JP2004276280A - 表皮を有する成形品の成形方法および成形装置 - Google Patents

表皮を有する成形品の成形方法および成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内向きのフランジ部を有する基材をフランジ部の表面まで表皮により覆った成形品の製造コストを低下させ、外観を向上させる。
【解決手段】基材40の素材である熱可塑性のプレボード40Aと表皮41の素材である熱可塑性のシート材41Aを、第1成形型10の第1成形面13と、第2成形型30の第2成形面31の間で重ねて圧縮して、プレボードとシート材を一体的に結合すると同時に、フランジ部の先端縁40cよりも外側となるプレボードの不要部分40dを切除し、かつシート材によりフランジ部となるプレボードの表面の少なくとも一部まで覆う。第1成形型10は、成形型本体11と、その一側に設けられて反対側に突出縁12aが形成されたたスライド成形型12よりなり、この突出縁と対応して第2成形面には内向き突出部30aが形成されている。第1成形型には切断型15が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表皮を有する成形品の成形方法および成形装置、特に裏側にアンダカット部が形成される内向きのフランジ部を有する基材を成形すると同時に、フランジ部を含む基材の表面を表皮により覆うようにした表皮を有する成形品の成形方法および成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基材を成形すると同時に基材の表面を表皮により覆うようにした表皮を有する成形品の成形方法および成形装置としては、切断刃を固定した昇降ホルダーを支持するスライドホルダーを周囲に設けた下型の上に天然繊維と熱可塑性の樹脂繊維を混合したマット状のボード基材を加熱して置き、加熱した合成樹脂製の表皮材を下面に吸引密着した上型を下型に接近させ、この接近の間にスライドホルダーを下型に接近させるとともに昇降ホルダーを下降させて切断刃によりボード基材の周囲の不要部分を切り落とした後にボード基材と表皮材を圧縮成形して、基材を成形すると同時に基材の表面を覆う表皮を一体的に結合する技術がある(例えば、特許文献1参照)。この技術により成形された成形品の表皮は切断刃により切断されることがなく、後加工によりボード基材の端末を覆うだけの長さが確保される。
【0003】
この特許文献1の技術による方法では、裏側にアンダカット部が形成される内向きのフランジ部を有する基材をフランジ部の表面まで表皮により覆った成形品を成形することはできない。このような成形品は、普通は予め成形された内向きのフランジ部を有する基材の表面に、表皮を接着することにより行われる。次にこの方法を図7により説明する。先ず内向きのフランジ部7aを有する基材7の表面に接着剤を塗布したものを、図7(a) に示すように下型1の上面2にセットする。また基材7の表面とほゞ対応する凹部4aが形成された上型3の下面4の周辺面に表皮8の周辺部を保持枠6により密着保持して二点鎖線8Aに示すように張設し、真空源5を有する吸引装置により凹部4a内の空気を吸引して表皮8を凹部4aの内面に吸引密着させた後に下型1に接近させて、図7(b) に示すように基材7の表面に表皮8を接着する。このように互いに接着された基材7と表皮8を下型1および上型3から取り外した状態では、図7(c) に示すように、表皮8の張出し部分8aが二点鎖線に示すように基材7のフランジ部7aの根本部の外隅である外コーナ部7bから外向きに延びている。この張出し部分8aを適当な長さに切断してから、手作業によりフランジ部7a側に折り曲げて、接着剤が塗布されたフランジ部7aの表面に接着し、さらに二点鎖線で示す不要部分を矢印Aの位置で切断して、フランジ部7aの表面まで表皮8により覆われた表皮を有する成形品を得ている。なお図7に示す従来技術は公知ではあるが、そのような構造を記載した文献は見当たらない。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−254461号公報(段落〔0017〕〜〔0022〕、図1〜図3)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
例えば図6に示すような自動車用ドアトリムでは、ウエザストリップの取付け座として裏側にアンダカット部を有する内向きのフランジ部40aを基材40に設けることが必要であるが、特許文献1に示す従来技術の方法では、表面が表皮41により覆われた基材40にそのような内向きのフランジ部40aを形成することができない。従って、そのような取付け座となる部材を別に製造して基材の裏側に取り付ける必要があるので、部品点数の増加、加工工数の増加となって製造コストが増大する。また図7に示す従来技術の方法では、基材にはアンダカット部を有する内向きのフランジ部が一体的に形成されているが、表皮は別途用意したものを別工程で基材の表面に接着する必要があり、そのための装置も必要になるので、やはり製造コストが増大するという問題がある。さらに図7に示す従来技術の方法では、外コーナ部7bからフランジ部7aの表面に対する表皮8の接着は手作業により行われるが、外コーナ部7bは曲率半径が小さいので思うようには接着できず、その部分に接着された表皮8は表面の形状が不揃いになってハイライトが乱れるなどして、外観が低下するという問題もある。
