JP2004293643A - ケーブル直角引きパーキングブレーキ - Google Patents
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Abstract
【課題】ガイドスプリングを用いることなくパーキングブレーキケーブルとレバーとの連結状態が良好に維持されるようにしてレバー比を十分に確保できるようにする。
【解決手段】外れ止め部材50が係合位置へ回動させられて爪部56によりその係合位置に位置決めされることにより、掛止部材42をレバー32の凹所44内に一定の姿勢で離脱不能に保持するため、パーキングブレーキケーブル40が緩んだ時に掛止部材42がケーブル掛止部38から離脱する恐れがない。また、外れ止め部材50はレバー32に配設されて係合位置と組付許容位置とへ回動させられるため、レバー32と別体の係合部材などを掛止部材42の組付後にレバー32に一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品の恐れがないとともに、ガイドスプリングを用いる場合に比較してレバー32を長くすることが可能で、レバー比を十分に確保できる。
【選択図】 図2
【解決手段】外れ止め部材50が係合位置へ回動させられて爪部56によりその係合位置に位置決めされることにより、掛止部材42をレバー32の凹所44内に一定の姿勢で離脱不能に保持するため、パーキングブレーキケーブル40が緩んだ時に掛止部材42がケーブル掛止部38から離脱する恐れがない。また、外れ止め部材50はレバー32に配設されて係合位置と組付許容位置とへ回動させられるため、レバー32と別体の係合部材などを掛止部材42の組付後にレバー32に一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品の恐れがないとともに、ガイドスプリングを用いる場合に比較してレバー32を長くすることが可能で、レバー比を十分に確保できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパーキングブレーキに係り、特に、パーキングブレーキケーブルがバッキングプレートと略直角な方向へ引っ張られることによりパーキングブレーキを作動させるケーブル直角引きパーキングブレーキの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) バッキングプレートと略平行な連結ピンまわりに相対回動可能に連結されたレバーおよびストラットを有して、一対のブレーキシューの一端部間に配設され、そのレバーおよびストラットがそれぞれその一対のブレーキシューの一方および他方と係合させられた拡開機構と、(b) 前記レバーに連結されて前記バッキングプレートの裏側へ引っ張られることにより、そのレバーおよび前記ストラットを前記連結ピンまわりに相対回動させて前記一対のブレーキシューを拡開させるパーキングブレーキケーブルと、を有するケーブル直角引きパーキングブレーキが知られている。特許文献1に記載のパーキングブレーキはその一例で、前記パーキングブレーキケーブルの先端には掛止部材が一体的に設けられ、前記レバーに設けられたケーブル掛止部に着脱可能に掛け止められるようになっている。特許文献1にはまた、従来技術として、ストラットなどに取り付けられたガイドスプリングに沿って掛止部材をレバーに組み付けるとともに、そのガイドスプリングによって掛止部材の離脱が阻止されるものが記載されている。
【0003】
また、パーキングブレーキケーブルとレバーとの連結形態としては、(a) 前記パーキングブレーキケーブルの先端に連結リングが一体的に設けられるとともに、前記レバーには貫通穴が設けられ、それ等の連結リングおよび貫通穴を挿通して組付ピンが配設されることにより、そのパーキングブレーキケーブルがそのレバーに連結されるとともに、(b) 前記ストラットは前記レバーの両側に位置する一対の側板を備えていて、前記連結リングおよび前記貫通穴を挿通させられた前記組付ピンは、その側板によって抜け止めされるとともに、前記パーキングブレーキケーブルの引張方向と反対方向へそのレバーが前記連結ピンまわりに回動してその貫通穴がその側板から突き出す組付位置において、その組付ピンによりそのレバーに前記連結リングが連結されるようになっているものもある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−108856号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、掛止部材をケーブル掛止部に掛け止めるタイプのものは、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブルが緩んだ時に、掛止部材がケーブル掛止部から離脱したり掛止部材の姿勢が変化したりする可能性があった。組付ピンにより連結リングをレバーに連結するタイプのものも、パーキングブレーキケーブルが緩んだ時にレバーが組付位置まで回動し、組付ピンが抜け出す可能性がある。
【0006】
一方、ガイドスプリングを備えたものは、掛止部材がケーブル掛止部から離脱する恐れはないが、レバーの先端側にガイドスプリングが配設されるため、レバー長さが制限され、配設スペースによってはレバー比(パーキングブレーキの倍力率)が十分に得られない可能性がある。
【0007】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ガイドスプリングを用いることなくパーキングブレーキケーブルとレバーとの連結状態が良好に維持されるようにしてレバー比を十分に確保できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) バッキングプレートと略平行な連結ピンまわりに相対回動可能に連結されたレバーおよびストラットを有して、一対のブレーキシューの一端部間に配設され、それ等のレバーおよびストラットがそれぞれその一対のブレーキシューの一方および他方と係合させられた拡開機構と、(b) 前記レバーに連結されて前記バッキングプレートの裏側へ引っ張られることにより、そのレバーおよび前記ストラットを前記連結ピンまわりに相対回動させて前記一対のブレーキシューを拡開させるパーキングブレーキケーブルと、を有するケーブル直角引きパーキングブレーキにおいて、(c) 前記パーキングブレーキケーブルの先端には掛止部材が一体的に設けられ、前記レバーに設けられたケーブル掛止部に着脱可能に掛け止められている一方、(d) 前記レバーに移動可能に配設されるとともに、前記ケーブル掛止部に掛け止められた前記掛止部材と係合させられて、その掛止部材がそのケーブル掛止部から離脱することを阻止する係合位置と、その掛止部材をそのケーブル掛止部に掛け止めることを許容する組付許容位置とへ移動させられる外れ止め部材と、(e) その外れ止め部材および前記レバーの何れかに設けられてその外れ止め部材を前記係合位置に位置決めするストッパと、を有することを特徴とする。
【0009】
