JP2007176644A - ベルト駆動伝達装置、記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

ベルト駆動伝達装置、記録装置及び液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007176644A
JP2007176644A JP2005376632A JP2005376632A JP2007176644A JP 2007176644 A JP2007176644 A JP 2007176644A JP 2005376632 A JP2005376632 A JP 2005376632A JP 2005376632 A JP2005376632 A JP 2005376632A JP 2007176644 A JP2007176644 A JP 2007176644A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
transmission device
pulley
roller
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005376632A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Anami
彰 阿南
Yoshikazu Shimizu
美和 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005376632A priority Critical patent/JP2007176644A/ja
Publication of JP2007176644A publication Critical patent/JP2007176644A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Abstract

【課題】従動プーリに対する伝達ベルトの巻付け角を一定にして動力伝達効率を向上させると共に伝達ベルトの送り精度の安定化を図り、温度変化や経時劣化に因ることなく伝達ベルトのテンションが常に一様なベルト駆動伝達装置を提供する。
【解決手段】本発明のベルト駆動伝達装置1は、駆動プーリ101と従動プーリ102とこれらのプーリ101、102間に巻回される無端帯状の伝達ベルト103とを備え、駆動プーリ101近傍のベルト搬送方向Aの下流位置に可動テンショナー104が配置され、従動プーリ102近傍のベルト搬送方向Aの上流位置に固定テンショナー105が配置されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、駆動プーリと従動プーリとこれらのプーリ間に巻回される無端帯状の伝達ベルトとを備えたベルト駆動伝達装置及び該ベルト駆動伝達装置を備えた記録装置に関する。
更に本発明はインク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録材(被液体噴射材)に記録を実行する(液体を付着する)インクジェット式記録装置などの液体噴射装置及び該液体噴射装置において設けられるベルト駆動伝達装置に関するものである。
ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行なうプリンタ、プロッタ、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被液体噴射材に噴射して、前記液体を前記被液体噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
モータの出力軸の回転を他の軸に伝えたり、他の軸に伝えられた回転を更に他の軸に伝える動力伝達手段として従来からベルト駆動伝達装置が用いられてきた。ベルト駆動伝達装置は駆動プーリと従動プーリとこれらのプーリ間に巻回される無端帯状の伝達ベルトとを備えることによって構成されている。そして、所望の伝達効率を得るために伝達ベルトのテンション(張力)の調整が重要になっている。伝達ベルトの最も基本的なテンションの調整方法としては、駆動プーリと従動プーリの取付位置を微調整する方法が第一に挙げられる。即ち駆動プーリと従動プーリとの間の距離を可変することによって伝達ベルトのテンションを最適な状態にするというものである。
しかし、駆動プーリと従動プーリの取付位置の調整は難しく、調整に時間を要し、組立てや調整の工数を増大させるため生産性を悪くする。また、伝達ベルトは温度変化や経年劣化により伸びるため、テンションが変動する。従って、定期的に伝達ベルトのテンションをチェックし、所定のテンションが得られない場合にはその都度、上記困難な駆動プーリと従動プーリの取付位置の微調整を行わなければならず、製品となった後の取扱い(メンテナンス)も非常に煩雑となっていた。