【0006】
本発明は、基材となるプレボードと表皮となるシート材を型により成形し、一体的に結合すると同時に、内向きのフランジ部の先端縁よりも外側となるプレボードの不要部分を切除し、かつシート材により内向きのフランジ部となるプレボードの表面の少なくとも一部まで覆うようにして、このような各問題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このために、本発明による表皮を有する成形品の成形方法は、裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部を側縁から内向きに形成してなる基材と、この基材のフランジ部を含む表面を覆うように一体的に結合された表皮よりなる表皮を有する成形品の成形方法において、基材の素材である熱可塑性のプレボードと表皮の素材である熱可塑性のシート材を、互いに対向して接近される第1成形型の第1成形面と第2成形型の第2成形面の間で重ねて圧縮して、プレボードとシート材を一体的に結合すると同時に、フランジ部の先端縁よりも外側となるプレボードの不要部分を切除し、かつシート材によりフランジ部となるプレボードの表面の少なくとも一部まで覆うことを特徴とするものである。
【0008】
前項に記載の表皮を有する成形品の成形方法においては、第1成形型は、第1成形面の一部である本体成形面が形成された成形型本体と、この成形型本体のフランジ部を形成する側となる一側に第2成形型に向かって前進すれば内側に寄るように両成形型の相対移動方向に対して傾斜する方向に進退動可能に設けられたスライド成形型よりなるものとし、このスライド成形型は後退位置では成形型本体の本体成形面と連続されて同本体成形面とともに第1成形面を形成する延長面が形成され、また成形型本体と反対側の側縁には後退方向に向かって突出する突出縁が形成されたものとし、第1成形型はさらに、スライド成形型が後退すれば突出縁の内側面の少なくとも先端部と当接する突起部を有する切断型を備えたものとし、第2成形型は、スライド成形型の突出縁と対応する位置となる第2成形面の一部に裏側にアンダカット部を有する内向き突出部を形成するとともに、第2成形面の外側にはシート材の外周部を密着保持する周辺面を形成したものとし、成形工程は、外周部が周辺面に密着保持されたシート材を第2成形型の第2成形面に吸引密着させる吸引密着工程と、加熱軟化させたプレボードをスライド成形型を前進させた第1成形型の本体成形面および延長面上にセットするセット工程と、吸引密着工程によりシート材が吸引密着された第2成形型とセット工程によりプレボードがセットされた第1成形型を互いに接近させてプレボードとシート材を本体成形面と延長面と第2成形面の間に隙間なく圧縮充填する充填工程の各工程よりなるものとし、充填工程では、両成形型が互いに接近されて第2成形型に吸着されたシート材が前進位置にあるスライド成形型の延長面上にセットされたプレボードに当接された後は、両成形型の接近に応じてスライド成形型を前進位置から後退させて、外向きに移動するスライド成形型の突出縁により第2成形型の内向き突出部の裏側のアンダカット部に密着されたシート材の内面にプレボードの一部を充填するとともに、切断型の突起部を第1スライド成形型の突出縁の内側面の少なくとも先端部に当接させてフランジ部の先端縁よりも外側となるプレボードの不要部分を切除することことが好ましい。
【0009】
前項に記載の表皮を有する成形品の成形方法においては、切断型は、後退するスライド成形型の内側面の少なくとも先端部に突起部が当接可能な前進位置と、それよりも成形型本体から離れる後退位置の間で進退可能に第1成形型に設けられたスライド切断型であり、スライド成形型が前進位置から後退を開始する前にスライド切断型をその後退位置から前進位置に向かって移動し、スライド成形型の突出縁から下方に垂れるプレボードの先端縁部に突起部を当接して同先端縁部を突出縁の内側面側に折り曲げることが好ましい。
【0010】
また、本発明による表皮を有する成形品の成形装置は、 裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部を側縁から内向きに形成してなる基材と、この基材のフランジ部を含む表面を覆うように一体的に結合された表皮よりなる表皮を有する成形品の成形装置において、第1成形面が形成された第1成形型と、第1成形面と対向する第2成形面が形成され第1成形型に対し接近離隔される第2成形型よりなるものとし、第1成形型は、第1成形面の一部である本体成形面が形成された成形型本体と、この成形型本体のフランジ部を形成する側となる一側に第2成形型に向かって前進すれば内側に寄るように両成形型の相対移動方向に対して傾斜する方向に進退動可能に設けられるとともに後退位置では成形型本体の本体成形面と連続されて同本体成形面とともに第1成形面を形成する延長面が形成されまた成形型本体と反対側の側縁に後退方向に向かって突出する突出縁が形成されたスライド成形型と、このスライド成形型が後退すれば突出縁の内側面の少なくとも先端部と当接する突起部を有する切断型を備えたものとし、第2成形型は、スライド成形型の突出縁と対応する位置となる第2成形面の一部に形成されて裏側にアンダカット部を有する内向き突出部と、第2成形面の外周縁から外向きに延びる周辺面を備えたものとしたことを特徴とするものである。
