JP2004142960A - ガラス基板の切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】全切断線のスライブ時間を短縮するガラス基板の切断装置を提供する。
【解決手段】ガラス基板Aの供給を受ける作業ステージ31と、適宜のガイド手段32によりガイドされ、かつ適宜の走行手段33、34により前後に往復走行するように設けた上記作業ステージの上を横切る前側の第1走行体35及び後側の第2走行体36と、この第1走行体に設けた少なくとも二個の第1カッタ44と、上記第1走行体及び第2走行体に適宜のガイド手段45によりガイドされ、かつ適宜の走行手段により左右方向に往復走行するように設けたスライダ47、48と、この第1走行体のスライダに設けた第2カッタ52と、上記第2走行体のスライダに設けた第3カッタ53とからなる構成を採用する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガラス基板に耳落しや、大割、小割の切断線を入れる切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
ガラス基板に耳落しの切断線を入れる従来の切断方法としては、図5に示すように、まず吸引支持ボックスの作業テーブル1上にガラス基板Aを載置する。
【0003】
次に、レール2と、このレール2に係合するスライダ3とによって前後方向にガイドすると共に、走行手段を構成するモーターによって定位置で可逆駆動する雄ネジ(図示省略)と、この雄ネジにねじ込んである雌ネジの支持(図示省略)第1走行体4を前進走行させながら、第1走行体4の両端側に配置してある第1カッタ5をシリンダ6の作用によって降下する。
【0004】
すると、ガラス基板Aの一方対向二辺の両縁部に第1カッタ5により切断線がスライブされる。
【0005】
次に第1走行体4と同様のガイド手段によって左右方向にガイドされ、かつ同様の走行手段によって第2走行体6を前進走行させながら、第2走行体6の両端側に配置してある第2カッタ7をシリンダ8の作用によって降下する。
【0006】
すると、ガラス基板Aの他方対向二辺の両縁部に第2カッタ7により切断線がスライブされる。
【0007】
上記のような切断方式によると、第1走行体及び第2走行体のそれぞれの往復走行によって四辺に切断線を早くスライブすることができる。
【0008】
しかしながら、第1走行体及び第2走行体の設置によって切断機が大型化すると共に、大型化によってコストが大幅にアップする以外に、作業テーブルの前方に配置してある折台にガラス基板を搬出する際、搬送路を横切る第1走行体が存在するので、迅速な払い出し(搬送)ができない問題もあった。
【0009】
また、従来の他の切断方法としては、図6に示すように、まず吸引支持ボックス1上にガラス基板Aを載置する。
【0010】
次に、レール2と、このレール2に係合するスライダ3とによって前後方向にガイドすると共に、走行手段を構成するモーターによって定位置で可逆駆動する雄ネジ(図示省略)と、この雄ネジにねじ込んである雌ネジの支持(図示省略)走行体11を前進走行させながら、走行体11の両端側に設けてある第1カッタ12をシリンダ13の作用によって降下させる。
【0011】
すると、ガラス基板Aの一方対向二辺の両縁部に第1カッタ12により切断線がスライブされる。
【0012】
次に、ガラス基板Aの他方対向二辺の片側辺縁に走行体11を止めたのち、モーター14の運転により定位置で回動する雄ネジ15を駆動して、この雄ネジ15にねじ込んである雌ネジ16を有するスライダ17を走行体11の両端間に設けてあるレール18をガイドとして走行させると共に、走行にともないシリンダ19の作用に第2カッタ20を降下させる。
【0013】
すると、ガラス基板Aの他方対向二辺の片側辺縁部に第2カッタ20により切断線がスライブされる。
【0014】
その後に、ガラス基板Aの他方対向二辺のもう片側迄走行体11を復帰させたのち、上述のように同様の手順をへて第2カッタ20によって残る辺縁に切断線をスライブする。
【0015】
上記のような切断方式によると、前者の切断方式よりも小型化することができると共に、前方の折台へのガラス基板の搬出が容易である。
