JP2004281878A - 半導体基板の製造方法及びこれにより製造される半導体基板、電気光学装置並びに電子機器 - Google Patents

半導体基板の製造方法及びこれにより製造される半導体基板、電気光学装置並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】SOI技術を採用した半導体基板の製造方法において、単結晶シリコン層への欠陥発生を一層確実に防止できる手法を提供する。
【解決手段】本発明の半導体基板の製造方法は、基材210上に絶縁層212を形成して支持基板を作成する工程と、単結晶シリコン層206上に絶縁層216を具備した構成の単結晶シリコン基板を作成する工程と、支持基板と単結晶シリコン基板とを各絶縁層212,216を介して貼り合わせる工程と、貼り合わせの後に単結晶シリコン層206を薄膜化する工程と、薄膜化工程の後に単結晶シリコン層206の周辺部217を除去する工程と、周辺除去工程の後に熱処理を行う工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板の製造方法に関し、特にSilicon On Insulator(以下、「SOI」と略記する)技術を適用した半導体基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
絶縁体層上に設けられたシリコン層を半導体装置の形成に利用するSOI(silicon On Insulator)技術は、α線耐性、ラッチアップ特性、あるいはショートチャネルの抑制効果など、通常の単結晶シリコン基板では達成し得ない優れた特性を示すため、半導体装置の高集積化を目的として開発が進められている。
【0003】
最近では、100nm以下の厚さにまで薄膜化されたSOI層にデバイスを形成したものによって、優れたショートチャネル抑制効果が見いだされている。また、このようにして形成されたSOIデバイスは、放射線耐性に優れるため高信頼性を備えるとともに、寄生容量の低減による素子の高速化や低消費電力化を図れるなどの優れた点を備えている。
【0004】
このようなSOI構造を形成する方法として、単結晶シリコン基板の貼り合わせによるSOI基板の製造方法がある。一般に貼合せ法と呼ばれるこの方法は、例えば特許文献1又は特許文献2に記載されているように、単結晶シリコン基板と支持基板とを貼り合わせた後、熱処理を行うことによって貼合せ強度を強化し、次に単結晶シリコン基板を研削や研磨、またはエッチングによって薄膜化することにより、単結晶シリコン層を支持基板上に形成するものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−243942号公報
【特許文献2】
特開平6−61461号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような貼合せ法においては、単結晶シリコン層を研削等により薄膜化する工程を採用しているため、該単結晶シリコン層の周辺部がダメージを受ける場合がある。このようなダメージを受けた状態で熱処理を施すと、周辺部のダメージに起因して単結晶シリコン層に転移等の欠陥が生じる場合がある。そこで、上記特許文献では、熱処理後、単結晶シリコン層の周辺部を除去するものとしているが、この場合、周辺部のダメージ箇所の除去は可能であるが、単結晶シリコン層に生じた欠陥等を取り除くことはできない。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、SOI技術を採用した半導体基板の製造方法において、単結晶シリコン層への欠陥発生を一層確実に防止できる手法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の半導体基板の製造方法は、支持基板上に半導体層が配設されてなる半導体基板の製造方法であって、単結晶半導体層を具備する半導体基板と前記支持基板とを貼り合わせて貼合せ基板を形成する工程と、前記貼合せ基板を熱処理する熱処理工程とを具備し、前記貼合せ基板を形成する工程と前記熱処理工程との間に前記単結晶半導体層の周辺部を除去する周辺除去工程を有することを特徴とする。
【0009】
このような製造方法によると、熱処理前に単結晶半導体層の周辺部を除去するものとしているため、単結晶半導体層の薄膜化工程において周辺部に生じたダメージは熱処理時には除去され、該ダメージを熱処理することに起因する単結晶半導体層への欠陥発生を一層確実に防止することが可能となる。なお、本発明における熱処理は、少なくとも貼合せの密着強度を向上させるために行うものとしている。
【0010】
また、本発明の半導体基板の製造方法は、その異なる態様として、支持基板上に半導体層が配設されてなる半導体基板の製造方法であって、単結晶半導体層上に絶縁層を具備した構成の単結晶半導体基板を作成する単結晶半導体基板作成工程と、前記支持基板と前記単結晶半導体基板とを貼り合わせて貼合せ基板を作成する貼合せ工程と、前記貼合せ工程の後に、前記貼合せ基板の前記単結晶半導体層を薄膜化する薄膜化工程と、前記薄膜化工程の後に、前記単結晶半導体層の周辺部を除去する周辺除去工程と、前記周辺除去工程の後に、熱処理を行う熱処理工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
