JP2004182720A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉体分散性に優れ、化粧料塗布時の伸び広がりが良好であり、且つ、経時存安定性に優れる化粧料を提供する。また、水系中に電解質が存在する場合でも、粉体の分散性に優れる化粧料を提供する。
【解決手段】次の成分(a)〜(d);
(a)粉体
(b)スルホコハク酸ジオクチルナトリウム
(c)ポリグリセリン脂肪酸エステル
(d)水
を含有することを特徴とする化粧料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水中に粉体を分散する際に、分散剤としてスルホコハク酸ジオクチルナトリウム及びポリグリセリン脂肪酸エステルを併用する化粧料に関するものであり、より詳細には、粉体分散性に優れるため、化粧料塗布時の伸び広がりが良好であり、且つ、経時存安定性に優れる化粧料に関するものである。また、水系中に電解質が存在する場合でも、粉体の分散性に優れる化粧料に関するものである。
化粧料には着色剤、肌色隠蔽剤(メーキャップ効果付与)、紫外線遮蔽剤、感触調整剤等の目的で、様々な粉体が汎用されている。
しかしながら、これらの粉体を水中に、粉体同士の凝集や沈降を引き起こさないように、安定に分散させることは容易ではない。化粧料中で粉体が凝集していると、粉体の機能が充分に発揮されないだけでなく、化粧料を肌に塗布する際に、伸び広がりが悪くなってしまう。特に、化粧料に美白効果、保湿効果、収斂効果、角質溶解効果等を付与する目的で、有機酸塩や無機塩等の様々な電解質を配合した場合、水中での粉体分散性は悪くなる。これは、水中で粉体表面には電気二重層が形成され、この電気二重層に由来する正電気的な反発力等が、分散安定化に寄与しているためと考えられており、前記電解質は該電気二重層を圧縮するため、結果的に粉体の分散性が悪くなると考えられている。
このため従来より、水中に粉体を分散させる各種技術が検討されてきている。具体的には、粉体をシランカップリング剤で処理し特定の親水性性樹脂と複合化して用いる方法(例えば、特許文献1参照。)、粉体表面をポリビニルピロリドンで処理して用いる方法(例えば、特許文献2参照。)等が挙げられる。
特開平10−45949号公報(第1頁−第6頁) 特開2001−48731号公報(第1頁−第7頁)
しかしながら、前記粉体をシランカップリング剤で処理し特定の親水性性樹脂と複合化して用いる技術や、前記粉体表面をポリビニルピロリドンで処理して用いる方法では、水系での粉体分散性は良好となるが、親水性樹脂やポリビニルピロリドンに由来する、べたつき感や伸び広がりの悪さ等の使用感を生じてしまい、好ましくなかった。
このため、水中に粉体を良好に分散することにより、化粧料塗布時の伸び広がりが良好であり、且つ、経時存安定性に優れる化粧料の開発が望まれていた。
本発明者は、上記実状において鋭意検討を重ねた結果、水中に粉体を分散する際に、分散剤としてスルホコハク酸ジオクチルナトリウム及びポリグリセリン脂肪酸エステルを併用することにより、直後及び経時的にも粉体の分散性が優れることを見出し、本発明を完成させた。また、水中に電解質を存在させた場合であっても、前記粉体の分散性に優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(d);
(a)粉体
(b)スルホコハク酸ジオクチルナトリウム
(c)ポリグリセリン脂肪酸エステル
(d)水
を含有すること化粧料を提供するものである。
また、成分(e)として電解質を含有する前記化粧料、更に、前記成分(e)がL−アスコルビン酸及び/またはL−アスコルビン酸誘導体である前記化粧料を提供するものである。
そして、前記成分(c)がHLB値9.0以上のポリグリセリン脂肪酸エステル及びHLB値7.5以下のポリグリセリン脂肪酸エステルの二種以上である前記何れかの化粧料を提供するものである。
更に、前記成分(a)がシリカ被覆無機酸化物である前記何れかの化粧料、また前記成分(a)がチタン・酸化チタン焼結物である前記何れかの化粧料を提供するものである。
本発明の化粧料は、水中における粉体の分散性に優れ、化粧料塗布時の伸び広がりが良好であり、且つ、経時存安定性に優れる化粧料である。また、水系中に電解質が存在する場合でも、粉体の分散性に優れる化粧料である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(a)粉体は、通常化粧料において、着色剤、肌色隠蔽剤、紫外線遮蔽剤、感触調整剤等の目的で用いられる粉体であれば特に限定されない。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、チタン酸リチウムコバルト、チタン・酸化チタン焼結物等の無機酸化物類、水酸化クロム、マンガンバイオレット、カーボンブラック、タルク、カオリン、雲母、セリサイト、合成雲母、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、シリカ、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリメタクリル酸アルキルパウダー、ポリウレタンパウダー、セルロースパウダー、トリメチルシルセスキオキサンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー等の有機粉体等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
