JP2004123381A - ベルト駆動装置および液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体噴射装置10であって、駆動力を発生するモータ60と、駆動力により回転する歯付きの駆動プーリー64と、駆動プーリー64の駆動力を伝達すべく、駆動プーリー64に掛け回され、一面に駆動プーリー64と噛み合う歯を有し、一面の裏面が平坦である無端の歯付きベルト66と、歯付きベルト66から伝達される駆動力により回転すべく、歯付きベルト66が掛け回される搬送歯車31と、搬送歯車31と一体的に回転することにより、被記録物11を記録領域に搬送する搬送ローラ32と、駆動プーリー64との間隙で歯付きベルト66を挟みこむ補助ローラ68とを備える。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルト駆動装置および液体噴射装置に関する。特に本発明は、無端の歯付きベルトを駆動するベルト駆動装置および液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、歯付きベルトを用いて被記録物を搬送する液体噴射装置の一例としての記録装置がある。この記録装置においては、歯付きベルトが、歯付きの駆動プーリーと搬送ローラに掛け回される。駆動プーリーが正方向に回転すると、歯付きベルトが駆動プーリーの駆動力を搬送ローラに伝達し、搬送ローラが被記録物を搬送する。
【0003】
歯付きベルトが撓んでいると、駆動プーリーの歯と歯付きベルトの歯との噛み合いが外れ、駆動プーリーに対して歯付きベルトが滑るおそれがある。よって、記録装置には歯付きベルトに張力を与えるテンショナが設けられ、このテンショナにより歯付きベルトの撓みを防止する。歯付きベルトに張力を与えるテンショナとして、キャリッジを駆動するキャリッジベルトに張力を与えるテンショナが有る(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−334715号公報(第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、テンショナが設けられて歯付きベルトに張力が与えられた場合であっても、依然として駆動プーリーに対して歯付きベルトが滑る虞があった。この場合、駆動プーリーの回転量に対して、歯付きベルト及び搬送ローラの回転量が小さくなるため、歯付き駆動プーリーの回転量に対して、被記録物の搬送量が所望の搬送量よりも小さくなるという課題があった。
【0006】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできるベルト駆動装置および液体噴射装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、ベルト駆動装置であって歯付きのプーリーと、プーリーに掛け回され、一面にプーリーと噛み合う歯を有し、一面の裏面が平坦である無端の歯付きベルトと、プーリーとの間隙で歯付きベルトを挟みこむ補助ローラと、プーリーおよび補助ローラに間隙を保って、プーリーおよび補助ローラをそれぞれの回転軸のまわりに回転可能に保持するローラ保持部と、ローラ保持部に保持された補助ローラが歯付きベルトに張力を与えるべく、プーリーを中心として歯付きベルトへ向けてローラ保持部を付勢する付勢部とを備える。これにより、歯付きベルトに張力を与えつつ、歯付きベルト及びプーリーの歯同士を確実に噛み合わせることにより、歯付き駆動プーリーの回転量に対して、所望の搬送量で被記録物を送ることができる。
【0008】
上記ベルト駆動装置は、駆動力を発生するモータを更に備え、プーリーはモータに取り付けられることにより駆動力で回転してもよい。これにより、大きな駆動力が働くプーリーに対しても、プーリーと歯付きベルトとを確実に噛み合わせることができる。
【0009】
上記ベルト駆動装置において、補助ローラは、歯付きベルトが正転する場合にプーリーが歯付きベルトと噛み合いを終える噛み合い終了点において、歯付きベルトに張力を与えてもよい。これにより、歯付きベルトが正転する場合における撓みを防止して、歯付きベルトとプーリーとを確実に噛み合わせることができる。
【0010】
上記ベルト駆動装置において、噛み合い終了点は、歯付きベルトが逆転する場合に、プーリーが歯付きベルトと噛み合いを始める位置であってもよい。これにより、歯付きベルトが逆転する場合においても、歯付きベルトとプーリーとを確実に噛み合わせることができる。
【0011】
上記ベルト駆動装置において、プーリーの中心軸と補助ローラの中心軸とを結ぶ距離は、補助ローラの半径、プーリーの中心軸から歯先までの半径、および、歯付きベルトの裏面から歯先までの厚さの和よりも短くてもよい。これにより、歯付きベルトの歯と、プーリーの歯とを確実に噛み合わせることができる。
【0012】
上記ベルト駆動装置において、補助ローラにおける軸方向中央の直径は、他の部分の直径よりも大きくてもよい。これにより、補助ローラが軸方向中心において歯付きベルトを確実に付勢することができる。
【0013】
