JP2004261968A - 平版印刷版原版および製版方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体11と、該支持体11上に設けられた親油性層12とを有し、親油性層12が、主鎖に熱分解性基を有するポリマーが架橋剤によって架橋された架橋生成物を含む平版印刷版原版;この平版印刷版原版を、赤外線レーザー光にて露光し、露光部分の親油性層12を除去する製版方法。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、平版印刷版原版および製版方法に関し、特に、デジタル信号に基づいて赤外線レーザー光を照射することによって直接製版が可能であり、露光後に現像処理することなくそのまま印刷機に装着して印刷が可能な平版印刷版原版および製版方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ画像処理技術の進歩に伴い、デジタル信号に対応した光照射により直接感光層に画像を書き込む方法が開発されている。本システムを平版印刷版に利用し、銀塩マスクフィルムへの出力を行わずに、直接、平版印刷版原版に画像を形成するコンピュータ・トゥ・プレート(CTP)システムが注目されている。光照射の光源として、近赤外または赤外領域に最大強度を有する高出力レーザーを用いるCTPシステムは、短時間の露光で高解像度の画像が得られること、そのシステムに用いる平版印刷版原版が明室での取り扱いが可能であること、などの利点を有している。特に、波長760nm〜1200nmの赤外線を放射する固体レーザーおよび半導体レーザーは、高出力かつ小型のものが容易に入手できるようになってきている。
【0003】
このような赤外線を放射する固体レーザーまたは半導体レーザーを用いて露光した後、現像液で現像処理することによって画像を形成することが可能なポジ型平版印刷版原版としては、アルカリ可溶性樹脂(ノボラック樹脂等)、光熱変換剤(染料、顔料等の赤外線吸収剤)および熱の作用によりアルカリ可溶性樹脂を架橋しうる化合物を含むポジ型感光性組成物からなる感光層を有するものが、特開平11−202481号公報に提案されている。
【0004】
ところで最近では、製版作業の簡略化、製版現場の作業環境の改善、環境への配慮等の観点から、有機溶剤やアルカリ性物質を含む現像液を使用した現像処理を必要とせず、露光後にそのまま印刷機に装着して印刷が可能な平版印刷版原版が要望されている。しかしながら、特開平11−202481号公報に記載のポジ型感光性組成物は、ノボラック樹脂等のアルカリ可溶性樹脂をバインダー樹脂として含んでいるので、これからなる感光層を有する感光性平版印刷版は、強アルカリ性の現像液で現像処理する必要があった。
【0005】
露光後に現像処理を必要としない平版印刷版原版として、平版印刷版原版の画像形成層に赤外線レーザー光を照射して、照射部分の画像形成層を除去すること(アブレーション)によって画像を形成することが可能な平版印刷版原版が、特開平6−43635号公報、特開平11−65106号公報、特開2000−211097号公報、特表2002−500973号公報に提案されている。
【0006】
特開平6−43635号公報に記載の画像形成エレメントは、基材上に、側鎖にアジド基を有するポリマーを含む画像形成層が設けられたものである。この画像形成エレメントにおいては、露光によって露光部分のアジド基を分解して画像形成層を除去することにより、画像が形成される。しかしながら、分解性のアジド基がポリマーの側鎖にあるため、露光によってポリマーが分解、除去されにくく、アブレーション効率(感度)が悪いという問題があった。
【0007】
特開平11−65106号公報に記載の平版印刷版原版は、アルミニウム支持体上に、特定のポリアゾ化合物をバインダー樹脂で保持した画像形成層が設けられたものである。この平版印刷版原版においては、露光によって露光部分のポリアゾ化合物を分解して画像形成層を除去することにより、画像が形成される。しかしながら、ポリアゾ化合物は低分子量の化合物であり、これが添加された画像形成層は摩耗に弱く、平版印刷版の耐刷性が不十分であるという問題があった。また、ポリアゾ化合物は有機溶剤に不溶であるため、支持体上に画像形成層を設けるためにはポリアゾ化合物を分散塗布しなければならず、生産性が悪いという問題があった。
【0008】
特開2000−211097号公報に記載の印刷部材は、基体上に、第1イメージング層、第2イメージング層および最上層が設けられたものであり、第2イメージング層のポリマーが、官能基としてアゾ基を有するものである。この印刷部材においては、露光によって露光部分のアゾ基が分解してガスが発生し、このガスの気泡によってイメージング層が破壊されて、最上層が引き剥がされることにより、画像が形成される。しかしながら、この印刷部材は、基体上に組成の違う層が多数積層されているため、各層の界面で剥離が起こりやすく、耐刷性が不十分であるという問題を有していた。
【0009】
特表2002−500973号公報に記載の平版印刷版は、支持基体上に、融除−吸収性の層が設けられたものである。この平版印刷版においては、露光によって露光部分の融除−吸収性の層を除去することにより、画像が形成される。しかしながら、融除−吸収性の層のポリマーは熱分解性基を有していないので、露光によってポリマーが分解、除去されにくく、感度が不十分であるという問題があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−202481号公報(第2−36頁)
【特許文献2】
特開平6−43635号公報(第2−8頁)
【特許文献3】
特開平11−65106号公報(第2−11頁)
【特許文献4】
特開2000−211097号公報(第2−7頁、図2)
【特許文献5】