【0011】
前項に記載の表皮を有する成形品の成形装置は、第2成形面に接する空間内の空気を吸引する吸引装置をさらに備えたものとすることが好ましい。
【0012】
前2項に記載の表皮を有する成形品の成形装置においては、切断型は、後退するスライド成形型の内側面の少なくとも先端部に突起部が当接可能な前進位置と、それよりも成形型本体から離れる後退位置の間で進退可能に第1成形型に設けられたスライド切断型とすることが好ましい。
【0013】
【発明の作用および効果】
本発明の表皮を有する成形品の成形方法によれば、基材の素材である熱可塑性のプレボードと表皮の素材である熱可塑性のシート材は一体的に結合されると同時に、プレボードの不要部分が切除されるので、裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部を側縁から内向きに形成してなる基材と、この基材のフランジ部を含む表面を覆うように一体的に結合された表皮よりなる表皮を有する成形品を、自動的に連続してなされる一連の工程で成形することができる。従って、内向きのフランジ部を有する基材をフランジ部の表面まで表皮により覆った成形品の製造コストを低減させることができる。しかも、プレボードとシート材を一体的に結合すると同時に、シート材によりフランジ部となるプレボードの表面の少なくとも一部まで覆うようにしており、基材のフランジ部の根本部の外隅であって目立ちやすい基材の外コーナ部を覆う表皮は型成形されるので、形状が安定したものとなって外観が向上する。
【0014】
請求項2の成形方法によれば、表皮となるシート材はプレボードに接触して動きが拘束される前に第2成形型の第2成形面に吸引密着されるので、成形された表皮の厚さは不揃いが少ないものとなる。また第2成形型の内向き突出部の裏側のアンダカット部に密着されたシート材の内側には、外向きに移動するスライド成形型の突出縁によりプレボードの一部が充填されるので前述のように目立ちやすい基材の外コーナ部を覆う表皮の内側の基材の密度は充分に大となり、この部分の形状は一層安定したものとなる。またフランジ部の先端縁よりも外側となるプレボードの不要部分は第1スライド成形型の突出縁の内側面の少なくとも先端部に当接する切断型の突起部により確実に切除される。
【0015】
スライド成形型と協働してプレボードの不要部分を切除する切断型は、その突起部が後退するスライド成形型の突出縁の内側面の少なくとも先端部と当接する位置となるように成形型本体に対し固定すればよいが、そのようにすればプレボードのセットの際に先端縁部を内側に折り曲げてスライド成形型の突出縁と切断型の突起部の間に差し込むという面倒な作業が必要となる。しかし請求項3の成形方法によれば、スライド切断型はスライド成形型が後退を開始する前に後退位置から前進位置に向かって移動し、スライド成形型の突出縁から下方に垂れるプレボードの先端縁部に突起部を当接して同先端縁部を突出縁の内側面側に折り曲げてこれをスライド成形型の突出縁とスライド切断型の突起部間に位置させるので、プレボードのセットの際の上述したような面倒な作業は不要となり、プレボードのセットの手間は軽減される。
【0016】
また、本発明の表皮を有する成形品の成形装置では、スライド成形型を前進させた状態で第1成形面上に加熱軟化させたプレボードをセットした第1成形型と、周辺面にシート材の周辺部を保持させた第2成形型が互いに接近されて、第2成形型に吸着されたシート材が前進位置にあるスライド成形型の延長面上にセットされたプレボードに当接された後は、両成形型の接近に応じてスライド成形型を前進位置から後退させて、外向きに移動するスライド成形型の突出縁により第2成形型の内向き突出部の裏側のアンダカット部に密着されたシート材の内面にプレボードの一部を充填するとともに、切断型の突起部を第1スライド成形型の突出縁の内側面の少なくとも先端部に当接させてフランジ部の先端縁よりも外側となるプレボードの不要部分を切除し、プレボードとシート材を本体成形面と延長面よりなる第1成形面と第2成形面の間に隙間なく圧縮充填して表皮を有する成形品を成形する。このような表皮を有する成形品の成形装置によれば、基材の素材である熱可塑性のプレボードと表皮の素材である熱可塑性のシート材は一体的に結合されると同時に、プレボードの不要部分が切除されるので、裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部を側縁から内向きに形成してなる基材と、この基材のフランジ部を含む表面を覆うように一体的に結合された表皮よりなる表皮を有する成形品を、自動的に連続してなされる一連の工程で成形することができる。従って、内向きのフランジ部を有する基材をフランジ部の表面まで表皮により覆った成形品の製造コストを低減させることができる。しかも、第2成形型の内向き突出部の裏側のアンダカット部に密着されたシート材の内側には、外向きに移動するスライド成形型の突出縁によりプレボードの一部が充填されるので、基材のフランジ部の根本部の外隅であって目立ちやすい外コーナ部を覆う表皮の内側の基材の密度は充分に大となり、この部分の形状は一層安定したものとなる。
