JP2004278725A - 車両用無段変速機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可動側プーリ半体58と固定側プーリ半体57よりなるドライブプーリ56及び可動側プーリ半体98と固定側プーリ半体97よりなるドリブンプーリ96間に無端ベルト53を掛け、ドライブプーリ56側の可動側プーリ半体58を回転速度に応じて可動側プーリ半体58に対向する固定側プーリ半体57へ離接させるガバナ61で移動させ、ドリブンプーリ96側の可動側プーリ半体98を弾発部材99により対向する固定側プーリ半体97へ付勢するようにした無段変速機50であって、ガバナ61を、電動モータ63で回転速度を制御するようにした。
【効果】ガバナを、電動モータで回転速度を制御するようにしたので、駆動能力の小さい電動モータを使用することができる。この結果、車両用無段減速機を小型にすることができる。
【選択図】 図3
【効果】ガバナを、電動モータで回転速度を制御するようにしたので、駆動能力の小さい電動モータを使用することができる。この結果、車両用無段減速機を小型にすることができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動モータで制御する車両用無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2967374号公報(第9頁、図1)
【0004】
同公報の図1を再掲し上記技術を説明する。ただし、同公報に記載の符号を新しく振り直すとともに記載の名称も一部変更した。
図9は特許第2967374号公報の図1の再掲図である。
車両用無段変速機200は、クランクシャフト201に可動側プーリ半体202及び固定側プーリ半体203よりなるドライブプーリ204を取付け、このドライブプーリ204と受動側であるドリブンプーリ(不図示)との間を無端ベルト205を掛け、クランクシャフト201の軸方向に沿って可動側プーリ半体202を移動させるギヤ付き円筒部材206をクランクシャフト201廻りに回転可能に取付け、ギヤ付き円筒部材206に中間ギヤ207を介して電動モータ208側のウォームギヤ209を噛合わせたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の車両用無段変速機200では、可動側プーリ半体202をギヤ付き円筒部材206で駆動し、このギヤ付き円筒部材206を中間ギヤ及びウォームギヤ209を介して電動モータ208で駆動するようにしたものだと言える。従って、可動側プーリ半体202をクランクシャフト201の軸方向に移動させるためには、ギヤ付き円筒部材206に大きな駆動力を伝達する必要がある。ギヤ付き円筒部材206に大きな駆動力を伝達するには、例えば、大きな減速比を有する減速機構を用いたり、駆動能力の大きい電動モータが必要になる。すなわち、大きな減速比を有する減速機構を用いたり、駆動能力の大きい電動モータを用いると、車両用無段変速機200が大型になる。
【0006】
また、可動側プーリ半体202をクランクシャフト201に沿って移動させる距離は短いものなので、電動モータ208を高度に制御しなければならず、制御回路が煩雑になる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、駆動能力の小さい電動モータを使用することができ、電動モータの制御を容易にすることができる車両用無段変速機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、可動側プーリ半体と固定側プーリ半体よりなるドライブプーリ及び可動側プーリ半体と固定側プーリ半体よりなるドリブンプーリ間に無端ベルトを掛け、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリ半体に対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、弾発部材により対向する固定側プーリ半体へ付勢するようにした車両用無段変速機であって、ガバナを、電動モータで回転速度を制御するようにしたことを特徴とする。
【0009】
例えば、駆動能力の小さい電動モータを使用することができれば、車両用無段変速機の小型化を図る上で好都合であり、電動モータの制御を簡単にすることができるとすれば、車両用無段変速機の信頼性の向上を図る上で好ましいことである。
そこで、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリ半体に対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、弾発部材により対向する固定側プーリ半体へ付勢し、ガバナを電動モータで回転速度を制御するようにした。
【0010】
すなわち、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリに対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、このガバナを電動モータで回転速度を制御することで、駆動能力の小さい電動モータを使用することができる。この結果、車両用無段減速機を小型にすることができる。
【0011】
また、可動側プーリ半体を固定側プーリ半体に離接させる距離は短いものなので、例えば、直接的に電動モータで可動側プーリ半体を移動させるのでは、電動モータの高度な制御が要求される。そこで、電動モータでガバナの回転速度を制御することで、電動モータの制御の簡素化を図ることができる。この結果、車両用無段変速機の信頼性の向上を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両用無段変速機を搭載した自動二輪車の側面図である。自動二輪車10は、車体としての車体フレーム11と、車体フレーム11のヘッドパイプ12に取付けたフロントフォーク13と、フロントフォーク13に取付けた前輪14と、フロントフォーク13に連結したハンドル15と、車体フレーム11の後上部に取付けたスイングユニット16と、スイングユニット16の後部に取付けた後輪17と、車体フレーム11の後部上部に配置したシート18と、車体フレーム11を覆うボディカバー19とを、主要構成とした二人乗り大型スクータ型自動二輪車である。
【0013】
