JP2004232185A - 塩素−耐性弾性繊維 - Google Patents

塩素−耐性弾性繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP2004232185A
JP2004232185A JP2004014269A JP2004014269A JP2004232185A JP 2004232185 A JP2004232185 A JP 2004232185A JP 2004014269 A JP2004014269 A JP 2004014269A JP 2004014269 A JP2004014269 A JP 2004014269A JP 2004232185 A JP2004232185 A JP 2004232185A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
polyurethane urea
hydrotalcite
fibers
fatty acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004014269A
Other languages
English (en)
Inventor
Stephan Huette
シュテファン・ヒュッテ
Hans-Josef Behrens
ハンス−ヨーゼフ・ベーレンス
Hans-Peter Baldus
ハンス−ペーター・バルドゥス
Holger Drews
ホルガー・ドレヴス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Spandex Europe GmbH
Original Assignee
Bayer Faser GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer Faser GmbH filed Critical Bayer Faser GmbH
Publication of JP2004232185A publication Critical patent/JP2004232185A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/58Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products
    • D01F6/70Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products from polyurethanes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F1/00General methods for the manufacture of artificial filaments or the like
    • D01F1/02Addition of substances to the spinning solution or to the melt
    • D01F1/10Other agents for modifying properties

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

【課題】塩素水安定性、例えば、水泳用プールでの塩素水によるポリウレタン尿素繊維の物理特性の悪化を防ぐ。
【解決手段】超微粒子のヒドロタルサイトに対し脂肪酸金属塩を0.2〜15重量%の量でコートした微粒子を、紡糸液にポリウレタン尿素繊維中に0.05〜10重量%含有する様添加し、繊維内および/または繊維表面上に分布させることで、その安定剤がそれ自身の紡績処理における悪影響やポリウレタン尿素繊維の物理特性の悪化を防ぐことができた。
【選択図】なし

