JP2004266268A - プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法ならびにリモートプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法ならびにリモートプラズマ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 プラズマ励起効率の高い小型のプラズマ発生装置を提供する。
【解決手段】 プラズマ発生装置100は、マイクロ波を発生するマイクロ波発生装置10と、内管20aと外管20bからなる同軸構造を有し、前記内管20aの一端にモノポールアンテナ21が取り付けられ、マイクロ波発生装置10で発生させたマイクロ波をモノポールアンテナ21へ導く同軸導波管20と、誘電体材料からなり、モノポールアンテナ21を保持する共振器22と、所定の処理ガスが供給されるプラズマ励起用のチャンバ23とを具備する。チャンバ23は開口面を有し、この開口面に共振器22が配置され、モノポールアンテナ21から共振器22を通してチャンバ23の内部に放射されるマイクロ波によって処理ガスを励起し、プラズマを発生させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロ波によって所定の処理ガスを励起するプラズマ発生装置およびプラズマ発生方法、ならびに励起された処理ガスによって被処理体を処理するリモートプラズマ処理装置に関する。
半導体デバイスや液晶表示装置の製造工程においては、半導体ウエハやガラス基板等の被処理基板にエッチング処理や成膜処理等のプラズマ処理を施すために、プラズマエッチング装置やプラズマCVD成膜装置等のプラズマ処理装置が用いられている。
リモートプラズマ処理装置におけるプラズマの発生方法として、内部に処理ガスが流れる誘電体材料からなるプラズマチューブと、このプラズマチューブと直交するように配置された導波管と、前記プラズマチューブのうち導波管の内部にあってマイクロ波に曝される部分(以下「ガス励起部」という)にスパイラル状に巻き付けられたクーラントチューブと、を有するリモートプラズマアプリケータが知られている(例えば、特許文献1参照)。このリモートプラズマアプリケータにおいては、プラズマチューブのガス励起部が発熱するために、クーラントチューブに冷媒(クーラント)を循環させている。
しかし、このようなリモートプラズマアプリケータにおいては、処理ガスの励起がプラズマチューブ内の一部でしか行われず、しかも、ガス励起部に取り付けるクーラントチューブがマイクロ波のプラズマチューブ内への導波を妨げるために、プラズマの励起効率を高めることが難しいという問題がある。ここで、ガス励起部におけるクーラントチューブの巻き数を少なくすると、プラズマの励起効率は高められるが、ガス励起部を十分に冷却することができずにクーラントチューブが破損する問題を生ずる。
また、このようなリモートプラズマアプリケータは、プラズマチューブと導波管とを直交させる構造となっているために、スペース効率が悪く、装置全体が大型化する問題がある。
特開平9−219295号公報(第1図、第11〜25段落)
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、プラズマの励起効率が高いプラズマ発生装置を提供することを目的とする。また本発明はスペース効率の高い小型化されたプラズマ発生装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、このようなプラズマ発生装置を備えたリモートプラズマ処理装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生装置と、
内管と外管からなる同軸構造を有し、前記内管の一端にアンテナが取り付けられ、前記マイクロ波発生装置で発生させたマイクロ波を前記アンテナへ導く同軸導波管と、
誘電体材料からなり、前記アンテナを保持する共振器と、
所定の処理ガスが供給されるプラズマ励起用のチャンバと、
を具備し、
前記チャンバは開口面を有し、前記開口面に前記共振器が配置され、
前記アンテナから前記共振器を通して前記チャンバの内部に放射されるマイクロ波によって前記処理ガスが励起されることを特徴とするプラズマ発生装置、が提供される。
同軸導波管におけるインピーダンス整合は、同軸導波管の長さ方向にスライド自在に設けられたスラグチューナによって行われる。アンテナとしては、モノポールアンテナ、ヘリカルアンテナ、スロットアンテナ等の各種のアンテナを用いることができる。ここで、マイクロ波発生装置で発生するマイクロ波の波長をλa、共振器の比誘電率をεr、波長λaを比誘電率εrの平方根で除して得られる共振器内のマイクロ波の波長をλg(=λa/εr1/2)とすると、モノポールアンテナを用いる場合には、その長さを波長λgの約25%とし、かつ、共振器の厚さを波長λgの約50%の厚さとすることが好ましい。また、ヘリカルアンテナを用いる場合には、ヘリカルアンテナの先端から共振器のチャンバ側の表面までの共振器の厚さを波長λgの約25%の厚さとすることが好ましい。さらに、スロットアンテナを用いる場合には、共振器の厚さを波長λgの約25%の厚さとすることが好ましい。