ボディカバー19は、ヘッドパイプ12の前部及び前輪14の上部を覆うフロントカバー21と、このフロントカバー21の後部を覆うインナカバー22と、運転者の足を載せる左右のフロアステップ23(この図では手前側だけを示す)と、フロアステップ23の外縁から下方へ延ばした左右のフロアスカート24と、フロアスカート24の下縁間を覆うアンダカバー25と、インナカバー22から後方へ延ばし車体フレーム11の長手中央を覆うセンタカバー26と、センタカバー26から後方へ延ばし車体フレーム11の後部両側面を覆うサイドカバー27と、からなる。
【0014】
図中、28はスイングユニット16を構成するエンジン、29はスイングユニット16のスイングカバー、31はスイングユニット16を車体フレーム11側にスイング自在に支持するピボット軸、32はフロントディスクブレーキ、33はフロントフェンダ、34はヘッドランプ、35はウインドスクリーン、36はミラー、37はリヤフェンダ、38はメインスタンド、39はリヤサスペンション、50はスイングユニット16を構成する本発明に係る車両用無段変速機50(以下、「無段変速機50」と略記する)である。
【0015】
図2は本発明に係る車両用無段変速機の制御システム図である。
車両用無段変速機の制御システム40は、エンジン28(図1参照)のクランクシャフト41の回転数を連続的に変化させつつ後輪17にクランクシャフト41の回転を伝達することのできる無段変速機50と、静かさを優先する静粛モード、走りを優先するスポーツモード若しくは自由な運転を楽しむマニュアルモードに切換えるためにハンドル15に設けたモード切換スイッチ42と、マニュアルモードに設定したときに無段変速機50の変速比を任意に変えるためにハンドルに設けた変速比可変レバー43と、後輪17の回転数を検出する(車速を検出する)車輪回転数検知センサ44と、クランクシャフト41の回転数を検知する(エンジン回転数を検知する)クランクシャフト回転数検知センサ45と、これらのモード切換スイッチ42、変速比可変レバー43、車輪回転数検知センサ44及びクランクシャフト回転数検知センサ45の情報で無段変速機50の電動モータ63の回転数を制御する制御部46と、からなる。
【0016】
なお、47は後輪17のアクスル、48は車輪回転数検知センサ44で後輪17の回転数を検知させるための円板、49は無段変速機50からの動力を受ける受動ギヤである。
【0017】
無段変速機50は、クランクシャフト(駆動軸)41側に設けた駆動側ユニット51と、後輪17側に設けた受動側ユニット52と、これらの駆動側ユニット51と受動側ユニット52との間に掛け渡した断面視台形の無端ベルト53と、から構成するものであり、以下詳細に説明する。
【0018】
図3は本発明に係る車両用無段変速機の駆動側ユニットの断面図である。
駆動側ユニット51は、エンジン28のクランクケース54にベアリング55を介して回転自在に取付けたクランクシャフト41と、クランクシャフト41の先端に固定したドライブプーリ56の固定側プーリ半体57と、この固定側プーリ半体57に対面させるとともにクランクシャフト41にスライド可能に且つ一体的に回転できるように取付けたドライブプーリ56の可動側プーリ半体58と、この可動側プーリ半体58を固定側プーリ半体57に押圧するためにクランクシャフト41に独立回転可能に設置したガバナ61と、このガバナ61を回転させるためにコグドベルト(cogged belt;タイミング歯付きベルト)62を介してガバナ61の構成部品(後述するギヤー部85)に接続した電動モータ63と、からなる。
【0019】
クランクシャフト41は、固定側プーリ半体57を取付ける取付け部64と、可動側プーリ半体58をスライド可能に且つ一体的に回転させる雄スプライン65と、を備える。
66はクランクケース54とクランクシャフト41との間に介在させたオイルシール、67は固定側プーリ半体57を取付け部64に固定するナットである。
【0020】
ドライブプーリ56は、固定側プーリ半体57及び可動側プーリ半体58から構成する部材であると言え、固定側プーリ半体57は、クランクシャフト41の取付け部64に取付けるための取付け孔68を備え、クランクシャフト41と同期させて回転させる部材である。
【0021】
また、可動側プーリ半体58は、クランクシャフト41の雄スプライン65に嵌合させる雌スプライン69と、ベアリング87を支持するベアリング支持部74とを備え、クランクシャフト41と同期させて回転させるとともにクランクシャフト41にスライドさせる部材である。
【0022】
ガバナ61は、可動側プーリ半体58を作動させるスライド円盤71と、このスライド円盤71に回転を伝える回転円盤72と、これらのスライド円盤71と回転円盤72との間に介在させた筒型の分銅73と、からなる。
【0023】
スライド円盤71は、可動側プーリ半体58に所定の隙間を確保させて対面させる円盤部75と、この円盤部75の裏面に形成することで分銅73を内包する内包部76と、これらの円盤部75及び内包部76からクランクケース54側に延ばした筒部77と、この筒部77に形成したスライド溝78と、円盤部75と筒部77との交差位置に形成することでベアリング87を支持するベアリング支持部79と、からなる。
すなわち、スライド円盤71は、ベアリング87を介して可動側プーリ半体58を押圧してクランクシャフト41の軸方向に移動させる部材である。
【0024】
回転円盤72は、分銅73に密着させる本体部81と、この本体部81に取付けることでスライド溝78にスライド可能に係合させた突起部82と、本体部81に形成することで分銅73をラジアル方向にガイドするガイド壁83,83(手前の83は不図示)と、本体部81からクランクケース54側に延ばした円筒部84と、この円筒部84に形成したギヤ部85と、からなる。
【0025】
88はクランクシャフト41と回転円盤72との間に介在させたベアリング、89はスライド円盤71の内包部76と回転円盤72の本体部81とで形成することで、スライド円盤71(回転円盤72)の径外方に向けて内包部76と本体部81との距離を狭めるように形成した分銅移動空間を示す。
【0026】
また、スライド円盤71は、可動側プーリ半体58と独立させて回転させるとともに可動側プーリ半体58と一体的にスライドさせる部材であり、回転円盤72は、スライド円盤71と同期させて回転をさせる部材であると言える。
【0027】