また、伝達ベルトの他のテンションの調整方法としては、伝達ベルトの弛みを矯正する張力付与手段であるテンショナーを1個伝達ベルトの搬送経路の途中に配置する方法が挙げられる。この場合のテンショナーとしては伝達ベルト側に揺動付勢されることによって伝達ベルトに張力を付与する可動テンショナーが多く用いられており、可動テンショナーを使用することによって上記温度変化や経年劣化により伝達ベルトが多少伸びたとしても常に一定のテンションが得られるようになっている。
しかし、可動テンショナーを使用すると、可動テンショナーの揺動運動と可動テンショナーの取付位置によって従動プーリに対する伝達ベルトの巻付け角が変動してしまう。そして、これらの巻付け角の変動は、伝達ベルトのスリップや、当該伝達ベルトが歯付きベルトであれば歯飛びを招いて動力伝達効率を低下し、伝達ベルトの送り精度を不安定にする。
また、このようなベルト駆動伝達装置は、液体噴射装置、そして記録装置の一例であるインクジェットプリンタにおいても採用されており、その一例が下記の特許文献1に開示されている。このベルト駆動伝達装置は、伝達ベルトの搬送経路中に1つの駆動プーリと2つの従動プーリが配置されており、駆動プーリのベルト搬送方向下流に位置する1つめの従動プーリのベルト搬送方向の上流には伝達ベルトに対して固定状態で当接することによって張力を付与する固定テンショナーが配置されている。
そして、伝達ベルトのテンションの調整は、駆動プーリが出力軸に取り付けられているモータの取付位置を付勢手段によって伝達ベルトにテンションを加える方向に付勢することによって行っている。しかし、このような構成のベルト駆動伝達装置を採用した場合には、駆動プーリの位置がモータの取付位置の変動によって移動するため駆動プーリのベルト搬送方向上流側に位置する2つめの従動プーリに対する伝達ベルトの巻付け角が変動してしまう。従って、この場合も動力伝達効率を低下し、伝達ベルトの送り精度を不安定にすることとなる。
特開2004−51373号公報
そこで、本発明は、このような背景技術が抱えていた問題点の存在を踏まえてなされたものであって、従動プーリに対する伝達ベルトの巻付け角を一定にして動力伝達効率を向上させると共に伝達ベルトの送り精度の安定化を図り、温度変化や経時劣化に因ることなく、伝達ベルトのテンションが常に一様なベルト駆動伝達装置及び該ベルト駆動伝達装置を備えた記録装置等を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明の第1の態様に係るベルト駆動伝達装置は、駆動プーリと従動プーリとこれらのプーリ間に巻回される無端帯状の伝達ベルトとを備えたベルト駆動伝達装置であって、前記駆動プーリ近傍のベルト搬送方向の下流位置に可動テンショナーが配置されると共に、従動プーリ近傍のベルト搬送方向の上流位置に固定テンショナーが配置されていることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、従動プーリ近傍のベルト搬送方向の上流位置に固定テンショナーが配置されているから従動プーリに対する伝達ベルトの巻付け角が一定になる。従って、駆動プーリの回転はロスなく従動プーリに伝達されるようになり、高い動力伝達効率によって伝達ベルトの送り精度の安定化が図られる。
また、駆動プーリ近傍のベルト搬送方向の下流位置に可動テンショナーが配置されているから温度変化や経時劣化によって伝達ベルトが伸びて弛みが生じたとしても当該弛みは可動テンショナーの押圧力によって矯正され、伝達ベルトは常に一様なテンションに自動的に調整される。
本発明の第2の態様に係るベルト駆動伝達装置は、本発明の第1の態様において、前記可動テンショナーは伝達ベルトの背面に当接して伝達ベルトにテンションを付与するテンションローラと、該テンションローラを自由回転可能な状態で揺動自在に保持するローラホルダと、該ローラホルダを伝達ベルト側に揺動付勢する付勢手段とを備えることによって構成されており、一方固定テンショナーは伝達ベルトの背面に当接して伝達ベルトにテンションを付与するテンションローラを自由回転可能な状態で備えることによって構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第2の態様によれば、伝達ベルトの背面に当接する部位が自由回転可能なテンションローラによって構成されているから伝達ベルトの円滑な搬送を妨げることなく、伝達ベルトに最適なテンションをかけることが可能となる。また、可動テンショナー側のテンションローラはローラホルダによって揺動方向が規制された状態で保持されているから、伝達ベルトに対して常に一様な方向のテンションをかけることができ、伝達ベルトの送り精度の安定化に寄与する。
