JPH11334393A - Vベルト無段変速機を備えたエンジン - Google Patents
Vベルト無段変速機を備えたエンジンInfo
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- JPH11334393A JPH11334393A JP13935998A JP13935998A JPH11334393A JP H11334393 A JPH11334393 A JP H11334393A JP 13935998 A JP13935998 A JP 13935998A JP 13935998 A JP13935998 A JP 13935998A JP H11334393 A JPH11334393 A JP H11334393A
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Abstract
て、クランク軸廻りやVベルト無段変速機の信頼性を損
なうようなことなく、エンジンの高回転・高出力化を図
ることができるようにする。 【解決手段】 クランク軸2の回転をVベルト無段変速
機を介して動力伝達するようにしたエンジン1におい
て、クランク軸2とは別のプライマリ軸3に対して、V
ベルト無段変速機のドライブプーリ4を取り付け、該プ
ライマリ軸3とクランク軸2を、減速機構16,17を
介して連係させる。
Description
力をVベルト無段変速機を介して動力伝達するようにし
たエンジンに関し、特に、そのようなVベルト無段変速
機を備えたエンジンにおいてエンジン性能を高回転・高
出力化するための構造に関する。
(スノーモービル)のような車両においては、Vベルト
無段変速機を備えたエンジンが従来から一般的に広く使
用されており、そのようなエンジンのVベルト無段変速
機では、通常、エンジン本体のクランク軸を駆動軸とし
て、該クランク軸に固定されたドライブプーリと、従動
軸に固定されたドリブンプーリとの間に、無端状のVベ
ルトが巻装されている。
側のそれぞれのプーリにおいて、Vベルトの両側面と接
触する一対のテーパ面の対向間隔を、駆動軸と従動軸の
動きに応じて自動的に変化させ、それにより各プーリで
のVベルトのベルト径(プーリの回転軸からVベルトま
での距離)を自動的に変化させることで、車両の走行状
態とエンジンの運転状態に応じて、駆動軸側から従動軸
側への動力伝達を無段階で自動的に変速するようにして
いる。
ンジンにおいては、車両の高性能化の要望に応じてエン
ジンの高出力化が図られる傾向にあるが、上記のような
Vベルト無段変速機を備えたエンジンでは、エンジンを
高出力化するために、例えば、少なくともクランク軸の
回転数を9000rpm以上に高めるように、エンジン
を高回転化した場合、図2に示すような従来の構造で
は、比較的大きな質量とサイズを有するVベルト無段変
速機のドライブプーリ4が、クランク軸2の軸端に対し
て固着されていることで、クランク軸2の振れ回りが大
きなものとなり、また、ドライブプーリ4の回転速度も
非常に大きなものとなる。
ベアリングのようなクランク軸廻りの部品に過大な力が
作用したり、Vベルト無段変速機のクラッチ部分で摩擦
によるVベルトの発熱が大きくなる等、クランク軸廻り
の各部品やVベルト無段変速機自体に無理な力が働い
て、当該部分に損傷を招くような虞が生じることから、
エンジンの信頼性が著しく損なわれることとなる。
めに、Vベルト無段変速機を備えたエンジンにおいて、
クランク軸廻りやVベルト無段変速機の信頼性を損なう
ようなことなく、エンジンの高回転・高出力化を図るこ
とができるようにすることを課題とするものである。
課題を解決するために、上記の請求項1に記載したよう
に、クランク軸の回転をVベルト無段変速機を介して動
力伝達するようにした車両用のエンジンにおいて、クラ
ンク軸とは別のプライマリ軸に対して、Vベルト無段変
速機のドライブプーリが取り付けられ、該プライマリ軸
とクランク軸が、減速機構を介して連係されていること
を特徴とするものである。
ト無段変速機を備えたエンジンにおいて、上記の請求項
2に記載したように、Vベルト無段変速機のプライマリ
軸とクランク軸を連係する減速機構が、クランク軸とプ
ライマリ軸のそれぞれに軸端側から着脱可能に固定され
る各ギアからなり、クランク軸の一端側でクランク軸と
プライマリ軸のそれぞれに固定された各ギアが、エンジ
ン本体のハウジング部分に対して側方から着脱可能なカ
バー部材によって覆われていることを特徴とするもので
ある。
Vベルト無段変速機を備えたエンジンにおいて、上記の
請求項3に記載したように、Vベルト無段変速機のドラ
イブプーリやドリブンプーリやVベルトの上部が、変速
機用のカバーによって覆われており、エンジン本体内に
オイルを供給するためのオイル注入口が、該変速機用カ
バーから離れた位置に設けられていることを特徴とする
ものである。
Vベルト無段変速機を備えたエンジンにおいて、上記の
