JP2004233094A - 配達支援装置、配達支援プログラム及び運行管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】配達業務の全体を通じた作業の流れを総合的に勘案して配達業務を総合的に支援する。
【解決手段】集配場及び集配先を、電話登録手段103または住所登録手段104により登録し、集配リスト200に反映する。また、集配先の集配完了の場合「済」キー(F5)を、集配先が留守の場合、「保留」キー(F6)を押すと、集配リスト200の「状態」の欄に反映される。集配リスト200に全ての集配先を登録したら、ルート検索手段109により最適集配経路を検索する。すると、集配リスト200の集配先が最適集配経路順に並べ替えられる。また、地図リスト600の地図部610または地図700の地図部710に、その最適集配経路が表示される。
【選択図】 図1
【解決手段】集配場及び集配先を、電話登録手段103または住所登録手段104により登録し、集配リスト200に反映する。また、集配先の集配完了の場合「済」キー(F5)を、集配先が留守の場合、「保留」キー(F6)を押すと、集配リスト200の「状態」の欄に反映される。集配リスト200に全ての集配先を登録したら、ルート検索手段109により最適集配経路を検索する。すると、集配リスト200の集配先が最適集配経路順に並べ替えられる。また、地図リスト600の地図部610または地図700の地図部710に、その最適集配経路が表示される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、宅配業務等の配達業務を支援する配達支援装置及びその配達支援装置に実装される配達支援プログラムに関し、特に、多目的地の最適経路を検索して配達順に経路を案内する配達支援装置及びその配達支援装置に実装される配達支援プログラムに関するものである。また、本発明は、かかる配達支援装置を搭載した複数の車両の運行や各車両の配達業務を総合的に管理する運行管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、配達業務としての宅配業務は、個人宅を相手にするため、配達者の熟練度で一日の配達量(利益)が決定される。また、宅配業を含む運送業界では、運転者の入れ替わりが激しいため、新人運転手を育成するための費用がかさみ、経営への負担となっている。かかる宅配業務に関するシステムとしては、例えば、特許文献1乃至特許文献3に記載の技術がある。
【特許文献1】
特開平10−221104号公報
【特許文献2】
特開平8−115497号公報
【特許文献3】
特開平6−290193号公報
【0003】
特許文献1には、宅配等の配送業務を効率的に支援するカーナビゲーションシステムが開示されている。このシステムは、荷物または配達伝票に貼付されるバーコードデータをバーコードリーダにて読み取ってカーナビゲーション装置に送信する。また、これをバーコードデータ受信手段にて受信後、バーコードデータ解読手段で解読し、配送先を登録する。また配送荷物を管理する配送荷物管理手段と、集配先である顧客データをデータベースとして管理する顧客データ管理手段と、受取荷物を管理する受取荷物管理手段を有し、経路探索手段で最適な集配経路を探索する。経路探索に際しては、交通情報受信手段から入力される情報が加味される。また荷物の受取要請が外部機器接続通信手段により入力され、受取荷物の集荷先を加えた再経路探索を行なうことができる。
【0004】
特許文献2には荷物の集配業務を効率的に行うことができる集配業務支援システムが開示されている。このシステムは、集配業務管理用のコンピューター装置と、集配データベースとを備える。また、記録再生手段が、集配者が必要とする集配データを前記集配データベースから取り出してICカードに記録するとともに、ナビゲーター装置により集配状況情報が記録されたICカードから集配状況情報を再生し、この集配状況情報を前記集配データベースに格納する。集配車両に搭載されるナビゲーター装置は、前記ICカードによって集配データを得るとともに配達状況情報を入力・管理し、地理情報における地図と集配データにおける集配場所と現在位置と集配状況とをディスプレイ上に連動表示する。
【0005】
特許文献3には、荷物の配送計画を簡単に作成でき、荷主からの荷物の割り込み要求に対応して配送計画を容易に変更でき、さらに配送状況を容易に知ることができるナビゲーションシステムが開示されている。このシステムでは、荷主からの荷物の配送依頼に応じて配送計画作成手段が荷物の配送を処理し、この配送処理に応じた具体的なコース別のルート等、配送計画が作成される。また、荷主からの荷物の割り込みがあった場合には、配送計画変更手段が割り込み処理により前記配送計画を変更し、対応した新たな配送計画を作成するため、配送計画通りの効率的な配送業務を遂行できる。さらに、配送車両は、運行監視手段により前記配送計画に対する配送の現在位置を照合でき、業務の進捗状況を容易に知ることができる。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記いずれの特許文献も、配達業務(宅配業務等)の全体を通じた作業の流れを総合的に勘案して、配達業務(宅配業務等)を総合的に支援するための具体的な構成については開示も示唆もしていない。また、上記いずれの特許文献も、個別の配達業務(宅配業務等)を総合的に管理するための具体的な構成については開示も示唆もしていない。
【0007】
そこで、本発明は、配達業務の全体を通じた作業の流れを総合的に勘案して配達業務を総合的に支援することができる配達支援装置、その配達支援装置に実装される配達支援プログラム、及び、かかる配達支援装置を搭載した複数の車両の運行や各車両の配達業務を総合的に効果的に管理することができる運行管理システムの提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る配達支援装置は、車両に搭載して使用される配達支援装置であって、発着点及び帰着点としての集配場を登録するための機能を実現する集配場登録手段と、集配先を登録するための機能を実現する集配先登録手段と、集配作業の作業状態を登録するための機能を実現する状態登録手段と、前記集配先登録手段により登録した多数の集配先について、前記発着点と帰着点との間での最適集配経路を検索すると共に、前記多数の集配先を前記最適集配経路順に並べ替えてリスト配置するための機能を実現するルート検索手段と、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路にしたがって、前記多数の集配先への経路案内を行うための機能を実現するGPSを含む経路案内手段とを備える。
【0009】
請求項2に係る配達支援システムは、請求項1の構成において、更に、画面表示自在なディスプレイと、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路を含む地図を前記ディスプレイに描画自在な地図描画手段と、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路を前記地図上に描画自在な経路指示手段とを備える。
【0010】
請求項3に係る配達支援システムは、請求項2の構成において、前記ディスプレイに、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路の順番で前記多数の集配先をリスト表示するリスト部と、前記各機能実現手段による機能実現処理を開始するための処理開始ボタンを配置したツールバーとを有する集配リスト画面を表示すると共に、前記集配リスト画面のリスト部にリスト表示した前記集配先のうちの特定の集配先を選択自在とし、前記選択した集配先について前記処理開始ボタンによる前記各機能実現手段の機能実現処理の開始操作を行うようにした。
【0011】
請求項4に係る配達支援システムは、請求項3の構成において、前記ディスプレイに、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路の順番で前記多数の集配先をリスト表示するリスト部と、前記ディプレイに描画した前記地図上に前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路及び前記最適集配経路上の前記各集配先を表示自在な地図部と、前記各機能実現手段による機能実現処理を開始するための処理開始ボタンを配置したツールバーとを有する地図リスト画面を表示自在とすると共に、前記地図リスト画面のリスト部にリスト表示した前記集配先のうちの特定の集配先を選択自在とし、前記選択した集配先について前記処理開始ボタンによる前記各機能実現手段の機能実現処理の開始操作を行うようにし、更に、前記集配リスト画面と前記地図リスト画面とを前記ディスプレイに選択的に切り替えて表示自在な画面切換手段を備えることを特徴とする請求項3記載の配達支援装置。
【0012】
請求項5に係る配達支援システムは、請求項4の構成において、前記地図リスト画面では、前記リスト部で選択された集配先の座標位置が前記地図部の地図の中心に表示すると共に、前記GPS動作中は、前記車両の現在位置を中心として前記地図部に地図を表示するようにした。
【0013】
請求項6に係る配達支援システムは、請求項1乃至5のいずれかの構成において、キーボードの第1の特定のキー(タブキー)の押下げ動作により前記各手段の実現機能を選択自在とすると共に、前記キーボードの第2の特定のキー(スペースキー)の押下げ動作により前記各手段の実現機能の選択操作を決定自在とした。なお、例えば、キーボードの第1の特定のキーとしてはタブキーを、第2の特定のキーとしてはスペースキーを使用することができる。
【0014】
請求項7に係る配達支援システムは、請求項6の構成において、前記キーボードの第3の特定のキーの押下げ動作により、前記各手段による一連の機能実現処理から次に実行すべき機能実現処理を自動的に選択するようにした。なお、例えば、キーボードの第3の特定のキーとしては、ファンクションキー(F1〜F12)のいずれかを使用することができる。
【0015】
請求項8に係る配達支援システムは、請求項2乃至7のいずれかの構成において、前記ディスプレイに、前記各手段による一連の機能実現処理をその処理順序で表示し、かつ、前記一連の機能実現処理のうち前記手段が次に実行すべき機能実現処理を特定して表示する進行状況表示パネルを表示自在とした。
【0016】
請求項9に係る配達支援システムは、請求項2乃至8のいずれかの構成において、更に、次に集配作業を行うべき所定件数分の集配先を指示する表札を、前記地図の前記最適集配経路上に描画自在な表札描画手段を備える。
【0017】
請求項10に係る配達支援システムは、請求項3または4の構成において、更に、前記リスト部にリスト表示した特定の集配先の前に、その特定の集配先よりも後に集配する予定の集配先を割り込んで登録するための割込登録手段を備え、その割り込んで登録した集配先についてのみ、前記ルート検索手段により再度最適集配経路を検索するようにした。
【0018】
請求項11に係る配達支援システムは、請求項1乃至10のいずれかの構成において、前記ルート検索手段が、発着点から前記各集配先までの直線距離に基づいて全ての前記集配先を最短距離順にソートし、前記集配先についてそのソート順序にしたがって順次最適経路の計算を行うようにした。
【0019】
請求項12に係る配達支援プログラムは、請求項3または4記載の配達支援装置に実装されるものであって、前記集配リスト画面または地図リスト画面のリスト部を前記ディスプレイに表示するリスト表示ステップと、前記画面表示したリスト部のリストを初期化するリスト初期化ステップと、前記集配場登録手段を使用して前記集配場を登録する集配場登録ステップと、前記集配先登録手段を使用して前記集配先を登録する集配先登録ステップと、前記ルート検索手段を使用して前記最適集配経路を検索すると共に、前記多数の集配先を前記最適集配経路順に並べ替えて前記リスト部にリスト配置するルート検索ステップと、前記経路案内手段を使用して、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路にしたがって、前記多数の集配先への経路案内を行う経路案内ステップと、前記各集配先について、集配作業の完了または保留を登録すると共に、その登録内容を前記リスト部のリスト表示に反映する集配中情報処理ステップとを備える。
【0020】
請求項13に係る配達支援プログラムは、請求項12の構成において、更に、前記車両の前記発着点出発時の走行距離を登録する発着時走行距離登録ステップを有する集配前情報処理ステップと、前記発着時走行距離登録ステップにより登録した前記発着点出発前の走行距離と、前記ルート検索ステップにおいて検索した前記最適集配経路とに基づき、前記集配場と集配先または集配先間の各距離を計算して前記リスト部に表示する予定走行距離表示ステップとを備える。
【0021】
請求項14に係る配達支援プログラムは、請求項13の構成において、前記集配前情報処理が、更に、前記配達支援装置の使用者の情報を登録する使用者情報登録ステップと、前記使用者の情報と、前記発着点出発時に前記リスト部に表示した集配場及び集配先に関する情報とを印刷する集配予定印刷ステップとを備える。
【0022】
請求項15に係る配達支援プログラムは、請求項14の構成において、更に、前記車両の前記帰着点到着時の走行距離を登録する帰着時走行距離登録ステップを有する集配後情報処理ステップと、前記前記使用者の情報と、前記帰着点到着時に前記リスト部に表示した集配場及び集配先に関する情報とを印刷する集配結果印刷ステップとを備える。
【0023】
請求項16に係る運行管理システムは、請求項1記載の配達支援装置を搭載した複数の車両の運行を管理するものであって、前記各車両の宅配支援装置からの情報を無線公衆網及びネットワークを介してメール受信すると共に、前記メール受信した情報に基づいて、前記各車両の現在位置、予定素行軌跡、実績走行軌跡及び集配状況を画面表示自在とした。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、各実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0025】
実施の形態1(宅配支援システム)
1−1.全体構成概略
本発明の配達支援システムを具現化した実施の形態1に係る宅配支援システムの全体構成について図1に基づき説明する。
図1に示すように、宅配支援システムは宅配支援装置10を備える。宅配支援装置10は、モバイルコンピュータ、カーナビゲーション装置等の各種コンピュータ装置により以下に示す各機能を実現される。詳細には、宅配支援装置10は、マウス等のポインティングデバイスからなるPD入力手段11と、キーボード等からなるキー入力手段12と、スピーカ等からなる音声出力手段13と、液晶表示装置(LCD)等からなるディスプレイ14とを備える。また、図示はしないが、宅配支援装置10は、中央処理装置(CPU)、ROM、RAM、ハードディスク装置(HDD)等の二次記憶装置、バスブリッジ、システムバス、I/Oバス等のハードウェアを備えている。更に、宅配支援装置10は、プリンタ20用のドライバ15と、全世界測位システム(GPS)30用のドライバ16と、全体動作を制御するオペレーティングシステム(OS)17とを備えている。そして、宅配支援装置10は、本発明の要旨である宅配支援アプリケーションプログラム(ソフト)100を備え、CPUの処理に基づいて、HDDからRAMに読み込んだ宅配支援ソフト100の各機能を実現し、後述する宅配支援処理を行う。
【0026】
1−2.宅配支援ソフト100
宅配支援ソフト100は、CPU等のハードウェアにより所定の機能を実現し、そのための機能実現手段として、次操作選択手段101と、画面切替手段102と、電話登録手段103と、住所登録手段104と、状態登録手段105と、保留登録手段106と、割込登録手段107と、登録削除手段108と、ルート検索手段109と、進行状況表示手段110と、印刷出力手段111と、GPS起動手段112とを備えている。また、宅配支援ソフト100は、機能実現手段として、リスト作成手段121と、地図描画手段122と、経路指示手段123と、表札表示手段124とを備えている。更に、宅配支援ソフト100は、その他の機能実現手段として、図2〜図15に示す画面表示、画面更新、登録等の所定の処理を行うための各種手段も備えている。
【0027】
1−3.全体構成・処理の流れ
次に、宅配支援システムについて、その処理の順序に従って説明する。図2〜図15は、宅配支援装置10のマンマシンインタフェース(ユーザインタフェース)の構成例を示す。即ち、宅配支援装置10は、例えば、宅配支援ソフト100により以下の図2〜図15に示すウインドウやダイアログボックス等を作成してディスプレイ14に表示することができる。また、宅配支援装置10では、キー入力手段として、Tabキーを押して所望の選択事項を選択し、スペースキーを押して決定することにより、以下の操作を簡単に行えるようになっている。なお、宅配支援装置10は、前記PD入力手段11を使用して操作を行うこともできるが、キー入力手段のみ使用して操作を行うこともできる。
【0028】
1−3−1.GPS接続
まず、使用者は、GPSを宅配支援装置10のインタフェース(カードスロット等)に接続する。GPSのアンテナは、車両ルーフなど衛星電波の受信感度の良い場所に設置することが好ましい。なお、使用者は、通常は、集配業務担当者としてのドライバであるが、その他の人間が以下の人的操作の一部または全部を行うこともできる。そして、使用者が、宅配支援装置10の電源をONして起動すると、OS17が起動すると共に、OS17の制御下、宅配支援ソフト100が自動的に起動する。なお、使用者が宅配支援装置10のデスクトップ画面の宅配支援ソフト100のアイコンを選択実行することによっても、宅配支援ソフト100を起動することができる。宅配支援ソフト100を起動すると、図2に示す集配リスト200がディスプレイ14の全面にウインドウ表示されると共に、図3に示す進行状況表示パネル300が、前記集配リスト200の上(例えば右側下方位置)に重ねた状態でディスプレイ14に表示される。
【0029】
1−3−2.集配リスト表示
図2は宅配支援装置10の集配リスト200を示す。集配リスト200は、タイトルバー201と、表構成の見出し行202及び多数の入力行203と、スクロールバー204と、ツールバー205と、キー表示バー206とを、上端から下端へと順次配置している。タイトルバー201にはGPS30の動作状態等、操作者(ドライバ)の操作に役立つ各種情報が表示される。
【0030】
見出し行202の見出しとしては、「状態」、「種別」、「番号」、「個」、「距離」、「時刻」、「名前」、「住所」、「電話番号」がある。「状態」は、発着点における必要操作の状態(「済」)や集配先における集配結果(集配済みを示す「済」、保留を示す「保」)等を表示する。「種別」は、発着点の状態(「出発」または「帰着」)や集配の種類(「配達」または「集荷」)等を表示する。「番号」は、伝票処理の便宜等のために使用され、集配場の番号(「00」)や、ドライバが集配伝票に割り振って記入した入力番号(「01,02,03・・・」)等を表示する。「個」は、配達または集荷すべき荷物の個数(「1,2,3・・・」)等を表示する。「距離」は、集配先(または出発点としての集配場)から次の集配先(または帰着点としての集配場)までの距離を表示する。「時刻」は、集配先(または帰着点)への予定到着時刻(出発点の場合、出発予定時刻)を表示する。「名前」は集配先(または集配場)の名前を、「住所」は集配先(または集配場)の住所を、「電話番号」は集配先(または集配場)の電話番号をそれぞれ表示する。
【0031】
スクロールバー204は、リストの左右方向のスクロールを行うためのものである。ツールバー205には操作アイコン(ボタン)が並列して配置されている。操作アイコンとしては、「終了」、「次操作」、「一覧/地図」、「電話登録」、「住所登録」、「済」、「保留」、「割込」、「一件削除」、「ルート検索」、「進行状況」、「印刷」、「GPS」がある。操作アイコンのうち、「次操作」、「一覧/地図」、「電話登録」、「住所登録」、「済」、「保留」、「割込」、「一件削除」、「ルート検索」、「進行状況」、「印刷」、「GPS」には、コンピュータとしての宅配支援装置10のファンクションキーF1〜F12がそれぞれ割り当てられ、各ファンクションキーF1〜F12を押すことにより、対応する各操作アイコンの機能を実現するようになっている。前記操作アイコン「終了」には宅配支援装置10のEscキーが割り当てられ、Escキーを押すことにより、処理を終了するようになっている。なお、前記各操作アイコン及びファンクションキーF1〜F12は、後述する各操作画面において、必要なもののみツールバー205に表示し、その操作画面での操作が不要なもの或いは操作が好ましくないものはグレー表示若しくは非表示とされ、操作不可とすることが好ましい。また、各操作アイコンをPD入力手段11によりクリックして対応する各機能を実現するよう構成することもできる。
【0032】
ここで、図示はしないが、前記GPS接続処理において、GPSが宅配支援装置10に非接続状態で宅配支援装置10を起動すると、宅配支援ソフト100は、「該当するポートは存在しません」というGPS起動失敗の警告パネルをディスプレイ14に表示する。この場合、使用者は、警告パネルの「OK」ボタンをスペースキーで選択して実行し、GPSを宅配支援装置10に接続する。そして、使用者は、宅配支援装置10にGPSを接続した後、「GPS」(F12)キーを押してGPSを起動することができる。一方、「GPS」(F12)キーを押すことにより、手動によってGPSの起動または停止を行うことができる。なお、GPSの状態は集配リスト200のタイトルバー201に表示される。この状態としては、GPSが作動していないときに表示される「GPS停止中」、GPSが準備中に表示される「GPS準備中」、GPSが衛星を探索しているときに表示される「GPS探索中」、GPSがデータを受信しているときに表示される「GPS取得中」、及び、GPSが地図と連動しているときに表示される「GPS連動中」の、5つの状態がある。
【0033】
1−3−3.進行状況表示パネル
図3は進行状況表示パネル300を示す。進行状況表示パネル300は、操作内容表示部301と、可能操作表示部302とを備える。操作内容表示部301には、宅配支援ソフト100による一連の処理が上から下へと順に一覧表示されている。即ち、操作内容表示部301には、「基本情報登録」、「電話登録・住所登録」、「ルート検索」、「集配予定印刷」、「ドライバ情報登録」、「出発走行距離登録」、「集配業務」、「帰着時走行距離登録」及び「集配結果印刷」の各処理が一覧表示されている。そして、操作内容表示部301では、現在進行中の操作(処理)或いは次に行う操作は、黄色の文字で表示されると共に、その左側に所定のマーク(図3では「●」)が表示される。また、操作内容表示部301では、既に行った操作は灰色の文字で表示される。更に、「進行状況」(F10)キーを押すことにより、進行状況表示パネル300の表示または非表示を選択することができる。進行状況表示パネル300の可能操作表示部302には、前記一覧リスト200の操作アイコン(F1〜F12)のうち、現在の操作において選択可能(操作可能)な操作アイコン及び対応するファンクションキーが表示される。なお、進行状況表示パネル300は、集配リスト200を表示しているときのみ使用できるよう構成されているが、集配リスト200を非表示の場合或いは後述する地図&リスト600または地図700を表示中に使用できるよう構成してもよい。
ここで、宅配支援システムは、使用者が「次操作」(F1)キーを押すことにより、順に次の操作画面に移行し、上記一連の操作(処理)を順次実行する。なお、宅配支援システムは、その一部又は全体の操作について、一の操作を終了すると自動的に次の操作画面を表示し、次操作に移行するよう構成することもできる。
【0034】
1−3−4.前回の集配リストの削除(初期化)
図示はしないが、宅配支援装置10を起動すると、宅配支援ソフト100は、自動的に初期化パネルをディスプレイ14に表示する。なお、このとき、ディスプレイ14には、前回の内容(集配場情報及び集配先情報)の集配リスト200が表示されている。ここで、使用者が、新規な内容の集配リスト200を作成する場合は、タブキーで初期化パネルの「はい」ボタンを選択し、スペースキーを押して決定(実行)する。すると、前回の内容の集配リスト200が初期化され、新たな集配場情報及び集配先情報の登録が可能となる。また、宅配支援ソフト100は、集配場情報及び集配先情報を登録するための操作として、図4に示す基本情報パネルをディスプレイ14に表示し、「基本情報登録」操作に移行する。なお、使用者が、作業中に誤って宅配支援装置10を終了した場合、この時点で「いいえ」を選択実行すると、終了直前の状態に復帰する。一方、前回の内容の集配リスト200を使用する場合も、「いいえ」キーを選択実行する。すると、集配リスト200の内容は前回の内容のまま残される。ここで、前記初期化パネルは、集配リスト200の表示前に表示してもよい。
【0035】
1−3−5.基本情報(集配場、走行条件等)登録
基本情報登録操作では、集配場(名前、電話番号、住所)や走行条件(走行速度、高速道路の使用の有無)を登録する。基本情報登録操作で使用する基本情報パネル400は、図4に示すように、表示ボックス401と、第1の入力ボックス402と、第2の入力ボックス403と、チェックボックス404とを備える。集配場表示ボックス401には、現在登録されている集配場の住所または居所及び氏名又は名称が表示される。表示ボックス401の右端には、上下スクロールのためのスクロールバーが配置されている。第1の入力ボックス403は、一般道路を走行する際の予定走行時速を入力するためのものである。第2の入力ボックス404は、高速道路を走行する際の予定走行時速を入力するためのものである。チェックボックス404は、高速道路を利用するか否かを選択するためのものである。
【0036】
集配場を新規登録または変更するには、基本情報パネル400の電話登録ボタン405または住所登録ボタン406のいずれかを選択して実行する。電話登録ボタン405を選択して実行すると、図5に示す電話登録パネル410がディスプレイ14に表示される。この場合、使用者は、電話登録パネル410の入力ボックス411に電話番号を市外局番から入力し(ハイフンの有無は問わない)、検索ボタン412を選択実行するか、Enterキーを押す。電話番号並びに電話番号に対応する集配場の名前及び住所が登録されている場合、電話番号に基づき集配場の名前及び住所が自動的に検索され、図6に示す登録内容確認パネル420がディスプレイ14に表示される。一方、電話番号並びに電話番号に対応する集配場の名前及び住所が登録されていない場合、エラー表示パネル(図示略)がディスプレイ14に表示される。そして、使用者がエラー表示パネルの「OK」ボタンを選択実行すると、基本情報パネル400に復帰する。よって、使用者は、改めて電話番号を入力し直すか、住所登録ボタン406を選択実行して図7に示す住所検索パネル430を表示して住所による登録操作を行うことができる。或いは、ここで、エラー表示パネルの「OK」ボタンの実行後或いはエラー表示を行うことなく、住所検索パネル430を表示するよう構成することもできる。なお、図5の電話登録パネル410で中止キー413を選択実行すると、電話番号登録操作が中止されて、前操作としての基本情報パネル400の操作に復帰する。
【0037】
確認パネル420では、名前ボックス421、電話ボックス422及び住所ボックス423に、それぞれ、入力ボックス411に入力した電話番号に対応する集配場の名前、電話番号及び住所が表示される。ここで、例えば、名前ボックス421や住所ボックス423に表示された内容を修正したい場合は、名前ボックス421や住所ボックス423の内容を直接入力により修正できるようになっている。そして、確認パネル420に表示された名前ボックス421、電話ボックス422、住所ボックス423の各欄の内容を確認後、設定ボタン407を選択実行すると、基本情報パネル400に復帰する。同時に、入力した集配場の情報(名前、電話番号、住所)は登録済みとなり、集配リスト200に反映される。
【0038】
このとき、登録した集配場の情報は、集配リスト200の先頭行に出発点として入力及び反映されると共に、先頭行の次の行に帰着点として入力及び反映される。即ち、集配リスト200の先頭行及び次の行の「名前」、「住所」及び「電話番号」の欄には、上記処理で登録した集配場の名前、住所及び電話番号が入力されている。また、集配リスト200の「状態」の欄は、出発前であるため、何も入力されず空欄のままである。更に、集配リスト200の「種別」の欄に関しては、先頭行の集配場(出発点)については「出発」が、次の行の集配場(帰着点)については「帰着」が入力されている。更にまた、集配リスト200の「番号」の欄に関しては、先頭行の集配場(出発点)及び次の行の集配場(帰着点)ともに、「00」が入力されている。また、集配リスト200の「個」の欄に関しては、先頭行の集配場(出発点)及び次の行の集配場(帰着点)ともに、「0」が入力されている。
【0039】
なお、確認パネル420は後述する集配先登録操作でも使用される。よって、確認パネル420の下側部には、「作業内容」の「配達」のチェックボックス424及び「集荷」のチェックボックス425並びに「荷物の個数」の入力ボックス426が配置されているが、これらは集配先登録操作で使用され、集配場登録操作では入力が不要であるため、集配場登録操作ではグレー表示されて入力不可となっている。
【0040】
一方、図4の基本情報パネル400で住所登録ボタン406を選択して実行すると、図7に示す住所検索パネル430がディスプレイ14に表示される。住所検索パネル430は、初期状態では、住所表示欄431に「都道府県」の文字のみ選択状態で表示している。この状態で、宅配支援装置10の右矢印キー「→」を押すと、その項目(都道府県)に含まれているより詳細な情報(下位情報)として、都道府県名が「あ行」から順に表示される(例えば「愛知県」)。更に、この状態で、右矢印キー「→」を押すと、その項目(例えば愛知県)に含まれている下位情報として、区市町村名が「あ行」から順に表示される(例えば「名古屋市東区」)。このようにして、住所検索パネル430は、右矢印キー「→」を押すことにより、都道府県から区市町村の番地等までの詳細な住所を階層表示していく。一方、左矢印キー「←」を押すと、表示されている一覧が元の状態に復帰する。なお、各項目左側の「+」マークをクリックすることによっても下位情報を階層表示することができ、「−」マークをクリックすることによっても下位情報を折り畳んで上位情報へと復帰することができる。
【0041】
使用者が、集配場の住所の番地を選択し、設定ボタン432を選択実行すると、前記電話登録の場合と同様の確認パネル420がディスプレイ14に表示される。確認パネル420では、住所ボックス423に選択した住所が表示される。なお、住所登録の場合、「名前」と「電話」は自動設定されないため、対応する名前ボックス421及び電話ボックス422の欄は空欄であり、キーボードから直接入力する必要がある。また、ここでも、「作業内容」の「配達」のチェックボックス424及び「集荷」のチェックボックス425並びに「荷物の個数」の入力ボックス426はグレー表示され、入力不可となっている。名前ボックス421及び電話ボックス422への入力後、設定ボタン427を選択実行すると、基本情報パネル400の操作に復帰する。同時に、入力した集配場の情報(名前、電話番号、住所)は登録済みとなり、集配リスト200に反映される。
【0042】
基本情報パネル400では、集配場を登録すると共に、走行条件を登録する。即ち、集配において高速道路を利用する場合、高速チェックボックス404にチェックマークを入れる。また、第1の入力ボックス403に一般道路の予定走行時速を入力すると共に、第2の入力ボックス404に高速道路の予定走行時速を入力する。ここに入力した走行時速に基づき、各目的地(集配先及び帰着点としての集配場)までのおおよその所要時間を計算する。なお、一般道路では30km/h、高速道路では80km/hが走行速度の一般的な目安となる。基本情報パネル400で全ての設定が終了したら、設定ボタン407を選択実行して次操作に移行する。上記において、前回の登録情報より変更がない場合は、そのまま基本情報パネル400の設定ボタン407を選択実行して次操作に移行する。また、基本情報パネル400の中止ボタン408を選択実行すると、上記操作途中であっても前操作に復帰する。
【0043】
1−3−6.集配情報(集配先、集配条件等)登録
集配情報登録操作では、集配先(名前、電話番号、住所)や集配条件(作業内容、荷物の個数)を登録する。ここで、集配情報登録に先立ち、使用者は、当日の集配伝票(配達伝票及び集荷伝票)に1から順に入力番号を記入し、この入力番号順に集配先を宅配支援装置10に登録する。この入力番号の記入処理は、集配先を後述するルート検索によりルート検索して集配順に伝票を並べるときに利用する。入力番号記入処理は、業務効率の点から、前記GPS接続処理及び宅配支援装置10の起動処理の前に行うことが好ましいが、人的処理であるため無論任意のタイミングで行うことができる。
集配先(集配顧客)の入力方法には、前記集配場の入力方法と同様、電話番号から検索する電話登録と、住所から検索する住所登録とがある。まず、集配顧客を新規登録または変更するには、集配リスト200の「電話登録」(F3)キーまたは「住所登録」(F4)キーのいずれかを選択して実行する。「電話登録」(F3)キーを押すと、図5に示す電話登録パネル410がディスプレイ14に表示される。また、「住所登録」(F4)キーを押すと、図7に示す住所検索パネル430がディスプレイ14に表示される。よって、使用者は、上記集配場登録の場合と同様にして、電話登録パネル410または住所検索パネル430を使用して、集配先(名前、電話番号、住所)の登録を行うことができる。このときの集配先の入力は、前記入力番号順に行う。また、各集配先の登録時に、使用者は、確認パネル420のチェックボックス424または425のいずれかにチェックマークを入れ、集配の種類(配達または集荷)を選択すると共に、入力ボックス426に集配する荷物の個数を入力する。そして、確認パネル420に表示された名前ボックス421、電話ボックス422、住所ボックス423、「作業内容」、「荷物の個数」の各欄の内容を確認後、設定ボタン407を選択実行すると、集配リスト200に復帰する。上記登録操作を繰り返して、全ての集配先の情報を入力して登録する。このようにして入力した各集配情報(集配先、集配の種類及び荷物の個数)は集配リスト200に順次反映される。
【0044】
このとき、登録した集配顧客の情報は、集配リスト200の出発点としての集配場(先頭行)と帰着点としての集配場(集配顧客入力前は先頭行の次の行)との間に順に追加入力されて反映される。即ち、集配リスト200の「名前」、「住所」及び「電話番号」の欄には、上記操作で登録した集配顧客の名前、住所及び電話番号が入力されている。また、集配リスト200の「状態」の欄は、集配前であるため、何も入力されず空欄のままである。更に、集配リスト200の「種別」の欄には、上記操作で登録した「配達」または「集荷」が入力されている。更にまた、集配リスト200の「番号」の欄には、上記操作の登録順の番号「01,02,03、04,05,06・・・」が集配経路順となるよう入れ替えられて入力及び表示されている。即ち、図2の集配リスト200及び図12の地図リスト600では、「番号」の欄の順序は、集配経路順である「02,01,05,03,04,06・・・」となっている。なお、この番号は、使用者が上記手作業で記入した入力番号に対応する。また、集配リスト200の「個」には、上記操作で登録した「1,2・・・」等が入力及び表示されている。
【0045】
ここで、集配顧客の情報を誤入力し集配リスト200に登録した場合、誤入力した集配顧客を選択して、「1件削除」(F8)キーを選択実行する。すると、「集配先**を削除しても良いか?」といった内容の確認パネル(図示略)がディスプレイ14に表示されるため、使用者は、削除対象を確認した後、確認パネルの「はい」ボタンを選択実行することにより、集配リスト200から削除したい集配顧客の登録情報を削除することができる。なお、確認パネルの「いいえ」ボタンを押すと、1件削除処理が中止され、集配リスト200に復帰する。
【0046】
前記基本情報登録操作及び集配情報登録操作では、前記集配リスト200のツールバー205の操作アイコン及びファンクションキーのうち、「済」(F5)、「保留」(F6)、「割込」(F7)、「印刷」(F11)の機能は不要であったり、或いは、処理が不適当であったりするため、これらの操作アイコン及びファンクションキーはグレー表示或いは非表示とすることが好ましい。
【0047】
1−3−7.ルート検索
ルート検索処理では、上記で作成したデータ内容(集配場及び集配先等)の集配リスト200に基づき、最適な集配ルートの検索を行う。まず、使用者が、「ルート検索」(F9)キーを押すと、図9に示す出発時間入力パネル510がディスプレイ14に表示される。使用者は、予定出発時間を出発時間入力パネル510の「出発予定」欄の入力ボックス511に入力し、検索ボタン512を選択実行すると、ルート検索処理が開始及び実行される。このとき、宅配支援ソフト100は、出発時間入力パネル510の入力ボックス511に入力した出発予定時間に基づき、集配予定時間を算出する。そして、宅配支援ソフト100は、ルート検索手段を使用して、ルート検索の実行後、集配リスト200の集配顧客を集配順に並べ替えて更新し、ディスプレイ14に表示する。
【0048】
このとき、集配リスト200の「状態」の欄は、依然集配前であるため、何も入力されず空欄のままである。なお、集配リスト200の「番号」の欄の番号は、各集配顧客の伝票固有の番号であるため、上記集配情報登録操作で登録した番号のまま変更されていない。よって、使用者は、実際の集配作業に便利なよう、更新された集配リスト200の「番号」と前記手入力作業で伝票に記入した入力番号を対照して、伝票を更新された集配リスト200の「番号」順に並べ替える必要がある。また、集配リスト200の「距離」の欄には、集配場(出発点)から最初の集配顧客までの行程距離(道路距離)、集配顧客間の行程距離(道路距離)、最後の集配顧客から集配場(帰着点)までの行程距離(道路距離)がそれぞれ自動的に計算されて入力されている。また、集配リスト200の「時間」の欄には、集配場(出発点)の出発予定時刻、各集配顧客への到着予定時刻、集配場(帰着点)への到着予定時刻がそれぞれ自動的に計算されて入力されている。前記到着予定時刻の計算は、基本情報登録操作で登録した走行条件(走行時速、高速道路の使用の有無)と上記出発予定時刻及び前記行程距離とに基づき、宅配支援ソフト100により自動的に計算される。
【0049】