上記ベルト駆動装置において、ローラ保持部は、プーリーおよび補助ローラを挟み、両側でプーリーの回転軸および補助ローラの回転軸を保持し、ローラ保持部は、歯付きベルトが掛け回される側の端面からプーリーの回転軸が保持される保持位置までつながった切り込みを有し、ローラ保持部は、プーリーが挿入される切り込みと反対の端面から補助ローラの回転軸が保持される保持位置までつながった切り込みを有してもよい。これにより、簡便にベルト駆動装置を組み立てることができる。
【0014】
本発明の第2の形態によると、記録領域において被記録物に記録を行う液体噴射装置であって、駆動力を発生するモータと、駆動力により回転する歯付きの駆動プーリーと、駆動プーリーの駆動力を伝達すべく、駆動プーリーに掛け回され、一面に駆動プーリーと噛み合う歯を有し、一面の裏面が平坦である無端の歯付きベルトと、歯付きベルトから伝達される駆動力により回転すべく、歯付きベルトが掛け回される搬送歯車と、搬送歯車と一体的に回転することにより、被記録物を記録領域に搬送する搬送ローラと、駆動プーリーとの間隙で歯付きベルトを挟みこむ補助ローラとを備える。これにより、歯付きベルト及び歯付き駆動プーリーの歯同士を確実に噛み合わせて、歯付き駆動プーリーの回転量に対して、所望の搬送量で被記録物を送ることができる。
【0015】
上記液体噴射装置は、駆動プーリーおよび補助ローラに間隙を保って、駆動プーリーおよび補助ローラをそれぞれの回転軸のまわりに回転可能に保持するローラ保持部と、ローラ保持部に保持された補助ローラが歯付きベルトに張力を与えるべく、駆動プーリーを中心として歯付きベルトへ向けてローラ保持部を付勢する付勢部とをさらに備えてもよい。これにより歯付きベルトに張力を与えつつ、歯付きベルトおよび歯付き駆動プーリーの歯同士を確実に噛み合わせることができる。
【0016】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット式記録装置10の内部構成を示す側面概略図である。インクジェット式記録装置10は、複数の被記録物11を保持する載置部12、一の被記録物11を載置部12から取り出して記録するために給送する給送部20、給送部20により給送された被記録物11を記録部40の記録ヘッド44の下方に搬送する搬送部30、被記録物11に記録を行う記録部40、及び記録された被記録物11を記録ヘッド44の下方から排出する排出部50を、給送方向においてこの順に備える。インクジェット式記録装置10は、被記録物11を搬送すべく、搬送部30および排出部50に駆動力を与えるベルト駆動装置71をさらに備える。ベルト駆動装置71は、駆動力を発生するモータ60、このモータ60の駆動力を無端の歯付きベルト66に伝達する歯付き駆動プーリー64、歯付き駆動プーリー64により回転駆動する無端の歯付きベルト66、後述するローラ保持部70、および、ローラ保持部70を付勢する付勢部72を有する。
【0019】
搬送部30は、歯付きベルト66と噛み合い、モータ60により回転される歯付きの搬送歯車31、搬送歯車31と連結して一体的に回転する搬送ローラ32、及び搬送ローラ32に連れ回る搬送従動ローラ34を有する。搬送ローラ32と搬送従動ローラ34とは、互いの当接点に被記録物11を挟むことで、給送部20により給送された被記録物11を記録ヘッド44の下方の記録領域に搬送する。
【0020】
記録部40は、インクカートリッジを載置するキャリッジ42、キャリッジ42における被記録物11に対向する面に設けられ、インクを吐出する記録ヘッド44、キャリッジ42に設けられたガイド溝部46、ガイド溝部46に挿通されてキャリッジ42を被記録物11の搬送方向と直交する水平方向にスライド可能に支持するガイド部48を有する。なお、記録ヘッド44は、被記録物11の給送方向に沿って配列された複数のノズルを有する。
【0021】
排出部50は、歯付きベルト66と噛み合い、モータ60により回転される歯付きの排出歯車51、排出歯車51と連結して一体的に回転する排出ローラ52、及び排出ローラ52に連れ回る排出従動ローラ54を有する。排出ローラ52と排出従動ローラ54とは、互いの当接点に被記録物11を挟むことで、記録後の被記録物11を記録領域から排出する。
【0022】
上記した構成において、インクジェット式記録装置10は、キャリッジ42をガイド部48に沿って往復させつつ、このキャリッジ42に搭載された記録ヘッド44のノズルからインクを吐出する。インクジェット式記録装置10は、記録ヘッド44が一走査する毎に被記録物11を給送することで、被記録物11の全体に記録を行う。
【0023】
被記録物11は、歯付きベルト66が、モータ60による回転を搬送歯車31へ伝達することにより搬送される。すなわち、歯付きベルト66が正方向(図では時計回り方向)へ回転(以下、正転という)すると、歯付きベルト66を掛け回した搬送歯車31が回転する。この搬送歯車31が回転するのに伴って、搬送ローラ32および搬送従動ローラ34が回転して被記録物11を搬送する。
【0024】
図2は、インクジェット式記録装置10の要部斜視図である。図3は、インクジェット式記録装置10のベルト駆動装置71の部分断面図である。図2に示すように、インクジェット式記録装置10は、メインフレーム80及び下部ハウジング85を備える。メインフレーム80は、下部ハウジング85上に固定され、その鉛直に伸びた側面において付勢部72及びモータ60を保持する。
