JP3524533B2 - 車載用vベルト式無段変速機 - Google Patents

車載用vベルト式無段変速機

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JP3524533B2
JP3524533B2 JP2001386218A JP2001386218A JP3524533B2 JP 3524533 B2 JP3524533 B2 JP 3524533B2 JP 2001386218 A JP2001386218 A JP 2001386218A JP 2001386218 A JP2001386218 A JP 2001386218A JP 3524533 B2 JP3524533 B2 JP 3524533B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、自動二輪車や不整地
走行用四輪車、たとえばATV(All Terrain Vehicle)
等に搭載される車載用Vベルト式無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種車載用Vベルト式無段変速機にお
いては、操作性向上の観点から、エンジンのアイドリン
グ回転時にベルトクラッチが切れ、車輌に過大なクリー
プ現象が生じないベルトクラッチ機能が要求されると共
に、アイドリング回転時にもエンジンブレーキを効かす
ことができる機能が要求されている。
【0003】上記両要求を同時に満たすため、従来、必
要に応じてエンジンブレーキを効かすことができるVベ
ルト式無段変速機が各種開発されており、図7及び図8
にその一例を示す。
【0004】図7は、従来の車載用Vベルト式無段変速
機の駆動側プーリ1であり、エンジンのクランク軸5に
結合された駆動軸6と、該駆動軸6に固着された固定シ
ーブ10と、軸方向移動自在な可動シーブ11等から構
成されている。両シーブ10,11の円錐状挟圧面10
a、11a間でV形溝19を形成しており、該V形溝1
9の底面は前記駆動軸6の外周面6aにより形成されて
いる。可動シーブ11の背面には連結腕31を介して円
板状のサポート30が結合されると共に、フライウェイ
ト37、スパイダ38及びローラ39等からなるフライ
ウェイト機構9が装備されている。
【0005】スパイダ38は駆動軸6に螺着されると共
に上記連結腕31に周方向に係合しており、これにより
可動シーブ11は駆動軸6と常時一体に回転するように
なっている。フライウェイト37は、ピン41を介して
半径方向拡開自在に可動シーブ11に支持されると共に
ローラ39に当接している。
【0006】スパイダ38とサポート30の間にはリタ
ーンばね42が縮設され、これにより、可動シーブ11
をV形溝19を開く方向(右方)に付勢している。
【0007】サポート30は駆動軸6の外周に軸受メタ
ル33を介して駆動軸芯方向に移動可能に嵌合されてい
る。サポート30のボス部には軸受80を介して環状当
金82が装着され、該環状当金82に、エンジンブレー
キ用の規制レバー81が当接可能に対向し、規制レバー
81によりサポート30の最大開位置を変更できるよう
になっている。
【0008】すなわち、エンジンのアイドリング回転時
においては、図7で示す状態のように、回転規制レバー
81を開方向(右方向)に移動することにより、可動シ
ーブ11の挟圧面11aがVベルト3の側端接触面3a
に圧接しないように制御し、これによりベルトクラッチ
を切り状態に維持している。一方、エンジンがアイドリ
ング回転状態で坂を下るような場合には、規制レバー8
1を閉方向(左方)に移動することにより、両シーブ1
0,11の挟圧面10a,11a間でVベルト3を挟圧
し、Vベルト3からの逆駆動力がシーブ10,11に伝
達されて、エンジンブレーキが効くようにしてある。
【0009】図8は上記規制レバー81を作動及び制御
するエンジンブレーキ装置を示しており、レバー軸10
0の一端部に上記規制レバー81が設けられると共に他
端部に揺動リンク101が設けられ、作動時、規制レバ
ー81はコイルばね102を介して環状当金82に押し
付けられ、可動シーブ11がVベルト3に当たった後
も、コイルばね102は挟圧力を保持するようになって
いる。揺動リンク101はカラー107を介して電動モ
ータ105のモータ軸(偏芯軸)106に連動連結して
おり、電動モータ105はコントロールユニット110
