JP2004163684A - 積層位相差フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固有複屈折値が正である樹脂(a)からなる樹脂材料を延伸してなる樹脂層(A層)と、固有複屈折値が負である樹脂(b)からなる樹脂材料を延伸してなる樹脂層(B層)とを、それぞれ、少なくとも1層有し、樹脂(a)と樹脂(b)のガラス転移温度の差が5℃以内であることを特徴とする積層位相差フィルム、及び250℃、剪断速度180sec−1で測定した溶融粘度が、ともに300〜2,000Pa・sであり、該溶融粘度差が1,500Pa・s以下である、樹脂(a)と樹脂(b)とをそれぞれ含有する樹脂材料を共押出して積層体を得、この積層体を一軸延伸する積層位相差フィルムの製造方法。
【選択図】 なし。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学用フィルムとして有用な位相差フィルムに関し、さらに詳しくは、厚さムラがなく、延伸処理を行っても界面剥離やクレーズ(透明プラスチックの透明度が、時間の経過とともに徐々に減少する原因となる光を散乱する微少なひび割れ)が発生することがない、長期にわたって光学特性の安定性に優れた積層位相差フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
レターデーション(Re)が波長の1/4である1/4波長板や、Reが波長の1/2である1/2波長板等の位相差フィルムは、光学用フィルムとして有用である。例えば、1/4波長板は、反射型液晶表示装置、光ディスク用ピックアップ、防眩フィルム等に、また、1/2波長板は、液晶プロゼクター等に利用されている。これらの位相差フィルムは、可視光領域の全ての入射光に対して位相差ムラがなく、位相差の波長分散性に優れ、かつ長期にわたって光学安定性に優れることが要求される。
【0003】
従来、このような位相差フィルムとして、異なる光学異方性を有する複数のポリマーフィルムを積層して形成した積層位相差フィルムがいくつか提案されている(例えば、特許文献1〜4)。しかしながら、これらの積層位相差フィルムを製造するには、一方向に延伸した延伸フィルムを延伸方向に対して相互に異なる角度をなす方向にカットした2種のチップを形成し、このチップを粘着材によって貼合わせて積層する必要がある。すなわち、これらの方法は2枚のチップを貼合わせて積層するものであるため、粘着剤の塗工、チップ化、貼合わせに伴う操作が煩雑となり、チップ貼合わせに伴う角度ズレにより光学性能が低下するという問題があった。
【0004】
また、下記特許文献5には、ノルボルネン系ポリマー等の固有複屈折値が正である材料からなる第一の層と、ポリスチレン系ポリマー等の固有複屈折値が負である材料からなる第二の層とを有し、前記第一の層と第二の層はそれぞれ複屈折性をもち、前記第一の層と第二の層との分子鎖の配向方向が等しいことを特徴とする位相差板が開示されている。しかしながら、このような積層タイプの位相差板においては、厚さムラや積層するフィルムの貼合わせ境界部において層間剥離が生じたり、フィルム表面にクレーズが発生する場合があり、問題となっていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−27118号公報
【特許文献2】
特開平5−100114号公報
【特許文献3】
特開平10−68816号公報
【特許文献4】
特開平10−90521号公報
【特許文献5】
特開2002−40258号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、厚さムラがなく、層間剥離やクレーズが生じることのない、光学特性の安定性に優れた積層位相差フィルム及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題の解決を図るべく鋭意検討した結果、ガラス転移温度の差が特定範囲内にある特定の樹脂(a)からなる樹脂材料と特定の樹脂(b)からなる樹脂材料とをそれぞれ延伸してなるフィルムを積層すると、層間剥離及びクレーズがなく、長期にわたって光学特性の安定した積層位相差フィルムが得られることを見出した。
【0008】
また、本発明者らは、特定の溶融粘度を有する樹脂(a)及び樹脂(b)をそれぞれ含有する樹脂材料を共押出して積層体を得、得られた積層体を一軸延伸すると、界面剥離及びクレーズがなく、長期にわたって光学特性の安定した積層位相差フィルムを効率よく製造することができることを見出した。
【0009】
かくして本発明の第1によれば、固有複屈折値が正である樹脂(a)からなる樹脂材料を延伸してなる樹脂層(A層)と、固有複屈折値が負である樹脂(b)からなる樹脂材料を延伸してなる樹脂層(B層)とを、それぞれ、少なくとも1層有し、樹脂(a)と樹脂(b)のガラス転移温度(Tg)の差が5℃以内であることを特徴とする積層位相差フィルムが提供される。
【0010】
本発明の積層位相差フィルムは、前記樹脂(a)が脂環式構造含有重合体樹脂であり、該重合体樹脂が、繰り返し単位として、X:ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4−ジイル−エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン−7,9−ジイル−エチレン構造とを有し、これらの繰り返し単位の含有量が、脂環式構造含有重合体樹脂の繰り返し単位全体に対して90重量%以上であり、かつ、Xの含有割合とYの含有割合との比が、X:Yの重量比で100:0〜40:60であるのが好ましく、前記樹脂(b)が、芳香族ビニル化合物と無水マレイン酸との共重合体であるのが好ましい。
【0011】
本発明の積層位相差フィルムは、前記A層が、0.7〜2.5μmの平均粒子径と、1.45〜1.55の屈折率を有する無機微粒子を含有するものであるのが好ましい。
