JP2004211078A - レオロジー改質剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温安定性に優れ、スラリーや水溶液を製造する際に短時間の混練で十分な粘性を示すレオロジー改質剤を提供する。
【解決手段】 特定の炭化水素基を有する4級塩型カチオン性界面活性剤と、アニオン性芳香族化合物及び無機臭素塩から選ばれる1種以上と、溶解度パラメータδが19〜29(MPa)0.5の範囲のアルコールとを含有するレオロジー改質剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、スラリーや水溶液の粘性を制御するレオロジー改質剤に関するものであり、更に詳しくは、土木・建築材料、二次製品材料及び補修材料として使用される粉体を含有してなる水−粉体スラリー等に、粘性を与えることのできるレオロジー改質剤、該レオロジー改質剤を含有するスラリーの製造方法、ならびに該レオロジー改質剤を含有するスラリーに関する。また、本発明は、スラリー用添加剤に関する
一般に、水と粉体からなるスラリーにおいて粘性等のレオロジー物性を制御するには、水と粉体の比率を調節したり、pH調整剤などにより粒子の分散状態を変えたり、あるいは、吸水性ポリマーを添加して余剰水量を制御したりする等の技術が使われてきた。
特に、水溶性高分子化合物をスラリーに添加して高分子の絡み合いによる増粘作用を利用する技術は、安価に大きな増粘効果を得られるため、土木・建築分野を中心として幅広い用途で実用化されている。例えば、特許文献1ではメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体や、特許文献2ではポリ(エチレンオキサイド)の様な水溶性高分子化合物が、材料の分離抵抗性を高めるために、ペースト、モルタルや水中コンクリート及び高流動コンクリートなどに使用されている。
しかしながら、水溶性高分子化合物を使用して効率的な増粘効果を得るためには、ある程度以上の分子量の化合物を用いる必要があり、実際に使用されている化合物は分子量が数十万以上のものがほとんどである。これら分子量の大きい水溶性高分子化合物は、水、粉体と一緒に添加し、時間をかけて混練しないと十分な粘性が発現しにくく、迅速に増粘効果が得られず、また、予め水溶液として使用すると、水溶液の粘度が高く、添加操作等の点で作業性が低下する等の問題がある。一方、特許文献3には、アルカノールアミンと特定のポリオキシアルキレンブロック共重合体を含有するセメント用強度増進剤が開示されている。
特公平5−39901号公報 特開平11−189452号公報 特開2000−313648号公報
本発明は、高濃度でも低温時に析出や分離を起こさず低温安定性を有し、その溶液の粘度が低く作業性に優れ、スラリーや水溶液を製造する際に短時間の混練で十分な粘性を示すレオロジー改質剤を提供することを目的とする。更に、本発明は、水硬性粉体を含有するスラリー(例えばコンクリート、モルタル等)から得られた硬化体強度を、より向上できるスラリー用添加剤を得ることを目的とする。
本発明者らは、4級塩型カチオン性界面活性剤と、アニオン性芳香族化合物及び/又は無機臭素塩とを含有するレオロジー改質剤を用いるに際し、特定の化合物を存在させることにより、上記の課題が解決できることを見出した。
本発明は、炭素数10から26の炭化水素基を少なくとも1つ有する4級塩型カチオン性界面活性剤〔以下、化合物(a)という〕と、アニオン性芳香族化合物及び無機臭素塩から選ばれる1種以上〔以下、化合物(b)という〕と、溶解度パラメータδが19〜29(MPa)0.5の範囲のアルコール〔以下、アルコール(c)という〕とを含有するレオロジー改質剤に関する。
また、本発明は、化合物(a)とアルコール(c)とを含有する組成物と、化合物(b)を含有する組成物とからなるレオロジー改質剤キットに関する。
また、本発明は、上記本発明のレオロジー改質剤の化合物(a)及びアルコール(c)、又は化合物(b)の一方の化合物と粉体と水とを含むスラリーを調製し、次いで該スラリーに前記化合物(a)及びアルコール(c)、又は化合物(b)の他方の化合物を添加する、レオロジ改質剤を含有するスラリーの製造方法に関する。
また、本発明は、上記本発明のレオロジー改質剤と粉体と水とを含有するスラリーであって、レオロジー改質剤をスラリー水相中に0.01〜50重量%含有するスラリーに関する。
本発明に係るレオロジー改質剤は、化合物(a)又は化合物(b)それぞれ単独の水溶液では、水中に、単分子又は会合体・ミセル・液晶等の構造体を形成した状態及びそれらの混在した状態で粘性が低く、化合物(a)の水溶液と化合物(b)の水溶液を混合することで、混合液の粘度が大きく増大でき、また、化合物(a)とアルコール(c)とを共存させることで、化合物(a)の低温安定性を向上させる点に特徴がある。本発明のレオロジー改質剤は、化合物(a)と化合物(b)とアルコール(c)とを混合することにより粘性を発現するので、スラリーや水溶液に混合された状態で化合物(a)と化合物(b)とアルコール(c)とを含有するものであれば良い。