【0017】
請求項5の成形装置では、第2成形型の周辺面に外周部が密着保持されたシート材を吸引装置により第2成形型の第2成形面に吸引密着させた状態で、プレボードをセットした第1成形型に接近させ、プレボードとシート材を第1成形面と第2成形面の間に隙間なく圧縮充填して表皮を有する成形品を成形する。このようにすれば、表皮となるシート材はプレボードに接触して動きが拘束される前に第2成形型の第2成形面に吸引密着されるので、成形された表皮の厚さは不揃いが少ないものとなる。
【0018】
またスライド成形型と協働してプレボードの不要部分を切除する成形装置の切断型は成形型本体に対し固定してもよいが、そのようにすれば、前述のようにプレボードのセットの際に面倒な作業が必要となる。しかし請求項6の成形装置によれば、スライド切断型はスライド成形型が後退を開始する前に後退位置から前進位置に向かって移動し、スライド成形型の突出縁から下方に垂れるプレボードの先端縁部に突起部を当接して同先端縁部を突出縁の内側面側に折り曲げてこれをスライド成形型の突出縁とスライド切断型の突起部間に位置させるので、プレボードのセットの際の上述したような面倒な作業は不要となり、プレボードのセットの手間は軽減される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図5に示す実施の形態により、本発明による表皮を有する成形品の成形方法および成形装置の説明をする。この成形装置は、図1の全体断面図に示すように、上側に第1成形面13が設けられた下型(第1成形型)10と、この下型10に接近離隔可能に設けられて下側に第1成形面13と対向する第2成形面31が形成された上型(第2成形型)30よりなるものである。この実施の形態により成形される成形品は、図6に示すように、裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部40aを側縁から内向きに形成してなる基材40のフランジ部40aを含む表面を表皮41により覆った自動車用ドアトリムである。
【0020】
下型10は、全体構造を図1に示すように、下型基台20の中央部上に固定された下型本体(成形型本体)11と、この下型本体11の一側の傾斜した案内面11aに上型30に向かって進退可能に案内支持されたスライド成形型12と、このスライド成形型12側となる下型基台20上に下型本体11に向かって水平に進退可能に案内支持されたスライド切断型15よりなるものである。下型本体11の上側には本体成形面13aが、またスライド成形型12の上側には延長面13bが形成され、第1成形面13はこの本体成形面13aと延長面13bにより形成されている。下型本体11の案内面11aは、成形されるドアトリムのフランジ部40aが形成される側に設けられ、これにより案内支持されるスライド成形型12が上型30に向かって前進すれば内側に寄る(下型本体11側に移動する)ように上型30の移動方向に対して傾斜されている。
【0021】
スライド成形型12は、案内面11a側となる下型本体11の下面に設けられたエアシリンダ装置(第1作動装置)14のピストンロッド14aの先端にねじ止め固定されて、図1〜図3に示す前進位置と、図4に示す後退位置の間で進退され、後退位置ではスライド成形型12の延長面13bは下型本体11の本体成形面13aと段差なく連続される。下型本体11と反対側となるスライド成形型12の側縁には、案内面11aとほゞ平行に後退方向に突出する突出縁12aが形成されている。スライド成形型12は相当な長さを有しているので、これを進退動させるエアシリンダ装置14は長手方向に沿って複数組設けられている。
【0022】
スライド切断型15は、下型基台20上に固定された支持台21と支持板22により案内支持され、先端側の上側には、スライド成形型12の突出縁12aのほゞ全長に沿って平行に延びる突起部15aが形成されている。このスライド切断型15は、支持台21に取り付けた油圧シリンダ装置(第2作動装置)17のピストンロッド17aの先端にねじ止め固定されて、図3および図4に示す前進位置と、図1および図2に示す後退位置の間で進退される。スライド切断型15の前進位置では、スライド成形型12が後退すれば、突起部15aはスライド成形型12の突出縁12aの裏側に入って内側面12bの先端部と当接可能となっている。スライド切断型15の先端部に基端が固定されてピストンロッド17aと同軸的に延びる案内ロッド16は、下型本体11の側面に固定された案内部材18により案内支持されている。このスライド切断型15も相当な長さを有しているので、これを進退動させる油圧シリンダ装置17は長手方向に沿って複数組設けられている。