アンテナが1本の場合には、マイクロ波発生装置として、マイクロ波電源と、このマイクロ波電源から出力されたマイクロ波の出力を調整するアンプと、アンプから出力された後にアンプへ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収するアイソレータと、を有するものが好適に用いられる。これに対し、プラズマ発生装置に同軸導波管とアンテナを複数組設けてもよい。この場合には、マイクロ波発生装置として、マイクロ波電源と、このマイクロ波電源で発生させたマイクロ波をこの同軸導波管とアンテナの組数に分配する分配器と、分配器から出力された各マイクロ波の出力を調整する複数のアンプと、これら複数のアンプから出力された各マイクロ波のうち複数のアンプへ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収する複数のアイソレータと、を有しているものを用いることが好ましい。
共振器としては、石英系材料、単結晶アルミナ系材料、多結晶アルミナ系材料、窒化アルミニウム系材料が好適に用いられる。チャンバの内面には、チャンバの腐食を防止するために、石英系材料または単結晶アルミナ系材料または多結晶アルミナ系材料からなる腐食防止部材を装着することが好ましい。
チャンバは、チャンバを構成する部材の内部に冷媒を流すことによって冷却可能なジャケット構造とすることが好ましい。これによりチャンバの冷却を容易に行うことができる。また、チャンバとしては、その一端面が前記開口面となっている有底筒状部材が好適に用いられる。この場合において、有底筒状部材の底壁にマイクロ波によって励起されたガスをチャンバから外部へ放出する排気口を形成し、有底筒状部材の側壁の開口面側近傍に処理ガスを内部空間に放出するガス放出口を形成すると、処理ガスを効率よくマイクロ波によって励起することができる。
ところで、プラズマ発生装置においては、プラズマが着火する前はインピーダンスが大きいためにマイクロ波の全反射が起こることがある。このため、複数のアンテナを備えたプラズマ発生装置の場合には、全てのアンテナからマイクロ波を放射させてプラズマを発生させようとすると、複数のアンテナから放射されたマイクロ波が合成された高出力のマイクロ波が個々のアンテナに戻ってくることとなる。そこで、個々のアンテナにはこのような高出力マイクロ波からアンプを保護するためにアイソレータを構成するサーキュレータとダミーロードを大型化する必要があるという新たな問題が生ずる。
この新たな問題を解決するために、本発明によれば、処理ガスが供給されるプラズマ励起用のチャンバへ所定出力のマイクロ波を放射する複数のアンテナを備えたプラズマ発生装置におけるプラズマ発生方法であって、
前記複数のアンテナの一部から前記チャンバの内部にマイクロ波を放射して前記処理ガスを励起させ、プラズマを発生させる工程と、
プラズマ発生後に、前記複数の全てのアンテナから前記チャンバの内部にマイクロ波を放射して、プラズマを安定化させる工程と、
を有することを特徴とするプラズマ発生方法、が提供される。
複数のアンテナを備えたプラズマ発生装置において、このようにしてプラズマを発生させるためには、複数のアンテナの一部から共振器を通してチャンバの内部に放射されるマイクロ波によって処理ガスを励起させ、プラズマ発生後は複数の全てのアンテナから共振器を通してチャンバの内部にマイクロ波が放射されるように、マイクロ波発生装置を制御するプラズマ制御装置を用いればよい。
さらに本発明によれば、上記プラズマ発生装置を備えたリモートプラズマ処理装置が提供される。すなわち、所定の処理ガスをマイクロ波によって励起するプラズマ発生装置と、
基板を収容し、前記プラズマ発生装置において前記処理ガスを励起させることにより発生させた励起ガスにより、前記基板に所定の処理を施す基板処理チャンバと、
を具備し、
前記プラズマ発生装置は、
所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生装置と、
内管と外管からなる同軸構造を有し、前記内管の一端にアンテナが取り付けられ、前記マイクロ波発生装置で発生させたマイクロ波を前記アンテナへ導く同軸導波管と、
誘電体材料からなり、前記アンテナを保持する共振器と、
所定の処理ガスが供給され、前記アンテナから前記共振器を通して放射されるマイクロ波によって前記処理ガスが励起されるプラズマ励起用チャンバと、
を有することを特徴とするリモートプラズマ処理装置、が提供される。
本発明のプラズマ発生装置では、マイクロ波の伝達効率と放射効率が高く、共振器から放射されたマイクロ波は障害物を通過することなくチャンバの内部空間の全体で処理ガスを励起することができるために、処理ガスの励起効率を高めることができる。これにより、プラズマ発生装置全体を小型化することができる。また、このような高効率化により、使用する処理ガスの量を低減することができるため、ランニングコストを低下させることができる。さらに、アンテナと共振器の寸法設定を適切に行うことによって共振器に定常波が立ちやすくなり、これによってマイクロ波を共振器からチャンバに均一に放射させて安定したプラズマを発生させることができる。
