JP2004292749A - 水性アクリル系エマルジョン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクリルアマイド系モノマーを必須とするラジカル重合性アクリル系モノマーを、ノニオン性界面活性剤/アニオン性界面活性剤=2/8〜8/2(重量比)の存在下に水性媒体中で乳化重合してなる、分散粒子の粒子径が100〜500nmの水性アクリル系エマルジョン。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化学的安定性をはじめとする各種安定性に優れ、かつ皮膜の耐水性その他の性能の良好な水性アクリル系エマルジョンに関する。
【0002】
【従来の技術】
水性アクリル系エマルジョンは、各種水性塗料、水性粘着剤、不織布用バインダー、紙加工用バインダ−などの用途に使用されている。
水性アクリル系エマルジョンは、樹脂粒子が水に分散している状態の水中油滴型のエマルジョンなので、樹脂が有機溶剤に均一に溶解している樹脂溶液と比較すると、一般に様々な点で不安定である。例えば、合成時の重合安定性、重合後の機械攪拌安定性、経時での保存安定性、凍結融解安定性、各種化学的物質と接触した際の化学的安定性などの点で樹脂溶液よりも水性アクリル系エマルジョンは一般に劣る。
【0003】
水性アクリル系エマルジョンが、建築塗料用、建材塗料用に使用される場合には、塗料配合過程で添加される種々の化学的物質との接触により、特にエマルジョンの安定性が損なわれ易い。
即ち、建築塗料、建材塗料の場合、一般に多量の顔料成分が配合されたり、意匠性に特徴をもたせる為に骨材が多量に配合されたり、多彩模様を形成するために特殊な多価無機塩が多量に配合されたりする。さらに建材塗料のうちライン用塗料とも呼ばれている建材塗料は、塗工時にアルカリ性の強い基材粉が混入する場合もあり得る。
従って、これら建築塗料用、建材塗料用の分野に使用される場合、水性アクリル系エマルジョンには特に高度の化学的安定性が要求される。
尚、本発明でいう化学的安定性とは、無機塩類に対する耐塩性、耐塩安定性と同義である。
【0004】
従来から水性アクリル系エマルジョンの化学的安定性を向上させる様々な方策が試みられてきた。
例えば、重合時に使用する界面活性剤量を増やしたり、重合後に界面活性剤を添加剤的にさらに添加したり、といった界面活性剤の使い方の工夫が行われてきた。
【0005】
使用する界面活性剤の種類に関しても検討されており、アニオン性界面活性剤よりもノニオン性界面活性剤の方が化学的安定性向上に効果的である。また、エチレンオキサイド付加タイプの界面活性剤の方が付加していないタイプの界面活性剤よりも良好であり、エチレンオキサイドの付加モル数の大きい界面活性剤が、化学的安定性を向上させる点でより良好であることが知られている。
しかし、これらの方策は、アクリル系エマルジョンを含有する塗料等を皮膜化した後の耐水性を初めとする種々の性能に悪影響をもたらすので、根本的な解決になっていないのが現状である。
【0006】
エマルジョンの各種安定性を向上させる手段として、界面活性剤の使用方法以外に、親水性モノマ−を共重合させることによるエマルジョン粒子の安定化が知られている。特にカルボキシル基を含有するモノマ−、水酸基を含有するモノマ−などが一般的に使用されており、合成時の重合安定性、機械攪拌安定性、経時での放置安定性、凍結融解安定性、などに関してはその効果の大きいことが証明されている。
しかし、カルシウムイオンやアルミニウムイオンなどの2価以上のイオンを多量に含んだ無機塩類対する高度な化学的安定性が要求される場合には、カルボキシル基含有モノマ−の利用では限界がある。水酸基モノマ−をさらに補助的に併用する場合にはある程度は相乗効果がみられるが、要求される高度な化学的安定性を満足し得るものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、高レベルの化学的安定性をもったアクリル系エマルジョンを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アクリルアマイド系モノマーを必須とするラジカル重合性アクリル系モノマーを、ノニオン性界面活性剤/アニオン性界面活性剤=2/8〜8/2(重量比)の存在下に水性媒体中で乳化重合してなる、分散粒子の粒子径が100〜500nmの水性アクリル系エマルジョンに関する。
また、本発明は、ノニオン性界面活性剤が反応性界面活性剤であることを特徴とする上記発明に記載の水性アクリル系エマルジョンに関する。
さらに本発明は、アクリルアマイド系モノマーが、アクリルアミド及びダイアセトンアクリルアミドであり、アクリルアミド/ダイアセトンアクリルアミド=1/9〜9/1(重量比)であることを特徴とする上記発明に記載の水性アクリル系エマルジョンにも関する。
さらにまた、本発明は、アクリルアマイド系モノマーが、ラジカル重合性モノマー100重量%中に0.1〜5重量%であることを上記発明に記載の水性アクリル系エマルジョンに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、水性アクリル系エマルジョンの原料モノマー組成中、アクリルアマイド系モノマーを必須成分として使用することが重要である。