1−3−8.集配前操作(集配予定印刷)
集配に出発する前の操作(集配前情報処理)としては、集配予定印刷操作がある。集配予定印刷操作では、まず、宅配支援装置10にプリンタ20を接続した状態で、「次操作」(F1)キーまたは「印刷」(F11)キーを押す。すると、図示はしないが、印刷対象選択パネルがディスプレイ14に表示される。印刷対象パネルは、印刷対象として、「集配予定印刷」及び「集配結果印刷」の2つの機能選択ボタンを有する。使用者が、「集配予定印刷」を選択実行すると、「集配予定を印刷します。よろしいですか?」といった内容の確認パネルがディスプレイ14に表示される。そして、使用者が、「はい」を選択実行すると、ドライバ15を介してプリンタ20が印刷処理を開始し、前記集配リスト200の内容を印刷する。印刷される内容としては、上記「番号」、「種別」、「状態」、集配顧客の「名前」と「住所」、予定出発または予定到着「時刻」、集配場と集配顧客との間及び集配顧客間の「距離」(走行距離)、図8の登録内容確認パネルを使用して入力した集配予定荷物の「個」(個数)等がある。また、印刷内容のヘッダ欄に集配車両の車両番号(車番)、運転手名、事務所(集配場)、走行距離の合計等を印刷してもよい。ここで、前記ルート検索処理が完了していない場合、集配予定の印刷はできないようになっている。一方、「次操作」(F1)キーを押した場合、印刷対象選択パネルはディスプレイ14に表示されず、集配予定印刷機能が自動的に選択されて、上記の「集配予定を印刷します。よろしいですか?」といった内容の確認パネルがディスプレイ14に表示される。
【0050】
1−3−9.ドライバ(運転者)情報入力
集配に出発する前の操作(集配前情報処理)としては、更に、ドライバ情報入力操作がある。ドライバ情報入力操作では、使用者が、「次操作」(F1)キーを押すと、図10に示すドライバ情報入力パネル520がディスプレイ14に表示される。使用者は、ドライバ情報入力パネル520の車番入力ボックス521に使用車両の車番を入力すると共に、運転手名入力ボックス522に担当ドライバの名前を入力する。そして、使用者が、設定ボタン523を選択実行すると、入力したドライバ情報が登録され、集配リスト200の画面に復帰する。なお、使用者が、中止ボタン524を選択実行すると、宅配支援ソフト100は、入力処理を中止して、集配リスト200に復帰する。
【0051】
1−3−10.走行距離入力
集配に出発する前の操作(集配前情報処理)としては、更に、走行距離入力操作がある。走行距離入力操作では、使用者が、「次操作」(F1)キーを押すと、図11に示す走行距離入力パネル530がディスプレイ14に表示される。使用者は、走行距離入力パネル530の距離入力ボックス531に出発時(集配前)の使用車両の走行距離を入力する。そして、使用者が、設定ボタン532を選択実行すると、入力した使用車両の走行距離が登録され、集配リスト200の画面に復帰する。このとき、集配リスト200の出発点としての集配場の「状態」の欄には、「済」の文字が入力されて、集配前情報処理の完了を表示する。なお、使用者が、中止ボタン533を選択実行すると、宅配支援ソフト100は、入力処理を中止して、集配リスト200に復帰する。
【0052】
1−3−11.集配中操作
集配前の操作をすべて終了すると、使用者は、宅配支援装置10と共に使用車両に乗り、集配場(出発点)を出発して、ルート検索処理で作成した集配リスト200の順序にしたがって集配顧客の集配を開始する。ここで、使用者は、「一覧/地図」(F2)キーを押すことにより、図2の集配リスト200、図12に示す地図リスト600、図13に示す地図700の3つのウインドウを状況に応じて切り替えて使用することができる。即ち、使用者が「一覧/地図」(F2)キーを押す度に、集配リスト200⇒地図リスト600⇒地図700⇒集配リスト200・・・(以下同順序)というように、ウインドウが順に切り替わる。
【0053】
詳細には、地図リスト600のウインドウでは、集配リスト610と地図部620とを同時に表示する。地図リスト600は、上端部に前記タイトルバー201と同様のタイトルバー611を配置している。また、集配リスト610は、集配リスト200の一部の見出し(特に右側の見出し)を省略して集配リスト200の半分程度の幅としたものであり、表構成の見出し行612及び多数の入力行613と、スクロールバー614と、ツールバー615と、キー表示バー616とを、上端から下端へと順次配置している。見出し行612の見出しとしては、図12の例では、集配前処理を完了して上記登録内容を有する集配リスト200の「状態」、「種別」、「番号」、「個」、「距離」、「時刻」までが表示され、図2の集配リスト200の「名前」、「住所」、「電話番号」は非表示とされている。スクロールバー614は、リストの左右方向のスクロールを行うためのものである。
【0054】
ツールバー615及びキー表示バー616には、前記操作アイコンのうち、地図リスト600で使用可能な操作アイコン(ボタン)のみが通常表示状態で並列して配置され、地図リスト600で使用不可な操作アイコン(ボタン)はグレー表示または非表示とされている。具体的には、地図リスト600で使用可能な操作アイコンとしては、「終了」(Esc)、「次操作」(F1)、「一覧/地図」(F2)、「済」(F5)、「保留」(F6)、「割込」(F7)、「ルート検索」(F9)、「拡大」(F10)、「縮小」(F11)、「GPS」(F12)がある。そして、対応する各ファンクションキーF1,F2,F5,F6,F7,F9,F10,F11,F12を押すことにより、対応する各操作アイコンの機能を実現するようになっている。ここで、地図リスト600の地図部620は拡大及び縮小表示することができる。即ち、使用者が、「拡大」(F10)キーを押すと地図部620が拡大し、「縮小」(F11)キーを押すと地図部620が縮小する。よって、地図リスト600の画面では、ツールバーのファンクションキーF10及びF11は、「進行状況」及び「印刷」の機能ではなく、「拡大」及び「縮小」の機能に割り当てられている。
【0055】
また、地図700の画面では、地図部710のみが表示される。地図部700は、上端部に前記タイトルバー201と同様のタイトルバー701を配置している。また、地図部710の下方には、ツールバー715と、キー表示バー716とが、順に配置されている。ツールバー715及びキー表示バー716には、前記操作アイコンのうち、地図部700で使用可能な操作アイコンのみが通常表示状態で並列して配置され、地図700で使用不可な操作アイコン(ボタン)はグレー表示または非表示とされている。具体的には、地図部700で使用可能な操作アイコンとしては、「終了」(Esc)、「次操作」(F1)、「一覧/地図」(F2)、「ルート検索」(F9)、「拡大」(F10)、「縮小」(F11)、「GPS」(F12)がある。そして、対応する各ファンクションキーF1,F2,F9,F10,F11,F12を押すことにより、対応する各操作アイコンの機能を実現するようになっている。ここで、リスト地図600の地図部620と同様、地図700の地図部710は拡大及び縮小表示することができる。即ち、使用者が、「拡大」(F10)キーを押すと地図部710が拡大し、「縮小」(F11)キーを押すと地図部710が縮小する。
【0056】
地図リスト600の地図部620では、集配リスト200または集配リスト610で選択された集配先の住所位置が地図部620の中心に表示される。また、地図700の地図部710は、地図リスト600の地図部620をより大きな領域で表示したものであり、集配リスト200または集配リスト610で選択された集配先の住所位置が地図部710の中心に表示される。なお、地図リスト600の地図部620及び地図700の地図部710は、GPS作動中は現在地を中心に地図を表示する。使用者は、経路(行程道路)を調べるときは、「GPS」(F12)キーを押してGPSを停止した後、宅配支援装置10の各矢印キー(上、下、右、左)で地図部620または地図部710の地図をスクロールして上下左右に移動し、必要な道路等の地理情報を探索する。
【0057】
上記のように、集配中の操作においては、前記集配リスト200または地図リスト600のウインドウでは、操作アイコン及びファンクションキーのうち、「電話登録」(F3)、「住所登録」(F4)、「一件削除」(F8)の機能は不要であったり、或いは、処理が不適当であったりするため、これらの操作アイコン及びファンクションキーはグレー表示或いは非表示とすることが好ましい。また、地図700のウインドウでは、操作アイコン及びファンクションキーのうち、「電話登録」(F3)、「住所登録」(F4)、「一件削除」(F8)の機能は不要であったり、或いは、処理が不適当であったりするため、これらの操作アイコン及びファンクションキーはグレー表示或いは非表示とすることが好ましい。更に、地図700のウインドウでは、操作アイコン及びファンクションキーのうち、「済」(F5)、「保留」(F6)、「割込」(F7)の機能は、リスト表示が無く操作不可であるため、これらの操作アイコン及びファンクションキーはグレー表示或いは非表示とすることが好ましい。
【0058】
また、上記のように、集配リスト200の画面では、発着点(集配場)及び集配先のリストを表示するため、集配リスト200は、集配場、集配先等の入力を中心とした作業時に使用する。なお、集配リスト200の各入力行の選択は上矢印キー(↑)または下矢印キー(↓)で行う。一方、集配時には、使用者は、主に、地図リスト600を使用して集配リスト610の集配顧客の一覧と地図部620の地図上の集配経路を参照しながら、或いは、地図700を使用して地図部710の地図上の集配経路を参照しながら、宅配支援ソフト100の地図ナビゲーション機能及び音声ナビゲーション機能により集配先へと容易に到着できる。
【0059】
1−3−12.集配中入力操作
更に、集配顧客宅で集配作業を終了したら、使用者は、集配リスト200や集配リスト610でその集配顧客を選択した状態で、「済」(F5)キーを押す。すると、図14に示す個数設定パネル810がディスプレイ14に表示される。使用者が、個数設定パネル810の入力ボックス811に集配した荷物の個数を入力し、設定ボタン812を選択実行すると、集配リスト200または集配リスト610において、その集配顧客の行の「状態」の欄に集配済みを示す「済」の文字が入力されると共に、「個」の欄に集配した荷物の個数が入力されて反映される。集配先が留守で集配できなかったときは、「保留」(F6)キーを押すと、集配リスト200または集配リスト610において、その集配顧客の行の「状態」の欄に保留を示す「保」の文字が入力されて反映される。
【0060】
1−3−13.ルート再検索操作
ここで、図示はしないが、集配の途中で、使用者が「ルート検索」(F9)キーを押すと、再度ルート検索(再検索)を行うために、「検索対象に保留を含みますか」といった内容の検索対象確認パネルがディスプレイ14に表示される。検索対象確認パネルでは、使用者が「はい」ボタンを選択実行すると、集配リスト200または集配リスト610の「状態」が「保」となっている集配先の保留が解除され、保留状態の集配先を含む全ての未集配の集配先についてルート検索が実行され、新しい内容(集配順序)の集配リスト200,610が作成される。また、この新しい内容の集配リスト200,610に基づく新しい集配経路(ルート)が地図部620または地図部710に表示される。一方、検索対象確認パネルで使用者が「いいえ」ボタンを選択実行すると、集配リスト200または集配リスト610の「状態」が「保」となっている集配先の保留は解除されず、保留状態の集配先以外の全ての未集配の集配先についてルート検索が実行され、新しい内容(集配順序)の集配リスト200,610が作成される。また、この新しい内容の集配リスト200,610に基づく新しい集配経路(ルート)が地図部620または地図部710に表示される。使用者が「キャンセル」ボタンを選択実行すると、ルート検索処理が中止される。なお、上記ルート検索処理は、全ての集配先の集配作業を終了した時点であっても、未集配の集配先、即ち、保留の集配先が残っている状態であれば行うことが可能である。この場合、保留の集配先のみを検索対象としてルート検索が実行される。
【0061】
1−3−14.割込み操作
集配途中で、特定の集配先の集配を優先的に行う必要がある場合は、集配リスト200,610において前記特定の集配先を選択し、「割込」(F7)キーを押す。すると、図15に示す割込み操作パネル820がディスプレイ14に表示される。そして、使用者は、割込み操作パネル820の割込み番号入力ボックス821に、本来であれば次に集配すべき集配先の「番号」を入力し、選択ボタン822を選択実行すると、集配リスト210,610において、その「番号」の集配先の前に前記特定の集配先が移動する。このとき、割込んだ集配先のルートのみが変更され、他の集配先のルートは変更されない。例えば、図2及び図12に示すように、順番を変更したい集配先として、集配リスト200,610から集配先3(「番号」が「03」)を選択し、「割込」(F7)キーを押して、割込み操作パネル820の割込み番号入力ボックス821に集配先1の番号「1」を入力して選択実行すると、集配先3が集配先1(「番号」が「01」)の前に移動し、集配順序が変更されるとともに、その部部分の変更が集配リスト200に反映して登録される。このとき、直前の集配顧客から割込み分の集配顧客までのルート計算(ルート探索処理)が実行され、STEP145で割込み分の集配顧客への配達予定時間が計算されて更新される。また、地図部620または地図部710に、割込み先の集配顧客から割込み分の集配顧客への経路、並びに、その割込み分の集配顧客から次の集配顧客(本来は割込み先の集配顧客の次の集配顧客)への経路が表示される。
【0062】
1−3−15.積み足し操作
ここで、使用者が、一旦、昼時に集配場に帰る場合があり、この際、遅れて届いた荷物を積み足して配送することがある。かかる積み足し作業の場合も、使用者は、集配リスト200に新たな(積み足し荷物の)集配先を登録し、ルート検索を行う。なお、ルート検索は、集配前の荷物の集配先と積み足した荷物の集配先とに関してルート検索を行う。例えば、100個の荷物を配送する場合において、既に70個の荷物を配送し、残り30個の荷物が未配送荷物として残っている場合に、10個の荷物を積みたした場合、未配送荷物30個+積み足し荷物10個=40個の荷物の集配先について、再度ルート検索(ルート変更)を行うことができる。
【0063】
1−3−16.集配後操作(走行距離入力)
集配を完了して集配場に帰着したら、使用者は、まず、集配を完了した後の操作(集配後情報処理)として、走行距離入力作業を行う。即ち、集配リスト200,610の「次操作」(F1)キーを押すか、或いは、帰着点としての集配場を選択して「済」(F5)キーを押すと、図11に示す走行距離入力パネル530がディスプレイ14に表示される。使用者は、走行距離入力パネル530の距離入力ボックス531に帰着時(集配後)の使用車両の走行距離を入力する。そして、使用者が、設定ボタン532を選択実行すると、入力した使用車両の走行距離が登録され、集配リスト200の画面に復帰する。このとき、集配リスト200,610の帰着点としての集配場の「状態」の欄には、「済」の文字が入力されて、集配後情報処理の完了を表示する。なお、使用者が、中止ボタン533を選択実行すると、宅配支援ソフト100は、入力処理を中止して、集配リスト200,610に復帰する。
【0064】
1−3−17.集配後操作(集配結果印刷)
集配を完了した後の操作(集配後情報処理)として、使用者は、次に、集配結果印刷操作を行う。集配結果印刷操作では、まず、宅配支援装置10にプリンタ20を接続した状態で、「次操作」(F1)キーまたは「印刷」(F11)キーを押す。すると、集配前操作の集配予定印刷で使用する印刷対象選択パネルがディスプレイ14に表示される。使用者が、印刷対象パネルの「集配結果印刷」を選択実行すると、「集配結果を印刷します。よろしいですか?」といった内容の確認パネルがディスプレイ14に表示される。そして、使用者が、「はい」を選択実行すると、ドライバ15を介してプリンタ20が印刷処理を開始し、集配後の前記集配リスト200の内容を印刷する。印刷される内容としては、上記「番号」、「種別」、「状態」、集配顧客の「名前」と「住所」、予定出発又は予定到着「時刻」、集配場と集配顧客との間及び集配顧客間の予定走行「距離」または実際の走行「距離」、図14の個数設定パネルを使用して入力した集配予定荷物の「個」(個数)または実際に集配した荷物の「個」等がある。なお、予定到着時刻の代わりに或いは予定到着時刻と共に実際の到着時刻を、予定走行距離の代わりに或いは予定走行距離と共に実際の走行距離を印刷するようにしてもよい。この場合、実際の実際の到着時刻は例えばタイムレコーダ等により記録可能であり、また、実際の走行距離も例えばログメータ等により記録可能である。印刷内容のヘッダ欄には、集配車両の車両番号(車番)、運転手名、事務所(集配場)、走行距離の合計等が印刷される。一方、「次操作」(F1)キーを押した場合、印刷対象選択パネルはディスプレイ14に表示されず、集配予定印刷機能が自動的に選択されて、上記の「集配結果を印刷します。よろしいですか?」といった内容の確認パネルがディスプレイ14に表示される。このようにして、集配結果を印刷して業務日報を提出することができる。
【0065】
集配結果を印刷したら、システムを終了するため、集配リスト200,610の「終了」(Esc)キーを押し、確認パネル(図示略)の「はい」ボタン選択実行してシステムを終了する。その後、宅配支援装置の電源を落とす。
【0066】
1−4.インポート機能
宅配支援装置は、集配リストを1件1件入力するのを省略するためにインポート機能を備えている。インポートできるファイル形式としては、例えば、CSV(カンマ区切りテキスト)がある。
【0067】
1−5.処理の詳細
次に、実施の形態1に係る宅配支援システムの各処理の詳細について、図16〜図28にしたがって説明する。
【0068】
1−5−1.全体処理
まず、図16は宅配支援ソフト100による全体処理を示す。まず、使用者が宅配支援装置10を起動すると、宅配支援ソフト100は、STEP10で起動処理(モジュール)を実行し、STEP31でディスプレイ14に集配リスト200の画面を表示すると共に、STEP32でディスプレイ14(例えば集配リスト200の右端部)に進行状況表示パネル300を表示する。続いて、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作に応答して、STEP40で集配リスト初期化処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作及び入力操作に対応して、STEP50で基本情報登録処理(モジュール)を実行し、続いて、STEP80で集配顧客登録処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作に応答して、STEP90でルート検索処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作及び入力操作に対応して、STEP120で集配前情報処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作及び入力操作に対応して、STEP130で集配中情報処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作及び入力操作に対応して、STEP150で集配後情報処理(モジュール)を実行し、全体の処理を終了する。宅配支援ソフト100は、上記使用者による次操作キー(F1)の押し下げ(実行)に応答し、その選択操作及び入力操作等に対応して、上記STEP10〜STEP150の各処理を逐次処理する。
【0069】
図17は前記起動処理(STEP10)の詳細を示す。起動処理では、まず、STEP11で住所ジオコーダ(アドレスジオコーディングソフト)が初期化される。ここで、住所ジオコーダとは、例えば、日本における住所(**町*丁目*番地*号等)とその地理上の座標(緯度及び経度)を対応付けたデータを有し、上記基本情報登録または集配情報登録で使用する住所データ(文字列)を解析して、自動的に地図部620または地図部710の地図上にポインティングするソフトウェアとデータとのセットである。住所ジオコーダにより、集配場や集配顧客の住所表記について、町丁目から番地及び号レベル等、所定のピンポイントレベルの代表点として、その住所を含む情報を地図上にピンポイントに表示して展開することができる。次に、STEP12で、ディスプレイ14に初期化パネルが表示される。STEP13では、初期化パネルにおいて集配場が変更されたか否かが判断される。使用者が、STEP13において初期化パネルを使用して登録する集配場を変更した場合、STEP60で図20に示す集配リスト登録処理(モジュール)が実行され、新たに登録した集配場が集配リスト200,600に登録及び反映される。一方、使用者が、STEP13において初期化パネルを使用して登録する集配場を変更しなかった場合、集配リスト200,600に前回登録した集配場の変更は行わず、STEP14に移行する。以上のSTEP12、STEP13及びSTEP60は、上述した初期化(1−3−1.前回の配送リストの削除)の処理に対応する。
【0070】
STEP14では、宅配支援装置10に格納した住所データ等に基づき、地名(住所)一覧ツリーが作成される。次に、STEP15で、集配リスト200等で使用する表示メニューが作成され、続いて、STEP16で、ウインドウが初期化される。STEP17では、宅配支援装置10にGPS30が接続されているか否かが判断される。宅配支援装置10にGPS30が接続されている場合、STEP18でGPSの初期化処理が実行される。一方、宅配支援装置10にGPS30が接続されていない場合、STEP19でディスプレイ14へのエラー表示処理が実行される。なお、かかるSTEP14〜STEP19の処理は、「1−3−1.GPS接続」及び「1−3−2.集配リスト表示」の最終段落で述べた処理に対応する。
【0071】
図18は前記集配リスト初期化処理の詳細を示す。集配リスト初期化処理では、まず、STEO41で、宅配支援装置10に前回登録して格納した集配リスト200の画面がディスプレイ14に表示される。次に、STEP42で、初期化パネルがディスプレイ14に表示され、STEP43で前回の集配リスト200を初期化するか否かが判断される。集配リスト200を初期化する場合、STEP44で前回の集配リスト200が削除される。一方、集配リスト200を初期化しない場合、STEP45で、集配リスト200は宅配支援装置10の終了直前の状態(前回の状態)のまま維持される。以上の集配リスト初期化処理は上記「1−3−4.前回の集配リストの削除(初期化)」の処理に対応する。
【0072】
図19は前記基本情報登録処理の詳細を示す。基本情報登録処理では、まず、STEP51で、ディスプレイ14に基本情報パネル400が表示される。次に、図20に示すSTEP60の集配リスト登録処理が実行され、その後、STEP52で、基本情報パネル400に集配場の名前等(名前、住所、電話番号等)が入力されたか否かが判断される。STEP52で基本情報パネル400に名前等が入力された場合、STEP53へ進み、基本情報パネル400に走行条件等(走行時速、高速道路の使用有無等)の条件が入力されたか否かが判断される。STEP53で基本情報パネル400に条件が入力された場合、その入力内容に基づいて、STEP54で、集配リスト200の画面内容と走行条件等の条件とが更新される。以上の基本情報登録処理は、上記「1−3−5.基本情報登録」の処理に対応する。
【0073】
図20は集配リスト登録処理の詳細を示す。集配リスト登録処理では、リスト作成手段121等を使用して、まず、STEP61において、集配場または集配顧客のデータ入力方法として、前記基本情報入力パネル400で「電話登録」(電話登録ボタン406)が選択されたか否かが判断される。STEP61で「電話登録」が選択された場合、STEP62で番号入力パネル410がディスプレイ14に表示される。一方、STEP61で「電話登録」が選択されなかった場合、即ち、「住所登録」(住所登録ボタン405)が選択された場合、STEP71で住所検索パネル430がディスプレイ14に表示される。STEP62に続くSTEP63では、番号入力パネル410を使用して集配場または集配顧客の電話番号が入力されたか否かが判断される。STEP63で集配場または集配顧客の電話番号が入力された場合、STEP64において、前記住所ジオコーダ等を使用して、入力された電話番号に対応する住所の座標(緯度、経度等)が検索及び取得され、STEP65で、その座標に該当する座標が(名前、電話及び住所を含む)住所データに存在するか否か判断される。STEP65で、その座標に該当する座標が住所データ中のいずれかに該当する場合、STEP66で確認パネル420がディスプレイ14に表示される。STEP65で、その座標に該当する座標が住所データ中のいずれにも該当しない場合、STEP67においてエラー表示処理が実行され、再度STEP71の処理に移行する。一方、STEP71に続くSTEP72では、住所検索パネル430において特定の(集配場または集配顧客の)住所が選択されたか否かが判断される。STEP72で特定の住所が選択された場合、STEP73において、前記STEPと同様にして、選択された住所の地図上における座標が検索及び取得され、STEP65及びSTEP66の処理に移行する。STEP66で、使用者が、確認パネル420の設定ボタン427を押す等して確認処理を終了すると、その登録内容が集配リスト200に登録されて反映される。ここで、このとき登録した集配場または集配顧客の各住所の座標も同時に格納及び登録され、後述するルート検索処理(STEP90)及びルート計算処理(STEP100)での地図・経路描画処理に使用される。以上の集配リスト登録処理は、上記「1−3−5.基本情報登録」または「1−3−6.集配情報登録」における電話登録及び住所登録の処理に対応する。
【0074】
図21は前記集配情報登録処理の詳細を示す。集配情報登録処理では、リスト作成手段121等を使用して、まず、STEP81で、ディスプレイ14に基本情報パネル400が表示される。次に、図20に示すSTEP60の集配リスト登録処理が実行され、その後、STEP82で、基本情報パネル400に集配顧客の名前等(名前、住所、電話番号等)が入力されたか否かが判断される。STEP82で基本情報パネル400に名前等が入力された場合、STEP83へ進み、基本情報パネル400に集配条件等(集配の種類、荷物の個数等)の条件が入力されたか否かが判断される。STEP83で基本情報パネル400に条件が入力された場合、その入力内容に基づいて、STEP84で、集配リスト200の画面内容と集配条件等の条件とが更新される。以上のSTEP81〜STEP84の処理は、図19の基本情報処理のSTEP51〜STEP54の処理と同様である。STEP84の後、使用者は、STEP85で上記入力内容に誤入力があると判断した場合、STEP86でその誤入力情報(集配顧客情報)を集配リスト200で選択して削除する。そして、使用者は、STEP87で全顧客について集配情報の入力を完了すると、集配情報登録処理を終了する。なお、以上の集配情報登録処理は、上記「1−3−6.集配情報登録」の処理に対応する。
【0075】
図22は前記ルート検索処理の詳細を示す。ルート検索処理では、ルート検索手段109等を使用して、まず、STEP91で、出発時間入力パネル510を使用して宅配支援装置10を搭載した車両の出発予定時間が入力されたか否かが判断される。STEP91で出発予定時間が入力された場合、STEP92において、集配リストに登録した複数の集配顧客が、発着点(集配場)から最短距離順となるようソート処理により並び替えられる。具体的には、このとき、発着点の座標と集配顧客の座標とを結ぶ直線距離をそれぞれ計算し、その直線距離が短い順に集配顧客を並べ替える。次に、STEP100で、ルート計算処理(モジュール)が実行される。即ち、まず、現在地(集配場出発時は発着点としての集配場)から1件目の集配顧客までのルート(経路)の計算処理が実行される。具体的には、現在地から1件目の集配顧客までの行程距離が最短となるルート(経路)が計算され、宅配支援装置10に格納される。なお、集配途中でルート検索を行う場合、現在地は最終集配済みの集配顧客となる。次に、同様にして、2件目以降の集配顧客までのルートの計算処理(1件目集配顧客→2件目集配顧客、2件目集配顧客→3件目集配顧客・・・)及び最終件の集配顧客から帰着点としての集配場までのルート計算処理が順次実行される。
【0076】
次に、STEP93で、集配リスト200に登録した全件の集配顧客及び帰着点としての集配場までのルート計算処理が終了したか否かが判断される。STEP93で、集配リスト200に登録した全件の集配顧客及び帰着点としての集配場までのルート計算処理が終了した場合、STEP94で、出発時間入力パネル510で入力した出発予定時間と、基本情報登録パネル400で入力した走行条件、STEP100のルート計算に伴い算出した集配顧客間の行程距離(並びに発着点と1件目の集配顧客間の行程距離及び最終件の集配顧客と帰着点間の行程距離)等に基づき、各件の集配顧客への集配予定時間及び帰着点への帰着予定時間が算出される。次に、STEP95で、集配リスト200の画面更新(入力行203における集配顧客の並べ替え、並びに、「距離」及び「時刻」の各見出し内容の更新等)が実行される。即ち、STEP95においては、STEP92でソート処理した順となるよう集配リスト200において集配顧客の並べ替えが行われ、STEP100で計算したルート等に基づいて集配リスト200の見出し内容が更新される。なお、この更新結果は、地図リスト600の集配リスト610にも同様に反映される。例えば、この更新結果は、図2の集配リスト200または図12の集配リスト600に示すように反映される。
【0077】
次に、STEP96で、地図描画手段122、経路指示手段123等を使用して、地図リスト600の地図部620(及び地図700の地図部710)への地図描画処理及び集配経路描画処理が実行される。詳細には、STEP96では、まず、地図描画手段122等を使用して、登録した集配場及び全集配顧客を少なくともカバーする領域の地図が、使用者の地図操作等にしたがって、所望の縮尺及び表示範囲となるよう、地図リスト600の地図部620(及び地図700の地図部710)に描画される。また、STEP100で計算した集配経路(ルート)が、描画した地図の道路上(道路の幅方向中心位置等)に所定の指示線(破線等)として描画される。更に、地図上における集配場の位置や次の集配顧客の位置には、集配場や次の集配顧客を示す識別記号がそれぞれ描画される。なお、前記集配経路の指示線は、使用者の目視確認を容易にするような色(例えば赤色等)や表示方法(例えば点滅表示等)で表示することが好ましい。
【0078】
ここで、実施の形態1では、ルート検索の静・経路描画処理(STEP96)の後、STEP110で、次の集配先のうち直近の所定件数分(例えば5件分)の集配顧客の位置に、それぞれ、各集配顧客の名前等を付した表札状の表札記号が表示されるようになっている。なお、表札記号は、例えば、四角の囲み枠内に集配顧客の名前(氏または氏名)を表示したり、集配顧客の番号(01,02等)を表示した構成としたりすることができる。なお、STEP110の表札描画処理(モジュール)は、集配の段取りを容易にするためのものであり、事情に応じて省略するようルート検索処理を構成することもできる。また、STEP110の表札描画処理(モジュール)は、ルート検索処理(STEP91〜STEP96)の処理後の別個の処理(モジュール)とすることもできる。
【0079】
具体的には、上記STEP96の処理では、例えば、地図描画手段122等を使用して、図12または図13に示すように、まず、地図部620または地図部710に、集配場S(星状の識別記号「☆」)から次の集配先としての集配顧客D5(黒丸状の識別記号「●」)までの領域(範囲)を少なくともカバーする地図が描画及び表示されている。また、地図部620または地図部710には、経路指示手段124等を使用して、集配場Sから集配顧客D5までの経路R(破線状の指示線)が、上記計算済み集配ルートに沿って地図上の道路に表示されている。更に、STEP110の処理では、地図部620または地図部710には、表札表示手段124等を使用して、表札記号を表示する。例えば、図12及び図13において次の集配先として5件分の集配顧客D1,D2,D3,D4,D5の各位置(家屋記号部分)に、表札記号が表示される(説明の便宜上、図示略)。
【0080】
なお、地図上に表示する集配経路(指示線R)は、集配場Sから1件目の集配顧客までの経路、1件目の集配顧客から2件目の集配顧客間での経路というように、現在の集配先(出発時は発着点)から次の直近の集配先までの経路のみを表示するよう構成することもできる。或いは、現在の集配崎から次の数件分(例えば5件分)の集配先までの経路を表す指示線(例えば青色等)を連続的に表示すると共に、現在の集配先(出発時は発着点)から次の直近の集配先までの経路については別態様(例えば赤色等、総経路を表す指示線と異なる色等の表示態様)で表示するよう構成することもできる。或いは、発着点から次の集配先までの総経路を表す指示線(例えば青色等)を連続的に表示すると共に、現在の集配先(出発時は発着点)から次の直近の集配先までの経路については別態様(例えば赤色等、総経路を表す指示線と異なる色等の表示態様)で表示するよう構成することもできる。即ち、指示線の表示態様は、集配経路の目視等による確認及び把握を容易にし、使用者の宅配支援の効率を向上するような任意の態様とすることが好ましい。
【0081】
図23は前記STEP100のルート計算処理の詳細を示す。ルート計算処理では、ルート計算エンジン(図示略)を使用して、まず、STEP101で、ルート計算すべき集配顧客の住所の座標を集配リストから取得する。次に、STEP102で、出発地の座標から目的地の座標への最適経路(最短経路)を経路検索エンジンを使用して計算及び検索する。ここで、出発地と目的地について説明すると、出発地が集配場の場合、目的地は1件目の集配顧客となり、出発地が1件目の集配顧客の場合、目的地は2件目の集配顧客となり、以下同様の関係となる。STEP103でその検索が成功したか否か判断する。STEP103で検索が成功した場合、STEP104で画面(検索経路等)の描画の準備をする。STEP103で検索が失敗した場合、STEP105で検索条件を変更し、再度経路検索処理を実行する。
【0082】
図24は前記STEP110の表札描画処理の詳細を示す。表札描画(表札表示)処理では、まず、SETP111で、表札表示手段124等を使用して、出発地から集配経路に沿ってn件分の目的地の座標を取得する。例えば、n=5の場合、出発地が集配場のときは、1件目〜5件目の集配顧客の住所の座標を取得し、出発地が6件目の集配顧客の場合、7件目〜11件目の集配顧客の住所の座標を取得する。次に、取得した座標データに基づき、STEP112で、地図の集配経路における集配顧客の位置に表札を描画する準備をし、STEP113で地図部620または地図部710の集配経路における集配顧客の住所位置(家屋マーク位置等)に、その集配顧客の名前を書いた表札記号を表示する。
【0083】
図25は前記集配前情報処理の詳細を示す。集配前情報処理では、まず、STEP121で、印刷パネルがディスプレイ14に表示される。次に、STEP122で、使用者が印刷機能を選択実行したか否か(ルート検索後に「次操作」(F1)キーを押したか、或いは、「印刷」(F11)キーを押したか)が判断される。STEP122で印刷機能が選択実行された場合、STEP123で集配予定の印刷処理が実行される。なお、STEP121〜STEP123の処理は、上記「1−3−8.集配前操作(集配予定印刷)」の処理に対応する。
【0084】
次のSTEP124では、ドライバ情報入力パネル520がディスプレイ14に表示される。STEP122で印刷機能が選択実行されなかった場合も、STEP124へ移行し、同様にドライバ情報入力パネル520がディスプレイ14に表示される。続くSTEP125では、ドライバ情報入力パネル520におけるドライバ情報の入力操作が完了したか否かが判断される、入力操作が完了した場合、入力したドライバ情報が登録される。なお、STEP124〜STEP125の処理は、上記「1−3−9.ドライバ(運転者)情報入力」の処理に対応する。このドライバ情報入力は、管理等の便宜上、必須の処理とすることが好ましい。
【0085】
STEP125でドライバ情報の入力が完了した場合、STEP126で、走行距離入力パネル530がディスプレイ14に表示される。続くSTEP127では、走行距離入力パネル530への走行距離(集配前)の入力操作が完了したか否かが判断される。その入力操作が完了した場合、STEP128で、入力した車両の走行距離が設定登録されると共に、集配リスト200の集配場(出発点)の「状態」の欄に「済」の文字が表示される。なお、STEP126〜STEP128の処理は、上記「1−3−10.走行距離入力」の処理に対応する。
【0086】
図26は前記集配中情報処理の詳細を示す。集配中情報処理では、まず、STEP131で、特定の集配顧客への集配作業が完了し、使用者がその集配顧客について集配済みの操作を行ったか、或いは、保留操作を行ったかが判断される。STEP131で集配済みの操作が完了した場合、即ち、「済」(F5)キーが押され、個数設定パネル810への集配した荷物の個数の入力操作が完了した場合、STEP132で、集配リスト200や集配リスト610において、その集配顧客について集配済みの登録処理が行われ、その集配顧客の「状態」の欄に「済」の文字が表示される。一方、STEP131で集配顧客が留守等の理由により集配済みの操作が完了していない場合、即ち、「保留」(F6)キーが押された場合、STEP133で、集配リスト200や集配リスト610において、その集配顧客について保留登録処理が行われ、その集配顧客の「状態」の欄に「保」の文字が表示される。なお、STEP131〜STEP133の処理は、上記「1−3−12.集配中入力操作」の処理に対応する。
【0087】
次に、STEP134で、全ての集配顧客についてSTEP132またはSTEP133の処理が完了したか否か、即ち、使用者が全ての集配顧客を巡回したか否かが判断される。なお、STEP134の判断は、全ての集配顧客の巡回後ではなく、その巡回途中で行うようにしてもよい。STEP134で全ての集配顧客(STEP134の判断が途中で実行される場合は途中までの集配顧客)についてSTEP132またはSTEP133の処理が完了した場合、STEP135で、再検索を実行するか否か、即ち、「ルート検索」(F9)キーが押されたか否かが判断される。STEP135で「ルート検索」(F9)キーが押された場合、STEP136で検索対象確認パネルがディスプレイ14に表示される。
【0088】
