JP2004196230A - 車両用自動開閉装置 - Google Patents

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Takeshi Hattori
岳士 服部
Yasushi Yoshida
靖 吉田
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Mitsuba Corp
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】車両用自動開閉装置による車両の汚損を防止する。
【解決手段】車体に設けられる開閉部材を自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、モータ19に駆動されるピニオン30に噛み合うラック23が形成され、連結ロッド26を介して開閉部材に連結される摺動部材24を備え、モータ19により前後進往復動される摺動部材24を所定方向に案内するレール部材25を備える。レール部材25が固定されるベース部材32を設け、ベース部材32をラック23の移動軌跡に沿って配置する。また、ベース部材32にはラック23の移動軌跡に沿った溝部35,37を形成する溝壁34やリブ36を設ける。これにより、ラック23に塗布された潤滑油が落下する場合にも、ベース部材32により潤滑油を受け止めることができ、溝部35,37に潤滑油を保持することができる。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用自動開閉装置に関し、特に、車体に取り付けられたバックドア、トランクリッド、エンジンフード、ドア等の開閉に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車などの車両に装着される開閉部材としては、ヒンジを支点に揺動させることにより開閉をおこなうバックドア、トランクリッド等や、レールに沿って移動させることにより開閉をおこなうスライドドア等がある。
【0003】
たとえば、ワンボックス車には、バックドアを設けることにより車両後方からの荷物の積み下ろし等を容易に行い得るようにしたものが多く見受けられる。通常、このようなバックドアは、車体の後端部に固定されたヒンジを介して装着され、ヒンジを支点として上下方向に開閉するようになっている。この場合、バックドアは車両上方に大きく跳ね上げられることになるため、跳ね上げ式のバックドアとも呼ばれている。
【0004】
このようなバックドアは、開放時において上方に大きく跳ね上げられることが多く、バックドアの端部と地面との間には大きな間隔が生じるため、その開閉は困難となっていた。特に、女性や子供にとっては、このようなバックドアを閉じることが大変困難であった。
【0005】
そこで、女性や子供でもバックドアを容易に開閉できるように、自動開閉装置を搭載した車両も増加している。このような自動開閉装置は、例えば、駆動源であるモータに駆動されるピニオンと、このピニオンに噛み合うラックとを備えており、ラックとバックドアとは連結ロッドによって連結される。バックドアを自動的に開閉する際には、モータによって直進駆動されるラックから、連結ロッドを介してバックドアに開閉力が伝達されることになる。また、省スペース化を図るため、車体のルーフ部にラックを配置するようにした自動開閉装置も開発されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
実開平6−71853号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、直線往復動を行うラックは外部に露出されており、ピニオンとラックとの噛み合い面には摩耗を防止するとともに噛み合い音を低減するためのグリースが塗布されている。このグリースは所定の粘度を有するため噛み合い面に付着するものの、ピニオンの回転駆動や車内の温度上昇などによって、グリースが落下するおそれがある。
【0008】
特に、車体のルーフ部に配置された自動開閉装置においては、グリースが落下すると、ルーフ部に設けられた車両の内装つまり天井内張りに付着するため、天井内張りを汚損することにより車両の商品性を低下させるおそれがある。
【0009】
また、直線往復動を行うラックを露出させることは、安全の観点からも望ましいものではなかった。
【0010】
本発明の目的は、車両用自動開閉装置による車両の汚損を防止することにある。
【0011】
本発明の目的は、車両用自動開閉装置の安全性を向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用自動開閉装置は、車体に設けられる開閉部材を自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、モータにより駆動されるピニオンに噛み合うラックが形成され、連結部材を介して前記開閉部材に連結される摺動部材と、前記ピニオンを介して前後進駆動される前記摺動部材を所定方向に案内するレール部材と、前記レール部材が固定され、前記ラックの移動軌跡に沿って配置されるベース部材とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ベース部材は前記ラックの移動軌跡に沿った溝部を有することを特徴とする。