の出力部に接続し、該コントロールユニット110の入
力部には、図示しないが車速センサーや前後進判別セン
サーがそれぞれ電線ケーブルを介して接続している。な
お、図7及び図8で説明したレバー方式のエンジンブレ
ーキ装置を備えたものの他に、たとえば特開平11−1
65686号公報に記載されたように、カムレバー方式
のエンジンブレーキ装置を備えたものも開発されてい
る。
【0010】さらに他の例として、特許第262049
0号公報に開示されているように、駆動側プーリの固定
シーブ全体を、ワンウエイクラッチを介して駆動軸に嵌
合すると共に、固定シーブと可動シーブの間に、可動シ
ーブの軸芯方向の移動により断続する噛い合い機構を設
け、該噛み合い機構の噛み合い状態を補助コイルばねで
保持するようにした車載用Vベルト式無段変速機が提案
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図7及び図8に示すよ
うなレバー方式のエンジンブレーキ装置を備えた構造で
は、次のような課題がある。
【0012】(1)規制レバー81等の部品精度並びに
加工及び組立時の精度が厳しく要求され、製造コストが
高くなる。
【0013】(2)電動モータ105等のアクチュエー
タ及びその制御装置等、変速装置以外の部品が多くな
り、この点でもコストアップの要因になる。
【0014】(3)変速装置以外の部品を駆動側プーリ
の周囲に配置するため、駆動側プーリ周りが大形化し、
Vベルト式無段変速機自体の大形化が避けられない。
【0015】また、特許第2620490号公報に記載
された構造では、次のような課題がある。
【0016】(1)噛み合い機構は徐々に噛み合ってい
くため、噛み合い時期(エンゲージ回転数)を正確に設
定することが困難であり、また、ドグ爪同士がぶつかり
ながら噛み合うため、不快な機械音が発生する。
【0017】(2)噛み合い状態を保持する補助コイル
ばねを弱くすると、噛み合い機構が抜け易くなり、一
方、噛み合い機構が抜けないように補助コイルばね強く
すると、変速比に影響を与える。
【0018】
【発明の目的】本願発明の目的は、エンジンのアイドリ
ング回転時において、ベルトクラッチ機能を維持しなが
らもエンジンブレーキを効かすことができるVベルト式
無段変速機を提供すると共に、部品点数の削減、製造コ
ストの低減及びコンパクト化を達成することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本願請求項1記載の発明は、駆動側プーリ1と、従動
側プーリ2と、両プーリ1,2間に巻き掛けたVベルト
3を備えた車載用Vベルト式無段変速機であって、駆動
側プーリ1は、駆動軸6に固着された固定シーブ10
と、駆動軸6に対し回転方向に固定されると共に駆動軸
芯方向に移動可能な可動シーブ11からなり、該可動シ
ーブ11は、リターンばね42により両シーブ10,1
1間を広げる方向に付勢されると共にフライウエイト機
構9により駆動軸回転数の増加に応じて両シーブ10,
11間を閉じる方向に移動する車載用Vベルト式無段変
速機において、上記両シーブ10,11とは別体で各シ
ーブ10,11と相対回転可能なカラー8を、カラー8
から正回転方向の回転トルクのみを駆動軸に伝達するワ
ンウエイクラッチ22を介して、駆動軸6の外周に嵌合
し、上記カラー8は、両シーブ10,11間で形成され
るV形溝19の底面となる外周面8aを有すると共に、
固定シーブ側のみのベルト挟圧面の駆動軸芯側の一部を
構成する円錐面27aであってVベルト3の固定シーブ
側の側端接触面3aにトルク伝達可能に接触しうる円錐
面27aを有している。請求項2記載の発明は、請求項
1記載の車載用Vベルト式無段変速機において、前記カ
ラーは、駆動軸芯方向の固定シーブ側の端部につば部2
7が一体に形成され、該つば部27は軸受21を介して
駆動軸6に回転可能に嵌合すると共に、前記円錐面27
aが形成されている。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の車載用Vベルト式無段変速機において、少なくとも
Vベルトの側端接触面に可動シーブが接触するアイドリ
ング回転数において、フライウエイト機構の遠心力とバ
ランスする補助ばねを、リターンばねとは別に設けてい
る。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項3記載の車