特表2002−500973号公報(第2−92頁、図2)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明の目的は、デジタル信号に基づいて赤外線レーザー光を照射することによって直接製版が可能であり、露光後に現像処理することなくそのまま印刷機に装着して印刷が可能な平版印刷版原版であり、アブレーション効率(感度)が良好で、得られる平版印刷版の耐刷性に優れる平版印刷版原版を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の平版印刷版原版は、支持体と、該支持体上に設けられた親油性層とを有し、親油性層が、主鎖に熱分解性基を有するポリマーが架橋剤によって架橋された架橋生成物を含むことを特徴とするものである。
【0013】
また、前記熱分解性基は、アゾ基であることが望ましい。
また、前記ポリマーは、架橋剤と反応しうる官能基を有することが望ましい。
また、前記支持体は、親水性表面を有することが望ましい。
また、前記親油性層は、光熱変換物質を含有することが望ましい。
【0014】
また、前記支持体と親油性層との間に、親水性層を有することが望ましい。
また、前記親水性層は、光熱変換物質を含有することが望ましい。
また、本発明の製版方法は、本発明の平版印刷版原版を、赤外線レーザー光にて露光し、露光部分の親油性層を除去することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明の平版印刷版原版の一例を示す概略断面図である。この平版印刷版原版は、支持体11と、該支持体11上に設けられた親油性層12とを有するものである。
【0016】
<支持体>
支持体としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、ステンレス、鉄等の金属板;ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエチレン等のプラスチックフィルム;合成樹脂を溶融塗布あるいは合成樹脂溶液を塗布した紙、プラスチックフィルムに金属層を真空蒸着、ラミネート等の技術により設けた複合材料;その他印刷版の支持体として使用されている材料が挙げられる。これらのうち、特にアルミニウムおよびアルミニウムが被覆された複合支持体の使用が好ましい。
【0017】
支持体の表面は、保水性を高め、感光層との密着性を向上させる目的で表面処理され、親水性を有している親水性表面であることが望ましい。そのような表面処理としては、例えば、ブラシ研磨法、ボール研磨法、電解エッチング、化学的エッチング、液体ホーニング、サンドブラスト等の粗面化処理、およびこれらの組み合わせが挙げられる。これらの中でも、特に電解エッチングの使用を含む粗面化処理が好ましい。
電解エッチングの際に用いられる電解浴としては、酸、アルカリまたはそれらの塩を含む水溶液あるいは有機溶剤を含む水性溶液が用いられる。これらの中でも、特に、塩酸、硝酸、またはそれらの塩を含む電解液が好ましい。
【0018】
粗面化処理の施されたアルミニウム支持体は、必要に応じて酸またはアルカリの水溶液にてデスマット処理される。このようにして得られたアルミニウム支持体は、陽極酸化処理されることが望ましい。特に、硫酸またはリン酸を含む浴で処理する陽極酸化処理が望ましい。
【0019】
また、必要に応じて、ケイ酸塩処理(ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、フッ化ジルコニウム酸カリウム処理、ホスホモリブデート処理、アルキルチタネート処理、ポリアクリル酸処理、ポリビニルスルホン酸処理、ホスホン酸処理、フィチン酸処理、親水性有機高分子化合物と2価の金属との塩による処理、スルホン酸基を有する水溶性重合体の下塗りによる親水化処理、酸性染料による着色処理、シリケート電着等の処理を行うことができる。
【0020】
また、粗面化処理(砂目立て処理)および陽極酸化処理後、封孔処理が施されたアルミニウム支持体も好ましい。封孔処理は、熱水、および無機塩または有機塩を含む熱水溶液へのアルミニウム支持体の浸漬、または水蒸気浴等によって行われる。
【0021】
<親油性層>
親油性層は、主鎖に熱分解性基を有するポリマーが架橋剤によって架橋された架橋生成物を含む層である。
(主鎖に熱分解性基を有するポリマー)
主鎖に熱分解性基を有するポリマーは、主鎖に熱分解性基を有するものであれば特に限定はされない。このようなポリマーとしては、具体的には、主鎖に熱分解性基を有するポリエステル、ポリウレタンなどが挙げられる。ここで、「主鎖に熱分解性基を有する」とは、熱分解性基自身が主鎖の一部を形成していること、または、熱分解性基が主鎖の炭素原子、窒素原子等に直接結合していることを意味する。
【0022】
主鎖に熱分解性基を有するポリエステルは、例えば、熱分解性基を有するジオールと、ジカルボン酸、ジカルボン酸クロライドまたはテトラカルボン酸の無水物と、必要に応じて他のジオールとを反応させる方法;ジオールと、熱分解性基を有するジカルボン酸、ジカルボン酸クロライドまたはテトラカルボン酸の無水物と、必要に応じて他のジカルボン酸、ジカルボン酸クロライドまたはテトラカルボン酸の無水物とを反応させる方法によって合成することができる。
主鎖に熱分解性基を有するポリウレタンは、例えば、熱分解性基を有するジオールと、ジイソシアナートと、必要に応じて他のジオールとを反応させる方法;ジオールと、熱分解性基を有するジイソシアナートと、必要に応じて他のジイソシアナートとを反応させる方法によって合成することができる。
【0023】
主鎖に熱分解性基を有するポリエステルまたはポリウレタンを合成する際の、熱分解性基を有する2官能化合物(熱分解性基を有するジオール、ジカルボン酸、ジカルボン酸クロライド、テトラカルボン酸、ジイソシアナート)と、他の2官能化合物(熱分解性基を有さないジオール、ジカルボン酸、ジカルボン酸クロライド、テトラカルボン酸、ジイソシアナート)とのモル比は、10:90〜50:50であることが好ましい。熱分解性基を有する2官能化合物が10モル%未満では、得られる平版印刷版原版のアブレーション効率(感度)が不十分となるおそれがある。
【0024】
