JP2004281708A - 太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【構成】基板にフロートと錘を取り付けて浮く構造にすると共に、太陽電池の受光部が常時自動的に外来光を向くようにする。また、同一基板に必要な個数のダイオード列を形成して、発電部の出力端に並列接続してあり、電解によるガス発生を抑制できるようにする。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池を水溶液などの溶液に浸しながら光を受けて発電させて、その起電力で、基板に一体化させた陽極と陰極とにより、水溶液に浸しながら水溶液の電解、ガスの発生、溶存イオンの電着、殺菌、有機物の分解、浄化などの作用を行わせる太陽電池に関するもので、太陽光などの外来光が水溶液に吸収されないか、またはほとんど吸収されないうちに受光部に到達するようにフロートをつけて浮かすようにしたこと、過大な電圧が発生しないように抑制するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、太陽電池パネルにガス収集用チャンバを持つフロートをつけて、水面に浮かし、太陽電池パネルを水中に埋没させないように水面から距離を置くようにすると共に、太陽電池パネルの下方に形成したチューブの内側と外側に陰極と陽極の電極を配して、水素ガスや酸素ガスを生成して分離収集するようにした装置があった(USP4565617)。
【0003】
また、従来、本願発明者の発明による太陽電池を水溶液などの溶液に埋没させながら光を受けて発電させて、その起電力で、溶液の電解、ガスの発生、溶存イオンの電着、殺菌、浄化などの作用を行わせる浸漬型の太陽電池があった(特開2002−170980)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、太陽電池パネルにガス収集用チャンバを持つフロートを取り付け、水面から太陽電池パネルを隔離するようにすると共に、それらの目的のために電解による水素や酸素などの発生ガスを分離するためのチューブを下方の水中に設け、その内外に電極を配していたが、大掛かりな装置になるものであった。
【0005】
また、水溶液の殺菌、有機物の分解やイオンの電着に依る浄化などの目的では、ビニール袋などの密閉に近い空間で使用したいことが多く、その空間での圧力が上昇してしまい、膨れ上がってしまうという問題があった
【0006】
また、従来の浸漬型の太陽電池においても、やはり、殺菌、有機物の分解やや水の浄化、触媒作用などの目的では、水溶液の電気分解による多少のガスの発生を許しても、可能な限りガスの発生を抑えたいという要望があった。
【0007】
本発明は、太陽電池において、水溶液(溶質がほとんど無い水も含む)の電解、除菌、殺菌、有機物などの分解、浄化、各種イオンの電着とそれによる鉱物などの回収、触媒作用などで、小型化させて、太陽電池を水溶液に浮かせるようにして、水溶液が太陽電池の受光部を覆ったとしてもその量が少なく、太陽光などの発電のための外来光の水溶液による吸収を極力少なくさせて、ほとんどの外来光が受光部に到達するようにして発電効率を高めて有効に電解や電着などができるようにすること、電解に依るガスの発生を極力抑制するか、制限するようにした太陽電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係わる太陽電池は、基板1に形成した太陽電池の陽極201と陰極202とを水溶液20に浸しながら発電させて使用する太陽電池において、水溶液20より比重を小さくさせたフロート60を基板1に具備してあること、このフロート60により太陽電池が水溶液20に浮く構造であること、陰極及び陽極の電極の少なくとも一部は同一基板1に一体に形成してあり、陰極及び陽極の電極の一部は少なくとも水溶液20に浸るように形成してあることを特徴するものである。
【0009】
単結晶や多結晶またはアモルファスシリコンなどの半導体のチップ状基板1にpn接合などからなる太陽電池セルの直並列接続などで形成した発電部を有する基板1にフロート60を取り付けて構成した太陽電池が水溶液20中に沈んでしまわないようにしてあり、陽極201及び陰極202の電極が基板1に形成してあるが、必要に応じてフロート60にまで延在させることもできるようにしてあり、常に水溶液20に浸り、水溶液20の電解、ガスの発生、溶存イオンの電着、殺菌、有機物の分解、浄化、触媒などの作用を行わせるようにした場合である。