Description

本発明は、水性、塩素−含有環境、例えば、水泳用プールで使用することができる弾性ポリウレタン尿素繊維に関する。本発明はまた、コートされたヒドロタルサイトを含有する弾性ポリウレタン尿素繊維に関する。
本発明の文章中で使用される「繊維」という表現は、ステープルファイバーおよび/または連続フィラメントを含み、これは原則的に公知の紡績法、例えば、乾燥紡績法または湿潤紡績法だけでなく、溶融紡績法によって製造されうる。
例えば、ポリエーテル、ポリエステルおよび/またはポリカーボネートに基づいて、少なくとも85%量で、分節されたポリウレタン尿素を含有する長鎖合成ポリマーからなる弾性ポリウレタン尿素繊維が公知である。このような繊維から形成された糸を用いて、とりわけ、コルセット類、メリアス類およびスポーツウエア、例えば、スイムスーツおよび水泳用トランクスに好適な編地または編物材料を製造する。水泳用プールでは、しかし、水はしばしば衛生上に理由から強力に塩素化されており、活性塩素含有量は通常、0.5〜3ppm(part per million)以上である。ポリウレタン尿素繊維がこのような環境にされた場合には、物理特性、例えば、繊維強度の低下または劣化が生じ、これによって織物材料はすぐに着古したウエアになりうる。
実際の条件では、目の粗い番手の繊維の場合には、繊維のある程度の劣化は、このような繊維から製造された布地の使用者に認識可能になることなく見過ごされうる。それにもかかわらず、塩素に起因する劣化に対する繊維材料の耐性についての改良が、特に高繊度を有する糸(例えば220デニール以下の番手を有する繊維)には必要である。
ライニング水泳用プール用に使用される弾性ポリウレタン尿素糸の塩素水耐性を改良するために、ポリウレタン尿素はしばしば、低分子量のモノ−シドロキシー、ジヒドロキシーまたはポリヒドロキシ−官能性ポリマーとして、ポリエステルに基づいて製造される。しかし、脂肪酸ポリエステルは高い生物学的活性を有する。この理由から、このポリマーから製造されるポリウレタン尿素は、微生物や菌類によって容易に劣化するという不都合を有する。ポリエステルに基づくポリウレタン尿素の塩素水耐性は十分でないことも示されている。
弾性ポリウレタンフィラメントの塩素水耐性を改良するために、弾性繊維への多くの添加剤が記載されている。
塩素安定性の目的のために、分節されたポリウレタン尿素のフィラメント中に酸化亜鉛を導入することが、米国特許第5 028 642号公報および米国特許第6 406 788号公報の明細書に記載されている。しかし、酸化亜鉛は、布地の染色工程時、特に酸性条件下(pH3〜4)で、フィラメントから洗い落とされるという一連の不都合を有する。繊維の塩素水耐性は、従って、大きく損なわれる。さらに、亜鉛含有染料の汚水によって、汚水処理に使用される細菌処理浄化工場では培養された細菌が死滅する。その結果、このような浄化工場の処理は深刻な影響を受ける。
特開昭59−133 248号公報は、塩素水耐性を改良するために、分節されたポリウレタン尿素からなる繊維にヒドロタルサイトを導入することを記載している。重金属を含まない安定性とは違い、少量の分散ヒドロタルサイトしか、酸性範囲(pH3〜4)における染色条件下で洗い落とされず、したがって、良好な塩素水耐性が維持されることが開示されている。しかし、ヒドロタルサイトは極性溶媒、例えばジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミド中で、ポリウレタン尿素繊維用の紡糸液中でさえ、高度の凝集を起こすという不都合がある。ポリウレタン尿素繊維用の紡糸液中での凝集は、すぐに紡績処理時にスピナレットの閉鎖を生じ、この理由から紡績処理はしばしば何回も繊維の破断のために、および/またはスピナレットの圧力増加のために中断しなければならない。したがって、このようなポリウレタン組成物を長時間にわたって十分な操作の信頼性を持ってこの方法を用いて紡績することはできない。さらに、このようなフィラメントは塩素含有水に対する耐性が十分ではない。
欧州特許出願公開第558 758号公報では、ポリウレタン尿素組成物が、結晶水を有し脂肪酸を付着させたヒドロタルサイトを含有することが記載されている。この組成物の不都合な点は、前述のポリウレタン尿素繊維の塩素水耐性が不十分であり、ポリアミドの剛直な繊維との酸染料、例えばテロン(TELON)染料(バイヤー アクチエンゲゼルシャフト(Bayer Aktiengesellschaft)での処理において、前述のポリウレタン尿素繊維の染色能力が満足できるものではなく、例えば、ポリウレタン尿素繊維とポリアミドの剛直な繊維との混成布地間でのシェイド・トゥ・シェイド(shade to shade)着色ができないことである。さらに、乾燥紡績処理時、付着した脂肪酸は溶媒とともに繊維から昇華し、作業環境を汚染し、例えば溶媒を冷却するために使用される熱交換器の目詰まりを招く。
日本特許出願公開第9 217 227号公報は、ヒドロタルサイト、金属脂肪酸塩および改良シリコンを、ポリウレタン尿素繊維の製造のために、フィラメント中に導入することを記載している。しかし、この組成物の不都合な点は、未コートのヒドロタルサイトが、極性溶媒、例えばジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミド中で、およびポリウレタン尿素繊維用の紡糸液中でさえ、前述したように凝集することである。ポリウレタン尿素繊維用の紡糸液中での凝集は、すぐに紡績処理時にスピナレットの目詰まりを生じ、その結果、紡績処理はしばしば何回も繊維の破断のために、および/またはスピナレットの圧力増加のために中断しなければならない。したがって、このようなポリウレタン組成物を長時間にわたってこの方法により紡績することはできない。
欧州特許出願第843 029号公報は、ポリオルガノシロキサンで、またはポリオルガノシロキサンおよびポリオルガノ水素シロキサンおよび/または他の塩基性金属−アルミニウム−ヒドロキシ化合物の混合物でコートされたヒドロタルサイトを含有するポリウレタン尿素組成物および特にこれより形成された弾性ポリウレタン尿素繊維を記載している。この組成物の不都合な点は、前述のポリウレタン尿素繊維の塩素水耐性がまだ不十分であることである。さらに、このようなポリウレタン尿素繊維の長時間にわたっての連続的紡績は同様に不可能である。なぜなら、2、3日の紡績後、繊維をボビンに巻きつけたときに繊維が破断し始めるからである。
本発明の目的は、従来の技術に比べて、改良されたまたは少なくとも同等の塩素水耐性を有し、好ましくはその塩素水安定性が重金属含有添加剤の添加によって達成されるものではなく、その安定剤がそれ自身の紡績処理またはポリウレタン繊維の物理特性に悪影響を及ぼさない、特にポリウレタン尿素繊維(弾性(elastan)繊維とも呼ばれる)用のポリウレタン尿素組成物を提供することである。