熱分解性基としては、例えば、アゾ基(−N=N−)、ジアゾ基(=N2 )、ジオキシ基(−O−O−)、ジスルフィド基(−S−S−)、ヒドラジド(−NH−NH−)、ニトロ基(−NO2 );ヨードニウム基(−I+− )、スルホニウム基(−S+(R)− )、アンモニウム基(−N+(R)2−)等のオニウム塩;スルホン酸エステル(−SO3R )、ジスルホニル基(−SO2−SO2−)、チオスルホン酸基(−S−SO3− )などが挙げられる。ここで、式中Rは、水素原子またはアルキル基、アリール基等の炭化水素基を表す。中でも、ポリマーの主鎖を直接切断しやすく、得られる平版印刷版原版のアブレーション効率(感度)に優れている点で、アゾ基、アンモニウム基、ニトロ基が熱分解性基として好適であり、特に、熱分解時にガスを発生しアブレーションを促進するアゾ基が好適である。
【0025】
主鎖に熱分解性基を有するポリマーは、後述の架橋剤と反応しうる官能基を有していることが好ましい。このような官能基としては、水酸基、カルボン酸基、アミノ基、チオール基などが挙げられる。このような官能基を有することによって、主鎖に熱分解性基を有するポリマーと架橋剤とが強固な架橋構造を有する架橋生成物を形成し、親油性層の耐摩耗性が向上し、得られる平版印刷版の耐刷性が向上する。
【0026】
主鎖に熱分解性基を有するポリマーの質量平均分子量は、2,000〜100,000の範囲が好ましい。ポリマーの質量平均分子量が2,000未満では、画像形成して得られる画像部が弱く、耐刷性に劣る傾向にある。一方、ポリマーの質量平均分子量が100,000を超えると、塗工溶剤に溶けにくくなり、塗工特性が劣る。
【0027】
また、主鎖に熱分解性基を有するポリマー以外の熱分解性化合物を併用してもよい。併用しうる熱分解性化合物としては、シアノアクリレートポリマー、α−メチルスチレンポリマー、(メタ)アクリレートモノマーポリマー;ポリカーボネート、ニトロセルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルピロリドン、ポリオルソエステル、アクリロニトリルポリマー、ポリアミド、ポリウレタン、マレイン酸樹脂、ポリチオアセトン硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等のニトロ化合物、有機過酸化物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、およびヒドラジン化合物などが挙げられる。
【0028】
(架橋剤)
架橋剤は、前述の主鎖に熱分解性基を有するポリマーを架橋しうるものであればよく、特に限定はされない。架橋剤としては、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサヒドロキシメチルメラミン、ジヒドロキシメチル尿素、多価エチレンイミン、多価エポキシ化合物、多価オキサゾリンポリマー、多価カルボジイミドポリマー、ポリイソシアナート、多価カルボン酸無水物などが挙げられる。中でも、高い架橋密度を有する架橋生成物が得られ、かつ塗工液中での安定性のよい点で、ヘキサメトキシメチルメラミンが好適である。
【0029】
架橋剤の量は、主鎖に熱分解性基を有するポリマー100質量部に対して10〜50質量部であることが好ましい。架橋剤の量が、主鎖に熱分解性基を有するポリマー100質量部に対して10質量部未満では、親油性層の耐摩耗性が低下し、得られる平版印刷版の耐刷性が不十分となるおそれがある。架橋剤の量が、主鎖に熱分解性基を有するポリマー100質量部に対して50質量部を超えると、親油性層が、赤外線レーザーの照射によって除去されにくく、アブレーション効率(感度)が悪くなるおそれがある。
【0030】
(架橋生成物)
架橋生成物は、主鎖に熱分解性基を有するポリマーが架橋剤によって架橋されたものであり、親油性層を構成する主成分である。
この架橋生成物は、例えば、主鎖に熱分解性基を有するポリマーと架橋剤とを溶剤に溶解させた塗工液を、支持体上に塗布し、乾燥する際に、乾燥の熱によって主鎖に熱分解性基を有するポリマーと架橋剤とが反応して得られる。この塗工液には、主鎖に熱分解性基を有するポリマーと架橋剤との反応を促進する触媒を添加してもよい。
【0031】
(光熱変換物質)
親油性層には、光を吸収して熱を発生する光熱変換物質が含まれていることが好ましい。
光熱変換物質は、赤外線レーザーの照射によって熱を効率的に発生し、親油性層のアブレーションを促進するものである。このような物質としては、例えば、種々の顔料または染料が挙げられる。
【0032】
本発明で使用される顔料としては、市販の顔料、および、カラーインデックス便覧「最新顔料便覧日本顔料技術協会編、1977年刊」、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)等に記載されている顔料が利用できる。顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、その他ポリマー結合色素等が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染め付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
【0033】
これらの中でも、特に、近赤外から赤外線領域の光を吸収して効率よく熱を発生し、しかも経済的に優れた物質として、カーボンブラックが好ましく用いられる。また、このようなカーボンブラックとしては、種々の官能基を有する分散性のよいグラフト化カーボンブラックが市販されており、例えば、「カーボンブラック便覧第3版」(カーボンブラック協会編、1995年)の167ページ、「カーボンブラックの特性と最適配合及び利用技術」(技術情報協会、1997年)の111ページ等に記載されているものが挙げられ、いずれも本発明に好適に使用される。
【0034】
これらの顔料は表面処理をせずに用いてもよく、また公知の表面処理を施して用いてもよい。公知の表面処理方法としては、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアナート等の反応性物質を顔料表面に結合させる方法などが挙げられる。これらの表面処理方法については、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)に記載されている。
本発明で使用される顔料の粒径は、0.01〜15マイクロメートルの範囲にあることが好ましく、0.01〜5マイクロメートルの範囲にあることがさらに好ましい。