第2発明は、(a) バッキングプレートと略平行な連結ピンまわりに相対回動可能に連結されたレバーおよびストラットを有して、一対のブレーキシューの一端部間に配設され、それ等のレバーおよびストラットがそれぞれその一対のブレーキシューの一方および他方と係合させられた拡開機構と、(b) 前記レバーに連結されて前記バッキングプレートの裏側へ引っ張られることにより、そのレバーおよび前記ストラットを前記連結ピンまわりに相対回動させて前記一対のブレーキシューを拡開させるパーキングブレーキケーブルと、を有するケーブル直角引きパーキングブレーキにおいて、(c) 前記パーキングブレーキケーブルの先端には連結リングが一体的に設けられているとともに、前記レバーには貫通穴が設けられ、それ等の連結リングおよび貫通穴を挿通して組付ピンが配設されることにより、そのパーキングブレーキケーブルがそのレバーに連結されるとともに、(d) 前記ストラットは前記レバーの両側に位置する一対の側板を備えていて、前記連結リングおよび前記貫通穴を挿通させられた前記組付ピンは、その側板によって抜け止めされるとともに、前記パーキングブレーキケーブルの引張方向と反対方向へそのレバーが前記連結ピンまわりに回動してその貫通穴がその側板から突き出す組付位置において、その組付ピンによりそのレバーに前記連結リングが連結される一方、(e) 前記レバーおよび前記ストラットの何れか一方に移動可能に配設されるとともに、そのレバーおよびストラットの他方と係合させられて、そのレバーが前記組付位置まで回動することを阻止する係合位置と、そのレバーがその組付位置まで回動することを許容する組付許容位置とへ移動させられる外れ止め部材と、(f) その外れ止め部材および前記一方の部材の何れかに設けられてその外れ止め部材を前記係合位置に位置決めするストッパと、を有することを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
第1発明のケーブル直角引きパーキングブレーキは、パーキングブレーキケーブルの先端に設けられた掛止部材をレバーのケーブル掛止部に掛け止めるタイプで、レバーに配設された外れ止め部材が係合位置へ移動させられてストッパによりその係合位置に位置決めされることにより、その外れ止め部材が掛止部材と係合させられてケーブル掛止部から離脱することを阻止するため、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブルが緩んだ時に、掛止部材がケーブル掛止部から離脱する恐れがない。また、外れ止め部材はレバーに取り付けられて係合位置と組付許容位置とへ移動させられるようになっているため、レバーと別体の係合部材などを掛止部材組付後にレバーに一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品(外れ止め部材の紛失)の恐れがないとともに、ガイドスプリングを用いる場合に比較してレバー長さを長くすることが可能で、レバー比を十分に確保できる。
【0011】
第2発明のケーブル直角引きパーキングブレーキは、パーキングブレーキケーブルの先端に設けられた連結リングを組付ピンによってレバーに連結するタイプで、レバーおよびストラットの何れか一方に配設された外れ止め部材が係合位置へ移動させられてストッパによりその係合位置に位置決めされることにより、他方の部材と係合させられてレバーが組付位置まで回動することを阻止するため、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブルが緩んだ時に、レバーが組付位置まで回動して組付ピンが抜け出す恐れがない。また、外れ止め部材はレバーおよびストラットの何れか一方に取り付けられ、係合位置と組付許容位置とへ移動させられるようになっているため、別体の係合部材などを連結リング組付後にレバーまたはストラットに一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品(外れ止め部材の紛失)の恐れがないとともに、ガイドスプリングが不要であるためレバー比を十分に確保できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えばディスクブレーキの内部にパーキングブレーキ用のドラムブレーキを組み込んだドラムインディスクブレーキに好適に適用されるが、単純なドラムブレーキのパーキングブレーキ機構など、種々のパーキングブレーキに適用できる。
【0013】
第1発明の掛止部材としては、例えば角柱や円柱など種々の形状のものを採用することが可能で、レバーにはケーブル係止部として凹所が設けられ、外れ止め部材はその凹所の開口部を閉塞することにより、掛止部材をその凹所内に一定の姿勢で離脱不能に保持するように構成されるが、掛止部材としてリングなどが用いられてレバーの先端部に掛け止められるものなど種々の態様が可能である。
【0014】
第1発明、第2発明の外れ止め部材は、例えば支持ピン(前記連結ピンを利用することも可能)まわりに回動可能に配設されて係合位置と組付許容位置とへ回動させられるように構成されるが、レバーやストラットにスライド可能に配設されて、直線移動させられるものでも良いなど、種々の態様が可能である。ストッパは、例えば外れ止め部材に一体に設けられ、外れ止め部材が係合位置へ移動させられることにより、外れ止め部材自身の弾性で自動的にレバーやストラットに係止されて位置決めするように構成されるが、外れ止め部材に別体に設けられたフックなどを用いてレバーやストラットに係止することにより、外れ止め部材を係合位置に位置決めするものでも良い。レバーやストラットにフックなどを設け、外れ止め部材に係止して位置決めすることもできる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、ディスクブレーキの内部にパーキングブレーキ用のドラムブレーキを組み込んだドラムインディスクブレーキの一例で、バッキングプレート10には一対の第1ブレーキシュー12および第2ブレーキシュー14がそれぞれシューホルドダウン装置16、18により拡開可能に配設されている。これ等のブレーキシュー12、14の一端部、すなわち図1における上端部間には拡開機構20、およびリターンスプリングとして引張コイルスプリング22が配設されている一方、他端部間にはシュー間隙調節装置24および引張コイルスプリング26が配設されている。
【0016】
拡開機構20は、図2に詳しく示すように一端部において連結ピン30により相対回動可能に連結されたレバー32およびストラット34を備えており、連結ピン30がバッキングプレート10と略平行となる姿勢で配設される。レバー32は2枚の金属板32aおよび32bにて構成されており、連結ピン30に連結される一端部側は互いに密着するように一体的に重ね合わされているとともに、第1ブレーキシュー12と係合させられる係合部(凹部)36が設けられている一方、他端部は互いに所定寸法だけ離間させられてケーブル掛止部38が設けられている。ケーブル掛止部38は、一対の金属板32a、32bがパーキングブレーキケーブル40の外径より大きく且つその先端に固設された円柱形状の掛止部材42の長さ寸法より小さい所定の幅寸法だけ離間させられているとともに、バッキングプレート10と反対側の側端縁、すなわち図2の(b) における上側の端縁には、凹所44が設けられ、その凹所44内で掛止部材42を位置決めして保持するようになっている。図2の(a) は拡開機構20の平面図で、(b) は(a) におけるB−B断面に相当する図である。また、図3は掛止部材42を示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) の右側面図であり、円柱形状の掛止部材42はパーキングブレーキケーブル40に対して略直交するようにT字状に取り付けられている。