本発明に係るレオロジー改質剤の必須成分である化合物(a)及び化合物(b)のそれぞれの水溶液は、両者を混合した水溶液よりも粘性が低く、これら化合物を含有するレオロジー改質剤を使用することで、スラリーへの添加操作性は極めて良好なものになる。
また、本発明に係るレオロジー改質剤をスラリーに添加すると、スラリーのレオロジーが改質され、短時間の内に当該スラリーの水相が増粘し、その結果、スラリー全体の粘性を迅速に増大させることができる。予め化合物(a)又は化合物(b)の一方をスラリーに添加しておき、レオロジーの改質が必要な場面で、化合物(a)又は化合物(b)の他方をを添加することで、レオロジーが改質されたスラリーを得ることができ、レオロジー改質されたスラリーの製造の作業性がさらに向上する。
また、上記化合物(a)と、上記化合物(b)と、分子中に
Figure 2004211078
で表される構造を有する炭素数2〜18の多価アルコール〔以下、多価アルコール(d)という〕とを含有するスラリー用添加剤に関する。
また、本発明は、化合物(a)と多価アルコール(d)とを含有する組成物と、化合物(b)を含有する組成物とからなるスラリー用添加剤キットに関する。
また、本発明は、上記本発明のスラリー用添加剤の化合物(a)及び多価アルコール(d)、又は化合物(b)のいずれか一方と粉体と水とを含むスラリーを調製し、次いで該スラリーに前記化合物(a)及び多価アルコール(d)、又は化合物(b)の他方を添加する、スラリー用添加剤を含有するスラリーの製造方法に関する。
本発明のレオロジー改質剤は、低温安定性に優れ、スラリーや水溶液を製造する際に短時間の混練で十分な粘性を示す。
また、本発明によれば、水硬性粉体を含有するスラリーから得られた硬化体の強度を向上できるスラリー用添加剤が得られる。
本発明に係るレオロジー改質剤として、化合物(a)と化合物(b)とを併用することで特徴的なスラリーレオロジー特性が得られるのは、以下の理由によると考えられる。化合物(a)と化合物(b)とを混合した時に、水相中に短時間で会合体を形成し、効率的に粘性を付与できる。また、化合物(a)とアルコール(c)を含有する組成物は、アルコール(c)に化合物(a)が溶解することにより析出や分離が起こりにくいと考えられる。アルコール(c)は、化合物(a)と化合物(b)による会合体形成の阻害が少ない。なお、本発明のレオロジー改質剤とスラリー用添加剤とでは、化合物(a)と化合物(b)は以下に説明するものを共通して使用できる。
<化合物(a)>
本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤における4級塩型カチオン界面活性剤は炭素数10から26の炭化水素基であれば特に限定されず、適宜選定すれば良い。炭素数10から26の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基が挙げられるが、特にアルキル基が好ましい。アルキル基、アルケニル基は直鎖でも分岐鎖でもよい。
本発明では、化合物(a)として、広い温度範囲でレオロジー改質効果を発現する観点から、炭素数10から26の炭化水素基を少なくとも1つ有する化合物であって、該炭化水素基の炭素数が異なる化合物を2種以上併用することが好ましい。炭素数は2以上異なることが好ましい。前記炭化水素基の炭素数の異なる2種の化合物を併用する場合は、広い温度領域に渡って増粘効果を発現する観点から、当該2種の化合物をそれぞれ(a1)及び(a2)とした時、(a1)/(a2)の重量比が、5/95〜95/5であることが好ましく、10/90〜90/10がより好ましく、25/75〜75/25が特に好ましい。
また、例えば、牛脂やヤシ油などの天然物原料は、炭化水素基の炭素数が異なる化合物を複数含有しており、本発明の化合物(a)として好適に用いることができる。
化合物(a)としては、例えば、アルキル(炭素数10〜26)トリメチルアンモニウム塩、アルキル(炭素数10〜26)ジメチルエチルアンモニウム塩、アルキル(炭素数10〜26)ピリジニウム塩、アルキル(炭素数10〜26)イミダゾリニウム塩、アルキル(炭素数10〜26)ジメチルベンジルアンモニウム塩、等が挙げられる。
特に、本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤をコンクリート等に適用する場合、塩害による鉄筋の腐食やコンクリート劣化を防止する観点から、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンを含まない4級アンモニウム塩を用いることが好ましい。
塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンを含まない4級アンモニウム塩として、テトラデシルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、テトラデシルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、ヘキサデシルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、オクタデシルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、オクタデシルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、ベヘニルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、タロートリメチルアンモニウムメトサルフェート、タロージメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、水素化タロートリメチルアンモニウムメトサルフェート、水素化タロージメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、テトラデシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムアセテート、ヘキサデシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムアセテート、オクタデシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムアセテート、タロージメチルヒドロキシエチルアンモニウムアセテート、等が挙げられる。これらの中で、水溶性と増粘効果の観点から、テトラデシルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、オクタデシルトリメチルアンモニウムメトサルフェート等がより好ましい。塩素等のハロゲンを含まない4級アンモニウム塩は、例えば、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エチレンオキサイド、炭酸ジメチル等で3級アミンを4級化することで得ることができる。
塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンを含む4級アンモニウム塩として、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムブロマイド、タロートリメチルアンモニウムクロライド、タロートリメチルアンモニウムブロマイド、水素化タロートリメチルアンモニウムクロライド、水素化タロートリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルピリジニウムクロライド、ヘキサデシルピリジニウムブロマイド、オクタデシルピリジニウムクロライド、オクタデシルピリジニウムブロマイド、1,1−ジメチル−2−ヘキサデシルイミダゾリニウムクロライド、ヘキサデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。水溶性と増粘効果の観点から、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、タロートリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルピリジニウムクロライド等がより好ましい。
<化合物(b)>
本発明では、化合物(b)として、アニオン性芳香族化合物及び無機臭素塩から選ばれる1種以上を用いる。
アニオン性芳香族化合物としては、芳香環を有するカルボン酸及びその塩、ホスホン酸及びその塩、スルホン酸及びその塩が挙げられる。具体的には、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸、安息香酸、m−スルホ安息香酸、p−スルホ安息香酸、4−スルホフタル酸、5−スルホイソフタル酸、p−フェノールスルホン酸、m−キシレン−4−スルホン酸、クメンスルホン酸、メチルサリチル酸、スチレンスルホン酸、クロロ安息香酸等が挙げられ、これらは塩を形成していても良く、2種以上併用してもよい。ただし、重合体である場合は、重量平均分子量500未満であることが好ましい。
また、無機臭素塩として、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化水素等が挙げられる。
<アルコール(c)>
化合物(a)を含む組成物(水溶液等)は低温(例えば、水溶液で5℃保存)で、析出や分離を起こすことがある。アルコール(c)を含有させることで、化合物(a)の高濃度溶液の析出や分離が抑制でき、低温でも均一安定な液状組成物が得られる。この点から、本発明のレオロジー改質剤は、化合物(a)とアルコール(c)とを含有する第1の組成物と、化合物(b)を含有する第2の組成物を含み、使用時に第1、第2の組成物(更には他の組成物)が混合される製品とすることができ、特に後述するようなキットとすることが好ましい。