次に、STEP137で、検索対象パネルにおける検索対象に保留を含むが否かが判断される。ここで、基本的に、STEP134の段階で、全ての集配顧客についてSTEP132の「済」登録・表示処理またはSTEP133の「保留」登録・表示処理が実行されているはずであるが、ある集配顧客への巡回が不可能となる場合等、何らかの理由により、ある集配顧客についてSTEP132またはSTEP133のいずれの処理も実行されない場合がある。よって、STEP137で検索対象に保留が含まれる場合、処理はSTEP100に進む一方、STEP100のルート検索処理は、保留となっている集配顧客を含む全ての未集配の集配顧客について実行される。また、STEP137で検索対象に保留が含まれない場合も、処理はSTEP100に進む一方、STEP100のルート検索処理は、保留となっている集配顧客を除いた全ての未集配の集配顧客について実行される。そして、次のSTEP138で全ての集配顧客について集配作業が完了したか否かが判断される。即ち、これらSTEP135〜STEP137及びSTEP100の処理は、全ての集配顧客について集配作業が完了するまで繰り返し実行される。STEP138で全ての集配顧客について集配作業が完了すると集配中情報処理が終了する。なお、STEP135〜STEP138の処理は、上記「1−3−13.ルート再検索操作」の処理に対応する。
【0089】
図27は前記集配中情報処理STEP130の最中に任意のタイミングで実行される割込み処理の詳細を示す。割込み処理では、まず、STEP141で、「割込」(F7)キーが押されたか否かが判断される。「割込」(F7)キーが押された場合、STEP142で割込み操作パネル820がディスプレイ14に表示される。次に、STEP143で、割込み操作パネル820において割込み先の集配顧客の番号が選択されたか否かが判断される。割込み先の集配顧客の番号が選択された場合、STEP144で、直前の集配顧客から割込み分の集配顧客までのルート計算(ルート探索処理)が実行され、STEP145で割込み分の集配顧客への配達予定時間が計算されて更新される。そして、STEP146で、集配リスト200において割込み分の集配顧客を割込み先の集配顧客の前へ移動する集配リスト更新処理が実行され、割込み処理が完了する。なお、STEP141〜STEP146の処理は、上記「1−3−14.割込み操作」の処理に対応する。
【0090】
図28は前記集配後情報処理の詳細を示す。集配後情報処理では、まず、STEP151で、走行距離入力パネル530がディスプレイ14に表示される。続くSTEP152では、走行距離入力パネル530への走行距離(集配後)の入力操作が完了したか否かが判断される。その入力操作が完了した場合、STEP153で、入力した車両の走行距離が設定登録されると共に、集配リスト200の集配場(帰着点)の「状態」の欄に「済」の文字が表示される。なお、STEP151〜STEP153の処理は、上記「1−3−16.集配後操作(走行距離入力)」の処理に対応する。
【0091】
次に、STEP154で印刷パネルがディスプレイ14に表示される。次に、STEP155で、使用者が印刷機能を選択実行したか否か(ルート検索後に「次操作」(F1)キーを押したか、或いは、「印刷」(F11)キーを押したか)が判断される。STEP155で印刷機能が選択実行された場合、STEP156で集配結果の印刷処理が実行される。なお、STEP154〜STEP156の処理は、上記「1−3−17.集配後操作(集配結果印刷)」の処理に対応する。
【0092】v
実施の形態2(運行管理システム)
2−1.全体構成
本発明の配達業務管理システムを具現化した実施の形態2に係る運行管理システムの全体構成(ネットワーク構成)について図29に基づき説明する。
実施の形態2に係る運行管理システムは、実施の形態1に係る宅配支援装置10等の配達支援システム(配達支援装置)を総合的に管理するためのものである。図29に示すように、実施の形態2に係る運行管理システムは、管理対象の宅配支援装置として、モバイルコンピュータ等のパーソナルコンピュータ(PC)に実装したPC版の宅配支援装置10Aと、個人情報端末(PDA)に実装したPDA版の宅配支援システム10Bとを管理することができる。具体的には、管理対象となる複数または多数の宅配支援装置10A,10Bが、無線公衆網(例えばNTTドコモのパケット通信サービス「DoPa(株式会社NTTドコモの登録商標)等)901及びインターネット902を介してメールサーバ950に接続している。一方、実施の形態2の集配所サーバ1000は、インターネット902を介して前記メールサーバ950に接続している。集配場サーバ1000は、ワークステーション等の各種コンピュータ装置により以下に示す各機能を実現される。
【0093】
詳細には、図29及び図30に示すように、集配所サーバ1000は、運行管理システム1100と、運行情報データベース(DB)1200と、メール送受信部1300とを備える。運行管理システム1100は、集配所サーバ1000内で動作するものであり、運行管理アプリケーション(ソフト)1110と、通信制御部1120とを含む。運行管理システム1100は、宅配支援システム10A,10Bを搭載及び使用して宅配作業を行う複数(多数)車両(トラック等)と無線公衆網901を介して情報を送受信し、それらの車両の運行管理を行う。運行管理アプリケーション1110は、画面制御手段1111と、車両間インタフェース制御手段1115とを有する。また、画面制御手段1111は、描画検索手段1112を有する。画面制御手段1111は、集配所サーバ1000のディスプレイ(図示略)に映し出す画面の各種制御を行うプログラムからなる。また、描画検索手段1112は、地図の表示及び描画やルート計算を行う地図描画プログラム、住所文字列や階層的住所表示や郵便番号から緯度経度を検索する住所検索プログラム、PHS等を使用して現在の自己位置を取得する位置検索プログラム等からなる。かかる描画検索手段1112としては、例えば、インクリメントP株式会社の製品名「MapDK」を使用することができる。車両間インタフェース制御手段1115は、運行情報管理を行うプログラムからなる。通信制御部1120は、宅配支援システム10A,10Bを搭載及び使用する車両との間での通信制御を行うものであり、メール送受信DLL(ダイナミックリンクライブラリ)1121と、RAS(リモートアクセスサービス)接続DLL1122とを有する。RAS接続DLL1122は、電話回線やISDN回線などを通じて遠隔地のコンピュータにダイヤルアップ接続し、そのコンピュータの資源を利用するマイクロソフト社のOSであるWindows(登録商標)の機能(サービス)を実現するDLLである。
【0094】
前記メール送受信部1300は、一般的なメールソフト(各種メールエージェント)により、前記メールサーバ950との間で電子メールの送受信を行うものである。即ち、集配所サーバ1000は、SMTP(シンプルメールトランスファプロトコル)1301やPOP3(ポストオフィスプロトコル3)1302を使用して、メールサーバ950の自己のメールアカウントとの間で電子メール及び添付ファイルの送受信を行う。また、集配所サーバ1000は、TCP/IP(トランスファコントロールプロトコル/インターネットプロトコル)1311によりインターネット902上の前記メールサーバ950やその他のサーバ装置及びクライアント装置等との間で通信及びデータの授受を行う。なお、集配所サーバ1000は、LAN(ローカルエリアネットワーク)内のクライアント装置等と通信及びデータの送受を行う場合は、ethernet(イーサネット(登録商標))等のLAN環境通信メディアを使用する。
【0095】
また、集配所サーバ1000は、メールサーバ950にダイヤルアップ接続する場合は、前記RAS接続DLL1122とPPP(ポイント・トゥ・ポイントプロトコル)1321を使用する。メールサーバ950に専用線を介して常時接続する場合等、インターネット902接続にダイヤルアップ接続を使用しない場合は、前記RAS接続DLL1122とPPP(ポイント・トゥ・ポイントプロトコル)1321は不要である。なお、前記SMTP1301、POP31302、TCP/IP1311、PPP1321は、通信プロトコルであり、具体的には、集配所サーバ1000は、それらのプロトコル用デーモンプログラムにより、前記各機能を実現する。また、集配所サーバ1000は、オペレーティングシステム(OS)1001により、前記各プログラム等の処理を含む全体動作を制御する。OS1001としては、マイクロソフト社のWindows(登録商標)2000Server/Professional、Windows(登録商標)NTServer/Workstation等を使用することができる。
【0096】
2−2.運行管理システムの機能
運行管理システム1100の機能について詳述する。運行管理システム1100は、宅配業務を行う集配所のサーバ機(集配所サーバ1000)で動作する宅配支援システム用管理システムであり、上記のように、宅配支援システムを使用して作業を行う車両と、無線公衆網901を介して情報を送受信し、運行管理を行う。ここで、上記のように、宅配車両の宅配支援装置10には、フル機能を搭載しているPC版宅配支援装置10Aと、簡易機能を搭載しているPDA版宅配支援装置10Bの2種類があり、集配所サーバ1000では、それらを一括して管理する。即ち、運行管理システム1100は、図29に示すように、宅配支援装置10として、PCに実装したPC版宅配支援装置10Aと、PDAに実装したPDA版宅配支援装置10Bの2種類の宅配支援システムを管理する。宅配支援装置10A,10Bは、それぞれ、無線公衆網901を介してインターネット902に接続し、インターネット902を介してメールサーバ950に接続する。また、宅配支援装置10A,10Bは、メールサーバ950の対応アカウント(メールボックス)に格納したメールに、インターネット902を介して接続する。
【0097】
ここで、運行管理システム1100は、所定の動作OS1001の下で、インターネット902に接続できる通信環境とメールアカウントとを有する環境で動作する。一方、運行管理システム1100が運行管理可能な車両は、宅配支援装置10A,10Bを搭載し、4桁以内の車両番号で識別でき、無線公衆網901に接続できる通信環境とメールアカウントとを有するものである。
【0098】
運行管理システム1100は、宅配支援装置10A,10Bを使用して宅配業務を行っている車両についての状況を、一括管理する機能を提供する。また、運行管理システム1100は、それらの車両について、一定期間の過去の業務内容を参照することができる。具体的には、車両の宅配支援装置10が、集配作業を行う際に宅配支援ソフト100を使用して管理する情報を、運行管理システム1100に無線通信等(無線公衆網901及びインターネット902並びにメールサーバ950)を使用して転送する。運行管理システム1100は、その情報を運行管理アプリケーション1110にて収集し、処理する。
【0099】
運行管理システム1100が提供する機能としては、運行管理情報表示(運行管理画面表示)機能がある。その機能を概説すると、運行管理システム1100は、集配作業中の管理車両のうち、PC版宅配支援装置10Aを搭載するものについては、現在の位置、集配予定及び現在の状況の表示を行う。即ち、運行管理システム1100は、上記無線通信等を使用して、まず、▲1▼地図上に、管理車両の位置を表示し、次に、▲2▼地図上に、指定車両の集配予定、実績ルート、次の集配先の位置を表示し、次に、▲3▼特定車両の集配リスト、現在の状況を表示する。そして、運行管理システム1100は、上記▲1▼〜▲3▼の表示内容を印刷する。一方、運行管理システム1100は、PDA版宅配支援装置10Bを搭載する車両については、上記無線通信等を使用して、現在の位置のみ表示する(上記▲1▼)。即ち、運行管理システム1100は、地図上に、管理車両の位置を表示するのみである。
【0100】
また、運行管理システム1100は、日報表示(日報画面表示)機能を有する。その機能を概説すると、まず、各車両は、宅配業務を終了した場合、宅配支援装置10A,10Bを使用して、集配結果としての日報を作成する。すると、運行管理システム1100は、上記無線通信等を使用して、その日報を収集し、管理を行う。即ち、運行管理システム1100は、▲1▼一定期間の全車両の日報を保管し、▲2▼指定された日報を画面に表示し、印刷する。
【0101】
更に、運行管理システム1100は、車両に搭載した宅配支援装置10A,10Bと集配所サーバ1000との間の通信機能を実現する。その機能を概説すると、運行管理システム1100は、車両に搭載した宅配支援装置10A,10Bと集配所サーバ1000との間において、前記無線公衆網901を介して無線通信を行い、インターネット901上のメールサーバ950との間で、運行管理に必要な情報をメール形式で送受信する。
【0102】
更にまた、運行管理システム1100は、車両情報管理機能を有する。その機能を概説すると、運行管理システム1100は、上記無線通信等を使用して、宅配支援装置10A,10Bから、現在業務中の車両の情報(運転者名等)が設定されたファイルを読込み、その情報を元に画面表示や印刷を行う。また、運行管理システム1100は、指定により、画面に表示した地図上に車両情報の表示を行う。
【0103】
2−3.運行管理アプリケーションによる表示画面
集配所サーバ1000側で動作する運行管理アプリケーション1110について詳述する。まず、運行管理アプリケーション1110による集配所サーバ1000のディスプレイへの表示画面の遷移を以下に説明する。まず、図31に示すように、運行管理システム1100で使用するメイン表示画面としての運行管理画面1400は、上側の地図表示画面1410と、下側左部の車両番号一覧画面1420と、下側右部の集配状況画面1430の3つの画面で構成されている。なお、運行管理画面1400の上端には、タイトルバー1401、メニューバー1402及びツールバー1403が配置されている。また、運行管理画面1400の下端には、ステータスバー1404が配置されている。地図表示画面1410には、使用者(集配所の管理者等)が選択した所望の地域の地図が、全国版から詳細地域版まで所望の縮尺で表示される。運行管理画面1410では、宅配支援装置10A,10Bを搭載して宅配業務を行っている全車両(現稼動車両)のうち、地図表示画面1410で表示中の縮尺地図の範囲内にいる車両のそれぞれの位置が、その地図表示画面1410に表示される。図31では、車両番号「0101」、「0103」及び「0105」の3台の車両Vが地図表示画面1410の地図上に表示されている。
【0104】
車両番号一覧画面1420は、見出し1421と、リスト部1422とを有する。車両番号一覧画面1420のリスト部1422には、集配所の現稼動車両乃至走行車両(登録車両)のうち、運行管理画面1410で表示が可能な全車両の一覧が表示される。図31では、車両番号「0101,0102,0103,0104,0105,0106・・・」の多数台の車両が車両番号一覧画面1420のリスト部1422に表示可能である。車両番号表示画面1420のリスト部1422の各車両の欄には、車両番号(「0101」、「0102」・・・)と、その車両番号の車両に搭乗する運転手等の業務遂行者乃至責任者の氏名(「山田太郎」、「岐阜二郎」・・・)と、その車両に搭載する宅配支援装置10がPC版またはPDA版のいずれであるかを識別する識別符号(「PC」または「PDA」)が表示される。ここで、車両番号一覧画面1420のリスト部1422では、常に、表示車両のいずれかが選択されている状態にあり、図31では、車両番号「0103」が選択されている(四角の囲み枠にて選択状態を表示)。なお、車両番号一覧画面1420の初期画面時は、「集配所」が選択されている。車両番号一覧画面1420のリスト部1422における車両の表示条件としては、運行管理アプリケーション1110が宅配支援装置10A,10Bから「集配予定」リストのデータを受信後、「日報」データを受信するまでの車両を選択し、その車両を表示するようになっている。そして、運行管理アプリケーション1110は、その車両の宅配支援装置10A,10Bから「日報」データを受信すると、次の「集配予定」リストのデータを受信するまで、車両番号一覧画面1420のリスト部1422上で当該車両の表示をなくす一方、後述する日報表示画面で当該車両の情報を参照できるようにする。
【0105】
集配状況画面1430は見出し行1431とリスト部1432とを有する。集配状況画面1430には、宅配支援装置10で管理する集配リスト200の内容(見出し行202及び入力行203の内容)が表示される。即ち、集配状況画面1430の見出し行1431には、集配リスト200の見出し行202が、リスト部1432には入力行203がそれぞれ表示される。図31では、選択車両(車両番号「0103」)についての集配リスト200の内容である、出発点としての集配場((株)ABC)の登録情報(「状態」、「種別」等)と、集配顧客(集配先1,2,3)の登録情報と、帰着点としての集配場が、集配状況画面1430のリスト部1432に一例として表示されている。
【0106】
また、運行管理システム1100の使用者(集配所の管理者等)により、地図表示画面1410の地図上に表示した車両のうち、特定の車両が選択された場合、その車両の宅配支援装置10の集配リスト200の内容が集配状況画面1430に表示されると共に、集配状況画面1430のリスト部1432の各欄には現在の集配状況が表示される。例えば、図31の場合、地図表示画面1410の地図上に表示した車両番号「0101」、「0103」、「01015」の車両のうち、PC版宅配支援装置10A搭載車両としての車両番号「0103」の車両が選択された場合、その車両の宅配支援装置10の集配リスト200の内容が集配状況画面1430に表示されると共に、集配状況画面1430のリスト部1432の各欄には現在の集配状況が表示される。このときの選択動作は、車両番号一覧画面1420の該当車両部分を選択実行して行うが、地図表示画面1410の車両番号部分を選択実行(クリック等)して行うよう構成することもできる。なお、運行管理システム1100は、PDA版宅配支援装置10B搭載車については、上記のように、現在の位置表示のみ行うため、上記のようにその車両を選択しても、運行管理画面1400の車両番号一覧画面1420と集配状況画面1430には、集配リスト200の内容と現在の集配状況の表示は行われない。しかし、PDA版宅配支援装置10B搭載車についても、PC版宅配支援装置10A搭載車と同様、その車両が選択された場合に、その集配リスト200の内容と現在の集配状況を運行管理画面1400に表示するよう構成することもできる。
【0107】
次に、運行管理アプリケーション1110は、地図表示画面1410の地図上に、前記選択車両の予定走行軌跡(ルート)及び実際の走行軌跡、並びに、通信時刻(選択車両からの「位置情報」の受信時刻)を表示することができる。ここで、例えば、前記予定走行軌跡を第1の色(例えば赤色)の線で、実際の走行軌跡を第1の色と明確に異なる第2の色(例えば黒色)で道路上に表示することができる。図31では、車両番号「0103」の車両の実際の走行軌跡Rが、地図表示画面1410の地図上に破線で表示されている。なお、車両番号「0103」の車両の予定走行軌跡は、説明の便宜上図示していないが、前記実際の走行軌跡Rと異なる態様の線で表示される。また、前記位置情報は、全ての車両Vの宅配支援装置10から一定時間間隔で集配所サーバ1000に送信されている。この位置情報は、各車両の次集配先の「番号」と、(通信時の)時刻と、(通信時の)車両Vの緯度及び経度等をデータとして有している。そして、一定間隔で連続的に送信される位置情報に基づき、選択車両Vの実際の走行軌跡Rと通信時刻とが、地図表示画面1410の地図上に表示される。なお、この地図上における前記通信時刻の表示位置は、その通信時刻に車両Vが位置した走行軌跡R上の位置である。また、前記位置情報に含まれる次の集配先の「番号」として、宅配支援装置10は、前記「状態」における空白欄の最初の行に対応する「番号」を送信する。
【0108】
ここで、前記一定間隔の位置情報の送信に加え、宅配支援装置10の使用者が「済」(F5)キーまたは「保留」(F6)キーを押して、集配リスト200の「状態」の欄に「済」または「保」が入力及び登録されたタイミングで、その車両Vの現集配先(前記「済」または「保」を入力した集配先)の「番号」と、通信時の時刻と、通信時の車両Vの緯度及び経度等をデータとして含む第2の位置情報を、宅配支援装置10から集配所サーバ1000に送信してもよい。そして、その集配先の地図上の座標位置に、前記通信時刻を表示する。こうすると、前記通信時刻を、その集配先への実際の集配時刻として表示することができる。通信エラーを検出した場合、ステータスバー1404に表示する。
【0109】
2−4.運行管理画面のメニュー
図32は図31の運行管理画面1400におけるメニューバー1402のメニューの詳細と、対応するツールバー及びキー操作並びに対応する処理の内容とを示す。例えば、図31の運行管理画面1400で、メニューの「ファイル」の「印刷」を選択実行することにより、地図表示画面1410の内容または集配状況画面1430の内容を印刷することができる。また、メニューの「現在位置表示」または対応するツールバーが選択実行されると、地図表示画面1410における車両Vの現在位置の表示/非表示を切り替えることができる。ここで、地図表示画面1410において一以上表示される前記通信時刻のうち、前記走行軌跡Rの先端に位置する通信時刻の表示を、地図表示画面1410における車両Vの現在位置の表示として使用することができる。更に、メニューの「軌跡表示」または対応するツールバーが選択実行されると、地図表示画面1410における車両Vの走行軌跡Rの表示/非表示を切り替えることができる。更にまた、メニューの「位置情報受信時刻表示」または対応するツールバーが選択実行されると、指定車両(選択車両)Vからの位置情報の受信時刻(通信時刻)について、地図表示画面1410における車両Vの走行軌跡R上への表示/非表示を切り替えることができる。ここで、走行軌跡Rが地図表示画面1410に非表示の場合は、位置情報の受信時刻(通信時刻)は常に表示とされる。
【0110】
図31の運行管理画面1400でメニューの「日報表示」または対応するツールバーが選択実行されると、図33に示す日報表示画面1500が集配所サーバ1000のディスプレイに表示される。なお、日報表示画面1500は、運行管理画面1400とマルチウインドウで表示してもよく、或いは、運行管理画面1400から切り替えて表示してもよい。また、メニューの「環境設定」または対応するツールバーが選択実行されると、図35に示す環境設定画面1700が集配所サーバ1000のディスプレイに表示される。なお、環境設定画面1700は、運行管理画面1400と共にマルチウインドウ表示するようにしてもよく、或いは、運行管理画面1400から切り替えて表示するようにしてもよい。
【0111】
2−5.運行管理画面の画面の詳細
図31の運行管理画面31での画面遷移の詳細について説明する。前記地図表示画面1410は、上記のように、地図範囲内に車両Vの位置を表示すると共に、使用者の指定動作(選択動作)により地図上に特定車両Vの走行軌跡Rを表示する。また、地図表示画面1410は、図32に示すメニューの「表示」の各項目を選択実行することにより、地図の拡大、縮小、移動を行うことができる。更に、地図表示画面1410は、メニューの「ファイル」の「印刷」機能を使用して、表示内容を印刷することができる。ここで、地図表示画面1410は、初期画面では、集配所周辺の1/6250の縮尺の地図と、その範囲内に存在する車両Vの位置とを表示する。かかる画面の各種表示動作のために、図32に示す上記メニューとツールバーとが使用される。
【0112】
地図表示画面1410における走行軌跡Rの表示動作の一例について説明すると、まず、メニューまたはツールバーで「軌跡表示」が指定(選択実行)されている場合、選択された車両Vの予定ルート(赤色の線表示)と走行実績ルート(黒色の線表示)とが地図表示画面1410に表示される。また、その車両において上記積み増し作業が行われた場合、前記走行実績ルートとしては、集配開始位置からのルート(一日分)が表示される。
【0113】
地図表示画面1410における地図の縮尺が所定の縮尺よりも大きい場合、指定車両Vから位置情報(位置情報データの通知識別子)を受信した場所と時刻とが地図のルート上に表示される。なお、上記のように、この位置情報受信処理における受信時間(通信時刻)の表示/非表示は、「表示」メニューの「位置情報受信時刻表示」で指定できる。また、メニューやツールバーで「地図拡大」または「地図縮小」が押下(選択実行)された場合、所定の縮尺範囲(例えば、1/6250から1/160万の間)で、地図表示画面1410における地図を拡大表示または縮小表示することができる。更に、地図表示画面1410に現在表示している地図の縮尺がステータスバー1404に表示される。また、メニューやツールバーで「地図左移動」等の移動操作が選択された場合、または、地図上でマウスによるスクロール操作が行われたり、「←」「→」「↑」「↓」等の矢印キーが押されたりした場合、地図表示画面1410においてその方向へ地図の表示位置が移動する。
【0114】
「ファイル」メニューの「印刷」の「地図表示」を選択実行することにより、地図表示画面1410の内容を印刷することができる。印刷イメージ等の詳細については後述する。なお、メニューの「印刷」では、「地図表示」と「リスト表示」とが選択可能である。また、地図の印刷処理には、前記描画・検索手段に設けた地図印刷機能を利用して行うことができる。また、メニューの「表示」では、「地図拡大」、「地図縮小」、「地図左移動」、「地図右移動」、「地図上移動」、「地図下移動」の各操作が可能である。更に、メニューの「表示」では、上記のように、「軌跡表示」と「位置情報受信時刻表示」とが選択可能である。
【0115】
次に、車両番号一覧画面1420を中心に説明すると、まず、PC版宅配支援装置10Aを搭載した車両Vの車両番号選択時の処理として、車両番号一覧画面1420のリスト部1422で特定の車両番号がクリック(選択実行)された場合、他の2つの画面(地図表示画面1410及び集配状況画面1430)は、以下のように遷移する。即ち、まず、地図表示画面1410は、選択車両Vが中心に位置した地図を表示すると共に、その地図範囲内にいる車両V(PC版宅配支援装置10A搭載車両及びPDA版宅配支援装置10B搭載車両の両方)を地図上に表示する。なお、メニューで「軌跡表示」が指定されている場合は、その選択車両Vの走行軌跡Rのみを表示する。また、集配状況画面1430のリスト部1432は、選択車両Vの集配リスト200の内容を表示する。
【0116】
一方、PDA版宅配支援装置10Bを搭載した車両Vの車両番号選択時の処理として、車両番号一覧画面1420のリスト部1422で特定の車両番号がクリック(選択実行)された場合も、上記と同様、地図表示画面1410は、選択車両Vが中心に位置した地図を表示すると共に、その地図範囲内にいる車両V(PC版宅配支援装置10A搭載車両及びPDA版宅配支援装置10B搭載車両の両方)を地図上に表示する。なお、集配状況画面1430のリスト部1432は、PDA版宅配支援装置10Bを搭載した選択車両Vについては、集配リスト200の内容等は何も表示しない。
【0117】
次に、図31の車両番号一覧画面1420における「集配所」選択時(初期画面)の処理を説明する。車両番号一覧画面1420のリスト部1422で「集配所」がクリックされた場合、他の2つの画面(地図表示画面1410及び集配状況画面1430)は以下のように遷移する。即ち、地図表示画面1410は、集配所を中心とした周辺地図を表示すると共に、地図範囲内に集配開始後の車両Vが存在する場合、その位置を表示する。ここで、この車両位置の表示は、前記描画・検索手段1112の住所検索機能を用いて実現する。なお、集配状況画面1430のリスト部1432は、何も表示しない。
【0118】
次に、集配状況画面1430は、図31に示すように、PC版宅配支援装置10Aの搭載車両が選択された場合、その集配リスト200の内容と現在の集配状況とをリスト部1432に表示する。また、その車両について積み増し作業が行われた場合は、現在集配中の集配リスト200の内容が集配状況画面1430のリスト部1432に表示される。更に、「ファイル」メニューを選択することにより、集配状況画面1430の表示内容を印刷することができる。なお、集配状況画面1430のリスト部1432は、初期画面では何も表示しない。一方、現在までに集配処理を行った集配先については、リスト部1432の「状態」の欄に「済」または「保」が表示される。また、「ファイル」メニューの「印刷」の「リスト表示」を選択実行することにより、集配状況画面1430の内容を印刷することができる。印刷イメージ等の詳細については後述する。なお、宅配支援装置10と集配所サーバ1000との間で通信エラーが検出された場合、その旨がステータスバー1404に表示される。
【0119】
2−6.日報表示画面
図33は日報表示画面を示す。日報表示画面1500は、集配所サーバ1000の運行情報データベース1200に保存している管理車両の日報を表示する。この日報表示画面1500で日報を表示できるのは、PC版宅配支援装置10Aを搭載した車両のみであり、簡易版であるPDA版宅配支援装置10Bを搭載した車両は対象外となるが、PDA版宅配支援装置10Bについても、同様の日報表示機能を実装することもできる。運行管理アプリケーション1110による日報表示画面1500の日報の保存期間は、図35の環境設定画面1700で指定できる。運行管理アプリケーション1110により保存期間を経過した日報を検出した場合、運行管理アプリケーション1110はその旨のダイアログをディスプレイに表示する。これにより、使用者が、そのダイアログパネル等を使用して、保存期間を経過した日報の削除または指定フォルダへの保存を行うことができるようになっている。また、日報表示画面1500の「日報印刷」ボタン1541を押下(選択実行)することにより、表示している日報の内容を印刷する。
【0120】
日報表示画面1500は、図33に示すように、左側の車両選択画面1510と、右上側の日報選択画面1520と、右下側の日報画面1530(右下)の3つの画面で構成されている。なお、日報表示画面1500の上端には、タイトルバー1501が配置されている。詳細には、車両選択画面1510は、見出し1511と、リスト部1512とを有する。リスト部1512には、日報が存在するPC版宅配支援装置10Aを搭載した全ての車両Vの車両番号が表示される。また、日報選択画面1520は、見出し1521と、リスト部1522とを有する。そして、車両選択画面1510のリスト部1512で特定の車両番号がクリック(選択操作)により指定されると、指定車両の保存している日報が、日報選択画面1520のリスト部1522に表示される。具体的には、日報選択画面1520のリスト部1522は、選択された車両Vの日報のリスト(日報の日付及びその日付の担当運転者名)を表示する。なお、図33では、車両選択画面1510のリスト部1512で車両番号「0107」が選択され、日報選択画面1520のリスト部1522には、その車両番号の車両の日報のリスト(2002年10月20日分〜10月29日分)が表示されている。
【0121】
日報画面1530は、見出し行1531とリスト部1532とスクロールバー1533を有する。日報選択画面1520のリスト部1522において、特定の日付の欄(行)をクリック(選択)することにより、日報画面1530のリスト部1532にその日付の日報を表示することができる。具体的には、日報画面1530には、宅配支援装置10で管理する集配リスト200の内容(見出し行202及び入力行203の内容)が表示される。即ち、日報画面1530の見出し行1531には、集配リスト200の見出し行202が、リスト部1532には入力行203がそれぞれ表示される。図33では、選択車両(車両番号「0107」)の選択日報日付(2002年10月26日分)について、集配リスト200の内容である、出発点としての集配場((株)富士・・・)の登録情報(「状態」、「種別」等)と、集配顧客(集配先1,2,3)の登録情報と、帰着点としての集配場が、日報画面1530のリスト部1532に一例として表示されている。
【0122】
車両Vとの通信において、下記のような特殊な状況はその旨を表示する。例えば、集配所サーバ1000側が、指定車両Vの宅配支援装置10から、特定の日付について「集配予定」のみ受信し、「日報」を受信できなかった場合、日報選択画面1520のリスト部1522には、その「日付」と「(運転車名)」と「[日報未受信]」といった内容が表示される。また、日報画面1530のリスト部1532には、「リストの「状態」に「済/保留」が記載されていない箇所がある。」といった内容が表示される。更に、指定車両の宅配支援装置10から特定の日付の集配予定(集配リスト)が未受信の場合、「[集配予定未受信]」の表示が、リスト部1522の対応する日付の日報の欄(行)に付加して表示される。
【0123】
日報表示画面1500の所定位置(図33では車両選択画面1510の下方)には、「日報印刷」ボタン1541と「運行画面へ戻る」ボタン1542とが配置されている。日報表示画面1500で「日報印刷」ボタン1541を押下(選択実行)することにより、日報画面1530の内容を印刷することができる。印刷イメージ等の詳細については後述する。一方、図33の日報表示画面1500で「運行画面へ戻る」ボタン1542を選択実行すると、図31の運行管理画面1400へと復帰する。
【0124】
2−7.印刷機能
図34(a)及び(b)は日報の印刷例を示す。日報表示画面1500で「日報印刷」ボタン1541を押下(選択実行)すると、図34(a)及び(b)に示す内容の日報が印刷される。図34(a)及び(b)は日報が2ページある場合を示し、(a)は日報の1ページ目1601を(b)は2ページ目1602を示す。具体的には、1ページ目1601の最上端部の見出し欄には、印刷タイトルとして、「****年**月**日*曜日 日報 */*ページ」といった内容が印刷される。また、見出し欄の次の管理欄には、「車番**** 集配所**** 運転手名**** 走行距離の合計***」といった内容が印刷される。更に、管理欄の下の内容欄には、日報画面1530の内容である「状態」、「種別」、「発着走行距離(距離)」、「顧客名(名前)」、「住所」、「個数(個)」が印刷される。2ページ目1602以降については、最上端部の前記見出し欄は印刷されないが、次の欄の前記管理欄及び内容欄は印刷される。なお、上記のように日報未受信のリストについては、1ページ目1601の最上端部の見出し欄に、「****年**月**日*曜日 日報(日報未受信) */*ページ」といった内容が印刷される。一方、運行管理画面1400の集配状況画面1430の集配リストの印刷内容も、上記日報表示画面1500の日報画面1530と同様である。この場合の集配リストの1ページ目の最上端部の見出し欄には、印刷タイトルとして、「****年**月**日*曜日 集配リスト */*ページ」といった内容が印刷される。ここで、前記運行管理画面1400の地図表示画面1410についても、上記メニューの「印刷」機能により印刷することができる。
【0125】
2−8.環境設定画面
図35は運行管理アプリケーション1110を動作させるために必要な環境設定を行う環境設定画面を示す。運行管理アプリケーション1110は、環境設定画面1700の設定内容にしたがって動作する。詳細には、環境設定画面1700は、「通信設定」1701の各設定項目と、「運行管理設定」1702の各設定項目と、「日報表示設定」1703の各設定項目とを有する。また、環境設定画面1700は、「OK」ボタン1704と「キャンセル」ボタン1705とを有する。環境設定画面1700を表示した場合、「通信設定」1701、「運行管理設定」1702及び「日報表示設定」1703の各設定項目にはそれぞれ前回の値が設定されている。環境設定画面1700の「通信設定」1701、「運行管理設定」1702及び「日報表示設定」1703で必要な項目が設定され、「OK」ボタン1704が押下(選択実行)されると、その設定項目の内容がINIファイルとして、運行管理アプリケーション1110の動作フォルダに格納される。
【0126】
各項目の設定内容を以下について詳述すると、まず、「通信設定」1701の設定項目としては、「POP3サーバーアドレス」があり、これは、車両Vからのメールを受信するためのPOP3サーバーアドレスを設定するためのものである。また、「メール用ログイン・アカウント」及び「メール用パスワード」は、メールサーバ950にログインするために使用するアカウント名やパスワードを設定するためのものである。更に、「メール格納フォルダ」は、車両V間の送受信メールを格納するフォルダを指定するためのものである。、「メール格納フォルダ」としては、「参照」ボタンによって、運行管理システム1100内の所望のフォルダを指定することができる。「メール受信間隔」は、車両Vから送られる位置情報等のメールを受信及び処理する間隔を設定するためのものである。「メール受信間隔」(車両が位置情報等を送信する間隔)のデフォルト値としては任意の時間間隔を設定できるが、図35では、一例として、「10分」が設定されている。
【0127】
「運行管理設定」1702の設定項目としては、「集配所」の「名前」と「住所」とがあり、これらは、集配所(運行管理を行う拠点地)の名前と住所とを設定するためのものである。また、「日報表示設定」1703の設定項目としては、「日報の保存期間」があり、これは、運行管理アプリケーション1110が車両Vから受信した日報の保存期間を設定するためのものである。この「日報の保存期間」で設定された期間内に限り、車両Vから受信した日報を日報表示画面1500にて表示することができる。「日報の保存期間」のデフォルト値としては、任意の日数を設定できるが、図35では一例として「30日」が設定されている。「日報の保存期間」の欄の下側には、日報削除確認チェックボックス1703aが配置され、日報の保存期間で指定された期間を経過した日報を削除する前に、その旨を確認するダイアログ表示の有無を指定することができるようになっている。即ち、日報削除確認チェックボックス1703aがチェックありとなっている場合、「日報の保存期間」の指定期間を経過した日報が存在する場合に、削除または別フォルダへの保存を促すダイアログがディスプレイに表示される。一方、日報削除確認チェックボックス1703aがチェックなしとなっている場合、上記のような確認なしで、保存期間を経過した日報は自動的に削除される。なお、図35の環境設定画面1700では、「OK」ボタン1704または「キャンセル」ボタン1705を押下(選択実行)すると、図31の運行管理画面1400に復帰する。
【0128】
2−9.車両情報管理