【0025】
また、図3に示すように、ベルト駆動装置71は、モータ軸62を有するモータ60、モータ軸62によりモータ60に連結される歯付き駆動プーリー64、歯付き駆動プーリー64に掛け回される歯付きベルト66、歯付き駆動プーリー64の直近に設けられた補助ローラ68、補助ローラ68を保持するローラ保持部70、及びローラ保持部70を付勢する付勢部72を備える。歯付きベルト66は、歯付き駆動プーリー64と噛み合う歯を内周面に有し、外周面が平坦の無端ベルトである。なお、本実施形態の歯付き駆動プーリー64は、本発明における歯付きのプーリーの一例である。
【0026】
ローラ保持部70は、補助ローラ68を、補助ローラ68の回転軸680を中心として回転自在に保持する。さらに、ローラ保持部70は、補助ローラ68が歯付きベルト66に張力を与える方向へ変位できるように、補助ローラ68を、歯付き駆動プーリー64を軸として回転可能に保持する。
【0027】
ここで、モータ60が歯付きベルト66を回転駆動する場合に、歯付きベルト66の正転方向における歯付き駆動プーリー64の下流側において、歯付きベルト66が撓む。これにより、歯付きベルト66及び歯付き駆動プーリー64の歯同士が噛み合わなくなり、歯付き駆動プーリー64が空回りするおそれがある。これを防止するために、歯付きベルト66の正転の方向における歯付き駆動プーリー64の下流側に、歯付きベルト66に張力を与えるテンショナを設けることが考えられる。
【0028】
しかしながら、歯付きベルト66が逆方向に回転(以下、逆転という)する場合に、歯付きベルト66は、テンショナと歯付き駆動プーリー64の間で、テンショナから歯付きベルト66の移動方向と逆方向の張力を受ける。これにより、歯付き駆動プーリー64に対して歯付きベルト66が滑る虞があった。この場合、歯付き駆動プーリー64の回転量に対する歯付きベルト66及び搬送歯車31の回転量が小さくなり、歯付き駆動プーリー64の回転量に対して、被記録物11の搬送量が所望の搬送量よりも小さくなる。
【0029】
本実施形態によるインクジェット式記録装置10は、歯付きベルト66及び歯付き駆動プーリー64の歯同士を確実に噛み合わせることにより、歯付き駆動プーリー64の回転量に対して所望の搬送量で被記録物11を送ることを目的とする。
【0030】
そこで、本実施形態は補助ローラ68を設ける。この補助ローラ68は、歯付きベルト66を歯付き駆動プーリー64との間隙で挟み込みながら、歯付きベルト66に連れ回る。補助ローラ68は、略円盤形状の本体と、本体の中央から両側に突出する回転軸を有し、例えば摺動グレードのPOM(ポリアセタール)により成形される。
【0031】
ローラ保持部70は、一対の内側保持板702及び外側保持板701と、これら一対の内側保持板702及び外側保持板701を互いに連結する側板724と、柄部703を有する。ローラ保持部70は、例えば標準グレードまたは摺動グレードのPOMにより成形される。内側保持板702は、歯付き駆動プーリー64とメインフレーム80の間に位置する。外側保持板701は、歯付き駆動プーリー64を挟んで内側保持板702に対向する。柄部703は、外側保持板701と内側保持板702の間隙と略等しい幅を有し、外側保持板701及び内側保持板702の各上端と連結する。外側保持板701と内側保持板702は、補助ローラ68と歯付き駆動プーリー64の間に挟み込まれた歯付きベルト66を、歯付き駆動プーリー64の軸方向における両側から挟む。なお、説明のために、図3において、ローラ保持部70の外側保持板701が取り外されている状態を示した。
【0032】
内側保持板702は、長辺と短辺を有する略長方形状である。外側保持板701と内側保持板702は、歯付き駆動プーリー64に接触する歯付きベルト66の円弧部分、及び補助ローラ68に接触する歯付きベルト66の円弧部分を、歯付き駆動プーリー64の軸方向における両側から挟む。外側保持板701と内側保持板702が歯付きベルト66を幅方向の両側から挟むので、補助ローラ68及び歯付き駆動プーリー64に掛け回された歯付きベルト66は、歯付き駆動プーリー64の軸方向にずれることがない。
【0033】
内側保持板702には、長辺721から2つの長辺721及び722の略中央まで、短辺方向に沿って延びる第1切欠き726が形成されている。また内側保持板702には、長辺方向に沿って、2つの長辺721及び722の略中央における第1切欠き726の端から、短辺723の手前まで延びる第2切欠き728が形成されている。図では、第1切欠き726は、長辺721から下向きに形成され、第2切欠き728は、第1切欠き726の下端から右向きに形成される。なお、外側保持板701の構成は、内側保持板702の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0034】
第1切欠き726及び第2切欠き728の幅は、共に、モータ軸62及び補助ローラ68の軸の径と略等しく形成されている。第2切欠き728の端729は、モータ軸62の外径に合わせた円弧形状を有する。この端729には、モータ軸62が軸回転自在に当接する。これにより、ローラ保持部70は、歯付き駆動プーリー64を中心として安定して回転することができる。
