JP2004160941A - 液滴噴射ヘッド、インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液滴噴射ヘッド1は、複数のノズル31が形成されたノズル形成部材30と、各ノズル31に連通する複数の加圧液室11が設けられた加圧液室基板10とが接合され、加圧液室11の壁面の一部を構成する振動板20を介して圧力変換手段40が接合されている。圧力変換手段40を駆動して振動板20を振動させることで加圧液室11の内部の圧力を変化させてノズル31から液滴を吐出する。圧力変換手段40は、圧電材料と電極41,42を交互に積層した積層型圧電素子であり、活性領域40aと、該活性領域40aの加圧液室長手方向の両端に位置する不活性領域40b1,40b2とからなり、不活性領域40b2は、振動板20を介して加圧液室基板10に接続され、加圧液室基板10の変動を抑えている。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴噴射ヘッド、及び、インクジェット記録装置に関し、より詳細には、高速印字,高画質出力が可能であり、しかも、容易、かつ、低コストで製造可能なものであって、インクジェットプリンタのような印刷装置等に用いて好適な液滴噴射ヘッド、及び、該インクジェット記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ノズルから微小なインク滴を吐出し、紙などの記録媒体にインク滴を付着させて文字や画像等の画像情報を形成するインクジェット記録装置は、複数のインク加圧液室と、該加圧液室に連通してインク滴を吐出するためのノズルと、各加圧液室に対応して設けた電気機械変換素子や電気熱変換体などのアクチュエータとを備えたインクジェット記録ヘッドを用いて、記録信号に応じて加圧液室内部の圧力を変化させてノズルからインク滴を吐出することによって、高速,高密度,高品質の記録を行うものである。
【0003】
上述のインクジェット記録装置に用いられるアクチュエータとしては、加圧液室の一部である弾性変形可能な振動板に当接した圧電素子を用いるものがよく知られている。このアクチュエータは、圧電素子を充放電することで変形させ、圧電素子に当接した振動板を変位させるもので、振動板を加圧液室の容積を収縮するように変位させて加圧液室内部の圧力を上昇させ、インク滴をノズルから吐出させるものである。なお、インク滴を吐出した後は、加圧液室の容積を膨張させるように振動板に変位を与えるべく圧電素子を変形させる。
【0004】
図13は、従来のインクジェット記録ヘッドの一例を示す図で、図13(A)は、従来のインクジェット記録ヘッドの振動板長手方向に沿う要部断面図、図13(B)は、図13(A)のB−B線方向断面図で、図中、インクジェット記録ヘッド101は、ノズル131が形成されたノズルプレート130と、ノズル131に連通する加圧液室111、及び、該加圧液室111の壁面の一部を形成する振動板115が形成された加圧液室基板110と、圧電素子140と、該圧電素子140を支持するベース基板150とが接合されて形成されている加圧液室111の壁面の一部を形成する振動板115には、ベース基板150の上に設けた圧電素子140と、支持部材160とが接合されている。
【0005】
加圧液室基板110には、更に、加圧液室111の壁面の一部を形成し、隣接する加圧液室111を隔てる隔壁112と、加圧液室111にインクを供給する共通液室113とが形成されており、加圧液室111と共通液室113の間には、流体抵抗となる連通部114が形成されている。共通液室113は、インクタンク(図示していない)に接続されており、共通液室113と加圧液室111には、インクが充填されている。圧電素子140は、駆動回路(図示していない)から電圧が印加されることで変形を生じ、振動板115を加圧液室111の容積が増加または減少するように変形させる。振動板115は、圧電素子140の変形に伴い弾性変形するものであり、圧電素子140の変位を効率よく加圧液室111の容積変化とするために、振動板115は、通常、加圧液室111を構成する他の面よりも剛性が小さく、即ち、コンプライアンスが大きくなるように形成されている。加圧液室111の容積を増加させた場合は、加圧液室111の内部圧力は減少するので、インクが共通液室113から連通部114を通って加圧液室111に補充される。その後、記録信号に応じて加圧液室111の内部圧力を増加させる駆動を行う場合、即ち、加圧液室111の容積を減少させるように圧電素子140を駆動させて加圧液室111の内部圧力が増加した場合には、ノズル131からインクが押し出されてインク滴Dとなって飛翔し、例えば、紙等の記録媒体(図示していない)にインク滴Dが付着することにより記録を行う。
【0006】
ところで、インクジェット記録ヘッドにおいては、更なる高速化、高画質化のため、ノズル131をより高密度に配置することが求められている。即ち、図13(A)にて紙面垂直方向、図13(B)にて紙面左右方向に並ぶノズル131の間隔を、狭めていく必要がある。
