JP2016175763A - 搬送装置及び印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】媒体に作用する押付力を小さくする場合に、小さい押付力を精度よく設定することができる搬送装置及び印刷装置を提供する。【解決手段】搬送装置は、媒体Mを搬送方向Yに搬送可能な駆動ローラー46と、駆動ローラー46に媒体Mを押し付ける従動ローラー48と、従動ローラー48の押付力を変更する変更部47と、を備える。変更部47は、伸長されることにより押付力を発生させるばね73を有し、押付力の最小値がばね73の初張力に相当する値である。【選択図】図3

Description

本発明は、媒体を搬送する搬送装置及び該搬送装置を備える印刷装置に関する。
印刷装置の一例であるプリンターには、対をなすローラーで媒体を挟持して搬送する場合に、一方のローラーが他方のローラーに媒体を押し付ける押付力が変更可能に構成された搬送装置を備えるものがある(例えば、特許文献1)。
特開2007−145477号公報
ところで、上述のように媒体をローラーに押し付ける力は、媒体の厚さや搬送の目的等によって変更されるが、押付力を小さくする場合には、小さな押付力を精度よく設定するのが難しい、という課題がある。
なお、このような課題は、プリンターに用いられる搬送装置に限らず、媒体を搬送する搬送装置及び印刷装置においては、概ね共通したものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、媒体に作用する押付力を小さくする場合に、小さい押付力を精度よく設定することができる搬送装置及び印刷装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する搬送装置は、媒体を搬送方向に搬送可能な駆動ローラーと、前記駆動ローラーに前記媒体を押し付ける従動ローラーと、前記従動ローラーの押付力を変更する変更部と、を備え、前記変更部は、伸長されることにより前記押付力を発生させるばねを有し、前記押付力の最小値が前記ばねの初張力に相当する値である。
この構成によれば、初張力を有するばねは、初張力を超える荷重をかけなければ伸長しないため、自然長のばねを伸長させて押付力を発生させるのに要する荷重が、初張力を有さないばねよりも大きい。そのため、小さな押付力を発生させる場合であっても、その押付力を発生させるためにばねにかける荷重は初張力以上となるので、押付力と同等の小さな荷重をかけるよりも、荷重の調整がしやすい。したがって、押付力の最小値をばねの初張力に相当する値とすれば、媒体に作用する押付力を小さくする場合に、小さい押付力を精度よく設定することができる。なお、初張力とは、無荷重の状態でばねに作用する内力のことをいう。
上記搬送装置において、前記変更部は、カム部材と、前記従動ローラーを回動自在に支持するとともに前記ばねの第1端を係止した状態で、回動軸を中心に回動可能な回動部材と、基端部が前記回動部材に回動自在に支持されるとともに先端部が前記ばねの第2端を係止した状態で、前記基端部と前記先端部との間に前記カム部材の押圧力を受けた場合に、前記基端部を中心に前記先端部が前記ばねを伸縮させる方向に回動する係止部材と、を有する。
この構成によれば、係止部材は、基端部と先端部との間にカム部材の押圧力を受けて回動することで先端部に係止したばねを伸長させるので、押付力を発生させるとき、係止部材は、押圧力を受ける部分を力点、基端部を支点、先端部を作用点とする「てこ」として機能する。そのため、力点を押圧するカム部材の押圧力を変更することにより、作用点に作用する力を変化させて、ばねが伸長する長さ、すなわち押付力を変更することができる。また、この「てこ」では、力点に加えた力よりも作用点に作用する力が小さくなるので、係止部材によりばねを伸長させることにより、小さな押付力を精度よく調整することができる。
上記搬送装置において、前記係止部材は、前記ばねの長さを変化させることなく、前記基端部の位置が変更可能な状態で前記回動部材に支持される。
この構成によれば、係止部材は、押圧力を受ける部分を力点、基端部を支点、先端部を作用点とする「てこ」として機能するため、回動部材に支持される基端部(支点)の位置を変更すると、力点と作用点との距離が変化する。そのため、カム部材が同じ押圧力で力点を押圧する場合にも、基端部の位置を変更することで作用点に作用する力を変化させて、ばねが伸長する長さ、すなわち押付力を調整することができる。一方、このように係止部材の基端部の位置を変更したとしても、ばねの長さは変化しないので、ばねがあまり伸長していない状態で発生する押付力の最小値の変動の幅が小さい。
上記搬送装置は、前記駆動ローラーに向けて前記媒体を給送可能であるとともに前記駆動ローラーと前記従動ローラーとに挟持された前記媒体を引き戻し可能な給送部と、前記媒体の種類を記憶する記憶部と、を備え、前記変更部は、前記駆動ローラーが前記媒体を前記搬送方向に搬送するときには前記押付力を前記媒体の種類に応じて変更し、前記給送部が前記媒体を引き戻すときには前記押付力を前記最小値に変更する。