載用Vベルト式無段変速機において、上記補助ばねはリ
ターンばねの径方向外方側に配置されると共にリターン
ばねよりばね強さが低くなっており、断面形状が階段状
の環状連結部材により、リターンばねと補助ばねとを直
列状態に連結してある。
【0022】車輌停止時のアイドリング回転時には、V
ベルトの両側端接触面が可動シーブの挟圧面とカラーの
円錐面に接触すると同時にVベルトの内周面がカラーの
外周面に接触しているが、駆動軸からカラーへは正回転
方向の回転トルクは伝達されないため、たとえ可動シー
ブがVベルトに接触していても、車輌が停止しているこ
とにより、カラーはVベルトと共に停止した状態とな
る。これによりベルトクラッチを切った状態が維持さ
れ、車輌のクリープ現象も抑えられる。
【0023】アイドリング回転時に、下り坂等で車輪側
から駆動力がかかると、Vベルトが正回転方向に駆動軸
より速く回転しようとするため、ワンウエイクラッチが
作用してカラーと駆動軸が一体化し、エンジンブレーキ
が効く。
【0024】アイドリング回転数でフライウエイト機構
の遠心力とバランスする補助ばねを、リターンばねとは
別に備えていることにより、リターンばねによる変速比
に影響を与えることなく、アイドリング回転時における
Vベルトと可動シーブとの接触圧を補助ばねのみによっ
て調節することができる。
【0025】補助ばねをリターンばねの径方向外方側に
配置し、環状連結部材両ばねを機能的に直列状態に連結
してあると、駆動軸芯方向の大形化を防ぐことができ
る。
【0026】実質的にカラー及びワンウエイクラッチを
備えるだけであるので、従来のレバー方式又はワンウエ
イクラッチと噛み合い機構を併用した方式と比較して、
部品点数を低減することができ、製造コストを下げるこ
とができる。
【0027】カラー及びワンウエイクラッチを駆動側プ
ーリ内に内蔵する構造としているので、従来のレバー方
式に比べると、駆動プーリ周りをコンパクトに纏めるこ
とができ、無段変速機の大形化を防ぐことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本願発明を適用した車載
用Vベルト式無段変速機の縦断面展開図を示しており、
前記図7の従来例と同じ名称の部品には同じ符号を付し
てある。
【0029】[車載用Vベルト式無段変速機の全体の概
要]Vベルト式無段変速機は、駆動側プーリ1と、従動
側プーリ2と、両プーリ1,2に亘って巻き掛けられた
Vベルト3とを備え、変速機カバー4内に収納されてい
る。駆動側プーリ1は、エンジンEのクランク軸5に結
合された駆動軸6と、固定シーブ10と、駆動軸芯方向
移動自在な可動シーブ11と、フライウエイト機構9
と、本願発明の要部となるカラー8及びワンウエイクラ
ッチ22等から構成されている。従動側プーリ2は、ミ
ッションMの入力軸に接続された従動軸13と、該従動
軸13に螺着された固定シーブ15と、該従動軸13に
対して螺旋状に移動可能な可動シーブ16等から構成さ
れ、該可動シーブ16は、付勢ばね17により固定シー
ブ側へ付勢され、該付勢ばね17により従動側プーリ2
の実効半径を最大径に保持するようになっている。
【0030】[駆動側プーリの構造]図3はエンジン停
止時における駆動側プーリ1の縦断面拡大図であり、駆
動軸6は筒状に形成されると共にクランク軸5のテーパ
ー部にテーパー嵌合し、締付ボルト26により締め付け
られている。
【0031】説明の都合上、図3の駆動軸芯方向のエン
ジン側を左側として、以下、説明する。駆動軸6の左端
部に固定シーブ10が螺着され、該固定シーブ10の右
側にカラー8が配置されている。カラー8の左端部には
つば部27が一体に形成され、該つば部27はシール付
玉軸受21を介して駆動軸6の外周面に嵌合し、カラー
8の右端部はシール付ニードル軸受23を介して駆動軸
6の外周面に嵌合し、両軸受21,23間にワンウエイ
クラッチ22が配置されると共にグリスが充填されてい
る。ワンウエイクラッチ22は、カラー8から駆動軸6
へ正回転方向(クランク軸回転方向)の回転トルクのみ
を伝達する機能を有しており、駆動軸6からカラー8へ
の正回転方向の回転トルクは伝達しないようになってい
る。
【0032】可動シーブ11は、カラー8の外周面8a
に軸受メタル24を介して駆動軸芯方向移動可能かつカ
ラー8に対して相対回転可能に嵌合しており、該可動シ
ーブ11の円錐状挟圧面11aと、固定シーブ10の円