この目的は、本発明に従えば、金属脂肪酸塩でコートされた有効量の超微粒子ヒドロタルサイトをポリウレタン尿素繊維に添加することによって達成される。
したがって、本発明は、強化された塩素耐性を有し、少なくとも85%の分節されたポリウレタン尿素を含有するポリウレタン尿素繊維(弾性繊維)であって、0.05〜10重量%の超微粒子ヒドロタルサイト、特に一般式(1)のヒドロタルサイト
1−x 2+Al(OH)A’x/n n−・mHO (1)
(ここで、M2+はマグネシウムを表し、
n−はOH、F、Cl、Br、CO 2−、SO 2−、HPO 2−、シリケート、アセテートまたはオキサレートを含有する一覧からの原子価nを有する陰イオン、特に、OH、F、Cl、Br、シリケート、アセテートまたはオキサレートを表し、
Figure 2004232185
または式(2)のヒドロタルサイト
Mg1−yAl(OH)(A2−y/2・wHO (2)
(ここで、0.20<y<0.35、uは1〜10の数であり、wは0〜20の数であり、A2−はCO 2−、SO 2−またはHPO 2−の一覧からの陰イオン、特に、CO 2−である)を含有し、ヒドロタルサイトは0.2〜15重量%の金属脂肪酸塩でコートされていることを特徴とするポリウレタン尿素繊維を提供する。
ポリウレタン尿素繊維中に超微粒子の形状で含有される金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトの量は、ポリウレタン尿素繊維の重量に関して0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜8重量%、特に好ましくは1.5重量%〜7重量%、最も特に好ましくは2重量%〜5重量%である。弾性繊維において、ヒドロタルサイト内容物を弾性繊維内におよび/または繊維表面上に分布させてもよい。
特に好ましくは、ヒドロタルサイトは例えば、式(3)または(4)で表されるもの:
MgAl(OH)16(A2−)・wHO (3);
MgAl(OH)12(A2−)・wHO (4)
(ここで、A2−およびwは式(2)で先に与えた意味を有する)である。
ヒドロタルサイトの特に好ましい例は式(5)および(6)のもの:
MgAl(OH)16CO・5HO (5);
MgAl(OH)12CO・4HO (6)
である。
前述の脂肪酸の金属塩は、ヒドロタルサイトをコートするために、ヒドロタルサイトの重量に関して、好ましくは0.2〜15重量%の量で使用される。特に好ましくは、0.3〜12重量%の脂肪酸金属塩でコートされたヒドロタルサイトを用いる。最も特に好ましくは、0.5〜8重量%の脂肪酸金属塩でコートされたヒドロタルサイトを用いる。
使用される脂肪酸の金属塩は、その金属が周期表の主族I〜IIIまたは亜鉛から選択されるものである。脂肪酸は、飽和でも不飽和でもよく、少なくとも6個から最大で30個の炭素原子を含有しうり、単官能性でも二官能性でもよい。特に好ましくは、脂肪酸の金属塩は、オレイン酸、パルミチン酸またはステアリン酸のリチウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムおよび亜鉛塩、特に好ましくはマグネシウムステアレート、カルシウムステアレートまたはアルミニウムステアレート、最も特に好ましくはマグネシウムステアレートである。
ヒドロタルサイトをコートする処理は、スプレイするおよび/または金属脂肪酸塩中でいっしょにまたは別々に、任意の順番で、好ましくはヒドロタルサイトの最終粉砕前および/または最終粉砕中に混合することによって行われてもよい。この関係では、金属脂肪酸塩をヒドロタルサイトの製造中に、乾燥前の存在である湿ったろ過ケーキ、ペーストまたはスラリーに添加するのか、または好適な方法、例えば、スプレイによって、最終粉砕直前の乾燥した材料に添加するのか、またはスチーム−ジェット乾燥の場合には、ジェットミルに投入される直前にスチームに添加するのかは問題とされない。金属脂肪酸塩は任意に、添加前にエマルジョンに変換されてもよい。
ヒドロタルサイト自身の製造は、例えば、原則的に公知の方法により行われる。このような方法は、例えば、欧州特許出願公開第129 805−A1または欧州特許出願公開第117 289−A1に記載されている。
好ましくは金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトは、その出発化合物から、例えば、MgCO、Al、および水から、金属脂肪酸塩と溶媒、例えば、水、C〜C−アルコールまたはC〜C−塩素化炭化水素の存在中で製造され、次に、乾燥(例えばスプレイ乾燥)し、次いで任意に、例えばビーズミル中で粉砕する。繊維添加剤としての金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトの使用に関して、好ましくは、最大で5μmの平均直径(数平均)を有するコートヒドロタルサイト、特に好ましくは最大で3μmの平均直径を有するもの、最も特に好ましくは最大で2μm平均直径を有するものおよび特別に好ましくは最大で1μmの平均直径を有するものを用いる。
金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを、ポリウレタン尿素組成物に、ポリウレタン尿素繊維の製造におけるいずれか適当な時点で添加しても良い。例えば、金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを、溶液またはスラリーの状態で、他の繊維添加剤の溶液または分散体に添加し、次に、繊維のスピナレットに関して上流でポリマー溶液と混合し、またはポリマー溶液中にスプレイしてもよい。金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトはもちろん乾燥パウダーとして、または好適な媒体におけるスラリーとして、別にポリマー紡糸液に添加しても良い。また、公知のコートヒドロタルサイトの前述の不都合を混合物において黙認することができるならば、金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトは原則的に、前述の手順に対応したポリウレタン尿素繊維の製造のために、任意に未コートのヒドロタルサイトとのまたは公知のコーティング剤(例えば、脂肪酸またはポリオルガノシロキサンまたはポリオルガノシロキサンとポリオルガノ水素シロキサンとの混合物)でコートされたヒドロタルサイトとの混合物として使用されてもよい。