この構成によれば、駆動ローラーが媒体を搬送方向に搬送するときには、媒体の種類に応じて変更部が押付力を変更することにより、従動ローラーと駆動ローラーとで種類の異なる媒体を適切に挟持して、精度よく媒体を搬送することができる。また、給送部が媒体を引き戻すときには、変更部が押付力を最小値に変更するので、従動ローラーと駆動ローラーとで媒体を挟持したまま、スムーズに媒体を引き戻すことができる。
上記課題を解決する印刷装置は、上記搬送装置と、前記搬送装置が搬送する前記媒体に印刷を行う印刷部と、を備える。
この構成によれば、上記搬送装置と同様の作用効果を得ることができる。
搬送装置及び印刷装置の一実施形態を模式的に示す断面図。 搬送装置の構成を模式的に示す平面図。 係止部材が第2押付位置に配置されたときの搬送装置の側面図。 従動ローラーがレリース位置に配置されたときの搬送装置の側面図。 係止部材が弱押付位置に配置されたときの搬送装置の側面図。 係止部材が第1押付位置に配置されたときの搬送装置の側面図。 係止部材が第3押付位置に配置されたときの搬送装置の側面図。 係止部材及びばねの回動部材に対する相対位置の変化を示す側面図。 印刷装置の電気的構成を示すブロック図。 搬送装置が実行するスキュー取り処理の手順を説明するフローチャート。
以下、印刷装置の実施形態について、図を参照して説明する。印刷装置は、例えば、長尺の媒体に印刷(記録)を行うラージフォーマットプリンターである。
図1に示すように、印刷装置11は、筐体部12と、媒体Mを支持する支持部30と、媒体Mを図1に矢印で示す方向に搬送する搬送装置40と、筐体部12内で媒体Mに印刷を行う印刷部50と、を備える。
以降の説明では、媒体Mの長手方向と直交する幅方向(図1では紙面と直交する方向)に沿う一方向を走査方向Xとし、印刷部50が印刷を行う位置において媒体Mが搬送される方向を搬送方向Yとする。本実施形態において、走査方向X及び搬送方向Yは互いに交差(好ましくは、直交)する方向であって、いずれも重力方向Zと交差(好ましくは、直交)する方向である。
支持部30は、媒体Mの搬送経路を形成する第1の支持部31、第2の支持部32及び第3の支持部33と、第2の支持部32の下方に配置された吸引機構34と、を備えている。第1の支持部31は、搬送方向Yにおける上流側より下流側の方が高くなるように傾斜した傾斜面を有する。第2の支持部32は、印刷部50と対向する位置に設けられて、印刷が行われる媒体Mを支持する。第3の支持部33は、搬送方向Yにおける上流側より下流側の方が低くなるように傾斜した傾斜面を有して、印刷部50によって印刷が行われた媒体Mを案内する。
印刷部50は、走査方向Xに延びるガイド軸51と、ガイド軸51に支持されるキャリッジ52と、媒体Mに対して液体の一例であるインクを噴射する液体噴射部53とを備える。キャリッジ52は、不図示のキャリッジモーターの駆動により、ガイド軸51に沿って走査方向Xに沿って往復移動する。液体噴射部53は、第2の支持部32に支持された媒体Mと対向するようにキャリッジ52に支持されている。そして、印刷部50は、キャリッジ52の走査方向Xに沿う移動時に、液体噴射部53からインクを噴射することで、媒体Mに文字や画像を形成する印刷動作を行う。
第2の支持部32は、媒体Mを支持する支持面に図示しない複数の吸引孔を有し、吸引機構34の駆動によって吸引孔を通じて媒体Mを吸引することにより、印刷が行われる媒体Mの浮き上がりを抑制する。また、媒体Mの搬送時にも吸引機構34を駆動させることで、媒体Mの浮き上がりによる液体噴射部53への接触が抑制される。
次に、搬送装置40の構成について詳述する。
搬送装置40は、搬送方向Yにおいて第1の支持部31と第2の支持部32との間に設けられる搬送ローラー対41と、搬送モーター43と、搬送装置40の構成要素の制御を行う制御部100と、を備える。本実施形態において、制御部100は、印刷装置11の構成要素の制御を行う制御部として構成されている。本実施形態において、搬送ローラー対41の回転軸方向は走査方向Xに沿う方向である。
搬送ローラー対41は、支持台45に支持された駆動ローラー46と、変更部47に支持された従動ローラー48と、が対をなすことで構成される。駆動ローラー46は、搬送モーター43の駆動により、媒体Mを搬送方向Yに搬送する第1回転方向(図1では反時計方向)と、媒体Mを搬送方向Yの逆方向に送り戻す第2回転方向(図1では時計方向)とに回転する。なお、搬送装置40は、駆動ローラー46の第1回転方向及び第2回転方向への回転量を検出するためのロータリーエンコーダー49を備える。
搬送ローラー対41においては、従動ローラー48が駆動ローラー46に媒体Mを押し付けることによって、駆動ローラー46と従動ローラー48とで媒体Mを挟持する。また、変更部47は、従動ローラー48の押付力を変更するものである。そして、搬送ローラー対41が媒体Mを挟持した状態で駆動ローラー46が第1回転方向に回転することにより、媒体Mは搬送方向Yに搬送される。
