JP2001228602A - 平版印刷版用原版 - Google Patents

平版印刷版用原版

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JP2001228602A
JP2001228602A JP2000119559A JP2000119559A JP2001228602A JP 2001228602 A JP2001228602 A JP 2001228602A JP 2000119559 A JP2000119559 A JP 2000119559A JP 2000119559 A JP2000119559 A JP 2000119559A JP 2001228602 A JP2001228602 A JP 2001228602A
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layer
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JP2000119559A
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Koichi Kawamura
浩一 川村
Akihisa Oda
晃央 小田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性層の親水性が高くかつインキ受容層と
の密着が優れ、かつ汚れ性が著しく改善され、厳しい印
刷条件においても、汚れが生じない印刷物が得られるア
ブレーション型であり、更に短時間でのレーザ光等によ
る画像の走査露光が可能であり、簡易な水現像処理操作
による製版、あるいは、現像処理を必要としない、直接
に印刷機に装着して製版することができる平版印刷版用
原版を提供する。 【解決手段】 支持体上に、該支持体の表面と直接化学
的に結合しかつ親水性官能基を有する高分子化合物から
なる親水性層と、該親水性層上にアブレーション可能な
インキ受容層とを順に有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な親水性層を有
する平版印刷版用原版に関し、特に、現像処理等が不要
で、感度及び汚れ性に優れた、ボジ型の形態を採ること
ができる平版印刷版用原版に関し、さらには、ディジタ
ル信号に基づいてレーザ光による画像の走査露光が可能
であり、直接製版可能な平版印刷版用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷はインキを受容できる親油性部
とインキを受容できない親水性部または疎油性部を有す
る面から印刷する方法であり、現在では広く感光性の平
版印刷用原版(PS版)が刷版材として用いられてい
る。PS版は、アルミ板などの金属の表面を研磨処理、
陽極酸化処理、親水化処理などを施した支持体の上に、
感光性のジアゾ樹脂、光重合性組成物、光架橋性組成物
などからなる感光層を設けたものが実用化され広く用い
られている。このようなPS版は、画像露光および現像
により非画像部の感光層を除去し、基板表面の親水性と
画像部の感光層の親油性を利用して印刷が行われてい
る。
【0003】また、製版用フィルムを使用しないで、原
稿から直接オフセット印刷版を作製する、いわゆるダイ
レクト製版は、熟練度を必要としない簡易性、省人化、
短時間で印刷版が得られる迅速性、などの特徴を生かし
て、一般オフセット印刷の分野に進出し始めている。特
に最近では、プリプレスシステムやイメージセッター、
レーザプリンタなどの出力システムの急激な進歩によっ
て、新しいタイプの各種平版印刷材料が開発されてい
る。
【0004】これらは、印刷機上の版胴に装着されて、
レーザー光の像様照射によって刷版を作製する、いわゆ
る機上製版へと応用できる可能性を有している。しかし
ながら、そのためには現像液を用いた現像処理を行う必
要が有るダイレクト刷版は適さない。現像工程を必要と
しない刷版としてWO99/37481に記載されるような、基板
上に架橋された親水性層を設け、その上に一つ以上のポ
リマーとレーザー放射線を吸収可能な光熱変換色素を含
み、かつアブレーション的に光吸収する有機ポリマー層
からなるインキ受容性表面層を設けたレーザー記録可能
なポジ型アブレーション印刷原版がある。この印刷原版
を使用すれば目的の現像処理のない印刷版を得ることが
できたが、印刷にするにつれて徐々に汚れが生じてくる
問題があった。また親水性層とインキ受容層との密着が
わるく、耐刷が低い問題点があった。
【0005】一方、真空条件下で製膜する金属やセラミ
ックスなどの無機化合物を用いた現像処理の必要がない
アブレーション型ダイレクト刷版が提案されている。例
えば、特開昭50-113307号公報にはニッケル、アルミニ
ウム、カルコゲン化合物などの無機の疎水性層と親水性
層とを有する部材に、記録情報を含むレーザービームを
照射することにより、いずれか一方の層を選択的に蒸発
除去せしめることを特徴とする平版印刷版が記載されて
いる。また特開昭52-37104号公報には親水性の陽極酸化
アルミ支持体上に銅、銀、グラファイトから選ばれる層
を有する印刷版が記載されている。これら現像処理の必
要がないダイレクト刷版は、赤外レーザによる描き込み
時に発生するガスや飛散物が少ないなど機上製版にとっ
て好ましい特性を示すが、一方、アブレーションにより
除去された面の親水性を維持することが難しいことが知
られている。またこの場合も同様に親水性層とインキ受
容層との密着がわるく、耐刷性が低い問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、前記従来における諸問題を解決することであり、す
なわち、親水性層の親水性が高くかつインキ受容層との
密着が優れ、かつ汚れ性が著しく改善され、厳しい印刷
条件においても、汚れが生じない印刷物が得られるアブ
レーション型の平版印刷版用原版を提供することであ
る。本発明の更なる目的は、短時間でのレーザ光等によ
る画像の走査露光が可能であり、簡易な水現像処理操作
による製版、あるいは、現像処理を必要としない、直接
に印刷機に装着して製版することができる平版印刷版用
原版を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく、高い親水性を保持しかつインキ受容層
との密着性の優れる親水性層について鋭意検討した結
果、親水性層として支持体表面にグラフトされた親水性
ポリマーを使用し、その上にインキ受容性アブレーショ
ン層を設けることにより従来の親水層に比較して親水性
のレベルが高いため汚れがなく、また親水性層と表面イ
ンキ受容性層との密着性が高いため耐刷に優れることを
見いだし本発明に至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は以下の通りである。 (1) 支持体と、該支持体の表面と直接化学的に結合
しかつ親水性官能基を有する高分子化合物からなる親水
性層と、該親水性層上にアブレーション可能なインキ受
容層とを順に有することを特徴とする平版印刷版用原
版。 (2) 前記親水性層が、親水性官能基を有する高分子
化合物からなり、かつ該高分子化合物が高分子鎖の末端
で直接化学的に結合されている親水性官能基を有する直
鎖状高分子化合物であるか、又は支持体表面に化学的に
結合されている幹高分子化合物と該幹高分子化合物に高
分子鎖の末端で結合されている親水性官能基を有する直
鎖状高分子化合物とからなる高分子化合物であることを
特徴とする前記(1)に記載の平版印刷版用原版。
【0009】本発明者らは上記のように非常に高い親水
性を発現する技術として支持体基板の表面にグラフトし
た親水性ポリマーを使用することを特徴とした親水性層
を使用することで問題を解決した。すなわち、該親水性
