JP2004095399A - 非水電解液二次電池 - Google Patents
非水電解液二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004095399A JP2004095399A JP2002255862A JP2002255862A JP2004095399A JP 2004095399 A JP2004095399 A JP 2004095399A JP 2002255862 A JP2002255862 A JP 2002255862A JP 2002255862 A JP2002255862 A JP 2002255862A JP 2004095399 A JP2004095399 A JP 2004095399A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- negative electrode
- lithium
- aqueous electrolyte
- battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Abstract
【課題】電気的コンタクトを保つことができ、リフロー後においてもサイクル特性が維持できる。
【解決手段】正極缶内に収容された正極と、負極缶内に収容された負極と、正極缶および負極缶内に注入された電解液とを備え、負極缶の底面の内側に、複数の矩形状の凹部が形成され、複数の凹部は、中心側では密に、外周側では疎となるように放射状に配されている。
【選択図】 図3
【解決手段】正極缶内に収容された正極と、負極缶内に収容された負極と、正極缶および負極缶内に注入された電解液とを備え、負極缶の底面の内側に、複数の矩形状の凹部が形成され、複数の凹部は、中心側では密に、外周側では疎となるように放射状に配されている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リフロー実装温度に絶えうるコイン型(ボタン型)非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子技術等の進歩によって、種々の電子機器の高性能化、小型化、携帯化が進み、これらの電子機器の電源として使用される二次電池にも高性能化、小型化が強く要求されるようになってきた。従来よりコイン型(ボタン型)非水電解質二次電池は、高エネルギー密度、軽量であるといった特徴により、機器のバックアップ用の電源としての用途が増加している。従来のコイン型非水電解質二次電池の殆どが負極に硬質アルミニウムにリチウムを圧着してリチウム−アルミニウム合金とすることで、充放電サイクル中におけるリチウムデンドライトを抑制し、サイクル特性を改善している。
【0003】
さらに、近年主にメモリーバックアップ電源として用いる場合、この電池においてハンダ付用の端子を溶着した後、メモリー素子とともにプリント基板上にハンダ付けされることが多い。従来、プリント基板上のハンダ付けは、ハンダごてを用いて行われていたが、機器の小型化、高性能化が進んだ現在では電子部品点数の増加や基板の小型化でハンダ付け作業も困難となり、さらにコストダウンのための自動化が要求されている。
【0004】
このため、予めプリント装基板上のハンダ付けを行う部分にハンダクリーム等を塗布し、その部分に部品を装着するか、装着後にハンダ融点以上の200〜240℃中の高温雰囲気実装炉内にてプリント基板を通過させることによって、ハンダを溶着させてハンダ付けを行う方法(リフロー実装)が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコイン型電池では、耐熱を考慮した材料が用いられていないため、リフロー実装によるハンダ付け時に電池性能が損なわれてしまう問題があった。
【0006】
また、従来のコイン型非水電解液二次電池においては、負極、正極リチウムをドープした材料は、リフロー実装時の高温により電解液との間で化学反応を起こすため、ガス発生によって電池が膨らむことから電池内部のコンタクトが低下し、電池内部抵抗が上昇する問題があった。つまり、電池内分極反応が大きくなるため、結果的には充放電サイクル特性の低下を誘発することが大きな問題であった。よって、リフロー後においてもサイクル特性が維持できるコイン形二次電池の開発がいっそう望まれている。
【0007】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、電気的コンタクトを保つことができ、リフロー後においてもサイクル特性が維持できるコイン型の非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の非水電解液二次電池は、正極缶内に収容され、リチウムを電気化学的に吸蔵、放出が可能な活物質を用いた正極と、負極缶内に収容され、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な硬質アルミニウム又は硬質アルミニウム合金を活物質として用いた負極と、正極缶および負極缶内に注入された電解液とを備え、負極缶の底面の内側に、複数の矩形状の凹部が形成され、当該複数の凹部は、中心側では密に、外周側では疎となるように放射状に配されていることを特徴とする。
【0009】
上述したような本発明の非水電解液二次電池では、負極缶の底面の内側に、複数の矩形状の凹部が形成されているので、リフロー実装時における電解液の気化、分解によって発生するガスによって電池内部コンタクトが低下するためにおこる集電の低下が防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を適用した非水電解液二次電池の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
本発明を適用した非水電解液二次電池の一構成例を図1に示す。この非水電解液二次電池1は、負極2と、負極2を収容する負極缶3と、正極4と、正極4を収容する正極缶5と、正極4と負極2との間に配されたセパレータ6と、絶縁ガスケット7とを備え、負極缶3及び正極缶5内に非水電解液が充填されてなる。
【0012】
負極2は、負極活物質となる例えばリチウム−アルミニウム合金からなる。このリチウム−アルミニウム合金は、金属リチウム箔を、負極缶の内面である硬質アルミニウム層と張り合わせた後、電池組立て後自然放置することによって合金化されて形成される。
【0013】
負極缶3は、負極2を収容するものであり、また、非水電解液二次電池1の外部負極となる。図2に示すように、負極缶3は、ステンレス層31と硬質アルミニウム層32を圧延によって張り合わせたクラッド材を用いて、硬質アルミニウム層32が内側となるように所定の形状に成型したものである。
【0014】
ここで、本発明の非水電解液二次電池1では、図2に示すように、負極缶3の内面、ここでは硬質アルミニウム層32に凹凸形状33を形成している。硬質アルミニウム層32に凹凸形状33を形成することで、リチウムとの貼り付けにより、製造後のリチウムとアルミニウム層の密着性を向上させ、合金化を促進させることができる。
【0015】
この凹凸形状33は、図3に示すように、複数の矩形状の凹部34を有し、当該複数の凹部34が、負極缶3の中心側では密に、外周側では疎となるように放射状に配されていることが好ましい。ここでは、凹部34の大きさが、中心側では小さく、外側では大きくなるように形成されている。
【0016】
凹凸形状33が密である程、リチウムがアルミニウムに食い込む面積が大きいため、中心部ではリチウムとアルミニウムの反応面積も大きくなり、反応が進行し易く、図4に示すように、合金化反応によって膨らむ量が大きくなる。しかし、外周側の凹凸形状34が疎な部分では、リチウムがアルミニウムに食い込む面積が小さいため、リチウムとアルミニウムの反応面積も小さく、反応が進行し難い。よって、この電池においては、リフロ−実装後にコンタクトが不足しても膨れが大きい中心部分でコンタクトが取れるため、電池の集電不足による分極反応には至らない。
【0017】
このように、負極缶3の凹凸形状33において、中心部では凹凸形状33を密とすることでリフロー実装後の電池コンタクトを改善し、さらに内部抵抗上昇を抑制することで、サイクル特性を向上させることができる。
【0018】
正極4は、少なくとも正極活物質を含有する正極活物質合材がペレット形状にプレス成型されてなる。
【0019】
正極活物質としては、例えばLixMO2の一般式で表されるリチウム複合酸化物等が挙げられる。なお、Mは一種以上の遷移金属であり、xは通常0.05≦x≦1.10の範囲内の値である。
【0020】
上記リチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、コバルト(Co),ニッケル,(Ni)又はマンガン(Mn)のうち少なくとも1種であることが好ましい。リチウム複合酸化物の具体例としては、LiCoO2,LiNiO2,LixNiyCo1−yO2(xおよびyの値は電池の充放電状態によって異なり、通常、0<x<1、0.7<y<1.0である。)あるいはLiMn2O4、Li4Mn5O12などが挙げられる。
【0021】
その中でも特に、Li4Mn5O12を用いることが好ましい。欠損スピネル構造を持つLi4Mn5O12は、スピネルマンガンLiMn2O4よりも充放電における結晶の構造変化が小さい材料であるため、より良好なサイクル特性が得られる。
【0022】
その他にも正極活物質として、化学式LixMn(m)O(x+m)/2で示されるスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物を用いることができる。なお、化学式中のxは、リチウム・マンガン複合酸化物中のMnに対するLiをモル比で示したものであり、mはMnの価数分析値である。
【0023】
Mnの価数分析値mは、リチウム・マンガン複合酸化物中のMnの価数を示す値である。このMnの価数分析値mは、以下のようにして求める。Mnの価数分析値mを求める際は、先ず、リチウム・マンガン複合酸化物中の全マンガン量を求める。全マンガン量は、次のようにして求めた。リチウム・マンガン複合酸化物を濃塩酸と硫酸との混合溶液に溶解させ、この溶液を純水にて希釈した。希釈後、混合溶液にピロ燐酸ナトリウム10水和物を加え、水酸化ナトリウムを用いてph=7に調整した。全マンガン量は、得られた混合溶液を過マンガン酸カリウム標準溶液で電位差滴定することによって求められる。