錐状の挟圧面10aと、カラー8のつば部27に形成さ
れた円錐面27aにより、Vベルト保持用のV形溝19
を形成している。
【0033】(カラーの構造)カラー8は、上記のよう
につば部27の円錐面27aがV形溝19の固定シーブ
側挟圧面の一部を構成すると共に、外周面8aがV形溝
19の底面を直接構成している。すなわち、V形溝19
の固定シーブ側の挟圧面は、固定シーブ10自体に形成
された円錐状の挟圧面10aと、該挟圧面10aより軸
芯側に位置するカラー8の円錐面27aに分割されてお
り、固定シーブ10自体の挟圧面10aは常に駆動軸6
と一体に回転するが、カラー8の円錐面27aはカラー
8の外周面(V形溝の底面)8aと共に、ワンウエイク
ラッチ22の接続時のみ駆動軸6と一体的に回転するよ
うになっている。カラー8の円錐面27aのV形溝底面
(カラー外周面8a)からの高さH1は、Vベルトの側
端接触面3aの高さと略一致している。
【0034】(可動シーブの構造)可動シーブ11の挟
圧面11aの駆動軸芯側部分には、V形溝底面からVベ
ルト3の側端接触面3aの高さの概ね2/3程度まで逃
げ凹部29が形成されている。
【0035】可動シーブ11の背面には右方に延びる複
数の連結腕31を介して円板状のサポート30が結合さ
れており、該サポート30は駆動軸6の外周面に軸受メ
タル33を介して軸芯方向移動自在に嵌合しており、駆
動軸6の右端に固定された係止リング35により、右方
への最大移動位置(可動シーブの最大開位置P0)が規
制されている。
【0036】(フライウエイト機構の構造)フライウエ
イト機構9は可動シーブ11の背面とサポート30の間
に配設され、フライウェイト37、スパイダ38及びロ
ーラ39から構成されている。スパイダ38は複数の腕
部を放射状に一体に有すると共に駆動軸6に螺着されて
おり、スパイダ38の各腕部が上記連結腕31に周方向
に係合することにより、可動シーブ11はスパイダ38
を介して駆動軸6と常時一体に回転するようになってい
る。フライウェイト37は、ピン41を介して半径方向
拡開自在に可動シーブ11に支持されると共にローラ3
9に当接している。
【0037】(リターンばね及び補助ばねの構造)スパ
イダ38とサポート30の間には、フライウエイト37
の遠心力とバランスして変速比を制御するリターンばね
42と、該リターンばね42よりもばね強さが弱く、エ
ンジンがアイドリング回転時にフライウエイト37の遠
心力とバランスして車輌のクリープ現象が生じないよう
に制御する補助コイルばね43が、以下のように断面階
段状の環状継手45を介して機能的に直列に縮設されて
いる。
【0038】すなわち、スパイダ38の内周端部とサポ
ート30の内周端部にはそれぞればね受け用の環状凹部
47,48が形成されており、リターンばね42の左端
縁はスパイダ38の凹部47の端面47aに当接し、右
端縁は環状継手45の内向きフランジ45aに当接し、
一方、補助コイルばね43はリターンコイルばね42よ
りも短く形成されると共に、リターンコイルばね42の
右端部の径方向外方側に配置され、環状継手45の外向
きフランジ45bとサポート30の環状突起49の間に
縮設されている。内向きフランジ45aとサポート30
の凹部端面48aの間には、所定ストロークS0の隙間
C1が存在している。補助コイルばね43とリターンコ
イルばね42のばね強さの関係は、サポート30が図3
のエンジン停止時の位置から左方に移動する行程におい
て、移動前期のストロークS0の間は補助コイルばね4
3のみが圧縮し、環状継手45の内向きフランジ45a
にサポート30の凹部端面48aが当接した後、リター
ンコイルばね42が圧縮し始めるように設定されてい
る。また、上記ストロークS0は、エンジン停止時にお
ける可動シーブ11の挟圧面11aとVベルト3の右側
端接触面3aとの間の遊び(隙間)C2のストロークS
1よりは大きく設定され、かつ、後述する車輌発位置
(一点鎖線で示す位置)P2までの可動シーブ11の移
動ストロークS2よりは小さく設定されている。
【0039】
【作用】[エンジン停止時]図3の実線はエンジン停止
時の状態であり、駆動軸6が停止していることによりフ
ライウエイト37には遠心力が作用しておらず、可動シ
ーブ11は、リターンばね42及び補助コイルばね43
により最大開位置P0まで右方に移動し、サポート30
が係止リング35により係止されている。可動シーブ1