また、アンテナを複数具備する場合には、アンプ等として小型のものを使用することができる利点があり、一部のアンテナを用いてプラズマ着火を行うことにより、反射マイクロ波によるアンプの損傷を小型のアイソレータで防止することができる。さらに本発明のリモートプラズマ処理装置では、プラズマ発生装置が小型化されることによってリモートプラズマ処理装置のスペースユーティリティの自由度が高められるために、リモートプラズマ処理装置全体を小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、プラズマ発生装置100の概略構造を示す断面図である。プラズマ発生装置100は、大略的に、マイクロ波発生装置10と、内管20aと外管20bとからなる同軸導波管20と、内管20aの先端に取り付けられたモノポールアンテナ21と、共振器22と、チャンバ23とを有している。
マイクロ波発生装置10は、例えば、周波数2.45GHzのマイクロ波を発生するマグネトロン等のマイクロ波電源11と、マイクロ波電源11において発生させたマイクロ波を所定の出力に調整するアンプ12と、アンプ12から出力されたマイクロ波のうちアンプ12へ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収するアイソレータ13と、同軸導波管20に取り付けられたスラグチューナ14a・14bと、を有している。同軸導波管20の一端はアイソレータ13に取り付けられている。
アイソレータ13は、サーキュレータとダミーロード(同軸終端器)とを有しており、サーキュレータは、モノポールアンテナ21からアンプ12へ向けて逆行しようとするマイクロ波をダミーロードへ導き、ダミーロードはサーキュレータによって導かれたマイクロ波を熱に変換する。
同軸導波管20の外管20bには長さ方向にスリット31a・31bが形成されている。スラグチューナ14aはスリット31aに嵌挿されたレバー32aと接続され、レバー32aはプーリー33aとモータ34aとの間に懸架されたベルト35aの一部に固定されている。同様に、スラグチューナ14bはスリット31bに嵌挿されたレバー32bと接続され、レバー32bはプーリー33bとモータ34bとの間に懸架されたベルト35bの一部に固定されている。
モータ34aを駆動することによってスラグチューナ14aを同軸導波管20の長さ方向にスライドさせることができ、モータ34bを駆動することによってスラグチューナ14bを同軸導波管20の長さ方向にスライドさせることができる。このようにスラグチューナ14a・14bの位置を独立して調節することによって、モノポールアンテナ21に対するインピーダンス整合を行うことができ、これによってモノポールアンテナ21で反射されるマイクロ波を少なくすることができる。スリット31a・31bからマイクロ波が漏れないように、スリット31a・31bは図示しないベルトシール機構等によってシールされている。
なお、スラグチューナ14a・14bの厚さは、マイクロ波発生装置10で発生するマイクロ波の波長をλa、スラグチューナ14a・14bを構成する材料の比誘電率をεr、波長λaを比誘電率εrの平方根(εr 1/2)で除して得られる波長λg(=λa/εr 1/2、つまりスラグチューナ14a・14b内でのマイクロ波の波長)としたときに、波長λgの約25%(1/4波長)となるようにする。
内管20aの一端に取り付けられたモノポールアンテナ21は、ロッド形状(柱状)を有し、このモノポールアンテナ21は共振器22に埋設されて保持されている。共振器22はカバー24に保持されており、後述するように、カバー24をチャンバ23に取り付けた際にチャンバ23の開口面(上面)を閉塞する。
モノポールアンテナ21から放射されたマイクロ波によって共振器22に定在波を立たせる。これにより、チャンバ23に均一にマイクロ波が放射されるようになる。同軸導波管20の外管20bと接続され、共振器22の上面および側面を覆うカバー24は金属材料で構成されており、共振器22の上面および側面から外部にマイクロ波が放射されることを防止する。なお、共振器22は、その内部に定在波が立つことによって発熱する。そこで共振器22の温度上昇を抑えるために、カバー24には冷媒(例えば、冷却水)を循環させる冷媒流路25が設けられている。なお、冷媒は図示しない冷却循環装置を用いて循環させて使用することができる。
共振器22には誘電体材料が用いられ、チャンバ23において生成する励起ガスに対する耐食性に優れた材料が好適に用いられる。例えば、石英系材料(石英、溶融石英、石英ガラス等)、単結晶アルミナ系材料(サファイア、アルミナガラス等)、多結晶アルミナ系材料、窒化アルミニウム系材料が挙げられる。
マイクロ波発生装置10で発生するマイクロ波の波長をλa、共振器22の比誘電率をεr、波長λaを比誘電率εrの平方根(εr 1/2)で除して得られる波長λg(=λa/εr 1/2、つまり共振器22内でのマイクロ波の波長)としたときに、共振器22にマイクロ波の定在波が立ち易くなるように、モノポールアンテナ21の長さ(高さ)Hは、波長λgの25%(1/4波長)とし、かつ、共振器22の厚さ(D1)をこの波長λgの50%(1/2波長)とする。
