JP2004303983A - 研磨パッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】研磨液の存在下で被研磨面の研磨を行なう研磨パッドであって、基材を構成する疎水性ポリマー表面に、親水性基を有するグラフトポリマー鎖が導入されてなることを特徴とする。グラフトポリマー鎖が有する親水性基は、N−モノアルキル置換構造の親水性基、及び、N−ジアルキル置換アミド基を有する親水性基から選ばれる非イオン性親水性基であることが好ましく、グラフトポリマー導入量は、そのグラフト率で、10.0%から150.0%であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工砥粒を含む研磨液、或いは、砥粒を含まない研磨液を供給しながら、被加工物を回転する弾性パッドに押しつけ、相対運動を行わせながら、被加工物表面を研磨し、鏡面に仕上げたり、被加工物表面の凹凸の凸の部分を優先的に研磨するための、化学機械研磨(CMP)に好適に用いられる研磨用パッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
高度に集積度を増した半導体を製造するに当たり多層配線を実現するためには、絶縁膜の表面を完全に平坦化する必要がある。これまでに、この平坦化法の代表的な技術として、SOG(Spin−On−Glass)法や、エッチバック法、リフトオフ法などが検討されてきた。
【0003】
SOG法に関して、これはSOG膜の流動性を利用した平坦化法であるが、これ自身で完全平坦化を実施することは不可能である。また、エッチバック法は、もっとも多く使われている技術であるが、レジストと絶縁膜とを同時にエッチングすることによるダスト発生の問題があり、ダスト管理の点で容易な技術ではない。そして、リフトオフ法は、使用するステンシル材がリフトオフ時に完全に溶解しないためにリフトオフできないなどの問題を生じ、制御性や歩留りが不完全なため、実用化に至っていない。
【0004】
このようなことから化学機械研磨法(CMP法)が近年注目されてきた。これは被加工物を回転する弾性パッドに押しつけ、相対運動を行わせながら、被加工物表面の凹凸の凸の部分を研磨パッドで優先的に研磨する方法であり、プロセスの簡易性から今では広く利用されている。
【0005】
また近年は、凹凸加工する前の半導体ウェハー自身が持つ微細な凹凸、すなわち、ナノトポロジーと表現される従来問題がなかった微細な表面凹凸による表面欠陥が問題になり、両面研磨法、アルカリを流しながら研磨する方法などが行われている。
【0006】
しかしながら、かかるCMP法においては、被研磨物表面に発生する、スクラッチ傷、ダストの付着、グローバル平坦性不良等の問題が挙げられる。例えば層間絶縁膜等の被研磨面にこのようなダストの付着やスクラッチ傷が発生すると、後工程でこの上にAlやCu系金属等による配線を形成した場合に、段切れ等が発生し、エレクトロマイグレーション耐性の劣化等の信頼性の低下が発生するおそれがある。またHDD(Hard DiskDrive)用非磁性基板等の研磨において、ドロップアウト等、再生信号欠落が発生する原因となる。スクラッチ傷の発生は、研磨粒子の分散不良による凝集塊に起因するものと考えられている。特に、金属膜のCMPに用いられる、研磨粒子としてアルミナを採用した研磨スラリは分散性が悪く、スクラッチ傷を完全に防止するに至っていない。ダストの付着に関してはその原因さえよくわかっていないのが現状である。常識的にはグローバル平坦性を良くするためには硬質の研磨パッドが望ましいが、逆にダストの付着やスクラッチ傷が起こり易くなるために、両者を両立することはできないと考えられている。
これに対して、グローバル平坦性を改良し、ダストの付着やスクラッチ傷を抑制する技術が提案されているが(例えば、特許文献1、2参照。)、ダスト付着・スクラッチ傷と平坦化特性を両立するには至っていない。
【0007】
CMPや他の研磨法で効果的な平面化を実現するためには、研磨面へのスラリーの輸送と分散が重要になる。多数の研磨法、特に大きい回転速度または圧力を伴う研磨法では、研磨パッド内のスラリー流動が不十分だと時間当たり研磨量の不均一、基板または材料の表面品質不良または研磨パッドの品質劣化を招きかねない。そこでスラリーの輸送を改善するための様々な努力が行われてきた。たとえば、クックらは、硬質研磨パッド表面全域へのスラリー輸送を促すための大小流路の使用について提案しており(例えば、特許文献3参照。)、シャムイランら(Shamouillian et al.)は、研磨パッドの少なくとも一部分を通る流路を設け研磨スラリーの流動化をはかるようにした研磨パッドについて開示している(例えば、特許文献4参照。)。同様に、ブライボーゲルら(Breivogel et al.)は、パッドの全表面にスラリーを輸送するために間隔を置いて設けた孔を備える研磨パッドについて提案している(例えば、特許文献5参照。)。
これらいくつかの試みにも関わらず,ダスト付着・スクラッチ傷と平坦化特性を両立するには至っていない。これらの性能を両立するには研磨面へのスラリーの輸送を可能にする良好な表面の濡れ性および,研磨パッド内部へのスラリーの輸送を可能とする親水性の流路確保が必要であることが推定される。しかしながらこれらの機能を満足するパッドは未だ得られていない。