層は親水性官能基を有する高分子化合物からなり、かつ
それが支持体表面に化学結合している親水性層であり、
該高分子化合物が支持体表面と該高分子鎖の末端で直接
もしくは支持体表面に化学的に結合されている幹高分子
化合物に化学結合により支持体表面に結合されているこ
とを特徴とした親水性層を使用した平版印刷版用原版を
作製することにより問題を解決することが可能となっ
た。
【0010】また、従来から親水性層の親水性を上げる
ためには親水層中の保水量を高めれば良いことが分かっ
ている。しかし、従来の架橋型の親水性層では保水量を
高めようとすると、膜の膨潤性が大きくなり膜の構造が
弱くなり膜強度が低下する、もしくは支持体と親水性層
との密着性が悪くなることが問題であった。本発明の特
徴である、親水性官能基を有する高分子化合物が支持体
表面に直接化学的に結合した親水性層として、表面親水
性グラフトポリマーの形態を採用した場合、該ポリマー
鎖は支持体表面に結合した以外は束縛のない構造をして
おり、水が入り込みやすく親水性が大きい特徴を有す
る。また一方、表面親水性グラフトポリマーはポリマー
鎖の末端が支持体表画に直接化学結合にて結合している
ため膨潤しても支持体との密着性が悪くなることは無
い。また片末端が束縛されないポリマー鎖構造を有する
ために親水性層と表面インキ受容性層との密着性が高く
耐刷に優れるという効果が得られる。
【0011】更に、この親水性層中または支持体上に光
熱変換材料を含有させることにより、短時間でのレーザ
光等による画像の走査露光が可能となり、レーザ光の照
射を受けた部分が熱による破壊または親水性官能基を有
する直鎖状高分子化合物の親水性官能基が切断され飛散
して除去される現象(アブレーションと略す)を生じ、
下層のPET基体の親油性の表面が露出してインク受容領
域を形成し、レーザ光の照射を受けなかった親水性層表
面がインクを受容しない平版印刷画面が形成され、印刷
面を構成させることができる。従って、本発明の平版印
刷版用原版は、画像記録層中の官能基を有する直鎖状高
分子化合物の熱による極性変換ではなく、極性変換以外
の作用によるヒートモード記録法を用いて、簡易な水現
像処理操作による製版、あるいは、現像処理を必要とし
ない、直接に印刷機に装着して印刷することも可能であ
る。さらに本発明の平版印刷版用原版は高分子化合物が
直接化学結合している支持体表面(固体表面)が粗面化
されていることが好ましい。後述のように固体表面に凹
凸を付与することにより、非画像部領域の親水性が高
く、疎水性/親水性のディスクリミネーションの程度が
増強され、印刷時の汚れ性に優れるという特長を有す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の平版印刷版用原版
について詳細に説明する。本発明の平版印刷版用原版の
特徴である、支持体表面と直接化学的に結合しかつ親水
性官能基を有する親水性層の構成としては、特に限定さ
れないが、具体的には、親水性官能基を有する高分子鎖
の末端が直接化学的に支持体表面に結合された親水性
層、又は支持体表面に化学的に結合されている幹高分子
化合物と該幹高分子化合物に高分子鎖の末端で結合され
ている直鎖状高分子化合物とからなる親水性層の構成が
挙げられる。上記の具体的な親水性層作製の具体的な一
つの方法としては、表面グラフト重合と呼ばれる手段を
用いて作製される。
【0013】〔表面グラフト重合についての説明〕グラ
フト重合とは高分子化合物鎖上に活性種を与え、これに
よって開始する別の単量体を重合し、グラフト(接ぎ
木)重合体を合成する方法で、特に活性種を与える高分
子化合物が固体表面を形成する時には表面グラフト重合
と呼ばれる。
【0014】本発明を実現するための表面グラフト重合
法としては文献記載の公知の方法をいずれも使用するこ
とができる。たとえば、新高分子実験学10、高分子学
会編、1994年、共立出版(株)発行、P135には
表面グラフト重合法として光グラフト重合法、プラズマ
照射グラフト重合法、が記載されている。また、吸着技
術便覧、NTS(株)、竹内監修、1999.2発行、
p203,p695には、γ線、電子線などの放射線照
射グラフト重合法が記載されている。光グラフト重合法
の具体的方法としては特開昭63−92658号公報、
特開平10−296895号公報および特開平11−1
19413号公報に記載の方法を使用することができ
る。
【0015】本発明の平版印刷版用原版の特徴である高
分子化合物鎖の末端が直接に化学的に結合された親水性
層を作製するための手段としてはこれらの他、高分子化
合物鎖の末端にトリアルコキシシリル基、イソシアネー
ト基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基などの反応性
官能基を付与し、これと平版印刷版用原版の支持体表面
官能基とのカップリング反応により形成することもでき
る。なお、平版印刷版用原版の支持体の表面とは、その
表面に親水性官能基を有する高分子化合物の末端が直接
または幹高分子化合物を介して化学的に結合する表面を
示すものであり、本発明の平版印刷版用原版の支持体自
体であってもよく、また該支持体上に別途に設けた層の
表面であってもよい。
【0016】また、支持体表面に化学的に結合されてい
る幹高分子化合物と該幹高分子化合物に高分子鎖の末端
で結合されている直鎖状高分子化合物とからなる親水性
層(表面グラフト層)を作成するための手段としては、
支持体表面官能基とカップリング反応しうる官能基を幹
高分子高分子の側鎖に付与し、グラフト鎖として親水性
官能基を有する高分子化合物鎖を組み込んだグラフト高
分子化合物を合成し、この高分子と支持体表面官能基と
のカップリング反応により形成することもできる。
【0017】〔親水性官能基の説明〕次に、本発明の平
版印刷版用原版の親水性層を形成する表面グラフト親水
性高分子化合物が有する親水性官能基および親水性層の
具体的作成方について説明する。親水性官能基として
は、カルボン酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、ホ
スホン酸基、アミノ基およびその塩、アミド基、水酸
基、エーテル基、ポリオキシエチレン基などを挙げるこ
とができる。
【0018】(表面グラフト親水性高分子を有する親水
性層の具体的作成方法)プラズマ照射グラフト重合法、
放射線照射グラフト重合法においては上記記載の文献、
およびY.Ikada et al, Macromolecules vol. 19, page
1804(1986)などの記載の方法にて作成することができ
る。具体的にはPETなどの高分子表面をプラズマ、も
しくは電子線にて処理し、表面にラジカルを発生させ、
その後、その活性表面と親水性官能基を有するモノマー
とを反応させることにより親水性層をえることができ
る。本発明においてとくに有用な親水性官能基を有する
親水性モノマーの具体例としては、次のモノマーを挙げ
ることが出来る。例えば、(メタ)アクリル酸もしくは
そのアルカリ金属塩およびアミン塩、イタコン酸もしく
はそのアルカリ金属塩およびアミン酸塩、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミ
ド、N−モノメチロール(メタ)アクリルアミド、N−
ジメチロール(メタ)アクリルアミド、アリルアミンも
しくはそのハロゲン化水素酸塩、3−ビニルプロピオン
酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、ビニル
スルホン酸もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン
塩、ビニルスチレンスルホン酸もしくはそのアルカリ金
属塩およびアミン塩、2−スルホエチレン(メタ)アク
リレート、3−スルホプロピレン(メタ)アクリレート