上記車両情報管理機能(「2−2.運行管理システムの機能」の最終段落参照)について詳述する。車両情報管理機能とは、使用者(オペレータ)が車両Vの付加情報(車両情報)を所定の車両情報ファイルに設定することにより、運行管理アプリケーション1110にてその車両情報を元に画面表示、印刷を行うという機能である。具体的には、前記車両情報ファイルは、例えば、CSV形式のフォーマットで、運行管理アプリケーション1110の所定の格納フォルダに作成される。前記車両情報としては、車両番号、ナンバープレート、運転手氏名、便名、備考等がある。ここで、車両情報ファイルの設定内容のチェックを行うよう構成することもできる。チェック項目としては、例えば、車両番号が4桁以内の数値であること、車両番号が重複していないこと等がある。そして、運行管理アプリケーション1110起動時に車両情報ファイルを読込み、異常を検出した場合、エラーメッセージを表示し、運行管理アプリケーション1110を終了する。
【0129】
上記車両情報管理機能を使用して、運行管理画面1400において、車両情報を参照することができる。まず、運行管理画面1400において、宅配支援装置10搭載車両Vの車両番号が選択されている状態で、メニューまたはツールバーで「車両情報表示」が押下された場合、ナンバープレート、運転者名等の情報が表示される。即ち、図31の運行管理画面1400でメニューの「車両情報表示」または対応するツールバーが選択実行されると、車両番号一覧画面1420で選択されている車両Vの車両情報として、車両番号、ナンバープレート、運転手氏名、便名、備考等が、車両情報表示パネル(図示略)として運行管理画面1400上の任意の位置に重ねて表示される。具体的には、「車両番号:0002 ナンバープレート:名古屋11あ11−11 運転手氏名:愛知次郎 便名:0002便 備考:備考なし」といった内容の車両情報表示パネルが運行管理画面1400上に表示される。更に、運行管理アプリケーション1110は、通常、前記位置情報等の各種データを一定間隔で車両Vの宅配支援装置10から取得し、運行管理画面1400に反映させるが、メニューの「最新の情報に更新」または対応するツールバーが選択実行されると、運行管理アプリケーション1110は、すぐに前記各種データの受信処理を行い、その内容を運行管理画面1400に反映させる。
【0130】
2−10.車両の宅配業務と運行管理システム処理の関係
図36は宅配支援装置10を搭載した車両Vと集配所サーバ1000の運行管理システム1100との間でのメールを使用した情報転送の流れを示すブロック図である。図36に示すように、車両Vと集配所サーバ1000との間の通信は、メールサーバ950を利用したメール形式で行われる。詳細には、車両Vは、通信システムとして、宅配支援装置10と、メール送受信DLL171と、RAS接続DLL172とを有する。宅配支援装置10は、図1に示す各種機能実現手段等(ハードウェア及びソフトウェア)を使用して、集配リスト200の内容に対応する集配オブジェクトOB1を生成し、記憶手段18の所定フォルダ等に格納する。この集配情報オブジェクトOB1は、通知情報の格納機能を有するものである。集配情報オブジェクトOB1は、車両V側の宅配支援装置10で既に使用されているオブジェクトを流用する。通知情報の種別(通知種別)としては、「集配予定(リスト)」、「位置情報」及び「日報」の3種がある。通知情報「集配予定」、「位置情報」及び「日報」には、それぞれ、通知識別子(例えば、「P」、「L」、「R」)が割り当てられる。
【0131】
通知情報「集配予定」は、前記集配リスト200の内容等を有し、運行管理画面1400の集配状況画面1430へのリスト表示に供される。「集配予定」は、例えば、「状態(なし)」、「種類(種別)」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号」、「個数」「予定所要時間(一つ前の集配先から次の集配先までの予定所要時間)」を有している。ここで、「集配予定」については、集配作業前の予定リストであるため、前記「状態」は「なし」となっている。また、「緯度」及び「経度」は、前記電話番号または住所から前記住所ジオコーダ等により取得したものである。更に、「表示順序番号」は、前記ルート検索処理により取得した集配ルート順序通りの番号である。また、「入力順序番号」は、宅配支援装置10の使用者が入力した順序通りの番号(集配先の伝票番号)である。なお、通知情報「集配予定」では、前記「緯度」、「経度」及び「予定所要時間」以外の情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0132】
通知情報「位置情報」は、「集配予定」と同様の情報を有し、運行管理画面1400の地図表示画面1410への走行軌跡R表示や位置情報(通信時刻、次集配先番号)等の表示に供されるが、集配作業「状態」が「なし」、「済」、「保留(保)」のいずれであるかに応じて、「位置情報通知」、「完了通知」及び「保留通知」の3種の異なる情報を通知する。具体的には、「位置情報通知」は、例えば、「状態(なし)」、「種類」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号(リスト中の次集配先)」、「個数」「予定所要時間」を有している。ここで、「位置情報通知」については、次の集配先に至るまでの集配作業前の状態であるため、前記「状態」は「なし」となっている。また、「入力順序番号」には、集配リスト200での次の集配先の入力順序番号が格納される。なお、通知情報「位置情報通知」では、前記「状態」、「緯度」、「経度」、「予定時間」及び「入力順序番号」の各情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0133】
「完了通知」は、例えば、「状態(済)」、「種類」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号(リスト中の該当番号)」、「個数」「予定所要時間」を有している。ここで、「完了通知」については、集配作業が完了し、「済」(F5)キーが押された時点の情報であるため、前記「状態」は「済」となっている。また、「入力順序番号」には、集配リスト200での集配作業が完了して「済」となった当該集配先の入力順序番号が格納される。なお、通知情報「完了通知」では、前記「状態」及び「入力順序番号」の各情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0134】
「保留通知」は、例えば、「状態(保留(保))」、「種類」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号(リスト中の該当番号)」、「個数」「予定所要時間」を有している。ここで、「保留通知」については、集配作業が保留となり、「保留(F6)キーが押された時点の情報であるため、前記「状態」は「保留(保)」となっている。また、「入力順序番号」には、集配リスト200での集配作業が保留となった当該集配先の入力順序番号が格納される。なお、通知情報「保留通知」では、前記「状態」及び「入力順序番号」の各情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0135】
通知情報「日報」は、前記集配リスト200の内容等を有し、日報表示画面1500の日報画面1530へのリスト表示に供される。「日報」は、例えば、「状態(済または保留(保))」、「種類」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号」、「個数」「予定所要時間(一つ前の集配先から次の集配先までの予定所要時間)」を有している。ここで、「日報」については、集配作業完了後のリストであるため、前記「状態」は「済」または「保留(保)」となっている。なお、通知情報「日報」では、前記「緯度」、「経度」及び「予定所要時間」以外の情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0136】
ここで、上記通知情報は、それぞれ、メールの添付ファイル名で識別される。添付ファイル名(件名)のフォーマットとしては、例えば、「通知識別子」+「車番(6桁)」+「_(区切り位置としてのアンダーバー)」+「年月日時分秒msc(マイクロ秒)」等がある。具体的には、「位置情報」を、車番「123456」の車両Vが、「2002年11月18日13時30分45秒789msc」に集配所サーバ1000に送信する場合、添付ファイル名は、「L123456_20021118133145789」となる。
【0137】
宅配支援装置10は、集配オブジェクトOB1をシリアライズし、ハッシュを掛けて、集配オブジェクトOB2を生成する。宅配支援装置10は、その集配オブジェクトOB2を、インタフェース制御オブジェクト160に渡す。ここで、車両Vと集配所サーバ1000との間の通信は、無線公衆網901及びインターネット902上での電子メールを使用して行うため、送受信に時間がかかる可能性がある。よって、インタフェース制御部としてのインタフェース制御オブジェクト160は、DLLを呼び出して送信スレッドを作成し、この送信スレッドによりデータ転送処理を実行する。具体的には、インタフェース制御オブジェクト160は、情報転送処理クラスの構築処理及び消滅処理(コンストラクタ及びデストラクタ)、メール送受信に関する初期化処理、メールセッションの開始処理及び終了処理、メール送信処理スレッドの起動処理、メール受信処理スレッドの起動処理を実行可能である。インタフェース制御オブジェクト160からの集配情報オブジェクトOB2は、電子メール951の添付ファイルとして、メール送受信DLL171及びRAS接続DLL172から、無線公衆網901及びインターネット902を介してメールサーバ950に送信され、所定のフォルダに格納される。なお、前記メール送受信DLL171は集配所サーバ1000のメール送受信DLL1121と、RAS接続DLL172はRAS接続DLL1122と同様の構成である。
【0138】
一方、集配所サーバ1000は、メール送受信DLL1121を介してメールサーバ950に接続し、新着メールの添付ファイル(新着ファイル)としての集配情報オブジェクトOB2を取得する。この集配情報オブジェクトOB2は、メール送受信DLL1121により使用される所定の一時格納フォルダ1125に格納されると共に、運行管理アプリケーション1110のインタフェース制御オブジェクト1115に渡される。インタフェース制御部としてのインタフェース制御オブジェクト1115は、前記車両V側のインタフェースオブジェクト160と同様の構成であり、DLLを呼び出して受信スレッドを作成し、この受信スレッドにより新着ファイルとしての集配情報オブジェクトOB2の処理を実行する。インタフェース制御オブジェクト160からの集配情報オブジェクトOB2は、前記運行管理データベース1125に格納されると共に、前記一時格納フォルダ1125から削除される。運行管理データベース1125に格納された集配情報オブジェクトOB2は、デシリアライズして集配情報オブジェクトOB11を復元され、画面制御手段1111を介して表示手段(ディスプレイ)1115に表示される。
【0139】
2−11.データフロー
図37は車両と集配所サーバとの間での業務シーケンスを示す。図38の業務シーケンスは、図37のシステムを使用して行われる。具体的には、まず、出発前の業務として、宅配支援装置10が、メールサーバ950を介して、運行管理システム1100に前記通知情報としての「集配予定」をメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その集配予定を集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納すると共に、運行管理画面1400の車両番号一覧画面1420に該当する車両番号を表示し、集配状況画面1430にその集配予定をリスト表示する。次に、集配中の業務として、宅配支援システム10は、車両Vの走行中に、メールサーバ950を介して、前記通知情報としての「位置情報」を一定間隔で集配所サーバ1000にメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その位置情報を集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納した前記集配リストのうち、該当する集配リストへ追記する。同時に、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の地図表示画面1410において、指定車両の地図軌跡(走行軌跡R)上へ、その位置情報の受信時刻を表示する。
【0140】
一の集配先の集配作業が完了し、「済」(F5)キーが押されると、宅配支援装置10は、メールサーバ950を介して、運行管理システム1100に前記通知情報としての「完了通知」をメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その完了通知の情報に基づき、集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納した前記集配リストのうち、該当する集配リストの「状態」を更新する(「済」にする)と共に、運行管理画面1400において指定車両の集配状況画面1430のリスト部1432に更新した「状態」を表示する。一方、一の集配先が留守であり、「保留」(F5)キーが押されると、宅配支援装置10は、メールサーバ950を介して、運行管理システム1100に前記通知情報としての「保留通知」をメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その保留通知の情報に基づき、集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納した前記集配リストのうち、該当する集配リストの「状態」を更新する(「保」にする)と共に、運行管理画面1400において指定車両の集配状況画面1430のリスト部1432に更新した「状態」を表示する。
【0141】
次に、集配終了後の業務として、宅配支援システム10は、メールサーバ950を介して、前記通知情報としての「日報」を集配所サーバ1000にメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その「日報」を集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納すると共に、運行管理画面1400の地図表示画面1410においてその日報を送信した車両Vを非表示とする。また、運行管理システム1100は、その「日報」ファイルを集配リスト格納フォルダから車両別日報格納フォルダ(運行管理データベース1200)へと移動すると共に、その車両別日報格納フォルダに以前に格納した当該日報の情報を更新する。そして、運行管理システム1100は、日報表示画面1500において指定された日時の日報を日報画面1530に表示する。
【0142】
2−12.宅配支援装置の処理と運行管理システムの処理の対応関係
次に、車両V側の宅配支援装置10の処理と、宅配支援装置10から集配所サーバ1000への通信情報と、運行管理システム1100の処理との対応関係について説明する。図38はPC版宅配支援装置10Aの場合を示す。PC版宅配支援装置10Aの場合、集配業務として、まず、出発前に集配所で行う業務がある。この場合、宅配支援装置10Aの使用者が行う操作(オペレーション)としては、前記走行距離の入力がある。この操作が行われた場合、宅配支援装置10Aは、前記「集配予定」の通知識別子(P)で、集配予定リストの通信内容をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「集配予定」の内容を集配リストとして運行管理データベース1200の集配リスト格納フォルダに格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の車両番号一覧画面1420に「集配予定」を受信した車両の車両番号を表示すると共に、使用者の指定操作に応じて、該当車両の集配状況(集配リスト)を集配状況画面1430に表示する。
【0143】
集配中の集配業務としては、まず、走行中に行う業務がある。この場合、宅配支援装置10Aの使用者が行う操作はない一方、宅配支援装置10Aは、前記「位置情報」の通知識別子(L)で、「位置情報通知」の通信内容を一定間隔でメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「位置情報通知」の内容を運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の地図表示画面1410に「位置情報通知」を受信した車両の現在の車両位置を表示すると共に、使用者の指定操作に応じて、その指定車両の位置情報取得時刻をその指定車両の走行軌跡R上に表示する。
【0144】
次に、集配中の業務において一の集配先の集配が完了した場合、宅配支援装置10Aの使用者は、「済」(F5)ボタン(キー)を押下(選択実行)する。すると、宅配支援装置10Aは、前記「位置情報」の通知識別子(L)で、「完了通知」の通信内容(集配リストにおいて「状態」が更新されたもの)をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「完了通知」の内容により集配リストを置き換えて運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の集配状況画面1430において、使用者の指定操作に応じて、前記置き換えた集配リストの内容をその指定車両の集配状況に反映する。
【0145】
一方、集配中の業務において一の集配先が留守の場合、宅配支援装置10Aの使用者は、「保留」(F6)ボタン(キー)を押下(選択実行)する。すると、宅配支援装置10Aは、前記「位置情報」の通知識別子(L)で、「保留通知」の通信内容(集配リストにおいて「状態」が更新されたもの)をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「完了通知」の内容により集配リストを置き換えて運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の集配状況画面1430において、使用者の指定操作に応じて、前記置き換えた集配リストの内容をその指定車両の集配状況に反映する。
【0146】
更に、集配中の業務において割込み(集配順の変更)がある場合、宅配支援装置10Aの使用者は、「割込」(F7)ボタン(キー)を押下(選択実行)する。すると、宅配支援装置10Aは、前記「集配予定」の通知識別子(P)で、割込み処理後の「集配予定」の通信内容(集配リスト)をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、割込み処理後の「集配予定」の内容により集配リストを置き換えて運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の集配状況画面1430において、使用者の指定操作に応じて、割込み処理により変更された集配予定の内容(集配順)を、その指定車両の集配状況に反映する。同時に、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の地図表示画面1410において、割込み処理の後のルート検索処理により変更されたルートを表示する。
【0147】
更にまた、集配中の業務において積み増し/再ルート検索が行われる場合、宅配支援装置10Aの使用者は、再度「ルート検索」(F9)ボタン(キー)を押下(選択実行)する。すると、宅配支援装置10Aは、前記「集配予定」の通知識別子(P)で、積み増し/再ルート検索処理後の「集配予定」の通信内容(集配リスト)をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、積み増し/再ルート検索処理後の「集配予定」の内容により集配リストを置き換えて運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の集配状況画面1430において、使用者が指定した車両の以前の集配状況の表示を削除し、積み増し/再ルート検索処理された集配予定の内容を表示する。一方、地図表示画面1410上の実績ルートとしては、積み増し処理以前を含めた全てのルートを表示する。
【0148】
集配終了後の業務として、宅配支援装置10Aの使用者が行う操作(オペレーション)としては、前記帰着後の走行距離の入力がある。この操作が行われた場合、宅配支援装置10Aは、前記「日報」の通知識別子(R)で、日報リストの通信内容をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、運行管理データベース1200において集配リストを削除すると共に、「日報」の内容を格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400から該当車両の表示を削除すると共に、日報表示画面1500において、使用者の指定操作に応じて、該当車両日報を表示する。
【0149】
図39はPDA版宅配支援装置10Bの場合を示す。PDA版宅配支援装置10Bの場合、集配業務として、まず、出発前に集配所で行う業務がある。この場合、宅配支援装置10Bの使用者が行う操作(オペレーション)としては、「開始」ボタンの押下(選択実行)操作がある。この操作が行われた場合、宅配支援装置10Bは、前記「集配予定」の通知識別子(P)で、集配予定リストの通信内容をメールサーバ950にメール送信する。ここで、PDA版宅配支援装置10Bの場合、集配予定リストの情報は設定されていない。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、前記「集配予定」の通知を集配開始として認識する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の車両番号一覧画面1420に「集配予定」を受信した車両の車両番号を表示する。
【0150】
集配中の集配業務としては、まず、走行中に行う業務がある。この場合、宅配支援装置10Bの使用者が行う操作はない一方、宅配支援装置10Aは、前記「位置情報」の通知識別子(L)で、「位置情報」の通信内容を一定間隔でメールサーバ950にメール送信する。ここで、「位置情報」の内容としては、「状態(なし)」、「番号(集配リスト中の次集配先)」、「時刻」及び「緯度・経度」がある。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「位置情報」の内容を運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の地図表示画面1410に「位置情報」を受信した車両の現在の車両位置を表示する。なお、集配中業務のうち、使用者の集配完了操作、保留操作、割込み操作及び積み増し操作については、宅配支援装置10B及び運行管理システム1100のいずれの処理も行われない。
【0151】
集配終了後の業務として、宅配支援装置10Bの使用者が行う操作(オペレーション)としては、「終了」ボタンの押下(選択実行)操作がある。この操作が行われた場合、宅配支援装置10Bは、前記「日報」の通知識別子(R)で、日報リストの通信内容をメールサーバ950にメール送信する。ここで、PDA版宅配支援装置10Bの場合、「日報」の情報は設定されていない。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、前記「日報」の通知を集配業務終了として認識する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400から該当車両の表示を削除する。
【0152】
3.効果
本実施の形態に係る宅配支援装置10においては、そのルート検索機能により、作成した集配顧客リストをもとに、最適な集配ルートを自動検索することができる。また、宅配支援装置10においては、操作自動選択機能により、自動で次の操作を選択するようになっているため、使用中に次の操作がわからないときに便利である。更に、この次操作選択機能は、次操作選択手段を機能実行する(ファンクションキー(ボタン)を押す)ことによっても実現可能である。また、GPS30は車両の現在位置を調べる機能を有し、GPS30を接続した状態で宅配支援装置10を立ち上げた場合、GPS30は自動で起動し、宅配支援装置10を終了する際に自動で停止する。よって、使用者が特別な操作を行う必要がない。更に、宅配支援装置10においては、進行状況表示パネル300により、これからするべき操作が画面(進行状況表示パネル300)に表示されるため、運転者が次操作を簡単に理解することができる。
【0153】
本実施の形態に係る宅配支援装置10においては、宅配業務にかかせない「配達先の最適な順序に並び替え」と「住宅地図による配達先の確認」をPC等からの簡単操作で実現することができる。また、宅配支援装置10においては、最適順路を自動計算し、登録した配達先(集配先)を即時に最適な配達順(集配順)に並び替えることができる。即ち、宅配支援装置10においては、50件以上におよぶ配達先(集配先)を最適な順路で並べる熟練の技を新人でも実行可能である。更に、宅配支援装置10においては、GPS30を使用した現在位置の表示と最適ルートの表示を行い、地図上に自分の位置と配達先(集配先)への最短ルートを表示するため、新人でも迷子にならず目的地を目指すことができる。その結果、宅配支援装置10においては、配達(集配)が早くなり一回の配達量を増やすことができる。加えて、宅配支援装置10においては、家形の付いた住宅地図等で目的地をピンポイントで表示することができるため、目的地付近で集配先の家を見つけるために近所から聞き回る必要がない。更にまた、宅配支援装置10においては、走行ルート・配達記録が印刷出力できるため、走行ルート・配達(集配)を記録することで、従来は避けられなかった配達(集配)ミスの解決に役立てることができ、また、日報も出力することができる。また、宅配支援装置10においては、マウス操作が不要であるため、PCの素人でも簡単操作することができる。
【0154】
4.その他
ところで、本発明の配達支援システムは、宅配業務を支援する宅配支援システムに限らず、その他の任意の配達及び/集荷業務を支援する配達支援システムとして具体化することもできる。また、上記実施の形態2の運行管理システム1100も、同様に、宅配支援システムの運行管理システムに限らず、その他の配達支援システムの運行管理システムとして具体化することもできる。更に、上記実施の形態2の運行管理システム1100は、宅配支援装置10の搭載車両の管理(宅配業務管理)のみならず、路線車両の管理(路線業務管理)に適用することも無論可能である。この場合、表示される地図は広域版または全国版等、宅配業務用の地図より大縮尺となる。
【0155】
【発明の効果】
本発明に係る配達支援装置またはその配達支援装置に実装される配達支援プログラムによれば、配達業務の全体を通じた作業の流れを総合的に勘案して配達業務を総合的に支援することができる。また、本発明に係る運行管理システムによれば、かかる配達支援装置を搭載した複数の車両の運行や各車両の配達業務を総合的に効果的に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの表示画面としての集配リストを示す説明図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの進行状況表示パネルを示す説明図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの基本情報パネルを示す説明図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの電話登録パネルを示す説明図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムにおける電話登録の場合の登録内容確認パネルを示す説明図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの住所検索パネルを示す説明図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムにおける住所登録の場合の登録内容確認パネルを示す説明図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの出発時間入力パネルを示す説明図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムのドライバ情報入力パネルを示す説明図である。
【図11】図11は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの走行距離入力パネルを示す説明図である。
【図12】図12は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの表示画面としての地図リストを示す説明図である。
【図13】図13は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの表示画面としての地図を示す説明図である。
【図14】図14は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの個数設定パネルを示す説明図である。
【図15】図15は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの割込み操作パネルを示す説明図である。
【図16】図16は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる全体処理を示すフローチャートである。
【図17】図17は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる起動処理を示すフローチャートである。
【図18】図18は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配リスト初期化処理を示すフローチャートである。
【図19】図19は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる基本情報登録処理を示すフローチャートである。
【図20】図20は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配リスト登録処理を示すフローチャートである。
【図21】図21は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配情報登録処理の詳細を示すフローチャートである。
【図22】図22は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによるルート検索処理の詳細を示すフローチャートである。
【図23】図23は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによるルート計算処理の詳細を示すフローチャートである。
【図24】図24は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる表札描画処理の詳細を示すフローチャートである。
【図25】図25は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配前情報処理の詳細を示すフローチャートである。
【図26】図26は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配中情報処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】図27は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる割込み処理の詳細を示すフローチャートである。
【図28】図28は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配後情報処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】図29は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムのネットワーク構成を示す機能ブロック図である。
【図30】図30は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの内部構成を示す機能ブロック図である。
【図31】図31は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの表示画面としての運行管理画面を示す説明図である。
【図32】図32は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの運行管理画面におけるメニューバーのメニューの詳細と、対応するツールバー及びキー操作並びに対応する処理の内容とを示す説明図である。
【図33】図33は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの表示画面としての日報表示画面を示す説明図である。
【図34】図34は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの日報の印刷例を示す説明図である。
【図35】図35は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの環境設定パネルを示す説明図である。
【図36】図36は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムと宅配支援装置搭載車両との間でのメールを使用した情報転送の流れを示す機能ブロック図である。
【図37】図37は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムと宅配支援装置搭載車両との間での業務シーケンスを示す業務シーケンス図である。
【図38】図38は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムとPC版宅配支援装置搭載車両との間での処理の対応関係を示す表である。
【図39】図39は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムとPDA版宅配支援装置搭載車両との間での処理の対応関係を示す表である。
【符号の説明】
30:GPS(経路案内手段)
103:電話登録手段(集配場登録手段、集配先登録手段)
104:住所登録手段(集配場登録手段、集配先登録手段)
105:状態登録手段
107:割込登録手段
109:ルート検索手段
110:経路指示手段(経路案内手段)
122:地図描画手段
124:表札描画手段
200:集配リスト画面
220:見出し部(リスト部)
203:入力部(リスト部)
205:ツールバー
F1〜F12(処理開始ボタンに対応するファンクションキー)
300:進行状況表示パネル
600:地図リスト画面
610:地図部
615:ツールバー
620:リスト部
STEP30:集配リスト画面表示処理(リスト表示ステップ)
STEP40:集配リスト初期化処理(リスト初期化ステップ)
STEP50:基本情報登録処理(集配場登録ステップ)
STEP80:集配情報登録処理(集配先登録ステップ)
STEP90:ルート検索処理(ルート検索ステップ)
STEP120:集配前情報処理(集配前情報処理ステップ)
STEP130:集配中情報処理(集配中情報処理ステップ)
STEP150:集配後情報処理(集配後情報処理ステップ)
【発明の属する技術分野】
本発明は、宅配業務等の配達業務を支援する配達支援装置及びその配達支援装置に実装される配達支援プログラムに関し、特に、多目的地の最適経路を検索して配達順に経路を案内する配達支援装置及びその配達支援装置に実装される配達支援プログラムに関するものである。また、本発明は、かかる配達支援装置を搭載した複数の車両の運行や各車両の配達業務を総合的に管理する運行管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、配達業務としての宅配業務は、個人宅を相手にするため、配達者の熟練度で一日の配達量(利益)が決定される。また、宅配業を含む運送業界では、運転者の入れ替わりが激しいため、新人運転手を育成するための費用がかさみ、経営への負担となっている。かかる宅配業務に関するシステムとしては、例えば、特許文献1乃至特許文献3に記載の技術がある。
【特許文献1】
特開平10−221104号公報
【特許文献2】
特開平8−115497号公報
【特許文献3】
特開平6−290193号公報
【0003】
特許文献1には、宅配等の配送業務を効率的に支援するカーナビゲーションシステムが開示されている。このシステムは、荷物または配達伝票に貼付されるバーコードデータをバーコードリーダにて読み取ってカーナビゲーション装置に送信する。また、これをバーコードデータ受信手段にて受信後、バーコードデータ解読手段で解読し、配送先を登録する。また配送荷物を管理する配送荷物管理手段と、集配先である顧客データをデータベースとして管理する顧客データ管理手段と、受取荷物を管理する受取荷物管理手段を有し、経路探索手段で最適な集配経路を探索する。経路探索に際しては、交通情報受信手段から入力される情報が加味される。また荷物の受取要請が外部機器接続通信手段により入力され、受取荷物の集荷先を加えた再経路探索を行なうことができる。
【0004】
特許文献2には荷物の集配業務を効率的に行うことができる集配業務支援システムが開示されている。このシステムは、集配業務管理用のコンピューター装置と、集配データベースとを備える。また、記録再生手段が、集配者が必要とする集配データを前記集配データベースから取り出してICカードに記録するとともに、ナビゲーター装置により集配状況情報が記録されたICカードから集配状況情報を再生し、この集配状況情報を前記集配データベースに格納する。集配車両に搭載されるナビゲーター装置は、前記ICカードによって集配データを得るとともに配達状況情報を入力・管理し、地理情報における地図と集配データにおける集配場所と現在位置と集配状況とをディスプレイ上に連動表示する。
【0005】