【0035】
第1切欠き726と第2切欠き728が出合う曲がり角部727は、補助ローラ68の回転軸680の外径に合わせた円弧形状を有する。曲がり角部727には、補助ローラ68の回転軸680が軸回転自在に当接する。曲がり角部727が有する円弧形状は、図では左下方向に形成される。図では補助ローラ68が歯付きベルト66から左下方向に張力を受けるから、補助ローラ68の回転軸680は、歯付きベルト66の張力を受けることにより、曲がり角部727に確実に当接する。
【0036】
柄部703は、外側保持板701及び内側保持板702の上端と連結する連結部704と、付勢部72が当接する当接部705と、当接部705から下方に延びる位置決め棒706を有する。当接部705は、付勢部72が付勢する方向と直交する当接面707を有する。これにより、ローラ保持部70は、付勢部72の付勢力を確実に受けることができる。
【0037】
付勢部72は、位置決め棒706を摺動自在に保持する孔78が形成される位置規制部76を有する。位置規制部76は、メインフレーム80に固定される。孔78の内径は、位置決め棒706の外径よりも大きく設けられる。付勢部72は、位置決め棒706が挿入され、位置規制部76と当接面707との間に配されるコイルバネ74をさらに有する。位置決め棒706の位置が孔78により規制されることにより、コイルバネ74は、当接面707に確実に当接する。これにより、付勢部72は、補助ローラ68が歯付き駆動プーリー64を中心として歯付きベルト66へ張力を与える方向(図3の矢印方向)へ、ローラ保持部70を付勢する。
【0038】
補助ローラ68と歯付き駆動プーリー64の歯640の先端との間隙Gは、歯付きベルト66のベルト本体662の厚さに、歯付きベルト66の歯664の高さを加えた長さよりも小さい。これにより、歯付きベルト66は確実に歯付き駆動プーリー64に密着するため、歯付きベルト66の歯664及び歯付き駆動プーリー64の歯640同士は確実に噛み合わされる。第2切欠き728の長さは、補助ローラ68の回転軸680の半径、補助ローラ68の半径、モータ軸62の半径、歯付き駆動プーリー64の中心から歯640の先端までの距離、歯付きベルト66のベルト本体662の厚さ、及び歯付きベルト66の歯664の高さを加えた長さよりも小さい。これにより、補助ローラ68と歯付き駆動プーリー64の歯640の先端との間隙Gは、歯付きベルト66のベルト本体662の厚さに、歯付きベルト66の歯664の高さを加えた長さよりも小さくなる。
【0039】
また、補助ローラ68は、歯付き駆動プーリー64よりも、歯付きベルト66の正転の方向(図1の矢印方向)における下流側において、歯付き駆動プーリー64に対する歯付きベルト66の接触角、すなわち歯付きベルト66が歯付き駆動プーリー64に接触している円弧の中心角が大きくなるように設けられている。これにより、歯付きベルト66及び歯付き駆動プーリー64の歯同士はより確実に噛み合う。
【0040】
補助ローラ68は、付勢部72により歯付き駆動プーリー64を中心として回転する方向へ変位することにより、歯付きベルト66に張力を与える。よって、補助ローラ68が歯付きベルト66に張力を与えるために変位する場合であっても、補助ローラ68と歯付きベルト66の間隙Gは大きくならないため、歯付きベルト66は歯付き駆動プーリー64に確実に密着する。
【0041】
当接部705と歯付き駆動プーリー64の中心を結ぶ直線は、付勢部72が付勢する方向と略直交する。これにより、ローラ保持部70が歯付き駆動プーリー64の中心のまわりに回転する方向は、付勢部72が当接部705を付勢する方向と略同じになる。
【0042】
また、歯付き駆動プーリー64から当接部705までの距離は、歯付き駆動プーリー64から補助ローラ68までの距離よりも長い。これにより、付勢部72は、小さい付勢力により、歯付き駆動プーリー64を中心としてローラ保持部70を回転させて、補助ローラ68により歯付きベルト66に張力を与えることができる。
【0043】
以上のように本実施形態では、歯付きベルト66を歯付き駆動プーリー64との間隙で挟み込む補助ローラ68を備えることにより、歯付きベルト66は、歯付き駆動プーリー64に密着する。これにより、歯付きベルト66及び歯付き駆動プーリー64の歯同士は確実に噛み合わされるため、歯付き駆動プーリー64の空回りや歯付きベルト66の滑りが防止される。したがって、歯付き駆動プーリー64の回転量に対して所望の搬送量で被記録物11を送ることができる。歯付きベルト66は、歯付きベルト66の正転の方向において、歯付き駆動プーリー64より歯付きベルト66の下流側において撓み易い。しかし、本実施形態によれば、補助ローラ68は、歯付きベルト66の正転の方向における歯付き駆動プーリー64より歯付きベルト66の下流側において、歯付きベルト66に対し張力を与えるため、歯付きベルト66の撓みをより確実に防止することができる。また、補助ローラ68は、歯付き駆動プーリー64より大きい径を有している。これにより、補助ローラ68が歯付きベルト66に接触する円弧が長くなり、補助ローラ68は歯付きベルト66に対して確実に張力を与えることができる。