もしくはそのアルカリ金属塩およびアミン塩、ポリオキ
シエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸もしく
はそのアルカリ金属塩およびアミン塩、アシッドホスホ
オキシポリオキシエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、アリルアミンもしくはそのハロゲン化水素酸
塩等の、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミ
ノ基もしくはそれらの塩、2−トリメチルアミノエチル
(メタ)アクリレートもしくはそのハロゲン化水素酸塩
等の、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸、アミノ
基もしくはそれらの塩、などを使用することができる。
【0019】〔平版印刷版用原版の構成の説明〕本発明
による平版印刷版用原版の構成は支持体上に、支持体表
面と直接化学的に結合しかつ親水性官能基を有する高分
子化合物から親水性層と、アブレーション可能なインキ
受容層とを順に有する。なお、平版印刷版用原版の支持
体表面とは、その表面に親水性官能基を有する高分子化
合物の末端が直接または幹高分子化合物を介して化学的
に結合しうる官能基を有する表面を示すものであり、本
発明の平版印刷版用原版の支持体自体であってもよく、
また該支持体上に別途に設けた層の表面であってもよ
い。
【0020】(支持体表面の説明)該支持体表面とは、
本発明の親水性官能基を有する高分子化合物(親水性ポ
リマー)を表面グラフト化するのに適した表面を意味
し、この機能を発現する限りどのような形態でも可能で
ある。例えば、支持体表面は無機、有機のどれでも良
い。また支持体表面の極性は親水性であってもまた疎水
性であっても良い。また支持体表面が支持体の一部とな
っていても良く、この場合には支持体表面と支持体とを
一つにすることができる。また支持体表面としては支持
体の表面処理をすることでも本発明の支持体表面の機能
を発揮することができ、この場合には表面処理した支持
体を支持体表面を含む支持体として使用することができ
る。なお、前記のように本発明の平版印刷版用原版の親
水性層の高分子化合物が直接化学結合している支持体表
面が粗面化されていることが好ましい。
【0021】無機表面、有機表面の内、特に、光グラフ
ト重合法、プラズマ照射グラフト重合法、放射線照射グ
ラフト重合法により本発明の親水性ポリマーを合成する
場合には、有機表面であることが好ましく、特に有機ポ
リマーの表面であることが好ましい。また有機ポリマー
としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、
フェノール樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド系樹脂、メラミン系樹脂、フ
ォルマリン樹脂などの合成樹脂、ゼラチン、カゼイン、
セルロース、デンプンなどの天然樹脂のいずれも使用す
ることができるが、光グラフト重合法、プラズマ照射グ
ラフト重合法、放射線照射グラフト重合法などではグラ
フト重合の開始が有機ポリマーの水素の引き抜きから進
行するため、水素が引き抜かれやすいポリマー、特にア
クリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ
樹脂などを使用することが、特に製造適性の点で好まし
い。またこれらの内、支持体を兼ねるという観点から、
特にアクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ樹脂など
が特に好ましい。
【0022】次に、本発明の平版印刷版用原版の他の特
徴は前記親水性層の高分子化合物が直接化学結合してい
る支持体表面が粗面化されていることが好ましいことで
ある。本発明で用いられる支持体表面(固体表面)の凹
凸について説明する。 〔表面凹凸の規定〕2次元粗さパラメータの中心線平均
粗さRaが0.1〜1μm、最大高さRyが1〜10μ
m、十点平均粗さRzが1〜10μm、凹凸の平均間隔
mが5〜80μm、局部山頂の平均間隔Sが5〜80
μm、最大高さRtが1〜10μm、中心線山高さRp
が1〜10μm、中心線谷深さRvが1〜10μmであ
る。上記2次元粗さパラメータは以下の定義に基づくも
のである。 中心線平均粗さRa:粗さ曲線から中心線の方向に測定
長さLの部分を抜き取り、この抜き取りの中心線と粗さ
曲線との偏差の絶対値を算術平均した値。 最大高さRy:粗さ曲線からその平均線の方向に基準長
さだけ抜き取り、この抜き取り部分の山頂線と谷底線の
間隔を、粗さ曲線の縦倍率の方向に測定した値。 十点平均粗さ:粗さ曲線からその平均値の方向に基準長
さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から縦倍率
の方向に測定した、最も高い山頂から5番目までの山頂
の標高(YP)の絶対値の平均値と、最も低い谷底から
5番目までの谷底の標高(Yv)の絶対値の平均値との
和をマイクロメートル(μm)で表した値。 凹凸の平均間隔Sm:粗さ曲線からその平均線の方向に
基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分において一つ
の山及びそれに隣り合う一つの谷に対応する平均線の和
を求め、この多数の凹凸の間隔の算術平均値をミリメー
トル(mm)で表した値。 局部山頂の平均間隔S:粗さ曲線からその平均線の方向
に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分において隣
り合う局部山頂間に対応する平均線の長さを求め、この
多数の局部山頂の間隔の算術平均値をミリメートル(m
m)で表した値。 最大高さRt:粗さ曲線から基準長さだけ抜き取った部
分の中心線に平行な2直線で抜き取り部分を挟んだとき
の2直線の間隔の値。 中心線高さRP:粗さ曲線からその中心線方向に測定長
さLを抜き取り、この抜き取り部分の中心線に平行で最
高の山頂を通る直線との間隔の値。 中心線谷深さRV:粗さ曲線からその中心線方向に測定
長さLの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線に
平行で最深の谷底を通る直線との間隔の値。
【0023】〔凹凸表面の作成方法〕 (作成法の種類)固体表面に粗面を設けるためには、様
々な手段を採用することができる。例えば、固体表面の
表面をサンドブラスト加工やブラシ加工などで機械的に
こすり、表面を削って凹部を形成し、粗面を設けること
ができる。また、機械的エンボス加工でも凹凸を設ける
ことができる。さらに、グラビア印刷などで表面に凸部
を形成して粗面を設けてもよい。固体微粒子(マット
剤)を含有する層を、塗布あるいは印刷のような手段で
固体表面の表面に形成して粗面を設けてもよい。固体微
粒子は、高分子フィルムを作成する段階で高分子フィル
ム中に含有させ(内添し)、高分子フィルム表面に凹凸
を形成することもできる。さらに、溶剤処理、コロナ放
電処理、プラズマ処理、電子線照射処理、X線照射処理
等を用いて粗面を形成することもできる。以上の手段を
組み合わせて実施してもよい。サンドブラスト加工もし
くは樹脂の印刷により粗面を形成する手段もしくは固体
微粒子を添加して凹凸を形成する手段が、特に好ましく
実施できる。
【0024】(固体微粒子法)上記固体微粒子として
は、金属微粒子、金属酸化物微粒子、有機または無機の
高分子または低分子微粒子などの様々な種類の物質を利
用できる。微粒子の具体例としては、銅粉、スズ粉、鉄
粉、酸化亜鉛粉、酸化珪素粉、酸化チタン粉、酸化アル
ミニウム粉、二硫化モリブデン粉、炭酸カルシウム粉、
クレー、マイカ、コーンスターチ、窒化ホウ素、シリコ