【0007】
そこで、図13においては、ベース基板150の上に支持部材160が設けられており、支持部材160が加圧液室基板110に接合して、該加圧液室基板110を支持して振動を抑えている。圧電素子140及び支持部材160は、ともに同じ圧電素子から形成されるもので、該圧電素子を切断して複数の領域に分断することにより形成されているものである。圧電素子140は、加圧液室111への圧力印加を担当するもので、該圧電素子140には電気的な接続が行なわれ、外部からの波形信号に応じて変形する。支持部材160は、加圧液室基板110を支持して振動を抑える役割を果たすもので、該支持部材160には電気的接続は行わなわず、加圧液室基板110に圧電作用による変形は発生しない。
【0008】
しかしながら、ノズル間隔を縮めていく際に、上述のような圧電素子140及び支持部材160の高密度配置を行なうと、構造的に相互干渉が起こりやすくなる。圧電素子140及び支持部材160の高密度配置を行うためには、圧電素子140,支持部材160ともに、図13(B)における紙面左右方向の幅を狭める必要があるが、あまり狭くすると、ベース基板150に固定される面積が狭くなり、ベース基板150から圧電素子140や支持部材160が脱落しやすくなる。更に、振動板115のへの接着固定,位置精度出し等の加工が全般的に難しくなる。
【0009】
図14は、上述の問題を解決した従来のインクジェット記録ヘッドの一例を示した図で、図14(A)は、インクジェット記録ヘッドの振動板長手方向に沿う要部断面図、図14(B)は、図14(A)のB−B線方向断面図である。インクジェット記録ヘッド101は、図13に示したインクジェット記録ヘッド101と同様に、ノズル131が形成されたノズルプレート130と、ノズル131に連通する加圧液室111、該加圧液室111へ連通部114を通して連通する共通液室113、該加圧液室111の壁面の一部を形成する振動板115が形成された加圧液室基板110と、圧電素子140と、該圧電素子140を支持するベース基板150とが接合されて形成されている。特に、図14においては、圧電素子及び支持部材を高密度配置することで、圧電素子及び支持部材がベース基板から脱落しやすくなるという問題や、振動板115への接着固定,位置精度出し等の加工が全般的に難しくなるという問題を解決するため、図14に示した支持部材160を廃し、全ての圧電柱を圧電素子140として使用する構造のインクジェット記録ヘッドを示している。この構造のインクジェット記録ヘッドでは、必要となる圧電柱の数が1/2となるため、圧電素子140柱列のピッチを変更することなく、ノズルピッチを2倍高密度化することができるので、ノズル131の高密度化には、非常に有効である。
【0010】
しかしながら、支持部材が無くなることにより、加圧液室基板110の支えが不十分になる。複数並んだノズル列の中で、吐出するノズル131が1つだけのシングル駆動の場合であれば、圧電素子140が加圧液室基板110を持ち上げる力は弱く、また、非駆動となる加圧液室111に接続される圧電素子140が支持柱の役割を果たすので、あまり特性に影響は出ないが、複数のノズル131で滴を飛ばすマルチ駆動の場合、圧電素子140が加圧液室基板110を持ち上げる効果が強くなり、また、支持柱となる圧電素子140も減る。このため、加圧液室基板110及びノズルプレート130が大きく振動し、インク吐出に深刻な影響を与えるようになる。即ち、相互干渉が発生する。
【0011】
上述ようなノズルの高密度化による相互干渉の増大に対して、この相互干渉の増大を抑制する手段として、特開2001−63038号公報(特許文献1参照)には、支持基板上に設けられ、かつ、中央部に不活性領域を有する積層圧電素子を、不活性領域を分断する溝により2分割するとともに、これと直角方向のノズル配列方向に複数の溝で分断することにより、個別の圧電素子としたことでノズルの密度を向上させるとともに相互干渉のほとんどないインクジェット記録ヘッドが開示されている。しかし、このインクジェット記録ヘッド場合、加圧液室列が2列必要となるため、ヘッドの寸法が大きくなってしまうという問題がある。ヘッドの大型化は、プリンタ自体の大型化、コストの上昇等の問題があり、好ましくない。
【0012】
また、特開平07−266552号公報(特許文献2参照)には、加圧液室内にフィンを設け、該フィンにより液室共振周波数を変化させているインクジェットヘッドが開示されている。相互干渉が起こる場合、特に、共振周波数ではその振動が劇的に増大するため、この共振周波数を変化させて駆動周波数外にずらすことは、相互干渉による影響を抑えるという意味では効果がある。しかし、このインクジェットヘッドの場合、液室構造が非常に精巧になり、特に、高密度化によって加圧液室寸法が小さくなった場合には、製造が難しくなり、製造コストの上昇につながってしまう。
【0013】