【0044】
また、ローラ保持部70が付勢部72により付勢されることにより、補助ローラ68が歯付きベルト66に張力を与える方向へ変位する。これにより、歯付きベルト66が時間の経過に応じて弛緩する場合であっても、補助ローラ68が歯付きベルト66に張力を与えるため、歯付きベルト66の撓みが防止され、歯付きベルト66及び歯付き駆動プーリー64の歯同士が確実に噛み合う。この場合に、付勢部92から付勢された補助ローラ68が歯付きベルト66に張力を与えるので、これらと別体でテンショナを設ける必要がなく、部品点数を少なくすることができる。さらに本実施形態では、ローラ保持部70の一対の外側保持板701および内側保持板702が、補助ローラ68と歯付き駆動プーリー64の間隙に挟み込まれた歯付きベルト66を、歯付き駆動プーリー64の軸方向における両側から挟む。これにより、補助ローラ68と歯付き駆動プーリー64の間隙に挟み込まれた歯付きベルト66が、歯付き駆動プーリー64の軸方向にずれるのを防止することができる。
【0045】
なお、第1切欠き726、第2切欠き728、及び曲がり角部727が有する円弧形状が形成される方向は、図3の方向に限られない。曲がり角部727に当接する回転軸680が歯付きベルト66から受ける張力と略同じ方向に、曲がり角部727が有する円弧形状が形成されればよい。曲がり角部727に当接する回転軸680が歯付きベルト66から受ける張力における第1切欠き726に沿った分力が、長辺721から曲がり角部727へ向かうように、第1切欠き726が形成されることが好ましい。曲がり角部727に当接する回転軸680が歯付きベルト66から受ける張力における第2切欠き728に沿った分力が、端729から曲がり角部727へ向かうように、第2切欠き728が形成されることが好ましい。また、歯付き駆動プーリー64および補助ローラ68を保持するローラ保持部70は、図3に示す形態に限られない。
【0046】
図4は、他のローラ保持部90を有するベルト駆動装置91を備えるインクジェット式記録装置10の側面概略図である。図5は、ベルト駆動装置91の部分断面図である。図6は、ローラ保持部90の斜視図である。図4および図5において、図1から図3と同一の構成には同一の参照番号を付し、説明を省略する。
【0047】
図4に示すように、ベルト駆動装置91は、駆動力を発生するモータ60、このモータ60の駆動力により回転駆動する無端の歯付きベルト66、後述するローラ保持部90、および、ローラ保持部90を付勢する付勢部92を有する。
【0048】
図5に示すように、ローラ保持部90は、歯付きベルト66の長手方向に長い板状であって互いに向かい合う一対の外側保持板901および内側保持板902と、これら外側保持板901および内側保持板902をその下方において互いに連結する連結部903とを有する。ローラ保持部90は、例えば標準グレードまたは摺動グレードのPOMにより成形される。外側保持板901および内側保持板902は、歯付き駆動プーリー64および補助ローラ68を挟んで、歯付き駆動プーリー64および補助ローラ68を回転可能に保持する。なお、図5は、説明のため、ローラ保持部90の外側保持板901を除いた部分断面図として示されている。以下、外側保持板901の構成は内側保持板902と同一であるので、外側保持板901の説明を省略する。
【0049】
図1から図3に示す実施形態と同様に、補助ローラ68は、歯付きベルト66の正転の方向(図4の矢印方向)における、歯付き駆動プーリー64よりも下流側に設けられる。補助ローラ68は、歯付きベルト66を歯付き駆動プーリー64との間隙で挟み込みながら、歯付きベルト66に連れ回る。補助ローラ68は、略円盤形状の本体と、本体の中央から両側に突出する回転軸を有し、例えば摺動グレードのPOMにより成形される。摺動グレードのPOMを用いて補助ローラ68を形成することにより、補助ローラ68がローラ保持部90に保持されて回転する場合に、摩擦による抵抗を小さくすることができる。
【0050】
ローラ保持部90の内側保持板902は、歯付き駆動プーリー64の回転軸であるモータ軸62が挿入される駆動プーリー用切り込み920と、補助ローラ68の回転軸680が挿入される補助ローラ用切り込み940とを有する。駆動プーリー用切り込み920は、内側保持板902の長手方向の一端付近において、歯付きベルト66が掛け回される側の端面926(図5における下方)から、端929まで切り込まれる。補助ローラ用切り込み940は、内側保持板902の長手方向について駆動プーリー用切り込み920よりも中央側において、駆動プーリー用切り込み920と反対の端面946(図5における上方)から、端949まで切り込まれる。駆動プーリー用切り込み920および補助ローラ用切り込み940の各々が端面926または端面946から切り込まれているので、駆動プーリー用切り込み920および補助ローラ用切り込み940にそれぞれ歯付き駆動プーリー64と連結されたモータ軸62および補助ローラ68の回転軸680を組み込むことが容易になる。また、駆動プーリー用切り込み920および補助ローラ用切り込み940は、歯付き駆動プーリー64および補助ローラ68の中心軸を互いに結ぶ直線に略直交する方向に切り込まれているので、駆動プーリー用切り込み920の端929および補助ローラ用切り込み940の端949が磨耗により削れても、歯付き駆動プーリー64と補助ローラ68の距離をほぼ一定に保つことができる。