【0024】
次に、リチウム・マンガン複合酸化物中の4価のマンガン量を求める。4価のマンガン量は、55度〜60度環境下で、リチウム・マンガン複合酸化物をシュウ酸溶液に溶解させ、この溶液を過マンガン酸カリウム溶液で滴定することによって求められる。このようにして求められた全マンガン量をAとして、4価のマンガン量をBとして、下記に示す数式に当てはめることで、Mnの価数分析値(m)が求められる。
【0025】
m=((A−B)×2+B×4)/A
また、この正極活物質は、次のような合成方法によって合成される。この正極活物質を合成する際には、先ず、出発原料とするリチウムの炭酸塩、硝酸塩、酸化物或いは水酸化物と、マンガンの炭酸塩、硝酸塩、酸化物、硫化物或いは水酸化物とを所定の組成となるように、振動ミル等の高性能の粉砕混合機を用いて十分に粉砕及び混合を行い、混合物を生成する。次に、この混合物を打錠式圧縮成型機にて所定の圧力を加えて圧縮成型して成型体を形成する。得られた成型体を酸素存在雰囲気中、420℃前後で焼成する。このようにして、正極活物質としてスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物が合成される。
【0026】
以上のようにして合成されたリチウム・マンガン複合酸化物は、その比表面積が0.1m2/g以上、7.0m2/g以下の範囲に制御され、化学式LixMn(m)O(x+m)/2で示される構造を有し、化学式中のxが0.5以上、0.8以下の範囲に、化学式中mが3.8以上、4.0以下の範囲に制御される。
【0027】
このリチウム・マンガン複合酸化物において、比表面積が0.1m2/gより小さい場合、非水電解質電池1では、非水電解液と正極活物質との接触面積が小さくなるため、正極2側の負荷特性が低下してしまい、電池容量が小さくなる。一方、比表面積が7.0m2/gより大きい場合、非水電解質電池1では、非水電解液と正極活物質との接触面積が大きくなることから、高温環境下で正極活物質と非水電解液とが過剰に反応して、非水電解液の劣化が起こり電池容量が小さくなる。
【0028】
正極4に含有される結合剤、導電剤としては、この種の非水電解液二次電池の正極活物質層の結合剤として通常用いられている公知の樹脂材料、導電性材料等を用いることができる。
【0029】
そして、本発明の非水電解液二次電池1では、図5に示すように、ステンレスメッシュ41が、正極4とプレスにて一体成型されるか、あるいは図6に示すように、正極缶5の底面の内側にステンレスメッシュ41が溶着されている。
【0030】
正極4に集電効果が大きいステンレスメッシュをプレス41にて一体成型するか、正極缶5に予めステンレスメッシュ41を溶着したものを使用することによって、正極缶5と正極ペレットとの集電効果を高めることができる。
【0031】
これにより、リフロー実装時における電解液の気化、分解によって発生するガスによって電池内部コンタクトが低下するためにおこる集電の低下を防止することができ、電池内部抵抗の上昇を抑えて、サイクル特性を向上させることができる。
【0032】
正極缶5は、正極4を収容するものであり、また、非水電解液二次電池1の外部正極となる。
【0033】
セパレータ6は、正極4と、負極2とを離間させるものであり、この種の非水電解液二次電池のセパレータとして通常用いられている公知の材料を用いることができる。特に、セパレータ3としては、所定の機械的強度を持ち、大きなイオン透過度を有するだけでなく、リフロー温度に耐えうるために重要な熱変形温度が230℃以上の材料であるガラス繊維、ポリフェニレンサルファイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド等の材料をメルトブローにて繊維状にした後、空孔率10〜50%、厚さ40〜200μmに調整した不織布を用いることが好ましい。
【0034】
ガスケット7は、負極缶3に組み込まれ一体化されている。このガスケット7は、負極缶3及び正極缶5内に充填された非水電解液の漏出を防止するためのものである。
【0035】
ガスケット4としては、所定の曲げ強度、伸び、靭性を有するだけでなく、リフロー温度に耐えうるために重要な熱変形温度が230℃以上の材料である材料からなることが好ましい。
【0036】
このような材料としては、例えば、ポリフェニレンサルファイト樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂、ペルフルオロアルコキシフルオロプラスチック、液晶ポリマー等が挙げられる。
【0037】
非水電解液としては、非プロトン性非水溶媒に電解質を溶解させた溶液が用いられる。
【0038】
非水溶媒としては、特に限定されることなく、従来の非水電解液二次電に用いられている環状エステル類、鎖状エステル類、鎖状エーテル等が用いられる。
【0039】
具体的には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、γ−ブチロラクトン(γBL)、2メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1−2−ジメトシキエタン(DME)、1,2−エトキシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドラフラン、ジアルキルアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドラフラン、ジアルコキシテトラヒドラフラン、1,3−ジオキソラン、アルキル−1,3ジオキソラン、1,4−ジオキソラン、2−メチルテトラヒドラフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル、スルホラン、3−メチルスルホラン、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム、メチルオキソゾルジノン、3−メチルオキソゾルジノン等が挙げられる。これらの非水溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0040】
電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六弗化リン酸リチウム(LiPF6)、ホウ弗化リチウム(LiBF4)、六弗化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、リチウムビストリフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CF3SO2)2)、リチウムビスファーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(CF2F5SO2)2)等が挙げられる。このような電解質を、非水溶媒に0.5〜3.0mol/lの濃度で溶解して用いる。また、これらの電解質は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0041】
以上のような構成からなる本発明の非水電解液二次電池1では、負極缶3の硬質アルミニウム層32に凹凸形状33を形成し、その形状を中心部では密にし、外側では疎とすることにより、リフロー後に電池が膨らんだ場合においても中心部分にてコンタクトを保つことができる。
【0042】
さらに、本発明の非水電解液二次電池1では、正極4に集電効果が大きいステンレスメッシュ41をプレスにて一体成型するか、正極缶5に予めステンレスメッシュ41を溶着したものを使用することによって、正極缶5と正極4との集電効果を高めることができる。
【0043】
したがって、本発明の非水電解液二次電池1は、リフロー実装時における電解液の気化、分解によって発生するガスによって電池内部コンタクトが低下するためにおこる集電の低下を防止することができる。これにより電池内部抵抗の上昇を抑えて、サイクル特性を向上させることができ、サイクル特性に優れた電池となる。
【0044】
【実施例】
つぎに、本発明の効果を確認すべく行った実験例について説明する。なお、以下の説明では、具体的な化合物名や数値等を挙げて説明しているが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0045】
まず、以下に示すサンプル1及びサンプル2では、負極についての実験を行った。
【0046】
〈サンプル1〉
まず、ステンレス層と硬質アルミニウム層(それぞれ0.1mm厚)を圧延によって張り合わせてなる板厚0.2mmのクラッド材を用いて、内側が硬質アルミニウム層となるように所定の形状に成型して負極缶とした。
【0047】
さらに、このとき、負極缶内面の硬質アルミニウム層には凹凸形状を設けた。
具体的には、図3に示すように複数の矩形状の凹部を形成し、その大きさが、缶の中心側では小さくかつ密に、外周側では大きくかつ疎になるように放射状に配した。凹部の深さはアルミニウムの板厚に相当する0.1mmとした。
【0048】
負極としては、直径4.0mm、厚さ0.3mmの寸法にてリチウムを打抜き、負極缶の内面側硬質アルミニウム面に張り合わせた後、電池組立て後自然放置することによってリチウム−アルミニウム合金を形成した。
【0049】
セパレータは、所定の機械的強度を持ち、大きなイオン透過度を有するだけでなく、リフロー温度に耐えうるために重要な熱変形温度が230℃以上の材料であるガラス繊維、ポリフェニレンサルファイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド等をメルトブローにて繊維状にした後、空孔率10〜50%、厚さ40〜200μmに調整した不織布を用いた。
【0050】
正極缶としては、厚さ0.15mmのステンレス材を所定の形状に加工した後、電池の集電を目的として、カーボンを主原料としたペースト状の導電性塗料を缶内側にφ3.0〜4.5mmの円形に塗布後、150℃で10時間乾燥したものを用いた。