【0010】
太陽電池の受光部11は、必ずしも水溶液20の水面から顔を出させておく必要はなく、水溶液20中にあっても沈まないで水面付近に漂ってさえいれば良いので、水溶液20での太陽光などの外来光の吸収を少なくさせることができる。
【0011】
また、フロート60は、必要に応じて、太陽電池を形成している基板1から脱着可能な構造にしておくこともできる。
【0012】
また、フロート60にも陽極201、陰極202や配線210となる電極を形成してあり、フロート60が基板1から脱着可能な構造にしてあるときには、フロート60の電極の一部が基板1に一体形成した電極と接触または接合されるようにしておくと良い。
【0013】
本発明の請求項2に係わる太陽電池は、フロート60が膜構造であり、基板1に形成してある場合で、フロート60がプラスチック薄膜や気泡を含む膜など、水溶液20に対して比重が小さく、小型で簡便に形成できるようにした場合である。
【0014】
このような膜構造のフロート60は、発電部10を形成した基板1に貼り付けるようにしてもよく、フォトレジスト膜のように太陽電池を形成する過程で一体に形成することもできる。
【0015】
このような太陽電池を形成する過程で一体形成したフロート60には、太陽電池の陽極201と陰極202との電極を延在させて、フロート60にも電極を形成して、水溶液20に常に浸るようにすることもできる。
【0016】
本発明の請求項3に係わる太陽電池は、太陽電池の受光部11が受光する外来光方向を常に向くように錘(70)を具備した構造の場合である。
【0017】
シリコン基板などは、一般に0.6mm程度の薄さであり、太陽電池の受光部11の面積が約10mm角場合、フロート60を付けて水溶液20に浮かせた場合、受光部11が水溶液20の内側に向いてしまうことがあるので、基板1またはフロート60に錘70を付けて、常に受光部11が太陽光などの外来光側を向くようにさせるものである。このようにすると、たとえ反転しても錘70の作用で自動的に受光部11が水溶液20の上方に向きを変える事ができて常に外来光を受けているので、発電効率を上げさせることができる。
【0018】
本発明の請求項4に係わる太陽電池は、基板1に形成した太陽電池の陽極201と陰極202とを水溶液20に浸しながら発電させて使用する太陽電池において、半導体接合ダイオード90が必要な個数だけ直列接続してあるダイオード列95を同一の基板1に形成してあること、このダイオード列95は発電部10の出力端に並列接続になるように構成され、所望の出力電圧以上の電圧が発生しないように出力電圧が制限されていることを特徴とするものである。
【0019】
水溶液20に浸しながら発電させて使用する太陽電池は、必ずしも電解により酸素や水素、または塩素ガスなどを発生させることが目的でなく、むしろ、これらのガスの発生を抑えて、水溶液20、特に水の中に含まれるイオンの除去、殺菌、除菌、有機物の分解、重金属イオンなどの電着などで水を浄化させたいなどの目的がある。
【0020】
密閉したビニール袋中の水の殺菌やイオンの電着などでは、むしろ、電解によるガスの発生はビニール袋を膨らませてしまうので困ることが多い。
【0021】
上述のように電解によるガスの発生を抑制するのに、順方向となる半導体接合を必要な個数だけ直列接続してダイオード列95を形成し、太陽電池の出力端に並列接続しておくことにより、ダイオード列95の順方向立ち上がり電圧を利用して所望の電圧、たとえば、実験によると水素や酸素ガスが発生する水の電解には2.1ボルトの直流電圧が必要で、これよりわずかに小さい電圧、たとえば、1.9ボルト以上の電圧が発生しないようにすることができる。
【0022】
本発明の請求項5に係わる太陽電池は、半導体接合ダイオード90がpn接合である場合である。
【0023】
シリコンのpn接合からなる半導体接合ダイオード90の場合は、1個の立ち上がり電圧は約0.65ボルトであり、3個のpn接合の半導体接合ダイオード90を直列に順方向になるように接続すると1.95ボルト程度で電流が流れだすので、太陽電池への入射光を強くしても1.95ボルト程度以上は水溶液20に電圧が印加されないから、水溶液20が電解されて水素や酸素ガスがほとんど発生しないことになる。しかし、電極へのイオンの電着は生じること、また、わずかに酸性水やアルカリ水が生じるので、殺菌効果や有機物の分解、触媒作用などに寄与させることができる。
【0024】