この場合も、熱処理前に単結晶半導体層の周辺部を除去するものとしているため、単結晶半導体層の薄膜化工程において周辺部に生じたダメージは熱処理時には除去され、該ダメージを熱処理することに起因する単結晶半導体層への欠陥発生を一層確実に防止することが可能となる。なお、本発明における熱処理は、少なくとも貼合せの密着強度を向上させるために行うものとしている。
【0012】
本発明の半導体基板の製造方法において、前記熱処理工程を酸化雰囲気中で行うことにより、当該熱処理と、前記貼合せ基板の前記単結晶半導体層の層厚を領域毎に異ならせるための酸化処理とを同一工程にて行うことができる。この場合、膜厚調整のための酸化処理と、貼合せ密着強度向上のための熱処理とを同時に行うことで、製造プロセスが削減されるばかりでなく、熱処理前に単結晶半導体層の周辺部を除去することで、欠陥の少ない良好な単結晶半導体層を得ることができるようになる。また、周辺部の除去と同時に、単結晶半導体層のパターニングを行うことで更に工程数を削減することも可能である。なお、酸化処理は前記単結晶半導体層の所定領域に対して行うものとし、この場合、該酸化処理された領域の単結晶半導体層厚が薄膜化されることとなる。
【0013】
また、本発明の半導体基板の製造方法において、前記熱処理工程を酸化雰囲気中で行うことにより、当該熱処理と、前記貼合せ基板の前記単結晶半導体層上にゲート酸化膜を形成するための酸化処理とを同一工程にて行うことができる。この場合、ゲート酸化膜を形成するための酸化処理と、貼合せ密着強度向上のための熱処理とを同時に行うことで、製造プロセスが削減されるばかりでなく、熱処理前に単結晶半導体層の周辺部を除去することで、欠陥の少ない良好な単結晶半導体層を得ることができるようになる。また、周辺部の除去と同時に、単結晶半導体層のパターニングを行うことで更に工程数を削減することも可能である。
【0014】
本発明において前記薄膜化工程は、スマートカット法又はSIMOX法を用いて行うことができる。単結晶半導体層の薄膜化工程は、例えば研削や研磨の他、上記のようなスマートカット法又はSIMOX法を用いて行うことも可能で、この場合、一層平坦な薄膜を形成することができる。
【0015】
また、本発明の周辺除去工程においては、前記単結晶半導体層の周辺部分を貼り合わされた単結晶半導体層の端部から幅500μm〜2000μm程度を除去することが好ましく、この際に前記貼り合わせ端部の単結晶半導体層は完全に除去することが好ましい。
【0016】
また、前記周辺除去工程は、ドライエッチングにより行うことができる。本発明の周辺除去工程では、ウェットエッチングを採用した場合、貼合せ界面にウェット液が浸入する可能性があるため、ドライエッチングにて行うことが好ましい。そして、本発明の製造方法では、貼合せ界面の若干内側までエッチングを行えばサイドエッチングによる貼合せの剥がれや、単結晶半導体層がオーバーハングすることなく接着強度の弱い部分を除くことが可能である。
【0017】
また、支持基板として例えば石英ガラスのような支持基板を用いることができる。通常、貼り合わせの際に支持基板に絶縁性材料を用いた場合、その熱膨張係数が単結晶半導体層(例えば単結晶シリコン層)とは大きく異なることが一般的であるため、熱処理時の熱ストレスにより周辺のダメージ領域を起因とした単結晶シリコン層への欠陥の発生が顕著になる。本発明においては熱処理前に貼り合わせ周辺のダメージ領域を除去することにより、熱ストレスにより発生する貼り合わせ周辺のダメージ領域を起因とした単結晶シリコン層への欠陥を効果的に抑制することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
【0019】
(半導体基板)
まず、本発明の製造方法により提供される半導体基板の構成について説明する。図1は、本発明の製造方法により製造された半導体基板の断面構成図である。この図1に示す半導体基板200は、支持基板210と、この支持基板210上に形成され、所定の形状にパターニングされた遮光層211と、この遮光層211を覆うように形成された酸化シリコン膜からなる接着層214と、接着層214上に形成された窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜からなる保護層215と、さらに保護層215上に形成された絶縁体層212と、この絶縁体層212上に、貼合せ絶縁層216を介して形成された単結晶シリコン層(半導体層)206a及び単結晶シリコン層(半導体層)206bとを備えて構成されている。
【0020】
ここでは、例えば遮光層211に下側から覆われる位置の単結晶シリコン層206a,206bに、トランジスタ素子等の各種スイッチング素子が形成されるようになっている。そして、特に画像表示領域で画素スイッチング用トランジスタを構成する単結晶シリコン層206bは、光リーク電流を抑制するために極めて薄くすることが好ましい。これに対して、駆動回路用トランジスタを構成するには高速動作が求められることから、該駆動回路用トランジスタを構成する単結晶シリコン層206aについてはシート抵抗を小さくしておくことが好ましいので、画像表示領域周辺の単結晶シリコン層206aは厚く形成しておくことが好ましい。
