JP2004179071A - 燃料電池セル及び燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】支持体に内部改質能を寄与すると同時に、発電素子間の電気的ショートを容易に防止できる安価な燃料電池セル及び燃料電池を提供する。
【解決手段】単一もしくは複数の燃料ガス流路12が、軸長方向に形成された柱状の支持体11の表面に、燃料極13a、固体電解質13b及び、空気極13cを順次積層してなる発電素子13を軸長方向に所定間隔をおいて、複数個設け、該複数の発電素子13をそれぞれインターコネクタ14で直列に接続してなる燃料電池セルであって、前記支持体11が、鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物と、無機粉末とを主成分とする多孔質な支持体基部11aの表面に、該支持体基部11aと前記発電素子13とを電気的に絶縁する多孔質な絶縁層11bを設けてなることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】単一もしくは複数の燃料ガス流路12が、軸長方向に形成された柱状の支持体11の表面に、燃料極13a、固体電解質13b及び、空気極13cを順次積層してなる発電素子13を軸長方向に所定間隔をおいて、複数個設け、該複数の発電素子13をそれぞれインターコネクタ14で直列に接続してなる燃料電池セルであって、前記支持体11が、鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物と、無機粉末とを主成分とする多孔質な支持体基部11aの表面に、該支持体基部11aと前記発電素子13とを電気的に絶縁する多孔質な絶縁層11bを設けてなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池セル及び、燃料電池に関し、特に、単一もしくは複数の燃料ガス流路が、軸長方向に形成された柱状の支持体の表面に、直列に接続された複数の発電素子を設けた燃料電池セル及び、燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来技術】
次世代エネルギーとして、近年、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
【0003】
従来の横縞型の固体電解質型燃料電池セルの一部の縦断面を図9に示す。固体電解質型燃料電池セルは、多孔質絶縁体である円筒状の支持体1の表面に、燃料極3a、固体電解質3b、空気極3cからなる複数の発電素子3を、軸長方向に所定間隔をおいて形成して構成されており、各発電素子3はそれぞれインターコネクタ4により直列に接続されている。また、支持体1の内部にはガス流路7が形成されている。
【0004】
電解質として固体電解質3bを用いる横縞型の固体電解質型燃料電池セルでは、固体電解質3bの酸素イオン伝導性は600℃程度から高くなるため、600℃以上の温度域で、空気極3cに酸素を含むガスを、燃料極3aに水素を含むガスを各々供給することで、空気極3cと燃料極3a間の酸素濃度差に基づき、空気極3cと燃料極3aとの間で電位差が発生する。
【0005】
空気極3cから固体電解質3bを通じて燃料極3aへ移動した酸素イオンは、燃料極3aで水素イオンと結合して水となる。このとき、同時に電子の移動が起こる。燃料電池では、酸素を含むガスと水素を含むガスとを供給することで、以上の反応を連続して起こし、発電する。
【0006】
横縞型の燃料電池セルでは、以上の反応を起こす発電素子3が、支持体1表面に、軸長方向に複数個設けられ、直列に接続されているために、高い電圧を少ないセル数で得られるという利点がある。
【0007】
一方で、各発電素子3間の電気的ショートを防ぐため、支持体1に絶縁体を用いなくてはならないため、支持体1に燃料改質能を有するNiなどの金属を用いることが困難となり、燃料として炭素を含む天然ガスや都市ガスを用いた場合、燃料極3aに炭素が析出し、発電能力が劣化するという問題があった。
【0008】
そこで、支持体1の内部に形成されたガス流路7にNiフェルトを充填し、改質させるという手法や、支持体に微粉(例えば0.1μm)のNi粉末を、支持体の絶縁性が失われない程度に添加するという手法が取られている(特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−240214号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、比較的高価なNiフェルトを全ての支持体のガス流路に配置することはコストの上昇につながり、また、組立も煩雑となるなどの問題があった。
【0011】
また、絶縁性が失われない程度のNi粉末の量で十分な改質を行うためには、非常に微粉のNi粉末を用いる必要があり、このようなNi粉末は、そもそも入手が困難であり、非常に高価である。また、微粉末は凝集性が強いため、成形の際に凝集しやすく、その場合、焼成工程あるいは発電時に焼結が進行し、Ni粉末の比表面積は大幅に減少することになり、その結果、内部改質能は大きく損なわれることになる。
【0012】
また、微粉のNi粉末を、成形時に十分に分散できたとしても、微粉末であるNiあるいは、NiOの焼結性が高いため、焼成時や発電時にNiあるいは、NiOの比表面積は減少し、内部改質能が損なわれるという問題があった。
【0013】
本発明は、十分な内部改質能を有し、安価で組立性、信頼性に優れた燃料電池セル及び、燃料電池を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池セルは、単一もしくは複数の燃料ガス流路が、軸長方向に形成された柱状の支持体の表面に、燃料極、固体電解質及び、空気極を順次積層してなる発電素子を軸長方向に所定間隔をおいて、複数個設け、該複数の発電素子をそれぞれインターコネクタで直列に接続してなる燃料電池セルであって、前記支持体が、鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物と、無機粉末とを主成分とする多孔質な支持体基部の表面に、該支持体基部と前記発電素子とを電気的に絶縁する多孔質な絶縁層を設けてなることを特徴とする。
【0015】
本発明の燃料電池セルでは、柱状の支持体の表面に複数個の発電素子を配置し、直列に接続することで容易に電圧を高くすることができる。また、支持体と発電素子は電気的に絶縁される必要があるため、一般的に支持体には絶縁体が用いられるが、本発明では、支持体の表面に多孔質な絶縁層を設けることで、支持体として非絶縁性部材を利用可能とした。そのため、内部改質に必要なNi等の触媒能を有する素材を、必要な量、支持体に保持させることができ、燃料電池セルの特性を劣化させる燃料極での炭素の析出を防止できる。
【0016】
すなわち、支持体の大部分を鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物と、無機粉末とを主成分とする多孔質体とし、支持体の表面に、無機材料から成る絶縁層を設けることで、燃料ガスを内部改質する機能を、支持体に付与することができるとともに、支持体と支持体表面に形成された発電素子との間の電気的絶縁を確保し、発電素子間の電気的ショートの発生を防止できる。
【0017】
また、本発明の燃料電池セルは、絶縁層の厚さが10μm以上であることを特徴とする。
【0018】
このような燃料電池セルでは、支持体基部と発電素子間の電気的絶縁を確実に実現でき、燃料電池セルに形成された複数の発電素子間のショートを確実に防止することができる。
【0019】
また、本発明の燃料電池セルは、片方の端部に、他の燃料電池セルの発電素子と電気的に接続するためのセル接続材が形成されていることを特徴とする。
【0020】
このような燃料電池セルでは、金属板などを用いて、燃料電池セルと、隣り合う他の燃料電池セルとを電気的に接続することができる。このような接続方法では、接続距離を大幅に短くすることができるため、集電ロスを最小限にすることができる。
【0021】