また、特開平07−314668号公報(特許文献3参照)には、加圧液室形状を屈曲させ、相互干渉の発生を抑えているインクジェット式記録ヘッドが開示されている。しかし、このインクジェット式記録ヘッドは、加圧液室形状を屈曲させる加工が難しいため、安定した加圧液室を形成することが難しく、特性ばらつきにつながりやすい。
【0014】
更に、特開平09−141864号公報(特許文献4参照)には、共通液室に圧力吸収体を配置することで、圧力を緩和し、これによって相互干渉を抑えるインクジェットヘッドが開示されている。しかし、このインクジェットヘッドは、加圧液室が振動した際に、加圧液室から共通液室にインクが逆流したことによる相互干渉を抑えるもので、構造的要因による相互干渉、即ち、駆動源である圧電素子による、直接的な加圧液室基板の突き上げを抑えることはできない。
【0015】
【特許文献1】
特開2001−63038号公報
【特許文献2】
特開平07−266552号公報
【特許文献3】
特開平07−314668号公報
【特許文献4】
特開平09−141864号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたもので、ノズルを高密度配置しても、相互干渉の発生を抑えることができる液滴噴射ヘッド、及び該液滴噴射ヘッドを搭載したインクジェット記録装置を、容易かつ低コストで提供することを目的としてなされたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、請求項1の発明は、液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル形成部材と、前記各ノズルに連通する複数の加圧液室が設けられた加圧液室基板と、前記加圧液室の壁面の一部を構成する振動板と、該振動板を介して前記加圧液室内部の圧力を変化させる圧力変換手段とを有し、前記圧力変換手段を駆動して前記振動板を振動させることで前記加圧液室内部の圧力を変化させて前記ノズルから液滴を吐出する液滴噴射ヘッドにおいて、前記圧力変換手段は、圧電材料と電極を交互に積層した積層型圧電素子であり、該積層型圧電素子は、電界が印加されて圧電作用によって変位が発生する活性領域と、該活性領域のノズル配列方向に直交する加圧液室長手方向の両端に位置し、電界が印加されない不活性領域とからなり、該不活性領域は、前記振動板を介して前記加圧液室基板に接続されていることを特徴としたものである。
【0018】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記加圧液室基板の短手方向には、2つの前記加圧液室が、該2つの加圧液室の壁面を構成する隔壁を介して対向配置されており、該隔壁は、前記振動板を介して前記積層型圧電素子の不活性領域に接続されていることを特徴としたものである。
【0019】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記加圧液室基板の長手方向に隣接する複数の加圧液室を隔てる隔壁は、前記振動板を介して前記積層型圧電素子の不活性領域に接続されていないことを特徴としたものである。
【0020】
請求項4の発明は、請求項2または3の発明において、前記積層型圧電素子の活性領域の両端に位置する不活性領域のうち、前記振動板を介して、前記加圧液室基板の短手方向に設けられている前記2つの加圧液室の壁面を構成する隔壁に接続されている側の前記不活性領域の長さは、他方の側の不活性領域の長さより長いことを特徴としたものである。
【0021】
請求項5の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記積層型圧電素子の活性領域の両端に位置する不活性領域は、それぞれ前記振動板を介して前記加圧液室基板に接続されていることを特徴としたものである。
【0022】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、圧液室基板短手方向に対向配置されている2つの加圧液室の壁面を構成する隔壁側の前記不活性領域は、該不活性領域のノズル配列方向に直交する加圧液室長手方向の長さが、500μm以上であることを特徴としたものである。
【0023】
請求項7の発明は、記録信号に応じて駆動される駆動素子の発生する駆動エネルギーにより、ノズルからインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドを搭載し、該インクジェット記録ヘッドにより噴射された前記インク滴により記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記インクジェット記録ヘッドが請求項1乃至6のいずれかに記載の液滴噴射ヘッドであることを特徴としたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、全図を通して、同様の作用を示す部分には同一の符号を付してある。