【0014】
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ベース部材に溝壁が設けられ、前記溝壁により前記溝部が形成されることを特徴とする。
【0015】
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ベース部材にリブが設けられ、前記リブにより前記溝部が形成されることを特徴とする。
【0016】
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ベース部材に前記モータを取り付けることを特徴とする。
【0017】
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ベース部材は前記車体のルーフ部に固定されることを特徴とする。
【0018】
本発明の車両用自動開閉装置は、前記ベース部材は前記ラックの下方に位置することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、ラックの移動軌跡に沿ってベース部材が設けられることにより、たとえば、ラックに塗布された潤滑油が落下した場合にも、ベース部材によって潤滑油を受け止めることができる。これにより、潤滑油の落下による内装の汚損を防止することができ、車両の商品性を向上させることができる。
【0020】
また、ベース部材には、溝壁やリブなどによって形成される溝部がラックの移動軌跡に沿って設けられるため、ベース部材に落下した潤滑油を溝部に保持することができ、ベース部材からの潤滑油の落下を防ぐことができる。
【0021】
さらに、ベース部材に溝壁を設けることにより、ラックの露出を防ぐことができるため、ラックによる挟み込みなどを回避することができ、安全性を向上させることができる。
【0022】
またさらに、レール部材を固定するベース部材に、ピニオンを駆動するモータを固定することにより、ピニオンとラックとの位置決め精度を向上させることができ、ピニオンとラックとの噛み合い精度を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施の形態である車両用自動開閉装置10(以下、開閉装置という。)を取り付けた車両11の一部を示す側面図であり、図2は図1のバックドア12が開かれた状態を示す側面図である。
【0025】
図1および図2に示すように、車両11を構成する車体13の後端部には開閉部材であるバックドア12が設けられている。車体13の上方を形成するルーフ部14の後端にはヒンジ15が設けられており、このヒンジ15を介してバックドア12は車体13に揺動自在に装着されている。バックドア12はヒンジ15に組み込まれたピン16を支点として、図1に示す全閉状態と図2に示す全開状態との間の約90度の範囲で開閉自在となっている。
【0026】
なお、図示するバックドア12は車体13に対して上下方向に開閉するように装着されているが、これに限らず、ヒンジ15を車体13の後端側部に取り付けて、バックドア12を車体13に対して水平方向に開閉するようにしても良く、ヒンジ15を車体13の後端両側部にそれぞれ取り付け、いわゆる観音開きのバックドア12としても良い。また、バックドア12の開閉範囲も約90度に限らず任意に設定しても良い。
【0027】
車体13のルーフ部14にはバックドア12を自動的に開閉するための開閉装置10が設けられている。ここで、図3は図1および図2の開閉装置10を示す拡大側面図であり、図4は開閉装置10を示す斜視図である。図3に示すように、開閉装置10はルーフ部14を形成するルーフパネル17と天井内張り18との間に設けられており、図4に示すように、開閉装置10はモータ19によりバックドア12に対する開閉力を発生させる動力発生部20と、モータ19の回転運動を直線運動に変換してバックドア12に伝達する動力変換部21とにより形成されている。
【0028】
動力発生部20に設けられるモータ19にはギヤケース22が装着されており、ギヤケース22の内部には図示しないウォームとウォームホイールとにより形成される減速機構が収容される。モータ19の駆動力はウォームからウォームホイールに伝達され、所定の駆動力に変換されて減速機構より出力される。また、動力変換部21は一方の側面にラック23が形成された摺動部材24と、この摺動部材24を幅方向に位置決めするとともに直進方向に案内するレール部材25とを備えている。摺動部材24の他方の側面には連結部材である連結ロッド26の一端が揺動自在に装着されており、天井内張り18に形成された開口部27から突き出される連結ロッド26の他端は、バックドア12に固定された湾曲状のアーム28に揺動自在に装着されている。なお、モータ19とラック23との間には後述する中間ギヤ29とピニオン30が設けられており、減速機構を経た駆動力は中間ギヤ29とピニオン30とを介してラック23に伝達される。
【0029】
