JP2004268936A - 接着構成によるアルミニウム合金容器とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミニウム合金の板をプレスにより第1容器部材2と第2容器部材6を成形する。この第1容器部材2と第2容器部材6を合わせ、この合わせ面の接着部に穴部又は凹溝を介して凹部5にポリブチレンテレフタート樹脂及び/又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物11を射出成形させ一体化して容器を製造する。第1容器部材2と第2容器部材6は、熱可塑性樹脂組成物11の射出成形前に、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物等又はその組み合わせによる水溶液に浸漬する処理を行い、接着性を高める。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器や自動車部品、日用品等に使用される容器の製造に関する。更に詳しくは、2つ以上の部品を接着して一体化構成されるアルミニウム合金容器とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
日曜品や自動車部品等には多くの容器が組み込まれている。これらの容器、例えば缶のような容器では、口部が胴体部分よりその口径が小さい場合、又筒状でない大きな部品になればプレスには限界があるので、複数の部品に細分してプレス加工されたものを接着で突き合わせ一体化し容器としている。この接着は、溶接、ろう付け等により行われている。又、フッ素系の樹脂被膜等の接着剤により内部が接合されることもある。
【0003】
例えば、ステンレスによる缶体の内表面に耐薬液性の高いフッ素樹脂を被膜形成したもので、細分化された部品を繋ぎ合わせる際、このフッ素樹脂を金属体の溶接部に溶融充填させ接合させ、金属体と合成樹脂とが接着により一体化されている技術が開示されている(特許文献2参照)。又、複数の部品を結合する金属製の密封容器において、金属同志を合成樹脂により接着する形態、又、合成樹脂を金属体にインサート成型により一体化させる技術が開示されている(特許文献1参照)。このように容器において、金属体と合成樹脂とを接着させ一体化する技術は公知である。
【0004】
特にアルミニウム製の容器で複数の部品を結合させる方法として、ろう付けによる場合が一般的であるが、このろう付けは、組み立てられたアルミニウム合金の構造体を加熱炉内に入れ、全体をろう材の融解温度以上に加熱して接合する方法である。又最近はろう付け以外に他の方法で接合、形成する方法も提案されている。
【0005】
例えばアルミニウム合金の板を2枚張り合わせ圧着させ、後工程で内部部分を膨張させて空間をつくり容器とする方法、あるいはアルミニウム合金の板に予め内部空間に相当する部分を成形しておいて、これを張り合わせ圧着させる方法、あるいは、圧着以外に接着剤を使用して接合する方法等が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−85543号公報
【特許文献2】
特開2000−334837号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、容器を製造する方法は種々提案されているが、問題点も生じている。特にろう付けによる方法は、従来から一般的に行われている方法ではあるが、容器が大きく複雑になると、その製造方法は現状においては能率的ではなく、又コスト高になっている。大量生産にも能率的とはいえない方法である。ろう付け以外の方法については、前述のように合成樹脂による接着方法があるが、接着方法に確実性がなく、用途は限定される。一般的には、直接力の加えられない部位等に適用される場合が多い。
【0008】
又、前述の特許文献の例においても、一部はインサート成型による方法が例示されているが、対象はエアゾール部品等で、大きな力の付加する部分には適用されていない。更に、圧着方法等においては、加熱しながら加圧させるため、真空又は不活性ガス中の非酸化雰囲気で行わねばならない等、環境条件の整備が必要等の制約があり、どうしても設備が高コストになる。
【0009】
しかしながら、接着剤を使用しない、また溶接等でない、合理的な接合方法は従来から研究されてきたが、今だ効果的で、安定したものとなっていない。マグネシューム、アルミニウムやその合金である軽金属類、ステンレスなど鉄合金類に対して、接着剤の介在なしで高強度のエンジニアリング樹脂を一体化する方法、例えば、金属側に樹脂成分を射出等の方法で接着する方法(略して「射出接着法」)は、金属合わせ面を密着させ、剥がれるおそれのない安定した技術であるが、現在のところ実用化されていない。