特許文献3には、荷物の配送計画を簡単に作成でき、荷主からの荷物の割り込み要求に対応して配送計画を容易に変更でき、さらに配送状況を容易に知ることができるナビゲーションシステムが開示されている。このシステムでは、荷主からの荷物の配送依頼に応じて配送計画作成手段が荷物の配送を処理し、この配送処理に応じた具体的なコース別のルート等、配送計画が作成される。また、荷主からの荷物の割り込みがあった場合には、配送計画変更手段が割り込み処理により前記配送計画を変更し、対応した新たな配送計画を作成するため、配送計画通りの効率的な配送業務を遂行できる。さらに、配送車両は、運行監視手段により前記配送計画に対する配送の現在位置を照合でき、業務の進捗状況を容易に知ることができる。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記いずれの特許文献も、配達業務(宅配業務等)の全体を通じた作業の流れを総合的に勘案して、配達業務(宅配業務等)を総合的に支援するための具体的な構成については開示も示唆もしていない。また、上記いずれの特許文献も、個別の配達業務(宅配業務等)を総合的に管理するための具体的な構成については開示も示唆もしていない。
【0007】
そこで、本発明は、配達業務の全体を通じた作業の流れを総合的に勘案して配達業務を総合的に支援することができる配達支援装置、その配達支援装置に実装される配達支援プログラム、及び、かかる配達支援装置を搭載した複数の車両の運行や各車両の配達業務を総合的に効果的に管理することができる運行管理システムの提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る配達支援装置は、車両に搭載して使用される配達支援装置であって、発着点及び帰着点としての集配場を登録するための機能を実現する集配場登録手段と、集配先を登録するための機能を実現する集配先登録手段と、集配作業の作業状態を登録するための機能を実現する状態登録手段と、前記集配先登録手段により登録した多数の集配先について、前記発着点と帰着点との間での最適集配経路を検索すると共に、前記多数の集配先を前記最適集配経路順に並べ替えてリスト配置するための機能を実現するルート検索手段と、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路にしたがって、前記多数の集配先への経路案内を行うための機能を実現するGPSを含む経路案内手段とを備える。
【0009】
請求項2に係る配達支援システムは、請求項1の構成において、更に、画面表示自在なディスプレイと、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路を含む地図を前記ディスプレイに描画自在な地図描画手段と、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路を前記地図上に描画自在な経路指示手段とを備える。
【0010】
請求項3に係る配達支援システムは、請求項2の構成において、前記ディスプレイに、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路の順番で前記多数の集配先をリスト表示するリスト部と、前記各機能実現手段による機能実現処理を開始するための処理開始ボタンを配置したツールバーとを有する集配リスト画面を表示すると共に、前記集配リスト画面のリスト部にリスト表示した前記集配先のうちの特定の集配先を選択自在とし、前記選択した集配先について前記処理開始ボタンによる前記各機能実現手段の機能実現処理の開始操作を行うようにした。
【0011】
請求項4に係る配達支援システムは、請求項3の構成において、前記ディスプレイに、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路の順番で前記多数の集配先をリスト表示するリスト部と、前記ディプレイに描画した前記地図上に前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路及び前記最適集配経路上の前記各集配先を表示自在な地図部と、前記各機能実現手段による機能実現処理を開始するための処理開始ボタンを配置したツールバーとを有する地図リスト画面を表示自在とすると共に、前記地図リスト画面のリスト部にリスト表示した前記集配先のうちの特定の集配先を選択自在とし、前記選択した集配先について前記処理開始ボタンによる前記各機能実現手段の機能実現処理の開始操作を行うようにし、更に、前記集配リスト画面と前記地図リスト画面とを前記ディスプレイに選択的に切り替えて表示自在な画面切換手段を備えることを特徴とする請求項3記載の配達支援装置。
【0012】
請求項5に係る配達支援システムは、請求項4の構成において、前記地図リスト画面では、前記リスト部で選択された集配先の座標位置が前記地図部の地図の中心に表示すると共に、前記GPS動作中は、前記車両の現在位置を中心として前記地図部に地図を表示するようにした。
【0013】
請求項6に係る配達支援システムは、請求項1乃至5のいずれかの構成において、キーボードの第1の特定のキー(タブキー)の押下げ動作により前記各手段の実現機能を選択自在とすると共に、前記キーボードの第2の特定のキー(スペースキー)の押下げ動作により前記各手段の実現機能の選択操作を決定自在とした。なお、例えば、キーボードの第1の特定のキーとしてはタブキーを、第2の特定のキーとしてはスペースキーを使用することができる。
【0014】
請求項7に係る配達支援システムは、請求項6の構成において、前記キーボードの第3の特定のキーの押下げ動作により、前記各手段による一連の機能実現処理から次に実行すべき機能実現処理を自動的に選択するようにした。なお、例えば、キーボードの第3の特定のキーとしては、ファンクションキー(F1〜F12)のいずれかを使用することができる。
【0015】
請求項8に係る配達支援システムは、請求項2乃至7のいずれかの構成において、前記ディスプレイに、前記各手段による一連の機能実現処理をその処理順序で表示し、かつ、前記一連の機能実現処理のうち前記手段が次に実行すべき機能実現処理を特定して表示する進行状況表示パネルを表示自在とした。
【0016】
請求項9に係る配達支援システムは、請求項2乃至8のいずれかの構成において、更に、次に集配作業を行うべき所定件数分の集配先を指示する表札を、前記地図の前記最適集配経路上に描画自在な表札描画手段を備える。
【0017】
請求項10に係る配達支援システムは、請求項3または4の構成において、更に、前記リスト部にリスト表示した特定の集配先の前に、その特定の集配先よりも後に集配する予定の集配先を割り込んで登録するための割込登録手段を備え、その割り込んで登録した集配先についてのみ、前記ルート検索手段により再度最適集配経路を検索するようにした。
【0018】
請求項11に係る配達支援システムは、請求項1乃至10のいずれかの構成において、前記ルート検索手段が、発着点から前記各集配先までの直線距離に基づいて全ての前記集配先を最短距離順にソートし、前記集配先についてそのソート順序にしたがって順次最適経路の計算を行うようにした。
【0019】
請求項12に係る配達支援プログラムは、請求項3または4記載の配達支援装置に実装されるものであって、前記集配リスト画面または地図リスト画面のリスト部を前記ディスプレイに表示するリスト表示ステップと、前記画面表示したリスト部のリストを初期化するリスト初期化ステップと、前記集配場登録手段を使用して前記集配場を登録する集配場登録ステップと、前記集配先登録手段を使用して前記集配先を登録する集配先登録ステップと、前記ルート検索手段を使用して前記最適集配経路を検索すると共に、前記多数の集配先を前記最適集配経路順に並べ替えて前記リスト部にリスト配置するルート検索ステップと、前記経路案内手段を使用して、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路にしたがって、前記多数の集配先への経路案内を行う経路案内ステップと、前記各集配先について、集配作業の完了または保留を登録すると共に、その登録内容を前記リスト部のリスト表示に反映する集配中情報処理ステップとを備える。
【0020】
請求項13に係る配達支援プログラムは、請求項12の構成において、更に、前記車両の前記発着点出発時の走行距離を登録する発着時走行距離登録ステップを有する集配前情報処理ステップと、前記発着時走行距離登録ステップにより登録した前記発着点出発前の走行距離と、前記ルート検索ステップにおいて検索した前記最適集配経路とに基づき、前記集配場と集配先または集配先間の各距離を計算して前記リスト部に表示する予定走行距離表示ステップとを備える。
【0021】
請求項14に係る配達支援プログラムは、請求項13の構成において、前記集配前情報処理が、更に、前記配達支援装置の使用者の情報を登録する使用者情報登録ステップと、前記使用者の情報と、前記発着点出発時に前記リスト部に表示した集配場及び集配先に関する情報とを印刷する集配予定印刷ステップとを備える。
【0022】
請求項15に係る配達支援プログラムは、請求項14の構成において、更に、前記車両の前記帰着点到着時の走行距離を登録する帰着時走行距離登録ステップを有する集配後情報処理ステップと、前記前記使用者の情報と、前記帰着点到着時に前記リスト部に表示した集配場及び集配先に関する情報とを印刷する集配結果印刷ステップとを備える。
【0023】
請求項16に係る運行管理システムは、請求項1記載の配達支援装置を搭載した複数の車両の運行を管理するものであって、前記各車両の宅配支援装置からの情報を無線公衆網及びネットワークを介してメール受信すると共に、前記メール受信した情報に基づいて、前記各車両の現在位置、予定素行軌跡、実績走行軌跡及び集配状況を画面表示自在とした。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、各実施の形態を通じ、同一の部材、要素または部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0025】
実施の形態1(宅配支援システム)
1−1.全体構成概略
本発明の配達支援システムを具現化した実施の形態1に係る宅配支援システムの全体構成について図1に基づき説明する。
図1に示すように、宅配支援システムは宅配支援装置10を備える。宅配支援装置10は、モバイルコンピュータ、カーナビゲーション装置等の各種コンピュータ装置により以下に示す各機能を実現される。詳細には、宅配支援装置10は、マウス等のポインティングデバイスからなるPD入力手段11と、キーボード等からなるキー入力手段12と、スピーカ等からなる音声出力手段13と、液晶表示装置(LCD)等からなるディスプレイ14とを備える。また、図示はしないが、宅配支援装置10は、中央処理装置(CPU)、ROM、RAM、ハードディスク装置(HDD)等の二次記憶装置、バスブリッジ、システムバス、I/Oバス等のハードウェアを備えている。更に、宅配支援装置10は、プリンタ20用のドライバ15と、全世界測位システム(GPS)30用のドライバ16と、全体動作を制御するオペレーティングシステム(OS)17とを備えている。そして、宅配支援装置10は、本発明の要旨である宅配支援アプリケーションプログラム(ソフト)100を備え、CPUの処理に基づいて、HDDからRAMに読み込んだ宅配支援ソフト100の各機能を実現し、後述する宅配支援処理を行う。
【0026】
1−2.宅配支援ソフト100
宅配支援ソフト100は、CPU等のハードウェアにより所定の機能を実現し、そのための機能実現手段として、次操作選択手段101と、画面切替手段102と、電話登録手段103と、住所登録手段104と、状態登録手段105と、保留登録手段106と、割込登録手段107と、登録削除手段108と、ルート検索手段109と、進行状況表示手段110と、印刷出力手段111と、GPS起動手段112とを備えている。また、宅配支援ソフト100は、機能実現手段として、リスト作成手段121と、地図描画手段122と、経路指示手段123と、表札表示手段124とを備えている。更に、宅配支援ソフト100は、その他の機能実現手段として、図2〜図15に示す画面表示、画面更新、登録等の所定の処理を行うための各種手段も備えている。
【0027】
1−3.全体構成・処理の流れ
次に、宅配支援システムについて、その処理の順序に従って説明する。図2〜図15は、宅配支援装置10のマンマシンインタフェース(ユーザインタフェース)の構成例を示す。即ち、宅配支援装置10は、例えば、宅配支援ソフト100により以下の図2〜図15に示すウインドウやダイアログボックス等を作成してディスプレイ14に表示することができる。また、宅配支援装置10では、キー入力手段として、Tabキーを押して所望の選択事項を選択し、スペースキーを押して決定することにより、以下の操作を簡単に行えるようになっている。なお、宅配支援装置10は、前記PD入力手段11を使用して操作を行うこともできるが、キー入力手段のみ使用して操作を行うこともできる。
【0028】
1−3−1.GPS接続
まず、使用者は、GPSを宅配支援装置10のインタフェース(カードスロット等)に接続する。GPSのアンテナは、車両ルーフなど衛星電波の受信感度の良い場所に設置することが好ましい。なお、使用者は、通常は、集配業務担当者としてのドライバであるが、その他の人間が以下の人的操作の一部または全部を行うこともできる。そして、使用者が、宅配支援装置10の電源をONして起動すると、OS17が起動すると共に、OS17の制御下、宅配支援ソフト100が自動的に起動する。なお、使用者が宅配支援装置10のデスクトップ画面の宅配支援ソフト100のアイコンを選択実行することによっても、宅配支援ソフト100を起動することができる。宅配支援ソフト100を起動すると、図2に示す集配リスト200がディスプレイ14の全面にウインドウ表示されると共に、図3に示す進行状況表示パネル300が、前記集配リスト200の上(例えば右側下方位置)に重ねた状態でディスプレイ14に表示される。
【0029】
1−3−2.集配リスト表示
図2は宅配支援装置10の集配リスト200を示す。集配リスト200は、タイトルバー201と、表構成の見出し行202及び多数の入力行203と、スクロールバー204と、ツールバー205と、キー表示バー206とを、上端から下端へと順次配置している。タイトルバー201にはGPS30の動作状態等、操作者(ドライバ)の操作に役立つ各種情報が表示される。
【0030】
見出し行202の見出しとしては、「状態」、「種別」、「番号」、「個」、「距離」、「時刻」、「名前」、「住所」、「電話番号」がある。「状態」は、発着点における必要操作の状態(「済」)や集配先における集配結果(集配済みを示す「済」、保留を示す「保」)等を表示する。「種別」は、発着点の状態(「出発」または「帰着」)や集配の種類(「配達」または「集荷」)等を表示する。「番号」は、伝票処理の便宜等のために使用され、集配場の番号(「00」)や、ドライバが集配伝票に割り振って記入した入力番号(「01,02,03・・・」)等を表示する。「個」は、配達または集荷すべき荷物の個数(「1,2,3・・・」)等を表示する。「距離」は、集配先(または出発点としての集配場)から次の集配先(または帰着点としての集配場)までの距離を表示する。「時刻」は、集配先(または帰着点)への予定到着時刻(出発点の場合、出発予定時刻)を表示する。「名前」は集配先(または集配場)の名前を、「住所」は集配先(または集配場)の住所を、「電話番号」は集配先(または集配場)の電話番号をそれぞれ表示する。
【0031】
スクロールバー204は、リストの左右方向のスクロールを行うためのものである。ツールバー205には操作アイコン(ボタン)が並列して配置されている。操作アイコンとしては、「終了」、「次操作」、「一覧/地図」、「電話登録」、「住所登録」、「済」、「保留」、「割込」、「一件削除」、「ルート検索」、「進行状況」、「印刷」、「GPS」がある。操作アイコンのうち、「次操作」、「一覧/地図」、「電話登録」、「住所登録」、「済」、「保留」、「割込」、「一件削除」、「ルート検索」、「進行状況」、「印刷」、「GPS」には、コンピュータとしての宅配支援装置10のファンクションキーF1〜F12がそれぞれ割り当てられ、各ファンクションキーF1〜F12を押すことにより、対応する各操作アイコンの機能を実現するようになっている。前記操作アイコン「終了」には宅配支援装置10のEscキーが割り当てられ、Escキーを押すことにより、処理を終了するようになっている。なお、前記各操作アイコン及びファンクションキーF1〜F12は、後述する各操作画面において、必要なもののみツールバー205に表示し、その操作画面での操作が不要なもの或いは操作が好ましくないものはグレー表示若しくは非表示とされ、操作不可とすることが好ましい。また、各操作アイコンをPD入力手段11によりクリックして対応する各機能を実現するよう構成することもできる。
【0032】
ここで、図示はしないが、前記GPS接続処理において、GPSが宅配支援装置10に非接続状態で宅配支援装置10を起動すると、宅配支援ソフト100は、「該当するポートは存在しません」というGPS起動失敗の警告パネルをディスプレイ14に表示する。この場合、使用者は、警告パネルの「OK」ボタンをスペースキーで選択して実行し、GPSを宅配支援装置10に接続する。そして、使用者は、宅配支援装置10にGPSを接続した後、「GPS」(F12)キーを押してGPSを起動することができる。一方、「GPS」(F12)キーを押すことにより、手動によってGPSの起動または停止を行うことができる。なお、GPSの状態は集配リスト200のタイトルバー201に表示される。この状態としては、GPSが作動していないときに表示される「GPS停止中」、GPSが準備中に表示される「GPS準備中」、GPSが衛星を探索しているときに表示される「GPS探索中」、GPSがデータを受信しているときに表示される「GPS取得中」、及び、GPSが地図と連動しているときに表示される「GPS連動中」の、5つの状態がある。
【0033】
1−3−3.進行状況表示パネル
図3は進行状況表示パネル300を示す。進行状況表示パネル300は、操作内容表示部301と、可能操作表示部302とを備える。操作内容表示部301には、宅配支援ソフト100による一連の処理が上から下へと順に一覧表示されている。即ち、操作内容表示部301には、「基本情報登録」、「電話登録・住所登録」、「ルート検索」、「集配予定印刷」、「ドライバ情報登録」、「出発走行距離登録」、「集配業務」、「帰着時走行距離登録」及び「集配結果印刷」の各処理が一覧表示されている。そして、操作内容表示部301では、現在進行中の操作(処理)或いは次に行う操作は、黄色の文字で表示されると共に、その左側に所定のマーク(図3では「●」)が表示される。また、操作内容表示部301では、既に行った操作は灰色の文字で表示される。更に、「進行状況」(F10)キーを押すことにより、進行状況表示パネル300の表示または非表示を選択することができる。進行状況表示パネル300の可能操作表示部302には、前記一覧リスト200の操作アイコン(F1〜F12)のうち、現在の操作において選択可能(操作可能)な操作アイコン及び対応するファンクションキーが表示される。なお、進行状況表示パネル300は、集配リスト200を表示しているときのみ使用できるよう構成されているが、集配リスト200を非表示の場合或いは後述する地図&リスト600または地図700を表示中に使用できるよう構成してもよい。
ここで、宅配支援システムは、使用者が「次操作」(F1)キーを押すことにより、順に次の操作画面に移行し、上記一連の操作(処理)を順次実行する。なお、宅配支援システムは、その一部又は全体の操作について、一の操作を終了すると自動的に次の操作画面を表示し、次操作に移行するよう構成することもできる。
【0034】
1−3−4.前回の集配リストの削除(初期化)
図示はしないが、宅配支援装置10を起動すると、宅配支援ソフト100は、自動的に初期化パネルをディスプレイ14に表示する。なお、このとき、ディスプレイ14には、前回の内容(集配場情報及び集配先情報)の集配リスト200が表示されている。ここで、使用者が、新規な内容の集配リスト200を作成する場合は、タブキーで初期化パネルの「はい」ボタンを選択し、スペースキーを押して決定(実行)する。すると、前回の内容の集配リスト200が初期化され、新たな集配場情報及び集配先情報の登録が可能となる。また、宅配支援ソフト100は、集配場情報及び集配先情報を登録するための操作として、図4に示す基本情報パネルをディスプレイ14に表示し、「基本情報登録」操作に移行する。なお、使用者が、作業中に誤って宅配支援装置10を終了した場合、この時点で「いいえ」を選択実行すると、終了直前の状態に復帰する。一方、前回の内容の集配リスト200を使用する場合も、「いいえ」キーを選択実行する。すると、集配リスト200の内容は前回の内容のまま残される。ここで、前記初期化パネルは、集配リスト200の表示前に表示してもよい。
【0035】
1−3−5.基本情報(集配場、走行条件等)登録
基本情報登録操作では、集配場(名前、電話番号、住所)や走行条件(走行速度、高速道路の使用の有無)を登録する。基本情報登録操作で使用する基本情報パネル400は、図4に示すように、表示ボックス401と、第1の入力ボックス402と、第2の入力ボックス403と、チェックボックス404とを備える。集配場表示ボックス401には、現在登録されている集配場の住所または居所及び氏名又は名称が表示される。表示ボックス401の右端には、上下スクロールのためのスクロールバーが配置されている。第1の入力ボックス403は、一般道路を走行する際の予定走行時速を入力するためのものである。第2の入力ボックス404は、高速道路を走行する際の予定走行時速を入力するためのものである。チェックボックス404は、高速道路を利用するか否かを選択するためのものである。
【0036】
集配場を新規登録または変更するには、基本情報パネル400の電話登録ボタン405または住所登録ボタン406のいずれかを選択して実行する。電話登録ボタン405を選択して実行すると、図5に示す電話登録パネル410がディスプレイ14に表示される。この場合、使用者は、電話登録パネル410の入力ボックス411に電話番号を市外局番から入力し(ハイフンの有無は問わない)、検索ボタン412を選択実行するか、Enterキーを押す。電話番号並びに電話番号に対応する集配場の名前及び住所が登録されている場合、電話番号に基づき集配場の名前及び住所が自動的に検索され、図6に示す登録内容確認パネル420がディスプレイ14に表示される。一方、電話番号並びに電話番号に対応する集配場の名前及び住所が登録されていない場合、エラー表示パネル(図示略)がディスプレイ14に表示される。そして、使用者がエラー表示パネルの「OK」ボタンを選択実行すると、基本情報パネル400に復帰する。よって、使用者は、改めて電話番号を入力し直すか、住所登録ボタン406を選択実行して図7に示す住所検索パネル430を表示して住所による登録操作を行うことができる。或いは、ここで、エラー表示パネルの「OK」ボタンの実行後或いはエラー表示を行うことなく、住所検索パネル430を表示するよう構成することもできる。なお、図5の電話登録パネル410で中止キー413を選択実行すると、電話番号登録操作が中止されて、前操作としての基本情報パネル400の操作に復帰する。
【0037】
確認パネル420では、名前ボックス421、電話ボックス422及び住所ボックス423に、それぞれ、入力ボックス411に入力した電話番号に対応する集配場の名前、電話番号及び住所が表示される。ここで、例えば、名前ボックス421や住所ボックス423に表示された内容を修正したい場合は、名前ボックス421や住所ボックス423の内容を直接入力により修正できるようになっている。そして、確認パネル420に表示された名前ボックス421、電話ボックス422、住所ボックス423の各欄の内容を確認後、設定ボタン407を選択実行すると、基本情報パネル400に復帰する。同時に、入力した集配場の情報(名前、電話番号、住所)は登録済みとなり、集配リスト200に反映される。
【0038】
このとき、登録した集配場の情報は、集配リスト200の先頭行に出発点として入力及び反映されると共に、先頭行の次の行に帰着点として入力及び反映される。即ち、集配リスト200の先頭行及び次の行の「名前」、「住所」及び「電話番号」の欄には、上記処理で登録した集配場の名前、住所及び電話番号が入力されている。また、集配リスト200の「状態」の欄は、出発前であるため、何も入力されず空欄のままである。更に、集配リスト200の「種別」の欄に関しては、先頭行の集配場(出発点)については「出発」が、次の行の集配場(帰着点)については「帰着」が入力されている。更にまた、集配リスト200の「番号」の欄に関しては、先頭行の集配場(出発点)及び次の行の集配場(帰着点)ともに、「00」が入力されている。また、集配リスト200の「個」の欄に関しては、先頭行の集配場(出発点)及び次の行の集配場(帰着点)ともに、「0」が入力されている。
【0039】
なお、確認パネル420は後述する集配先登録操作でも使用される。よって、確認パネル420の下側部には、「作業内容」の「配達」のチェックボックス424及び「集荷」のチェックボックス425並びに「荷物の個数」の入力ボックス426が配置されているが、これらは集配先登録操作で使用され、集配場登録操作では入力が不要であるため、集配場登録操作ではグレー表示されて入力不可となっている。
【0040】
一方、図4の基本情報パネル400で住所登録ボタン406を選択して実行すると、図7に示す住所検索パネル430がディスプレイ14に表示される。住所検索パネル430は、初期状態では、住所表示欄431に「都道府県」の文字のみ選択状態で表示している。この状態で、宅配支援装置10の右矢印キー「→」を押すと、その項目(都道府県)に含まれているより詳細な情報(下位情報)として、都道府県名が「あ行」から順に表示される(例えば「愛知県」)。更に、この状態で、右矢印キー「→」を押すと、その項目(例えば愛知県)に含まれている下位情報として、区市町村名が「あ行」から順に表示される(例えば「名古屋市東区」)。このようにして、住所検索パネル430は、右矢印キー「→」を押すことにより、都道府県から区市町村の番地等までの詳細な住所を階層表示していく。一方、左矢印キー「←」を押すと、表示されている一覧が元の状態に復帰する。なお、各項目左側の「+」マークをクリックすることによっても下位情報を階層表示することができ、「−」マークをクリックすることによっても下位情報を折り畳んで上位情報へと復帰することができる。
【0041】
使用者が、集配場の住所の番地を選択し、設定ボタン432を選択実行すると、前記電話登録の場合と同様の確認パネル420がディスプレイ14に表示される。確認パネル420では、住所ボックス423に選択した住所が表示される。なお、住所登録の場合、「名前」と「電話」は自動設定されないため、対応する名前ボックス421及び電話ボックス422の欄は空欄であり、キーボードから直接入力する必要がある。また、ここでも、「作業内容」の「配達」のチェックボックス424及び「集荷」のチェックボックス425並びに「荷物の個数」の入力ボックス426はグレー表示され、入力不可となっている。名前ボックス421及び電話ボックス422への入力後、設定ボタン427を選択実行すると、基本情報パネル400の操作に復帰する。同時に、入力した集配場の情報(名前、電話番号、住所)は登録済みとなり、集配リスト200に反映される。
【0042】
基本情報パネル400では、集配場を登録すると共に、走行条件を登録する。即ち、集配において高速道路を利用する場合、高速チェックボックス404にチェックマークを入れる。また、第1の入力ボックス403に一般道路の予定走行時速を入力すると共に、第2の入力ボックス404に高速道路の予定走行時速を入力する。ここに入力した走行時速に基づき、各目的地(集配先及び帰着点としての集配場)までのおおよその所要時間を計算する。なお、一般道路では30km/h、高速道路では80km/hが走行速度の一般的な目安となる。基本情報パネル400で全ての設定が終了したら、設定ボタン407を選択実行して次操作に移行する。上記において、前回の登録情報より変更がない場合は、そのまま基本情報パネル400の設定ボタン407を選択実行して次操作に移行する。また、基本情報パネル400の中止ボタン408を選択実行すると、上記操作途中であっても前操作に復帰する。
【0043】
1−3−6.集配情報(集配先、集配条件等)登録
集配情報登録操作では、集配先(名前、電話番号、住所)や集配条件(作業内容、荷物の個数)を登録する。ここで、集配情報登録に先立ち、使用者は、当日の集配伝票(配達伝票及び集荷伝票)に1から順に入力番号を記入し、この入力番号順に集配先を宅配支援装置10に登録する。この入力番号の記入処理は、集配先を後述するルート検索によりルート検索して集配順に伝票を並べるときに利用する。入力番号記入処理は、業務効率の点から、前記GPS接続処理及び宅配支援装置10の起動処理の前に行うことが好ましいが、人的処理であるため無論任意のタイミングで行うことができる。
集配先(集配顧客)の入力方法には、前記集配場の入力方法と同様、電話番号から検索する電話登録と、住所から検索する住所登録とがある。まず、集配顧客を新規登録または変更するには、集配リスト200の「電話登録」(F3)キーまたは「住所登録」(F4)キーのいずれかを選択して実行する。「電話登録」(F3)キーを押すと、図5に示す電話登録パネル410がディスプレイ14に表示される。また、「住所登録」(F4)キーを押すと、図7に示す住所検索パネル430がディスプレイ14に表示される。よって、使用者は、上記集配場登録の場合と同様にして、電話登録パネル410または住所検索パネル430を使用して、集配先(名前、電話番号、住所)の登録を行うことができる。このときの集配先の入力は、前記入力番号順に行う。また、各集配先の登録時に、使用者は、確認パネル420のチェックボックス424または425のいずれかにチェックマークを入れ、集配の種類(配達または集荷)を選択すると共に、入力ボックス426に集配する荷物の個数を入力する。そして、確認パネル420に表示された名前ボックス421、電話ボックス422、住所ボックス423、「作業内容」、「荷物の個数」の各欄の内容を確認後、設定ボタン407を選択実行すると、集配リスト200に復帰する。上記登録操作を繰り返して、全ての集配先の情報を入力して登録する。このようにして入力した各集配情報(集配先、集配の種類及び荷物の個数)は集配リスト200に順次反映される。
【0044】
このとき、登録した集配顧客の情報は、集配リスト200の出発点としての集配場(先頭行)と帰着点としての集配場(集配顧客入力前は先頭行の次の行)との間に順に追加入力されて反映される。即ち、集配リスト200の「名前」、「住所」及び「電話番号」の欄には、上記操作で登録した集配顧客の名前、住所及び電話番号が入力されている。また、集配リスト200の「状態」の欄は、集配前であるため、何も入力されず空欄のままである。更に、集配リスト200の「種別」の欄には、上記操作で登録した「配達」または「集荷」が入力されている。更にまた、集配リスト200の「番号」の欄には、上記操作の登録順の番号「01,02,03、04,05,06・・・」が集配経路順となるよう入れ替えられて入力及び表示されている。即ち、図2の集配リスト200及び図12の地図リスト600では、「番号」の欄の順序は、集配経路順である「02,01,05,03,04,06・・・」となっている。なお、この番号は、使用者が上記手作業で記入した入力番号に対応する。また、集配リスト200の「個」には、上記操作で登録した「1,2・・・」等が入力及び表示されている。
【0045】
ここで、集配顧客の情報を誤入力し集配リスト200に登録した場合、誤入力した集配顧客を選択して、「1件削除」(F8)キーを選択実行する。すると、「集配先**を削除しても良いか?」といった内容の確認パネル(図示略)がディスプレイ14に表示されるため、使用者は、削除対象を確認した後、確認パネルの「はい」ボタンを選択実行することにより、集配リスト200から削除したい集配顧客の登録情報を削除することができる。なお、確認パネルの「いいえ」ボタンを押すと、1件削除処理が中止され、集配リスト200に復帰する。
【0046】
前記基本情報登録操作及び集配情報登録操作では、前記集配リスト200のツールバー205の操作アイコン及びファンクションキーのうち、「済」(F5)、「保留」(F6)、「割込」(F7)、「印刷」(F11)の機能は不要であったり、或いは、処理が不適当であったりするため、これらの操作アイコン及びファンクションキーはグレー表示或いは非表示とすることが好ましい。
【0047】
1−3−7.ルート検索
ルート検索処理では、上記で作成したデータ内容(集配場及び集配先等)の集配リスト200に基づき、最適な集配ルートの検索を行う。まず、使用者が、「ルート検索」(F9)キーを押すと、図9に示す出発時間入力パネル510がディスプレイ14に表示される。使用者は、予定出発時間を出発時間入力パネル510の「出発予定」欄の入力ボックス511に入力し、検索ボタン512を選択実行すると、ルート検索処理が開始及び実行される。このとき、宅配支援ソフト100は、出発時間入力パネル510の入力ボックス511に入力した出発予定時間に基づき、集配予定時間を算出する。そして、宅配支援ソフト100は、ルート検索手段を使用して、ルート検索の実行後、集配リスト200の集配顧客を集配順に並べ替えて更新し、ディスプレイ14に表示する。
【0048】
このとき、集配リスト200の「状態」の欄は、依然集配前であるため、何も入力されず空欄のままである。なお、集配リスト200の「番号」の欄の番号は、各集配顧客の伝票固有の番号であるため、上記集配情報登録操作で登録した番号のまま変更されていない。よって、使用者は、実際の集配作業に便利なよう、更新された集配リスト200の「番号」と前記手入力作業で伝票に記入した入力番号を対照して、伝票を更新された集配リスト200の「番号」順に並べ替える必要がある。また、集配リスト200の「距離」の欄には、集配場(出発点)から最初の集配顧客までの行程距離(道路距離)、集配顧客間の行程距離(道路距離)、最後の集配顧客から集配場(帰着点)までの行程距離(道路距離)がそれぞれ自動的に計算されて入力されている。また、集配リスト200の「時間」の欄には、集配場(出発点)の出発予定時刻、各集配顧客への到着予定時刻、集配場(帰着点)への到着予定時刻がそれぞれ自動的に計算されて入力されている。前記到着予定時刻の計算は、基本情報登録操作で登録した走行条件(走行時速、高速道路の使用の有無)と上記出発予定時刻及び前記行程距離とに基づき、宅配支援ソフト100により自動的に計算される。
【0049】
1−3−8.集配前操作(集配予定印刷)
集配に出発する前の操作(集配前情報処理)としては、集配予定印刷操作がある。集配予定印刷操作では、まず、宅配支援装置10にプリンタ20を接続した状態で、「次操作」(F1)キーまたは「印刷」(F11)キーを押す。すると、図示はしないが、印刷対象選択パネルがディスプレイ14に表示される。印刷対象パネルは、印刷対象として、「集配予定印刷」及び「集配結果印刷」の2つの機能選択ボタンを有する。使用者が、「集配予定印刷」を選択実行すると、「集配予定を印刷します。よろしいですか?」といった内容の確認パネルがディスプレイ14に表示される。そして、使用者が、「はい」を選択実行すると、ドライバ15を介してプリンタ20が印刷処理を開始し、前記集配リスト200の内容を印刷する。印刷される内容としては、上記「番号」、「種別」、「状態」、集配顧客の「名前」と「住所」、予定出発または予定到着「時刻」、集配場と集配顧客との間及び集配顧客間の「距離」(走行距離)、図8の登録内容確認パネルを使用して入力した集配予定荷物の「個」(個数)等がある。また、印刷内容のヘッダ欄に集配車両の車両番号(車番)、運転手名、事務所(集配場)、走行距離の合計等を印刷してもよい。ここで、前記ルート検索処理が完了していない場合、集配予定の印刷はできないようになっている。一方、「次操作」(F1)キーを押した場合、印刷対象選択パネルはディスプレイ14に表示されず、集配予定印刷機能が自動的に選択されて、上記の「集配予定を印刷します。よろしいですか?」といった内容の確認パネルがディスプレイ14に表示される。
【0050】
1−3−9.ドライバ(運転者)情報入力
集配に出発する前の操作(集配前情報処理)としては、更に、ドライバ情報入力操作がある。ドライバ情報入力操作では、使用者が、「次操作」(F1)キーを押すと、図10に示すドライバ情報入力パネル520がディスプレイ14に表示される。使用者は、ドライバ情報入力パネル520の車番入力ボックス521に使用車両の車番を入力すると共に、運転手名入力ボックス522に担当ドライバの名前を入力する。そして、使用者が、設定ボタン523を選択実行すると、入力したドライバ情報が登録され、集配リスト200の画面に復帰する。なお、使用者が、中止ボタン524を選択実行すると、宅配支援ソフト100は、入力処理を中止して、集配リスト200に復帰する。
【0051】
1−3−10.走行距離入力
集配に出発する前の操作(集配前情報処理)としては、更に、走行距離入力操作がある。走行距離入力操作では、使用者が、「次操作」(F1)キーを押すと、図11に示す走行距離入力パネル530がディスプレイ14に表示される。使用者は、走行距離入力パネル530の距離入力ボックス531に出発時(集配前)の使用車両の走行距離を入力する。そして、使用者が、設定ボタン532を選択実行すると、入力した使用車両の走行距離が登録され、集配リスト200の画面に復帰する。このとき、集配リスト200の出発点としての集配場の「状態」の欄には、「済」の文字が入力されて、集配前情報処理の完了を表示する。なお、使用者が、中止ボタン533を選択実行すると、宅配支援ソフト100は、入力処理を中止して、集配リスト200に復帰する。
【0052】
1−3−11.集配中操作
集配前の操作をすべて終了すると、使用者は、宅配支援装置10と共に使用車両に乗り、集配場(出発点)を出発して、ルート検索処理で作成した集配リスト200の順序にしたがって集配顧客の集配を開始する。ここで、使用者は、「一覧/地図」(F2)キーを押すことにより、図2の集配リスト200、図12に示す地図リスト600、図13に示す地図700の3つのウインドウを状況に応じて切り替えて使用することができる。即ち、使用者が「一覧/地図」(F2)キーを押す度に、集配リスト200⇒地図リスト600⇒地図700⇒集配リスト200・・・(以下同順序)というように、ウインドウが順に切り替わる。
【0053】
詳細には、地図リスト600のウインドウでは、集配リスト610と地図部620とを同時に表示する。地図リスト600は、上端部に前記タイトルバー201と同様のタイトルバー611を配置している。また、集配リスト610は、集配リスト200の一部の見出し(特に右側の見出し)を省略して集配リスト200の半分程度の幅としたものであり、表構成の見出し行612及び多数の入力行613と、スクロールバー614と、ツールバー615と、キー表示バー616とを、上端から下端へと順次配置している。見出し行612の見出しとしては、図12の例では、集配前処理を完了して上記登録内容を有する集配リスト200の「状態」、「種別」、「番号」、「個」、「距離」、「時刻」までが表示され、図2の集配リスト200の「名前」、「住所」、「電話番号」は非表示とされている。スクロールバー614は、リストの左右方向のスクロールを行うためのものである。