また、これら粉体は、例えば、シリカ処理、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン化合物による処理、パーフルオロポリエーテルリン酸やパーフルオロアルキルリン酸、弗素変性シリコーン等の弗素化合物による処理、ラウリン酸亜鉛等の金属石鹸処理、N−長鎖アシルアミノ酸等のアミノ酸処理、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス等の油処理等、通常公知の方法で表面処理されているものを用いても良い。
本発明の化粧料においては、経時的な分散安定性の観点より、前記粉体の中でも、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、チタン酸リチウムコバルト、チタン・酸化チタン焼結物等の無機酸化物を選択し、且つこれら無機酸化物粉体をシリカで被覆した粉体が好ましい。粉体表面をシリカで被覆することにより、水中に分散させた際の等電点を低くし、該粉体の負の電荷を高めることができる。このようなシリカ被覆無機酸化物は、シリカ被覆酸化チタン、シリカ被覆酸化亜鉛、シリカ被覆酸化鉄等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
前記シリカ被覆無機酸化物は、通常公知の方法により、調製することができる。例えば、無機酸化物を水中に分散し、これに活性なシリカゾルを添加し、乾燥させることにより、粉体表面にシリカを重合させる方法、無機酸化物を水中に分散し、これにテトラエトキシシラン等の加水分解性有機ケイ素化合物を添加し、該有機ケイ素化合物を加水分解して粉体表面にシリカを生成させる方法等が挙げられる。
本発明の成分(a)として用いられる、シリカ被覆無機酸化物におけるシリカの被覆量は、水中における負電荷を高める観点より、質量比で無機酸化物:シリカ=80〜95:5〜20%が好ましく、特に85〜93:7〜15%が好ましい。
また、本発明の化粧料において、製造直後の分散性及び経時的な分散安定性の観点より、前記粉体の中でも、チタン・酸化チタン焼結物が好ましい。このような、チタン・酸化チタン焼結物は、通常化粧品に使用されているものであれば特に限定されず、例えば、チタン粉末と酸化チタンを1:5の割合で混合し、これを減圧下で3〜5時間、900〜1000℃で焼結したもの等が挙げられる。
前記チタン・酸化チタン焼結物は、例えば、シリカ処理、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン化合物による処理、パーフルオロポリエーテルリン酸やパーフルオロアルキルリン酸、弗素変性シリコーン等の弗素化合物による処理、ラウリン酸亜鉛等の金属石鹸処理、N−長鎖アシルアミノ酸等のアミノ酸処理、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス等の油処理等、通常公知の方法で表面処理されているものを用いても良い。
本発明の化粧料における成分(a)の含有量は、特に限定されるものではないが、0.01〜30質量%(以下、単に「%」と記す)が好ましく、0.1〜20%がより好ましい。成分(a)をこの範囲で含有すると、化粧料塗布時の伸び広がり及び分散性が特に優れた化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(b)スルホコハク酸ジオクチルナトリウムは、水中でナトリウムが解離し、陰イオン界面活性剤として機能する成分であり、本発明の化粧料においては、成分(c)と供に成分(a)を水中に分散する分散剤として機能する成分である。
このような成分(b)は、市販品として、NIKKOL OTP−75、OTP−100(何れも、日光ケミカルズ社製)を用いることができる。
本発明の化粧料における成分(b)の含有量は、特に限定されるものではないが、0.001〜3%が好ましく、0.01〜1%がより好ましい。成分(b)をこの範囲で含有すると、化粧料塗布時の伸び広がり及び分散性が特に優れた化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(c)ポリグリセリン脂肪酸エステルは、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン等のポリグリセリンの水酸基の少なくとも一部が脂肪酸によりエステル化されている化合物であり、通常化粧料において非イオン性界面活性剤として用いられている化合物であり、本発明の化粧料において成分(b)と供に成分(a)を水中に分散する分散剤として機能する成分である。成分(c)における、ポリグリセリンとしては、ジグリセリン、テトラグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン等が挙げられ、エステル化する脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、ポリリシノレイン酸等が挙げられる。
成分(c)のポリグリセリン脂肪酸エステルは、エステル化率、脂肪酸の炭素数、グリセリンの重合度等を調整することにより、HLB(親水性及び親油性のバランス)値を変化させることができる。