また、本発明の積層位相差フィルムは、前記A層及びB層が、直接又は接着剤層(C層)を介して、A層/B層/A層の順で積層された構造を有するものであるのが好ましく、前記A層とB層とが接着剤層(C層)を介して積層されてなり、該接着剤層(C層)がエチレン−酢酸ビニル共重合体からなるものであるのがより好ましい。
【0012】
本発明の第2によれば、固有複屈折値が正である樹脂(a)からなる樹脂材料と、固有複屈折値が負である樹脂(b)からなる樹脂材料とを共押出して積層体を得る工程と、得られた積層体を一軸延伸する工程とを有する積層位相差フィルムの製造方法であって、前記樹脂(a)及び樹脂(b)の、250℃、剪断速度180sec−1で測定した溶融粘度が、ともに300〜2,000Pa・sであり、かつ、樹脂(a)と樹脂(b)の溶融粘度の差が1,500Pa・s以下であることを特徴とする積層位相差フィルムの製造方法が提供される。
【0013】
本発明の製造方法においては、前記積層体を得る工程が、前記樹脂(a)からなる樹脂材料、前記樹脂(b)からなる樹脂材料、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる接着剤材料とを共押出して積層体を得る工程であるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の積層位相差フィルム及びその製造方法を詳細に説明する。
1)積層位相差フィルム
本発明の積層位相差フィルムは、固有複屈折値が正である樹脂(a)からなる樹脂材料を延伸してなる樹脂層(A層)と、固有複屈折値が負である樹脂(b)からなる樹脂材料を延伸してなる樹脂層(B層)とを、それぞれ、少なくとも1層有する。
【0015】
(1)A層
A層は、固有複屈折値が正である樹脂(a)からなる樹脂材料からなる。ここで、「固有複屈折値が正である樹脂」とは、分子が一軸性の秩序をもって配向したときに、光学的に正の一軸性を示す特性を有する樹脂をいう。すなわち、分子が一軸性の配向をとって形成された層に光が入射したとき、分子の配向方向の光の屈折率が前記配向方向に直交する方向の光の屈折率より大きくなる樹脂である。
【0016】
固有複屈折値が正である樹脂(a)としては、例えば、脂環式構造含有重合体樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体等のオレフィン系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系ポリマー;ポリフェニレンサルファイド等のポリアリーレンサルファイド系ポリマー;ポリビニルアルコール系ポリマー;ポリカーボネート系ポリマー;ポリアリレート系ポリマー;ポリエーテル系ポリマー;ポリスルホン系ポリマー;ポリ塩化ビニル系ポリマー;セルロース系ポリマー(固有複屈折値が負であるものもある。);等が挙げられる。これらの中でも、透明性、耐熱性及び機械特性に優れる脂環式構造含有重合体樹脂が好ましい。
【0017】
脂環式構造含有重合体樹脂は、重合体樹脂の繰り返し単位中に脂環式構造を有するものである。本発明においては、主鎖中に脂環式構造を有する重合体樹脂及び側鎖に脂環式構造を有する重合体樹脂のいずれも用いることができる。
【0018】
脂環式構造としては、例えば、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造等が挙げられるが、熱安定性等の観点からシクロアルカン構造が好ましい。脂環式構造を構成する炭素数に特に制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは6〜15個である。脂環式構造を構成する炭素原子数がこの範囲にあると、耐熱性及び柔軟性に優れた延伸フィルムを得ることができる。
【0019】
脂環式構造を有する重合体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位が過度に少ないと耐熱性が低下し好ましくない。なお、脂環式構造含有重合体樹脂における脂環式構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位は、使用目的に応じて適宜選択される。
【0020】
脂環式構造含有重合体樹脂の具体例としては、(i)ノルボルネン系重合体、(ii)単環の環状オレフィン重合体、(iii)環状共役ジエン系重合体、(iv)ビニル脂環式炭化水素重合体、及び(i)〜(iv)の水素化物等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性及び機械的強度に優れること等から、ノルボルネン系重合体水素化物、ビニル脂環式炭化水素重合体及びその水素化物が好ましく、ノルボルネン系重合体の水素化物がより好ましい。
【0021】
本発明に用いるノルボルネン系重合体は、ノルボルネン及びその誘導体、テトラシクロドデセン及びその誘導体、ジシクロペンタジエン及びその誘導体、メタノテトラヒドロフルオレン、及びその誘導体等のノルボルネン系単量体を主成分とする単量体の重合体である。
【0022】
ノルボルネン系重合体の具体例としては、(i)ノルボルネン系単量体の開環重合体、(ii)ノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との開環共重合体、(iii)ノルボルネン系単量体の付加重合体、(iv)ノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との付加重合体、及び(i)〜(iv)の水素化物等が挙げられる。
【0023】
