JPH05291191A - マイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents

マイクロ波プラズマ処理装置

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JPH05291191A
JPH05291191A JP12007492A JP12007492A JPH05291191A JP H05291191 A JPH05291191 A JP H05291191A JP 12007492 A JP12007492 A JP 12007492A JP 12007492 A JP12007492 A JP 12007492A JP H05291191 A JPH05291191 A JP H05291191A
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microwave
plasma
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plasma processing
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Kojin Nakagawa
行人 中川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロ波プラズマ処理装置において、プラ
ズマ密度を高めて処理速度を充分に速いものとし且つ平
面形状が軸対称形状を有するプラズマ分布を得て良好な
処理を行う。 【構成】 内部を減圧状態に保持する機構とガスを導入
する機構を備える真空容器5と、この真空容器5内にマ
イクロ波を導入するマイクロ波導入機構と、導入された
ガスをマイクロ波でプラズマにするプラズマ発生機構6
と、このプラズマ発生機構6に対し所定間隔をあけて設
置される基板保持機構11を備え、マイクロ波導入機構
は、真空容器内に設けられたプラズマ発生機構6にマイ
クロ波が導入されるとき、マイクロ波の電磁界が円形導
波管の軸に対して対称のモードとなるよう構成される。
マイクロ波導入機構には、同軸導波管23又は円形導波
管33等が望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロ波プラズマ処理
装置に関し、特に、マイクロ波放電によって発生するプ
ラズマを利用し、半導体製造プロセスにおけるフォトレ
ジストの剥離等の各種処理を施すためのマイクロ波プラ
ズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトレジストの剥離に使用される従来
のプラズマ処理装置には、プラズマ発生用電力として高
周波を利用するいわゆるダウンフロー式の装置が多い。
また、近年では、プラズマ発生用電力としてマイクロ波
を利用するマイクロ波プラズマ処理装置も開発されてい
る。
【0003】マイクロ波を利用した従来装置の例を、図
5を参照して説明する。図5において、真空容器5への
マイクロ波電力の導入は、矩形導波管1、矩形・円形変
換導波管2、円形導波管3、円形のマイクロ波導入用窓
4を経由して行われる。マイクロ波は、真空容器5内の
プラズマ発生室6に導入される。真空容器5は、図5中
での水平断面が円形の金属容器である。真空容器5のプ
ラズマ発生室6に供給されたガスは、導入されたマイク
ロ波電力によって放電し、これによりプラズマ7が発生
する。プラズマ7は、真空容器5内でメッシュ8で区切
られたプラズマ発生室6に閉じ込められる。プラズマ発
生室6に対応する真空容器5の内壁部分には、石英等で
形成した筒状容器9が設置される。この容器9は、プラ
ズマ中の高速イオンが原因で真空容器5の内壁面から金
属が飛び出し、被処理基板10の上に付着するのを防止
するために設置される。プラズマ7内に存在する中性活
性種は、基板ホルダ11上に配置された被処理基板10
の表面上に拡散し、当該表面に形成されたフォトレジス
トを灰化(剥離)する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高周波の電力を利用し