化合物(b)は炭素数10以上の炭化水素基を有する等の制限がなく、また、化合物の選択範囲が広いので、化合物(a)に対するほど低温安定性に関して大きな問題を生じないが、さらにアルコール(c)を含有させることで、化合物(b)の高濃度溶液の低温安定性をいっそう向上した液状組成物が得られる。アルコール(c)はレオロジー改質剤の低温安定性の観点から、化合物(a)を含有する組成物に含有させることが特に好ましい。
化合物(a)とアルコール(c)とを含有する液状組成物の低温安定性の点から、アルコール(c)として、溶解度パラメータδが19〜29(MPa)0.5の範囲のアルコールを用いる。21〜29(MPa)0.5が好ましく、23〜28(MPa)0.5がより好ましい。
本明細書にいう溶解パラメーターδとは、POLYMER HANDBOOK(J. BRANDRUP and E. H. IMMERGUT 監修、THIRD EDITION、JOHN WILEY & SONS発行、1989年)のVII/526頁から記載された値を用いる。
前述のPOLYMER HANDBOOKにアルコール(c)のδの値の記載が無い場合は、同文献VII/519頁に記載される方法で計算する。すなわち、
δ=((H−R×298.15)/V)1/2 〔単位:(×2.046 (MPa)0.5 )〕
H:蒸発エンタルピー 〔単位:(×4.186 J/mol)〕
R:気体定数 〔単位:(1.98719×4.186 J/K・mol)〕
V:mol体積(cm3/mol)で計算される値である。
なお、Hは、
H=−2950+23.7Tb+0.020Tb2 〔単位:(×4.186 J/mol)〕
Tb:標準沸点〔単位:K〕の式により、標準沸点Tbより求める。アルコール(c)の標準沸点TbはAldrich(2000-2001:JAPAN)試薬カタログ記載の値を使用し、沸点が減圧下で記載されている場合は同書の付表の圧力−温度計算表より常圧での沸点を求める。また同書に記載ないアルコール(c)および沸点の記載がないアルコール(c)はGroup Contribution法を用い下式により25℃での溶解パラメーターδを求める。
δ=ΣFi/V
F:モル吸引定数 〔単位:(×2.046 (MPa)0.5cm3/mol)〕
なお、FはHoyのモル吸引定数を用いる。
本発明の溶解度パラメータδの範囲を満たすアルコールとして、例えば、エチレングリコールモノブチエーテル(δ=19)、エチレングリコールモノエチルエーテル(δ=22)、n−ブタノール(δ=23)、1−プロパノール(δ=24)、アリルアルコール(δ=24)、エタノール(δ=26)、プロピレングリコール(δ=26)等が挙げられ、より好ましくは、n−ブタノール、1−プロパノール、エタノール、プロピレングリコールが挙げられ、特に、化合物(a)と混合した組成物の引火点を100℃以上にできる点でプロピレングリコールが好ましい。
化合物(a)とアルコール(c)とを含有する組成物中の、化合物(a)の含有量は少量の添加量で粘性発現できる点と貯蔵タンクを小型化できる点から、高濃度であるほど好ましい。例えば、該組成物中に有効分で10重量%以上が好ましく、更に好ましくは20重量%以上、特に好ましくは30重量%以上の濃度が挙げられる。該組成物中のアルコール(c)の含有量は、化合物(a)を含有する該組成物の低温安定性を向上させる点からより多く含有することが好ましい。化合物(a)の高濃度化と低温安定性の両方の観点からアルコール(c)は該組成物中に好ましくは5〜90重量%、更に好ましくは10〜80重量%、最も好ましくは20〜60重量%含有させる。
化合物(a)の高濃度化と低温安定性の両方の観点から化合物(a)とアルコール(c)の重量比〔化合物(a)の含有量/アルコール(c)の含有量〕は10/1〜1/10が好ましく、5/1〜1/10がより好ましく、3/1〜1/7がさらに好ましく、1/1〜1/5が特に好ましい。
化合物(a)と化合物(b)とアルコール(c)の総量中、粘性発現と化合物(a)の低温安定性の観点から、化合物(a)の含有量が10〜70重量%、化合物(b)の含有量が10〜70重量%、アルコール(c)の含有量が5〜70重量%であることが好ましく、化合物(a)の含有量が15〜60重量%、化合物(b)の含有量が15〜60重量%、アルコール(c)の含有量が10〜60重量%であることがより好ましい。
<多価アルコール(d)>
本発明のスラリー用添加剤では、特定構造を有する多価アルコール(d)が用いられる。多価アルコールは水酸基を2個以上有するアルコールであり、炭素数2〜18、好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8である。アルキル基を有する場合は水への溶解性の点から、炭素数1〜4が好ましい。具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,2−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、グリセロールモノメチルエーテル、グリセロールモノエチルエーテル、グリセロールモノプロピルエーテル及びグリセロールモノブチルエーテルから成る群より選ばれる1種以上が好ましく、中でも硬化体強度の観点から、エチレングリコール、プロピレングリコール及びジエチレングリコールから成る群より選ばれる1種以上が好ましい。