【0021】
次に、図1に示す半導体基板200の製造方法について、図2及び図3を参照して説明する。図2及び図3は、図1に示す半導体基板の製造工程を示す工程図であり、図2及び図3はそれぞれ各工程における断面図を示している。また、以下に示す製造方法は、一例であって、本発明は以下に記載のものに限定されるものではない。
【0022】
まず、図2(a)に示すように、支持基板210上の全面に遮光層211を形成する。支持基板210としては、例えば厚さ1.2mmの石英基板を用いることができる。遮光層211は、例えばタングステンシリサイドをスパッタ法により100〜250nm程度の厚さ、より好ましくは200nmの厚さに堆積することにより得る。なお、この遮光層211の材料は本実施形態に限定されるものではなく、製造するデバイスの熱プロセス最高温度に対して安定な材料であればどのような材料を用いても問題はない。例えば他にもモリブデン、タンタルなどの高融点金属や多結晶シリコン、さらにはモリブデンシリサイド等のシリサイドが好ましい材料として用いられ、形成法もスパッタ法の他、CVD法、電子ビーム加熱蒸着法などを用いることができる。
【0023】
次に、図2(a)に示す遮光層211上に、所定の平面形状にフォトレジストを塗布し、このフォトレジストをマスクとして遮光層211のエッチングを行い、その後フォトレジストを剥離して図2(b)に示すように所定のパターンの遮光層211が形成された支持基板を得る。
【0024】
次に、図2(c)に示すように、例えば酸化シリコン膜からなる接着層214、及び窒化シリコン膜又は窒化酸化シリコン膜のいずれかからなる保護層215を、パターニングされた遮光層211を覆うように、例えばスパッタ法等により形成する。さらに、その保護層215上に例えば酸化シリコン膜からなる絶縁体層212を堆積する。このような酸化シリコン膜は、例えばスパッタ法、あるいはTEOS(テトラエチルオルソシリケート)を用いたプラズマCVD法により堆積させる。なお、絶縁体層212の材料としては、上記の酸化シリコン膜の他に、例えばNSG(ノンドープトシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス等を用いることができる。
【0025】
次に、図2(d)に示すように、絶縁体層212の表面を、遮光層211上に所定の膜厚を残す条件で、例えば研磨後の遮光層211上の層厚が0.4μm程度となるようにグローバルに研磨して平坦化する。なお、研磨による平坦化の手法としては、例えばCMP(化学的機械研磨)法を用いることができる。
【0026】
次に、図3(a)に示すように、図2(d)に示した絶縁体層付き支持基板210と、単結晶シリコン基板(単結晶半導体基板)260との貼り合わせを行う。貼り合わせに用いる単結晶シリコン基板260は、単結晶シリコン層226上に貼合せ絶縁層216が形成された構成をなし、貼合せ絶縁層216と、上記支持基板210の絶縁体層212とを貼り合わせるものとしている。
【0027】
このような貼合せ工程後、単結晶シリコン層226の薄膜化処理を行うが、本実施の形態ではスマートカット法を用いて薄膜化処理を行っている。具体的には、図3(a)の単結晶シリコン層226に水素イオンを注入することにより、シリコンの結晶格子が部分的に切断される現象を利用して、図3(b)に示すような薄膜の単結晶シリコン層206を作成する方法で、水素イオンの注入条件によって単結晶シリコン層206の膜厚を制御することが可能である。
【0028】
次に、単結晶シリコン層206の周辺部207を除去する工程を行う。これは、図3(b)に示した薄膜化工程の際に、単結晶シリコン層206の周辺部217において、すなわち単結晶シリコン層206の外側領域に形成された貼合せ絶縁層216において塵等が生じ、該貼合せ絶縁層216が不良化している惧れがあるため、その不良化部分を除去する工程である。このように単結晶シリコン層206のうち剥離工程においてダメージを受ける部分は、単結晶シリコンの膜厚に依らず、単結晶シリコン層206の周縁から幅500μm〜2000μm程度内側の部分が特に顕著である。
【0029】
上記除去工程は、具体的にはドライエッチングにより単結晶シリコン層206の周辺部217を除去するものとしている。すなわち、図3(b)に示すように、周辺部217の幅を考慮して、単結晶シリコン層206よりも小さいレジストマスク219を単結晶シリコン層206上に形成し、その後、プラズマ処理等することにより、図3(c)に示すように単結晶シリコン層206のうち所定の周辺部が除去されることとなる。
【0030】
このような除去工程を行った後、図4(a)に示すような熱処理を行う。これは、貼合せ絶縁層216と絶縁体層212の貼合せ界面を安定化し、その貼合せ強度を向上させるための処理であって、例えば窒素雰囲気下、750℃〜1000℃程度の熱処理を施すものとしている。
【0031】
熱処理工程の後、この単結晶シリコン層206の膜厚を領域毎に異ならしめる膜厚調整工程を行う。この膜厚調整工程は、薄膜化したい領域の単結晶シリコン層206の表面を酸化させて、単結晶シリコン層206上に酸化膜を形成し、これを選択的に除去することにより、酸化領域と非酸化領域の単結晶シリコン層の膜厚を異ならしめる工程である。具体的には、図4(b)に示すように、薄膜化したい領域の単結晶シリコン層を選択的に酸化して、薄膜化単結晶シリコン層206bの表面を酸化膜236とし、一方、薄膜化しない領域の単結晶シリコン層はマスクにより酸化を防止し、膜厚の変化がない単結晶シリコン層206aとする。