搬送装置40は、搬送ローラー対41が媒体Mを搬送方向Yに搬送するときに、駆動ローラー46に向けて媒体Mを給送する給送部20を備える。給送部20は、媒体Mをロール状に巻き重ねたロール体21を回転可能に保持する保持部22と、ロール体21を給送方向(図1では反時計方向)及び引戻方向(図1では時計方向)の両方向に回転させるための給送モーター23と、ロール体21の回転量を検出するためのロータリーエンコーダー24と、を有する。
保持部22は、走査方向Xにおける長さや巻き数の異なる複数種類のロール体21を保持可能である。そして、給送部20は、ロール体21を給送方向に回転させることで媒体Mを駆動ローラー46に向けて給送するとともに、引戻方向に回転させることで媒体Mを搬送方向Yの反対方向に引き戻してロール体21に巻き取る。
図2に示すように、変更部47は、媒体Mの搬送経路の外側に設けられた支持フレーム13に架設された回動軸14に支持される態様で、走査方向Xに複数(例えば、20個)設けられ、1の変更部47が1または複数の従動ローラー48を回動自在に支持する。なお、変更部47の数及び変更部47が支持する従動ローラー48の数は、任意に変更することができる。
支持フレーム13には、搬送方向Yにおいて回動軸14より上流となる位置にレリース軸15が回動可能に支持されているとともに、搬送方向Yにおいてレリース軸15より上流となる位置に調整軸16が回動可能に支持されている。レリース軸15及び調整軸16は、カムモーター17(図9参照)の駆動力によって回動する。
図3に示すように、変更部47は、伸長されることにより押付力を発生させるばね73と、係合部64を介して回動軸14に回動可能に取り付けられた回動部材61と、回動部材61に回動可能に支持された係止部材71と、レリース軸15に取り付けられたレリースカム65と、調整軸16に取り付けられたカム部材66と、を有する。
回動部材61は、搬送方向Yにおける下流側端部に従動ローラー48を回動自在に支持するとともに、搬送方向Yにおける上流側端部に設けられた延設部62がばね73の第1端(下端)を係止した状態で回動軸14に支持されている。また、回動部材61には、長手方向となる搬送方向Yにおいて係合部64とカム部材66との間となる位置に、調整長孔63が設けられている。
係止部材71は、基端部(図3では左端部)が調整長孔63に挿通されたピン72を介して回動部材61に回動自在な状態で支持されるとともに、先端部(図3では右端部)がばね73の第2端(上端)を係止した状態になっている。なお、係止部材71は、回動部材61において延設部62の上方となる位置に取り付けられる。
回動部材61は、回動軸14よりも搬送方向Y上流側となる基端側に、レリースカム65と係合可能な係合部(図示略)を有する。そして、レリースカム65がレリース軸15の回転より、図3に示す位置から図4に示す位置まで回転すると、レリースカム65がばね73を伸長させつつ、係合部を押し下げる。これにより、回動部材61は回動軸14を中心に図3及び図4における時計方向に回転して、従動ローラー48が駆動ローラー46との間に媒体Mを挟持する挟持位置から図4に示すレリース位置に移動する。
図4に示すように、従動ローラー48がレリース位置に配置されると、従動ローラー48は駆動ローラー46から離れ、媒体Mの挟持(ニップ)が解除される。例えば、媒体Mが搬送経路で詰まってしまった場合などには、このように従動ローラー48をレリース位置に配置して、媒体Mの除去等のメンテナンスを行う。
ばね73は、引張りばねを用いることが好ましく、さらに、コイル同士が密着するように冷間成形等によって成形するときに、コイル同士が密着する方向に作用する素線のねじれを生じさせることにより、無荷重の状態でもコイル同士が密着する方向の力(初張力=Nf)を持つようにした引張りコイルばねを用いることが好ましい。この場合、ばね73は、初張力により最も収縮した状態が自然長となっており、初張力を超える荷重をかけなければ自然長から伸長しない。
カム部材66は、調整軸16からの距離が連続的に変化するカム面66aを有し、そのカム面66aが係止部材71の基端部と先端部との間となる位置に接触するように配置されている。係止部材71は、搬送方向Yにおいて基端部と先端部との間にカム部材66の押圧力を受けた場合に、基端部に挿通されたピン72を中心に先端部がばね73を伸縮させる方向に回動する。
このとき、係止部材71は、カム部材66から押圧力を受ける部分を力点PE、基端部を支点PF、先端部を作用点PLとする「てこ」として機能する。そして、従動ローラー48が挟持位置にあるとき、係止部材71がカム部材66の押圧力を受けてばね73を伸長させることにより、回動部材61の先端部分に支持された従動ローラー48がその下方にある駆動ローラー46に媒体Mを押し付ける押付力が発生する。このように、ばね73が伸長したときの付勢力が従動ローラー48の押付力となるので、ばね73の伸長長さが長くなるにつれて、従動ローラー48の押付力が強くなる。
従動ローラー48が挟持位置にあるときにカム部材66が回転して回動部材61に接触するカム面66aの位置が変化すると、カム面66aが係止部材71を押圧する押圧力が変化することにより、ばね73の長さが段階的に変化する。例えば、本実施形態では、ばね73の長さが4段階(L0<L1<L2<L3)に変化することにより、従動ローラー48の押付力が段階的に変化する。例えば、ばね73の長さがL0,L1,L2,L3と4段階に変化するとき、従動ローラー48の押付力Nは、それぞれN0,N1,N2,N3(N0<N1<N2<N3)と4段階に変化する。