【0023】
下型本体11の周囲となる下型基台20の上面には、スライド成形型12が設けられた部分を除き台枠23が設けられ、この台枠23上には作動装置(図示省略)により作動されて成形される基材40の素材であるプレボード40Aの不要部分を切除するカッタ24が設けられている。
【0024】
主として図1に示すように、上型30の下面の中央部には、第1成形面13と対向して、成形されるドアトリムの表皮41の表面と対応する形状の第2成形面31が形成されており、この第2成形面31には、下型10のスライド成形型12の突出縁12aと対応する位置に、裏側にアンダカット部を有する内向き突出部30aが形成されている。またこの第2成形面31の外周縁から外向きに延びる周辺面32の外周部には水平に延びる保持面32aが形成されている。
【0025】
図1に示すように、上型30の各外側面に固定された複数のブラケット34に設けられた各クランプ装置35は、上型30の外側面と平行で水平なシャフト35aにより回転可能に支持されて、実線で示す開放位置と二点鎖線35Aで示すクランプ位置の間で駆動装置(図示省略)により回動されるアーム35bと、各アーム35bの先端部に設けられた押圧ロッド35cよりなるものである。このクランプ装置35は、表皮41の素材であるシート材41Aの周辺部を保持枠33を介して周辺面32の保持面32aに密着保持するためのものである。
【0026】
また上型30には、第2成形面31に嵌合される多数の細孔36aと、真空ポンプと真空タンクと開閉弁からなる真空源36cと、この両者を接続する吸引通路36bからなり、第2成形面31に接する空間内の空気を吸引する吸引装置36が設けられている。上型30は多数の細孔36aを設けた鋼製の代わりに、ニッケル電鋳またはセラミック焼成による通気性のある多孔質のものとして、吸引装置36は、第2成形面31に接する空間内の空気を通気性のある上型30と吸引通路を介して真空源により吸引するものとしてもよい。なお、上型30を通気性のある多孔質のものとした場合は、第2成形面31にはしぼ模様(細かい凹凸模様)が形成されたものとしてもよい。細孔36aを形成した鋼製の上型30の場合は、必要に応じて第2成形面31にしぼ模様を形成してもよい。
【0027】
次に上述した成形装置により、裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部40aを側縁から内向きに形成してなる基材40をフランジ部40aを含む表面まで表皮41により覆ったドアトリムを成形する方法の説明をする。基材40の素材である熱可塑性のプレボード40Aは、細かい粒子状の熱可塑性樹脂(例えばポリプロピレン樹脂)に天然繊維(例えばケナフ繊維)を混入したものを加熱して、内部に多少の空隙は残っているが取り扱い可能な程度の強度を有する平板状に予備成形したものであり、熱可塑性樹脂と天然繊維の混合比率は例えば30:70(重量比)である。また表皮41の素材であるシート材41Aは、予め成形された柔軟な熱可塑性樹脂(例えばポリプロピレン樹脂)のシートである。シート材41Aは、裏面に発泡層をラミネート接着したものとしてもよい。
【0028】
成型開始の直前には、図1に示すように上型30は下型10から上方に離隔され、スライド成形型12はエアシリンダ装置14により前進位置にされ、スライド切断型15は油圧シリンダ装置17により後退位置にされている。この状態では、上型30の移動方向から見た場合、スライド成形型12の突出縁12aの先端は上型30の内向き突出部30aの内端よりも、距離Cだけ内側に位置されている(図2参照)。この距離Cは基材40と表皮41の厚さの和より大きいことが好ましいが、それよりも多少小さくても差し支えない。
【0029】
先ず吸引密着工程では、しぼ模様転写可能な温度(例えば160℃)に加熱して軟化させたシート材41Aの周辺部の全周を、上型30の周辺面32の保持面32aに当接させ、図1の二点鎖線に示すように保持枠33を介してクランプ装置35により密着保持させてから、吸引装置36により第2成形面31とシート材41Aの間の空気を吸引する。これによりシート材41Aは、図2の実線に示すように、第2成形面31の内面に吸引密着される。次いでセット工程では、成形可能な温度(例えば200℃)に加熱して軟化させたプレボード40Aを、図1の二点鎖線に示すように、下型10の本体成形面13aおよび延長面13b上に載せる。この状態ではスライド成形型12は前進され、スライド切断型15は後退しているので、スライド成形型12の突出縁12aから下方に垂れるプレボード40Aの先端縁部40A1は、図1の二点鎖線および図2の実線に示すように、自然な状態でスライド切断型15の突起部15aよりも前側(下型本体11側)に入っている。またスライド成形型12を設けた部分以外の下型本体11の外縁から外側に位置するプレボード40Aの縁部は、カッタ24と下型本体11の間の隙間から下方に垂れるようにしておく。
【0030】