本発明によるポリウレタン尿素繊維は、いろいろな目的のためにさらに複数の種々の添加剤、例えば、つや消し剤、充填剤、酸化防止剤、染料、着色剤および熱、光、紫外線および蒸気に対する安定剤を含有してもよい。
酸化防止剤および熱、光または紫外線に対する安定剤の例は、立体障害型フェノール、HALS安定剤(障害アミン光安定剤)、トリアジン、ベンゾフェノンおよびベンゾトリアゾールを包含する群からの安定剤である。顔料およびつや消し剤の例には、二酸化チタン、酸化亜鉛および硫酸バリウムがある。染料の例は、酸染料、分散染料および顔料染料および蛍光剤である。前述の安定剤は混合物の状態で使用されてもよく、有機または無機コーティング剤を含有してもよい。好ましくは、前記添加剤は、金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトに悪影響を及ぼさない程度の量で使用されるべきである。
環境に依存して、ヒドロタルサイトは、前述したように、従来ポリウレタン尿素繊維の製造用の乾燥または湿潤紡績法において使用されている極性溶媒、例えばジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド中への導入で凝集する。この理由のために、ヒドロタルサイトを導入した紡糸液の場合には、紡績処理時にスピナレットの目詰まりによって困難性が増し、スピナレットの圧力が急激に上がりおよび/またはボビンへの巻きつけ前または巻きつけ時に形成されたばかりの繊維に破断を招く。金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを本発明対応するポリウレタン尿素紡糸液に導入する場合には、スピナレットにおける凝集は起こらず、金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトの平均粒子サイズは変わらず維持される。これはスピナレットの寿命、さらには本発明によるポリウレタン尿素繊維の乾燥または湿潤紡績処理の操作信頼性および経済性を改良する。
さらに、後述する実施例1に示すように、得られたフィラメントの塩素含有水により引き起こされる劣化に対する耐性も、凝集物を含有する紡糸液またはポリマー溶融から得られた繊維に比べて改良されている。
本発明はまた、少なくとも85%の分節されたポリウレタンを含有する長鎖合成ポリマーを、有機溶媒、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドに、ポリウレタン尿素組成物に関して20〜50重量%の量で、好ましくはポリウレタン尿素組成物に関して25〜45重量%の量で溶解し、この溶液を次にスピナレットを通じて乾燥または湿潤紡績法によってフィラメントへと紡績し、金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを、ポリウレタン尿素繊維の重量に関して、0.05重量%〜10重量%の量で、好ましくは0.5重量%〜8重量%の量で、特に好ましくは1.5重量%〜7重量%の量で、最も好ましくは2重量%〜5重量%の量で紡糸液に添加し、フィラメント内におよび/またはフィラメント表面上に分布させることを特徴とするポリウレタン尿素繊維の製造方法を提供する。
0.05重量%未満の金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトをフィラメント内におよび/またはフィラメント表面上に分布させた場合には、塩素によるポリマーの劣化に対する効果は、ある環境では不十分である。フィラメント内にまたはフィラメント表面上に、実質的に10重量%より多くの金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを分布させることは、繊維の物理特性に不利益をもたらし、したがって、好ましくない。
本発明による改良ポリウレタン尿素繊維は分節されたポリウレタン、例えば、ポリエーテル、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリカーボネート等に基づくものを含有する。このような繊維は、原則的に公知の方法によって、例えば、以下の特許:米国特許出願第2 929 804号公報、米国特許出願第3 097 192号公報、米国特許出願第3 428 711号公報、米国特許出願第3 553 290号公報または米国特許出願第3 555 115号公報に記載されている方法に従って、製造されてもよい。さらに、ポリウレタン尿素繊維は熱可塑性ポリウレタンからなるものでもよく、その製造は例えば、欧州特許第679 738号公報に記載されている。
分節されたポリウレタンは原則的に、特にその分子の末端にヒドロキシ基を有し、600〜4000の分子量を有する線形ホモポリマーまたはコポリマーから、例えば、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルアミドジオール、ポリカーボネートジオール、ポリアクリルジオール、ポリチオエステルジオール、ポリチオエーテルジオール、ポリ炭化水素ジオールまたはその混合物からなる群またはこの群の化合物のコポリマーから製造される。さらに、分節されたポリウレタンは特に、有機ジイソシアネートおよびいくつかの活性水素原子を含有する鎖伸張剤、例えば、ジオールおよびポリオール、ジアミンおよびポリアミン、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、ポリヒドラジド、ポリセミカルバジド、水またはこれらの成分の混合物に基づく。
これらのポリマーのいくつかは、他のものに比べて塩素による劣化に対して敏感である。これは、以下の実施例1の結果を比べれば明らかである。従って、ポリエーテルに基づくポリウレタン尿素からなるポリウレタン尿素繊維は、実質的にポリエステルに基づくポリウレタン尿素からなるポリウレタン尿素繊維より敏感である。この理由のために、本発明によって達成された改良は特に、ポリエーテルに基づくポリウレタン尿素を含有するポリウレタン尿素繊維に関して有益である。
金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトは、いかなる重金属も含有せず、毒物学的観点から無害である添加剤となり、従って好ましい。このように、ポリウレタン尿素繊維のさらなる処理、例えば、染色において、細菌処理浄化工場の機能を損ないまたは破壊するような汚水を形成しないことが確保されうる。