化合物(a)と多価アルコール(d)とを含有する組成物中の、化合物(a)の含有量は少量の添加量で粘性発現できる点と貯蔵タンクを小型化できる点から、高濃度であるほど好ましい。例えば、該組成物中に有効分で10重量%以上が好ましく、更に好ましくは20重量%以上、特に好ましくは30重量%以上の濃度が挙げられる。該組成物中の多価アルコール(d)の含有量は、化合物(a)を含有する組成物の低温安定性を向上させる点からより多く含有することが好ましい。化合物(a)の高濃度化と低温安定性の両方の観点から多価アルコール(d)は該組成物中に好ましくは5〜90重量%、更に好ましくは10〜80重量%、最も好ましくは20〜60重量%含有させる。
化合物(a)の高濃度化と低温安定性の両方の観点から化合物(a)と多価アルコール(d)の重量比〔化合物(a)の含有量/多価アルコール(d)の含有量〕は10/1〜1/10が好ましく、5/1〜1/10がより好ましく、3/1〜1/7がさらに好ましく、1/1〜1/5が特に好ましい。
本発明のスラリー用添加剤において、化合物(a)と化合物(b)と多価アルコール(d)の総量中、粘性発現と化合物(a)の低温安定性の観点から、化合物(a)の含有量が10〜70重量%、化合物(b)の含有量が10〜70重量%、多価アルコール(d)の含有量が5〜70重量%であることが好ましく、化合物(a)の含有量が15〜60重量%、化合物(b)の含有量が15〜60重量%、多価アルコール(d)の含有量が10〜60重量%であることがより好ましい。
<キット>
化合物(a)とアルコール(c)とを含有する組成物(以下、A剤という)と、化合物(b)を含有する組成物(以下、B剤という)からなるレオロジー改質剤キットは、低温安定性に優れ、使用時にA剤とB剤とを混合することでレオロジー改質効果が得られる。A剤には化合物(a)とアルコール(c)と水とを混合することが好ましく、B剤は化合物(b)のみでも良く、化合物(b)と水とを混合したものでも良い。B剤に水を含有する場合は、化合物(b)をB剤中に10〜80重量%含有させることが好ましく、20〜80重量%がより好ましく、30〜80重量%が特に好ましい。
同様に、化合物(a)と多価アルコール(d)とを含有する組成物(以下、A’剤という)と、化合物(b)を含有する組成物(以下、B’剤という)からなるスラリー用添加剤キットは、低温安定性に優れ、使用時にA’剤とB’剤とを混合することで硬化体の強度向上効果が得られる。A’剤には化合物(a)と多価アルコール(d)と水とを混合することが好ましく、B’剤は化合物(b)のみでも良く、化合物(b)と水とを混合したものでも良い。B’剤に水を含有する場合は、化合物(b)をB’剤中に10〜80重量%含有させることが好ましく、20〜80重量%がより好ましく、30〜80重量%が特に好ましい。
これらキットにおける(a)成分、(b)成分及び(c)成分、或いは(a)成分、(b)成分及び(d)成分の量的関係(重量比、モル比、重量%など)は、本発明のレオロジー改質剤やスラリー用添加剤と同様とすることができる。
本発明のレオロジー改質剤はスラリーに適用することができる。
本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤においては、化合物(a)と化合物(b)とが会合体を形成し易いという観点から、化合物(a)と組み合わせる化合物(b)は、アニオン性芳香族化合物から選ばれるものが特に好ましい。この組合わせでは、それぞれが濃厚な水溶液でも粘性が低く、また、スラリーの水相中のレオロジー改質剤の有効分濃度が10重量%以下でも優れたスラリーレオロジー改質効果を発現し、また、それぞれが濃厚な水溶液でも粘性が低く、添加時の作業性からも好ましい。この組み合わせでは、極めて低い添加量でスラリーの増粘を達成することができ、更に、イオン強度の高いスラリー系においても、同様の効果を発現することができ、スラリーによっては、特に水相と接触した場合の材料分離抵抗性が非常に安定するという、従来の増粘剤の使用では得ることのできなかったレオロジー特性を発現する。また、水硬性粉体を含有するスラリーから得られた硬化体の強度発現の点でも化合物(a)と化合物(b)とを併用することが必要である。
なかでも、化合物(a)がアルキル(炭素数10〜26)トリメチルアンモニウム塩の2種以上の混合物であり、化合物(b)が芳香環を有するスルホン酸塩である組み合わせが特に好ましく、スラリーの水相中の化合物(a)と化合物(b)の合計の有効分濃度が5重量%以下でも効果を発現する。特に、水硬性粉体のスラリーに用いる場合は、これらの中でも硬化遅延を起こさない観点から、化合物(b)としてはトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、スチレンスルホン酸又はこれらの塩が好ましく、特に、p−トルエンスルホン酸又はその塩が好ましい。