また、本発明の燃料電池セルは、支持体の横断面が扁平状であることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、発電量を大きくすることができるため、必要とする発電量を得るためのセル本数を減らすことができ、セル間の接続箇所を減少させることができる。そのため、構造、組み立てが簡単になるとともに、信頼性が向上する。
【0022】
また、本発明の燃料電池は、収納容器内に上記した燃料電池セルを複数収納してなることを特徴とする。このような燃料電池では、燃料電池セルが、容易に高い電圧を得ることができるとともに、内部改質能を有するために、別途改質装置を設ける必要が無く、簡易な装置となり、安価で組立性、信頼性に優れた燃料電池を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の燃料電池セルの一部分の縦断面図を示すもので、燃料電池セルは、円筒状の支持体11表面に、その軸長方向に所定間隔をおいて、複数の発電素子13を形成して構成されている。支持体11は、多孔質の支持体基部11aと、この支持体基部11aの表面に形成された多孔質の絶縁層11bとから構成され、支持体基部11aの内部には軸長方向に燃料ガス流路12が形成されている。支持体11の外表面に形成された発電素子13は、多孔質の燃料極13a、緻密な固体電解質13b、多孔質の空気極13cを順次積層してなり、固体電解質13bの内側に燃料極13aが、外側に空気極13cが形成されており、これらの発電素子13は、インターコネクタ14により直列に接続されている。
【0024】
支持体基部11aは、内部改質能を有する鉄属金属及び/又は鉄属金属酸化物、もしくはこれらの合金又は合金酸化物を含有するものであり、これら以外に、固体電解質13bの熱膨張係数に近似させるため、無機粉末を含有している。支持体基部11aは、内部改質能を有する材質を含有することが重要であり、絶縁体である必要はなく、また、同時に導電体である必要もない。ただし、十分な内部改質能を、支持体基部11aに付与するためには、Ni等の粉末が多いほど有利であるため、導電性を有する程度の構成となる方が有利である。本発明では、支持体基部11a表面に絶縁層11bを配置することで、支持体基部11aが導電性を有する場合でも、発電素子13間の絶縁を確保することが可能となった。また、支持体基部11aは、支持体基部11a内に設けられた燃料ガス流路12から、燃料ガスを燃料極13aへと流通させるために多孔質であることが必要である。
【0025】
鉄族金属及び/又は鉄族金属酸化物としては、コスト低減、還元雰囲気中で安定という点から、Ni及び/又はNiOが望ましい。支持体基部11a中の鉄族金属及び/又は鉄族金属酸化物の含有量は内部改質能の観点から、支持体11の全構成物中、30質量%以上であることが望ましく、さらに、40質量%以上が望ましい。また、熱サイクルや酸化還元反応による体積変化を抑制するという観点からは50質量%以下が望ましく、さらに、40質量%以下が望ましい。
【0026】
また、平均粒径が0.5μm未満の粉末を用いた場合には、鉄族金属あるいは、鉄属金属酸化物が還元された鉄族金属粉末が、発電時等に緻密化し、内部改質能を有する粉末の比表面積が減少し、内部改質能が劣化することがあるため、鉄属金属及び/又は鉄属金属酸化物の平均粒径は、0.5μm以上であることが望ましい。また、Ni及び/又はNiOの粒径は、内部改質を行うためには3μm以下が望ましく、さらに1μm以下が望ましい。また、さらに、0.8μm以下が最も望ましい。
【0027】
支持体基部11aの熱膨張係数は、剥離やクラックなどの発生を抑制するために発電素子13と一致させることが望ましく、支持体基部11aが発電素子13よりも熱膨張係数が大きいNiと無機粉末との複合体であることから、発電素子13の構成材料よりも熱膨張係数が小さい材料が好適に用いられる。例えば、Y2O3やYb2O3などは熱膨張係数が小さく、また、燃料極13aや固体電解質13b、インターコネクタ14などに拡散しても、それらの特性に与える影響は比較的小さい。また、安価であるという点からAl2O3やSiO2、MgO、ZrO2、YSZなどを用いてもよい。また、これらの複合酸化物であってもよい。
【0028】
支持体基部11aの表面を覆うように形成された絶縁層11bは、支持体基部11aと発電素子13とを電気的に絶縁することが必要であり、また、支持体基部11a内に設けられた燃料ガス流路12から、燃料ガスを燃料極13aへと流通させるために多孔質であることが必要である。したがって、原料としては無機粉末が用いられ、支持体基部11aに用いた無機粉末と同様の粉末が、好適に用いられる。
【0029】
また、絶縁層11bは、確実に支持体基部11aと発電素子13とを電気的に絶縁するために、厚さは10μm以上とすることが望ましく、さらに50μm以上とすることが望ましい。
【0030】
図2に、本発明の燃料電池セルの支持体11表面に、発電素子13が形成された部分の横断面図を示す。図2(a)は、支持体11形状が、円筒状の燃料電池セルの横断面図、図2(b)は、支持体11形状が、扁平状の燃料電池セルの横断面図を示す。
【0031】
図2(a)、(b)に示すように、支持体11は円筒状であってもよく、扁平状であってもよいが、扁平状である場合には支持体11の長径寸法(弧状部m間の距離)は15〜35mm、短径寸法(平坦部n間の距離)が2〜4mmであることが望ましい。
【0032】
支持体11の外表面に形成された燃料極13aは、Ni及び/又はNiOと、希土類元素が固溶したZrO2とから形成される多孔体である。この燃料極13aの厚みは1〜100μmであることが望ましい。
【0033】
発電素子13同士を接続するために、一方の発電素子13の燃料極13aと、これに隣接する発電素子13の空気極13cは、インターコネクタ14で接続され、インターコネクタ14で被覆されていない燃料極13aの部分は、固体電解質13bで覆われている。固体電解質13bは3〜15モル%の希土類元素を含有した部分安定化あるいは、安定化ZrO2からなる緻密質なセラミックスが用いられている。固体電解質13bの厚みは、ガス透過を防止するという点から10〜100μmであることが望ましい。
【0034】
固体電解質13bの外表面には空気極13cが形成されている。また、空気極13cは、LaMnO3系材料、LaFeO3系材料、LaCoO3系材料の少なくとも一種の多孔質の導電性セラミックスから構成されている。空気極13cは、600〜1000℃程度の比較的低温での電気伝導性が高いという点から、LaFeO3系材料が望ましい。空気極13cの厚みは、集電性という点から30〜100μmであることが望ましい。
【0035】
支持体11の外表面に形成されたインターコネクタ14は、発電素子13の燃料極13aと、他の発電素子13の空気極13cとを電気的に接続するため、発電素子13と他の発電素子13との間に形成され、LaCrO3系材料の導電性セラミックスから構成されている。インターコネクタ14は、支持体11の内外の燃料ガス、酸素含有ガスの漏出を防止するため、緻密質とされており、また、インターコネクタ14の内外面は、燃料ガス、酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有している。このインターコネクタ14の端面と、固体電解質13bの端面との間には、シール性を向上すべく接合層を介在させていることが望ましい。
【0036】
図3は、本発明の燃料電池セルの接続構造を示すもので、燃料電池セルの一方の端部には、他の燃料電池セルと集電部材19を通じて、電気的接続を図るための緻密なセル接続材15が形成され、セル接続材15は燃料極13aと接続されている。このセル接続材15は、インターコネクタ14と同様の機能を要求されるため、インターコネクタ14と同様の材料で形成することができる。
【0037】
このセル接続材15と、他の燃料電池セルの空気極13cとは、Niフェルトや耐熱金属板、空気極材料として用いられる無機材料などからなる集電部材19を介して電気的に接続されている。このとき、集電部材19とセル接続材15、空気極13cの接続部に、AgやPt等の貴金属やNi等の金属を含有するペーストを導電性接着剤として用いて、接続信頼性を向上させることもできる。
【0038】
燃料電池セルは、図3に示すように、片方の端部と他方の端部とで、異なる構造となり、隣接し、電気的に接続される他の燃料電池セルとは、互い違いに接続されることになる。
【0039】