スピナレットの寿命および連続紡績処理の期間は、操作信頼性、および乾燥および湿潤紡績法の経済性を決める事項である。実施例2で例示するように、金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを、本発明に対応するポリウレタン尿素紡糸液に導入することによって、スピナレットの寿命およびそれに伴う操作信頼性、および乾燥および湿潤紡績法の経済性が改良される。
さらに、実施例3に示すように、金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを用いた場合には、フィラメントのボビンへの付着の測定のような付着性値を調節するための、ブロッキング防止剤、例えば、マグネシウムステアレートの添加を減らすことができる。紡糸液に添加されるブロッキング防止剤の量を低減することによって、スピナレットの目詰まりが低減され、操作信頼性、および乾燥および湿潤紡績法の経済性が改良されうる。
さらに、本発明は、好ましくは合成硬質繊維、例えば、ポリアミド、ポリエステルまたはポリアクリル酸繊維と、および/または天然繊維、例えばウール、シルクまたはコットンと混合される本発明によるポリウレタン尿素繊維を用いて製造された織物製品、特に編物ウエア、メリアスまたは織物を提供する。
以下に記載する試験法を用いて、本発明の有効性を証明するために必要な種々のパラメータを測定する。
最大引張力伸張および粉末度強度を決定するために、簡単な引っ張り試験を温度制御条件下で弾性フィラメント糸において行う。試験法はDIN 53834 パート1に従って行われる。用意した試験片を、測定ヘッドのフックの周囲と10mmのループクランプの周囲に、0.001cN/dtexの所定の引張力で、ループの形状に巻きつける。クランプ長さは200mmである。アルミホイルで形成された小さいつまみを光バリアの高さに正確に吊るす。400%/分の変形速度で(800mmの針抜き長さ)で、糸が破断するまでキャリジを動かし、測定後、元に位置に戻す。試験片当たり20回の測定を行う。
弾性繊維の、塩素に起因する劣化に対する耐性を試験するために、繊維から製造された60cmの長い糸試料(例えば、4フィラメントの糸、全番手で40デニール)に、DIN54019に従って、「塩素水耐性試験」を施す。この試験では、60cmの長い長さの糸を、張力をかけずに所定の試験片ホルダーに確保する。実際の「塩素水耐性試験」の前に、ブランクの彩色をpH4.5(アセテート緩衝液)で98℃で1時間行う。次に、試験片を5回および10回、室温で、毎回、1時間暗所で緩衝溶液(51.0mlの1.0NのNaOH、18.6gのKClおよび15.5gのホウ酸を希釈水中に溶解し1000mlにする)とpH8.5で20mg/lの塩素含有量を有する塩素水からなる試験溶液中で処理する。各処理後、試験片を希釈水で洗浄し、空気乾燥する。5回の処理と10回の処理の完了後に、試験片の物理特性を先の段落で記載したように測定する。この「塩素水浴試験」での糸の行為は、水泳用プールに存在する塩素に曝された水着の布における糸に対応する行為に相当する。
「塩素化」された水中における塩素濃度はここでは、ヨウ素イオンをヨウ素に酸化することができる塩基濃度として規定される。この濃度はヨウ化カリウム/チオ硫酸ナトリウム滴定によって測定され、試験溶液1リットル当たりのppm「活性塩素」(Cl)として与えられる。滴定は、1gのヨウ化カリウム、2mlのリン酸(85%)および1mlの10%でんぷん溶液を、分析される100mlの塩素化水に添加することによって行われ、混合物を0.1Nのチオ硫酸ナトリウム溶液で、でんぷん/ヨウ素終点まで滴定する。
糸のボビンへの付着性は、まず、500gの重さのボビンから、ボビンスリーブの上3mmまでで糸を切離することによって決定される。次に、重りを糸に吊るし、糸がボビンをロールオフする重さを決定する。このように決定された付着性はボビンの処理性の測定である。付着性が高すぎる場合には、2次元の織物製品への処理性は糸の破断を考慮して折り合いうる。他方、付着性が低すぎる場合には、乾燥紡績シャフトでの糸は、巻き取り処理においてボビン上で緩み、さらなる織物布地への処理においてぬけることがあり、従ってもはやさらに処理することができなくなる。
本発明は、以下に実施例によってこれに限定されることなくさらに詳しく記載されるが、ここですべてのパーセンテージの数は特に示さない限り、繊維の全重量を示す。
実施例1〜3では、ポリウレタン尿素繊維を、2000g/molの平均分子量(数平均)を有するポリテトラヒドロキシフラン(PTHF)からなるポリエーテルジオールから製造した。ジオールはメチレン−ビス(4−フェニルジイソシアネート)(MDI)で、1.65に対して1のモル比でキャップされ、次に、鎖伸張を、ジメチルアセトアミド中でエチレンジアミン(EDA)とジエチルアミン(DEA)の混合物を用いて行った。
これに続いて、添加剤のストックバッチをポリマーと混合した。このストックバッチは55.3重量%のジメチルアセトアミド(DMAC)、11.1重量%のCYANOX 1790酸化防止剤((1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−ベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、サイテック・インダストリーズ(Cytec Industries)社から)、7.6重量%のAerosol OT 100界面活性剤(サイテックから)、26.0重量%の30%紡糸液、および0.001重量%のマクロレックスバイオレット(Makrolexviolett)(ベイヤ−(Bayer)AG)からなっていた。このストックバッチを紡糸液に、最終繊維中のCYANOX 1790の含有量が繊維ポリマーの固形分含有量に対して1重量%になるように、添加した。
30.9重量%の二酸化チタンRKB3タイプ(カー−マクギー・ピグメント(Kerr McGee Pigment)GmbH&Co.KG)44.5重量%のDMACおよび24.6重量%の22%の紡糸液からなる第2のストックバッチをこの紡糸液に、最終繊維中の二酸化チタンの含有量がポリウレタン尿素ポリマーに対して0.05重量%になるように、添加した。
13.8重量%の表1で特定したヒドロタルサイト、55.2重量%のジメチルアセトアミドおよび31.0重量%の30%紡糸液からなる第3のストックバッチをこの紡糸液に、最終弾性繊維中の表1で特定したヒドロタルサイトの含有量がポリウレタン尿素ポリマーに対して3.0重量%になるように、添加した。
さらなるストックバッチをここではこの紡糸液に添加した。このさらなるバッチは5.3重量%のマグネシウムステアレート、5.3重量%のSILWET L 7607シリコン流体(クロンプトン・スペシャリティーズ(Crompton Specialities)GmbH)、49.6重量%のジメチルアセトアミドおよび39.8重量%の30%紡糸液からなり、マグネシウムステアレートの含有量がポリウレタン尿素ポリマーに対して0.3重量%になるような量で、添加した。