【0008】
【特許文献1】
特表平8−500622号公報
【特許文献2】
特開2000−34416号公報
【特許文献3】
米国特許第5,489,233号明細書
【特許文献4】
米国特許第5,533,923号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,554,064明細書
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点を考慮した本発明の目的は、被研磨物表面へのダスト付着性が抑制され、スクラッチ傷が生じにくく、且つ、優れた平坦化特性を達成し得る研磨パッドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、研磨面への研磨液の輸送を可能にする良好な表面の濡れ性および、研磨パッド内部への研磨液の供給を可能とする親水性の流路確保が重要であるとの認識に達し、特定の親水性グラフトポリマー鎖を基材を構成する疎水性樹脂表面に導入することにより、表面濡れ性と流路確保が達成されることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の研磨パッドは、研磨液の存在下で被研磨面の研磨を行なう研磨パッドであって、基材を構成する疎水性ポリマー表面に、親水性基を有するグラフトポリマー鎖が導入されてなることを特徴とする。
ここで、グラフトポリマー鎖が有する親水性基としては、N−モノアルキル置換構造の親水性基、及び、N−ジアルキル置換アミド基を有する親水性基、からなる群より選ばれる非イオン性親水性基であることが好ましい。
また、基材への親水性グラフトポリマー導入量は、グラフト率で、10.0%から150.0%であることが好ましい態様である。
【0011】
本発明の研磨パッドにおいて、基材の表面に親水性グラフトポリマー鎖が導入されるとは、基材を構成する疎水性ポリマーの主鎖に、親水性基を有するポリマー鎖が枝分かれ状に直接結合してなる、分岐した分子構造を有することを意味し、親水性基を有するグラフトポリマー鎖は、その末端でのみ疎水性基材を構成する幹ポリマーに結合していることを特徴とする。このため、親水性基を有するグラフトポリマー鎖は片末端がフリーの、束縛の少ない状態で存在し、水中或いは水和された状態では高い運動性を有する。この親水性グラフトポリマー鎖部分の高い運動性が優れた表面親水性と内部水路の確保を可能にすると考えられる。
このため、基材を構成する疎水性ポリマーの全表面にこのような親水性ポリマー鎖が存在し、疎水性基材ポリマー中で基材とは親和性のない相分離構造をとることで、基材の表面に連続した親水性の領域が確保され、また、グラフト中に多数存在する親水性基に研磨液またはそこに含まれる研磨粒子が吸着することで、被研磨面に十分に研磨液が供給され、表面にダストを付着させる懸念なく、高い研磨性を実現するとともに、弾力性のあるグラフトポリマー鎖構造に起因する柔軟性のため、研磨液、あるいは、そこに含まれる研磨粒子が研磨面へ十分に供給され、高い平坦性を確保するとともに、研磨粒子の局所的な強い応力に起因する傷の発生も抑制されるものと考えられる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の研磨パッドは、研磨液の存在下で被研磨面の研磨を行なう目的で用いられ、その構成は、基材を構成する疎水性ポリマー表面に、親水性基を有するグラフトポリマー鎖が導入されてなるものである。
【0013】
(親水性グラフトポリマー鎖)
本発明に係る親水性グラフトポリマー鎖は、その構造内に親水性基を有する。この親水性の官能基は、水との親和性を向上させ、その高い運動性とともに、被研磨面に十分な研磨液を供給するために必要なものであり、特に被研磨材料との関連は問われず、従って、金属とのキレート能などの性能は必要でない。
本発明においては好ましく用いられる親水性の官能基(親水性基)としては、例えば、スルホン酸基,カルボン酸基,アミノ基などのイオン性もしくはイオンになりうる親水性基、さらには、アミド基、N−置換アミド基、N,N−ジ置換アミドなどの非イオン性親水性基などが挙げられる。これらのなかでも、高親水性の観点から、N−置換アミド,N,N−ジ置換アミドなどの非イオン性親水性基が特に好ましい。
【0014】
本発明の効果は、基材となる疎水性ポリマーを幹ポリマーとして、そこに親水性グラフトポリマー鎖が導入されていることに基づくものであり、親水性官能基が疎水性ポリマー基材中に導入されていても、それがグラフト鎖構造を有しなければ、本発明の如き、高い運動性と高親水性を得難く、十分な効果を発揮しないえない。
ここでいうグラフトポリマー鎖は、その分子内に少なくとも1つの親水性基を有する所定の鎖長のポリマー或いはオリゴマーや、所定の分子量を有するマクロモノマーを指す。
本発明の効果を発揮しうるグラフトポリマー鎖の導入量(グラフト率)は1〜300%の範囲であり、好ましい導入量は、グラフト率で10〜150%の範囲である。
基材である疎水性ポリマーに結合したグラフトポリマー鎖の量であり、本発明におけるグラフト率は次の式で表される。
グラフト率(%)=〔(グラフト後のフィルムの重量−基材フィルムの重量)/(基材フィルムの重量)〕×100