【0017】
ストラット34は、同じく2枚の金属板34aおよび34bにて構成されており、その内側にレバー32が配設されているとともに、一端部において連結ピン30に回動可能に連結されている。また、他端部は互いに密着するように一体的に重ね合わされているとともに、第2ブレーキシュー14と係合させられる係合部(凹部)48が設けられている。
【0018】
上記拡開機構20にはまた、連結ピン30まわりに回動可能に外れ止め部材50が取り付けられている。外れ止め部材50は断面が略コの字形状を成していて、一対の側板部52a、52bと、それ等を連結しているとともにレバー32の先端部分まで延び出している背部54と、背部54の先端に一体に設けられて略直角に曲げられた爪部56とを一体に備えており、一対の側板部52a、52bはそれぞれ前記金属板32aと34aとの間、32bと34bとの間に介在させられて連結ピン30に連結され、背部54がレバー32を跨ぐように配設されている。そして、図2(b) に実線で示すように背部54がレバー32の上端縁に当接して凹所44の開口部を閉塞し、掛止部材42を略一定の姿勢に位置決めして離脱不能に保持する係合位置と、一点鎖線で示すように上方へ回動して掛止部材42を凹所44内へ挿入可能な組付許容位置とへ回動させられるようになっており、係合位置では背部54の弾性でレバー32の先端部に自動的に係止されることにより、外れ止め部材50はその係合位置に位置決めされてレバー32に一体的に組み付けられ、組付許容位置側への自由な回動が阻止される。上記爪部56はストッパに相当する。なお、上記組付許容位置は、掛止部材42を凹所44内へ挿入可能な回動位置であれば良く、必ずしも図2(b) に一点鎖線で示す位置に限定されるものではない。また、外れ止め部材50は、連結ピン30とは別にレバー32に設けられた支持ピンなどに回動可能に取り付けることもできる。
【0019】
このような拡開機構20は、図示しない車体側部材にバッキングプレート10と共にアンカ62を一体的に固設する一対のボルト60の頭部上に配設されるようになっており、アンカ62には、パーキングブレーキケーブル40を挿通させるための挿通穴64が設けられている。また、前記ケーブル掛止部38は、バッキングプレート10に対して略垂直な方向において挿通穴64と略一致する部分に位置させられており、パーキングブレーキケーブル40の掛止部材42は、レバー32の先端部分(図2における右端部)を回り込むようにしてレバー32の反対側まで挿入されるとともに、パーキングブレーキケーブル40を一対の金属板32a、32bの間の隙間内に挿入しながら凹所44内に嵌め入れられ、これによりパーキングブレーキケーブル40がレバー32に連結される。このような掛止部材42のレバー32に対する組付作業は、外れ止め部材50を組付許容位置へ回動させた状態で行われ、掛止部材42を凹所44内に嵌め入れた後に係合位置まで回動させれば、爪部56がレバー32に自動的に係止されて位置決めされ、掛止部材42が凹所44内に一定の姿勢で離脱不能に保持される。
【0020】
そして、このようにケーブル掛止部38に掛止されたパーキングブレーキケーブル40が、車室内の操作部材(操作レバーなど)の操作に従ってバッキングプレート10の裏側へ略直角に引っ張られると、すなわち図2(b) の下方へ引っ張られると、連結ピン30を支点としてレバー32がバッキングプレート10側へ回動させられることにより第1ブレーキシュー12が外側へ押し出され、図示しない回転ドラムの内周面に押圧されて制動力を発生する。また、反力で第1ブレーキシュー12との係合部36を支点として連結ピン30が図2(b) の右方向へ移動させられると、ストラット34も右方向へ移動させられ、第2ブレーキシュー14が外側へ押し出されて回転ドラムの内周面に押圧されて制動力を発生する。回転ドラムは、ディスクブレーキに使用される円環形状のディスクロータの内周側に一体に設けられている。
【0021】
このような本実施例のケーブル直角引きパーキングブレーキにおいては、レバー32に配設された外れ止め部材50が係合位置へ回動させられて爪部56によりその係合位置に位置決めされることにより、その外れ止め部材50が掛止部材42をレバー32の凹所44内に一定の姿勢で離脱不能に保持するため、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブル40が緩んだ時に、掛止部材42がケーブル掛止部38から離脱する恐れがない。
【0022】
しかも、外れ止め部材50はレバー32に配設されて係合位置と組付許容位置とへ回動させられるようになっているため、レバー32と別体の係合部材などを掛止部材42の組付後にレバー32に一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品(外れ止め部材50の紛失)の恐れがないとともに、ガイドスプリングを用いる場合に比較してレバー32を長くすることが可能で、レバー比を十分に確保できる。
【0023】
なお、上記実施例の外れ止め部材50は、掛止部材42と係合させられる背部54の先端に爪部56が設けられていたが、例えば図4に示す外れ止め部材70のように、一対の側板部72a、72bの下端部にストッパとして爪部74a、74bを設け、レバー32の一対の金属板32a、32bの下端縁に係止するようにしても良い。なお、76は掛止部材42と係合させられて凹所44内に保持する背部である。図4の(a) は図2(b) に対応する正面図で、レバー32および外れ止め部材70のみを示す図であり、(b) は(a) におけるB−B断面図である。
【0024】
また、図5のケーブル直角引きパーキングブレーキの拡開機構80は、連結ピン82により相対回動可能に連結されたレバー84およびストラット86を備えており、連結ピン82がバッキングプレート10と略平行となる姿勢で配設される。レバー84は、前記レバー32と同様に2枚の金属板84aおよび84bにて構成されており、連結ピン82に連結される一端部側は互いに密着するように一体的に重ね合わされているとともに、第1ブレーキシュー12と係合させられる係合部(凹部)88が設けられている一方、他端部は互いに所定寸法だけ離間させられてケーブル連結部90が設けられている。ケーブル連結部90は、一対の金属板84a、84bがパーキングブレーキケーブル40の先端に固設された円環形状の連結リング92の板厚と略同じ寸法だけ離間させられ、それ等の金属板84aと84bとの間に連結リング92が挿入されるとともに、それ等の金属板84a、84bにはそれぞれ貫通穴94a、94bが設けられ、その貫通穴94a、94bおよび連結リング92を挿通して組付ピン96が配設されることにより、パーキングブレーキケーブル40がレバー84に連結される。図5の(a) は拡開機構80の正面図で、前記図2(b) に対応する図であり、(b) はパーキングブレーキケーブル40の連結部分の断面図である。また、図7は連結リング92および組付ピン96を示す斜視図である。