【0032】
そして、形成した酸化膜236上に、所定の平面形状にフォトレジストを塗布し、このフォトレジストをマスクとして薄膜化単結晶シリコン層206bと酸化膜236のエッチングを行い、その後フォトレジストを剥離して図4(c)に示すように所定のパターンの薄膜化単結晶シリコン層206b及び酸化膜236の積層構造を得る。一方、相対的に厚膜の単結晶シリコン層206aについても、図4(c)に示すように同様のパターニングを行い、酸化膜236をドライエッチングにより除去することで、膜厚の異なる単結晶シリコン層206a,206bを得る。以上のような方法により、図1に示すような半導体層206を備えた半導体基板200が得られる。
【0033】
以上ような本実施形態の製造方法では、貼合せ界面の貼合せ強度を向上させるための熱処理前に、単結晶シリコン層206の周辺部217を除去するものとしているため、単結晶シリコン層206の薄膜化工程において周辺部217に生じたダメージは熱処理時には除去され、該ダメージを熱処理することに起因する単結晶シリコン層206への欠陥発生を一層確実に防止することが可能となる。
【0034】
なお、本実施の形態では、熱処理工程の後に、膜厚調整工程を行うものとしているが、熱処理工程を酸素雰囲気中で行うことで、熱処理と、膜厚調整における酸化処理とを同一工程にて行うものとすることができる。この場合、膜厚調整のための酸化処理と、貼合せ密着強度向上のための熱処理とを同時に行うことで、製造プロセスが削減されるばかりでなく、熱処理前に単結晶シリコン層206の周辺部217を除去することで、欠陥の少ない良好な単結晶シリコン層206(206a,206b)を得ることができるようになる。また、周辺部217の除去と同時に、単結晶シリコン層206のパターニングを行うことで更に工程数を削減することも可能である。
【0035】
また、各単結晶シリコン層206a,206bをチャネル部としてトランジスタを構成する場合、該単結晶シリコン層206a,206b上にゲート絶縁膜を形成することが必要であるが、上記熱処理工程を酸化雰囲気中で行うことにより、当該熱処理と、単結晶シリコン層206a,206b上にゲート酸化膜を形成するための酸化処理とを同一工程にて行うことができる。この場合、ゲート酸化膜を形成するための酸化処理と、貼合せ密着強度向上のための熱処理とを同時に行うことで、製造プロセスが削減されるばかりでなく、熱処理前に単結晶シリコン層206の周辺部217を除去することで、欠陥の少ない良好な単結晶シリコン層206(206a,206b)を得ることができるようになる。また、周辺部217の除去と同時に、単結晶シリコン層206のパターニングを行うことで更に工程数を削減することも可能である。
【0036】
なお、本実施の形態において単結晶シリコン層226の薄膜化工程(図3(a)から図3(b)の工程)は、スマートカット法を用いるものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばSIMOX法、機械的研削・研磨法等を用いて行うことも可能である。
【0037】
以上、本発明に係る半導体基板の製造方法を示したが、本発明は、これに限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう半導体基板の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0038】
(電気光学装置)
図5は本発明の電気光学装置の一実施形態であって、電気光学材料として液晶を用いた液晶表示装置について、各構成要素とともに示す対向基板側から見た平面図であり、図6は図5のH−H’線に沿う断面図である。
【0039】
図5及び図6に示すように、本実施形態の液晶表示装置100は、TFTアレイ基板10と対向基板20とがシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶50が封入、保持されている。シール材52には、製造時においてTFTアレイ基板10と対向基板20とを貼り合わせた後に液晶を注入するための液晶注入口55が形成されており、該液晶注入口55は液晶注入後に封止材54により封止されている。
【0040】
シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201及び実装端子202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路204の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
【0041】