ノルボルネン系単量体としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,8−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、及びこれらの化合物の誘導体(環に置換基を有するもの)等を挙げることができる。ここで、置換基としては、例えばアルキル基、アルキレン基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基等を挙げることができる。また、これらの置換基は、同一又は相異なって複数個が環に結合していてもよい。ノルボルネン系単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0024】
ノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等のモノ環状オレフィン類及びその誘導体;シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン等の環状共役ジエン及びその誘導体;等が挙げられる。
【0025】
ノルボルネン系単量体の開環重合体及びノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体との開環共重合体は、単量体を開環重合触媒の存在下に(共)重合することにより得ることができる。用いる開環重合触媒は、通常使用される公知のものを使用すればよい。
【0026】
ノルボルネン系単量体の付加重合体及びノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体との付加共重合体は、単量体を付加重合触媒の存在下に重合することにより得ることができる。用いる付加重合触媒は、通常使用される公知のものを使用すればよい。
【0027】
ノルボルネン系単量体と付加共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン等の炭素数2〜20のα−オレフィン及びこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン等のシクロオレフィン及びこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。これらの単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。
【0028】
本発明に用いる単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等の付加重合体等が挙げられる。
また、本発明に用いる環状共役ジエン系重合体としては、例えば、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン等の環状共役ジエン系単量体を1,2−付加重合又は1,4−付加重合した重合体等が挙げられる。
【0029】
ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィンの重合体及び環状共役ジエンの重合体の分子量は使用目的に応じて適宜選定されるが、溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略す。)で測定したポリイソプレン又はポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜100,000、好ましくは25,000〜80,000、より好ましくは25,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、フィルムの機械的強度及び成形加工性とが高度にバランスされ好適である。
【0030】
ビニル脂環式炭化水素重合体は、ビニルシクロアルケン又はビニルシクロアルカン由来の繰り返し単位を有する重合体である。ビニル脂環式炭化水素重合体としては、例えば、ビニルシクロヘキサン等のビニル基を有するシクロアルカン、ビニルシクロヘキセン等のビニル基を有するビニルシクロアルケン等のビニル脂環式炭化水素化合物の重合体及びその水素化物;スチレン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族炭化水素化合物の重合体の芳香族部分水素化物等が挙げられる。
【0031】
また、ビニル脂環式炭化水素重合体は、ビニル脂環式炭化水素化合物やビニル芳香族炭化水素化合物と、これらの単量体と共重合可能な他の単量体とのランダム共重合体、ブロック共重合体等の共重合体及びその水素化物であってもよい。ブロック共重合としては、ジブロック、トリブロック、又はそれ以上のマルチブロックや傾斜ブロック共重合等が挙げられるが、特に制限されない。
【0032】
ビニル脂環式炭化水素重合体の分子量は使用目的に応じて適宜選択されるが、溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いたGPCにより測定したポリイソプレン又はポリスチレン換算の重量平均分子量が、通常10,000〜300,000、好ましくは15,000〜250,000、より好ましくは20,000〜200,000の範囲であるときに、成形体の機械的強度及び成形加工性とが高度にバランスされ好適である。
【0033】
ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン重合体、環状共役ジエン系重合体、及びビニル脂環式炭化水素重合体の水素化物は、公知の水素化触媒を添加し、炭素−炭素不飽和結合を、好ましくは90%以上水素化することによって得ることができる。
【0034】