ポリエステルジオールに基づくポリウレタン尿素溶液の製造を以下の手順で行った:
アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールからなる2000g/molの分子量(数平均)を有するポリエステルジオールを、メチレン−ビス(4−フェニルジイソシアネート)(MDI ベイヤ−AG)でキャップし、次に、鎖伸張を、エチレンジアミン(EDA)とジエチルアミン(DEA)の混合物を用いて行った。
ポリウレタン尿素組成物を製造するために、50重量%の、2000g/molの分子量(数平均)を有するポリエステルジオールを、1重量%の4−メチル−4−アザヘプタンジオール−2,6および36.2重量%のジメチルアセトアミド(DMAC)および12.8重量%のMDIとともに25℃で混合し、2.65%のNCOのNCO含有量を有するイソシアネートキャップポリマーを得るために、50℃に加熱し、この温度で110分保持した。
ポリマーを25℃の温度まで冷却した後、100重量部のキャップポリマーを、即座に1.32重量部のEDAおよび0.04重量部のDEAの、187部のDMACにおける溶液と混合して、22%の固形分含有量を有するDMACにおけるポリウレタン尿素組成物を形成するようにした。ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI、ベイヤ−AG)を添加することによって、ポリマーの分子量を70Pa・s(25℃)の粘度を生成するように調節した。
先の段落で記載したようなポリマーの製造後、添加剤のストックバッチを後者と混合した。このストックバッチは、65.6重量%のDMAC、11.5重量%のCYANOX 1790((1,3,5−トリス(4−tert.−ブチル−3−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−ベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、サイテックから)、5.7重量%のTINUVIN 622紫外線安定剤(3500g/molの分子量を有し、コハク酸と4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールからなるポリマー、チバ・ガイギー(Ciba Geigy))および17.2重量%の22%の紡糸液および0.001重量%の染料マクロレックスバイオレット(Makrolexviolett)B(ベイヤ−(Bayer)AG)からなっていた。このストックバッチを紡糸液に、CYANOX 1790含有量がポリウレタン尿素組成物の全固形分含有量に対して1.0重量%になるような量で、添加した。
この紡糸液を、31重量%の二酸化チタン(TRONOX TiOR―KB−3、カー−マクギー・ピグメント(Kerr McGee Pigment)GmbH&Co.KG)、44.5重量%のジメチルアセトアミドおよび24.5重量%の22%の紡糸液からなる第2のストックバッチと、最終糸中の二酸化チタンの含有量が最終ポリウレタン尿素繊維に対して0.05重量%になるような量で、混合した。
ここではこの紡糸液を、さらなるストックバッチと混合した。このストックバッチは5.3重量%のマグネシウムステアレート、5.3重量%のSILWET L 7607(クロンプトン・スペシャリティーズ(Crompton Specialities)GmbH)、49.6重量%のジメチルアセトアミドおよび39.8重量%の30%紡糸液からなり、ポリウレタン尿素ポリマーに対して0.45重量%のマグネシウムステアレートの含有量になるような量で、添加した。
最終紡糸液を、典型的な紡績装置におけるスピナレットを通じて、15dtexの番手を有するフィラメントへと乾燥紡績し、各場合において、3本の別々のフィラメントを合わせて、44dtexの全番手を有する合体フィラメント糸を形成した。3cSt/25℃の粘度を有するポリジメチルシロキサンからなる繊維の調製物を、調製ロールを介して、適用される繊維の重量に対して4.0重量%で適用した。次に、繊維を900m/分の速度で巻き取った。
(実施例1)
塩素水による劣化に対する弾性繊維の耐性を決定するための測定試験結果を表1に示す。この関係では、ポリエーテルおよびポリエステルに基づくポリウレタン尿素だけでなく、いろいろな安定剤および促進剤も用いた。本発明による試料1〜7において、特に当初の最大引張力に対して最高の割合(パーセンテージ)を残していることが分かる。従って、塩素水による劣化に対する安定性は所望どおり、これらの試料では非常に良好である。
(実施例2)
スピナレットの寿命および連続紡績処理の期間を向上させるために、表2に示す未コートおよびコートヒドロタルサイトを、ポリエーテルに基づくポリウレタン尿素組成物に添加し、先に記載したように、ポリウレタン尿素繊維へと、乾燥紡績法によって処理した。金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを、ポリウレタン尿素紡糸液に導入することによって、スピナレットの寿命およびこれに伴う乾燥または湿潤紡績法の操作信頼性および経済性が、実施例2で示すように、改良されうる。
(実施例3)
糸データを向上させるために、特にこの関係ではポリウレタン尿素繊維の付着性を向上させるために、表3に記載したコートヒドロタルサイトをポリエーテルに基づくポリウレタン尿素組成物に添加し、44dtexf3として紡績した。糸データは先に記載した試験プロトコールに従って決定した。表3に示すように、付着性は、ヒドロタルサイトをコートするのに使用した物質に大きく依存する。例えば、0.20〜0.25cNの付着性が、輪状の編物では、弾性繊維の良好な処理には必要である。この値を調節するために、弾性繊維はポリオルガノシロキサンでコートされたヒドロタルサイトを含有し、追加量のブロッキング防止剤、例えばマグネシウムステアレートを含有しなければならない。しかし、紡糸液中のブロッキング防止剤の量を増やすことは、スピナレットを非常に早く目詰まりさせ、乾燥または湿潤紡績法の操作信頼性および経済性に逆効果でありうる。
〔表1〕
Figure 2004232185
*ポリエステルに基づくポリマー
**製造元:GE ベイヤ−・シリコンズ
〔表2〕
Figure 2004232185
*製造元:GE ベイヤ−・シリコンズ
〔表3〕
Figure 2004232185
*製造元:GE ベイヤ−・シリコンズ