【0010】
本発明者らは鋭意研究開発を進め、アンモニアやヒドラジンや水溶性アミン系化合物の水溶液に金属形状物を浸漬してからポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、「PBT」という。)を主成分とする熱可塑性樹脂組成物と通常の射出成形温度と射出成形圧力下で接触させると特異的に接着力が上がることを発見した。
【0011】
また、従来から金属製品をインサート成形して金属と樹脂の複合製品を作ることは知られている。しかしながら、これらの従来の複合体の製造方法は、電気的な接点、アルミニウム箔等を製造する方法であり、強力な接着力(固着量)、剛性が要求される機械的な構造物に適用できるものではない。本発明者等は、その他の樹脂でも同様なことが起こりうるかに着目し更に研究を進めた。提案した前記発明でアンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン系化合物の水溶液に浸漬処理したアルミニウム合金を電子顕微鏡で観察すると30〜300nm径の微細な凹部が生じており、又、X線電子分光法(X−ray photoelectron spectroscopy)で観察すると多量の窒素原子が観察される。
【0012】
これらはアルミニウム合金表面が極微細にエッチングされ、更にその表面にアンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン系化合物に起因する窒素化合物が存在していることを示す。本発明者らの推測では、アンモニア、ヒドラジン、又は水溶性アミン化合物がアルミニウム原子に化学吸着しているというものである。もし、熱可塑性樹脂組成物がこれらの化学吸着物質に接触したときに発熱反応が生じれば急速に冷却固化することなくアルミ表面に出来た微細凹部にまで浸入することがあり得る。
【0013】
PBTはカルボン酸エステルの集合体であり、カルボン酸エステルはアミン系化合物と発熱反応を起こしてカルボン酸アミドとアルコールになることが分かっており、この推定が妥当であることを示している。そこで、同様にアンモニア、ヒドラジン、アミン系化合物と発熱反応を起こしうる他の高分子を考えた。一つはポリフェニレンスルフィド樹脂(以下「PPS」という。)である。
【0014】
この樹脂は米国のフィリップスペトロリウム社で開発されたエンジニアリングプラスチックであり、p−ジクロルベンゼンと硫化水素ナトリュームと苛性ソーダの脱食塩の重縮合反応から作られる。このPPSの組成は、製法上、分子量の高いポリフェニレンスルフィドだけではなくフェニレン基が数個、十数個、数十個の低分子量のオリゴマーを3〜10%含むものである。
【0015】
しかもこれらオリゴマーやポリマーには分子末端が塩素であるものが多く含まれる。本発明者らは、この塩素末端は塩基性であるアミン類と高温下で発熱しつつ反応して塩を作るのではないかと推定した。実験の結果、PPSも同様な処理をしたアルミニウム合金について射出接着をすることが分かった。前記推論の正しさについては追試験が必要であるが、本発明の水平展開での考え方には良い指針になる。
【0016】
一方、金属製品として特にアルミニウム合金容器は前述のような製造方法によっていて、結合方法での問題点、あるいはコスト的な問題点を有していて、現状は必ずしも満足できる状態にない。この容器は安全性に関わる部品となることもあり、特に接合関係は確実性のあるものでなければならない。
【0017】
本発明は上述のような技術背景のもとになされたものであり、下記目的を達成する。
本発明の目的は、アルミニウム合金の表面を処理して、熱可塑性樹脂組成物とアルミニウム合金を接着した接着構成によるアルミニウム合金容器とその製造方法を得ることにある。
本発明の他の目的は、形状に限定されず、構造上も機械的強度の上でも問題のない接着構成によるアルミニウム合金容器とその製造方法を得ることにある。
本発明の更に他の目的は、構成が簡素で大量生産に好適で、低コストで製造できる接着構成によるアルミニウム合金容器とその製造方法を得ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため次の手段を採る。
本発明の接着構成によるアルミニウム合金容器は、アルミニウム合金板をプレスにより成形された第1容器部材と、アルミニウム合金板をプレスにより成形された第2容器部材とを突き合わせ接合されて構成される容器であって、