このような親水性グラフトポリマー鎖の分子量は、Mw500〜500万の範囲であり、好ましい分子量はMw1000〜100万の範囲であり、更に好ましくはMw2000〜50万の範囲である。
【0015】
[研磨パッドの作製方法]
疎水性ポリマーからなる基材に親水性グラフトポリマーを導入する方法としては、1.基材と親水性ポリマーとを化学結合にて付着させる方法と、2.基材を基点として重合可能な2重結合を有する化合物を重合させることでグラフトポリマーを形成する方法、および、3.親水性グラフト鎖を有する疎水性幹ポリマーを架橋させて作成する3つの方法がある。
【0016】
本発明においてはいずれの方法も採用することができるが,前者の2つについて説明する。
(1.基材とグラフトポリマーとを化学結合にて付着させる方法)
まず、基材と親水性ポリマーとを化学結合にて付着させる方法について説明する。
この方法においては、ポリマーの末端若しくは側鎖に基材と反応する官能基を有するポリマーを使用し、この官能基と、基材表面の官能基とを化学反応させることでグラフトさせることができる。基材と反応する官能基としては、基材表面の官能基と反応し得るものであれば特に限定はないが、例えば、アルコキシシランのようなシランカップリング基、イソシアネート基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、エポキシ基、アリル基、メタクリロイル基、アクリロイル基等を挙げることができる。
【0017】
ポリマーの末端若しくは側鎖に反応性官能基を有するポリマーとして特に有用な化合物は、トリアルコキシシリル基をポリマー末端に有する親水性ポリマー、アミノ基をポリマー末端に有する親水性ポリマー、カルボキシル基をポリマー末端に有する親水性ポリマー、エポキシ基をポリマー末端に有する親水性ポリマー、イソシアネート基をポリマー末端に有する親水性ポリマーなどである。
また、この時に使用される親水性ポリマーとしては、親水性であれば特に限定はないが、具体的には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びそれらの塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアセトアミドなどを挙げることができる。
【0018】
また、親水性基を導入する際に好ましく用いられる親水性モノマーとしては、N−置換アミド基、N,N−ジ置換アミド基などの非イオン性の親水性官能基を有するモノマーが挙げられ、これらを導入してなる親水性ポリマーとしては、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアミドなどを挙げることができ、これらの親水性ポリマーもこの方法に好適に用い得る。
【0019】
(2.基材を基点として重合可能な2重結合を有する化合物を重合させ、グラフトポリマーを形成させる方法)
基材を基点として重合可能な2重結合を有する化合物を重合させ、グラフトポリマーを形成させる方法は、一般的には表面グラフト重合と呼ばれる。本発明を実施するための表面グラフト重合法としては、文献記載の公知の方法をいずれも使用することができる。例えば、新高分子実験学10、高分子学会編、1994年、共立出版(株)発行、P135には、表面グラフト重合法として光グラフト重合法、プラズマ照射グラフト重合法が記載されている。また、吸着技術便覧、NTS(株)、竹内監修、1999.2発行、p203、p695には、γ線、電子線等の放射線照射グラフト重合法が記載されている。光グラフト重合法の具体的方法としては、特開昭63−92658号公報、特開平10−296895号公報及び特開平11−119413号公報に記載の方法を使用することができる。プラズマ照射グラフト重合法、放射線照射グラフト重合法においては、上記記載の文献、及び池田ら(Y.Ikada et al)著「マクロモレキュールス(Macromolecules)」、第19巻、page 1804(1986年)などに記載の方法を適用することができる。
【0020】
具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの高分子表面を、プラズマ、若しくは、電子線にて処理して表面にラジカルを発生させ、その後、その活性表面と親水性官能基を有するモノマーとを反応させることによりグラフトポリマーを導入することができる。
以下に、具体的なグラフト方法として放射線グラフト方法について説明する。ただし、本発明のグラフト方法はこれに限定されるものではない。
放射線として電子線を用いたモノマーのグラフト化方法について説明する。まず、疎水性ポリマーからなる基材フィルムに、加速電子線を線量1から5Mrad照射する。電子線の照射により、基材のポリマー主鎖にラジカルが生じる。このラジカルを基点としてモノマーの重合を起こさせる。すなわち、発生したラジカルが、アクリル酸などの親水性モノマーと接触することでグラフト反応が起こる。グラフト重合は基材フィルム表面の活性点を起点として起こり、モノマーの拡散に伴ってグラフト重合が進行し、グラフト鎖が成長する。
照射された電子線は基材の存在に妨げられることなく内部にも進入するため、基材フィルムとして、多孔質体シートや、布、不織布などの繊維集合体シートなどを用いた場合、基材内部の空隙に面する表面にもラジカルが発生し、これを起点としてグラフト鎖が生成する。このようにして基材内部に面する多孔質体空隙内、或いは、内側に面した繊維形状疎水性ポリマー表面にも、基材表面におけるのと同様に親水性基を有するグラフトポリマー鎖が導入される。