続く充填行程では、上型30を下降させて下型10に接近させて、プレボード40Aとシート材41Aを下型10の本体成形面13aおよび延長面13bと、上型30の第2成形面31の間に隙間なく圧縮充填する。この充填工程では、上型30の下降開始と同時に、スライド切断型15が油圧シリンダ装置17により図2の二点鎖線で示す前進位置まで前進されて、上型30の第2成形面31に吸着されたシート材41Aがスライド成形型12上に支持されたプレボード40Aに当接される前に、スライド成形型12の突出縁12aから垂れ下がるプレボード40Aの先端縁部40A1は、二点鎖線に示すようにスライド切断型15の突起部15aによりスライド成形型12の内側面12b側に折り曲げられて、スライド成形型12の突出縁12aと切断型15の突起部15aの間に位置させる。
【0031】
上型30がさらに下降して、図3に示すように、上型30の第2成形面31に吸着されたシート材41Aが前進位置にあるスライド成形型12上に載ったプレボード40Aの上面に当接されればエアシリンダ装置14に加わる空気圧が減圧または0にされて、スライド成形型12は上型30に押されて後退されるようになる。スライド成形型12はこの後退に伴い外向きに移動して、その外側の突出縁12aによりプレボード40Aの一部を上型30の内向き突出部30aの裏側のアンダカット部に密着されたシート材41Aの内面に充填する。そして図4に示すようにスライド成形型12が後退位置に達すれば、スライド切断型15の突起部15aがスライド成形型12の突出縁12aの内側面12bの先端部に当接して、プレボード40Aの先端縁部40A1のうち内向きのフランジ部40aの先端縁40cよりも外側となる部分となるプレボード40Aの不要部分40dは切除され、これと同時にスライド切断型15の突起部15aの後側となる一部は、内向き突出部30aの内端に密着されたシート材41Aに当接されて、プレボード40Aとシート材41Aは本体成形面13aと延長面13bと第2成形面31の間に隙間なく充填される。これと同時にプレボード40A内の加熱溶融された熱可塑性樹脂により互いに接着され、またカッタ24が作動してスライド成形型12以外の範囲となるプレボード40Aの不要部分が切除される。
【0032】
このようにして成形された基材40および表皮41が冷却して硬化したところで上型30を上昇させて、基材40の表面が表皮41により覆われたドアトリムを取り出す。これによりドアトリム成形の1サイクルが完了する。この状態では、図5に示すように、表皮41は基材40のフランジ部40aの根本部の外隅である外コーナ部40bを越えて内向きのフランジ部40aの表面の途中(上型30の内向き突出部30aの裏側の幅に相当)まで巻き込んで接着された後に、二点鎖線で示す張出し部分41a(上型30の周辺面32に相当する部分)となって外側に延びている。この張出し部分41aを適当な長さに切断してから、手作業によりフランジ部40a側に折り曲げて、接着剤が塗布されたフランジ部40aの表面に接着し、必要ならばフランジ部40aの先端縁40cおよび裏側にも接着剤を塗布してその部分まで巻き込み接着して、図6に示すような自動車用ドアトリムとする。
【0033】
上述した実施の形態によれば、基材40の素材である熱可塑性のプレボード40Aと表皮41の素材である熱可塑性のシート材41Aは下型10の第1成形面13と上型30の第2成形面31の間に充填されて一体的に結合されると同時に、スライド成形型12の突出縁12aとスライド切断型15の相対移動によりプレボード40Aの不要部分40dが切除されるので、裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部40aを側縁から内向きに形成してなる基材40のフランジ部40aを含む表面を表皮41により覆ったドアトリムを、自動的に連続してなされる一連の工程で成形することができ、これによりこのようなドアトリムの製造コストを低減させることができる。しかも基材40と表皮41を一体的に接着する際に、表皮41は基材40のフランジ部40aの根本部の外隅である外コーナ部40bを越えて内向きのフランジ部40aの表面の途中まで巻き込んで接着されるので、基材40のフランジ部40aの根本部の外隅であって目立ちやすい基材40の外コーナ部40bを覆う表皮41は型成形されたものとなり、形状が安定したものとなって外観が向上する。
【0034】
上述した実施の形態では、熱可塑性のプレボード40Aと熱可塑性のシート材41Aが下型10の第1成形面13と上型30の第2成形面31の間に充填される前に、シート材41Aは第2成形型30の第2成形面31に吸引密着されるようにしており、このようにすれば、シート材41Aはプレボード40Aに接触されて動きが拘束される前に第2成形型30の第2成形面31に吸引密着されるので、成形された表皮41の厚さは不揃いが少ないものとなる。しかしながら本発明は、第2成形面31の形状によってはシート材41Aを第2成形面31に吸引密着させることなく実施することも可能であり、そのようにしても前述した各効果は得られる。
【0035】