【0054】
ツールバー615及びキー表示バー616には、前記操作アイコンのうち、地図リスト600で使用可能な操作アイコン(ボタン)のみが通常表示状態で並列して配置され、地図リスト600で使用不可な操作アイコン(ボタン)はグレー表示または非表示とされている。具体的には、地図リスト600で使用可能な操作アイコンとしては、「終了」(Esc)、「次操作」(F1)、「一覧/地図」(F2)、「済」(F5)、「保留」(F6)、「割込」(F7)、「ルート検索」(F9)、「拡大」(F10)、「縮小」(F11)、「GPS」(F12)がある。そして、対応する各ファンクションキーF1,F2,F5,F6,F7,F9,F10,F11,F12を押すことにより、対応する各操作アイコンの機能を実現するようになっている。ここで、地図リスト600の地図部620は拡大及び縮小表示することができる。即ち、使用者が、「拡大」(F10)キーを押すと地図部620が拡大し、「縮小」(F11)キーを押すと地図部620が縮小する。よって、地図リスト600の画面では、ツールバーのファンクションキーF10及びF11は、「進行状況」及び「印刷」の機能ではなく、「拡大」及び「縮小」の機能に割り当てられている。
【0055】
また、地図700の画面では、地図部710のみが表示される。地図部700は、上端部に前記タイトルバー201と同様のタイトルバー701を配置している。また、地図部710の下方には、ツールバー715と、キー表示バー716とが、順に配置されている。ツールバー715及びキー表示バー716には、前記操作アイコンのうち、地図部700で使用可能な操作アイコンのみが通常表示状態で並列して配置され、地図700で使用不可な操作アイコン(ボタン)はグレー表示または非表示とされている。具体的には、地図部700で使用可能な操作アイコンとしては、「終了」(Esc)、「次操作」(F1)、「一覧/地図」(F2)、「ルート検索」(F9)、「拡大」(F10)、「縮小」(F11)、「GPS」(F12)がある。そして、対応する各ファンクションキーF1,F2,F9,F10,F11,F12を押すことにより、対応する各操作アイコンの機能を実現するようになっている。ここで、リスト地図600の地図部620と同様、地図700の地図部710は拡大及び縮小表示することができる。即ち、使用者が、「拡大」(F10)キーを押すと地図部710が拡大し、「縮小」(F11)キーを押すと地図部710が縮小する。
【0056】
地図リスト600の地図部620では、集配リスト200または集配リスト610で選択された集配先の住所位置が地図部620の中心に表示される。また、地図700の地図部710は、地図リスト600の地図部620をより大きな領域で表示したものであり、集配リスト200または集配リスト610で選択された集配先の住所位置が地図部710の中心に表示される。なお、地図リスト600の地図部620及び地図700の地図部710は、GPS作動中は現在地を中心に地図を表示する。使用者は、経路(行程道路)を調べるときは、「GPS」(F12)キーを押してGPSを停止した後、宅配支援装置10の各矢印キー(上、下、右、左)で地図部620または地図部710の地図をスクロールして上下左右に移動し、必要な道路等の地理情報を探索する。
【0057】
上記のように、集配中の操作においては、前記集配リスト200または地図リスト600のウインドウでは、操作アイコン及びファンクションキーのうち、「電話登録」(F3)、「住所登録」(F4)、「一件削除」(F8)の機能は不要であったり、或いは、処理が不適当であったりするため、これらの操作アイコン及びファンクションキーはグレー表示或いは非表示とすることが好ましい。また、地図700のウインドウでは、操作アイコン及びファンクションキーのうち、「電話登録」(F3)、「住所登録」(F4)、「一件削除」(F8)の機能は不要であったり、或いは、処理が不適当であったりするため、これらの操作アイコン及びファンクションキーはグレー表示或いは非表示とすることが好ましい。更に、地図700のウインドウでは、操作アイコン及びファンクションキーのうち、「済」(F5)、「保留」(F6)、「割込」(F7)の機能は、リスト表示が無く操作不可であるため、これらの操作アイコン及びファンクションキーはグレー表示或いは非表示とすることが好ましい。
【0058】
また、上記のように、集配リスト200の画面では、発着点(集配場)及び集配先のリストを表示するため、集配リスト200は、集配場、集配先等の入力を中心とした作業時に使用する。なお、集配リスト200の各入力行の選択は上矢印キー(↑)または下矢印キー(↓)で行う。一方、集配時には、使用者は、主に、地図リスト600を使用して集配リスト610の集配顧客の一覧と地図部620の地図上の集配経路を参照しながら、或いは、地図700を使用して地図部710の地図上の集配経路を参照しながら、宅配支援ソフト100の地図ナビゲーション機能及び音声ナビゲーション機能により集配先へと容易に到着できる。
【0059】
1−3−12.集配中入力操作
更に、集配顧客宅で集配作業を終了したら、使用者は、集配リスト200や集配リスト610でその集配顧客を選択した状態で、「済」(F5)キーを押す。すると、図14に示す個数設定パネル810がディスプレイ14に表示される。使用者が、個数設定パネル810の入力ボックス811に集配した荷物の個数を入力し、設定ボタン812を選択実行すると、集配リスト200または集配リスト610において、その集配顧客の行の「状態」の欄に集配済みを示す「済」の文字が入力されると共に、「個」の欄に集配した荷物の個数が入力されて反映される。集配先が留守で集配できなかったときは、「保留」(F6)キーを押すと、集配リスト200または集配リスト610において、その集配顧客の行の「状態」の欄に保留を示す「保」の文字が入力されて反映される。
【0060】
1−3−13.ルート再検索操作
ここで、図示はしないが、集配の途中で、使用者が「ルート検索」(F9)キーを押すと、再度ルート検索(再検索)を行うために、「検索対象に保留を含みますか」といった内容の検索対象確認パネルがディスプレイ14に表示される。検索対象確認パネルでは、使用者が「はい」ボタンを選択実行すると、集配リスト200または集配リスト610の「状態」が「保」となっている集配先の保留が解除され、保留状態の集配先を含む全ての未集配の集配先についてルート検索が実行され、新しい内容(集配順序)の集配リスト200,610が作成される。また、この新しい内容の集配リスト200,610に基づく新しい集配経路(ルート)が地図部620または地図部710に表示される。一方、検索対象確認パネルで使用者が「いいえ」ボタンを選択実行すると、集配リスト200または集配リスト610の「状態」が「保」となっている集配先の保留は解除されず、保留状態の集配先以外の全ての未集配の集配先についてルート検索が実行され、新しい内容(集配順序)の集配リスト200,610が作成される。また、この新しい内容の集配リスト200,610に基づく新しい集配経路(ルート)が地図部620または地図部710に表示される。使用者が「キャンセル」ボタンを選択実行すると、ルート検索処理が中止される。なお、上記ルート検索処理は、全ての集配先の集配作業を終了した時点であっても、未集配の集配先、即ち、保留の集配先が残っている状態であれば行うことが可能である。この場合、保留の集配先のみを検索対象としてルート検索が実行される。
【0061】
1−3−14.割込み操作
集配途中で、特定の集配先の集配を優先的に行う必要がある場合は、集配リスト200,610において前記特定の集配先を選択し、「割込」(F7)キーを押す。すると、図15に示す割込み操作パネル820がディスプレイ14に表示される。そして、使用者は、割込み操作パネル820の割込み番号入力ボックス821に、本来であれば次に集配すべき集配先の「番号」を入力し、選択ボタン822を選択実行すると、集配リスト210,610において、その「番号」の集配先の前に前記特定の集配先が移動する。このとき、割込んだ集配先のルートのみが変更され、他の集配先のルートは変更されない。例えば、図2及び図12に示すように、順番を変更したい集配先として、集配リスト200,610から集配先3(「番号」が「03」)を選択し、「割込」(F7)キーを押して、割込み操作パネル820の割込み番号入力ボックス821に集配先1の番号「1」を入力して選択実行すると、集配先3が集配先1(「番号」が「01」)の前に移動し、集配順序が変更されるとともに、その部部分の変更が集配リスト200に反映して登録される。このとき、直前の集配顧客から割込み分の集配顧客までのルート計算(ルート探索処理)が実行され、STEP145で割込み分の集配顧客への配達予定時間が計算されて更新される。また、地図部620または地図部710に、割込み先の集配顧客から割込み分の集配顧客への経路、並びに、その割込み分の集配顧客から次の集配顧客(本来は割込み先の集配顧客の次の集配顧客)への経路が表示される。
【0062】
1−3−15.積み足し操作
ここで、使用者が、一旦、昼時に集配場に帰る場合があり、この際、遅れて届いた荷物を積み足して配送することがある。かかる積み足し作業の場合も、使用者は、集配リスト200に新たな(積み足し荷物の)集配先を登録し、ルート検索を行う。なお、ルート検索は、集配前の荷物の集配先と積み足した荷物の集配先とに関してルート検索を行う。例えば、100個の荷物を配送する場合において、既に70個の荷物を配送し、残り30個の荷物が未配送荷物として残っている場合に、10個の荷物を積みたした場合、未配送荷物30個+積み足し荷物10個=40個の荷物の集配先について、再度ルート検索(ルート変更)を行うことができる。
【0063】
1−3−16.集配後操作(走行距離入力)
集配を完了して集配場に帰着したら、使用者は、まず、集配を完了した後の操作(集配後情報処理)として、走行距離入力作業を行う。即ち、集配リスト200,610の「次操作」(F1)キーを押すか、或いは、帰着点としての集配場を選択して「済」(F5)キーを押すと、図11に示す走行距離入力パネル530がディスプレイ14に表示される。使用者は、走行距離入力パネル530の距離入力ボックス531に帰着時(集配後)の使用車両の走行距離を入力する。そして、使用者が、設定ボタン532を選択実行すると、入力した使用車両の走行距離が登録され、集配リスト200の画面に復帰する。このとき、集配リスト200,610の帰着点としての集配場の「状態」の欄には、「済」の文字が入力されて、集配後情報処理の完了を表示する。なお、使用者が、中止ボタン533を選択実行すると、宅配支援ソフト100は、入力処理を中止して、集配リスト200,610に復帰する。
【0064】
1−3−17.集配後操作(集配結果印刷)
集配を完了した後の操作(集配後情報処理)として、使用者は、次に、集配結果印刷操作を行う。集配結果印刷操作では、まず、宅配支援装置10にプリンタ20を接続した状態で、「次操作」(F1)キーまたは「印刷」(F11)キーを押す。すると、集配前操作の集配予定印刷で使用する印刷対象選択パネルがディスプレイ14に表示される。使用者が、印刷対象パネルの「集配結果印刷」を選択実行すると、「集配結果を印刷します。よろしいですか?」といった内容の確認パネルがディスプレイ14に表示される。そして、使用者が、「はい」を選択実行すると、ドライバ15を介してプリンタ20が印刷処理を開始し、集配後の前記集配リスト200の内容を印刷する。印刷される内容としては、上記「番号」、「種別」、「状態」、集配顧客の「名前」と「住所」、予定出発又は予定到着「時刻」、集配場と集配顧客との間及び集配顧客間の予定走行「距離」または実際の走行「距離」、図14の個数設定パネルを使用して入力した集配予定荷物の「個」(個数)または実際に集配した荷物の「個」等がある。なお、予定到着時刻の代わりに或いは予定到着時刻と共に実際の到着時刻を、予定走行距離の代わりに或いは予定走行距離と共に実際の走行距離を印刷するようにしてもよい。この場合、実際の実際の到着時刻は例えばタイムレコーダ等により記録可能であり、また、実際の走行距離も例えばログメータ等により記録可能である。印刷内容のヘッダ欄には、集配車両の車両番号(車番)、運転手名、事務所(集配場)、走行距離の合計等が印刷される。一方、「次操作」(F1)キーを押した場合、印刷対象選択パネルはディスプレイ14に表示されず、集配予定印刷機能が自動的に選択されて、上記の「集配結果を印刷します。よろしいですか?」といった内容の確認パネルがディスプレイ14に表示される。このようにして、集配結果を印刷して業務日報を提出することができる。
【0065】
集配結果を印刷したら、システムを終了するため、集配リスト200,610の「終了」(Esc)キーを押し、確認パネル(図示略)の「はい」ボタン選択実行してシステムを終了する。その後、宅配支援装置の電源を落とす。
【0066】
1−4.インポート機能
宅配支援装置は、集配リストを1件1件入力するのを省略するためにインポート機能を備えている。インポートできるファイル形式としては、例えば、CSV(カンマ区切りテキスト)がある。
【0067】
1−5.処理の詳細
次に、実施の形態1に係る宅配支援システムの各処理の詳細について、図16〜図28にしたがって説明する。
【0068】
1−5−1.全体処理
まず、図16は宅配支援ソフト100による全体処理を示す。まず、使用者が宅配支援装置10を起動すると、宅配支援ソフト100は、STEP10で起動処理(モジュール)を実行し、STEP31でディスプレイ14に集配リスト200の画面を表示すると共に、STEP32でディスプレイ14(例えば集配リスト200の右端部)に進行状況表示パネル300を表示する。続いて、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作に応答して、STEP40で集配リスト初期化処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作及び入力操作に対応して、STEP50で基本情報登録処理(モジュール)を実行し、続いて、STEP80で集配顧客登録処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作に応答して、STEP90でルート検索処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作及び入力操作に対応して、STEP120で集配前情報処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作及び入力操作に対応して、STEP130で集配中情報処理(モジュール)を実行する。次に、宅配支援ソフト100は、上記使用者の選択操作及び入力操作に対応して、STEP150で集配後情報処理(モジュール)を実行し、全体の処理を終了する。宅配支援ソフト100は、上記使用者による次操作キー(F1)の押し下げ(実行)に応答し、その選択操作及び入力操作等に対応して、上記STEP10〜STEP150の各処理を逐次処理する。
【0069】
図17は前記起動処理(STEP10)の詳細を示す。起動処理では、まず、STEP11で住所ジオコーダ(アドレスジオコーディングソフト)が初期化される。ここで、住所ジオコーダとは、例えば、日本における住所(**町*丁目*番地*号等)とその地理上の座標(緯度及び経度)を対応付けたデータを有し、上記基本情報登録または集配情報登録で使用する住所データ(文字列)を解析して、自動的に地図部620または地図部710の地図上にポインティングするソフトウェアとデータとのセットである。住所ジオコーダにより、集配場や集配顧客の住所表記について、町丁目から番地及び号レベル等、所定のピンポイントレベルの代表点として、その住所を含む情報を地図上にピンポイントに表示して展開することができる。次に、STEP12で、ディスプレイ14に初期化パネルが表示される。STEP13では、初期化パネルにおいて集配場が変更されたか否かが判断される。使用者が、STEP13において初期化パネルを使用して登録する集配場を変更した場合、STEP60で図20に示す集配リスト登録処理(モジュール)が実行され、新たに登録した集配場が集配リスト200,600に登録及び反映される。一方、使用者が、STEP13において初期化パネルを使用して登録する集配場を変更しなかった場合、集配リスト200,600に前回登録した集配場の変更は行わず、STEP14に移行する。以上のSTEP12、STEP13及びSTEP60は、上述した初期化(1−3−1.前回の配送リストの削除)の処理に対応する。
【0070】
STEP14では、宅配支援装置10に格納した住所データ等に基づき、地名(住所)一覧ツリーが作成される。次に、STEP15で、集配リスト200等で使用する表示メニューが作成され、続いて、STEP16で、ウインドウが初期化される。STEP17では、宅配支援装置10にGPS30が接続されているか否かが判断される。宅配支援装置10にGPS30が接続されている場合、STEP18でGPSの初期化処理が実行される。一方、宅配支援装置10にGPS30が接続されていない場合、STEP19でディスプレイ14へのエラー表示処理が実行される。なお、かかるSTEP14〜STEP19の処理は、「1−3−1.GPS接続」及び「1−3−2.集配リスト表示」の最終段落で述べた処理に対応する。
【0071】
図18は前記集配リスト初期化処理の詳細を示す。集配リスト初期化処理では、まず、STEO41で、宅配支援装置10に前回登録して格納した集配リスト200の画面がディスプレイ14に表示される。次に、STEP42で、初期化パネルがディスプレイ14に表示され、STEP43で前回の集配リスト200を初期化するか否かが判断される。集配リスト200を初期化する場合、STEP44で前回の集配リスト200が削除される。一方、集配リスト200を初期化しない場合、STEP45で、集配リスト200は宅配支援装置10の終了直前の状態(前回の状態)のまま維持される。以上の集配リスト初期化処理は上記「1−3−4.前回の集配リストの削除(初期化)」の処理に対応する。
【0072】
図19は前記基本情報登録処理の詳細を示す。基本情報登録処理では、まず、STEP51で、ディスプレイ14に基本情報パネル400が表示される。次に、図20に示すSTEP60の集配リスト登録処理が実行され、その後、STEP52で、基本情報パネル400に集配場の名前等(名前、住所、電話番号等)が入力されたか否かが判断される。STEP52で基本情報パネル400に名前等が入力された場合、STEP53へ進み、基本情報パネル400に走行条件等(走行時速、高速道路の使用有無等)の条件が入力されたか否かが判断される。STEP53で基本情報パネル400に条件が入力された場合、その入力内容に基づいて、STEP54で、集配リスト200の画面内容と走行条件等の条件とが更新される。以上の基本情報登録処理は、上記「1−3−5.基本情報登録」の処理に対応する。
【0073】
図20は集配リスト登録処理の詳細を示す。集配リスト登録処理では、リスト作成手段121等を使用して、まず、STEP61において、集配場または集配顧客のデータ入力方法として、前記基本情報入力パネル400で「電話登録」(電話登録ボタン406)が選択されたか否かが判断される。STEP61で「電話登録」が選択された場合、STEP62で番号入力パネル410がディスプレイ14に表示される。一方、STEP61で「電話登録」が選択されなかった場合、即ち、「住所登録」(住所登録ボタン405)が選択された場合、STEP71で住所検索パネル430がディスプレイ14に表示される。STEP62に続くSTEP63では、番号入力パネル410を使用して集配場または集配顧客の電話番号が入力されたか否かが判断される。STEP63で集配場または集配顧客の電話番号が入力された場合、STEP64において、前記住所ジオコーダ等を使用して、入力された電話番号に対応する住所の座標(緯度、経度等)が検索及び取得され、STEP65で、その座標に該当する座標が(名前、電話及び住所を含む)住所データに存在するか否か判断される。STEP65で、その座標に該当する座標が住所データ中のいずれかに該当する場合、STEP66で確認パネル420がディスプレイ14に表示される。STEP65で、その座標に該当する座標が住所データ中のいずれにも該当しない場合、STEP67においてエラー表示処理が実行され、再度STEP71の処理に移行する。一方、STEP71に続くSTEP72では、住所検索パネル430において特定の(集配場または集配顧客の)住所が選択されたか否かが判断される。STEP72で特定の住所が選択された場合、STEP73において、前記STEPと同様にして、選択された住所の地図上における座標が検索及び取得され、STEP65及びSTEP66の処理に移行する。STEP66で、使用者が、確認パネル420の設定ボタン427を押す等して確認処理を終了すると、その登録内容が集配リスト200に登録されて反映される。ここで、このとき登録した集配場または集配顧客の各住所の座標も同時に格納及び登録され、後述するルート検索処理(STEP90)及びルート計算処理(STEP100)での地図・経路描画処理に使用される。以上の集配リスト登録処理は、上記「1−3−5.基本情報登録」または「1−3−6.集配情報登録」における電話登録及び住所登録の処理に対応する。
【0074】
図21は前記集配情報登録処理の詳細を示す。集配情報登録処理では、リスト作成手段121等を使用して、まず、STEP81で、ディスプレイ14に基本情報パネル400が表示される。次に、図20に示すSTEP60の集配リスト登録処理が実行され、その後、STEP82で、基本情報パネル400に集配顧客の名前等(名前、住所、電話番号等)が入力されたか否かが判断される。STEP82で基本情報パネル400に名前等が入力された場合、STEP83へ進み、基本情報パネル400に集配条件等(集配の種類、荷物の個数等)の条件が入力されたか否かが判断される。STEP83で基本情報パネル400に条件が入力された場合、その入力内容に基づいて、STEP84で、集配リスト200の画面内容と集配条件等の条件とが更新される。以上のSTEP81〜STEP84の処理は、図19の基本情報処理のSTEP51〜STEP54の処理と同様である。STEP84の後、使用者は、STEP85で上記入力内容に誤入力があると判断した場合、STEP86でその誤入力情報(集配顧客情報)を集配リスト200で選択して削除する。そして、使用者は、STEP87で全顧客について集配情報の入力を完了すると、集配情報登録処理を終了する。なお、以上の集配情報登録処理は、上記「1−3−6.集配情報登録」の処理に対応する。
【0075】
図22は前記ルート検索処理の詳細を示す。ルート検索処理では、ルート検索手段109等を使用して、まず、STEP91で、出発時間入力パネル510を使用して宅配支援装置10を搭載した車両の出発予定時間が入力されたか否かが判断される。STEP91で出発予定時間が入力された場合、STEP92において、集配リストに登録した複数の集配顧客が、発着点(集配場)から最短距離順となるようソート処理により並び替えられる。具体的には、このとき、発着点の座標と集配顧客の座標とを結ぶ直線距離をそれぞれ計算し、その直線距離が短い順に集配顧客を並べ替える。次に、STEP100で、ルート計算処理(モジュール)が実行される。即ち、まず、現在地(集配場出発時は発着点としての集配場)から1件目の集配顧客までのルート(経路)の計算処理が実行される。具体的には、現在地から1件目の集配顧客までの行程距離が最短となるルート(経路)が計算され、宅配支援装置10に格納される。なお、集配途中でルート検索を行う場合、現在地は最終集配済みの集配顧客となる。次に、同様にして、2件目以降の集配顧客までのルートの計算処理(1件目集配顧客→2件目集配顧客、2件目集配顧客→3件目集配顧客・・・)及び最終件の集配顧客から帰着点としての集配場までのルート計算処理が順次実行される。
【0076】
次に、STEP93で、集配リスト200に登録した全件の集配顧客及び帰着点としての集配場までのルート計算処理が終了したか否かが判断される。STEP93で、集配リスト200に登録した全件の集配顧客及び帰着点としての集配場までのルート計算処理が終了した場合、STEP94で、出発時間入力パネル510で入力した出発予定時間と、基本情報登録パネル400で入力した走行条件、STEP100のルート計算に伴い算出した集配顧客間の行程距離(並びに発着点と1件目の集配顧客間の行程距離及び最終件の集配顧客と帰着点間の行程距離)等に基づき、各件の集配顧客への集配予定時間及び帰着点への帰着予定時間が算出される。次に、STEP95で、集配リスト200の画面更新(入力行203における集配顧客の並べ替え、並びに、「距離」及び「時刻」の各見出し内容の更新等)が実行される。即ち、STEP95においては、STEP92でソート処理した順となるよう集配リスト200において集配顧客の並べ替えが行われ、STEP100で計算したルート等に基づいて集配リスト200の見出し内容が更新される。なお、この更新結果は、地図リスト600の集配リスト610にも同様に反映される。例えば、この更新結果は、図2の集配リスト200または図12の集配リスト600に示すように反映される。
【0077】
次に、STEP96で、地図描画手段122、経路指示手段123等を使用して、地図リスト600の地図部620(及び地図700の地図部710)への地図描画処理及び集配経路描画処理が実行される。詳細には、STEP96では、まず、地図描画手段122等を使用して、登録した集配場及び全集配顧客を少なくともカバーする領域の地図が、使用者の地図操作等にしたがって、所望の縮尺及び表示範囲となるよう、地図リスト600の地図部620(及び地図700の地図部710)に描画される。また、STEP100で計算した集配経路(ルート)が、描画した地図の道路上(道路の幅方向中心位置等)に所定の指示線(破線等)として描画される。更に、地図上における集配場の位置や次の集配顧客の位置には、集配場や次の集配顧客を示す識別記号がそれぞれ描画される。なお、前記集配経路の指示線は、使用者の目視確認を容易にするような色(例えば赤色等)や表示方法(例えば点滅表示等)で表示することが好ましい。
【0078】
ここで、実施の形態1では、ルート検索の静・経路描画処理(STEP96)の後、STEP110で、次の集配先のうち直近の所定件数分(例えば5件分)の集配顧客の位置に、それぞれ、各集配顧客の名前等を付した表札状の表札記号が表示されるようになっている。なお、表札記号は、例えば、四角の囲み枠内に集配顧客の名前(氏または氏名)を表示したり、集配顧客の番号(01,02等)を表示した構成としたりすることができる。なお、STEP110の表札描画処理(モジュール)は、集配の段取りを容易にするためのものであり、事情に応じて省略するようルート検索処理を構成することもできる。また、STEP110の表札描画処理(モジュール)は、ルート検索処理(STEP91〜STEP96)の処理後の別個の処理(モジュール)とすることもできる。
【0079】
具体的には、上記STEP96の処理では、例えば、地図描画手段122等を使用して、図12または図13に示すように、まず、地図部620または地図部710に、集配場S(星状の識別記号「☆」)から次の集配先としての集配顧客D5(黒丸状の識別記号「●」)までの領域(範囲)を少なくともカバーする地図が描画及び表示されている。また、地図部620または地図部710には、経路指示手段124等を使用して、集配場Sから集配顧客D5までの経路R(破線状の指示線)が、上記計算済み集配ルートに沿って地図上の道路に表示されている。更に、STEP110の処理では、地図部620または地図部710には、表札表示手段124等を使用して、表札記号を表示する。例えば、図12及び図13において次の集配先として5件分の集配顧客D1,D2,D3,D4,D5の各位置(家屋記号部分)に、表札記号が表示される(説明の便宜上、図示略)。
【0080】
なお、地図上に表示する集配経路(指示線R)は、集配場Sから1件目の集配顧客までの経路、1件目の集配顧客から2件目の集配顧客間での経路というように、現在の集配先(出発時は発着点)から次の直近の集配先までの経路のみを表示するよう構成することもできる。或いは、現在の集配崎から次の数件分(例えば5件分)の集配先までの経路を表す指示線(例えば青色等)を連続的に表示すると共に、現在の集配先(出発時は発着点)から次の直近の集配先までの経路については別態様(例えば赤色等、総経路を表す指示線と異なる色等の表示態様)で表示するよう構成することもできる。或いは、発着点から次の集配先までの総経路を表す指示線(例えば青色等)を連続的に表示すると共に、現在の集配先(出発時は発着点)から次の直近の集配先までの経路については別態様(例えば赤色等、総経路を表す指示線と異なる色等の表示態様)で表示するよう構成することもできる。即ち、指示線の表示態様は、集配経路の目視等による確認及び把握を容易にし、使用者の宅配支援の効率を向上するような任意の態様とすることが好ましい。
【0081】
図23は前記STEP100のルート計算処理の詳細を示す。ルート計算処理では、ルート計算エンジン(図示略)を使用して、まず、STEP101で、ルート計算すべき集配顧客の住所の座標を集配リストから取得する。次に、STEP102で、出発地の座標から目的地の座標への最適経路(最短経路)を経路検索エンジンを使用して計算及び検索する。ここで、出発地と目的地について説明すると、出発地が集配場の場合、目的地は1件目の集配顧客となり、出発地が1件目の集配顧客の場合、目的地は2件目の集配顧客となり、以下同様の関係となる。STEP103でその検索が成功したか否か判断する。STEP103で検索が成功した場合、STEP104で画面(検索経路等)の描画の準備をする。STEP103で検索が失敗した場合、STEP105で検索条件を変更し、再度経路検索処理を実行する。
【0082】
図24は前記STEP110の表札描画処理の詳細を示す。表札描画(表札表示)処理では、まず、SETP111で、表札表示手段124等を使用して、出発地から集配経路に沿ってn件分の目的地の座標を取得する。例えば、n=5の場合、出発地が集配場のときは、1件目〜5件目の集配顧客の住所の座標を取得し、出発地が6件目の集配顧客の場合、7件目〜11件目の集配顧客の住所の座標を取得する。次に、取得した座標データに基づき、STEP112で、地図の集配経路における集配顧客の位置に表札を描画する準備をし、STEP113で地図部620または地図部710の集配経路における集配顧客の住所位置(家屋マーク位置等)に、その集配顧客の名前を書いた表札記号を表示する。
【0083】
図25は前記集配前情報処理の詳細を示す。集配前情報処理では、まず、STEP121で、印刷パネルがディスプレイ14に表示される。次に、STEP122で、使用者が印刷機能を選択実行したか否か(ルート検索後に「次操作」(F1)キーを押したか、或いは、「印刷」(F11)キーを押したか)が判断される。STEP122で印刷機能が選択実行された場合、STEP123で集配予定の印刷処理が実行される。なお、STEP121〜STEP123の処理は、上記「1−3−8.集配前操作(集配予定印刷)」の処理に対応する。
【0084】
次のSTEP124では、ドライバ情報入力パネル520がディスプレイ14に表示される。STEP122で印刷機能が選択実行されなかった場合も、STEP124へ移行し、同様にドライバ情報入力パネル520がディスプレイ14に表示される。続くSTEP125では、ドライバ情報入力パネル520におけるドライバ情報の入力操作が完了したか否かが判断される、入力操作が完了した場合、入力したドライバ情報が登録される。なお、STEP124〜STEP125の処理は、上記「1−3−9.ドライバ(運転者)情報入力」の処理に対応する。このドライバ情報入力は、管理等の便宜上、必須の処理とすることが好ましい。
【0085】
STEP125でドライバ情報の入力が完了した場合、STEP126で、走行距離入力パネル530がディスプレイ14に表示される。続くSTEP127では、走行距離入力パネル530への走行距離(集配前)の入力操作が完了したか否かが判断される。その入力操作が完了した場合、STEP128で、入力した車両の走行距離が設定登録されると共に、集配リスト200の集配場(出発点)の「状態」の欄に「済」の文字が表示される。なお、STEP126〜STEP128の処理は、上記「1−3−10.走行距離入力」の処理に対応する。
【0086】
図26は前記集配中情報処理の詳細を示す。集配中情報処理では、まず、STEP131で、特定の集配顧客への集配作業が完了し、使用者がその集配顧客について集配済みの操作を行ったか、或いは、保留操作を行ったかが判断される。STEP131で集配済みの操作が完了した場合、即ち、「済」(F5)キーが押され、個数設定パネル810への集配した荷物の個数の入力操作が完了した場合、STEP132で、集配リスト200や集配リスト610において、その集配顧客について集配済みの登録処理が行われ、その集配顧客の「状態」の欄に「済」の文字が表示される。一方、STEP131で集配顧客が留守等の理由により集配済みの操作が完了していない場合、即ち、「保留」(F6)キーが押された場合、STEP133で、集配リスト200や集配リスト610において、その集配顧客について保留登録処理が行われ、その集配顧客の「状態」の欄に「保」の文字が表示される。なお、STEP131〜STEP133の処理は、上記「1−3−12.集配中入力操作」の処理に対応する。
【0087】
次に、STEP134で、全ての集配顧客についてSTEP132またはSTEP133の処理が完了したか否か、即ち、使用者が全ての集配顧客を巡回したか否かが判断される。なお、STEP134の判断は、全ての集配顧客の巡回後ではなく、その巡回途中で行うようにしてもよい。STEP134で全ての集配顧客(STEP134の判断が途中で実行される場合は途中までの集配顧客)についてSTEP132またはSTEP133の処理が完了した場合、STEP135で、再検索を実行するか否か、即ち、「ルート検索」(F9)キーが押されたか否かが判断される。STEP135で「ルート検索」(F9)キーが押された場合、STEP136で検索対象確認パネルがディスプレイ14に表示される。
【0088】
次に、STEP137で、検索対象パネルにおける検索対象に保留を含むが否かが判断される。ここで、基本的に、STEP134の段階で、全ての集配顧客についてSTEP132の「済」登録・表示処理またはSTEP133の「保留」登録・表示処理が実行されているはずであるが、ある集配顧客への巡回が不可能となる場合等、何らかの理由により、ある集配顧客についてSTEP132またはSTEP133のいずれの処理も実行されない場合がある。よって、STEP137で検索対象に保留が含まれる場合、処理はSTEP100に進む一方、STEP100のルート検索処理は、保留となっている集配顧客を含む全ての未集配の集配顧客について実行される。また、STEP137で検索対象に保留が含まれない場合も、処理はSTEP100に進む一方、STEP100のルート検索処理は、保留となっている集配顧客を除いた全ての未集配の集配顧客について実行される。そして、次のSTEP138で全ての集配顧客について集配作業が完了したか否かが判断される。即ち、これらSTEP135〜STEP137及びSTEP100の処理は、全ての集配顧客について集配作業が完了するまで繰り返し実行される。STEP138で全ての集配顧客について集配作業が完了すると集配中情報処理が終了する。なお、STEP135〜STEP138の処理は、上記「1−3−13.ルート再検索操作」の処理に対応する。
【0089】
図27は前記集配中情報処理STEP130の最中に任意のタイミングで実行される割込み処理の詳細を示す。割込み処理では、まず、STEP141で、「割込」(F7)キーが押されたか否かが判断される。「割込」(F7)キーが押された場合、STEP142で割込み操作パネル820がディスプレイ14に表示される。次に、STEP143で、割込み操作パネル820において割込み先の集配顧客の番号が選択されたか否かが判断される。割込み先の集配顧客の番号が選択された場合、STEP144で、直前の集配顧客から割込み分の集配顧客までのルート計算(ルート探索処理)が実行され、STEP145で割込み分の集配顧客への配達予定時間が計算されて更新される。そして、STEP146で、集配リスト200において割込み分の集配顧客を割込み先の集配顧客の前へ移動する集配リスト更新処理が実行され、割込み処理が完了する。なお、STEP141〜STEP146の処理は、上記「1−3−14.割込み操作」の処理に対応する。
【0090】
図28は前記集配後情報処理の詳細を示す。集配後情報処理では、まず、STEP151で、走行距離入力パネル530がディスプレイ14に表示される。続くSTEP152では、走行距離入力パネル530への走行距離(集配後)の入力操作が完了したか否かが判断される。その入力操作が完了した場合、STEP153で、入力した車両の走行距離が設定登録されると共に、集配リスト200の集配場(帰着点)の「状態」の欄に「済」の文字が表示される。なお、STEP151〜STEP153の処理は、上記「1−3−16.集配後操作(走行距離入力)」の処理に対応する。
【0091】
次に、STEP154で印刷パネルがディスプレイ14に表示される。次に、STEP155で、使用者が印刷機能を選択実行したか否か(ルート検索後に「次操作」(F1)キーを押したか、或いは、「印刷」(F11)キーを押したか)が判断される。STEP155で印刷機能が選択実行された場合、STEP156で集配結果の印刷処理が実行される。なお、STEP154〜STEP156の処理は、上記「1−3−17.集配後操作(集配結果印刷)」の処理に対応する。
【0092】v
実施の形態2(運行管理システム)
2−1.全体構成
本発明の配達業務管理システムを具現化した実施の形態2に係る運行管理システムの全体構成(ネットワーク構成)について図29に基づき説明する。
実施の形態2に係る運行管理システムは、実施の形態1に係る宅配支援装置10等の配達支援システム(配達支援装置)を総合的に管理するためのものである。図29に示すように、実施の形態2に係る運行管理システムは、管理対象の宅配支援装置として、モバイルコンピュータ等のパーソナルコンピュータ(PC)に実装したPC版の宅配支援装置10Aと、個人情報端末(PDA)に実装したPDA版の宅配支援システム10Bとを管理することができる。具体的には、管理対象となる複数または多数の宅配支援装置10A,10Bが、無線公衆網(例えばNTTドコモのパケット通信サービス「DoPa(株式会社NTTドコモの登録商標)等)901及びインターネット902を介してメールサーバ950に接続している。一方、実施の形態2の集配所サーバ1000は、インターネット902を介して前記メールサーバ950に接続している。集配場サーバ1000は、ワークステーション等の各種コンピュータ装置により以下に示す各機能を実現される。
