形態の立体回路基板480は、電子部品のさらなる高密度実装を実現する上でその効果が大きいものである。
(第5の実施の形態)
図11(a)は本発明の第5の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分平面図で、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図で、同図(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
図11に示すように、立体回路基板500は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)などからなる基板520の少なくとも一方の面に、例えば銀粒子などの導電フィラーを含む光硬化性樹脂からなる導電性光硬化樹脂により立体的に形成された配線電極群が設けられている。さらに、配線電極群の外表面全体に、例えば金、銀や銅などの金属層510が、例えばメッキ法などを用いて設けられている。
すなわち、第5の実施の形態は、配線電極群の表面全体に金属層510を有する点で、第1の実施の形態とは異なるものであり、他の構成は同様である。
なお、以下では、説明をわかりやすくするために、図11(a)の配線電極群で帯状に示されているものを第1の配線電極群530とし、円状に示されているものを第2の配線電極540とする。そして、第2の配線電極540は、従来の配線基板での導電ビアと同様の作用を有するもので、複数段に形成された第1の配線電極群530を、高さ(厚み)方向に接続するものである。
また、本発明の第5の実施の形態においては、第1の配線電極群530は、立体回路基板500の高さ方向に設けられた最下段に相当する1段目の第1の配線電極532、2段目の第1の配線電極534と最上段に相当する3段目の第1の配線電極536の、例えば3段で構成した例で示している。
そして、本発明の第5の実施の形態における立体回路基板500においても、図2を用いて第1の実施の形態で説明したのと同様の効果が得られるものである。
つまり、図2(a)で説明したように、1段目の第1の配線電極532と2段目の第1の配線電極534は、第2の配線電極540を介して、少なくともその接続部545は同一形状で連続的に、かつ一体的に形成される。そのため、図2(b)に示すように、従来必要であったランドを設ける必要がない。
これにより、本発明の第5の実施の形態によれば、立体的に形成された配線電極群の外表面全体に形成した金属層510により、導電性光硬化樹脂だけで形成した配線電極群よりも配線抵抗を大幅に低減できる。その結果、高周波特性に優れた立体回路基板500を実現できる。
また、金属層510が導電性光硬化樹脂で形成した配線電極群の外表面全体に設けられているため、配線電極群の機械的な強度が向上し、信頼性の高い立体回路基板が得られる。
また、複数段の第1の配線電極群の間を接続する第2の配線電極540との接続部545にランドを設ける必要がないため、各段の第1の配線電極を微細で狭ピッチに設けることができる。その結果、立体的に配線電極群を高密度に設けた立体回路基板500を実現できる。
また、従来のような樹脂フィルムの両面に制限されず、第1の配線電極群530を形成できるため、第1の配線電極群530を立体回路基板500の任意の高さ位置に設けることができる。その結果、設計自由度の高い立体回路基板500を実現できる。
また、第1の配線電極群530と第2の配線電極540が連続して一体的に設けられるため、例えば第1の配線電極群530と第2の配線電極540との界面に酸化膜などが形成されない。そのため、接続抵抗の増加やばらつきの小さい立体回路基板500を実現できる。
以下に、本発明の第5の実施の形態における立体回路基板の変形例について、図12および図13を用いて説明する。
図12(a)は本発明の第5の実施の形態における立体回路基板の変形例を示す部分平面図で、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図で、同図(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
図12において、少なくとも最上段に相当する3段目の第1の配線電極536までの第2の配線電極540と第1の配線電極532、534を埋設する絶縁層550を設けた点で、図11とは異なるものである。
すなわち、基板520の上に、光造形法により、例えば銀粒子などの導電フィラーを含む光硬化性樹脂からなる導電性光硬化樹脂を硬化させて、立体的な配線電極群を形成した後、それ以外の導電性光硬化樹脂を除去する。そして、配線電極群の外表面全体に、例えば金などの金属層510を第1の配線電極群530および第2の配線電極540に、例えばメッキ法などを用いて形成する。その後、例えばPETなどの熱可塑性樹脂やエポキシなどの熱硬化性樹脂を、少なくとも3段目の第1の配線電極536までの第2の配線電極540と第1の配線電極532、534を埋設するように、例えば浸漬法や注入法などを用いて、充填し硬化させることにより絶縁層550を形成する。なお、3段目の第1の配線電極536も絶縁層550に埋設してもよいことはいうまでもない。