1の挟持面11aとVベルト3の右側端接触面3aとの
間には所定ストロークS1の遊びC2が存在し、ベルト
クラッチが切れた状態になっている。
【0040】[エンジン始動時]図3の状態からエンジ
ンを始動すると、フライウエイト37が径方向の外方に
開き始めることにより、可動シーブ11及びサポート3
0は最大開位置P0から補助コイルばね43のみを圧縮
しながら左方(閉方向)に移動する。
【0041】[アイドリング時]図4に実線で示す状態
はアイドリング回転時の状態を示しており、エンジン始
動後、エンジン回転数がアイドリング回転数(たとえば
900〜1000rpm )まで達した時には、可動シーブ
11は最大開位置(点線で示す位置)P0からアイドリ
ング位置P1まで移動し、可動シーブ11の挟圧面11
aがVベルト3の右側端接触面3aに接触する。この
時、Vベルト3の左側端接触面3a及び内周端面3bは
カラー8の円錐面27aと外周面8aにそれぞれ接触し
た状態となっている。また、リターンばね42はまだ作
用しておらず、環状継手45の内向きフランジ45aと
凹部端面48aの隙間C1は、ストロークS0からスト
ロークS1だけ縮小した状態となっている。
【0042】図4のようなアイドリング回転時におい
て、駆動軸6とカラー8の間には、駆動軸6からカラー
8へエンジン回転トルクを伝達しないワンウエイクラッ
チ22が介在していることから、車輌が停止している時
には、カラー8はベルト3と共に静止している。一方、
可動シーブ11は駆動軸6と一体的に回転しており、可
動シーブ11の挟圧面11aとVベルト3の右側端接触
面3aとの接触によりエンジン回転トルクがVベルト3
に伝達可能な状態となっているが、前記補助コイルばね
43により調節された押付荷重で可動シーブ11がVベ
ルト3に接触しており、また、逃げ凹部29が形成され
ていることから、たとえミッションM(図1)が前進又
は後進に切り替わっていても、車輌のクリープ現象は最
小限に抑えられている。
【0043】[車輌発進時]図4において、エンジン回
転数がアイドリング回転数よりも増加し始めると、フラ
イウェイト37の遠心力が増加することにより、可動シ
ーブ11はアイドリング位置P1からさらに左方に移動
し、ベルト3を半径方向外方へ押し上げ、駆動側プーリ
1の実効半径を増加させ始める。エンジン回転数が所定
の発進回転数(たとえば1400rpm )まで上昇する
と、可動シーブ11は発進位置(一点鎖線で示す位置)
P2まで移動し、Vベルト3(位置P2)は一点鎖線で
示すように左側端接触面3aの大部分が固定シーブ10
の挟圧面10aに圧接した状態となり、Vベルト3の両
側端接触面3aと固定シーブ10及び可動シーブ11の
挟圧面10a,11aとの間の摩擦により、両シーブ1
0,11からベルト3にエンジン回転トルクが伝達さ
れ、車輌が走行し始める。
【0044】上記のように可動シーブ11が最大開位置
P0から発進位置P2に至るまでに、環状継手45の内向
きフランジ45aは凹部端面48aに当接し、リターン
ばね42は圧縮し始めており、したがって車輌発進後、
符号P3で示す変速位置(2点鎖線で示す最大増速比位
置)までの間は、実質的にリターンばね42とフライウ
エイト37の遠心力とのバランスにより、従来の変速機
と同様に変速比制御される。
【0045】[アイドリング回転時のエンジンブレー
キ]図1のミッションMを前進又は後進状態とし、エン
ジンをアイドリング回転として図4のように可動シーブ
11が位置P1に移動している時に車輪側から駆動力が
かかった場合、たとえば下り坂を前進方向又は後進方向
に下るような場合、車輪側からの回転トルクは図1の従
動軸13から従動側プーリ2を介してVベルト3に伝達
され、Vベルト3を駆動軸6より速く回転させようとす
るが、カラー8はワンウエイクラッチ22を介して駆動
軸6と一体化するため、Vベルト3の回転トルクは、図
4のアイドリング位置P1の可動シーブ11の挟圧面1
1aを介して駆動軸6に伝達されると同時に、カラー8
の円錐面27a及び外周面8aからもワンウエイクラッ
チ22を介して駆動軸6に伝達され、これによりエンジ
ンブレーキが効いた状態となる。すなわち、アイドリン
グ回転時に坂を下る場合にエンジンブレーキを効かすこ
とができる。
【0046】[アイドル回転数より大きい回転数でのエ
ンジンブレーキ]図4の発進位置P2から変速位置P3
の間の回転状態で下り坂を走行する場合、車輪側からV