図5は開閉装置10を示す分解斜視図である。図5に示すように、開閉装置10には減速機構を経た駆動力をラック23に伝達する中間ギヤ29とピニオン30とが同軸上に設けられており、中間ギヤ29とピニオン30とは支持軸31を介して連結されている。中間ギヤ29は減速機構に設けられた図示しない出力ギヤに噛み合って設けられ、中間ギヤ29と一体に回転するピニオン30は摺動部材24に形成されるラック23に噛み合って設けられる。
【0030】
開閉装置10には、モータ19とレール部材25とが固定されるとともに、ピニオン30および中間ギヤ29の支持軸31が回転自在に支持されるベース部材32が設けられている。このベース部材32は、長方形の板状に形成された基部33を備えており、基部33の外周には基部33の表面に対してほぼ90度に立ち上がる溝壁34が形成されている。溝壁34はラック23に対面するように基部33の一方の側辺に形成されるとともに、車両前方に向けて配置される基部33の前方端を経て、基部33の他方の側辺のほぼ中央まで延びて形成されている。このように溝壁34は摺動部材24を囲うように設けられており、基部33と溝壁34とにより第1の溝部35が形成されている。また、ベース部材32の基部33の底部は凹状に形成されるとともに、基部33の幅方向に向けて複数のリブ36が形成されており、基部33とリブ36とにより第2の溝部37が形成されている。
【0031】
また、ベース部材32は、基部33の表面に長手方向に渡って凸状に形成されるレール固定部38と、基部33の側面に設けられ上方に開口するモータ固定部39と、モータ固定部39に隣接するとともに基部33の側面に設けられ下方に開口するピニオン支持部40とを備えている。このようなベース部材32は、アルミニウムなどの金属材料を用いてダイカスト製法により一体に形成される。
【0032】
レール固定部38にはレール部材25が複数のネジ部材41を用いて固定されており、レール部材25の両側面には楔状の抜け止め部42が形成されている。このレール部材25に装着される摺動部材24の下面には長手方向に摺動溝43が形成されており、摺動溝43にはV字状の断面を有する2つの摺動片44が固定される。レール部材25に摺動部材24を装着した後は、抜け止め部42と摺動片44とが摺接することにより摺動時の摺動抵抗が低減される。
【0033】
また、モータ固定部39にはモータ19のギヤケース22が複数のネジ部材45を用いて固定されており、ギヤケース22がモータ固定部39に収容されるように取り付けられる。そして、ピニオン支持部40には軸受46を介して支持軸31が支持されることにより、支持軸31に固定されたピニオン30および中間ギヤ29がピニオン支持部40に対して回転自在に支持されることになる。なお、ピニオン支持部40の開口部はカバー部材47により閉塞され、支持軸31の他端側に配される図示されない軸受により支持されるようになっている。
【0034】
図6は開閉装置10をルーフパネル17側から示した平面図である。また、図7(A)は図6のA−A線に沿ってベース部材32と摺動部材24との位置関係を示す断面図であり、図7(B)は図6のB−B線に沿ってベース部材32と摺動部材24との位置関係を示す断面図である。なお、図6に示す開閉装置10は、ベース部材32に取り付けられるブラケット48〜50や、モータ19を駆動制御する制御ユニット51を装着した状態で図示しており、ピニオン30に形成される歯は一部を省略して図示している。
【0035】
図6に示すように、ベース部材32に設けられるピニオン30とラック23とは、相互に噛み合うように設けられている。ベース部材32に装着されたモータ19から減速機構を介して出力される駆動力は中間ギヤ29を経てピニオン30に伝達され、ラック23を備えた摺動部材24は回転駆動するピニオン30によって直進駆動される。ピニオン30によって前後進駆動される摺動部材24は、図6に実線で示す位置と、符号Cを付した一点鎖線で示す位置との間で往復駆動されることになる。このように噛み合うピニオン30とラック23との歯面には、歯面の摩耗を防止するとともに噛み合い音を軽減する潤滑油としてのグリースが塗布されている。
【0036】
図7(A)に示すように、ベース部材32の基部33は摺動部材24に形成されたラック23の下方にまで延びて形成されており、この基部33はラック23の移動軌跡に沿ってラック23の下側を覆うように設けられている。また、基部33に形成される溝壁34はラック23に対面するように所定の高さに形成されており、ベース部材32の基部33と溝壁34とによって摺動部材24の下方より摺動部材24の下面とラック23とが覆われるようなっている。一方、連結ロッド26側の基部33の側辺には溝壁34が形成されていないが、これは摺動部材24や連結ロッド26が移動する際の干渉を回避するためであり、摺動部材24や連結ロッド26に干渉しない範囲で溝壁34を形成しても良いことはいうまでもない。なお、図7(B)に示すように、連結ロッド26と干渉することのないベース部材32の部位においては、摺動部材24の下方より摺動部材24の下面から両側面にかけて覆うように、基部33の両側辺に溝壁34が形成されている。
【0037】