Claims (10)

  1. 強化された塩素耐性を有し、少なくとも85%の分節されたポリウレタン尿素からなるポリウレタン尿素繊維であって、0.05〜10重量%の超微粒子ヒドロタルサイト、特に一般式(1)のヒドロタルサイト
    1−x 2+Al(OH)A’x/n n−・mHO (1)
    (ここで、M2+はマグネシウムを表し、
    A’n−はOH、F、Cl、Br、CO 2−、SO 2−、HPO 2−、シリケート、アセテートまたはオキサレートを含有する一覧からの原子価nを有する陰イオン、特に、OH、F、Cl、Br、シリケート、アセテートまたはオキサレートを表し、
    0<x0.5および
    Figure 2004232185
    または式(2)のヒドロタルサイト
    Mg1−yAl(OH)(A2−y/2・wHO (2)
    (ここで、0.20<y<0.35、uは1〜10の数であり、wは0〜20の数であり、A2−はCO 2−、SO 2−またはHPO 2−の一覧からの陰イオン、特に、CO 2−である)を含有し、ヒドロタルサイトは0.2〜15重量%の金属脂肪酸塩でコートされていることを特徴とするポリウレタン尿素繊維。
  2. ポリウレタン尿素繊維中に超微粒子の形状で含有される金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトの量は、繊維の重量に関して0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜8重量%、特に好ましくは1.5重量%〜7重量%、最も特に好ましくは2重量%〜5重量%である請求項1によるポリウレタン尿素繊維。
  3. ヒドロタルサイトは式(3)または(4)のもの:
    MgAl(OH)16(A2−)・wHO (3);
    MgAl(OH)12(A2−)・wHO (4)
    (ここで、A2−およびwは式(2)で先に与えた意味を有する)であることを特徴とする請求項1または2によるポリウレタン尿素繊維。
  4. ヒドロタルサイトは式(5)または(6)のもの:
    MgAl(OH)16CO・5HO (5);
    MgAl(OH)12CO・4HO (6)
    であることを特徴とする請求項3によるポリウレタン尿素繊維。
  5. ヒドロタルサイトをコートするための金属脂肪酸塩をヒドロタルサイトの重量に関して0.2〜15重量%の量、好ましくは0.3〜12重量%の量、特に好ましくは0.5〜8重量%の量で使用することを特徴とする請求項1〜4によるポリウレタン尿素繊維。
  6. 金属脂肪酸塩が周期表の主族I〜IIIまたは亜鉛から選択される金属を有し、脂肪酸は少なくとも6個から最大で30個の炭素原子を含有する飽和または不飽和脂肪酸であり、特に単官能性または二官能性であることを特徴とする請求項1〜5によるポリウレタン尿素繊維。
  7. 金属脂肪酸塩が一覧:オレイン酸、パルミチン酸またはステアリン酸のリチウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウムおよび亜鉛塩、好ましくはマグネシウムステアレート、カルシウムステアレートまたはアルミニウムステアレート、特に好ましくはマグネシウムステアレートから選択されることを特徴とする請求項6によるポリウレタン尿素繊維。
  8. 金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトは最大で5μm、好ましくは最大で3μm、特に好ましくは最大で2μmおよび最も特に好ましくは最大で1μmの平均直径(数平均)を有することを特徴とする請求項1〜7によるポリウレタン尿素繊維。
  9. 少なくとも85%の分節されたポリウレタンを含有する長鎖合成ポリマーを、有機溶媒、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドに、ポリウレタン尿素組成物に関して20〜50重量%の量で、好ましくはポリウレタン尿素組成物に関して25〜45重量%の量で溶解し、この溶液を次にスピナレットを通じて乾燥または湿潤紡績法によってフィラメントへと紡績し、金属脂肪酸塩でコートされたヒドロタルサイトを、ポリウレタン尿素繊維の重量に関して、0.05重量%〜10重量%の量、好ましくは0.5重量%〜8重量%の量、特に好ましくは1.5重量%〜7重量%の量、最も特に好ましくは2重量%〜5重量%の量で紡糸液に添加し、繊維内におよび/または繊維表面上に分布させることを特徴とするポリウレタン尿素繊維、特に請求項1〜8の1つによるポリウレタン尿素繊維の製造方法。
  10. 好ましくは合成硬質繊維、例えば、ポリアミド、ポリエステルまたはポリアクリル酸繊維と、および/または天然繊維、例えばウール、シルクまたはコットンと混合される請求項1〜8の1つによるポリウレタン尿素繊維を用いて製造された織物製品、特に編物ウエア、メリアスまたは織物。
JP2004014269A 2003-01-24 2004-01-22 塩素−耐性弾性繊維 Pending JP2004232185A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10302912A DE10302912A1 (de) 2003-01-24 2003-01-24 Chlorbeständige Elastanfasern