電動モータ63は、モータ軸91にピニオン92を備え、このピニオン92からコグドベルト62に回転を伝達し、このコグドベルト62から回転円盤72のギヤ部85に回転を伝達し、回転円盤72をクランクシャフト41廻りに且つクランクシャフト41の回転数とは独立させて回転させ、回転円盤72の突起部82をスライド円盤71のスライド溝78に係合させることでスライド円盤71を回転円盤72に同期させてスライド円盤71を回転させるとともにスライド円盤71を回転円盤72に対してスライド可能に接続し、これらのスライド円盤71及び回転円盤72が回転することで分銅73に遠心力を与え、この分銅73を白抜き矢印▲1▼のようにスライド円盤71及び回転円盤72の径外方に移動させ、分銅移動空間89の狭まり形状で白抜き矢印▲2▼のようにスライド円盤71を可動側プーリ半体58に向けて移動させ、この可動側プーリ半体58を固定側プーリ半体57に近づけ、これらの固定側プーリ半体57と可動側プーリ半体58とのプーリ幅を狭め、無端ベルト53を白抜き矢印▲3▼,▲3▼のように固定側プーリ半体57及び可動側プーリ半体58の径外方に移動させるようにしたものである。
【0028】
また、電動モータ63の回転数を下げれば、スライド円盤71及び回転円盤72の回転数も低下することで分銅73に与える遠心力が小さくなるので、分銅73は矢印▲1▼と逆向きに移動し、スライド円盤71は白抜き矢印▲2▼と逆向きに移動し、無端ベルト53を白抜き矢印▲3▼,▲3▼と逆向きに移動することになる。
【0029】
さらに、スライド円盤71及び回転円盤72は、クランクシャフト41の回転に独立させてを回転させる部材であり、可動側プーリ半体58にスライド円盤71をベアリング87を介して取付けたので、クランクシャフト41の回転に独立して回転することができる。
すなわち、電動モータ63は、ガバナ61に所定の回転を意図的に与えることで、無段変速機50(図2参照)に任意の変速比を設定することでできる部材であると言える。
【0030】
図4は本発明に係る車両用無段変速機の受動側ユニットの断面図である。
受動側ユニット52は、図1に示す車体フレーム(車体)11側に回転自在に取付けた受動軸94と、受動軸94にクラッチ機構95を介して回転自在に取付けたドリブンプーリ96の固定側プーリ半体97と、この固定側プーリ半体97にスライド可能に且つ一体的に回転可能に取付けたドリブンプーリ96の可動側プーリ半体98と、この可動側プーリ半体98を固定側プーリ半体97に押圧するために、可動側プーリ半体98とクラッチ機構95のインナ部材106との間に介在させた弾発部材99と、からなる。
【0031】
なお、101は受動軸94と固定側プーリ半体97との間に介在させたベアリング、102は受動軸94と固定側プーリ半体97との間に介在させたスリーブ、104は受動軸に取付けた伝達ギヤである。
【0032】
クラッチ機構95は、受動軸94にアウタ部材105を取付け、固定側プーリ半体97にインナ部材106を取付けた機構であり、インナ部材106をアウタ部材105に摺接させることで、ドリブンプーリ96の回転を受動軸94に伝えるものである。なお、107はアウタ部材105を受動軸94に止めるナット、108はインナ部材を固定側プーリ半体97に止めるナットである。
【0033】
すなわち、ドリブンプーリ96は、ドライブプーリ56(図3参照)のプーリ幅を狭めることで、無端ベルト53を白抜き矢印▲4▼,▲4▼に示すように固定側プーリ半体97及び可動側プーリ半体98の径内方に移動させたときに、可動側プーリ半体98を白抜き矢印▲5▼に示すように後輪17側に移動させるものであり、無端ベルト53を白抜き矢印▲4▼,▲4▼と逆方向に移動させたときに、可動側プーリ半体98を弾発部材99の弾発作用で白抜き矢印▲5▼と逆方向に移動させるものである。
【0034】
図5は本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その1)であり、駆動側ユニット51では、電動モータ63を停止若しくは低速回転させることで、スライド円盤71及び回転円盤72も停止若しくは低速で回転し、分銅73に遠心力発生しない若しくは遠心力が小さい状態にする。受動側ユニット52では、弾発部材99で可動側プーリ半体98を固定側プーリ半体97に付勢した状態にある。
【0035】
電動モータ63を停止若しくは低速回転させた状態では、駆動側ユニット51の可動側プーリ半体58に発生させる固定側プーリ半体57に向けた押圧力F1よりも、受動側ユニット52の可動側プーリ半体98の固定側プーリ半体97に向けた押圧力F2のほうが大きいので、駆動側ユニット51の可動側プーリ半体58を矢印a1の如く移動させ、受動側ユニット52の可動側プーリ半体98を矢印a2の如く移動させ、無段変速機50を減速比の大きい状態に保つ。
【0036】
図6は本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その2)であり、駆動側ユニット51では、電動モータ63を中速回転させることで、スライド円盤71及び回転円盤72も中速で回転し、分銅73に遠心力が発生し、分銅が矢印b1の如く移動し、スライド円盤71(可動側プーリ半体58)は、押圧力F1(図5参照)から押圧力F3に増加する。
【0037】
これにより、駆動側ユニット51の可動側プーリ半体58を矢印b2の如く移動させ、駆動側ユニット51(ドライブプーリ56)に巻付けた無端ベルト53を矢印b3,b3の如く移動させることで、受動側ユニット52(ドリブンプーリ96)に巻付けた無端ベルト53を矢印b4,b4の如く移動させる。すなわち、弾発部材99による可動側プーリ半体98への押圧力F4が、押圧力F3に等しくなるまで、受動側ユニット52の可動側プーリ半体98を矢印b5の如く移動させる。この結果、無段変速機50を減速比の中間の状態に保つことができる。
【0038】
図7は本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その3)であり、駆動側ユニット51では、電動モータ63を高速回転させることで、スライド円盤71及び回転円盤72も高速で回転し、分銅73の遠心力をさらに増加させ、分銅が矢印c1の如く移動し、スライド円盤71(可動側プーリ半体58)の押圧力はさらに増加する。
【0039】
これにより、駆動側ユニット51の可動側プーリ半体58を矢印c2の如く移動させ、駆動側ユニット51(ドライブプーリ56)に巻付けた無端ベルト53を矢印c3,c3の如く移動させることで、受動側ユニット52(ドリブンプーリ96)に巻付けた無端ベルト53を矢印c4,c4の如く移動させる。この結果、無段変速機50を減速比の高速の状態に保つことができる。
【0040】