本発明においては、これらの中でも、脂環式構造含有重合体樹脂であり、該重合体樹脂が、繰り返し単位として、X:ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4−ジイル−エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン−7,9−ジイル−エチレン構造とを有し、これらの繰り返し単位の含有量が、脂環式構造含有重合体樹脂の繰り返し単位全体に対して90重量%以上であり、かつ、Xの含有割合とYの含有割合との比が、X:Yの重量比で100:0〜40:60であるものが好ましい。このような樹脂を用いることにより、長期的に寸法変化がなく、光学特性の安定性に優れる位相差フィルムを得ることができる。
【0035】
このような脂環式構造含有重合体樹脂を得る手段としては、具体的にはa)ポリマーとして前記Xの構造を繰り返し単位として有するモノマーと、ポリマーとして前記Yの構造を繰り返し単位として有するモノマーとの共重合比でコントロールする方法や、b)前記Xの構造を繰り返し単位として有するポリマーと、前記Yの構造を繰り返し単位として有するポリマーとのブレンド比でコントロールする方法が挙げられる。
【0036】
ポリマーとしてXの構造を繰り返し単位として有するモノマーとしては、ノルボルネン環に五員環が結合した構造を有するノルボルネン系単量体が挙げられ、より具体的には、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン及びその誘導体(環に置換基を有するもの)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.10,5]デカ−3−エン及びその誘導体が挙げられる。
また、ポリマーとしてYの構造を繰り返し単位として有するモノマーとしては、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]デカ−3,7−ジエン及びその誘導体(環に置換基を有するもの)が挙げられる。
【0037】
本発明に用いる樹脂(a)の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は特に制限されないが、通常1.0〜10.0、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.2〜3.5の範囲である。
【0038】
また、用いる樹脂(a)の、250℃、剪断速度180sec−1で測定した溶融粘度は、300〜2,000Pa・sであるのが好ましく、500〜1,500Pa・sであることがより好ましい。樹脂(a)の溶融粘度が300Pa・s未満であっても、2,000Pa・sを越えても、共押出による製膜が不安定になるおそれがある。
【0039】
樹脂(a)からなる樹脂材料は、樹脂(a)のみからなるものであってもよいが、滑り性を向上させ、摩擦係数を小さくして、フィルム表面に傷が付くのを防止するために、無機微粒子を添加するのが好ましい。
【0040】
無機微粒子としては、0.7〜2.5μmの平均粒子径と、1.45〜1.55の屈折率を有するものが好ましい。具体的には、クレー、タルク、シリカ、ゼオライト、ハイドロタルサイトが挙げられ、中でもシリカ、ゼオライト及びハイドロタルサイトが好ましい。平均粒子径が0.7μm以下であると滑り性が低下し、摩擦係数が大きくなり、フィルム表面に傷が付き易くなる。その一方、平均粒子径が2.5μmよりも大きくなると、ヘイズ値が大きくなる傾向にあるため好ましくない。また、屈折率が上記範囲をはずれるとヘイズ値が大きくなる傾向がある。
無機微粒子の添加量は特に制限されないが、樹脂(a)100重量部に対して、通常0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重量部、より好ましくは0.01〜1.0重量部である。
【0041】
本発明においては、滑り性を向上させ、摩擦係数を小さくして、フィルム表面に傷が付くのを防止する効果をより高めるために、前記無機微粒子に加えて滑剤を添加してもよい。
【0042】
用いる滑剤としては、流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリオレフィンワックス等の炭化水素系滑剤;ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸系滑剤;セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール系滑剤;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アマイド系滑剤;ステアリン酸ブチル、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、硬化ひまし油等の脂肪酸エステル系滑剤;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸系滑剤;が挙げられる。中でも、炭化水素系滑剤、脂肪酸アマイド系滑剤、及び脂肪酸エステル系滑剤が好ましい。さらに、これらの中でも融点が80〜150℃で、酸価が10mgKOH/mg以下のものが特に好ましい。融点が80〜150℃をはずれ、酸価が10mgKOH/mgよりも大きくなると、ヘイズ値が大きくなる傾向がある。
【0043】
滑剤の添加量は特に制限されないが、樹脂(a)100重量部に対して、通常0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜5重量部、より好ましくは0.01〜1.0重量部である。
【0044】
また、前記樹脂(a)からなる樹脂材料に、本発明の目的を阻害しない範囲内で、前記無機微粒子及び滑剤に加えて他の添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加することができる。他の添加剤としては、例えば、可塑剤や劣化防止剤等が挙げられる。可塑剤は、フィルムの機械的物性を改良するため、又は乾燥速度を向上させるために添加する。用いる可塑剤としては、リン酸エステル又はカルボン酸エステルが挙げられる。劣化防止剤としては、例えば、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン類等が挙げられる。
