JP6122614B2 - 液状二層型化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、水素添加リン脂質、α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体、及び粉体を含有する液状水中油型化粧料であって、静置時には沈降分離層と透明水層との二層に分離し、使用時に振とう分散して用いる液状二層型化粧料に関し、さらに詳細には、振とう時の再分散性が良好で、みずみずしい使用感で、ぬるつきや粉のきしみ感がなく、仕上がりの均一性や化粧持ちにも優れた液状二層型化粧料に関する。
従来、清涼感があり、さっぱりとした使用感を有する化粧料として、水性化粧料があるが、粉体を配合した水性化粧料としては、例えば水白粉のような二層型化粧料が知られている。これらは、長時間静置時には、粉体を含む下層と液状水性成分の上層との二層状態であり、使用時に振とうして使用するものであるが、主成分の特性上、使用中のなめらかさに欠けたり、仕上がりが粉っぽかったり、経時での化粧持ちや耐水性・耐汗性が著しく悪かったり、振とう時の粉体の再分散性が悪い等の欠点があった。それらの欠点を解決すべく、シリコーン表面処理粉体とポリエーテル変性シリコーンとを併用する方法(例えば、特許文献1)、粉体とエマルションを併用する方法(例えば、特許文献2,3)、リン脂質と水溶性高分子を併用する方法(例えば、特許文献4,5)等が知られていた。
特許第3288765号公報 特開2003−95869号公報 特開2007−269698号公報 特開2001−213720号公報 特開2003−40733号公報
しかしながら、上記のような方法では、仕上がりの粉っぽさや粉体の再分散性は改善されるものの、化粧膜の仕上がりの美しさや化粧持ち等、メーキャップ化粧料としての機能を充分に満足できる結果が得られない場合があった。また、二層状態の上層が透明層であれば、液状化粧料の特徴であるみずみずしい使用感を連想し易く、商品としても好印象となる。従って、静置時には上層が透明な二層状態であり、振とう時は粉体の再分散性が良好で、みずみずしい使用感でありながら、粉のきしみ感がなく、メーキャップ化粧料としても、仕上がりの均一性や、化粧持ちにも優れた液状化粧料が望まれていた。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、粉体とエマルションを含有する液状二層型化粧料に、α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体を配合することにより、静置時には沈降分離層と透明水層との二層に分離し、振とう時の再分散性が良好で、みずみずしい使用感で、ぬるつきや粉のきしみ感がなく、メーキャップ化粧料としても、仕上がりの均一性や、化粧持ちに優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(c):
(a)水素添加リン脂質 0.01〜10質量%
(b)α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体 0.01〜5質量%
(c)粉体 5〜20質量%
を含有する液状水中油型化粧料であって、静置時には粉体と乳化滴を含む沈降層と透明水層の二層に分離し、使用時に振とう分散して用いることを特徴とする液状二層型化粧料を提供するものである。
本発明の液状二層型化粧料は、振とう時の再分散性が良好で、みずみずしい使用感で、ぬるつきや粉のきしみ感がなく、仕上がりの均一性や、化粧持ちなどにも優れるものである。そのため、日焼け止め化粧料やメーキャップ化粧料として、広く適用可能である。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。
本発明の液状二層型化粧料は、静置時には、水性成分の透明層(上層)と、粉体と乳化滴を含む沈降層(下層)との二層状態であり、使用時に軽く振とうすることにより、容易に均一に再分散するものである。沈降層は、粉体と、水素添加リン脂質による乳化滴と、α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体との軟凝集物であり、水性層との比重差により、長時間静置時には沈降する。本発明における二層型化粧料とは、二層となるまでに要する時間は特に制限されないが、商品特性上、24時間を目安に二層分離が確認できるものであるとする。
本発明に用いられる成分(a)水素添加リン脂質は、乳化滴を形成するものであり、粉体のきしみ感を緩和し、化粧料になめらかさを与え、再分散性を良好にする目的で配合されるものである。成分(a)を含有する乳化滴は界面が比較的強いため、乳化滴同士の合一を防ぎ、粉体との相互作用にも安定である。水素添加リン脂質としては、大豆由来水素添加リン脂質又は卵黄由来水素添加リン脂質が挙げられ、必要に応じて一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
本発明における水素添加リン脂質の含有量は、0.01〜10質量%(以下単に「%」と略す)、より好ましくは0.1〜5%である。この範囲であれば、なめらかで、べたつきのない、再分散性が良好な化粧料が得られる。