【0021】
基材に結合したグラフトの量(グラフト率)は次の式で表される。
グラフト率(%)=〔(グラフト後のフィルムの重量−基材フィルムの重量)/(基材フィルムの重量)〕×100
このようなグラフト化率は、幹ポリマーの材質によって異なる。また、照射線量やグラフトさせるモノマーの供給濃度によって変動するため、照射線量、モノマーの濃度を調整することで好ましいグラフト率に調整することができる。本発明における好ましいグラフト率は、前述のように、1〜300%の範囲であり、好ましくは10〜150%、さらに好ましくは20〜80%の範囲である。
グラフト率が上記の範囲において本発明の効果が著しい。
【0022】
基材を基点として重合可能な2重結合を有する化合物を重合させ、グラフトポリマーを形成させる方法において用いられる親水性基を有する化合物としては、分子内に2重結合を有していれば、親水性ポリマーでも、親水性オリゴマーでも、親水性モノマーでもよく、これらいずれの化合物をも用いることができる。特に有用な化合物は親水性モノマーである。
本発明で有用な親水性モノマーとは、アンモニウム、ホスホニウムなどの正の荷電を有するモノマー、若しくは、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などの負の荷電を有するか負の荷電に解離し得る酸性基を有するモノマーや、例えば、水酸基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシ基、シアノ基、などの非イオン性の基を有する親水性モノマー等が挙げられ、いずれも好適に用いることができる。とくに好ましい親水性モノマーは、N−置換アミド,N,N−ジ置換アミドなどの非イオン性の親水性基を有するモノマーである。
【0023】
本発明において、特に有用な親水性モノマーの具体例としては、次のモノマーを挙げることができる。例えば、(メタ)アクリル酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、イタコン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン酸塩、アリルアミン若しくはそのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、ビニルスルホン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、スチレンスルホン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、2−スルホエチレン(メタ)アクリレート、3−スルホプロピレン(メタ)アクリレート若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸若しくはそのアルカリ金属塩及びアミン塩、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート若しくはそれらの塩、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート若しくはそのハロゲン化水素酸塩、3−トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリレート、3−トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N,N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライド、などを使用することができる。また、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−モノメチロール(メタ)アクリルアミド、N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、ポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなども有用である。
なかでも、とくに好ましいモノマーはN−置換アミド,N,N−ジ置換アミドなどの非イオン性官能基を有するモノマーであり、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアミドなどを挙げることができる。
【0024】
この方法より得られた親水性グラフトポリマー鎖による効果の発現機構は明確でないが、疎水性樹脂からなる基材の表面あるいは内部で、それぞれの位置における疎水性ポリマー表面に結合する親水性グラフトポリマーが、その親水性基と基材となる疎水性領域との間で相分離構造をとることで、親水性基を有する部分が疎水性基材と離れた位置に存在するようになり、これらのグラフトの有する高い運動性とあいまって水分の流路を効率よく形成するためと思われる。
【0025】
(3.親水性グラフト鎖を有する疎水性幹ポリマーを架橋させる方法)