これらの他の添加剤や他の熱可塑性樹脂の添加量は、樹脂(a)に対して、通常0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%、より好ましくは0〜5重量%である。
【0045】
(2)B層
B層は、固有複屈折値が負である樹脂(b)からなる樹脂材料からなる。ここで、「固有複屈折値が負である樹脂」とは、分子が一軸性の秩序をもって配向したときに、光学的に負の一軸性を示す特性を有する材料をいう。すなわち、分子の配向方向の光の屈折率が、前記配向方向に直交する方向の光の屈折率より小さくなる樹脂である。
【0046】
固有複屈折値が負である樹脂(b)としては、例えば、芳香族ビニル化合物の単独重合体;芳香族ビニル化合物と他の重合性モノマーとの共重合体;ポリアクリロニトリル系ポリマー;ポリメチルメタクリレート系ポリマー;セルロースエステル系ポリマー(固有複屈折値が正であるものもある。);等が挙げられる。
【0047】
芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、4−メチルスチレン、4−クロロスチレン、4−t−ブトキシスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。また、他の重合性モノマーとしては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸;マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等の不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド等の不飽和カルボン酸アミド、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物等の不飽和カルボン酸無水物;アクリロニトリル;ブタジエン等の共役ジエン;等が挙げられる。
【0048】
これらの中でも、芳香族ビニル化合物の単独重合体、芳香族ビニル化合物と他の重合性モノマーとの共重合体ポリスチレン、ポリアクリロニトリル系ポリマー、ポリメタクリレート系ポリマーが好ましく、複屈折発現性が高い観点から、芳香族ビニル化合物の単独重合体、芳香族ビニル化合物と他の重合性モノマーとの共重合体がより好ましい。なかでも、芳香族ビニル化合物と無水マレイン酸との共重合体が、耐熱性と機械的強度がバランスされた位相差フィルムを得ることができるので特に好ましい。
【0049】
用いる樹脂(b)の、250℃、剪断速度180sec−1で測定した溶融粘度は、300〜2,000Pa・sであるのが好ましい。樹脂(b)の溶融粘度が300Pa・s未満であっても、2,000Pa・sを越えても、共押出による製膜が不安定になるおそれがある。
【0050】
本発明においては、樹脂(b)として、そのガラス転移温度と樹脂(a)のガラス転移温度との差が5℃以内にあるものを用いる。このような樹脂を用いることにより、積層フィルムに成形する際に厚さムラが発生することがなく、位相差ムラのないフィルムを得ることができる。また、成形して積層フィルムを得た後、延伸する際に、A層とB層との界面が剥離(層間剥離)したり、クレーズが生じることがなく、かつ長期的に寸法変化がない光学特性の安定性に優れた積層位相差フィルムを得ることができる。
【0051】
樹脂(a)のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、好ましくは80〜250℃、より好ましくは100〜200℃、特に好ましくは110〜140℃である。また、樹脂(b)のガラス転移温度は、好ましくは75〜255℃、より好ましくは95〜205℃、特に好ましくは105〜145℃である。ガラス転移温度がこのような範囲にある樹脂(a)及び(b)を含有するフィルムは、高温下での使用における変形や応力が生じることがなく耐久性に優れる。
【0052】
(3)積層位相差フィルム
本発明の積層位相差フィルムにおいては、その厚さムラが、好ましくは10%以下、さらに好ましくは8%以下、特に好ましくは6%以下である。厚さムラが前記範囲であることにより、これを例えば、ロールなどに巻き取ったときに発生する巻き皺を少なくすることができ、歩留まりを高くできる。
【0053】
厚さムラは以下の手順により求める。まず、フィルムの厚さを数箇所測定する。次いで、得られた測定値から平均値(相加平均値)を求め、厚さムラ(%)=(最大値−最小値)/平均値×100から算出する。ここで、最大値とは測定した厚さのうち最大のもの、最小値とは測定した厚さのうち最小のものである。
【0054】
本発明の積層位相差フィルムにおいては、JIS K7136に準拠して測定されるヘイズが好ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以下、特に好ましくは10%以下である。ヘイズが前記範囲であることにより、散乱光が少ない均一な明るさを確保することができる。
【0055】
本発明の積層位相差フィルムにおいては、波長550nmにおける位相差ムラが、好ましくは12%以下、さらに好ましくは10%以下、特に好ましくは7%以下である。位相差ムラが12%以下であることにより、液晶の表示ムラが目立たなくなり、画面表示が明瞭になる。
【0056】
位相差ムラは以下の手順により求める。まず、積層位相差フィルムの位相差を数箇所測定する。次いで、得られた測定値から平均値(相加平均値)を求め、位相差ムラ(%)=(最大値−最小値)/平均値×100から算出する。ここで、最大値とは測定した位相差のうち最大のもの、最小値とは測定した位相差のうち最小のものである。なお、位相差は、公知の複屈折計を用いて測定する。