【0051】
正極活物質としては、MnOOHとLiOHとをMn:Liの原子比が1:1となるように混合し、これを空気中で400〜600℃にて5時間焼成することによって、リチウムマンガン複合酸化物Li4Mn5O12を得た。
【0052】
このようにして得られたLi4Mn5O12を91重量部と、導電材としてグラファイトパウダーを6重量部と、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)パウダーを3重量部とを均質に混合して正極活物質を得た。この正極活物質を質量25mg充填し、加圧成型することにより外径4.0mm、高さ1.0mmの正極ペレットを作製した。
【0053】
非水電解液は、電解質塩を非水溶媒中に溶解することにより調製した。
【0054】
そして、負極を負極缶に収容し、正極を正極缶に収容し、負極と正極との間に、セパレータを配した。負極缶及び正極缶内に非水電解液を注入し、絶縁ガスケットを介して負極缶と正極缶とをかしめて固定することにより、電池外径6.8mm、高さ2.1mmの大きさの非水電解液二次電池を作製した。
【0055】
〈サンプル2〉
まず、ステンレス層と硬質アルミニウム層(それぞれ0.1mm厚)を圧延によって張り合わせてなる板厚0.2mmのクラッド材を用いて、内側が硬質アルミニウム層となるように所定の形状に成型して負極缶とした。その内面は凹凸が形成されていないフラットな形状である。
【0056】
負極としては、直径4.0mm、厚さ0.3mmの寸法にてリチウムを打抜き、負極缶の内面側硬質アルミニウム面に張り合わせた後、電池組立て後自然放置することによってリチウム−アルミニウム合金を形成した。
【0057】
この負極および負極缶を用いたこと以外は、サンプル1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
【0058】
以上のようにして得られた各サンプル電池の正極、負極端子に端子を抵抗溶接もしくはレーザー溶接にて溶着した後、端子部にクリームハンダを塗布した状態で、実装基板に装着し、リフロー実装炉にて余熱温度180℃2分、ピーク温度240℃1分のプロファイルにて温度管理された環境にて実装を行った。その後この電池の100%深度におけるサイクル特性を図7に示す。なお、充放電条件は、充電が0.31mA、3.1V、80時間、放電が0.015mA、2.0Vカットである。この結果、サンプル1の電池では、サイクル劣化が際立って小さく、良好である結果が得られた。
【0059】
つまり、負極缶の形状によって合金状態が不充分であるとメタルリチウムが残存するため、充放電サイクルによってリチウムデンドライトの生成が起こり、サイクル途中で正極と負極間で内部ショートを誘発しているものと考えられる。この電池の20サイクル終了電池を解体した結果、サンプル2は明らかにメタルリチウムが残っており、合金化が不充分であった。一方、負極缶に凹凸形状を設けたサンプル1は合金化が十分に進行していた。
【0060】
また、リチウム−アルミニウム合金化反応が進行する際には、本来のリチウム厚さに対して、化学反応により合金層が膨れることは良く知られている。図8に、合金後のリチウム−アルミニウム合金層厚さ(中心部測定)データを示す。サンプル1においては、貼り付けたリチウム厚さ0.30mmからさらに0.15mm程度のリチウム−アルミニウム合金層の膨らみが見られた。しかしサンプル2においては0.08mmとサンプル5よりも明らかにリチウム−アルミニウム合金による膨れが小さかった。
【0061】
さらに、サンプル1の負極について、測定個所違いでの合金後のリチウム−アルミニウム合金層厚さを測定した。その結果、図9に示すように、中心部分の凹凸が密な領域では、厚さが0.16mmであるのに対して、外周側の凹凸が簡素な部分においては0.11mmと合金による膨れが小さいことがわかる。つまり、負極缶アルミニウム部の凹凸が密である程、リチウムがアルミニウムに食い込む面積が大きいため、リチウムとアルミニウムの反応面積も大きくなり反応が進行し易く、合金化反応によって膨らむ量が大きくなる。
【0062】
しかし、周辺部分の凹凸が疎な部分では、リチウムがアルミニウムに食い込む面積が小さいため、リチウムとアルミニウムの反応面積も小さく、反応が進行し難い。よって、本発明のサンプル1の電池においては、リフロ−実装後にコンタクトが不足しても膨れが大きい中心部分でコンタクトが取れるため、電池の集電不足による分極反応には至らないものと考えられる。
【0063】
次に、以下に示すサンプル3〜サンプル6では、正極についての実験を行った。
【0064】
〈サンプル3〉
以下のようにして、図1に示すような非水電解液二次電池を作製した。
【0065】
まず、ステンレス層と硬質アルミニウム層(それぞれ0.1mm厚)を圧延によって張り合わせてなる板厚0.2mmのクラッド材を用いて、内側が硬質アルミニウム層となるように所定の形状に成型して負極缶とした。
【0066】
さらに、このとき、負極缶の内面の硬質アルミニウム層には凹凸形状を設けた。具体的には、図3に示すように複数の矩形状の凹部を形成し、その大きさが、缶の中心側では小さくかつ密に、外周側では大きくかつ疎になるように放射状に配した。凹部の深さはアルミニウムの板厚に相当する0.1mmとした。
【0067】
負極としては、直径4.0mm、厚さ0.3mmの寸法にてリチウムを打抜き、負極缶1の内面側硬質アルミニウム面に張り合わせた後、電池組立て後自然放置することによってリチウム−アルミニウム合金を形成した。
【0068】
正極缶としては、厚さ0.15mmのステンレス材を用いて、所定の形状に成型して正極缶とした。
【0069】
正極活物質としては、MnOOHとLiOHとをMn:Liの原子比が5:4となるように混合し、これを空気中400℃で5時間、次いで550℃にて12時間焼成することによってLi4Mn5O12を得た。
【0070】
この正極活物質は、欠損構造を有することが重要であり、焼成温度が高くなる程スピネル化が進行し欠損構造が失われると考えられるため、焼成温度としては500〜550℃での焼成がさらに望ましい。このようにして得た材料をX線回折法で解析した結果、JCPDSに記載されたLi4Mn5O12と一致する回折ピークを有する材料であった。
【0071】
このようにして得られた正極活物質Li4Mn5O12を91重量部と、導電材としてグラファイトパウダーを6重量部と、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)パウダーを3重量部とを均質に混合して正極活物質合剤を得た。
【0072】
この正極活物質合剤を質量25mg充填し、さらに集電体として、ステンレスネットを正極ペレットと同じ外経に打抜き、同時にプレスにて加圧成型することにより外径4.0mm、高さ1.0mmの正極ペレットを作製した。
【0073】
非水電解液は、電解質塩を非水溶媒中に溶解することにより調製した。
【0074】
セパレータには、所定の機械的強度を持ち、大きなイオン透過度を有するだけでなく、リフロー温度に耐えうるために重要な熱変形温度が230℃以上の材料であるガラス繊維、ポリフェニレンサルファイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド等をメルトブローにて繊維状にした後、空孔率10〜50%、厚さ40〜200μmに調整した不織布を用いた。
【0075】
そして、負極を負極缶に収容し、正極を正極缶に収容し、負極と正極との間に、セパレータを配した。負極缶及び正極缶内に非水電解液を注入し、絶縁ガスケットを介して負極缶と正極缶とをかしめて固定することにより、電池外径6.8mm、高さ2.1mmの大きさの非水電解液二次電池を作製した。
【0076】
〈サンプル4〉
正極活物質合剤を質量25mg充填した後にプレス成型によって正極ペレットを得た。また、正極ペレットの集電体としては、ステンレスネットを抵抗溶接若しくはレーザー溶接にて正極缶の内側に接合した。
【0077】
このようにして得られた正極缶及び正極ペレットを用いたこと以外は、サンプル3と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
【0078】
〈サンプル5〉
正極活物質合剤を質量25mg充填した後にプレス成型によって正極ペレットを得た。また、正極缶の内部に、電池の集電を目的として、カーボンを主原料としたペースト状の導電性塗料を正極缶内側にφ3.0〜4.5mmの円形に塗布後、150℃で10h乾燥したものを用いた。
【0079】
このようにして得られた正極缶及び正極ペレットを用いたこと以外は、サンプル3と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
【0080】
〈サンプル6〉
MnOOHとLiOHとをMn:Liの原子比が2:1となるように混合し、これを空気中400℃で5時間、次いで800℃にて12時間焼成することによって正極活物質を得た。得られた材料をX線回折法で調べた結果、JCPDSに記載されたLiMn2O4と一致する回折ピークを有する材料であった。
【0081】
このようにして得られたLiMn2O4を91重量部と、導電材としてグラファイトパウダーを6重量部と、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)パウダーを3重量部とを均質に混合して正極活物質を得た。
【0082】
この正極活物質合剤を質量25mg充填し、さらに集電体として、ステンレスネットを正極ペレットと同じ外径に打抜き、同時にプレスにて加圧成型することにより外径4.0mm、高さ1.0mmの正極ペレットを作製した。
【0083】
また、正極缶の内側に、電池の集電を目的として、カーボンを主原料としたペースト状の導電性塗料を正極缶内側にφ3.0〜4.5mmの円形に塗布後、150℃で10時間乾燥したものを用いた。
【0084】
このようにして得られた正極缶及び正極ペレットを用いたこと以外は、サンプル3と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
【0085】
以上のようにして得られたサンプル電池をそれぞれ20個ずつ準備し、リフロー実装実験を行った。