すなわち、無段変速機(車両用無段変速機)50は、可動側プーリ半体58と固定側プーリ半体57よりなるドライブプーリ56及び可動側プーリ半体98と固定側プーリ半体97よりなるドリブンプーリ96間に無端ベルト53を掛け、ドライブプーリ56側の可動側プーリ半体58を回転速度に応じて可動側プーリ半体58に対向する固定側プーリ半体57へ離接させるガバナ61で移動させ、ドリブンプーリ96側の可動側プーリ半体98を弾発部材99により対向する固定側プーリ半体97へ付勢するようにした無段変速機50であって、ガバナ61を、電動モータ63で回転速度を制御するようにしたものと言える。
【0041】
例えば、駆動能力の小さい電動モータを使用することができれば、車両用無段変速機の小型化を図る上で好都合であり、電動モータの制御を簡単にすることができるとすれば、車両用無段変速機の信頼性の向上を図る上で好ましいことである。
【0042】
そこで、ドライブプーリ56側の可動側プーリ半体58を回転速度に応じて可動側プーリ半体58に対向する固定側プーリ半体57へ離接させるガバナ61で移動させ、ドリブンプーリ96側の可動側プーリ半体98を弾発部材99により対向する固定側プーリ半体97へ付勢し、電動モータ63でガバナ61の回転速度を制御するようにした。
【0043】
すなわち、ドライブプーリ56側の可動側プーリ半体58を回転速度に応じて可動側プーリ半体58に対向する固定側プーリ半体57へ離接させるガバナ61で移動させ、ドリブンプーリ96側の可動側プーリ半体98を弾発部材99により対向する固定側プーリ半体97へ付勢し、電動モータ63でガバナ61の回転速度を制御することで、駆動能力の小さい電動モータ63を使用することができる。この結果、無段減速機50を小型にすることができる。
【0044】
可動側プーリ半体58を固定側プーリ半体57に離接させる距離は短いものなので、例えば、直接的に電動モータで可動側プーリ半体を移動させるのでは、電動モータの高度な制御が要求される。
そこで、電動モータ63でガバナ61の回転速度を制御することで、電動モータ63の制御の簡素化を図ることができる。この結果、無段変速機50の信頼性の向上を図ることができる。
【0045】
以上に述べた無段変速機50の作用を次に説明する。
図8は本発明に係る車両用無段変速機の作用説明図であり、自動二輪車10(図1参照)の運転モードを示すグラフである。なお、横軸は車速(km/h)、縦軸はエンジン回転数(rpm)を示す。
【0046】
図2で説明したように、自動二輪車10は、エンジン28(図1参照)のクランクシャフト41の回転数を連続的に変化させつつ後輪17にクランクシャフト41の回転を伝達することのできる無段変速機50と、静かさを優先する静粛モード、走りを優先するスポーツモード若しくは自由な運転を楽しむマニュアルモードに切換えるためにハンドル15に設けたモード切換スイッチ42と、を備えたものである。
【0047】
細線121は、無段変速機50を低速の減速比に固定したときのエンジン回転数と車速との関係を示し、細線122は、無段変速機50を高速の減速比に固定したときのエンジン回転数と車速との関係を示す。すなわち、細線121,122で挟まれた範囲内でエンジン回転数と車速を任意の関係に設定できることを示す。なお、Aはアイドリング時のエンジン回転数を示す。
【0048】
先ず、モード切換スイッチ42(図2参照)を静粛モードに設定したときは、一点鎖線123で示すように、アイドリング回転からわずかにエンジン回転数を増加させた状態で無段変速機50を高速の減速比に移行させ、細線122(高速の減速比に固定)に沿って車速を上げるモードであり、エンジン回転数を上げずに増速させるように設定したモードなので、静かに増速することができる。
【0049】
次に、モード切換スイッチ42(図2参照)をスポーツモードに設定したときは、実線124で示すように、アイドリング回転から細線121(低速の減速比に固定)に沿って車速を上げ、その後に、無段変速機50を徐々に高速の減速比に移行させつつ車速を上げるモードであり、エンジン回転数を急速に上げるように設定したモードなので、大きなトルクを発生させることができ、スポーツ走行が楽しめる。
【0050】
モード切換スイッチ42(図2参照)をマニュアルモードに設定したときは、破線125で示すように、変速比可変レバー43(図2参照)で任意の車速に任意の減速比を設定することで、運転者(ライダー)の意のままに、自動二輪車10(図1参照)を操作することができる。
【0051】
尚、実施の形態では図1に示すように、車両は自動二輪車10として説明したが、二輪車に限るものではなく、車両は四輪又は三輪車であってもよい。
実施の形態では図3に示すように、駆動側ユニット51にガバナ61を配置し、図4に示すように、受動側ユニット52に弾発部材99を配置したが、これに限るものではなく、駆動側ユニットに弾発部材を配置し、受動側ユニットにガバナを配置したものであってもよい。
【0052】
実施の形態では図3に示すように、ガバナ61に1個の分銅73を用いたが、これに限るものではなく、ガバナに複数の分銅を用いたものであってもよい。
実施の形態では図3に示すように、ガバナ61に筒型の分銅73を用いたが、これに限るものではなく、分銅は球若しくは樽型であってもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリ半体に対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、弾発部材により対向する固定側プーリ半体へ付勢するようにした車両用無段変速機であって、ガバナを、電動モータで回転速度を制御するようにしたので、駆動能力の小さい電動モータを使用することができる。この結果、車両用無段減速機を小型にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用無段変速機を搭載した自動二輪車の側面図
【図2】本発明に係る車両用無段変速機の制御システム図
【図3】本発明に係る車両用無段変速機の駆動側ユニットの断面図
【図4】本発明に係る車両用無段変速機の受動側ユニットの断面図
【図5】本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その1)
【図6】本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その2)
【図7】本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その3)
【図8】本発明に係る車両用無段変速機の作用説明図
【図9】特許第2967374号公報の図1の再掲図
【符号の説明】