【0093】
詳細には、図29及び図30に示すように、集配所サーバ1000は、運行管理システム1100と、運行情報データベース(DB)1200と、メール送受信部1300とを備える。運行管理システム1100は、集配所サーバ1000内で動作するものであり、運行管理アプリケーション(ソフト)1110と、通信制御部1120とを含む。運行管理システム1100は、宅配支援システム10A,10Bを搭載及び使用して宅配作業を行う複数(多数)車両(トラック等)と無線公衆網901を介して情報を送受信し、それらの車両の運行管理を行う。運行管理アプリケーション1110は、画面制御手段1111と、車両間インタフェース制御手段1115とを有する。また、画面制御手段1111は、描画検索手段1112を有する。画面制御手段1111は、集配所サーバ1000のディスプレイ(図示略)に映し出す画面の各種制御を行うプログラムからなる。また、描画検索手段1112は、地図の表示及び描画やルート計算を行う地図描画プログラム、住所文字列や階層的住所表示や郵便番号から緯度経度を検索する住所検索プログラム、PHS等を使用して現在の自己位置を取得する位置検索プログラム等からなる。かかる描画検索手段1112としては、例えば、インクリメントP株式会社の製品名「MapDK」を使用することができる。車両間インタフェース制御手段1115は、運行情報管理を行うプログラムからなる。通信制御部1120は、宅配支援システム10A,10Bを搭載及び使用する車両との間での通信制御を行うものであり、メール送受信DLL(ダイナミックリンクライブラリ)1121と、RAS(リモートアクセスサービス)接続DLL1122とを有する。RAS接続DLL1122は、電話回線やISDN回線などを通じて遠隔地のコンピュータにダイヤルアップ接続し、そのコンピュータの資源を利用するマイクロソフト社のOSであるWindows(登録商標)の機能(サービス)を実現するDLLである。
【0094】
前記メール送受信部1300は、一般的なメールソフト(各種メールエージェント)により、前記メールサーバ950との間で電子メールの送受信を行うものである。即ち、集配所サーバ1000は、SMTP(シンプルメールトランスファプロトコル)1301やPOP3(ポストオフィスプロトコル3)1302を使用して、メールサーバ950の自己のメールアカウントとの間で電子メール及び添付ファイルの送受信を行う。また、集配所サーバ1000は、TCP/IP(トランスファコントロールプロトコル/インターネットプロトコル)1311によりインターネット902上の前記メールサーバ950やその他のサーバ装置及びクライアント装置等との間で通信及びデータの授受を行う。なお、集配所サーバ1000は、LAN(ローカルエリアネットワーク)内のクライアント装置等と通信及びデータの送受を行う場合は、ethernet(イーサネット(登録商標))等のLAN環境通信メディアを使用する。
【0095】
また、集配所サーバ1000は、メールサーバ950にダイヤルアップ接続する場合は、前記RAS接続DLL1122とPPP(ポイント・トゥ・ポイントプロトコル)1321を使用する。メールサーバ950に専用線を介して常時接続する場合等、インターネット902接続にダイヤルアップ接続を使用しない場合は、前記RAS接続DLL1122とPPP(ポイント・トゥ・ポイントプロトコル)1321は不要である。なお、前記SMTP1301、POP31302、TCP/IP1311、PPP1321は、通信プロトコルであり、具体的には、集配所サーバ1000は、それらのプロトコル用デーモンプログラムにより、前記各機能を実現する。また、集配所サーバ1000は、オペレーティングシステム(OS)1001により、前記各プログラム等の処理を含む全体動作を制御する。OS1001としては、マイクロソフト社のWindows(登録商標)2000Server/Professional、Windows(登録商標)NTServer/Workstation等を使用することができる。
【0096】
2−2.運行管理システムの機能
運行管理システム1100の機能について詳述する。運行管理システム1100は、宅配業務を行う集配所のサーバ機(集配所サーバ1000)で動作する宅配支援システム用管理システムであり、上記のように、宅配支援システムを使用して作業を行う車両と、無線公衆網901を介して情報を送受信し、運行管理を行う。ここで、上記のように、宅配車両の宅配支援装置10には、フル機能を搭載しているPC版宅配支援装置10Aと、簡易機能を搭載しているPDA版宅配支援装置10Bの2種類があり、集配所サーバ1000では、それらを一括して管理する。即ち、運行管理システム1100は、図29に示すように、宅配支援装置10として、PCに実装したPC版宅配支援装置10Aと、PDAに実装したPDA版宅配支援装置10Bの2種類の宅配支援システムを管理する。宅配支援装置10A,10Bは、それぞれ、無線公衆網901を介してインターネット902に接続し、インターネット902を介してメールサーバ950に接続する。また、宅配支援装置10A,10Bは、メールサーバ950の対応アカウント(メールボックス)に格納したメールに、インターネット902を介して接続する。
【0097】
ここで、運行管理システム1100は、所定の動作OS1001の下で、インターネット902に接続できる通信環境とメールアカウントとを有する環境で動作する。一方、運行管理システム1100が運行管理可能な車両は、宅配支援装置10A,10Bを搭載し、4桁以内の車両番号で識別でき、無線公衆網901に接続できる通信環境とメールアカウントとを有するものである。
【0098】
運行管理システム1100は、宅配支援装置10A,10Bを使用して宅配業務を行っている車両についての状況を、一括管理する機能を提供する。また、運行管理システム1100は、それらの車両について、一定期間の過去の業務内容を参照することができる。具体的には、車両の宅配支援装置10が、集配作業を行う際に宅配支援ソフト100を使用して管理する情報を、運行管理システム1100に無線通信等(無線公衆網901及びインターネット902並びにメールサーバ950)を使用して転送する。運行管理システム1100は、その情報を運行管理アプリケーション1110にて収集し、処理する。
【0099】
運行管理システム1100が提供する機能としては、運行管理情報表示(運行管理画面表示)機能がある。その機能を概説すると、運行管理システム1100は、集配作業中の管理車両のうち、PC版宅配支援装置10Aを搭載するものについては、現在の位置、集配予定及び現在の状況の表示を行う。即ち、運行管理システム1100は、上記無線通信等を使用して、まず、▲1▼地図上に、管理車両の位置を表示し、次に、▲2▼地図上に、指定車両の集配予定、実績ルート、次の集配先の位置を表示し、次に、▲3▼特定車両の集配リスト、現在の状況を表示する。そして、運行管理システム1100は、上記▲1▼〜▲3▼の表示内容を印刷する。一方、運行管理システム1100は、PDA版宅配支援装置10Bを搭載する車両については、上記無線通信等を使用して、現在の位置のみ表示する(上記▲1▼)。即ち、運行管理システム1100は、地図上に、管理車両の位置を表示するのみである。
【0100】
また、運行管理システム1100は、日報表示(日報画面表示)機能を有する。その機能を概説すると、まず、各車両は、宅配業務を終了した場合、宅配支援装置10A,10Bを使用して、集配結果としての日報を作成する。すると、運行管理システム1100は、上記無線通信等を使用して、その日報を収集し、管理を行う。即ち、運行管理システム1100は、▲1▼一定期間の全車両の日報を保管し、▲2▼指定された日報を画面に表示し、印刷する。
【0101】
更に、運行管理システム1100は、車両に搭載した宅配支援装置10A,10Bと集配所サーバ1000との間の通信機能を実現する。その機能を概説すると、運行管理システム1100は、車両に搭載した宅配支援装置10A,10Bと集配所サーバ1000との間において、前記無線公衆網901を介して無線通信を行い、インターネット901上のメールサーバ950との間で、運行管理に必要な情報をメール形式で送受信する。
【0102】
更にまた、運行管理システム1100は、車両情報管理機能を有する。その機能を概説すると、運行管理システム1100は、上記無線通信等を使用して、宅配支援装置10A,10Bから、現在業務中の車両の情報(運転者名等)が設定されたファイルを読込み、その情報を元に画面表示や印刷を行う。また、運行管理システム1100は、指定により、画面に表示した地図上に車両情報の表示を行う。
【0103】
2−3.運行管理アプリケーションによる表示画面
集配所サーバ1000側で動作する運行管理アプリケーション1110について詳述する。まず、運行管理アプリケーション1110による集配所サーバ1000のディスプレイへの表示画面の遷移を以下に説明する。まず、図31に示すように、運行管理システム1100で使用するメイン表示画面としての運行管理画面1400は、上側の地図表示画面1410と、下側左部の車両番号一覧画面1420と、下側右部の集配状況画面1430の3つの画面で構成されている。なお、運行管理画面1400の上端には、タイトルバー1401、メニューバー1402及びツールバー1403が配置されている。また、運行管理画面1400の下端には、ステータスバー1404が配置されている。地図表示画面1410には、使用者(集配所の管理者等)が選択した所望の地域の地図が、全国版から詳細地域版まで所望の縮尺で表示される。運行管理画面1410では、宅配支援装置10A,10Bを搭載して宅配業務を行っている全車両(現稼動車両)のうち、地図表示画面1410で表示中の縮尺地図の範囲内にいる車両のそれぞれの位置が、その地図表示画面1410に表示される。図31では、車両番号「0101」、「0103」及び「0105」の3台の車両Vが地図表示画面1410の地図上に表示されている。
【0104】
車両番号一覧画面1420は、見出し1421と、リスト部1422とを有する。車両番号一覧画面1420のリスト部1422には、集配所の現稼動車両乃至走行車両(登録車両)のうち、運行管理画面1410で表示が可能な全車両の一覧が表示される。図31では、車両番号「0101,0102,0103,0104,0105,0106・・・」の多数台の車両が車両番号一覧画面1420のリスト部1422に表示可能である。車両番号表示画面1420のリスト部1422の各車両の欄には、車両番号(「0101」、「0102」・・・)と、その車両番号の車両に搭乗する運転手等の業務遂行者乃至責任者の氏名(「山田太郎」、「岐阜二郎」・・・)と、その車両に搭載する宅配支援装置10がPC版またはPDA版のいずれであるかを識別する識別符号(「PC」または「PDA」)が表示される。ここで、車両番号一覧画面1420のリスト部1422では、常に、表示車両のいずれかが選択されている状態にあり、図31では、車両番号「0103」が選択されている(四角の囲み枠にて選択状態を表示)。なお、車両番号一覧画面1420の初期画面時は、「集配所」が選択されている。車両番号一覧画面1420のリスト部1422における車両の表示条件としては、運行管理アプリケーション1110が宅配支援装置10A,10Bから「集配予定」リストのデータを受信後、「日報」データを受信するまでの車両を選択し、その車両を表示するようになっている。そして、運行管理アプリケーション1110は、その車両の宅配支援装置10A,10Bから「日報」データを受信すると、次の「集配予定」リストのデータを受信するまで、車両番号一覧画面1420のリスト部1422上で当該車両の表示をなくす一方、後述する日報表示画面で当該車両の情報を参照できるようにする。
【0105】
集配状況画面1430は見出し行1431とリスト部1432とを有する。集配状況画面1430には、宅配支援装置10で管理する集配リスト200の内容(見出し行202及び入力行203の内容)が表示される。即ち、集配状況画面1430の見出し行1431には、集配リスト200の見出し行202が、リスト部1432には入力行203がそれぞれ表示される。図31では、選択車両(車両番号「0103」)についての集配リスト200の内容である、出発点としての集配場((株)ABC)の登録情報(「状態」、「種別」等)と、集配顧客(集配先1,2,3)の登録情報と、帰着点としての集配場が、集配状況画面1430のリスト部1432に一例として表示されている。
【0106】
また、運行管理システム1100の使用者(集配所の管理者等)により、地図表示画面1410の地図上に表示した車両のうち、特定の車両が選択された場合、その車両の宅配支援装置10の集配リスト200の内容が集配状況画面1430に表示されると共に、集配状況画面1430のリスト部1432の各欄には現在の集配状況が表示される。例えば、図31の場合、地図表示画面1410の地図上に表示した車両番号「0101」、「0103」、「01015」の車両のうち、PC版宅配支援装置10A搭載車両としての車両番号「0103」の車両が選択された場合、その車両の宅配支援装置10の集配リスト200の内容が集配状況画面1430に表示されると共に、集配状況画面1430のリスト部1432の各欄には現在の集配状況が表示される。このときの選択動作は、車両番号一覧画面1420の該当車両部分を選択実行して行うが、地図表示画面1410の車両番号部分を選択実行(クリック等)して行うよう構成することもできる。なお、運行管理システム1100は、PDA版宅配支援装置10B搭載車については、上記のように、現在の位置表示のみ行うため、上記のようにその車両を選択しても、運行管理画面1400の車両番号一覧画面1420と集配状況画面1430には、集配リスト200の内容と現在の集配状況の表示は行われない。しかし、PDA版宅配支援装置10B搭載車についても、PC版宅配支援装置10A搭載車と同様、その車両が選択された場合に、その集配リスト200の内容と現在の集配状況を運行管理画面1400に表示するよう構成することもできる。
【0107】
次に、運行管理アプリケーション1110は、地図表示画面1410の地図上に、前記選択車両の予定走行軌跡(ルート)及び実際の走行軌跡、並びに、通信時刻(選択車両からの「位置情報」の受信時刻)を表示することができる。ここで、例えば、前記予定走行軌跡を第1の色(例えば赤色)の線で、実際の走行軌跡を第1の色と明確に異なる第2の色(例えば黒色)で道路上に表示することができる。図31では、車両番号「0103」の車両の実際の走行軌跡Rが、地図表示画面1410の地図上に破線で表示されている。なお、車両番号「0103」の車両の予定走行軌跡は、説明の便宜上図示していないが、前記実際の走行軌跡Rと異なる態様の線で表示される。また、前記位置情報は、全ての車両Vの宅配支援装置10から一定時間間隔で集配所サーバ1000に送信されている。この位置情報は、各車両の次集配先の「番号」と、(通信時の)時刻と、(通信時の)車両Vの緯度及び経度等をデータとして有している。そして、一定間隔で連続的に送信される位置情報に基づき、選択車両Vの実際の走行軌跡Rと通信時刻とが、地図表示画面1410の地図上に表示される。なお、この地図上における前記通信時刻の表示位置は、その通信時刻に車両Vが位置した走行軌跡R上の位置である。また、前記位置情報に含まれる次の集配先の「番号」として、宅配支援装置10は、前記「状態」における空白欄の最初の行に対応する「番号」を送信する。
【0108】
ここで、前記一定間隔の位置情報の送信に加え、宅配支援装置10の使用者が「済」(F5)キーまたは「保留」(F6)キーを押して、集配リスト200の「状態」の欄に「済」または「保」が入力及び登録されたタイミングで、その車両Vの現集配先(前記「済」または「保」を入力した集配先)の「番号」と、通信時の時刻と、通信時の車両Vの緯度及び経度等をデータとして含む第2の位置情報を、宅配支援装置10から集配所サーバ1000に送信してもよい。そして、その集配先の地図上の座標位置に、前記通信時刻を表示する。こうすると、前記通信時刻を、その集配先への実際の集配時刻として表示することができる。通信エラーを検出した場合、ステータスバー1404に表示する。
【0109】
2−4.運行管理画面のメニュー
図32は図31の運行管理画面1400におけるメニューバー1402のメニューの詳細と、対応するツールバー及びキー操作並びに対応する処理の内容とを示す。例えば、図31の運行管理画面1400で、メニューの「ファイル」の「印刷」を選択実行することにより、地図表示画面1410の内容または集配状況画面1430の内容を印刷することができる。また、メニューの「現在位置表示」または対応するツールバーが選択実行されると、地図表示画面1410における車両Vの現在位置の表示/非表示を切り替えることができる。ここで、地図表示画面1410において一以上表示される前記通信時刻のうち、前記走行軌跡Rの先端に位置する通信時刻の表示を、地図表示画面1410における車両Vの現在位置の表示として使用することができる。更に、メニューの「軌跡表示」または対応するツールバーが選択実行されると、地図表示画面1410における車両Vの走行軌跡Rの表示/非表示を切り替えることができる。更にまた、メニューの「位置情報受信時刻表示」または対応するツールバーが選択実行されると、指定車両(選択車両)Vからの位置情報の受信時刻(通信時刻)について、地図表示画面1410における車両Vの走行軌跡R上への表示/非表示を切り替えることができる。ここで、走行軌跡Rが地図表示画面1410に非表示の場合は、位置情報の受信時刻(通信時刻)は常に表示とされる。
【0110】
図31の運行管理画面1400でメニューの「日報表示」または対応するツールバーが選択実行されると、図33に示す日報表示画面1500が集配所サーバ1000のディスプレイに表示される。なお、日報表示画面1500は、運行管理画面1400とマルチウインドウで表示してもよく、或いは、運行管理画面1400から切り替えて表示してもよい。また、メニューの「環境設定」または対応するツールバーが選択実行されると、図35に示す環境設定画面1700が集配所サーバ1000のディスプレイに表示される。なお、環境設定画面1700は、運行管理画面1400と共にマルチウインドウ表示するようにしてもよく、或いは、運行管理画面1400から切り替えて表示するようにしてもよい。
【0111】
2−5.運行管理画面の画面の詳細
図31の運行管理画面31での画面遷移の詳細について説明する。前記地図表示画面1410は、上記のように、地図範囲内に車両Vの位置を表示すると共に、使用者の指定動作(選択動作)により地図上に特定車両Vの走行軌跡Rを表示する。また、地図表示画面1410は、図32に示すメニューの「表示」の各項目を選択実行することにより、地図の拡大、縮小、移動を行うことができる。更に、地図表示画面1410は、メニューの「ファイル」の「印刷」機能を使用して、表示内容を印刷することができる。ここで、地図表示画面1410は、初期画面では、集配所周辺の1/6250の縮尺の地図と、その範囲内に存在する車両Vの位置とを表示する。かかる画面の各種表示動作のために、図32に示す上記メニューとツールバーとが使用される。
【0112】
地図表示画面1410における走行軌跡Rの表示動作の一例について説明すると、まず、メニューまたはツールバーで「軌跡表示」が指定(選択実行)されている場合、選択された車両Vの予定ルート(赤色の線表示)と走行実績ルート(黒色の線表示)とが地図表示画面1410に表示される。また、その車両において上記積み増し作業が行われた場合、前記走行実績ルートとしては、集配開始位置からのルート(一日分)が表示される。
【0113】
地図表示画面1410における地図の縮尺が所定の縮尺よりも大きい場合、指定車両Vから位置情報(位置情報データの通知識別子)を受信した場所と時刻とが地図のルート上に表示される。なお、上記のように、この位置情報受信処理における受信時間(通信時刻)の表示/非表示は、「表示」メニューの「位置情報受信時刻表示」で指定できる。また、メニューやツールバーで「地図拡大」または「地図縮小」が押下(選択実行)された場合、所定の縮尺範囲(例えば、1/6250から1/160万の間)で、地図表示画面1410における地図を拡大表示または縮小表示することができる。更に、地図表示画面1410に現在表示している地図の縮尺がステータスバー1404に表示される。また、メニューやツールバーで「地図左移動」等の移動操作が選択された場合、または、地図上でマウスによるスクロール操作が行われたり、「←」「→」「↑」「↓」等の矢印キーが押されたりした場合、地図表示画面1410においてその方向へ地図の表示位置が移動する。
【0114】
「ファイル」メニューの「印刷」の「地図表示」を選択実行することにより、地図表示画面1410の内容を印刷することができる。印刷イメージ等の詳細については後述する。なお、メニューの「印刷」では、「地図表示」と「リスト表示」とが選択可能である。また、地図の印刷処理には、前記描画・検索手段に設けた地図印刷機能を利用して行うことができる。また、メニューの「表示」では、「地図拡大」、「地図縮小」、「地図左移動」、「地図右移動」、「地図上移動」、「地図下移動」の各操作が可能である。更に、メニューの「表示」では、上記のように、「軌跡表示」と「位置情報受信時刻表示」とが選択可能である。
【0115】
次に、車両番号一覧画面1420を中心に説明すると、まず、PC版宅配支援装置10Aを搭載した車両Vの車両番号選択時の処理として、車両番号一覧画面1420のリスト部1422で特定の車両番号がクリック(選択実行)された場合、他の2つの画面(地図表示画面1410及び集配状況画面1430)は、以下のように遷移する。即ち、まず、地図表示画面1410は、選択車両Vが中心に位置した地図を表示すると共に、その地図範囲内にいる車両V(PC版宅配支援装置10A搭載車両及びPDA版宅配支援装置10B搭載車両の両方)を地図上に表示する。なお、メニューで「軌跡表示」が指定されている場合は、その選択車両Vの走行軌跡Rのみを表示する。また、集配状況画面1430のリスト部1432は、選択車両Vの集配リスト200の内容を表示する。
【0116】
一方、PDA版宅配支援装置10Bを搭載した車両Vの車両番号選択時の処理として、車両番号一覧画面1420のリスト部1422で特定の車両番号がクリック(選択実行)された場合も、上記と同様、地図表示画面1410は、選択車両Vが中心に位置した地図を表示すると共に、その地図範囲内にいる車両V(PC版宅配支援装置10A搭載車両及びPDA版宅配支援装置10B搭載車両の両方)を地図上に表示する。なお、集配状況画面1430のリスト部1432は、PDA版宅配支援装置10Bを搭載した選択車両Vについては、集配リスト200の内容等は何も表示しない。
【0117】
次に、図31の車両番号一覧画面1420における「集配所」選択時(初期画面)の処理を説明する。車両番号一覧画面1420のリスト部1422で「集配所」がクリックされた場合、他の2つの画面(地図表示画面1410及び集配状況画面1430)は以下のように遷移する。即ち、地図表示画面1410は、集配所を中心とした周辺地図を表示すると共に、地図範囲内に集配開始後の車両Vが存在する場合、その位置を表示する。ここで、この車両位置の表示は、前記描画・検索手段1112の住所検索機能を用いて実現する。なお、集配状況画面1430のリスト部1432は、何も表示しない。
【0118】
次に、集配状況画面1430は、図31に示すように、PC版宅配支援装置10Aの搭載車両が選択された場合、その集配リスト200の内容と現在の集配状況とをリスト部1432に表示する。また、その車両について積み増し作業が行われた場合は、現在集配中の集配リスト200の内容が集配状況画面1430のリスト部1432に表示される。更に、「ファイル」メニューを選択することにより、集配状況画面1430の表示内容を印刷することができる。なお、集配状況画面1430のリスト部1432は、初期画面では何も表示しない。一方、現在までに集配処理を行った集配先については、リスト部1432の「状態」の欄に「済」または「保」が表示される。また、「ファイル」メニューの「印刷」の「リスト表示」を選択実行することにより、集配状況画面1430の内容を印刷することができる。印刷イメージ等の詳細については後述する。なお、宅配支援装置10と集配所サーバ1000との間で通信エラーが検出された場合、その旨がステータスバー1404に表示される。
【0119】
2−6.日報表示画面
図33は日報表示画面を示す。日報表示画面1500は、集配所サーバ1000の運行情報データベース1200に保存している管理車両の日報を表示する。この日報表示画面1500で日報を表示できるのは、PC版宅配支援装置10Aを搭載した車両のみであり、簡易版であるPDA版宅配支援装置10Bを搭載した車両は対象外となるが、PDA版宅配支援装置10Bについても、同様の日報表示機能を実装することもできる。運行管理アプリケーション1110による日報表示画面1500の日報の保存期間は、図35の環境設定画面1700で指定できる。運行管理アプリケーション1110により保存期間を経過した日報を検出した場合、運行管理アプリケーション1110はその旨のダイアログをディスプレイに表示する。これにより、使用者が、そのダイアログパネル等を使用して、保存期間を経過した日報の削除または指定フォルダへの保存を行うことができるようになっている。また、日報表示画面1500の「日報印刷」ボタン1541を押下(選択実行)することにより、表示している日報の内容を印刷する。
【0120】
日報表示画面1500は、図33に示すように、左側の車両選択画面1510と、右上側の日報選択画面1520と、右下側の日報画面1530(右下)の3つの画面で構成されている。なお、日報表示画面1500の上端には、タイトルバー1501が配置されている。詳細には、車両選択画面1510は、見出し1511と、リスト部1512とを有する。リスト部1512には、日報が存在するPC版宅配支援装置10Aを搭載した全ての車両Vの車両番号が表示される。また、日報選択画面1520は、見出し1521と、リスト部1522とを有する。そして、車両選択画面1510のリスト部1512で特定の車両番号がクリック(選択操作)により指定されると、指定車両の保存している日報が、日報選択画面1520のリスト部1522に表示される。具体的には、日報選択画面1520のリスト部1522は、選択された車両Vの日報のリスト(日報の日付及びその日付の担当運転者名)を表示する。なお、図33では、車両選択画面1510のリスト部1512で車両番号「0107」が選択され、日報選択画面1520のリスト部1522には、その車両番号の車両の日報のリスト(2002年10月20日分〜10月29日分)が表示されている。
【0121】
日報画面1530は、見出し行1531とリスト部1532とスクロールバー1533を有する。日報選択画面1520のリスト部1522において、特定の日付の欄(行)をクリック(選択)することにより、日報画面1530のリスト部1532にその日付の日報を表示することができる。具体的には、日報画面1530には、宅配支援装置10で管理する集配リスト200の内容(見出し行202及び入力行203の内容)が表示される。即ち、日報画面1530の見出し行1531には、集配リスト200の見出し行202が、リスト部1532には入力行203がそれぞれ表示される。図33では、選択車両(車両番号「0107」)の選択日報日付(2002年10月26日分)について、集配リスト200の内容である、出発点としての集配場((株)富士・・・)の登録情報(「状態」、「種別」等)と、集配顧客(集配先1,2,3)の登録情報と、帰着点としての集配場が、日報画面1530のリスト部1532に一例として表示されている。
【0122】
車両Vとの通信において、下記のような特殊な状況はその旨を表示する。例えば、集配所サーバ1000側が、指定車両Vの宅配支援装置10から、特定の日付について「集配予定」のみ受信し、「日報」を受信できなかった場合、日報選択画面1520のリスト部1522には、その「日付」と「(運転車名)」と「[日報未受信]」といった内容が表示される。また、日報画面1530のリスト部1532には、「リストの「状態」に「済/保留」が記載されていない箇所がある。」といった内容が表示される。更に、指定車両の宅配支援装置10から特定の日付の集配予定(集配リスト)が未受信の場合、「[集配予定未受信]」の表示が、リスト部1522の対応する日付の日報の欄(行)に付加して表示される。
【0123】
日報表示画面1500の所定位置(図33では車両選択画面1510の下方)には、「日報印刷」ボタン1541と「運行画面へ戻る」ボタン1542とが配置されている。日報表示画面1500で「日報印刷」ボタン1541を押下(選択実行)することにより、日報画面1530の内容を印刷することができる。印刷イメージ等の詳細については後述する。一方、図33の日報表示画面1500で「運行画面へ戻る」ボタン1542を選択実行すると、図31の運行管理画面1400へと復帰する。
【0124】
2−7.印刷機能
図34(a)及び(b)は日報の印刷例を示す。日報表示画面1500で「日報印刷」ボタン1541を押下(選択実行)すると、図34(a)及び(b)に示す内容の日報が印刷される。図34(a)及び(b)は日報が2ページある場合を示し、(a)は日報の1ページ目1601を(b)は2ページ目1602を示す。具体的には、1ページ目1601の最上端部の見出し欄には、印刷タイトルとして、「****年**月**日*曜日 日報 */*ページ」といった内容が印刷される。また、見出し欄の次の管理欄には、「車番**** 集配所**** 運転手名**** 走行距離の合計***」といった内容が印刷される。更に、管理欄の下の内容欄には、日報画面1530の内容である「状態」、「種別」、「発着走行距離(距離)」、「顧客名(名前)」、「住所」、「個数(個)」が印刷される。2ページ目1602以降については、最上端部の前記見出し欄は印刷されないが、次の欄の前記管理欄及び内容欄は印刷される。なお、上記のように日報未受信のリストについては、1ページ目1601の最上端部の見出し欄に、「****年**月**日*曜日 日報(日報未受信) */*ページ」といった内容が印刷される。一方、運行管理画面1400の集配状況画面1430の集配リストの印刷内容も、上記日報表示画面1500の日報画面1530と同様である。この場合の集配リストの1ページ目の最上端部の見出し欄には、印刷タイトルとして、「****年**月**日*曜日 集配リスト */*ページ」といった内容が印刷される。ここで、前記運行管理画面1400の地図表示画面1410についても、上記メニューの「印刷」機能により印刷することができる。
【0125】
2−8.環境設定画面
図35は運行管理アプリケーション1110を動作させるために必要な環境設定を行う環境設定画面を示す。運行管理アプリケーション1110は、環境設定画面1700の設定内容にしたがって動作する。詳細には、環境設定画面1700は、「通信設定」1701の各設定項目と、「運行管理設定」1702の各設定項目と、「日報表示設定」1703の各設定項目とを有する。また、環境設定画面1700は、「OK」ボタン1704と「キャンセル」ボタン1705とを有する。環境設定画面1700を表示した場合、「通信設定」1701、「運行管理設定」1702及び「日報表示設定」1703の各設定項目にはそれぞれ前回の値が設定されている。環境設定画面1700の「通信設定」1701、「運行管理設定」1702及び「日報表示設定」1703で必要な項目が設定され、「OK」ボタン1704が押下(選択実行)されると、その設定項目の内容がINIファイルとして、運行管理アプリケーション1110の動作フォルダに格納される。
【0126】
各項目の設定内容を以下について詳述すると、まず、「通信設定」1701の設定項目としては、「POP3サーバーアドレス」があり、これは、車両Vからのメールを受信するためのPOP3サーバーアドレスを設定するためのものである。また、「メール用ログイン・アカウント」及び「メール用パスワード」は、メールサーバ950にログインするために使用するアカウント名やパスワードを設定するためのものである。更に、「メール格納フォルダ」は、車両V間の送受信メールを格納するフォルダを指定するためのものである。、「メール格納フォルダ」としては、「参照」ボタンによって、運行管理システム1100内の所望のフォルダを指定することができる。「メール受信間隔」は、車両Vから送られる位置情報等のメールを受信及び処理する間隔を設定するためのものである。「メール受信間隔」(車両が位置情報等を送信する間隔)のデフォルト値としては任意の時間間隔を設定できるが、図35では、一例として、「10分」が設定されている。
【0127】
「運行管理設定」1702の設定項目としては、「集配所」の「名前」と「住所」とがあり、これらは、集配所(運行管理を行う拠点地)の名前と住所とを設定するためのものである。また、「日報表示設定」1703の設定項目としては、「日報の保存期間」があり、これは、運行管理アプリケーション1110が車両Vから受信した日報の保存期間を設定するためのものである。この「日報の保存期間」で設定された期間内に限り、車両Vから受信した日報を日報表示画面1500にて表示することができる。「日報の保存期間」のデフォルト値としては、任意の日数を設定できるが、図35では一例として「30日」が設定されている。「日報の保存期間」の欄の下側には、日報削除確認チェックボックス1703aが配置され、日報の保存期間で指定された期間を経過した日報を削除する前に、その旨を確認するダイアログ表示の有無を指定することができるようになっている。即ち、日報削除確認チェックボックス1703aがチェックありとなっている場合、「日報の保存期間」の指定期間を経過した日報が存在する場合に、削除または別フォルダへの保存を促すダイアログがディスプレイに表示される。一方、日報削除確認チェックボックス1703aがチェックなしとなっている場合、上記のような確認なしで、保存期間を経過した日報は自動的に削除される。なお、図35の環境設定画面1700では、「OK」ボタン1704または「キャンセル」ボタン1705を押下(選択実行)すると、図31の運行管理画面1400に復帰する。
【0128】
2−9.車両情報管理
上記車両情報管理機能(「2−2.運行管理システムの機能」の最終段落参照)について詳述する。車両情報管理機能とは、使用者(オペレータ)が車両Vの付加情報(車両情報)を所定の車両情報ファイルに設定することにより、運行管理アプリケーション1110にてその車両情報を元に画面表示、印刷を行うという機能である。具体的には、前記車両情報ファイルは、例えば、CSV形式のフォーマットで、運行管理アプリケーション1110の所定の格納フォルダに作成される。前記車両情報としては、車両番号、ナンバープレート、運転手氏名、便名、備考等がある。ここで、車両情報ファイルの設定内容のチェックを行うよう構成することもできる。チェック項目としては、例えば、車両番号が4桁以内の数値であること、車両番号が重複していないこと等がある。そして、運行管理アプリケーション1110起動時に車両情報ファイルを読込み、異常を検出した場合、エラーメッセージを表示し、運行管理アプリケーション1110を終了する。
【0129】
上記車両情報管理機能を使用して、運行管理画面1400において、車両情報を参照することができる。まず、運行管理画面1400において、宅配支援装置10搭載車両Vの車両番号が選択されている状態で、メニューまたはツールバーで「車両情報表示」が押下された場合、ナンバープレート、運転者名等の情報が表示される。即ち、図31の運行管理画面1400でメニューの「車両情報表示」または対応するツールバーが選択実行されると、車両番号一覧画面1420で選択されている車両Vの車両情報として、車両番号、ナンバープレート、運転手氏名、便名、備考等が、車両情報表示パネル(図示略)として運行管理画面1400上の任意の位置に重ねて表示される。具体的には、「車両番号:0002 ナンバープレート:名古屋11あ11−11 運転手氏名:愛知次郎 便名:0002便 備考:備考なし」といった内容の車両情報表示パネルが運行管理画面1400上に表示される。更に、運行管理アプリケーション1110は、通常、前記位置情報等の各種データを一定間隔で車両Vの宅配支援装置10から取得し、運行管理画面1400に反映させるが、メニューの「最新の情報に更新」または対応するツールバーが選択実行されると、運行管理アプリケーション1110は、すぐに前記各種データの受信処理を行い、その内容を運行管理画面1400に反映させる。
【0130】
2−10.車両の宅配業務と運行管理システム処理の関係
図36は宅配支援装置10を搭載した車両Vと集配所サーバ1000の運行管理システム1100との間でのメールを使用した情報転送の流れを示すブロック図である。図36に示すように、車両Vと集配所サーバ1000との間の通信は、メールサーバ950を利用したメール形式で行われる。詳細には、車両Vは、通信システムとして、宅配支援装置10と、メール送受信DLL171と、RAS接続DLL172とを有する。宅配支援装置10は、図1に示す各種機能実現手段等(ハードウェア及びソフトウェア)を使用して、集配リスト200の内容に対応する集配オブジェクトOB1を生成し、記憶手段18の所定フォルダ等に格納する。この集配情報オブジェクトOB1は、通知情報の格納機能を有するものである。集配情報オブジェクトOB1は、車両V側の宅配支援装置10で既に使用されているオブジェクトを流用する。通知情報の種別(通知種別)としては、「集配予定(リスト)」、「位置情報」及び「日報」の3種がある。通知情報「集配予定」、「位置情報」及び「日報」には、それぞれ、通知識別子(例えば、「P」、「L」、「R」)が割り当てられる。
【0131】
通知情報「集配予定」は、前記集配リスト200の内容等を有し、運行管理画面1400の集配状況画面1430へのリスト表示に供される。「集配予定」は、例えば、「状態(なし)」、「種類(種別)」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号」、「個数」「予定所要時間(一つ前の集配先から次の集配先までの予定所要時間)」を有している。ここで、「集配予定」については、集配作業前の予定リストであるため、前記「状態」は「なし」となっている。また、「緯度」及び「経度」は、前記電話番号または住所から前記住所ジオコーダ等により取得したものである。更に、「表示順序番号」は、前記ルート検索処理により取得した集配ルート順序通りの番号である。また、「入力順序番号」は、宅配支援装置10の使用者が入力した順序通りの番号(集配先の伝票番号)である。なお、通知情報「集配予定」では、前記「緯度」、「経度」及び「予定所要時間」以外の情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0132】