本発明の第3の態様に係るベルト駆動伝達装置は、本発明の第1または第2の態様において、前記伝達ベルトは片面に所定ピッチの歯が形成された歯付ベルトであり、前記駆動プーリと従動プーリは当該伝達ベルトの歯と噛み合う同一ピッチの歯を備えた歯付きプーリであることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様によれば、伝達ベルトのスリップ等が防止され駆動プーリの回転が確実に従動プーリに伝達されるようになる。また、上記可動テンショナーと固定テンショナーによる動力伝達効率の向上と伝達ベルトの送り精度の安定化とによって伝達ベルトの歯飛びも防止される。
本発明の第4の態様に係るベルト駆動伝達装置は、本発明の第1〜第3のいずれか1つの態様において、前記ベルト駆動伝達装置は被記録材の搬送案内ユニットにおける搬送用駆動ローラと排出用駆動ローラ間の動力伝達に使用されていることを特徴とするものである。
本発明の第4の態様によれば、被記録材の搬送案内ユニットにおける被記録材の安定した搬送と排出が実行されるから被記録材の搬送精度が向上する。
本発明の第5の態様に係る記録装置は、駆動プーリと従動プーリとこれらのプーリ間に巻回される無端帯状の伝達ベルトとを備えたベルト駆動伝達装置が設けられた記録装置であって、ベルト駆動伝達装置として本発明の第1〜第4のいずれか1つの態様のベルト駆動伝達装置を適用したことを特徴とするものである。
本発明の第5の態様によれば、ベルト駆動伝達装置を備えた記録装置において、従動プーリに対する伝達ベルトの巻付け角が一定になりベルト駆動伝達装置の動力伝達効率を向上させ伝達ベルトの送り精度の安定化を図ることができる。また温度変化や経時劣化に影響されないベルト駆動伝達装置を構成でき、常に安定した高精度の記録の実行が図られる。
本発明の第6の態様に係る液体噴射装置は、駆動プーリと従動プーリとこれらのプーリ間に巻回される無端帯状の伝達ベルトとを備えたベルト駆動伝達装置が設けられた液体噴射装置であって、前記ベルト駆動伝達装置には駆動プーリ近傍のベルト搬送方向の下流位置に可動テンショナーが配置されると共に、従動プーリ近傍のベルト搬送方向の上流位置に固定テンショナーが配置されていることを特徴とするものである。
以下、本願発明に係るベルト駆動伝達装置及び該ベルト駆動伝達装置を被記録材の搬送案内ユニットにおける搬送用駆動ローラと排出用駆動ローラ間の動力伝達手段として適用した液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に本願発明の液体噴射装置、そしてその一例である記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタ100を採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
図1は本体ケーシングを取り外した状態のインクジェットプリンタの外観を示す斜視図、図2はインクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。
尚、ここで説明するインクジェットプリンタ100は、例えば葉書サイズ以下の被液体噴射材の一例である被記録材P(以下単に用紙Pともいう)を対象にした極めてコンパクトで持ち運びができる比較的シンプルな構造のインクジェットプリンタである。また、このインクジェットプリンタ100は、パーソナルコンピュータに接続しなくても直接用紙Pに記録の実行ができるいわゆるダイレクトプリンタと呼ばれているタイプのインクジェットプリンタである。
そして、インクジェットプリンタ100の図示しない本体ケーシングを取り外すと、図1に示すユニット構造体11が現れる。このユニット構造体11は用紙Pの搬送や記録の実行に欠かすことができない機能ごとに分けられた複数のユニットを組み合わせることによって基本的に構成されている。
ユニット構造体11の背面側の上部には自動給送ユニット2が設けられている。自動給送ユニット2は自動的に用紙Pを連続して給送するという機能を有するユニットである。また、この自動給送ユニット2は、用紙Pの左右の側縁E(エッジとも言う)に対して共動する2つの可動エッジガイド24、25を当接させて給送用トレイ20上に積畳状態で載置された用紙Pを中央に位置合わせする中央位置合わせタイプの自動給送ユニットである。