なお、係止部材71では、力点PEが支点PFと作用点PLの間にあるので、力点PEに加わる押圧力は、それよりも大きな運動(小さな力)となって作用点PLでばね73を伸長させる。よって、変更部47では、例えば厚さ、表面の滑らかさまたはコシの強さなどが異なる媒体Mの種類に応じて、従動ローラー48の押付力を微調整することができる。
本実施形態において、図5に示すばね73の長さがL0のときの係止部材71の位置を弱押付位置、図6に示すばね73の長さがL1のときの係止部材71の位置を第1押付位置、図3に示すばね73の長さがL2のときの係止部材71の位置を第2押付位置、図7に示すばね73の長さがL3のときの係止部材71の位置を第3押付位置という。なお、従動ローラー48が図4に示すレリース位置に配置されたとき、ばね73はL3よりも長く伸びた状態になる。
係止部材71が弱押付位置、第1押付位置、第2押付位置または第3押付位置にあるとき、従動ローラー48は駆動ローラー46との間に媒体Mを挟持する挟持位置に配置されている。そして、係止部材71の位置がこのように変化しても、従動ローラー48が駆動ローラー46または媒体Mに当接しているので回動部材61の位置は変化しないが、係止部材71の位置が変化することによりばね73が伸長するので、従動ローラー48の押付力が変化する。そして、媒体Mの種類に応じてカム部材66を回転させることにより、変更部47が係止部材71の位置を変化させて従動ローラー48の押付力を変更する。
図5に示すように係止部材71が弱押付位置にあるとき、ばね73の長さはL0、従動ローラー48の押付力はN0となる。なお、荷重がかかっていないときのばね73の自然長をLn、媒体Mの平均的または代表的な厚さをMtとすると、L0=Ln+Mt+α(αはできるだけ小さな値で、例えば1mm)とすることが好ましい。この場合、係止部材71が弱押付位置にあるときの従動ローラー48の押付力N0は、ばね73の初張力Nfに相当する値となる。
図6に示すように係止部材71が第1押付位置にあるとき、ばね73の長さはL1、従動ローラー48の押付力はN1となる。例えばバナー紙など、薄いまたはコシの弱い媒体M(M1)を搬送する際には、変更部47が従動ローラー48の押付力をN1に変更することが好ましい。
図7に示すように係止部材71が第3押付位置にあるとき、ばね73の長さがL3、従動ローラー48の押付力がN3となる。例えばポリ塩化ビニル樹脂のフィルムなど、厚いまたはコシの強い媒体M(M3)を搬送する際には、変更部47が従動ローラー48の押付力をN3に変更することが好ましい。
また、図3に示すように係止部材71が第2押付位置にあるとき、ばね73の長さはL2、従動ローラー48の押付力はN2となる。例えば媒体M(M2)の厚さやコシの強さが媒体M1と媒体M3との中間的な性質を有する場合には、変更部47が従動ローラー48の押付力をN2に変更することが好ましい。
ここで、係止部材71は、ばね73の長さを変化させることなく、回動部材61に支持される基端部の位置が変更可能な状態で回動部材61に支持される構成とすることが好ましい。
例えば、図8に示すように、調整長孔63は、ピン72の回動中心が基準中心位置C0から複数箇所(本実施形態では、第1中心位置C1,第2中心位置C2,第3中心位置C3,第4中心位置C4,第5中心位置C5,第6中心位置C6の6カ所)に移動可能に構成される。
調整長孔63において、ピン72の回動中心が配置される中心位置C0〜C6は、搬送方向Yに沿って位置をずらしつつ並ぶ。そのため、てこである係止部材71の支点PFとなるピン72の位置を調整長孔63内で移動させた場合には、支点PFから力点PEまでの距離と、力点PEから作用点PLまでの距離が変化する。
例えば、ピン72が基準中心位置C0からそれよりも搬送方向Y下流に位置する中心位置C1〜C3に移動すると、支点PFから力点PEまでの距離が長くなるとともに力点PEから作用点PLまでの距離が短くなる。一方、ピン72が基準中心位置C0からそれよりも搬送方向Y上流に位置する中心位置C4,C5,C6に移動すると、支点PFから力点PEまでの距離が短くなるとともに力点PEから作用点PLまでの距離が長くなる。
また、中心位置C0〜C6は、ピン72とともに係止部材71の基端位置を移動させた場合に、ばね73の長さを変化させないように、搬送方向Yと交差する重力方向Zに沿って位置をずらしつつ並ぶ。そのため、係止部材71の回動中心となるピン72の位置を調整長孔63内で移動させた場合には、力点PEを中心として係止部材71が傾動するのに連れて、ばね73の傾きが変化する。