化合物(a)、化合物(b)は、各化合物単独の濃厚な溶液(組成物)でも粘性が低いので、スラリーへの添加前の組成物の有効濃度を好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上、特に好ましくは40重量%以上にしておくことにより、貯蔵タンクを小型化できる。化合物(a)を含有する組成物の低温安定性の観点から、化合物(a)を含有する組成物にアルコール(c)又は多価アルコール(d)を含有することが好ましい。
本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤には、化合物(a)以外の界面活性剤を併用することができる。界面活性剤としては、両性界面活性剤や非イオン性界面活性剤が好ましい。特にベタイン系化合物、アルコールにアルキレンオキサイドを付加した化合物が好ましい。
本発明のレオロジー改質剤には、粘度調整等のため、さらにアルコール(c)以外の溶剤を併用することができる。同様に、本発明のスラリー用添加剤には、粘度調整等のため、さらに多価アルコール(d)以外の溶剤を併用することができる。
本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤には、本改質剤や添加剤の性能に支障がなければ他の成分、例えば、分散剤、AE剤、遅延剤、早強剤、促進剤、気泡剤、発泡剤、消泡剤、防錆剤、着色剤、防黴剤、ひび割れ低減剤、膨張剤、染料、顔料、スケール防止剤、スライム処理薬剤、防腐剤、乳化剤等を含有していてよい。
本発明に係るレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤は、化合物(a)及び化合物(b)がそれぞれ極めて低粘度の水溶液の状態のものでも、混合すると大きな粘性を発現するので、操作性の観点から、スラリーに添加する場合に、それぞれが、使用する温度において100mPa・s以下、好ましくは50mPa・s以下、より好ましくは10mPa・s以下の粘度の溶液の状態で使用することが好ましい。
また、化合物(a)及びアルコール(c)もしくは多価アルコール(d)、又は化合物(b)はスラリーに任意の順番で混合できるので、いずれか一方をスラリーに適当な段階で添加し、粘性が必要となる段階で該スラリーに化合物(a)及びアルコール(c)もしくは多価アルコール(d)、又は化合物(b)の他方を添加するのが作業性の観点から好ましい。また、添加するときの化合物(b)の状態は、液状でも粉末状でもよい。化合物(b)を粉末状で用いる場合は、化合物(a)が液状で混合性に優れるので、化合物(b)を粉体と水とを含有するスラリーに先に添加し、後から化合物(a)を添加するのが好ましい。
本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤を、セメントなどの水硬性粉体を使用したスラリーに使用する場合には、セメント粒子の水和反応を制御でき、スラリー攪拌時の巻込み気泡を抑制する観点から、化合物(b)を水硬性粉体と水とを含有するスラリーに先に添加し、後から化合物(a)及びアルコール(c)又は多価アルコール(d)を添加するのが好適である。
本発明のレオロジー改質剤においては、化合物(a)の分子と化合物(b)の分子が会合体を形成してレオロジー改質効果を発現することから、化合物(a)と化合物(b)の比率はモル比を用いるのが適切である。化合物(a)と化合物(b)のモル比(有効分モル比)は、目的とする増粘の程度に応じて適宜決めればよいが、得られる粘度と会合体の形状の観点から、化合物(a)/化合物(b)=1/20〜4/1、好ましくは1/3〜2/1、特に好ましくは1/1〜2/3が適している。ここでのモル比は、〔化合物(a)に属する全ての化合物のモル数の合計〕/〔化合物(b)に属する全ての化合物のモル数の合計〕のように算出する。この化合物(a)と化合物(b)のモル比の範囲は、本発明のスラリー用添加剤においても好ましいものである。
また、本発明のレオロジー改質剤においては、化合物(a)と化合物(b)のスラリー中の有効濃度は、低い添加量でも大きな増粘効果を発現するので、化合物(a)と化合物(b)との有効分の合計が、スラリーの水相中の有効濃度で0.01〜20重量%、好ましくは0.01〜15重量%、特に好ましくは0.1〜10重量%となるように、スラリーに添加することが好ましい。アルコール(c)のスラリーの水相中の含有量は、増粘効果の観点から、好ましくは0.001〜20重量%、より好ましくは0.01〜20重量%である。この化合物(a)と化合物(b)の有効分濃度の範囲は、本発明のスラリー用添加剤においても好ましいものである。また、多価アルコール(d)のスラリーの水相中の含有量は、好ましくは0.001〜20重量%、より好ましくは0.01〜20重量%である。