これは、概略、以下の理由による。つまり、モノポールアンテナ21の長さがλg/4の場合にはモノポールアンテナ21の先端に最大強度の電界が発生する。このとき共振器22の厚さをλg/2とすると、共振器22の下面(チャンバ23側の面)とチャンバ23との境界で電界強度がゼロ(0)となり、共振器22の誘電率と真空の誘電率とが異なっていても、マイクロ波の反射が起こらない。一方、磁界強度がこの境界面において最大となるが、共振器22の透磁率が真空の透磁率と同じであれば、やはりマイクロ波の反射は起こらない。ここで、共振器22に用いられる石英系材料、単結晶アルミナ材料、多結晶アルミナ材料、窒化アルミニウム系材料は非磁性体であるので、その比透磁率はほぼ1.0となり、真空の透磁率と同じである。これによって、マイクロ波を効率よくチャンバ23に放射することができる。
チャンバ23は有底円筒型の形状を有しており、通常、ステンレス、アルミニウム等の金属材料から構成される。カバー24をチャンバ23の上面に取り付けることによって、チャンバ23の上面開口部は共振器22によって閉塞される。なお、図1中の符号29はシールリングである。チャンバ23の側壁の上面近傍には、図示しないガス供給装置から送られてくる所定の処理ガス(例えば、N、Ar、NF等)をチャンバ23の内部空間に放出するためのガス放出口26が形成されている。
ガス放出口26からチャンバ23の内部空間に放出された処理ガスは、モノポールアンテナ21から共振器22を通してチャンバ23の内部空間に放射されたマイクロ波によって励起され、プラズマが発生する。こうして発生した励起ガスは、チャンバ23の底壁に設けられた排気口23aから外部(例えば、基板が収容された処理チャンバ等)へ放出される。
処理ガスがマイクロ波によって励起される際の発熱によってチャンバ23の温度が上昇することを抑制するために、チャンバ23はカバー24と同様に、内部に冷媒を流す冷媒流路28が形成され、冷却可能なジャケット構造となっている。チャンバ23の内面には、励起ガスによる腐食を防止するために、石英系材料または単結晶アルミナ系材料または多結晶アルミナ系材料からなる腐食防止部材27が装着されている。
このような構成を有するプラズマ発生装置100では、最初に、カバー24とチャンバ23に冷却水を流して、共振器22やチャンバ23が過度に温度上昇しないようにする。次に、マイクロ波発生装置10を駆動して、所定の周波数のマイクロ波をマイクロ波電源11で発生させた後に、アンプ12でこのマイクロ波を所定の出力に増幅する。アンプ12によって所定の出力に調整されたマイクロ波は、アイソレータ13と同軸導波管20を通してモノポールアンテナ21に送られる。このとき、スラグチューナ14a・14bを駆動して、モノポールアンテナ21からの反射マイクロ波が少なくなるように、インピーダンスの整合を行う。
モノポールアンテナ21から放射されたマイクロ波によって共振器22の内部に定在波が立つ。これによって共振器22からチャンバ23の内部に均一にマイクロ波が放射される。この状態においてチャンバ23に処理ガスを供給すると、処理ガスがマイクロ波によって励起されてプラズマが生ずる。こうして生成した励起ガスは、排気口23aから、例えば基板等の被処理体が収容されたチャンバ(図示せず)に送られる。
図2は、共振器22の厚さ(D)とプラズマの発生状態との関係をシミュレーションした結果を示す説明図である。ここで、マイクロ波発生装置10において発生させるマイクロ波の周波数は2.45GHz(つまり波長λaは約122mm)としている。また、共振器22として水晶からなるものを用いるものとする。水晶の比誘電率εrは約3.75であるから、共振器22内でのマイクロ波の波長λgは、約63.00mmとなる。モノポールアンテナ21の長さは約λg/4(=15.75mm)とした。
図2(c)は共振器22の厚さDを約λg/2にした場合である。無限の平行平板では共振器22の厚さがλg/2のときに最も効率がよいと考えられるが、現実的な大きさと形状を考えると、共振器22の厚さがλg/2の場合には、約58%の反射があるために効率は高くない。そこで、図2(b)から図2(a)へと共振器22の厚さを厚くしていくと、共振器22の厚さが35.6mmのとき(図2(b)の場合)に反射が約22%となり、共振器22の厚さが39.6mmのとき(図2(a)の場合)に反射が約6%となり、効率が上がる。このように実際のアンテナ設計においては共振器22の厚さを理論値よりも厚くするとよい結果を得ることができる。
このように、実際の装置において高い効率が得られる共振器22の厚さが理論値と異なるのは、共振器22が無限の平行平板ではないからである。共振器22の最適厚さはシミュレーションによって確認すればよく、モノポールアンテナ21の長さ(高さ)Hは波長λgの23〜26%、共振器22の厚さ(D1)は波長λgの50〜70%とするとよい。
このように、プラズマ発生装置100においては、チャンバ23の内部空間全体においてプラズマを均一に発生させることができ、処理ガスを効率よく励起させることができる。また、従来のプラズマ発生装置のように処理ガスの供給路とマイクロ波の導波路とを交差させる必要がないために、プラズマ発生装置100自体を小型化することができる。