また、図6に示すように、ベース部材32には複数の固定用ブラケット48,49が装着されており、この固定用ブラケット48,49を介して開閉装置10はルーフパネル17に固定される。さらに、ベース部材32には制御ユニット用ブラケット50が装着されており、制御ユニット用ブラケット50には、図示しない開閉スイッチからの操作信号に基づいてモータ19に電流を供給制御する制御ユニット51が装着されている。モータ19と制御ユニット51との間には給電ライン52が設けられており、この給電ライン52を介して制御ユニット51はモータ19を駆動制御する。
【0038】
次いで、開閉装置10によるバックドア12の開閉動作について説明する。図1に示すようなバックドア12の全閉状態において、運転者により開閉スイッチが開方向に操作されると、制御ユニット51からモータ19を駆動するための電流が供給される。モータ19の駆動力は減速機構から中間ギヤ29に伝達され、支持軸31を介してピニオン30を図6に示す矢印D方向に回転駆動する。ピニオン30により駆動される摺動部材24はレール部材25に案内されながら矢印Eで示すように車両後方に向けて直進する。摺動部材24に連結された連結ロッド26は、摺動部材24の移動に伴って図3に実線で示す位置から破線で示す位置まで移動することになり、アーム28を介してバックドア12を破線で示す全開位置まで開放する。
【0039】
一方、開閉スイッチが閉方向に操作されると、制御ユニット51からモータ19に供給される電流は逆向きに供給される。よって、各ギヤ23,29,30は前述の回転方向に対して逆方向に回転するため、摺動部材24は車両前方に向けて直線移動することになり、バックドア12は連結ロッド26を介して図3に実線で示す全閉位置まで閉じられることになる。
【0040】
このように、モータ19に駆動されるピニオン30により摺動部材24が往復駆動されることによってバックドア12は自動的に開閉される。このとき、グリースが塗布されたラック23は、バックドア12の開閉に応じて基部33上を長手方向に移動するが、ラック23の移動軌跡の下方にはベース部材32の基部33が幅方向に延びて設けられるため、万一、ラック23に塗布されたグリースが落下した場合にも、ベース部材32によってグリースは受け止められ、ベース部材32の下方に配置される天井内張り18にグリースが付着することはない。これにより、車両11の内装である天井内張り18の汚損を防止することができ、車両11の商品性を向上させることができる。
【0041】
また、ベース部材32の基部33には、溝部35,37を形成する溝壁34やリブ36が設けられるため、ベース部材32上に落下したグリースが流れ落ちることはなく、ベース部材32上の溝部に保持される。特に、車内温度が上昇することによって、グリースの粘性が低下して流れ易くなる状況下においても、確実にグリースは溝部に保持されるため、天井内張り18を汚損することはない。
【0042】
さらに、ベース部材32の基部33に溝壁34を形成することにより、直進移動する摺動部材24のラック23を下方から覆うことができるため、開閉部材をルーフパネル17に組み付ける際などにも作業者が指をラック23に挟み込む恐れがなく、取り付け時の安全性を向上させることもできる。
【0043】
またさらに、摺動部材24のラック23を幅方向に位置決めするレール部材25を固定するベース部材32に、ラック23と噛み合うピニオン30を回転自在に支持し、ピニオン30を駆動するモータ19を固定することにより、ピニオン30とラック23との位置決め精度を向上させることができ、ピニオン30とラック23との噛み合い精度を向上させることができる。これにより、歯面の摩耗を軽減するとともに噛み合い音を軽減することができる。
【0044】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、本実施の形態においては、開閉部材は車体13の後端部に装着されたバックドア12としているが、これに限らず、ドア、トランクリッド、エンジンフード、サンルーフ、スライドドア等、車体13に開閉自在に装着されているものであれば他の開閉部材であっても良い。
【0045】
また、車両後方側に向けて配置される基部33の後方端には溝壁34が形成されていないが、これは基部33に固定されたレール部材25に対して摺動部材24を装着する際の干渉を回避するためであり、たとえば、摺動部材24にレール部材25を組み込んだ状態でレール部材25を基部33に固定するようにすれば、基部33の後方端に溝壁34を形成することができる。また、基部33の後方端に形成する溝壁34をベース部材32とは別体に設け、摺動部材24を組み付けた後に溝壁34を装着するようにしても良い。さらに、基部33に形成される他の溝壁34をベース部材32と別体に設けるようにしても良い。
【0046】
さらに、ピニオン30は中間ギヤ29を介してモータ19に駆動されているが、モータ19によりピニオン30を直接駆動しても良く、この場合にはベース部材32に対してモータ19とレール部材25とが固定されることになる。また、レール部材25によって摺動部材24は直進方向に案内されているが、レール部材25と摺動部材24とを湾曲させることにより、摺動部材24を直進以外の方向に案内するようにしても良い。
【0047】
またさらに、ベース部材32はアルミニウムにより形成されているが、他の金属材料を用いても良く、ベース部材32に要求される剛性を満たすことが可能であれば、金属材料以外の材料を用いることもできる。また、ベース部材32をダイカスト製法を用いることなく、切削加工によってベース部材32を形成しても良い。