ーン樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、フッ素樹脂粒
子、アクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、アクリ
ロニトリル共重合体樹脂粒子、ステアリン酸亜鉛および
ベヘン酸カルシウムを挙げることができる。微粒子の平
均粒子径は、0.05μm以上であることが好ましく、0.1
μm以上であることがさらに好ましい。微粒子をシート
表面に付着させる、あるいは微粒子含有層をシート表面
に設ける場合、微粒子の平均粒子径は粗面の凹凸の大き
さとほぼ対応する。微粒子をシート中に内添する場合、
粗面の凹凸の大きさは微粒子の平均粒子径とシートの厚
さにより決定される。従って、後者の場合は最適な凹凸
の大きさを得るため、シートと微粒子の組み合わせによ
り実験的に最適な粒子径を決定する必要がある。
【0025】支持体表面に固体微粒子を固定して凹凸を
形成する方法の具体例としては、フィルム形成の前に固
体微粒子を添加しフィルムを形成する方法、固体微粒子
をバインダーに分散させた液を塗布乾燥させる方法、フ
ィルム形成後に微小粒子を機械的圧力でフィルム中に押
し込む方法、フィルム形成後に固体微粒子を電着する方
法等が挙げられる。フィルム形成の前に固体微粒子を添
加しフィルムを形成する方法の具体的な方法としては次
のような例を挙げることができる。固体微粒子として顔
料を配合したPETマスターバッチを溶融押出し後、冷
却ドラム上に成膜し、次いで縦方向・横方向の順に延伸
し、最後に熱処理することにより、凹凸のあるPETフ
ィルムが得られる。顔料には酸化チタン、アルミナ、シ
リカのうち、1種または2種以上を配合したものを用い
ることができる。フィルムの中心線平均表面粗さは配合
する顔料の粒径と配合量で調整できる。例えば、顔料の
粒径が1〜10μm程度のものを0.5〜5重量%程度
配合することにより調整でき、顔料の粒径が大きい程、
配合量が多い程中心線平均表面粗さは増大する。目的の
凹凸表面を得るためには、顔料の粒径を決定し、配合量
を調整する必要がある。
【0026】(サンドブラスト法)サンドブラストとは
細かい粒度の研削材を高分子フィルム表面に高速投射す
ることによりフィルム表面に凹凸をつける方法である。
サンドブラスト処理は公知の方法でよく、例えばカーボ
ランダム(炭化珪素粉)、金属粒子等を圧搾空気と共に
フィルム表面に強力に吹き付け、その後水洗乾燥を経て
目的を達成することができる。サンドブラスト処理によ
るフィルムの中心線平均表面粗さの制御は、吹き付ける
粒子の粒径、処理量(面積当たりの処理頻度)により行
うことができ、粒子の粒径が大きくなる程、処理量が多
くなる程、フィルム表面の中心線平均表面粗さは大きく
なる。さらに詳しくは、サンドブラスト処理は、研削材
を圧縮空気でフィルム表面に吹き付けることにより表面
処理を行うものであり、それによって形成される凹凸
は、サンドブラスト処理の条件により調整される。処理
条件としてはサンドブラスト吹き出しノズルから研削材
を吹き出してフィルムに吹き付けるのであるが、研削材
の吹き出し量(ブラスト量)、サンドブラスト吹き出し
ノズルとフィルムとの角度及び間隔(ブラスト角度、ブ
ラスト距離)を調整する必要がある。そして、エアチャ
ンバーから送り出す圧縮空気によってホッパー内の研削
材をサンドブラスト吹き出しノズルから吹き出させてフ
ィルム表面に吹き付けることにより、適正化した処理条
件でサンドブラスト処理をするのである。これらの方法
は具体的にはたとえば、特開平8-34866号公報、特開平1
1-90827号公報、特開平11-254590号公報どに公知の方法
として記載されている。ここで、かかるサンドブラスト
処理における処理条件は、処理後に研削材や被研削物が
フィルム表面に残らず、また、フィルムの強度が低下し
ないような条件にする必要があるが、かかる処理条件は
経験的に適宜設定することができる。具体的には、研削
材としてはけい砂その他の研削材が用いられるが、特に
は粒径が0.05〜10mm、更には0.1〜1mmのけい
砂を用いることが好ましい。また、ブラスト距離は10
0〜300mmとするのが好ましく、ブラスト角度は45
〜90度、更には45〜60度とするのが好ましい。ま
た、ブラスト量は1〜10kg/min とすることが好まし
い。サンドブラスト処理により、ポリイミドフィルム表
面に該研削材や被研削物が残らないようにし、更に研削
深さを制御するためである。なお、研削深さは0.01
〜0.1μmにとどめることが好ましく、それによりフ
ィルムの強度が低下しないようにすることができる。
【0027】(親水性層の膜厚) 親水性層:0.001g/m2〜10g/m2、好ましく
は0.01g/m2〜5g/m2、0.001g/m2
り少ないと親水性の効果が発現せず、10g/m2を超
えて多すぎるとインキ受容層との密着が悪くなり、耐刷
性が低下し、共に不適である。
【0028】〔アブレーション可能なインキ受容層(画
像形成層)の説明〕次に本発明において上記親水性層の
上層として設けられる、アブレーション可能なインキ受
容層について説明する。「アブレーション可能な」とい
う述語は、照射領域において、照射の段階ですべての記
録層成分が消失するということを意味するわけでなく、
また必ずしも、照射段階で実質的質量減少を伴うという
意味でもない。照射によって生じる現象は、記録層固体
に形態変化を伴うという点で特徴づけられ、実質的に層
の構造を破壊することを意味するものである。科学的に
は、爆触(ablation)、蒸発、溶融等の現象を
含み、これらは、必ずしも質量減少を伴うとは限らな
い。ただし、本発明におけるこのような形態変化は、あ
る場合には照射段階での、別の場合には後処理もしくは
印刷過程での、インキ受容層照射部の少なくとも部分的
な除去を引き起こしうることが必要である。このような
形態変化は様々な顕微鏡的手法によって確認でき、本発
明における記録層は少なくともこのような形態変化を起
こしうる必要がある。
【0029】このような、インキ受容層は、照射光を吸
収しうる親油性の固体薄膜、有機薄膜であればいずれも
好適に使用でき、当該分野、金属加工、レーザ加工の分
野等で公知の材料をいずれも用いることがでる。好まし
いインキ受容層は、刷版性能、描画速度(感度)の点か
ら一般には、吸光度ができるだけ高く、膜厚はができる
だけ薄いものである。照射光に対する吸光度が低い場合
には光熱変換による熱発生量が少なくなるため、感度が
低くなってしまう。また、膜厚が厚い場合にはその除去
に多くの熱を要する為に感度が低くなるか、又は除去が
完全に行えないため、印刷時に汚れを生じる。好ましい
吸光度は0.1以上、好ましくは0.5以上である。好
ましい膜厚はインキ受容層の成分に大きく依存するが、
インキ受容層が後述の無機固体薄膜(金属膜等)の場合
には好ましくは5000オングストローム以下、より好
ましくは1000オングストローム以下、有機薄膜の場
合には塗布量が、500mg/m2以下、より好ましく
は100mg/m2以下であると好ましい。膜厚の下限
値は、吸光度に依存し、吸光度が0.1以上となるよう
に、好ましい膜厚を決めればよい。
【0030】固体薄膜の例としては、例えば、特開昭5
5−113307号や、特開昭52−37104号公報
に記載されているように、種々の無機固体薄膜を使用す
ることができる。具体的には、例えば、Mg、Sc、
Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、
W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、P
d、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、A
l、Ga、In、Si、Ge、Pb、Sn、As、S