次に、プラズマ発生装置の別の実施の形態について説明する。図3はプラズマ発生装置100aの概略構造を示す断面図である。プラズマ発生装置100aと先に説明した図1記載のプラズマ発生装置100との相違点は、同軸導波管20の内管20aの先端に螺旋状のヘリカルアンテナ21aが取り付けられ、このヘリカルアンテナ21aが共振器22に埋設されている点である。
ヘリカルアンテナ21aを用いる場合には、ヘリカルアンテナ21aの全長を波長λgの25%(1/4波長)とする。これにより、ヘリカルアンテナ21aの先端に最大強度の電界が発生する。そして、ヘリカルアンテナ21aの先端から共振器22の下面までの共振器22の厚さ(D2)は、波長λgの25%(1/4波長)とする。これにより、共振器22の下面とチャンバ23との境界で電界強度がゼロ(0)となり、共振器22の誘電率と真空の誘電率とが異なっていても、マイクロ波の反射が起こらない。一方、磁界強度がこの境界面において最大となるが、共振器22の透磁率が真空の透磁率と同じであれば、やはりマイクロ波の反射は起こらない。
ヘリカルアンテナ21aを用いた場合には、ヘリカルアンテナ21aの直線的な長さ(高さ)hは、その全長よりも短くなる。したがって、共振器22の全体の厚さはh+約λg/4となり、モノポールアンテナ21を用いた場合と比較すると、共振器22の厚さを薄くすることができる。なお、この場合においても、実際の装置において高い効率が得られる共振器22の厚さは理論値と異なる。これは共振器22が無限の平行平板ではないからである。共振器22の最適厚さはシミュレーションによって確認すればよく、ヘリカルアンテナ21aの長さは波長λgの23〜26%、共振器22の厚さ(D2)は波長λgの25〜45%とするとよい。
図4は、プラズマ発生装置100bの概略構造を示す断面図である。プラズマ発生装置100bと先に説明した図1記載のプラズマ発生装置100との相違点は、同軸導波管20の内管20aの先端にスロットアンテナ21bが取り付けられ、このスロットアンテナ21bが共振器22に埋設されて保持されている点である。
スロットアンテナ21bは、例えば、金属円板に同心円状に一定幅の弧型のスロット(孔)が設けられた構造を有する。スロットアンテナ21bを用いる場合には、共振器22の厚さ(スロットアンテナ21bの下面から共振器22の下面までの厚さをいう)D3を波長λgの25%(1/4波長)とする。スロットアンテナ21bを用いた場合には、スロットアンテナ21bの下面で最大強度の電界が発生する。また、共振器22の下面とチャンバ23との境界で電界強度がゼロ(0)となり、共振器22の誘電率と真空の誘電率とが異なっていても、マイクロ波の反射が起こらない。一方、磁界強度がこの境界面において最大となるが、共振器22の透磁率が真空の透磁率と同じであれば、やはりマイクロ波の反射は起こらない。なお、この場合においても、実際の装置において高い効率が得られる共振器22の厚さは理論値と異なる。これは共振器22が無限の平行平板ではないからである。共振器22の最適厚さはシミュレーションによって確認すればよく、スロットアンテナ21bを用いる場合には、共振器22の厚さ(D3)は波長λgの25〜45%とするとよい。
スロットアンテナ21bを薄く構成すれば、スロットアンテナ21bと共振器22の合計の厚さを、モノポールアンテナ21やヘリカルアンテナ21aを用いた場合よりも、薄くすることができる。なお、モノポールアンテナ21を用いた場合には、ヘリカルアンテナ21aやスロットアンテナ21bを用いる場合と比較すると、共振器22の厚さは厚くなるが、構造が簡単であり低コストであることや、プラズマの励起効率が高い等の利点がある。
以上においてはアンテナが1本である場合について説明したが、プラズマ発生装置100を備えたリモートプラズマ処理装置においては、マイクロ波の出力電力が500W程度以上のものが要求されることがある。この場合には、図1に示されるアンプ12として複数の小型アンプを備えたものを用い、これら小型アンプの出力を合成することによって高出力を実現させる。そこで図5〜図7に示すプラズマ発生装置100c〜100eのように、小型アンプの数に対応させてアンテナを複数本設け、各小型アンプから各アンテナに同軸導波管を用いてマイクロ波を伝送してもよい。
図5(a)はプラズマ発生装置100cの概略断面図であり、図5(b)は共振器22へのモノポールアンテナ17a〜17dの配設位置を示す平面図である。マイクロ波電源11から出力されたマイクロ波が分配器11aによって複数(図5では4分配した場合を示す)に分配される。分配器11aから出力された各マイクロ波は小型アンプ12a〜12dに入力され、そこで所定の電力に増幅される。各小型アンプ12a〜12dから出力されたマイクロ波は、アイソレータ13a〜13d(アイソレータ13b・13dはそれぞれアイソレータ13a・13cの背面に位置しているために図示せず)と同軸導波管40a〜40d(同軸導波管40b・40dはそれぞれ同軸導波管40a・40cの背面に位置しているために図示せず)を通して共振器22に設けられたモノポールアンテナ17a〜17dに送られる。各モノポールアンテナ17a〜17dから放射されたマイクロ波によって共振器22の内部に定在波が立ち、共振器22からチャンバ23の内部にマイクロ波が放射される。なお、同軸導波管40a〜40dはそれぞれ同軸導波管20と同等の構造を有する。