通知情報「位置情報」は、「集配予定」と同様の情報を有し、運行管理画面1400の地図表示画面1410への走行軌跡R表示や位置情報(通信時刻、次集配先番号)等の表示に供されるが、集配作業「状態」が「なし」、「済」、「保留(保)」のいずれであるかに応じて、「位置情報通知」、「完了通知」及び「保留通知」の3種の異なる情報を通知する。具体的には、「位置情報通知」は、例えば、「状態(なし)」、「種類」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号(リスト中の次集配先)」、「個数」「予定所要時間」を有している。ここで、「位置情報通知」については、次の集配先に至るまでの集配作業前の状態であるため、前記「状態」は「なし」となっている。また、「入力順序番号」には、集配リスト200での次の集配先の入力順序番号が格納される。なお、通知情報「位置情報通知」では、前記「状態」、「緯度」、「経度」、「予定時間」及び「入力順序番号」の各情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0133】
「完了通知」は、例えば、「状態(済)」、「種類」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号(リスト中の該当番号)」、「個数」「予定所要時間」を有している。ここで、「完了通知」については、集配作業が完了し、「済」(F5)キーが押された時点の情報であるため、前記「状態」は「済」となっている。また、「入力順序番号」には、集配リスト200での集配作業が完了して「済」となった当該集配先の入力順序番号が格納される。なお、通知情報「完了通知」では、前記「状態」及び「入力順序番号」の各情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0134】
「保留通知」は、例えば、「状態(保留(保))」、「種類」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号(リスト中の該当番号)」、「個数」「予定所要時間」を有している。ここで、「保留通知」については、集配作業が保留となり、「保留(F6)キーが押された時点の情報であるため、前記「状態」は「保留(保)」となっている。また、「入力順序番号」には、集配リスト200での集配作業が保留となった当該集配先の入力順序番号が格納される。なお、通知情報「保留通知」では、前記「状態」及び「入力順序番号」の各情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0135】
通知情報「日報」は、前記集配リスト200の内容等を有し、日報表示画面1500の日報画面1530へのリスト表示に供される。「日報」は、例えば、「状態(済または保留(保))」、「種類」、「名前」、「電話番号」、「緯度」、「経度」、「走行距離」、「住所」、「予定時間」、「表示順序番号」、「入力順序番号」、「個数」「予定所要時間(一つ前の集配先から次の集配先までの予定所要時間)」を有している。ここで、「日報」については、集配作業完了後のリストであるため、前記「状態」は「済」または「保留(保)」となっている。なお、通知情報「日報」では、前記「緯度」、「経度」及び「予定所要時間」以外の情報は、集配所サーバ1000での処理上必要な情報となっている。
【0136】
ここで、上記通知情報は、それぞれ、メールの添付ファイル名で識別される。添付ファイル名(件名)のフォーマットとしては、例えば、「通知識別子」+「車番(6桁)」+「_(区切り位置としてのアンダーバー)」+「年月日時分秒msc(マイクロ秒)」等がある。具体的には、「位置情報」を、車番「123456」の車両Vが、「2002年11月18日13時30分45秒789msc」に集配所サーバ1000に送信する場合、添付ファイル名は、「L123456_20021118133145789」となる。
【0137】
宅配支援装置10は、集配オブジェクトOB1をシリアライズし、ハッシュを掛けて、集配オブジェクトOB2を生成する。宅配支援装置10は、その集配オブジェクトOB2を、インタフェース制御オブジェクト160に渡す。ここで、車両Vと集配所サーバ1000との間の通信は、無線公衆網901及びインターネット902上での電子メールを使用して行うため、送受信に時間がかかる可能性がある。よって、インタフェース制御部としてのインタフェース制御オブジェクト160は、DLLを呼び出して送信スレッドを作成し、この送信スレッドによりデータ転送処理を実行する。具体的には、インタフェース制御オブジェクト160は、情報転送処理クラスの構築処理及び消滅処理(コンストラクタ及びデストラクタ)、メール送受信に関する初期化処理、メールセッションの開始処理及び終了処理、メール送信処理スレッドの起動処理、メール受信処理スレッドの起動処理を実行可能である。インタフェース制御オブジェクト160からの集配情報オブジェクトOB2は、電子メール951の添付ファイルとして、メール送受信DLL171及びRAS接続DLL172から、無線公衆網901及びインターネット902を介してメールサーバ950に送信され、所定のフォルダに格納される。なお、前記メール送受信DLL171は集配所サーバ1000のメール送受信DLL1121と、RAS接続DLL172はRAS接続DLL1122と同様の構成である。
【0138】
一方、集配所サーバ1000は、メール送受信DLL1121を介してメールサーバ950に接続し、新着メールの添付ファイル(新着ファイル)としての集配情報オブジェクトOB2を取得する。この集配情報オブジェクトOB2は、メール送受信DLL1121により使用される所定の一時格納フォルダ1125に格納されると共に、運行管理アプリケーション1110のインタフェース制御オブジェクト1115に渡される。インタフェース制御部としてのインタフェース制御オブジェクト1115は、前記車両V側のインタフェースオブジェクト160と同様の構成であり、DLLを呼び出して受信スレッドを作成し、この受信スレッドにより新着ファイルとしての集配情報オブジェクトOB2の処理を実行する。インタフェース制御オブジェクト160からの集配情報オブジェクトOB2は、前記運行管理データベース1125に格納されると共に、前記一時格納フォルダ1125から削除される。運行管理データベース1125に格納された集配情報オブジェクトOB2は、デシリアライズして集配情報オブジェクトOB11を復元され、画面制御手段1111を介して表示手段(ディスプレイ)1115に表示される。
【0139】
2−11.データフロー
図37は車両と集配所サーバとの間での業務シーケンスを示す。図38の業務シーケンスは、図37のシステムを使用して行われる。具体的には、まず、出発前の業務として、宅配支援装置10が、メールサーバ950を介して、運行管理システム1100に前記通知情報としての「集配予定」をメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その集配予定を集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納すると共に、運行管理画面1400の車両番号一覧画面1420に該当する車両番号を表示し、集配状況画面1430にその集配予定をリスト表示する。次に、集配中の業務として、宅配支援システム10は、車両Vの走行中に、メールサーバ950を介して、前記通知情報としての「位置情報」を一定間隔で集配所サーバ1000にメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その位置情報を集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納した前記集配リストのうち、該当する集配リストへ追記する。同時に、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の地図表示画面1410において、指定車両の地図軌跡(走行軌跡R)上へ、その位置情報の受信時刻を表示する。
【0140】
一の集配先の集配作業が完了し、「済」(F5)キーが押されると、宅配支援装置10は、メールサーバ950を介して、運行管理システム1100に前記通知情報としての「完了通知」をメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その完了通知の情報に基づき、集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納した前記集配リストのうち、該当する集配リストの「状態」を更新する(「済」にする)と共に、運行管理画面1400において指定車両の集配状況画面1430のリスト部1432に更新した「状態」を表示する。一方、一の集配先が留守であり、「保留」(F5)キーが押されると、宅配支援装置10は、メールサーバ950を介して、運行管理システム1100に前記通知情報としての「保留通知」をメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その保留通知の情報に基づき、集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納した前記集配リストのうち、該当する集配リストの「状態」を更新する(「保」にする)と共に、運行管理画面1400において指定車両の集配状況画面1430のリスト部1432に更新した「状態」を表示する。
【0141】
次に、集配終了後の業務として、宅配支援システム10は、メールサーバ950を介して、前記通知情報としての「日報」を集配所サーバ1000にメール送信する。すると、運行管理システム1100は、その「日報」を集配リスト格納フォルダ(運行管理データベース1200)に格納すると共に、運行管理画面1400の地図表示画面1410においてその日報を送信した車両Vを非表示とする。また、運行管理システム1100は、その「日報」ファイルを集配リスト格納フォルダから車両別日報格納フォルダ(運行管理データベース1200)へと移動すると共に、その車両別日報格納フォルダに以前に格納した当該日報の情報を更新する。そして、運行管理システム1100は、日報表示画面1500において指定された日時の日報を日報画面1530に表示する。
【0142】
2−12.宅配支援装置の処理と運行管理システムの処理の対応関係
次に、車両V側の宅配支援装置10の処理と、宅配支援装置10から集配所サーバ1000への通信情報と、運行管理システム1100の処理との対応関係について説明する。図38はPC版宅配支援装置10Aの場合を示す。PC版宅配支援装置10Aの場合、集配業務として、まず、出発前に集配所で行う業務がある。この場合、宅配支援装置10Aの使用者が行う操作(オペレーション)としては、前記走行距離の入力がある。この操作が行われた場合、宅配支援装置10Aは、前記「集配予定」の通知識別子(P)で、集配予定リストの通信内容をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「集配予定」の内容を集配リストとして運行管理データベース1200の集配リスト格納フォルダに格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の車両番号一覧画面1420に「集配予定」を受信した車両の車両番号を表示すると共に、使用者の指定操作に応じて、該当車両の集配状況(集配リスト)を集配状況画面1430に表示する。
【0143】
集配中の集配業務としては、まず、走行中に行う業務がある。この場合、宅配支援装置10Aの使用者が行う操作はない一方、宅配支援装置10Aは、前記「位置情報」の通知識別子(L)で、「位置情報通知」の通信内容を一定間隔でメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「位置情報通知」の内容を運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の地図表示画面1410に「位置情報通知」を受信した車両の現在の車両位置を表示すると共に、使用者の指定操作に応じて、その指定車両の位置情報取得時刻をその指定車両の走行軌跡R上に表示する。
【0144】
次に、集配中の業務において一の集配先の集配が完了した場合、宅配支援装置10Aの使用者は、「済」(F5)ボタン(キー)を押下(選択実行)する。すると、宅配支援装置10Aは、前記「位置情報」の通知識別子(L)で、「完了通知」の通信内容(集配リストにおいて「状態」が更新されたもの)をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「完了通知」の内容により集配リストを置き換えて運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の集配状況画面1430において、使用者の指定操作に応じて、前記置き換えた集配リストの内容をその指定車両の集配状況に反映する。
【0145】
一方、集配中の業務において一の集配先が留守の場合、宅配支援装置10Aの使用者は、「保留」(F6)ボタン(キー)を押下(選択実行)する。すると、宅配支援装置10Aは、前記「位置情報」の通知識別子(L)で、「保留通知」の通信内容(集配リストにおいて「状態」が更新されたもの)をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「完了通知」の内容により集配リストを置き換えて運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の集配状況画面1430において、使用者の指定操作に応じて、前記置き換えた集配リストの内容をその指定車両の集配状況に反映する。
【0146】
更に、集配中の業務において割込み(集配順の変更)がある場合、宅配支援装置10Aの使用者は、「割込」(F7)ボタン(キー)を押下(選択実行)する。すると、宅配支援装置10Aは、前記「集配予定」の通知識別子(P)で、割込み処理後の「集配予定」の通信内容(集配リスト)をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、割込み処理後の「集配予定」の内容により集配リストを置き換えて運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の集配状況画面1430において、使用者の指定操作に応じて、割込み処理により変更された集配予定の内容(集配順)を、その指定車両の集配状況に反映する。同時に、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の地図表示画面1410において、割込み処理の後のルート検索処理により変更されたルートを表示する。
【0147】
更にまた、集配中の業務において積み増し/再ルート検索が行われる場合、宅配支援装置10Aの使用者は、再度「ルート検索」(F9)ボタン(キー)を押下(選択実行)する。すると、宅配支援装置10Aは、前記「集配予定」の通知識別子(P)で、積み増し/再ルート検索処理後の「集配予定」の通信内容(集配リスト)をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、積み増し/再ルート検索処理後の「集配予定」の内容により集配リストを置き換えて運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の集配状況画面1430において、使用者が指定した車両の以前の集配状況の表示を削除し、積み増し/再ルート検索処理された集配予定の内容を表示する。一方、地図表示画面1410上の実績ルートとしては、積み増し処理以前を含めた全てのルートを表示する。
【0148】
集配終了後の業務として、宅配支援装置10Aの使用者が行う操作(オペレーション)としては、前記帰着後の走行距離の入力がある。この操作が行われた場合、宅配支援装置10Aは、前記「日報」の通知識別子(R)で、日報リストの通信内容をメールサーバ950にメール送信する。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、運行管理データベース1200において集配リストを削除すると共に、「日報」の内容を格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400から該当車両の表示を削除すると共に、日報表示画面1500において、使用者の指定操作に応じて、該当車両日報を表示する。
【0149】
図39はPDA版宅配支援装置10Bの場合を示す。PDA版宅配支援装置10Bの場合、集配業務として、まず、出発前に集配所で行う業務がある。この場合、宅配支援装置10Bの使用者が行う操作(オペレーション)としては、「開始」ボタンの押下(選択実行)操作がある。この操作が行われた場合、宅配支援装置10Bは、前記「集配予定」の通知識別子(P)で、集配予定リストの通信内容をメールサーバ950にメール送信する。ここで、PDA版宅配支援装置10Bの場合、集配予定リストの情報は設定されていない。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、前記「集配予定」の通知を集配開始として認識する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の車両番号一覧画面1420に「集配予定」を受信した車両の車両番号を表示する。
【0150】
集配中の集配業務としては、まず、走行中に行う業務がある。この場合、宅配支援装置10Bの使用者が行う操作はない一方、宅配支援装置10Aは、前記「位置情報」の通知識別子(L)で、「位置情報」の通信内容を一定間隔でメールサーバ950にメール送信する。ここで、「位置情報」の内容としては、「状態(なし)」、「番号(集配リスト中の次集配先)」、「時刻」及び「緯度・経度」がある。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、「位置情報」の内容を運行管理データベース1200に格納する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400の地図表示画面1410に「位置情報」を受信した車両の現在の車両位置を表示する。なお、集配中業務のうち、使用者の集配完了操作、保留操作、割込み操作及び積み増し操作については、宅配支援装置10B及び運行管理システム1100のいずれの処理も行われない。
【0151】
集配終了後の業務として、宅配支援装置10Bの使用者が行う操作(オペレーション)としては、「終了」ボタンの押下(選択実行)操作がある。この操作が行われた場合、宅配支援装置10Bは、前記「日報」の通知識別子(R)で、日報リストの通信内容をメールサーバ950にメール送信する。ここで、PDA版宅配支援装置10Bの場合、「日報」の情報は設定されていない。すると、集配所サーバ1000の運行管理システム1100は、内部処理として、前記「日報」の通知を集配業務終了として認識する。また、このときの関連する画面処理として、運行管理システム1100は、運行管理画面1400から該当車両の表示を削除する。
【0152】
3.効果
本実施の形態に係る宅配支援装置10においては、そのルート検索機能により、作成した集配顧客リストをもとに、最適な集配ルートを自動検索することができる。また、宅配支援装置10においては、操作自動選択機能により、自動で次の操作を選択するようになっているため、使用中に次の操作がわからないときに便利である。更に、この次操作選択機能は、次操作選択手段を機能実行する(ファンクションキー(ボタン)を押す)ことによっても実現可能である。また、GPS30は車両の現在位置を調べる機能を有し、GPS30を接続した状態で宅配支援装置10を立ち上げた場合、GPS30は自動で起動し、宅配支援装置10を終了する際に自動で停止する。よって、使用者が特別な操作を行う必要がない。更に、宅配支援装置10においては、進行状況表示パネル300により、これからするべき操作が画面(進行状況表示パネル300)に表示されるため、運転者が次操作を簡単に理解することができる。
【0153】
本実施の形態に係る宅配支援装置10においては、宅配業務にかかせない「配達先の最適な順序に並び替え」と「住宅地図による配達先の確認」をPC等からの簡単操作で実現することができる。また、宅配支援装置10においては、最適順路を自動計算し、登録した配達先(集配先)を即時に最適な配達順(集配順)に並び替えることができる。即ち、宅配支援装置10においては、50件以上におよぶ配達先(集配先)を最適な順路で並べる熟練の技を新人でも実行可能である。更に、宅配支援装置10においては、GPS30を使用した現在位置の表示と最適ルートの表示を行い、地図上に自分の位置と配達先(集配先)への最短ルートを表示するため、新人でも迷子にならず目的地を目指すことができる。その結果、宅配支援装置10においては、配達(集配)が早くなり一回の配達量を増やすことができる。加えて、宅配支援装置10においては、家形の付いた住宅地図等で目的地をピンポイントで表示することができるため、目的地付近で集配先の家を見つけるために近所から聞き回る必要がない。更にまた、宅配支援装置10においては、走行ルート・配達記録が印刷出力できるため、走行ルート・配達(集配)を記録することで、従来は避けられなかった配達(集配)ミスの解決に役立てることができ、また、日報も出力することができる。また、宅配支援装置10においては、マウス操作が不要であるため、PCの素人でも簡単操作することができる。
【0154】
4.その他
ところで、本発明の配達支援システムは、宅配業務を支援する宅配支援システムに限らず、その他の任意の配達及び/集荷業務を支援する配達支援システムとして具体化することもできる。また、上記実施の形態2の運行管理システム1100も、同様に、宅配支援システムの運行管理システムに限らず、その他の配達支援システムの運行管理システムとして具体化することもできる。更に、上記実施の形態2の運行管理システム1100は、宅配支援装置10の搭載車両の管理(宅配業務管理)のみならず、路線車両の管理(路線業務管理)に適用することも無論可能である。この場合、表示される地図は広域版または全国版等、宅配業務用の地図より大縮尺となる。
【0155】
【発明の効果】
本発明に係る配達支援装置またはその配達支援装置に実装される配達支援プログラムによれば、配達業務の全体を通じた作業の流れを総合的に勘案して配達業務を総合的に支援することができる。また、本発明に係る運行管理システムによれば、かかる配達支援装置を搭載した複数の車両の運行や各車両の配達業務を総合的に効果的に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの全体構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図2は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの表示画面としての集配リストを示す説明図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの進行状況表示パネルを示す説明図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの基本情報パネルを示す説明図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの電話登録パネルを示す説明図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムにおける電話登録の場合の登録内容確認パネルを示す説明図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの住所検索パネルを示す説明図である。
【図8】図8は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムにおける住所登録の場合の登録内容確認パネルを示す説明図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの出発時間入力パネルを示す説明図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムのドライバ情報入力パネルを示す説明図である。
【図11】図11は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの走行距離入力パネルを示す説明図である。
【図12】図12は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの表示画面としての地図リストを示す説明図である。
【図13】図13は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの表示画面としての地図を示す説明図である。
【図14】図14は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの個数設定パネルを示す説明図である。
【図15】図15は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの割込み操作パネルを示す説明図である。
【図16】図16は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる全体処理を示すフローチャートである。
【図17】図17は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる起動処理を示すフローチャートである。
【図18】図18は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配リスト初期化処理を示すフローチャートである。
【図19】図19は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる基本情報登録処理を示すフローチャートである。
【図20】図20は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配リスト登録処理を示すフローチャートである。
【図21】図21は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配情報登録処理の詳細を示すフローチャートである。
【図22】図22は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによるルート検索処理の詳細を示すフローチャートである。
【図23】図23は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによるルート計算処理の詳細を示すフローチャートである。
【図24】図24は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる表札描画処理の詳細を示すフローチャートである。
【図25】図25は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配前情報処理の詳細を示すフローチャートである。
【図26】図26は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配中情報処理の詳細を示すフローチャートである。
【図27】図27は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる割込み処理の詳細を示すフローチャートである。
【図28】図28は本発明の実施の形態1に係る宅配支援システムの宅配支援ソフトによる集配後情報処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】図29は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムのネットワーク構成を示す機能ブロック図である。
【図30】図30は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの内部構成を示す機能ブロック図である。
【図31】図31は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの表示画面としての運行管理画面を示す説明図である。
【図32】図32は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの運行管理画面におけるメニューバーのメニューの詳細と、対応するツールバー及びキー操作並びに対応する処理の内容とを示す説明図である。
【図33】図33は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの表示画面としての日報表示画面を示す説明図である。
【図34】図34は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの日報の印刷例を示す説明図である。
【図35】図35は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムの環境設定パネルを示す説明図である。
【図36】図36は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムと宅配支援装置搭載車両との間でのメールを使用した情報転送の流れを示す機能ブロック図である。
【図37】図37は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムと宅配支援装置搭載車両との間での業務シーケンスを示す業務シーケンス図である。
【図38】図38は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムとPC版宅配支援装置搭載車両との間での処理の対応関係を示す表である。
【図39】図39は本発明の実施の形態2に係る運行管理システムとPDA版宅配支援装置搭載車両との間での処理の対応関係を示す表である。
【符号の説明】
30:GPS(経路案内手段)
103:電話登録手段(集配場登録手段、集配先登録手段)
104:住所登録手段(集配場登録手段、集配先登録手段)
105:状態登録手段
107:割込登録手段
109:ルート検索手段
110:経路指示手段(経路案内手段)
122:地図描画手段
124:表札描画手段
200:集配リスト画面
220:見出し部(リスト部)
203:入力部(リスト部)
205:ツールバー
F1〜F12(処理開始ボタンに対応するファンクションキー)
300:進行状況表示パネル
600:地図リスト画面
610:地図部
615:ツールバー
620:リスト部
STEP30:集配リスト画面表示処理(リスト表示ステップ)
STEP40:集配リスト初期化処理(リスト初期化ステップ)
STEP50:基本情報登録処理(集配場登録ステップ)
STEP80:集配情報登録処理(集配先登録ステップ)
STEP90:ルート検索処理(ルート検索ステップ)
STEP120:集配前情報処理(集配前情報処理ステップ)
STEP130:集配中情報処理(集配中情報処理ステップ)
STEP150:集配後情報処理(集配後情報処理ステップ)
Claims (16)
- 車両に搭載して使用される配達支援装置であって、
発着点及び帰着点としての集配場を登録するための機能を実現する集配場登録手段と、
集配先を登録するための機能を実現する集配先登録手段と、
集配作業の作業状態を登録するための機能を実現する状態登録手段と、
前記集配先登録手段により登録した多数の集配先について、前記発着点と帰着点との間での最適集配経路を検索すると共に、前記多数の集配先を前記最適集配経路順に並べ替えてリスト配置するための機能を実現するルート検索手段と、
前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路にしたがって、前記多数の集配先への経路案内を行うための機能を実現するGPSを含む経路案内手段とを備えることを特徴とする配達支援装置。 - 更に、画面表示自在なディスプレイと、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路を含む地図を前記ディスプレイに描画自在な地図描画手段と、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路を前記地図上に描画自在な経路指示手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の配達支援装置。
- 前記ディスプレイに、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路の順番で前記多数の集配先をリスト表示するリスト部と、前記各機能実現手段による機能実現処理を開始するための処理開始ボタンを配置したツールバーとを有する集配リスト画面を表示すると共に、前記集配リスト画面のリスト部にリスト表示した前記集配先のうちの特定の集配先を選択自在とし、前記選択した集配先について前記処理開始ボタンによる前記各機能実現手段の機能実現処理の開始操作を行うようにしたことを特徴とする請求項2記載の配達支援装置。
- 前記ディスプレイに、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路の順番で前記多数の集配先をリスト表示するリスト部と、前記ディプレイに描画した前記地図上に前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路及び前記最適集配経路上の前記各集配先を表示自在な地図部と、前記各機能実現手段による機能実現処理を開始するための処理開始ボタンを配置したツールバーとを有する地図リスト画面を表示自在とすると共に、前記地図リスト画面のリスト部にリスト表示した前記集配先のうちの特定の集配先を選択自在とし、前記選択した集配先について前記処理開始ボタンによる前記各機能実現手段の機能実現処理の開始操作を行うようにし、更に、前記集配リスト画面と前記地図リスト画面とを前記ディスプレイに選択的に切り替えて表示自在な画面切換手段を備えることを特徴とする請求項3記載の配達支援装置。
- 前記地図リスト画面では、前記リスト部で選択された集配先の座標位置が前記地図部の地図の中心に表示すると共に、前記GPS動作中は、前記車両の現在位置を中心として前記地図部に地図を表示するようにしたことを特徴とする請求項4記載の配達支援装置。
- キーボードの第1の特定のキーの押下げ動作により前記各手段の実現機能を選択自在とすると共に、前記キーボードの第2の特定のキーの押下げ動作により前記各手段の実現機能の選択操作を決定自在としたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の配達支援システム。
- 前記キーボードの第3の特定のキーの押下げ動作により、前記各手段による一連の機能実現処理から次に実行すべき機能実現処理を自動的に選択するようにしたことを特徴とする請求項6記載の配達支援システム。
- 前記ディスプレイに、前記各手段による一連の機能実現処理をその処理順序で表示し、かつ、前記一連の機能実現処理のうち前記手段が次に実行すべき機能実現処理を特定して表示する進行状況表示パネルを表示自在としたことを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項記載の配達支援システム。
- 更に、次に集配作業を行うべき所定件数分の集配先を指示する表札を、前記地図の前記最適集配経路上に描画自在な表札描画手段を備えることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項記載の配達支援システム。
- 更に、前記リスト部にリスト表示した特定の集配先の前に、その特定の集配先よりも後に集配する予定の集配先を割り込んで登録するための割込登録手段を備え、その割り込んで登録した集配先についてのみ、前記ルート検索手段により再度最適集配経路を検索するようにしたことを特徴とする請求項3または4記載の配達支援システム。
- 前記ルート検索手段は、発着点から前記各集配先までの直線距離に基づいて全ての前記集配先を最短距離順にソートし、前記集配先についてそのソート順序にしたがって順次最適経路の計算を行うようにしたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項記載の配達支援システム。
- 請求項3または4記載の配達支援装置に実装される配達支援プログラムであって、
前記集配リスト画面または地図リスト画面のリスト部を前記ディスプレイに表示するリスト表示ステップと、
前記画面表示したリスト部のリストを初期化するリスト初期化ステップと、
前記集配場登録手段を使用して前記集配場を登録する集配場登録ステップと、
前記集配先登録手段を使用して前記集配先を登録する集配先登録ステップと、
前記ルート検索手段を使用して前記最適集配経路を検索すると共に、前記多数の集配先を前記最適集配経路順に並べ替えて前記リスト部にリスト配置するルート検索ステップと、
前記経路案内手段を使用して、前記ルート検索手段により検索した前記最適集配経路にしたがって、前記多数の集配先への経路案内を行う経路案内ステップと、
前記各集配先について、集配作業の完了または保留を登録すると共に、その登録内容を前記リスト部のリスト表示に反映する集配中情報処理ステップと
を備えることを特徴とする配達支援プログラム。 - 更に、前記車両の前記発着点出発時の走行距離を登録する発着時走行距離登録ステップを有する集配前情報処理ステップと、
前記発着時走行距離登録ステップにより登録した前記発着点出発前の走行距離と、前記ルート検索ステップにおいて検索した前記最適集配経路とに基づき、前記集配場と集配先または集配先間の各距離を計算して前記リスト部に表示する予定走行距離表示ステップと
を備えることを特徴とする請求項12記載の配達支援プログラム。 - 前記集配前情報処理は、更に、前記配達支援装置の使用者の情報を登録する使用者情報登録ステップと、前記使用者の情報と、前記発着点出発時に前記リスト部に表示した集配場及び集配先に関する情報とを印刷する集配予定印刷ステップとを備えることを特徴とする請求項13記載の配達支援プログラム。
- 更に、前記車両の前記帰着点到着時の走行距離を登録する帰着時走行距離登録ステップを有する集配後情報処理ステップと、
前記前記使用者の情報と、前記帰着点到着時に前記リスト部に表示した集配場及び集配先に関する情報とを印刷する集配結果印刷ステップとを備えることを特徴とする請求項14記載の配達支援プログラム。 - 請求項1記載の配達支援装置を搭載した複数の車両の運行を管理する運行管理システムであって、
前記各車両の宅配支援装置からの情報を無線公衆網及びネットワークを介してメール受信すると共に、前記メール受信した情報に基づいて、前記各車両の現在位置、予定素行軌跡、実績走行軌跡及び集配状況を画面表示自在とした
ことを特徴とする運行管理システム。
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