【0051】
これら駆動プーリー用切り込み920および補助ローラ用切り込み940の間の距離は、歯付き駆動プーリー64および補助ローラ68が保持された場合に、補助ローラ68と歯付き駆動プーリー64の歯640の先端との間隙Gが、歯付きベルト66のベルト本体662の厚さに、歯付きベルト66の歯664の高さを加えた長さよりも小さくなるべく設定される。この設定により、歯付き駆動プーリー64と連結されたモータ軸62および補助ローラ68の回転軸680がそれぞれ駆動プーリー用切り込み920および補助ローラ用切り込み940に挿入された場合に、歯付き駆動プーリー64の中心軸と補助ローラ68の中心軸とを結ぶ距離は、補助ローラ68の半径、モータ軸62の中心から歯先までの半径、および、歯付きベルト66の裏面から歯先までの厚さの和よりも短い。よって、歯付きベルト66の歯664と歯付き駆動プーリー64の歯640とを確実に噛み合わせることができる。
【0052】
ローラ保持部90において駆動プーリー64が保持されるのと反対の端部から、下方へ延伸する位置決め棒904が設けられる。位置決め棒904の先端は、インクジェット式記録装置10のメインフレーム80に設けられた位置規制部96の孔98に挿入される。位置決め棒904が挿入され、位置規制部96および連結部903の間にコイルバネ94が配される。コイルバネ94は付勢部92の一例である。コイルバネ94は、連結部903を上方(図5の矢印の方向)に付勢する。これにより、コイルバネ94は、歯付きベルト66へ向けてローラ保持部90を歯付き駆動プーリー64の中心軸まわりに付勢し、ローラ保持部90に保持された補助ローラ68が歯付きベルト66に張力を与える。
【0053】
図6に示すように、外側保持板901および内側保持板902における駆動プーリー用切り込み920には、駆動プーリー用切り込み920内に突起した係止突起922が設けられる。これにより、モータ軸62およびこのモータ軸62に連結した歯付き駆動プーリー64が駆動プーリー用切り込み920から脱落することを防ぐことができる。同様に補助ローラ用切り込み940には、補助ローラ用切り込み940内に突起した係止突起942が設けられる。これにより、回転軸680が補助ローラ用切り込み940から抜け出ることを防止することができる。
【0054】
また、外側保持板901および内側保持板902における駆動プーリー用切り込み920の周囲には、周囲よりも内側に向けて肉厚の当接部924が設けられる。外側保持板901および内側保持板902の当接部924の間に歯付き駆動プーリー64が当接し、モータ軸62の回転に伴って歯付き駆動プーリー64が回転しつつ当接部924に摺動する。これにより、歯付き駆動プーリー64とローラ保持部90との間のガタをなくすことができる。同様に、補助ローラ用切り込み940の周囲にも、周囲よりも内側向けて肉厚の当接部944が設けられる。これにより、補助ローラ68とローラ保持部90との間のガタをなくすことができる。
【0055】
さらに、外側保持板901および内側保持板902の端面926には、歯付き駆動プーリー64に歯付きベルト66が掛け回される側(図6における下方)の角に、滑らかな曲面が設けられる。同様に端面946には、補助ローラ68に歯付きベルト66が掛け回される側(図6における上方)の角に、滑らかな曲面が設けられる。これらにより、外側保持板901および内側保持板902の間を出入りする歯付きベルト66が摺れて歯付きベルト66が削れることを防止することができる。さらに、外側保持板901および内側保持板902と連結部903とは滑らかな曲面で接続される。これにより、外側保持板901と内側保持板902の間に歯付きベルト66が深く入り込んだ場合に、この曲線により歯付きベルト66を外側保持板901および内側保持板902から逃がすことができる。
【0056】
図7は、インクジェット式記録装置10を、図5に示すA−A方向から見た断面図である。モータ60は、軸受け602及び駆動部604を有し、取り付け部84によりメインフレーム80に取り付けられている。モータ軸62は、メインフレーム80に形成された貫通穴82を貫通し、モータ60と歯付き駆動プーリー64を連結する。駆動部604は、モータ軸62を正逆方向へ回転させる。
【0057】
歯付き駆動プーリー64がモータ軸62によりモータ60に直接連結される場合に、歯付き駆動プーリー64へ大きな駆動力が働く。本実施形態では、このように歯付き駆動プーリー64の駆動力が大きい場合であっても、補助ローラ68が歯付きベルト66を歯付き駆動プーリー64との間隙で挟み込むため、歯付き駆動プーリー64に対して歯付きベルト66が滑る虞は少ない。
【0058】
補助ローラ68における軸方向中央68aの直径は、他の部分(例えば軸方向端部68b)の直径よりも大きい。これにより、歯付きベルト66が、回転駆動する場合に、補助ローラ68の軸方向中央68a付近に確実に位置し、軸方向について補助ローラ68から脱落するのを防止することができる。