【0086】
各電池の正極、負極端子に端子を抵抗溶接もしくはレーザー溶接にて溶着した後、端子部にクリームハンダを塗布した状態で、実装基板に装着し、リフロー実装炉にて余熱温度180℃2分、ピーク温度240℃1分のプロファイルにて温度管理された環境にて実装を行った。この時のリフロー実装投入前と実装後の電池内部抵抗を測定し、その平均を求めた。その結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
この結果、集電体にステンレスメッシュを用いてプレス一体成型した正極ペレットを用いたサンプル3及びサンプル6では、リフロー前後の内部抵抗上昇がそれぞれ152Ω、158Ωであった。
【0089】
また、ステンレスメッシュを正極缶に溶着したサンプル4では185Ωであった。これに対して、集電材としてカーボンを主原料としたペースト状の導電性塗料を正極内面に塗布したサンプル5では273Ωと内部抵抗上昇が大きかった。
【0090】
一方、ステンレスメッシュを用いなかったサンプル5は、リフロー実装前の内部抵抗の2倍以上に相当するばかりでなく、バラツキである標準偏差もサンプル3,4の2倍の値を示し、バラツキも大きい結果であった。
【0091】
つまり、サンプル3及びサンプル4のように、ステンレスメッシュを正極集電材並びに正極缶に溶着することによって得られた電池は、リフロー実装による内部抵抗上昇が非常に小さい結果が得られた。
【0092】
以上の結果より、正極ペレットに直接集電効果が大きいステンレスメッシュをプレス一体成型するか、正極缶側に予めステンレスメッシュを溶着したものを使用することによって、この集電効果を高めることができることがわかった。
【0093】
さらに、この効果を確認するため、リフロー実装後電池の100%深度相当におけるサイクル特性を確認した。なお、充放電条件は、充電が0.31mA、3.1V、80時間、放電が0.015mA、2.0Vカットである。その結果を図10に示す。
【0094】
サンプル3では、20サイクルを経過してもサイクル容量維持率は90%を保持しておりかなり良好であった。また、サンプル4においても20サイクル経過時82%と良好であった。
【0095】
しかし、サンプル5においては20サイクルで50%近くまで容量維持率が低下してしまう結果が得られた。また、サンプル6は10サイクルで50%近くまで容量維持率が低下してしまう結果が得られた。このサイクル特性劣化は、正極活物質の劣化によるものが大きいと推定される。スピネル化が進行したLiMn2O4を用いた材料であるため、3V領域の充放電においては結晶構造の歪みが起こり充放電しにくくなる現象が考えられる。
【0096】
つまり、リフロー実装を想定した電池においては、実装時の高温によって、電解液が気化、一部分解することが考えられるため、結果的に電池が膨らむ現象を想定した電池内集電方法とすることが非常に需要な要素となる。この集電が不充分であることによって、充放電サイクル時におけるリチウムの可逆、不可逆反応性が低下し、結果として充放電サイクル特性劣化を引き起こしてしまう。
【0097】
したがって、正極活物質として、欠損スピネル構造を持つLi4Mn5O12を用いることによって、スピネルマンガンLiMn2O4よりも充放電における結晶の構造変化が小さい材料が得られるため、より良好なサイクル特性が得られることがわかる。
【0098】
【発明の効果】
本発明では、負極缶の硬質アルミニウム層に凹凸を形成し、その形状を中心部では密にし、外側では疎とすることにより、リフロー後に電池が膨らんだ場合においても中心部分にてコンタクトを保つことができる。
【0099】
また、本発明では、正極ペレットに集電効果が大きいステンレスメッシュをプレスにて一体成型するか、正極缶側に予めステンレスメッシュを溶着したものを使用することによって、正極缶と正極ペレットとの集電効果を高めることができる。
【0100】
したがって、本発明では、リフロー実装時における電解液の気化、分解によって発生するガスによって電池内部コンタクトが低下するためにおこる集電の低下を防止することができる。これにより電池内部抵抗の上昇を抑えて、サイクル特性を向上させることができ、サイクル特性に優れたコイン型非水電解液二次電池を実現することができる。
【0101】
さらに、正極活物質として、欠損スピネル構造を持つLi4Mn5O12を用いることによって、スピネルマンガンLiMn2O4よりも充放電における結晶の構造変化が小さい材料が得られるため、より良好なサイクル特性が得られる。
この工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液二次電池の一構成例を示す断面図である。
【図2】図1の負極缶を抜き出して示す断面図である。
【図3】図2の負極缶の凹凸形状を示す平面図である。
【図4】リチウム−アルミニウムの合金化反応により負極が膨らんだ状態を示す断面図である。
【図5】ステンレスメッシュが正極ペレットと一体に成型された状態を示す断面図である。
【図6】ステンレスメッシュが正極缶の底面に接着された状態を示す断面図である。
【図7】リフロー実装後のサイクル特性を示す図である。
【図8】リチウム−アルミニウムの合金化反応による負極の膨らみ量を示す図である。
【図9】リチウム−アルミニウムの合金化反応による負極の膨らみ量を示す図である。
【図10】リフロー実装後のサイクル特性を示す図である。
【符号の説明】
1 非水電解液二次電池、 2 負極、 3 負極缶、 4 正極、 5正極缶、 6 セパレータ、 7 絶縁ガスケット
【発明の属する技術分野】
本発明は、リフロー実装温度に絶えうるコイン型(ボタン型)非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子技術等の進歩によって、種々の電子機器の高性能化、小型化、携帯化が進み、これらの電子機器の電源として使用される二次電池にも高性能化、小型化が強く要求されるようになってきた。従来よりコイン型(ボタン型)非水電解質二次電池は、高エネルギー密度、軽量であるといった特徴により、機器のバックアップ用の電源としての用途が増加している。従来のコイン型非水電解質二次電池の殆どが負極に硬質アルミニウムにリチウムを圧着してリチウム−アルミニウム合金とすることで、充放電サイクル中におけるリチウムデンドライトを抑制し、サイクル特性を改善している。
【0003】
さらに、近年主にメモリーバックアップ電源として用いる場合、この電池においてハンダ付用の端子を溶着した後、メモリー素子とともにプリント基板上にハンダ付けされることが多い。従来、プリント基板上のハンダ付けは、ハンダごてを用いて行われていたが、機器の小型化、高性能化が進んだ現在では電子部品点数の増加や基板の小型化でハンダ付け作業も困難となり、さらにコストダウンのための自動化が要求されている。
【0004】
このため、予めプリント装基板上のハンダ付けを行う部分にハンダクリーム等を塗布し、その部分に部品を装着するか、装着後にハンダ融点以上の200〜240℃中の高温雰囲気実装炉内にてプリント基板を通過させることによって、ハンダを溶着させてハンダ付けを行う方法(リフロー実装)が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコイン型電池では、耐熱を考慮した材料が用いられていないため、リフロー実装によるハンダ付け時に電池性能が損なわれてしまう問題があった。
【0006】
また、従来のコイン型非水電解液二次電池においては、負極、正極リチウムをドープした材料は、リフロー実装時の高温により電解液との間で化学反応を起こすため、ガス発生によって電池が膨らむことから電池内部のコンタクトが低下し、電池内部抵抗が上昇する問題があった。つまり、電池内分極反応が大きくなるため、結果的には充放電サイクル特性の低下を誘発することが大きな問題であった。よって、リフロー後においてもサイクル特性が維持できるコイン形二次電池の開発がいっそう望まれている。
【0007】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、電気的コンタクトを保つことができ、リフロー後においてもサイクル特性が維持できるコイン型の非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の非水電解液二次電池は、正極缶内に収容され、リチウムを電気化学的に吸蔵、放出が可能な活物質を用いた正極と、負極缶内に収容され、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な硬質アルミニウム又は硬質アルミニウム合金を活物質として用いた負極と、正極缶および負極缶内に注入された電解液とを備え、負極缶の底面の内側に、複数の矩形状の凹部が形成され、当該複数の凹部は、中心側では密に、外周側では疎となるように放射状に配されていることを特徴とする。
【0009】
上述したような本発明の非水電解液二次電池では、負極缶の底面の内側に、複数の矩形状の凹部が形成されているので、リフロー実装時における電解液の気化、分解によって発生するガスによって電池内部コンタクトが低下するためにおこる集電の低下が防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を適用した非水電解液二次電池の好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
本発明を適用した非水電解液二次電池の一構成例を図1に示す。この非水電解液二次電池1は、負極2と、負極2を収容する負極缶3と、正極4と、正極4を収容する正極缶5と、正極4と負極2との間に配されたセパレータ6と、絶縁ガスケット7とを備え、負極缶3及び正極缶5内に非水電解液が充填されてなる。
【0012】
負極2は、負極活物質となる例えばリチウム−アルミニウム合金からなる。このリチウム−アルミニウム合金は、金属リチウム箔を、負極缶の内面である硬質アルミニウム層と張り合わせた後、電池組立て後自然放置することによって合金化されて形成される。
【0013】