請求項4に記載したように、エンジンが、クランク軸の
方向が車体の幅方向となるように小型雪上車に搭載され
るものであって、エンジン本体から車体後方に向かって
延びる吸気通路の後端に吸気サイレンサが接続されてい
ることを特徴とするものである。
機を備えたエンジンの実施形態について図面に基づいて
説明する。
のエンジンについて、クランク軸の一端側の付近の構造
を部分的に示すもので、本実施形態のエンジン1では、
クランク軸2とは別のプライマリ軸3に対して、Vベル
ト無段変速機の駆動側プーリであるドライブプーリ4が
取り付けられており、図示していないが、該ドライブプ
ーリ4と、Vベルト無段変速機の従動側プーリであるド
リブンプーリとの間に、無端状のVベルトが巻装されて
いる。
プーリ4は、プライマリ軸3に同軸的に延長して固着さ
れたドライブ軸41に対して、その内側(エンジン本体
に近い側)に固定プーリ42が固定され、外側(エンジ
ン本体から遠い側)に従動プーリ43が摺動自在に装着
されていて、固定プーリ42のテーパ面と従動プーリ4
3のテーパー面で挟持されるように、Vベルト(図示せ
ず)が巻装される。
も外側には、ローラ45を備えたスパイダ44がドライ
ブ軸41に対して固定され、該スパイダ44の更に外側
には、キャップ46がドライブ軸41に対して摺動自在
に装着され、該キャップ46は、スパイダ44との間に
介装されたスプリング47によって常に外側に付勢され
ていて、従動プーリ43は、スパイダ44を跨いでキャ
ップ46と連結されていることで、スパイダ44に近づ
くように、常に外側に付勢されている。
ーリ43の回転による遠心力により一端側を支点として
他端側が外側に飛び出すように、湾曲した外縁部を持つ
ウエイト48の一端側が回動自在に取り付けられてお
り、該ウエイト48の湾曲した外縁部は、スパイダ44
のローラ45に当接されていて、このウエイト48とロ
ーラ45によって、ドライブ軸41の回転による遠心力
に応じて従動プーリ43でVベルト(図示せず)を固定
プーリ42に押し付けるような自動遠心クラッチが構成
されている。
くなるのに応じて、スプリング47の付勢力でローラ4
5に押し付けられた状態のウエイト48が、ローラ45
の押し付けに抗して遠心力で外側に飛び出し、ローラ4
5を押しのける分だけ、従動プーリ43は、キャップ4
6を介したスプリング47の付勢力に抗して、スパイダ
44から離れて固定プーリ42に近づくように無段階に
移動すると共に、ドライブ軸41の回転速度が低くなる
のに応じて、その逆に、従動プーリ43は、キャップ4
6を介したスプリング47の付勢力により、ウエイト4
8の遠心力に抗して、スパイダ44に近づき固定プーリ
42から離れるように無段階に移動することとなる。
軸41が固着されたプライマリ軸3は、エンジン本体の
ハウジング部分(クランクケース)11と、該ハウジン
グ部分11に側方から着脱可能に取り付けられるカバー
部材12とによって、ボールベアリング13とローラベ
アリング14とシール部材15を介して、回転可能に支
持されており、プライマリ軸3とクランク軸2は、各ギ
ア16,17からなる減速機構を介して連係されてい
る。
ランク軸2の軸端から挿着されて、クランク軸2に対し
て回動不能にスプライン係合された状態で、クランク軸
2に螺着されるナット18によって着脱可能に固定され
ており、また、プライマリ軸3に固着されるギア17
は、プライマリ軸3の軸端から挿着されて、プライマリ
軸3に対して回動不能にスプライン係合された状態で、
プライマリ軸3に螺着されるナット19によって着脱可
能に固定されている。
プライマリ軸3の大部分は、エンジン本体のハウジング
部分11の側方から着脱可能に取り付けられたカバー部
材12によって覆われており、カバー部材12により支
持されたプライマリ軸3の一端側が、カバー部材12か
ら外側に突出して、その先端部にドライブプーリ4のド
ライブ軸41が着脱可能に固着されている。
形態のエンジン1が搭載されている小型雪上車について
の概略を示すもので、図3は、小型雪上車におけるエン
ジン1の搭載状態を示すものである。
樹脂製のカウリング31により覆われた車体の前部にエ
ンジン1が搭載されており、カウリング31の後方で車
体の上部にシート32が設けられていて、シート32の
前方には操向ハンドル33が設けられ、この操向ハンド
ル33によって操作される操向スキー34が車体の前端
近傍に設けられていると共に、エンジン1によって駆動
される駆動トラック部35が、操向スキー34よりも後
方で車体の下側に設けられている。
る本実施形態のエンジン1については、図3に示すよう
に、クランク軸2の方向が車体の幅方向となるように搭
載されており、エンジン本体10の燃焼室に供給する空
気の吸入部となる吸気サイレンサ21からキャブレタ2
2を経てエンジン本体10に至る吸気通路20が、エン
ジン本体10から後方に延びるように配置されていると
共に、そのようなエンジン1の吸気通路20と平行し