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004232185A true JP2004232185A (ja) 2004-08-19

Family

ID=32694961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004014269A Pending JP2004232185A (ja) 2003-01-24 2004-01-22 塩素−耐性弾性繊維

Country Status (9)

Country Link
US (1) US20050038138A1 (ja)
EP (1) EP1452631A1 (ja)
JP (1) JP2004232185A (ja)
KR (1) KR20040068490A (ja)
CN (1) CN1523140A (ja)
CA (1) CA2455713A1 (ja)
DE (1) DE10302912A1 (ja)
MX (1) MXPA04000674A (ja)
SG (1) SG114655A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105369606A (zh) * 2015-10-30 2016-03-02 无锡市长安曙光手套厂 一种防辐射防臭面料
WO2018147461A1 (ja) * 2017-02-13 2018-08-16 旭化成株式会社 ポリウレタン弾性繊維、その製法、及びそれを含むギャザー部材

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1825035B1 (en) * 2004-12-03 2010-10-13 Dow Global Technologies Inc. Elastic fibers having reduced coefficient of friction
KR20060076166A (ko) * 2004-12-28 2006-07-04 주식회사 효성 우수한 마찰특성을 갖는 폴리우레탄 탄성 섬유 및 그첨가제
DE102005012797A1 (de) * 2005-03-19 2006-09-21 Dorlastan Fibers & Monofil Gmbh Spinngefärbte Polyurethanharnstofffasern, ein Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung zur Herstellung von Geweben
KR100780395B1 (ko) * 2006-09-04 2007-11-29 태광산업주식회사 항염소성을 갖는 폴리우레탄우레아 탄성섬유 및 그의제조방법
KR101166807B1 (ko) * 2008-10-28 2012-07-26 태광산업주식회사 내열성과 항염소성이 우수한 폴리우레탄우레아 탄성섬유 및그의 제조방법
US9328215B2 (en) * 2014-08-20 2016-05-03 Kabushiki Kaisha Kaisui Kagaku Kenkyujo Dyeable resin composition
CN110573673B (zh) 2017-02-14 2022-12-06 日本制纸株式会社 组合物

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3121058B2 (ja) * 1991-09-24 2000-12-25 旭化成工業株式会社 ポリウレタン組成物
US5028642A (en) * 1988-11-30 1991-07-02 E. I. Du Pont De Nemours And Company Discoloration-resistant spandex
IL97266A0 (en) * 1990-03-06 1992-05-25 Warner Lambert Co Azabicyclo and azacyclo oximes and amines,their preparation and pharmaceutical compositions containing them
JP2887402B2 (ja) * 1990-04-10 1999-04-26 旭化成工業株式会社 ポリウレタン組成物
CA2208423C (en) * 1994-12-22 2004-10-26 Reheis, Inc. Halogen scavenger for polymers and copolymers
DE19647572A1 (de) * 1996-11-18 1998-05-20 Bayer Ag Verfahren zum Schutz von Elastan-Fasern
JP3857741B2 (ja) * 1996-02-08 2006-12-13 旭化成せんい株式会社 分繊用弾性糸
DE19647657A1 (de) * 1996-11-18 1998-05-20 Bayer Ag Hydrotalcit-haltige Polymermassen
DE19647571A1 (de) * 1996-11-18 1998-05-20 Bayer Ag Chlorbeständige Elastan-Fasern
KR100396230B1 (ko) * 1998-08-10 2003-09-02 아사히 가세이 가부시키가이샤 폴리우레탄 탄성 섬유
JP2000290836A (ja) * 1999-04-05 2000-10-17 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリウレタンウレア弾性繊維
ITMI20011144A1 (it) * 2001-05-30 2002-12-02 Fillattice S P A Composizione di fibra elastica in grado di resistere alle acque contenenti cloro
CA2454138A1 (en) * 2001-07-24 2003-02-06 Radicispandex Corporation Improved spandex compositions
KR100437988B1 (ko) * 2002-04-29 2004-06-30 주식회사 두본 내염소성 및 내열성이 우수한 스판덱스 섬유 및 그제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105369606A (zh) * 2015-10-30 2016-03-02 无锡市长安曙光手套厂 一种防辐射防臭面料
WO2018147461A1 (ja) * 2017-02-13 2018-08-16 旭化成株式会社 ポリウレタン弾性繊維、その製法、及びそれを含むギャザー部材

Also Published As

Publication number Publication date
SG114655A1 (en) 2005-09-28
MXPA04000674A (es) 2004-11-12
DE10302912A1 (de) 2004-08-12
EP1452631A1 (de) 2004-09-01
CN1523140A (zh) 2004-08-25
CA2455713A1 (en) 2004-07-24
KR20040068490A (ko) 2004-07-31
US20050038138A1 (en) 2005-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970009334B1 (ko) 폴리우레탄 조성물
JP5459641B2 (ja) 向上した白色度を有するスパンデックスを含む組成物
TW392002B (en) Polyamino ethyl format elastic fiber and manufacture process
JP4485871B2 (ja) ポリウレタン弾性体及び弾性繊維
US5969008A (en) Chlorine-resistant elastane fibres
JP2006002336A (ja) 色の変化に対して保護された耐塩素性エラスタン繊維
JP2004232185A (ja) 塩素−耐性弾性繊維
US5969028A (en) Process for the protection of elastane fibres
JP3838773B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維及びその弾性布帛
KR19990037960A (ko) 황산바륨을 함유하는 스판덱스
US20040150134A1 (en) Process for the production of polyurethane urea fibers by including a combination of polydimethylsiloxane, alkoxylated polydimethylsiloxane and a fatty acid salt in the spinning solution
JP4416818B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維の製造方法
JP2003504477A (ja) 高められた強度を有するポリウレタン−尿素繊維
JP3881444B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維及びその製造方法
JP3883278B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維の製造方法及びその水着用弾性布帛
JP6367070B2 (ja) 合成繊維マルチフィラメント
JP5128142B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維及びその製造方法
JP4439638B2 (ja) 防汚染性ポリウレタン弾性繊維およびその製法
JP4100769B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維及びその製造方法
KR100487835B1 (ko) 내염소성엘라스탄섬유
JP2000290836A (ja) ポリウレタンウレア弾性繊維
JP6271666B2 (ja) ポリウレタン弾性繊維
KR100772793B1 (ko) 내염소성 폴리우레탄 탄성섬유
JP2013209772A (ja) ポリウレタン弾性繊維