負極缶3は、負極2を収容するものであり、また、非水電解液二次電池1の外部負極となる。図2に示すように、負極缶3は、ステンレス層31と硬質アルミニウム層32を圧延によって張り合わせたクラッド材を用いて、硬質アルミニウム層32が内側となるように所定の形状に成型したものである。
【0014】
ここで、本発明の非水電解液二次電池1では、図2に示すように、負極缶3の内面、ここでは硬質アルミニウム層32に凹凸形状33を形成している。硬質アルミニウム層32に凹凸形状33を形成することで、リチウムとの貼り付けにより、製造後のリチウムとアルミニウム層の密着性を向上させ、合金化を促進させることができる。
【0015】
この凹凸形状33は、図3に示すように、複数の矩形状の凹部34を有し、当該複数の凹部34が、負極缶3の中心側では密に、外周側では疎となるように放射状に配されていることが好ましい。ここでは、凹部34の大きさが、中心側では小さく、外側では大きくなるように形成されている。
【0016】
凹凸形状33が密である程、リチウムがアルミニウムに食い込む面積が大きいため、中心部ではリチウムとアルミニウムの反応面積も大きくなり、反応が進行し易く、図4に示すように、合金化反応によって膨らむ量が大きくなる。しかし、外周側の凹凸形状34が疎な部分では、リチウムがアルミニウムに食い込む面積が小さいため、リチウムとアルミニウムの反応面積も小さく、反応が進行し難い。よって、この電池においては、リフロ−実装後にコンタクトが不足しても膨れが大きい中心部分でコンタクトが取れるため、電池の集電不足による分極反応には至らない。
【0017】
このように、負極缶3の凹凸形状33において、中心部では凹凸形状33を密とすることでリフロー実装後の電池コンタクトを改善し、さらに内部抵抗上昇を抑制することで、サイクル特性を向上させることができる。
【0018】
正極4は、少なくとも正極活物質を含有する正極活物質合材がペレット形状にプレス成型されてなる。
【0019】
正極活物質としては、例えばLixMO2の一般式で表されるリチウム複合酸化物等が挙げられる。なお、Mは一種以上の遷移金属であり、xは通常0.05≦x≦1.10の範囲内の値である。
【0020】
上記リチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、コバルト(Co),ニッケル,(Ni)又はマンガン(Mn)のうち少なくとも1種であることが好ましい。リチウム複合酸化物の具体例としては、LiCoO2,LiNiO2,LixNiyCo1−yO2(xおよびyの値は電池の充放電状態によって異なり、通常、0<x<1、0.7<y<1.0である。)あるいはLiMn2O4、Li4Mn5O12などが挙げられる。
【0021】
その中でも特に、Li4Mn5O12を用いることが好ましい。欠損スピネル構造を持つLi4Mn5O12は、スピネルマンガンLiMn2O4よりも充放電における結晶の構造変化が小さい材料であるため、より良好なサイクル特性が得られる。
【0022】
その他にも正極活物質として、化学式LixMn(m)O(x+m)/2で示されるスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物を用いることができる。なお、化学式中のxは、リチウム・マンガン複合酸化物中のMnに対するLiをモル比で示したものであり、mはMnの価数分析値である。
【0023】
Mnの価数分析値mは、リチウム・マンガン複合酸化物中のMnの価数を示す値である。このMnの価数分析値mは、以下のようにして求める。Mnの価数分析値mを求める際は、先ず、リチウム・マンガン複合酸化物中の全マンガン量を求める。全マンガン量は、次のようにして求めた。リチウム・マンガン複合酸化物を濃塩酸と硫酸との混合溶液に溶解させ、この溶液を純水にて希釈した。希釈後、混合溶液にピロ燐酸ナトリウム10水和物を加え、水酸化ナトリウムを用いてph=7に調整した。全マンガン量は、得られた混合溶液を過マンガン酸カリウム標準溶液で電位差滴定することによって求められる。
【0024】
次に、リチウム・マンガン複合酸化物中の4価のマンガン量を求める。4価のマンガン量は、55度〜60度環境下で、リチウム・マンガン複合酸化物をシュウ酸溶液に溶解させ、この溶液を過マンガン酸カリウム溶液で滴定することによって求められる。このようにして求められた全マンガン量をAとして、4価のマンガン量をBとして、下記に示す数式に当てはめることで、Mnの価数分析値(m)が求められる。
【0025】
m=((A−B)×2+B×4)/A
また、この正極活物質は、次のような合成方法によって合成される。この正極活物質を合成する際には、先ず、出発原料とするリチウムの炭酸塩、硝酸塩、酸化物或いは水酸化物と、マンガンの炭酸塩、硝酸塩、酸化物、硫化物或いは水酸化物とを所定の組成となるように、振動ミル等の高性能の粉砕混合機を用いて十分に粉砕及び混合を行い、混合物を生成する。次に、この混合物を打錠式圧縮成型機にて所定の圧力を加えて圧縮成型して成型体を形成する。得られた成型体を酸素存在雰囲気中、420℃前後で焼成する。このようにして、正極活物質としてスピネル構造のリチウム・マンガン複合酸化物が合成される。
【0026】
以上のようにして合成されたリチウム・マンガン複合酸化物は、その比表面積が0.1m2/g以上、7.0m2/g以下の範囲に制御され、化学式LixMn(m)O(x+m)/2で示される構造を有し、化学式中のxが0.5以上、0.8以下の範囲に、化学式中mが3.8以上、4.0以下の範囲に制御される。
【0027】
このリチウム・マンガン複合酸化物において、比表面積が0.1m2/gより小さい場合、非水電解質電池1では、非水電解液と正極活物質との接触面積が小さくなるため、正極2側の負荷特性が低下してしまい、電池容量が小さくなる。一方、比表面積が7.0m2/gより大きい場合、非水電解質電池1では、非水電解液と正極活物質との接触面積が大きくなることから、高温環境下で正極活物質と非水電解液とが過剰に反応して、非水電解液の劣化が起こり電池容量が小さくなる。
【0028】
正極4に含有される結合剤、導電剤としては、この種の非水電解液二次電池の正極活物質層の結合剤として通常用いられている公知の樹脂材料、導電性材料等を用いることができる。
【0029】
そして、本発明の非水電解液二次電池1では、図5に示すように、ステンレスメッシュ41が、正極4とプレスにて一体成型されるか、あるいは図6に示すように、正極缶5の底面の内側にステンレスメッシュ41が溶着されている。
【0030】
正極4に集電効果が大きいステンレスメッシュをプレス41にて一体成型するか、正極缶5に予めステンレスメッシュ41を溶着したものを使用することによって、正極缶5と正極ペレットとの集電効果を高めることができる。
【0031】
これにより、リフロー実装時における電解液の気化、分解によって発生するガスによって電池内部コンタクトが低下するためにおこる集電の低下を防止することができ、電池内部抵抗の上昇を抑えて、サイクル特性を向上させることができる。
【0032】
正極缶5は、正極4を収容するものであり、また、非水電解液二次電池1の外部正極となる。
【0033】
セパレータ6は、正極4と、負極2とを離間させるものであり、この種の非水電解液二次電池のセパレータとして通常用いられている公知の材料を用いることができる。特に、セパレータ3としては、所定の機械的強度を持ち、大きなイオン透過度を有するだけでなく、リフロー温度に耐えうるために重要な熱変形温度が230℃以上の材料であるガラス繊維、ポリフェニレンサルファイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド等の材料をメルトブローにて繊維状にした後、空孔率10〜50%、厚さ40〜200μmに調整した不織布を用いることが好ましい。
【0034】
ガスケット7は、負極缶3に組み込まれ一体化されている。このガスケット7は、負極缶3及び正極缶5内に充填された非水電解液の漏出を防止するためのものである。
【0035】
ガスケット4としては、所定の曲げ強度、伸び、靭性を有するだけでなく、リフロー温度に耐えうるために重要な熱変形温度が230℃以上の材料である材料からなることが好ましい。
【0036】
このような材料としては、例えば、ポリフェニレンサルファイト樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂、ペルフルオロアルコキシフルオロプラスチック、液晶ポリマー等が挙げられる。
【0037】
非水電解液としては、非プロトン性非水溶媒に電解質を溶解させた溶液が用いられる。
【0038】
非水溶媒としては、特に限定されることなく、従来の非水電解液二次電に用いられている環状エステル類、鎖状エステル類、鎖状エーテル等が用いられる。
【0039】
具体的には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、γ−ブチロラクトン(γBL)、2メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1−2−ジメトシキエタン(DME)、1,2−エトキシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドラフラン、ジアルキルアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドラフラン、ジアルコキシテトラヒドラフラン、1,3−ジオキソラン、アルキル−1,3ジオキソラン、1,4−ジオキソラン、2−メチルテトラヒドラフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル、スルホラン、3−メチルスルホラン、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム、メチルオキソゾルジノン、3−メチルオキソゾルジノン等が挙げられる。これらの非水溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0040】