【0059】
また、歯付き駆動プーリー64および補助ローラ68の軸方向の幅、並びに、これらを挟む外側保持板901と内側保持板902の距離は、歯付きベルト66よりも広い。よって、歯付きベルト66は、歯付き駆動プーリー64および補助ローラ68の軸方向について中央付近を通って回転駆動することにより、外側保持板901および内側保持板902の側面と摺れることが防止される。
【0060】
ここで、モータ60の軸受け602に対してモータ軸62が中央に保持されないと、振動が生じて大きな雑音の原因となる。モータ軸62に対して、歯付きベルト66の張力は上向きに働く。本実施形態において、付勢部92が補助ローラ68を歯付きベルト66に下から押しつけるので、補助ローラ68は、歯付きベルト66により下向きの反力を受ける。これにより、ローラ保持部90にも下向きの力が働く。よって、ローラ保持部90は、モータ軸62を上から押える方向にも付勢し、モータ軸62に働く歯付きベルト66の張力をローラ保持部90が軽減する。これにより、モータ軸62がモータ60に対して中心に保持されて、雑音が低減される。
【0061】
以上の構成を有する補助ローラ68およびこの補助ローラ68を保持するローラ保持部90が、インクジェット式記録装置10に組み込まれる方法について説明する。歯付き駆動プーリー64がモータ軸62に連結される。この歯付き駆動プーリー64に歯付きベルト66が掛け回される。コイルバネ94がローラ保持部90と位置規制部96との間に配され、ローラ保持部90の位置決め棒904が位置規制部96の孔98に挿入される。歯付き駆動プーリー64に歯付きベルト66がかけ回された状態で、モータ軸62がローラ保持部90の駆動プーリー用切り込み920に挿入される。次に、歯付きベルト66の正転における歯付き駆動プーリー64よりも下流側において、歯付き駆動プーリー64との間で歯付きベルト66を挟みこむように補助ローラ68が配され、ローラ保持部90の補助ローラ用切り込み940に補助ローラ68の回転軸680が挿入される。この状態で、歯付きベルト66が、排出歯車51、搬送歯車31の順に掛け回される。これにより、歯付きベルト66は、歯付き駆動プーリー64、搬送歯車31、及び排出歯車51に掛け回されると共に、補助ローラ68が歯付き駆動プーリー64との間で歯付きベルト66を挟む。以上により、簡便な方法で、インクジェット式記録装置10に補助ローラ68およびこの補助ローラ68を保持するローラ保持部90を組み込むことができる。
【0062】
上記によりローラ保持部90がインクジェット式記録装置10に組み込まれた場合に、歯付き駆動プーリー64は歯付きベルト66に下方を支持され、歯付きベルト66から上方に張力を受ける。よって、歯付き駆動プーリー64と連結するモータ軸62の上側が、ローラ保持部90における駆動プーリー用切り込み920の端929に当接する。また、補助ローラ68の回転軸680の下側は、ローラ保持部90における補助ローラ用切り込み940の端949に当接して支持される。ここで、コイルバネ94が連結部903を上方に付勢するので、ローラ保持部90がモータ軸62を中心にして上方に回転する。これにより、ローラ保持部90に保持された補助ローラ68が歯付きベルト66へ付勢され、補助ローラ68が歯付きベルト66に張力を与える。よって、歯付きベルト66の撓みが防止され、歯付きベルト66が正方向に回転する場合に、歯付きベルト66が歯付き駆動プーリー64に対して滑ることを防止することができる。さらに、歯付き駆動プーリー64の中心軸と補助ローラ68の中心軸とを結ぶ距離は、補助ローラ68の半径、モータ軸62の中心から歯先までの半径、および、歯付きベルト66の裏面から歯先までの厚さの和よりも短いので、歯付きベルト66が逆転する場合に、歯付きベルト66に張力がかかっていても、歯付きベルト66の歯664と歯付き駆動プーリー64の歯640とを確実に噛み合わせることができる。
【0063】
上記説明から明らかなように、本実施形態によれば、歯付きベルト66及び歯付き駆動プーリー64の歯同士を確実に噛み合わせることにより、歯付き駆動プーリー64の回転量に対して所望の搬送量で被記録物11を送ることができる。
【0064】
上記実施形態におけるインクジェット式記録装置10は、液体噴射装置の一例である。しかしながら、本発明の形態はこれらに限られない。液体噴射装置の他の例は、液晶ディスプレイのカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置である。この場合、カラーフィルタ製造装置の色材噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。液体噴射装置のさらに他の例は、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置である。この場合、電極形成装置の電極材(電導ペースト)噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。液体噴射装置のさらに他の例は、バイオチップを製造するバイオチップ製造装置である。この場合、バイオチップ製造装置の生体有機物噴射ヘッドおよび精密ピペットとしての試料噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。本発明の液体噴射装置は、産業用途を有するその他の液体噴射装置も含む。また被記録物とは、液体が噴射されることにより記録または印刷が行われる物であり、例えば記録用紙、ディスプレイの電極等の回路パターンが印刷される回路基板、ラベルが印刷されるCD−ROM、DNA回路が印刷されるプレパラートが含まれる。