親水性グラフト鎖を有する疎水性の幹ポリマーとして分子内に架橋剤と反応し得る反応性基を有するポリマーを用い、架橋剤を用いて架橋構造を形成させる方法であり、この方法によれば、所望の親水性グラフト鎖を有する幹ポリマーが基材に架橋により強固に固定化される。
具体的には、親水性マクロマー/ベンジルメタクリレート/アクリル酸(重量比:50/30/20)共重合体などの、親水性基を有する構造単位と、架橋構造を形成可能な基を有する構造単位と、重合に関与する不飽和二重結合を有する構造単位との共重合体を幹ポリマーとし、2感応性のジクリシジル化合物などの架橋剤を用いて架橋させる方法などを挙げることができる。
【0026】
[基材を構成する疎水性ポリマー]
本発明の研磨パッドにおいては、基材が研磨層としての機能を果たす。ここで、疎水性基材を構成する疎水性ポリマー(以下、この樹脂をマトリクスと称することがある)について説明する。
本発明で基材に用いられる疎水性ポリマーは、その表面がガスプラズマ、ラジカル発生、その他の手段に暴露され、エネルギーを付与されることにより、材料の表面上にフリーラジカルが発生し、前記グラフトポリマーとの結合に関与する活性点を生成する限りにおいて、任意の疎水性ポリマー材料を適用することができる。
【0027】
疎水性ポリマーマトリクスとしては、具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−メチルメタクリレート共重合系樹脂、ポリアミド系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、酢酸セルロース系樹脂などの熱可塑性樹脂、またはフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1つを主成分とするポリマーが好適に用いられ、さらに樹脂単独のみならず、これらの混合体(アロイ化を含む)やこれらを含む共重合体等であってもよく、さらに、別のグラフト鎖を導入したものや、別の官能基を導入した変性品などの改質ポリマーも用いることができる。
【0028】
ポリマー基材としては、ポリエステル(PE)、ポリプロピレン(PP)のようなポリオレフィン型、または、ポリスチレンのようなアリール型、ポリブタジエン、ポリイソプレンのようなジエン型のポリマー、シリコーンゴムのようなシリコーン系ポリマー、ポリテトラフルオルエチレンまたはそのコポリマーのようなフッ素系ポリマーなどが強度、耐久性の観点から好ましく用いられる。
【0029】
基材は任意の形状および任意の大きさとすることができ、表面積を広くして多くのポリマーグラフト鎖を有するという観点からは、複雑な幾何学的形態からなるもの好ましく用いられる。
ポリマー基材自体の形状は、フィルム、シートなどの薄層上、棒状、或いは中空の管状、繊維または糸の形状であってもよく、また、多孔性または非多孔性の構造体であってもよい。また、これらの素材からなる布状、不織布状の基材であってもよい。
ポリマー基材をこれら任意の形状に成形するには、公知の方法、即ち、押し出し、圧縮成形、射出成形、熱成形または真空成形などの方法を適用すればよい。基材を布織布や多孔質状にすることで、基材の構造体の内部にも親水性基を有するグラフトポリマー鎖が存在することになり、研磨液や研磨液に含まれる研磨粒子の保持、供給がより高い効率で行なわれる。
【0030】
研磨パッドの厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは0.2〜30mmであり、0.3〜10mmであることがより好ましく、さらに好ましくは0.5〜3mmである。
【0031】
研磨パッドの厚みが薄すぎると、後述するクッション層と併用された場合には、そのクッション層の特性が、または、パッドの下層に位置する研磨定盤の機械的特性が、該研磨パッドそのものの機械的特性よりも研磨特性に顕著に反映されるようになり、本発明の効果が十分に得られないことがある。一方、厚すぎるとクッション層や研磨定盤の機械的特性が反映され難くなり、半導体基板のうねりに対する追随性が低下して基板全体での均一な平坦性が得難くなることが懸念される。
【0032】
本発明の研磨パッドの基材が、不織布や多孔質体の場合には研磨液の、供給、保持、排出などは、繊維間或いは多孔質内の空隙により円滑に行なわれるが、基材を固体層とする場合には、半導体基板などの被研磨体表面と接触する研磨面へ研磨液を供給し、そこからの研磨液の排出を促進するなどの目的で、表面に溝や孔が設けられていることが好ましい。溝の形状としては、同心円、渦巻き、放射、碁盤目など種々の形状が採用できる。溝の断面形状としては四角、三角、半円などの形状のものが好ましく採用できる。溝の深さ、溝の幅、溝のピッチは特に限定されるものではないが、深さは0.1mmから該研磨層の厚さまでの範囲で、幅は0.1〜20mmの範囲で、ピッチは2〜200mmの範囲が好ましい。孔は研磨層を貫通していても良いし、貫通していなくても良い。孔の直径、孔のピッチは特に限定されるものではないが、直径は0.2〜20mmの範囲で、ピッチは2〜100mmの範囲が好ましい。
【0033】
本発明の研磨パッドは、表面に親水性基を有するグラフトポリマー鎖が導入されてなる疎水性ポリマー基材からなる研磨層(本発明で言う研磨パッド)単体で用いることも可能であるが、研磨層下部にクッション層を貼り合わせた二層構造のパッドとすることも好ましい態様である。
【0034】