b、Bi、Se、Te、等の金属が挙げられ、これらの
中でも、Mg、Ti、Cr、Cu、Ag、Zn、Al、
In、Sn、Bi、Teが感度の点で特に有利である。
また、その他、必要に応じ前記金属の酸化状態を変えた
もの(酸素化合物、窒素化合物等)、やステンレススチ
ール、真鍮等、カルコゲン材料(S,Se単体等)、2
元カルコゲン材料(As−S系、As−Se系、As−
Te系、S−Se系、Sb−Se系、Sb−Te系、B
i−S系、Bi−Se系、Bi−Te系、Ge−S系、
Sn−S系等)、3元カルコゲン材料(As−S−Te
系、As−Se−Te系、Ge−Sn−S系等)、グラ
ファイト等の合金類薄膜をも使用でき、更に、これらを
必要に応じ酸化、ドープ等の手法で変性させた無機薄膜
も好適である。これらの無機薄膜形成は、支持体上に、
蒸着(抵抗加熱、電子ビーム等)、スパッタリング、イ
オンプレーティング等の乾式法、電気化学的デポジット
(deposit)による方法、ゾルゲル法等の湿式塗
布法といった一般的手法の他、例えば、ハロゲン化銀乳
剤層の拡散転写(diffusion transfe
r)現像法を用いて形成できるが、本発明の効果はその
膜形成法によって限定されるものでは無い。
【0031】インキ受容層として、有機薄膜を使用する
場合は、有機薄膜は、適切な光吸収剤を含有する。有機
薄膜は通常、被膜形成性を有するバインダー樹脂と光吸
収剤とから構成されるが、必要に応じ、これら2成分が
化学的に結合したものを用いても良い。有機薄膜中に使
用されるバインダー樹脂としては、広く一般に知られる
ものを特に制限無く使用できる。、具体的には、ノボラ
ック樹脂(フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、クレゾ
ール−ホルムアルデヒド樹脂等)、ウレア−ホルムアル
デヒド樹脂、メラミンーホルムアルデヒド樹脂、アルキ
ド樹脂、(メタ)アクリル系樹脂(ポリメチルメタクリ
レート、ポリエチルアクリレート等)、スチレン系樹脂
(ポリスチレン、α−メチルポリスチレン等)、ポリア
ミド系樹脂(ナイロン類)、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン系樹脂、ポリウレア系樹脂ポリカーボネート樹
脂、シリコーン系樹脂、ポリビニルアルコールのエステ
ル類(ポリビニルアセテート等)、ポリビニルアルコー
ルのアセタール類(ポリビニルブチラール等)、ビニル
系樹脂(ポリビニルクロライド等)、ポリアルケン類
(ポリエチレン等)、スチレン−ブタジエン樹脂、ポリ
ビニリデンクロライド類、フッ素系樹脂、ポリオルガノ
シロキサン類(ポリジメチルシロキサン等)、生体高分
子変性体(多糖、オリゴ糖、ポリペプチド等)およびそ
の変性体(セルロースアセテート、セルロースアセテー
トブチレート、等)を挙げることができる。
【0032】有機薄膜中に使用する光吸収剤としては、
記録に使用する光エネルギー照射線を吸収しうる化合物
を限定無く使用できる。本発明における好ましい実施形
態である、赤外線レーザを用いた印刷版の製造において
は、該光吸収剤が赤外線吸収剤であることが望ましい。
好ましい赤外線吸収剤の例としては、後に光熱変換材料
として述べたものを挙げることができる。
【0033】有機薄膜をインキ受容層とする場合のイン
キ受容層の製造方法としては、前記の感熱層と同様の方
法が挙げられる。通常、各成分を溶媒に溶かして、適当
な支持体上に塗布することにより製造することができ
る。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライ
ド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、
2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プ
ロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳
酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチル
ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−
ブチロラクトン、トルエン、水等を挙げることができる
がこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独
又は混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を
含むインキ受容層全固形分)の濃度は、好ましくは1〜
50重量%である。塗布する方法としては、種々の方法
を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、
回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗
布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を
挙げることができる。
【0034】本発明におけるインキ受容層には、塗布性
を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−17
0950号公報に記載されているようなフッ素系界面活
性剤を添加することができる。これらの添加量は、全画
像記録材料固形分中0.01〜1重量%が好ましく、さ
らに好ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0035】以上のようなヒートモード露光により形態
変化を引き起こし、実質除去可能となるインキ受容層の
一般的構成の内、特定の材料、構成を使用することが、
例えば、記録感度の点で有利であることが知られてい
る。本発明においてもそのような公知技術は例外無く利
用することができる。例えば、特開昭49−11710
2号(米国特許第A86656号)や、米国特許第39
62513号に記載されている、樹脂としてニトロセル
ロース等の自己酸化性樹脂を使用するか、もしくは添加
することは記録感度が高められるという点で好適であ
る。また、米国特許第3574657号に記載されるア
リル系架橋ポリマーは感度が高く好適である。
【0036】さらに、米国特許第4054094号に記
載されるポリエステル、ポリメチルメタクリレート、ポ
リオキシメチレン類の熱分解性樹脂を使用することによ
っても比較的感度が向上する。WO90−01635号
やWO94−01280号には、熱分解性に優れたポリ
マー群が記載され、これらは何れも感度の点で好適であ
る。特開昭50−11307号公報に記載される、カル
コゲン系記録層にハロゲン、Ge、Si等を加えること
や、カルコゲン材料の構成成分として、Na、K等のア
ルカリ金属、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、Si、
Ge、Sn、Pb等の第IVb族元素、Tl、Al、I
n等の第IIIb族元素、Zn等の第IIb族元素、E
u,Sm等のランタン系希土類、U等のアクチニド希土
類、等の金属を添加することにより感度を向上させるこ
とができる。特開昭52−37104号公報に記載され
るように、0.5μm以上の陽極酸化被膜を有するアル
ミ支持体を使用すると、熱拡散の点で有利となる。
【0037】また、特開昭53−33702号公報にお
いて開示された、熱的変形を生じる金属記録層に対する
化合物群(CrS、Cr2S、Cr23、MoS2、Mn
S、FeS、FeS2、CoS、Co23、NiS、N
2S、PbS、Cu2S、Ag2S、ZnS、In
23、GeSx (xは正の整数)、SnS、SnS2
PbS,As23、Sb23、Bi22、MgF2、C
aF2、RhF3、MoO、InO、In2O、In
23、GeO、PbO)の添加、もしくは重層化は高感