図1は、本発明が適用される一例としてのインクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図で、インクジェット記録ヘッド1は、図示のように、複数の加圧液室11が形成された加圧液室基板10と、振動板20と、各加圧液室11に対応してノズル31が設けられているノズルプレート30とが積層され、振動板20には、圧力変換器である圧電素子40が接合されている。圧電素子40には、ドライバIC70を接合したFPC(Flexible Printed Circuit)ケーブル60が電気的な接続を伴って接合されている。また、圧電素子40は、ベース基板50と接合されており、ベース基板50はさらにフレーム(図示していない)と接合されている。インクジェット記録ヘッド1は、画像形成信号に基づいた駆動信号がドライバIC70からFPCケーブル60を通って圧電素子40に供給され、圧電素子40が伸縮し、その変位が振動板20に伝えられ、それぞれ必要とする加圧液室11の内部圧力を適切に制御することで、ノズル31からインク滴を吐出する。
【0025】
図1にて説明したインクジェット記録ヘッド1をインクジェットプリンタ本体へ搭載する際には、インクジェット記録ヘッド1をキャリッジ(図示していない)にフレームを接合して搭載し、電気回路(図示していない)にFPCケーブル60を接続し、さらにインクカートリッジからインクを加圧液室11に供給するが、このようなインクジェット記録装置の実施例については、図12において後述する。
【0026】
図2は、図1に示したインクジェット記録ヘッド1を加圧液室長手方向(ノズル列に対して直交方向)から見たときの断面図で、該インクジェット記録ヘッド1は、複数の加圧液室11が形成された加圧液室基板と、振動板20と、加圧液室11に対応して連通したノズル31が設けられているノズルプレート30とが積層され、2つの加圧液室11が、隔壁12によって分離され、該隔壁12を挟んで対向配置された構成となっている。圧電素子40には、ドライバIC70を接合したFPCケーブル60が電気的な接続を伴って接合されている。ベース基板50がフレーム80に接合され、同様に、加圧液室基板10もフレーム80に接合されている。なお、ここでは、フレーム80は2つの部品に分かれているが、1つの部品で構成しても構わない。また、1つのベース基板50に二つの圧電素子40が形成されているが、ベース基板50は2つに分割されている場合もあり得る。
【0027】
図3は、本発明の液滴噴射ヘッドに適用される振動板の一例を説明するための図で、同図は、ノズルプレート30と加圧液室基板10と振動板20とを積層したものを加圧液室短手方向で切断して振動板20を上にして示した要部断面斜視図である。振動板20は、厚肉部21、薄肉部22とからなり、加圧液室11の略中央部に対応して設けられた島状凸部(厚肉部)21aと、該島状凸部21aの周囲を囲むように設けられた凹状の薄肉部22と、該凹状の薄肉部22の周囲を囲む周辺厚肉部21bとから構成される。圧電素子(図示していない)は、島状凸部21aに接合されて使用される。
【0028】
図4は、本発明の液滴噴射ヘッドに適用される振動板の他の例について説明するための図で、ノズルプレート30と加圧液室基板10と振動板20とを積層した積層体と、ベース基板50上に設けられた圧電素子40とを、これら積層体と圧電素子とを接合する前の様子を示した要部斜視図である。振動板20は、厚肉部21と薄肉部22から構成されているが、図3と異なり、厚肉部21cの周囲は薄肉部22で囲まれてはおらず、逆に、厚肉部21cで薄肉部22の領域を分離している。厚肉部21cは加圧液室長手方向に沿って設けられており、薄肉部22は中央の厚肉部21cに対して対称な位置に、加圧液室長手方向に沿って細長く設けられている。厚肉部21dは加圧液室を1つずつ区画している周辺肉厚部であり、支持部材を介してベース基板50に接続されている。
【0029】
図4に示した振動板は、図3に示した振動板に比べ、圧電素子に接続される厚肉部21cの長さが長いため圧電素子と振動板との接続面積が増え、より効率良く振動板が駆動される。このため、図4に示した振動板を用いた液滴噴射ヘッドは、図3に示した振動板を用いた液滴噴射ヘッドに比べて、同じ液室圧力を発生させるのであれば、より低い駆動電圧ですむというメリットがある。
【0030】
図5は、本発明の液滴噴射ヘッドの第1の実施の形態を説明するための要部断面図で、図3に示した加圧液室11とノズル31が連通するように、加圧液室基板10にノズルプレート30を接合し、圧電素子40を振動板20と接合して形成した液滴噴射ヘッドの加圧液室長手方向に沿う要部断面拡大図である。
図6は、図5に示す液滴噴射ヘッドと従来の液滴噴射ヘッドを比較するための図で、従来技術による液滴噴射ヘッドの加圧液室長手方向に沿う要部断面拡大図であり、図5と同様に、図3に示した加圧液室11とノズル31が連通するように、加圧液室基板10にノズルプレート30を接合し、圧電素子40を振動板20と接合して形成した液滴噴射ヘッドを示している。