本発明の化粧料において、成分(c)としてHLB値9以上のポリグリセリン脂肪酸エステルと、HLB値7.5以下のポリグリセリン脂肪酸エステルの二種以上を組み合わせて用いることにより、経時的な分散安定性が特に優れた化粧料を得ることができる。
前記HLB値が9.0以上のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
また、前記HLB7.5以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸テトラグリセリル、モノオレイン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、ペンタオレイン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタオレイン酸ヘキサグリセリル、ペンタポリリシノレイン酸ヘキサグリセリル、トリステアリン酸デカグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタイソステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、ヘプタステアリン酸デカグリセリル、ヘプタオレイン酸デカグリセリル、デカステアリン酸デカグリセリル、デカイソステアリン酸デカグリセリル、デカオレイン酸デカグリセリル等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
本発明の化粧料における成分(c)の含有量は、特に限定されるものではないが、0.001〜5%が好ましく、0.01〜3%がより好ましい。成分(c)をこの範囲で含有すると、化粧料塗布時の伸び広がり及び分散性が特に優れた化粧料を得ることができる。
本発明に用いられる成分(d)水は、成分(a)の分散媒として用いられる成分である。本発明の化粧料における成分(d)の含有量は、特に限定されるものではないが、40〜99%が好ましい。成分(d)をこの範囲で含有すると、化粧料塗布時の伸び広がり及び分散性が特に優れた化粧料を得ることができる。
本発明の化粧料においては、上記必須成分に加えて、更に成分(e)として電解質を安定に含有することが可能である。本発明に用いられる成分(e)の電解質としては、通常化粧料において、美白効果、保湿効果、収斂効果、角質溶解効果等を付与する目的で含有されるものであり、例えば、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウムカリウム等の無機塩類、グリチルリチン酸塩類、グリチルレチン酸塩、サリチル酸塩、トラネキサム酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、エデト酸塩、L−アラニン、β−アラニン、L−アルギニン、L−アルギニン塩酸塩、L−アスパラギン一水和物、L−アスパラギン酸、ポリアスパラギン酸、L−シトルリン、L−システイン、L−システイン塩酸塩一水和物、L−シスチン、L−ドーパ、L−グルタミン酸、L−グルタミン酸塩酸塩、L−グルタミン、ポリグルタミン酸、グリシン、トリメチルグリシン、L−ヒスチジン、L−ヒスチジン塩酸塩一水和物、L−ヒドロキシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−リジン、L−リジン塩酸塩、L−メチオニン、L−オルニチン塩酸塩、L−プロリン、L−フェニルアラニン、L−セリン、L−スレオニン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−αアミノ酪酸等のアミノ酸及びアミノ酸誘導体、L−アスコルビン酸及びL−アスコルビン酸誘導体、クエン酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩等のα―ヒドロキシ酸塩、ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
これら電解質の中でも、美白効果を有するL−アスコルビン酸及びL−アスコルビン酸誘導体が特に好ましい。具体的には、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、L−アスコルビン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸リン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸リン酸カルシウム、L−アスコルビン酸硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸硫酸マグネシウム、L−アスコルビン酸硫酸カルシウム等が挙げられ、これらより一種又は二種以上を用いることができる。
本発明の化粧料における成分(e)の含有量は、特に限定されるものではないが、0.001〜5%が好ましく、0.01〜3%がより好ましい。成分(e)をこの範囲で含有すると、成分(e)の含有効果が顕著であり、化粧料塗布時の伸び広がり及び分散性が特に優れた化粧料を得ることができる。