度化に有効である。特開昭62−9993号公報に開示
されるハロゲン含有ポリマーと光吸収剤を組み合わせる
と、感度が高くなり好適である。また、特開平5−13
8848号公報に開示される光吸収剤と、熱可塑性樹脂
と有機溶剤に可溶な低分子化合物を主成分とする記録層
は記録感度、印刷汚れ性の点で有利である。また、米国
特許第5,605,780号記載の、シアノアクリレー
トポリマー(ポリ(メチル−2−シアノアクリレー
ト)、ポリ(メチル−2−シアノアクリレート−コ−エ
チル−2−シアノアクリレート)、ポリ(メトキシエチ
ル−2−シアノアクリレート、等)をバインダーとして
用いた場合、該バインダーは熱分解性に優れるため、比
較的高感度で、印刷性に優れた平版印刷原版が得られ
る。
【0038】(インキ受容層の膜厚) インキ受容層:0.1g/m2〜10g/m2、好ましく
は0.5g/m2〜5g/m2、0.1g/m2より少な
いと耐刷性が低下し、10g/m2を超えて多すぎると
印刷物の細線再現性が悪くなり、共に不適である。
【0039】(光熱変換物質)なお、本発明の平版印刷
版用原版では、IRレーザーの光エネルギーを熱エネル
ギーに変換するための光熱変換物質を該平版印刷版用原
版のどこかに含有させておくことが好ましい。該光熱変
換物質を含有させておく部分としては、例えば、親水性
層、支持体表面層、支持体のいずれかもしくは親水性層
と支持体表面層との間に添加してもよい。
【0040】本発明の平版印刷版用原版において、含有
させてもよい光熱変換物質としては、紫外線、可視光
線、赤外線、白色光線等の光を吸収して熱に変換し得る
物質ならば全て使用でき、例えば、カーボンブラック、
カーボングラファイト、顔料、フタロシアニン系顔料、
鉄粉、黒鉛粉末、酸化鉄粉、酸化鉛、酸化銀、酸化クロ
ム、硫化鉄、硫化クロム等が挙げられる。特に、好まし
いのは、波長760nmから1200nmの赤外線を有
効に吸収する染料、顔料または金属である。
【0041】染料としては、市販の染料及び文献(例え
ば、「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン
染料、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。好ま
しい染料としては、例えば、特開昭58−125246
号、特開昭59−84356号、特開昭59−2028
29号、特開昭60−78787号等に記載されている
シアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭5
8−181690号、特開昭58−194595号等に
記載されているメチン染料、特開昭58−112793
号、特開昭58−224793号、特開昭59−481
87号、特開昭59−73996号、特開昭60−52
940号、特開昭60−63744号等に記載されてい
るナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に
記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,
875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0042】また、米国特許第5,156,938号記
載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特
許第3,881,924号記載の置換アリールベンゾ
(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号
(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチン
チアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同5
8−220143号、同59−41363号、同59−
84248号、同59−84249号、同59−146
063号、同59−146061号に記載されているピ
リリウム系化合物、特開昭59−216146号記載の
シアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載
のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−135
14号、同5−19702号公報に開示されているピリ
リウム化合物も好ましく用いられる。また、好ましい別
の染料の例として、米国特許第4,756,993号明
細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外
吸収染料を挙げることができる。これらの染料のうち特
に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウ
ム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙げ
られる。
【0043】本発明において使用される顔料としては、
市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、
「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年
刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年
刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)
に記載されている顔料が利用できる。顔料の種類として
は、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、
赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、
金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。
具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合ア
ゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、ア
ントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チ
オインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン
系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔
料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニ
トロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブ
ラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ましいも
のはカーボンブラックである。
【0044】これら顔料は表面処理をせずに用いてもよ
く、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法に
は樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を
付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリ
ング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔
料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処