前記第1容器部材の縁部に接着用空間を有する第1接着部を設け、前記第2容器部材の縁部に接着用空間を有する第2接着部を設け、前記第1接着部と前記第2接着部を対向して突き合わせ、この突き合わせられた前記第1接着部及び前記第2接着部に、ポリブチレンテレフタート樹脂又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物を射出させ前記第1容器部と前記第2容器部材を一体化して容器を構成することを特徴とする。
【0019】
また、前記第1接着部及び前記第2接着部は、前記熱可塑性樹脂組成物の接着性を向上させるためにアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する処理がなされていると効果的である。更に、前記熱可塑性樹脂組成物は、機械的性質の改善のための繊維フィラー及び/又は粉末型フィラーが加えられていると良い。
更に、前記繊維フィラーは、ガラス繊維、炭素繊維、及びアラミド繊維から選択される1種以上であり、前記粉末型フィラーは、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム、シリカ、タルク、ガラス、及び粘土から選択される1種以上であると良い。
【0020】
本発明のアルミニウム合金容器の製造方法は、アルミニウム合金板をプレス金型に載置し、このアルミニウム合金板の縁部に接着用空間を有する第1接着部を設けられるように第1容器部材をプレスにより形成する第1プレス工程と、アルミニウム合金板をプレス金型に載置し、このアルミニウム合金板の縁部に接着用空間を有する第2接着部を設けられるように第2容器部材をプレスにより形成する第2プレス工程と、前記第1接着部及び前記第2接着部をアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬処理する浸漬工程と、前記第1接着部と前記第2接着部を対向して突き合わせる接合工程と、及びこの突き合わされた前記第1接着部及び前記第2接着部にポリブチレンテレフタート樹脂又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物を射出させ、前記第1容器部材と前記第2容器部材とを一体化する一体化工程とからなる。
【0021】
また、前記熱可塑性樹脂組成物は、機械的性質の改善のための繊維フィラー及び/又は粉末型フィラーが加えられているものであることを特徴とする。更に、前記浸漬工程の前に、前記第1接着部と前記第2接着部を塩基性水溶液及び/又は酸水溶液に浸漬する前処理工程を行うことを特徴とする。
以下、前述した本発明のアルミニウム合金の容器とその製造方法について詳細に説明する。
【0022】
〔アルミニウム合金パネル〕
容器部材の素材として使用されるアルミニウム合金は、日本工業規格(JIS)で規格化されている1000〜7000番系の物、またダイキャスト用の各種のアルミニウム合金が使用できる。1000番系は高純度アルミ系の合金であるが、その他はアルミニウム以外にマグネシューム、珪素、銅、マンガン、その他が含まれた多種の目的に合わせた合金系である。この表面の前処理工程は、アルミニウム以外の金属が比較的多く含まれる合金種では、後述する「前処理法/処理法II」が好ましい方法であるが、必ずしもこの前処理工程は必要なものではない。
【0023】
何れにせよ、高純度アルミニウム合金のみならず現在実際に各種機器の筐体等に使用されているアルミニウム合金の多くが使用可能である。容器の母体は、プレス成形によって製造される。容器としては、このプレス成形されたものと板状のものまたは、勝手違いで成型されたもの等を合わせ密閉して構成される。この合わせ目に樹脂を流し接着を行う。
【0024】
樹脂の接着を行う場合、前述のようにプレスされたアルミニウム合金の合わせ部分に射出成形によって、樹脂、即ち、ポリブチレンテレフタート樹脂又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物を抽出させる。このアルミニウム合金は、接着される表面が酸化や水酸化された錆等の厚い被膜がないことが必要であり、長期間の自然放置で表面に錆の存在が明らかなものは研磨して取り除くことが必要である。
【0025】
(i)表面加工
研磨と兼ねてもよいが、以下に述べる水溶液を使った前処理工程の直前にサンドブラスト加工、ショットブラスト加工、研削加工、バレル加工等で表面の錆等の被膜層を機械加工により除去する表面加工を行うことが好ましい。後述する熱可塑性樹脂組成物と接着(固着)する面がこれらの表面加工によって表面が粗い面、即ち表面粗さを大きくして、この表面と熱可塑性樹脂組成物との接着効果を高めることが好ましい。
【0026】