【0016】
しかしながら、ガラス基板の一方対向二辺に同時に切断線をスライブすることができても、他方対向二辺の片側、次いで残る片側を走行体を元の位置に戻して切断線をスライブするので、四辺のスライブに長時間かかる問題があった。
【0017】
そこで、この発明は、装置の小型化が可能になると共に、切断線のスライブ後のガラス基板の払い出しが容易になり、特に全切断線のスライブ時間を短縮することができる切断装置を提供する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明は、ガラス基板の供給を受ける作業ステージと、適宜のガイド手段によりガイドされ、かつ適宜の走行手段により前後に往復走行するように設けた上記作業ステージの上を横切る前側の第1走行体及び後側の第2走行体と、この第1走行体に設けた少なくとも二個の第1カッタと、上記第1走行体及び第2走行体に適宜のガイド手段によりガイドされ、かつ適宜の走行手段により左右方向に往復走行するように設けたスライダと、この第1走行体のスライダに設けた第2カッタと、上記第2走行体のスライダに設けた第3カッタとからなる構成を採用する。
【0019】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0020】
この発明の実施形態では、図1から図3に示すように、ガラス基板Aの供給を受ける作業ステージ31の近くには、適宜のガイド手段32によりガイドされ、かつ適宜の走行手段33、34により作業ステージ31の上を横切って前後方向に走行する前側の第1走行体35及び後側の第2走行体36が設けてある。
【0021】
上記のガイド手段32は、図示の場合作業ステージ31の一方の対向二辺の外側に敷設した二条のガイドレール37と、第1走行体35及び第2走行体36を構成する水平部材38の両端に設けてガイドレール37に係合したスライド部材39とで構成され、上記の走行手段33、34は、図示の場合、モーター40により定位置で回動する雄ネジ41と、この雄ネジ41にねじ込むと共に、第1走行体35及び第2走行体36の支持部材42に支持させた雌ネジ43とで構成し、モーター40により雄ネジ41を回動して第1走行体35及び第2走行体36を往復走行するようにしたが、ラックにモーターにより可逆駆動するピニオンを噛み合わせる手段などで往復走行させることもある。
【0022】
また、第1走行体35には、少なくとも二個の第1カッタ44が設けてある。
【0023】
上記の第1カッタ44は、図示の場合水平部材38の両端部に一方の対向二辺の耳落し用切断線aをスライブするために2個配置したが、大割切断線をスライブするため数を増やすこともある。
【0024】
さらに、第1走行体35及び第2走行体36には、適宜のガイド手段45によりガイドされ、かつ適宜の走行手段46により左右方向に往復走行するスライダ47、48が設けてある。
【0025】
上記のガイド手段45は、図示の場合水平部材38の全長に設けた突条と、スライダ47、48に設けて突条にスライド自在に嵌め合わせた蟻溝とで構成し、走行手段46は、図示の場合スライダ47、48に支持させてある雌ネジ49にねじ込んで定位置で回転する雄ネジ50をモーター51によって回動させるようにしたが、その他の手段によってガイドし、往復走行させることもある。
【0026】
また、第1スライダ47には、第2カッタ52が、第2スライダ48には、第3カッタ53が設けてある。
【0027】
上記各第1カッタ44、第2カッタ52及び第3カッタ53は、切断線のスライブに際しシリンダ54を伸長作用させて降下するようになっている。
【0028】
次に切断方法を説明する。
まず、作業ステージ31にガラス基板Aを供給する。
【0029】
次に、走行手段33の運転によって(数値制御により)第1走行体35を前進走行させ、かつシリンダ54の作用によって第1カッタ44を降下する。
【0030】
すると、ガラス基板Aの一方の対向二辺の辺縁部に第1カッタ44により耳落し用の切断線aが(図4に示す)スライブされる。
【0031】