セルスタックは、図4に示すように、燃料電池セルが複数集合してなり、一方の燃料電池セルの、片方の端部のセル接続材15と、他方の燃料電池セルの端部の空気極13cとの間に、金属フェルト及び/又は耐熱金属板、空気極材料として用いられる無機材料などからなる集電部材19を介在させ、一方の燃料電池セルの支持体11上に形成された燃料極13aを、セル接続材15、集電部材19を介して、他方の燃料電池セルの空気極13cに、電気的に接続して、構成されている。なお、図4では、発電素子13及びインターコネクタ14、セル接続材15を簡略化して記載した。
【0040】
集電部材19は、耐熱性、耐酸化性、電気伝導性という点から、Pt、Ag、Ni基合金、Fe−Cr鋼合金の少なくとも一種からなることが望ましい。また、符号21は、セルスタックと他のセルスタックを、電気的に接続するための導電部材であり、セルスタックで発生した電力を、燃料電池外に取り出すための導電部材である。
【0041】
本発明の燃料電池は、図4のセルスタックを、収納容器内に収容して構成されている。この収納容器には、外部から水素等の燃料ガス及び空気等の酸素含有ガスを、燃料電池セルに導入する導入管が設けられており、燃料電池セルが所定温度に加熱されることにより発電し、使用された燃料ガス、酸素含有ガスは、収納容器外に排出される。このような燃料電池では、容易に電圧を高めることができるとともに、支持体基部11aで、燃料ガスを効果的に内部改質でき、また、発電素子13間のショートや、熱による支持体基部11aの構造の変化を抑制することができる。
【0042】
以上のような燃料電池セルの製法について説明する。先ず、例えば、平均粒径0.1〜5.0μmのNiO粉末、Ni粉末と、Y2O3粉末と、8YSZ粉末とを、混合後の熱膨張係数が固体電解質13bとほぼ一致するように混合し、この混合物に、ポアー剤と、セルロース系有機バインダーと、水とからなる溶媒とを混合して形成した支持体基部11a材料を、押し出し成形して、図5(a)に示すように、内部に燃料ガス流路52を有する円筒状あるいは扁平状の支持体基部成形体51aを作製し、これを乾燥後、900℃〜1100℃にて仮焼処理する。
【0043】
次に、例えば、平均粒径0.1〜10.0μmの8YSZ粉末に対して、ポアー剤を添加し、これにPVA系バインダーならびに、有機溶媒を加えて、スラリーとした後、図5(b)に示すように、上記支持体基部成形体51aの外表面に前記スラリーをディップコートし、約10〜100μmの膜厚とし、再び900℃〜1100℃にて仮焼処理を行い、支持体基部成形体51a上に絶縁層成形体51bを形成し、支持体成形体を作製する。
【0044】
次に、NiO粉末、Ni粉末と、Y2O3等の希土類元素が固溶したZrO2粉末とを混合し、これにポアー剤を添加し、アクリル系バインダーとトルエンを加えてスラリーとし、図6(a)に示すようにドクターブレード法にて、厚み50〜60μmの燃料極テープ53aを作製する。
【0045】
また、8YSZ原料に、アクリル系バインダーとトルエンを加えて、スラリーとし、図6(a)に示すように、ドクターブレード法にて、厚み10〜50μmの固体電解質テープ53bを作製する。
【0046】
次に、図6(b)に示すように、これらの燃料極テープ53aと、8YSZ系固体電解質テープ53bとを、両者が重なり合わない部分がそれぞれ、1〜5mmできるように重ね合わせ、図6(c)に示すように、張り合わせた後、図7(a)に示すように、燃料極テープ53a側を、仮焼した支持体成形体51に、横縞状に貼り付ける。このとき、仮焼した支持体成形体51上に複数の燃料極テープ53a、固体電解質テープ53bの積層体を貼り付けることになるが、その際の燃料極テープ53a、固体電解質テープ53bの積層体と、他の燃料極テープ53a、固体電解質テープ53bの積層体とは3〜20mmの間隔をあけて、配置する。次に、この積層体を乾燥し、900〜1100℃の温度範囲で仮焼した。
【0047】
次に、インターコネクタ成形体54、セル接続材成形体59を形成する。インターコネクタ14とセル接続材15とは同じ材料を用いることが可能であるので、ここでは同じ工程で両者を形成する。
【0048】
まず、ランタンクロマイトとPVA系バインダーで、ディップ用スラリーを作製する。
【0049】
次に、図7(a)に示すように、先に作製した支持体成形体51と、燃料極テープ53aと、固体電解質テープ53bの積層体の仮焼体の、固体電解質テープ53bの仮焼体の一部を除いた部分を、マスキングテープ61で覆い、その後、図7(b)に示すように、ディップ用スラリーでディップし、インターコネクタ成形体54とセル接続材成形体59を形成する。その後、乾燥し、図7(c)に示すように、マスキングテープ61を除去した後、1450℃〜1550℃で焼成し、インターコネクタ成形体54とセル接続材成形体59が、固体電解質成形体53bの端部から2〜5mm程度重なるようにする。
【0050】
次に、図8(a)に示すように、空気極成形体53cを形成する。まず、焼成したセル接続材成形体59の全面と、焼成したインターコネクタ成形体54が、焼成した燃料極テープ53aと、接続されていない側の一部を除いて、マスキングテープ63でマスキングする。
【0051】
次に、図8(b)に示すように、ランタンコバルタイトとイソプロピルアルコールとを混合して得られたスラリーを、マスキングした積層体に吹き付け、厚さ10〜100μmの空気極成形体53cを形成する。その後、図8(c)に示すように、マスキングテープ63を除去し、その後、1000℃〜1200℃で処理を行い燃料電池セルを作製する。
【0052】
なお、ここではテープ積層とディップ、スプレー吹きつけを併用して行ったが、本発明の要旨を変更しない限り、いずれの成形法を用いてもよい。
【0053】
特に、テープ積層法は、ディップと異なり、積層時の乾燥工程が短時間ですむため、上記の複数の部材をテープ成形し、積層することで、工程の短時間化が望め、望ましい。
【0054】
なお、燃料電池セルは、酸素含有雰囲気での焼成により、支持体基部11aや燃料極13aが、例えばNiOとなっているため、その後、還元処理したり、発電中に還元雰囲気に曝されるため、この時に還元されることになる。
【0055】
【実施例】
まず、平均粒径0.1〜5μmのNi粉末と、平均粒径0.8μmのY2O3粉末と、平均粒径0.5μmの8YSZ粉末を、表1、2の割合となるように混合した。これらの混合物に、平均粒径30μmのポアー剤と、PVAからなる有機バインダーと、水からなる溶媒とを混合して形成した支持体材料を、押出成形して、内部に燃料ガス流路52を有する柱状で横断面が扁平状の支持体成形体51aを作製し、これを乾燥した後、1050℃で仮焼した。
【0056】
次に、平均粒径1.0μmのY2O3粉末100質量%に、ポアー剤を添加し、これにPVA系バインダーならびに有機溶媒を加えてスラリーとした後、焼成後に表1、2に示す膜厚となるように、上記支持体基部成形体51aの外表面に前記スラリーをディップコートし、再び1050℃にて仮焼処理を行い、支持体基部成形体51a上に、絶縁層成形体51bを形成し、支持体成形体51の仮焼体を作製した。
【0057】
また、平均粒径0.5μmの8YSZ原料に、アクリル系バインダーとトルエンを加えて得たスラリーからドクターブレード法にて、厚み40μmの固体電解質テープ53bを作製した。
【0058】
次に、平均粒径0.5μmのNi粉末、平均粒径0.5μmの8YSZ粉末を、金属Niと8YSZとの比が、体積比で48:52となるように混合し、この混合物に対して、ポアー剤を添加し、アクリル系バインダーとトルエンを加えて、スラリーとし、ドクターブレード法にて厚み約50μmの燃料極テープ53aを作製した。
【0059】
これらの燃料極テープ53aと、8YSZ系固体電解質テープ53bとを、両者が重なり合わない部分がそれぞれ、3mmできるように重ね合わせ、2ton/cm2の圧力で張り合わせた後、燃料極テープ53a側を支持体成形体51の仮焼体に横縞状に貼り付けた。このとき、支持体成形体51の仮焼体上に複数の燃料極テープ53a、固体電解質テープ53bの積層テープを貼り付けることになるが、その際の燃料極テープ53aと、固体電解質テープ53bの積層テープと、隣接する他の燃料極テープ53aと、固体電解質テープ53bの積層テープとは、10mmの間隔をあけて配置した。その後、この積層体を乾燥し、1050℃で仮焼した。