例えば、ピン72が基準中心位置C0にあるときにばね73の中心軸が垂直位置D0にある場合、ピン72が基準中心位置C0から中心位置C1,C2,C3に移動すると、ばね73は、第2端(下端)を中心として第1端(上端)が垂直位置D0からそれよりも搬送方向Y下流の傾斜位置D1,D2,D3まで、それぞれ傾斜する。一方、ピン72が基準中心位置C0から中心位置C4,C5,C6に移動すると、ばね73は、第2端(下端)を中心として第1端(上端)が垂直位置D0からそれよりも搬送方向Y上流の傾斜位置D4,D5,D6まで、それぞれ傾斜する。このとき、ばね73は、垂直位置D0から傾くことで上端の高さ位置が変化するものの、長さは変わらない。
このように、ピン72を調整長孔63内で差し替えることで係止部材71の回動部材61及びカム部材66に対する相対位置を変化させることにより、係止部材71が力点PEにカム部材66から押圧力を受けた場合のばね73に作用する力が変化し、それにより、従動ローラー48の押付力が変化する。
具体的には、てことして機能する係止部材71において、力点PEから作用点PLまでの距離が短くなると、力点PEに加えた押圧力と作用点PLに作用する力(ばね73を伸長させる力)との差が小さくなる。その結果、ピン72を基準中心位置C0から中心位置C1,C2,C3に移動させていくと、作用点PLに作用する力が段階的に小さくなる結果、従動ローラー48の押付力が段階的に小さくなる。また、ピン72を基準中心位置C0から中心位置C4,C5,C6に移動させていくと、作用点PLに作用する力が段階的に大きくなる結果、従動ローラー48の押付力が段階的に大きくなる。
例えば、複数の変更部47を支持する回動軸14が撓むなどして、回動部材61に支持された複数の変更部47の高さ位置が走査方向Xにおいてばらついている場合には、走査方向Xにおいて従動ローラー48の押圧力が不均一になる。そのため、印刷装置11の使用前などに、変更部47ごとにピン72の位置を調整することによって、複数の従動ローラー48の押付力が等しくなるように、各変更部47における係止部材71の配置を調整することが好ましい。
このように、ピン72の位置を調整することにより、ばね73が傾いて上端の高さ(重力方向における位置)が変化するので、回動部材61の高さの誤差を補正することが可能になる。そして、ばね73が傾いても、その長さ(自然長)は変わらないので、特に、係止部材71が弱押付位置にあるときのばね73の長さL0及び従動ローラー48の押付力N0の変化が抑制される。
次に、印刷装置11の電気的構成について説明する。
図9に示すように、制御部100は、CPU101(中央処理装置)、ASIC102(Application Specific IC、特定用途向けIC)、RAM103及び記憶部の一例としての不揮発性メモリー104を備えている。制御部100の出力端子には、液体噴射部53、吸引機構34、カムモーター17、搬送モーター43及び給送モーター23が電気的に接続されている。制御部100の入力端子には、ロータリーエンコーダー24,49が電気的に接続されている。
不揮発性メモリー104には、液体噴射部53、吸引機構34、カムモーター17、搬送モーター43及び給送モーター23を制御するためのプログラムや、媒体Mの種類及び媒体Mの種類に応じた係止部材71の位置を保管したテーブル105が記憶されている。そして、制御部100は、不揮発性メモリー104に記憶されたプログラム及びロータリーエンコーダー24,49が出力する信号等に基づいて、液体噴射部53、吸引機構34、カムモーター17、搬送モーター43及び給送モーター23を制御する。
例えば、印刷部50が媒体Mに印刷を行う場合には、制御部100が、吸引機構34を駆動させて媒体Mの吸引を行いつつ、搬送モーター43を駆動させて媒体Mの搬送方向Yへの搬送を実行する。また、この媒体Mの搬送動作に併せて、制御部100が給送モーター23を駆動させてロール体21から媒体Mを巻き解いて給送させる。そして、媒体Mの間欠的な搬送の合間に、制御部100が液体噴射部53の液体噴射タイミングの制御を行うことで、媒体Mに対する印刷を実行させる。
なお、このように媒体Mの搬送方向Yへの搬送及び印刷を行う場合、制御部100は、ロータリーエンコーダー49が検出する駆動ローラー46の回転量に基づいて、媒体Mの搬送距離を制御する。また、媒体Mの搬送方向Yへの搬送を行う際には、セットされた媒体Mの種類に応じた係止部材71の位置を制御部100がテーブル105から読み出した後、カムモーター17を駆動させて、係止部材71をその媒体Mの種類に応じた位置(第1押付位置、第2押付位置または第3押付位置)に移動させる。
次に、印刷を行う際の媒体Mの搬送方向Yへの搬送動作に先立って、搬送装置40が実行するスキュー取り処理について説明する。
印刷を行う媒体Mを印刷装置11にセットするときには、ユーザーの手作業などにより、ロール体21から巻き解いた媒体Mの先端部分を搬送ローラー対41に挟持させた状態にする。
このとき、ロール体21から巻き解いた媒体Mが搬送経路から浮き上がるように撓んだり、図2に実線で示すように、搬送方向Yに対して媒体Mが斜めになっていたりすることがある。このように媒体Mの姿勢が乱れた状態のまま媒体Mの搬送を開始すると、媒体Mが搬送方向Yに対して傾斜した状態で搬送される斜行(スキュー)が生じたり、浮き上がった媒体Mが液体噴射部53に接触して汚れたりしてしまう虞がある。そして、斜行した状態の媒体Mに印刷を行ったり、媒体Mが汚れたりすると、印刷品質が低下してしまう。