加えて、この表面加工は、プレス等の金属加工工程で残った表面の油脂層の除去と、プレス加工後のアルミニウム合金の容器部材としての保存保管期間中に、その表面に生じた酸化物層、腐食物層等を剥ぎ取ってアルミニウム合金表面を更新する等、の重要な役目がある。これで、次工程の処置を更新された表面全体に均一に作用させることにおいて、効果的である。また、本発明者等の実験によれば、ブラスト処理をしたアルミニウム合金容器部材は、乾燥空気下での1週間程度の保管であれば、即日、次工程で処理したものとその表面状態は大差ないことを確認した。
【0027】
(ii)洗浄工程
この洗浄工程は、前述した表面加工を行うので、本発明では必ずしも必要な工程ではない。しかしながら、アルミニウム合金容器部材の表面には、油脂類や微細な塵、塗装等が付着している。特に、プレス加工された直後の表面には、プレス加工時の付着物が付いておりこれらを洗浄することが好ましい。
【0028】
汚れの種類によるが、市販のアルミ脱脂洗剤で洗浄するか、又は水溶性有機溶剤に浸漬するなどの方法で汚れを除去した後、水洗するのが好ましい。水溶性の有機溶剤としては、例えば、アセトン、メタノール、エタノール等がある。もし強く油性物が付着している状況であれば、ケロシン、ベンジン、キシレンなどの有機溶剤で洗浄する工程をその前に入れることも好ましい。
水洗浄後の保存期間も可能な限り短くする。出来れば、洗浄工程と次に示す工程(前処理工程)は時間を置かずに連続的に処理されるのが好ましい。連続的に処理する場合は、洗浄工程の後に乾燥する必要はない。
【0029】
〔前処理工程〕
後述する処理工程の前処理として、次に説明する前処理工程Iを行うと、アルミニウム合金容器部材と熱可塑性樹脂組成物との接着がより効果的である。特に1000番系アルミニウム合金(純アルミニウム合金系)以外のアルミニウム合金では有効である。要するに、前工程で得たアルミニウム合金が次の必須工程での効果が十分出るように予め加工するのがこの工程の目的である。
【0030】
アルミニウム合金表面に微細なエッチング面を形成するための前処理である。アルミニウム合金容器部材をまず塩基性水溶液(pH>7)に浸漬し、その後にアルミニウム合金パネルを水洗する。塩基性水溶液に使う塩基としては、水酸化ナトリューム(NaOH)、水酸化カリューム(KOH)等の水酸化アルカリ金属類の水酸化物、又はこれらが含まれた安価な材料であるソーダ灰(Na2CO3、無水炭酸ナトリウム)、アンモニア等が使用できる。
【0031】
また、水酸化アルカリ土類金属(Ca,Sr,Ba,Ra)類も使用できるが、実用上は安価で効能のよい前者の群から選べばよい。水酸化ナトリューム使用の場合は0.1〜数%濃度の水溶液、ソーダ灰使用の場合も0.1〜数%が好ましく、浸漬時間は常温かやや高い温度、例えば20〜50℃で数十秒〜数分浸漬し、アルミニウム合金の表面を溶かして更新する役目を行う。塩基性水溶液に浸漬することにより、アルミニウム合金の表面は水素を放ちつつアルミン酸イオンになって溶解しアルミニウム合金表面は削られて新しい面が出る。この浸漬処理後、水洗する。
【0032】
アルカリエッチング以外の前処理としては、酸エッチングがあり、数〜数十%濃度の酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、弗酸等の水溶液に常温かやや高い温度、例えば20〜50℃、で数十秒〜数分浸漬し、同じくアルミニウム合金表面を溶かして更新する役目を行う。
又、上記のアルカリエッチングを行い水洗し、上記の酸エッチングを行い水洗するという複合化した方法、更には、酸エッチングを行い水洗し、アルカリエッチングを行い水洗し、酸エッチングを行い水洗する、等の更に複合化した方法を取ることなど応用ができる。
【0033】
要するに、これらの前処理は、固体(アルミニウム合金)、液体(水溶液)に気体(発生する水素ガス)の3相が絡んだ不均一系の反応であるから、投入されるアルミニウム合金の組成や構造、特に微細な部分の組成や構造に支配される非常に複雑な反応とみられ、試行錯誤して出来るだけ安定的な結果がでる方法を探る必要がある。
【0034】
〔処理工程〕
この処理工程は本発明をアルミニウム合金に適用した場合には必須の処理工程である。アルミニウム合金をアンモニア、ヒドラジン及び/又は水溶性アミン化合物の水溶液に浸漬する工程である。アルミニウム合金表面を微妙に侵して微細凹凸を生ぜしめるとともにこれら窒素含有化合物を吸着させるのがこの工程の目的である。
【0035】