本発明に用いられる成分(b)α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体は、主として、α−オレフィンとビニルピロリドンで構成される油溶性の共重合体で、成分(a)を界面とする乳化滴と軟凝集することにより、化粧料の再分散性を良好にし、また成分(c)粉体の分散性を改善し、仕上がりの均一性や化粧持ちを向上させる目的で配合されるものである。通常化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず使用することができる。成分(b)の共重合体を構成するα−オレフィンとしては、炭素数12〜40のものが好ましく、ヘキサデセンやエイコセン、トリアコンテン等が挙げられる。エイコセン・ビニルピロリドン共重合体の市販品としてはANTARON V−220、GANEX V−220(以上、ISP社製)、UNIMER U−15(INDUCHEM社製)が例示でき、ヘキサデセン・ビニルピロリドン共重合体の市販品として、ANTARON V−216(ISP社製)が例示でき、トリアコンタニル・ビニルピロリドン共重合体の市販品として、ANTARON WP−600(ISP社製)等が挙げられる。これらの中で、ヘキサデセン・ビニルピロリドン共重合体が、使用感触の点で最も好ましい。
本発明におけるα−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体の含有量は、0.01〜5%であり、より好ましくは0.1〜2%である。この範囲であれば、再分散性、仕上がりの均一性、化粧持ちの良好なものが得られる。
本発明に用いられる成分(c)粉体は、肌の色ムラやシミを隠す、彩りを与えるといったメーキャップ効果及び紫外線防御効果を付与するもので、化粧料で通常用いられる粉体であれば特に限定されない。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、チタン酸リチウムコバルト、チタン・酸化チタン焼結物等の無機酸化物類、水酸化クロム、マンガンバイオレット、カーボンブラック、タルク、カオリン、雲母、セリサイト、合成雲母、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、シリカ、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリメタクリル酸アルキルパウダー、ポリウレタンパウダー、セルロースパウダー、トリメチルシルセスキオキサンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー等の有機粉体類等が挙げられる。これらの粉体は、必要に応じて一種又は二種以上を用いることができる。
また、これらの粉体は表面を被覆処理されていてもよく、例えば、シリカ処理、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸等のシリコーン化合物による処理、パーフルオロポリエーテルリン酸やパーフルオロアルキルリン酸、弗素変性シリコーン等の弗素化合物による処理、ラウリン酸亜鉛等の金属石鹸による処理、N−長鎖アシルアミノ酸等のアミノ酸による処理、リン脂質、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス等の油による処理等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。中でも、シリコーン化合物、金属石鹸、リン脂質で処理したものが、粉体の再分散性、仕上がりの均一性、化粧持ち等の点で好ましい。
また、これらの処理剤で前記粉体を処理する方法は、通常公知の方法が用いられ、特に限定されるものではないが、例えば、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等が挙げられる。また、前記処理剤による処理量は、粉体及び処理剤の種類によっても異なるが、仕上がりの均一性、化粧持ちの観点において、処理される粉体の0.5〜7%が好ましい。
本発明における粉体の含有量は、5〜20%であり、より好ましくは7〜15%である。この範囲であれば、みずみずしい使用感でありながら、メーキャップ効果等により優れた液状二層型化粧料が得られる。
本発明には、さらに、二層への分離速度や再分散性を向上させる目的で、成分(d)電解質を配合することが可能である。さらに成分(d)は、それぞれの特性に応じて、付加的な効果として、紫外線防御効果、美白効果、保湿効果、収斂効果、角質溶解効果等を付与することができるものもある。
成分(d)電解質としては、化粧料に通常用いられるものであれば、有機・無機を問わず用いることができる。具体例を挙げるとすれば、例えば、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸アルミニウムカリウム、リン酸水素ナトリウム等の無機電解質、グリチルリチン酸塩類、グリチルレチン酸塩、サリチル酸塩、トラネキサム酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、エデト酸塩、L−アラニン、β−アラニン、L−アルギニン、L−アルギニン塩酸塩、L−アスパラギン一水和物、L−アスパラギン酸、ポリアスパラギン酸、L−シトルリン、L−システイン、L−システイン塩酸塩一水和物、L−シスチン、L−ドーパ、L−グルタミン酸、L−グルタミン酸塩酸塩、L−グルタミン、ポリグルタミン酸、グリシン、トリメチルグリシン、L−ヒスチジン、L−ヒスチジン塩酸塩一水和物、L−ヒドロキシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−リジン、L−リジン塩酸塩、L−メチオニン、L−オルニチン塩酸塩、L−プロリン、L−フェニルアラニン、L−セリン、L−スレオニン、L−トリプトファン、L−チロシン、L−バリン、L−αアミノ酪酸等のアミノ酸及びアミノ酸誘導体、L−アスコルビン酸及びL−アスコルビン酸誘導体、クエン酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩等のα―ヒドロキシ酸塩、ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられ、これらより必要に応じて、一種又は二種以上を用いることができるが、二層への分離、再分散性の点で、塩化カルシウムが好ましい。