本発明における化合物(b)は、水溶液又は粉末のどちらの状態でも使用してよく、特に、本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤ではどちらの形態でも良好なスラリーレオロジー特性を付与することができる。化合物(b)を予め粉末状にして使用すれば、粉末の化合物(b)を粉体と予備混合する等により、スラリー調製の作業性が良好となる。ただし、スラリーを所望の粘性に調整できるようにすることを考慮すると、化合物(b)をスラリーの構成粉体であるフィラー等に予め表面処理しない使用方法が好ましい。
本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤は、水粉体比(水/粉体の重量比)0.3〜3の粉体と水を含有するスラリーに好適に適用できる。このスラリーを製造する際の粉体としては、水和反応により硬化する物性を有する水硬性粉体を用いることができ、水硬性粉体と水とを含有する水硬性スラリーに好適に適用できる。例えばセメントや石膏が挙げられる。また、フィラーも用いることができ、例えば炭酸カルシウム、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカフューム、ベントナイト、クレー(含水珪酸アルミニウムを主成分とする天然鉱物:カオリナイト、ハロサイト等)が挙げられる。これらの粉体は単独でも、混合されたものでもよい。更に、必要に応じてこれらの粉体に骨材として砂や砂利、及びこれらの混合物が添加されてもよい。また、酸化チタン等の上記以外の無機酸化物系粉体のスラリーや土に適用することもできる。
本発明のレオロジー改質剤又はスラリー用添加剤を、予め調製されたスラリーに添加する、スラリー製造時に添加する、等の方法により、本発明の改質剤又は添加剤を含有するスラリーが得られる。特に、化合物(a)及びアルコール(c)もしくは多価アルコール(d)を含有する組成物、又は化合物(b)を含有する組成物の一方の組成物と粉体、例えばセメント等の水硬性粉体と水とを含むスラリーを調製し、次いで該スラリーに前記化合物(a)及びアルコール(c)もしくは多価アルコール(d)を含有する組成物、化合物(b)を含有する組成物の他方の組成物を添加する方法は、作業性から好ましい。
本発明のレオロジー改質剤は、増粘効果の観点から、水相中に0.01〜50重量%、更に0.1〜30重量%、特に0.1〜20重量%になるように用いることが好ましい。また、この比率の範囲は、本発明のスラリー用添加剤においても好ましいものである。
<実施例1〜5及び比較例1>
表1〜4に示す化合物(a)と化合物(b)とアルコール(c)とを用いて、保存後の外観、水溶液及びスラリーに対するレオロジー改質効果を評価した。
(1)外観
表2の様に調製したサンプル100gを、5℃の恒温室に7日間保管し、外観の確認を行った。結果を表2に示す。
(2)水溶液系
表2の化合物(a)とアルコール(c)を含有する溶液と、表3の化合物(b)の20%水溶液と、化合物(a)と化合物(b)の合計濃度が1.0重量%で全体〔化合物(a)と化合物(b)とアルコール(c)と水〕が500gになる量の水とを添加し、10秒間攪拌翼付攪拌機で攪拌したものの粘度を測定した。なお、化合物(a)と化合物(b)のモル比は1:1で実施した。粘度は、B型粘度計(東京計器、DVM−B、Cローター、12 r/min)を用いて3分20℃の条件で測定した。結果を表3に示す。
(3)セメントスラリー系
表2の化合物(a)とアルコール(c)を含有する溶液と、表4の化合物(b)の20%水溶液を、化合物(a)と化合物(b)の合計濃度が1.0重量%になるようにセメントに添加してスラリーを調製した。なお、化合物(a)と化合物(b)のモル比は1:1で実施した。
スラリーの調製は以下の手順でおこなった。まず、セメント(普通ポルトランドセメント、太平洋セメント(株)製)400gと、表4の添加量の化合物(b)20重量%水溶液に水を加えて200gにした水溶液(水溶液B)とを500mlステンレスカップ中でハンドミキサーにより30秒間混合し、次いでこれに表4の添加量の化合物(a)とアルコール(c)を含有する溶液に水を加えて200gとした水溶液(水溶液A)を添加し、さらにハンドミキサーで60秒混合した。スラリーの水は水溶液A及び水溶液B由来のものだけである。混合終了直後に、B型粘度計(東京計器、DVM−B、Cローター、6 r/min)を用いて3分20℃の条件で測定した。結果を表4に示す。なお、レオロジー改質剤を含有しないセメント400gと水400gからなるスラリーの粘度(東京計器、DVM−B、Cローター、12 r/min)は90mP・sであった。
Figure 2004211078
Figure 2004211078
Figure 2004211078
Figure 2004211078
表2に示したように化合物(a)とアルコール(c)を含有する組成物(実施例1〜5)は5℃7日で保存後、透明の液状であるが、比較例1はゲル化し低温安定性が良くない。実施例1〜5の溶液と化合物(b)の水溶液とを含有する水溶液やスラリーを調製したところ、表3、4のようにレオロジーが改質されたものが得られた。