なお、データ線駆動回路201及び走査線駆動回路204をTFTアレイ基板10の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板10の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、液晶表示装置100においては、使用する液晶50の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。さらに、液晶表示装置100をカラー表示用として構成する場合には、対向基板20において、TFTアレイ基板10の後述する各画素電極に対向する領域に、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
【0042】
ここで、液晶表示装置100のTFT30を含むTFTアレイ基板10は、上述の半導体基板200の構成を具備してなり、つまり上記半導体基板の製造工程を含む製造プロセスにて製造されることとなる。つまり、TFT30中のチャネル領域を上記半導体基板の単結晶シリコン層にて形成し、これを用いて画素電極のスイッチングを行うものとされいてる。
【0043】
(電子機器)
次に、上記実施形態で示した液晶表示装置を備えた電子機器の具体例について説明する。図7は携帯電話の一例を示した斜視図である。図7において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。このように、図7に示すそれぞれの電子機器は、上記実施形態の液晶表示装置のいずれかを備えたものであるので、表示特性に優れた、信頼性の高い電子機器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により得られる半導体基板の断面構成図。
【図2】図1に示す半導体基板の製造工程を示す断面工程図。
【図3】図2に続く、半導体基板の製造工程を示す断面工程図。
【図4】図3に続く、半導体基板の製造工程を示す断面工程図。
【図5】本発明の電気光学装置の一実施の形態を示す平面図。
【図6】図5のH−H’線に沿う断面図。
【図7】本発明の電子機器の一実施の形態を示す斜視図。
【符号の説明】
206…単結晶シリコン層(半導体層)、210…支持基板(基材)、211…遮光層、212…絶縁体層(絶縁層)、214…接着層、215…保護層、216…貼合せ絶縁層(絶縁層)

Claims (11)

  1. 支持基板上に半導体層が配設されてなる半導体基板の製造方法であって、
    単結晶半導体層を具備する半導体基板と前記支持基板とを貼り合わせて貼合せ基板を形成する工程と、
    前記貼合せ基板を熱処理する熱処理工程とを具備し、
    前記貼合せ基板を形成する工程と前記熱処理工程との間に前記単結晶半導体層の周辺部を除去する周辺除去工程を有することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 支持基板上に半導体層が配設されてなる半導体基板の製造方法であって、
    単結晶半導体層上に絶縁層を具備した構成の単結晶半導体基板を作成する単結晶半導体基板作成工程と、
    前記支持基板と前記単結晶半導体基板とを貼り合わせて貼合せ基板を作成する貼合せ工程と、
    前記貼合せ工程の後に、前記貼合せ基板の前記単結晶半導体層を薄膜化する薄膜化工程と、
    前記薄膜化工程の後に、前記単結晶半導体層の周辺部を除去する周辺除去工程と、
    前記周辺除去工程の後に、熱処理を行う熱処理工程と、
    を含むことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  3. 前記熱処理工程を酸化雰囲気中で行うことにより、当該熱処理と、前記貼合せ基板の前記単結晶半導体層の層厚を領域毎に異ならせるための酸化処理とを同一工程にて行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体基板の製造方法。
  4. 前記酸化処理は、前記単結晶半導体層の所定領域に対して行い、該酸化処理された領域の単結晶半導体層厚が薄膜化されることを特徴とする請求項3に記載の半導体基板の製造方法。
  5. 前記熱処理工程を酸化雰囲気中で行うことにより、当該熱処理と、前記貼合せ基板の前記単結晶半導体層上にゲート酸化膜を形成するための酸化処理とを同一工程にて行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  6. 前記周辺除去工程は、ドライエッチングにより行われることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  7. 前記支持基板が絶縁性材料により構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  8. 前記絶縁性材料が石英ガラスであることを特徴とする請求項7に記載の半導体基板の製造方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法によって形成されることを特徴とする半導体基板。
  10. 請求項9に記載の半導体基板を備えることを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項10に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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