【0031】
圧電素子40は、圧電材料に+電極41,−電極42を交互に挟んだ積層構造となっており、電界が印加されて変位の発生する圧電素子活性領域40aと、該圧電素子活性領域40aの両端に位置する圧電素子不活性領域40b1,40b2とに分けられる。圧電素子活性領域40aは、島状凸部21aを介して振動板20を押し上げ、加圧液室11内の圧力を上昇させる。図5においては、隔壁12側の圧電素子不活性領域40b2は、厚肉部21bを介して加圧液室基板10に接続されている。圧電素子不活性領域40b2は、変位が発生しないため、加圧液室基板10の変位を抑える効果がある。よって、特に、マルチ駆動時において、ノズルプレート30の変位を抑え、相互干渉を抑制することができる。
【0032】
これに対し、図6に示した従来構造の液滴噴射ヘッドにおいては、圧電素子不活性領域40b2は、加圧液室基板10に接続されておらず、従って、この圧電素子不活性領域40b2によって、加圧液室基板10の変位を抑えることができず、相互干渉を抑制することはできない。
【0033】
図7は、図4に示した振動板を本発明の液滴噴射ヘッドに適用した場合の例を示す図で、図4に示した加圧液室11とノズル31が連通するように、加圧液室基板10にノズルプレート30を接合し、圧電材料に+電極41,−電極42を交互に挟んだ積層構造の圧電素子40を振動板20と接合して形成した液滴噴射ヘッドの加圧液室長手方向に沿う要部断面拡大図である。振動板20は、厚肉部21と薄肉部22から構成されており、厚肉部21cで薄肉部22の領域を分離している。厚肉部21cは加圧液室長手方向に沿って設けられており、薄肉部22は中央の厚肉部21cに対して対称な位置に、加圧液室長手方向に沿って細長く設けられている。圧電素子活性領域40aの両端に位置する圧電素子不活性領域のうち、隔壁12側の圧電素子不活性領域40b2は、厚肉部21cを介して加圧液室基板10に接続されている。このように、圧電素子不活性領域40b2により加圧液室基板10の厚肉部21cを支えることができ、相互干渉を抑制することができる。
【0034】
図8は、本発明の液滴噴射ヘッドの他の実施の形態を説明するための要部断面図で、図4に示した振動板を本発明の液滴噴射ヘッドに適用した場合の他の例を示す図であり、図4に示した加圧液室11とノズル31が連通するように、加圧液室基板10にノズルプレート30を接合し、圧電材料に+電極41,−電極42を交互に挟んだ積層構造の圧電素子40を振動板20と接合して形成した液滴噴射ヘッドの加圧液室長手方向に沿う要部断面拡大図である。振動板20は、厚肉部21と薄肉部22から構成されており、厚肉部21cで薄肉部22の領域を分離している。厚肉部21cは加圧液室長手方向に沿って設けられており、薄肉部22は中央の厚肉部21cに対して対称な位置に、加圧液室長手方向に沿って細長く設けられている。隔壁12と圧電素子活性領域40aの両端に位置する圧電素子不活性領域のうち、隔壁12側の圧電素子不活性領域40b2とが、振動板20を介して接続しているので、加圧液室基板10を構成する柱(隔壁)12を直接支えることができることから、相互干渉をより抑えることができる。なお、図8においては、図4に示した振動板を液滴噴射ヘッドに対して適用した場合の図となっているが、同様に図3に示した振動板を液滴噴射ヘッド対して適用する場合もありうる。また、隔壁12は、圧電素子不活性領域40b2に対し、部分的にオーバーラップしている個所があればよく、隔壁12の全体が圧電素子不活性領域40b2の上方に位置していなくても良い。
【0035】
なお、図5,7,8においては、隔壁12側の圧電素子不活性領域40b2にて、加圧液室基板10を支える構造としているが、この場合、圧電素子不活性領域40b2による支持効果を十分に出すためには、図5,7,8に示されている通り、支持側、即ち、隔壁12側の圧電素子不活性領域40b2の長さを、圧電素子不活性領域40b1よりも長くした方が良い。これによって、支える部分の長さが長くなるという効果が得られる。更に、圧電素子不活性領域40b2の端部は、圧電素子活性領域40aから、十分な距離離れるため、変位が完全に発生しない領域となる。即ち、圧電素子不活性領域40b2内でも、活性領域40aとの境界付近では、圧電素子活性領域40aが変位するため、圧電素子不活性領域40b2であっても若干の変形が発生するが、圧電素子活性領域40aから十分に離れれば、変形がなくなる。よって、加圧液室基板支持の効果がより高まる。
【0036】
以上に説明したような本発明の液滴噴射ヘッドであれば、図14に示したような、ノズル高密度化のため、支持部材を廃し、全ての圧電柱を圧電素子40として使用する構造であっても、支持部材に変わって、圧電素子不活性領域40b2にて加圧液室基板10を支えることができるため、相互干渉の発生を抑えることができる。
【0037】