上記の水溶性アミン系化合物としては、特にメチルアミン(CH3NH2)、ジメチルアミン((CH3)2NH)、トリメチルアミン((CH3)3N)、エチルアミン(C2H5NH2)、ジエチルアミン((C2H5)2NH)、トリエチルアミン((C2H5)3N)、エチレンジアミン(H2NCH2CH2NH2)、エタノールアミン(モノエタノールアミン(HOCH2CH2NH2)、アリルアミン(CH2CHCH2NH2)、ジエタノールアミン((HOCH2CH2)2NH)、アニリン(C6H7N)、トリエタノールアミン((HOCH2CH2)3N)等が好ましい。
【0036】
悪臭がなく扱いが容易な方法として、3〜10%のヒドラジン一水和物水溶液を40〜50℃とし、アルミニウム合金を数分浸漬し水洗する方法がある。同様な効果は、15〜25℃の濃度15〜25%アンモニア水に10〜30分浸漬し水洗することでも得られるが、臭気が酷い。他の水溶性アミンを使用する場合も温度と濃度、及び浸漬時間を試行錯誤で探る必要があるが、何れも臭気が酷いので臭気が少ないという点で評価するとヒドラジン水溶液が好ましい。
【0037】
〔前処理後のアルミニウム合金パネルの保管〕
前工程で水洗されたアルミニウム合金は、室温〜80℃程度の比較的低温の空気で強制乾燥するのが好ましい。そしてこのアルミニウム合金容器部材は乾燥空気下で保管する。この保管時間は短時間ほどよいが、常温で1週間以内であれば実用上は問題はない。
【0038】
〔熱可塑性樹脂組成物〕
本発明で使用される熱可塑性樹脂組成物について以下述べる。アルミニウム合金容器部材の表面に一体に付着する熱可塑性樹脂組成物の主成分は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下「PBT」という。)、又はポリフェニレンスルフィド樹脂(以下[PPS]という。)が好ましく、線膨張率をアルミニウム合金に合わせる必要がある。
【0039】
また、フィラーの含有は、アルミニウム合金容器部材と熱可塑性樹脂組成物との線膨張率を一致させるという観点から非常に重要である。フィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、その他これらに類する高強度繊維がまず必要である。ただし繊維性フィラーのみでは射出成形時に方向性が強く出て形状によってはうまくいかない。それ故、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム、シリカ、タルク、ガラス、粘土、炭素繊維やアラミド繊維の粉砕物、その他類する樹脂充填用無機フィラーを含有させたものが好ましい。
【0040】
更には、接着を確実にし、強固にする目的と、生産性、コスト等の観点から射出成形を用いる場合が多いが、この場合は成形収縮率も重要になる。結論を言えば、成形収縮率は小さい方が好ましい。そのために、元々成形収縮率の大きいPBT、又はPPS単独よりPBT、又はPPSに非晶性ポリマーを含ませる方法がある。具体的には、ポリカーボネート樹脂(以下[PC]という。)、ABS樹脂(以下「ABS」という。)、ポリエチレンテレフタート樹脂(以下「PET」という。)、ポリスチレン樹脂(以下「PS」という。)を含有させることができる。
【0041】
最終的には、アルミニウム合金の線膨張率が2.2〜5×10−5℃−1であるので、熱可塑性樹脂組成物の平均縦横線膨張率(樹脂組成物の繊維が主に並んでいる方法での線膨張率は小さいが、その直角方向での線膨張率は大きく、指標としてその平均をとることとした)が2〜3×10−5℃−1であればほぼ一致し、2〜4×10−5℃−1であっても実用的に使用適当とみられる。加えて成形収縮率が0.4〜0.5%であることが好ましい。
【0042】
〔成形/射出成形〕
PPSを含む熱可塑性樹脂組成物をアルミニウム合金容器部材の表面に抽出させ2つの容器部材を一体化する最も効果的な方法は、生産性、成形の容易性等の観点から言えば射出成形方法である。即ち、射出成形金型を用意し、金型を開いてその一方にアルミニウム合金容器部材をインサートし、射出成形金型を閉め、前記の熱可塑性樹脂組成物を合わせ目の接着部位に相当するキャビテイに射出し、射出成形金型を開き離型する方法である。
【0043】
射出成形は、形状の自由度、生産性など最も優れた成形法である。この成型は、プレス金型に組み込んでもよい。この場合は母体になるパネルをプレスした後、相手側の容器部材を位置合わせして接合し、同じプレス金型によって射出成形をすることが可能である。この場合は、同一金型で容器部材のプレスと熱可塑性樹脂組成物の射出成型とを行うことができ、極めて能率的である。
【0044】