【0060】
次に、インターコネクタ成形体54、セル接続材成形体59を形成した。まず、ランタンクロマイトとPVA系バインダーで、ディップ用スラリーを作製し、次に、先に作製した燃料極テープ53aと、固体電解質テープ53bの積層テープとが支持体成形体51上に配置された仮焼体の、固体電解質テープ53bの仮焼体上の一部を除いた部分をマスキングテープ63で覆い、その後ディップ用スラリーでディップし、インターコネクタ成形体54とセル接続材成形体59を形成した。このとき、インターコネクタ成形体54とセル接続材成形体59は、固体電解質テープ53bの仮焼体の端部から3mm程度重なるようにし、その後、乾燥し、マスキングテープ63を除去した後、1450℃で焼成した。
【0061】
次に、空気極成形体53cを形成した。まず、セル接続材成形体59の焼結体の全面と、インターコネクタ成形体54の焼結体が、燃料極テープ53aの焼結体と接続されていない側の一部を除いた部分を、マスキングテープ63を用いて、マスキングし、次に、平均粒径0.7μmのランタンコバルタイトとイソプロピルアルコールとを混合して得られたスラリーを、マスキングした積層体に吹き付け、厚さ20μmの空気極成形体53cを形成した。その後、マスキングテープ63を除去し、その後1100℃で処理を行い、図2(b)に示すような燃料電池セルを作製した。
【0062】
なお、支持体基部11aは断面が楕円であり、その長径は26mm、短径は3.5mm、燃料極13aの厚みは40μm、固体電解質13bの厚みは30μm、空気極13cの厚みは40μm、インターコネクタ14、セル接続材15の厚みは100μmであった。また、セルの長さは150mmであった。
【0063】
燃料ガスとして、未改質の13Aガス(都市ガス)を、得られた燃料電池セルの支持体基部11aのガス流路12内に流し、空気極13c側に空気を流して、850℃において、100時間発電させ、炭素の析出状態を重量増加率で確認した。なお、その際、未改質の13Aガス(都市ガス)とともに水蒸気ガスを、カーボン/スチーム比が3となるようにガス流路12内に流した。また、セル当たりの13Aガス流量は500cc/分とした。
【0064】
なお、各条件について3本の燃料電池セルを作製し、各燃料電池セルについて測定し、その平均値を測定結果とした。
【0065】
表1、2に支持体基部11aに用いたNi粉末の粒径、Niの含有量、Y2O3量、8YSZ量、絶縁層厚さ、発電素子間のショートの発生の有無、燃料電池セル還元品の支持体基部11aの気孔率、850℃×100時間発電試験後の支持体基部11aの気孔率、燃料電池セルに析出した炭素量を示す。
【0066】
なお、燃料電池セルの両端に電極を取り付け、燃料電池セルの出力を測定し、電圧を測定することで、発電素子間のショートの発生の有無を判断した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
なお、表1に記載の試料は全て、絶縁層厚さが0であるため、本発明の範囲外である。
【0070】
支持体基部11aにNiを含まない表1記載の試料No.1は、発電試験後に炭素が1.45%析出し、発電能力が劣化した。
【0071】
Ni量が10質量%である表1記載の試料No.2〜9は、発電素子13間のショートはないが、Ni量が少ないため、若干ではあるが、炭素が析出している。
【0072】
Ni量が20質量%以上の表1記載の試料No.10〜17は、支持体基部11aのNi量が増加したため、支持体基板11aが完全に絶縁性を保つことができず、発電素子13間にショートが発生した。
【0073】
従って、支持体基部11aと発電素子13の間に絶縁層11bを設けない場合は、支持体基部11aへの、Ni添加量を20質量%以上とはできないことが、明らかである。
【0074】
表2に、支持体基部11a表面に絶縁層11bを形成した本発明の範囲の試料を示す。試料No.18は、支持体基部11aにNiを含まないため、内部改質能に劣り、発電試験後に炭素が1.42%析出し発電能力が劣化した。
【0075】
本発明の範囲である、支持体基部11aにNiを含有し、絶縁層を設けた試料No.19〜60では発電素子間のショートは全く認められず、また、いずれも、出力の低下は認められず、炭素析出量は、実用可能な範囲であり、優れた内部改質能を有していることがわかる。
【0076】
さらに、これらの試料の結果からNi量についてみると、Ni粒径にかかわらず、Ni量が多いほど炭素の析出量は減少する。この結果から、Ni量は多い方が望ましく、絶縁層を設けなかった本発明外の試料No.1〜17では、発電素子間のショートの発生により、Ni量は20質量%以上とはできないことと比較すると、本発明では、絶縁層を支持体基部11aと発電素子13との間に設けたことで、支持体基部13aに含有できるNi量が増加し、より優れた内部改質能を有する燃料電池セルを得ることができる。また、より安価で、入手の容易な粒径の荒いNi粉末を用いることができる。
【0077】
これらの結果から、支持体基部11aのNi含有量は30質量%以上であることが望ましく、さらに、40質量%以上が望ましい。また、さらに、50質量%以上が最も望ましい。
【0078】
また、試料No.18〜58のNi粒径についてみると、Ni粒径が0.3μm以下の試料No.19、20、27、28、35、36、43、44、51、52では原料として用いたNi粒径が細かすぎるため、焼成によるNi粉末の緻密化が進行し、若干改質能が低下する傾向にあり、また、発電試験後に若干寸法変化が発生する傾向にある。
【0079】
その他の試料では、Ni粒径が0.5〜5μmの範囲で、十分な改質能を有することがわかる。その中でも、Ni粒径が0.5μmの試料が最も炭素の析出が少なくなった。これは、Ni粒径が0.5μmの場合、原料のNi粉末の比表面積が維持され、かつ、Niの比表面積が比較的高いためと推測される。これらの結果から、Ni粒径は0.5μm以上が望ましい。また、3μm以下が望ましく、さらに1μm以下が望ましい。また、さらに、0.8μm以下が最も望ましい。
【0080】
試料No.59〜60では、絶縁層の厚さを変化させた。絶縁層厚さが10μm以上の試料No.59、60では、発電素子間のショートは全く認められず、良好な発電性能を示した。この結果から、発電素子間のショートの発生は、支持体基板11aのNi量に影響されると予想されるが、絶縁体層の厚さを10μm以上とすることで、いずれのNi量でも、発電素子間のショートの発生を防止できる。また、絶縁体層の厚さは、厚い方が発電素子間のショートの発生は、さらに、完全に防止できると考えられ、50μm以上とすることが望ましい。
【0081】
【発明の効果】
本発明の燃料電池セルでは、支持体基部に鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物を含有させることで、支持体に内部改質能を付与することができ、燃料極への炭素の析出を防止することができるとともに、支持体基部に導電性粉末を含有させたことにより発生するおそれのある発電素子のショートを、支持体基部と発電素子とを、絶縁層で電気的に絶縁することで、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池セルの一部を拡大して示す縦断面図である。
【図2】本発明の燃料電池セルの一部を拡大して示すもので、(a)は、円筒状燃料電池セル、(b)は扁平状燃料電池セルの横断面図である。
【図3】本発明の燃料電池セルの端部接続構造を拡大して示す縦断面図である。
【図4】本発明の燃料電池セルのセルスタックを示す縦断面図である。
【図5】本発明の燃料電池セルの支持体の製造工程を示す縦断面図である。
【図6】本発明の燃料電池セルの発電素子の製造工程を示す縦断面図である。
【図7】本発明の燃料電池セルの発電素子間を電気的に接続するインターコネクタの形成工程を示す縦断面図である。
【図8】本発明の燃料電池セルの空気極の形成工程を示す縦断面図である。
【図9】従来の横縞型の燃料電池セルの一部を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
11・・・支持体
11a・・・支持体基部
11b・・・絶縁層
12・・・燃料ガス流路
13・・・発電素子
13a・・・燃料極