そこで、制御部100は、媒体Mが印刷装置11にセットされた後、印刷を行う前に、媒体Mの姿勢を整える動作として、図10に示すスキュー取り処理を搬送装置40に実行させる。なお、媒体Mを印刷装置11にセットしてその先端部を搬送ローラー対41に挟持させたとき、係止部材71は、その媒体Mの種類に応じた位置(第1押付位置、第2押付位置または第3押付位置)に配置されるものとする。
まず、制御部100が駆動ローラー46及びロール体21をそれぞれ第1回転方向及び給送方向に回転駆動させて、媒体Mを搬送方向Yに一定距離Fd搬送させる(ステップS11)。このとき、駆動ローラー46をロール体21よりも強い駆動力で回転させ、ロータリーエンコーダー49が検出する駆動ローラー46の回転量に基づいて、媒体Mの搬送距離が一定距離Fdに至った場合、制御部100が搬送モーター43及び給送モーター23の駆動を停止させる。
次に、制御部100がカムモーター17を駆動させて、係止部材71を弱押付位置に変更する(ステップS12)。なお、係止部材71が第1押付位置、第2押付位置または第3押付位置にあるとき、すなわち媒体Mを搬送方向Yに搬送するときの従動ローラー48の押付力をN(NはN1,N2またはN3の何れか)とすると、ステップS12では、押付力をNからN0に変更する。
続いて、制御部100が駆動ローラー46及びロール体21をそれぞれ第2回転方向及び引戻方向に回転駆動させて、媒体Mを一定距離Fd引き戻す(ステップS13)。このとき、ロール体21を駆動ローラー46よりも強い駆動力で回転させ、ロータリーエンコーダー24が検出するロール体21の回転量に基づいて、媒体Mの引き戻し距離が一定距離Fdに至った場合、制御部100が搬送モーター43及び給送モーター23の駆動を停止させることが好ましい。なお、ロータリーエンコーダー24,49のうち何れかの検出結果に基づいて媒体Mの引き戻し距離が一定距離Fdに至ったと判断される場合に、媒体Mの引き戻しを停止するようにしてもよい。
また、媒体Mを引き戻す場合には、媒体Mを搬送方向Yに搬送するときよりも吸引機構34の駆動力を弱くすることが好ましい。なお、搬送及び引き戻しを行う一定距離Fdや、引き戻し時の吸引機構34及び給送モーター23の駆動力は、媒体Mの種類やスキューの程度によって変更してもよい。
その後、制御部100がカムモーター17を駆動させて、係止部材71を元の位置(第1押付位置、第2押付位置または第3押付位置)に戻すように、係止部材71の位置を変更する(ステップS14)。すなわち、ステップS14において、押付力をN0からNに変更して、処理を終了する。なお、1回のスキュー取り処理で十分に媒体Mの姿勢が整わない場合には、スキュー取り処理を複数回行うようにしてもよい。
次に、以上のように構成された搬送装置40及び印刷装置11の作用について説明する。
印刷装置11が備える搬送装置40において、印刷等のために駆動ローラー46が媒体Mを搬送方向Yに搬送するときに、変更部47が従動ローラー48の押付力を媒体Mの種類に応じて変更するので、媒体Mの種類が変更されても、媒体Mの搬送精度を確保することができる。
また、印刷装置11では、媒体Mの搬送及び印刷を行う前に、搬送装置40がスキュー取り処理として、変更部47が押付力を媒体Mの搬送時よりも小さい最小値N0に変更した状態で、給送部20が媒体Mの引き戻しを行うことにより、媒体Mの姿勢が整えられる。そのため、媒体Mの搬送時に、媒体Mが撓んで液体噴射部53に接触することによる液体噴射部53の傷つきや媒体Mの汚れが抑制される。また、斜行の矯正によって、印刷品質の低下が抑制される。
そして、スキュー取り処理では、制御部100が、駆動ローラー46の回転量に基づく搬送方向Yへの一定距離Fdの媒体Mの搬送を駆動ローラー46及び給送部20に実行させた後、ロール体21の回転量に基づく一定距離Fdの媒体Mの引き戻しを駆動ローラー46及び給送部20に実行させる。そのため、引き戻しにおいてロール体21が駆動ローラー46よりも強い駆動力で回転し、撓みなく媒体Mを巻き取ることで媒体Mの姿勢を整えることができるとともに、媒体Mを引き戻しすぎて搬送ローラー対41の挟持がはずれてしまう、という事態の発生を抑制することができる。
このように、媒体Mの先端を搬送ローラー対41で挟持したままでスキュー取り処理を行うことにより、媒体Mの先端が側端と直交するように直線状をなしていなくても、媒体Mの姿勢を整えることができる。また、媒体Mの姿勢を整えた後、再度媒体Mを搬送ローラー対41で挟持させる作業を行う必要がないので、スキュー取り処理を行った後、そのまま印刷処理を行うことができる。
また、搬送装置40においては、このようなスキュー取り処理を行う際に、従動ローラー48の押付力を、媒体Mを搬送方向Yに搬送するときの値よりも弱い値N0に変更するので、媒体Mの引き戻しを妨げることなく、媒体Mを挟持することができる。このように媒体Mの押付力を小さくする場合には、複数の従動ローラー48においてその値を精度よく統一しつつ設定するのが難しくなる。