また、炭化珪素などの結晶からなるpn接合の半導体接合ダイオード90を用いた場合には、これらのpn接合を構成する不純物濃度にも依るが順方向立ち上がり1.8ボルト程度もあり、必ずしも複数の半導体接合ダイオード90を直列接続しなくとも、1個でも足りることになる。このように請求項4にある「半導体接合ダイオード(90)が必要な個数だけ直列接続してあるダイオード列(95)必要な個数だけ直列接続してあるダイオード列95」とは、1個の半導体接合ダイオード90も含まれるものである。
【0025】
pn接合の半導体接合ダイオード90を作成しにくい半導体を用いた場合には、ショットキー接合の半導体接合ダイオード90を用いても良い。
【0026】
本発明の請求項6に係わる太陽電池は、ダイオード列95として、これを構成する半導体接合ダイオード90のすべてが順方向バイアスになるように構成されてある場合である。
【0027】
例えば、ツエナー効果を利用した逆方向バイアスによる出力電圧の制限を行うこともできるが、丁度良い電圧のツエナーダイオードである半導体接合ダイオード90の作成は歩留まりが悪く困難であるから、半導体接合ダイオード90の個数を多くする必要はあるが順方向の立ち上がり電圧を利用した方が木目細かい設定電圧の選択ができるという利点がある。
【0028】
本発明の請求項7に係わる太陽電池は、陽極201、陰極202や配線210の電極にカーボンを含む材料を用いた場合である。
【0029】
水溶液20の電解において、大きな電圧を印加して大きな電流を流すようにすると、特に陽極として用いた薄膜金属が剥がれたり、溶けたりしてしまうという問題があった。このためには、カーボンブラックを含む導電性塗料を電極として用いると安定であることが実験から判明した。カーボンブラックを含む導電性塗料を電極として用いるには印刷技術で容易に形成できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の太陽電池の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
【実施例1】
図1は、本発明の太陽電池における一実施例の概略図で、SOI層110を有する基板1に配線210を介して直列接続された受光部11となる5個のpn接合30が形成されてあり、それぞれが発電部10の太陽電池セルの受光部11a、11b、11c、11d、11eを構成している。この受光部11の面に形成された陽極201と陰極202とが、基板1の裏面に形成された薄膜状のフロート60の上に延びて形成してある場合で、錘70が基板1のフロート60の形成面側に取り付けてある場合である。
【0032】
図1(a)は平面図の概略図で、図1(b)は、同図(a)のX−Xにおける断面概略図である。
【0033】
図1では、SOI層110はp型層31から成り、n型不純物を拡散してn型層41を形成して、pn接合30を有する受光部11を形成している場合であり、このn型層41に酸化シリコンからなる絶縁層51に窓開けした後、n型電極42を形成している。そして、SOI層110のp型層31からも窓開けをしてp型電極32を形成し、陽極201と電気的に配線210を介して接合させると共に、n型層41も陰極202に電気的に接合させている。
【0034】
5個の各pn接合30はリークなしで完全な直列接続にさせるために、SOI層110のp型層31にスリット80を下部の埋め込み酸化膜である絶縁層50まで到達するような深さに設けて電気的に分断している。
【0035】
スパッタリングによるアルミニウム薄膜などの酸やアルカリに弱い材料で形成した配線210や陽極201と陰極202とは、水溶液20の電解にも耐性があるように、カーボンの導電性ペーストを用いて被覆して用いると良いことが実験的に確認された。
【0036】
フロート60は100ミクロンメートル程度の厚めのシート状フォトレジスト薄膜を用いることもできる。この場合は、バターン化も容易で好都合である。
【0037】
錘70は、セラミックスの棒を利用すると薬品耐性や安定性があり好適である。なお、図1に示す本実施例では、錘保持部71はプラスチック部材を用いて、浮力を増加させた場合を示してあり、水溶液20の水面レベル25が破線で示してあるように、フロート60付近にある場合を示している。もちろん、錘保持部71なしで、直接、種々の形状の錘70を基板1に、直接接合、または脱着可能な構造で取り付けても良い。
【0038】