図6(a)はプラズマ発生装置100dの概略断面図であり、図6(b)は共振器22へのヘリカルアンテナ18a〜18dの配設位置を示す平面図である。プラズマ発生装置100dは、図5に示したプラズマ発生装置100cが具備するモノポールアンテナ17a〜17dをヘリカルアンテナ18d〜18dに置き換えたものであり、その他の部分の構成はプラズマ発生装置100cと同じである。
図7(a)はプラズマ発生装置100eの概略断面図であり、図7(b)はスロットアンテナ19の分割形態を示す平面図である。プラズマ発生装置100eが具備するスロットアンテナ19は金属板によって4個のブロック19a〜19dに分けられており、ブロック19a〜19dのそれぞれに同軸導波管40a〜40d(同軸導波管40dは同軸導波管40aの背面に位置するために図示せず)を取り付けるための給電ポイント38a〜38dが設けられている。各ブロック19a〜19dには各給電ポイント38a〜38dが設けられている位置に対応して所定のパターンでスロット(孔部)39が形成されている。
このようなプラズマ発生装置100c〜100eによれば、アンプのコストを低く抑えることができるとともに、プラズマの発生効率がさらに高められ、プラズマの均一性を向上させることができる。
ところで、上記プラズマ発生装置100・100a〜100eにおいては、プラズマが着火する前はインピーダンスが大きく、プラズマが着火した後にインピーダンスは小さくなって安定する。プラズマ着火前には、高いインピーダンスに起因して、アンテナから放射されたマイクロ波の全反射が起こることがある。
プラズマ発生装置100ではアンテナ20は1本だけであるから、アイソレータ13としてアンテナ20から放射することができるマイクロ波の出力に応じたものを用いればよく、このことはプラズマ発生装置100a・100bについても同様である。
しかしながら、複数のアンテナを備えたプラズマ発生装置100cでは、4本の全てのアンテナ17a〜17dからマイクロ波を放射させてプラズマを発生させようとすると、これら4本のアンテナ17a〜17dから放射されたマイクロ波が合成された高出力のマイクロ波が小型アンプ12a〜12dそれぞれに戻ってくることとなる。このため、小型アンプ12a〜12dをこのような高出力マイクロ波から保護するために、アイソレータ13a〜13dを構成するサーキュレータとダミーロードを大型化したのでは、装置コストや装置の小型化の観点から不利である。この問題はプラズマ発生装置100d・100eについても同様である。
そこで、アイソレータ13a〜13dを大型化することを抑制し、小型アンプ12a〜12dを保護する方法として、アンテナ17a〜17dの一部から共振器22を通してチャンバ23の内部に放射されるマイクロ波によって処理ガスを励起し、プラズマ発生後は全てのアンテナ17a〜17dから共振器22を通してチャンバ23の内部にマイクロ波を放射することによってプラズマを安定させるようにマイクロ波発生装置10を制御するプラズマ制御装置を用いる方法が挙げられる。
具体的には、図8に示すように、少なくとも分配器11aの分配数と小型アンプ12a〜12dの駆動数の少なくとも一方を制御することができるプラズマ制御装置90が挙げられる。例えば、プラズマ制御装置90は、マイクロ波電源11から出力されたマイクロ波を、分配器11aにおいて4分配して小型アンプ12a〜12dにそれぞれ入力させるが、小型アンプ12aのみを駆動し、その他の小型アンプ12b〜12dではマイクロ波の増幅が行われないようにする。これにより、プラズマ着火前には実質的にアンテナ17aからのみマイクロ波を放射させることができる。また、プラズマが着火した後にはプラズマ制御装置90は、全ての小型アンプ12a〜12dを駆動して全てのアンテナ17a〜17dからマイクロ波を放射させる。これにより、プラズマを安定させることができる。
また、プラズマ制御装置90は、マイクロ波電源11から出力されたマイクロ波を分配器11aにおいて分配することなく小型アンプ12aに入力させ、小型アンプ12aに入力されたマイクロ波を所定の増幅率で増幅させて出力させる。これにより、プラズマ着火前にはアンテナ17aのみからマイクロ波を放射させることができる。これによりプラズマが着火した後には、プラズマ制御装置90は、全ての小型アンプ12a〜12dにマイクロ波が入力されるように、分配器11aにおけるマイクロ波の分配を行い、かつ、全ての小型アンプ12a〜12dを駆動させる。これにより、全てのアンテナ17a〜17dからマイクロ波を放射させて、プラズマを安定させることができる。
なお、プラズマ着火のためにマイクロ波を放射させるアンテナの数は1個に限定されるものではなく、アイソレータを構成するサーキュレータとダミーロードの大型化が許容される範囲であれば、2個以上であってもよい。