10…自動二輪車、46…制御部、50…無段変速機、56…ドライブプーリ、57…固定側プーリ半体、58…可動側プーリ半体、61…ガバナ、63…電動モータ、96…ドリブンプーリ、97…固定側プーリ半体、98…可動側プーリ半体、99…弾発部材。
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動モータで制御する車両用無段変速機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2967374号公報(第9頁、図1)
【0004】
同公報の図1を再掲し上記技術を説明する。ただし、同公報に記載の符号を新しく振り直すとともに記載の名称も一部変更した。
図9は特許第2967374号公報の図1の再掲図である。
車両用無段変速機200は、クランクシャフト201に可動側プーリ半体202及び固定側プーリ半体203よりなるドライブプーリ204を取付け、このドライブプーリ204と受動側であるドリブンプーリ(不図示)との間を無端ベルト205を掛け、クランクシャフト201の軸方向に沿って可動側プーリ半体202を移動させるギヤ付き円筒部材206をクランクシャフト201廻りに回転可能に取付け、ギヤ付き円筒部材206に中間ギヤ207を介して電動モータ208側のウォームギヤ209を噛合わせたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の車両用無段変速機200では、可動側プーリ半体202をギヤ付き円筒部材206で駆動し、このギヤ付き円筒部材206を中間ギヤ及びウォームギヤ209を介して電動モータ208で駆動するようにしたものだと言える。従って、可動側プーリ半体202をクランクシャフト201の軸方向に移動させるためには、ギヤ付き円筒部材206に大きな駆動力を伝達する必要がある。ギヤ付き円筒部材206に大きな駆動力を伝達するには、例えば、大きな減速比を有する減速機構を用いたり、駆動能力の大きい電動モータが必要になる。すなわち、大きな減速比を有する減速機構を用いたり、駆動能力の大きい電動モータを用いると、車両用無段変速機200が大型になる。
【0006】
また、可動側プーリ半体202をクランクシャフト201に沿って移動させる距離は短いものなので、電動モータ208を高度に制御しなければならず、制御回路が煩雑になる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、駆動能力の小さい電動モータを使用することができ、電動モータの制御を容易にすることができる車両用無段変速機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、可動側プーリ半体と固定側プーリ半体よりなるドライブプーリ及び可動側プーリ半体と固定側プーリ半体よりなるドリブンプーリ間に無端ベルトを掛け、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリ半体に対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、弾発部材により対向する固定側プーリ半体へ付勢するようにした車両用無段変速機であって、ガバナを、電動モータで回転速度を制御するようにしたことを特徴とする。
【0009】
例えば、駆動能力の小さい電動モータを使用することができれば、車両用無段変速機の小型化を図る上で好都合であり、電動モータの制御を簡単にすることができるとすれば、車両用無段変速機の信頼性の向上を図る上で好ましいことである。
そこで、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリ半体に対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、弾発部材により対向する固定側プーリ半体へ付勢し、ガバナを電動モータで回転速度を制御するようにした。
【0010】
すなわち、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリに対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、このガバナを電動モータで回転速度を制御することで、駆動能力の小さい電動モータを使用することができる。この結果、車両用無段減速機を小型にすることができる。
【0011】
また、可動側プーリ半体を固定側プーリ半体に離接させる距離は短いものなので、例えば、直接的に電動モータで可動側プーリ半体を移動させるのでは、電動モータの高度な制御が要求される。そこで、電動モータでガバナの回転速度を制御することで、電動モータの制御の簡素化を図ることができる。この結果、車両用無段変速機の信頼性の向上を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両用無段変速機を搭載した自動二輪車の側面図である。自動二輪車10は、車体としての車体フレーム11と、車体フレーム11のヘッドパイプ12に取付けたフロントフォーク13と、フロントフォーク13に取付けた前輪14と、フロントフォーク13に連結したハンドル15と、車体フレーム11の後上部に取付けたスイングユニット16と、スイングユニット16の後部に取付けた後輪17と、車体フレーム11の後部上部に配置したシート18と、車体フレーム11を覆うボディカバー19とを、主要構成とした二人乗り大型スクータ型自動二輪車である。
【0013】
ボディカバー19は、ヘッドパイプ12の前部及び前輪14の上部を覆うフロントカバー21と、このフロントカバー21の後部を覆うインナカバー22と、運転者の足を載せる左右のフロアステップ23(この図では手前側だけを示す)と、フロアステップ23の外縁から下方へ延ばした左右のフロアスカート24と、フロアスカート24の下縁間を覆うアンダカバー25と、インナカバー22から後方へ延ばし車体フレーム11の長手中央を覆うセンタカバー26と、センタカバー26から後方へ延ばし車体フレーム11の後部両側面を覆うサイドカバー27と、からなる。
【0014】
図中、28はスイングユニット16を構成するエンジン、29はスイングユニット16のスイングカバー、31はスイングユニット16を車体フレーム11側にスイング自在に支持するピボット軸、32はフロントディスクブレーキ、33はフロントフェンダ、34はヘッドランプ、35はウインドスクリーン、36はミラー、37はリヤフェンダ、38はメインスタンド、39はリヤサスペンション、50はスイングユニット16を構成する本発明に係る車両用無段変速機50(以下、「無段変速機50」と略記する)である。