図9は、本発明の液滴噴射ヘッドの更に他の実施の形態を説明するための要部断面図で、図4に示した加圧液室11とノズル31が連通するように、加圧液室基板10にノズルプレート30を接合し、かつ、圧電材料に+電極41,−電極42を交互に挟んだ積層構造の圧電素子40を振動板20と接合して形成した液滴噴射ヘッドの加圧液室長手方向に沿う要部断面拡大図であり、図10は、図9に示した液滴噴射ヘッドを上方から見たときの要部断面図である。振動板20は、厚肉部21と薄肉部22から構成されており、圧電素子活性領域40aが、厚肉部21を介して振動板20を押し上げ、加圧液室11内の圧力を上昇させる。図5,図7,図8に示した本発明の液滴噴射ヘッドの実施の形態においては、隔壁12側の圧電素子不活性領域40b2を用いて、加圧液室基板10を支持する場合について述べてきたが、図9に示す通り、反対側の圧電素子不活性領域40b1も支持領域として用いれば、更に相互干渉抑制効果は高まる。ここで、圧電素子不活性領域40b1の上部に、流体抵抗部13が位置しており、流路13aの寸法を調整してインク滴の吐出量が最適の値になるように調整されている。流体抵抗部13は必ずしもこの位置に無くても良いが、この位置に流体抵抗部13を配置した場合、加圧液室基板10の上面図(図9の上方から下方を見た図)が図10の形状となるようにすれば、流体抵抗部13で圧電素子不活性領域40b1に接続される部分の面積が広くなり、支持効果を更に高めることができる。
【0038】
図11は、圧電素子不活性領域の寸法を変えた場合の液滴噴射ヘッドの特性差を比較するための異なる形状の液滴噴射ヘッドにおける圧電素子不活性領域の長さと圧電素子変位に対する加圧液室基板変位の比と関係を示した図である。圧電素子不活性領域の長さは、長くすればより効果が高いと考えられるが、必要以上に長くすれば、ヘッド寸法が大きくなってしまうという問題がある。そこで、圧電素子不活性領域の寸法を変えた場合の特性差を比較した。ここでは、図8に示したような加圧液室の略中央部に対応して設けられた厚肉部が加圧液室長手方向に長く形成されている振動板を適応した液滴噴射ヘッドを用いており、圧電素子の活性領域と不活性領域の加圧液室長手方向の長さを以下のように3種類設定している。
【0039】
形状A 活性領域長;1000μm,不活性領域(非隔壁側)長;500μm
形状B 活性領域長;1600μm,不活性領域(非隔壁側)長;500μm
形状C 活性領域長;1000μm,不活性領域(非隔壁側)長;150μm
【0040】
それぞれについて、圧電素子の不活性領域の右側、即ち、隔壁側の不活性領域の長さを、150,300,500,700,900μmと変えて、それぞれについて、圧電素子の変位量に対する、加圧液室基板の変位量の比を取って、変位量評価を行った(加圧液室基板変位量/圧電素子変位量)。
【0041】
図11に示した結果を見ると、加圧液室長手方向の活性領域の長さの違いに関係なく、いずれも加圧液室長手方向の不活性領域長が500μmよりも小さいと、加圧液室基板の変位量は大きいが、500μmを超えると余り変わらなくなる。これから、隔壁側(図8において右側)の不活性領域の長さは、500μm以上とすることが望ましい。特に、500μmとすれば、圧電素子の大型化を最小限に抑えることができることがわかる。
【0042】
図12は、本発明によるインクジェット記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置の機構部の概略斜視図で、このインクジェット記録装置は、記録装置本体の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ100、該キャリッジ100に搭載したインクジェット記録ヘッド101、インクジェット記録ヘッドへのインクを供給するインクカートリッジ102等で構成される印字機構部103等を収納し、給紙カセット或いは手差しトレイから給送される用紙を取り込み、印字機構部103によって所要の画像を記録した後、排紙トレイに排紙する。
【0043】
印字機構部103は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド104と従ガイドロッド105とでキャリッジ100を主走査方向(矢印方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ100にはイエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド101からなる複数のインクジェット記録ヘッドをインク滴吐出方向を下方に向けて装着し、キャリッジ100の上側にはインクジェット記録ヘッド101に各色のインクを供給するための各インクタンク(インクカートリッジ)102を交換可能に装着している。
【0044】
上述の構造の相互干渉を抑制することができるインクジェット記録ヘッドをキャリッジに搭載し、インクジェットプリンタ等のインクジェット記録装置の機構部とすれば、印字特性にばらつきの出にくいインクジェットプリンタ等のインクジェット記録装置とすることができる。