13b・・・固体電解質
13c・・・空気極
14・・・インターコネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池セル及び、燃料電池に関し、特に、単一もしくは複数の燃料ガス流路が、軸長方向に形成された柱状の支持体の表面に、直列に接続された複数の発電素子を設けた燃料電池セル及び、燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来技術】
次世代エネルギーとして、近年、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
【0003】
従来の横縞型の固体電解質型燃料電池セルの一部の縦断面を図9に示す。固体電解質型燃料電池セルは、多孔質絶縁体である円筒状の支持体1の表面に、燃料極3a、固体電解質3b、空気極3cからなる複数の発電素子3を、軸長方向に所定間隔をおいて形成して構成されており、各発電素子3はそれぞれインターコネクタ4により直列に接続されている。また、支持体1の内部にはガス流路7が形成されている。
【0004】
電解質として固体電解質3bを用いる横縞型の固体電解質型燃料電池セルでは、固体電解質3bの酸素イオン伝導性は600℃程度から高くなるため、600℃以上の温度域で、空気極3cに酸素を含むガスを、燃料極3aに水素を含むガスを各々供給することで、空気極3cと燃料極3a間の酸素濃度差に基づき、空気極3cと燃料極3aとの間で電位差が発生する。
【0005】
空気極3cから固体電解質3bを通じて燃料極3aへ移動した酸素イオンは、燃料極3aで水素イオンと結合して水となる。このとき、同時に電子の移動が起こる。燃料電池では、酸素を含むガスと水素を含むガスとを供給することで、以上の反応を連続して起こし、発電する。
【0006】
横縞型の燃料電池セルでは、以上の反応を起こす発電素子3が、支持体1表面に、軸長方向に複数個設けられ、直列に接続されているために、高い電圧を少ないセル数で得られるという利点がある。
【0007】
一方で、各発電素子3間の電気的ショートを防ぐため、支持体1に絶縁体を用いなくてはならないため、支持体1に燃料改質能を有するNiなどの金属を用いることが困難となり、燃料として炭素を含む天然ガスや都市ガスを用いた場合、燃料極3aに炭素が析出し、発電能力が劣化するという問題があった。
【0008】
そこで、支持体1の内部に形成されたガス流路7にNiフェルトを充填し、改質させるという手法や、支持体に微粉(例えば0.1μm)のNi粉末を、支持体の絶縁性が失われない程度に添加するという手法が取られている(特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−240214号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、比較的高価なNiフェルトを全ての支持体のガス流路に配置することはコストの上昇につながり、また、組立も煩雑となるなどの問題があった。
【0011】
また、絶縁性が失われない程度のNi粉末の量で十分な改質を行うためには、非常に微粉のNi粉末を用いる必要があり、このようなNi粉末は、そもそも入手が困難であり、非常に高価である。また、微粉末は凝集性が強いため、成形の際に凝集しやすく、その場合、焼成工程あるいは発電時に焼結が進行し、Ni粉末の比表面積は大幅に減少することになり、その結果、内部改質能は大きく損なわれることになる。
【0012】
また、微粉のNi粉末を、成形時に十分に分散できたとしても、微粉末であるNiあるいは、NiOの焼結性が高いため、焼成時や発電時にNiあるいは、NiOの比表面積は減少し、内部改質能が損なわれるという問題があった。
【0013】
本発明は、十分な内部改質能を有し、安価で組立性、信頼性に優れた燃料電池セル及び、燃料電池を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池セルは、単一もしくは複数の燃料ガス流路が、軸長方向に形成された柱状の支持体の表面に、燃料極、固体電解質及び、空気極を順次積層してなる発電素子を軸長方向に所定間隔をおいて、複数個設け、該複数の発電素子をそれぞれインターコネクタで直列に接続してなる燃料電池セルであって、前記支持体が、鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物と、無機粉末とを主成分とする多孔質な支持体基部の表面に、該支持体基部と前記発電素子とを電気的に絶縁する多孔質な絶縁層を設けてなることを特徴とする。
【0015】
本発明の燃料電池セルでは、柱状の支持体の表面に複数個の発電素子を配置し、直列に接続することで容易に電圧を高くすることができる。また、支持体と発電素子は電気的に絶縁される必要があるため、一般的に支持体には絶縁体が用いられるが、本発明では、支持体の表面に多孔質な絶縁層を設けることで、支持体として非絶縁性部材を利用可能とした。そのため、内部改質に必要なNi等の触媒能を有する素材を、必要な量、支持体に保持させることができ、燃料電池セルの特性を劣化させる燃料極での炭素の析出を防止できる。
【0016】
すなわち、支持体の大部分を鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物と、無機粉末とを主成分とする多孔質体とし、支持体の表面に、無機材料から成る絶縁層を設けることで、燃料ガスを内部改質する機能を、支持体に付与することができるとともに、支持体と支持体表面に形成された発電素子との間の電気的絶縁を確保し、発電素子間の電気的ショートの発生を防止できる。
【0017】
また、本発明の燃料電池セルは、絶縁層の厚さが10μm以上であることを特徴とする。
【0018】
このような燃料電池セルでは、支持体基部と発電素子間の電気的絶縁を確実に実現でき、燃料電池セルに形成された複数の発電素子間のショートを確実に防止することができる。
【0019】
また、本発明の燃料電池セルは、片方の端部に、他の燃料電池セルの発電素子と電気的に接続するためのセル接続材が形成されていることを特徴とする。
【0020】
このような燃料電池セルでは、金属板などを用いて、燃料電池セルと、隣り合う他の燃料電池セルとを電気的に接続することができる。このような接続方法では、接続距離を大幅に短くすることができるため、集電ロスを最小限にすることができる。
【0021】
また、本発明の燃料電池セルは、支持体の横断面が扁平状であることを特徴とする。このような燃料電池セルでは、発電量を大きくすることができるため、必要とする発電量を得るためのセル本数を減らすことができ、セル間の接続箇所を減少させることができる。そのため、構造、組み立てが簡単になるとともに、信頼性が向上する。
【0022】
また、本発明の燃料電池は、収納容器内に上記した燃料電池セルを複数収納してなることを特徴とする。このような燃料電池では、燃料電池セルが、容易に高い電圧を得ることができるとともに、内部改質能を有するために、別途改質装置を設ける必要が無く、簡易な装置となり、安価で組立性、信頼性に優れた燃料電池を得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の燃料電池セルの一部分の縦断面図を示すもので、燃料電池セルは、円筒状の支持体11表面に、その軸長方向に所定間隔をおいて、複数の発電素子13を形成して構成されている。支持体11は、多孔質の支持体基部11aと、この支持体基部11aの表面に形成された多孔質の絶縁層11bとから構成され、支持体基部11aの内部には軸長方向に燃料ガス流路12が形成されている。支持体11の外表面に形成された発電素子13は、多孔質の燃料極13a、緻密な固体電解質13b、多孔質の空気極13cを順次積層してなり、固体電解質13bの内側に燃料極13aが、外側に空気極13cが形成されており、これらの発電素子13は、インターコネクタ14により直列に接続されている。
【0024】