【0025】
ストラット86は、同じく2枚の金属板86aおよび86bにて構成され、その内側にレバー84が配設されており、前記貫通穴94a、94bおよび連結リング92を挿通させられた組付ピン96は、それ等の金属板86a、86bによって抜け止めされる。連結リング92は、レバー84がパーキングブレーキケーブル40の引張方向と反対方向、すなわち図5(a) における上方へ回動させられ、図6に示すように貫通穴94a、94bが金属板86a、86bよりも上方へ突き出す組付位置において、組付ピン96によりレバー84に連結される。そして、ストラット86は、一端部において連結ピン82に回動可能に連結される一方、他端部は互いに密着するように一体的に重ね合わされているとともに、第2ブレーキシュー14と係合させられる係合部(凹部)98が設けられている。ストラット86を構成している一対の金属板86a、86bの中間部分は側板に相当する。
【0026】
上記拡開機構80にはまた、連結ピン82と平行な支持ピン100まわりに回動可能にストラット86に外れ止め部材102が取り付けられている。外れ止め部材102は断面が略コの字形状を成していて、一対の側板部104a、104bと、それ等を連結しているとともに前記ケーブル連結部90の略真上に位置させられる背部106とを一体に備えており、一対の側板部104a、104bがそれぞれ前記金属板86a、86bの外側面に略密着する状態で支持ピン100に連結され、背部106がレバー84およびストラット86を跨ぐように配設されている。そして、図5に実線で示すように背部106がストラット86に近接して略平行になり、レバー84と係合させられることにより前記組付位置へ回動することを阻止する係合位置と、図5(a) に一点鎖線で示すとともに図6に示すように上方へ略90°回動して、レバー84が組付位置まで回動することを許容する組付許容位置とへ回動させられるようになっている。組付許容位置は、レバー84を組付位置まで回動させることができる範囲で適宜定められる。なお、上記外れ止め部材102は、1本の支持ピン100の代わりに一対のリベットなどで側板部104a、104b毎にストラット86に連結することもできるし、前記連結ピン82に回動可能に配設することもできる。
【0027】
また、上記一対の側板部104a、104bには、それぞれ内側へ突出する突起108a、108bが設けられている一方、ストラット86の一対の金属板86a、86bにはそれぞれ突起108a、108bが嵌め入れられる係止穴110a、110bが設けられており、突起108a、108bが係止穴110a、110bに嵌め入れられることにより、外れ止め部材102は上記係合位置に位置決めされる。突起108a、108bは、外れ止め部材102が係合位置まで回動させられることにより、側板部104a、104bの弾性により自動的に係止穴110a、110b内に嵌め入れられ、外れ止め部材102がストラット86に一体的に組み付けられて、組付許容位置側への自由な回動が阻止される。上記突起108a、108bはストッパに相当する。
【0028】
このようなケーブル直角引きパーキングブレーキにおいても、ストラット86に配設された外れ止め部材102が係合位置へ回動させられて突起108a、108bによりその係合位置に位置決めされることにより、レバー84が組付位置まで回動することを阻止するため、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブル40が緩んだ時に、レバー84が組付位置まで回動して組付ピン96が抜け出す恐れがない。
【0029】
また、外れ止め部材102はストラット86に配設され、係合位置と組付許容位置とへ回動させられるようになっているため、別体の係合部材などを連結リング92の組付後にストラット86に一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品(外れ止め部材102の紛失)の恐れがないとともに、ガイドスプリングが不要であるためレバー比を十分に確保できる。
【0030】
なお、上記外れ止め部材102についても、図4の外れ止め部材70と同様な爪部74a、74bを設けて金属板86a、86bの下端縁に係止させることもできるなど、種々の態様が可能である。
【0031】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたドラムインディスクブレーキの概略正面図である。
【図2】図1のドラムインディスクブレーキが備えているケーブル直角引きパーキングブレーキの拡開機構を示す図で、(a) は平面図、(b) は(a) におけるB−B断面図である。
【図3】図2のドラムインディスクブレーキの掛止部材を示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) の右側面図である。
【図4】図2の拡開機構に設けられた外れ止め部材の別の態様を示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) におけるB−B断面図である。
【図5】本発明の別の実施例を示す図で、(a) は図2(b) に対応する正面図、(b) はパーキングブレーキケーブルの連結部分の断面図である。
【図6】図5の実施例において、外れ止め部材が組付許容位置へ回動させられ且つレバーが組付位置へ回動させられた状態を示す図である。
【図7】図5の実施例における連結リングおよび組付ピンを示す斜視図である。
【符号の説明】
10:バッキングプレート 12、14:ブレーキシュー 20、80:拡開機構 30、82:連結ピン 32、84:レバー 34、86:ストラット 38:ケーブル掛止部 40:パーキングブレーキケーブル 42:掛止部材 50、70、102:外れ止め部材 56、74a、74b:爪部(ストッパ) 86a、86b:金属板(側板) 92:連結リング 94a、94b:貫通穴 96:組付ピン 108a、108b:突起(ストッパ)
【発明の属する技術分野】