本発明の化粧料には、上記必須成分の他に、通常化粧料に用いられる成分として、例えば、成分(b)及び(c)以外の界面活性剤、油剤、水溶性高分子、アルコール類、ゲル化剤、皮膜形成剤、樹脂、紫外線吸収剤、保湿剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、着色剤、美容剤等を本発明の効果を損なわない範囲にて含有することができる。
本発明の化粧料の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、成分(d)に成分(b)及び(c)を溶解又は分散し、必要に応じて成分(e)を溶解し、成分(a)を添加し、均一分散する方法、成分(d)に成分(b)及び(c)を溶解又は分散し、必要に応じて成分(e)を溶解し、必要に応じて油剤を添加し、乳化後、成分(a)を添加し、均一分散する方法等が挙げられる。
本発明の化粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、日焼け止め料、パック料、マッサージ料、美容液等の基礎化粧料、ファンデーション、アイシャドウ、白粉、コンシーラー、マスカラ、アイライナー等のメーキャップ化粧料等が挙げられる。これらの中でも、日焼け止め料やパック料、ファンデーション、コンシーラー等が本発明の効果が顕著に発揮されるため好ましい。
また、本発明の剤型は、水中油型、油中水型等の乳化系、水系液状型、可溶化型、油性液状等の何れの剤型であってもよい。これらの中でも本発明の効果が顕著に発揮されるのは、水中油型乳化系、水系液状型、可溶化型の各剤型である。
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
クリーム状パック料:実施例1〜8及び比較例1〜2
以下の表1及び表2に示す組成のクリーム状パック料を下記製造方法により調製し、(1)伸び広がりのよさ、(2)粉体の分散性、(3)経時安定性の評価項目について以下に示す方法により評価・判定し、結果を併せて表1及び表2に示した。
(製造方法)
A:成分(1)〜(4)を70℃に加熱、溶解する。
B:成分(5)〜(8)を70℃に加熱、溶解する。
C:成分(10)〜(14)と成分(7)の一部を三本ローラーで分散する。
D:AにBを添加し、乳化する。
E:Dを室温に冷却する。
F:EにC及び成分(8)の一部で溶解した成分(9)を添加し均一混合する。
G:Fを容器に充填して、クリーム状パック料を得た。
[評価方法:伸び広がりのよさ]
化粧歴10年以上の女性20名をパネルに、前記実施例及び比較例のクリーム状パック料を使用してもらい、肌に塗布時の伸び広がりのよさについて、以下の(イ)5段階絶対評価基準に基づいて評点を付し、全パネルの評点の平均値を求め、以下の(ロ)4段階判定基準により判定した。
(イ)5段階絶対評価基準
(評価結果): (評 点)
5点 : 非常に良好
4点 : 良好
3点 : 普通
2点 : 不良
1点 : 非常に不良
(ロ)4段階判定基準
(評点の平均値) :(判定)
平均点4.5以上 : ◎
平均点3.5以上4.5未満: ○
平均点2.5以上3.5未満: △
平均点2.5未満 : ×
[評価方法:粉体の分散性]
製造直後の前記実施例及び比較例のクリーム状パック料を光学顕微鏡(400倍)にて観察し、以下の(ハ)判定基準により判定した。
(ハ)判定基準
(観察結果) :(判定)
粉体の凝集が無い : ◎
小さな凝集が有る : △
大きな凝集が有る : ×
[評価方法:経時安定性]
前記実施例及び比較例のクリーム状パック料を40℃及び5℃で1ヶ月間保存し、保管品の状態(粉体の凝集・沈降)を目視により観察し、以下の(ニ)4段階判定基準を用いて判定した。
(ニ)4段階判定基準
(観察結果) :(判定)
全く変化なし : ◎
軽微な変化がある : ○
やや変化がある : △
かなり変化がある : ×
表1、表2の結果から明らかなように、実施例1〜8のクリーム状パック料は、粉体分散性に優れるため、化粧料塗布時の伸び広がりが良好であり、且つ、経時存安定性に優れる化粧料であった。また、水系中に電解質であるL−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウムが存在する場合でも、粉体の分散性に優れる化粧料に関するものであった。更に、実施例1〜8のクリーム状パック料は塗布箇所、洗い流した箇所、皮膚清浄効果が明確に識別でき、パック料としての使用性に優れたものであった。一方、成分(b)のスルホコハク酸ジオクチルナトリウムを含有しない比較例1及び成分(c)のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有しない比較例2のクリーム状パック料は、何れも、粉体の分散性に劣るため、伸び広がりが悪く、経時安定性も良好ではなかった。
実施例9:ピールオフパック
(成分) (%)
1.ポリビニルアルコール(注1) 10.0
2.ポリビニルアルコール(注2) 7.0
3.ベントナイト 1.0
4.エタノール 10.0
5.1,3−ブチレングリコール 5.0
6.チタン・酸化チタン焼結物 1.0
7.スルホコハク酸ジオクチルナトリウム 0.2
8.モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5) 0.5
9.ペンタオレイン酸デカグリセリル(HLB3.5) 0.1
10.乳酸ナトリウム 3.0