本発明の研磨パッドに用いられるクッション層は、ポリウレタン等の樹脂含浸不織布、ゴムなどのエラストマー、発泡弾性体、発泡プラスチックなどを採用することができ、特に限定されるものではない。
なお、弾性の観点からは、具体的には、例えば、天然ゴム、ニトリルゴム、ネオプレン(登録商標)ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリウレタンゴム、シリコンゴムなどの無発泡のエラストマを用いることが好ましい。また、現在汎用的に使用されているポリウレタン含浸不織布(例えば、ロデール社製、商品名:Suba400など)なども好ましく用いられる。
クッション層の好ましい厚みは、0.1〜100mmの範囲であり、さらに好ましい厚みの範囲は、0.2〜5mmであり、より好ましい厚みの範囲は0.5〜2mmである。厚みが薄すぎる場合は、クッション層の効果である、半導体基板全面の平坦性の均一性(ユニフォーミティ)の付与効果が十分得られない傾向がある。逆に厚みが厚すぎる場合は、局所平坦性が損なわれる傾向がある。
【0035】
本発明の研磨パッドは研磨定盤に固定して使用される。その際に研磨定盤からクッション層が研磨時にずれないように固定し、かつクッション層から研磨層がずれないように固定することが重要である。研磨定盤とクッション層の固定方法は特に限定されるものではなく、両面接着テープで固定する方法、接着剤で固定する方法、研磨定盤から吸引してクッション層を固定する方法など、公知の方法をとることができる。また、クッション層と研磨層を固定する方法も、同様に特に限定されず、両面接着テープや接着剤で固定する方法などをとることができる。
【0036】
研磨層とクッション層を貼り合わせる際に用いられる両面接着テープまたは接着層は、公知のものを目的に応じて選択すればよいが、具体的には、例えば、住友3M(株)の両面接着テープ463、465および9204等、日東電工(株)の両面接着テープNo.591等の基材なしアクリル系接着剤転写テープ、住友3M(株)のY−4913等の発泡シートを基材とした両面接着テープ、住友3M(株)の447DL等の軟質塩化ビニルを基材とした両面接着テープなどを好適なものとして挙げることができる。
【0037】
本発明では、研磨処理を繰り返した後に研磨パッドが劣化し、好ましい研磨効果が得られなくなったり、破損するなどの理由により、交換する必要が生じた場合には、研磨定盤にクッション層を固着した状態で研磨パッドのみをクッション層から取り外して交換することも可能である。クッション層は研磨パッド自体に比べて耐久性があるので、研磨パッドのみを交換することがコスト面からは好ましい。
【0038】
次に、本発明の研磨パッドを使用した半導体基板のCMPによる研磨方法について説明する。
本発明の研磨パッドを用いて、例えば、研磨剤としてシリカ系ポリッシュ剤、酸化アルミニウム系ポリッシュ剤、酸化セリウム系ポリッシュ剤等の研磨粒子を含有する研磨液の存在下で、半導体基板上での層間絶縁膜の凹凸や金属配線の凹凸を平坦化することができる。
まず、被研磨体である基板を固定する研磨ヘッドと、研磨パッドを固定するための研磨定盤と、さらに研磨ヘッドおよび研磨定盤もしくはその双方を回転させる手段を具備した研磨装置を準備する。そして本発明の研磨パッドを研磨装置の研磨定盤に研磨層が研磨ヘッドに対峙するように固定させる。
【0039】
半導体基板は研磨ヘッドに真空チャックなどの方法により固定される。研磨定盤を回転させ、研磨定盤の回転方向と同方向で研磨ヘッドを回転させて、研磨パッドに押しつける。この時に、研磨パッドと半導体基板の間に研磨液が入り込むような位置から研磨液を供給する。本発明の研磨パッドは表面親水性に優れ、その構造内に水分の供給経路が確保されていることから、研磨液が研磨パッドの一部に接触するように供給されれば、被研磨面全体に研磨液を行き渡らせることができ、さらに、研磨粒子を含む場合には、その粒子が親水性官能基に吸着、保持されることから、効果的な研磨条件が容易に得られる。
研磨パッドの押し付け圧は、研磨ヘッドに加える力を制御することにより通常行われる。押し付け圧として0.01〜0.2MPaの範囲であることが、良好な平坦性を得られるので好ましい。
【0040】
また本発明の研磨パッドは、半導体基板等の研磨を行う前に、研磨特性向上などの目的で、所望により、予めドレッサーを用いてその表面を粗化する作業、いわゆるドレッシングを行うことができる。
ドレッサーとはダイヤモンドの砥粒を電着して固定したホイールであり、例えば、旭ダイヤモンド工業(株)のドレッサー モデル名 CMP−M、またはCMP−N、またはCMP−Lなどを具体例として挙げることができる。ダイヤモンド砥粒の粒径は10μmから400μmの範囲で選ぶことができる。ドレッサーの押し付け圧は0.005MPaから0.2MPaの範囲で任意に選ばれる。
さらに、1回または複数回の研磨を終了後にも、研磨速度を安定させる目的で、ドレッサーを用いて研磨パッドをドレッシングすることができる。ドレッシングを行なう場合、処理後の表面粗さは、中心線平均粗さRaが2〜20μmであることが好ましく、さらにはRaが3〜7μmであることがより好ましい。また、十点平均粗さRzが10〜300μmであることが好ましく、さらにはRzが20〜100μmであることがより好ましい。