【0048】
なお、本実施の形態において、開閉装置10のみを用いてバックドア12の開閉を行っているが、開閉装置10に加えてガスシリンダを用いるようにしても良い。また、開閉装置10を車体13の左右に配置し、2つの開閉装置10を用いてバックドア12を開閉するようにしても良い。
【0049】
さらに、本実施の形態では、開閉装置10を車体13のルーフ部14に設けているが、ベース部材32の溝部や溝壁形状を適宜変更することにより、開閉装置10を車体側面の後部ピラー内に設けることもできる。また、開閉体がトランクリッドの場合には、トランクルーム内に設けることも可能である。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、ラックの移動軌跡に沿ってベース部材が設けられることにより、たとえば、ラックに塗布された潤滑油が落下した場合にも、ベース部材によって潤滑油を受け止めることができる。これにより、潤滑油の落下による内装の汚損を防止することができ、車両の商品性を向上させることができる。
【0051】
また、ベース部材には、溝壁やリブなどによって形成される溝部がラックの移動軌跡に沿って設けられるため、ベース部材に落下した潤滑油を溝部に保持することができ、ベース部材からの潤滑油の落下を防ぐことができる。
【0052】
さらに、ベース部材に溝壁を設けることにより、ラックの露出を防ぐことができるため、ラックによる挟み込みなどを回避することができ、安全性を向上させることができる。
【0053】
またさらに、レール部材を固定するベース部材に、ピニオンを駆動するモータを固定することにより、ピニオンとラックとの位置決め精度を向上させることができ、ピニオンとラックとの噛み合い精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である車両用自動開閉装置を取り付けた車両の一部を示す側面図である。
【図2】図1のバックドアが開かれた状態の車両の一部を示す側面図である。
【図3】図1および図2の車両用自動開閉装置を示す拡大側面図である。
【図4】車両用自動開閉装置を示す斜視図である。
【図5】車両用自動開閉装置を示す分解斜視図である。
【図6】車両用自動開閉装置をルーフパネル側から示す平面図である。
【図7】(A)は図6のA−A線に沿う断面図であり、(B)は図6のB−B線に沿う断面図である。
【符号の説明】
10 開閉装置(車両用自動開閉装置)
11 車両
12 バックドア(開閉部材)
13 車体
14 ルーフ部
15 ヒンジ
16 ピン
17 ルーフパネル
18 天井内張り
19 モータ
20 動力発生部
21 動力変換部
22 ギヤケース
23 ラック
24 摺動部材
25 レール部材
26 連結ロッド(連結部材)
27 開口部
28 アーム
29 中間ギヤ
30 ピニオン
31 支持軸
32 ベース部材
33 基部
34 溝壁
35 第1の溝部(溝部)
36 リブ
37 第2の溝部(溝部)
38 レール固定部
39 モータ固定部
40 ピニオン支持部
41 ネジ部材
42 抜け止め部
43 摺動溝
44 摺動片
45 ネジ部材
46 軸受
47 カバー部材
48,49 固定用ブラケット
50 ユニット用ブラケット
51 制御ユニット
52 給電ライン

Claims (7)

  1. 車体に設けられる開閉部材を自動的に開閉する車両用自動開閉装置であって、
    モータにより駆動されるピニオンに噛み合うラックが形成され、連結部材を介して前記開閉部材に連結される摺動部材と、
    前記ピニオンを介して前後進駆動される前記摺動部材を所定方向に案内するレール部材と、
    前記レール部材が固定され、前記ラックの移動軌跡に沿って配置されるベース部材とを有することを特徴とする車両用自動開閉装置。
  2. 請求項1記載の車両用自動開閉装置において、前記ベース部材は前記ラックの移動軌跡に沿った溝部を有することを特徴とする車両用自動開閉装置。
  3. 請求項2記載の車両用自動開閉装置において、前記ベース部材に溝壁が設けられ、前記溝壁により前記溝部が形成されることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  4. 請求項2または3記載の車両用自動開閉装置において、前記ベース部材にリブが設けられ、前記リブにより前記溝部が形成されることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、前記ベース部材に前記モータを取り付けることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、前記ベース部材は前記車体のルーフ部に固定されることを特徴とする車両用自動開閉装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用自動開閉装置において、前記ベース部材は前記ラックの下方に位置することを特徴とする車両用自動開閉装置。
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