本発明はパーキングブレーキに係り、特に、パーキングブレーキケーブルがバッキングプレートと略直角な方向へ引っ張られることによりパーキングブレーキを作動させるケーブル直角引きパーキングブレーキの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) バッキングプレートと略平行な連結ピンまわりに相対回動可能に連結されたレバーおよびストラットを有して、一対のブレーキシューの一端部間に配設され、そのレバーおよびストラットがそれぞれその一対のブレーキシューの一方および他方と係合させられた拡開機構と、(b) 前記レバーに連結されて前記バッキングプレートの裏側へ引っ張られることにより、そのレバーおよび前記ストラットを前記連結ピンまわりに相対回動させて前記一対のブレーキシューを拡開させるパーキングブレーキケーブルと、を有するケーブル直角引きパーキングブレーキが知られている。特許文献1に記載のパーキングブレーキはその一例で、前記パーキングブレーキケーブルの先端には掛止部材が一体的に設けられ、前記レバーに設けられたケーブル掛止部に着脱可能に掛け止められるようになっている。特許文献1にはまた、従来技術として、ストラットなどに取り付けられたガイドスプリングに沿って掛止部材をレバーに組み付けるとともに、そのガイドスプリングによって掛止部材の離脱が阻止されるものが記載されている。
【0003】
また、パーキングブレーキケーブルとレバーとの連結形態としては、(a) 前記パーキングブレーキケーブルの先端に連結リングが一体的に設けられるとともに、前記レバーには貫通穴が設けられ、それ等の連結リングおよび貫通穴を挿通して組付ピンが配設されることにより、そのパーキングブレーキケーブルがそのレバーに連結されるとともに、(b) 前記ストラットは前記レバーの両側に位置する一対の側板を備えていて、前記連結リングおよび前記貫通穴を挿通させられた前記組付ピンは、その側板によって抜け止めされるとともに、前記パーキングブレーキケーブルの引張方向と反対方向へそのレバーが前記連結ピンまわりに回動してその貫通穴がその側板から突き出す組付位置において、その組付ピンによりそのレバーに前記連結リングが連結されるようになっているものもある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−108856号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、掛止部材をケーブル掛止部に掛け止めるタイプのものは、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブルが緩んだ時に、掛止部材がケーブル掛止部から離脱したり掛止部材の姿勢が変化したりする可能性があった。組付ピンにより連結リングをレバーに連結するタイプのものも、パーキングブレーキケーブルが緩んだ時にレバーが組付位置まで回動し、組付ピンが抜け出す可能性がある。
【0006】
一方、ガイドスプリングを備えたものは、掛止部材がケーブル掛止部から離脱する恐れはないが、レバーの先端側にガイドスプリングが配設されるため、レバー長さが制限され、配設スペースによってはレバー比(パーキングブレーキの倍力率)が十分に得られない可能性がある。
【0007】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ガイドスプリングを用いることなくパーキングブレーキケーブルとレバーとの連結状態が良好に維持されるようにしてレバー比を十分に確保できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) バッキングプレートと略平行な連結ピンまわりに相対回動可能に連結されたレバーおよびストラットを有して、一対のブレーキシューの一端部間に配設され、それ等のレバーおよびストラットがそれぞれその一対のブレーキシューの一方および他方と係合させられた拡開機構と、(b) 前記レバーに連結されて前記バッキングプレートの裏側へ引っ張られることにより、そのレバーおよび前記ストラットを前記連結ピンまわりに相対回動させて前記一対のブレーキシューを拡開させるパーキングブレーキケーブルと、を有するケーブル直角引きパーキングブレーキにおいて、(c) 前記パーキングブレーキケーブルの先端には掛止部材が一体的に設けられ、前記レバーに設けられたケーブル掛止部に着脱可能に掛け止められている一方、(d) 前記レバーに移動可能に配設されるとともに、前記ケーブル掛止部に掛け止められた前記掛止部材と係合させられて、その掛止部材がそのケーブル掛止部から離脱することを阻止する係合位置と、その掛止部材をそのケーブル掛止部に掛け止めることを許容する組付許容位置とへ移動させられる外れ止め部材と、(e) その外れ止め部材および前記レバーの何れかに設けられてその外れ止め部材を前記係合位置に位置決めするストッパと、を有することを特徴とする。
【0009】
第2発明は、(a) バッキングプレートと略平行な連結ピンまわりに相対回動可能に連結されたレバーおよびストラットを有して、一対のブレーキシューの一端部間に配設され、それ等のレバーおよびストラットがそれぞれその一対のブレーキシューの一方および他方と係合させられた拡開機構と、(b) 前記レバーに連結されて前記バッキングプレートの裏側へ引っ張られることにより、そのレバーおよび前記ストラットを前記連結ピンまわりに相対回動させて前記一対のブレーキシューを拡開させるパーキングブレーキケーブルと、を有するケーブル直角引きパーキングブレーキにおいて、(c) 前記パーキングブレーキケーブルの先端には連結リングが一体的に設けられているとともに、前記レバーには貫通穴が設けられ、それ等の連結リングおよび貫通穴を挿通して組付ピンが配設されることにより、そのパーキングブレーキケーブルがそのレバーに連結されるとともに、(d) 前記ストラットは前記レバーの両側に位置する一対の側板を備えていて、前記連結リングおよび前記貫通穴を挿通させられた前記組付ピンは、その側板によって抜け止めされるとともに、前記パーキングブレーキケーブルの引張方向と反対方向へそのレバーが前記連結ピンまわりに回動してその貫通穴がその側板から突き出す組付位置において、その組付ピンによりそのレバーに前記連結リングが連結される一方、(e) 前記レバーおよび前記ストラットの何れか一方に移動可能に配設されるとともに、そのレバーおよびストラットの他方と係合させられて、そのレバーが前記組付位置まで回動することを阻止する係合位置と、そのレバーがその組付位置まで回動することを許容する組付許容位置とへ移動させられる外れ止め部材と、(f) その外れ止め部材および前記一方の部材の何れかに設けられてその外れ止め部材を前記係合位置に位置決めするストッパと、を有することを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
第1発明のケーブル直角引きパーキングブレーキは、パーキングブレーキケーブルの先端に設けられた掛止部材をレバーのケーブル掛止部に掛け止めるタイプで、レバーに配設された外れ止め部材が係合位置へ移動させられてストッパによりその係合位置に位置決めされることにより、その外れ止め部材が掛止部材と係合させられてケーブル掛止部から離脱することを阻止するため、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブルが緩んだ時に、掛止部材がケーブル掛止部から離脱する恐れがない。また、外れ止め部材はレバーに取り付けられて係合位置と組付許容位置とへ移動させられるようになっているため、レバーと別体の係合部材などを掛止部材組付後にレバーに一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品(外れ止め部材の紛失)の恐れがないとともに、ガイドスプリングを用いる場合に比較してレバー長さを長くすることが可能で、レバー比を十分に確保できる。