【0035】
本発明で使用される染料としては、公知慣用のものが使用でき、例えば、「染料便覧」(有機合成化学協会編、昭和45年刊)、「色材工学ハンドブック」(色材協会編、朝倉書店、1989年刊)、「工業用色素の技術と市場」(シーエムシー、1983年刊)、「化学便覧応用化学編」(日本化学会編、丸善書店、1986年刊)に記載されているものが挙げられる。より具体的には、アゾ染料、金属鎖塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料、インジゴ染料、キノリン染料、ニトロ系染料、キサンテン系染料、チアジン系染料、アジン染料、オキサジン染料等の染料が挙げられる。これらの染料の中でも、近赤外から赤外領域の光を吸収するものが特に好ましい。
【0036】
近赤外光もしくは赤外光を吸収する染料としては、例えば、シアニン染料、メチン染料、ナフトキノン染料、スクワリリウム色素、アリールベンゾ(チオ)ピリジニウム塩、トリメチンチアピリリウム塩、ピリリウム系化合物、ペンタメチンチオピリリウム塩、赤外吸収染料等が挙げられる。
【0037】
光熱変換物質は、上記の顔料または染料の中から、後述する光源の特定波長を吸収し、熱に変換できうる適当な顔料または染料を少なくとも1種を選び、上述の塗工液に添加することにより、親油性層に含まされる。特に760nm〜3000nmの近赤外から赤外領域に極大吸収波長(λmax )を有する光熱変換物質を使用すると、得られる感光性平版印刷版を明室下で取り扱えるようになるため、より好ましい。
【0038】
光熱変換物質の含有量は、親油性層中、0.5〜70質量%の範囲が好ましく、1〜50質量%の範囲がより好ましい。0.5質量%より少ないと熱の発生が少ないため、露光部のアブレーションが不十分となる傾向があり、また、70質量%より多い場合は、親油性層が傷つき易くなったり、非画像部の汚れが生じ易くなったりする。
【0039】
(他の成分)
親油性層には、必要に応じて、公知の添加剤、例えば、着色材(染料、顔料)、界面活性剤、可塑剤、安定性向上剤を含ませることができる。
好適な染料としては、例えば、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン、ビクトリアブルー、メチレンブルー、エチルバイオレット、ローダミンB等の塩基性油溶性染料などが挙げられる。市販品としては、例えば、「ビクトリアピュアブルーBOH」〔保土谷化学工業(株)製〕、「オイルブルー#603」〔オリエント化学工業(株)製〕、「VPB−Naps(ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩)」〔保土谷化学工業(株)製〕、「D11」〔PCAS社製〕等が挙げられる。顔料としては、例えば、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンレッド等が挙げられる。
【0040】
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリ(2−クロロエチル)、クエン酸トリブチル等が挙げられる。
さらに、公知の安定性向上剤として、例えば、リン酸、亜リン酸、蓚酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、ジピコリン酸、ポリアクリル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等も併用することができる。
これら各種の添加剤の含有量は、その目的によって異なるが、通常、親油性層中0〜30質量%の範囲が好ましい。
【0041】
<親水性層>
本発明の平版印刷版原版には、図2に示すように、支持体11と親油性層12との間に親水性層13を有していてもよい。この親水性層13を設けることにより、赤外線レーザー光の照射によって除去しきれずに露光部分に残った親油性層12の残りカスを、印刷の際の湿し水、印刷インキ等で完全に取り除くことができる。すなわち、赤外線レーザー光の照射による親油性層12の除去は、親油性層12が支持体11に接しているときよりも、親水性層13に接しているときの方が容易である。また、親水性層13を設けることにより、支持体11表面が赤外線レーザー光の照射による熱ダメージを受けにくくなる。
【0042】
親水性層を形成するポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール(ポリ酢酸ビニル鹸化物)、カルボン酸ポリマー塩、カルボキシメチルセルロース塩などが挙げられる。中でも、耐摩耗性に優れる点で、ポリビニルアルコールが好適に用いられる。
【0043】
親水性層には、その耐磨耗性を向上させる目的で、有機アルミニウムキレート化合物、有機チタンキレート化合物、または有機ジルコニウムキレート化合物を含ませてもよい。中でも、塗工液中での安定性に優れる有機アルミニウムキレート化合物が好ましい。有機アルミニウムキレート化合物としては、例えば、松本製薬工業(株)製のオルカチックスAL−135が挙げられる。
【0044】
有機アルミニウムキレート化合物の量は、親水性層を形成するポリマー100質量部に対して20〜150質量部であることが好ましい。有機アルミニウムキレート化合物の量が、親水性層を形成するポリマー100質量部に対して20質量部未満では、架橋構造が十分ではなく、親水性層の耐摩耗性の向上が望めない。有機アルミニウムキレート化合物の量が、親水性層を形成するポリマー100質量部に対して150質量部を超えると、親水性層に十分な親水性を持たせることができなくなるおそれがある。
【0045】
また、親水性層には、アブレーション効果をさらに向上させる目的で、上述の光熱変換物質を含ませてもよい。
光熱変換物質の含有量は、親水性層中、0.1〜10質量%の範囲が好ましく、1〜5質量%の範囲がより好ましい。0.1質量%より少ないと、アブレーション効率の向上が望めず、また、10質量%より多い場合は、親水性層の親水性が低下する傾向がある。
【0046】
<平版印刷版原版の製造>