た従来のプラズマ処理装置は、プラズマ密度が低く、そ
の結果、灰化速度が小さいという欠点を有する。マイク
ロ波の電力を利用したマイクロ波プラズマ処理装置、す
なわち前述の灰化作用を有する装置は、上記の欠点を改
善することができる。しかし、プラズマ密度及びその分
布の点ではいずれも満足できるものではなく、その改善
の度合いは不充分であった。
【0005】以下に、従来のマイクロ波プラズマ処理装
置の欠点について詳述する。図5に示した従来装置の構
成において、マイクロ波の伝播モードは、テーパー導波
管である矩形・円形変換導波管2によって矩形のTE1
0モードから円形のTE11モードに変化する。しか
し、この2つのモードの導波管内の電磁界の分布パター
ンはほとんど同じであり、マイクロ波電力は円形導波管
3の中心付近に楕円形に分布する特性を有している。従
って、プラズマ発生室6で発生するプラズマは、マイク
ロ波電力の分布を反映して、図6に示す如きの楕円形の
分布を有している。かかる分布は、伝播モードが基本モ
ード(TE11モード)であることに起因している。
【0006】また一般的に、プラズマ7の面積(発生領
域を平面形状で見た面積)を大きくするために、円形導
波管3及びマイクロ波導入用窓4は、できるだけ径の大
きいものを使用する傾向がある。ところが、円形導波管
3の内径を大きくすると、使用するマイクロ波の周波数
によっては、高次モードの発生及びその伝播が可能とな
る。高次モードは、複雑なマイクロ波電磁界分布を有
し、且つこれによって発生するプラズマも複雑な構造を
有するため、発生するプラズマの均一性が悪化する。加
えて、高次モードは、その発生原因が、導波管内のわず
かな突起、整合器のスタブの位置、負荷であるプラズマ
の状態等により複雑であり、一義的に決定できないた
め、発生状態が変化し易く、プラズマ状態の再現性が乏
しい。例えば整合をとるために整合器のスタブを動かす
ことによっても高次モードの発生状態が変化し、電力モ
ニタの指示が同一の整合状態を示す場合であっても、プ
ラズマの状態が異なることがあった。
【0007】またマイクロ波電力の利用効率に関し、図
5に示すように、円形導波管3の末端部を真空容器5に
直接に接続しているため、真空容器5内のプラズマ発生
室6と、整合器よりも真空容器側に位置する導波管部分
とによってQの低い共振器を構成することになる。これ
によって、いくつかの問題を生じた。例えば、プラズマ
が発生していない状態では、真空容器5内のプラズマ発
生室6におけるマイクロ波の電界が小さく、気体の絶縁
破壊すなわちプラズマの発生に必要な気体中の電子の加
速が不充分となり、放電開始が困難である場合が存在し
た。この現象は酸素やハロゲン等の電気的に陰性なガス
の場合に顕著である。
【0008】また、真空容器5内のプラズマ発生室6に
プラズマが発生した場合には、プラズマとの間の境界面
において発生するマイクロ波の反射波は、導波管内の整
合器を末端とする実質的なキャビティ内で定在波を発生
させるため、導波管のテーパー部分等の如き特性インピ
ーダンスの変化する部分における電力損失が大きくな
る。
【0009】更に、前述の如く、発生した定在波の末端
位置が整合器のスタブの設置位置と一致するため、スタ
ブの設置位置によって定在波の存在する部分の実行的な
長さ(電気長)が変化し、そのため電力供給状態の再現
性が乏しくなるという欠点も有していた。
【0010】以上要約すると、プラズマ7の平面形状そ
のものが、図6に示す如く楕円形となり、軸対称の形状
から逸脱するため、被処理基板10上に均一性の良い処
理を施すことが困難であった。更にプラズマ発生に関す
るマイクロ波電力の利用効率にも問題があった。
【0011】本発明の目的は、上記の各種問題に鑑み、
これらを解決し、プラズマ密度を高めて処理速度を充分
に早くし且つ平面形状が軸対称形状を有するプラズマ分
布を得て良好な処理を行うことができるマイクロ波プラ
ズマ処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマイクロ波
プラズマ処理装置は、内部を減圧状態に保持する機構と
ガスを導入する機構を備える真空容器と、この真空容器