【0011】
第2発明のケーブル直角引きパーキングブレーキは、パーキングブレーキケーブルの先端に設けられた連結リングを組付ピンによってレバーに連結するタイプで、レバーおよびストラットの何れか一方に配設された外れ止め部材が係合位置へ移動させられてストッパによりその係合位置に位置決めされることにより、他方の部材と係合させられてレバーが組付位置まで回動することを阻止するため、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブルが緩んだ時に、レバーが組付位置まで回動して組付ピンが抜け出す恐れがない。また、外れ止め部材はレバーおよびストラットの何れか一方に取り付けられ、係合位置と組付許容位置とへ移動させられるようになっているため、別体の係合部材などを連結リング組付後にレバーまたはストラットに一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品(外れ止め部材の紛失)の恐れがないとともに、ガイドスプリングが不要であるためレバー比を十分に確保できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えばディスクブレーキの内部にパーキングブレーキ用のドラムブレーキを組み込んだドラムインディスクブレーキに好適に適用されるが、単純なドラムブレーキのパーキングブレーキ機構など、種々のパーキングブレーキに適用できる。
【0013】
第1発明の掛止部材としては、例えば角柱や円柱など種々の形状のものを採用することが可能で、レバーにはケーブル係止部として凹所が設けられ、外れ止め部材はその凹所の開口部を閉塞することにより、掛止部材をその凹所内に一定の姿勢で離脱不能に保持するように構成されるが、掛止部材としてリングなどが用いられてレバーの先端部に掛け止められるものなど種々の態様が可能である。
【0014】
第1発明、第2発明の外れ止め部材は、例えば支持ピン(前記連結ピンを利用することも可能)まわりに回動可能に配設されて係合位置と組付許容位置とへ回動させられるように構成されるが、レバーやストラットにスライド可能に配設されて、直線移動させられるものでも良いなど、種々の態様が可能である。ストッパは、例えば外れ止め部材に一体に設けられ、外れ止め部材が係合位置へ移動させられることにより、外れ止め部材自身の弾性で自動的にレバーやストラットに係止されて位置決めするように構成されるが、外れ止め部材に別体に設けられたフックなどを用いてレバーやストラットに係止することにより、外れ止め部材を係合位置に位置決めするものでも良い。レバーやストラットにフックなどを設け、外れ止め部材に係止して位置決めすることもできる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、ディスクブレーキの内部にパーキングブレーキ用のドラムブレーキを組み込んだドラムインディスクブレーキの一例で、バッキングプレート10には一対の第1ブレーキシュー12および第2ブレーキシュー14がそれぞれシューホルドダウン装置16、18により拡開可能に配設されている。これ等のブレーキシュー12、14の一端部、すなわち図1における上端部間には拡開機構20、およびリターンスプリングとして引張コイルスプリング22が配設されている一方、他端部間にはシュー間隙調節装置24および引張コイルスプリング26が配設されている。
【0016】
拡開機構20は、図2に詳しく示すように一端部において連結ピン30により相対回動可能に連結されたレバー32およびストラット34を備えており、連結ピン30がバッキングプレート10と略平行となる姿勢で配設される。レバー32は2枚の金属板32aおよび32bにて構成されており、連結ピン30に連結される一端部側は互いに密着するように一体的に重ね合わされているとともに、第1ブレーキシュー12と係合させられる係合部(凹部)36が設けられている一方、他端部は互いに所定寸法だけ離間させられてケーブル掛止部38が設けられている。ケーブル掛止部38は、一対の金属板32a、32bがパーキングブレーキケーブル40の外径より大きく且つその先端に固設された円柱形状の掛止部材42の長さ寸法より小さい所定の幅寸法だけ離間させられているとともに、バッキングプレート10と反対側の側端縁、すなわち図2の(b) における上側の端縁には、凹所44が設けられ、その凹所44内で掛止部材42を位置決めして保持するようになっている。図2の(a) は拡開機構20の平面図で、(b) は(a) におけるB−B断面に相当する図である。また、図3は掛止部材42を示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) の右側面図であり、円柱形状の掛止部材42はパーキングブレーキケーブル40に対して略直交するようにT字状に取り付けられている。
【0017】
ストラット34は、同じく2枚の金属板34aおよび34bにて構成されており、その内側にレバー32が配設されているとともに、一端部において連結ピン30に回動可能に連結されている。また、他端部は互いに密着するように一体的に重ね合わされているとともに、第2ブレーキシュー14と係合させられる係合部(凹部)48が設けられている。
【0018】
上記拡開機構20にはまた、連結ピン30まわりに回動可能に外れ止め部材50が取り付けられている。外れ止め部材50は断面が略コの字形状を成していて、一対の側板部52a、52bと、それ等を連結しているとともにレバー32の先端部分まで延び出している背部54と、背部54の先端に一体に設けられて略直角に曲げられた爪部56とを一体に備えており、一対の側板部52a、52bはそれぞれ前記金属板32aと34aとの間、32bと34bとの間に介在させられて連結ピン30に連結され、背部54がレバー32を跨ぐように配設されている。そして、図2(b) に実線で示すように背部54がレバー32の上端縁に当接して凹所44の開口部を閉塞し、掛止部材42を略一定の姿勢に位置決めして離脱不能に保持する係合位置と、一点鎖線で示すように上方へ回動して掛止部材42を凹所44内へ挿入可能な組付許容位置とへ回動させられるようになっており、係合位置では背部54の弾性でレバー32の先端部に自動的に係止されることにより、外れ止め部材50はその係合位置に位置決めされてレバー32に一体的に組み付けられ、組付許容位置側への自由な回動が阻止される。上記爪部56はストッパに相当する。なお、上記組付許容位置は、掛止部材42を凹所44内へ挿入可能な回動位置であれば良く、必ずしも図2(b) に一点鎖線で示す位置に限定されるものではない。また、外れ止め部材50は、連結ピン30とは別にレバー32に設けられた支持ピンなどに回動可能に取り付けることもできる。
【0019】