て、ドライブプーリ4とドリブンプーリ5とVベルト6
からなるVベルト無段変速機が、エンジン本体10から
後方に延びるように配置されている。
とドリブンプーリ5とVベルト6からなるVベルト無段
変速機の上部を覆うように、エンジン本体10の側方に
変速機用のカバー7が設けられており、図4に示すよう
に、エンジン本体内にオイルを供給するためのオイル注
入口24が、該カバー7よりも前方に位置するように、
エンジン本体10のハウジング部分11又はカバー部材
12に対して形成されている。
いる本実施形態のエンジン1によれば、Vベルト無段変
速機のドライブプーリ4が、クランク軸2とは別のプラ
イマリ軸3に対して取り付けられて、該プライマリ軸3
とクランク軸2が、各ギア16,17からなる減速機構
を介して連係されていることによって、エンジン本体の
クランク軸廻りやVベルト無段変速機の信頼性を損なう
ようなことなく、エンジンの高回転・高出力化を図るこ
とができる。
0rpm以上に高回転化して高出力を得るようにして
も、ドライブプーリ4の回転数を9000rpm以下に
保つことができ、また、クランク軸2の端部に質量の大
きなドライブプーリ4を直接取り付けないことで、クラ
ンク軸2の振れ回りを抑えることができることにより、
クランク軸廻りの各部品やVベルト無段変速機自体に無
理な力が働くのを防止することができて、その結果、ク
ランク軸廻りの各部品やVベルト無段変速機のVベルト
等を損傷するような虞なく、エンジンの高回転・高出力
化を図ることができる。
機のプライマリ軸3とクランク軸2を連係する減速機構
が、クランク軸2とプライマリ軸3のそれぞれに軸端側
から着脱可能に固定される各ギア16,17からなり、
クランク軸2の一端側(エンジン本体の一側)に配置さ
れた各ギア16,17が、着脱可能なカバー部材12に
よって側方から覆われていることにより、各ギア16,
17の脱着や交換を簡単に行うことができて、減速機構
のメンテナンスや減速比の変更を簡単に行うことができ
る。
機の上部を覆っているカバー7よりも前方に、エンジン
本体10内にオイルを供給するためのオイル注入口24
が配置されていることで、オイル注入口24からのオイ
ル供給を、変速機用のカバー7に邪魔されることなく、
容易に行うことができる。
ランク軸2の方向が車体の幅方向となるように小型雪上
車30に搭載するに当たって、エンジン本体10から後
方にキャブレタ22と吸気サイレンサ21が順次配置さ
れるように、エンジンの吸気通路20をVベルト無段変
速機と平行して車体の後方に延ばしていることにより、
Vベルト無段変速機を備えたエンジン1に対して、該エ
ンジンの吸気系の各部品を車体の前後方向でコンパクト
な状態に配置することができる。
たエンジンの一実施形態について説明したが、本発明
は、上記のような実施形態に限られるものではなく、そ
の用途については、小型雪上車以外に、スクーターや水
上バイク等の他の乗物に対しても搭載可能なものであ
り、また、その具体的な構造についても、例えば、減速
機構としてギア以外の構造も適用可能である等、適宜設
計変更可能なものであることはいうまでもない。
段変速機を備えたエンジンによれば、クランク軸とは別
のプライマリ軸に対してVベルト無段変速機のドライブ
プーリが取り付けられ、且つ、該プライマリ軸とクラン
ク軸が減速機構を介して連係されていることで、クラン
ク軸廻りやVベルト無段変速機の信頼性を損なうような
ことなく、エンジンの高回転・高出力化を図ることがで
きる。
の一実施形態について、クランク軸の一端側の付近の構
造を部分的に示す断面図。
の概略を示す側面図。
載状態を車体を部分的に切欠いて示す側面説明図。
を示す側面図。
について、クランク軸の一端側の付近の構造を部分的に
示す断面図。
Claims (4)
- 【請求項1】 クランク軸の回転をVベルト無段変速機
を介して動力伝達するようにしたエンジンにおいて、ク
ランク軸とは別のプライマリ軸に対して、Vベルト無段
変速機のドライブプーリが取り付けられ、該プライマリ
軸とクランク軸が、減速機構を介して連係されているこ
とを特徴とするVベルト無段変速機を備えたエンジン。 - 【請求項2】 Vベルト無段変速機のプライマリ軸とク
ランク軸を連係する減速機構が、クランク軸とプライマ
リ軸のそれぞれに軸端側から着脱可能に固定される各ギ
アからなり、クランク軸の一端側でクランク軸とプライ
マリ軸のそれぞれに固定された各ギアが、エンジン本体
のハウジング部分に対して側方から着脱可能なカバー部
材によって覆われていることを特徴とする請求項1に記
載のVベルト無段変速機を備えたエンジン。 - 【請求項3】 Vベルト無段変速機のドライブプーリや
ドリブンプーリやVベルトの上部が、変速機用のカバー
によって覆われており、エンジン本体内にオイルを供給
するためのオイル注入口が、該変速機用カバーから離れ
た位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は