射出成形条件について述べる。金型温度、射出温度は、前記の熱可塑性樹脂組成物を使う通常の射出成形とほぼ同様の条件で十分な接着効果が発揮できる。接着力(固着力)を上げるためには、むしろ金型のゲート構造において出来るだけピンゲートを使うことに留意した方がよい。ピンゲートでは樹脂通過時に生じるせん断摩擦で瞬時に樹脂温度が上がりこれが良効果を生むことが多い。要するに、円滑な成形を阻害しない範囲で出来るだけ接着面に高温の樹脂溶融物が接するように工夫するのが良いことが観察された。
【0045】
〔作用〕
本発明によれば、アルミニウム合金容器部材とPBT又はPPSを含む熱可塑性樹脂組成物を、インサートを使った射出成形、その他による手法で強固に接着することができる。実用的には、この熱可塑性樹脂組成物として、高濃度のフィラーを含むPBT又はPPSやPBT又はPPSを主成分とするコンパウンドが好ましい。
【0046】
この様なことが可能になった理由は、アルミニウム合金をアンモニア、ヒドラジン及び/又は水溶性アミン系化合物の水溶液で処理したことにある。この処理によりアルミニウム合金の表面が親PBT又は親PPS表面に変わる。更に、各種のアルミニウム合金に対して前記の熱可塑性樹脂組成物を強固に付けられるようにするため、上記水溶液処理の前に塩基/酸水溶液への浸漬処理による化学エッチングを加えた方法が使える。本発明を適用することで、種々の形状が伴う広範囲の容器に対応できる。特にPBT又はPPSは元々難燃性であるので用途的にも特異的な容器を作り得ると考えられる。
【0047】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1から図7は実施の形態を示す図である。アルミニウム合金容器は、分割された2つの容器部材が結合され一体化されたものである。対象となる容器は、例えば浄化槽のようなものであってもよく、薬品を収納する容器であってもよく、工業製品のタンクであってもよい。又、油類運搬用タンク、給水タンク、ガスタンク、液体水素タンク、ばらセメント輸送用タンク、原子炉タンク、低温用タンク等その用途に限定はされない。本発明は、特に接着部分に確実な接着性を有しているので、漏洩等のおそれのないアルミニウム合金容器を製造する上で極めて有用である。
【0048】
図1は、容器1の原形である一方の容器部材である第1容器部材2を成形する状態を示したものである。第1容器部材2は、アルミニウム合金の板2aから製造される。プレス金型は、載置された第1容器部材2であるアルミニウム合金の板2aをプレスで受ける凹形の下金型3と、この板2aを押圧する凸形の上金型4から構成されている。
【0049】
この板2aを図示しないプレス機械のプレス動作で押圧すると、板2aの容器本体部分が下金型3の形状に沿って絞られ成型される。又、接着部の第1容器部材2の縁部の部分には凹部5(接着用空間を有する第1接着部)が設けられ、プレスにより同時に成型される。このプレス動作は、板2aあるいは下金型3を加熱したり、またプレス動作を繰り返すこと等により行われる。最終的に二点鎖線で示すように第1容器部材2が成型される。
【0050】
図2は、図1と同様に成型される第2容器部材6の成型状態を示したものである。プレス金型は図1と同様に、載置された第2容器部材6であるアルミニウム合金の板6aをプレスで受ける凹形の下金型7と、この板6aを押圧する凸形の上金型8から構成されている。この板6aを図示しないプレス機械のプレス動作で押圧し成型されたのが、図の二点鎖線に示す第2容器部材6である。この第2容器部材6の縁部の合わせ面には、複数の穴部9(接着空間を有する第2接着部)が設けられている。この穴部9は凹部であっても良いが、後述する熱可塑性樹脂組成物が射出され空間であれば良い。
【0051】
次に、第1容器部材2と第2容器部材6をそれぞれの下金型3,7から取り外し、それぞれを射出成形用の金型即ち、第1容器部材用の下金型10と第2容器部材用の下金型11に載置する。この載置された状態で突き合わせたのが図3に示す構成である。突き合わせたとき第1容器部材2と第2容器部材6は、対向して合わせ面が直接接触した状態となる。この合わせ面に対しては、接着性を高める表面処理、即ち、アンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物等、又その組み合わせからなる水溶液に浸漬する処理を2つの容器部材に行っておく必要がある。この処理は、射出成形される前に行っておく。又、この浸漬処理前に凹部5と穴部9を塩基性水溶液又は酸水溶液に浸漬すると尚よい。
【0052】
2つの容器部材を位置合わせした状態のとき、第2容器部材6の穴部9の位置は、第1容器部材2の凹部5に一致する。第2容器部材6の下金型11には、ゲート12が設けられていて、このゲート12は第2容器部材6の穴部9に通じている。2つの下金型10,11が突き合わせられた後、このゲート12からは熱可塑性樹脂組成物13が射出され、穴部9を介して凹部5全般に充填される。穴部9側の下金型11には、ゲート12位置と一致して窪み14を設けている。