本発明の平版印刷版原版は、好ましくは不揮発分が1〜50質量%に調製された、主鎖に熱分解性基を有するポリマーおよび架橋剤を少なくとも含有する塗工液を、支持体表面に塗布し、これを乾燥して支持体上に親油性層を形成させることによって製造される。
また、本発明の平版印刷版原版が親水性層を有する場合には、好ましくは不揮発分が1〜50質量%に調製された、親水性層を形成するポリマーを少なくとも含有する塗工液を、支持体表面に塗布し、これを乾燥して支持体上に親水性層を形成させ、次いで、主鎖に熱分解性基を有するポリマーおよび架橋剤を少なくとも含有する塗工液を、親水性層表面に塗布し、これを乾燥して親水性層上に親油性層を形成させることによって製造される。
【0047】
塗工液の有機溶剤としては、公知慣用のものがいずれも使用できる。中でも、沸点40℃〜200℃、特に60℃〜160℃の範囲のものが、乾燥の際における有利さから選択される。
【0048】
有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−またはイソ−プロピルアルコール、n−またはイソ−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン等の炭化水素類;エチルアセテート、n−またはイソ−プロピルアセテート、n−またはイソ−ブチルアセテート、エチルブチルアセテート、ヘキシルアセテート等の酢酸エステル類;メチレンジクロライド、エチレンジクロライド、モノクロルベンゼン等のハロゲン化物;イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジオキサン、ジメチルジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコール、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、ジエチルセロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール等の多価アルコールとその誘導体;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、乳酸メチル、乳酸エチル等の特殊溶剤などが挙げられる。これらは単独あるいは混合して使用される。
【0049】
塗工液の塗布方法としては、例えば、ロールコーティング、ディップコーティング、エアナイフコーティング、グラビアコーティング、グラビアオフセットコーティング、ホッパーコーティング、ブレードコーティング、ワイヤドクターコーティング、スプレーコーティング等の方法が用いられる。塗工液の塗布量は、10ml/m2 〜100ml/m2 の範囲が好適である。
【0050】
支持体もしくは親水性層上に塗布された塗工液の乾燥は、通常、加熱された空気によって行われる。加熱は30℃〜200℃、特に、40℃〜140℃の範囲が好適である。乾燥の温度は乾燥中一定に保たれる方法だけでなく段階的に上昇させる方法も実施し得る。
また、乾燥風は除湿することによって好ましい結果が得られる場合もある。加熱された空気は、塗布面に対し0.1m/秒〜30m/秒、特に0.5m/秒〜20m/秒の割合で供給するのが好適である。
塗工液の塗布量は、乾燥質量で通常、約0.5〜約5g/m2 の範囲である。
【0051】
<製版方法>
本発明の平版印刷版原版は、コンピュータ等からのデジタル信号に基づいて赤外線レーザー光を親油性層に照射することによって直接製版が可能である。
本発明の製版方法は、本発明の平版印刷版原版を、赤外線レーザー光にて露光し、露光部分の親油性層を熱分解させ、除去することを特徴とする。
【0052】
本発明で用いられる赤外線レーザーの光源としては、近赤外から赤外領域に最大強度を有する高出力レーザーが用いられ、具体的には、760nm〜3000nmの近赤外から赤外領域に最大強度を有する各種レーザー、例えば、半導体レーザー、YAGレーザー等が挙げられる。
【0053】
以上説明した本発明の平版印刷版原版にあっては、主鎖に熱分解性基を有するポリマーが架橋剤によって架橋された架橋生成物を含む親油性層を有するので、デジタル信号に基づいて赤外線レーザー光を照射することによって直接製版が可能であり、露光後に現像処理することなくそのまま印刷機に装着して印刷が可能である。すなわち、親油性層を赤外線レーザー光で露光することにより、露光部分の親油性層がレーザー誘起アブレーションによって除去され、露光部分には支持体表面もしくは親水性層が露出する。
【0054】
また、本発明の平版印刷版原版にあっては、ポリマーがその主鎖に熱分解性基を有するので、赤外線レーザー光を照射することによって熱分解性基が分解して、ポリマーの主鎖が切断される。これにより、アブレーション効率(感度)が著しく向上する。
また、本発明の平版印刷版原版にあっては、主鎖に熱分解性基を有するポリマーが架橋剤によって架橋されているので、露光処理後に得られる平版印刷版の耐刷性が優れている。
【0055】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。不揮発成分の測定および質量平均分子量の測定の測定は、下記の方法により行った。
【0056】
[不揮発成分の測定]
試料約1gを110℃の乾燥機で1時間乾燥し、乾燥前後の質量測定から、不揮発成分を質量%で表した。
[質量平均分子量の測定]
ゲル・浸透・クロマトグラフィー(GPC)により測定し、ポリスチレン換算分子量として記した。
【0057】
主鎖に熱分解性基を有するポリマーは、以下のようにして合成した。
[アゾ基含有ポリマー(P−1)の合成]
反応容器に、乾燥N,N−ジメチルアセトアミド212.4g、下記式(a)のアゾ化合物[化合物名:2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−(1−ヒドロキシブチル)プロピオンアミド))]28.8g(100mmol)、下記式(b)のピロメリット酸無水物21.8g(100mmol)を投入した。反応容器中の混合物を攪拌しながら、混合物中に反応触媒としてトリエチルアミン20.2g(200mmol)を1時間かけて滴下した。反応液の温度が40℃まで上昇し、反応液の色が無色から褐色に変化した。滴下終了後、10時間攪拌を続け、アゾ基含有ポリマー(P−1)を含む溶液を取り出した。溶液の不揮発分は25質量%であり、アゾ基含有ポリマー(P−1)の質量平均分子量は4130であった。