また、肌に美白効果、保湿効果、収斂効果、角質溶解効果等を付与するために、相当量配合することが必要となる電解質美容成分も、本発明により安定に配合することが可能である。電解質美容成分としては、具体的には、グルタミン酸、リシン、アルギニン、N−アシルグルタミン酸、グルタミン酸塩、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸等のアミノ酸及びその誘導体、クエン酸、乳酸、乳酸ナトリウム等のα−ヒドロキシ酸及びその塩類、アスコルビン酸、L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド等のアスコルビン酸及びその誘導体、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、尿素、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸塩、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸塩が挙げられ、必要に応じて一種又は二種以上を用いることができる。
本発明における電解質の含有量は、電解質の種類によって異なり、特に限定されるものではないが、0.01〜10%が好ましく、0.1〜5%がより好ましい。
本発明の液状二層型化粧料には、水中油型化粧料の油相として、また、粉のきしみ感を抑え、化粧持ちを良好にするために油剤を配合する。本発明に用いられる油剤は、通常化粧料に汎用される原料であり、動物油、植物油、合成油等の起源、液状もしくは固形状等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、硬化油類、エステル油類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。例えば、具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
また本発明の液状二層型化粧料には、紫外線防御効果を目的に油溶性紫外線吸収剤を配合することができ、特に成分(d)が水溶性紫外線吸収剤である場合には、組み合わせて用いることにより、相乗的な紫外線防御効果を得ることができる。本発明に用いられる油溶性紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸メチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸フェニル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ホモメンチル、メトキシケイ皮酸オクチル、メトキシケイ皮酸エトキシエチル、ジメトキシケイ皮酸モノエチルヘキサン酸グリセリル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ブチルメトキシベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン等が挙げられることができる。好ましい成分としては、パラアミノ安息香酸メチル、パラジメチルアミノ安息香酸オクチル、メトキシケイ皮酸オクチル、メトキシケイ皮酸エトキシエチル、ブチルメトキシベンゾイルメタン、オクチルトリアゾンを挙げることができ、更に好ましくは、メトキシケイ皮酸オクチル、ブチルメトキシベンゾイルメタン、オクチルトリアゾンを挙げることができる。これらは、一種又は二種以上を適宜選択して組み合わせて用いることができる。また、油溶性紫外線吸収剤の配合量は、特に限定されるものではないが、0.1〜10%が好ましく、みずみずしい使用感と優れた紫外線防御効果を得るためには、1〜5%がより好ましい。
本発明の液状二層型化粧料における油剤の含有量は、特に制限されないが、0.1〜15%が好ましく、1〜10%が特に好ましい。この範囲であれば、粉のきしみ感がなく、みずみずしい使用感でありながら、化粧持ちのより良い液状二層型化粧料が得られる。
本発明の液状二層型化粧料には、水中油型化粧料の水相として、また、使用時のみずみずしさを演出する目的で水を配合するが、通常化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず使用することができる。
また、本発明の液状二層型化粧料には、上記成分の他に、通常化粧料に用いられる成分を、本発明の効果を損なわない範囲にて配合することができる。これらの成分としては、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、保湿剤、水溶性高分子、酸化防止剤、香料、防腐剤、着色剤、美容剤等が挙げられる。これらの成分は、必要に応じて、本発明の製造過程における各必須成分の溶媒としても用いることができる。
本発明の液状二層型化粧料は、通常の水中油型化粧料を製造する方法にて製造されるものであり、製造方法および製造機器等は制限されないが、例えば、成分(a)で油剤を乳化したのち、成分(b)、(c)を順に添加する方法が、二層への分離、再分散性の面で好ましく挙げられ、また成分(a)で油剤を乳化した後、成分(b)で表面処理した成分(c)を添加する方法等が挙げられる。また、本発明の液状二層型化粧料において、乳化滴の平均粒径は特に限定されないが、1μm以下が好ましい。平均粒径が1μm以下であると、二層への分離がより良好になる。
また、上記のようにして得られる本発明の液状二層型化粧料としては、日焼け止めけ化粧料、化粧下地、ファンデーション、アイシャドウ、白粉、頬紅、コンシーラー、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅等のメーキャップ化粧料等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜5及び比較例1〜4:リキッドファンデーション