【0015】
図2は本発明に係る車両用無段変速機の制御システム図である。
車両用無段変速機の制御システム40は、エンジン28(図1参照)のクランクシャフト41の回転数を連続的に変化させつつ後輪17にクランクシャフト41の回転を伝達することのできる無段変速機50と、静かさを優先する静粛モード、走りを優先するスポーツモード若しくは自由な運転を楽しむマニュアルモードに切換えるためにハンドル15に設けたモード切換スイッチ42と、マニュアルモードに設定したときに無段変速機50の変速比を任意に変えるためにハンドルに設けた変速比可変レバー43と、後輪17の回転数を検出する(車速を検出する)車輪回転数検知センサ44と、クランクシャフト41の回転数を検知する(エンジン回転数を検知する)クランクシャフト回転数検知センサ45と、これらのモード切換スイッチ42、変速比可変レバー43、車輪回転数検知センサ44及びクランクシャフト回転数検知センサ45の情報で無段変速機50の電動モータ63の回転数を制御する制御部46と、からなる。
【0016】
なお、47は後輪17のアクスル、48は車輪回転数検知センサ44で後輪17の回転数を検知させるための円板、49は無段変速機50からの動力を受ける受動ギヤである。
【0017】
無段変速機50は、クランクシャフト(駆動軸)41側に設けた駆動側ユニット51と、後輪17側に設けた受動側ユニット52と、これらの駆動側ユニット51と受動側ユニット52との間に掛け渡した断面視台形の無端ベルト53と、から構成するものであり、以下詳細に説明する。
【0018】
図3は本発明に係る車両用無段変速機の駆動側ユニットの断面図である。
駆動側ユニット51は、エンジン28のクランクケース54にベアリング55を介して回転自在に取付けたクランクシャフト41と、クランクシャフト41の先端に固定したドライブプーリ56の固定側プーリ半体57と、この固定側プーリ半体57に対面させるとともにクランクシャフト41にスライド可能に且つ一体的に回転できるように取付けたドライブプーリ56の可動側プーリ半体58と、この可動側プーリ半体58を固定側プーリ半体57に押圧するためにクランクシャフト41に独立回転可能に設置したガバナ61と、このガバナ61を回転させるためにコグドベルト(cogged belt;タイミング歯付きベルト)62を介してガバナ61の構成部品(後述するギヤー部85)に接続した電動モータ63と、からなる。
【0019】
クランクシャフト41は、固定側プーリ半体57を取付ける取付け部64と、可動側プーリ半体58をスライド可能に且つ一体的に回転させる雄スプライン65と、を備える。
66はクランクケース54とクランクシャフト41との間に介在させたオイルシール、67は固定側プーリ半体57を取付け部64に固定するナットである。
【0020】
ドライブプーリ56は、固定側プーリ半体57及び可動側プーリ半体58から構成する部材であると言え、固定側プーリ半体57は、クランクシャフト41の取付け部64に取付けるための取付け孔68を備え、クランクシャフト41と同期させて回転させる部材である。
【0021】
また、可動側プーリ半体58は、クランクシャフト41の雄スプライン65に嵌合させる雌スプライン69と、ベアリング87を支持するベアリング支持部74とを備え、クランクシャフト41と同期させて回転させるとともにクランクシャフト41にスライドさせる部材である。
【0022】
ガバナ61は、可動側プーリ半体58を作動させるスライド円盤71と、このスライド円盤71に回転を伝える回転円盤72と、これらのスライド円盤71と回転円盤72との間に介在させた筒型の分銅73と、からなる。
【0023】
スライド円盤71は、可動側プーリ半体58に所定の隙間を確保させて対面させる円盤部75と、この円盤部75の裏面に形成することで分銅73を内包する内包部76と、これらの円盤部75及び内包部76からクランクケース54側に延ばした筒部77と、この筒部77に形成したスライド溝78と、円盤部75と筒部77との交差位置に形成することでベアリング87を支持するベアリング支持部79と、からなる。
すなわち、スライド円盤71は、ベアリング87を介して可動側プーリ半体58を押圧してクランクシャフト41の軸方向に移動させる部材である。
【0024】
回転円盤72は、分銅73に密着させる本体部81と、この本体部81に取付けることでスライド溝78にスライド可能に係合させた突起部82と、本体部81に形成することで分銅73をラジアル方向にガイドするガイド壁83,83(手前の83は不図示)と、本体部81からクランクケース54側に延ばした円筒部84と、この円筒部84に形成したギヤ部85と、からなる。
【0025】
88はクランクシャフト41と回転円盤72との間に介在させたベアリング、89はスライド円盤71の内包部76と回転円盤72の本体部81とで形成することで、スライド円盤71(回転円盤72)の径外方に向けて内包部76と本体部81との距離を狭めるように形成した分銅移動空間を示す。
【0026】
また、スライド円盤71は、可動側プーリ半体58と独立させて回転させるとともに可動側プーリ半体58と一体的にスライドさせる部材であり、回転円盤72は、スライド円盤71と同期させて回転をさせる部材であると言える。
【0027】
電動モータ63は、モータ軸91にピニオン92を備え、このピニオン92からコグドベルト62に回転を伝達し、このコグドベルト62から回転円盤72のギヤ部85に回転を伝達し、回転円盤72をクランクシャフト41廻りに且つクランクシャフト41の回転数とは独立させて回転させ、回転円盤72の突起部82をスライド円盤71のスライド溝78に係合させることでスライド円盤71を回転円盤72に同期させてスライド円盤71を回転させるとともにスライド円盤71を回転円盤72に対してスライド可能に接続し、これらのスライド円盤71及び回転円盤72が回転することで分銅73に遠心力を与え、この分銅73を白抜き矢印▲1▼のようにスライド円盤71及び回転円盤72の径外方に移動させ、分銅移動空間89の狭まり形状で白抜き矢印▲2▼のようにスライド円盤71を可動側プーリ半体58に向けて移動させ、この可動側プーリ半体58を固定側プーリ半体57に近づけ、これらの固定側プーリ半体57と可動側プーリ半体58とのプーリ幅を狭め、無端ベルト53を白抜き矢印▲3▼,▲3▼のように固定側プーリ半体57及び可動側プーリ半体58の径外方に移動させるようにしたものである。
【0028】