上記第1走行体35の前進走行の開始にともない走行手段34の運転によって第2走行体36を(数値制御により)前進走行させながら、ガラス基板Aの他方の対向辺縁(第2走行体36に近い側の辺縁)の直上に第2走行体36が到達すると、走行手段34の運転を停止して第2走行体36の前進走行をストップする。
【0032】
次いで、走行手段46の運転によってスライダ48を走行させるのと同時にシリンダ54の伸長作用によって第3カッタ53を降下させて、ガラス基板Aの他方の対向辺縁の片方に第3カッタ53を介し耳落し用の切断線a′をスライブする。
【0033】
なお、第2走行体36をさらに前進させ、かつ所定位置で停止させたのち、第3カッタ53により小割用の切断線(図示省略)をスライブすることもある。
【0034】
上記第1走行体35の前進走行が停止して第1カッタ44による切断線aのスライブが終了すると、走行手段46の運転によってスライダ47を走行させ、かつシリンダ54の伸長作用によって第2カッタ52を降下する。
【0035】
すると、第2カッタ52によりガラス基板Aの他方の対向辺縁のもう片方に耳落し用の切断線a′をスライブする。
【0036】
上記切断線a、a′のスライブずみガラス基板Aは、人手により前方の折台(図示省略)に払い出し、或いは往復移動台の吸着により吸着して(図示省略)払い出したり、並列作業ステージに並設又は単独のベルトコンベヤを用いて(搬入も兼用する)払い出す。
【0037】
上記払い出しにともない第2走行体36を前進させておくと、払い出しがスムーズになって、切断作業の能率アップにもなる。
【0038】
当然、ガラス基板A上のガラス粉末などを、エアで吹きとばしたり、刷子で排除する。
【0039】
なお、作業ステージ31としては、例えば載置(供給)ガラス基板Aを定位置に保持するため、頂壁に吸引小孔群を有する吸引ボックスが使用される。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、この発明のガラス基板の切断装置によれば、第1走行体を前進走行させながら第1カッタによりガラス基板に一方の対向辺縁に沿う切断線をスライブし、このスライブの途中に第2走行体をガラス基板の他方の対向辺縁の片側迄前進走行させ、停止後にスライダを走行させながら第3カッタにより切断線をスライブし、また第1走行体の前進停止後にスライダを走行させながら第2カッタにより切断線をスライブするので、ガラス基板に対する切断線のスライブタクトが極めて迅速に行なわれ、著しい能率の向上をはかることができると共に、装置を小型化することができる。
【0041】
また、第2走行体の前進にともないガラス基板の払い出しが迅速かつ容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す平面図
【図2】第1、第2走行体を走行させた平面図
【図3】側面図
【図4】切断線のスライブの工程を示す斜視図
【図5】従来例を示す平面図
【図6】他の従来例を示す平面図
【符号の説明】
A     ガラス基板
a     切断線
31    作業ステージ
32    ガイド手段
33、34 走行手段
35    第1走行体
36    第2走行体
37    ガイドレール
38    水平部材
39    スライド部材
40    モーター
41    雄ネジ
42    支持部材
43    雌ネジ
44    第1カッタ
45    ガイド手段
46    走行手段
47、48 スライダ
49    雌ネジ
50    雄ネジ
51    モーター
52    第2カッタ
53    第3カッタ
54    シリンダ

Claims (1)

  1. ガラス基板の供給を受ける作業ステージと、適宜のガイド手段によりガイドされ、かつ適宜の走行手段により前後に往復走行するように設けた上記作業ステージの上を横切る前側の第1走行体及び後側の第2走行体と、この第1走行体に設けた少なくとも二個の第1カッタと、上記第1走行体及び第2走行体に適宜のガイド手段によりガイドされ、かつ適宜の走行手段により左右方向に往復走行するように設けたスライダと、この第1走行体のスライダに設けた第2カッタと、上記第2走行体のスライダに設けた第3カッタとからなるガラス基板の切断装置。
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