その点、変更部47は、伸長されることにより押付力を発生させるばね73を有し、給送部20が媒体Mの引き戻しを行うときに、変更部47が押付力をばね73の初張力に相当する最小値に変更する。このように、ばね73の初張力に相当する値を最も弱い押付力N0として採用することにより、小さな押付力N0を精度よく設定可能にしている。また、ばね73の初張力に相当する値を押付力N0とすることで、押付力N0を、ばね73から得られる付勢力として最も小さな値とすることが可能となる。
すなわち、初張力Nfを有する第1のばねと、初張力を持たない第2のばねとのばね定数が等しい場合、それらを自然長から1mm伸ばすために要する荷重は、第1のばねの方が第2のばねよりも初張力Nfの分、大きくなる。そのため、自然長からごくわずかに伸ばしただけの小さな押付力N0を得るためであっても、初張力Nf程度の大きな荷重をかけることになるので、荷重の調整がしやすい。
さらに、媒体Mを搬送方向Yに搬送するときの押付力Nを調整する際にも、力点PEに加えた力よりも作用点PLに作用する力が小さくなる第3種てことして機能する係止部材71によりばね73を伸長させることにより、媒体Mの厚さに応じた押付力Nの微調整を精度よく行うことが可能になる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)初張力を有するばね73は、初張力を超える荷重をかけなければ伸長しないため、自然長のばね73を伸長させて押付力を発生させるのに要する荷重が、初張力を有さないばねよりも大きい。そのため、小さな押付力を発生させる場合であっても、その押付力を発生させるためにばね73にかける荷重は初張力以上となるので、押付力と同等の小さな荷重をかけるよりも、荷重の調整がしやすい。したがって、押付力の最小値をばね73の初張力に相当する値とすれば、媒体Mに作用する押付力を小さくする場合に、小さい押付力を精度よく設定することができる。
(2)係止部材71は、基端部と先端部との間にカム部材66の押圧力を受けて回動することで先端部に係止したばね73を伸長させるので、押付力を発生させるとき、係止部材71は、押圧力を受ける部分を力点、基端部を支点、先端部を作用点とする「てこ」として機能する。そのため、力点を押圧するカム部材66の押圧力を変更することにより、作用点に作用する力を変化させて、ばね73が伸長する長さ、すなわち押付力を変更することができる。また、この「てこ」では、力点に加えた力よりも作用点に作用する力が小さくなるので、係止部材71によりばね73を伸長させることにより、小さな押付力を精度よく調整することができる。
(3)係止部材71は、押圧力を受ける部分を力点、基端部を支点、先端部を作用点とする「てこ」として機能するため、回動部材61に支持される基端部(支点)の位置を変更すると、力点と作用点との距離が変化する。そのため、カム部材66が同じ押圧力で力点を押圧する場合にも、基端部の位置を変更することで作用点に作用する力を変化させて、ばね73が伸長する長さ、すなわち押付力を調整することができる。一方、このように係止部材71の基端部の位置を変更したとしても、ばね73の長さは変化しないので、ばね73があまり伸長していない状態で発生する押付力の最小値N0の変動の幅が小さい。
(4)駆動ローラー46が媒体Mを搬送方向Yに搬送するときには、媒体Mの種類に応じて変更部47が押付力を変更することにより、従動ローラー48と駆動ローラー46とで種類の異なる媒体Mを適切に挟持して、精度よく媒体Mを搬送することができる。また、給送部20が媒体Mを引き戻すときには、変更部47が押付力を最小値に変更するので、従動ローラー48と駆動ローラー46とで媒体Mを挟持したまま、スムーズに媒体Mを引き戻すことができる。
なお、上記実施形態は以下に示す変更例のように変更してもよい。また、上記実施形態と各変更例とは、任意に組み合わせることができる。
・図10に示すスキュー取り処理を開始する前に、媒体Mを一定距離Fd引き戻しても搬送ローラー対41の挟持が外れない位置に媒体Mの先端が配置されている場合には、ステップS11の搬送処理を省略してもよい。
・ばね73はコイルばねに限らず、例えば薄板を折り曲げ加工して、その折り曲げ状態を保持可能な内力を初張力として有する板ばねなどに変更することもできる。
・媒体Mを搬送するときの押付力の変更パターンは、任意に変更することができる。例えば、媒体Mを搬送するときの押付力を一定として、そのときの押付力と、媒体Mを引き戻すときの押付力N0とに変更部47が押付力を変更するようにしてもよい。
・駆動ローラー46は、必ずしも定型の円筒状をなす回転体でなくてもよく、例えば複数のローラー及びそれらローラーに巻き掛けられた無端状のベルトを駆動ローラーとして採用してもよい。
・従動ローラー48は、必ずしも定型の円筒状をなす回転体でなくてもよく、例えば軸線方向視でD字形状をなして、周方向の一部に媒体と接触しない非接触部を有するローラーに変更してもよい。この場合には、その従動ローラーを、複数の重なった媒体のうち一番上の媒体を他の媒体から分離して給送するピックアップローラーとして用いることができる。