電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六弗化リン酸リチウム(LiPF6)、ホウ弗化リチウム(LiBF4)、六弗化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、リチウムビストリフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CF3SO2)2)、リチウムビスファーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(CF2F5SO2)2)等が挙げられる。このような電解質を、非水溶媒に0.5〜3.0mol/lの濃度で溶解して用いる。また、これらの電解質は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0041】
以上のような構成からなる本発明の非水電解液二次電池1では、負極缶3の硬質アルミニウム層32に凹凸形状33を形成し、その形状を中心部では密にし、外側では疎とすることにより、リフロー後に電池が膨らんだ場合においても中心部分にてコンタクトを保つことができる。
【0042】
さらに、本発明の非水電解液二次電池1では、正極4に集電効果が大きいステンレスメッシュ41をプレスにて一体成型するか、正極缶5に予めステンレスメッシュ41を溶着したものを使用することによって、正極缶5と正極4との集電効果を高めることができる。
【0043】
したがって、本発明の非水電解液二次電池1は、リフロー実装時における電解液の気化、分解によって発生するガスによって電池内部コンタクトが低下するためにおこる集電の低下を防止することができる。これにより電池内部抵抗の上昇を抑えて、サイクル特性を向上させることができ、サイクル特性に優れた電池となる。
【0044】
【実施例】
つぎに、本発明の効果を確認すべく行った実験例について説明する。なお、以下の説明では、具体的な化合物名や数値等を挙げて説明しているが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0045】
まず、以下に示すサンプル1及びサンプル2では、負極についての実験を行った。
【0046】
〈サンプル1〉
まず、ステンレス層と硬質アルミニウム層(それぞれ0.1mm厚)を圧延によって張り合わせてなる板厚0.2mmのクラッド材を用いて、内側が硬質アルミニウム層となるように所定の形状に成型して負極缶とした。
【0047】
さらに、このとき、負極缶内面の硬質アルミニウム層には凹凸形状を設けた。
具体的には、図3に示すように複数の矩形状の凹部を形成し、その大きさが、缶の中心側では小さくかつ密に、外周側では大きくかつ疎になるように放射状に配した。凹部の深さはアルミニウムの板厚に相当する0.1mmとした。
【0048】
負極としては、直径4.0mm、厚さ0.3mmの寸法にてリチウムを打抜き、負極缶の内面側硬質アルミニウム面に張り合わせた後、電池組立て後自然放置することによってリチウム−アルミニウム合金を形成した。
【0049】
セパレータは、所定の機械的強度を持ち、大きなイオン透過度を有するだけでなく、リフロー温度に耐えうるために重要な熱変形温度が230℃以上の材料であるガラス繊維、ポリフェニレンサルファイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド等をメルトブローにて繊維状にした後、空孔率10〜50%、厚さ40〜200μmに調整した不織布を用いた。
【0050】
正極缶としては、厚さ0.15mmのステンレス材を所定の形状に加工した後、電池の集電を目的として、カーボンを主原料としたペースト状の導電性塗料を缶内側にφ3.0〜4.5mmの円形に塗布後、150℃で10時間乾燥したものを用いた。
【0051】
正極活物質としては、MnOOHとLiOHとをMn:Liの原子比が1:1となるように混合し、これを空気中で400〜600℃にて5時間焼成することによって、リチウムマンガン複合酸化物Li4Mn5O12を得た。
【0052】
このようにして得られたLi4Mn5O12を91重量部と、導電材としてグラファイトパウダーを6重量部と、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)パウダーを3重量部とを均質に混合して正極活物質を得た。この正極活物質を質量25mg充填し、加圧成型することにより外径4.0mm、高さ1.0mmの正極ペレットを作製した。
【0053】
非水電解液は、電解質塩を非水溶媒中に溶解することにより調製した。
【0054】
そして、負極を負極缶に収容し、正極を正極缶に収容し、負極と正極との間に、セパレータを配した。負極缶及び正極缶内に非水電解液を注入し、絶縁ガスケットを介して負極缶と正極缶とをかしめて固定することにより、電池外径6.8mm、高さ2.1mmの大きさの非水電解液二次電池を作製した。
【0055】
〈サンプル2〉
まず、ステンレス層と硬質アルミニウム層(それぞれ0.1mm厚)を圧延によって張り合わせてなる板厚0.2mmのクラッド材を用いて、内側が硬質アルミニウム層となるように所定の形状に成型して負極缶とした。その内面は凹凸が形成されていないフラットな形状である。
【0056】
負極としては、直径4.0mm、厚さ0.3mmの寸法にてリチウムを打抜き、負極缶の内面側硬質アルミニウム面に張り合わせた後、電池組立て後自然放置することによってリチウム−アルミニウム合金を形成した。
【0057】
この負極および負極缶を用いたこと以外は、サンプル1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
【0058】
以上のようにして得られた各サンプル電池の正極、負極端子に端子を抵抗溶接もしくはレーザー溶接にて溶着した後、端子部にクリームハンダを塗布した状態で、実装基板に装着し、リフロー実装炉にて余熱温度180℃2分、ピーク温度240℃1分のプロファイルにて温度管理された環境にて実装を行った。その後この電池の100%深度におけるサイクル特性を図7に示す。なお、充放電条件は、充電が0.31mA、3.1V、80時間、放電が0.015mA、2.0Vカットである。この結果、サンプル1の電池では、サイクル劣化が際立って小さく、良好である結果が得られた。
【0059】
つまり、負極缶の形状によって合金状態が不充分であるとメタルリチウムが残存するため、充放電サイクルによってリチウムデンドライトの生成が起こり、サイクル途中で正極と負極間で内部ショートを誘発しているものと考えられる。この電池の20サイクル終了電池を解体した結果、サンプル2は明らかにメタルリチウムが残っており、合金化が不充分であった。一方、負極缶に凹凸形状を設けたサンプル1は合金化が十分に進行していた。
【0060】
また、リチウム−アルミニウム合金化反応が進行する際には、本来のリチウム厚さに対して、化学反応により合金層が膨れることは良く知られている。図8に、合金後のリチウム−アルミニウム合金層厚さ(中心部測定)データを示す。サンプル1においては、貼り付けたリチウム厚さ0.30mmからさらに0.15mm程度のリチウム−アルミニウム合金層の膨らみが見られた。しかしサンプル2においては0.08mmとサンプル5よりも明らかにリチウム−アルミニウム合金による膨れが小さかった。
【0061】
さらに、サンプル1の負極について、測定個所違いでの合金後のリチウム−アルミニウム合金層厚さを測定した。その結果、図9に示すように、中心部分の凹凸が密な領域では、厚さが0.16mmであるのに対して、外周側の凹凸が簡素な部分においては0.11mmと合金による膨れが小さいことがわかる。つまり、負極缶アルミニウム部の凹凸が密である程、リチウムがアルミニウムに食い込む面積が大きいため、リチウムとアルミニウムの反応面積も大きくなり反応が進行し易く、合金化反応によって膨らむ量が大きくなる。
【0062】
しかし、周辺部分の凹凸が疎な部分では、リチウムがアルミニウムに食い込む面積が小さいため、リチウムとアルミニウムの反応面積も小さく、反応が進行し難い。よって、本発明のサンプル1の電池においては、リフロ−実装後にコンタクトが不足しても膨れが大きい中心部分でコンタクトが取れるため、電池の集電不足による分極反応には至らないものと考えられる。
【0063】
次に、以下に示すサンプル3〜サンプル6では、正極についての実験を行った。
【0064】
〈サンプル3〉
以下のようにして、図1に示すような非水電解液二次電池を作製した。
【0065】
まず、ステンレス層と硬質アルミニウム層(それぞれ0.1mm厚)を圧延によって張り合わせてなる板厚0.2mmのクラッド材を用いて、内側が硬質アルミニウム層となるように所定の形状に成型して負極缶とした。
【0066】
さらに、このとき、負極缶の内面の硬質アルミニウム層には凹凸形状を設けた。具体的には、図3に示すように複数の矩形状の凹部を形成し、その大きさが、缶の中心側では小さくかつ密に、外周側では大きくかつ疎になるように放射状に配した。凹部の深さはアルミニウムの板厚に相当する0.1mmとした。
【0067】
負極としては、直径4.0mm、厚さ0.3mmの寸法にてリチウムを打抜き、負極缶1の内面側硬質アルミニウム面に張り合わせた後、電池組立て後自然放置することによってリチウム−アルミニウム合金を形成した。
【0068】
正極缶としては、厚さ0.15mmのステンレス材を用いて、所定の形状に成型して正極缶とした。
【0069】
正極活物質としては、MnOOHとLiOHとをMn:Liの原子比が5:4となるように混合し、これを空気中400℃で5時間、次いで550℃にて12時間焼成することによってLi4Mn5O12を得た。
【0070】
この正極活物質は、欠損構造を有することが重要であり、焼成温度が高くなる程スピネル化が進行し欠損構造が失われると考えられるため、焼成温度としては500〜550℃での焼成がさらに望ましい。このようにして得た材料をX線回折法で解析した結果、JCPDSに記載されたLi4Mn5O12と一致する回折ピークを有する材料であった。
【0071】
このようにして得られた正極活物質Li4Mn5O12を91重量部と、導電材としてグラファイトパウダーを6重量部と、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)パウダーを3重量部とを均質に混合して正極活物質合剤を得た。
【0072】