支持体基部11aは、内部改質能を有する鉄属金属及び/又は鉄属金属酸化物、もしくはこれらの合金又は合金酸化物を含有するものであり、これら以外に、固体電解質13bの熱膨張係数に近似させるため、無機粉末を含有している。支持体基部11aは、内部改質能を有する材質を含有することが重要であり、絶縁体である必要はなく、また、同時に導電体である必要もない。ただし、十分な内部改質能を、支持体基部11aに付与するためには、Ni等の粉末が多いほど有利であるため、導電性を有する程度の構成となる方が有利である。本発明では、支持体基部11a表面に絶縁層11bを配置することで、支持体基部11aが導電性を有する場合でも、発電素子13間の絶縁を確保することが可能となった。また、支持体基部11aは、支持体基部11a内に設けられた燃料ガス流路12から、燃料ガスを燃料極13aへと流通させるために多孔質であることが必要である。
【0025】
鉄族金属及び/又は鉄族金属酸化物としては、コスト低減、還元雰囲気中で安定という点から、Ni及び/又はNiOが望ましい。支持体基部11a中の鉄族金属及び/又は鉄族金属酸化物の含有量は内部改質能の観点から、支持体11の全構成物中、30質量%以上であることが望ましく、さらに、40質量%以上が望ましい。また、熱サイクルや酸化還元反応による体積変化を抑制するという観点からは50質量%以下が望ましく、さらに、40質量%以下が望ましい。
【0026】
また、平均粒径が0.5μm未満の粉末を用いた場合には、鉄族金属あるいは、鉄属金属酸化物が還元された鉄族金属粉末が、発電時等に緻密化し、内部改質能を有する粉末の比表面積が減少し、内部改質能が劣化することがあるため、鉄属金属及び/又は鉄属金属酸化物の平均粒径は、0.5μm以上であることが望ましい。また、Ni及び/又はNiOの粒径は、内部改質を行うためには3μm以下が望ましく、さらに1μm以下が望ましい。また、さらに、0.8μm以下が最も望ましい。
【0027】
支持体基部11aの熱膨張係数は、剥離やクラックなどの発生を抑制するために発電素子13と一致させることが望ましく、支持体基部11aが発電素子13よりも熱膨張係数が大きいNiと無機粉末との複合体であることから、発電素子13の構成材料よりも熱膨張係数が小さい材料が好適に用いられる。例えば、Y2O3やYb2O3などは熱膨張係数が小さく、また、燃料極13aや固体電解質13b、インターコネクタ14などに拡散しても、それらの特性に与える影響は比較的小さい。また、安価であるという点からAl2O3やSiO2、MgO、ZrO2、YSZなどを用いてもよい。また、これらの複合酸化物であってもよい。
【0028】
支持体基部11aの表面を覆うように形成された絶縁層11bは、支持体基部11aと発電素子13とを電気的に絶縁することが必要であり、また、支持体基部11a内に設けられた燃料ガス流路12から、燃料ガスを燃料極13aへと流通させるために多孔質であることが必要である。したがって、原料としては無機粉末が用いられ、支持体基部11aに用いた無機粉末と同様の粉末が、好適に用いられる。
【0029】
また、絶縁層11bは、確実に支持体基部11aと発電素子13とを電気的に絶縁するために、厚さは10μm以上とすることが望ましく、さらに50μm以上とすることが望ましい。
【0030】
図2に、本発明の燃料電池セルの支持体11表面に、発電素子13が形成された部分の横断面図を示す。図2(a)は、支持体11形状が、円筒状の燃料電池セルの横断面図、図2(b)は、支持体11形状が、扁平状の燃料電池セルの横断面図を示す。
【0031】
図2(a)、(b)に示すように、支持体11は円筒状であってもよく、扁平状であってもよいが、扁平状である場合には支持体11の長径寸法(弧状部m間の距離)は15〜35mm、短径寸法(平坦部n間の距離)が2〜4mmであることが望ましい。
【0032】
支持体11の外表面に形成された燃料極13aは、Ni及び/又はNiOと、希土類元素が固溶したZrO2とから形成される多孔体である。この燃料極13aの厚みは1〜100μmであることが望ましい。
【0033】
発電素子13同士を接続するために、一方の発電素子13の燃料極13aと、これに隣接する発電素子13の空気極13cは、インターコネクタ14で接続され、インターコネクタ14で被覆されていない燃料極13aの部分は、固体電解質13bで覆われている。固体電解質13bは3〜15モル%の希土類元素を含有した部分安定化あるいは、安定化ZrO2からなる緻密質なセラミックスが用いられている。固体電解質13bの厚みは、ガス透過を防止するという点から10〜100μmであることが望ましい。
【0034】
固体電解質13bの外表面には空気極13cが形成されている。また、空気極13cは、LaMnO3系材料、LaFeO3系材料、LaCoO3系材料の少なくとも一種の多孔質の導電性セラミックスから構成されている。空気極13cは、600〜1000℃程度の比較的低温での電気伝導性が高いという点から、LaFeO3系材料が望ましい。空気極13cの厚みは、集電性という点から30〜100μmであることが望ましい。
【0035】
支持体11の外表面に形成されたインターコネクタ14は、発電素子13の燃料極13aと、他の発電素子13の空気極13cとを電気的に接続するため、発電素子13と他の発電素子13との間に形成され、LaCrO3系材料の導電性セラミックスから構成されている。インターコネクタ14は、支持体11の内外の燃料ガス、酸素含有ガスの漏出を防止するため、緻密質とされており、また、インターコネクタ14の内外面は、燃料ガス、酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有している。このインターコネクタ14の端面と、固体電解質13bの端面との間には、シール性を向上すべく接合層を介在させていることが望ましい。
【0036】
図3は、本発明の燃料電池セルの接続構造を示すもので、燃料電池セルの一方の端部には、他の燃料電池セルと集電部材19を通じて、電気的接続を図るための緻密なセル接続材15が形成され、セル接続材15は燃料極13aと接続されている。このセル接続材15は、インターコネクタ14と同様の機能を要求されるため、インターコネクタ14と同様の材料で形成することができる。
【0037】
このセル接続材15と、他の燃料電池セルの空気極13cとは、Niフェルトや耐熱金属板、空気極材料として用いられる無機材料などからなる集電部材19を介して電気的に接続されている。このとき、集電部材19とセル接続材15、空気極13cの接続部に、AgやPt等の貴金属やNi等の金属を含有するペーストを導電性接着剤として用いて、接続信頼性を向上させることもできる。
【0038】
燃料電池セルは、図3に示すように、片方の端部と他方の端部とで、異なる構造となり、隣接し、電気的に接続される他の燃料電池セルとは、互い違いに接続されることになる。
【0039】
セルスタックは、図4に示すように、燃料電池セルが複数集合してなり、一方の燃料電池セルの、片方の端部のセル接続材15と、他方の燃料電池セルの端部の空気極13cとの間に、金属フェルト及び/又は耐熱金属板、空気極材料として用いられる無機材料などからなる集電部材19を介在させ、一方の燃料電池セルの支持体11上に形成された燃料極13aを、セル接続材15、集電部材19を介して、他方の燃料電池セルの空気極13cに、電気的に接続して、構成されている。なお、図4では、発電素子13及びインターコネクタ14、セル接続材15を簡略化して記載した。
【0040】
集電部材19は、耐熱性、耐酸化性、電気伝導性という点から、Pt、Ag、Ni基合金、Fe−Cr鋼合金の少なくとも一種からなることが望ましい。また、符号21は、セルスタックと他のセルスタックを、電気的に接続するための導電部材であり、セルスタックで発生した電力を、燃料電池外に取り出すための導電部材である。
【0041】
本発明の燃料電池は、図4のセルスタックを、収納容器内に収容して構成されている。この収納容器には、外部から水素等の燃料ガス及び空気等の酸素含有ガスを、燃料電池セルに導入する導入管が設けられており、燃料電池セルが所定温度に加熱されることにより発電し、使用された燃料ガス、酸素含有ガスは、収納容器外に排出される。このような燃料電池では、容易に電圧を高めることができるとともに、支持体基部11aで、燃料ガスを効果的に内部改質でき、また、発電素子13間のショートや、熱による支持体基部11aの構造の変化を抑制することができる。
【0042】