【0057】
本発明の積層位相差フィルムにおいては、前記A層及びB層が、直接又は接着剤層(C層)を介して、A層/B層/A層の順で積層されているのが好ましい。本発明の積層位相差フィルムにおいては、直接又は接着剤層(C層)を介して、少なくともA層/B層/A層の順で積層された層構造を有するものが好ましく、A層/B層/A層からなる2種3層構造の積層体、又はA層/C層/B層/C層/A層からなる3種5層構造の積層体がさらに好ましく、A層/C層/B層/C層/A層からなる3種5層構造の積層体が特に好ましい。
【0058】
接着剤層(C層)の形成に用いる接着剤としては、特に制限されないが、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体などのエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−スチレン共重合体などのエチレン系共重合体が好ましく、中でも、A層とB層との接着性に優れる点でエチレン系共重合体がさらに好ましく、エチレン−酢酸ビニル共重合体が特に好ましい。また、これらの共重合体を酸化、ケン化、塩素化、クロルスルホン化などにより変性した変性物を用いることもできる。
【0059】
接着剤材料の溶融粘度は特に制限されないが、250℃、剪断速度180sec−1で測定した溶融粘度が、前記樹脂(a)の溶融粘度と前記樹脂(b)の溶融粘度の中間にあることが好ましい。接着剤材料の溶融粘度が、樹脂(a)及び樹脂(b)の中間をはずれて低粘度又は高粘度になると、共押出による積層体の製膜が不安定になるおそれがある。
【0060】
また、前記接着剤材料のメルトフロレート(MFR)は特に制限されないが、温度190℃、荷重21.18Nで測定した値で1g/10分以下であるのが好ましい。このようなMFRを有する接着材料から接着剤層(C層)を形成すると、表面に皺がなく、表面性に優れる積層位相差フィルムを得ることができる。
【0061】
本発明の積層位相差フィルムは、▲1▼樹脂(a)からなる樹脂材料と、樹脂(b)からなる樹脂材料とを共押出して積層体を得、得られた積層体を一軸延伸する方法、又は▲2▼樹脂(a)からなる樹脂材料と樹脂(b)からなる樹脂材料とをそれぞれ成形して、未延伸フィルムをそれぞれ得、次いで、これらの未延伸フィルムをそれぞれ延伸してA層及びB層を構成する延伸フィルムを得、さらに、B層を構成するフィルムの両面に、直接又は接着剤層(C層)を介して、A層を構成するフィルムを貼合わせて積層する(ドライラミネーション)方法により製造することができる。これらの中でも、▲1▼の方法が好ましく、以下に述べる本発明の製造方法が特に好ましい。
【0062】
2)積層位相差フィルムの製造方法
本発明の積層位相差フィルムの製造方法においては、250℃、剪断速度180sec−1で測定した溶融粘度が、ともに300〜2,000Pa・sであり、かつ、溶融粘度の差が1,500Pa・s以下である、樹脂(a)からなる樹脂材料と、樹脂(b)からなる樹脂材料とを共押出して積層体を得、得られた積層体を一軸延伸する。
【0063】
本発明の製造方法によれば、共押出により安定した製膜を行うことができ、層間剥離強度が大きな積層位相差フィルムを得ることができる。また、A層とB層とが、A層を構成する高分子の分子鎖とB層を構成する高分子の分子鎖との配向方向が等しくなるように積層されてなる積層体を効率よく製造することができる。
【0064】
A層/B層/A層からなる層構造を有する積層体は、例えば、押出機中に樹脂(a)からなる樹脂材料と、樹脂(b)からなる樹脂材料とをそれぞれ収納し、加熱及び加圧して、それぞれ流動状態とし、それらを多層ダイからそれぞれ連続的に共押出することにより製造することができる。
【0065】
また、A層とB層との間に接着剤層(C層)を設ける場合(例えば、A層/C層/B層/C層/A層からなる積層体を得る場合)には、押出機中に樹脂(a)からなる樹脂材料、樹脂(b)からなる樹脂材料、及び接着剤材料とをそれぞれ収納し、加熱及び加圧して、それぞれ流動状態とし、それらを多層ダイからそれぞれ連続的に共押出することにより行うことができる。
【0066】
用いる接着剤材料としては、前記したものと同様のものを使用することができるが、250℃、剪断速度180sec−1で測定した溶融粘度が、前記樹脂(a)の溶融粘度と前記樹脂(b)の溶融粘度の中間にあり、エチレン−酢酸ビニル共重合体からなるものの使用が特に好ましい。
【0067】
本発明の製造方法においては、ガラス転移温度の温度差が5℃以内である樹脂(a)及び樹脂(b)との積層体を一軸延伸するのが好ましい。こうすることにより、延伸の際に層間剥離を起こすことがなく、また、クレーズが生じることがない、長期にわたり光学特性の安定性に優れる積層位相差フィルムを得ることができる。
【0068】
積層体を一軸延伸する方法は特に制限されない。例えば、ロール間の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法や、テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法、二軸延伸などの多軸延伸する方法が挙げられる。一軸延伸の倍率に特に制限はないが、1.01〜30倍であることが好ましく、1.01〜10倍であることがより好ましく、1.01〜5倍であることがさらに好ましい。
【0069】
積層体を延伸するときの温度は、樹脂(a)のガラス転移温度をTg(a)とするとき、好ましくは(Tg(a)−30℃)から(Tg(a)+60℃)の温度範囲、より好ましくは(Tg(a)−10℃)から(Tg(a)+50℃)の温度範囲である。
【0070】
延伸速度は、好ましくは5〜1000mm/秒、より好ましくは10〜750mm/秒である。延伸速度が上記範囲にあると、延伸制御が容易となり、さらに面精度や位相差(レターデーション)の面内バラツキが小さい位相差フィルムを得ることができる。