なお、スライド成形型12と協働してプレボード40Aの不要部分40dを切除する切断型15は、その突起部15aが後退するスライド成形型12の突出縁12aの内側面12bの少なくとも先端部と当接する位置となるように成形型本体11に対し固定すればよいが、そのようにすればプレボード40Aのセットの際にその先端縁部40A1を内側に折り曲げてスライド成形型12の突出縁12aと切断型15の突起部15aの間に差し込むという面倒な作業が必要となる。しかし上述した実施の形態では、スライド成形型12が後退を開始する前にスライド切断型15を後退位置から前進位置に向かって移動させ、スライド成形型12の突出縁12aから下方に垂れるプレボード40Aの先端縁部40A1に突起部15aを当接してこれを突出縁12aの内側面12b側に折り曲げて、スライド成形型12の突出縁12aと切断型15の突起部15aの間に位置させるので、プレボード40Aを下型10の第1成形面13上に載せるセット工程では、スライド成形型12の突出縁12aから下方に垂れるプレボード40Aの先端縁部40A1をそのままでスライド切断型15の突起部15aの前側に入れればよく、プレボード40Aのセットの手間は軽減される。しかしながら本発明はこれに限られるものではなく、プレボード40Aをセットする際の面倒をいとわなければ、スライド切断型15を下型本体11に対し固定した切断型15として実施することも可能である。
【0036】
上述した実施の形態では、本発明を自動車ドアトリムの成形に適用した例につき説明したが、本発明はこれに限らず、裏側にアンダカット部が形成される内向きフランジ部を有する基材をフランジ部の表面まで表皮により覆った成形品の成形に広く適用することができる。
【0037】
なお上述した実施の形態では、スライド成形型12を進退させるのにエアシリンダ装置14を使用し、上型30に吸着されたシート材41Aが前進位置にあるスライド成形型12上に載ったプレボード40Aの上面に当接されればエアシリンダ装置14に加わる空気圧が減圧または0にして、スライド成形型12は上型30に押されて後退されるようにしているが、スライド成形型12はその上に載るプレボード40Aの重量を支持することができる程度の弱いスプリングにより上向きに付勢し、プレボード40Aを介して上型30により押されればスプリングが撓んでスライド成形型12が後退するようにしてもよい。
【0038】
また距離C(図2参照)が基材40と表皮41の厚さの和よりも小さい場合は、上型30が図2の状態から図3の状態に下降する際に、内向き突出部30aの内縁に吸着されたシート材41Aがスライド成形型12の突出縁12aに被せられたプレボード40Aと干渉して、その部分のプレボード40Aの厚さが減少し、干渉したプレボード40Aの肉は下側に移動される。しかしこの干渉の程度がそれほど大きくなければ、続く充填工程の際に圧縮された周囲(特に下側)のプレボード40Aが突出縁12a付近に集まってその部分のプレボード40Aの量の不足は解消されるので、充填不足が生じることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表皮を有する成形品の成形装置の一実施形態の成形開始時における全体構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す実施形態の吸引密着工程とセット工程が終了した状態における要部を示す部分拡大断面図である。
【図3】図1に示す実施形態の充填工程の途中における要部を示す部分拡大断面図である。
【図4】図1に示す実施形態の充填工程が終了した時点における要部を示す部分拡大断面図である。
【図5】本発明により成形された表皮を有する成形品の要部を示す部分拡大断面図である。
【図6】本発明により成形された表皮を有する成形品の全体断面図である。
【図7】従来技術による表皮を有する成形品の成形工程の一例を示す図である。
【符号の説明】
10…第1成形型(下型)、11…成形型本体(下型本体)、12…スライド成形型、12a…突出縁、12b…内側面、13…第1成形面、13a…本体成形面、13b…延長面、15…切断型(スライド切断型)、15a…突起部、30…第2成形型30(上型)、30a…内向き突出部、31…第2成形面、32…周辺面、40…基材、40a…フランジ部、40c…先端縁、40d不要部分、40A…プレボード、40A1…先端縁部、41…表皮、41A…シート材。

Claims (6)

  1. 裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部を側縁から内向きに形成してなる基材と、この基材の前記フランジ部を含む表面を覆うように一体的に結合された表皮よりなる表皮を有する成形品の成形方法において、前記基材の素材である熱可塑性のプレボードと前記表皮の素材である熱可塑性のシート材を、互いに対向して接近される第1成形型の第1成形面と第2成形型の第2成形面の間で重ねて圧縮して、前記プレボードとシート材を一体的に結合すると同時に、前記フランジ部の先端縁よりも外側となる前記プレボードの不要部分を切除し、かつ前記シート材により前記フランジ部となる前記プレボードの表面の少なくとも一部まで覆うことを特徴とする表皮を有する成形品の成形方法。
  2. 請求項1に記載の表皮を有する成形品の成形方法において、