11.ピロリドンカルボン酸ナトリウム 2.0
12.精製水 残量
13.香料 適量
(注1):ゴーセノールEG−05(日本合成化学工業社製)
(注2):ゴーセノールEG−40(日本合成化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(10)、(12)を80℃に加熱、溶解する。
B:Aを室温に冷却し、成分(11)、(13)を添加し、均一混合する。
C:Bを容器に充填して、ピールオフパックを得た。
実施例9のピールオフパックは、粉体分散性に優れるため、化粧料塗布時の伸び広がりが良好であり、且つ、経時存安定性に優れる化粧料であった。また、水系中に電解質である乳酸ナトリウムやピロリドンカルボン酸が存在する場合でも、粉体の分散性に優れる化粧料に関するものであった。更に、実施例9のピールオクパックは、塗布した箇所、はがした箇所、皮膚清浄効果が明確に識別でき、伸び広がりのよさといった使用感が良好であった。
実施例10:ファンデーション(水系タイプ)
(成分) (%)
1.シリカ被覆酸化チタン(シリカ被覆率10%) 10.0
2.シリカ被覆ベンガラ (シリカ被覆率10%) 0.2
3.シリカ被覆黄酸化鉄 (シリカ被覆率10%) 1.0
4.シリカ被覆黒酸化鉄 (シリカ被覆率10%) 0.1
5.タルク 3.0
6.スルホコハク酸ジオクチルナトリウム 0.2
7.ジイソステアリン酸デカグリセリル(HLB10.0) 1.0
8.ペンタイソステアリン酸デカグリセリル(HLB3.5) 0.1
9.1,3−ブチレングリコール 10.0
10.ポリグルタミン酸 0.1
11.キサンタンガム 0.2
12.精製水 残量
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
(製造方法)
A:成分(1)〜(9)をローラーで混合する。
B:成分(10)〜(13)を均一に混合、溶解する。
C:AにBを添加混合し、均一混合する。
D:Cを容器に充填してファンデーションを得た。
実施例10のファンデーションは、粉体分散性に優れるため、化粧料塗布時の伸び広がりが良好であり、且つ、経時存安定性に優れる化粧料であった。また、水系中に電解質であるポリグルタミン酸が存在する場合でも、粉体の分散性に優れる化粧料に関するものであった。更に、実施例10のファンデーションは、メーキャップ効果が良好であった。
実施例11:アイシャドウ(水中油型乳化タイプ)
(成分) (%)
1.モノステアリン酸ポリエチレングリコール(55) 0.5
2.モノステアリン酸グリセリル 0.5
3.セタノール 1.0
4.水添ポリイソブテン 1.0
5.ペンタエリスリット脂肪酸エステル 1.0
6.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0
7.フッ素処理雲母チタン 20.0
8.スルホコハク酸ジオクチルナトリウム 0.5
9.モノイソステアリン酸デカグリセリル(HLB12.0) 1.0
10.ペンタイソステアリン酸デカグリセリル(HLB3.5) 0.2
11.1,3−ブチレングリコール 10.0
12.ペクチン 0.5
13.精製水 残量
14.塩化カルシウム 0.03
(製造方法)
A:成分(1)〜(6)を70℃に加熱、溶解する。
B:成分(13)を70℃に加熱、溶解する。
C:成分(7)〜(11)を均一に混合する。
D:BにAを添加し、乳化する。
E:Dを室温に冷却する。
F:Eに(13)の一部に溶解した(12)を添加混合する。
G:FにCを添加混合する。
H:Gに(13)の一部に溶解した(14)を添加し、均一混合する。
I:Hを容器に充填して、アイシャドウを得た。
実施例11のアイシャドウは、粉体分散性に優れるため、化粧料塗布時の伸び広がりが良好であり、且つ、経時存安定性に優れる化粧料であった。また、水系中に電解質である塩化カルシウムが存在する場合でも、粉体の分散性に優れる化粧料に関するものであった。更に、実施例11のアイシャドウは、メーキャップ効果が良好であった。

Claims (6)

  1. 次の成分(a)〜(d);
    (a)粉体
    (b)スルホコハク酸ジオクチルナトリウム
    (c)ポリグリセリン脂肪酸エステル
    (d)水
    を含有することを特徴とする化粧料。
  2. 更に、成分(e)として電解質を含有することを特徴とする請求項1記載の化粧料。
  3. 前記成分(e)がL−アスコルビン酸及び/またはL−アスコルビン酸誘導体であることを特徴とする請求項2記載の化粧料。
  4. 前記成分(c)がHLB値9.0以上のポリグリセリン脂肪酸エステル及びHLB値7.5以下のポリグリセリン脂肪酸エステルの二種以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項記載の化粧料。
  5. 前記成分(a)がシリカ被覆無機酸化物であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項記載の化粧料。
  6. 前記成分(a)がチタン・酸化チタン焼結物であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項記載の化粧料。
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