【0065】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット式記録装置10の内部構成を示す側面概略図である。
【図2】同インクジェット式記録装置10の要部斜視図である。
【図3】ベルト駆動装置71の部分断面図である。
【図4】他のローラ保持部90を有するインクジェット式記録装置10の側面概略図である。
【図5】ベルト駆動装置91の断面図である。
【図6】ローラ保持部90の斜視図である。
【図7】ベルト駆動装置91を図5のA−A方向から見た断面図である。
【符号の説明】
10...インクジェット式記録装置、11...被記録物、12...載置部、20...給送部、30...搬送部、31...搬送歯車、32...搬送ローラ、34...搬送従動ローラ、40...記録部、50...排出部、51...排出歯車、52...排出ローラ、54...排出従動ローラ、60...モータ、62...モータ軸、64...歯付き駆動プーリー、640...歯、66...歯付きベルト、664...歯、68...補助ローラ、680...回転軸、70...ローラ保持部、71...ベルト駆動装置、72...付勢部、80...メインフレーム、85...下部ハウジング、90...ローラ保持部、91...ベルト駆動装置、92...付勢部
Claims (9)
- ベルト駆動装置であって
歯付きのプーリーと、
前記プーリーに掛け回され、一面に前記プーリーと噛み合う歯を有し、前記一面の裏面が平坦である無端の歯付きベルトと、
前記プーリーとの間隙で前記歯付きベルトを挟みこむ補助ローラと、
前記プーリーおよび前記補助ローラに前記間隙を保って、前記プーリーおよび前記補助ローラをそれぞれの回転軸のまわりに回転可能に保持するローラ保持部と、
前記ローラ保持部に保持された前記補助ローラが前記歯付きベルトに張力を与えるべく、前記プーリーを中心として前記歯付きベルトへ向けて前記ローラ保持部を付勢する付勢部と
を備えるベルト駆動装置。 - 駆動力を発生するモータを更に備え、前記プーリーは前記モータに取り付けられることにより前記駆動力で回転する請求項1に記載のベルト駆動装置。
- 前記補助ローラは、前記歯付きベルトが正転する場合に前記プーリーが前記歯付きベルトと噛み合いを終える噛み合い終了点において、前記歯付きベルトに張力を与える請求項1に記載のベルト駆動装置。
- 前記噛み合い終了点は、前記歯付きベルトが逆転する場合に、前記プーリーが前記歯付きベルトと噛み合いを始める位置である請求項3に記載のベルト駆動装置。
- 前記プーリーの中心軸と前記補助ローラの中心軸とを結ぶ距離は、前記補助ローラの半径、前記プーリーの前記中心軸から歯先までの半径、および、前記歯付きベルトの前記裏面から歯先までの厚さの和よりも短い請求項1に記載のベルト駆動装置。
- 前記補助ローラにおける軸方向中央の直径は、他の部分の直径よりも大きい請求項1に記載のベルト駆動装置。
- 前記ローラ保持部は、前記プーリーおよび前記補助ローラをそれぞれの前記回転軸の両側から挟んで、前記プーリーの前記回転軸および前記補助ローラの前記回転軸を保持し、
前記ローラ保持部は、前記歯付きベルトが掛け回される側の端面から前記プーリーの前記回転軸が保持される保持位置までつながった切り込みを有し、
前記ローラ保持部は、前記プーリーが挿入される前記切り込みと反対の端面から前記補助ローラの前記回転軸が保持される保持位置までつながった切り込みを有する請求項1に記載のベルト駆動装置。 - 記録領域において被記録物に記録を行う液体噴射装置であって、
駆動力を発生するモータと、
前記駆動力により回転する歯付きの駆動プーリーと、
前記駆動プーリーの駆動力を伝達すべく、前記駆動プーリーに掛け回され、一面に前記駆動プーリーと噛み合う歯を有し、前記一面の裏面が平坦である無端の歯付きベルトと、
前記歯付きベルトから伝達される前記駆動力により回転すべく、前記歯付きベルトが掛け回される搬送歯車と、
前記搬送歯車と一体的に回転することにより、前記被記録物を前記記録領域に搬送する搬送ローラと、
前記駆動プーリーとの間隙で前記歯付きベルトを挟みこむ補助ローラとを備える液体噴射装置。 - 前記駆動プーリーおよび前記補助ローラに前記間隙を保って、前記駆動プーリーおよび前記補助ローラをそれぞれの回転軸のまわりに回転可能に保持するローラ保持部と、
前記ローラ保持部に保持された前記補助ローラが前記歯付きベルトに張力を与えるべく、前記駆動プーリーを中心として前記歯付きベルトへ向けて前記ローラ保持部を付勢する付勢部とをさらに備える請求項8に記載の液体噴射装置。
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