・第1の支持部31または第2の支持部32に沿って、媒体Mの側端を案内するガイド部材を配置してもよい。この場合には、スキュー取り処理の際に、媒体Mがガイド部材に案内されつつ引き戻されることにより、媒体Mの斜行を矯正することができる。なお、この場合には、給送部20が媒体Mを巻き取る保持部22を備えず、ロール体を形成しない単票の媒体Mを給送するようにしてもよい。
・印刷部50がキャリッジ52を備えず、媒体Mの幅全体と対応した長尺状の固定された印刷ヘッドを備える、いわゆるフルラインタイプの印刷装置に変更してもよい。この場合の印刷ヘッドは、ノズルが形成された複数の単位ヘッド部を並列配置することによって印刷範囲が媒体Mの幅全体に亘るようにしてもよいし、単一の長尺ヘッドに媒体Mの幅全体に亘るように多数のノズルを配置することによって、印刷範囲が媒体Mの幅全体に亘るようにしてもよい。
・印刷に用いられる記録材は、インク以外の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して噴射できる固体を含む)ものであってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射して記録を行う構成にしてもよい。
また、印刷装置は、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体(粉粒体)を例とする固体を噴射する粉粒体噴射装置(例えばトナージェット式記録装置)であってもよい。なお、本明細書において「流体」とは、気体のみからなる流体を含まない概念であり、流体には、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体、粉粒体(粒体、粉体を含む)などが含まれる。
・印刷装置11は、インクなどの流体を噴射することで記録を行うプリンターに限らず、例えばレーザープリンター、LEDプリンター、熱転写プリンター(昇華型プリンターを含む)などのノンインパクトプリンターでもよいし、ドットインパクトプリンターなどのインパクトプリンターでもよい。
・媒体は用紙に限らず、プラスチックフィルムや薄い板材などでもよいし、捺染装置などに用いられる布帛であってもよい。
・搬送装置40は、印刷装置11に搭載される他、例えば、搬送した媒体Mの読み取りを行うスキャナーや、ファクシミリ、複写装置、またはこれら装置を備える複合機に搭載されてもよい。
11…印刷装置、14…回動軸、20…給送部、21…ロール体、40…搬送装置、46…駆動ローラー、47…変更部、48…従動ローラー、50…印刷部、61…回動部材、66…カム部材、71…係止部材、73…ばね、100…制御部、104…記憶部の一例としての不揮発性メモリー、M,M1,M2,M3…媒体、Y…搬送方向。

Claims (5)

  1. 媒体を搬送方向に搬送可能な駆動ローラーと、
    前記駆動ローラーに前記媒体を押し付ける従動ローラーと、
    前記従動ローラーの押付力を変更する変更部と、
    を備え、
    前記変更部は、伸長されることにより前記押付力を発生させるばねを有し、前記押付力の最小値が前記ばねの初張力に相当する値であることを特徴とする搬送装置。
  2. 前記変更部は、
    カム部材と、
    前記従動ローラーを回動自在に支持するとともに前記ばねの第1端を係止した状態で、回動軸を中心に回動可能な回動部材と、
    基端部が前記回動部材に回動自在に支持されるとともに先端部が前記ばねの第2端を係止した状態で、前記基端部と前記先端部との間に前記カム部材の押圧力を受けた場合に、前記基端部を中心に前記先端部が前記ばねを伸縮させる方向に回動する係止部材と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記係止部材は、前記ばねの長さを変化させることなく、前記基端部の位置が変更可能な状態で前記回動部材に支持される
    ことを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
  4. 前記駆動ローラーに向けて前記媒体を給送可能であるとともに前記駆動ローラーと前記従動ローラーとに挟持された前記媒体を引き戻し可能な給送部と、
    前記媒体の種類を記憶する記憶部と、
    を備え、
    前記変更部は、前記駆動ローラーが前記媒体を前記搬送方向に搬送するときには前記押付力を前記媒体の種類に応じて変更し、前記給送部が前記媒体を引き戻すときには前記押付力を前記最小値に変更する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の搬送装置。
  5. 請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の搬送装置と、
    前記搬送装置が搬送する前記媒体に印刷を行う印刷部と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
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