内にマイクロ波を導入するマイクロ波導入機構と、導入
されたガスをマイクロ波でプラズマにするプラズマ発生
機構と、このプラズマ発生機構に対して所定間隔をあけ
て設置される基板保持機構を備えるものであり、且つ前
記のマイクロ波導入機構は、真空容器内に設けられたプ
ラズマ発生機構にマイクロ波が導入されるとき、導入さ
れたマイクロ波の電磁界が円形導波管の軸に対して対称
であるモードとなるように構成される。前記の構成にお
いて、好ましくは、マイクロ波導入機構は同軸管であ
り、内部導体がマイクロ波導入窓を貫通して、所定長さ
だけプラズマ発生機構の空間内に進入するように構成さ
れる。前記の構成において、好ましくは、マイクロ波の
軸対称モードはTEMモードである。前記の構成におい
て、好ましくは、マイクロ波導入機構は、結合孔を有す
る仕切り板を備えた円形導波管で構成される。前記の構
成において、好ましくは、円形導波管内での伝播モード
が、円形のTE01モードと円形のTM01モードのう
ちいずれかである。
【0013】
【作用】本発明によるマイクロ波プラズマ処理装置は、
真空容器内に設けられたプラズマ発生室にマイクロ波導
入窓を通して導入されるマイクロ波のモードを、軸対称
なモードとする。このため、プラズマ発生室とマイクロ
波発生室との間に、特定の単一の伝播モードを発生させ
る例えば同軸導波管を設置し、マイクロ波の伝播モード
を、円形の導波管の中心軸に関し軸対称なモードとす
る。軸対称な伝播モードを実現するためには、下記の実
施例で説明されるように、各種のマイクロ波導入機構を
考えることができる。このため、マイクロ波によって発
生するプラズマの密度分布も軸対称な形態を有し、この
プラズマを被処理基板上に拡散させることで、良好な均
一性を得ることができる。そして同時に、導波管の共振
器として作用により、マイクロ波電力の利用効率を高
め、プラズマ密度を高くすることができる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0015】図1は本発明の第1実施例の構成を示す断
面図である。図1において、図5で説明した同一要素に
は同一符号を付している。
【0016】図1において5は真空容器、6は真空容器
5の内部のプラズマ発生室である。真空容器5におい
て、プラズマ発生室6の下部には、所定の距離をあけて
基板ホルダ11が配置され且つ基板ホルダ11上に装着
された被処理基板10に対してプラズマによる処理が行
われる空間が形成される。プラズマ発生室と処理室との
間には、発生したプラズマの拡散を防止するための導電
性のメッシュ8が設置される。このメッシュ8は、被処
理基板10の処理表面にプラズマ中の荷電粒子が入射
し、当該表面に対して電気的な損傷を与えるのを防止す
るため、必要に応じて設置される。従って、取り外すこ
ともできる。また4は真空封止作用を有するマイクロ波
導入窓である。真空容器5の内部空間は、排気ポート2
1を通して、外部に配置された図示しない排気装置によ
り排気される。それによって、真空容器内部は所定の真
空状態になる。排気を行った後、真空容器5には、図示
しないガス導入系によって、所定ガスを所定圧力になる
まで導入される。またプラズマ発生室6に対応する真空
容器5の内壁部分の面には、汚染物質を含有しない石英
等の材料で作製された筒状容器9を設置し、金属製内壁
へのプラズマの照射による被処理基板10上への重金属
汚染を防止している。
【0017】次に、本装置の動作原理と特徴に関し、代
表的なプラズマ処理であるフォトレジストの灰化を説明
する。この灰化では、真空容器5内に酸素又は酸素を含
む反応性ガスを導入し、マイクロ波電力でこのガスをプ
ラズマ化すれば、酸素原子等の中性の活性粒子が大量に
発生し、その酸化作用で被処理基板10上のフォトレジ
ストの除去が可能となり、マイクロ波プラズマ処理装置
として動作する。
【0018】放電に用いるマイクロ波電力の導入は、次
の通りである。図示しないマイクロ波電源によって供給
されたマイクロ波電力は、矩形導波管22によって真空
容器5内の放電室すなわちプラズマ発生室6の近くまで
導かれる。マイクロ波電源には、マグネトロン又はクラ