2に記載のVベルト無段変速機を備えたエンジン。 - 【請求項4】 エンジンが、クランク軸の方向が車体の
幅方向となるように小型雪上車に搭載されるものであっ
て、エンジン本体から車体後方に向かって延びる吸気通
路の後端に吸気サイレンサが接続されていることを特徴
とする請求項1乃至3に記載のVベルト無段変速機を備
えたエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13935998A JP4437564B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | Vベルト無段変速機を備えたエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13935998A JP4437564B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | Vベルト無段変速機を備えたエンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11334393A true JPH11334393A (ja) | 1999-12-07 |
JP4437564B2 JP4437564B2 (ja) | 2010-03-24 |
Family
ID=15243501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13935998A Expired - Lifetime JP4437564B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | Vベルト無段変速機を備えたエンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4437564B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1443246A2 (en) * | 2003-01-31 | 2004-08-04 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Continuously variable transmission |
US6923287B2 (en) | 2002-03-01 | 2005-08-02 | Suzuki Motor Corporation | Drive mechanism for a snow vehicle |
US7007657B2 (en) | 2002-10-29 | 2006-03-07 | Suzuki Motor Corporation | Drive mechanism for four-cycle engine |
JP2007146801A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Honda Motor Co Ltd | ベルト式無段変速機を備えたエンジン |
US7243564B2 (en) | 2003-03-25 | 2007-07-17 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Power transmission system of engine |
-
1998
- 1998-05-21 JP JP13935998A patent/JP4437564B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6923287B2 (en) | 2002-03-01 | 2005-08-02 | Suzuki Motor Corporation | Drive mechanism for a snow vehicle |
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EP1443246A2 (en) * | 2003-01-31 | 2004-08-04 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Continuously variable transmission |
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JP2007146801A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Honda Motor Co Ltd | ベルト式無段変速機を備えたエンジン |
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---|---|
JP4437564B2 (ja) | 2010-03-24 |
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