以上のような燃料電池セルの製法について説明する。先ず、例えば、平均粒径0.1〜5.0μmのNiO粉末、Ni粉末と、Y2O3粉末と、8YSZ粉末とを、混合後の熱膨張係数が固体電解質13bとほぼ一致するように混合し、この混合物に、ポアー剤と、セルロース系有機バインダーと、水とからなる溶媒とを混合して形成した支持体基部11a材料を、押し出し成形して、図5(a)に示すように、内部に燃料ガス流路52を有する円筒状あるいは扁平状の支持体基部成形体51aを作製し、これを乾燥後、900℃〜1100℃にて仮焼処理する。
【0043】
次に、例えば、平均粒径0.1〜10.0μmの8YSZ粉末に対して、ポアー剤を添加し、これにPVA系バインダーならびに、有機溶媒を加えて、スラリーとした後、図5(b)に示すように、上記支持体基部成形体51aの外表面に前記スラリーをディップコートし、約10〜100μmの膜厚とし、再び900℃〜1100℃にて仮焼処理を行い、支持体基部成形体51a上に絶縁層成形体51bを形成し、支持体成形体を作製する。
【0044】
次に、NiO粉末、Ni粉末と、Y2O3等の希土類元素が固溶したZrO2粉末とを混合し、これにポアー剤を添加し、アクリル系バインダーとトルエンを加えてスラリーとし、図6(a)に示すようにドクターブレード法にて、厚み50〜60μmの燃料極テープ53aを作製する。
【0045】
また、8YSZ原料に、アクリル系バインダーとトルエンを加えて、スラリーとし、図6(a)に示すように、ドクターブレード法にて、厚み10〜50μmの固体電解質テープ53bを作製する。
【0046】
次に、図6(b)に示すように、これらの燃料極テープ53aと、8YSZ系固体電解質テープ53bとを、両者が重なり合わない部分がそれぞれ、1〜5mmできるように重ね合わせ、図6(c)に示すように、張り合わせた後、図7(a)に示すように、燃料極テープ53a側を、仮焼した支持体成形体51に、横縞状に貼り付ける。このとき、仮焼した支持体成形体51上に複数の燃料極テープ53a、固体電解質テープ53bの積層体を貼り付けることになるが、その際の燃料極テープ53a、固体電解質テープ53bの積層体と、他の燃料極テープ53a、固体電解質テープ53bの積層体とは3〜20mmの間隔をあけて、配置する。次に、この積層体を乾燥し、900〜1100℃の温度範囲で仮焼した。
【0047】
次に、インターコネクタ成形体54、セル接続材成形体59を形成する。インターコネクタ14とセル接続材15とは同じ材料を用いることが可能であるので、ここでは同じ工程で両者を形成する。
【0048】
まず、ランタンクロマイトとPVA系バインダーで、ディップ用スラリーを作製する。
【0049】
次に、図7(a)に示すように、先に作製した支持体成形体51と、燃料極テープ53aと、固体電解質テープ53bの積層体の仮焼体の、固体電解質テープ53bの仮焼体の一部を除いた部分を、マスキングテープ61で覆い、その後、図7(b)に示すように、ディップ用スラリーでディップし、インターコネクタ成形体54とセル接続材成形体59を形成する。その後、乾燥し、図7(c)に示すように、マスキングテープ61を除去した後、1450℃〜1550℃で焼成し、インターコネクタ成形体54とセル接続材成形体59が、固体電解質成形体53bの端部から2〜5mm程度重なるようにする。
【0050】
次に、図8(a)に示すように、空気極成形体53cを形成する。まず、焼成したセル接続材成形体59の全面と、焼成したインターコネクタ成形体54が、焼成した燃料極テープ53aと、接続されていない側の一部を除いて、マスキングテープ63でマスキングする。
【0051】
次に、図8(b)に示すように、ランタンコバルタイトとイソプロピルアルコールとを混合して得られたスラリーを、マスキングした積層体に吹き付け、厚さ10〜100μmの空気極成形体53cを形成する。その後、図8(c)に示すように、マスキングテープ63を除去し、その後、1000℃〜1200℃で処理を行い燃料電池セルを作製する。
【0052】
なお、ここではテープ積層とディップ、スプレー吹きつけを併用して行ったが、本発明の要旨を変更しない限り、いずれの成形法を用いてもよい。
【0053】
特に、テープ積層法は、ディップと異なり、積層時の乾燥工程が短時間ですむため、上記の複数の部材をテープ成形し、積層することで、工程の短時間化が望め、望ましい。
【0054】
なお、燃料電池セルは、酸素含有雰囲気での焼成により、支持体基部11aや燃料極13aが、例えばNiOとなっているため、その後、還元処理したり、発電中に還元雰囲気に曝されるため、この時に還元されることになる。
【0055】
【実施例】
まず、平均粒径0.1〜5μmのNi粉末と、平均粒径0.8μmのY2O3粉末と、平均粒径0.5μmの8YSZ粉末を、表1、2の割合となるように混合した。これらの混合物に、平均粒径30μmのポアー剤と、PVAからなる有機バインダーと、水からなる溶媒とを混合して形成した支持体材料を、押出成形して、内部に燃料ガス流路52を有する柱状で横断面が扁平状の支持体成形体51aを作製し、これを乾燥した後、1050℃で仮焼した。
【0056】
次に、平均粒径1.0μmのY2O3粉末100質量%に、ポアー剤を添加し、これにPVA系バインダーならびに有機溶媒を加えてスラリーとした後、焼成後に表1、2に示す膜厚となるように、上記支持体基部成形体51aの外表面に前記スラリーをディップコートし、再び1050℃にて仮焼処理を行い、支持体基部成形体51a上に、絶縁層成形体51bを形成し、支持体成形体51の仮焼体を作製した。
【0057】
また、平均粒径0.5μmの8YSZ原料に、アクリル系バインダーとトルエンを加えて得たスラリーからドクターブレード法にて、厚み40μmの固体電解質テープ53bを作製した。
【0058】
次に、平均粒径0.5μmのNi粉末、平均粒径0.5μmの8YSZ粉末を、金属Niと8YSZとの比が、体積比で48:52となるように混合し、この混合物に対して、ポアー剤を添加し、アクリル系バインダーとトルエンを加えて、スラリーとし、ドクターブレード法にて厚み約50μmの燃料極テープ53aを作製した。
【0059】
これらの燃料極テープ53aと、8YSZ系固体電解質テープ53bとを、両者が重なり合わない部分がそれぞれ、3mmできるように重ね合わせ、2ton/cm2の圧力で張り合わせた後、燃料極テープ53a側を支持体成形体51の仮焼体に横縞状に貼り付けた。このとき、支持体成形体51の仮焼体上に複数の燃料極テープ53a、固体電解質テープ53bの積層テープを貼り付けることになるが、その際の燃料極テープ53aと、固体電解質テープ53bの積層テープと、隣接する他の燃料極テープ53aと、固体電解質テープ53bの積層テープとは、10mmの間隔をあけて配置した。その後、この積層体を乾燥し、1050℃で仮焼した。
【0060】
次に、インターコネクタ成形体54、セル接続材成形体59を形成した。まず、ランタンクロマイトとPVA系バインダーで、ディップ用スラリーを作製し、次に、先に作製した燃料極テープ53aと、固体電解質テープ53bの積層テープとが支持体成形体51上に配置された仮焼体の、固体電解質テープ53bの仮焼体上の一部を除いた部分をマスキングテープ63で覆い、その後ディップ用スラリーでディップし、インターコネクタ成形体54とセル接続材成形体59を形成した。このとき、インターコネクタ成形体54とセル接続材成形体59は、固体電解質テープ53bの仮焼体の端部から3mm程度重なるようにし、その後、乾燥し、マスキングテープ63を除去した後、1450℃で焼成した。
【0061】
次に、空気極成形体53cを形成した。まず、セル接続材成形体59の焼結体の全面と、インターコネクタ成形体54の焼結体が、燃料極テープ53aの焼結体と接続されていない側の一部を除いた部分を、マスキングテープ63を用いて、マスキングし、次に、平均粒径0.7μmのランタンコバルタイトとイソプロピルアルコールとを混合して得られたスラリーを、マスキングした積層体に吹き付け、厚さ20μmの空気極成形体53cを形成した。その後、マスキングテープ63を除去し、その後1100℃で処理を行い、図2(b)に示すような燃料電池セルを作製した。
【0062】
なお、支持体基部11aは断面が楕円であり、その長径は26mm、短径は3.5mm、燃料極13aの厚みは40μm、固体電解質13bの厚みは30μm、空気極13cの厚みは40μm、インターコネクタ14、セル接続材15の厚みは100μmであった。また、セルの長さは150mmであった。
【0063】