また、電動モータ63の回転数を下げれば、スライド円盤71及び回転円盤72の回転数も低下することで分銅73に与える遠心力が小さくなるので、分銅73は矢印▲1▼と逆向きに移動し、スライド円盤71は白抜き矢印▲2▼と逆向きに移動し、無端ベルト53を白抜き矢印▲3▼,▲3▼と逆向きに移動することになる。
【0029】
さらに、スライド円盤71及び回転円盤72は、クランクシャフト41の回転に独立させてを回転させる部材であり、可動側プーリ半体58にスライド円盤71をベアリング87を介して取付けたので、クランクシャフト41の回転に独立して回転することができる。
すなわち、電動モータ63は、ガバナ61に所定の回転を意図的に与えることで、無段変速機50(図2参照)に任意の変速比を設定することでできる部材であると言える。
【0030】
図4は本発明に係る車両用無段変速機の受動側ユニットの断面図である。
受動側ユニット52は、図1に示す車体フレーム(車体)11側に回転自在に取付けた受動軸94と、受動軸94にクラッチ機構95を介して回転自在に取付けたドリブンプーリ96の固定側プーリ半体97と、この固定側プーリ半体97にスライド可能に且つ一体的に回転可能に取付けたドリブンプーリ96の可動側プーリ半体98と、この可動側プーリ半体98を固定側プーリ半体97に押圧するために、可動側プーリ半体98とクラッチ機構95のインナ部材106との間に介在させた弾発部材99と、からなる。
【0031】
なお、101は受動軸94と固定側プーリ半体97との間に介在させたベアリング、102は受動軸94と固定側プーリ半体97との間に介在させたスリーブ、104は受動軸に取付けた伝達ギヤである。
【0032】
クラッチ機構95は、受動軸94にアウタ部材105を取付け、固定側プーリ半体97にインナ部材106を取付けた機構であり、インナ部材106をアウタ部材105に摺接させることで、ドリブンプーリ96の回転を受動軸94に伝えるものである。なお、107はアウタ部材105を受動軸94に止めるナット、108はインナ部材を固定側プーリ半体97に止めるナットである。
【0033】
すなわち、ドリブンプーリ96は、ドライブプーリ56(図3参照)のプーリ幅を狭めることで、無端ベルト53を白抜き矢印▲4▼,▲4▼に示すように固定側プーリ半体97及び可動側プーリ半体98の径内方に移動させたときに、可動側プーリ半体98を白抜き矢印▲5▼に示すように後輪17側に移動させるものであり、無端ベルト53を白抜き矢印▲4▼,▲4▼と逆方向に移動させたときに、可動側プーリ半体98を弾発部材99の弾発作用で白抜き矢印▲5▼と逆方向に移動させるものである。
【0034】
図5は本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その1)であり、駆動側ユニット51では、電動モータ63を停止若しくは低速回転させることで、スライド円盤71及び回転円盤72も停止若しくは低速で回転し、分銅73に遠心力発生しない若しくは遠心力が小さい状態にする。受動側ユニット52では、弾発部材99で可動側プーリ半体98を固定側プーリ半体97に付勢した状態にある。
【0035】
電動モータ63を停止若しくは低速回転させた状態では、駆動側ユニット51の可動側プーリ半体58に発生させる固定側プーリ半体57に向けた押圧力F1よりも、受動側ユニット52の可動側プーリ半体98の固定側プーリ半体97に向けた押圧力F2のほうが大きいので、駆動側ユニット51の可動側プーリ半体58を矢印a1の如く移動させ、受動側ユニット52の可動側プーリ半体98を矢印a2の如く移動させ、無段変速機50を減速比の大きい状態に保つ。
【0036】
図6は本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その2)であり、駆動側ユニット51では、電動モータ63を中速回転させることで、スライド円盤71及び回転円盤72も中速で回転し、分銅73に遠心力が発生し、分銅が矢印b1の如く移動し、スライド円盤71(可動側プーリ半体58)は、押圧力F1(図5参照)から押圧力F3に増加する。
【0037】
これにより、駆動側ユニット51の可動側プーリ半体58を矢印b2の如く移動させ、駆動側ユニット51(ドライブプーリ56)に巻付けた無端ベルト53を矢印b3,b3の如く移動させることで、受動側ユニット52(ドリブンプーリ96)に巻付けた無端ベルト53を矢印b4,b4の如く移動させる。すなわち、弾発部材99による可動側プーリ半体98への押圧力F4が、押圧力F3に等しくなるまで、受動側ユニット52の可動側プーリ半体98を矢印b5の如く移動させる。この結果、無段変速機50を減速比の中間の状態に保つことができる。
【0038】
図7は本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その3)であり、駆動側ユニット51では、電動モータ63を高速回転させることで、スライド円盤71及び回転円盤72も高速で回転し、分銅73の遠心力をさらに増加させ、分銅が矢印c1の如く移動し、スライド円盤71(可動側プーリ半体58)の押圧力はさらに増加する。
【0039】
これにより、駆動側ユニット51の可動側プーリ半体58を矢印c2の如く移動させ、駆動側ユニット51(ドライブプーリ56)に巻付けた無端ベルト53を矢印c3,c3の如く移動させることで、受動側ユニット52(ドリブンプーリ96)に巻付けた無端ベルト53を矢印c4,c4の如く移動させる。この結果、無段変速機50を減速比の高速の状態に保つことができる。
【0040】
すなわち、無段変速機(車両用無段変速機)50は、可動側プーリ半体58と固定側プーリ半体57よりなるドライブプーリ56及び可動側プーリ半体98と固定側プーリ半体97よりなるドリブンプーリ96間に無端ベルト53を掛け、ドライブプーリ56側の可動側プーリ半体58を回転速度に応じて可動側プーリ半体58に対向する固定側プーリ半体57へ離接させるガバナ61で移動させ、ドリブンプーリ96側の可動側プーリ半体98を弾発部材99により対向する固定側プーリ半体97へ付勢するようにした無段変速機50であって、ガバナ61を、電動モータ63で回転速度を制御するようにしたものと言える。
【0041】
例えば、駆動能力の小さい電動モータを使用することができれば、車両用無段変速機の小型化を図る上で好都合であり、電動モータの制御を簡単にすることができるとすれば、車両用無段変速機の信頼性の向上を図る上で好ましいことである。
【0042】
そこで、ドライブプーリ56側の可動側プーリ半体58を回転速度に応じて可動側プーリ半体58に対向する固定側プーリ半体57へ離接させるガバナ61で移動させ、ドリブンプーリ96側の可動側プーリ半体98を弾発部材99により対向する固定側プーリ半体97へ付勢し、電動モータ63でガバナ61の回転速度を制御するようにした。