    前記第1成形型は、前記第1成形面の一部である本体成形面が形成された成形型本体と、この成形型本体の前記フランジ部を形成する側となる一側に前記第2成形型に向かって前進すれば内側に寄るように前記両成形型の相対移動方向に対して傾斜する方向に進退動可能に設けられたスライド成形型よりなるものとし、このスライド成形型は後退位置では前記成形型本体の本体成形面と連続されて同本体成形面とともに前記第1成形面を形成する延長面が形成され、また前記成形型本体と反対側の側縁には後退方向に向かって突出する突出縁が形成されたものとし、
    前記第1成形型はさらに、前記スライド成形型が後退すれば前記突出縁の内側面の少なくとも先端部と当接する突起部を有する切断型を備えたものとし、
    前記第2成形型は、前記スライド成形型の突出縁と対応する位置となる前記第2成形面の一部に裏側にアンダカット部を有する内向き突出部を形成するとともに、前記第2成形面の外側には前記シート材の外周部を密着保持する周辺面を形成したものとし、
    成形工程は、外周部が前記周辺面に密着保持された前記シート材を、前記第2成形型の第2成形面に吸引密着させる吸引密着工程と、
    加熱軟化させた前記プレボードを、前記スライド成形型を前進させた前記第1成形型の本体成形面および延長面上にセットするセット工程と、
    前記吸引密着工程により前記シート材が吸引密着された前記第2成形型と、前記セット工程により前記プレボードがセットされた前記第1成形型を互いに接近させて、前記プレボードとシート材を前記本体成形面と延長面と第2成形面の間に隙間なく圧縮充填する充填工程の各工程よりなり、
    前記充填工程では、前記両成形型が互いに接近されて、前記第2成形型に吸着された前記シート材が前進位置にある前記スライド成形型の延長面上にセットされた前記プレボードに当接された後は、前記両成形型の接近に応じて前記スライド成形型を前進位置から後退させて、外向きに移動する前記スライド成形型の前記突出縁により前記第2成形型の内向き突出部の裏側のアンダカット部に密着されたシート材の内面に前記プレボードの一部を充填するとともに、前記切断型の突起部を前記第1スライド成形型の突出縁の内側面の少なくとも先端部に当接させて前記フランジ部の先端縁よりも外側となる前記プレボードの不要部分を切除することを特徴とする表皮を有する成形品の成形方法。
  3. 請求項2に記載の表皮を有する成形品の成形方法において、
    前記切断型は、後退する前記スライド成形型の内側面の少なくとも先端部に前記突起部が当接可能な前進位置と、それよりも前記成形型本体から離れる後退位置の間で進退可能に前記第1成形型に設けられたスライド切断型であり、前記スライド成形型が前進位置から後退を開始する前に前記スライド切断型をその後退位置から前進位置に向かって移動し、前記スライド成形型の突出縁から下方に垂れるプレボードの先端縁部に前記突起部を当接して同先端縁部を前記突出縁の内側面側に折り曲げることを特徴とする表皮を有する成形品の成形方法。
  4. 裏側にアンダカット部が形成されるフランジ部を側縁から内向きに形成してなる基材と、この基材の前記フランジ部を含む表面を覆うように一体的に結合された表皮よりなる表皮を有する成形品の成形装置において、
    第1成形面が形成された第1成形型と、前記第1成形面と対向する第2成形面が形成され前記第1成形型に対し接近離隔される第2成形型よりなり、
    前記第1成形型は、前記第1成形面の一部である本体成形面が形成された成形型本体と、この成形型本体の前記フランジ部を形成する側となる一側に前記第2成形型に向かって前進すれば内側に寄るように前記両成形型の相対移動方向に対して傾斜する方向に進退動可能に設けられるとともに後退位置では前記成形型本体の本体成形面と連続されて同本体成形面とともに前記第1成形面を形成する延長面が形成されまた前記成形型本体と反対側の側縁に後退方向に向かって突出する突出縁が形成されたスライド成形型と、このスライド成形型が後退すれば前記突出縁の内側面の少なくとも先端部と当接する突起部を有する切断型を備えたものとし、
    前記第2成形型は、前記スライド成形型の突出縁と対応する位置となる前記第2成形面の一部に形成されて裏側にアンダカット部を有する内向き突出部と、前記第2成形面の外周縁から外向きに延びる周辺面を備えたものとすることを特徴とする表皮を有する成形品の成形装置。
  5. 請求項4に記載の表皮を有する成形品の成形装置において、前記第2成形面に接する空間内の空気を吸引する吸引装置をさらに備えたことを特徴とする表皮を有する成形品の成形装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の表皮を有する成形品の成形装置において、前記切断型は、後退する前記スライド成形型の内側面の少なくとも先端部に前記突起部が当接可能な前進位置と、それよりも前記成形型本体から離れる後退位置の間で進退可能に前記第1成形型に設けられたスライド切断型であることを特徴とする表皮を有する成形品の成形装置。
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