本発明の第5の実施の形態の変形例によれば、金属層510により、配線抵抗の低い立体回路基板600を実現できる。さらに、絶縁層550により、立体的に配線された第1の配線電極群530と第2の配線電極540を補強し機械的な強度を向上させるとともに、耐湿性などの耐環境性および信頼性に優れた立体回路基板600を実現できる。
また、図13(a)は本発明の第5の実施の形態における立体回路基板の変形例の別の例を示す部分平面図で、同図(b)は同図(a)のA−A線断面図で、同図(c)は同図(a)のB−B線断面図である。
図13において、基板520を取り除いている点で、図12に示す立体回路基板600とは異なるものである。
すなわち、図12に示す立体回路基板600から、例えば研磨法やエッチング法などを用いて、基板520を除去して立体回路基板700を構成したものである。
これにより、さらに薄型化できるとともに、上下面で絶縁層550から露出した第1の配線電極群530に、例えば電子部品などを実装できる立体回路基板700を実現できる。
以下に、図14を用いて、本発明の第5の実施の形態における立体回路基板の製造方法について説明する。なお、図11と同じ構成要素には同じ符号を付して説明する。
図14は、本発明の第5の実施の形態における立体回路基板の製造方法を説明する断面図である。
まず、図14(a)に示すように、例えば200μm〜1000μmの厚みのPETフィルム、ガラスエポキシ基板またはセラミック基板などの基板520を準備する。
つぎに、図14(b)に示すように、基板520の上に、光造形法を用いて、順次1段目の第1の配線電極532、第2の配線電極540、2段目の第1の配線電極534、第2の配線電極540、3段目の第1の配線電極536を形成する。
なお、第1の配線電極群530と第2の配線電極540の光造形法を用いた形成方法は、第1の実施の形態において、図6および図7を用いて説明したものと同様であり、説明は省略する。
つぎに、図14(c)に示すように、未硬化の導電性光硬化樹脂580を、例えば溶剤への浸漬やエアーブローなどで取り除くことにより、図1に示したのと同様の立体回路基板10が作製される。
つぎに、図14(d)に示すように、例えば金、銀、ニッケルや銅などを電解メッキ法や無電解メッキ法などを用いて、1段目の第1の配線電極532の基板520との界面以外の配線電極群の外表面全体に、例えば数μm程度の膜厚に金属層510を形成する。ここで、金属層510の膜厚は、例えばメッキ浴の濃度、温度や電流量の調整により自由に設定することができる。
なお、金属層510は、単層だけでなく、複数層で形成してもよい。これにより、例えば金属層510が銀の場合、低い配線抵抗とともに、銀のマイグレーションや黒色化を、金やニッケルなどで被覆することにより防止し、信頼性に優れた立体回路基板500を実現できる。
つぎに、図14(e)に示すように、例えばPET樹脂などで満たされた容器(図示せず)に、図14(d)に示す立体回路基板500を浸漬し、例えば120℃、60分程度で硬化させることにより、絶縁層550を形成する。
これにより、立体的に形成された配線電極群が絶縁層550で補強されるとともに、耐湿性などが向上した信頼性の高い立体回路基板600を作製できる。なお、絶縁層550は、PET樹脂を、例えば毛細管現象を利用して、配線電極群内に注入して形成することもできる。
さらに、図14(f)に示すように、図14(e)に示す立体回路基板600の基板520を、例えば研磨法やエッチング法などを用いて除去することにより、さらに薄型の立体回路基板700が作製される。
なお、上記では、金属層を配線電極群の表面全体に設けた例で説明したが、これに限られない。例えば、配線電極群の大部分または一部分などの部分的に設けてもよいことはいうまでもない。
上記で説明したように、本発明の第5の実施の形態の立体回路基板の製造方法によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、金属層により機械的な強度や高周波特性に優れた立体回路基板を実現できる。
(第6の実施の形態)
図15(a)は本発明の第6の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分断面図で、同図(b)は本発明の第6の実施の形態における立体回路基板の変形例を模式的に示す部分断面図である。
図15に示すように、本発明の第6の実施の形態における立体回路基板800は、第2の実施の形態の立体回路基板200の立体的に形成した配線電極群の外表面全体に金属層810を形成し、第1の配線電極群830や第2の配線電極群840を構成した点で、第2の実施の形態とは異なるものである。
ここで、第1の配線電極群830は、最下段に相当する1段目の第1の配線電極832、2段目の第1の配線電極834、最上段に相当する3段目の第1の配線電極835、836や断面形状の異なる第1の配線電極838などで構成される。また、第2の配線電極群840は、垂直方向で第1の配線電極群530を接続する第2の配線電極842と斜め方向で接続する第2の配線電極844で構成される。
これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、配線抵抗の低い、高周波特性に優れた立体回路基板800を実現できる。
以下に、本発明の第6の実施の形態における立体回路基板の変形例について、図15(b)を用いて説明する。
図15(b)において、少なくとも最上段に相当する3段目の第1の配線電極835、836までの第2の配線電極群840と第1の配線電極群830を埋設する絶縁層850を設けた点で、図15(a)の立体回路基板800とは異なるものである。
上記により、任意の角度および形状で形成された第1の配線電極群830と第2の配線電極群840を有する立体回路基板880が実現される。
これにより、立体的に配線された第1の配線電極群と第2の配線電極群を絶縁層により補強し機械的な強度を向上させるとともに、耐湿性などの耐環境性および信頼性が向上した立体回路基板880を実現できる。
なお、第5の実施の形態と同様に、立体回路基板880の基板820を取り除いて、さらに薄型の立体回路基板を形成できることはいうまでもない。
(第7の実施の形態)
図16(a)は本発明の第7の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分断面図で、同図(b)は本発明の第7の実施の形態における立体回路基板の変形例を模式的に示す部分断面図である。
図16(a)に示すように、第5の実施の形態の立体回路基板600の最上段に相当する3段目の第1の配線電極536の金属層510に、例えば半導体チップ910やチップ状のコンデンサ920などの電子部品930を実装して立体回路基板900を構成したものである。
また、図16(b)に示すように、第5の実施の形態の立体回路基板700の両面の最上段および最下段に相当する第1の配線電極群530に電子部品930を実装して立体回路基板980を構成したものである。
これらの構成により、高密度に形成された金属層を備えた配線電極群により、電子部品の実装密度を向上できる。また、金属層による配線抵抗の低下により、高速な信号伝達を可能とするため、高機能化と多機能化が容易な立体回路基板を実現できる。
さらに、金属層を介して電子部品と接続できるため、例えば半田バンプなどとの接続強度の向上や接続抵抗の低下を図った立体回路基板が得られる。
なお、上記立体回路基板980の最下段に相当する1段目の第1の配線電極932の絶縁層550から露出した表面に、再度金属層を、例えばスクリーン印刷法やメッキ法で形成してもよいことはいうまでもない。
また、本発明の第7の実施の形態は、上記各実施の形態における立体回路基板に適用できることはいうまでもない。
本発明の立体回路基板およびその製造方法は、電子部品などの高密度実装が要望される電子装置や小型・薄型で接続できる高密度配線が要望される情報携帯機器などの分野において有用である。
(a)本発明の第1の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分平面図(b)同図(a)のA−A線断面図(c)同図(a)のB−B線断面図 (a)本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の第1の配線電極群と第2の配線電極の接続の状態を示す部分斜視図(b)本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の第1の配線電極群と第2の配線電極との関係を説明する部分平面図 (a)本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の変形例を示す部分平面図(b)同図(a)のA−A線断面図(c)同図(a)のB−B線断面図 (a)本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の変形例の別の例を示す部分平面図(b)同図(a)のA−A線断面図(c)同図(a)のB−B線断面図 本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の製造方法を説明する断面図 本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の製造方法の図5(b)の工程を詳細に説明する断面図 本発明の第1の実施の形態における立体回路基板の製造方法の図5(b)の別の工程を詳細に説明する断面図 (a)本発明の第2の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分断面図(b)本発明の第2の実施の形態における立体回路基板の変形例を模式的に示す部分断面図 (a)本発明の第3の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分平面図(b)同図(a)のA−A線断面図(c)同図(a)のB−B線断面図 (a)本発明の第4の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分断面図(b)本発明の第4の実施の形態における立体回路基板の変形例を模式的に示す部分断面図 (a)本発明の第5の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分平面図(b)同図(a)のA−A線断面図(c)同図(a)のB−B線断面図 (a)本発明の第5の実施の形態における立体回路基板の変形例を示す部分平面図(b)同図(a)のA−A線断面図(c)同図(a)のB−B線断面図 (a)本発明の第5の実施の形態における立体回路基板の変形例の別の例を示す部分平面図(b)同図(a)のA−A線断面図(c)同図(a)のB−B線断面図 本発明の第5の実施の形態における立体回路基板の製造方法を説明する断面図 (a)本発明の第6の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分断面図(b)本発明の第6の実施の形態における立体回路基板の変形例を模式的に示す部分断面図 (a)本発明の第7の実施の形態における立体回路基板を模式的に示す部分断面図(b)本発明の第7の実施の形態における立体回路基板の変形例を模式的に示す部分断面図 従来の4層に積層された多層構造を有するプリント基板の要部構造およびその製造方法を説明する部分斜視図 従来の配線基板の製造装置を模式的に示す断面図 図18の製造装置を用いた配線基板の製造方法を説明する断面図 従来の配線基板の導電ビアと導体パターンがランドを介して接続された状態を説明する模式図
符号の説明
10,60,80,200,280,300,400,480,500,600,700,800,880,900,980 立体回路基板
20,220,520,820 基板
30,230,530,830 第1の配線電極群
32,34,36,232,234,235,236,238,310,532,534,536,832,834,835,836,838,932 第1の配線電極
40,242,244,540,842,844 第2の配線電極
45,545 接続部
50,250,350,550,850 絶縁層
100,580 導電性光硬化樹脂
110 容器
115 光透過窓
120 テーブル
130 光照射装置
140 照射光
150 走査ミラー
160 制御装置
240,840 第2の配線電極群
320 接続電極
330,340 ダミー電極
410,910 半導体チップ
420,920 コンデンサ
430,930 電子部品
510,810 金属層

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板上に複数段に設けられた第1の配線電極群と、
    前記第1の配線電極群の間を少なくとも高さ方向に接続する第2の配線電極とからなり、
    前記第1の配線電極群と前記第2の配線電極との接続部は、同一形状で設けられた立体回路基板であって、さらに、
    前記立体回路基板に実装される電子部品と、
    前記電子部品間のみを接続する接続電極と、
    前記第1の配線電極群の端部であり前記電子部品とのみ接続する自由端と、
    前記接続電極と前記基板とを連結する第1のダミー電極と、
    前記自由端と前記基板とを連結する第2のダミー電極と
    を設けたことを特徴とする立体回路基板。
  2. 前記第1の配線電極群と前記第2の配線電極の外表面に金属層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の立体回路基板。
  3. 少なくとも最上段の前記第1の配線電極群までは前記第1の配線電極群と前記第2の配線電極を埋設する絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項に記載の立体回路基板。
  4. 前記基板が取り除かれていることを特徴とする請求項3に記載の立体回路基板。
  5. 基板の上に複数段の第1の配線電極群と、
    前記第1の配線電極群の間を少なくとも高さ方向に接続する第2の配線電極と、
    実装される電子部品間のみを接続する接続電極と、
    前記第1の配線電極群の端部であり前記実装される電子部品とのみ接続する自由端と、
    前記接続電極と前記基板とを連結する第1のダミー電極と前記自由端と前記基板とを連結する第2のダミー電極とを導電性光硬化樹脂を用いて光造形法により形成する工程と、
    最上段および最下段の少なくとも一方の前記第1の配線電極群に前記電子部品を搭載する工程
    とからなることを特徴とする立体回路基板の製造方法。
  6. 前記第1の配線電極群と前記第2の配線電極の外表面に金属層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の立体回路基板の製造方法。
  7. 少なくとも最上段の前記第1の配線電極群までは前記第1の配線電極群と前記第2の配線電極埋設する絶縁層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項5または6に記載の立体回路基板の製造方法。
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