【0053】
従って、熱可塑性樹脂組成物13は、窪み14、穴部9を介して凹部5に満遍なく充填される。この熱可塑性樹脂組成物13は、ポリブチレンテレフタート樹脂(PBT)又はポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)を成分として含む熱可塑性樹脂組成物13である。又、この熱可塑性樹脂組成物13は、機械的性質の改善のための繊維フィラー又は粉末型フィラー、あるいは両方が加えられているものである。
【0054】
又、繊維フィラーは、ガラス繊維、炭素繊維、及びアラミド繊維等であり、その組み合わせであってもよい。更に、粉末型フィラーは、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム、シリカ、タルク、ガラス、及び粘土等であり、その組み合わせであってもよい。この熱可塑性樹脂組成物13が固化したら、この下金型3,7から容器部材を取り出し、2つの容器部材は密封状態で一体化され、容器1ができる。この完成した容器1の状態を図4の断面図で示している。
【0055】
図5は、他の製造方法による構成を部分的に断面図で示したものである。この場合は、第2容器部材6の接着部の穴部9部分を全周にわたってやや窪ませた凹溝15形状とした点が、前述の実施の形態と異なる。前述同様に、ゲート12から射出された熱可塑性樹脂組成物13は、この凹溝15、穴部9、凹部5に導かれ充填され、固化したとき第1容器部材2と第2容器部材6は一体化され容器となる。この実施の形態の場合は、第1容器部材2側のみ接着部に段差が付き、第2容器部材6側は凹凸のない形状となりデザイン的には好ましい形状となる。
【0056】
図6は、金型構成の他の例を示したものである。射出成形は、容器部材全面にわたってなされるものではなく接着箇所のみ部分的に行われる。従って、図に示すように、部分的に穴又は凹部周囲のみを抑えて射出させて接着させることも可能である。即ち、第1容器部材用の金型16は、接着部分を抑える程度の簡素な形状のものとし、同様に第2容器部材用の金型17も金型16に合わせ簡素な形状にする。ゲート18は、第2容器部材用の金型17に設ければよい。又、接着部への射出の際、第1容器部材2又は第2容器部材6が変形するおそれがあれば部分的に支持を補強すればよい。このような構成にすることで、金型形状は簡素になるので、設備の低コスト化が可能になる。
【0057】
図7は、筒状の容器等に適用した実施の形態の部分断面図である。特に大型の容器に好適な方法である。この方法を適用すると、大型の容器を分割して接着することで、金型を大きくする必要がない。筒体容器19が分割されていて、接着が可能な場合に適用される。図は、筒体容器19の中間部を輪切り分割し、接着する構成を示した部分図である。この図の形態は、接着部分のみの金型形式として、図6に準じた構成にしている。第1容器部材20が筒体容器19の中間部材である第2容器部材21と相互にはまり込み、凹部22を形成し、その外側に穴部23又は凹溝24が構成された状態となっている。金型25は、容器の外側に熱可塑性樹脂組成物を射出させる支持部材として構成される。
【0058】
熱可塑性樹脂組成物13は、図に示すような金型25のゲート26から射出される。この場合射出圧力を考慮し、射出のとき筒体内部に圧力抑え部材27を設けるとよい。前述同様に、熱可塑性樹脂組成物13は、凹溝24を介し、穴部23を通して満遍なく凹部22に充填される。この場合、筒体容器19の外形は、凹凸部がなくデザイン的には好ましい形状となる。又第2容器部材21は強制的に第1容器部材20に押し込みが可能な弾性範囲での凹凸形状とする。凹凸の段差に加え強力な接着力により剥がれことのない結合となる。又、難燃性にでき、高温にも耐えられるので、特に大型の容器には好適な結合方法である。
【0059】
以上、実施の形態について説明したが、アルミニウム合金容器は広範囲に適用されており、その形状も種々雑多である。本発明は、どのような形状の容器にも対応が可能で、特定形状に限定されるものではないことはいうまでもない。
【0060】
【発明の効果】