この正極活物質合剤を質量25mg充填し、さらに集電体として、ステンレスネットを正極ペレットと同じ外経に打抜き、同時にプレスにて加圧成型することにより外径4.0mm、高さ1.0mmの正極ペレットを作製した。
【0073】
非水電解液は、電解質塩を非水溶媒中に溶解することにより調製した。
【0074】
セパレータには、所定の機械的強度を持ち、大きなイオン透過度を有するだけでなく、リフロー温度に耐えうるために重要な熱変形温度が230℃以上の材料であるガラス繊維、ポリフェニレンサルファイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド等をメルトブローにて繊維状にした後、空孔率10〜50%、厚さ40〜200μmに調整した不織布を用いた。
【0075】
そして、負極を負極缶に収容し、正極を正極缶に収容し、負極と正極との間に、セパレータを配した。負極缶及び正極缶内に非水電解液を注入し、絶縁ガスケットを介して負極缶と正極缶とをかしめて固定することにより、電池外径6.8mm、高さ2.1mmの大きさの非水電解液二次電池を作製した。
【0076】
〈サンプル4〉
正極活物質合剤を質量25mg充填した後にプレス成型によって正極ペレットを得た。また、正極ペレットの集電体としては、ステンレスネットを抵抗溶接若しくはレーザー溶接にて正極缶の内側に接合した。
【0077】
このようにして得られた正極缶及び正極ペレットを用いたこと以外は、サンプル3と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
【0078】
〈サンプル5〉
正極活物質合剤を質量25mg充填した後にプレス成型によって正極ペレットを得た。また、正極缶の内部に、電池の集電を目的として、カーボンを主原料としたペースト状の導電性塗料を正極缶内側にφ3.0〜4.5mmの円形に塗布後、150℃で10h乾燥したものを用いた。
【0079】
このようにして得られた正極缶及び正極ペレットを用いたこと以外は、サンプル3と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
【0080】
〈サンプル6〉
MnOOHとLiOHとをMn:Liの原子比が2:1となるように混合し、これを空気中400℃で5時間、次いで800℃にて12時間焼成することによって正極活物質を得た。得られた材料をX線回折法で調べた結果、JCPDSに記載されたLiMn2O4と一致する回折ピークを有する材料であった。
【0081】
このようにして得られたLiMn2O4を91重量部と、導電材としてグラファイトパウダーを6重量部と、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)パウダーを3重量部とを均質に混合して正極活物質を得た。
【0082】
この正極活物質合剤を質量25mg充填し、さらに集電体として、ステンレスネットを正極ペレットと同じ外径に打抜き、同時にプレスにて加圧成型することにより外径4.0mm、高さ1.0mmの正極ペレットを作製した。
【0083】
また、正極缶の内側に、電池の集電を目的として、カーボンを主原料としたペースト状の導電性塗料を正極缶内側にφ3.0〜4.5mmの円形に塗布後、150℃で10時間乾燥したものを用いた。
【0084】
このようにして得られた正極缶及び正極ペレットを用いたこと以外は、サンプル3と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
【0085】
以上のようにして得られたサンプル電池をそれぞれ20個ずつ準備し、リフロー実装実験を行った。
【0086】
各電池の正極、負極端子に端子を抵抗溶接もしくはレーザー溶接にて溶着した後、端子部にクリームハンダを塗布した状態で、実装基板に装着し、リフロー実装炉にて余熱温度180℃2分、ピーク温度240℃1分のプロファイルにて温度管理された環境にて実装を行った。この時のリフロー実装投入前と実装後の電池内部抵抗を測定し、その平均を求めた。その結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
この結果、集電体にステンレスメッシュを用いてプレス一体成型した正極ペレットを用いたサンプル3及びサンプル6では、リフロー前後の内部抵抗上昇がそれぞれ152Ω、158Ωであった。
【0089】
また、ステンレスメッシュを正極缶に溶着したサンプル4では185Ωであった。これに対して、集電材としてカーボンを主原料としたペースト状の導電性塗料を正極内面に塗布したサンプル5では273Ωと内部抵抗上昇が大きかった。
【0090】
一方、ステンレスメッシュを用いなかったサンプル5は、リフロー実装前の内部抵抗の2倍以上に相当するばかりでなく、バラツキである標準偏差もサンプル3,4の2倍の値を示し、バラツキも大きい結果であった。
【0091】
つまり、サンプル3及びサンプル4のように、ステンレスメッシュを正極集電材並びに正極缶に溶着することによって得られた電池は、リフロー実装による内部抵抗上昇が非常に小さい結果が得られた。
【0092】
以上の結果より、正極ペレットに直接集電効果が大きいステンレスメッシュをプレス一体成型するか、正極缶側に予めステンレスメッシュを溶着したものを使用することによって、この集電効果を高めることができることがわかった。
【0093】
さらに、この効果を確認するため、リフロー実装後電池の100%深度相当におけるサイクル特性を確認した。なお、充放電条件は、充電が0.31mA、3.1V、80時間、放電が0.015mA、2.0Vカットである。その結果を図10に示す。
【0094】
サンプル3では、20サイクルを経過してもサイクル容量維持率は90%を保持しておりかなり良好であった。また、サンプル4においても20サイクル経過時82%と良好であった。
【0095】
しかし、サンプル5においては20サイクルで50%近くまで容量維持率が低下してしまう結果が得られた。また、サンプル6は10サイクルで50%近くまで容量維持率が低下してしまう結果が得られた。このサイクル特性劣化は、正極活物質の劣化によるものが大きいと推定される。スピネル化が進行したLiMn2O4を用いた材料であるため、3V領域の充放電においては結晶構造の歪みが起こり充放電しにくくなる現象が考えられる。
【0096】
つまり、リフロー実装を想定した電池においては、実装時の高温によって、電解液が気化、一部分解することが考えられるため、結果的に電池が膨らむ現象を想定した電池内集電方法とすることが非常に需要な要素となる。この集電が不充分であることによって、充放電サイクル時におけるリチウムの可逆、不可逆反応性が低下し、結果として充放電サイクル特性劣化を引き起こしてしまう。
【0097】
したがって、正極活物質として、欠損スピネル構造を持つLi4Mn5O12を用いることによって、スピネルマンガンLiMn2O4よりも充放電における結晶の構造変化が小さい材料が得られるため、より良好なサイクル特性が得られることがわかる。
【0098】
【発明の効果】
本発明では、負極缶の硬質アルミニウム層に凹凸を形成し、その形状を中心部では密にし、外側では疎とすることにより、リフロー後に電池が膨らんだ場合においても中心部分にてコンタクトを保つことができる。
【0099】
また、本発明では、正極ペレットに集電効果が大きいステンレスメッシュをプレスにて一体成型するか、正極缶側に予めステンレスメッシュを溶着したものを使用することによって、正極缶と正極ペレットとの集電効果を高めることができる。
【0100】
したがって、本発明では、リフロー実装時における電解液の気化、分解によって発生するガスによって電池内部コンタクトが低下するためにおこる集電の低下を防止することができる。これにより電池内部抵抗の上昇を抑えて、サイクル特性を向上させることができ、サイクル特性に優れたコイン型非水電解液二次電池を実現することができる。
【0101】
さらに、正極活物質として、欠損スピネル構造を持つLi4Mn5O12を用いることによって、スピネルマンガンLiMn2O4よりも充放電における結晶の構造変化が小さい材料が得られるため、より良好なサイクル特性が得られる。
この工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液二次電池の一構成例を示す断面図である。
【図2】図1の負極缶を抜き出して示す断面図である。
【図3】図2の負極缶の凹凸形状を示す平面図である。
【図4】リチウム−アルミニウムの合金化反応により負極が膨らんだ状態を示す断面図である。
【図5】ステンレスメッシュが正極ペレットと一体に成型された状態を示す断面図である。
【図6】ステンレスメッシュが正極缶の底面に接着された状態を示す断面図である。
【図7】リフロー実装後のサイクル特性を示す図である。
【図8】リチウム−アルミニウムの合金化反応による負極の膨らみ量を示す図である。
【図9】リチウム−アルミニウムの合金化反応による負極の膨らみ量を示す図である。
【図10】リフロー実装後のサイクル特性を示す図である。
【符号の説明】
1 非水電解液二次電池、 2 負極、 3 負極缶、 4 正極、 5正極缶、 6 セパレータ、 7 絶縁ガスケット
Claims (4)
- 正極缶内に収容され、リチウムを電気化学的に吸蔵、放出が可能な活物質を用いた正極と、
負極缶内に収容され、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な硬質アルミニウム又は硬質アルミニウム合金を活物質として用いた負極と、
正極缶および負極缶内に注入された電解液とを備え、
負極缶の底面の内側に、複数の矩形状の凹部が形成され、当該複数の凹部は、中心側では密に、外周側では疎となるように放射状に配されていることを特徴とする非水電解液二次電池。 - ステンレスメッシュが、正極と同時成形されるか、あるいは正極缶の底面の内側に接着されていることを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池。
- 正極の活物質としてLi4Mn5O12を用いたことを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池。