【0058】
【化1】
【0059】
[アゾ基含有ポリマー(P−2)の合成]
反応容器に、乾燥N,N−ジメチルアセトアミド138.4g、上記式(a)のアゾ化合物14.4g(50mmol)、下記式(c)の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート25.02g(100mmol)、下記式(d)のジメチロールプロピオン酸6.71g(50mmol)を投入した。反応容器中の混合物を攪拌しながら、混合物中に反応触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ1gを加えた。反応液の温度が35℃まで上昇し、反応液の粘度が高くなった。触媒を加えた後、11時間攪拌を続け、アゾ基含有ポリマー(P−2)を含む溶液を取り出した。溶液の不揮発分は25質量%であった。赤外線吸収スペクトルを測定し、イソシアナート基に特有の吸収(2250〜2275cm−1)が消失していることを確認した。アゾ基含有ポリマー(P−2)の質量平均分子量は7439であった。
【0060】
【化2】
【0061】
[アゾ基含有ポリマー(P−3)の合成]
反応容器に、乾燥N,N−ジメチルアセトアミド243.6g、下記式(e)のアゾ化合物[化合物名:2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチルプロピオンアミド))]20.0g(100mmol)、下記式(f)のテトラカルボン酸無水物(新日本理化(株)製、TMEG−100)41.0g(100mmol)を投入した。反応容器中の混合物を攪拌しながら、混合物中に反応触媒としてトリエチルアミン20.2g(200mmol)を1時間かけて滴下した。反応液の温度が43℃まで上昇し、反応液の色が無色から褐色に変化した。滴下終了後、10時間攪拌を続け、アゾ基含有ポリマー(P−3)を含む溶液を取り出した。溶液の不揮発分は25質量%であり、アゾ基含有ポリマー(P−3)の質量平均分子量は6940であった。
【0062】
【化3】
【0063】
[アンモニウム基含有ポリマー(P−4)の合成]
反応容器に、ビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアミン11.9g(100mmol)、ヨウ化メチル15.61g(110mmol)を仕込み、90℃で2時間反応させた。次いで、反応容器に酢酸エチル300mlを注ぎ、窒素雰囲気下で生成した結晶を濾取した。この結晶をNMRにて解析した結果、下記式(g)に示すアンモニウム基含有化合物であった。収量は20gであった。
反応容器に、乾燥N,N−ジメチルアセトアミド204.3g、下記式(g)のアンモニウム基含有化合物26.1g(100mmol)、上記式(b)のピロメリット酸無水物21.8g(100mmol)を投入した。反応容器中の混合物を攪拌しながら、混合物中に反応触媒としてトリエチルアミン20.2g(200mmol)を1時間かけて滴下した。反応液の温度が40℃まで上昇し、反応液の色が無色から褐色に変化した。滴下終了後、10時間攪拌を続け、アンモニウム基含有ポリマー(P−4)を含む溶液を取り出した。溶液の不揮発分は25質量%であり、アンモニウム基含有ポリマー(P−4)の質量平均分子量は5630であった。
【0064】
【化4】
【0065】
[比較用ポリマー(P−5)の合成]
反応容器に、乾燥N,N−ジメチルアセトアミド166.2g、上記式(d)のジメチロールプロピオン酸13.4g(100mmol)、上記式(b)のピロメリット酸無水物21.8g(100mmol)を投入した。反応容器中の混合物を攪拌しながら、混合物中に反応触媒としてトリエチルアミン20.2g(200mmol)を1時間かけて滴下した。反応液の温度が40℃まで上昇し、反応液の色が無色から褐色に変化した。滴下終了後、10時間攪拌を続け、主鎖に熱分解性基を含有しない比較用ポリマー(P−5)を含む溶液を取り出した。溶液の不揮発分は25質量%であり、ポリマー(P−5)の質量平均分子量は13045であった。
【0066】
[アゾ基含有ポリマー(P−6)の合成]
反応容器に、乾燥N,N−ジメチルアセトアミド131.8g、上記式(a)のアゾ化合物4.4g(50mmol)、上記式(c)の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート25.02g(100mmol)、下記式(h)の2−メチル−1,3−プロパンジオール4.51g(50mmol)を投入した。反応容器中の混合物を攪拌しながら、混合物中に反応触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ1gを加えた。反応液の温度が35℃まで上昇し、反応液の粘度が高くなった。触媒を加えた後、11時間攪拌を続け、アゾ基含有ポリマー(P−2)を含む溶液を取り出した。溶液の不揮発分は25質量%であった。赤外線吸収スペクトルを測定し、イソシアナート基に特有の吸収(2250〜2275cm−1)が消失していることを確認した。アゾ基含有ポリマー(P−6)の質量平均分子量は6851であった。
【0067】
【化5】
【0068】
[アルミニウム支持体]
厚さ0.24mmのアルミニウム板を水酸化ナトリウム水溶液にて脱脂し、これを20%塩酸浴中で、電解研磨処理して中心線平均粗さ(Ra)0.5μmの砂目板を得た。ついで、この砂目板を、20%硫酸浴中、電流密度2A/dm2で陽極酸化処理して、2.7g/m2 の酸化皮膜を形成した後、水洗、乾燥してアルミニウム支持体を得た。
【0069】
[実施例1]
ポリビニルアルコール((株)クラレ製、ポバール125)7gを脱イオン水140gに投入し、100℃で加熱しながら1時間攪拌し、溶解させた。冷却後、これに有機アルミニウムキレート化合物(松本製薬工業(株)製、AL−135)10gを加え、攪拌し、塗工液を得た。この塗工液をアルミニウム支持体上に#28のバーコーターで塗布し、150℃の熱風で3分間乾燥して、アルミニウム支持体上に親水性層(H−1)を形成した。親水性層の乾燥塗膜量は2.8g/m2 であった。