以上、詳記したように、本発明のアルミニウム合金部材で代表される接着構造による容器とその製造方法は、接着性をよくする処理を行ったアルミニウム合金部材の合わせ面に、PBT又はPPS系の熱可塑性樹脂組成物を射出成形して製造される容器に関するものである。この処理を行って製造することにより、2つの容器部材は相互に容易に外れることなく接着され、一体になる容器となり、その結果、容器が強固になった。更に、形状、構造上も機械的強度の上でも問題のない容器を低コストで、短時間に製造することができた。しかもPBT又はPPS系熱可塑性樹脂組成物は、難燃材を混入することで容易に難燃性にでき、高温に耐えられるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1容器部材のプレス成形工程を示す断面図である。
【図2】図2は、第2容器部材のプレス成形工程を示す断面図である。
【図3】図3は、2つの容器部材を下金型にインサートされた状態で突き合わせた接着構成を示す断面図である。
【図4】図4は、容器の完成状態を示す断面図である。
【図5】図5は、他の実施の形態の接着構成を示す部分断面図である。
【図6】図6は、接着の他の金型構成を示す断面図である。
【図7】図7は、他の容器に適用した実施の形態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…容器
2…第1容器部材
3,7…下金型
4,8…上金型
5…凹部
6…第2容器部材
9…穴部
10…ゲート
11…熱可塑性樹脂組成物
12…窪み
Claims (7)
- アルミニウム合金板をプレスにより成形された第1容器部材と、
アルミニウム合金板をプレスにより成形された第2容器部材と
を突き合わせ接合されて構成される容器であって、
前記第1容器部材の縁部に接着用空間を有する第1接着部を設け、
前記第2容器部材の縁部に接着用空間を有する第2接着部を設け、
前記第1接着部と前記第2接着部を対向して突き合わせ、この突き合わせられた前記第1接着部及び前記第2接着部に、ポリブチレンテレフタート樹脂又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物を射出させ前記第1容器部と前記第2容器部材を一体化して容器を構成する
ことを特徴とする接着構成によるアルミニウム合金容器。 - 請求項1に記載の接着構成によるアルミニウム合金容器において、
前記第1接着部及び前記第2接着部は、前記熱可塑性樹脂組成物の接着性を向上させるためにアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬する処理がなされている
ことを特徴とする接着構成によるアルミニウム合金容器。 - 請求項1または2に記載の接着構成によるアルミニウム合金容器において、
前記熱可塑性樹脂組成物は、機械的性質の改善のための繊維フィラー及び/又は粉末型フィラーが加えられている
ことを特徴とする接着構成によるアルミニウム合金容器。 - 請求項3に記載の接着構成によるアルミニウム合金容器において、
前記繊維フィラーは、ガラス繊維、炭素繊維、及びアラミド繊維から選択される1種以上であり、
前記粉末型フィラーは、炭酸カルシューム、炭酸マグネシューム、シリカ、タルク、ガラス、及び粘土から選択される1種以上である
ことを特徴とする接着構成によるアルミニウム合金容器。 - アルミニウム合金板をプレス金型に載置し、このアルミニウム合金板の縁部に接着用空間を有する第1接着部を設けられるように第1容器部材をプレスにより形成する第1プレス工程と、
アルミニウム合金板をプレス金型に載置し、このアルミニウム合金板の縁部に接着用空間を有する第2接着部を設けられるように第2容器部材をプレスにより形成する第2プレス工程と、
前記第1接着部及び前記第2接着部をアンモニア、ヒドラジン、及び水溶性アミン系化合物から選択される1種以上の水溶液に浸漬処理する浸漬工程と、
前記第1接着部と前記第2接着部を対向して突き合わせる接合工程と、及び
この突き合わされた前記第1接着部及び前記第2接着部にポリブチレンテレフタート樹脂又はポリフェニレンスルフィド樹脂を成分として含む熱可塑性樹脂組成物を射出させ、前記第1容器部材と前記第2容器部材とを一体化する一体化工程と
からなる接着構成によるアルミニウム合金容器の製造方法。 - 請求項5に記載の接着構成によるアルミニウム合金容器の製造方法において、
前記熱可塑性樹脂組成物は、機械的性質の改善のための繊維フィラー及び/又は粉末型フィラーが加えられているものである
ことを特徴とする接着構成によるアルミニウム合金容器の製造方法。 - 請求項5又は6に記載の接着構成によるアルミニウム合金容器の製造方法において、
前記浸漬工程の前に、前記第1接着部と前記第2接着部を塩基性水溶液及び/又は酸水溶液に浸漬する前処理工程を行う
ことを特徴とする接着構成によるアルミニウム合金容器の製造方法。
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