イストロンの発振管、高電圧電源、アイソレータ、電力
モニタ、整合器等が含まれる。矩形導波管22と真空容
器5との間のマイクロ波電力導入路として、更に同軸導
波管23が配置される。同軸導波管23は、内部導体2
4と円筒形の外部導体25から構成される。矩形導波管
22で伝送されてきたマイクロ波は、同軸導波管変換器
26によって同軸モードに変換される。なお、比較的に
小さなマイクロ波電力しか必要としない場合には、同軸
導波管23に代えて、同軸ケーブルを使用することもで
きる。
【0019】同軸モードのマイクロ波は、内部導体24
及び外部導体25によってマイクロ波導入窓4まで導か
れる。外部導体25に関して、同軸導波管変換器26の
出力用の外部導体部分と、導入窓4に近い外部導体部分
の各径が異なる場合には、テーパー管25aによって両
者を結合するように構成する。この場合に、異なる径を
有する各同軸管の特性インピーダンスを一致させ、且つ
同軸導波管の基本モードであるTEMモード(軸対称モ
ードを有する)のみが伝播し、高次モードであるTM1
1,TE11等のモードが発生しないように、同軸導波
管の設計を考慮する必要がある。ただし、高次モードの
中でも、TM01モードは軸対称のモードであるので、
設計上の制約で許容することもできる。
【0020】放電の効率を上げ、マイクロ波の利用効率
を高めるためには、内部導体24の図中下端部をマイク
ロ波導入窓4の中心部で貫通させて、真空容器5のプラ
ズマ発生室6の内部まで所定長さだけ進入させるように
構成することが望ましい。このとき、内部導体24の真
空容器5内への進入部分の長さ(L)は、使用するマイ
クロ波の波長(λ)の1/4より長くすることが望まし
い。この理由は、次の通りである。
【0021】放電を開始する前の状態において、マイク
ロ波を導入する場合、内部導体24の末端部でインピー
ダンスの不整合によって大きな反射が発生し、マイクロ
波供給用の同軸導波管23の内部に定在波が存在する。
真空容器5内に導入されたガスをマイクロ波によって容
易に放電させるには、真空容器5内のプラズマ発生室6
にできるだけ強い電界が存在することが望ましい。内部
導体24の末端部に定在波の節が形成される場合に、マ
イクロ波電界の一番強い部分は末端部から1/4波長の
位置の箇所である。従って、内部導体24の末端部がマ
イクロ波波長の1/4よりも長くプラズマ発生室6の内
部に飛び出していれば、マイクロ波電界の一番強い部分
が常に真空容器内のプラズマ発生室6内に存在すること
になり、放電の開始が容易となる。この効果は、プラズ
マが発生した後において、プラズマの維持に関しての影
響は小さい。そのため、マイクロ波電力に余裕がある場
合には、内部導体24の末端部の形状又は配置状態が前
述の条件を満たしていないときにも、放電を開始するこ
とが可能である。内部導体24の末端部の進入部分の長
さは、実験的に定められる。なお、プラズマ発生室6の
内部に突き出た内部導体24の末端部は、誘電体であり
且つ被処理基板10の表面汚染の原因となる物質を含ま
ない石英等で作製したカバー27で覆うことが、被処理
基板10の重金属による汚染を防止するために有効であ
る。
【0022】上記の装置構成において、上記手順で放電
させた場合、プラズマ28は、図1の断面形状で示す如
く、ドーナツ状で発生する。ただし、目視によるプラズ
マの形状は、ガスに組成に応じてこのようなはっきりと
したドーナツ型を示さない場合もある。プラズマ発生室
6で発生したプラズマ28は、当該プラズマ発生室6内
で拡散し、均一化する。この実施例では、プラズマ発生
室6に磁界発生手段を特別に設けていないため、プラズ
マの拡散は方向性を有していない。このため、メッシュ
8によって空間が定義されたプラズマ発生室6における
プラズマ密度の分布は、図2に示す如くなる。
【0023】図2において横軸はプラズマ発生室6の径
方向の距離を示す。横軸において、O点はプラズマ発生
室6の中心位置、C1,C2はドーナツ型プラズマの発
生領域の中心位置である。また縦軸は、プラズマ発生室
6内のメッシュ8近傍におけるプラズマ密度を示してい
る。本図では、3種類のプラズマ密度の分布A1,A