自動給送ユニット2は、用紙Pを複数枚積畳し得る被液体噴射材積畳部の一例である給送用トレイ20と、給送用トレイ20上の用紙Pを給送用ローラ23に向けて押し上げる動作実行手段の一例であるホッパ26と、ホッパ26との挟圧送り作用によって給送用トレイ20上の上位の用紙Pをピックアップする同じく動作実行手段の一例である給送用ローラ23と、最上位の用紙Pのみが給送されるように重送された後続の用紙Pを最上位の用紙Pから分離する分離作用部の一例である斜面度当て式の分離用斜面21等とを備えている。また自動給送ユニット2には用紙Pの左右の側縁Eに当接する2つの可動エッジガイド24、25と、これら2つの可動エッジガイド24、25を接近、離反方向に共動させることによって用紙Pを中央に位置合わせする図示しない中央位置合わせ機構とが設けられている。
次に、用紙Pの搬送経路に従ってインクジェットプリンタ100の内部構造の概略を説明する。給送用トレイ20上に載置され可動エッジガイド24、25によって左右の側縁Eが規制された用紙Pは、給送用ローラ23の回転軸27の回転に伴って、ホッパ26が所定のタイミングで上昇し、給送用ローラ23に向けて押し上げられる。そして、給送用ローラ23の回転に伴って最上面に位置する用紙Pから順番に給送用ローラ23近傍に設けられている分離作用部の一例である分離用斜面21や図示しない戻しレバー等の力を借りて単位数ずつピックアップされ、ピックアップされた用紙Pは、可動エッジガイド24、25によって左右の両側縁Eが案内されて用紙搬送方向下流に向けて搬送される。
給送用ローラ23の下流には、用紙Pの搬送経路の一部を形作っている経路案内部材22が設けられており、この経路案内部材22によって案内された用紙Pは用紙搬送方向下流に位置する搬送案内ユニット3に導かれる。搬送案内ユニット3は上記自動給送ユニット2によって給送された用紙Pを搬送して記録ポジション12に向けて案内し、更に記録実行後の用紙Pを本体ケーシングに対して設けられている図示しない排出用スタッカの載置面上に排出するという機能を有するユニットである。
搬送案内ユニット3には一体に成形された単一の案内ベース30が設けられており、該案内ベース30における用紙搬送方向の最も上流側には搬送案内ローラ34が自由回転可能な状態で設けられている。この搬送案内ローラ34は用紙Pが上記給送用ローラ23と後述する搬送用ローラ31の双方によって挟持されることによって生ずる引張力の増加に伴う搬送抵抗を効果的に低減させて円滑な用紙Pの搬送を実行するために設けられている部材である。そして、搬送案内ローラ34の下流には搬送用駆動ローラ32と搬送用従動ローラ33とによって構成される上記搬送用ローラ31が設けられている。
このうち搬送用駆動ローラ32は、用紙幅方向に延びる長寸の1本のローラであり、一方搬送用従動ローラ33は、用紙幅方向に延びる短寸の4本のローラによって一例として構成されている。そして、搬送用従動ローラ33は2本ずつが1本の回転軸33Aによって支持されており、左右の回転軸33Aの中央に上方から付勢手段の一例であるねじりコイルバネ33Bの一端が作用するようになっている。従って、搬送用従動ローラ33は、上記ねじりコイルバネ33Bの付勢力によって常時搬送用駆動ローラ32に圧接したニップ状態になるように回動付勢されている。そして、このような搬送用ローラ31によって挟圧された状態で搬送される用紙Pは、下流の液体噴射ポジションの一例である記録ポジション12に向けて案内される。
記録ポジション12には、用紙Pに記録を実行する液体噴射実行手段の一例である記録実行手段の主たる構成要素として、液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド51が設けられている。記録ヘッド51は、記録ヘッド51の図示しないノズル開口に詰まったインクを取り除く液体吸引装置の一例である図示しないインク吸引装置と一体になって記録ヘッド・インク吸引ユニット5を構成している。また、該記録ヘッド・インク吸引ユニット5は、主走査方向X(用紙Pの幅方向と一致する)に往復可能に走行し得る図示しないキャリッジガイド軸によって軸支されたキャリッジ40に対してその前方に位置するように取り付けられている。キャリッジ40は、キャリッジ40の背面側に係止される図示しない無端ベルトと共にキャリッジ駆動ユニット4の構成部材となっている。
また、上記記録ヘッド・インク吸引ユニット5にはユニット構造体11の下部に設けられる図示しないインクカートリッジ着脱ユニットに装着された図示しないインクカートリッジから供給されたインクが途中図示しないチョークバルブユニット及びインク供給路ユニットを通り、更にインクチューブユニット8におけるインクチューブ80を経て供給されるようになっている。