- 負極の活物質は、硬質アルミニウムに金属リチウム箔を接着、放置することにより合金化されたリチウム−アルミニウム合金であることを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002255862A JP2004095399A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 非水電解液二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002255862A JP2004095399A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 非水電解液二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004095399A true JP2004095399A (ja) | 2004-03-25 |
JP2004095399A5 JP2004095399A5 (ja) | 2005-10-06 |
Family
ID=32061242
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002255862A Abandoned JP2004095399A (ja) | 2002-08-30 | 2002-08-30 | 非水電解液二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004095399A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004234983A (ja) * | 2003-01-30 | 2004-08-19 | Sanyo Electric Co Ltd | リチウム二次電池 |
JP2005050601A (ja) * | 2003-07-31 | 2005-02-24 | Sanyo Electric Co Ltd | リチウム二次電池 |
JP2006179244A (ja) * | 2004-12-21 | 2006-07-06 | Sanyo Electric Co Ltd | リチウム二次電池 |
US7732097B2 (en) * | 2005-02-17 | 2010-06-08 | Sony Corporation | Battery |
WO2012108702A3 (ko) * | 2011-02-09 | 2012-12-20 | 주식회사 엘지화학 | 출력특성이 향상된 혼합 양극활물질 및 이를 포함하는 리튬이차전지 |
US9153837B2 (en) | 2009-04-10 | 2015-10-06 | Mitsubishi Electric Corporation | Electric storage device electrode and method for manufacturing same |
JP2019160618A (ja) * | 2018-03-14 | 2019-09-19 | セイコーインスツル株式会社 | 非水電解質二次電池 |
CN110277591B (zh) * | 2018-03-14 | 2024-05-14 | 精工电子有限公司 | 非水电解质二次电池 |
-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002255862A patent/JP2004095399A/ja not_active Abandoned
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004234983A (ja) * | 2003-01-30 | 2004-08-19 | Sanyo Electric Co Ltd | リチウム二次電池 |
JP2005050601A (ja) * | 2003-07-31 | 2005-02-24 | Sanyo Electric Co Ltd | リチウム二次電池 |
JP4497858B2 (ja) * | 2003-07-31 | 2010-07-07 | 三洋電機株式会社 | リチウム二次電池 |
JP2006179244A (ja) * | 2004-12-21 | 2006-07-06 | Sanyo Electric Co Ltd | リチウム二次電池 |
JP4587803B2 (ja) * | 2004-12-21 | 2010-11-24 | 三洋電機株式会社 | リチウム二次電池 |
US7732097B2 (en) * | 2005-02-17 | 2010-06-08 | Sony Corporation | Battery |
US9153837B2 (en) | 2009-04-10 | 2015-10-06 | Mitsubishi Electric Corporation | Electric storage device electrode and method for manufacturing same |
JP2014505975A (ja) * | 2011-02-09 | 2014-03-06 | エルジー・ケム・リミテッド | 出力特性が向上した混合正極活物質及びこれを含むリチウム二次電池 |
WO2012108702A3 (ko) * | 2011-02-09 | 2012-12-20 | 주식회사 엘지화학 | 출력특성이 향상된 혼합 양극활물질 및 이를 포함하는 리튬이차전지 |
JP2015181118A (ja) * | 2011-02-09 | 2015-10-15 | エルジー・ケム・リミテッド | 出力特性が向上した混合正極活物質及びこれを含むリチウム二次電池 |
JP2019160618A (ja) * | 2018-03-14 | 2019-09-19 | セイコーインスツル株式会社 | 非水電解質二次電池 |
CN110277591A (zh) * | 2018-03-14 | 2019-09-24 | 精工电子有限公司 | 非水电解质二次电池 |
KR20190108478A (ko) | 2018-03-14 | 2019-09-24 | 세이코 인스트루 가부시키가이샤 | 비수 전해질 이차 전지 |
JP7112860B2 (ja) | 2018-03-14 | 2022-08-04 | セイコーインスツル株式会社 | リフロー実装用コイン型非水電解質二次電池 |
KR102630459B1 (ko) * | 2018-03-14 | 2024-01-31 | 세이코 인스트루 가부시키가이샤 | 비수 전해질 이차 전지 |
CN110277591B (zh) * | 2018-03-14 | 2024-05-14 | 精工电子有限公司 | 非水电解质二次电池 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4608735B2 (ja) | 非水電解質二次電池の充電方法 | |
CN102144322B (zh) | 电极用活性物质、其制造方法、非水二次电池用电极以及非水二次电池 | |
US6749967B2 (en) | Positive electrode active material and non-aqueous electrolyte cell | |
JP3010781B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
KR101766753B1 (ko) | 리튬 이차 전지용 정극 및 리튬 이차 전지 | |
JP2000294238A (ja) | LiFePO4の合成方法及び非水電解質電池の製造方法 | |
JP4207434B2 (ja) | 正極活物質及び非水電解質電池の製造方法 | |
JP3819940B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP5026629B2 (ja) | 非水電解質電池用正極及び非水電解質電池 | |
JPH10270086A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2005317266A (ja) | 非水電解質電池の製造方法 | |
JP4724912B2 (ja) | 正極活物質の製造方法及び非水電解質二次電池の製造方法 | |
JP2004095399A (ja) | 非水電解液二次電池 | |
JP2004079355A (ja) | 非水電解質電池及びその製造方法 | |
JP3103899B2 (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2000243445A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2002063942A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2000012029A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP2000243454A (ja) | 非水電解質二次電池 | |
JP5447176B2 (ja) | 非水電解質二次電池の充電方法及び製造方法 | |
JP2011096520A (ja) | 非水電解質二次電池用負極極板及びこの負極極板を用いた非水電解質二次電池 | |
JP2006156234A (ja) | 非水電解液二次電池及びその充電方法 | |
JP2003331836A (ja) | 非水電解質二次電池、及びその製造方法 | |
JP2004079356A (ja) | 非水電解質電池 | |
JP2000215895A (ja) | 非水二次電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050524 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050524 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20070622 |