理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印
刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最
新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載
されている。
【0045】顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範
囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲
にあることがさらに好ましく、0.1μm〜1μmの範
囲にあることが特に好ましい。顔料の粒径が0.01μ
m未満のときは分散物の光熱変換物質含有層塗布液中で
の安定性の点で好ましくなく、また、10μmを越える
と光熱変換物質含有層の均一性の点で好ましくない。顔
料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等
に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機とし
ては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パー
ルミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デス
パーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3
本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、
「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に
記載がある。
【0046】これらの染料又は顔料は、光熱変換物質含
有層全固形分の0.01〜50重量%、好ましくは0.
1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜1
0重量%、顔料の場合特に好ましくは3.1〜10重量
%の割合で使用することができる。顔料又は染料の添加
量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また
50重量%を越えると光熱変換物質含有層の膜強度が弱
くなる。
【0047】〔その他の成分〕本発明の平版印刷版用原
版には、印刷版原版としての諸特性を向上させるためそ
の他の添加剤を加えても良い。好ましいその他の添加剤
の例は、着色剤、可塑剤、等を挙げることができる。
【0048】(着色剤)着色剤としては、可視光域に大
きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用すること
ができる。具体的にはオイルイエロー#101、オイル
イエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリ
ーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#60
3、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイル
ブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)
製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレッ
ト(CI42555)、メチルバイオレット(CI42
535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI1
45170B)、マラカイトグリーン(CI4200
0)、メチレンブルー(CI52015)など、あるい
は特開昭62−293247号公報に記載されている染
料を挙げることができる。これらの染料は、画像形成
後、画像部と非画像部の区別がつきやすいので、添加す
る方が好ましい。尚、添加量は、インキ受容層の全固形
分に対し、0.01〜10重量%の割合である。
【0049】更に本発明の平版印刷版用原版のインキ受
容層には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために
可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエ
チレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエ
チル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジへキシル、フタル
酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチ
ル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフル
フリル、アクリル酸又はメタアクリル酸のオリゴマー及
びポリマー等が用いられる。
【0050】(支持体)本発明に使用される支持体とし
ては、特に制限はないが、寸度的に安定な板状物であ
り、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
スチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、
アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム
(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロ
ピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロ
ース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカ
ーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき
金属がラミネート若しくは蒸着された、紙若しくはプラ
スチックフィルム等が挙げられる。本発明の支持体とし
ては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が好ま
しく、その中でも、前記支持体表面を兼ねることができ
るポリエステルフィルムが特に好ましい。なお、本発明
の平版印刷版用原版に使用される支持体が、前記支持体
表面と兼ねている場合は、前記支持体表面について詳述
したものを用いることができ、前記のように本発明の平
版印刷版用原版の親水性層の高分子化合物が直接化学結
合している支持体表面が粗面化されていることが好まし
い。
【0051】
〔実施例1〕
平版印刷版用原版の作製 (親水性層の作製)支持体表面層(支持体兼用)として
膜厚188μの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(A4100、東洋紡(株)社製)を用い、グロ
ー処理として平版マグネトロンスパッタリング装置(芝
浦エレテック製CFS−10−EP70)使用を使用
し、下記の条件でアルゴングロー処理を行った。
【0052】(アルゴングロー処理条件) 初期真空 :1.2×10-3Pa アルゴン圧力 :0.9Pa RFグロー :1.5KW 処理時間 :60sec
【0053】次に、グロー処理したフィルムを窒素バブ
ルしたアクリル酸水溶液(10wt%)に70℃で7時
間浸漬した。浸浸した膜を水にて8時間洗浄することに
よるアクリル酸が表面にグラフトポリマー化された親水
性層を得た。得られた親水性層の接触角(空中水滴、協
和界面科学(株)製、CA−Z)を測定したところ、10
°であった。このようにして作製した親水性層上に画像
形成層として以下のアブレーション可能なインキ受容層