【0070】
アゾ基含有ポリマー(P−1)を含む溶液30g、メチルセロソルブ30g、メチルエチルケトン30g、下記式(i)の赤外吸収色素(IR−dye1[2(2−(2−クロロ−3−((1,3−ジヒドロ−1,1−ジメチル−3−(4−メチル)−2H−ベンゾ(e)インドール−2−イリデン)−1−エチリデン)−シクロヘキセン−1−イル)−エテニル)−1,1−ジメチル−3−(4−メチル)−1H−ベンゾ(e)インドリウム 4−トルエンスルホン酸塩]2g、架橋剤として下記式(j)のヘキサメトキシメチルメラミン2.5g、界面活性剤としてBYK−333(BYKCHEMICAL社製)0.1gを混合、攪拌し、塗工液を得た。この塗工液を親水性層(H−1)上に#6のバーコーターで塗布し、140℃の熱風で2分間乾燥して、親水性層(H−1)上に親油性層を形成して、平版印刷版原版を得た。親油性層の乾燥塗膜量は1.0g/m2 であった。
【0071】
【化6】
【0072】
得られた平版印刷版原版に対して、近赤外線半導体レーザーを搭載した露光機(Trendsetter、Creo社製、波長830nm、レーザーパワー15W、回転数96rpm(375mJ/cm2 相当))にて画像露光を行った。親油性層の露光部分は焼き飛ばされて、親水性層(H−1)が露出していた。この露出部分が親水性となり、印刷上では非画線部となる。露光処理後の平版印刷版を印刷機にセットし、機上にて数回、から回しし、ダンプニングローラーから湿し水を平版印刷版上に与えた後、印刷を開始した。未露光部分の親油性層はインキを受け付けた。3万枚の印刷後に、印刷品質(汚れ、耐刷)の確認を行った。結果を表1に示す。
【0073】
[実施例2]
ポリビニルアルコール((株)クラレ製、ポバール125)7gを脱イオン水140gに投入し、100℃で加熱しながら1時間攪拌し、溶解させた。これに有機アルミニウムキレート化合物(松本製薬工業(株)製、AL−135)10g、下記式(k)の水溶性赤外吸収色素(FEWCHEMICAL社製、2−(2−(2−クロロ−3−((1,3−ジヒドロ−1,1−ジメチル−3−(4−スルホブチル)−2H−ベンゾ(e)インドール−2−イリデン)−エチリデン)−1−シクロヘキセン−1−イル)−エテニル)−1,1−ジメチル−3−(4−スルホブチル)−1H−ベンゾ(e)インドリウムヒドロキシド、インナー塩、ナトリウム塩)0.3gを加え、攪拌し、塗工液を得た。この塗工液をアルミニウム支持体上に#28のバーコーターで塗布し、150℃の熱風で3分間乾燥して、アルミニウム支持体上に親水性層(H−2)を形成した。親水性層の乾燥塗膜量は2.8g/m2 であった。
【0074】
【化7】
【0075】
実施例1と同様にして、親水性層(H−2)上に親油性層を形成して、平版印刷版原版を得た。親油性層の乾燥塗膜量は1.0g/m2 であった。
次いで、実施例1と同様にして、得られた平版印刷版原版に対して画像露光を行った。親油性層の露光部分は焼き飛ばされて、親水性層(H−2)が露出していた。露光処理後の平版印刷版を印刷機にセットし、機上にて数回、から回しし、ダンプニングローラーから湿し水を平版印刷版上に与えた後、印刷を開始した。未露光部分の親油性層はインキを受け付けた。3万枚の印刷後に、印刷品質(汚れ、耐刷)の確認を行った。結果を表1に示す。
【0076】
[実施例3]
ポリビニルアルコール((株)クラレ製、ポバール125)7gを脱イオン水140gに投入し、100℃で加熱しながら1時間攪拌し、溶解させた。これに有機アルミニウムキレート化合物(松本製薬工業(株)製、AL−135)10g、水性カーボンエマルジョン(キャボット社製、キャボジェット300)0.3gを加え、攪拌し、塗工液を得た。この塗工液をアルミニウム支持体上に#28のバーコーターで塗布し、150℃の熱風で3分間乾燥して、アルミニウム支持体上に親水性層(H−3)を形成した。親水性層の乾燥塗膜量は2.8g/m2 であった。
【0077】
実施例1と同様にして、親水性層(H−3)上に親油性層を形成して、平版印刷版原版を得た。親油性層の乾燥塗膜量は1.0g/m2 であった。
次いで、実施例1と同様にして、得られた平版印刷版原版に対して画像露光を行った。親油性層の露光部分は焼き飛ばされて、親水性層(H−3)が露出していた。露光処理後の平版印刷版を印刷機にセットし、機上にて数回、から回しし、ダンプニングローラーから湿し水を平版印刷版上に与えた後、印刷を開始した。未露光部分の親油性層はインキを受け付けた。3万枚の印刷後に、印刷品質(汚れ、耐刷)の確認を行った。結果を表1に示す。
【0078】
[実施例4]
親油性層に用いたアゾ基含有ポリマー(P−1)をアゾ基含有ポリマー(P−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして平版印刷版原版を得た。親油性層の乾燥塗膜量は1.0g/m2 であった。
次いで、実施例1と同様にして、得られた平版印刷版原版に対して画像露光を行った。親油性層の露光部分は焼き飛ばされて、親水性層(H−1)が露出していた。露光処理後の平版印刷版を印刷機にセットし、機上にて数回、から回しし、ダンプニングローラーから湿し水を平版印刷版上に与えた後、印刷を開始した。未露光部分の親油性層はインキを受け付けた。3万枚の印刷後に、印刷品質(汚れ、耐刷)の確認を行った。結果を表1に示す。
【0079】
[実施例5]
親油性層に用いたアゾ基含有ポリマー(P−1)をアゾ基含有ポリマー(P−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして平版印刷版原版を得た。親油性層の乾燥塗膜量は1.0g/m2 であった。
次いで、実施例1と同様にして、得られた平版印刷版原版に対して画像露光を行った。親油性層の露光部分は焼き飛ばされて、親水性層(H−1)が露出していた。露光処理後の平版印刷版を印刷機にセットし、機上にて数回、から回しし、ダンプニングローラーから湿し水を平版印刷版上に与えた後、印刷を開始した。未露光部分の親油性層はインキを受け付けた。3万枚の印刷後に、印刷品質(汚れ、耐刷)の確認を行った。結果を表1に示す。
【0080】
[実施例6]