<実施例6〜11及び比較例2〜4>
前記表1に示す化合物(a)と化合物(b)と、表5に示す多価アルコール(d)とを用いて、セメントスラリーの硬化体に対する強度改善効果を評価した。
(1)セメントスラリーの調製
表5の化合物(a)と多価アルコール(d)を含有する溶液と、表6の化合物(b)の20重量%水溶液を、化合物(a)と化合物(b)の合計濃度が1.0重量%になるようにセメントに添加してスラリーを調製した。なお、化合物(a)と化合物(b)のモル比は1:1で実施した。
スラリーの調製は以下の手順で行った。まず、セメント(普通ポルトランドセメント、太平洋セメント(株)製)400gと、表6の添加量の化合物(b)20重量%水溶液に水を加えて200gにした水溶液(水溶液B)とを500mlステンレスカップ中でハンドミキサーにより30秒間混合し、次いでこれに表5の添加量の化合物(a)と多価アルコール(d)を含有する溶液に水を加えて200gとした水溶液(水溶液A)を添加し、さらにハンドミキサーで60秒混合した。スラリーの水は水溶液A及び水溶液B由来のものだけである。
(2)強度評価
上記で得られたセメントスラリーを、直径50mm、高さ100mmのプラスチック製モールドに充填し硬化させたものを、7日後に脱型し、圧縮試験機で強度を測定した。結果を表6に示す。
Figure 2004211078
Figure 2004211078

Claims (13)

  1. 炭素数10から26の炭化水素基を少なくとも1つ有する4級塩型カチオン性界面活性剤〔以下、化合物(a)という〕と、アニオン性芳香族化合物及び無機臭素塩から選ばれる1種以上〔以下、化合物(b)という〕と、溶解度パラメータδが19〜29(MPa)0.5の範囲のアルコール〔以下、アルコール(c)という〕とを含有するレオロジー改質剤。
  2. 化合物(a)とアルコール(c)の重量比〔化合物(a)の含有量/アルコール(c)の含有量〕が10/1〜1/10である請求項1記載のレオロジー改質剤。
  3. アルコール(c)がエタノール、2−プロパノール、1−ブタノール及びプロピレングリコールから成る群より選ばれる1種以上のアルコールである請求項1又は2記載のレオロジー改質剤。
  4. 化合物(a)と化合物(b)とアルコール(c)の総量中、化合物(a)の含有量が10〜70重量%、化合物(b)の含有量が10〜70重量%、アルコール(c)の含有量が5〜70重量%である請求項1〜3いずれか記載のレオロジー改質剤。
  5. 請求項1記載の化合物(a)とアルコール(c)とを含有する組成物と、化合物(b)を含有する組成物とからなるレオロジー改質剤キット。
  6. 請求項1〜4いずれか記載のレオロジー改質剤の化合物(a)及びアルコール(c)、又は化合物(b)のいずれか一方と粉体と水とを含むスラリーを調製し、次いで該スラリーに前記化合物(a)及びアルコール(c)、又は化合物(b)の他方を添加する、レオロジー改質剤を含有するスラリーの製造方法。
  7. 請求項1〜4いずれか記載のレオロジー改質剤と粉体と水とを含有するスラリーであって、レオロジー改質剤をスラリー水相中に0.01〜50重量%含有するスラリー。
  8. 粉体が水硬性粉体である請求項7記載のスラリー。
  9. 炭素数10から26の炭化水素基を少なくとも1つ有する4級塩型カチオン性界面活性剤〔以下、化合物(a)という〕と、アニオン性芳香族化合物及び無機臭素塩から選ばれる1種以上〔以下、化合物(b)という〕
    と、分子中に
    Figure 2004211078

    で表される構造を有する炭素数2〜18の多価アルコール〔以下、多価アルコール(d)という〕とを含有するスラリー用添加剤。
  10. 多価アルコール(d)がエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,2−ブタンジオール、ジエチレングリコール及びトリエチレングリコールから成る群より選ばれる1種以上の多価アルコールである請求項9記載のスラリー用添加剤。
  11. 化合物(a)と化合物(b)と多価アルコール(d)の総量中、化合物(a)の含有量が10〜70重量%、化合物(b)の含有量が10〜70重量%、多価アルコール(d)の含有量が5〜70重量%である請求項9又は10いずれか記載のスラリー用添加剤。
  12. 請求項9記載の化合物(a)と多価アルコール(d)とを含有する組成物と、化合物(b)を含有する組成物とからなるスラリー用添加剤キット。
  13. 請求項9〜11いずれか記載のスラリー用添加剤の化合物(a)及び多価アルコール(d)、又は化合物(b)のいずれか一方と粉体と水とを含むスラリーを調製し、次いで該スラリーに前記化合物(a)及び多価アルコール(d)、又は化合物(b)の他方を添加する、スラリー用添加剤を含有するスラリーの製造方法。
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