を形成し、平版印刷版用原版を作製し、露光し、印刷性
評価を行った。
【0054】(アブレーション可能なインキ受容層1)
平版マグネトロンスパッタリング装置(芝浦エレテック
製CFS−10−EP70)使用を使用し、399mmPa
のアルゴン雰囲気下クロムを30nmスパッタ製膜した。
【0055】(印刷評価)得られた平版印刷版用原版波
長1064nm、ビーム径25ミクロンの半導体レーザーを用
いて主走査速度3m/secにて175lpiの網点画像露光を行っ
た。露光した版を現像処理することなくハイデルKOR
−D印刷機で印刷した。非画像部に汚れのない良好な印
刷物が9,000枚得られた。
【0056】〔実施例2〕 平版印刷版用原版の作製 〔支持体1〜5+親水性層の作製〕下記の表面凹凸支持
体1〜5を使用し、その上に次の光グラフト方法を用い
てアクリル酸が表面にグラフトポリマー化された親水性
層を得た。得られた親水性層の接触角(空中水滴、協和
界面科学(株)製、CA−Z)を測定したところ、10
°であった。
【0057】(光グラフト方法)アクリル酸50g,過
ヨウ素酸ナトリウム0.03g、水200gからなる光
グラフト重合溶液をパイレックス(登録商標)製のガラ
ス容器に入れ、その中に下記PETフィルムを浸漬し
た。次に容器をArガスで置換し、その後400Wの高圧水銀
灯(理工科学産業(株)製UVL-400P)を使用し、ガラス
容器を水銀灯から10cmの距離を離して30分間光照射し
た。反応した膜を40℃の温水にて8時間洗浄した。
【0058】〔表面凹凸支持体1〜5〕 (支持体例1)表面粗さRa(中心線平均粗さ)0.7μ,R
y(最大高さ粗さ)7μである膜厚188μのサンドブラス
トしたPETフィルム(パナック工業(株)社製) (支持体例2)平均粒径1.2μmのシリカを3.5重
量%配合して作成した中心線平均表面粗さが0.18μ
mである膜厚188μmPETフィルム (支持体例3)平均粒径3.5μmのアルミナを1.0
重量%配合した中心線平均粗さが0.28μmでフィル
ム厚さ188μmのPETフィルム (支持体例4,5)下記表1に示す2次元の表面粗さを
有する188μ厚みのサンドブラスト処理されたPETフィル
【0059】
【表1】
【0060】上記のようにして作製した親水性層上に画
像形成層として以下のアブレーション可能なインキ受容
層を形成し、平版印刷版用原版を作製し、露光し、印刷
性評価を行った。
【0061】(アブレーション可能なインキ受容層1)
平版マグネトロンスパッタリング装置(芝浦エレテック
製CFS−10−EP70)使用を使用し、399mmPa
のアルゴン雰囲気下クロムを30nmスパッタ製膜した。
【0062】(印刷評価)得られた平版印刷版用原版波
長1064nm、ビーム径25ミクロンの半導体レーザーを用
いて主走査速度3m/secにて175lpiの網点画像露光を行っ
た。露光した版を現像処理することなくハイデルKOR
−D印刷機で印刷した。非画像部に汚れのない良好な印
刷物が15,000枚得られた。
【0063】〔実施例3〜6〕支持体として下記の表2
に示す支持体を使用した以外は、実施例2と同様の操作
を行い、平版印刷版用原版を作製し、走査露光および印
刷性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】〔実施例7〜10〕親水性層のモノマーと
して下記の表3に示すモノマーを使用した以外は、実施
例2と同様のものを使用した。但し、画像形成層である
アブレーション可能なインキ受容層は下記処方の組成物
を塗布重量1g/m2となるように塗布し、平版印刷版用
原版を作製し、露光し印刷性を評価した。
【0066】(アブレーション可能なインキ受容層2)
ポリ(α-メチルスチレン)1.0g,赤外線吸収剤(NK-35
08,日本感光色素研究所製)0.15g、ビクロリアピュア
ーブルーBOHの対イオンを1-ナフタレンスルホン酸にし
た染料0.05g、フッ素系界面活性剤(メガファックF-17
7,DIC社製)0.05g、メチルエチルケトン20g、メチルア
ルコール7gからなる組成物を前記親水性層上に塗布し
たものを実施例6の平版印刷版用原版とした。
【0067】(露光印刷評価)得られた実施例7〜10
の平版印刷版用原版を、ヒートモードレーザとしての半
導体レーザ(波長825nm、ビーム径:1/e2=6
μm)を用い、線速度8m/secで版面出力110m
Wに調節し、露光した。露光後現像処理することなくハ
イデルKOR−D機で印刷した。非画像部に汚れのない
良好な印刷物が1,5000枚得られた。評価結果を表
3に示す。
【0068】
【表3】
【0069】本発明にかかわる各実施例の平版印刷版用
原版はいずれも、非画像部に汚れのない良好な印刷物が
えられ、特に実施例2〜10においては、良好な印刷物
が15,000枚以上得られ、満足すべき結果を得た。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の平版印刷
版用原版は、支持体上に、支持体表面と直接化学的に結
合し、かつ親水性官能基を有する高分子化合物からなる
親水性層と、該親水性層上にアブレーション可能なイン
キ受容層を設け、更に好ましくは前記支持体表面が粗面
化されていることにより、親水性層の親水性が高くかつ
支持体との結合力が優れ、汚れ性が著しく改善され、厳
しい印刷条件においても汚れが生じない印刷物が得られ
る、アブレーション型平版印刷版用原版を提供すること
ができるという効果を奏する。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA01 AA12 AA14 AB03 AC08 AD01 BH01 CB41 CB51 DA40 FA10 FA17 2H096 AA06 BA20 CA05 EA04 EA23 2H114 AA04 AA22 BA01 DA15 DA52 DA56 DA73 DA78 EA02 FA16 GA06 GA31 GA33 GA36

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、該支持体の表面と直接化学
    的に結合しかつ親水性官能基を有する高分子化合物から
    なる親水性層と、該親水性層上にアブレーション可能な
    インキ受容層とを順に有することを特徴とする平版印刷
    版用原版。
  2. 【請求項2】 前記親水性層が、親水性官能基を有する
    高分子化合物からなり、かつ該高分子化合物が高分子鎖
    の末端で直接化学的に結合されている親水性官能基を有
    する直鎖状高分子化合物であるか、又は支持体表面に化
    学的に結合されている幹高分子化合物と該幹高分子化合
    物に高分子鎖の末端で結合されている親水性官能基を有
    する直鎖状高分子化合物とからなる高分子化合物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版用原版。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004069552A1 (ja) * 2003-02-04 2004-08-19 Kodak Polychrome Graphics Japan Ltd. 平版印刷版原版および製版方法
JP2008209705A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Toppan Printing Co Ltd 印刷平版およびその製造方法およびそれを用いた印刷方法
JP2012509991A (ja) * 2008-11-21 2012-04-26 ヘンケル コーポレイション 熱分解性ポリマー被覆金属粉末

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