2,A3の例が示される。このような分布の差は、主と
して、マイクロ波導入窓4とメッシュ8との間の距離に
依存して発生する。すなわち、当該距離が小さい場合
(両者が接近している場合)には、分布A1に示す如く
ドーナツ状の分布となり、当該距離が大きい場合(両者
が離れている場合)には、分布A3に示す如く中央部に
偏った分布となることが多い。従ってマイクロ波導入窓
4とメッシュ8との間の距離を、実験的に適宜に調整す
ることにより、図2の分布A2に示すような良好な均一
性及び平面形状にて軸対称性を有するプラズマ分布を得
ることができる。プラズマ密度を均一性等を最適に調整
できるのは、プラズマの発生領域が、平面形状にて軸対
称のドーナツ形状になるように構成したからである。そ
して、真空容器5のプラズマ発生室6で生成されるプラ
ズマ28の形態がドーナツ状態になることを可能にした
装置構成が、本発明に係るマイクロ波プラズマ処理装置
の構成上の特徴である。
【0024】次に、図3及び図4を参照して本発明の他
の実施例を説明する。本実施例において、前記の実施例
で説明した同一要素には同一の符号を付し、その詳細な
説明を省略する。
【0025】本実施例では、前記実施例と異なり、マイ
クロ波電力の導入に導波管を利用している。また導波管
を利用した従来装置との相違点は、真空容器5内のプラ
ズマ発生室6にマイクロ波を導入する部分の導波管とし
て、マイクロ波の電磁界モードが軸対称であるモード
(例えばTE10、TM10等のモード)を利用してい
る点である。
【0026】本実施例の場合、マイクロ波導入機構は、
矩形導波管31とモード変換器32と円形導波管33と
からなる。モード変換器32は、矩形のTE10モード
を円形のTE01モードに変換するものを用いる。また
モード変換器32と円形導波管33の間には仕切り板3
4が設置される。この仕切り板34には、マイクロ波を
伝播させるための複数の結合孔が形成される。この結合
孔の形状については、マイクロ波の伝播モードによって
異なるが、基本作用として、特定モード(軸対称のモー
ド)のみが透過し、その他のモードに対しては遮蔽する
ことが要求される。図4に、一例として、円形のTE0
1モードに対して前述の条件を満足する結合孔35が形
成された仕切り板34の平面図を示す。結合孔35は、
例えば4個が形成され、且つ長孔で、円形仕切り板34
の中心部から放射状の位置に配置される。これらの4つ
の結合孔35は、例えば90度の角度間隔で配置されて
いる。なお結合孔35の形状は他のモード(例えばTM
01モード)を用いる場合には、そのモードの電磁界パ
ターンに合致させて且つ前述の条件を満たすように設計
される必要がある。
【0027】本実施例による構成では、プラズマ28が
存在しない場合、円形導波管33とプラズマ発生室6が
全体としてキャビティとしての作用を生じる。このと
き、発生する定在波の末端部はメッシュ8の設置位置と
なるので、メッシュ8の設置位置から円形導波管33に
対しマイクロ波波長の1/4だけ近づいた箇所に、マイ
クロ波電界の強度が最大となる点が存在する。そして、
この箇所で、絶縁破壊によりプラズマが発生する。従っ
て、マイクロ波導入用窓4とメッシュ8との距離をマイ
クロ波波長よりも大きくとると、放電開始が容易にな
る。仕切り板34は円形導波管33をキャビティとして
動作させるためのものであり、これによって放電開始を
容易とし、プラズマ発生後にはテーパー管や整合器の影
響を減少させることができる。なお、プラズマの形状す
なわち処理の均一性に関しては、仕切り板の有無には影
響されない。
【0028】本実施例の装置構成で発生するプラズマの
形状は、軸対称のモードを利用するので、前記実施例の
場合と同様にドーナツ型であり、プラズマの分布は図2
で説明した分布と同じである。従って本実施例において
も、同等の性能を有するマイクロ波プラズマ処理装置の
構成が可能である。
【0029】上記の各実施例では、フォトレジストの灰
化を例として説明したが、マイクロ波プラズマ処理装置
に導入するガスの組成、基板ホルダ11の構造等の変更
によって、プラズマCVD装置、プラズマエッチング装