このような拡開機構20は、図示しない車体側部材にバッキングプレート10と共にアンカ62を一体的に固設する一対のボルト60の頭部上に配設されるようになっており、アンカ62には、パーキングブレーキケーブル40を挿通させるための挿通穴64が設けられている。また、前記ケーブル掛止部38は、バッキングプレート10に対して略垂直な方向において挿通穴64と略一致する部分に位置させられており、パーキングブレーキケーブル40の掛止部材42は、レバー32の先端部分(図2における右端部)を回り込むようにしてレバー32の反対側まで挿入されるとともに、パーキングブレーキケーブル40を一対の金属板32a、32bの間の隙間内に挿入しながら凹所44内に嵌め入れられ、これによりパーキングブレーキケーブル40がレバー32に連結される。このような掛止部材42のレバー32に対する組付作業は、外れ止め部材50を組付許容位置へ回動させた状態で行われ、掛止部材42を凹所44内に嵌め入れた後に係合位置まで回動させれば、爪部56がレバー32に自動的に係止されて位置決めされ、掛止部材42が凹所44内に一定の姿勢で離脱不能に保持される。
【0020】
そして、このようにケーブル掛止部38に掛止されたパーキングブレーキケーブル40が、車室内の操作部材(操作レバーなど)の操作に従ってバッキングプレート10の裏側へ略直角に引っ張られると、すなわち図2(b) の下方へ引っ張られると、連結ピン30を支点としてレバー32がバッキングプレート10側へ回動させられることにより第1ブレーキシュー12が外側へ押し出され、図示しない回転ドラムの内周面に押圧されて制動力を発生する。また、反力で第1ブレーキシュー12との係合部36を支点として連結ピン30が図2(b) の右方向へ移動させられると、ストラット34も右方向へ移動させられ、第2ブレーキシュー14が外側へ押し出されて回転ドラムの内周面に押圧されて制動力を発生する。回転ドラムは、ディスクブレーキに使用される円環形状のディスクロータの内周側に一体に設けられている。
【0021】
このような本実施例のケーブル直角引きパーキングブレーキにおいては、レバー32に配設された外れ止め部材50が係合位置へ回動させられて爪部56によりその係合位置に位置決めされることにより、その外れ止め部材50が掛止部材42をレバー32の凹所44内に一定の姿勢で離脱不能に保持するため、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブル40が緩んだ時に、掛止部材42がケーブル掛止部38から離脱する恐れがない。
【0022】
しかも、外れ止め部材50はレバー32に配設されて係合位置と組付許容位置とへ回動させられるようになっているため、レバー32と別体の係合部材などを掛止部材42の組付後にレバー32に一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品(外れ止め部材50の紛失)の恐れがないとともに、ガイドスプリングを用いる場合に比較してレバー32を長くすることが可能で、レバー比を十分に確保できる。
【0023】
なお、上記実施例の外れ止め部材50は、掛止部材42と係合させられる背部54の先端に爪部56が設けられていたが、例えば図4に示す外れ止め部材70のように、一対の側板部72a、72bの下端部にストッパとして爪部74a、74bを設け、レバー32の一対の金属板32a、32bの下端縁に係止するようにしても良い。なお、76は掛止部材42と係合させられて凹所44内に保持する背部である。図4の(a) は図2(b) に対応する正面図で、レバー32および外れ止め部材70のみを示す図であり、(b) は(a) におけるB−B断面図である。
【0024】
また、図5のケーブル直角引きパーキングブレーキの拡開機構80は、連結ピン82により相対回動可能に連結されたレバー84およびストラット86を備えており、連結ピン82がバッキングプレート10と略平行となる姿勢で配設される。レバー84は、前記レバー32と同様に2枚の金属板84aおよび84bにて構成されており、連結ピン82に連結される一端部側は互いに密着するように一体的に重ね合わされているとともに、第1ブレーキシュー12と係合させられる係合部(凹部)88が設けられている一方、他端部は互いに所定寸法だけ離間させられてケーブル連結部90が設けられている。ケーブル連結部90は、一対の金属板84a、84bがパーキングブレーキケーブル40の先端に固設された円環形状の連結リング92の板厚と略同じ寸法だけ離間させられ、それ等の金属板84aと84bとの間に連結リング92が挿入されるとともに、それ等の金属板84a、84bにはそれぞれ貫通穴94a、94bが設けられ、その貫通穴94a、94bおよび連結リング92を挿通して組付ピン96が配設されることにより、パーキングブレーキケーブル40がレバー84に連結される。図5の(a) は拡開機構80の正面図で、前記図2(b) に対応する図であり、(b) はパーキングブレーキケーブル40の連結部分の断面図である。また、図7は連結リング92および組付ピン96を示す斜視図である。
【0025】
ストラット86は、同じく2枚の金属板86aおよび86bにて構成され、その内側にレバー84が配設されており、前記貫通穴94a、94bおよび連結リング92を挿通させられた組付ピン96は、それ等の金属板86a、86bによって抜け止めされる。連結リング92は、レバー84がパーキングブレーキケーブル40の引張方向と反対方向、すなわち図5(a) における上方へ回動させられ、図6に示すように貫通穴94a、94bが金属板86a、86bよりも上方へ突き出す組付位置において、組付ピン96によりレバー84に連結される。そして、ストラット86は、一端部において連結ピン82に回動可能に連結される一方、他端部は互いに密着するように一体的に重ね合わされているとともに、第2ブレーキシュー14と係合させられる係合部(凹部)98が設けられている。ストラット86を構成している一対の金属板86a、86bの中間部分は側板に相当する。
【0026】
上記拡開機構80にはまた、連結ピン82と平行な支持ピン100まわりに回動可能にストラット86に外れ止め部材102が取り付けられている。外れ止め部材102は断面が略コの字形状を成していて、一対の側板部104a、104bと、それ等を連結しているとともに前記ケーブル連結部90の略真上に位置させられる背部106とを一体に備えており、一対の側板部104a、104bがそれぞれ前記金属板86a、86bの外側面に略密着する状態で支持ピン100に連結され、背部106がレバー84およびストラット86を跨ぐように配設されている。そして、図5に実線で示すように背部106がストラット86に近接して略平行になり、レバー84と係合させられることにより前記組付位置へ回動することを阻止する係合位置と、図5(a) に一点鎖線で示すとともに図6に示すように上方へ略90°回動して、レバー84が組付位置まで回動することを許容する組付許容位置とへ回動させられるようになっている。組付許容位置は、レバー84を組付位置まで回動させることができる範囲で適宜定められる。なお、上記外れ止め部材102は、1本の支持ピン100の代わりに一対のリベットなどで側板部104a、104b毎にストラット86に連結することもできるし、前記連結ピン82に回動可能に配設することもできる。
【0027】