従来の技術の欄でも述べたようにカルボキシル基を含有するモノマーや水酸基を含有するモノマーの使用がエマルジョンの安定化にある程度は効果を奏するが、カルシウムイオンやアルミニウムイオンなど2価以上のイオンに対しては安定化効果はあまり期待できない。これに対してアクリルアマイド系モノマーの使用はカルシウムイオンやアルミニウムイオンなど2価以上のイオンに対しても顕著な安定化効果を奏する。
カルボキシル基含有モノマーや水酸基含有モノマーは、イオンに解離することで安定化向上に寄与する機構なので、無機塩類による影響を受けやすい。これに対して、アクリルアマイド系モノマーは、イオンには解離せずに保護層を形成するので、カルシウムイオンやアルミニウムイオンなど2価以上のイオンに対しても化学的安定性が向上したものと考察される。
【0010】
本発明で用いられるアクリルアマイド系モノマーとしては、アクリルアミドの他にメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ブトキシメチルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド等が挙げられ、アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミドが好ましく、両者を併用することがより好ましい。
【0011】
アクリルアマイド系モノマーの中では、アクリルアミドは化学的安定性の向上に非常に有効である。しかし、多量に使用する場合にはエマルジョンの仕上がり粘度が大幅に高くなり、生産面での収率、及び使用時の作業性などの点で好ましくない点もあった。又、多量使用すると、皮膜化したあとの、耐水性、耐水白化性への悪影響も考えられた。
アクリルアマイド系モノマーとして、アクリルアミドと、ダイアセトンアクリルアミドとを併用して使用することで、主たる目的である化学的安定性の向上を図る事ができるばかりでなく、エマルジョンの仕上がり粘度も好適な範囲に抑えることができる。また、ヒドラジド化合物を後添加する場合には、ダイアセトンアクリルアミドのカルボニル基とヒドラジド化合物との反応による粒子間架橋により、皮膜化した後の耐水性もアクリルアミド単独の場合よりも大幅に向上し得る。
【0012】
アクリルアマイド系モノマーは、ラジカル重合性モノマー100重量%中に0.1〜5.0重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜4.0重量%である。0.1重量%未満では効果が少なく、5.0重量%を超えると重合時に凝集物が発生しやすく粘度も上昇する。
また、アクリルアミドとダイアセトンアクリルアミドとを併用する場合には両者の比率は、1/9〜9/1(重量比)が好ましく、2/8〜8/2(重量比)の範囲がより好ましい。
アクリルアミドとダイアセトンアクリルアミドの比率が 1/9より小さい場合、即ちアクリルアミドが相対的に著しく少ない場合、化学的安定性への効果が少なく、物性上は架橋が強くなりすぎ成膜後の皮膜が脆くなる傾向にある。一方、9/1より大きい場合、即ちアクリルアミドが相対的に著しく多い場合、粒子径を大きく設定してもエマルジョンの仕上がり粘度が高くなりすぎ、収率や作業性が悪くなり、耐水性が低下する。
【0013】
本発明に使用する他のラジカル重合可能なモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n―ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソボロニル、アクリル酸シクロヘキシルなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸イソボロニル、メタクリル酸シクロヘキシルなどのメタクリル酸エステル類、
スチレン、ビニルトルエン、αメチルスチレンなどのスチレン系モノマー、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステルモノマー、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ−ル酸、クロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー、
メクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシ基含有モノマー、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有モノマー、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼンなどの多官能性モノマー、
γ−メタクロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクロキシプロピルトリエトキシシランなどのケイ素含有モノマー、
アクリロニトリル、
などの1種または2種以上から選択することができる。
尚、本願にいう「ラジカル重合性アクリル系モノマー」は、界面活性機能を有しないものである。
【0014】