研磨前に研磨層表面をドレッシングすることで、研磨剤である砥粒スラリーを介して半導体基板と研磨層の潤滑状態を良好に維持し、高い研磨速度を安定して得ることができる。中心線平均粗さRa、十点平均粗さRzはJIS B0651記載の触針式表面粗さ測定器を用いて測定される。
本発明の研磨パッドにおいては、基材表面に研磨液の導入特性に優れた親水性グラフト鎖を有するため、ドレッシングは必ずしも必要ないが、ドレッシング処理により導入された親水性基を有するグラフトポリマー鎖が影響を受けることはないため、パッド表面の所望の表面粗さを達成するためにこの処理を用いることもできる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例にそってさらに詳細に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
(実施例1)
エポキシ当量が500であるテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成社製 YDB−500)を固形分として94重量部、エポキシ当量が220であるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成社製 YDCN−220)を固形分として13重量部、硬化剤としてジシアンジアミドを2.8重量部、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.1重量部、溶剤としてN,N−ジメチルホルムアミドを25重量部からなるワニスを、ポリエチレンテレフタレート製不織布(東レ製アクスター、目付280g/m2)に含浸し、180℃で加熱乾燥後、50cm角の大きさに切断して金属板に挟み、温度170℃、圧力4MPa、時間20分の条件でプレスして、厚み1.2mm、樹脂含量が55質量%の基材フィルムを作製した。
【0042】
親水性モノマー溶液として、アクリル酸の20質量%の水溶液を調整し,窒素で15分間脱気した。次に、前記のようにして得られた基材フィルム上に、このモノマー溶液を滴下し、約100μmのほぼ均一なモノマーの液層を介して東レ(株)製ルミラーを積層した。モノマーの液層に接触させた状態で1分問保持したまま、電子加速器(米国RDI社製カスケード型IEA−300−25−2)を用いて、加速電圧2.0MV、電子線電流 1mv、の条件で照射を行った。照射線量は200 kGyとした。照射後、カバーフィルムであるルミラーをはがし、エタノールで未反応のモノマー及び生成したホモポリマーを洗浄後,室温で1時間真空乾燥して、疎水性ポリマー表面にグラフトポリマー鎖が導入され、基材となる不織布の表面、或いはその内部の繊維表面にもグラフトポリマー鎖が存在する材料を得た。
この不織布材料を直径38cmの円形に切断した後、表面に幅2mm、深さ0.5mmの溝をピッチ幅15mmの格子状に形成して研磨パッドを作製した。
【0043】
クッション層としてロデール社製“Suba400”を用い、前記研磨パッドを住友3M(株)の両面接着テープ442J(ポリエステルフィルムを基材とした両面接着テープ)で貼り合わせして、実施例1の研磨パッド積層体を作製した。
【0044】
(実施例2〜4)
前記グラフトポリマー鎖の導入において用いた親水性モノマーであるアクリル酸を、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミドに代えた以外は実施例1と同じ方法にて重合を行ない、グラフトポリマー鎖を導入することで、実施例2〜4の研磨パッドを得た。用いた親水性モノマーの溶液は、いずれも20質量%の水溶液であり、窒素で15分間脱気したものを使用した。この研磨パッドを、実施例1と同様にしてクッション層に貼付し、実施例2〜4の研磨パッド積層体を得た。
前記各実施例における導入されたグラフトポリマー鎖のグラフト量を、グラフトフィルムをメタノールにで72時間抽出して抽出前後のグラフトフィルムの重量から求めた。この数値からグラフト化率を求めところ、実施例1〜4のグラフト化率はそれぞれ15%、25%、33%、20%であった。
【0045】
(比較例1)
前記実施例1と同様にして基材フィルムを作製し、親水性モノマーによりグラフトポリマー鎖を導入しなかった他は同様にして研磨パッドを作成し、実施例1と同様にクッション層に貼付して比較例1の研磨パッド積層体を得た。
【0046】
(実施例5)
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン)のペレットをインジェクションプレス成形装置IP−1050((株)小松製作所)にて、厚み1.2mm、直径38cmの樹脂板を成形した。次にこの基材を使用し、電子線グラフトにて実施例1と同様にアクリル酸をグラフト化して、基材表面に親水性基を有するグラフトポリマー鎖を導入した。グラフト化率は5%であった。この表面に幅2mm、深さ0.5mmの溝をピッチ幅15mmの格子状に形成して研磨パッドを作製した。
次に、実施例1と同様にして、クッション層に住友3M(株)の両面接着テープ442J(ポリエステルフィルムを基材とした両面接着テープ)で貼り合わせ、実施例6の研磨パッド積層体を作製した。
【0047】
(比較例2)