ベルト3にかかる回転トルクは、Vベルト3の両側端接
触面3aから両シーブ10,11に伝達される。両シー
ブ10,11は駆動軸6に回転方向に一体化されている
ので、従来同様にエンジンブレーキを効かすことができ
る。
【0047】
【発明の別の実施の形態】(1)図5はアイドリング回
転時に作用する補助コイルばねの変形例であり、リター
ンコイルばね42の右端に配置された環状の継手54
と、サポート30の凹部端面48aの間に補助コイルば
ね53が縮設されている。該補助コイルばね53のばね
強さはリターンコイルばね42より小さく、少なくとも
可動シーブ11が最大開位置P0からアイドリング位置
P1に移動するまでのストロークS1の間は、補助コイ
ルばね53のみが圧縮するように設定されている。ま
た、可動シーブ11が発進位置P2に移動するまでの間
に、リターンばね42が作用し始めるようにも設定され
ている。なお、上記補助コイルばね53の配置以外の構
造は図3と同様であり、同じ名称の部品には同じ符号を
付してある。
【0048】(2)図6は補助コイルばねを使用しない
構造であり、リターンコイルばね42の右端面とサポー
ト30の凹部端面48aの間には前記図3と同様なスト
ロークS0を有する隙間C1が設けられており、少なく
とも可動シーブ11が最大開位置P0からアイドリング
位置P1に移動するまでのストロークS1の間は、リタ
ーンばね42は作用せず、可動シーブ11が発進位置P
2に移動するまでの間に、リターンばね42が作用し始
めるように設定されている。なお、前記補助コイルばね
の有無に関する構造以外は図3と同様であり、同じ名称
の部品には同じ符号を付してある。
【0049】(3)図5のような補助コイルばね53
を、スパイダ38の凹部端面47aとリターンコイルば
ね42の左端面との間に配置することも可能である。ま
た、補助コイルばねとして板ばねを用いることも可能で
ある。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本願発明は、駆動側
プーリ1と、従動側プーリ2と、両プーリ間に巻き掛け
たVベルト3を備えた車載用Vベルト式無段変速機であ
って、駆動側プーリ1は、駆動軸6に固着された固定シ
ーブ10と、駆動軸6に対し駆動軸芯方向に移動可能な
可動シーブ11からなり、該可動シーブ11が、リター
ンばね42により両シーブ10,11間を広げる方向に
付勢されると共に、フライウエイト機構9により駆動軸
回転の増加に応じて両シーブ10,11間を閉じる方向
に移動する車載用Vベルト式無段変速機において、次の
ような利点を有している。
【0051】(1)両シーブ10,11とは別体のカラ
ー8を、正回転方向の回転トルクのみをカラー8から駆
動軸6に伝達するワンウエイクラッチ22を介して駆動
軸6の外周に嵌合し、カラー8にはV形溝19の底面と
なる外周面8aを形成すると共に、固定シーブ側のベル
ト挟圧面のうち、駆動軸芯側の一部を構成する円錐面2
7aを形成しているので、車輌停止時のアイドリング状
態においては、カラー8がベルト3と共に停止している
ことにより、ベルトクラッチを切り状態に維持すると共
に車輌のクリープ現象を防止でき、一方、下り坂で車輪
側から駆動力がかかった時には、エンジンのアイドリン
グ回転時であっても、カラー8が駆動軸6と一体化する
ことにより、エンジンブレーキを効かすことができる。
【0052】(2)上記(1)項の機能を備えるための
部品として、実質的にカラー8及びワンウエイクラッチ
22を備えるだけであるので、従来のレバー方式又はワ
ンウエイクラッチと噛み合い機構を併用した方式と比較
して、部品点数を低減することができ、製造コストを下
げることができる。
【0053】(3)カラー8及びワンウエイクラッチ2
2を駆動側プーリ1内に内蔵する構造としているので、
従来のレバー方式に比べると、駆動プーリ周りをコンパ
クトに纏めることができ、無段変速機の大型化を防ぐこ
とができる。
【0054】(4)少なくともVベルト3の側端接触面
3aに可動シーブ11が接触するアイドリング回転数
で、フライウエイト機構9の遠心力にバランスする補助
ばね43を備え、該補助ばね43をリターンばね42よ
りも弱いばねとしていると、リターンばね42による変
速比に影響を与えることなく、アイドリング回転時にお
けるVベルト3と可動シーブ11との接触圧を補助ばね
43によって調節することができる。
【0055】(5)補助ばね43をリターンばね42の