【0071】
以上のようにして得られる積層位相差フィルムとしては、例えば、レターデーションが波長の1/4である1/4波長板や、レターデーションが波長の1/2である1/2波長板等が挙げられる。本発明の積層位相差フィルムを用いることにより、例えば、超ねじれネマチック(STN)液晶ディスプレイにおける液晶セルの複屈折に起因する着色現象をなくし、視野角とコントラスト域の広い液晶ディスプレイを得ることができる。
【0072】
【実施例】
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の製造例及び実施例に限定されるものではない。なお、これらの例中の[部]及び[%]は、特に断りのない限り重量基準である。
【0073】
1)樹脂材料
実施例及び比較例において、各層の樹脂材料として下記の樹脂および無機微粒子を用いた。用いる樹脂の溶融粘度は、250℃、剪断速度180sec−1で測定した値である。また、ガラス転移温度(Tg)は、JIS K7121に準拠した示差走査熱量分析法(DSC)にて測定した。
【0074】
(1)固有複屈折値が正である樹脂
参考例1 COP−1の製造
トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下「DCP」と略記する。)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(テトラシクロドデセン、以下「TCD」と略記する。)、8−エチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(エチリデンテトラシクロドデセン、以下「ETD」と略記する。)の混合物47/28/35(重量比)を、公知の方法により開環重合し、次いで水素添加してDCP/TCD/ETD開環重合体水素添加物1(COP−1)を得た。この水素添加物1は、ガラス転移温度Tgが130℃、250℃、剪断速度180sec−1における溶融粘度が980Pa・sであった。
【0075】
参考例2 COP−2の製造
DCP、TCD及びETDの混合物の混合比を、50/26/24(重量比)とする以外は、参考例1と同様に公知の方法により開環重合し、次いで水素添加してDCP/TCD/ETD開環重合体水素添加物2(COP−2)を得た。この水素添加物2は、ガラス転移温度Tgが128℃、250℃、剪断速度180sec−1における溶融粘度が920Pa・sであった。
【0076】
参考例3 COP−3の製造
DCP、TCD及びETDの混合物の混合比を、40/32/28(重量比)とする以外は、参考例1と同様に公知の方法により開環重合し、次いで水素添加してDCP/TCD/ETD開環重合体水素添加物3(COP−3)を得た。この水素添加物3は、ガラス転移温度Tgが136℃、250℃、剪断速度180sec−1における溶融粘度が1,050Pa・sであった。
【0077】
参考例4 COP−4の製造
DCP、TCD及びETDの混合物の混合比を、47/28/25(重量比)とする以外は、参考例1と同様に公知の方法により開環重合し、次いで水素添加してDCP/TCD/ETD開環重合体水素添加物4(COP−4)を得た。この水素添加物4は、ガラス転移温度Tgが130℃、250℃、剪断速度180sec−1における溶融粘度が1,660Pa・sであった。
【0078】
(2)固有複屈折値が負である樹脂
固有複屈折値が負である樹脂として、スチレン−無水マレイン酸共重合体(商品名:Daylark D332、積水化学(株)製、溶融粘度:440Pa・s、ガラス転移温度:130℃)を使用した。
なお、第1表中、スチレン−無水マレイン酸共重合体(商品名:Daylark D232,積水化学(株)製)を「PST」で表す。
【0079】
2)無機微粒子
無機微粒子としては、次のものを使用した。
合成ゼオライトA(粒径2μm、屈折率1.50)
合成ゼオライトB(粒径7μm、屈折率1.50)
シリカ(粒径1.65μm、屈折率1.46)
【0080】
実施例1〜4、比較例1,2 積層位相差フィルムの製造
(1)積層未延伸フィルムの製造
樹脂(COP−1〜4)100重量部、下記第1表に示す無機微粒子を第1表に示す割合で混合した樹脂材料からなるA層、樹脂bからなるB層、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:モディックAP A543、三菱化学(株)製)からなるC層を有する、A層(50μm)−C層(7μm)−B層(75μm)−C層(7μm)−A層(50μm)の3種5層構造の積層未延伸フィルム1〜6を、押出成形機(商品名:LABOPLASTOMILI、東洋精機(株)製)を用いる共押出成形法により製造した。得られた積層未延伸フィルムの表面は、皺や白化がなく良好であった。また、クレーズの発生も認められなかった。
なお、第1表中、エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名:モディックAP A543、三菱化学(株)製)を「EVA」で表す。
【0081】
(2)A層及びB層の各層の厚さムラの測定
上記で得た積層未延伸フィルム1〜6の10mを1mごとにそれぞれの端部を1cm幅でナイフでカットし、幅が16cmとなるように調整した。幅方向に4等分し、中央部3点を光学顕微鏡200倍で観察し、その幅からA層及びB層の厚さを求めた。各フィルムで30箇所のデータをとり、その平均値(相加平均値)を求めた。そして前記30箇所のデータの最大値、最小値及び平均値について、(最大値−最小値)/平均値×100を求め、これを厚さムラの値(%)とした。測定結果を第1表に示す。
【0082】
(3)積層延伸フィルムの製造