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン)のペレットにポリアクリル酸(2.9万アルドリッチ)5質量%をまぜ、表面に親水性モノマーを導入した構造体を得た。これに、実施例5と同じように格子状の溝を作成し、研磨パッドを作成し、クッション層に貼付して比較例2の研磨パッド積層体を得た。この研磨パッドは、
【0048】
(比較例3)
カルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン)のペレットを使用して実施例5と同じように研磨パッド積層体を作製した。なお、このペレットを構成するポリマーはカルボキシ変性により、表面に親水性基を有するものである。
【0049】
[研磨パッドの評価:酸化膜付きシリコンウエーハのCMP]
Lapmaster社製15LE型研磨機(研磨定盤直径φ38cm)を用いて、4インチの厚み1μmの熱酸化膜付シリコンウエハーを被研磨体として用いて研磨を行なった。研磨液としては、研磨粒子スラリー:キャボット社製“CAB−O−SPERSE SC−1”を超純水で3倍に希釈して用いた。
ウエハーはロデール社製パッキングフィルム(T/P120−41CF22SJ)に貼付け、研磨ヘッドに固定した。前記実施例1〜5、及び比較例1〜3の研磨パッド積層体を、両面接着テープ(住友3M(株)製タイプ442J)で研磨定盤に貼付け固定した。
研磨パッド表面は旭ダイヤモンド(株)製のドレッサー(モデルCMP−M)を用いて表面をドレッシングしてから研磨評価に用いた。ドレッシング条件は圧力400g/cm2、研磨ヘッドおよび研磨定盤の回転数30rpm、超純水供給量10ml/分、ドレッシング時間5分である。ドレッシング後、研磨パッド表面を超純水流水下、ナイロンブラシで洗浄して研磨に供した。研磨条件は圧力400g/cmアクリル酸、研磨ヘッドおよび研磨定盤の回転数50rpm、研磨剤スラリーの供給量100ml/分、研磨時間5分で行った。
【0050】
研磨後のウエハーを超純水流水下、ポリビニルアルコール布で洗浄し、圧縮空気でウエハー表面の水を除去した。研磨速度は大日本スクリーン(株)製膜厚計(ラムダエースVM−2000)にてウエハー面内196点(5mmピッチの格子状、エッジから10mmは未測定)の研磨前後の酸化膜厚を測定し、その差の平均値から研磨速度を求めた。研磨後のウエハー表面のスクラッチ数は、自動X−Yステージを具備したキーエンス社製デジタルマイクロスコープ(VH6300)でカウントし、また、残存ダスト数はトプコン社製のゴミ検査装置によりカウントした。なお、スクラッチ数が10個/ウエハー以下、残存ダスト数が250個/ウエハー以下の場合を半導体基板が高品位であるとした。
【0051】
前記で測定した研磨速度、スクラッチ傷数、残存ダスト数の結果を下記表1、2に示す。
さらに、凹凸パターン付き酸化膜のCMP研磨評価を実施し、研磨時間に対するグローバル段差を測定した。研磨時間4分におけるグローバル段差が0.2μ以下を◎、0.3μ以下を○、0.3μ以上を×をする。その結果を表1、2に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
前記表1及び表2より明らかなように、本発明の研磨パッドは、半導体チップ製造に使用される場合、研磨速度が速く、また、その条件下であっても、スクラッチ数、残存ダスト数が極めて低く、凹凸加工する前の半導体ウェハー(ベアウェハ、および/または酸化膜付きウェハ)の研磨による平坦化に採用して、ウェハー自身が持つ微細な凹凸、すなわちナノトポロジーなどと表現される表面欠陥を無くすのに有用であることがわかった。
また、グローバル平坦化の結果より、リソグラフィー等での表面パターンの加工を施し、CMP研磨を行う際にも本発明の研磨パッドが有用であることが明らかとなった。
【0055】
即ち、半導体製造工程のうち、これらの片方の研磨に本発明の研磨パッドを適用することで、極めて平坦度の高いウェハを加工できるが、この両方の工程を本発明からなる研磨装置を用いて行うことで、さらに極めて平坦度の高い加工が可能になり、半導体チップの多層化、高集積度化、配線の微細化の要求を容易に満たすことが可能であることがわかる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の研磨パッドは、被研磨物表面へのダスト付着性が抑制され、スクラッチ傷が生じにくく、且つ、優れた平坦化特性を達成し得る研磨を行なうことができるという効果を奏する。
Claims (3)
- 研磨液の存在下で被研磨面の研磨を行なう研磨パッドであって、基材を構成する疎水性ポリマー表面に、親水性基を有するグラフトポリマー鎖が導入されてなることを特徴とする研磨パッド。
- 前記グラフトポリマー鎖が有する親水性基が、N−モノアルキル置換構造の親水性基、及び、N−ジアルキル置換アミド基を有する親水性基から選ばれる非イオン性親水性基であることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
- 前記基材への親水性グラフトポリマー導入量がグラフト率で、10.0%から150.0%であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研磨パッド。
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