本発明のアクリル系エマルジョンは、ノニオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とを2/8〜8/2の重量比で併用し、この界面活性剤の存在下に水性媒体中でアクリルアマイド系モノマーを必須とするアクリル系モノマーを乳化重合してなるものである。
ノニオン性界面活性剤を単独で使用しても化学的安定性は非常に良好となるが、乳化力がやや不足し重合安定性が不安定になりやすく、機械攪拌安定性が不十分である。又、粒子径が小さくなりにくく皮膜化した後の耐水性が劣る。一方、アニオン性界面活性剤を単独で使用した場合、耐水性などの物性は良好であるが、化学的安定性がやや劣る。
【0015】
ノニオン性界面活性剤は非反応性のノニオン界面活性剤でも有効な手段ではあるが、化学的に粒子表面に結合し、安定化ヘの寄与度の大きい、モノマー成分と共重合可能な反応性ノニオン界面活性剤の方がより有用である。
反応性ノニオン性界面活性剤としては、アデカリアソ−プER−10,ER−20(旭電化工業株式会社製)アクアロンRN−10,RN−20(第一工業製薬株式会社製:ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル)が代表的なものである。乳化重合に際しては、これらの1種または2種以上を併用してもよい。
また、アニオン性界面活性剤は非反応性のアニオン性界面活性剤でも、反応性のアニオン性界面活性剤でもかまわない。
【0016】
これら界面活性剤の使用量は、モノマー100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましく、0.5〜7重量部であることが好ましい。0.1重量部未満では重合時のエマルジョンの安定性が悪く凝集が起こりやすい。また10重量部を超えると粒子径が小さくなりすぎ、化学的安定性が悪くなり、又耐水性の点でも好ましくない。
【0017】
乳化重合時に使用する開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの無機系過酸化物重合開始剤や、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物や水溶性アゾ系開始剤を使用する。これら開始剤は単独で使用することもできるが、重亜硫酸ナトリウム、エルソルビン酸ナトリウム、チオ尿素、二酸化チオ尿素などの還元剤との併用によるレドックス型で使用してもよい。
これら開始剤量はモノマー混合物に対して 0.1〜5.0重量%とすることができる。これら開始剤は重合開始時に必要量を一括して使用してもよいし、又、分割して任意の時間ごとに添加して用いてもよい。
また、促進剤として硫酸第一鉄や硫酸銅などの物質を添加してもかまわない。
【0018】
さらに必要に応じて、緩衝剤として、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなどが、また保護コロイドとしてポリビニ−ルアルコ−ル、水溶性セルロ−ス誘導体などが、連鎖移動剤としてのオクチルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、ステアリルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類が適量使用できる。
また、本発明の水性アクリルエマルジョンには、消泡剤、レベリング剤、防腐剤などを必要に応じて配合してもよい。
【0019】
形成されるエマルジョンの分散粒子の粒子径は、100nmから500nmであることが重要である。粒子径が100nmより小さいと高度な化学的安定性が要求される用途には用いることができない。粒子径が500nmよりも大きいと低粘度になりすぎ経時で分散粒子が沈降する。
【0020】
本発明の水性アクリルエマルジョンには、分子中に2個以上のヒドラジド基を含有するヒドラジド化合物を配合することができる。添加方法としては、水溶性のものはそのまま、あるいは水で希釈して添加する。油溶性のものは、必要に応じて界面活性剤で乳化して添加すればよい。
用いられるヒドラジド化合物としては、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジドなどの脂肪族ジヒドラジドの他、炭酸ポリヒドラジド、脂肪族、脂環族、芳香族ビスセミカルバジド、芳香族ジカルボン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸のポリヒドラジド、芳香族炭化水素のジヒドラジド、ヒドラジン−ピリジン誘導体およびマレイン酸ジヒドラジドなどの不飽和ジカルボン酸のジヒドラジドなどが挙げられる。
分子中に2個以上のヒドラジド基を含有するヒドラジド化合物は、カルボニル基1当量に対して 0.1〜1.0当量になるような比率で配合するのが好ましい。
ヒドラジド基が0.1当量未満では、水性アクリル系エマルジョンの乾燥性・架橋性の効果に乏しい。一方、1.0当量より多いと、得られる塗膜の耐水性が劣る傾向にある。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。なお例中「部」「%」はそれぞれ「重量部」「重量%」を示す。
実施例1:
表1の滴下分のモノマー成分(スチレン:20.0部、メタクリル酸メチル:36.5部、アクリル酸2エチルヘキシル:38.7部、アクリル酸:1.3部、メタクリル酸グリシジルエ−テル:0.5部、メタクリル酸2ヒドロキシエチル:0.5部、アクリルアミド:1.0部、ダイアセトンアクリルアミド:1.5部)、界面活性剤成分(ハイテノ−ルNF−08:1.5部、アデカリアソ−プER−20:2.0部)、イオン交換水(滴下分:40.9部)をあらかじめ混合・乳化し、乳化プレエマルジョンとしておく。
温度計、滴下ロ−ト、還流冷却管を備え、窒素ガスで置換した反応容器にイオン交換水(62.0部)、クエン酸ソ−ダ(0.5部)及び上記乳化プレエマルジョンの5%分(144.4部の5%分:7.22部)を仕込み、内温を75℃に昇温した後、開始剤(過硫酸アンモニウム:1.0部)を添加し、反応開始を確認し、その5分後から乳化プレエマルジョンの残りの95%分の滴下を開始する。
内温を80℃に保ち3時間かけて連続的に滴下し、さらにその温度で2時間反応する。冷却後、150メッシュの濾布でろ過し、不揮発分:50.1%、粘度:1800mPa・s、粒子径:170nmのアクリルエマルジョンを得た。
アンモニア水でpHを調整し、その後、アジピン酸ジヒドラジド(0.4部)を添加した。
【0022】
実施例2〜6、比較例1〜5
表1に示す組成に従って実施例1と同様に水性アクリルエマルジョンを得た。なお、アジピン酸ジヒドラジドの量はダイアセトンアクリルアミドの1/2当量となるように調整した。
【0023】
評価方法及び評価基準
(1)重合安定性:反応終了後の反応容器への樹脂の付着量及び、150メッシュの濾布で濾過後の凝集物量を目視で評価した。なお評価基準は次のとおりである。
◎:良好である(濾過残渣がほとんどない)
○:実用上問題のないレベルである(濾過残渣が少し存在する)
△:若干問題のあるレベルである。(濾過に時間を要する)
×:不良である。
【0024】
(2)化学的安定性
アクリル系エマルジョン100部に対して、8%の塩化カルシウムの水溶液50部をディスパーで攪拌下、一度に添加し、10分間攪拌し、100メッシュの濾布で濾過し、濾液の経時の安定性をチェックする。
◎:50℃で3日経時しても良好なもの
○:室温で1日経時しても良好なもの
△:室温1日で凝集する。
×:凝集物が多量に発生し濾過困難。
【0025】
(3)耐水白化性
アクリル系エマルジョン100部に成膜助剤として、テキサノール/ブチルセロソルブ=50/50(重量比)の混合液を5部添加し、6ミルのアプリケーターにてガラス板に塗工する。室温で1日間乾燥後、50℃の温水に浸漬し、白化の程度、膜の状態から判定する。
◎:浸漬2時間後でも白化のほとんどないもの
○:浸漬2時間後でやや白化する
△:浸漬30分後で白化する
×:浸漬30分以内で白化・膨潤する。
尚、白化とは、8ポイントの字が読めなくなる程度のものをいう。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、耐塩性、耐塩安定性ともいわれる化学的安定性の良好な水性アクリル系エマルジョンを得ることができる。さらにこの水性アクリル系エマルジョンは重合安定性をはじめ各種安定性にすぐれ、皮膜化したあとの耐水性も良好で、建築塗料用樹脂、建材塗料用樹脂として特に有用である。
Claims (4)
- アクリルアマイド系モノマーを必須とするラジカル重合性アクリル系モノマーを、ノニオン性界面活性剤/アニオン性界面活性剤=2/8〜8/2(重量比)の存在下に水性媒体中で乳化重合してなる、分散粒子の粒子径が100〜500nmの水性アクリル系エマルジョン。
- ノニオン性界面活性剤が反応性界面活性剤であることを特徴とする請求項1記載の水性アクリル系エマルジョン。
- アクリルアマイド系モノマーが、アクリルアミド及びダイアセトンアクリルアミドであり、アクリルアミド/ダイアセトンアクリルアミド=1/9〜9/1(重量比)であることを特徴とする請求項1又は2記載の水性アクリル系エマルジョン。
- アクリルアマイド系モノマーが、ラジカル重合性モノマー100重量%中に0.1〜5重量%であることを請求項1ないし3いずれか記載の水性アクリル系エマルジョン。
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Cited By (3)
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WO2018061533A1 (ja) | 2016-09-29 | 2018-04-05 | 第一工業製薬株式会社 | 界面活性剤組成物 |
KR20190059895A (ko) | 2016-09-29 | 2019-05-31 | 다이이치 고교 세이야쿠 가부시키가이샤 | 계면 활성제 조성물 |
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2003
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KR20190060986A (ko) | 2016-09-29 | 2019-06-04 | 다이이치 고교 세이야쿠 가부시키가이샤 | 계면 활성제 조성물 |
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