径方向外方側に配置し、断面形状が階段状の環状連結部
材より両ばね42,43を機能的に直列状態に連結して
あると、駆動軸芯方向の大形化を防ぐことができる。特
に自動二輪車及びATV(四輪バギー車等)では、エン
ジンの駆動軸芯方向の大型化を防ぐことにより、ライダ
ーの足元周りのスペースを確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本願発明を適用した車載用Vベルト式
無段変速機の縦断面展開図である。
【図2】 図1の駆動側プーリ部分を一部破断面で示す
右側面図である。
【図3】 図1の駆動側プーリ部分であって、エンジン
停止時の状態を示す拡大縦断面図である。
【図4】 図1の駆動側プーリ部分であって、アイドリ
ング回転時の状態を示す拡大縦断面図である。
【図5】 補助ばねの変形例を備えた車載用Vベルト式
無段変速機であって、図3と同様のエンジン停止時の状
態を示す拡大縦断面図である。
【図6】 補助ばねを備えていない車載用Vベルト式無
段変速機であって、図3と同様のエンジン停止時の状態
を示す拡大縦断面図である。
【図7】 従来の車載用Vベルト式無段変速機であっ
て、駆動側プーリ部分の縦断面展開図である。
【図8】 図7を一部破断面で示す右側面図である。
【符号の説明】
1 駆動側プーリ 2 従動側プーリ 3 Vベルト 6 駆動軸 8 カラー 8a 外周面(V形溝底面) 9 フライウエイト機構 10 固定シーブ 10a 挟圧面 11 可動シーブ 11a 挟圧面 22 ワンウエイクラッチ 27 つば部 27a 円錐面 37 フライウェイト 38 スパイダ 39 ローラ 42 リターンばね 43,53 補助コイルばね 47,48 ばね受け凹部 47a、48a 凹部端面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側プーリ1と、従動側プーリ2と、
    両プーリ1,2間に巻き掛けたVベルト3を備えた車載
    用Vベルト式無段変速機であって、駆動側プーリ1は、
    駆動軸6に固着された固定シーブ10と、駆動軸6に対
    し回転方向に固定されると共に駆動軸芯方向に移動可能
    な可動シーブ11からなり、該可動シーブ11は、リタ
    ーンばね42により両シーブ10,11間を広げる方向
    に付勢されると共にフライウエイト機構9により駆動軸
    回転数の増加に応じて両シーブ10,11間を閉じる方
    向に移動する車載用Vベルト式無段変速機において、 上記両シーブ10,11とは別体で各シーブ10,11
    と相対回転可能なカラー8を、カラー8から正回転方向
    の回転トルクのみを駆動軸に伝達するワンウエイクラッ
    チ22を介して、駆動軸6の外周に嵌合し、 上記カラー8は、両シーブ10,11間で形成されるV
    形溝19の底面となる外周面8aを有すると共に、固定シーブ側のみのベルト挟圧面の駆動軸芯側の一部を
    構成する円錐面27aであってVベルト3の固定シーブ
    側の側端接触面3aにトルク伝達可能に接触しうる円錐
    面27aを有している ことを特徴とする車載用Vベルト
    式無段変速機。
  2. 【請求項2】 前記カラー8は、駆動軸芯方向の固定シ
    ーブ側の端部につば部27が一体に形成され、該つば部
    27は軸受21を介して駆動軸6に回転可能に嵌合する
    と共に、前記円錐面27aが形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の車載用Vベルト式無段変速機。
  3. 【請求項3】 少なくともVベルトの側端接触面に可動
    シーブが接触するアイドリング回転数において、フライ
    ウエイト機構の遠心力とバランスする補助ばねを、リタ
    ーンばねとは別に設けていることを特徴とする請求項1
    又は2記載の車載用Vベルト式無段変速機。
  4. 【請求項4】 上記補助ばねはリターンばねの径方向外
    方側に配置されると共にリターンばねよりばね強さが低
    くなっており、断面形状が階段状の環状連結部材によ
    り、リターンばねと補助ばねとを直列状態に連結してあ
    ることを特徴とする請求項3記載の車載用Vベルト式無
    段変速機。
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