記録ヘッド51の下方には、記録ヘッド51と対向して記録ヘッド51下面の図示しないノズル開口との間のギャップPGを規定するプラテン38が設けられている。プラテン38は搬送案内ユニット3における案内ベース30の上面に形成された案内リブ状の部材であり、用紙幅方向に亘って複数設けられている。そして記録ヘッド51とプラテン38との間に用紙Pを主走査方向Xと直交する副走査方向Y(用紙Pの搬送方向と一致する)に所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド51を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド51下面の図示しないノズル開口から用紙Pに向けてインクを吐出する動作とを相互に繰り返すことによって用紙Pの被記録面の全面に亘って所望の記録が実行される。尚、上記ギャップPGは高精度の記録を実行する上で極めて重要な要素になっており、用紙Pの厚さの変化等に応じて適宜調節されるようになっている。
記録ヘッド51の下流には、排出用駆動ローラ36と、排出用従動ローラ37とによって構成される被液体噴射材排出手段の一例である排出用ローラ35が設けられている。尚、該排出用ローラ35は、搬送案内ユニット3の構成部材の1つになっている。そして、排出用ローラ35によって排出された用紙Pは、更に搬送方向下流に位置する被液体噴射材受け部の一例である図示しない上記排出用スタッカの載置面上に排出されるようになっている。
排出用従動ローラ37は、その外周に複数の歯を有する歯付きローラであり、図示しない支持フレーム等によって自由回転可能な状態で軸支されている。また上記搬送用従動ローラ33は、搬送用駆動ローラ32よりその軸芯位置が幾分搬送方向下流側に位置するように配設されており、一方上記排出用従動ローラ37は排出用駆動ローラ36より軸芯位置が幾分搬送方向上流側に位置するように配設されている。このような配設態様をとることによって、用紙Pは搬送用ローラ31と排出用ローラ35との間において僅かに下に凸となる「逆ぞり」と呼ばれる湾曲状態が形成されている。そして、用紙Pがこのような形状をとることによって、記録ヘッド51に対して対向する位置にある用紙Pはプラテン38上に押し付けられ、用紙Pの浮き上がりが防止されて正常に記録が実行されるようになっている。
[実施例]
次に、このようなインクジェットプリンタ100に対して適用できる本発明のベルト駆動伝達装置1について図面に基づいて具体的に説明する。
図3は本発明のベルト駆動伝達装置を搬送用駆動ローラと排出用駆動ローラ間の動力伝達手段に適用した搬送案内ユニットを示す斜視図、図4は同上平面図である。また図5は本発明のベルト駆動伝達装置の動作原理と作用を示す側面図である。
本発明のベルト駆動伝達装置1は、駆動プーリ101と、従動プーリ102と、これらの駆動プーリ101、102間に巻回される無端帯状の伝達ベルト103とを備えている。また、駆動プーリ101近傍のベルト搬送方向Aの下流位置には、可動テンショナー104が配置されており、従動プーリ102近傍のベルト搬送方向Aの上流位置には、固定テンショナー105が配置されている。そして図示の実施例では本発明のベルト駆動伝達装置1が用紙Pの搬送案内手段である搬送案内ユニット3における搬送用駆動ローラ32と排出用駆動ローラ36間の動力伝達に使用されている。
駆動プーリ101は、搬送用駆動ローラ32の回転軸106の一方の端部に取り付けられている基端側の大径の駆動ギヤ107と一体に形成された小径の歯付きプーリである。また、上記駆動ギヤ107には図示しないモータの出力軸に取り付けられたピニオンギヤや図示しないギヤ輪列を介してモータの回転が伝達されるようになっている。一方、従動プーリ102は、排出用駆動ローラ36の回転軸108の一方の端部に取り付けられ、先端側に設けられる伝達ギヤ109と一体に形成された小径の歯付きプーリである。また上記伝達ギヤ109には上述した図示しないチョークバルブユニットに動力を伝える図示しないギヤ輪列の入力側のギヤが噛み合っている。
伝達ベルト103は、内周側の面に上記駆動プーリ101と従動プーリ102に噛み合う所定ピッチの歯が形成されたタイミングベルトと呼ばれている歯付きベルトによって構成されている。また、可動テンショナー104は歯が形成されていない伝達ベルト103の背面に当接して伝達ベルト103にテンション(張力)を付与するテンションローラ110と、該テンションローラ110を自由回転可能な状態で揺動自在に保持するローラホルダ111と、該ローラホルダ111を伝達ベルト103側に揺動付勢する付勢手段の一例であるねじりコイルバネ112とを備えている。
テンションローラ110は、駆動プーリ101や従動プーリ102より更に小径のローラであり、伝達ベルト103の幅寸法よりも幾分長く、テンションローラ110の両端には、テンションローラ110よりも更に小径の短寸の回転軸113が一体に形成されている。ローラホルダ111は、基端側に図4中左右方向に延びる2本の揺動軸114を備え、先端側に上記テンションローラ110の回転軸113と図3において上側から当接するように係合する係合凹面部115を有するアーム116を備えた略矩形平板状の部材である。またローラホルダ111の中央には上面から下面に貫通する角穴状のバネ係止穴117が形成されている。また、揺動軸114は、案内ベース30の一方の端部寄りに設けられた係合凹部118に係合し自由に揺動回転できる状態で保持されている。