【0045】
(実施例1)
本発明の第1実施例として、図8に示す加圧液室の略中央部に対応して設けられた厚肉部が加圧液室長手方向に長く形成されている振動板を適応した液滴噴射ヘッドを用いた場合について説明する。
Siを壁面構成部材として高さ80μm、長手方向の長さ3000μm、短手方向の幅70μmの加圧液室11に、厚さ3μmのNi振動板20を配置し、これにチタン酸ジルコン酸鉛による圧電素子40を取り付ける。振動板20は、厚肉部21cが幅15μm、長手方向長さ1300μmとなっている。また、圧電素子40は、銀・パラジュームによる電極を交互に挟んだ18層積層配置構造とする。各層は25μmの厚さとし、18層の上部に80μm、下部に220μmの不活性部を配置し、全体として圧電素子40の高さは750μmとし、長手方向の長さは1950μm、短手方向の幅は50μmとする。活性領域40aの加圧液室長手方向の長さは1300μm、不活性領域の加圧液室長手方向の長さは、隔壁12側の不活性領域40b2が500μm、反対側の不活性領域40b1は150μmとした。また、圧電素子40は、図13に示したような、全ての素子が加圧液室11の駆動に用いられる構造としている。また、従来技術として、圧電素子の寸法を、活性領域40aの加圧液室長手方向の長さ1300μm、不活性領域の加圧液室長手方向の長さを両側40b1 ,40b2とも150μmとした液滴噴射ヘッドを作成し、比較を行った。
【0046】
両者のノズルプレートの変位量を調べたところ、本発明の液滴噴射ヘッドでは0.10μmであったのに対し、従来技術による液滴噴射ヘッドでは0.16μmと大きなものとなった。また、両液滴噴射ヘッドをプリンタに搭載して印字試験を行ったところ、本発明の液滴噴射ヘッドを搭載したプリンタにおいては、全ノズルからインクを吐出して印字した場合でも、不良画質を発生することのない、良好な結果を得た。これに対し、従来技術による液滴噴射ヘッドにて印字試験を行った場合は、不良画質が発生しており、本発明による特性改善効果が確認された。
【0047】
(実施例2)
本発明の第2実施例として、図9に示す加圧液室の略中央部に対応して設けられた厚肉部が加圧液室長手方向に長く形成されている振動板を適応した液滴噴射ヘッドであって、流体抵抗部13が形成された液滴噴射ヘッド用いた場合に付いて説明する。
Siを壁面構成部材として高さ80μm、長手方向の長さ3000μm、短手方向の幅70μmの加圧液室11に、厚さ3μmのNi振動板20を配置し、これにチタン酸ジルコン酸鉛による圧電素子40を取り付ける。振動板20は、厚肉部21cが幅15μm、長手方向長さ1300μmとなっている。また、圧電素子40は、銀・パラジュームによる電極を交互に挟んだ18層積層配置構造とする。各層は25μmの厚さとし、18層の上部に80μm、下部に220μmの不活性部を配置し、全体として圧電素子の高さは750μmとし、長手方向長さは2000μm、短手方向の幅は50μmとする。活性領域40aの加圧液室長手方向の長さは1000μm、不活性領域の加圧液室長手方向の長さは、両側40b1 ,40b2とも500μmとした。また、圧電素子40は、図14に示したような、全ての圧電素子が加圧液室11の駆動に用いられる構造としている。また、従来技術として、圧電素子40の寸法を、活性領域40aの長さを1000μm、不活性領域の長さを両側40b1 ,40b2とも150μmとした構造で液滴噴射ヘッドを作成し、比較を行った。
【0048】
両者のノズルプレートの変位量を調べたところ、本発明の液滴噴射ヘッドでは0.08μmであったのに対し、従来技術による液滴噴射ヘッドでは0.14μmと大きなものとなった。また、両液滴噴射ヘッドをプリンタに搭載して印字試験を行ったところ、本発明の液滴ヘッドを搭載したプリンタにおいては、全ノズルからインクを吐出して印字した場合でも、不良画質を発生することのない、良好な結果を得た。これに対し、従来技術による液滴噴射ヘッドにて印字試験を行った場合は、不良画質が発生しており、本発明による特性改善効果が確認された。
【0049】
【発明の効果】
本発明によると、圧電素子の不活性領域によって、加圧液室基板を支持することにより、加圧液室基板の変位を抑え、更には、ノズルプレートの変位を抑え、マルチ駆動時の相互干渉を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される一例としてのインクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録ヘッドを加圧液室長手方向(ノズル列に対して直交方向)から見たときの断面図である。
【図3】本発明の液滴噴射ヘッドに適用される振動板の一例について説明するための図である。
【図4】本発明の液滴噴射ヘッドに適用される振動板の他の例について説明するための図である。
【図5】本発明の液滴噴射ヘッドの第1の実施の形態を説明するための要部断面図である。