【0043】
すなわち、ドライブプーリ56側の可動側プーリ半体58を回転速度に応じて可動側プーリ半体58に対向する固定側プーリ半体57へ離接させるガバナ61で移動させ、ドリブンプーリ96側の可動側プーリ半体98を弾発部材99により対向する固定側プーリ半体97へ付勢し、電動モータ63でガバナ61の回転速度を制御することで、駆動能力の小さい電動モータ63を使用することができる。この結果、無段減速機50を小型にすることができる。
【0044】
可動側プーリ半体58を固定側プーリ半体57に離接させる距離は短いものなので、例えば、直接的に電動モータで可動側プーリ半体を移動させるのでは、電動モータの高度な制御が要求される。
そこで、電動モータ63でガバナ61の回転速度を制御することで、電動モータ63の制御の簡素化を図ることができる。この結果、無段変速機50の信頼性の向上を図ることができる。
【0045】
以上に述べた無段変速機50の作用を次に説明する。
図8は本発明に係る車両用無段変速機の作用説明図であり、自動二輪車10(図1参照)の運転モードを示すグラフである。なお、横軸は車速(km/h)、縦軸はエンジン回転数(rpm)を示す。
【0046】
図2で説明したように、自動二輪車10は、エンジン28(図1参照)のクランクシャフト41の回転数を連続的に変化させつつ後輪17にクランクシャフト41の回転を伝達することのできる無段変速機50と、静かさを優先する静粛モード、走りを優先するスポーツモード若しくは自由な運転を楽しむマニュアルモードに切換えるためにハンドル15に設けたモード切換スイッチ42と、を備えたものである。
【0047】
細線121は、無段変速機50を低速の減速比に固定したときのエンジン回転数と車速との関係を示し、細線122は、無段変速機50を高速の減速比に固定したときのエンジン回転数と車速との関係を示す。すなわち、細線121,122で挟まれた範囲内でエンジン回転数と車速を任意の関係に設定できることを示す。なお、Aはアイドリング時のエンジン回転数を示す。
【0048】
先ず、モード切換スイッチ42(図2参照)を静粛モードに設定したときは、一点鎖線123で示すように、アイドリング回転からわずかにエンジン回転数を増加させた状態で無段変速機50を高速の減速比に移行させ、細線122(高速の減速比に固定)に沿って車速を上げるモードであり、エンジン回転数を上げずに増速させるように設定したモードなので、静かに増速することができる。
【0049】
次に、モード切換スイッチ42(図2参照)をスポーツモードに設定したときは、実線124で示すように、アイドリング回転から細線121(低速の減速比に固定)に沿って車速を上げ、その後に、無段変速機50を徐々に高速の減速比に移行させつつ車速を上げるモードであり、エンジン回転数を急速に上げるように設定したモードなので、大きなトルクを発生させることができ、スポーツ走行が楽しめる。
【0050】
モード切換スイッチ42(図2参照)をマニュアルモードに設定したときは、破線125で示すように、変速比可変レバー43(図2参照)で任意の車速に任意の減速比を設定することで、運転者(ライダー)の意のままに、自動二輪車10(図1参照)を操作することができる。
【0051】
尚、実施の形態では図1に示すように、車両は自動二輪車10として説明したが、二輪車に限るものではなく、車両は四輪又は三輪車であってもよい。
実施の形態では図3に示すように、駆動側ユニット51にガバナ61を配置し、図4に示すように、受動側ユニット52に弾発部材99を配置したが、これに限るものではなく、駆動側ユニットに弾発部材を配置し、受動側ユニットにガバナを配置したものであってもよい。
【0052】
実施の形態では図3に示すように、ガバナ61に1個の分銅73を用いたが、これに限るものではなく、ガバナに複数の分銅を用いたものであってもよい。
実施の形態では図3に示すように、ガバナ61に筒型の分銅73を用いたが、これに限るものではなく、分銅は球若しくは樽型であってもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリ半体に対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、弾発部材により対向する固定側プーリ半体へ付勢するようにした車両用無段変速機であって、ガバナを、電動モータで回転速度を制御するようにしたので、駆動能力の小さい電動モータを使用することができる。この結果、車両用無段減速機を小型にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用無段変速機を搭載した自動二輪車の側面図
【図2】本発明に係る車両用無段変速機の制御システム図
【図3】本発明に係る車両用無段変速機の駆動側ユニットの断面図
【図4】本発明に係る車両用無段変速機の受動側ユニットの断面図
【図5】本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その1)
【図6】本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その2)
【図7】本発明に係る車両用無段変速機の動作説明図(その3)
【図8】本発明に係る車両用無段変速機の作用説明図
【図9】特許第2967374号公報の図1の再掲図
【符号の説明】
10…自動二輪車、46…制御部、50…無段変速機、56…ドライブプーリ、57…固定側プーリ半体、58…可動側プーリ半体、61…ガバナ、63…電動モータ、96…ドリブンプーリ、97…固定側プーリ半体、98…可動側プーリ半体、99…弾発部材。
Claims (1)
- 可動側プーリ半体と固定側プーリ半体よりなるドライブプーリ及び可動側プーリ半体と固定側プーリ半体よりなるドリブンプーリ間に無端ベルトを掛け、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、回転速度に応じて可動側プーリ半体に対向する固定側プーリ半体へ離接させるガバナで移動させ、2個の可動側プーリ半体のうちの一方は、弾発部材により対向する固定側プーリ半体へ付勢するようにした車両用無段変速機であって、
前記ガバナは、電動モータで回転速度を制御するようにしたことを特徴とする車両用無段変速機。
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