ねじりコイルバネ112は、上記係合凹部118が形成されている案内ベース30の端部を更に外方に延長形成することによって設けられている短寸の角棒状の軸部119によって保持されている。そして、ねじりコイルバネ112の一方の端部は、ローラホルダ111の上記バネ係止穴117に係止され、ねじりコイルバネ112の他方の端部は上記軸部119の近傍の案内ベース30に設けられている外方に張り出した係止爪120によって係止されている。
一方、固定テンショナー105は、歯が形成されていない伝達ベルト103の背面に当接して伝達ベルト103にテンション(張力)を付与するテンションローラ121を自由回転可能な状態で備えることによって構成されている。このテンションローラ121は、上記可動テンショナー104におけるテンションローラ110と同様、駆動プーリ101や従動プーリ102より更に小径のローラであり、伝達ベルト103の幅寸法よりも幾分長く、テンションローラ121の両端にはテンションローラ121よりも更に小径の短寸の回転軸122が一体に形成されている。そして、上記回転軸122は、案内ベース30の上記係止爪120が設けられている部分の内方に設けられている係合凹面部123に自由回転可能な状態で図3において下方から上に向かって押し付けられるように係合している。
次に、図5を参照して駆動プーリ101と従動プーリ102間に掛け渡される伝達ベルト103の搬送経路124と、当該搬送経路124が形成された本発明のベルト駆動伝達装置1の動作原理並びにその作用について説明する。伝達ベルト103の搬送経路124は駆動プーリ101のベルト搬送方向Aの下流側であって従動プーリ102のベルト搬送方向Aの上流側に位置する上部搬送経路125と、従動プーリ102のベルト搬送方向Aの下流側であって駆動プーリ101のベルト搬送方向Aの上流側に位置する下部搬送経路126と、駆動プーリ101に伝達ベルト103が巻き付けられた部分である駆動側巻付け経路127と、従動プーリ102に伝達ベルト103が巻き付けられた部分である従動側巻付け経路128とを備えることによって構成されている。
そして、上部搬送経路125側に上記可動テンショナー104と固定テンショナー105が配置されており、下方に押し下げられている可動テンショナー104とのニップ点Oと、固定テンショナー105とのニップ点Q間の部分で伝達ベルト103のテンションが最も低くなり、下部搬送経路126の部分で伝達ベルト103のテンションが最も高くなっている。また、伝達ベルト103が従動プーリ102に巻き付いている巻付け角θは、固定状態で設けられている固定テンショナー105の存在によって常に一定に保たれている。
従って、駆動プーリ101のベルト搬送方向Aの上流側の伝達ベルト103のテンションが高くなる部分には可動テンショナー104は設けられておらず、駆動プーリ101のベルト搬送方向Aの下流側の伝達ベルト103のテンションが低くなる部分に可動テンショナー104を配置したことによって、駆動プーリ101に伝達される駆動力に負荷変動が生じた場合でも従動プーリ102に安定した駆動力の伝達を行うことができる。
また、従動プーリ102の近傍のベルト搬送方向Aの上流側には、可動テンショナー104ではなく上述したように従動プーリ102に対する伝達ベルト103の巻付け角θを一定にする固定テンショナー105が設けられているから、駆動プーリ101に伝達される駆動力に負荷変動が生じた場合でも、従動プーリ102に安定した駆動力の伝達を行うことができ、従動プーリ102に対する伝達ベルト103の歯飛びを防止することができる。
[他の実施例]
本願発明に係るベルト駆動伝達装置1及び該ベルト駆動伝達装置1を備えた記録装置100等は、以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行なうことも勿論可能である。例えば、本発明のベルト駆動伝達装置1は、搬送案内ユニット3における搬送用駆動ローラ32と排出用駆動ローラ36間の動力伝達に使用する場合に限らず、ユニット構造体11の他のユニットを含む種々の動力伝達部に適用することが可能である。また、本発明のベルト駆動伝達装置1は、記録装置100を初めとする液体噴射装置だけでなく、動力伝達手段としてベルトを使用している他の種々の装置や機械に対して適用することが可能である。