置等、その他の類似のプラズマ処理装置に適用すること
ができる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、真空容器のマイクロ波発生室に導入されるマイク
ロ波の伝播モードが軸対称となるように、マイクロ波導
入機構を構成したため、これによりマイクロ波発生室で
発生するプラズマもドーナツ状の軸対称の分布で発生さ
せることができる。従って、発生したプラズマを被処理
基板上に拡散させることができ、且つ良好な均一性を得
ることができる。また、マイクロ波導入用の導波管を共
振器として作用させることにより、マイクロ波電力の利
用効率を高め、プラズマ密度を高くすることができる。
以上により、処理速度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すマイクロ波プラズマ
処理装置の縦断面図である。
【図2】プラズマ発生室でのプラズマ密度の分布を示す
分布図である。
【図3】本発明の第2実施例を示すマイクロ波プラズマ
処理装置の縦断面図である。
【図4】仕切り板の平面図である。
【図5】従来のマイクロ波プラズマ処理装置の縦断面図
である。
【図6】従来のマイクロ波プラズマ処理装置でのプラズ
マ分布を示す平面図である。
【符号の説明】
4 マイクロ波導入窓 5 真空容器 6 プラズマ発生室 10 被処理基板 11 基板ホルダ 23 同軸導波管 24 内部導体 25 外部導体 28 プラズマ 33 円形導波管 34 仕切り板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を減圧状態に保持する機構とガスを
    導入する機構を備える真空容器と、この真空容器内にマ
    イクロ波を導入するマイクロ波導入機構と、導入された
    前記ガスを前記マイクロ波でプラズマにするプラズマ発
    生機構と、このプラズマ発生機構に対し所定間隔をあけ
    て設置される基板保持機構とを備えるマイクロ波プラズ
    マ処理装置において、 前記マイクロ波導入機構は、前記真空容器内に設けられ
    た前記プラズマ発生機構に前記マイクロ波が導入される
    とき、導入された当該マイクロ波の電磁界が円形導波管
    の軸に対して対称であるモードとなるよう構成されるこ
    とを特徴とするマイクロ波プラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマイクロ波プラズマ処理
    装置において、前記マイクロ波導入機構は、同軸管であ
    り、内部導体がマイクロ波導入窓を貫通して所定長さだ
    け前記プラズマ発生機構の空間内に進入していることを
    特徴とするマイクロ波プラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のマイクロ波プラズマ処理
    装置において、マイクロ波の前記軸対称モードは、TE
    Mモードであることを特徴とするマイクロ波プラズマ処
    理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のマイクロ波プラズマ処理
    装置において、前記マイクロ波導入機構は、結合孔を有
    する仕切り板を備えた円形導波管を用いて構成されるこ
    と特徴とするマイクロ波プラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のマイクロ波プラズマ処理
    装置において、前記円形導波管内での伝播モードが、円
    形のTE01モードと円形のTM01モードのいずれか
    であることを特徴とするマイクロ波プラズマ処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004073363A1 (ja) * 2003-02-14 2004-08-26 Tokyo Electron Limited プラズマ発生装置およびプラズマ発生方法ならびにリモートプラズマ処理装置

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