上記で得た100×50mmの未延伸フィルムを、138℃にて一軸延伸機(型式:U.TM−10TPL、東洋ボールドウィン社製)でそれぞれ延伸することにより、積層未延伸フィルム1〜6にそれぞれ対応する積層延伸フィルム、すなわち積層位相差フィルム1〜6をそれぞれ得た。延伸は、両端25mmをチャックで挟み、チャック間距離50mm、引張速度100mm/minで行った。
【0083】
(4)積層位相差フィルムの各種物性の評価及び測定
上記で得た積層位相差フィルム1〜6の各種物性の評価及び測定を、下記の方法に従って行った。
(A)外観状態の評価
得られた積層位相差フィルムの外観状態を観察し、下記の基準に従って評価した。
◎:キズ、シワ、モヤまたは濁りがなく、非常に良好である。
○:僅かにキズ、シワ、モヤまたは濁りが見られるが、良好である。
△:部分的にキズ、シワ、モヤまたは濁りが見られる。
×:大部分にキズ、シワ、モヤまたは濁りが見られる。
評価結果を第1表に示す。
【0084】
(B)位相差ムラの測定
積層未延伸フィルムの中心部に直径10mmの印をつけ、波長550nmの位相差が133〜142nmとなるように延伸した。延伸条件は上記と同じである。
このようにして得られた積層位相差フィルムを、楕円状の印を測定器で1枚につき10点測定し、2枚計20点のデータをとり、その平均値(相加平均値)を求めた。そして、前記20点のデータの最大値、最小値及び平均値について、(最大値−最小値)/平均値×100を求め、これを位相差ムラの値(%)とした。
測定結果を第1表に示す。
【0085】
(C)ヘイズの測定
JIS K7136「プラスチックの光学的特性試験方法」に準じ、印無しの上記延伸条件で延伸して得た積層位相差フィルムの中心部を積分球式透過率測定装置により測定した。評価装置として、日本電色工業株式会社製の濁度計(NDH−300A)を使用した。測定結果を第1表に示す。
【0086】
(D)色ムラの評価
上記延伸条件で延伸して得た積層位相差フィルムを偏光度99.5%の偏光子にクロスニコルで挟み、色ムラを観察し、下記の基準に従って評価した。
◎:光のモレが認められない。
○:ほとんど認められない。
×:明らかに認められる。
評価結果を第1表に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
第1表より、A層を構成する樹脂のガラス転移温度とB層を構成する樹脂(PST)のガラス転移温度の差(Tgの差)が5℃以内である実施例1〜4のフィルムでは、Tgの差が5℃を越える比較例1,2のものに比して、延伸前の厚さムラが小さいことがわかる。また、実施例1〜4のフィルムは、比較例1,2のフィルムに比して、外観状態が良好で、位相差ムラ、ヘイズ及び色ムラが少ないものであった。
【0089】
【発明の効果】
本発明の積層位相差フィルムは、厚さムラがなく、層間剥離やクレーズが生じることがない。従って、位相差ムラ、ヘイズ及び色ムラもが少なく、光学特性の安定性に優れる。また、本発明の製造方法によれば、本発明の積層位相差フィルムを、効率よく工業的に有利に製造することができる。
Claims (8)
- 固有複屈折値が正である樹脂(a)からなる樹脂材料を延伸してなる樹脂層(A層)と、固有複屈折値が負である樹脂(b)からなる樹脂材料を延伸してなる樹脂層(B層)とを、それぞれ、少なくとも1層有し、樹脂(a)と樹脂(b)のガラス転移温度(Tg)の差が5℃以内であることを特徴とする積層位相差フィルム。
- 前記樹脂(a)が脂環式構造含有重合体樹脂であり、該重合体樹脂が、繰り返し単位として、X:ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4−ジイル−エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン−7,9−ジイル−エチレン構造とを有し、これらの繰り返し単位の含有量が、脂環式構造含有重合体樹脂の繰り返し単位全体に対して90重量%以上であり、かつ、Xの含有割合とYの含有割合との比が、X:Yの重量比で100:0〜40:60であることを特徴とする請求項1に記載の積層位相差フィルム。
- 前記樹脂(b)が、芳香族ビニル化合物と無水マレイン酸との共重合体である請求項1又は2に記載の積層位相差フィルム。
- 前記A層が、0.7〜2.5μmの平均粒子径と、1.45〜1.55の屈折率を有する無機微粒子を含有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の積層位相差フィルム。
- 前記A層及びB層が、直接又は接着剤層(C層)を介して、A層/B層/A層の順で積層された構造を有する請求項1〜4のいずれかに記載の積層位相差フィルム。
- 前記A層とB層とが接着剤層(C層)を介して積層されてなり、該接着剤層(C層)がエチレン−酢酸ビニル共重合体からなるものである請求項5記載の積層位相差フィルム。
- 固有複屈折値が正である樹脂(a)からなる樹脂材料と、固有複屈折値が負である樹脂(b)からなる樹脂材料とを共押出して積層体を得る工程と、得られた積層体を一軸延伸する工程とを有する積層位相差フィルムの製造方法であって、前記樹脂(a)及び樹脂(b)の、250℃、剪断速度180sec−1で測定した溶融粘度が、ともに300〜2,000Pa・sであり、かつ、樹脂(a)と樹脂(b)の溶融粘度の差が1,500Pa・s以下であることを特徴とする積層位相差フィルムの製造方法。
- 前記積層体を得る工程が、固有複屈折値が正である樹脂(a)からなる樹脂材料、固有複屈折値が負である樹脂(b)からなる樹脂材料、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる接着剤材料とを共押出して積層体を得る工程である請求項7記載の積層位相差フィルムの製造方法。
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