親油性層に用いたアゾ基含有ポリマー(P−1)をアンモニウム基含有ポリマー(P−4)に変更した以外は、実施例1と同様にして平版印刷版原版を得た。親油性層の乾燥塗膜量は1.0g/m2 であった。
次いで、得られた平版印刷版原版に対して、近赤外線半導体レーザーを搭載した露光機(Trendsetter、Creo社製、波長830nm、レーザーパワー15W、回転数72rpm(500mJ/cm2 相当))にて画像露光を行った。親油性層の露光部分は焼き飛ばされて、親水性層(H−1)が露出していた。露光処理後の平版印刷版を印刷機にセットし、機上にて数回、から回しし、ダンプニングローラーから湿し水を平版印刷版上に与えた後、印刷を開始した。未露光部分の親油性層はインキを受け付けた。3万枚の印刷後に、印刷品質(汚れ、耐刷)の確認を行った。結果を表1に示す。
【0081】
[実施例7]
親油性層に用いたアゾ基含有ポリマー(P−1)をアゾ基含有ポリマー(P−6)に変更した以外は、実施例1と同様にして平版印刷版原版を得た。親油性層の乾燥塗膜量は1.0g/m2 であった。
次いで、得られた平版印刷版原版に対して、近赤外線半導体レーザーを搭載した露光機(Trendsetter、Creo社製、波長830nm、レーザーパワー15W、回転数180rpm(200mJ/cm2 相当))にて画像露光を行った。親油性層の露光部分は焼き飛ばされて、親水性層(H−1)が露出していた。露光処理後の平版印刷版を印刷機にセットし、機上にて数回、から回しし、ダンプニングローラーから湿し水を平版印刷版上に与えた後、印刷を開始した。未露光部分の親油性層はインキを受け付けた。3万枚の印刷後に、印刷品質(汚れ、耐刷)の確認を行った。結果を表1に示す。
【0082】
[比較例1]
親油性層に用いたアゾ基含有ポリマー(P−1)を比較用ポリマー(P−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして平版印刷版原版を得た。親油性層の乾燥塗膜量は1.0g/m2 であった。
次いで、実施例1と同様にして、得られた平版印刷版原版に対して画像露光を行った。親油性層の露光部分は焼き飛ばされず、残ったままであった。
【0083】
【表1】
【0084】
ここで、表1中 感度が「良好」とは、親油性層を完全に焼き飛ばすのに低出力のレーザー光でも可能であったことを示し、「遅い」とは、親油性層を完全に焼き飛ばすのに高出力のレーザー光が必要であったことを示す。
【0085】
主鎖に熱分解性基を有するポリマーを使った実施例1〜7の平版印刷版原版は、露光処理によって露光部分の親油性層が除去され、現像処理することなくそのまま印刷可能であった。
また、熱分解時にガスを発生するアゾ基を有するポリマーを使った実施例1〜5、7の平版印刷版原版は、感度(アブレーション効率)が良好であった。
また、ポリマー中に架橋剤と架橋しうる官能基を有するポリマーを使った実施例1〜6の平版印刷版原版は、耐刷性が良好であった。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の平版印刷版原版は、支持体と、該支持体上に設けられた親油性層とを有し、親油性層が、主鎖に熱分解性基を有するポリマーが架橋剤によって架橋された架橋生成物を含むものであるので、デジタル信号に基づいて赤外線レーザー光を照射することによって直接製版が可能であり、露光後に現像処理することなくそのまま印刷機に装着して印刷が可能であり、アブレーション効率(感度)が良好で、得られる平版印刷版の耐刷性に優れる。
【0087】
また、前記熱分解性基が、アゾ基を有するものであれば、アブレーション効率(感度)がさらに向上する。
また、前記ポリマーが、架橋剤と反応しうる官能基を有するものであれば、得られる平版印刷版の耐刷性がさらに向上する。
また、前記支持体が、親水性表面を有するものであれば、得られる平版印刷版の非画線部表面の親水性がさらに向上する。
また、前記親油性層が、光熱変換物質を含有するものであれば、アブレーション効率(感度)がさらに向上する。
また、前記支持体と親油性層との間に、親水性層を有するものであれば、印刷汚れのない良好な平版印刷版を得ることができる。
また、前記親水性層が、光熱変換物質を含有するものであれば、アブレーション効率(感度)がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平版印刷版原版の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の平版印刷版原版の他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
11 支持体
12 親油性層
13 親水性層
Claims (8)
- 支持体と、該支持体上に設けられた親油性層とを有し、
親油性層が、主鎖に熱分解性基を有するポリマーが架橋剤によって架橋された架橋生成物を含むことを特徴とする平版印刷版原版。 - 前記熱分解性基が、アゾ基であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版原版。
- 前記ポリマーが、架橋剤と反応しうる官能基を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の平版印刷版原版。
- 前記支持体が、親水性表面を有することを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の平版印刷版原版。
- 前記親油性層が、光熱変換物質を含有することを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に記載の平版印刷版原版。
- 前記支持体と親油性層との間に、親水性層を有することを特徴とする請求項1ないし5いずれか一項に記載の平版印刷版原版。
- 前記親水性層が、光熱変換物質を含有することを特徴とする請求項6記載の平版印刷版原版。
- 請求項1ないし7いずれか一項に記載の平版印刷版原版を、赤外線レーザー光にて露光し、露光部分の親油性層を除去することを特徴とする製版方法。
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