また、可動テンショナー104は、ねじりコイルバネ112を付勢手段に使用してローラホルダ111を伝達ベルト103側に揺動付勢する構成の他、圧縮コイルバネ等を付勢手段に使用してローラホルダ111を伝達ベルト103側に直線的に摺動付勢する構成や引張りコイルバネ等を付勢手段に使用して伝達ベルト103を下方に引き下げるようにする構成等を採用することが可能である。また、本発明のベルト駆動伝達装置1を適用する装置や機械の種類、あるいは適用する動力伝達部に求められている機能によっては伝達ベルト103を歯付きベルトに代えて平ベルトやVベルトあるいは円形断面のベルト等によって構成することも可能である。
本体ケーシングを取り外した状態のインクジェットプリンタの外観を示す斜視図。 インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図。 ベルト駆動伝達装置を搬送案内ユニットに適用した実施例を示す斜視図。 ベルト駆動伝達装置を搬送案内ユニットに適用した実施例を示す平面図。 ベルト駆動伝達装置の動作原理と作用を示す側面図。
符号の説明
1 ベルト駆動伝達装置、2 自動給送ユニット、3 搬送案内ユニット、
4 キャリッジ駆動ユニット、5 記録ヘッド・インク吸引ユニット、
8 インクチューブユニット、11 ユニット構造体、12 記録ポジション、
20 給送用トレイ、21 分離斜面、22 経路案内部材、23 給送用ローラ、
24 可動エッジガイド、25 可動エッジガイド、26 ホッパ、
27 回転軸(給送用ローラの)、30 案内ベース、31 搬送用ローラ、
32 搬送用駆動ローラ、33 搬送用従動ローラ、33A 回転軸、
33B ねじりコイルバネ、34 搬送案内ローラ、35 排出用ローラ、
36 排出用駆動ローラ、37 排出用従動ローラ、38 プラテン、40 キャリッジ
51 記録ヘッド、80 インクチューブ、
100 インクジェットプリンタ(記録装置)、101 駆動プーリ、
102 従動プーリ、103 伝達ベルト、104 可動テンショナー、
105 固定テンショナー、106 回転軸(駆動プーリの)、107 駆動ギヤ、
108 回転軸(従動プーリの)、109 伝達ギヤ、
110 テンションローラ(可動テンショナーの)、111 ローラホルダ、
112 ねじりコイルバネ(付勢手段)、113 回転軸(テンションローラの)、
114 揺動軸(ローラホルダの)、115 係合溝、116 アーム、
117 バネ係止穴、118 係合凹部、119 軸部、120 係止爪、
121 テンションローラ(固定テンショナーの)、
122 回転軸(テンションローラの)、123 係合溝、124 搬送経路、
125 上部搬送経路、126 下部搬送経路、127 駆動側巻付け経路、
128 従動側巻付け経路、P 用紙(被記録材)、X 主走査方向、Y 副走査方向、
PG ギャップ、E 側縁(エッジ)、A ベルト搬送方向、
O ニップ点(可動テンショナーの)、Q ニップ点(固定テンショナーの)、
θ 巻付け角(従動プーリの)

Claims (6)

  1. 駆動プーリと従動プーリとこれらのプーリ間に巻回される無端帯状の伝達ベルトとを備えたベルト駆動伝達装置であって、
    前記駆動プーリ近傍のベルト搬送方向の下流位置に可動テンショナーが配置されると共に、従動プーリ近傍のベルト搬送方向の上流位置に固定テンショナーが配置されていることを特徴とするベルト駆動伝達装置。
  2. 請求項1において、前記可動テンショナーは伝達ベルトの背面に当接して伝達ベルトにテンションを付与するテンションローラと、該テンションローラを自由回転可能な状態で揺動自在に保持するローラホルダと、該ローラホルダを伝達ベルト側に揺動付勢する付勢手段とを備えることによって構成されており、一方固定テンショナーは伝達ベルトの背面に当接して伝達ベルトにテンションを付与するテンションローラを自由回転可能な状態で備えることによって構成されていることを特徴とするベルト駆動伝達装置。
  3. 請求項1または2において、前記伝達ベルトは片面に所定ピッチの歯が形成された歯付ベルトであり、前記駆動プーリと従動プーリは当該伝達ベルトの歯と噛み合う同一ピッチの歯を備えた歯付きプーリであることを特徴とするベルト駆動伝達装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記ベルト駆動伝達装置は被記録材の搬送案内ユニットにおける搬送用駆動ローラと排出用駆動ローラ間の動力伝達に使用されていることを特徴とするベルト駆動伝達装置。
  5. 駆動プーリと従動プーリとこれらのプーリ間に巻回される無端帯状の伝達ベルトとを備えたベルト駆動伝達装置が設けられた記録装置であって、
    前記ベルト駆動伝達装置は請求項1〜4のいずれか1項に記載したベルト駆動伝達装置であることを特徴とする記録装置。