錘70の作用で、上述の構成による本願発明の太陽電池は、水溶液20に放り投げても自動的に錘70が水溶液20の中に沈み、受光部11が水面に顔を出すようになっており、有効に太陽光などの外来光を受けることができるので、高効率の水溶液電解用などに用いる太陽電池が提供される。
【0039】
本実施例では、薄膜状のフロート60が基板1の裏面全面に形成してあり、陽極201と陰極202をそこまで延在形成した場合であるが、ここでは図示しないが薄膜状のフロート60を一部にして、残された基板1の裏面の領域に直接、陽極201と陰極202とを延在形成してもよい。
【0040】
【実施例2】
図2は、本発明の太陽電池における図1に示した実施例と同様に、SOI層110を有する基板1に発電部10を形成し、その受光部11が錘70とフロート60の作用で常に水溶液20中で、水面レベル25の上方の外来光を見るように設計してある場合の一実施例を示す断面概略図である。
【0041】
フロート60は、たとえば、プラスチック製などとし、多少、柔軟性を持たせてあり、セラミックス製の錘70と接合してあり、接合されたフロート60と錘70とは、断面をコの字構造とさせて脱着可能な構造としてある。さらに断面をコの字構造の内側に配線210を形成して、装着後、基板1の受光部11側に設けた陽極201と陰極202とに機械的および電気的に接合させるようにしてある。さらに、配線210は錘70の外側にまで延在させて、常に水溶液20に浸るようにしている場合であり、このとき、水溶液20に浮かせた太陽電池の受光部11は、水面レベル25より下面に潜っている場合を示している。
【0042】
太陽電池が外来光を受けて発電して、その発生電圧が水溶液20を電解するに足りる光強度であれば、陽極201付近には酸性水、陰極202付近にはアルカリ水である電解水の発生することになる。なお、水素や酸素などのガスが発生するに足りる発生電圧であれば、電極からガスの発生が起こる。
【0043】
また、水溶液20中にある各種イオンのうち、正イオンは陰極202に、負イオンは陽極201に引かれて移動し、特に金属イオンのうち、イオン化傾向の小さいものは、陰極202に電着して、水溶液20中のイオン濃度が少なくなる。このようにイオン濃度が少なくなることは、水の浄化に繋がる。
【0044】
【実施例3】
図3は、本発明の太陽電池における一実施例の平面概略図であり、ダイオード列95を発電部10に並列接続した構造の例を示している。ここでは、図1に示した実施例と同様であるが、同一の基板1に、pn接合の半導体接合ダイオード90を3個直列接続してあり、これらの3個の半導体接合ダイオード90a、90b、90cからなるダイオード列95の出力端子は、配線210で発電部10の陽極201と陰極202に並列接続になるように構成されている場合を示している。このとき、ダイオード列95は、発電部10の受光部11に外来光が照射されて、起電力が発生したときに、すべて順方向バイアスされるように接続してあり、平均して1個の半導体接合ダイオード90は0.65ボルトで立ち上がるので、3個では1.95ボルトで急激に立ち上がり順方向電流が流れ出すので、たとえば、水の電解による水素ガスや酸素ガス発生には、2.1ボルト必要であるから、強い光強度の外来光があっても、ガスの発生が抑えられる。しかし、このとき水溶液20中に重金属イオンがあると、陰極202に電着されるので、重金属イオンを水溶液20中から除去できるので、水の浄化として利用できるし、また逆に、重金属の回収として利用することもできる。
【0045】
なお、図3に示す実施例では、3個の半導体接合ダイオードからなるダイオード列95の各々は、スリット80により電気的に絶縁分離している場合を示し、さらに、基板1の裏面には図1と同様、フロート60と錘70が形成されてあり、水溶液20に浮く構造で、常に水面上方を受光部11が向くようにした構造の場合を示している。
【0046】
以上、上述の実施例では、シリコンの単結晶基板を用いた場合であったが、たとえば、ガラス基板にアモルファスシリコンの発電部10を形成して発電させてもよい。
【0047】
また、ダイオード列95もショットキー障壁ダイオードの列でも同様の事ができることは言うまでもない。
【0048】
また、1個の半導体接合ダイオード立ち上がり電圧によっては、複数個の直列接続でなくて、1個だけで足りることもある。
【0049】
上述の実施例は本発明の一実施例に過ぎず、本発明の主旨および作用、効果が同一でありながら、本発明の多くの変形があることは明らかである。
【0050】
【発明の効果】
従来の太陽電池パネルにガス収集用チャンバを持つフロート60を取り付けたり、チューブを取り付けていたので、大掛かりな装置になるものであった。