次に、上述したプラズマ発生装置100を備えた基板処理装置として、半導体ウエハに対してエッチング処理を行うプラズマエッチング装置について説明する。図9はプラズマエッチング装置1の概略構造を示す断面図である。プラズマエッチング装置1は、プラズマ発生装置100と、ウエハWを収容するウエハ処理チャンバ41と、チャンバ23とウエハ処理チャンバ41とを接続し、チャンバ23で発生させた励起ガスをウエハ処理チャンバ41へ送るガス管42と、を有している。
ウエハ処理チャンバ41の内部には、ウエハWを載置するステージ43が設けられている。ウエハ処理チャンバ41は、ウエハWの搬入出を行うための開閉自在な開口部(図示せず)を有しており、図示しないウエハ搬送手段によってウエハWがウエハ処理チャンバ41内に搬入され、逆に、プラズマエッチング処理が終了したウエハWがウエハ処理チャンバ41から搬出される。プラズマ発生装置100で生成した励起ガスは、ガス管42からウエハ処理チャンバ41に供給されてウエハWを処理した後に、ウエハ処理チャンバ41に設けられた排気口41aから排気される。
このようなプラズマエッチング装置1では、プラズマ発生装置100を小さくすることができるために、ウエハ処理チャンバ41の上方のスペースユーティリティが高められる。これを有効に利用して、各種の配管や配線、制御装置等を配置することができるため、プラズマエッチング装置1全体をコンパクトに構成することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような実施の形態に限定されるものではない。例えば、同軸導波管20に変えて、同軸線を用いてもよい。また、プラズマ処理としてエッチング処理を取り上げたが、本発明は、プラズマCVD処理(成膜処理)やアッシング処理等の他のプラズマ処理にも用いることができる。また、プラズマ処理に供される被処理基板は半導体ウエハに限定されず、LCD基板、ガラス基板、セラミックス基板等であってもよい。
本発明は、プラズマを用いた種々の処理装置、例えば、エッチング装置、プラズマCVD装置、アッシング装置等に好適である。
プラズマ発生装置の概略構造を示す断面図。 共振器の厚さとプラズマの発生状態との関係をシミュレーションした結果を示す説明図。 別のプラズマ発生装置の概略構造を示す断面図。 さらに別のプラズマ発生装置の概略構造を示す断面図。 さらに別のプラズマ発生装置の概略構造を示す断面図。 さらに別のプラズマ発生装置の概略構造を示す断面図。 さらに別のプラズマ発生装置の概略構造を示す断面図。 マイクロ波発生装置を制御するプラズマ制御装置の制御形態を示す説明図。 プラズマエッチング装置の概略構造を示す断面図。
符号の説明
1;プラズマエッチング装置
10;マイクロ波発生装置
11;マイクロ波電源
12;アンプ
13;アイソレータ
14a・14b;スラグチューナ
20;同軸導波管
20a;内管
20b;外管
21;モノポールアンテナ
21a;ヘリカルアンテナ
21b;スロットアンテナ
22;共振器
23;チャンバ
24;カバー
27;腐食防止部材
41;ウエハ処理チャンバ
43;ステージ
90:プラズマ制御装置

Claims (17)

  1. 所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生装置と、
    内管と外管からなる同軸構造を有し、前記内管の一端にアンテナが取り付けられ、前記マイクロ波発生装置で発生させたマイクロ波を前記アンテナへ導く同軸導波管と、
    誘電体材料からなり、前記アンテナを保持する共振器と、
    所定の処理ガスが供給されるプラズマ励起用のチャンバと、
    を具備し、
    前記チャンバは開口面を有し、前記開口面に前記共振器が配置され、
    前記アンテナから前記共振器を通して前記チャンバの内部に放射されるマイクロ波によって前記処理ガスが励起されることを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 前記アンテナはモノポールアンテナであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生装置。
  3. 前記マイクロ波発生装置で発生するマイクロ波の波長をλa、前記共振器の比誘電率をεr、前記波長λaを前記比誘電率εrの平方根で除して得られる前記共振器内のマイクロ波の波長をλg(=λa/εr1/2)としたときに、
    前記モノポールアンテナは前記波長λgの23%〜26%の長さを有し、かつ、前記共振器は前記波長λgの50%〜70%の厚さを有することを特徴とする請求項2に記載のプラズマ発生装置。
  4. 前記アンテナはヘリカルアンテナであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生装置。
  5. 前記マイクロ波発生装置で発生するマイクロ波の波長をλa、前記共振器の比誘電率をεr、前記波長λaを前記比誘電率εrの平方根で除して得られる前記共振器内のマイクロ波の波長をλg(=λa/εr1/2)としたときに、
    前記ヘリカルアンテナの先端から前記共振器の前記チャンバ側の表面までの前記共振器の厚さは、前記波長λgの25%〜45%であることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ発生装置。
  6. 前記アンテナはスロットアンテナであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生装置。
  7. 前記マイクロ波発生装置で発生するマイクロ波の波長をλa、前記共振器の比誘電率をεr、前記波長λaを前記比誘電率εrの平方根で除して得られる前記共振器内のマイクロ波の波長をλg(=λa/εr1/2)としたときに、
    前記共振器は前記波長λgの25%〜45%の厚さを有することを特徴とする請求項6に記載のプラズマ発生装置。
  8. 前記マイクロ波発生装置は、マイクロ波電源と、前記マイクロ波電源から出力されたマイクロ波の出力を調整するアンプと、前記アンプから出力された後に前記アンプへ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収するアイソレータと、を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  9. 前記同軸導波管と前記アンテナを複数組具備し、
    前記マイクロ波発生装置は、マイクロ波電源と、マイクロ波電源で発生させたマイクロ波を前記同軸導波管と前記アンテナの組数に分配する分配器と、前記分配器から出力された各マイクロ波の出力を調整する複数のアンプと、前記複数のアンプから出力された後に前記複数のアンプへ戻ろうとする反射マイクロ波を吸収する複数のアイソレータと、を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  10. 前記複数のアンテナの一部から前記共振器を通して前記チャンバの内部に放射されるマイクロ波によって前記処理ガスを励起させ、プラズマ発生後は前記複数の全てのアンテナから前記共振器を通して前記チャンバの内部にマイクロ波が放射されるように、前記マイクロ波発生装置を制御するプラズマ制御装置をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載のプラズマ発生装置。
  11. 前記共振器は、石英系材料、単結晶アルミナ系材料、多結晶アルミナ系材料、窒化アルミニウム系材料のいずれかからなることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  12. 前記チャンバの内面に、前記チャンバの腐食を防止するために、石英系材料または単結晶アルミナ系材料または多結晶アルミナ系材料からなる腐食防止部材が装着されていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  13. 前記チャンバは、前記チャンバを構成する部材の内部に冷媒を流すことによって冷却可能なジャケット構造を有することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  14. 前記チャンバは、その一端面が前記開口面となっている有底筒状部材であり、
    前記有底筒状部材は、その底壁にマイクロ波によって励起されたガスを前記チャンバから外部へ放出する排気口を有し、その側壁の前記開口面側近傍に前記処理ガスを内部空間に放出するガス放出口を有することを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  15. 前記同軸導波管に、前記同軸導波管の長さ方向にスライド自在であり、前記アンテナに対するインピーダンス整合を行うスラグチューナが取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  16. 処理ガスが供給されるプラズマ励起用のチャンバへ所定出力のマイクロ波を放射する複数のアンテナを備えたプラズマ発生装置におけるプラズマ発生方法であって、
    前記複数のアンテナの一部から前記チャンバの内部にマイクロ波を放射して前記処理ガスを励起させ、プラズマを発生させる工程と、
    プラズマ発生後に、前記複数の全てのアンテナから前記チャンバの内部にマイクロ波を放射して、プラズマを安定化させる工程と、
    を有することを特徴とするプラズマ発生方法。
  17. 所定の処理ガスをマイクロ波によって励起するプラズマ発生装置と、
    基板を収容し、前記プラズマ発生装置において前記処理ガスを励起させることにより発生させた励起ガスにより、前記基板に所定の処理を施す基板処理チャンバと、
    を具備し、
    前記プラズマ発生装置は、
    所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生装置と、
    内管と外管からなる同軸構造を有し、前記内管の一端にアンテナが取り付けられ、前記マイクロ波発生装置で発生させたマイクロ波を前記アンテナへ導く同軸導波管と、
    誘電体材料からなり、前記アンテナを保持する共振器と、
    所定の処理ガスが供給され、前記アンテナから前記共振器を通して放射されるマイクロ波によって前記処理ガスが励起されるプラズマ励起用チャンバと、
    を有することを特徴とするリモートプラズマ処理装置。
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