  6. 駆動プーリと従動プーリとこれらのプーリ間に巻回される無端帯状の伝達ベルトとを備えたベルト駆動伝達装置が設けられた液体噴射装置であって、
    前記ベルト駆動伝達装置は、駆動プーリ近傍のベルト搬送方向の下流位置に可動テンショナーが配置されると共に、従動プーリ近傍のベルト搬送方向の上流位置に固定テンショナーが配置されていることを特徴とする液体噴射装置。
JP2005376632A 2005-12-27 2005-12-27 ベルト駆動伝達装置、記録装置及び液体噴射装置 Pending JP2007176644A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005376632A JP2007176644A (ja) 2005-12-27 2005-12-27 ベルト駆動伝達装置、記録装置及び液体噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005376632A JP2007176644A (ja) 2005-12-27 2005-12-27 ベルト駆動伝達装置、記録装置及び液体噴射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007176644A true JP2007176644A (ja) 2007-07-12

Family

ID=38302199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005376632A Pending JP2007176644A (ja) 2005-12-27 2005-12-27 ベルト駆動伝達装置、記録装置及び液体噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007176644A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150266682A1 (en) * 2014-03-18 2015-09-24 Funai Electric Co., Ltd. Image forming apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150266682A1 (en) * 2014-03-18 2015-09-24 Funai Electric Co., Ltd. Image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6561521B2 (ja) 搬送装置及び印刷装置
JP4840490B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2007203563A (ja) ロール紙プリンタおよびロール紙繰り出し機構
JP2005280206A (ja) ペーパーギャップの調整装置、記録装置及び液体噴射装置
JP2007297191A (ja) 被搬送媒体の搬送装置、記録装置および液体噴射装置
JP2007176644A (ja) ベルト駆動伝達装置、記録装置及び液体噴射装置
JP2005297297A (ja) キャリッジ搬送装置、記録装置及び液体噴射装置
JP2004123381A (ja) ベルト駆動装置および液体噴射装置
JP4367609B2 (ja) キャリッジ、該キャリッジを備えた液体噴射装置
JP2004268338A (ja) 液体噴射装置
JP2008074612A (ja) 被記録媒体搬送装置、記録装置、液体噴射装置
JP2014168885A (ja) 画像形成装置
JP2007090537A (ja) モータフランジ、記録装置及び液体噴射装置
JP4484075B2 (ja) 被記録材の搬送案内装置、記録装置
JP2010242789A (ja) ベルト駆動装置
JP2010247437A (ja) 記録装置、記録装置の組み立て方法
JP2006015533A (ja) 記録装置および液体噴射装置
JP4640609B2 (ja) 被記録材の給送突入角の安定化装置、記録装置
JP2006082439A (ja) 搬送装置、該搬送装置を備えた記録装置
JP2009274784A (ja) 被記録材搬送装置、該被記録材搬送装置を備えた電子機器
JP4407797B2 (ja) キャリッジ搬送用ベルトとキャリッジとの連結保持構造及び該連結保持構造を備えた記録装置
JP2010247438A (ja) 記録装置
JP2016175763A (ja) 搬送装置及び印刷装置
JP4264722B2 (ja) 自動給送装置、記録装置及び液体噴射装置
JP2019166650A (ja) 印刷装置