また、上記一対の側板部104a、104bには、それぞれ内側へ突出する突起108a、108bが設けられている一方、ストラット86の一対の金属板86a、86bにはそれぞれ突起108a、108bが嵌め入れられる係止穴110a、110bが設けられており、突起108a、108bが係止穴110a、110bに嵌め入れられることにより、外れ止め部材102は上記係合位置に位置決めされる。突起108a、108bは、外れ止め部材102が係合位置まで回動させられることにより、側板部104a、104bの弾性により自動的に係止穴110a、110b内に嵌め入れられ、外れ止め部材102がストラット86に一体的に組み付けられて、組付許容位置側への自由な回動が阻止される。上記突起108a、108bはストッパに相当する。
【0028】
このようなケーブル直角引きパーキングブレーキにおいても、ストラット86に配設された外れ止め部材102が係合位置へ回動させられて突起108a、108bによりその係合位置に位置決めされることにより、レバー84が組付位置まで回動することを阻止するため、パーキングブレーキの解除時などパーキングブレーキケーブル40が緩んだ時に、レバー84が組付位置まで回動して組付ピン96が抜け出す恐れがない。
【0029】
また、外れ止め部材102はストラット86に配設され、係合位置と組付許容位置とへ回動させられるようになっているため、別体の係合部材などを連結リング92の組付後にストラット86に一体的に装着する場合に比較して、組付作業を容易且つ迅速に行うことが可能で且つ欠品(外れ止め部材102の紛失)の恐れがないとともに、ガイドスプリングが不要であるためレバー比を十分に確保できる。
【0030】
なお、上記外れ止め部材102についても、図4の外れ止め部材70と同様な爪部74a、74bを設けて金属板86a、86bの下端縁に係止させることもできるなど、種々の態様が可能である。
【0031】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたドラムインディスクブレーキの概略正面図である。
【図2】図1のドラムインディスクブレーキが備えているケーブル直角引きパーキングブレーキの拡開機構を示す図で、(a) は平面図、(b) は(a) におけるB−B断面図である。
【図3】図2のドラムインディスクブレーキの掛止部材を示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) の右側面図である。
【図4】図2の拡開機構に設けられた外れ止め部材の別の態様を示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) におけるB−B断面図である。
【図5】本発明の別の実施例を示す図で、(a) は図2(b) に対応する正面図、(b) はパーキングブレーキケーブルの連結部分の断面図である。
【図6】図5の実施例において、外れ止め部材が組付許容位置へ回動させられ且つレバーが組付位置へ回動させられた状態を示す図である。
【図7】図5の実施例における連結リングおよび組付ピンを示す斜視図である。
【符号の説明】
10:バッキングプレート 12、14:ブレーキシュー 20、80:拡開機構 30、82:連結ピン 32、84:レバー 34、86:ストラット 38:ケーブル掛止部 40:パーキングブレーキケーブル 42:掛止部材 50、70、102:外れ止め部材 56、74a、74b:爪部(ストッパ) 86a、86b:金属板(側板) 92:連結リング 94a、94b:貫通穴 96:組付ピン 108a、108b:突起(ストッパ)
Claims (2)
- バッキングプレートと略平行な連結ピンまわりに相対回動可能に連結されたレバーおよびストラットを有して、一対のブレーキシューの一端部間に配設され、該レバーおよびストラットがそれぞれ該一対のブレーキシューの一方および他方と係合させられた拡開機構と、
前記レバーに連結されて前記バッキングプレートの裏側へ引っ張られることにより、該レバーおよび前記ストラットを前記連結ピンまわりに相対回動させて前記一対のブレーキシューを拡開させるパーキングブレーキケーブルと、
を有するケーブル直角引きパーキングブレーキにおいて、
前記パーキングブレーキケーブルの先端には掛止部材が一体的に設けられ、前記レバーに設けられたケーブル掛止部に着脱可能に掛け止められている一方、
前記レバーに移動可能に配設されるとともに、前記ケーブル掛止部に掛け止められた前記掛止部材と係合させられて、該掛止部材が該ケーブル掛止部から離脱することを阻止する係合位置と、該掛止部材を該ケーブル掛止部に掛け止めることを許容する組付許容位置とへ移動させられる外れ止め部材と、
該外れ止め部材および前記レバーの何れかに設けられて該外れ止め部材を前記係合位置に位置決めするストッパと、
を有することを特徴とするケーブル直角引きパーキングブレーキ。 - バッキングプレートと略平行な連結ピンまわりに相対回動可能に連結されたレバーおよびストラットを有して、一対のブレーキシューの一端部間に配設され、該レバーおよびストラットがそれぞれ該一対のブレーキシューの一方および他方と係合させられた拡開機構と、
前記レバーに連結されて前記バッキングプレートの裏側へ引っ張られることにより、該レバーおよび前記ストラットを前記連結ピンまわりに相対回動させて前記一対のブレーキシューを拡開させるパーキングブレーキケーブルと、
を有するケーブル直角引きパーキングブレーキにおいて、
前記パーキングブレーキケーブルの先端には連結リングが一体的に設けられているとともに、前記レバーには貫通穴が設けられ、該連結リングおよび該貫通穴を挿通して組付ピンが配設されることにより、該パーキングブレーキケーブルが該レバーに連結されるとともに、
前記ストラットは前記レバーの両側に位置する一対の側板を備えていて、前記連結リングおよび前記貫通穴を挿通させられた前記組付ピンは、該側板によって抜け止めされるとともに、前記パーキングブレーキケーブルの引張方向と反対方向へ該レバーが前記連結ピンまわりに回動して該貫通穴が該側板から突き出す組付位置において、該組付ピンにより該レバーに前記連結リングが連結される一方、
前記レバーおよび前記ストラットの何れか一方に移動可能に配設されるとともに、該レバーおよび該ストラットの他方と係合させられて、該レバーが前記組付位置まで回動することを阻止する係合位置と、該レバーが該組付位置まで回動することを許容する組付許容位置とへ移動させられる外れ止め部材と、
該外れ止め部材および前記一方の部材の何れかに設けられて該外れ止め部材を前記係合位置に位置決めするストッパと、
を有することを特徴とするケーブル直角引きパーキングブレーキ。
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JP2003085984A JP2004293643A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | ケーブル直角引きパーキングブレーキ |
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