燃料ガスとして、未改質の13Aガス(都市ガス)を、得られた燃料電池セルの支持体基部11aのガス流路12内に流し、空気極13c側に空気を流して、850℃において、100時間発電させ、炭素の析出状態を重量増加率で確認した。なお、その際、未改質の13Aガス(都市ガス)とともに水蒸気ガスを、カーボン/スチーム比が3となるようにガス流路12内に流した。また、セル当たりの13Aガス流量は500cc/分とした。
【0064】
なお、各条件について3本の燃料電池セルを作製し、各燃料電池セルについて測定し、その平均値を測定結果とした。
【0065】
表1、2に支持体基部11aに用いたNi粉末の粒径、Niの含有量、Y2O3量、8YSZ量、絶縁層厚さ、発電素子間のショートの発生の有無、燃料電池セル還元品の支持体基部11aの気孔率、850℃×100時間発電試験後の支持体基部11aの気孔率、燃料電池セルに析出した炭素量を示す。
【0066】
なお、燃料電池セルの両端に電極を取り付け、燃料電池セルの出力を測定し、電圧を測定することで、発電素子間のショートの発生の有無を判断した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
なお、表1に記載の試料は全て、絶縁層厚さが0であるため、本発明の範囲外である。
【0070】
支持体基部11aにNiを含まない表1記載の試料No.1は、発電試験後に炭素が1.45%析出し、発電能力が劣化した。
【0071】
Ni量が10質量%である表1記載の試料No.2〜9は、発電素子13間のショートはないが、Ni量が少ないため、若干ではあるが、炭素が析出している。
【0072】
Ni量が20質量%以上の表1記載の試料No.10〜17は、支持体基部11aのNi量が増加したため、支持体基板11aが完全に絶縁性を保つことができず、発電素子13間にショートが発生した。
【0073】
従って、支持体基部11aと発電素子13の間に絶縁層11bを設けない場合は、支持体基部11aへの、Ni添加量を20質量%以上とはできないことが、明らかである。
【0074】
表2に、支持体基部11a表面に絶縁層11bを形成した本発明の範囲の試料を示す。試料No.18は、支持体基部11aにNiを含まないため、内部改質能に劣り、発電試験後に炭素が1.42%析出し発電能力が劣化した。
【0075】
本発明の範囲である、支持体基部11aにNiを含有し、絶縁層を設けた試料No.19〜60では発電素子間のショートは全く認められず、また、いずれも、出力の低下は認められず、炭素析出量は、実用可能な範囲であり、優れた内部改質能を有していることがわかる。
【0076】
さらに、これらの試料の結果からNi量についてみると、Ni粒径にかかわらず、Ni量が多いほど炭素の析出量は減少する。この結果から、Ni量は多い方が望ましく、絶縁層を設けなかった本発明外の試料No.1〜17では、発電素子間のショートの発生により、Ni量は20質量%以上とはできないことと比較すると、本発明では、絶縁層を支持体基部11aと発電素子13との間に設けたことで、支持体基部13aに含有できるNi量が増加し、より優れた内部改質能を有する燃料電池セルを得ることができる。また、より安価で、入手の容易な粒径の荒いNi粉末を用いることができる。
【0077】
これらの結果から、支持体基部11aのNi含有量は30質量%以上であることが望ましく、さらに、40質量%以上が望ましい。また、さらに、50質量%以上が最も望ましい。
【0078】
また、試料No.18〜58のNi粒径についてみると、Ni粒径が0.3μm以下の試料No.19、20、27、28、35、36、43、44、51、52では原料として用いたNi粒径が細かすぎるため、焼成によるNi粉末の緻密化が進行し、若干改質能が低下する傾向にあり、また、発電試験後に若干寸法変化が発生する傾向にある。
【0079】
その他の試料では、Ni粒径が0.5〜5μmの範囲で、十分な改質能を有することがわかる。その中でも、Ni粒径が0.5μmの試料が最も炭素の析出が少なくなった。これは、Ni粒径が0.5μmの場合、原料のNi粉末の比表面積が維持され、かつ、Niの比表面積が比較的高いためと推測される。これらの結果から、Ni粒径は0.5μm以上が望ましい。また、3μm以下が望ましく、さらに1μm以下が望ましい。また、さらに、0.8μm以下が最も望ましい。
【0080】
試料No.59〜60では、絶縁層の厚さを変化させた。絶縁層厚さが10μm以上の試料No.59、60では、発電素子間のショートは全く認められず、良好な発電性能を示した。この結果から、発電素子間のショートの発生は、支持体基板11aのNi量に影響されると予想されるが、絶縁体層の厚さを10μm以上とすることで、いずれのNi量でも、発電素子間のショートの発生を防止できる。また、絶縁体層の厚さは、厚い方が発電素子間のショートの発生は、さらに、完全に防止できると考えられ、50μm以上とすることが望ましい。
【0081】
【発明の効果】
本発明の燃料電池セルでは、支持体基部に鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物を含有させることで、支持体に内部改質能を付与することができ、燃料極への炭素の析出を防止することができるとともに、支持体基部に導電性粉末を含有させたことにより発生するおそれのある発電素子のショートを、支持体基部と発電素子とを、絶縁層で電気的に絶縁することで、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池セルの一部を拡大して示す縦断面図である。
【図2】本発明の燃料電池セルの一部を拡大して示すもので、(a)は、円筒状燃料電池セル、(b)は扁平状燃料電池セルの横断面図である。
【図3】本発明の燃料電池セルの端部接続構造を拡大して示す縦断面図である。
【図4】本発明の燃料電池セルのセルスタックを示す縦断面図である。
【図5】本発明の燃料電池セルの支持体の製造工程を示す縦断面図である。
【図6】本発明の燃料電池セルの発電素子の製造工程を示す縦断面図である。
【図7】本発明の燃料電池セルの発電素子間を電気的に接続するインターコネクタの形成工程を示す縦断面図である。
【図8】本発明の燃料電池セルの空気極の形成工程を示す縦断面図である。
【図9】従来の横縞型の燃料電池セルの一部を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
11・・・支持体
11a・・・支持体基部
11b・・・絶縁層
12・・・燃料ガス流路
13・・・発電素子
13a・・・燃料極
13b・・・固体電解質
13c・・・空気極
14・・・インターコネクタ
Claims (5)
- 単一もしくは複数の燃料ガス流路が、軸長方向に形成された柱状の支持体の表面に、燃料極、固体電解質及び、空気極を順次積層してなる発電素子を軸長方向に所定間隔をおいて、複数個設け、該複数の発電素子をそれぞれインターコネクタで直列に接続してなる燃料電池セルであって、前記支持体が、鉄族金属及び/又は鉄族金属の酸化物と、無機粉末とを主成分とする多孔質な支持体基部の表面に、該支持体基部と前記発電素子とを電気的に絶縁する多孔質な絶縁層を設けてなることを特徴とする燃料電池セル。
- 絶縁層の厚さが10μm以上であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池セル。
- 片方の端部に、他の燃料電池セルの発電素子と電気的に接続するためのセル接続材が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の燃料電池セル。
- 支持体の横断面が扁平状であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の燃料電池セル。
- 請求項1乃至4のうちいずれかに記載の燃料電池セルを収納容器内に複数収納してなることを特徴とする燃料電池。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050413 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070522 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070925 |