【0051】
しかし、以上説明したように、本発明の太陽電池によると、水溶液20より比重を小さくさせた薄いフロート60を基板1のチップに直接接合してあり、このフロート60により水溶液20に浮く構造であること、また、陰極及び陽極の電極の少なくとも一部は同一基板1に一体に形成してあり、陰極及び陽極の電極の一部は少なくとも水溶液20に浸るように形成してあるから、極めて小型の太陽電池が提供できる。
【0052】
また、太陽電池の受光部11が受光する外来光方向を常に自動的に向くようにフロート60と錘70が取り付けてあるので、たとえ水溶液20に外来光が吸収される場合でも太陽電池は沈まず、受光部11の上にある水溶液20の層が少なくて済むので、外来光を大量に受光することができて、高効率の太陽電池が提供できる。
【0053】
また、半導体接合ダイオードが必要な個数だけ直列接続してあるダイオード列95が同一の基板1に形成して、発電部10の出力端に並列接続になるように構成されており、所望の出力電圧以上の電圧が発生しないように出力電圧が制限されているので、電極からのガスの発生が抑えられ、水溶液20、特に水の中に含まれるイオンの除去、殺菌、除菌、有機物の分解、重金属イオンなどの電着などで水の浄化や触媒に利用することができるという利点がある。
【0054】
また、陽極201と陰極202とを、基板1から配線210によりフロート60や錘70まで延在させて、水溶液20との接触面積を大きくさせることができると共に、常に水溶液20に浸ることができるようにしているので、電着による電極の被覆の割合が少なくなり、さらに外来光があれば常に太陽電池が電圧を発生しており、常に水溶液20の電解などに寄与できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の一実施例を示すもので、図1(a)は平面図の概略図で、図1(b)は、同図(a)のX−Xにおける断面概略図である。
【図2】本発明の太陽電池の一実施例を示すもので、その断面概略図である。
【図3】本発明の太陽電池における一実施例の平面概略図であり、ダイオード列95を発電部10に並列接続した構造の例を示している。
【符号の説明】
1 基板
10 発電部
11,11a,11b,11c,11d,11e 受光部
20 水溶液
25 水面レベル
30 pn接合
31 p型層
32 p型電極
41 n型層
42 n型電極
50,51 絶縁層
60 フロート
70 錘
71 錘保持部
80 スリット
90、90a、90b、90c 半導体接合ダイオード
95 ダイオード列
110 SOI層
201 陽極
202 陰極
210 配線
Claims (7)
- 基板(1)に形成した太陽電池の陽極(201)と陰極(202)とを水溶液(20)に浸しながら発電させて使用する太陽電池において、水溶液(20)より比重を小さくさせたフロート(60)を基板(1)に具備してあること、該フロート(60)により水溶液(20)に浮く構造であること、陽極(201)及び陰極(202)の電極の少なくとも一部は同一基板(1)に一体に形成してあり、かつ陽極(201)及び陰極(202)の電極の一部は少なくとも水溶液(20)に浸るように形成してあることを特徴とする太陽電池。
- フロート(60)は膜構造であり、基板(1)に形成してある請求項1記載の太陽電池。
- 太陽電池の受光部(11)が受光する外来光方向を常に向くように錘(70)を具備した請求項1または2のいずれかに記載の太陽電池。
- 基板(1)に形成した太陽電池の陽極(201)と陰極(202)とを水溶液(20)に浸しながら発電させて使用する太陽電池において、半導体接合ダイオード(90)が必要な個数だけ直列接続してあるダイオード列(95)を同一の基板(1)に形成してあること、該ダイオード列(95)は発電部(10)の出力端に並列接続になるように構成され、所望の出力電圧以上の電圧が発生しないように出力電圧を制限されていることを特徴とする太陽電池。
- 半導体接合ダイオード(90)がpn接合である請求項4記載の太陽電池。
- ダイオード列(95)は、これを構成する半導体接合ダイオード(90)のすべてが順方向バイアスになるように構成されてある請求項4または5のいずれかに記載の太陽電池。
- 電極にカーボンを含む材料を用いた請求項1から5のいずれかに記載の太陽電池。
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