【図6】図5に示す液滴噴射ヘッドと従来の液滴噴射ヘッドを比較するための図である。
【図7】図4に示した振動板を本発明の液滴噴射ヘッドに適用した場合の例を示す図である。
【図8】本発明の液滴噴射ヘッドの他の実施の形態を説明するための要部断面図である。
【図9】本発明の液滴噴射ヘッドの更に他の実施の形態を説明するための要部断面図である。
【図10】図9に示した液滴噴射ヘッドを上方から見たときの要部断面図である。
【図11】不活性領域の寸法を変えた場合の液滴噴射ヘッドの特性差を比較するための異なる形状の液滴噴射ヘッドの不活性領域の長さと圧電素子変位に対する加圧液室基板変位の比と関係を示した図である。
【図12】本発明のインクジェット記録装置の一実施例を説明するためのインクジェット記録装置の機構部の概略斜視図である。
【図13】従来のインクジェット記録ヘッドの一例を示す図である。
【図14】従来のインクジェット記録ヘッドの他の例を示した図である。
【符号の説明】
1…インクジェット記録ヘッド、10…加圧液室基板、11…加圧液室、12…隔壁、13…流体抵抗部、13a…流路、20…振動板、21,21c…厚肉部、21a…厚肉部(島状凸部)、21b,21d…厚肉部(周辺厚肉部)、22…薄肉部、30…ノズルプレート、31…ノズル、40…圧電素子、40a…圧電素子活性領域、40b1,40b2…圧電素子不活性領域、41…+電極、42…−電極、50…ベース基板、60…FPCケーブル、70…ドライバIC、80…フレーム、100…キャリッジ、101…インクジェット記録ヘッド、102…インクタンク(インクカートリッジ)、103…印字機構部、104…主ガイドロッド、105…従ガイドロッド。
Claims (7)
- 液滴を吐出する複数のノズルが形成されたノズル形成部材と、前記各ノズルに連通する複数の加圧液室が設けられた加圧液室基板と、前記加圧液室の壁面の一部を構成する振動板と、該振動板を介して前記加圧液室内部の圧力を変化させる圧力変換手段とを有し、前記圧力変換手段を駆動して前記振動板を振動させることで前記加圧液室内部の圧力を変化させて前記ノズルから液滴を吐出する液滴噴射ヘッドにおいて、前記圧力変換手段は、圧電材料と電極を交互に積層した積層型圧電素子であり、該積層型圧電素子は、電界が印加されて圧電作用によって変位が発生する活性領域と、該活性領域のノズル配列方向に直交する加圧液室長手方向の両端に位置し、電界が印加されない不活性領域とからなり、該不活性領域は、前記振動板を介して前記加圧液室基板に接続されていることを特徴とする液滴噴射ヘッド。
- 請求項1に記載の液滴噴射ヘッドにおいて、前記加圧液室基板の短手方向には、2つの前記加圧液室が、該2つの加圧液室の壁面を構成する隔壁を介して対向配置されており、該隔壁は、前記振動板を介して前記積層型圧電素子の不活性領域に接続されていることを特徴とする液滴噴射ヘッド。
- 請求項1または2に記載の液滴噴射ヘッドにおいて、前記加圧液室基板の長手方向に隣接する複数の加圧液室を隔てる隔壁は、前記振動板を介して前記積層型圧電素子の不活性領域に接続されていないことを特徴とする液滴噴射ヘッド。
- 請求項2または3に記載の液滴噴射ヘッドにおいて、前記積層型圧電素子の活性領域の両端に位置する不活性領域のうち、前記振動板を介して、前記加圧液室基板の短手方向に設けられている前記2つの加圧液室の壁面を構成する隔壁に接続されている側の前記不活性領域の長さは、他方の側の不活性領域の長さより長いことを特徴とする液滴噴射ヘッド。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の液滴噴射ヘッドにおいて、前記積層型圧電素子の活性領域の両端に位置する不活性領域は、それぞれ前記振動板を介して前記加圧液室基板に接続されていることを特徴とする液滴噴射ヘッド。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の液滴噴射ヘッドにおいて、加圧液室基板短手方向に対向配置されている2つの加圧液室の壁面を構成する隔壁側の前記不活性領域は、該不活性領域のノズル配列方向に直交する加圧液室長手方向の長さが、500μm以上であることを特徴とする液滴噴射ヘッド。
- 記録信号に応じて駆動される駆動素子の発生する駆動エネルギーにより、ノズルからインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドを搭載し、該インクジェット記録ヘッドにより噴射された前記インク滴により記録媒体上に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記インクジェット記録ヘッドが請求項1乃至6のいずれかに記載の液滴噴射ヘッドであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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