表1に示す組成のリキッドファンデーションを下記製造方法により調製し、「外観」、「再分散性」、「みずみずしさ」、「ぬるつきのなさ」、「粉のきしみ感のなさ」、「仕上がりの均一性」、「化粧持ち」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価した結果を併せて表1に示した。
(製造方法)
A:成分1〜7を75℃で乳化する。
B:Aに8〜10を添加し混合する。
C:11〜19を均一に混合する。
D:BにCを添加し、混合する。
E:Dを攪拌しながら容器に充填し、リキッドファンデーションを得た。
(評価方法1:外観)
表1の各リキッドファンデーションを透明な容器に充填し、25℃の恒温槽内で24時間静置保存し、そのサンプルの外観を観察し、以下の基準に従って判定を行った。
[判定基準]
(判定):(評価)
◎ : 二層に分離し、上層が透明
○ : 二層にわずかに分離し、上層が透明
△ : 二層に分離するが、上層に濁りが見られる
× : 二層に分離しない
(評価方法2:再分散性)
表1の各リキッドファンデーションを透明な容器に充填し、25℃の恒温槽内で3ヶ月間静置保存し、そのサンプルを軽く振とうした時の下層の再分散性を観察し、以下の基準に従って判定を行った。(1回は1往復)
[判定基準]
(判定):(評価)
◎ : 10回以下で再分散した
○ : 11〜20回で再分散した
△ : 21〜30回で再分散した
× : 30回でも再分散しない
(評価方法3:官能評価)
化粧品評価専門パネル20名に、前記実施例及び比較例のリキッドファンデーションを使用してもらい、使用時の「みずみずしさ」、「ぬるつきのなさ」、「粉のきしみ感のなさ」、「仕上がりの均一性」、「化粧持ち」(使用後6時間後の目視観察)の其々の項目について、各自が下記の評価基準に従って5段階評価し、サンプル毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を下記の判定基準に従って判定した。
[評価基準]
(評点):(結果)
5点 : 非常に良好
4点 : 良好
3点 : 普通
2点 : やや不良
1点 : 不良
[判定基準]
(判定):(評点の平均点)
◎ : 4.5〜5.0点
○ : 3.5〜4.5点未満
△ : 2.0〜3.5点未満
× : 1.0〜2.0点未満
表1の結果から明かなように、実施例1〜5のリキッドファンデーションは、沈降層と透明層の二層に分離し、再分散性に優れ、みずみずしさ、ぬるつきのなさ、粉のきしみ感のなさ、仕上がりの均一性、化粧持ちに優れていた。一方、水素添加リン脂質を配合せず、ノニオン界面活性剤を用いた比較例1は、二層に分離せず、外観、みずみずしさ、仕上がりの均一性、化粧持ちの点で実施例に劣るものであった。α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体を配合していない比較例2は、二層になるものの再分散性が悪く、仕上がりの均一性、化粧持ち等の点でも劣り、α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体の代わりに、従来技術である水溶性高分子を配合した比較例4は、使用時のぬるつきと粉のきしみ感があり、仕上がりの均一性、化粧持ちも悪いものであった。α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体の配合量が多い比較例3は、沈降層の凝集が強まるため、再分散性に劣り、仕上がりの均一性、化粧持ち等の点でも、実施例に劣るものであった。
実施例6:アイカラー
(成分) (%)
1.水素添加大豆リン脂質 0.5
2.グリセリン 5.0
3.1,3−ブチレングリコール 10.0
4.重質流動イソパラフィン 2.0
5.メチルフェニルポリシロキサン 1.0
6.2−エチルヘキサン酸セチル 2.0
7.精製水 残 量
8.エタノール 8.0
9.ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体 0.5
10.塩化カルシウム 0.2
11.シリコーン処理雲母チタン(注1) 6.0
12.シリコーン処理ベンガラ被覆雲母チタン(注1) 2.0
13.フッ素化合物処理酸化チタン被覆ガラスフレーク(注2) 2.0
14.マイカ 1.0
15.無水ケイ酸 1.0
16.ナイロン末 0.5
(注2)パーフルオロオクチルトリエトキシシラン2%処理
(製造方法)
A:成分1〜7を75℃で乳化する。
B:Aに8〜16を添加し混合する。
C:Bを攪拌しながら容器に充填し、アイカラーを得た。
以上のようにして得られた実施例5のアイカラーは、沈降層と透明層との二層に分離し、粉体の再分散性に優れ、みずみずしさ、ぬるつきのなさ、粉のきしみ感のなさ、仕上がりの均一性、化粧持ちに優れていた。

Claims (2)

  1. 次の成分(a)〜(c):
    (a)水素添加リン脂質 0.01〜10質量%
    (b)α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体 0.01〜5質量%
    (c)粉体 5〜20質量%
    を含有する液状水中油型化粧料であって、静置時には粉体と乳化滴を含む沈降層と透明水層との二層に分離し、使用時に振とう分散して用いることを特徴とする液状二層型化粧料。
  2. さらに成分(d)電解質を含有することを特徴とする請求項1に記載の液状二層型化粧料。
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